JP2023532141A - 水分散性ポリイソシアネート組成物、該組成物の製造方法、水性硬化性組成物、水性塗料、及び物品 - Google Patents

水分散性ポリイソシアネート組成物、該組成物の製造方法、水性硬化性組成物、水性塗料、及び物品 Download PDF

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Abstract

疎水性ポリイソシアネート(A)と、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基及びイソシアネート基を有するアクリル重合体(B)とを含有する水分散性ポリイソシアネート組成物であって、前記アクリル重合体(B)が、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基を有するアクリル単量体(x)を11mol%以上35mol%以下含む単量体原料の重合体(b1)及び前記アクリル単量体(x)を2mol%以上11mol%未満含む単量体原料の重合体(b2)を含有するアクリル重合体(b)と、疎水性ポリイソシアネートとの反応物であることを特徴とする水分散性ポリイソシアネート組成物を提供する。この水分散性ポリイソシアネート組成物は、二液型塗料としてのポットライフが長く、得られる塗膜の外観に優れることから、各種塗料用途に好適に使用できる。

Description

本発明は、水分散性ポリイソシアネート組成物、該組成物の製造方法、水性硬化性組成物、水性塗料、及び物品に関するものである。
近年、環境保護の観点から、溶剤系塗料として利用されている常温架橋型の二液ウレタンコーティング組成物は水系化が望まれている。しかし、二液ウレタンコーティング組成物において、硬化剤として用いられるポリイソシアネートは、水に分散しにくく、水と反応しやすく、その反応により二酸化炭素を発生する。そのため、乳化性を有し、水分散状態でもイソシアネート基と水との反応が抑えられるポリイソシアネートが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
特許文献1及び2では、ポリイソシアネートとノニオン性基を含有するビニル系重合体を含む、水に分散可能なポリイソシアネート組成物が記載されているが、これらのポリイソシアネート組成物でも、二液ウレタンコーティングとしてのポットライフは短いという問題があった。
特開2002-194237号公報 特開2006-009029号公報
本発明が解決しようとする課題は、水分散性に優れ、二液型塗料としてのポットライフが長く、得られる塗膜の外観に優れる水分散性ポリイソシアネート組成物、該組成物の製造方法、及び該組成物を含有する水性塗料を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、疎水性ポリイソシアネートと、特定のアクリル重合体(B)とを含有する水分散性ポリイソシアネート組成物水性樹脂組成物が、二液混合後のポットライフが長く、得られる塗膜の外観が優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、疎水性ポリイソシアネート(A)と、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基及びイソシアネート基を有するアクリル重合体(B)とを含有する水分散性ポリイソシアネート組成物であって、前記アクリル重合体(B)が、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基を有するアクリル単量体(x)を11mol%以上35mol%以下含む単量体原料のアクリル重合体(b1)及び前記アクリル単量体(x)を2mol%以上11mol%未満含む単量体原料のアクリル重合体(b2)を含有するアクリル重合体(b)と、疎水性ポリイソシアネートとの反応物であることを特徴とする水分散性ポリイソシアネート組成物に関する。
本発明の水分散性ポリイソシアネート組成物は、二液混合後のポットライフが長く、得られる塗膜の外観に優れることから、自動車内外装用、自動車補修用、プラスチック用、産業機械用、建材用、木工用等の各種塗料に好適に用いることができる。
本発明の水性樹脂組成物は、疎水性ポリイソシアネート(A)と、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基及びイソシアネート基を有するアクリル重合体(B)とを含有する水分散性ポリイソシアネート組成物であって、前記アクリル重合体(B)が、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基を有するアクリル単量体(x)を11mol%以上35mol%以下含む単量体原料のアクリル重合体(b1)及び前記アクリル単量体(x)を2mol%以上11mol%未満含む単量体原料のアクリル重合体(b2)を含有するアクリル重合体(b)と、疎水性ポリイソシアネートとの反応物であるものである。
前記疎水性ポリイソシアネート(A)は、親水性基を有さないものであり、例えば、1,4-テトラメチレンジイソシアネート、エチル(2,6-ジイソシアナート)ヘキサノエート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12-ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4-または2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8-ジイソシアナート-4-イソシアナートメチルオクタン、2-イソシアナートエチル(2,6-ジイソシアナート)ヘキサノエート等の脂肪族トリイソシアネート;1,3-ビス(イソシアナートメチルシクロヘキサン)、1,4-ビス(イソシアナートメチルシクロヘキサン)、1,3-ジイソシアナートシクロヘキサン、1,4-ジイソシアナートシクロヘキサン、3,5,5-トリメチル(3-イソシアナートメチル)シクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート、2,5-ジイソシアナートメチルノルボルナン、2,6-ジイソシアナートメチルノルボルナン等の脂環族ジイソシアネート;2,5-ジイソシアナートメチル-2-イソシネートプロピルノルボルナン、2,6-ジイソシアナートメチル-2-イソシネートプロピルノルボルナン等の脂環族トリイソシアネート;m-キシリレンジイソシアネート、α,α,α’α’-テトラメチル-m-キシリレンジイソシアネート等のアラルキレンジイソシアネート;m-またはp-フェニレンジイソシアネート、トリレン-2,4-ジイソシアネート、トリレン-2,6-ジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ジフェニル-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジイソシアナート-3,3’-ジメチルジフェニル、3-メチル-ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、ジフェニルエーテル-4,4’-ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアナートフェニル)チオホスフェート等の芳香族トリイソシアネート;前記のジイソシアネート又はトリイソシアネートのイソシアネート基同士を環化二量化して得られるウレトジオン構造を有するポリイソシアネート;前記のジイソシアネート又はトリイソシアネートのイソシアネート基同士を環化三量化して得られるイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート;前記のジイソシアネート又はトリイソシアネートを水と反応させることにより得られるビュレット構造を有するポリイソシアネート;前記のジイソシアネート又はトリイソシアネートを二酸化炭素と反応させて得られるオキサダイアジントリオン構造を有するポリイソシアネート;アロファネート構造を有するポリイソシアネートなどが挙げられる。なお、これらの疎水性ポリイソシアネート(A)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記疎水性ポリイソシアネート(A)の中でも、水中でのイソシアネート基の安定性、水分散性ポリイソシアネート組成物を塗料に用いた場合の塗膜の耐候性の点で、脂肪族系あるいは脂環族系のジイソシアネートまたはトリイソシアネート、アラルキレンジイソシアネートあるいは、それらから誘導されるポリイソシアネートが好ましい。また、これらのポリイソシアネートのうち、耐候性、耐久性に優れた水性硬化性組成物を得るためには、イソシアヌレート型ポリイソシアネート、ビュレット構造を有するポリイソシアネート、ウレトジオン構造を有するポリイソシアネート、アロファネート構造を有するポリイソシアネート、ジイソシアネートと3価以上の多価アルコールを反応して得られるポリイソシアネート等の3官能以上のポリイソシアネートが好ましい。なお、疎水性ポリイソシアネート(A)に加えて、本発明の水分散性ポリイソシアネート組成物の水に対する安定性を損なわない範囲内で、親水性基を有するポリイソシアネートを併用することができる。
前記アクリル重合体(B)は、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基を有するが、このポリオキシアルキレン基は、前記アクリル重合体(b)の単量体原料として、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基を有するアクリル単量体(x)を使用することにより容易に導入できる。
前記ポリオキシアルキレン基としては、例えば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシブチレン基、異なるオキシアルキレンのランダム共重合体、あるいはブロック共重合体、ジオキソラン環の開環重によって得られるポリオキシアルキレン基、等が挙げられる。これらのポリオキシアルキレン基の中でも、水分散性がより向上することから、オキシエチレン単位を必須の構成単位として含有するものが好ましい。
前記ポリオキシアルキレン基中のオキシアルキレン基の繰り返し単位は、水分散性及びポットライフがより向上することから、12~30であることが好ましい。
前記末端アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等の低級アルコキシ基が好ましい。
前記アクリル重合体(b)は、前記アクリル重合体(b1)及び前記アクリル重合体(b2)を含有することで、2液混合後のポットライフが優れたものとなる。
前記アクリル重合体(b1)は、単量体原料中に末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基を有するアクリル単量体(x)を11mol%以上35mol%以下含むものであるが、ポットライフがより長くなることから、12mol%以上24mol以下含むものが好ましい。
前記アクリル重合体(b2)は、前記アクリル単量体(x)を2mol%以上11mol%未満含むものであるが、ポットライフがより長くなることから、5mol%以上10mol%以下含むものが好ましい。
前記アクリル単量体(x)としては、例えば、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール-ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール-ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのアクリル単量体(x)の中でも、水分散性が良好になることから、ポリオキシエチレン基を有するものが好ましい。また、これらのアクリル単量体(x)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」と記載した場合は、メタクリレートとアクリレートの一方又は両方をいい、の一方又は両方をいう。
また、前記アクリル重合体(B)は、アクリル重合体(b)と疎水性ポリイソシアネートとの反応物であるが、前記アクリル重合体(b1)及び/又は(b2)中に活性水素含有基を導入し、疎水性ポリイソシアネートと反応させることにより、容易に得られる。
活性水素含有基は、前記アクリル重合体(b1)及び/又は(b2)の単量体原料として、活性水素含有基を有する不飽和単量体を使用することで、各アクリル重合体中に容易に導入できる。
活性水素含有基を有する不飽和単量体としては、例えば、水酸基を有する不飽和単量体、カルボキシル基を有する不飽和単量体、アミノ基を有する不飽和単量体、活性メチレン基を有する不飽和単量体等が挙げられるが、水酸基を有する不飽和単量体が好ましい。これらの活性水素含有基を有する不飽和単量体は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記水酸基を有する不飽和単量体としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシ-n-ブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-n-ブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシ-n-ブチル(メタ)アクリレート、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシエチルフタレート、末端に水酸基を有するラクトン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの水酸基を有する不飽和単量体は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
また、前記アクリル重合体(b1)及び(b2)は、水分散性及びポットライフがより向上することから、単量体原料として、炭素原子数が4以上のアルキル基を有する不飽和単量体を使用することが好ましい。
前記炭素原子数が4以上の疎水性基を有する不飽和単量体としては、例えば、n-ブチル(メタ)アクリレート、iso-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル( メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル( メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレートの如き、炭素原子数が4 ~22のアルキル基を有する(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート;シクロペンチルメチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2-シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート等のシクロアルキルアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、2-フェニルエチル(メタ)アクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート;スチレン、p-tert-ブチルスチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエンの等の芳香族ビニル単量; ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、安息香酸ビニル等の炭素原子数が5以上のカルボン酸のビニルエステル; クロトン酸-n -ブチル、クロトン酸-2-エチルヘキシル等の炭素原子数が4~22のアルキル基を有するクロトン酸エステル;ジ-n-ブチルマレート、ジ-n-ブチルフマレート、ジ-n-ブチルイタコネート等の炭素原子数が4~22のアルキル基を少なくとも1つ有する不飽和二塩基酸ジエステル;n-ブチルビニルエーテル、n-ヘキシルビニルエーテル等の炭素原子数が4~22のアルキル基を有するアルキルビニルエーテル;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、4-メチルシクロヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル、等が挙げられる。
また、前記アクリル重合体(b1)及び(b2)には、上述した単量体に加え、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート等の炭素原子数が3以下のアルキル(メタ)アクリレートなどの公知慣用の単量体を併用することができる。
前記アクリル重合体(b1)は、水分散性及びポットライフがより向上することから、単量体原料中に前記アクリル単量体(x)を11mol%以上35mol%以下含むものが好ましい。
前記アクリル重合体(b2)は、水分散性及びポットライフがより向上することから、単量体原料中に前記アクリル単量体(x)を2mol%以上11mol%未満含むものが好ましい。
前記アクリル重合体(b1)及び(b2)は、水分散性及びポットライフがより向上することから、それぞれの単量体原料中に前記活性水素含有基を有する単量体を1~10質量%含むものが好ましい。
前記アクリル重合体(b1)及び(b2)の水酸基価は、水分散性及びポットライフがより向上することから、5~50mgKOH/gが好ましい。
なお、本発明において、水酸基価は使用原料から求められる計算値とする。
前記アクリル重合体(b1)及び(b2)の重合法としては、公知慣用の種々の重合法を適用できるが、有機溶剤中での溶液ラジカル重合法が、簡便であり好ましい。
溶液ラジカル重合法を適用する際の重合開始剤としては、公知慣用の種々の化合物が使用できるが、例えば、2,2’-アゾビス( イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)等のアゾ化合物;tert-ブチルパーオキシピバレート、tert-ブチルパーオキシベンゾエート、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ-tert-ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドもしくはジイソプロピルパーオキシカーボネート等の過酸化物、などが挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
また、有機溶剤としては、イソシアネート基に対して不活性な化合物であれば、いずれをも使用することができるが、例えば、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂肪族ないしは脂環族の炭化水素化合物;トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物;酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸n-アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル化合物; アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn-アミルケトンシクロヘキサノン等のケトン化合物;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のポリアルキレングリコールジアルキルエーテル化合物;1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル化合物;N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネート、などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記アクリル重合体(b)は、前記アクリル重合体(b1)及び前記アクリル重合体(b2)を含有するものであるが、前記アクリル重合体(b)の製造方法としては、水分散性及びポットライフがより向上することから、前記アクリル重合体(b1)の存在下で、前記アクリル重合体(b2)の単量体原料を重合する方法が好ましい。
前記アクリル重合体(b1)及び(b2)の重量平均分子量は、水分散性及びポットライフがより向上することから、5,000~100,000が好ましい。
前記アクリル重合体(b)の水酸基価は、水分散性及びポットライフがより向上することから、5~50mgKOH/gが好ましい。
前記アクリル重合体(B)の製造方法としては、前記アクリル重合体(b)と前記疎水性ポリイソシアネート(A)とを、前記アクリル重合体(b)の有する活性水素含有基に対し、イソシアネート基を有する前記疎水性ポリイソシアネート(A)を当量比として、過剰量反応させることが好ましく、当量比(イソシアネート基/活性水素含有基)は、10~80が好ましい。
本発明の水分散性ポリイソシアネート組成物は、疎水性ポリイソシアネート(A)と前記アクリル重合体(B)とを含有するものであるが、上記したアクリル重合体(B)の製造方法により容易に得られる。前記疎水性ポリイソシアネート(A)と前記アクリル重合体(b)との質量比(A/b)は、水分散性及びポットライフがより向上することから、0.8~6.3が好ましい。
本発明の水分散性ポリイソシアネート組成物は、前記疎水性ポリイソシアネート(A)と前記アクリル重合体(B)とを含有するものであるが、水分散性及びポットライフがより向上することから、前記疎水性ポリイソシアネート(A)と前記アクリル重合体(B)との質量比(A/B)は、0.5~6が好ましい。
本発明の水性硬化性組成物は、上記した水分散性ポリイソシアネート組成物と、イソシアネート基と反応する活性水素含有基を有する水性樹脂(C)とを含有するものである。
前記水性樹脂(C)の有する活性水素含有基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、アセトアセチル基等の活性メチレン基を含有する基などが挙げられるが、これらの中でも、水酸基およびカルボキシル基が好ましい。また、前記水性樹脂(C)の形態としては水溶性タイプ、コロイダルディスパージョンやエマルジョン等の水分散性タイプなどの公知慣用の形態のものが挙げられる。
前記水性樹脂(C)のとしては、例えば、酢酸ビニル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、スチレン-アクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、フルオロオレフィン樹脂、シリコン変性ビニル重合体、ポリビニルアルコール等のビニル系重合体;ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコン樹脂等のビニル系重合体以外の合成樹脂;動物性たんぱく質、でんぷん、セルロース誘導体、デキストリン、アラビアゴム等の天然高分子が挙げられる。そして、これらの中でも、ビニル系重合体およびビニル系重合体以外の各種の合成樹脂が好ましい。なお、これらの水性樹脂(C)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記水性樹脂(C)に含まれる活性水素含有基の量は、本発明の水性硬化性組成
物の硬化性および得られる硬化物の耐水性の点から、水性樹脂の固形分1000g当たり、0.1~6モルが好ましく、0.2~4モルがより好ましく、0.4~3モルがさらに好ましい。
本発明の水分散性ポリイソシアネート組成物と前記水性樹脂(C)との好適な混合比率は、当該硬化性組成物の硬化性ならびに当該組成物から得られる硬化物の性能の点から、(1)ポリイソシアネート組成物中のイソシアネート基のモル数と、(2)水性樹脂(C) に含有される活性水素含有基とNCO基含有ビニル系重合体(B)に含有されるブロックされた活性水素含有基の合計モル数、との比率(1)/(2)が0.1~5 であることが好ましく、0.3~3がより好ましく、0.5~2がさらに好ましい。
本発明の水性硬化組成物は、顔料を含まないクリヤーな組成物として使用することができるし、有機系あるいは無機系の公知慣用の各種の顔料を配合して着色組成物と
して使用することもできる。
こうして調製される水性硬化性組成物は、塗料、接着剤、インキ、防水材、シーリング剤、天然繊維、合繊繊維、ガラス繊維等の各種繊維や紙の含浸処理剤、天然繊維、合繊繊維、ガラス繊維等の各種繊維や紙の表面処理剤等の各種の用途に用いることができるが、水性塗料が特に好適である。
本発明の水性塗料は、ポットライフが長く、外観等に優れる硬化塗膜が得られる。
本発明の水性塗料は、上記した本発明の水性硬化性組成物以外の成分として、必要に応じて、各種用途に適した添加剤、例えば、充填剤、レベリング剤、増粘剤、消泡剤、有機溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤または顔料分散剤のような、公知慣用の各種の添加剤を配合することができる。
本発明の水性塗料が塗装される基材としては、例えば、各種の金属基材、無機質基材、プラスチック基材、紙、合成繊維、天然繊維、ガラス転移等の無機繊維、布、合成皮革、天然皮革、木質系基材等が挙げられる。
前記金属基材としては、例えば、鉄、ニッケル、アルミニウム、クロム、亜鉛、錫、銅または鉛等の金属;ステンレススチールもしくは真鍮等の、前掲した各種金属の合金;前掲したような各種の金属あるいは合金であって、メッキや化成処理等が施された各種の表面処理金属が挙げられる。
前記無機質基材としては、例えば、珪酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム等のカルシウム化合物から製造される硬化体;アルミナ、シリカ、ジルコニア等の金属酸化物を焼結して得られるセラミック;各種の粘土鉱物を焼成して得られるタイル類;各種のガラス等が挙げられる。そして、カルシウム化合物から製造される硬化体の代表的なものとしては、コンクリートやモルタル等のセメント組成物の硬化物、石綿スレート、軽量気泡コンクリート(ALC)硬化体、ドロマイトプラスター硬化体、石膏プラスター硬化体、けい酸カルシウム板等が挙げられる。
前記プラスチック基材としては、例えば、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ABS樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレートもしくはポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂の成形品;不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、架橋型ポリウレタン、架橋型のアクリル樹脂もしくは架橋型の飽和ポリエステル樹脂等の各種の熱硬化性樹脂の成形品などが挙げられる。
また、上記したような各種の基材であって、予め被覆が施された基材類、あるいは、当該被覆が施された基材類であって、しかも、その被覆部分の劣化が進んだような基材も使用することができる。
これらの種々の基材は、用途に応じて、それぞれ、板状、球状、フィルム状、シート状、大型の構築物、複雑なる形状の組立物等の各種の形状で使用されるものであって特に制限はない。
本発明の水性塗料を上述した基材に、刷毛塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、浸漬塗装、フロー・コーター塗装、ロール・コーター塗装等の公知慣用塗装方法で以て塗装し、次いで、常温に1~10日間程度放置したり、40~250℃なる温度範囲で以て、30秒間~2時間程度、加熱したりすることによって、外観等に優れる硬化塗膜を得ることができる。
次に、本発明を、実施例及び比較例により具体的に説明をする。
(合成例1:アクリル重合体(b-1)の合成)
攪拌機、温度計、冷却管、窒素導入管を装備した、4つ口のフラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PMA」と略称する)1730質量部を仕込み、窒素気流下に110℃に昇温した後、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(1分子当たりオキシエチレン単位を平均23個含有、以下「MPEGMA-1」と略称する)564質量部、ブチルアクリレート(以下、「BA」と略称する)219質量部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、「2-HEMA」と略称する)41質量部、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(以下、P-Oと略称する)50質量部からなる混合液を2.5時間かけて滴下した。1時間110℃で保持した後さらに、「MPEGMA-1」403質量部、BAを378質量部、2-HEMAを41質量部、P-Oを50質量部からなる混合液を2.5時間かけて滴下した。滴下後、110℃にて9時間反応せしめ、アクリル重合体(b1-1)及びアクリル重合体(b2-1)を含有し、不揮発分が50質量%なるアクリル重合体(b-1)の溶液を得た。アクリル重合体(b-1)の水酸基価は21.5mgKOH/gであった。
(合成例2~4:アクリル重合体(b-2)~(b-4)の合成)
単量体成分を表1の通りに変更し以外は、合成例1と同様にして、不揮発分が50質量%なるアクリル重合体(b-2)~(b-4)の溶液を得た。アクリル重合体(b-2)~(b-4)の水酸基価は21.5mgKOH/gであった。
(合成例5及6:アクリル重合体(Rb-1)及び(Rb-2)の合成)
単量体成分を表2の通りに変更し以外は、合成例1と同様にして、不揮発分が50質量%なるアクリル重合体(Rb-1)及び(Rb-2)の溶液を得た。アクリル重合体(Rb-1)~(Rb-2)の水酸基価は21.5mgKOH/gであった。
(合成例7:アクリル重合体(Rb-3)の合成)
攪拌機、温度計、冷却管、窒素導入管を装備した、4つ口のフラスコにPMAを1730質量部仕込み、窒素気流下に110℃に昇温した後、「MPEGMA-1」を851質量部、BAを715質量部、2-HEMAを82質量部、P-Oを100質量部からなる混合液を5時間かけて滴下した。滴下後、110℃にて9時間反応せしめ、不揮発分が50質量%なるアクリル重合体(Rb-3)の溶液を得た。アクリル重合体(Rb-3)の水酸基価は21.5mgKOH/gであった。
合成例1~4で得たアクリル重合体(b-1)~(b-4)の単量体組成を表1に示す。
Figure 2023532141000001
表中の略号は以下の通りである。
「MPEGA-1」:メトキシポリエチレングリコールアクリレート(1分子当たりオキシエチレン単位を平均13個含有)
「MPEGMA-2」:メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(1分子当たりオキシエチレン単位を平均9個含有)
合成例5~7で得たアクリル重合体(Rb-1)~(Rb-3)の単量体組成を表2に示す。
Figure 2023532141000002
(実施例1:水分散性ポリイソシアネート組成物(1)の合成)
合成例1と同様の反応器に、疎水性ポリイソシアネート(DIC株式会社製「バーノック DN-980S」、HDI系イソシアヌレート型ポリイソシアネート、イソシアネート基含有率(以下、「NCO基含有率」と略称する)21質量%、不揮発分100質量%;以下、「疎水性ポリイソシアネート(A-1)」と略称する。) 185質量部と合成例1で得たアクリル重合体(b-1)の溶液100質量部(固形分として50質量部)を仕込み、窒素気流下に100℃に昇温した後、同温度で6時間攪拌下に反応を行って、不揮発分が82.5質量%、NCO基含有率が13.3質量%なる水分散性ポリイソシアネート組成物(1)を得た。
(実施例2~8:水分散性ポリイソシアネート組成物(2)~(8)の合成)
実施例1で使用した疎水性ポリイソシアネート(A-1)及びアクリル重合体(B-1)を、表3及び表4の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、水分散性ポリイソシアネート組成物(2)~(8)を得た。
(比較例1~3:水分散性ポリイソシアネート組成物(R1)~(R3)の合成)
実施例1で使用した疎水性ポリイソシアネート(A-1)及びアクリル重合体(B-1)を、表5の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、水分散性ポリイソシアネート組成物(R1)~(R3)を得た。
実施例1~8で得たポリイソシアネート組成物(1)~(8)の組成を表3及び表4に示す。
Figure 2023532141000003
Figure 2023532141000004
比較例1~3で得たポリイソシアネート組成物(R1)~(R3)の組成を表5に示す。
Figure 2023532141000005
(実施例9:水性硬化性組成物(1)の調製及び評価)
実施例1で得た水分散性ポリイソシアネート組成物(1)中のイソシアネート基と水性樹脂(DIC株式会社製「バーノック WD-551」、不揮発分44質量%、固形分水酸基価100mgKOH/g)中の水酸基とのモル比(NCO/OH)が1.2/1となるように、水分散性ポリイソシアネート組成物(1)と水性樹脂とを混合した。さらに混合物の粘度が500mPa・s以下(B型粘度計、25℃、ローター#2、30rpm)になるよう水で希釈し、水性硬化性組成物(1)を調製した。
[ポットライフの評価]
水性硬化性組成物(1)の調製直後の粘度、および調製から1時間ごとの粘度を測定し、粘度が2000mPa・sを超えた時間から1時間を引いた時間をポットライフとし、下記の基準により評価した。
◎:6時間以上
〇:5時間
×:4時間以下
[塗膜外観の評価]
水性硬化性組成物(1)の調製直後に乾燥塗膜が30μmとなるようにアプリケーターを用いてガラス板上に塗布し、温度60℃の条件で2時間乾燥せしめて、硬化塗膜を作製した。得られた硬化塗膜について、以下の評価基準により、塗膜外観を評価した。
〇:全く濁りがない
△:わずかに濁りがある
×:著しく濁りがある
(実施例10~16:水性硬化性組成物(2)~(8)の調製及び評価)
実施例9で用いた水分散性ポリイソシアネート組成物(1)を水分散性ポリイソシアネート組成物(2)~(8)に変更した以外は実施例9と同様に操作することにより、水性硬化性組成物(2)~(8)を得た後、同様に評価を行った。
(比較例4~6:水性硬化性組成物(R-1)~(R-3)の調製及び評価)
実施例9で用いた水分散性ポリイソシアネート組成物(1)を水分散性ポリイソシアネート組成物(R1)~(R3)に変更した以外は実施例9と同様に操作することにより、水性硬化性組成物(R1)~(R3)を得た後、同様に評価を行った。
実施例9~16及び比較例4~6の評価結果を表6~8に示す。
Figure 2023532141000006
Figure 2023532141000007
Figure 2023532141000008
実施例1~8の水分散性ポリイソシアネート組成物を使用した水性硬化性組成物は、ポットライフが長く、得られる塗膜の外観に優れることが確認された。
一方、比較例1は、本発明の必須原料であるアクリル重合体(b2)を用いなかった水分散性ポリイソシアネート組成物の例であるが、これを使用した水性硬化性組成物は、塗膜外観に劣ることが確認された。
比較例2は、本発明の必須原料であるアクリル重合体(b1)を用いなかった水分散性ポリイソシアネート組成物の例であるが、これを使用した水性硬化性組成物は、塗膜外観に劣ることが確認された。
比較例3は、1種のアクリル重合体のみを原料として用いた水分散性ポリイソシアネート組成物の例であるが、これを使用した水性硬化性組成物は、ポットライフに劣ることが確認された。

Claims (7)

  1. 疎水性ポリイソシアネート(A)と、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基及びイソシアネート基を有するアクリル重合体(B)とを含有する水分散性ポリイソシアネート組成物であって、前記アクリル重合体(B)が、末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基を有するアクリル単量体(x)を11mol%以上35mol%以下含む単量体原料のアクリル重合体(b1)及び前記アクリル単量体(x)を2mol%以上11mol%未満含む単量体原料のアクリル重合体(b2)を含有するアクリル重合体(b)と、疎水性ポリイソシアネートとの反応物であることを特徴とする水分散性ポリイソシアネート組成物。
  2. 前記アクリル重合体(B)の有する末端がアルコキシ基で封鎖されたポリオキシアルキレン基中のオキシアルキレン基の繰り返し単位が12~30である請求項1記載の水分散性ポリイソシアネート組成物。
  3. 前記疎水性ポリイソシアネート(A)と前記アクリル重合体(b)との質量比(A/b)が0.8~6.3である請求項1又は2記載の水分散性ポリイソシアネート組成物。
  4. 請求項1~3いずれか1項記載の水分散性ポリイソシアネート組成物と、イソシアネート基と反応する活性水素含有基を有する水性樹脂(C)とを含有することを特徴とする水性硬化性組成物。
  5. 請求項4記載の水性硬化性組成物を含有することを特徴とする水性塗料。
  6. 請求項5記載の水性塗料が塗装された物品。
  7. 請求項1~3のいずれか1項記載の水分散性ポリイソシアネート組成物の製造方法であって、前記アクリル重合体(b)が、前記アクリル重合体(b1)の存在下で、前記アクリル重合体(b2)の単量体原料を重合することを特徴とする水分散性ポリイソシアネート組成物の製造方法。
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