JP2003313214A - 橋かけ生分解性材料の製造方法 - Google Patents
橋かけ生分解性材料の製造方法Info
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Abstract
ことをその課題とする。より詳しくは、本発明は、生分
解性材料と低濃度のモノマーとの橋かけにより得られる
橋かけ生分解性材料の耐熱性を改善することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明は、生分解性材料を溶融し、溶融
された生分解性材料中にアリル基を有するモノマーを添
加し混練し、そして溶融物の橋かけを行う、橋かけ生分
解性材料の製造方法を課題解決手段とする。本発明はま
た、アリル基を有するモノマーを含む溶剤に生分解性材
料を溶解し、該溶解物を混練し、そして該溶解物の橋か
けを行う、橋かけ生分解性材料の製造方法を課題解決手
段とする。
Description
の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、生分解
性材料と低濃度のアリル基を有するモノマーとよく混練
した後、電離性放射線を照射すること等により橋かけを
起こす橋かけ生分解性材料の製造方法であって、耐熱性
などの性質を改善することができる方法に関する。
用的物性を保持しつつ使用後は土壌中の微生物により消
化・分解されるため、環境に負荷を与えない材料として
注目されており、今後様々な分野で用途の拡大が期待さ
れている。
レンやポリプロピレンのような汎用樹脂に比べ、耐熱性
や加工性が低いため普及が遅れている。このため需要の
拡大にはこれらの物性の改善が不可欠である。
リ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレンサクシネート
とその共重合体、ポリ乳酸が挙げられる。ポリ(ε−カ
プロラクトン)は生分解性が極めて高いが融点が60℃
であるため、包装材や農業分野での使用が難しい材料で
ある。ポリブチレンサクシネートとその共重合体はポリ
エチレンに近い性質を持ち、これからの需要の拡大が期
待されているが、融点が100℃付近であるため熱湯に
より変形や溶融が起こる。また、ポリ乳酸はガラス転移
温度が50〜60℃にあるため、自動車の車内や夏場の
野外では製品が変形することがある。従って、これらの
材料の耐熱性を改善することが強く望まれている。
線の工業利用が挙げられ、ラジアルタイヤの前加硫、耐
熱電線の製造、熱収縮チューブの製造などの例がある。
これらの製造はいずれも放射線による橋かけ技術を駆使
したものである。このような放射線加工技術による製品
の98%は橋かけ技術による強度や耐熱性の改善であ
る。
かけポリマーであり、橋かけ促進剤などを使わなくても
100kGy程度の放射線照射で耐熱電線や熱収縮チュ
ーブの製造に必要な機能が得られる。例えば、ポリエチ
レンは100℃付近で溶融するため熱湯には耐えられな
い材料であるが、これを改善するため、放射線橋かけに
より耐熱性が改善されている。また、同じく汎用樹脂で
あるポリプロピレンでは、照射による溶融張力の改善に
より成形性が容易になる技術が開示されている。加え
て、ポリマー単独では分解しやすい材料や橋かけ効率が
低い材料では、反応性の高い多官能性モノマーを使用す
ることにより、放射線橋かけの促進が図られている。
族ポリエステルであるポリ(ε−カプロラクトン)に関
し、過冷却相で効率的に橋かけを起こすことにより、耐
熱性が改善できることが開示されている。加えて、ポリ
ブチレンサクシネートとその共重合体に関し、無機物や
無機化合物を混合することにより放射線照射又は化学開
始剤による橋かけが促進されることが本発明者らにより
発見されている。しかしながら、これらの技術について
は、過冷却相をつくるための温度制御が複雑である、ま
たポリブチレンサクシネートとその共重合体は放射線橋
かけが起こりにくく橋かけ後のゲル分率は55%程度で
あるという欠点がある。更に、ポリ乳酸に関しては、放
射線照射では分解のみが起きるので有効な橋かけ技術は
未だ見出されていない。
る他の技術としては、ポリ塩化ビニルなどの非生分解性
ポリマーに関して、一分子内に二つ以上の二重結合をも
つトリメチロールプロパントリメタクリレートのような
多官能性モノマーを添加することにより、放射線橋かけ
が効率的に起きることが開示されている。この場合モノ
マーは通常、全体の5%以上という比較的高い濃度で添
加されている。しかしながら、このようなモノマーは照
射により100%反応させることが難しく、必ず未反応
モノマーが橋かけモノマー中に残留してしまう。
微生物の働きにより分解されるものとして分類される
が、多官能性モノマーを用いる橋かけ技術を生分解性材
料について適用する場合には、多官能性モノマーの濃度
によっては生分解性材料としての意義が左右されること
になる。従って、生分解性材料について、できるだけ低
濃度で橋かけを効率的に起こすことができるモノマーの
探索が望まれる。
の問題点を鑑み、本発明が解決しようとする課題は以下
の通りである。すなわち、本発明は、低濃度のアリル基
を有するモノマーを用いた橋かけにより生分解性材料の
耐熱性を改善することを課題とする。
解決するため、放射線橋かけ及び化学開始剤橋かけにつ
いて鋭意研究を重ねた。
以下という低濃度のアリル基を有するモノマーとをよく
混練することにより効率的に生分解性材料の橋かけが起
き、得られる橋かけ生分解性材料の耐熱性が改善できる
ことを見出し本発明を完成した。
融された生分解性材料中にアリル基を有するモノマーを
添加し混練し、そして溶融物の橋かけを行う、橋かけ生
分解性材料の製造方法を課題解決手段とする。
を含む溶剤に生分解性材料を溶解し、該溶解物を混練
し、そして該溶解物の橋かけを行う、橋かけ生分解性材
料の製造方法を課題解決手段とする。
効果的なモノマーは、トリアリルイソシアヌレート、ト
リメタアリルイソシヌレートなどが挙げられる。
基を有するモノマーとを混練してから橋かけを行うこと
によりその耐熱性を改善することができる橋かけ技術を
提供するものである。本発明によれば、ポリマー内に無
数に三次元網目構造が生成し、融点以上でも成形物が変
形しない耐熱性に優れた材料を得ることができる。また
本発明の橋かけにより、橋かけ後の生分解性材料につい
て80%以上というゲル分率を得ることができる。
解性材料には、石油合成により得られる生分解性材料お
よび天然高分子が含まれる。これらは具体的には次のA
群に示すものであり、単独又は二種以上の混合物として
使用することができる。
チレンサクシネート・アジペート共重合体、ポリブチレ
ンサクシネート・カーボネート共重合体、ポリ(ε−カ
プロラクトン)、ポリ乳酸、ポリ(3−ヒドロキシブチ
レート)とその共重合体、ポリエチレンサクシネート、
ポリブチレンサクシネート・テレフタレート共重合体、
ポリブチレンアジペート・テレフタレート共重合体、ポ
リテトラメチレンアジペート・テレフタレート共重合
体、又はポリブチレンサクシネート・アジペート・テレ
フタレート共重合体などの石油合成により得られる生分
解性材料。セルロース、デンプン、アルギン酸、カラギ
ーナン、ヒアルロン酸、又はそれらの誘導体などの天然
高分子。
るアリル基を有するモノマーは、特に次のB群に示すも
のが好ましい。 B群:トリアリルイソシアヌレート、トリメタアリルイ
ソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメタア
リルシアヌレート、ジアリルアミン、トリアリルアミ
ン、ジアクリルクロレンデート、アリルアセテート、ア
リルベンゾエート、アリルジプロピルイソシアヌレー
ト、アリルオクチルオキサレート、アリルプロピルフタ
レート、ブチルアリルマレート、ジアリルアジペート、
ジアリルカーボネート、ジアリルジメチルアンモニウム
クロリド、ジアリルフマレート、ジアリルイソフタレー
ト、ジアリルマロネート、ジアリルマレート、ジアリル
オキサレート、ジアリルフタレート、ジアリルプロピル
イソシアヌレート、ジアリルセバセート、ジアリルサク
シネート、ジアリルテレフタレート、ジアリルタトレー
ト、ジメチルアリルフタレート、エチルアリルマレー
ト、メチルアリルフマレート、メチルメタアリルマレー
ト。
シネートには、単独重合体とランダム共重合体であるポ
リブチレンサクシネート・アジペート(PBS−AD)
とがある。ポリブチレンサクシネート単独の融点は11
6℃、ポリブチレンサクシネート・アジペートは96℃
である。ポリ(ε−カプロラクトン)は土壌中での生分
解性に優れた材料であるが、結晶融点が60℃であるた
めフィルムなどの用途には難しい材料である。従って、
これらの材料の応用範囲を拡大するには耐熱性の改善が
不可欠である。本発明では、これらの生分解性材料に対
して1.0%以下(添加後の全体重量基準で)という極
めて低い濃度のモノマーを添加し、照射又は化学開始剤
によって橋かけ構造を導入することにより、その耐熱性
を著しく向上することができる。
「%」は各物質を添加した後の全体重量基準のパーセン
トを意味する。本発明で製造される橋かけ生分解性材料
は次のようにして合成される。即ち、本発明の一態様に
おいては、まず、生分解性材料をその融点よりも20〜
50℃高い温度で溶融してから、その中にアリル基を有
するモノマーを添加しよく混練する。次いで、このブレ
ンド物を均一に混ぜた後シート状に成形して電離性放射
線を照射する。照射により橋かけが進行すると、クロロ
ホルムに不溶なゲル成分が生成し、この成分が多いほど
耐熱性の向上が期待できる。
素と結合して失活すると橋かけ効率を低下するため、照
射は空気を除いた不活性雰囲気下や真空下で行うのが好
ましい。大きい試料の場合には、ガスバリヤー性の優れ
たポリ塩化ビニリデン製の袋であって真空シールしたも
のを使用すると容易に酸素除去下で照射を行うことがで
きる。
00kGyでよいが、最も好ましい線量は1kGy〜1
50kGyである。電離性放射線は、γ線、エックス
線、又は電子線などを使用することができるが、工業的
生産のためにはコバルト−60からのγ線と加速器によ
る電子線が好ましい。電子加速器は厚物の照射ができる
加速電圧1MeV以上の中エネルギーから高エネルギー
電子加速器が最も好ましい。試料がフィルム状であれ
ば、1MeV以下の低エネルギー電子加速器でも電子線
が透過するため放射線橋かけを行うことができる。
重量基準で0.01〜3%が好ましいが、最も好ましい
濃度は0.1〜1.0%である。生分解性プラスチック
は、その99%以上が生分解性であるものと定義されて
いることから、生分解性の観点からは使用する橋かけ剤
の濃度が低いことが好ましい。本発明の橋かけ剤は1%
以下の濃度で充分な橋かけ効果があり、生分解性プラス
チックの改質に極めて有用な橋かけ技術である。
ノマーを予め含む溶剤に生分解性材料を溶解しよく混練
してから、この溶解物を平板の上にキャストして得られ
たシートに電離性照射線を照射して橋かけを行う技術
(キャスト法)である。用いるモノマーおよび照射の雰
囲気は、これまでに説明したものと同様である。
射の代わりに化学開始剤を用いることにより橋かけを行
う。この態様においてはまず、生分解性材料にその融点
以上の温度でアリル基を有するモノマーと化学開始剤と
を加え、よく混練し、均一に混ぜた後このブレンド物を
シート状に成形し、化学開始剤が熱分解する温度まで上
げる。更にこの態様においても、キャスト法、即ちモノ
マーと化学開始剤とを含む溶剤に生分解性材料を溶解
し、平板上にキャストして得たシートを化学開始剤が熱
分解を起こす温度まで上げ、橋かけを行う技術を使用す
ることができる。
には、熱分解により過酸化ラジカルを生成する過酸化ジ
クミル、過酸化プロピオニトリル、過酸化ベンゾイル、
過酸化ジ−t−ブチル、過酸化ジアシル、過酸化ペラル
ゴニル、過酸化ミリストイル、過安息香酸−t−ブチ
ル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどの過酸
化物触媒又はモノマーの重合を開始する触媒であればい
ずれでもよい。橋かけは、放射線照射の場合と同様、空
気を除いた不活性雰囲気下や真空下で行うのが好まし
い。
とができ、次のようにして求めることができる。照射橋
かけ又は化学橋かけを行ったフィルムの所定量を200
メッシュの金網に包み、クロロホルム溶剤の中で48時
間煮沸する。次いで、溶解したゾル分を除き金網中に残
ったゲル分を50℃で24時間乾燥しその重量を求め
る。ゲル分率は次式により算出する。
重量/初期乾燥重量)×100 以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
ブチレンサクシネート・アジペート共重合体40gをラ
ボプラストミル混練器を用い150℃で融解した中に3
官能性モノマーであるトリメチロールプロパントリメタ
クリレートを1.0%添加し、回転数20rpmで10
分間良く練った。その後このブレンド物を取り出し熱プ
レスにより厚み0.5mmのシートを調製した。このシ
ートを、空気を除いた不活性雰囲気下で電子加速器(最
大の加速電圧2MeV,最大の電流値30mA)により
電子線を照射した。照射による橋かけの程度を示すゲル
分率は表1の通りである。
メタクリレートの代わりにトリアリルイソシアヌレート
を1.0%添加したことを除いては、比較例1と同じ操
作を繰り返した。ゲル分率を表2に示す。
メタクリレートの代わりにトリアリルシアヌレートを
1.0%添加したことを除いては、比較例1と同じ操作
を繰り返した。ゲル分率を表3に示す。
トミル混練器を用い180℃で融解した中に3官能性モ
ノマーであるトリメチロールプロパントリメタクリレー
トを1.0%添加し、回転数20rpmで10分間良く
練った。その後ブレンド物を取り出し熱プレスにより厚
み0.5mmのシートを調製した。このシートを、空気
を除いた不活性雰囲気下で電子加速器(最大の加速電圧
2MeV,最大の電流値30mA)により電子線を照射
した。ゲル分率は表4の通りである。
メタクリレートの代わりにアリル基を有するモノマーと
してトリアリルイソシアヌレートを1.0%添加したこ
とを除いては、比較例2と同じ操作を繰り返した。ゲル
分率は表5の通りである。
(ε−カプロラクトン)40gをラボプラストミル混練
器を用い150℃で融解した中に3官能性モノマーであ
るテトラメチロールメタンテトラアクリレートを0.5
%添加し、回転数20rpmで10分間良く練った。そ
の後ブレンド物を取り出し熱プレスにより厚み0.5m
mのシートを調製した。このシートを、空気を除いた不
活性雰囲気下で電子加速器(最大の加速電圧2MeV,
最大の電流値30mA)により電子線を照射した。ゲル
分率は表6の通りである。
ラアクリレートの代わりにアリル基を有するモノマーと
してトリメタアリルイソシアヌレートを0.5%添加し
たことを除いては、比較例3と同じ操作を繰り返した。
ゲル分率は表7の通りである。
リブチレンサクシネート40gをラボプラストミル混練
器を用い150℃で融解した中に3官能性モノマーであ
るトリメチロールトリメタクリレートを0.5%添加
し、回転数20rpmで10分間良く練った。その後ブ
レンド物を取り出し熱プレスにより厚み0.5mmのシ
ートを調製した。このシートを、空気を除いた不活性雰
囲気下で電子加速器(最大の加速電圧2MeV,最大の
電流値30mA)により電子線を照射した。ゲル分率は
表8の通りである。
レートの代わりにトリアリルイソシアヌレートを0.5
%添加したことを除いては、比較例4と同じ操作を繰り
返した。ゲル分率を表9に示す。
濃度でも高い橋かけ効率を示し、橋かけ後の材料におい
ても高い耐熱性が得られた。 (比較例5)分子量1.75×105のポリブチレンサ
クシネート40gをラボプラストミル混練器を用い15
0℃で融解した中に3官能性モノマーであるトリメチロ
ールトリメタクリレートを0.5%添加し、回転数20
rpmで10分間良く練った。その後ブレンド物を取り
出し熱プレスにより厚み0.5mmのシートを調製し
た。このシートを、空気を除いた不活性雰囲気下で電子
加速器(最大の加速電圧2MeV,最大の電流値30m
A)により電子線を照射した。ゲル分率は表10の通り
である。
レートの代わりにトリアリルイソシアヌレートを0.5
%添加したことを除いては、比較例5と同じ操作を繰り
返した。ゲル分率を表11に示す。
レート、トリアリルシアヌレートおよびトリメタアリル
イソシアヌレートなどのアリル基を有するモノマーを全
体重量基準で1%以下という極めて低い濃度で添加する
ことにより、生分解性脂肪族ポリエステルの放射線橋か
けが促進されることが明らかとなった。
いポリブチレンサクシネート・アジペート共重合体を1
20℃で融解し、ヘキサンジオールジアクリレートモノ
マー1%とジクミルパーオキサイド(40%)化学開始
剤5%とを加え、回転速度20rpmで5分間混練し
た。この後ブレンド物を取り出し、同じ温度で熱プレス
を用いて厚み0.5mmのシートを調製した。得られた
シートを180℃で20分加熱して化学橋かけを行っ
た。橋かけ試料のゲル分率は43.2%で、加熱を20
分以上行ってもゲル分率の増加は観察されなかった。
いポリブチレンサクシネート・アジペート共重合体を1
20℃で融解し、トリアリルイソシアヌレート1%とジ
クミルパーオキサイド(40%)化学開始剤5%とを加
え、回転速度20rpmで5分間混練した。シート調製
と化学橋かけは比較例6と同様に行った。得られた橋か
け試料のゲル分率は76.6%であった。
による橋かけ試料についてもトリアリルイソシアヌレー
トのようなアリル基を有するモノマーが橋かけ助剤とし
て有効であることが分かった。
り、ポリブチレンサクシネートおよびポリブチレンサク
シネート・アジペート共重合体は、121℃のオートク
レーブ滅菌を30分行っても溶融や変形のない耐熱性の
ある材料に改質することができる。また、ポリ乳酸で
は、50〜60℃のガラス転移温度を超えても変形の起
こらない材料に改質することができるので、自動車の内
装用資材への応用が期待できる。更に、ポリ(ε−カプ
ロラクトン)は結晶融点(60℃)以上でも溶融しない
ので、シート同士が癒着しない耐熱性のあるものを得る
ことができる。
マーの添加により生分解性脂肪族ポリエステルの橋かけ
が促進され、得られる橋かけ材料の耐熱性が著しく向上
した。これによりこれまでの課題となっていた脂肪族ポ
リエステルの耐熱性が解決でき、農業用資材、包装材、
建築・土木資材など様々な分野に環境対応型材料として
の応用が期待できる。
Claims (8)
- 【請求項1】 生分解性材料と低濃度のアリル基を有す
るモノマーとを混練することからなる、橋かけ生分解性
材料の製造方法。 - 【請求項2】 モノマーが0.1〜1.0%の濃度であ
る、請求項1記載の橋かけ生分解性材料の製造方法。 - 【請求項3】 原材料としての生分解性材料が、ポリブ
チレンサクシネートとその共重合体、ポリ乳酸、ポリ
(ε−カプロラクトン)、他の石油合成により得られる
生分解性材料、若しくは天然高分子、又はそれらの混合
物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の
橋かけ生分解性材料の製造方法。 - 【請求項4】 橋かけ反応が電離性放射線の照射により
開始される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の橋か
け生分解性材料の製造方法。 - 【請求項5】 電離性放射線がγ線、エックス線、又は
電子線であり、その線量が1〜1,000kGyであ
る、請求項4記載の橋かけ生分解性材料の製造方法。 - 【請求項6】 橋かけ反応が化学開始剤により開始され
る、請求項1〜3のいずれか1項に記載の橋かけ生分解
性材料の製造方法。 - 【請求項7】 生分解性材料を溶融し、 溶融された生分解性材料中にアリル基を有するモノマー
を添加し混練し、そして溶融物の橋かけを行う、橋かけ
生分解性材料の製造方法。 - 【請求項8】 アリル基を有するモノマーを含む溶剤に
生分解性材料を溶解し、 該溶解物を混練し、そして該溶解物の橋かけを行う、橋
かけ生分解性材料の製造方法。
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