JP2003315321A - 有機ハロゲン化物分析装置 - Google Patents

有機ハロゲン化物分析装置

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JP2003315321A
JP2003315321A JP2002121617A JP2002121617A JP2003315321A JP 2003315321 A JP2003315321 A JP 2003315321A JP 2002121617 A JP2002121617 A JP 2002121617A JP 2002121617 A JP2002121617 A JP 2002121617A JP 2003315321 A JP2003315321 A JP 2003315321A
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Japan
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organic halide
organic
hexane
halide
aromatic hydrocarbons
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Application number
JP2002121617A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Sawatsubashi
徹哉 澤津橋
Chisato Tsukahara
千幸人 塚原
Kiyoshi Tatsuhara
潔 龍原
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PCB等の有機ハロゲン化物の含有量を簡
易に測定できる有機ハロゲン化物の分析装置を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 第1乃至第3のフローインジェクション
手段123、130、137により、被測定物115中
の有機ハロゲン化物111を効率よく分離することで、
分析の阻害要因である油分113及び芳香族炭化水素1
14等の影響を受けることなく、高精度に且つ迅速な有
機ハロゲン化物の分析を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばPCB等の
有機ハロゲン化物を含有する容器を洗浄した後の洗浄検
査において有機ハロゲン化物の含有量を簡易に測定でき
る有機ハロゲン化物の分析装置に関する。
【0002】
【背景技術】近年では、PCB(Polychlorinated biph
enyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体
の総称)が強い毒性を有することから、その製造および
輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃か
ら国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をきっ
かけに生体・環境への悪影響が明らかになり、1972
年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
【0004】PCBは、従来からトランスやコンデンサ
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、P
CBを無害化処理する水熱酸化分解装置を提案した(特
開平11−253795号公報、特開平11−2537
96号公報、特開2000−126588号公報他参
照)。
【0005】このような処理装置を用いてPCB含有油
(例えばトランスやコンデンサ等の絶縁油)等を処理す
ることで、PCBが脱塩素化されビフェニル((C6
5 2 )等の脱塩素化物とされ、該ビフェニルが酸化剤
等の作用によりCO2 、H2O等へと完全無害化がなさ
れている。
【0006】ところで、上記PCB分解処理装置で分解
するPCBを抜き出した容器は、洗浄設備により洗浄処
理されている。
【0007】上記洗浄処理が規定の洗浄基準に達してい
るか否かの判断は、現状のPCBの測定方法では、1〜
2日と時間と手間とを要するという問題がある。すなわ
ち、洗浄液からの溶媒を抽出し、対象のPCBを濃縮
し、アセトニトリル及びヘキサン分配を行ったのちに水
を添加する。その後、ヘキサン抽出し、硫酸処理を行っ
たのち、クロマトグラフィーを行ってPCBを分離した
のち、GC分析するという手法をとることが必要とな
る。
【0008】特にPCBが付着した大型トランス等の容
器を洗浄処理する容器処理設備の開発が検討されている
が、システム全体の自動化のためには容器処理の洗浄基
準を自動的に判定することが必要となる。
【0009】また、上記洗浄基準の判定を迅速に処理す
ることができない場合には、容器処理の検査待ちのため
に、一時保管場所が必要となる、という問題がある。
【0010】これは、有機ハロゲン化物に限定されるも
のではなく、分解処理の洗浄判断基準の迅速化が望まれ
ている。
【0011】本発明は上述した問題に鑑み、例えばPC
B等の有機ハロゲン化物を含有する容器を洗浄した後の
洗浄検査において有機ハロゲン化物の含有量を簡易に測
定できる有機ハロゲン化物の分析装置及びそれを用いた
有機ハロゲン化物の処理システムを提供することを課題
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
第1の発明は、有機ハロゲン化物、有機溶媒、油分及び
芳香族炭化水素類から構成される被測定液中の有機ハロ
ゲン化物濃度を計測する有機ハロゲン化物分析装置であ
って、極性溶媒の連続流れ流を形成する定量ポンプと、
注入する被測定液中の有機ハロゲン化物、有機溶媒、油
分及び芳香族炭化水素類から極性溶媒に有機ハロゲン化
物及び芳香族炭化水素類を移行させる混合コイルとから
なる第1のフローインジェクション手段と、上記第1の
フローインジェクション手段の後流側に設けてなり、有
機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類を含む極性溶媒と
有機溶媒及び油とを分離する第1の分離手段と、ヘキサ
ンの連続流れ流を形成する定量ポンプと、第1の分離手
段で分離された有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類
を含む極性溶媒に水を加えて加水分解させると共に、該
ヘキサンに有機ハロゲン化物を混合コイル中で移行させ
る混合コイルとからなる第2のフローインジェクション
手段と、上記第2のフローインジェクション手段の後流
側に設けてなり、有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素
類を含むヘキサンと加水分解物及び水とを分離する第2
の分離手段と、ヘキサンの連続流れ流を形成する定量ポ
ンプと、第2の分離手段で分離された有機ハロゲン化物
及び芳香族炭化水素類を含むヘキサンに濃硫酸を加えて
易分解性有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類を分解
させると共に、該ヘキサンに有機ハロゲン化物を移行さ
せる混合コイルとからなる第3のフローインジェクショ
ン手段と、上記第3のフローインジェクション手段の後
流側に設けてなり、硫酸分解物と有機ハロゲン化物を含
むヘキサンとを分離する第3の分離手段と、ヘキサン中
の有機ハロゲン化物を分析する検出手段とを具備してな
ることを特徴とする有機ハロゲン化物の分析装置にあ
る。
【0013】上記発明によれば、第1乃至第3のフロー
インジェクション手段により、有機ハロゲン化物を効率
よく分離することで、分析の阻害要因である油分及び芳
香族炭化水素等の影響を受けることなく、高精度に且つ
迅速な有機ハロゲン化物の分析を行うことができる。
【0014】第2の発明は、第1の発明において、上記
極性溶媒が、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、
スルホラン、1,3−ジメチル−2メチル−イミダゾリ
ジノン、ジメチルホルムアミドのいずれかであることを
特徴とする有機ハロゲン化物の分析装置にある。
【0015】上記発明によれば、極性溶媒が、ジメチル
スルホキシド、アセトニトリル、スルホラン、1,3−
ジメチル−2メチル−イミダゾリジノン、ジメチルホル
ムアミド等のいずれかとすることで、第1のフローイン
ジェクション手段での有機ハロゲン化物の移行を効率的
に行うことができる。
【0016】第3の発明は、第1の発明において、上記
第3の分離手段の後流側に、ヘキサンを濃縮する濃縮手
段を設けたことを特徴とする有機ハロゲン化物の分析装
置にある。
【0017】上記発明によれば、ヘキサンを濃縮するこ
とで、微量有機ハロゲン化物の効率的な分析が可能とな
る。
【0018】第4の発明は、第1の発明において、上記
有機ハロゲン化物がPCB類であり、油分がPCB以外
の絶縁油であることを特徴とする有機ハロゲン化物の分
析装置にある。
【0019】上記発明によれば、PCBとPCB以外の
絶縁油とを効率よく分離することができ、分析の阻害要
因である絶縁油等の影響を受けることなく、高精度に且
つ迅速な有機ハロゲン化物の分析を行うことができる。
【0020】第5の発明は、第1の発明において、上記
有機溶媒が洗浄溶媒であることを特徴とする有機ハロゲ
ン化物の分析装置にある。
【0021】上記発明によれば、洗浄処理廃液中の有機
ハロゲン化物を分析する場合に、分析の阻害要因である
洗浄溶媒の影響を受けることなく、高精度に且つ迅速な
有機ハロゲン化物の分析を行うことができる。
【0022】第6の発明は、第1又は2の発明におい
て、上記有機溶媒が炭化水素類、アルコール類、ケトン
類、芳香族炭化水素類、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスホキシドであることを特徴とする
有機ハロゲン化物の分析装置にある。
【0023】上記発明によれば、洗浄液又は洗浄廃液中
の有機ハロゲン化物を分析する場合に、分析の阻害要因
である炭化水素類、アルコール類、ケトン類、芳香族炭
化水素類、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスホキシド等の洗浄溶媒の影響を受けることな
く、高精度に且つ迅速な有機ハロゲン化物の分析を行う
ことができる。
【0024】第7の発明は、PCBが付着又は含有又は
保存されている被処理物を無害化する有機ハロゲン化物
処理システムであって、有機ハロゲン化物を保存する容
器から有機ハロゲン化物を分離する分離手段と、被処理
物を構成する構成材を解体する解体手段のいずれか一方
又は両方を有する前処理手段と、前処理手段において処
理された被処理物を構成する構成材を分離する分離手段
と、分離物から有機物と無機物とに分離する分離手段
と、上記分離手段で分離された無機物を洗浄液で洗浄す
る洗浄手段と、上記有機物をスラリー化するスラリー化
手段と、洗浄後の洗浄廃液、分離した有機ハロゲン化物
及びスラリーのいずれか一種又は複数種を分解処理する
有機ハロゲン化物分解処理手段と、上記洗浄手段の洗浄
液中の有機ハロゲン化物濃度を計測する第1乃至5のい
ずれか一の有機ハロゲン化物の分析装置とを、具備する
ことを特徴とする有機ハロゲン化物分解処理システムに
ある。
【0025】上記発明によれば、有機ハロゲン化物処理
システムにおいて、洗浄手段の洗浄液中の有機ハロゲン
化物濃度を迅速に且つ精度よく行うことができる。
【0026】第8の発明は、有機ハロゲン化物、有機溶
媒、油分及び芳香族炭化水素類から構成される被測定液
中の有機ハロゲン化物濃度を計測する有機ハロゲン化物
分析方法であって、極性溶媒をキャリアー液として用
い、注入する被測定液中の有機ハロゲン化物、有機溶
媒、油分及び芳香族炭化水素類から極性溶媒に有機ハロ
ゲン化物及び芳香族炭化水素類を混合コイル中で移行さ
せる第1のフローインジェクション工程と、上記第1の
フローインジェクション工程を行った後、有機ハロゲン
化物及び芳香族炭化水素類を含む極性溶媒と有機溶媒及
び油とを分離する第1の分離工程と、第1の分離手段で
分離された有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類を含
む極性溶媒に水を加えて加水分解させると共に、ヘキサ
ンをキャリアー液として用い、該ヘキサンに有機ハロゲ
ン化物を混合コイル中で移行させる第2のフローインジ
ェクション工程と、上記第2のフローインジェクション
工程を行った後、有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素
類を含むヘキサンと加水分解物及び水とを分離する第2
の分離工程と、第2の分離工程で分離された有機ハロゲ
ン化物及び芳香族炭化水素類を含むヘキサンに濃硫酸を
加えて易分解性有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類
を分解させると共に、ヘキサンをキャリアー液として用
い、該ヘキサンに有機ハロゲン化物を混合コイル中で移
行させる第3のフローインジェクション工程と、上記第
3のフローインジェクション工程の後に、硫酸分解物と
有機ハロゲン化物を含むヘキサンとを分離する第3の分
離工程と、ヘキサン中の有機ハロゲン化物を分析する検
出工程とを具備してなることを特徴とする有機ハロゲン
化物の分析方法にある。
【0027】上記発明によれば、第1乃至第3のフロー
インジェクション方法により、有機ハロゲン化物を効率
よく分離することで、分析の阻害要因である油分及び芳
香族炭化水素等の影響を受けることなく、高精度に且つ
迅速な有機ハロゲン化物の分析を行うことができる。
【0028】第9の発明は、第8の発明において、上記
極性溶媒が、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、
スルホラン、1,3−ジメチル−2メチル−イミダゾリ
ジノン、ジメチルホルムアミドのいずれかであることを
特徴とする有機ハロゲン化物の分析装置にある。
【0029】上記発明によれば、極性溶媒が、ジメチル
スルホキシド、アセトニトリル、スルホラン、1,3−
ジメチル−2メチル−イミダゾリジノン、ジメチルホル
ムアミド等のいずれかとすることで、第1のフローイン
ジェクション手段での有機ハロゲン化物の移行を効率的
に行うことができる。
【0030】第10の発明は、第8の発明において、上
記有機ハロゲン化物がPCB類であり、油分がPCB以
外の絶縁油であることを特徴とする有機ハロゲン化物の
分析方法にある。
【0031】上記発明によれば、PCBとPCB以外の
絶縁油とを効率よく分離することができ、分析の阻害要
因である絶縁油等の影響を受けることなく、高精度に且
つ迅速な有機ハロゲン化物の分析を行うことができる。
【0032】第11の発明は、第8の発明において、上
記有機溶媒が洗浄溶媒であることを特徴とする有機ハロ
ゲン化物の分析方法にある。
【0033】上記発明によれば、洗浄液又は洗浄廃液中
の有機ハロゲン化物を分析する場合に、分析の阻害要因
である洗浄溶媒の影響を受けることなく、高精度に且つ
迅速な有機ハロゲン化物の分析を行うことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明による実施の形態を以下に
説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定される
ものではない。また、本実施の形態では、有機ハロゲン
化物としてPCBを用いて説明するが、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0035】図1に有機ハロゲン化物の分析装置の概略
を示す。図1に示すように、本実施の形態にかかる有機
ハロゲン化物の分析装置100は、有機ハロゲン化物1
11、有機溶媒112、油分113及び芳香族炭化水素
類114から構成される被測定液115中の有機ハロゲ
ン化物濃度を計測する有機ハロゲン化物分析装置であっ
て、極性溶媒(例えばジメチルスホキシド(DMS
O))120の連続流れ流を形成する定量ポンプ121
と、所定量を注入する被測定液115中の有機ハロゲン
化物、有機溶媒、油分及び芳香族炭化水素類からジメチ
ルスホキシド溶液120に有機ハロゲン化物111及び
芳香族炭化水素類114を移行させる混合コイル122
とからなる第1のフローインジェクション手段123
と、上記第1のフローインジェクション手段123の後
流側に設けてなり、有機ハロゲン化物111及び芳香族
炭化水素類114を含む極性溶媒120と有機溶媒11
2及び油分113とを分離する第1の分離手段125
と、ヘキサン126の連続流れ流を形成する定量ポンプ
127と、第1の分離手段125で分離された有機ハロ
ゲン化物及び芳香族炭化水素類を含む極性溶媒120に
水128を加えて加水分解させると共に、該ヘキサン1
26に有機ハロゲン化物111を移行させる混合コイル
129とからなる第2のフローインジェクション手段1
30と、上記第2のフローインジェクション手段129
の後流側に設けてなり、有機ハロゲン化物111及び芳
香族炭化水素類114を含むヘキサン132と加水分解
物131及び水128とを分離する第2の分離工程13
3と、ヘキサ126ンの連続流れ流を形成する定量ポン
プ134と、第2の分離手段133で分離された有機ハ
ロゲン化物及び芳香族炭化水素類を含むヘキサン132
に濃硫酸135を加えて易分解性有機ハロゲン化物及び
芳香族炭化水素類を分解させると共に、該ヘキサン12
6に有機ハロゲン化物を混合コイル中で移行させる混合
コイル136とからなる第3のフローインジェクション
手段137と、上記第3のフローインジェクション手段
137の後流側に設けてなり、硫酸分解物138と有機
ハロゲン化物を含むヘキサン139とを分離する第3の
分離手段140と、ヘキサン中の有機ハロゲン化物を分
析する検出手段141とを具備してなるものである。
【0036】本実施の形態においては、検出手段141
で有機ハロゲン化物を検出する前に濃縮手段142を設
けて、ヘキサン中の有機ハロゲン化物の濃度を高めるよ
うにしている。
【0037】上記第1のフローインジェクション手段1
23は、定量ポンプ121によりキャリアー液であるD
MSO120の連続的な流れ流を形成させ、該流れ流に
所定量の被測定液115を注入し、混合コイル122中
を流れる中において、被測定液115中の構成要件であ
る有機ハロゲン化物111、有機溶媒112、油分11
3及び芳香族炭化水素類114とDMSO120との相
互溶解・分配等の作用により、DMSO120中に有機
ハロゲン化物であるPCBと芳香族炭化水素類とを移行
させるものである。第1の分離手段125にて有機溶媒
112と油分113とが分離され、有害物質111及び
芳香族炭化水素114を含むDMSOは次の第2フロー
インジェクション手段130へ送られる。
【0038】ここで、第1の分離手段としては、極性溶
媒120であるDMSOと有機溶媒112及び油分11
3とを分離するものであり、例えば「PHASE SEPARATOR
」(商品名、WHATMAN 社製) を挙げることができるが、
これに限定されるものではない。
【0039】上記第2のフローインジェクション手段1
30は、定量ポンプ127によりキャリアー液であるヘ
キサン126の連続的な流れ流を形成させ、該流れ流に
第1分離手段125で分離された有機ハロゲン化物及び
芳香族炭化水素類を含むヘキサンを混合コイル122中
に送給させ、別途供給された水128で混合コイル12
9中で加水分解がなされ、有機ハロゲン化物111及び
芳香族炭化水素114をヘキサン126に移行させるも
のである。第2の分離手段133にて水128及び加水
分解物131は分離され、有害物質及び芳香族炭化水素
を含むヘキサン132は次の第3フローインジェクショ
ン手段137へ送られる。
【0040】上記第3のフローインジェクション手段1
37は、定量ポンプ134によりキャリアー液であるヘ
キサン126の連続的な流れ流を形成させ、該流れ流に
第2分離手段130で分離された有機ハロゲン化物及び
芳香族炭化水素類を含むヘキサン132を混合コイル1
36中に送給させ、別途供給された濃硫酸135で混合
コイル136中で分解がなされ、難分解性の有機ハロゲ
ン化物111をヘキサン126に移行させるものであ
る。第3の分離手段140にて硫酸135及び硫酸分解
物138は分離され、難分解性の有機ハロゲン化物11
1を含むヘキサン139は次の検出手段141へ送られ
る。
【0041】上記フローインジェクション手段の回収率
は90〜100%であり、分析信頼性としては十分であ
る。
【0042】そして、ヘキサン中の有機ハロゲン化物濃
度を定性・定量用検出器(GC/MS)で分析を行うよ
うにしている。
【0043】有機溶媒112中の有機ハロゲン化物濃度
を迅速に監視することにより、有害物質の洗浄処理の結
果を判定することができる。
【0044】この分析の際、第1乃至第3のフローイン
ジェクション手段123、130、137により、有機
ハロゲン化物111を効率よく分離することで、分析の
阻害要因である油分113及び芳香族炭化水素114等
の影響を受けることなく、高精度に且つ迅速な有機ハロ
ゲン化物の分析を行うことができる。
【0045】上記極性溶媒としては、上記ジメチルスル
ホキシド以外に例えばアセトニトリル、スルホラン、
1,3−ジメチル−2メチル−イミダゾリジノン、ジメ
チルホルムアミド等の高い誘電率をもつ極性分子からな
る溶媒を例示することができる。
【0046】ここで、上記有機溶媒112は容器等を洗
浄する洗浄溶媒又は容器の洗浄基準を判定する判定溶媒
を挙げることができる。
【0047】上記洗浄溶媒としては、上記有機ハロゲン
化物を効率的に洗浄除去することができる例えば炭化水
素類、アルコール類、ケトン類、芳香族炭化水素類、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスホキ
シド等を挙げることができる。
【0048】上記判定溶媒としては、n−ヘキサン、イ
ソプロピルアルコール(IPA)、トリクロロエタン、
パラフィン系炭化水素(「NS−100」(C11の脂肪
族系有機溶剤)(商品名):日鉱石油化学株式会社製)
を挙げることができる。
【0049】上記検出手段141としては、上記GC/
MS(ガスクロマトグラフ質量分析装置)以外に、例え
ば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、GC−E
CD(電子捕獲型ガスクロマトグラフィー装置)、GC
/EIMS(電子衝撃イオン化型質量分析装置)、GC
/CIMS(化学イオン化型質量分析装置)、GC/N
CIMS(負化学イオン化型質量分析装置)、GC/M
S/MS(タンデム質量分析装置)、GC/HRMS
(高分解能質量分析装置)等を挙げることができる。
【0050】特に迅速分析の場合には、高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)を用いることが好適である。
【0051】[第2の実施の形態]図2にPCB分解処
理システムの概略を示す。図2に示すように、PCB無
害化処理システムは、有機ハロゲン化物であるPCBが
付着又は含有又は保存されている被処理物を無害化する
有機ハロゲン化物処理システムであって、被処理物1001
である有機ハロゲン化物( 例えばPCB)1002 を保存す
る容器1003から有機ハロゲン化物1002を分離する分離手
段1004と、被処理物1001を構成する構成材1001a,b,
…を解体する解体手段1005のいずれか一方又は両方を有
する前処理手段1006と、前処理手段1006において処理さ
れた被処理物を構成する構成材であるコア1001aをコイ
ル1001bと鉄心1001cとに分離するコア分離手段1007
と、分離されたコイル1001bを銅線1001dと紙・木1001
eとに分離するコイル分離手段1008と、上記コア分離手
段1008で分離された鉄心1001cと解体手段1005で分離さ
れた金属製の容器 (容器本体及び蓋等)1003 とコイル分
離手段1008で分離された銅線1001dとを洗浄液1010で洗
浄する洗浄手段1011と、上記コイル分離手段1008で分離
された紙・木1001eをスラリー化するスラリー化手段10
15と、洗浄後の洗浄廃液1012、前処理手段で分離した有
機ハロゲン化物1002及びスラリー1014のいずれか一種又
は複数種を分解処理する有機ハロゲン化物分解処理手段
1013と、上記洗浄液1010中のPCB濃度を迅速に計測す
る分析装置100とを、具備してなるものである。
【0052】ここで、本発明で無害化処理する有機ハロ
ゲン化物としては、PCBの他に例えば、塩化ビニルシ
ート、有害廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品、廃棄樹脂、
未処理爆薬等を挙げることができるが、環境汚染に起因
する有機ハロゲン化物であればこれらに限定されるもの
ではない。
【0053】また、本発明で被処理物としては、例えば
絶縁油としてPCBを用いてなるトランスやコンデン
サ、有機ハロゲン化物である塗料等を保存している保存
容器を例示することができるが、これらに限定されるも
のではない。
【0054】また、蛍光灯用の安定器においても従来は
PCBが用いられていたので無害化処理する必要があ
り、この場合には、容量が小さいので前処理することな
く、分離手段1009に直接投入することで無害化処理する
ことができる。
【0055】また、上記有機ハロゲン化物が液体等の場
合には、有機ハロゲン化物分解処理手段1013に直接投入
することで無害化処理がなされ、その保管した容器は構
成材の無害化処理により、処理することができる。な
お、有機ハロゲン化物処理手段1013は、水熱分解処理す
る水熱分解処理手段又は超臨界水酸化処理する超臨界水
酸化処理手段又はバッチ式水熱分解処理手段等を挙げる
ことができるが、公知の有害物質処理手段により有害物
質を分解処理することができるものであればこれらに限
定されるものではない。
【0056】上記システムにおいて、上記洗浄液1010中
のPCB濃度を迅速に判定できるので、効率のよい容器
洗浄処理が可能となり、容器洗浄処理の判定のための待
ち時間が短縮できるので、保管スペースの確保が不要と
なる。
【0057】また、分析に要する時間の低減・操作性の
簡便化を図ることができるので、容器洗浄判定におい
て、個人差のない判定が可能となる。
【0058】また、数百台/一日の容器処理の判定が可
能となり、判定待ちための一時保管する洗浄廃液の環境
負荷を軽減できる。
【0059】[第3の実施の形態]次にPCB分解処理
システムで分離された容器等の洗浄判定に用いたシステ
ムの概略を示す。図3は有機ハロゲン化物汚染物の処理
卒業判定システムの概略構成を示す。図3に示すよう
に、本実施の形態にかかる有機ハロゲン化物汚染物の処
理卒業判定システム10は、有機ハロゲン化物に汚染さ
れた有機ハロゲン化物汚染品11を処理手段12で処理
した後に、該処理品13が有機ハロゲン化物の残留処理
基準に適合していることを判定する有機ハロゲン化物汚
染物の処理卒業判定システムであって、処理終了後の処
理品13に残留している有機ハロゲン化物を判定液14
中に溶解させる判定槽15と、上記判定液14中の有機
ハロゲン化物の濃度を計測する分析装置100とを具備
してなるものである。
【0060】ここで、上記処理品14は有機ハロゲン化
物汚染品11を図2に示すような洗浄処理手段1011で処
理したものであり、例えば有機ハロゲン化物がPCBの
場合には、トランス又はコンデンサ等の構成材である、
容器、コア・トランス裁断物、鉄心、銅線、碍子、金具
類を例示することができる。
【0061】ここで、上記判定槽15に使用する判定液
14は、n−ヘキサン、イソプロピルアルコール又はイ
ソプロピルアルコールと水との混合物、トリクロロエタ
ン、パラフィン系炭化水素を例示することができる。
【0062】本有機ハロゲン化物汚染物の処理卒業判定
システムによれば、有機ハロゲン化物汚染品11を処理
した後の処理品13を判定槽15に浸漬等し、判定液1
4中に残留した有機ハロゲン化物を溶解させることで、
残留有機ハロゲン化物の濃度を上述した図1に示すよう
な分析装置100により測定することで、間接的に残留
量を測定することができる。
【0063】上記分析装置100は、図1に示した多段
のフローインジェクション手段123、130、137
を用いた方法による分析を行うことができる。
【0064】この結果、処理が適切に行われて一定の判
定基準を達している場合(卒業)には、いわゆる有機ハ
ロゲン化物フリー品となる。一方処理が適切に行われて
おらず、一定の判定基準に達していない場合(落第)に
は、再度処理がなされる。
【0065】また、上記分析手段の分析結果17より判
定液14中の有機ハロゲン化物濃度を判定する判定手段
18を設け、上記判定手段18が、上記判定槽中の判定
液14の有機ハロゲン化物濃度の測定値から単位面積当
たりの有機ハロゲン化物残留量を求めて処理品拭き取り
試験の判定値を求め、処理品拭き取り試験の合格基準に
達しているか否かを判定するようにしている。
【0066】ここで、この判定手順を図4を参照しつつ
説明する。先ず、処理品13を判定槽15中に移動さ
せ、その後判定液13を供給し、処理器13に付着して
いた微量有機ハロゲン化物を判定液14中に溶解させ
て、処理手段12での処理後の有機ハロゲン化物の残留
濃度(X)を測定する(S−101)。予め求めていた
検量線を基に、上記測定値(X)から単位面積当たりの
有機ハロゲン化物残留量を求め(S−102)、この結
果から処理品拭き取り試験の判定値を求める(S−10
3)。その判定値から処理品拭き取り試験の合格基準
(卒業)に達しているか否かを判定する(S−10
4)。
【0067】よって、上記合格基準に基づき、処理品1
4を処理終了品20とするか、又は再度の処理を行う再
処理品21とするか否かが選別19される。
【0068】また、判定の際には、上記判定槽15に判
定液を供給する判定液供給手段22を設け、上記判定槽
15内に処理品13を格納した後に、密閉状態とし、判
定液供給手段22から判定液15を判定槽15に供給し
て処理品13を判定液14中に浸漬させるようにしても
よい。
【0069】この判定の処理の後には、判定槽15から
判定液を液抜きし、乾燥手段23にて乾燥させている。
この乾燥手段は一体にしても、別に設けるようにしても
よい。
【0070】また、処理品13を判定液14に浸漬させ
る方法としては、判定液14を充満した判定槽に浸漬さ
せるいわゆるどぶ漬け法を用いるようにしてもよい。
【0071】また、判定液14中の有機ハロゲン化物の
量が判定基準以上の有機ハロゲン化物濃度となっている
場合には、判定処理を行うことができないので、判定液
14中の有機ハロゲン化物濃度を分析装置100で分析
し、上記判定液14の有機ハロゲン化物濃度が所定量以
下であることを確認しつつ判定するようにしている。例
えば有機ハロゲン化物としてPCBを例にする場合、判
定液14中のPCB量を0.3mg/kgで卒業基準を
設定している場合には、判定液14中のPCB量が0.
3mg/kg以下の場合には、再度判定液としてそのま
ま使用できることになる。
【0072】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明によれ
ば、フローインジェクション手段を複数組み合わせるこ
とで、有機ハロゲン化物、有機溶媒、油分及び芳香族炭
化水素を含む被測定物中から有機ハロゲン化物のみを効
率よく分離することができ、洗浄溶媒や芳香族炭化水素
等の不純物の影響を受けることがなく有機ハロゲン化物
の濃度を迅速に分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分
析装置の概略図である。
【図2】第2の実施の形態にかかるPCB分解処理シス
テムの概略図である。
【図3】第3の実施の形態にかかる卒業判定システムの
概略図である。
【図4】第3の実施の形態にかかる卒業手順の工程図で
ある。
【符号の説明】
100 有機ハロゲン化物の分析装置 111 有機ハロゲン化物 112 有機溶媒 113 油分 114 芳香族炭化水素類 115 被測定液 120 極性溶媒 121 定量ポンプ 122 混合コイル 123 第1のフローインジェクション手段 125 第1の分離手段 126 ヘキサン 127 定量ポンプ 128 水 129 混合コイル 130 第2のフローインジェクション手段 131 加水分解物 133 第2の分離工程 134 定量ポンプ 135 濃硫酸 136 混合コイル 137 第3のフローインジェクション手段 138 硫酸分解物 139 有機ハロゲン化物を含むヘキサン 140 第3の分離手段 141 検出手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 30/88 B09B 3/00 Z 304H (72)発明者 龍原 潔 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 2E191 BA12 BA13 BD11 2G042 AA01 BD02 CB03 4D004 AA21 AB06 CA02 CA04 CA12 CA34 CA40 CB05 DA01 DA10 4H006 AA05 AC13 EA22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ハロゲン化物、有機溶媒、油分及び
    芳香族炭化水素類から構成される被測定液中の有機ハロ
    ゲン化物濃度を計測する有機ハロゲン化物分析装置であ
    って、 極性溶媒の連続流れ流を形成する定量ポンプと、注入す
    る被測定液中の有機ハロゲン化物、有機溶媒、油分及び
    芳香族炭化水素類から極性溶媒に有機ハロゲン化物及び
    芳香族炭化水素類を移行させる混合コイルとからなる第
    1のフローインジェクション手段と、 上記第1のフローインジェクション手段の後流側に設け
    てなり、有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類を含む
    極性溶媒と有機溶媒及び油とを分離する第1の分離手段
    と、 ヘキサンの連続流れ流を形成する定量ポンプと、第1の
    分離手段で分離された有機ハロゲン化物及び芳香族炭化
    水素類を含む極性溶媒に水を加えて加水分解させると共
    に、該ヘキサンに有機ハロゲン化物を混合コイル中で移
    行させる混合コイルとからなる第2のフローインジェク
    ション手段と、 上記第2のフローインジェクション手段の後流側に設け
    てなり、有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類を含む
    ヘキサンと加水分解物及び水とを分離する第2の分離手
    段と、 ヘキサンの連続流れ流を形成する定量ポンプと、第2の
    分離手段で分離された有機ハロゲン化物及び芳香族炭化
    水素類を含むヘキサンに濃硫酸を加えて易分解性有機ハ
    ロゲン化物及び芳香族炭化水素類を分解させると共に、
    該ヘキサンに有機ハロゲン化物を移行させる混合コイル
    とからなる第3のフローインジェクション手段と、 上記第3のフローインジェクション手段の後流側に設け
    てなり、硫酸分解物と有機ハロゲン化物を含むヘキサン
    とを分離する第3の分離手段と、 ヘキサン中の有機ハロゲン化物を分析する検出手段とを
    具備してなることを特徴とする有機ハロゲン化物の分析
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記極性溶媒が、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
    ル、スルホラン、1,3−ジメチル−2メチル−イミダ
    ゾリジノン、ジメチルホルムアミドのいずれかであるこ
    とを特徴とする有機ハロゲン化物の分析装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記第3の分離手段の後流側に、ヘキサンを濃縮する濃
    縮手段を設けたことを特徴とする有機ハロゲン化物の分
    析装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記有機ハロゲン化物がPCB類であり、油分がPCB
    以外の絶縁油であることを特徴とする有機ハロゲン化物
    の分析装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記有機溶媒が洗浄溶媒であることを特徴とする有機ハ
    ロゲン化物の分析装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2において、 上記有機溶媒が炭化水素類、アルコール類、ケトン類、
    芳香族炭化水素類、アセトニトリル、ジメチルホルムア
    ミド、極性溶媒であることを特徴とする有機ハロゲン化
    物の分析装置。
  7. 【請求項7】 PCBが付着又は含有又は保存されてい
    る被処理物を無害化する有機ハロゲン化物処理システム
    であって、有機ハロゲン化物を保存する容器から有機ハ
    ロゲン化物を分離する分離手段と、被処理物を構成する
    構成材を解体する解体手段のいずれか一方又は両方を有
    する前処理手段と、 前処理手段において処理された被処理物を構成する構成
    材を分離する分離手段と、 分離物から有機物と無機物とに分離する分離手段と、 上記分離手段で分離された無機物を洗浄液で洗浄する洗
    浄手段と、 上記有機物をスラリー化するスラリー化手段と、 洗浄後の洗浄廃液、分離した有機ハロゲン化物及びスラ
    リーのいずれか一種又は複数種を分解処理する有機ハロ
    ゲン化物分解処理手段と、 上記洗浄手段の洗浄液中の有機ハロゲン化物濃度を計測
    する請求項1乃至5のいずれか一の有機ハロゲン化物の
    分析装置とを、具備することを特徴とする有機ハロゲン
    化物分解処理システム。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 上記極性溶媒としては、ジメチルスルホキシド、アセト
    ニトリル、スルホラン、1,3−ジメチル−2メチル−
    イミダゾリジノン、ジメチルホルムアミドのいずれかで
    あることを特徴とする有機ハロゲン化物の分析装置。
  9. 【請求項9】 有機ハロゲン化物、有機溶媒、油分及び
    芳香族炭化水素類から構成される被測定液中の有機ハロ
    ゲン化物濃度を計測する有機ハロゲン化物分析方法であ
    って、 極性溶媒をキャリアー液として用い、注入する被測定液
    中の有機ハロゲン化物、有機溶媒、油分及び芳香族炭化
    水素類から極性溶媒に有機ハロゲン化物及び芳香族炭化
    水素類を混合コイル中で移行させる第1のフローインジ
    ェクション工程と、 上記第1のフローインジェクション工程を行った後、有
    機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類を含む極性溶媒と
    有機溶媒及び油とを分離する第1の分離工程と、 第1の分離手段で分離された有機ハロゲン化物及び芳香
    族炭化水素類を含む極性溶媒に水を加えて加水分解させ
    ると共に、ヘキサンをキャリアー液として用い、該ヘキ
    サンに有機ハロゲン化物を混合コイル中で移行させる第
    2のフローインジェクション工程と、 上記第2のフローインジェクション工程を行った後、有
    機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類を含むヘキサンと
    加水分解物及び水とを分離する第2の分離工程と、 第2の分離工程で分離された有機ハロゲン化物及び芳香
    族炭化水素類を含むヘキサンに濃硫酸を加えて易分解性
    有機ハロゲン化物及び芳香族炭化水素類を分解させると
    共に、ヘキサンをキャリアー液として用い、該ヘキサン
    に有機ハロゲン化物を混合コイル中で移行させる第3の
    フローインジェクション工程と、 上記第3のフローインジェクション工程の後に、硫酸分
    解物と有機ハロゲン化物を含むヘキサンとを分離する第
    3の分離工程と、 ヘキサン中の有機ハロゲン化物を分析する検出工程とを
    具備してなることを特徴とする有機ハロゲン化物の分析
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項8において、 上記有機ハロゲン化物がPCB類であり、油分がPCB
    以外の絶縁油であることを特徴とする有機ハロゲン化物
    の分析方法。
  11. 【請求項11】 請求項8において、 上記有機溶媒が洗浄溶媒であることを特徴とする有機ハ
    ロゲン化物の分析方法。
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