JP2003314821A - ピンホール式観測装置 - Google Patents

ピンホール式観測装置

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JP2003314821A
JP2003314821A JP2002115145A JP2002115145A JP2003314821A JP 2003314821 A JP2003314821 A JP 2003314821A JP 2002115145 A JP2002115145 A JP 2002115145A JP 2002115145 A JP2002115145 A JP 2002115145A JP 2003314821 A JP2003314821 A JP 2003314821A
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pinhole
casing
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Tomohiro Harada
朋弘 原田
Akihiro Kanekawa
昭宏 金川
Akira Noma
野間  彰
Keita Inoue
敬太 井上
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煤塵雰囲気の影響を受けることなしに、パー
ジガスの流量を大幅に低減した状態で観測できるように
する。 【解決手段】 一つのピンホールが形成されているケー
シングと、ケーシング内においてピンホールに対応する
位置に配置されたカメラ部と、前記ケーシングを前記ピ
ンホールが配置されるピンホール側室と前記カメラ部が
配置されるカメラ部側室とに仕切る仕切部とを具備し、
該仕切部は前記ピンホールと前記カメラ部との間に赤外
光透過窓部を含んでおり、さらに、ピンホール側室にパ
ージガスを供給してピンホールから流出させるためのパ
ージガス供給部材を具備するピンホール式観測装置が提
供される。ケーシングが冷却用液体を流すための流路を
ケーシング内部に含んでいるのがさらに好ましい。ピン
ホールを含むケーシングの一部分が観測対象を含む被観
測室の内壁から内方に突出するのがさらに好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に灰溶融炉内の
現象を観測するためのピンホール式観測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般廃棄物、例えば家庭ゴミは通常、焼
却施設、例えばゴミ焼却炉において焼却される。これに
より焼却灰が生じるが、焼却灰は比較的嵩張ると共に有
害物質、例えばダイオキシンを含む場合がある。従っ
て、現在では焼却灰を減容化および無害化するためにプ
ラズマ式灰溶融炉を用いて焼却灰を溶融している。図6
は、従来技術、例えば特開平11−51361号公報に
開示されるようなプラズマ式灰溶融炉の縦断面図であ
る。焼却施設、例えばゴミ焼却炉において生じた焼却灰
は、次いで所定の前処理系に通された後に、図6に示す
略円筒形のプラズマ式灰溶融炉100の炉本体110内
に投入される。次いで、炉本体110内にプラズマ発生
用のガスを供給しつつ、プラズマ電極180と炉底電極
190とによって炉本体110にプラズマ900を生じ
させる。これにより、焼却灰は高温、例えば1300度
の高温雰囲気において溶融スラグ910および溶融メタ
ル920の二層になる。動作時における灰溶融炉100
の内部空間は、極めて多数の煤塵が浮遊する煤塵雰囲気
であると共に塩化水素が数千ppm存在する腐食雰囲気
となっている。図6に示されるように炉本体110の壁
部には出滓口140が設けられている。上層である溶融
スラグ910の一部は出滓口140およびこれに連通す
る出滓樋150を通ってスラグ排出系(図示しない)ま
で運搬され、種々の用途に利用される。また、プラズマ
を発生させるために用いられたガスおよび焼却灰内の未
燃カーボンなどからのガスは排ガス処理設備(図示しな
い)に供給される。次いで、これらガスは排ガス処理設
備において処理された後に排出される。
【0003】炉本体110の壁部111の一部には図6
に示すような検査孔160が設けられている。プラズマ
式灰溶融炉100の外部には観測装置300が検査孔1
60に対面するように設置されており、プラズマ式灰溶
融炉100内部の様子を観測する。図7は従来技術の観
測装置の拡大断面図であり、プラズマ式灰溶融炉への設
置状態を示している。炉本体110の壁部111は耐火
構造部112と鉄皮113とにより構成されている。図
7に詳細に示すように壁部111の一部には、外方に突
出する検査孔160が設けられている。検査孔160は
筒部161とフランジ部162とから主に構成されてお
り、検査孔160の先端には赤外光透過窓部165が設
けられている。赤外光透過窓部165を備えたフランジ
部162は検査孔160上に密閉状態で設けられてい
る。この赤外光透過窓部165の内面は煤塵雰囲気にさ
らされるので、パージガス供給源(図示しない)からの
パージガス、例えば窒素を赤外光透過窓部165の内面
全体に供給し、それにより、赤外光透過窓部165の内
面が曇るのを妨げている。従って、前述した排ガス処理
設備にはプラズマ発生用のガスと灰から発生したガスと
に加えてこのパージガスも供給されており、排ガス処理
設備においてこれらガスを処理している。
【0004】プラズマ式灰溶融炉100の内部空間は煤
塵が充満する煤塵雰囲気であるので、観測装置内には赤
外カメラ400を含んでいる。さらに図7に示すように
観測装置300は、観測装置300のケーシング310
の一部に設けられた赤外光透過窓部350が検査孔16
0の赤外光透過窓部165から所定の間隔を空けて対面
するように設置されている。さらに輝度調整用フィルタ
420が赤外光透過窓部350と赤外カメラ400の間
に設けられており、最適な輝度になるように調整でき
る。この赤外カメラ400は観測装置300の赤外光透
過窓部350および検査孔160の赤外光透過窓部16
5を通じてプラズマ式灰溶融炉100内の状態、例えば
プラズマアーク長さを観測できるようになっている。従
って、赤外光透過窓部165の内面にパージガスを供給
しつつ、観測装置300の赤外カメラ400によってプ
ラズマ式灰溶融炉100内の状態を赤外光透過窓部35
0、165を通じて観測できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、赤外光
透過窓部165の内面に供給するパージガスの流量は比
較的大きく、例えば毎時20立方メートルである。この
ような場合には、プラズマ式灰溶融炉100を長期間に
わたって運転することによりパージガスに要する費用が
高くなる。またパージガスも排ガス処理部に供給されて
いるので排ガス処理部の運転費用が増すと共に排ガス処
理部がオーバースペックになる可能性もある。
【0006】また、従来技術においては検査孔160と
観測装置300の両方に赤外光透過窓部165、350
が採用されているが、これら赤外光透過窓部は比較的高
価なセレン化亜鉛(ZnSe)から形成されているので
費用がかかる。さらに長期間使用する場合には赤外光透
過窓部165の内面が曇るのでプラズマ式灰溶融炉10
0を停止させて赤外光透過窓部165の内面を清掃する
必要がある。従って、費用を少なくするためおよび清掃
の手間を省くために、一方の赤外光透過窓部を排除する
のが好ましい。
【0007】さらに前述したように灰溶融炉内部は煤塵
雰囲気であるので煤塵が観測装置300を誤動作させな
いようにする必要がある。
【0008】それゆえ、本発明は煤塵雰囲気の影響を受
けることなしに、パージガスの流量を大幅に低減した状
態で観測可能なピンホール式観測装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために請求項1に記載の発明によれば、一つのピンホー
ルが形成されているケーシングと、該ケーシング内にお
いて前記ピンホールに対応する位置に配置されたカメラ
部と、前記ケーシングを前記ピンホールが配置されるピ
ンホール側室と前記カメラ部が配置されるカメラ部側室
とに仕切る仕切部とを具備し、該仕切部は前記ピンホー
ルと前記カメラ部との間に赤外光透過窓部を含んでお
り、さらに、前記ピンホール側室にパージガスを供給し
て前記ピンホールから流出させるためのパージガス供給
部材を具備するピンホール式観測装置が提供される。
【0010】すなわち請求項1に記載の発明によって、
仕切部を設けつつパージガスをピンホールから流出させ
ることにより、煤塵がケーシング内に進入してカメラ部
が誤動作するのを完全に妨げると共にパージガスの流量
を大幅に低減することができる。すなわち請求項1に記
載の発明によって煤塵雰囲気の影響を受けることなし
に、パージガスの流量を大幅に低減した状態で観測する
ことができる。また、本発明のピンホール式観測装置の
ピンホールを灰溶融炉の内方に向けて灰溶融炉の検査孔
に直接的に組み付ける場合には、検査孔側の赤外光透過
窓部を排除することができるのでこの赤外光透過窓部の
ぶんだけ費用が下がると共に検査孔側の赤外光透過窓部
を清掃する必要がなくなる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、前記ケー
シングが耐火構造ケーシングである。すなわち請求項2
に記載の発明によって、ピンホール式観測装置を腐食雰
囲気、例えばプラズマ式灰溶融炉などにおいて使用する
ことができる。耐火構造ケーシングは例えばSiCなど
の耐火物製ケーシングまたは耐火物コーティング済の金
属製ケーシングでありうる。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、前記ケー
シングが冷却用液体を流すための流路を前記ケーシング
内部に含んでいる。すなわち請求項3に記載の発明によ
って、冷却用液体、例えば水により特にカメラ部を冷却
できるのでピンホール式観測装置を高温環境で動作する
灰溶融炉または転炉などにおいて使用することができ
る。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、前記ピン
ホールの断面積が前記ケーシングの内面から外面に向か
って減少している。すなわち請求項4に記載の発明によ
って、ピンホール式観測装置から流出するパージガスの
流速を高めることができるので、結果的にパージガスの
流量をさらに少なくすることができる。ピンホールから
流出するパージガスの流速は毎秒10メートル以上であ
るのが好ましい。
【0014】請求項5に記載の発明によれば、前記ピン
ホールが円形ピンホールであり、該円形ピンホールの前
記ケーシングの外面側の内径が約2ミリメートルから約
15ミリメートルの範囲にある。すなわち請求項5に記
載の発明によって、カメラ部により得られる画像を比較
的明瞭に維持することができる。ケーシングの外面側の
内径は3ミリメートルから12ミリメートルの範囲にあ
るのがさらに好ましい。
【0015】請求項6に記載の発明によれば、前記ピン
ホールが形成されている前記ケーシングの一部分が観測
対象を含む被観測室の内壁から内方に突出するように形
成される。すなわち請求項6に記載の発明によって、被
観測室、例えば灰溶融炉内部における観測対象、例えば
プラズマアーク長さとカメラ部との間の距離を少なくし
て明瞭な画像を得ることができる。また、前記ピンホー
ルが形成されたケーシングの一部分が錐体状または円錐
台状に形成されている場合には煤塵がケーシングの一部
分に堆積するのを少なくすることができる。さらにこの
ような場合にはケーシング内のピンホール付近において
パージガスによるガス溜まり部分が形成するのを避けら
れるので、赤外光透過窓部が曇るのをさらに妨げること
ができる。
【0016】請求項7に記載の発明によれば、前記ピン
ホールが形成されている前記ケーシングの一部分が観測
対象を含む被観測室の内壁と同一平面になるように形成
される。すなわち請求項7に記載の発明によって、被観
測室、例えば灰溶融炉内部における処理、例えばプラズ
マ処理に影響を与えることなしに、被観測室内部の観測
を行うことができる。また煤塵がピンホール式観測装置
に堆積するのを完全に妨げることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態を説明する。以下の図面において同一の部材
には同一の参照符号が付けられている。理解を容易にす
るためにこれら図面は縮尺を適宜変更している。図1は
本発明の第一の実施形態に基づくピンホール式観測装置
を灰溶融炉に設置する状態を示す縦断面図である。図1
に示すように、本発明のピンホール式観測装置30は、
赤外光透過窓部165を予め取外したプラズマ式灰溶融
炉100の検査孔160内に挿入されるように設置され
ている。
【0018】図2は本発明の第一の実施形態に基づくピ
ンホール式観測装置の拡大断面図である。図2に示すよ
うに、本発明のピンホール式観測装置30は一つのピン
ホール(小孔)60が形成された耐火構造ケーシング3
1を有しており、カメラ部40がケーシング31内に設
けられている。図1および図2に示すように、ケーシン
グ31に形成されているピンホール60がプラズマ式灰
溶融炉100の内部空間に向けられるように、ピンホー
ル式観測装置30は設置されている。なお、ピンホール
式観測装置30は検査孔160の内壁に密閉状態で設置
されている。プラズマ式灰溶融炉100の内部空間は煤
塵で充満されるので、本実施形態におけるカメラ部40
は赤外カメラでありうる。カメラ部40から延びるケー
ブル41は、ケーシング31に隣接するよう設けられた
パイプ50内に収容されている。さらに、ケーシング3
1は赤外光透過窓部35を備えた仕切部36により二つ
に仕切られている。これにより、ケーシング31内部は
ピンホール60を含むピンホール側室65とカメラ部4
0を含むカメラ部側室66とに分けられる。図2から分
かるように、本実施形態においてはケーシング31のピ
ンホール60と赤外光透過窓部35とカメラ部40とが
ほぼ同一直線状に配置されている。さらに赤外光透過窓
部35とカメラ部40との間には輝度調整用フィルタ4
2が設けられていて、ピンホール60を介したプラズマ
式灰溶融炉100内の輝度を調整することができる。
【0019】図2に示すようにケーシング31の厚さ部
分には流路32が形成されており、この流路32内に冷
却用液体、例えば水が流れるようになっている。冷却用
液体は源(図示しない)から延びる冷却用液体管51を
通ってケーシング31に設けられた入口部33から流路
32内に進入する。次いで冷却用液体はケーシング31
のほぼ全体に形成された流路32を通ってケーシング3
1の出口部(図示しない)から流出する。図2から分か
るように冷却用液体管51もパイプ50内に収容されて
いる。
【0020】パイプ50内にはパージガス、例えば窒素
を供給するためのパージガス供給管52も収容されてい
る。パージガス供給管52はパージガス供給源(図示し
ない)に接続されており、ピンホール式観測装置30の
ピンホール側室65にパージガスを供給する。本実施形
態におけるパージガス供給管52はカメラ部側室66お
よび仕切部36に形成された孔を通ってピンホール側室
65まで延びている。図2に示すようにパージガス供給
管52の供給口55はケーシング31のピンホール60
に向けられているが、供給口55はピンホール60と赤
外光透過窓部35とカメラ部40とを結ぶ直線上には位
置しないように配置される。これにより、カメラ部40
により得られる画像内に供給口55が割り込むのを避け
ることができる。
【0021】動作時、冷却用液体管51からの冷却用液
体、例えば水がピンホール式観測装置30のケーシング
31の流路32を流れる。ケーシング31は金属製ケー
シングまたは耐火物、例えばSiCなどの耐火物製ケー
シングでもよい。これらのことよりピンホール式観測装
置30内の部材、特にカメラ部40を高熱から保護する
ことができる。また、金属製ケーシングのピンホール式
観測装置30を腐食環境、例えばプラズマ式灰溶融炉の
内部に採用する場合には、耐腐食性を有するようにする
ために金属製ケーシングをSiCなどの耐火物でコーテ
ィングすることもできる。当然のことながら、流路32
を有することなしに金属製または耐火物製ケーシングを
採用することもできる。
【0022】さらに、パージガス供給管52からのパー
ジガス、例えば窒素がピンホール側室65内に供給され
る。本発明におけるパージガスの流量は例えば毎時0.
2立方メートルである。パージガスはピンホール側室6
5に連続して供給されるので、パージガスはピンホール
60から連続的に流出する。従って、プラズマ式灰溶融
炉100の内部空間に存在する煤塵がピンホール式観測
装置30内に進入するのを妨げることができる。さら
に、本発明のピンホール式観測装置30は仕切部36を
備えているので、煤塵がカメラ部側室66に進入するの
を完全に妨げることができる。これらのことにより、本
発明においては煤塵がカメラ部40を誤動作させるのを
妨げることができる。例えばパージガスの供給が停止す
る場合には仕切部36は煤塵雰囲気にさらされうるの
で、仕切部は耐腐食構造、例えばセラミックス製である
か、またはセラミックスコーティングが施されているの
が好ましい。
【0023】ここでケーシング31のピンホール60の
外方側内径は2ミリメートルから15ミリメートルの範
囲に在るのが好ましく、これによりカメラ部から明瞭な
画像を得ることができる。さらにピンホール60の外方
側内径は3ミリメートルから12ミリメートルの範囲に
在るのがさらに好ましく、これによりさらに明瞭な画像
を得ることができる。
【0024】図2に示されるように、本実施形態におい
てはピンホール60が形成されているケーシング31の
一部分はプラズマ式灰溶融炉100の内壁から内部空間
に突出する構造になっている。この場合には、ピンホー
ルが形成されているケーシング31の一部分が、観測対
象、例えばプラズマアークにさらに接近できるので、観
測対象とカメラ部との間の距離を少なくすることができ
る。従って、ピンホール式観測装置30を前述した構成
とすることにより、明瞭な画像を得ることができる。ま
た図2に示すようにピンホール60が形成されているケ
ーシング31の一部分を錐体状または円錐台状に形成す
ることにより、ケーシングのピンホール付近すなわちピ
ンホール側室65においてパージガスからなるガス溜ま
り部分が形成するのを避けられる。従って、この場合に
は赤外光透過窓部が曇るのをさらに妨げることができ
る。さらに、このような場合には煤塵が突出部に堆積す
るのを少なくすることができる。
【0025】前述したように、従来技術においては、検
査孔160に設けられた赤外光透過窓部165の内面全
体にわたって所定の流速、例えば毎秒10メートル以上
でパージガスを供給していたため、多量のパージガス、
例えば毎時20立方メートルのパージガスが必要であっ
た。これに対し、本発明においてはパージガスをピンホ
ール60のみから所定の流速、例えば毎秒10メートル
以上で流出させれば足りるので、本発明においてはパー
ジガスの流量を大幅に少なくすることができる。本発明
において使用されるパージガスの流量は例えば毎時0.
2立方メートルで足りる。それゆえ、本発明においては
煤塵雰囲気の影響を受けることなしにパージガスの流量
を大幅に低減した状態で観測することができる。
【0026】また、前述したように本発明のピンホール
式観測装置30は灰溶融炉100の検査孔160に挿入
するように設置されている。従って、例えば比較的大き
い煤塵によりピンホールが目詰まりする場合やピンホー
ル式観測装置30の光学系が曇って観測が困難となる場
合には、ピンホール式観測装置30自体を検査孔160
から取外すことが可能である。さらに前述したように検
査孔160の赤外光透過窓部165を排除できて一つの
赤外光透過窓部35で足りるので従来よりも低費用にす
ることができる。当然のことながら、仕切部を排除した
ピンホール式観測装置は本発明の範囲に含まれる。この
場合にはピンホールが流出するパージガスの流速を前述
した実施形態よりも大きくすることにより、煤塵がケー
シング内に進入してカメラ部が誤動作するのを妨げると
共にパージガスの流量を従来よりも低減できる。
【0027】図3は本発明の第二の実施形態に基づくピ
ンホール式観測装置の拡大断面図である。本実施形態に
おいてはピンホール60のケーシングの内面側断面積が
外面側断面積よりも大きくなっている。従って、本実施
形態の場合には、前述した第一の実施形態の場合よりも
流速を大きくした状態でパージガスをピンホール60か
ら灰溶融炉100の内部空間に流出させられる。従っ
て、本実施形態の場合には必要とされるパージガスの流
量を第一の実施形態の場合よりも少なくすることができ
る。
【0028】図4は本発明の第三の実施形態に基づくピ
ンホール式観測装置の拡大断面図である。図4において
は、ピンホール60が形成されているケーシング31の
一部分は円錐状または円錐台状ではなく平坦になってお
り、それにより、本実施形態におけるピンホール式観測
装置30を灰溶融炉100の内壁に対して同一平面に設
置することができる。本実施形態の場合には灰溶融炉1
00内の動作、例えばプラズマの発生などに影響を与え
ることなしに、灰溶融炉100の内部空間における観測
対象の観測を行うことができる。また、本実施形態にお
いては煤塵がピンホール式観測装置30上に堆積するの
を完全に妨げることができる。
【0029】図5は本発明の第四の実施形態に基づくピ
ンホール式観測装置の拡大断面図である。本実施形態に
おけるピンホール式観測装置30はピンホールが形成さ
れているケーシング31の一部分が取除かれており、ピ
ンホール式観測装置30の先端が開放している。さら
に、本実施形態においては検査孔160が灰溶融炉10
0の壁部111に設けられていない代わりに、ピンホー
ル61が壁部111に形成されている。図5に示される
ように、ピンホール式観測装置30の先端が灰溶融炉1
00の外壁に密閉可能に取付けられている。設置状態に
おいては、壁部のピンホール61とピンホール式観測装
置30の赤外光透過窓部35とカメラ部40とがほぼ同
一直線上に位置している。前述した実施形態と同様に、
パージガスをピンホール61から灰溶融炉の内部空間に
流出させられるので、前述した実施形態と同様の効果を
得ることができる。さらに、本実施形態の場合には検査
孔を設ける必要がなくなるという効果が得られる。
【0030】当然のことながら、第一、第二および第三
の実施形態に示すようなピンホール式観測装置30のピ
ンホール60を壁部のピンホール61に対応するよう配
置することは本発明の範囲に含まれる。
【0031】さらに、本発明に基づくピンホール式観測
装置を転炉などに適用することは本発明の範囲に含まれ
る。またピンホール式観測装置30のケーシング31が
耐火構造でない場合であっても、このピンホール式観測
装置30を製膜装置などに適用するのが可能である。
【0032】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、煤塵雰
囲気の影響を受けることなしに、パージガスの流量を大
幅に低減した状態で観測することができて、検査孔側の
赤外光透過窓部を排除することができるので費用を少な
くできると共に検査孔側の赤外光透過窓部を清掃する必
要がなくなるという共通の効果を奏しうる。
【0033】さらに、請求項2に記載の発明によれば、
ピンホール式観測装置を灰溶融炉などの腐食環境下で使
用することができるという効果を奏しうる。さらに、請
求項3に記載の発明によれば、ピンホール式観測装置を
高温で動作する灰溶融炉または転炉などにおいて使用す
ることができるという効果を奏しうる。さらに、請求項
4に記載の発明によれば、パージガスの流量をさらに少
なくすることができるという効果を奏しうる。さらに、
請求項5に記載の発明によれば、カメラ部により得られ
る画像を比較的明瞭に維持することができるという効果
を奏しうる。さらに、請求項6に記載の発明によれば、
観測対象、例えばプラズマアーク長さとカメラ部との間
の距離を少なくして明瞭な画像を得ることができるとい
う効果を奏しうる。さらに、請求項7に記載の発明によ
れば、被観測室、例えば灰溶融炉内部におけるプラズマ
処理作用に影響を与えることなしに、被観測室内部の観
測を行うことができるという効果を奏しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に基づくピンホール式
観測装置を灰溶融炉に設置する状態を示す縦断面図であ
る。
【図2】本発明の第一の実施形態に基づくピンホール式
観測装置の拡大断面図である。
【図3】本発明の第二の実施形態に基づくピンホール式
観測装置の拡大断面図である。
【図4】本発明の第三の実施形態に基づくピンホール式
観測装置の拡大断面図である。
【図5】本発明の第四の実施形態に基づくピンホール式
観測装置の拡大断面図である。
【図6】従来技術におけるプラズマ式灰溶融炉の縦断面
図である。
【図7】従来技術の観測装置の拡大断面図である。
【符号の説明】
30…ピンホール式観測装置 31…ケーシング 32…流路 33…入口部 35…赤外光透過窓部 36…仕切部 40…カメラ部 42…輝度調整用フィルタ 50…パイプ 51…冷却用液体管 52…パージガス供給管 55…供給口 60…ピンホール 61…ピンホール 65…ピンホール側室 66…カメラ部側室 100…プラズマ式灰溶融炉 110…炉本体 111…壁部 160…検査孔 165…赤外光透過窓部 180…プラズマ電極 190…炉底電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F27B 3/08 F27B 3/08 3/28 3/28 (72)発明者 野間 彰 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 井上 敬太 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 3K061 NB02 NB30 3K062 AA23 AB03 AC03 CA08 CB03 DA38 4K045 AA04 BA07 BA10 DA01 RB02 4K056 AA05 BB08 CA09 CA20 FA23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つのピンホールが形成されているケー
    シングと、 該ケーシング内において前記ピンホールに対応する位置
    に配置されたカメラ部と、 前記ケーシングを前記ピンホールが配置されるピンホー
    ル側室と前記カメラ部が配置されるカメラ部側室とに仕
    切る仕切部とを具備し、該仕切部は前記ピンホールと前
    記カメラ部との間に赤外光透過窓部を含んでおり、 さらに、 前記ピンホール側室にパージガスを供給して前記ピンホ
    ールから流出させるためのパージガス供給部材を具備す
    るピンホール式観測装置。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングが耐火構造ケーシングで
    ある請求項1に記載のピンホール式観測装置。
  3. 【請求項3】 前記ケーシングが冷却用液体を流すため
    の流路を前記ケーシング内部に含んでいる請求項1また
    は2に記載のピンホール式観測装置。
  4. 【請求項4】 前記ピンホールの断面積が前記ケーシン
    グの内面から外面に向かって減少している請求項1から
    3のいずれか一項に記載のピンホール式観測装置。
  5. 【請求項5】 前記ピンホールが円形ピンホールであ
    り、該円形ピンホールの前記ケーシングの外面側の内径
    が約2ミリメートルから約15ミリメートルの範囲にあ
    る請求項1から4のいずれか一項に記載のピンホール式
    観測装置。
  6. 【請求項6】 前記ピンホールが形成されている前記ケ
    ーシングの一部分が観測対象を含む被観測室の内壁から
    内方に突出するように形成される請求項1から5のいず
    れか一項に記載のピンホール式観測装置。
  7. 【請求項7】 前記ピンホールが形成されている前記ケ
    ーシングの一部分が観測対象を含む被観測室の内壁と同
    一平面になるように形成される請求項1から5のいずれ
    か一項に記載のピンホール式観測装置。
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