JP2003313268A - 水分散性ブロックポリイソシアネート組成物、および当該組成物を含有する水性硬化性組成物 - Google Patents

水分散性ブロックポリイソシアネート組成物、および当該組成物を含有する水性硬化性組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水への分散性、活性水素含有基を有する水性
樹脂との相溶性等に優れる水分散性ブロックポリイソシ
アネート組成物、及び当該水分散性ブロックポリイソシ
アネート組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂から
なる、外観、硬化性、耐水性、耐久性に優れる水性硬化
性組成物を提供すること。 【解決手段】 ブロックポリイソシアネート(A)と、
ノニオン性基及びブロックイソシアネート基を有するビ
ニル系重合体(B)とを含んでなる水分散性ブロックポ
リイソシアネート組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、接着剤、繊
維加工剤などの工業分野において有用なる水分散性ブロ
ックポリイソシアネート組成物、当該組成物を含有する
水性硬化性組成物、さらには、それを応用した水性塗
料、水性接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題から、揮発性有機溶剤の
使用量低減が強く求められており、この要求に応えるた
め、多くの分野で、溶剤系の硬化性組成物を水性化する
試みが行われている。そのなかで、ポリイソシアネート
を含む硬化性組成物においても、水性化の検討が行われ
てきているが、ポリイソシアネートを含む水系の硬化性
組成物においては、ポリイソシアネートに含まれるイソ
シアネート基が、水と反応してしまうため、水中での安
定性が悪く、長期の貯蔵が困難という問題があった。こ
の問題を改善するために、イソシアネート基を活性水素
含有基を有する化合物等のブロック化剤で封鎖した、い
わゆるブロックポリイソシアネートを含む熱硬化性組成
物を水性化する試みが行われてきた。
【0003】例えば、特開昭51−77695号公報、
特開昭55−82119号公報には、ブロックポリイソ
シアネートの一部をイオン性界面活性剤で変性した水分
散性ブロックポリイソシアネート組成物が開示されてい
る。かかる水分散性ブロックポリイソシアネート組成物
は、イオン性基を含有しているため、当該組成物と活性
水素含有基を有する水性樹脂とから成る硬化性組成物
は、耐水性に劣るという問題がみられる。特に、当該水
分散性ブロックポリイソシアネートと活性水素含有基を
有する水性のアクリル樹脂とから成る硬化性組成物にお
いては、耐水性に劣るという欠点に加えて、外観や硬
度、耐溶剤性にも劣るという問題を有している。
【0004】一方、特開昭61−31422号公報に
は、ブロックポリイソシアネートの一部を片末端がアル
コキシ基で封鎖されたポリオキシエチレングリコールで
変性した水分散性ブロックポリイソシアネート組成物が
開示されている。かかる水分散性ブロックポリイソシア
ネート組成物は、上述した一部をイオン性界面活性剤で
変性した水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と
比較した場合、耐水性においては改善がみられるが、水
分散性が劣るという問題点がある。さらに、当該組成物
と活性水素含有基を有する水性のアクリル樹脂とから成
る硬化性組成物は外観や硬度、耐溶剤性に劣るという問
題点も有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の種々の問題点を解決し、水への分散性、
活性水素含有基を有する水性樹脂との相溶性等に優れる
水分散性ブロックポリイソシアネート組成物を提供する
ことにある。
【0006】また、本発明の目的は、当該水分散性ブロ
ックポリイソシアネート組成物と水からなる硬化性に優
れる水性硬化性組成物、当該水分散性ブロックポリイソ
シアネート組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂か
らなる、外観、硬化性、耐水性、耐久性に優れる水性硬
化性組成物を提供することにある。さらには、本発明の
目的は、上記の水性硬化性組成物を含む水性塗料、およ
び水性接着剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、ブロックポリイソシ
アネートと、ノニオン性基及びブロックイソシアネート
基を含有するビニル系重合体とからなる水分散性ブロッ
クポリイソシアネート組成物が、水への分散性に優れる
ことを見出した。
【0008】また、当該水分散性ブロックポリイソシア
ネート組成物と水から得られる水分散液は硬化性に優れ
ること、さらに当該水分散性ブロックポリイソシアネー
ト組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂から成る組
成物は、外観、硬度、耐水性、耐久性等に優れる硬化物
を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、ブロックポリイソシ
アネート(A)と、ノニオン性基及びブロックイソシア
ネート基を有するビニル系重合体(B)とを含んでなる
水分散性ブロックポリイソシアネート組成物を提供する
ものである。
【0010】また、本発明は、上記の水分散性ブロック
ポリイソシアネート組成物と活性水素含有基を有する水
性樹脂(C)とを含んでなる水性硬化性組成物、あるい
は上記の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物と
水とを含んでなる水性硬化性組成物を提供するものであ
る。
【0011】さらに、本発明は、上記の水性硬化性組成
物を含む水性塗料、上記の水性硬化性組成物を含む水性
接着剤をも提供するものである。
【0012】
【発明の実態の形態】以下に、本発明をより詳細に説明
する。本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組
成物は、ポリイソシアネート(a)とノニオン性基及び
イソシアネート基を含有するビニル系重合体(b)とか
らなるポリイソシアネート組成物(以下、ポリイソシア
ネート組成物(Z)という)に含まれるイソシアネート
基を、活性水素含有基を有する化合物で封鎖することに
よって得られた、ブロックポリイソシアネート(A)
と、ノニオン性基及びブロックイソシアネート基を有す
るビニル系重合体(B)とを含んでなるものである。
【0013】まず、ポリイソシアネート(a)について
説明する。ポリイソシアネート(a)としては、分子中
に公知慣用の各種のアニオン性基、カチオン性基及びノ
ニオン性基等の親水性基を有するポリイソシアネート
や、かかる親水性基を含有しないポリイソシアネート等
公知慣用の各種のものを使用することができる。
【0014】かかるポリイソシアネート(a)のなかで
親水性基を含有しないポリイソシアネートとしては、
1,4−テトラメチレンジイソシアネート、エチル
(2,6−ジイソシアナート)ヘキサノエート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカ
メチレンジイソシアネート、2,2,4−または2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの
如き脂肪族ジイソシアネート;1,3,6−ヘキサメチ
レントリイソシアネート、1,8−ジイソシアナート−
4−イソシアナートメチルオクタン、2−イソシアナー
トエチル(2,6−ジイソシアナート)ヘキサノエート
の如き脂肪族トリイソシアネート;
【0015】1,3−または1,4−ビス(イソシアナ
ートメチルシクロヘキサン)、1,3−または1,4−
ジイソシアナートシクロヘキサン、3,5,5−トリメ
チル(3−イソシアナートメチル)シクロヘキシルイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイ
ソシアネート、2,5−または2,6−ジイソシアナー
トメチルノルボルナンの如き脂環族ジイソシアネート;
2,5−または2,6−ジイソシアナートメチル−2−
イソシネートプロピルノルボルナンの如き脂環族トリイ
ソシアネート;m−キシリレンジイソシアネート、α,
α,α’α’−テトラメチル−m−キシリレンジイソシ
アネートの如きアラルキレンジイソシアネート;
【0016】m−またはp−フェニレンジイソシアネー
ト、トリレン−2,4−または2,6−ジイソシアネー
ト、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、
ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニル−
4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナ
ート−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチル−ジ
フェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェ
ニルエーテル−4,4’−ジイソシアネートの如き芳香
族ジイソシアネート; トリフェニルメタントリイソシ
アネート、トリス(イソシアナートフェニル)チオホス
フェートの如き芳香族トリイソシアネート;
【0017】前記した各種のジイソシアネートあるいは
トリイソシアネートのイソシアネート基どうしを環化二
量化して得られるウレトジオン構造を有するジイソシア
ネートあるいはポリイソシアネート;前記した各種のジ
イソシアネートあるいはトリイソシアネートのイソシア
ネート基どうしを環化三量化して得られるイソシアヌレ
ート構造を有するポリイソシアネート;前記した各種の
ジイソシアネートあるいはトリイソシアネートを水と反
応させることにより得られるビュレット構造を有するポ
リイソシアネート;前記した各種のジイソシアネートあ
るいはトリイソシアネートを二酸化炭素と反応せしめて
得られるオキサダイアジントリオン構造を有するポリイ
ソシアネート;アロファネート構造を有するポリイソシ
アネート等が挙げられる。
【0018】そして、これらの中でも、水分散性ブロッ
クポリイソシアネート組成物を含有する水性硬化性組成
物を塗料として用いた場合における塗膜の耐候性の観点
から、脂肪族系あるいは脂環族系のジイソシアネートま
たはトリイソシアネート、アラルキレンジイソシアネー
トあるいは、それらから誘導されるポリイソシアネート
が好ましい。
【0019】これらのポリイソシアネートのうち、耐候
性、耐久性に優れた水性硬化性組成物を得るためには、
イソシアヌレート型ポリイソシアネート、ビュレット構
造を有するポリイソシアネート、ウレトジオン構造を有
するポリソシアネート、アロファネート構造を有するポ
リイソシアネート、ジイソシアネートと3価以上の多価
アルコールを反応して得られるポリイソシアネート等の
3官能以上のポリイソシアネートが好ましい。
【0020】ポリイソシアネート(a)のなかで、親水
性基を含有するポリイソシアネートとしては、上掲した
親水性基を含有しないポリイソシアネートにアニオン性
基、カチオン性基、あるいはノニオン性基等の親水性基
を導入した各種のポリイソシアネートが挙げられる。
【0021】かかる各種のポリイソシアネート(a)の
なかで、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート
組成物の水分散性や当該組成物を含有する水性硬化性組
成物から得られる硬化物の耐水性を優れたものとするこ
とができるという観点から、親水性基を含有しないポリ
イソシアネートあるいは親水性基を含有しないポリイソ
シアネートを主成分として含むポリイソシアネートを使
用することが好ましい。
【0022】本発明で使用する、ノニオン性基及びブロ
ックイソシアネート基を含有するビニル系重合体(B)
を得る際に使用する、ノニオン性基及びイソシアネート
基を含有するビニル系重合体(b)(以下、単にビニル
系重合体(b)という)の代表的なものとしては、ノニ
オン性基及びイソシアネート基を含有するアクリル系重
合体、フルオロオレフィン系重合体、ビニルエステル系
重合体、芳香族ビニル系重合体またはポリオレフィン系
重合体の如きのものが挙げられる。
【0023】これらのうち、本発明の水分散性ブロック
ポリイソシアネート組成物を硬化剤として使用し、アク
リル系重合体を主剤樹脂として使用する場合における相
溶性を考慮すると、ノニオン性基及びイソシアネート基
を含有するアクリル系重合体、フルオロオレフィン系重
合体が好ましい。
【0024】ビニル系重合体(b)に導入されるノニオ
ン性基としては、公知慣用の各種のものを使用できる
が、好ましいものとしては、末端がアルコキシ基、置換
アルコキシ基、エステル基、もしくはカーバメート基等
の基で封鎖されたポリオキシアルキレン基である。
【0025】その代表的なものとしては、ポリオキシエ
チレン基、ポリオキシプロピレン基またはポリオキシブ
チレン基の如き、各種ポリオキシアルキレン基などに加
え、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)基の如
き、前記したオキシアルキレン部分がランダムに共重合
されたもの、あるいはポリオキシエチレン−ポリオキシ
プロピレン基の如き、相異なるポリオキシアルキレン基
がブロック状に結合したもの、ジオキソラン環の開環重
合によって得られるポリオキシアルキレン基、等が挙げ
られる。これらのポリオキシアルキレン基の中で好まし
いものは、オキシエチレン単位を必須の構成単位として
含有するものである。
【0026】前記した末端封鎖に使用される基の中で好
ましいものは、アルコキシ基、または置換アルコキシ基
であり、特に好ましいものはアルコキシ基である。アル
コキシ基の代表的なものとしては、メトキシ基、エトキ
シ基、ブトキシ基等の如き低級アルコキシ基が挙げられ
る。
【0027】かかるポリオキシアルキレン基の数平均分
子量は、本発明のブロックポリイソシアネート組成物の
水分散性、および当該組成物を含む水性硬化性組成物の
硬化性の点から、約130〜約10,000なる範囲
内、好ましくは、150〜6,000なる範囲内、最も
好ましくは、200〜2,000なる範囲内であること
が好ましい。
【0028】ビニル系重合体(b)に導入される好適な
ノニオン性基の量は、本発明のブロックポリイソシアネ
ート組成物の水分散性および、当該ブロックポリイソシ
アネート組成物を含有する硬化性組成物から得られる硬
化物の耐水性等の点から、ビニル系重合体(b)重量の
5〜85重量%であり、より好ましい量は、15〜75
重量%であり、最も好ましい量は、25〜65重量%で
ある。
【0029】ビニル系重合体(b)に導入されるイソシ
アネート基としては、公知慣用の各種のものが使用可能
で、例えば、アルキル基に結合したイソシアネート基、
シクロアルキル基に結合したイソシアネート基、アリー
ル基に結合したイソシアネート基、シクロアルキル基が
置換したアルキル基に結合したイソシアネート基、アリ
ール基が置換したアルキル基に結合したイソシアネート
基等、が挙げられる。
【0030】ビニル系重合体(b)に導入されるイソシ
アネート基量は、本発明のブロックポリイソシアネ-ト
組成物の加熱により再生されるビニル系重合体(b)
が、主剤樹脂として使用される活性水素含有基を有する
水性樹脂(C)の活性水素含有基あるいは水と反応して
架橋に関与することが可能であり、且つ、本発明の水分
散性ブロックポリイソシアネート組成物の水分散性を損
なわない範囲とすることが必要である。かかる観点か
ら、ビニル系重合体(b)の1000g当たり、0.0
1〜10モルが好ましくは、0.05〜6.0モル、よ
り好ましく、さらに0.1〜4.0モルが好ましい。
【0031】また、ビニル系重合体(b)に、総炭素原
子数が4個以上の疎水性基を導入することにより、本発
明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物にいっ
そう優れた水への分散性を付与することができる。
【0032】ビニル系重合体(b)に導入される、総炭
素原子数が4個以上の疎水性基の代表的なものとして
は、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘ
キシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基もしくはn
−オクタデシル基の如き、炭素原子数が4以上のアルキ
ル基;シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、シクロオクチル基、ジシクロペンタニル基、ボ
ルニル基、イソボルニル基の如き、炭素原子数が4以上
のシクロアルキル基;
【0033】シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル
メチル基、2−シクロペンチルエチル基、2−シクロヘ
キシルエチル基の如きシクロアルキル基が置換したアル
キル基;フェニル基、4−メチルフェニル基もしくは1
−ナフチル基の如き、総炭素原子数が6以上のアリール
基もしくは置換アリール基;さらにはベンジル基もしく
は2−フェニルエチル基の如き、アラルキル基、等が挙
げられる。
【0034】上記の各種の総炭素原子数が4個以上の疎
水性基のなかで、好ましいものは総炭素原子数が4〜2
2のものであり、そして特に好ましいものは総炭素原子
数が5〜18のものである。かかる疎水性基の中でも特
に好ましいものは、アルキル基、シクロアルキル基もし
くはシクロアルキル基が置換したアルキル基である。
【0035】ビニル系重合体(b)に総炭素原子数が4
個以上の疎水性基を導入する場合、その好適な導入量と
しては、ビニル系重合体(b)中の、疎水性基の重量割
合が1〜60重量%であり、好ましくは、5〜50重量
%である。
【0036】ビニル系重合体(b)の重量平均分子量
は、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成
物の水への分散性、本発明の水性硬化性組成物の硬化性
の観点から、5,000〜200,000の範囲が好ま
しく、8,000〜70,000の範囲がさらに好まし
い。
【0037】ビニル系重合体(b)を調製するには、例
えば、下記(1)、(2)の方法を適用することができ
る。 (1)ポリイソシアネートと、予め調製したノニオン性
基及び活性水素含有基を含有するビニル系重合体とを反
応させる方法[以下、方法(1)という。]。
【0038】(2)イソシアネート基を含有するビニル
系単量体を共重合することを基本とする、下記の方法。 (2)− イソシアネート基含有ビニル系単量体及びノニオン性基
を含有するビニル系単量体を必須成分として含有するビ
ニル系単量体を重合する方法[以下、方法(2)−と
いう。]。 (2)− イソシアネート基含有ビニル系単量体を必須成分とする
ビニル系単量体を重合して得られたイソシアネート基を
含有するビニル系重合体と、片末端がアルコキシ基の如
き基で封鎖されたポリオキシアルキレングリコールを、
水酸基に対してイソシアネート基が過剰になるモル比率
で反応させる方法[以下、方法(2)−という。]。
【0039】上記の方法(1)、(2)より得られるビ
ニル系重合体(b)とポリイソシアネート(a)からな
るポリイソシアネート組成物(Z)のイソシアネート基
を、活性水素含有基を有する化合物で封鎖することによ
り、本発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成
物が得られる。
【0040】以下に、上記の方法(1)により、ビニル
系重合体(b)を調製する方法について説明する。方法
(1)は、ポリイソシアネートとノニオン性基及び活性
水素含有基を有するビニル系重合体(m)[以下、単に
ビニル系重合体(m)という。]とを、活性水素含有基
に対してイソシアネート基が過剰となるモル比率で反応
させることを特徴とするものである。ここで、ビニル系
重合体(m)が有する活性水素含有基とは、イソシアネ
ート基に対して反応性を有するものであり、その具体例
については後述する。
【0041】方法(1)において、ポリイソシアネート
としては前掲したポリイソシアネート(a)と同様のも
のを使用することができる。
【0042】方法(1)において、イソシアネート基/
活性水素含有基なる比率が約1.5〜3程度のモル比と
なるように、ポリイソシアネートとビニル系重合体
(m)を反応させた場合、反応混合物は、主成分として
ビニル系重合体(b)を含有し、少量成分として未反応
のポリイソシアネートを含有したものとなる。このよう
にして調製される反応混合物とポリイソシアネート
(a)を混合することにより、ビニル系重合体(b)と
ポリソシアネート(a)からなるポリシソシアネート組
成物(Z)が得られる。
【0043】方法(1)において、イソシアネート基/
活性水素含有基なる比率が3〜350程度のモル比とな
るように、ポリイソシアネートとビニル系重合体(m)
を反応させると、より多くの未反応のポリイソシアネー
トとビニル系重合体(b)を含有する反応混合物、即
ち、ビニル系重合体(b)とポリソシアネート(a)か
らなるポリシソシアネート組成物(Z)を、一段階で調
製することができる。以下に、かかる一段階の反応によ
りポリシソシアネート組成物(Z)を製造する方法につ
いて説明する。
【0044】ポリイソシアネートとビニル系重合体
(m)から、ポリシソシアネート組成物(Z)を調製す
るに当たり、イソシアネート基/活性水素含有基のモル
比は3〜350なる範囲で両成分を反応させる必要があ
る。そして、このモル比の範囲のうち、得られる水分散
性ブロックポリイソシアネート組成物の水分散性と当該
組成物を含有する硬化性組成物の硬化性の観点から、5
〜300なる範囲が好ましく、10〜250なる範囲が
より好ましく、15〜100なる範囲が最も好ましい。
【0045】ポリイソシアネートとビニル系重合体
(m)とを反応させるには、 両成分を一括仕込みして反応させる、 ポリイソシアネートにビニル系重合体(m)の溶液
を添加しながら反応させる、 ビニル系重合体(m)の溶液にポリイソシアネート
を添加しながら反応させる、等の各種の方法を適用でき
る。
【0046】そして、これらのうち、ゲル物の生成を抑
制する観点から、またはなる方法が好ましい。そし
て、かかる両成分の反応を行うに当たり、両成分の混合
物を、不活性ガス雰囲気下に、約10〜50℃程度の比
較的低い温度に長時間放置したり、長時間攪拌してもよ
いが、50〜130℃程度の温度で0.5〜20時間程
度加熱・攪拌せしめるのが好ましい。また、かかる反応
を行うに当たって、イソシアネート基と活性水素含有基
の反応を促進する公知慣用の各種の触媒を添加してもよ
い。
【0047】また、ビニル系重合体(m)を調製する際
に、溶剤の一部あるいは溶剤の全量に代えてポリイソシ
アネートを使用して、ビニル系重合体(m)の調製と、
ビニル系重合体(m)とポリイソシアネートの反応を並
行して進行せしめることにより、ポリシソシアネート組
成物(Z)を調製することもできる。
【0048】上述のようにして調製されたポリシソシア
ネート組成物(Z)に、更に、ポリイソシアネート
(a)を添加して得られる混合物もまた、ポリシソシア
ネート組成物(Z)として使用することができる
【0049】以下に、方法(1)によりビニル系重合体
(b)を調製する際に使用するビニル系重合体(m)に
ついて詳しく説明する。
【0050】ビニル系重合体(m)に導入される、イソ
シアネート基に対して反応性を有する活性水素含有基と
しては、公知慣用の各種のものを使用することが可能
で、例えば、水酸基、カルボキシル基、燐酸基、亜燐酸
基、スルホン酸基、スルフィン酸基、メルカプト基、シ
ラノール基、活性メチレン基、カーバメート基、ウレイ
ド基、カルボン酸アミド基、スルホン酸アミド基等が挙
げられる。
【0051】これらの中で、導入の容易さの観点から、
水酸基、アミノ基、カルボキシル基および活性メチレン
基が好ましく、特に好ましいものは水酸基およびカルボ
キシル基である。こうした各種の活性水素含有基は、そ
れぞれが単独で導入されていてもよいし、二種類以上が
導入されていてもよい。
【0052】上掲した活性水素含有基をビニル重合体
(b−1)に導入するには、公知慣用の各種の方法を適
用できるが、前記した如き活性水素含有基を有するビニ
ル系単量体を共重合せしめることにより導入するのが簡
便である。
【0053】ビニル系重合体(m)を調製する際に使用
可能な、水酸基を含有する単量体としては、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、3−ヒドキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、メチル(2−ヒドロキシメチル)アクリレート、エ
チル(2−ヒドロキシメチル)アクリレート、ブチル
(2−ヒドロキシメチル)アクリレート、(4−ヒドロ
キシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレー
ト、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モ
ノ(2−ヒドロキシプロピル)−モノ〔2−(メタ)ア
クリロイルオキシ〕エチルエステル、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、の如き
水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0054】ポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レートの如き水酸基を含有するポリオキシアルキレング
リコールのモノ(メタ)アクリレート類;
【0055】アリルアルコール、2−ヒドロキシエチル
アリルエーテルの如き水酸基を含有するアリル化合物;
2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニル
エーテルの如き水酸基を含有するビニルエーテル化合
物;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロールクロトン酸アミドの如き水酸基を有する不飽和カ
ルボン酸アミド化合物;
【0056】リシノール酸等の水酸基含有不飽和脂肪酸
類;リシノール酸アルキル等の水酸基含有不飽和脂肪酸
エステル類;上述した如き各種の水酸基含有単量体をε
−カプロラクトンと付加反応せしめて得られる単量体が
挙げられる。そして、これらは単独で使用してもよい
し、二種類以上を併用してもよい。
【0057】活性水素含有基としてカルボキシル基を有
する単量体としては、(メタ)アクリル酸、2−カルボ
キシエチルアクリレート、クロトン酸、ビニル酢酸、ア
ジピン酸モノビニル、セバシン酸モノビニル、イタコン
酸モノメチル、マレイン酸モノメチル、フマル酸モノメ
チル、コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチル〕、ヘキサヒドロフタル酸モノ〔2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル〕、ソルビン酸の如き不
飽和モノカルボン酸類;イタコン酸、マレイン酸、フマ
ル酸の如き不飽和ジカルボン酸等が挙げられる。
【0058】活性水素含有基としてアミノ基を有する単
量体としては、2−(N−メチルアミノ)エチル(メ
タ)アクリレート、2−(N−エチルアミノ)エチル
(メタ)アクリレート、2−(N−n−ブチルアミノ)
エチル(メタ)アクリレート、2−(N−tert−ブ
チルアミノ)エチルメタクリレート、2−(N−メチル
アミノ)エチルクロトネート、2−(N−エチルアミ
ノ)エチルクロトネート、2−(N−ブチルアミノ)エ
チルクロトネートの如き、二級アミノ基含有ビニル系単
量体が挙げられる。これらは単独もしくは、二種以上用
いても良い。
【0059】活性水素含有基として活性メチレン基を有
する単量体としては、ビニルアセトアセテート、2−ア
セトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、2−アセ
トアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−アセ
トアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−アセ
トアセトキシブチル(メタ)アクリレート、4−アセト
アセトキシブチル(メタ)アクリレート、アリルアセト
アセテート、2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピル
メタクリレートが挙げられる。これらは単独もしくは、
二種以上用いても良い。
【0060】ビニル系重合体(m)に導入される活性水
素含有基は、本発明のブロックポリイソシアネート組成
物の水分散性および当該組成物と活性水素含有基を有す
る水性樹脂(C)からなる硬化性組成物の硬化性、耐水
性の観点から、ビニル系重合体(m)の1000g当た
り、0.01〜5モル、好ましくは、0.05〜3モ
ル、最も好ましくは、0.1〜2モルである。
【0061】ノニオン性基をビニル系重合体(m)に導
入するには、 末端がアルコキシ基等で封鎖されたポリオキシアル
キレン基を含有するビニル系単量体を共重合する、 予め調製した官能基を含有するビニル系重合体と、
当該官能基と反応する官能基を有する末端がアルコキシ
基の如き基で封鎖されたポリオキシアルキレン化合物を
反応させる、等の方法を適用できる。 そして、これらのうち前者のなる方法が簡便で好まし
い。
【0062】上記のなる方法により、ノニオン性基を
ビニル系重合体(m)に導入する際に使用することがで
きる、ポリオキシアルキレン基を含有するビニル系単量
体としては、それぞれ、上掲した如き各種のポリオキシ
アルキレン基を有する、(メタ)アクリル酸エステル
系、クロトン酸エステル系、イタコン酸エステル系、フ
マル酸エステル系あるいはビニルエーテル系の如き、各
種の単量体が挙げられる。
【0063】(メタ)アクリル酸エステル系単量体とし
ては、モノメトキシ化ポリエチレングリコール、モノメ
トキシ化ポリプロピレングリコールもしくはオキシエチ
レン単位と、オキシプロピレン単位とを併有するポリエ
ーテルジオールのモノメトキシ化物の如き、各種のモノ
アルコキシ化ポリエーテルジオールと(メタ)アクリル
酸とのエステルが挙げられる。
【0064】ビニル系重合体(m)に導入されるノニオ
ン性基の量は、本発明のブロックポリイソシアネート組
成物を容易に水に分散せしめ、かつ当該組成物と活性水
素含有基を有する水性樹脂(C)からなる硬化性組成物
の硬化性、耐水性を損なわない範囲の量でよい。そし
て、その好ましい量としては、ビニル系重合体(m)重
量の10〜90重量%であり、より好ましい量は、20
〜80重量%であり、最も好ましい量は、30〜70重
量%である。
【0065】ビニル系重合体(m)に、総炭素原子数が
4個以上の疎水性基を導入することにより、総炭素原子
数が4個以上の疎水性基を有するビニル系重合体(b)
を得ることができ、上記のとおり、本発明のブロックポ
リイソシアネート組成物に水へのより優れた分散性を付
与することができる。
【0066】ビニル系重合体(m)に総炭素原子数が4
個以上の疎水性基を導入するには、総炭素原子数が4個
以上の疎水性基を有するビニル系単量体を共重合せしめ
ればよい。この総炭素原子数が4個以上の疎水性基を有
するビニル系単量体の代表的なものとしては、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アク
リレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート
の如き、総炭素原子数が4〜22なるアルキル基を有す
る(メタ)アクリル酸エステル類;
【0067】シクロペンチル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタニル(メタ)アクリレートの如き、各種の
シクロアルキル(メタ)アクリレート類;シクロペンチ
ルメチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル
(メタ)アクリレート、2−シクロヘキシルエチル(メ
タ)アクリレートの如きシクロアルキルアルキル(メ
タ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレートも
しくは2−フェニルエチル(メタ)アクリレートの如
き、各種のアラルキル(メタ)アクリレート類;
【0068】スチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの如き、各種
の芳香族ビニル系単量体類;ピバリン酸ビニル、バーサ
ティック酸ビニルもしくは安息香酸ビニルの如き、総炭
素原子数が5以上のカルボン酸のビニルエステル類;ク
ロトン酸−n−ブチル、クロトン酸−2−エチルヘキシ
ルの如き、炭素原子数が4〜22のアルキル基を有する
各種のクロトン酸エステル類;
【0069】ジ−n−ブチルマレート、ジ−n−ブチル
フマレート、ジ−n−ブチルイタコネートの如き、炭素
原子数が4〜22のアルキル基を少なくとも1つ有する
各種の不飽和二塩基酸ジエステル類;n−ブチルビニル
エーテル、n−ヘキシルビニルエーテルの如き、炭素原
子数が4〜22のアルキル基を有する各種のアルキルビ
ニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シク
ロヘキシルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシル
ビニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエ
ーテル類、等が挙げられる。
【0070】ビニル系重合体(m)に総炭素原子数が4
個以上の疎水性基を導入する場合、その好適な導入量
は、本発明のブロックポリイシシアネート組成物の水分
散性の観点から、ビニル重合体(b−1)に含有される
疎水性基の重量割合として1〜65重量%であり、好ま
しくは、5〜55重量%である。
【0071】また、ビニル系重合体(m)の調製に際
し、上掲した如き各種の単量体に加えて、これらと共重
合可能な他の公知慣用の単量体を併用することができ
る。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート
の如き、炭素原子数が3以下のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステル類;
【0072】2−メトキシエチル(メタ)アクリレート
もしくは4−メトキシブチル(メタ)アクリレートの如
き、各種のω−アルコキシアルキル(メタ)アクリレー
ト類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの如き、総炭素
原子数が4以下のカルボン酸のビニルエステル類;クロ
トン酸メチルもしくはクロトン酸エチルの如き、炭素原
子数が3以下のアルキル基を有する各種のクロトン酸エ
ステル類;
【0073】ジメチルマレート、ジメチルフマレート、
ジメチルイタコネートの如き、炭素原子数が3以下のア
ルキル基を有する各種の不飽和二塩基酸ジエステル類;
(メタ)アクリロニトリル、クロトノニトリルの如き、
各種のシアノ基含有ビニル系単量体類;フッ化ビニル、
フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、クロロト
リフルオロエチエレン、ヘキサフルオロプロピレンの如
き、各種のフルオロオレフィン類;
【0074】塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如
き、各種のクロル化オレフィン類;エチレンもしくはプ
ロピレンの如き、各種のα−オレフィン類;エチルビニ
ルエーテル、n−プロピルビニルエーテルの如き、炭素
原子数が3以下のアルキル基を有する各種のアルキルビ
ニルエーテル類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メ
タ)アクリロイルピロリジンもしくはN−ビニルピロリ
ドンの如き、3級アミド基含有ビニル系単量体類、等が
挙げられる。
【0075】上述のビニル系重合体(m)を調製する場
合の重合方法に制約はなく、公知慣用の種々の重合法を
適用できる。それらのうちでも、特に、有機溶剤中での
溶液ラジカル重合法が、簡便であり好ましい。
【0076】溶液ラジカル重合法を適用する際の重合開
始剤としては、公知慣用の種々の化合物が使用できる。
代表的なものとしては、2,2’−アゾビス(イソブチ
ロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル
ブチロニトリル)もしくは2,2’−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)の如き、各種のアゾ化合物類;t
ert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドもしく
はジイソプロピルパーオキシカーボネートの如き、各種
の過酸化物類、等が挙げられる。
【0077】また、有機溶剤としては、イソシアネート
基に対して不活性な化合物であれば、いずれをも使用す
ることが出来る。かかる溶媒として使用される化合物の
代表的なものとしては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、
n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタンの如
き、脂肪族系ないしは脂環族系の炭化水素類;トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼンの如き、芳香族炭化水素
類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテートの如
き、各種のエステル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、メチルn−アミルケト
ン、シクロヘキサノンの如き、各種ケトン類;
【0078】ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールジブチルエーテルの如き、ポリアルキレングリ
コールジアルキルエーテル類;1,2−ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサンの如き、エーテル
類;N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミドまたはエチレンカーボネート、等が
挙げられる。そして、かかる化合物はそれぞれを単独で
使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0079】上掲した各種の化合物を有機溶剤として使
用するに当たって、含水率の高いものを使用するとポリ
シソシアネート組成物(Z)の安定性等に悪影響を及ぼ
すので可能な限り含水率の低いものを使用することが好
ましい。また、含水率が比較的高いものを使用した場合
には、重合終了後に溶剤の一部分を留去する共沸脱水法
等により脱水を行って含水率を下げればよい。
【0080】上述のようにして調製されるビニル重合体
(b)の重量平均分子量は、本発明のブロックポリイソ
シアネート組成物の水への分散性、本発明の水性硬化性
組成物の硬化性の観点から、3,000〜100,00
0の範囲であることが好ましく、5,000〜40,0
00の範囲であることがより好ましい。
【0081】次に、前述した方法(2)−、方法
(2)−により、ビニル系重合体(b)を調製する方
法について説明する。
【0082】方法(2)− イソシアネート基含有ビニル系単量体及びノニオン性基
を含有するビニル系単量体を必須成分として含有するビ
ニル系単量体を重合する方法。
【0083】方法(2)− イソシアネート基含有ビニル系単量体を必須成分とする
ビニル系単量体を重合して得られたイソシアネート基を
含有するビニル系重合体と、片末端がアルコキシ基の如
き基で封鎖されたポリオキシアルキレングリコールを、
水酸基に対してイソシアネート基が過剰になるモル比率
で反応させる方法。
【0084】上記のうち、方法(2)−が簡便でより
好ましい。
【0085】方法(2)−、及び、方法(2)−に
おいて使用することができるイソシアネート基を含有す
るビニル系単量体としては、2−イソシアナートプロペ
ン、2−イソシアナートエチルビニルエーテル、2−イ
ソシアナートエチルメタアクリレート、m−イソプロペ
ニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、ポリ
イソシアネートと水酸基を有するビニル系単量体との反
応生成物等が挙げられる。
【0086】方法(2)−、及び、方法(2)−に
おいてノニオン性基を含有するビニル系単量体として
は、前述した方法(1)において使用可能なものとして
例示した各種の単量体を使用することができる。
【0087】方法(2)−、及び、方法(2)−に
よりビニル系重合体(b)を調製する際には、イソシア
ネート基を含有するビニル系単量体及びノニオン性基を
含有するビニル系単量体に加えて、これらの単量体と共
重合可能な他の単量体を併用することができる。かかる
共重合可能な他の単量体としては、前述した方法(1)
において共重合可能なビニル系単量体として例示した各
種の単量体を使用することができる。
【0088】ビニル系重合体(b)に、総炭素原子数が
4個以上の疎水性基を導入するには、前述した方法
(1)で掲げた総炭素原子数が4個以上の疎水性基を有
するビニル系単量体、を疎水性基の導入量が前記した好
ましい重量割合となるように、共重合すればよい。
【0089】上記した各種のビニル系単量体を使用して
のビニル系重合体(b)の調製は、ビニル系重合体
(m)を調製する際に使用することができるものとして
例示した重合開始剤、有機溶剤を使用して溶液ラジカル
重合により行うことができる。
【0090】ビニル系重合体(b)の調製に際し、有機
溶剤の一部又はすべてをポリイソシアネート(a)に置
き換えて、有機溶剤とポリイソシアネート(a)の混合
物あるいはポリイソシアネート(a)を溶媒として使用
することが可能である。
【0091】方法(1)によって調製される、ビニル系
重合体(b)を主成分として含有し、少量成分として未
反応のポリイソシアネートを含有する混合物、あるい
は、方法(2)−、及び、方法(2)−によって調
製されるビニル系重合体(b)とポリイソシアネート
(a)を混合することにより、ポリシソシアネート組成
物(Z)を得ることができる。ビニル系重合体(b)と
ポリイソシアネート(a)を混合する場合、混合条件と
しては特に制限はないが、概ね、室温から150℃の範
囲、好ましくは室温から100℃なる範囲の温度で混合
すればよい。
【0092】ポリシソシアネート組成物(Z)に含有さ
れるポリイソシアネート(a)とビニル系重合体(b)
の比率は、特に制限はないが、本発明の水分散性ブロッ
クポリイソシアネート組成物の水への分散性、本発明の
水性硬化性組成物の硬化性の観点から、重量比率で、
(a)/(b)=30/70〜95/5が好ましく、4
0/60〜90/10がより好ましく、50/50〜8
0/20が最も好ましい。
【0093】以上述べたように、予め調製したビニル
系重合体(b)とポリイソシアネート(a)を混合する
方法、または、ビニル系重合体(m)とポリイソシア
ネートをイソシアネート基/活性水素含有基のモル比が
3〜350なる範囲で両成分を反応させる方法により、
ポリシソシアネート組成物(Z)を得ることができる。
これらの方法のうち、本発明の分散性ブロックポリイソ
シアネート組成物の水分散性、本発明の水性硬化性組成
物の硬化性の観点から、後者の方法が、より好まし
い。
【0094】以上のようにして調製されるポリシソシア
ネート組成物(Z)のイソシアネート基と、「活性水素
含有基を有する化合物」とを反応させることにより、本
発明の水分散性ブロックポリイソシアネート組成物を得
ることができる。
【0095】前記「活性水素含有基を有する化合物」と
しては、一般的にブロックポリイソシアネート組成物の
調製に使用される公知慣用の各種ブロック化剤を使用す
ることができる。
【0096】かかる活性水素含有基を有する化合物とし
ては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、iso−ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール等のアルコール類;フェノール、メチルフェノー
ル、クロルフェノール、p−iso−ブチルフェノー
ル、p−tert−ブチルフェノール、p−iso−ア
ミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニル
フェノール等のフェノール類;
【0097】マロン酸ジメチルエステル、マロン酸ジエ
チルエステル、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、
アセト酢酸エチル等の活性メチレン化合物類; ホルム
アルドキシム、アセトアルドキシム、アセトンオキシ
ム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオ
キシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキ
シム等のオキシム類; ε−カプロラクタム、δ−バレ
ロラクタム、γ−ブチロラクタム等のラクタム類; N
−メチルアセトアミドやアセトアニリド等のN−置換ア
ミド類; コハク酸イミド、フタルイミド等のイミド化
合物類; イミダゾール、2−メチルイミダゾール等の
イミダゾール化合物類、ピラゾール、3,5−ジメチル
ピラゾール等のピラゾール化合物類が挙げられる。
【0098】前記ポリシソシアネート組成物(Z)と活
性水素含有基を有する化合物との反応において、[ポリ
シソシアネート組成物(Z)のイソシアネート基]/
[活性水素含有基を有する化合物の活性水素含有基]の
モル比は0.7以上、好ましくは0.9〜5、特に好ま
しくは1.0〜1.5の範囲で両成分を反応させる。
【0099】前記イソシアネート基と活性水素含有基を
有する化合物との反応に際しては、反応を促進させる公
知慣用の各種の触媒類を用いても良い。かかる触媒類の
代表的なものとしては、有機錫化合物、有機亜鉛化合
物、有機アミン化合物等が挙げられる。反応温度は一般
に−20〜150℃で行うことができるが、0〜100
℃なる範囲で行うのが好ましい。
【0100】次ぎに、本発明の水分散性ブロックポリイ
ソシアネート組成物と活性水素含有基を有する水性樹脂
(C)とを含む水性硬化性組成物について説明する。本
発明に使用される活性水素含有基を有する水性樹脂
(C)は、イソシアネート基と反応し得る活性水素含有
基を有するものであれば良く、その形態、種類等は制限
されない。かかる水性樹脂(C)に含有される活性水素
含有基として代表的なものは、水酸基、カルボキシル
基、アミノ基、アミド基、アセトアセチル基の如き活性
メチレン基を含有する基、等が挙げられる。そして、こ
れらのうち特に好ましいものは水酸基およびカルボキシ
ル基である。また、水性樹脂(C)の形態としては水溶
液タイプ、コロイダルディスパージョンやエマルジョン
の如き水分散液タイプ等の公知慣用の形態のものが挙げ
られる。
【0101】かかる水性樹脂(C)の代表的なものとし
ては、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹
脂、スチレン−アクリロニトリル系樹脂、アクリル系樹
脂、フルオロオレフィン系樹脂、シリコン変性ビニル系
重合体、ポリビニルアルコールの如きビニル系重合体;
ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール
系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、アルキド系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコン
系樹脂等のビニル系重合体以外の合成樹脂類;動物性た
んぱく質、でんぷん、セルロース誘導体、デキストリ
ン、アラビアゴム等の天然高分子が挙げられる。
【0102】また、これらの水性樹脂(C)は、単独使
用であってもよいし、2種類以上を併用してもよい。こ
れらのなかで好ましいものは、ビニル系重合体およびビ
ニル系重合体以外の各種の合成樹脂である。
【0103】この水性樹脂(C)に含まれる活性水素含
有基の量は、本発明の水性硬化性組成物の硬化性および
得られる硬化物の耐水性の観点から、水性樹脂の固形分
1000g当たり、0.1〜6モルが好ましく、0.2
〜4モルがより好ましく、最も好ましくは、0.4〜3
モルである。
【0104】本発明の水分散性ブロックポリイソシアネ
ート組成物と水性樹脂(C)との好適な混合比率は、当
該硬化性組成物の硬化性ならびに当該組成物から得られ
る硬化物の性能の観点から、[ブロックポリイソシアネ
ート組成物中の封鎖されたイソシアネート基のモル数]
/[水性樹脂(C)に含有される活性水素含有基のモル
数]が、0.1〜5であることが好ましく、0.3〜3
が特に好ましく、0.5〜2が最も好ましい。
【0105】上述した本発明の水性硬化組成物は、顔料
を含まないクリヤーな組成物として使用することができ
るし、有機系あるいは無機系の公知慣用の各種の顔料を
配合して着色組成物として使用することもできる。
【0106】こうして調製される水性硬化性組成物は、
塗料、接着剤、インキ、防水材、シーリング剤、天然繊
維、合繊繊維、ガラス繊維の如き各種繊維や紙の含浸処
理剤、天然繊維、合繊繊維、ガラス繊維の如き各種繊維
や紙の表面処理剤等の各種の用途に用いることができ
る。特に水性塗料、水性接着剤として用いるのが好まし
い。
【0107】水性塗料として用いられる場合、かかる水
性塗料は、透明性、光沢などの外観、耐水性、耐溶剤性
等に優れる硬化塗膜を形成する。さらに、水性接着剤と
して用いられる場合、かかる水性接着剤は、接着強度が
高いなど優れた性能を有する。
【0108】また、これらの組成物には、必要に応じ
て、各種用途に適した添加剤、例えば、充填剤、レベリ
ング剤、増粘剤、消泡剤、有機溶剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤または顔料分散剤のような、公知慣用の各種の
添加剤類、さらに、イソシアネート基と活性水素含有基
との反応を促進するための、公知慣用の各種の触媒類な
どをも配合することが出来る。
【0109】次ぎに、本発明の水分散性ブロックポリイ
ソシアネート組成物と水とを含んでなる水性硬化性組成
物について説明する。本発明の水性硬化性組成物は、水
分散性ブロックポリイソシアネート組成物と水を混合せ
しめることにより得ることができる。かかる水性硬化性
組成物を得るには、当該組成物から得られる硬化物の性
能の点から、当該ブロックポリイソシアネート組成物の
100重量部に対して、10〜1000 重量部の水、
好ましくは50〜500重量部の水を添加して、両者を
混合せしめればよい。
【0110】かかる水分散性ブロックポリイソシアネー
ト組成物と水を混合せしめて得られる水性硬化組成物
は、顔料を含まないクリヤーな組成物として使用するこ
とができるし、有機系あるいは無機系の公知慣用の各種
の顔料を配合して着色組成物として使用することもでき
る。また、必要に応じて、ブロックポリイソシアネート
組成物と水性樹脂(C)から得られる水性硬化性組成物
に添加できるものとして例示した各種の添加剤及び、触
媒等をも配合して使用することができる。
【0111】こうして調製される水性硬化性組成物は、
上記の水性硬化性組成物と同様な用途に用いることがで
きるが、特に水性塗料、水性接着剤として用いるのが好
ましい。
【0112】この水性硬化性組成物を含む塗料は、通常
の水性塗料では浸透が困難である高密度の無機質基材に
浸透して硬化塗膜を形成する。この塗膜は基材を効果的
に保護する機能を有するとともに、上塗り塗膜との付着
性も良好であるので、この塗料は、高性能の下塗り塗料
として使用できる。また、この水性塗料は、下塗り塗料
にかぎらず、各種基材の上塗り塗料として使用すること
もできる。
【0113】水性接着剤として用いられる場合は、高い
接着強度を与えるため、各種用途の水性接着剤として使
用することができる。上述した本発明の水性塗料が塗装
される基材、および、上述した本発明の水性接着剤が塗
布され被着体となる基材としては、公知慣用の種々のも
のを使用することができる。それらのうちでも特に代表
的なものとしては、各種の金属基材、無機質基材、プラ
スチック基材、紙、合成繊維、天然繊維、ガラス繊維等
の無機繊維、布、合成皮革、天然皮革、木質系基材等が
挙げられる。
【0114】かかる各種の基材のうち、金属基材の代表
的なものとしては、鉄、ニッケル、アルミニウム、クロ
ム、亜鉛、錫、銅または鉛等の金属;ステンレススチー
ルもしくは真鍮等の各種金属の合金;各種の金属あるい
は合金であって、メッキや化成処理などが施された各種
の表面処理金属が挙げられる。
【0115】また、無機質基材とは、珪酸カルシウム、
アルミン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウ
ムの如きカルシウム化合物から製造される硬化体;アル
ミナ、シリカ、ジルコニアの如き金属酸化物を焼結して
得られるセラミック;各種の粘土鉱物を焼成して得られ
るタイル類;各種のガラス等が挙げられる。そして、カ
ルシウム化合物から製造される硬化体の代表的なものと
しては、コンクリートやモルタルの如きセメント組成物
の硬化物、石綿スレート、軽量気泡コンクリート(AL
C)硬化体、ドロマイトプラスター硬化体、石膏プラス
ター硬化体、けい酸カルシウム板等が挙げられる。
【0116】プラスチック基材の代表的なものとして
は、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタ
クリレート、ABS樹脂、ポリフェニレンオキサイド、
ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプ
ロピレン、ポリブチレンテレフタレートもしくはポリエ
チレンテレフタレートの如き、熱可塑性樹脂の成形品;
不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、架橋型ポリ
ウレタン、架橋型のアクリル樹脂もしくは架橋型の飽和
ポリエステル樹脂の如き、各種の熱硬化性樹脂の成形品
等が挙げられる。
【0117】また、前掲したような各種の基材であっ
て、予め被覆が施された基材類、あるいは、当該被覆が
施された基材類であって、しかも、その被覆部分の劣化
が進んだような基材も使用することが出来る。こうした
種々の基材は、用途に応じて、それぞれ、板状、球状、
フィルム状、シート状、大型の構築物、複雑なる形状の
組立物等の各種の形状で使用されるものであって特に制
限はない。
【0118】そして、上述した本発明の水性塗料を上述
した基材に、刷毛塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、
浸漬塗装、フロー・コーター塗装、ロール・コーター塗
装、電着塗装の如き公知慣用塗装方法で以て塗装し、約
50〜約300℃なる温度範囲で以て、約5秒間〜2時
間程度、加熱することによって、外観、耐水性等に優れ
る硬化塗膜を得ることができる。
【0119】また、上述した本発明の水性接着剤を上述
した基材のうち、同種の基材、あるいは異種の基材の少
なくとも一方に、ヘラ、刷毛、スプレー、ローラーの如
き公知慣用の方法で塗布して、次いで、約50〜約30
0℃なる温度範囲で以て、約5秒間〜2時間程度、加熱
したり、必要に応じて加圧することによって、優れた接
着強度を得ることが出来る。
【0120】
【実施例】次ぎに、本発明の実施例、比較例を示す。ま
ず、水分散性ブロックポリイソシアネート組成物につい
て説明するが、はじめに、実施例および比較例にて使用
するポリイソシアネートを説明する。
【0121】ポリイソシアネート(a−1) ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIと略称
する)系イソシアヌレート型ポリイソシアネートである
「バーノックDN−980S」〔大日本インキ化学工業
(株)製のイソシアネート基含有率(以下NCO基含有
率と略称する)21重量%、不揮発分 100%〕
【0122】ポリイソシアネート(a−2) HDIとトリオールとの付加物タイプのポリイソシアネ
ートである「バーノックDN−950」(大日本インキ
化学工業(株)製、酢酸エチル溶液)から溶剤を除去し
たもの。 NCO基含有率 ;17重量%、 不揮発分
;100%
【0123】参考例1〔イソシアネート基を有するビニ
ル系重合体(b)の調製〕 攪拌機、温度計、冷却管、窒素導入管を装備した、4つ
口のフラスコにジエトキシジエチレングリコール(以
下、DEDGと略称する)400部を初期仕込み溶媒と
して仕込み、窒素気流下に110℃に昇温した後、ポリ
オキシエチレン基の数平均分子量が400なるメトキシ
ポリエチレングリコールのメタアクリレート(以下、M
PEGMA−1と略称する) 250部、メチルメタア
クリレート(以下、MMAと略称する) 100部、シ
クロヘキシルメタアクリレート(以下、CHMAと略称
する)75部、2−イソシアナートエチルメタアクリレ
ート(以下、IEMAと略称する)75部、滴下溶媒と
してのDEDG 100部、tert−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート 10部、ジ−tert
−ブチルパーオキサイド 3部からなる混合液を5時間
かけて滴下した。滴下後、110℃にて9時間反応せし
め、不揮発分が50.0%で、重量平均分子量が12,
000なるイソシアネート基含有のビニル系重合体溶液
を得た。以下、これをビニル系重合体(b−1)と略称
する。
【0124】参考例2〜4〔活性水素含有基を有するビ
ニル重合体(m)の調製〕 MPEGMA−1の250部、MMAの100部、CH
MAの75部およびIEMAの75部、から成る混合物
に代えて第1表に示した単量体の混合物を使用する以外
は、参考例1と同様にして重合を行い、活性水素含有基
を有するビニル重合体溶液を調製した。得られたビニル
重合体溶液をそれぞれ(m−1)〜(m−3)と略称す
る。
【0125】
【表1】
【0126】《第1表の脚注》原料類の使用割合を示す
各数値は、いずれも、重量部数であるものとする。 「MPEGMA−2」:ポリオキシエチレン基の数平均
分子量が200なるメトキシポリエチレングリコールの
メタアクリレート 「MPEGMA−3」:ポリオキシエチレン基の数平均
分子量が1000なるメトキシポリエチレングリコール
のメタアクリレート 「2−HEMA」:2−ヒドロキシエチルメタアクリレ
ート 「BA」:n−ブチルアクリレート 「HPMA」:2−ヒドロキシプロピルメタアクリレー
【0127】実施例1〔水分散性ブロックポリイソシア
ネート組成物(P−1)の調製〕 参考例1と同様の反応器に、ポリイソシアネート(a−
1)の600部、ビニル系重合体(b−1)の400
部、ジブチル錫ジアセテート(以下、DBTDAと略称
する)の0.2部を仕込み、窒素気流下に50℃に昇温
した後、同温度で1時間攪拌し、50〜60℃を保持し
つつ、メチルエチルケトンオキシム(以後、MEKOと
略称する) 292部を3時間かけて滴下した。つい
で、60℃で3時間イソシアネート基が消失するまで反
応を行い、不揮発分が86.0%で、ブロックされたイ
ソシアネート基の含有率が10.4重量%なるブロック
ポリイソシアネート組成物を得た。これをブロックポリ
イソシアネート組成物(P−1)と略称する。
【0128】実施例2〔水分散性ブロックポリイソシア
ネート組成物の調製〕 参考例1と同様の反応器に、ポリイソシアネート(a−
1)の600部、ビニル重合体(m−1)の400部、
DBTDAの0.2部を仕込み、窒素気流下に80℃に
昇温した後、攪拌下、同温度で5時間反応した。つい
で、降温し、50〜60℃を保持しつつ、MEKOの2
68部を3時間かけて滴下した後、60℃で3時間イソ
シアネート基が消失するまで反応を行い、ブロックポリ
イソシアネート組成物を得た。これをブロックポリイソ
シアネート組成物(P−2)と略称する。
【0129】実施例3,4〔水分散性ブロックポリイソ
シアネート組成物の調製〕 ポリイソシアネート(a−1)の600部、ビニル重合
体(m−1)の400部、MEKOの268部に代え
て、第2表に記載のポリイソシアネート(a)、ビニル
重合体(m−2)、(m−3)、ブロック化剤を同表に
記載の割合で使用した以外は実施例2と同様の反応を行
ってブロックポリイソシアネート組成物を調製した。以
下、これらをブロックポリイソシアネート組成物(P−
3)、(P−4)と略称する。
【0130】比較例1〔比較用ブロックポリイソシアネ
ート組成物(RP−1)の調製〕 参考例1と同様の反応器に、DEDG 160部、数平
均分子量400なるメトキシポリエチレングリコール
(以後、MPEG−1と略称する) 130部、ポリイ
ソシアネート(a−1) 500部、DBTDA 0.
2部を仕込み、窒素気流下に30分かけて80℃に昇温
した後、攪拌下に80℃にて6時間反応させた。ついで
降温し、50〜60℃を保持しつつ、MEKO 200
部を3時間かけて滴下した後、60℃で3時間イソシア
ネート基が消失するまで反応を行い、メトキシポリエチ
レングリコールで変性されたブロックポリイソシアネー
ト組成物を得た。以下、これをブロックポリイソシアネ
ート組成物(RP−1)と略称する。
【0131】
【表2】
【0132】《第2表の脚注》原料類の使用割合を示す
各数値は、いずれも、重量部数であるものとする。 「ACACE」:アセト酢酸エチル 「ブロックNCO基含有率[%]」:ブロックポリイソシ
アネート組成物の溶液に含有されるブロックされたイソ
シアネート基の重量%を表わし、42.02g/molな
るイソシアネート基の重量に換算した値である
【0133】参考例5〔水性樹脂(C−1)の調製〕 参考例1と同様の反応器に「ハイテノールN−08」
〔第一工業製薬(株)製のアニオン性乳化剤〕 5部、
「エマルゲン931」〔花王(株)製のノニオン性乳化
剤〕 5部、脱イオン水 270部を仕込み、窒素気流
下に80℃に昇温した後、過硫酸アンモニウム 0.8
部を脱イオン水 16部に溶解せしめた水溶液を投入し
た。さらに、BA 80部、MMA 99部、 アクリ
ル酸 4部、2−HEMA 17部からなる混合液を、
3時間かけて滴下した。滴下後、80℃で2時間反応せ
しめた後、25℃まで冷却し、28%アンモニア水
1.5部で中和せしめ、ジエチレングリコールジエチル
エーテル 30部を混合して、不揮発分 40%、固形
分水酸基価 35mgKOH/gなる水酸基含有アクリ
ル樹脂エマルジョンを得た。以下、この樹脂を水性樹脂
(C−1)と略称する。
【0134】水性樹脂(C−2) 「ボンコートCG−5060」(大日本インキ化学工業
(株)製の水酸基を含有するアクリル樹脂エマルジョ
ン、不揮発分 45%、固形分水酸基価 60mgKOH
/g)。
【0135】実施例5 ブロックポリイソシアネート組成物(P−1)と水性樹
脂(C−1)を、ブロックイソシアネート基/水性樹脂
(C−1)中の水酸基のモル比が1/1となるように、
ブロックポリイソシアネート組成物(P−1)の50
部、水性樹脂(C−1)の500部を混合して水性硬化
性組成物を調製した。以下、これを水性硬化性組成物
(D−1)と略称する。得られた水性硬化性組成物(D
−1)を、乾燥膜厚が60μmとなるようにアプリケー
ターを用いてガラス板上に塗布し、温度150℃の条件
で20分間の焼き付けを行い、さらに温度20℃、湿度
60%RHの雰囲気下で1日乾燥せしめて、硬化塗膜を
作成した。得られた硬化塗膜について、相溶性、鉛筆硬
度、耐溶剤性、耐水性を評価した。評価結果を第3表に
示した。
【0136】実施例6〜9 第3表に示した如く、ブロックポリイソシアネート組成
物(P−1)に代えて、各種のブロックポリイソシアネ
ート組成物を使用した。水性樹脂(C−1)または(C
−2)の500部を使用し、且つ、各ブロックポリイソ
シアネート組成物のブロックイソシアネート基/水性樹
脂中の水酸基のモル比が1/1となるように、同表に記
載した量のブロックポリイソシアネート組成物を混合し
て水性硬化性組成物を調製した。
【0137】以下、このようにして得た組成物を水性硬
化性組成物(D−2)〜(D−5)と略称する。こうし
て得た各水性硬化性組成物を実施例5と同様にして、ガ
ラス板上に塗布し、直ちに温度150℃の条件で20分
間の焼き付けを行い、さらに温度20℃、湿度60%R
Hの雰囲気下で1日、乾燥せしめて、乾燥膜厚が約60
μmの硬化塗膜を作成した。これらにつき、実施例5と
同様の評価を行った。評価結果を第3表に示した。
【0138】比較例3、4 水性樹脂(C)として(C−1)または(C−2)の5
00部を使用し、封鎖イソシアネート基/水性樹脂(C
−1)または(C−2)中の水酸基のモル比が1/1と
なるように、第3表に記載した量の各ブロックポリイソ
シアネート組成物を混合して比較評価用の硬化性組成物
(RD−1)、(RD−2)を調製した。実施例5と同
様にして、ガラス板上に塗布し、焼き付けを行って、硬
化塗膜を作成した。これらにつき、実施例5と同様の評
価を行った。評価結果を第3表に示した。
【0139】
【表3】
【0140】
【表4】
【0141】《第3表の脚注》原料類の使用割合を示す
各数値は、いずれも、重量部数であるものとする。
【0142】「相溶性」:ガラス板上に作成した塗膜の
透明性を目視で評価したものである。その際の評価基準
は次の通りである。
【0143】 ◎:全く濁りがない ○:ごくわずかに濁りがある △;かなり濁りがある ×:著しい濁りがある
【0144】「耐溶剤性」:ガラス板上に作成した塗膜
を、RUBBING TESTER(太平理化工業
(株)社製)にて、荷重500gで100回、キシレン
を浸したフェルトにてラビングし、塗膜外観を目視にて
評価した。評価基準は下記の通りである。
【0145】耐溶剤性の評価基準 ◎:変化なし ○:ごくわずかにキズが発生する △:多くのキズが発生する ×:ラビング面全面にキズが発生する
【0146】「耐水性」:ガラス板上に作成した塗膜を
脱イオン水に25℃で48時間浸漬し、塗膜の外観を評
価した。その際の評価基準は次の通りである。
【0147】塗膜の白化の評価基準 ◎:全く変化なし ○:ごくわずかに白化 △:かなり白化 ×:著しく白化
【0148】塗膜の膨れの評価基準 ◎:全く変化なし ○:ごくわずかに膨れが発生 △:かなり膨れが発生 ×:著しく膨れが発生
【0149】実施例10〜13 ブロックポリイソシアネート組成物および水性樹脂
(C)からなる白色塗料についての実施例を以下に示
す。水性樹脂(C−2)とブロックポリイソシアネート
組成物から白色塗料を得る際に使用した塗料主剤成分の
調製方法を下記に示す。
【0150】塗料主剤成分(E−1)の調製 脱イオン水 72.9部、「オロタンSG−1」(米国
ローム&ハース社製の顔料分散剤)6.7部、トリポリ
リン酸ソーダの10%水溶液 4.9部、「ノイゲンE
A−120」〔第一工業製薬(株)製の湿潤剤〕2.2
部、エチレングリコール18.0部、「ベストサイド1
087T」〔大日本インキ化学工業(株)製の防腐剤〕
1.0部、アンモニア水(28%) 0.5部、「チタ
ニックスJR−600A」〔テイカ(株)製の酸化チタ
ン〕 249.2部および「SNディフォーマー12
1」〔サンノプコ社製の消泡剤〕 0.8部から成る混
合物をディスパーで約1時間分散した。
【0151】これに、水性樹脂(C−2) 607.0
部、「テキサノール」(米国イーストマンケミカル社製
の造膜助剤) 38.2部、「プライマルQR−70
8」(ローム&ハース社製の増粘剤)の10%水溶液
1.2部、「BYK−028」(BYKケミー社製の消
泡剤) 0.2部を加えて攪拌し、不揮発分が52.5
%なる塗料主剤成分(E−1)を得た。
【0152】水性塗料の調製 第4表に記載した通りの比率で、塗料主剤成分(E−
1)、各ブロックポリイソシアネート組成物および水を
混合して、不揮発分が52%なる各水性塗料を調製し
た。尚、全ての実施例において、ブロックイソシアネー
ト基/水性樹脂(C−2)中の水酸基なるモル比が1.
1/1となるように配合を行った。このようにして調製
した白色塗料を、以下、水性塗料(F−1)〜(F−
4)と略称する。
【0153】かくして得られた水性塗料(F−1)〜
(F−4)それぞれを、乾燥膜厚が70μmとなるよう
にエアースプレー法でボンデライト#144処理鋼板上
に塗膜を作成した。ついで、温度150℃にて20分間
焼付けを行い、さらに温度20℃、湿度60%RHの雰
囲気下で1日乾燥せしめた。得られた各硬化塗膜につい
て、光沢、耐水性を評価した。評価結果を第4表に示し
た。
【0154】比較例4 第4表に示した各成分を同表に記載した比率で以て混合
して比較用の水性塗料を調製した。なお、これらの比較
例に於いてもブロックイソシアネート基/水性樹脂(C
−2)中の水酸基なるモル比が1.1/1となるように
配合を行った。こうして得られた比較用の水性塗料(R
F−1)を実施例10〜13と同様にして、ボンデライ
ト#144処理鋼板上に乾燥膜厚が70μmとなるよう
にスプレー塗装せしめ、同実施例と同様に焼き付けを行
い、乾燥せしめて硬化塗膜を調製した。得られた各硬化
塗膜について、光沢、耐水性を評価した。評価結果を第
4表に示した。
【0155】
【表5】
【0156】《第4表の脚注》原料類の使用割合を示す
各数値は、いずれも、重量部数であるものとする。
【0157】「光沢」:塗膜の60度鏡面反射率[%]
なる光沢値で、塗膜の外観を評価したものである。この
値が大きいほど塗膜外観が良好なことを示す。
【0158】「耐水性」:各水性塗料を塗装せしめたス
レート板を脱イオン水に25℃で48時間浸漬した後の
塗膜の光沢保持率と膨れの状態を評価した。塗膜の膨れ
は実施例5〜9と同様の評価基準でもって目視評価し
た。光沢保持率は下式により算出した。光沢保持率の値
が大きい方が、耐水性が良好なことを示す。
【0159】光沢保持率[%]=(脱イオン水浸漬後の
光沢値/脱イオン水浸漬前の光沢値)×100
【0160】実施例14 ブロックポリイソシアネート組成物(P−1)の100
部と脱イオン水の100部を混合して、水性硬化性組成
物を調製した。以下、これを水性硬化性組成物(G−
1)と略称する。得られた水性硬化性組成物(G−1)
を、乾燥膜厚が40μmとなるようにアプリケーターを
用いてガラス板上に塗布し、温度150℃で20分間焼
き付けを行い、ついで温度20℃、湿度60%RHの条
件で1週間乾燥せしめて、硬化塗膜を作成した。得られ
た硬化塗膜について、実施例5と同様の評価方法、評価
基準でもって耐溶剤性と耐水性を評価した。評価結果を
第5表に示した。
【0161】実施例15〜17および比較例5 実施例14におけるブロックポリイソシアネート組成物
(P−1)の100部に代えて、第5表に示した各種の
ブロックポリイソシアネート組成物の100部を使用す
る以外は実施例14と同様にして、水性硬化性組成物を
調製した。以下、このようにして得た組成物を水性硬化
性組成物(G−2)〜(G−4)、(RG−1)と略称
する。こうして得た各水性硬化性組成物を実施例14と
同様にして、ガラス板上に塗布し、焼き付けし、乾燥を
行って、膜厚が約40μmの硬化塗膜を作成した。これ
らにつき、実施例14と同様の評価を行った。評価結果
を第5表に示した。
【0162】
【表6】
【0163】
【発明の効果】本発明の水分散性ブロックポリイソシア
ネート組成物は、水への分散性、及び活性水素含有基を
有する水性樹脂との相溶性等に優れ、塗料、接着剤、繊
維加工剤などの用途に好適であり、また本発明の水性硬
化性組成物は、硬化性に優れ、外観、耐水性に優れる硬
化物を与えるので、特に水性塗料、および水性接着剤に
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 157/12 C09J 157/12 175/04 175/04 Fターム(参考) 4J002 BQ001 ER006 FD206 GH01 GJ01 4J034 AA01 BA03 DA01 DA02 DA03 DA05 DF01 DG00 DK01 DM01 DN03 DP13 DP15 DP17 DP18 DP19 EA07 GA02 GA22 GA33 GA34 GA35 GA36 HA01 HA06 HA07 HA08 HC02 HC03 HC12 HC17 HC46 HC64 HC71 HC73 HD03 HD05 HD12 QC05 RA07 RA08 4J038 CR072 DG301 MA08 4J040 DN072 EF331

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロックポリイソシアネート(A)と、
    ノニオン性基及びブロックイソシアネート基を有するビ
    ニル系重合体(B)とを含んでなる水分散性ブロックポ
    リイソシアネート組成物。
  2. 【請求項2】 ブロックポリイソシアネート(A)とビ
    ニル系重合体(B)の比率が重量比で(A)/(B)=
    35〜97/65〜3である、請求項1に記載の水分散
    性ブロックポリイソシアネート組成物。
  3. 【請求項3】 前記ビニル系重合体(B)が、総炭素原
    子数が4以上である疎水性基を含有するものである、請
    求項1に記載の水分散性ブロックポリイソシアネート組
    成物。
  4. 【請求項4】 前記ビニル系重合体(B)が、ノニオン
    性基及び活性水素含有基を有するビニル系重合体(m)
    とポリイソシアネート(a)とを反応せしめ、さらに活
    性水素含有基を有する化合物でイソシアネート基を封鎖
    せしめて得られるものである、請求項1に記載の水分散
    性ブロックポリイソシアネート組成物。
  5. 【請求項5】 前記ビニル系重合体(B)の活性水素含
    有基が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、及び活性
    メチレン基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基
    である、請求項4に記載の水分散性ブロックポリイソシ
    アネート組成物。
  6. 【請求項6】 前記ビニル系重合体(B)のノニオン性
    基が、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアル
    キレン基である、請求項1に記載の水分散性ブロックポ
    リイソシアネート組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の水分散
    性ブロックポリイソシアネート組成物と活性水素含有基
    を有する水性樹脂(C)とを含んでなる水性硬化性組成
    物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の水分散
    性ブロックポリイソシアネート組成物と水とを含んでな
    る水性硬化性組成物。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載の水性硬化性組成
    物を含む水性塗料。
  10. 【請求項10】 請求項7又は8に記載の水性硬化性組
    成物を含む水性接着剤。
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