JP2003185631A - 分析装置 - Google Patents
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- JP2003185631A JP2003185631A JP2001385563A JP2001385563A JP2003185631A JP 2003185631 A JP2003185631 A JP 2003185631A JP 2001385563 A JP2001385563 A JP 2001385563A JP 2001385563 A JP2001385563 A JP 2001385563A JP 2003185631 A JP2003185631 A JP 2003185631A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 PCB等の有機ハロゲン化物を精度良く分析
する装置を提供する。 【解決手段】 分析対象試料10を分離するクロマトグ
ラフィー11と、該分離された分離試料12をイオン化
する電子捕獲検出器13と、該イオン化されたイオン化
試料14をその質量により分離する質量分析装置15と
からなり、有機ハロゲン化物の異性体の定性、定量の迅
速化を可能にした。
する装置を提供する。 【解決手段】 分析対象試料10を分離するクロマトグ
ラフィー11と、該分離された分離試料12をイオン化
する電子捕獲検出器13と、該イオン化されたイオン化
試料14をその質量により分離する質量分析装置15と
からなり、有機ハロゲン化物の異性体の定性、定量の迅
速化を可能にした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばPCB等の
有機ハロゲン化物を精度良く分析する分析装置に関す
る。
有機ハロゲン化物を精度良く分析する分析装置に関す
る。
【0002】
【背景技術】近年では、PCB(Polychlorinated biph
enyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体
の総称)が強い毒性を有することから、その製造および
輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃か
ら国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をきっ
かけに生体・環境への悪影響が明らかになり、1972
年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
enyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体
の総称)が強い毒性を有することから、その製造および
輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃か
ら国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をきっ
かけに生体・環境への悪影響が明らかになり、1972
年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
【0004】PCBは、従来からトランスやコンデンサ
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、P
CBを無害化処理する水熱酸化分解装置を提案した(特
開平11−253795号公報、特開平11−2537
96号公報、特開2000−126588号公報他参
照)。
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、P
CBを無害化処理する水熱酸化分解装置を提案した(特
開平11−253795号公報、特開平11−2537
96号公報、特開2000−126588号公報他参
照)。
【0005】この水熱酸化分解装置の一例を図5に示す
が、これに限定されるものではない。図5に示すよう
に、水熱酸化分解装置120は、筒形状の一次反応器1
22と、油(又は有機溶剤)、PCB、水(H2O)お
よび水酸化ナトリウム(NaOH)の各処理液123a
〜123dを加圧する加圧ポンプ124と、当該水を予
熱する熱交換器125と、配管を螺旋状に巻いた構成の
二次反応器126と、冷却器127および減圧弁128
とを備えてなるものである。また、減圧弁127の下流
には、気液分離器129、活性炭槽130が配置されて
おり、排ガス(CO2 )131は煙突132から外部へ
排出され、排水(H2 O,NaCl)133は放出タン
ク134に溜められ、別途必要に応じて排水処理され
る。
が、これに限定されるものではない。図5に示すよう
に、水熱酸化分解装置120は、筒形状の一次反応器1
22と、油(又は有機溶剤)、PCB、水(H2O)お
よび水酸化ナトリウム(NaOH)の各処理液123a
〜123dを加圧する加圧ポンプ124と、当該水を予
熱する熱交換器125と、配管を螺旋状に巻いた構成の
二次反応器126と、冷却器127および減圧弁128
とを備えてなるものである。また、減圧弁127の下流
には、気液分離器129、活性炭槽130が配置されて
おり、排ガス(CO2 )131は煙突132から外部へ
排出され、排水(H2 O,NaCl)133は放出タン
ク134に溜められ、別途必要に応じて排水処理され
る。
【0006】なお、処理液123となる油(又は有機溶
剤)、PCB、H2OおよびNaOHの各処理液123
a〜123dは処理液タンク135a〜135dから配
管136a〜136d及び混合器137を介してそれぞ
れ導入される。また、酸素(O2 )等の酸化剤は高圧酸
素供給設備138により供給され、供給配管139は、
一次反応器122に対して直結されている。なお、油
(又は有機溶剤)を入れるのは、特に高濃度のPCBの
分解反応促進のためと、分解装置120の起動時におい
て反応温度を最適温度まで昇温させるためである。ま
た、処理液として上記PCB、H2OおよびNaOHを
混合させて一次反応器122に投入するようにしてもよ
い。
剤)、PCB、H2OおよびNaOHの各処理液123
a〜123dは処理液タンク135a〜135dから配
管136a〜136d及び混合器137を介してそれぞ
れ導入される。また、酸素(O2 )等の酸化剤は高圧酸
素供給設備138により供給され、供給配管139は、
一次反応器122に対して直結されている。なお、油
(又は有機溶剤)を入れるのは、特に高濃度のPCBの
分解反応促進のためと、分解装置120の起動時におい
て反応温度を最適温度まで昇温させるためである。ま
た、処理液として上記PCB、H2OおよびNaOHを
混合させて一次反応器122に投入するようにしてもよ
い。
【0007】上記装置において、加圧ポンプ124a〜
124dによる加圧により一次反応器122内は、26
MPaまで昇圧される。また、熱交換器125は、H2
Oを300℃程度に予熱する。また、一次反応器122
内には酸素が噴出しており、内部の反応熱により380
℃〜400℃まで昇温する。この段階までに、PCB
は、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaC
l、CO2およびH2Oに分解されている。つぎに、冷却
器127では、二次反応器126からの流体を100℃
程度に冷却すると共に後段の減圧弁128にて大気圧ま
で減圧する。そして、気液分離器129によりCO2お
よび水蒸気と処理液とが分離され、CO2および水蒸気
は、活性炭槽130を通過して環境中に排出される。
124dによる加圧により一次反応器122内は、26
MPaまで昇圧される。また、熱交換器125は、H2
Oを300℃程度に予熱する。また、一次反応器122
内には酸素が噴出しており、内部の反応熱により380
℃〜400℃まで昇温する。この段階までに、PCB
は、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaC
l、CO2およびH2Oに分解されている。つぎに、冷却
器127では、二次反応器126からの流体を100℃
程度に冷却すると共に後段の減圧弁128にて大気圧ま
で減圧する。そして、気液分離器129によりCO2お
よび水蒸気と処理液とが分離され、CO2および水蒸気
は、活性炭槽130を通過して環境中に排出される。
【0008】このような処理装置120を用いてPCB
含有油(例えばトランスやコンデンサ等の絶縁油)等を
処理することで、PCBが脱塩素化されビフェニル
((C6H5 )2 )等の脱塩素化物とされ、該ビフェニ
ルが酸化剤等の作用によりCO2、H2 O等へと完全無
害化がなされている。
含有油(例えばトランスやコンデンサ等の絶縁油)等を
処理することで、PCBが脱塩素化されビフェニル
((C6H5 )2 )等の脱塩素化物とされ、該ビフェニ
ルが酸化剤等の作用によりCO2、H2 O等へと完全無
害化がなされている。
【0009】このような処理装置を用いてPCB含有容
器(例えばトランスやコンデンサ)等から抜き出したP
CB及びその他PCB汚染物を処理することで、完全無
害化がなされているが、さらにその施設内から排出する
排水の監視が重要である。
器(例えばトランスやコンデンサ)等から抜き出したP
CB及びその他PCB汚染物を処理することで、完全無
害化がなされているが、さらにその施設内から排出する
排水の監視が重要である。
【0010】しかしながら、監視のための排水中の微量
PCBの計測方法として、従来では、例えば公定法や
抗体免疫法等がある。この従来の計測手法の概要を図
6及び図7を参照して説明する。 従来の公定法 図6に示すように、環境庁が公示する公定排水基準計測
用の手法では、採取試料01を溶媒02としてn−ヘキ
サンを用いて分離し(S01)、その後、濃縮し(S0
2)、濃縮液をアルカリ分解し(S03)、抽出・洗浄
した後(S04)、この分解液からn−ヘキサンで抽出
し(S05),その後、脱水(S06)・濃縮(S0
7)をした後に、シリカゲルカラム分離し(S08)、
その後濃縮して(S09)、ガスクロマトグラフ分析す
る(S010)、という工程によって分析を行ってい
る。この工程は時間を要し、その分析結果を得るまでに
は、約2日間を要しているので、迅速分析には対応でき
ないという、問題がある。
PCBの計測方法として、従来では、例えば公定法や
抗体免疫法等がある。この従来の計測手法の概要を図
6及び図7を参照して説明する。 従来の公定法 図6に示すように、環境庁が公示する公定排水基準計測
用の手法では、採取試料01を溶媒02としてn−ヘキ
サンを用いて分離し(S01)、その後、濃縮し(S0
2)、濃縮液をアルカリ分解し(S03)、抽出・洗浄
した後(S04)、この分解液からn−ヘキサンで抽出
し(S05),その後、脱水(S06)・濃縮(S0
7)をした後に、シリカゲルカラム分離し(S08)、
その後濃縮して(S09)、ガスクロマトグラフ分析す
る(S010)、という工程によって分析を行ってい
る。この工程は時間を要し、その分析結果を得るまでに
は、約2日間を要しているので、迅速分析には対応でき
ないという、問題がある。
【0011】抗体免疫法
図7に示すように、採取試料01に酵素03を添加し、
PCBと選択的に反応させて抗体結合し(S011)、
その後所定時間培養し(S012)、デカンテーション
し(S013)、発色溶液04を添加し、静置し(S0
14)、発色させ(S015)、吸光光度計で計測する
(S016)という工程を行っている。この工程では、
PCBに類似の中間生成物も酵素の抗体結合により反応
されているので、PCBの定量の精度と信頼性が低い、
という問題がある。
PCBと選択的に反応させて抗体結合し(S011)、
その後所定時間培養し(S012)、デカンテーション
し(S013)、発色溶液04を添加し、静置し(S0
14)、発色させ(S015)、吸光光度計で計測する
(S016)という工程を行っている。この工程では、
PCBに類似の中間生成物も酵素の抗体結合により反応
されているので、PCBの定量の精度と信頼性が低い、
という問題がある。
【0012】本発明は、上記問題に鑑み、例えば排水中
のPCBの監視するに際し、迅速且つ再現性が高い分析
が可能な処理水又は排水中の有機ハロゲン化物分析装置
を提供することを課題とする。
のPCBの監視するに際し、迅速且つ再現性が高い分析
が可能な処理水又は排水中の有機ハロゲン化物分析装置
を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
第1の発明は、分析対象試料をイオン化する電子捕獲検
出器と、該イオン化されたイオン化試料をその質量によ
り分離する質量分析装置とからなることを特徴とする分
析装置にある。
第1の発明は、分析対象試料をイオン化する電子捕獲検
出器と、該イオン化されたイオン化試料をその質量によ
り分離する質量分析装置とからなることを特徴とする分
析装置にある。
【0014】第2の発明は、分析対象試料を分離するク
ロマトグラフィーと、該分離された分離試料をイオン化
する電子捕獲検出器と、該イオン化されたイオン化試料
をその質量により分離する質量分析装置とからなること
を特徴とする分析装置にある。
ロマトグラフィーと、該分離された分離試料をイオン化
する電子捕獲検出器と、該イオン化されたイオン化試料
をその質量により分離する質量分析装置とからなること
を特徴とする分析装置にある。
【0015】第3の発明は、加熱・加圧された反応器内
において炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の存在下、有
機ハロゲン化物の脱ハロゲン化反応および酸化分解反応
により塩化ナトリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO
2)等に分解させる水熱酸化分解装置と、反応液又は処
理液中の有機ハロゲン化物を吸着・保持する固相吸着材
を有する固相吸着手段と、該固相吸着手段から溶出液に
より溶出された特定の有機ハロゲン化物を分析する請求
項1又は2の分析装置と、を備えてなることを特徴とす
る有機ハロゲン化物分解処理システムにある。
において炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の存在下、有
機ハロゲン化物の脱ハロゲン化反応および酸化分解反応
により塩化ナトリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO
2)等に分解させる水熱酸化分解装置と、反応液又は処
理液中の有機ハロゲン化物を吸着・保持する固相吸着材
を有する固相吸着手段と、該固相吸着手段から溶出液に
より溶出された特定の有機ハロゲン化物を分析する請求
項1又は2の分析装置と、を備えてなることを特徴とす
る有機ハロゲン化物分解処理システムにある。
【0016】第4の発明は、第3の発明において、上記
有機ハロゲン化物検出装置で測定する特定有機ハロゲン
化物がPCBであり、有機ハロゲン化物分解物がPCB
分解物であることを特徴とする有機ハロゲン化物分解処
理システムにある。
有機ハロゲン化物検出装置で測定する特定有機ハロゲン
化物がPCBであり、有機ハロゲン化物分解物がPCB
分解物であることを特徴とする有機ハロゲン化物分解処
理システムにある。
【0017】第5の発明は、第3の発明において、上記
水熱酸化分解装置が、筒形状の一次反応器と、油又は有
機溶媒,有機ハロゲン化物,水(H2O)及び水酸化ナ
トリウム(NaOH)の各処理液を加圧する加圧ポンプ
と、当該水を予熱する予熱器と、配管を螺旋状に巻いた
構成の二次反応器と、二次反応器からの処理液を冷却す
る冷却器と、処理液を気液分離する気液分離手段と、減
圧弁とを備えてなることを特徴とする有機ハロゲン化物
分解処理システムにある。
水熱酸化分解装置が、筒形状の一次反応器と、油又は有
機溶媒,有機ハロゲン化物,水(H2O)及び水酸化ナ
トリウム(NaOH)の各処理液を加圧する加圧ポンプ
と、当該水を予熱する予熱器と、配管を螺旋状に巻いた
構成の二次反応器と、二次反応器からの処理液を冷却す
る冷却器と、処理液を気液分離する気液分離手段と、減
圧弁とを備えてなることを特徴とする有機ハロゲン化物
分解処理システムにある。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による分析装置の実施の形
態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に
限定されるものではない。
態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に
限定されるものではない。
【0019】図1に本実施の形態にかかる分析装置の概
略を示す。図1に示すように、本実施の形態にかかる分
析装置は、分析対象試料10を分離するクロマトグラフ
ィー11と、該分離された分離試料12をイオン化する
電子捕獲検出器13と、該イオン化されたイオン化試料
14をその質量により分離する質量分析装置15とから
なり、有機ハロゲン化物を分析するものである。
略を示す。図1に示すように、本実施の形態にかかる分
析装置は、分析対象試料10を分離するクロマトグラフ
ィー11と、該分離された分離試料12をイオン化する
電子捕獲検出器13と、該イオン化されたイオン化試料
14をその質量により分離する質量分析装置15とから
なり、有機ハロゲン化物を分析するものである。
【0020】上記クロマトグラフィー11は、導入され
る試料成分を固定相と移動相との分配を繰返ながら、固
定相を移動させ、各成分によりその分配性能が異なるこ
とを利用して固定相中の移動速度の差により成分分離を
する装置である。移動相が気体の場合をガスクロマトグ
ラフィー(GC)、また液体の場合を液体ガスクロマト
グラフィー(LC)と称している。なお、初期の移動相
は重力でおこなっていたが、その後移動相を送液ポンプ
を利用して高速で流す高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)により高分解能な分析が可能となっている。
る試料成分を固定相と移動相との分配を繰返ながら、固
定相を移動させ、各成分によりその分配性能が異なるこ
とを利用して固定相中の移動速度の差により成分分離を
する装置である。移動相が気体の場合をガスクロマトグ
ラフィー(GC)、また液体の場合を液体ガスクロマト
グラフィー(LC)と称している。なお、初期の移動相
は重力でおこなっていたが、その後移動相を送液ポンプ
を利用して高速で流す高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)により高分解能な分析が可能となっている。
【0021】上記電子捕獲検出器(Electron Capture D
etector:ECD)13は、63Niからのβ線でキャリヤーガ
ス(窒素)をイオン化し、電極間に電圧をかけることで
一定の電流を流し、ここに親電子性物質を導入される
と、電子を捕獲して負イオンとなり、移動速度が遅くな
る。該負イオンは陽イオンと結合しやすいので、電極間
の電流は減少する。この減少分を測定することで、親電
子性物質を選択的に検出でき、ハロゲン化物(Clイオ
ン、Bイオン)を含む化合物を高感度に検出することが
できる。本発明では、上記クロマトグラフィー11で成
分分離された化合物の内のPCB等の有機ハロゲン化物
をイオン化させることができる。
etector:ECD)13は、63Niからのβ線でキャリヤーガ
ス(窒素)をイオン化し、電極間に電圧をかけることで
一定の電流を流し、ここに親電子性物質を導入される
と、電子を捕獲して負イオンとなり、移動速度が遅くな
る。該負イオンは陽イオンと結合しやすいので、電極間
の電流は減少する。この減少分を測定することで、親電
子性物質を選択的に検出でき、ハロゲン化物(Clイオ
ン、Bイオン)を含む化合物を高感度に検出することが
できる。本発明では、上記クロマトグラフィー11で成
分分離された化合物の内のPCB等の有機ハロゲン化物
をイオン化させることができる。
【0022】上記質量分析装置15はイオン化された分
子を磁場型、又は四重極型の装置により、質量/電荷数
の大きさに応じて分離し、得られた質量スペクトルピー
クの位置から定性分析を、その強度から定量分析を行う
装置である。本発明では、電子捕獲検出器でイオン化し
た有機ハロゲン化物を質量分析装置でその同族体毎に分
析することができる。
子を磁場型、又は四重極型の装置により、質量/電荷数
の大きさに応じて分離し、得られた質量スペクトルピー
クの位置から定性分析を、その強度から定量分析を行う
装置である。本発明では、電子捕獲検出器でイオン化し
た有機ハロゲン化物を質量分析装置でその同族体毎に分
析することができる。
【0023】一般に、クロマトグラフィー11を用い
て、試料を分離し、その分離した試料を電子捕獲検出器
(Electron Capture Detector:ECD)13で検出すること
で、有機ハロゲン化物を分析しているが、この電子捕獲
検出器13のみの分析では、有機ハロゲン化物であるP
CBの総量(ピーク26本の合計)しか分析することが
できない。
て、試料を分離し、その分離した試料を電子捕獲検出器
(Electron Capture Detector:ECD)13で検出すること
で、有機ハロゲン化物を分析しているが、この電子捕獲
検出器13のみの分析では、有機ハロゲン化物であるP
CBの総量(ピーク26本の合計)しか分析することが
できない。
【0024】これに対し、ロマトグラフィー11を用い
て、試料を分離し、その分離した試料を電子捕獲検出器
(Electron Capture Detector:ECD)13で有機ハロゲン
化物をイオン化させ、該イオン化物を質量分析装置15
で分析することで、PCBの同族体(異性体)及び他の
不純物(例えばPCBの分解物等)が分析することがで
きる。よって、本発明によれば、PCB等の有機ハロゲ
ン化物を高感度で選択的に分析することが可能となる。
て、試料を分離し、その分離した試料を電子捕獲検出器
(Electron Capture Detector:ECD)13で有機ハロゲン
化物をイオン化させ、該イオン化物を質量分析装置15
で分析することで、PCBの同族体(異性体)及び他の
不純物(例えばPCBの分解物等)が分析することがで
きる。よって、本発明によれば、PCB等の有機ハロゲ
ン化物を高感度で選択的に分析することが可能となる。
【0025】図2に本発明の分析装置を備えた有機ハロ
ゲン化物分解処理システムの概略を示す。図2に示すよ
うに、本実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分解処理
システムは、加熱・加圧された反応器内において炭酸ナ
トリウム(Na2 CO3 )の存在下、有機ハロゲン化物
(PCB)の脱塩素反応および酸化分解反応により、P
CBを塩化ナトリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO
2)等に分解させる水熱酸化分解装置120と、上記水
熱酸化分解装置の反応液又は処理液中の有機ハロゲン化
物を吸着・保持する固相吸着材を有する固相吸着手段1
11と、該固相吸着手段111から溶出液により溶出さ
れた特定の有機ハロゲン化物を測定する図1に示す分析
装置112とからなるPCBモニタリング装置113と
を備えてなるものである。なお、図2中、符号114は
オートサンプラー、115は表示手段、116は演算・
制御手段を各々図示する。
ゲン化物分解処理システムの概略を示す。図2に示すよ
うに、本実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分解処理
システムは、加熱・加圧された反応器内において炭酸ナ
トリウム(Na2 CO3 )の存在下、有機ハロゲン化物
(PCB)の脱塩素反応および酸化分解反応により、P
CBを塩化ナトリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO
2)等に分解させる水熱酸化分解装置120と、上記水
熱酸化分解装置の反応液又は処理液中の有機ハロゲン化
物を吸着・保持する固相吸着材を有する固相吸着手段1
11と、該固相吸着手段111から溶出液により溶出さ
れた特定の有機ハロゲン化物を測定する図1に示す分析
装置112とからなるPCBモニタリング装置113と
を備えてなるものである。なお、図2中、符号114は
オートサンプラー、115は表示手段、116は演算・
制御手段を各々図示する。
【0026】上記水熱酸化分解装置120はPCB分解
処理エリア120Aと供給エリア120Bとからなり、
水熱酸化分解装置120としては、図3に示した水熱酸
化分解処理する水熱酸化分解処理手段を用いることがで
きるが、炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の存在下でP
CB分解を行なうものであれば、これに限定されるもの
ではない。
処理エリア120Aと供給エリア120Bとからなり、
水熱酸化分解装置120としては、図3に示した水熱酸
化分解処理する水熱酸化分解処理手段を用いることがで
きるが、炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の存在下でP
CB分解を行なうものであれば、これに限定されるもの
ではない。
【0027】また、図2においては、分析・運転制御エ
リア120Cとして切替弁150により水熱分解装置の
分解処理エリア120Aでの各所定箇所での反応液、処
理液等を分析対象試料として任意の箇所で採取できるす
るようにしている。
リア120Cとして切替弁150により水熱分解装置の
分解処理エリア120Aでの各所定箇所での反応液、処
理液等を分析対象試料として任意の箇所で採取できるす
るようにしている。
【0028】本実施の形態では、一次反応器122と二
次反応器126とをつなく配管141のA点及び気液分
離装置129から放出タンク134への配管142のB
点から各々サンプリングしている。なお、有機ハロゲン
化物の監視は、水熱酸化分解装置の一次反応器との二次
反応器との間の反応液中(A点)、又は気液分離手段で
分離後の排水中(B)のいずれか又は両方で行なうよう
にすればよい。
次反応器126とをつなく配管141のA点及び気液分
離装置129から放出タンク134への配管142のB
点から各々サンプリングしている。なお、有機ハロゲン
化物の監視は、水熱酸化分解装置の一次反応器との二次
反応器との間の反応液中(A点)、又は気液分離手段で
分離後の排水中(B)のいずれか又は両方で行なうよう
にすればよい。
【0029】本発明で被処理物としては、例えばトラン
スやコンデンサからのPCB含有絶縁油(高濃度〜低濃
度まで各種)、PCB含有塗料等を例示することができ
るが、これらに限定されるものではない。
スやコンデンサからのPCB含有絶縁油(高濃度〜低濃
度まで各種)、PCB含有塗料等を例示することができ
るが、これらに限定されるものではない。
【0030】このように、本発明では、水熱分解システ
ムのA点及び/又はB点で上記分析装置によりPCBの
異性体及び同族体を分析するので、この結果、反応装置
内での分解・処理程度を間接的に監視及び制御を行なう
ことができる。すなわち、PCBの総量を分析するので
はなく、PCBの異性体を分析することで、どのような
分解が行われているかを間接的に分析することでき、こ
の分析により水熱分解の運転制御をより細分化して行う
ことができる。
ムのA点及び/又はB点で上記分析装置によりPCBの
異性体及び同族体を分析するので、この結果、反応装置
内での分解・処理程度を間接的に監視及び制御を行なう
ことができる。すなわち、PCBの総量を分析するので
はなく、PCBの異性体を分析することで、どのような
分解が行われているかを間接的に分析することでき、こ
の分析により水熱分解の運転制御をより細分化して行う
ことができる。
【0031】本実施の形態にかかるPCBモニタリング
装置113は、図2に示すように、水溶液中の有機ハロ
ゲン化物の濃度を検出する検出装置であって、採取試料
101を導入し、固相吸着材で有機ハロゲン化物(PC
B)を保持する固相吸着手段111と、該固相吸着手段
111からの溶出液をオートサンプラー114を介して
導入し、溶出された有機ハロゲン化物の定性及び定量分
析を行う図1に示す分析装置112とを備えてなるもの
である。
装置113は、図2に示すように、水溶液中の有機ハロ
ゲン化物の濃度を検出する検出装置であって、採取試料
101を導入し、固相吸着材で有機ハロゲン化物(PC
B)を保持する固相吸着手段111と、該固相吸着手段
111からの溶出液をオートサンプラー114を介して
導入し、溶出された有機ハロゲン化物の定性及び定量分
析を行う図1に示す分析装置112とを備えてなるもの
である。
【0032】また、この分析装置112により検出され
たPCB濃度は、演算・制御手段116を介して運転制
御を行なう。
たPCB濃度は、演算・制御手段116を介して運転制
御を行なう。
【0033】上記固相吸着手段21は、図3(A)に示
すように、抽出カラム21内に固相吸着材22が挿入さ
れてなるものであり、上記固相吸着材はシリカゲル又は
アルミナから構成されている。
すように、抽出カラム21内に固相吸着材22が挿入さ
れてなるものであり、上記固相吸着材はシリカゲル又は
アルミナから構成されている。
【0034】上記固相吸着材に保持された有機ハロゲン
化物を溶出する溶出液は目的の有機ハロゲン化物のみを
溶出する溶剤であれば特に限定されるものではないが、
例えばPCBの場合には、無極性溶剤(例えばn−ヘキ
サン)を挙げることができる。
化物を溶出する溶出液は目的の有機ハロゲン化物のみを
溶出する溶剤であれば特に限定されるものではないが、
例えばPCBの場合には、無極性溶剤(例えばn−ヘキ
サン)を挙げることができる。
【0035】また、分析精度を向上させるために、必要
に応じて1度に数件体を同時に行うような場合には、上
記カラム21を複数本用意して、同時に有機ハロゲン化
物を固相吸着するようにしてもよい。
に応じて1度に数件体を同時に行うような場合には、上
記カラム21を複数本用意して、同時に有機ハロゲン化
物を固相吸着するようにしてもよい。
【0036】以下に、固相吸着手段12の抽出工程を図
3(A)〜(D)を参照して説明する。 コンディショニング工程 再現性のよい結果を得るために、試料を供給する前に、
固相吸着材22にコンディショニング液31を供給し
て、なじませる(図3(A)参照)。 保持工程 次に、採取試料32をカラム21内に導入する(図3
(B)参照)。ここで、試料中には目的物であるPCB
33と、不純物X(不要なマトリックス)及び不純物Y
(その他のマトリックス中の成分)とが含まれていると
する。 洗浄工程 次に、固相吸着材22に保持された不純物Xを洗浄液
(例えばメチルアルーコール)で洗い流す(図3(C)
参照)。 溶出工程 次に、固相吸着材22に保持された目的物であるPCB
33を溶出液(n−ヘキサン)35で溶出させる。この
溶出の際に、不純物Xは固相吸着材22中に残りPCB
33との分離がなされる(図3(D)参照)。
3(A)〜(D)を参照して説明する。 コンディショニング工程 再現性のよい結果を得るために、試料を供給する前に、
固相吸着材22にコンディショニング液31を供給し
て、なじませる(図3(A)参照)。 保持工程 次に、採取試料32をカラム21内に導入する(図3
(B)参照)。ここで、試料中には目的物であるPCB
33と、不純物X(不要なマトリックス)及び不純物Y
(その他のマトリックス中の成分)とが含まれていると
する。 洗浄工程 次に、固相吸着材22に保持された不純物Xを洗浄液
(例えばメチルアルーコール)で洗い流す(図3(C)
参照)。 溶出工程 次に、固相吸着材22に保持された目的物であるPCB
33を溶出液(n−ヘキサン)35で溶出させる。この
溶出の際に、不純物Xは固相吸着材22中に残りPCB
33との分離がなされる(図3(D)参照)。
【0037】図4に上記有機ハロゲン化物の検出装置を
用いた固相抽出の工程図を示す。 先ず、固相吸着材22にn−ヘキサンを20mL供給
し、固相乾燥(真空引き)を5分行う(S101)。 次いで、メチルアルコールを20mL、超純水を20
mLを流した後、試料(0.1〜1L)を導入し、PCB
を捕修し、固相抽出する(S102)。この際、試料に
はメチルアルコールを1%添加した。このメチルアルコ
ールの添加はPCBを分散させる機能を有している。 その後、洗浄液(メチルアルコール)を5mLを流し
(通液速度:0.3cc/s)洗浄する(S103)。 その後、固相吸着材22を乾燥(真空引き)を5分間
行う(S104)。 その後、n−ヘキサンを用い、通液速度を0.3cc/
sとしてPCBを溶出させ(S105)、5mLに定容
する(S106)。 次いで、ガスクロマトグラフ−電子捕獲型検出器分析
計−質量分析計(GC−(GC−ECD−MS)で分析
し(S107)、PCBの種類及びその濃度を測定する
(S108)。 上記PCBを溶出したカラムは再生処理したのち、再
度PCBの測定に供することができる。 この時の分析時間は約2時間弱であった。
用いた固相抽出の工程図を示す。 先ず、固相吸着材22にn−ヘキサンを20mL供給
し、固相乾燥(真空引き)を5分行う(S101)。 次いで、メチルアルコールを20mL、超純水を20
mLを流した後、試料(0.1〜1L)を導入し、PCB
を捕修し、固相抽出する(S102)。この際、試料に
はメチルアルコールを1%添加した。このメチルアルコ
ールの添加はPCBを分散させる機能を有している。 その後、洗浄液(メチルアルコール)を5mLを流し
(通液速度:0.3cc/s)洗浄する(S103)。 その後、固相吸着材22を乾燥(真空引き)を5分間
行う(S104)。 その後、n−ヘキサンを用い、通液速度を0.3cc/
sとしてPCBを溶出させ(S105)、5mLに定容
する(S106)。 次いで、ガスクロマトグラフ−電子捕獲型検出器分析
計−質量分析計(GC−(GC−ECD−MS)で分析
し(S107)、PCBの種類及びその濃度を測定する
(S108)。 上記PCBを溶出したカラムは再生処理したのち、再
度PCBの測定に供することができる。 この時の分析時間は約2時間弱であった。
【0038】環境排出基準値は3ppb(0.003mg
/L)以下であることが要求されているが、本計測装置
によれば、検出下限値が0.5ppbであり、図2に示す
B点での計測において、迅速にしかも簡易な装置によっ
て、排出基準を維持しているかを検出することもでき
る。なお、計測試料の有機ハロゲン化物の濃度が高い場
合には、必要に応じて希釈してから計測するようにすれ
ばよい。
/L)以下であることが要求されているが、本計測装置
によれば、検出下限値が0.5ppbであり、図2に示す
B点での計測において、迅速にしかも簡易な装置によっ
て、排出基準を維持しているかを検出することもでき
る。なお、計測試料の有機ハロゲン化物の濃度が高い場
合には、必要に応じて希釈してから計測するようにすれ
ばよい。
【0039】よって、本計測装置を用いて、所定時間毎
に分析して、例えば排水の排出基準を満たしているかを
常に監視することができ、非常事態があった場合に、P
CB濃度が排出基準を超える場合には、タンクを切替
て、再度排水中のPCBを処理すべく、水熱分解装置1
20へ送るようにして、外部環境汚染を防止することが
できる。
に分析して、例えば排水の排出基準を満たしているかを
常に監視することができ、非常事態があった場合に、P
CB濃度が排出基準を超える場合には、タンクを切替
て、再度排水中のPCBを処理すべく、水熱分解装置1
20へ送るようにして、外部環境汚染を防止することが
できる。
【0040】以上のように、図2に示すように、本発明
のPCB分解処理システムにおいて、図1に示す分析装
置112を用いることで、所定時間毎に各異性体の実P
CB濃度を計測することができ、水熱分解装置の運転制
御を適正に維持することができる。また、図2に示すA
地点での計測でPCBの分解の程度を把握することで運
転制御のフィードバックが迅速になると共に、2次反応
器の出口側のB点ではPCBが完全に分解されているこ
とを、有機ハロゲン化物分析装置113により常に確認
するようにしているので、システムの制御の信頼性が向
上する。
のPCB分解処理システムにおいて、図1に示す分析装
置112を用いることで、所定時間毎に各異性体の実P
CB濃度を計測することができ、水熱分解装置の運転制
御を適正に維持することができる。また、図2に示すA
地点での計測でPCBの分解の程度を把握することで運
転制御のフィードバックが迅速になると共に、2次反応
器の出口側のB点ではPCBが完全に分解されているこ
とを、有機ハロゲン化物分析装置113により常に確認
するようにしているので、システムの制御の信頼性が向
上する。
【0041】上記運転制御としては、例えばPCB分解
処理設備の加熱制御、加圧制御、PCB処理液の投入量
の制御、酸化剤の投入量の制御、又は水酸化ナトリウム
(NaOH)の投入量の制御の少なくとも一を制御する
ものである。
処理設備の加熱制御、加圧制御、PCB処理液の投入量
の制御、酸化剤の投入量の制御、又は水酸化ナトリウム
(NaOH)の投入量の制御の少なくとも一を制御する
ものである。
【0042】その他、圧力及び供給する酸化剤等の供給
量を調整するようにしてもよい。
量を調整するようにしてもよい。
【0043】また、処理対象物中のPCB濃度が低い場
合には、二次反応器126通過後の処理液を再度一次反
応器122へ再度送り、PCB濃度を濃縮するようにし
てもよい。この際の反応条件はPCBは分解しない程度
の条件で分解処理を行なうようにすればよい。
合には、二次反応器126通過後の処理液を再度一次反
応器122へ再度送り、PCB濃度を濃縮するようにし
てもよい。この際の反応条件はPCBは分解しない程度
の条件で分解処理を行なうようにすればよい。
【0044】さらに、1次反応器122と2次反応器1
26とを連結する連結管141から分枝ライン151を
設けて水熱分解に使用する水供給タンク135dから混
合器137へ供給する配管136dの途中に戻すように
して、1次反応処理液を再処理するようにしてもよい。
また、同様に、2次反応器126出口側の処理液を分枝
ライン152を設けて水熱分解に使用する水供給タンク
135dから混合器137へ供給する配管136dの途
中に戻すようにして、2次反応処理液を再処理するよう
にしてもよい。
26とを連結する連結管141から分枝ライン151を
設けて水熱分解に使用する水供給タンク135dから混
合器137へ供給する配管136dの途中に戻すように
して、1次反応処理液を再処理するようにしてもよい。
また、同様に、2次反応器126出口側の処理液を分枝
ライン152を設けて水熱分解に使用する水供給タンク
135dから混合器137へ供給する配管136dの途
中に戻すようにして、2次反応処理液を再処理するよう
にしてもよい。
【0045】なお、本実施の形態においては、水熱分解
処理する対象である有機ハロゲン化物としてPCBを例
示して説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、水熱酸化分解処理できる物質(例えばダイオキシ
ン類、有機スズ等の環境ホルモン類)、火薬類、廃棄プ
ラスチック類等の分解処理のモニタリングを適切に行な
うことが可能となる。
処理する対象である有機ハロゲン化物としてPCBを例
示して説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、水熱酸化分解処理できる物質(例えばダイオキシ
ン類、有機スズ等の環境ホルモン類)、火薬類、廃棄プ
ラスチック類等の分解処理のモニタリングを適切に行な
うことが可能となる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明によれ
ば、分析対象試料を分離するクロマトグラフィーと、該
分離された分離試料をイオン化する電子捕獲検出器と、
該イオン化されたイオン化試料をその質量により分離す
る質量分析装置とからなり、有機ハロゲン化物を分析す
るので、分析対象物の異性体の定性及び定量が迅速にで
きる。
ば、分析対象試料を分離するクロマトグラフィーと、該
分離された分離試料をイオン化する電子捕獲検出器と、
該イオン化されたイオン化試料をその質量により分離す
る質量分析装置とからなり、有機ハロゲン化物を分析す
るので、分析対象物の異性体の定性及び定量が迅速にで
きる。
【0047】また、この分析装置を水熱分解システムの
監視に用いることにより、オンラインで迅速に反応液又
は処理液中の各PCB異性体濃度を計測し、反応装置内
での分解・処理程度を間接的に監視及び制御を行なうこ
とができる。
監視に用いることにより、オンラインで迅速に反応液又
は処理液中の各PCB異性体濃度を計測し、反応装置内
での分解・処理程度を間接的に監視及び制御を行なうこ
とができる。
【図1】本実施の形態にかかる分析装置の概略図であ
る。
る。
【図2】本実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分解処
理システムの概略図である。
理システムの概略図である。
【図3】抽出処理工程図である。
【図4】処理のフロー図である。
【図5】水熱酸化分解装置の概要図である。
【図6】従来技術にかかる公定法の公定概略図である。
【図7】従来技術にかかる抗体法の公定概略図である。
11 クロマトグラフィー
12 分離試料
13 電子捕獲検出器
14 イオン化試料
15 質量分析装置
111 固相吸着手段
112 分析装置
113 有機ハロゲン化物検出装置
114 オートサンプラー
115 表示手段
116 演算・制御手段
117 制御装置
120A PCB分解処理エリア
120B 供給エリア
120C 分析・運転制御エリア
120 水熱酸化分解装置
150 切替弁
122 一次反応器
123a〜123d 処理液
124a〜124d 加圧ポンプ
125 熱交換器
126 二次反応器
127 冷却器
128 減圧弁
129 気液分離器
130 活性炭槽
131 排ガス(CO2 )
132 煙突
133 排水(H2 O,NaCl)
134 放出タンク
135a〜135d 処理液タンク
136a〜136d 配管
137 混合器
138 高圧酸素供給設備
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
G01N 30/70 G01N 30/70
30/72 30/72 F
G
30/88 30/88 C
// G01N 30/48 30/48 K
Claims (5)
- 【請求項1】 分析対象試料をイオン化する電子捕獲検
出器と、該イオン化されたイオン化試料をその質量によ
り分離する質量分析装置とからなることを特徴とする分
析装置。 - 【請求項2】 分析対象試料を分離するクロマトグラフ
ィーと、該分離された分離試料をイオン化する電子捕獲
検出器と、該イオン化されたイオン化試料をその質量に
より分離する質量分析装置とからなることを特徴とする
分析装置。 - 【請求項3】 加熱・加圧された反応器内において炭酸
ナトリウム(Na2CO3 )の存在下、有機ハロゲン化
物の脱ハロゲン化反応および酸化分解反応により塩化ナ
トリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO2)等に分解
させる水熱酸化分解装置と、 反応液又は処理液中の有機ハロゲン化物を吸着・保持す
る固相吸着材を有する固相吸着手段と、 該固相吸着手段から溶出液により溶出された特定の有機
ハロゲン化物を分析する請求項1又は2の分析装置と、 を備えてなることを特徴とする有機ハロゲン化物分解処
理システム。 - 【請求項4】 請求項3において、 上記有機ハロゲン化物検出装置で測定する特定有機ハロ
ゲン化物がPCBであり、有機ハロゲン化物分解物がP
CB分解物であることを特徴とする有機ハロゲン化物分
解処理システム。 - 【請求項5】 請求項3において、 上記水熱酸化分解装置が、筒形状の一次反応器と、油又
は有機溶媒,有機ハロゲン化物,水(H2O)及び水酸
化ナトリウム(NaOH)の各処理液を加圧する加圧ポ
ンプと、当該水を予熱する予熱器と、配管を螺旋状に巻
いた構成の二次反応器と、二次反応器からの処理液を冷
却する冷却器と、処理液を気液分離する気液分離手段
と、減圧弁とを備えてなることを特徴とする有機ハロゲ
ン化物分解処理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001385563A JP2003185631A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001385563A JP2003185631A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003185631A true JP2003185631A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27594944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001385563A Withdrawn JP2003185631A (ja) | 2001-12-19 | 2001-12-19 | 分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003185631A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100852559B1 (ko) | 2007-01-26 | 2008-08-18 | 대우조선해양 주식회사 | 선박의 스모크 실측을 위한 측정시스템 |
JP2016153764A (ja) * | 2015-02-20 | 2016-08-25 | 三菱重工業株式会社 | 有機ハロゲン化合物の分析方法 |
CN114720583A (zh) * | 2022-02-24 | 2022-07-08 | 安徽理工大学 | 一种用于生物质热转化气体测定的系统及检测方法 |
-
2001
- 2001-12-19 JP JP2001385563A patent/JP2003185631A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100852559B1 (ko) | 2007-01-26 | 2008-08-18 | 대우조선해양 주식회사 | 선박의 스모크 실측을 위한 측정시스템 |
JP2016153764A (ja) * | 2015-02-20 | 2016-08-25 | 三菱重工業株式会社 | 有機ハロゲン化合物の分析方法 |
CN114720583A (zh) * | 2022-02-24 | 2022-07-08 | 安徽理工大学 | 一种用于生物质热转化气体测定的系统及检测方法 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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