JP2003313657A - 蒸着装置の制御方法及び蒸着装置 - Google Patents

蒸着装置の制御方法及び蒸着装置

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JP2003313657A
JP2003313657A JP2002123955A JP2002123955A JP2003313657A JP 2003313657 A JP2003313657 A JP 2003313657A JP 2002123955 A JP2002123955 A JP 2002123955A JP 2002123955 A JP2002123955 A JP 2002123955A JP 2003313657 A JP2003313657 A JP 2003313657A
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heating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不要な蒸着粒子を、蒸着処理に悪影響を及ぼ
すことなく適切に除去する。 【解決手段】 蒸着粒子を発生する複数個nの蒸着源S
L1〜SLnを回転自在なステージ6に回転中心Qに対
して等角度α(360°/n)で配設する。予備加熱用
ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの成す角度βを
角度αに比例した角度であって、大きな離間距離の得ら
れる角度に設定する。蒸着源の個数nと、それより小さ
い自然数mに基づいて設定された値(m−1)/nが1
以外の約数をもたない場合における自然数mと、ステー
ジ6が一回転する角度に基づいて得られる角度360°
×(m−1)/nに従ってステージ6を回転させる。不
要な蒸着粒子を付着させて除去する防着板SBを、本加
熱用ヒータMHT側では低く、予備加熱用ヒータPHT
側では高くなるように傾斜させて、本加熱中の蒸着源を
除く残余の蒸着源の上側を間隔をおいて覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば薄膜等を形
成するための蒸着方法及び蒸着装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体製造技術の分野では、
薄膜トランジスタ等の能動素子や、絶縁薄膜、導電性薄
膜、磁性薄膜等を蒸着技術によって形成することが行わ
れている。
【0003】図9(a)は、従来の真空蒸着装置(vacu
um evaporation sysytem)の要部構成を示した図であ
る。この真空蒸着装置は、図示しない真空容器内に、ス
テージSTGが回転自在に設けられている。ステージS
TGには、被蒸発材料M1,M2…M6を有した複数個
の蒸発源SL1,SL2…SL6が設けられ、更に予備
加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTが蒸発源S
L1,SL2…SL6に対向させるべく設けられてい
る。
【0004】更に真空容器内には、薄膜を形成すべき被
蒸着基板(図示省略)が配置され、真空中で被蒸発材料
M1,M2…M6より蒸発した蒸発粒子を被蒸着基板面
に入射させることによって薄膜を形成するようになって
いる。
【0005】なお、蒸着処理に際してステージSTGを
図中の矢印で示す方向へ回転させることにより、蒸発源
SL1,SL12…SL6を予備加熱用ヒータPHTで
先ず予備加熱してから、本加熱用ヒータMHTで本加熱
し、本加熱の際に夫々の被蒸発材料M1,M2…M6よ
り蒸発する蒸発粒子を被蒸着基板面に入射させて、薄膜
形成を行っている。
【0006】更に、既述した被蒸着基板とステージST
Gの間であって、ステージSTGに近接した位置に、本
加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源(図では、S
L1)だけを開放にし、残余の蒸発源(図中では、SL
12…SL6)を覆うための防着板SB1,SB2が傾
斜して設けられている。
【0007】これらの防着板SB1,SB2は、ステー
ジSTGの回転に伴って、本加熱用ヒータMHTの位置
に到来した蒸発源のみを蒸発粒子の発生に寄与させ、残
余の蒸発源の影響を排除するために設けられている。そ
して、予備加熱用ヒータPHT側の防着板SB1は主と
して、予備加熱中の蒸発源から極微少ながら漏洩する蒸
発粒子をトラップして真空容器内に拡散するのを阻止す
るために設けられており、他方の防着板SB2は、本加
熱用ヒータMHTで加熱された後、待機中となっている
蒸発源から極微少ながら漏洩する蒸発粒子をトラップし
て真空容器内に拡散するのを阻止するために設けられて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
蒸着装置では、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒー
タMHTは、隣り合う関係に在る2つの蒸発源の配置間
隔に合わせて取り付けられている。つまり、予備加熱用
ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTは互いに隣り合っ
て設けられている。
【0009】このため、図8(b)の工程図に示すよう
に、蒸発源SL1が本加熱されているときには、蒸発源
SL1の隣に位置する蒸発源SL2を予備加熱し、次に
ステージSTGを回転させて蒸発源SL2を本加熱する
ときにはその隣に位置する蒸発源SL3を予備加熱し、
以下同様にして、ステージSTGを回転させる毎に、互
いに隣り合う関係で設けられている蒸発源を予備加熱用
ヒータPHT側から本加熱用ヒータMHT側へと順繰り
に移動させている。
【0010】そして、本加熱用ヒータMHTで本加熱さ
れる蒸発源のみを蒸発粒子の発生に寄与させるべく、防
着板SB1,SB2が設けられている。
【0011】ところが、上述したように予備加熱用ヒー
タPHTと本加熱用ヒータMHTは互いに隣り合って設
けられていることから、本加熱中の蒸発源と予備加熱中
の蒸発源との間隔が狭く、そのため防着板SB1は予備
加熱中の蒸発源に近接して設けられている。
【0012】つまり、図9(a)を見れば解るが、防着
板SB1は予備加熱中の蒸発源SL2とその他待機中の
蒸発源SL3,SL4全体を覆うために、蒸発源SL2
と本加熱中の蒸発源SL1との間の狭い部分を境とし
て、小さな角度で傾けて設けられている。
【0013】このように、複数の異なった位置に配置さ
れた複数個の蒸発源を全体的に覆う必要から防着板SB
1は小さな角度で傾けられており、別言すれば、小さな
角度で傾けざるを得ないため、防着板SB1は予備加熱
中の蒸発源に近接している。
【0014】このため、予備加熱中のその蒸発源から漏
洩した蒸発粒子が、防着板SB1の特定部分OBJに局
所的に付着し、その付着物が剥離等して、予備加熱用ヒ
ータPHTの位置に到来した蒸発源内に落下したり、蒸
発源の出口(蒸発粒子を出力するための出口)を塞いで
しまう等の問題があった。そして、より高品質の薄膜等
を再現性よく形成するため、改善の必要性が高まってい
た。
【0015】また、主として予備加熱中の蒸発源を覆う
ための防着板SB1と、待機中の蒸発源を覆うための防
着板SB2とを、本加熱中の蒸発源を境にして2個設け
なければならないという問題があった。
【0016】また、防着板SB1は、予備加熱中の蒸発
源を覆うことを主眼に配置すると、他の蒸発源の一部を
覆うことができなくなる等の問題もあった。
【0017】本発明はこうした従来の課題に鑑みてなさ
れたものであり、防着板に付着する蒸発粒子の剥離等に
よる落下防止等の他、高品質の薄膜等を再現性よく形成
する蒸着装置の制御方法及び蒸着装置を提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の蒸着装置の制御
方法と蒸着装置は、蒸着材料を有する5個以上の蒸着源
が備えられ回転自在な回転手段と、上記蒸着源を予備加
熱する第1の加熱手段と、上記蒸着源を本加熱する第2
の加熱手段と、上記本加熱する第2の加熱手段の位置に
到来する蒸着源を除き残余の蒸着源を覆う防着部材とを
備え、上記第1の加熱手段と第2の加熱手段が上記回転
手段に備えられた5個以上の蒸着源の移動軌跡上に対応
した所定位置に配設し、上記蒸着源の個数nと、上記個
数nより小さい自然数mに基づいて設定された値(m−
1)/nが1以外の約数をもたない場合における上記自
然数mと、上記回転手段が一回転する角度360°に基
づいて決められた角度360°×(m−1)/nに従っ
て上記回転手段を回転させることを特徴とする。
【0019】また、上記第1の加熱手段と第2の加熱手
段との成す角度は、上記値(m−1)/nが1以外の約
数をもたない場合における上記自然数mと上記個数n及
び上記回転手段が一回転する角度360°に基づいて決
められた角度360°×(m−1)/nに設定されてい
ることを特徴とする。
【0020】また、上記自然数mは、上記値(m−1)
/nが1以外の約数をもたない場合であって且つ1/2
の値に最も近い値となる場合における自然数であること
を特徴とする。
【0021】また、上記防着部材は、上記蒸着源に対し
て、上記本加熱する第2の加熱手段側ほど近接し、上記
予備加熱する第1の加熱手段側ほど離して設けられた平
板形状の部材であることを特徴とする。
【0022】本発明の蒸着装置の制御方法と蒸着装置に
よると、回転手段に設けられた複数個の蒸着源がその回
転手段の回転に伴って回転し、各蒸着源が第1の加熱手
段で予備加熱されてから、第2の加熱手段で本加熱され
ることにより、本加熱の際に各蒸着源に備えられた蒸着
材料よりいわゆる蒸着粒子が発生して蒸着が行われる。
【0023】特に、5個(n=5)以上の蒸着源を回転
手段に設け、蒸着源の個数nより小さい自然数mに基づ
いて設定された値(m−1)/nが1以外の約数をもた
ない場合における自然数mを選択し、その選択した自然
数mと個数n及び回転手段が一回転する角度360°に
基づいて得られる角度360°×(m−1)/nに従っ
て回転手段を回転させると、各蒸着源が第1の加熱手段
で予備加熱されてから第2の加熱手段で本加熱され、そ
の予備加熱と本加熱を全ての蒸着源に対して均等に付与
することが可能となり、高品質の薄膜を再現性よく形成
すべく蒸着粒子の発生を適切に制御することができる。
【0024】また、第1の加熱手段と第2の加熱手段と
の成す角度を、選択した自然数mと個数n及び回転手段
が一回転する角度360°に基づいて得られる角度36
0°×(m−1)/nに設定すると、蒸着源から漏洩等
した不要な蒸発粒子を防着部材に分散して付着させ、不
要な蒸発物が剥離する等の問題を未然に防止する。
【0025】また、自然数mを値(m−1)/nが1以
外の約数をもたない場合であって且つ1/2の値に最も
近い値となる場合における自然数とすると、蒸着源から
漏洩等した不要な蒸発粒子を防着部材に分散して付着さ
せ、不要な蒸発粒子が付着して剥離する等の問題を未然
に防止する。
【0026】更に、本発明によると、予備加熱を行う第
1の加熱手段と、本加熱を行う第2の加熱手段の距離が
大きくなることから、予備加熱中の蒸着源と本加熱中の
蒸着源とを仕切るための防着部材を、容易に位置決めし
て設けることができる。
【0027】また、本発明によると、平板形状の防着部
材を、蒸着源に対して、本備加熱する第2の加熱手段側
ほど近接させ、予備加熱する第1の加熱手段側ほど離し
て設ける(いわゆる、傾斜させて設ける)と、本加熱さ
れた蒸着源から蒸発した材料の剥離落下等を防ぎ、かつ
予備加熱を行う第1の加熱手段と、本加熱を行う第2の
加熱手段の距離を大きくとれることから、予備加熱中の
蒸着源と防着部材との間隔を無理なく大きくすることが
できる。このため、予備加熱中の蒸着源から漏洩等した
不要な蒸発粒子を防着部材に分散して付着させ、不要な
蒸発粒子が剥離する等の問題を未然に防止する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。尚、好適な実施形態として、複数
の蒸発源を公転させて薄膜形成を行う公転型の真空蒸着
装置について説明する。図1は、本実施形態の蒸着装置
1の基本構成を一部破断して示した斜視図である。
【0029】同図において、この蒸着装置1は密閉され
た真空容器(以下「真空チャンバ」という)2と、真空
チャンバ2内を真空排気する真空排気系3とを備えて構
成されている。
【0030】更に真空チャンバ2内には、回転自在な基
板ホルダ4及びシャッター5と、蒸着材料(以下「蒸発
材料」という)を備えた複数個nの蒸着源(以下「蒸発
源」という)SL1〜SLnが設けられた回転自在な回
転手段としてのステージ6とが相対向して配設されてい
る。
【0031】更に、図1には示されていないが、ステー
ジ6の底面側の真空チャンバ2内には、蒸発源SL1〜
SLnを予備加熱するための予備加熱用ヒータPHTと
本加熱を行うための本加熱用ヒータMHTが設けられる
とともに、ステージ6の回転角度を検出する角度検出セ
ンサが設けられている。
【0032】そして、図示しない制御回路が角度検出セ
ンサの検出出力に基づいてステージ6を所定方向へ所定
の角度θずつ回転させることで、予備加熱用ヒータPH
Tと本加熱用ヒータMHTに対する蒸発源SL1〜SL
nの位置関係を変化させるようになっている。
【0033】すなわち、詳細については後述するが、蒸
発源SL1〜SLnはステージ6の回転中心Qに対する
仮想な移動軌跡上に沿って等しい角度α(360°/
n)で配置されており、予備加熱用ヒータPHTと本加
熱用ヒータMHTは、ステージ6の回転中心Qに対して
上記の角度αに比例した所定角度βをもって真空チャン
バ2内に固定されている。
【0034】そして、蒸着処理に際して、既述した制御
回路がステージ6を上記の角度αに比例した所定角度θ
ずつ所定方向へ回転させることにより、蒸発源SL1〜
SLnを公転させる。
【0035】したがって、ステージ6が所定角度θずつ
回転すると、角度βで固定されている予備加熱用ヒータ
PHTと本加熱用ヒータMHTに対して、角度α毎に設
けられている各蒸発源SL1〜SLnの位置が偏倚し、
各蒸発源SL1〜SLnと予備加熱用ヒータPHT及び
本加熱用ヒータMHTとの対向関係が変化する。
【0036】これにより、予備加熱用ヒータPHTで予
備加熱される蒸発源と本加熱用ヒータMHTで本加熱さ
れる蒸発源とがステージ6の回転に伴って順次に代わっ
ていき、本加熱用ヒータMHTで本加熱された蒸発源か
ら蒸発材料を蒸発させる。
【0037】尚、ステージ6を所定の角度θ回転させる
度に、本加熱用ヒータMHTによって蒸発源を一定時間
又は所定レートまで加熱し、その一定時間が経過すると
再びステージ6を所定の角度θ回転させて、以下同様に
一定時間の加熱とステージ6の回転を繰り返すようにな
っている。
【0038】基板ホルダ4とシャッター5は、真空チャ
ンバ2の天板部7に密閉して取り付けられた2軸構成の
回転軸8に連結されている。既述の制御回路が回転軸8
を回転駆動することにより、基板ホルダ4とシャッター
5を夫々独立に回転させる。
【0039】基板ホルダ4は、図中に点線の円で示され
ているように、薄膜を形成すべき例えば絶縁基板や半導
体基板等(以下「被蒸着基板」という)を複数装着する
ことが可能となっている。更に被蒸着基板を適切な温度
に維持することで薄膜の膜質や密着性の向上等を図るた
めの加熱機構(図示省略)が備えられている。
【0040】シャッター5には、基板ホルダ4に装着さ
れる被蒸着基板の大きさに合わせられた孔9が穿設され
ている。尚、本実施形態では、孔9が1個だけ形成され
ている。
【0041】そして、蒸着処理の際に、既述した制御回
路が基板ホルダ4とシャッター5を適宜に回転させ、蒸
発源SL1〜SLnのうち本加熱用ヒータMHTで加熱
された蒸発源から生じる蒸発粒子をシャッター5の孔9
を介して被蒸着基板に順次に入射させることにより、複
数の被蒸着基板に均質な薄膜を形成する。
【0042】更に真空チャンバ2内には、シャッター5
とステージ6との間であって、ステージ6に近接した位
置に、本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源だけ
を開放にし、残余の蒸発源の上側を覆う防着部材として
の防着板SBが設けられている。
【0043】防着板SBは、平板形状の板部材で形成さ
れており、本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源
(図1ではSL1で示している)と、その蒸発源(SL
1)の両側に位置することとなる蒸発源(図1ではSL
2,SL7で示している)との間を境にして、他の蒸発
源側へ所定の仰角を持って傾けて配置されている。これ
により、本加熱用ヒータMHTで本加熱される蒸発源だ
けを開放にし、残余の蒸発源全体の上側を1枚の防着板
SBで覆っている。
【0044】但し、防着板は不用な蒸発を防止できれば
よいので少なくとも、符号SL4,SL5の位置に来る
蒸発源を覆えばよい。また、本加熱以外の蒸発源すべて
を覆えればなお良い。
【0045】かかる構成とすることにより、防着板SB
は、本加熱用ヒータMHTの位置に到来した蒸発源のみ
を蒸発粒子の発生に寄与させ、残余の蒸発源の影響を排
除することが可能となっている。
【0046】次に、かかる構成を有する蒸着装置1にお
いて、ステージ6に設けられた蒸発源SL1〜SLn
と、予備加熱用ヒータPHT、本加熱用ヒータMHT、
防着板SBの位置関係、並びにステージ6の回転制御方
法について、図2を参照して詳述する。
【0047】まず、防着板SBは、既述したように本加
熱用ヒータMHTの位置に到来する蒸発源だけ開放に
し、残余の蒸発源の上側を全体的に覆うように設けられ
ている。そして、防着板SBの本加熱用ヒータMHT側
の部分がステージ6に近接し、防着板SBの上記残余の
蒸発源側の部分ほどステージ6から離れるように、所定
の仰角で傾けられている。
【0048】次に、図1には、典型例として7個の蒸発
源SL1〜SLn(SL7)が回転自在なステージ6に
設けられている場合を示しているが、本発明の蒸着装置
は、少なくとも5個(n=5)以上の蒸発源SL1〜S
Lnを設けることで、発明の目的を達成することが可能
となっている。
【0049】そして、次に述べる条件に従って蒸発源S
L1〜SLnと予備加熱用ヒータPHT及び本加熱用ヒ
ータMHTを配置し、更にステージ6を所定方向へ回転
させることで蒸着処理を行う。
【0050】図2(a)(b)に模式的に示すように、
既述したステージ6の回転中心Qに対する蒸発源SL1
〜SLnの角度αは、ステージ6が一回転する角度(す
なわち360°)をn等分することによって決められて
いる。すなわち、α=360°/nとなっている。
【0051】次に、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用
ヒータMHTとの成す角度βは、例えば本加熱用ヒータ
MHTの位置を基準として設定されている。
【0052】すなわち、図2(a)に示すようにステー
ジ6を反時計回り方向へ回転させて蒸着を行う場合に
は、本加熱用ヒータMHTの位置を基準とした時計回り
方向における角度βを設定し、図2(b)に示すように
ステージ6を時計回り方向へ回転させて蒸着を行う場合
には、本加熱用ヒータMHTの位置を基準とした反時計
回り方向における角度βを設定することとしている。
【0053】そして、図2(a)(b)に示す夫々の場
合において、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータ
MHTとの成す角度βを、既述した蒸発源SL1〜SL
nの角度αに対して整数倍に比例した角度とする。
【0054】更にその比例した角度βは、複数個の蒸発
源の位置関係等によって制限される種々の条件の下で、
予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの間
隔を最も大きくし得るときの角度に決めている。
【0055】このように角度βを決めることにより、ス
テージ6が回転した場合に、蒸発源SL1〜SLnが必
ず予備加熱用ヒータPHTで予備加熱された後に引き続
き本加熱用ヒータMHTで本加熱されるようにしてい
る。この時、予備加熱位置で所定レートに達している方
が好ましい。
【0056】尚、既述した蒸発源SL1〜SLnの角度
αに対して整数倍に比例した角度βのうち、180°以
下の最も大きな角度を上記の角度βとして選択すること
が望ましく、この好適な角度βに決めることで、予備加
熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの離間距離
を最大にすることが可能である。
【0057】また、詳細については後述するが、本実施
形態では、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータM
HTとの離間距離を最大にするための角度βは、ステー
ジ6を1ステップ当たりに回転させるための角度θと同
じ角度にすることとしており、このステージ6を回転さ
せる角度θと角度βとを等しくすることで、結果的に予
備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの離間
距離を最大にすることを可能にしている。
【0058】次に、ステージ6を所定方向へ順次に回転
させる際の角度θを次のようにして決めている。
【0059】まず、蒸発源SL1〜SLnの個数nより
小さい自然数mを想定し、所定の条件式(m−1)/n
のうち、1以外の約数をもたない値(m−1)/nが得
られる場合における自然数mを選択する。
【0060】ここで、かかる条件に基づいて自然数mを
選択することとすると、1以外の約数をもたない値(m
−1)/nが2個以上存在することとなるため、値(m
−1)/nが1/2の値に最も近い値となるときの2つ
の自然数mを求める。
【0061】つまり、かかる条件に基づいて自然数mを
求めると、値(m−1)/nは、1/2の値を基準とし
て或る値Δだけ大きな値(1/2+Δ)と、或る値−Δ
だけ小さな値(1/2−Δ)となることから、2つの自
然数mが求まることになる。
【0062】そこで、選択した2つの自然数mのうち、
図2(a)に示したようにステージ6を反時計回り方向
へ回転させて蒸着を行う際には、値(m−1)/nが値
(1/2−Δ)となる場合の自然数mを選択し、図2
(b)に示したようにステージ6を時計回り方向へ回転
させて蒸着を行う際には、値(m−1)/nが値(1/
2+Δ)となる場合の自然数mを選択する。
【0063】こうしてステージ6の回転方向に応じた一
つの自然数mを選択した後、その選択した自然数mと蒸
発源SL1〜SLnの個数n及びステージ6の一回転当
たりの角度(360°)に基づいて、次式(1)で表され
る角度θをステージ6の1ステップ当たりに回転させる
べき角度θとして決定する。
【0064】 θ=360°×(m−1)/n …(1) このようにステージ6の1ステップ当たりの回転角度θ
を決定すると、図2(a)に示したようにステージ6を
反時計回り方向へ回転させる際には、本加熱用ヒータM
HTで加熱された蒸発源が反時計回り方向へ角度θだけ
公転するのに伴って、予備加熱用ヒータPHTで予備加
熱されていた蒸発源が本加熱用ヒータMHT側へ公転す
ることとなる。
【0065】このため、夫々の蒸発源SL1〜SLnを
先ず予備加熱した後に本加熱を行うことが可能となると
ともに、ステージ6が角度θずつ順次に反時計回り方向
に回転するのに伴って、蒸発源SL1〜SLnを予備加
熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTに対して均等
に移動させることが可能となる。
【0066】また、図2(b)に示したようにステージ
6を時計回り方向へ回転させる際にも、本加熱用ヒータ
MHTで加熱された蒸発源が時計回り方向へ角度θだけ
公転するのに伴って、予備加熱用ヒータPHTで予備加
熱されていた蒸発源が本加熱用ヒータMHT側へ公転す
ることとなる。
【0067】このため、図2(b)の場合にも、夫々の
蒸発源SL1〜SLnを先ず予備加熱した後に本加熱を
行うことが可能となるとともに、ステージ6が角度θず
つ順次に時計回り方向に回転するのに伴って、蒸発源S
L1〜SLnを予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒー
タMHTに対して均等に移動させることが可能となる。
【0068】このように、既述した条件に従って、予備
加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータMHTとの成す角
度βを決定するとともに、ステージ6の1ステップ当た
りに回転させるべき角度θを決定すると、蒸発源SL1
〜SLnを予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータM
HTに対して均等に移動させて均等に加熱することが可
能となるため、蒸発材料からの蒸発粒子の発生量を均一
にすることができて、被蒸着基板に高品質の薄膜を再現
性よく形成することが可能となる。
【0069】尚、上記ヒータPHT,MHTに対して蒸
発源SL1〜SLnを回転させるのではなく、逆に上記
ヒータPHT,MHTを蒸発源SL1〜SLnに対して
回転させても良い。
【0070】また、蒸発源SL1〜SLnの夫々に対応
した複数個nの加熱用ヒータを回転ステージ6に備えて
おき、回転ステージ6の回転と共に蒸発源SL1〜SL
nと複数個nの加熱用ヒータも同時に回転させ、その回
転に際して、既述したシーケンスに従って蒸発源SL1
〜SLnが予備加熱と本加熱及び待機の状態となるよう
に、複数個nの各加熱用ヒータをオン(加熱)/オフ
(非加熱)制御してもよい。
【0071】また、加熱用ヒーターは、蒸発源の底部を
加熱しても、蒸発源の側面全体を加熱してもよく、蒸発
材料から蒸発粒子を蒸発させる得るヒーターであればよ
い。
【0072】更に、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用
ヒータPHTとの成す角度βを大きくし、それによっ
て、蒸発源SL1〜SLnの回動軌跡上における、本加
熱用ヒータMHTから最も遠い位置に予備加熱用ヒータ
PHTを配置することができる。一方、防着板SBは、
所定の仰角を持って予備加熱用ヒータPHT側へ傾いて
いる。
【0073】したがって、図8に模式的に示すように、
予備加熱用ヒータPHTで予備加熱される蒸発源と、そ
れに対向する防着板SBの部分OBJとの間隔が大きく
なる。
【0074】このため、極少量ではあるが予備加熱中の
蒸発源から不可避的に漏洩する蒸発粒子が防着板SBの
部分OBJに付着しても、従来技術のような局所的に付
着することがなく、部分OBJに拡散して付着すること
になる。
【0075】この結果、蒸発粒子の付着量が増加して
も、局所部分で増加するのではなく、広く且つ薄く付着
することになるため、蒸発材料が剥離等するといった問
題を未然に防止することができる。
【0076】更に、1個の防着板SBを設けるのみで、
本加熱される蒸発源を除く残余の全蒸発源を覆うことが
できることから、部品点数の削減等が可能である。
【0077】更に又、本加熱された蒸発源が蒸着処理を
完了して待機位置へ回転移動されると、その待機位置に
移動した蒸発源と防着板SBとの間隔も大きくなる。こ
のため、本加熱による残熱を有しているその蒸発源から
不可避的に漏洩する蒸発粒子が防着板SBに付着して
も、上述の部分OBJの場合と同様に、広く且つ薄く付
着することになるため、蒸発材料が剥離等するといった
問題を未然に防止することができる。
【0078】すなわち、図2(a)を参照して述べる
と、本加熱されて蒸着に寄与した蒸発源SL1が蒸着処
理を完了すると、ステージ6が角度θで回転することに
よって、蒸発源SL5の居た位置へ移動する。
【0079】この移動位置は、本加熱用ヒータMHTの
直ぐ右隣では無く、遠い位置である。このため、移動後
の蒸発源SL1に対向する防着板SBの部分とその蒸発
源SL1との間隔は大きくなり、たとえその部分に漏洩
した蒸発粒子が付着しても、拡散して付着するので、蒸
発材料が剥離等するといった問題を未然に防止すること
ができるのである。
【0080】更に、具体的には次の実施例の説明でより
明瞭となるが、本加熱されて蒸着に寄与した蒸発源が上
述の待避位置へ移動し、その後、予備加熱用ヒータPH
Tの位置へ戻ってくるまでに、複数の待避位置を経由し
てその予備加熱用ヒータPHTの位置に到来する。この
複数の待避位置は、ステージ6の回転中心Qを中心とし
て可能な限り遠い位置にあるため、蒸着に寄与した後の
蒸発源は、防着板SBに対して分散して移動する。つま
り、蒸着に寄与した後の蒸発源は、防着板SBに対し
て、“あっちに行ったりりこっちに来たり”というよう
に移動する。このため、その蒸発源から不可避的に蒸着
粒子が生じて防着板SBに付着しても、防着板SBのほ
ぼ全体範囲に分散して付着するため、蒸発材料が剥離等
するといった問題を未然に防止することができる。
【0081】別言すれば、待機中の蒸発源から不可避的
に蒸着粒子が生じた場合でも、防着板SBで確実にその
蒸着粒子をトラップすることが可能である。尚、この防
着板SBを冷却することで、トラップの効果を高めるこ
とが可能である。
【0082】更に又、本加熱用ヒータMHTと予備加熱
用ヒータPHTの間隔が大きくなるので、覆うべきでな
い蒸発源の位置(本加熱用ヒータMHTの位置)と、残
りの覆うべき蒸発源の位置との境界部分が広くなること
から、防着板SBを容易に位置決めして設けることがで
きる。
【0083】次に、より具体的な実施例を、図3乃至図
6を参照して説明する。図3は、ステージ6に5個(n
=5)の蒸発源SL1〜SL5を設け、更にステージ6
を反時計回り方向に回転させて蒸着処理を行う場合の実
施例を示している。
【0084】かかる場合には、既述した角度αは72°
(=360°/5)に設定され、更に、本加熱用ヒータ
MHTと予備加熱用ヒータPHTとの成す角度βが、角
度αに比例し且つ180°以下の最も大きな角度、すな
わち144°に設定されている。
【0085】更に、既述した条件式(m−1)/nのう
ち、1以外の約数をもたない値(m−1)/nであって
且つ1/2に最も近い値となるのは、自然数mが「3」
のときと「4」のときである。
【0086】このうち自然数mが「4」となる場合はス
テージ6を時計回り方向へ回転させるときの条件に該当
するので選択しないこととし、この実施例では、自然数
mを「3」とすることによって、上記式(1)の関係か
ら、ステージ6の1ステップ当たりに回転させるべき角
度θを144°としている。
【0087】以上の条件に基づいて蒸着処理を行うと、
図3(a)に示すように、蒸発源SL1が本加熱用ヒー
タMHTで加熱されるときには、蒸発源SL3が予備加
熱用ヒータPHTで予備加熱され、次にステージ6が角
度θで反時計回り方向に回転すると、予備加熱されてい
た蒸発源SL3が本加熱用ヒータMHTの位置に移動し
て本加熱されるとともに、蒸発源SL5が予備加熱用ヒ
ータPHTの位置に移動して予備加熱される。そして以
下同様に、ステージ6が角度θずつ回転する毎に、本加
熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTに対する蒸
発源SL1〜SL5の対応位置が変化していく。
【0088】尚、図3(a)に示す各蒸発源SL1〜S
L5の間に示されている複数の矢印は、ステージ6が角
度θずつ回転するのに応じて、本加熱される蒸発源と予
備加熱される蒸発源との対応関係を示しており、矢印の
先に位置する蒸発源が予備加熱、矢印の基に位置する蒸
発源が本加熱されることを示している。
【0089】つまり、図3(a)の状態でステージ6が
角度θ(144°)回転すると、蒸発源SL3と蒸発源
SL5との間の矢印で示される状態に移行する。つま
り、図3(b)に示すように、蒸発源SL3が本加熱用
ヒータMHTの位置、蒸発源SL5が予備加熱用ヒータ
PHTの位置へ移動する。
【0090】更にステージ6が角度θ回転すると、図3
(a)中の蒸発源SL5と蒸発源SL2との間の矢印で
示される状態に移行する。つまり、図3(c)に示すよ
うに、蒸発源SL5が本加熱用ヒータMHTの位置、蒸
発源SL2が予備加熱用ヒータPHTの位置へ移動す
る。
【0091】そして、以下同様に、ステージ6が角度θ
ずつ回転するのに伴って、図3(d)、図3(e)の状
態に変化し、更に図3(e)の状態から図3(a)の状
態に戻ると、既述した図3(a)〜(e)の状態が順次
に繰り返される。
【0092】こうしてステージ6が角度θずつ回転する
のに応じて、各蒸発源SL1〜SL5と本加熱用ヒータ
MHT及び予備加熱用ヒータPHTとの位置関係が変化
していくと、各蒸発源は予備加熱された後に引き続いて
本加熱されることとなり、更に予備加熱と本加熱が全て
の蒸発源において均等に成されることとなり、各蒸発源
に備えられている蒸発材料から常に適切な量の蒸発粒子
が蒸発することとなる。このため、被蒸着基板に対して
高品質の薄膜を再現性よく形成することができる。
【0093】更に本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒ
ータPHTは離れた位置に設けられていることから、図
8を参照して既述したように、不要な蒸発粒子を防着板
SBによって適切にトラップすることができるととも
に、付着した蒸発粒子が剥離する等の問題を未然に防止
することができる。
【0094】次に、図4は、ステージ6に7個(n=
7)の蒸発源SL1〜SL7を設け、更にステージ6を
反時計回り方向に回転させて蒸着処理を行う場合の実施
例を示している。
【0095】かかる場合には、既述した角度αは約5
1.43°(=360°/7)に設定され、更に、本加
熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒータPHTとの成す角
度βが、角度αに比例し且つ180°以下の最も大きな
角度、すなわち約154.29°に設定されている。
【0096】更に、既述した条件式(m−1)/nのう
ち、1以外の約数をもたない値(m−1)/nであって
且つ1/2に最も近い値となるのは、自然数mが「4」
のときと「5」のときである。
【0097】このうち自然数mが「5」となる場合はス
テージ6を時計回り方向へ回転させるときの条件に該当
するので選択しないこととし、この実施例では、自然数
mを「4」とすることによって、上記式(1)の関係か
ら、ステージ6の1ステップ当たりに回転させるべき角
度θを約154.29°としている。
【0098】以上の条件に基づいて蒸着処理を行うと、
図3(a)と同様の手法で表現されている図4(a)の
ように、ステージ6が角度θ(約154.29°)ずつ
回転する毎に、同図(a)中の矢印で表される関係に従
って各蒸発源が本加熱用ヒータMHTと予備加熱用ヒー
タPHTの位置に移動する。
【0099】つまり、図4(b)の工程表で表されるよ
うに、ステージ6が角度θずつ回転するのに応じて、各
蒸発源SL1〜SL7に対する予備加熱と本加熱の処理
が順次に代わっていく。
【0100】かかる実施例においても、ステージ6が角
度θずつ回転するのに応じて、各蒸発源SL1〜SL7
と本加熱用ヒータMHT及び予備加熱用ヒータPHTと
の位置関係が変化していくと、各蒸発源は予備加熱され
た後に引き続いて本加熱されることとなり、更に予備加
熱と本加熱が全ての蒸発源において均等に成されること
となり、各蒸発源に備えられている蒸発材料から常に適
切な量の蒸発粒子が蒸発することとなる。このため、被
蒸着基板に対して高品質の薄膜を再現性よく形成するこ
とができる。
【0101】更にこの実施例においても、本加熱用ヒー
タMHTと予備加熱用ヒータPHTは離れた位置に設け
られていることから、図8を参照して既述したように、
不要な蒸発粒子を防着板SBによって適切にトラップす
ることができるとともに、付着した蒸発粒子の剥離等を
未然に防止することができる。
【0102】次に、図5は、ステージ6に8個(n=
8)の蒸発源SL1〜SL8を設け、更にステージ6を
反時計回り方向に回転させて蒸着処理を行う場合の実施
例を示している。
【0103】かかる場合には、既述した角度αは45°
(=360°/8)に設定され、更に、本加熱用ヒータ
MHTと予備加熱用ヒータPHTとの成す角度βが、角
度αに比例し且つ180°以下の最も大きな角度、すな
わち135°に設定されている。
【0104】更に、既述した条件式(m−1)/nのう
ち、1以外の約数をもたない値(m−1)/nであって
且つ1/2に最も近い値となるのは、自然数mが「4」
のときと「6」のときであり、このうち自然数mが
「6」となる場合はステージ6を時計回り方向へ回転さ
せるときの条件に該当するので選択しないこととし、こ
の実施例では、自然数mを「4」とすることによって、
上記式(1)の関係から、ステージ6の1ステップ当たり
に回転させるべき角度θを135°としている。
【0105】尚、図5(a)は、既述した図3(a)及
び図4(a)と同様の手法によって、本加熱用ヒータM
HTと予備加熱用ヒータPHTに対する各蒸発源SL1
〜SL8の対応関係を示したものであり、更に図5
(b)は、図5(a)の状態変化を工程表として示した
ものである。
【0106】これらの図5(a)(b)から明らかなよ
うに、かかる実施例においても、ステージ6が角度θず
つ回転するのに応じて、各蒸発源は予備加熱された後に
引き続いて本加熱されることとなり、更に予備加熱と本
加熱が全ての蒸発源において均等に成されることとな
り、各蒸発源に備えられている蒸発材料から常に適切な
量の蒸発粒子が蒸発することとなり、このため被蒸着基
板に対して高品質の薄膜を再現性よく形成することがで
きる。
【0107】更に、本加熱用ヒータMHTと予備加熱用
ヒータPHTは離れた位置に設けられていることから、
図8を参照して既述したように、不要な蒸発粒子を防着
板SBによって適切にトラップすることができるととも
に、付着した蒸発粒子の剥離等を未然に防止することが
できる。
【0108】ちなみに、8個の蒸発源SL1〜SL8を
設けて蒸着を行う場合、仮に既述した条件式(m−1)
/nのうち、約数を有する値(m−1)/nとなる場合
の自然数mを選択したとすると、図5(a)(b)で示
したような効果は得られない。
【0109】例えば、上記の1以上の約数を有する場合
の自然数mとして「3」が存在するが、この値「3」に
基づいてステージ6の回転角度θを決定することとする
と、角度θは90°になる。
【0110】そして、ステージ6を90°の角度θずつ
回転させることとすると、図6(a)に示すように、8
個の蒸発源SL1〜SL8のうち、その半分の4個の蒸
発源しか本加熱用ヒータMHTの位置に移動させること
ができなくなり、残余の4個の蒸発源は本加熱すること
ができなくなる。
【0111】更に、各蒸発源を先ず予備加熱した後に引
き続き本加熱することとすると、予備加熱用ヒータPH
Tの位置は本加熱用ヒータMHTの位置に対して90°
の位置に決められることとなるから、予備加熱を行うこ
とが可能な蒸発源の数は、8個中、僅か4個に限定され
てしまう。
【0112】したがって、図6(b)の工程表にて示さ
れるように、予備加熱と本加熱を施すことが可能な蒸発
源の数は僅か4個となり、それらの組み合わせも僅か4
通りとなってしまうことから、蒸発源を有効に活用する
ことができなくなる等の問題を招来することになる。
【0113】ただ、この場合には、残余の蒸発源のいず
れかを予備加熱位置に移動させてやることで残余の蒸発
源を引き続き連続的に使用するようにすることも可能で
ある。
【0114】このように、上記実施例を含む本実施形態
の蒸着装置1によれば、既述した所定の条件に従って、
5個以上の蒸発源を所定の角度αでステージ6に配置す
るとともに、予備加熱用ヒータPHTと本加熱用ヒータ
MHTとを所定の角度βで固定し、そして角度θ毎にス
テージ6を所定の方向へ回転させつつ蒸着を行うので、
被蒸着基板に対して高品質の薄膜を再現性よく形成する
ことができる。
【0115】尚、6個の蒸発源を備える場合と、9個以
上の蒸発源を備える場合の実施例については説明してい
ないが、既述した条件を満足させて蒸着処理を行えば、
既述した蒸発源を5個、7個、8個にした場合の実施例
と同様の効果を普遍的に得ることができる。
【0116】また、以上に説明した実施形態は、ステー
ジ6の回転角度θを角度検出センサで検出しつつそのス
テージ6の回転を制御して適切な蒸着状態が得られるよ
うにした、いわゆる角度制御によるものであるが、本発
明は狭義の角度制御に限定されるものではなく、角度制
御に相当する制御方法は本発明に含まれるものである。
【0117】つまり、既述した実施形態は、図7のフロ
ーチャートで示されるように、蒸着処理を開始すると、
ステップS100において、ステージ6を既述した所定
条件を満足する角度θで回転させることで、本加熱と予
備加熱を施す蒸発源を設定し、次に、ステップS102
においてシャッター5の孔9の位置を調節して、本加熱
された蒸発源からの蒸発粒子を被蒸着基板に入射させて
薄膜を形成し、更にステップS104において蒸着処理
の完了を確認するまで、ステップS100〜S104の
処理を繰り返すようになっている。
【0118】しかし、本発明はかかる角度制御に限定さ
れるものではなく、一例として予備加熱用ヒータPHT
と本加熱用ヒータMHTに対する複数個の蒸発源の移動
順序を制御するいわゆる順番制御によって、ステージ6
の回転を制御するようにしてもよい。
【0119】この順序制御を行う場合には、既述した条
件に従って複数個nの蒸発源SL1〜SLnの夫々の角
度αを設定し、更に予備加熱用ヒータPHTと本加熱用
ヒータMHTとの成す角度βも角度αに比例した所定の
角度に設定する。更に、夫々の蒸発源SL1〜SLnを
本加熱用ヒータMHTと予備加熱ヒータPHTの位置に
移動させる順番を予め制御回路に登録しておき、本加熱
用ヒータMHTと予備加熱ヒータPHTの位置に移動し
た蒸発源を検出する位置検出センサを真空チャンバ2内
に設けておく。
【0120】すなわち、例えば図4(b)、図5(b)
の工程表にて示した予備加熱すべき蒸発源と本加熱すべ
き蒸発源との対向関係と、それらの対応関係の変化に関
するデータを予め制御回路に登録しておく。
【0121】そして、図7に示したステップS100に
おいて角度制御を行う代わりに、制御回路が位置検出セ
ンサの検出出力に基づいて、予め登録しておいた順番に
従って本加熱用ヒータMHTと予備加熱ヒータPHTの
位置に各蒸発源SL1〜SLnが移動したことを確認し
つつステージ6を回転させる。
【0122】このように予め登録しておいた順番に従っ
て各蒸発源SL1〜SLnを本加熱用ヒータMHTと予
備加熱ヒータPH側へ移動させるべく公転させるように
しても、既述した角度制御を行うのと等価な機能を発揮
させることができる。
【0123】また、以上に説明した実施例を含む実施形
態によれば、各蒸発源に同じ種類の蒸発材料を備えてお
くことで、複数の被蒸着基板に対して同じ性質の薄膜を
再現性よく形成することができる。また、各蒸発源に種
類の異なった蒸発材料を備えておくことで、複数の被蒸
着基板に対して異なった性質の薄膜を積層させる、いわ
ゆる多層膜形成を行うことが可能である。
【0124】なお、本実施形態の説明では、防着部材と
して、平板の防着板SBを使用する場合を述べたが、変
形などの加工を適宜加えることは可能である。
【0125】また、防着板SBを傾斜して設ける場合を
述べたが、かかる場合に限定されるものではない。例え
ば、平板の一側を断面L字形に曲げ加工を施し、その曲
げ加工を施した辺を境とする一方の面を壁にし、他方の
面を天井にして、本加熱用ヒータMHTの位置(蒸発源
が到来する位置)をその壁の外になるようにして、ステ
ージ6上方のほぼ全範囲を天井で覆うようにしてもよ
い。例えば、上述した天井を、本加熱用ヒータMHTの
位置を除いて、全蒸発源に対しほぼ平行となるように配
置して覆うようにしてもい。
【0126】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
複数の蒸着源を第1の加熱手段で予備加熱してから第2
の加熱手段で本加熱すべく、複数の蒸着源を回転手段で
回転させ、その際、複数の蒸着源の位置と第1,第2の
加熱手段の位置との関係に基づいた特特殊な角度で回転
手段を回転させることとしたので、各蒸着源に対する予
備加熱と本加熱の付与を均一化させることができ、高品
質の薄膜等を再現性よく形成することができる。
【0127】更に、蒸着源より漏洩等する不要な蒸着粒
子を防着部材に付着させてトラップすることができ、そ
の際、上記の特特殊な角度で回転手段を回転させること
としたので、不要な蒸着粒子の防着部材への付着を分散
あるいは拡散させることができる。このため、不要な蒸
着粒子が防着部材に局所的に付着して剥離等が起こると
いった問題を未然に防止することができる。
【0128】更に又、防着部材を平板形状の部材で形成
し、複数の蒸着源に対して傾けて設けた場合であって
も、本加熱を行う第2の加熱手段側には近く、予備加熱
を行う第1の加熱手段側には離れるように(遠くなるよ
うに)防着部材を傾けることにより、予備加熱中の蒸着
源より漏洩等する不要な蒸着粒子を防着部材に対し分散
あるいは拡散させて付着させることができ、不要な蒸着
粒子が局所的に付着して剥離等が起こるといった問題を
未然に防止することができる。
【0129】また、本発明は、第1の加熱手段と第2の
加熱手段との離間距離を大きくすることが可能となり、
且つ、各蒸着源に対する予備加熱と本加熱の付与を均一
化させることができる点に優れた特徴と有している。そ
のため、第1の加熱手段の位置に到来することとなる蒸
着源と第2の加熱手段の位置に到来することとなる蒸着
源とを仕切って、予備加熱中の蒸着源より漏洩等する不
要な蒸着粒子を防着部材に付着させて取り除くようにす
る際、その防着部材を容易に位置決めして設けることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の蒸着装置の基本構成を示す斜視図
である。
【図2】本加熱用ヒータと予備加熱用ヒータとステージ
に設けられた蒸発源の位置関係及びステージの回転角度
の関係を示した図である。
【図3】5個の蒸発源を備えた蒸着装置の実施例を示し
た図である。
【図4】7個の蒸発源を備えた蒸着装置の実施例を示し
た図である。
【図5】8個の蒸発源を備えた蒸着装置の実施例を示し
た図である。
【図6】所定の条件を満足させることなく8個の蒸発源
を備えて蒸着処理を行った場合に生じる問題点を説明す
るための図である。
【図7】本実施形態の蒸着装置において行われる蒸着処
理の工程を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の蒸着装置の効果を説明するための
模式図である。
【図9】従来の蒸着装置における問題点を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1…蒸着装置 2…真空チャンバ 3…真空排気系 4…基板ホルダ 5…シャッター 6…ステージ 9…孔 SB…防着板 SL1〜SLn…蒸発源 PHT…予備加熱用ヒータ MHT…本加熱用ヒータ α…各蒸発源の角度 β…予備加熱用ヒータと本加熱用ヒータとの成す角度 θ…1ステップ当たりにステージを回転させる角度

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸着材料を有する5個以上の蒸着源が備
    えられ回転自在な回転手段と、前記蒸着源を予備加熱す
    る第1の加熱手段と、前記蒸着源を本加熱する第2の加
    熱手段と、前記本加熱する第2の加熱手段の位置に到来
    する蒸着源を除き、残余の蒸着源を覆う防着部材とを具
    備する蒸着装置の制御方法において、 前記第1の加熱手段と第2の加熱手段を前記回転手段に
    備えられた5個以上の蒸着源の移動軌跡上に対応した所
    定位置に配設し、 前記蒸着源の個数をn、前記個数nより小さい自然数m
    に基づいて設定された値(m−1)/nが1以外の約数
    をもたない場合における前記自然数mを選択し、前記選
    択した自然数mと前記個数n及び前記回転手段が一回転
    する角度360°に基づいて得られる角度360°×
    (m−1)/nに従って前記回転手段を回転させること
    を特徴とする蒸着装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の加熱手段と第2の加熱手段と
    の成す角度を、前記選択した自然数mと前記個数n及び
    前記回転手段が一回転する角度360°に基づいて得ら
    れる角度360°×(m−1)/nに設定することを特
    徴とする請求項1に記載の蒸着装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記自然数mは、前記値(m−1)/n
    が1以外の約数をもたない場合であって且つ1/2の値
    に最も近い値となる場合における自然数であることを特
    徴とする請求項1に記載の蒸着装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記防着部材は、前記蒸着源に対して、
    前記本加熱する第2の加熱手段側ほど近接し、前記予備
    加熱する第1の加熱手段側ほど離して設けられた平板形
    状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の蒸着
    装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 蒸着材料を有する5個以上の蒸着源が備
    えられ回転自在な回転手段と、 前記蒸着源を予備加熱する第1の加熱手段と、 前記蒸着源を本加熱する第2の加熱手段と、 前記本加熱する第2の加熱手段の位置に到来する蒸着源
    を除き、残余の蒸着源を覆う防着部材と、を具備する蒸
    着装置において、 前記第1の加熱手段と第2の加熱手段が前記回転手段に
    備えられた5個以上の蒸着源の移動軌跡上に対応した所
    定位置に配設され、 前記蒸着源の個数nと、前記個数nより小さい自然数m
    に基づいて設定された値(m−1)/nが1以外の約数
    をもたない場合における前記自然数mと、前記回転手段
    が一回転する角度360°に基づいて決められた角度3
    60°×(m−1)/nに従って前記回転手段を回転さ
    せる制御手段と、を具備することを特徴とする蒸着装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1の加熱手段と第2の加熱手段と
    の成す角度は、前記値(m−1)/nが1以外の約数を
    もたない場合における前記自然数mと前記個数n及び前
    記回転手段が一回転する角度360°に基づいて決めら
    れた角度360°×(m−1)/nに設定されているこ
    とを特徴とする請求項5に記載の蒸着装置。
  7. 【請求項7】 前記自然数mは、前記値(m−1)/n
    が1以外の約数をもたない場合であって且つ1/2の値
    に最も近い値となる場合における自然数であることを特
    徴とする請求項5に記載の蒸着装置。
  8. 【請求項8】 前記防着部材は、前記蒸着源に対して、
    前記本加熱する第2の加熱手段側ほど近接し、前記予備
    加熱する第1の加熱手段側ほど離して設けられた平板形
    状の部材であることを特徴とする請求項5に記載の蒸着
    装置。
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