JP2003313164A - 1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法 - Google Patents
1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法Info
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- JP2003313164A JP2003313164A JP2002120781A JP2002120781A JP2003313164A JP 2003313164 A JP2003313164 A JP 2003313164A JP 2002120781 A JP2002120781 A JP 2002120781A JP 2002120781 A JP2002120781 A JP 2002120781A JP 2003313164 A JP2003313164 A JP 2003313164A
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- benzyl
- aminopyrrolidine
- azidopyrrolidine
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- catalyst
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 1−ベンジル−3−アジドピロリジンから、
安価な試剤を使用し、反応条件の厳密な制御を必要とし
ない簡便な方法で1−ベンジル−3−アミノピロリジン
を製造する方法を提供する。 【解決手段】 1−ベンジル−3−アジドピロリジン
を、ニッケル、コバルト、鉄、銅の何れかを主な金属と
して含有するラネー金属触媒又は還元金属触媒を用いて
接触還元することにより、高選択的に1−ベンジル−3
−アミノピロリジンを製造する。
安価な試剤を使用し、反応条件の厳密な制御を必要とし
ない簡便な方法で1−ベンジル−3−アミノピロリジン
を製造する方法を提供する。 【解決手段】 1−ベンジル−3−アジドピロリジン
を、ニッケル、コバルト、鉄、銅の何れかを主な金属と
して含有するラネー金属触媒又は還元金属触媒を用いて
接触還元することにより、高選択的に1−ベンジル−3
−アミノピロリジンを製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品、農薬等の
精密化学品の合成中間体として有用な1−ベンジル−3
−アミノピロリジンの製造方法に関する。
精密化学品の合成中間体として有用な1−ベンジル−3
−アミノピロリジンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1−ベンジル−3−アミノピロリジンの
製造方法としては、1−ベンジル−3−アジドピロリジ
ンを1−ベンジル−3−アミノピロリジンに変換する方
法が知られており、 1)チオ酢酸により1−ベンジル−3−アセトアミドピ
ロリジンとして後、加水分解する方法(特開平1−31
6349)、 2)LAH等のアルミニウム水素還元剤を使用して還元
する方法(特開平1−125371)、 3)パラジウム又は白金を主な金属として含有する金属
触媒を使用して、接触還元する方法(特開平1−316
349、特開2002−53550)などが知られてい
る。
製造方法としては、1−ベンジル−3−アジドピロリジ
ンを1−ベンジル−3−アミノピロリジンに変換する方
法が知られており、 1)チオ酢酸により1−ベンジル−3−アセトアミドピ
ロリジンとして後、加水分解する方法(特開平1−31
6349)、 2)LAH等のアルミニウム水素還元剤を使用して還元
する方法(特開平1−125371)、 3)パラジウム又は白金を主な金属として含有する金属
触媒を使用して、接触還元する方法(特開平1−316
349、特開2002−53550)などが知られてい
る。
【0003】しかしながら、1)の方法では、複数段階
の反応を要し収率的にも満足できるものではなく、工業
的に実施するには問題があった。2)の方法は、高価な
禁水性の試薬を使用するものであり、経済的にも、生産
時の安全確保の面からも問題があった。また、3)の方
法では、パラジウム、白金を主な金属として含有する金
属触媒が比較的高価であること、反応条件を厳密に制御
しないとベンジル保護基が脱保護された3−アミノピロ
リジンが生成し、反応収率が低下する等の問題があっ
た。
の反応を要し収率的にも満足できるものではなく、工業
的に実施するには問題があった。2)の方法は、高価な
禁水性の試薬を使用するものであり、経済的にも、生産
時の安全確保の面からも問題があった。また、3)の方
法では、パラジウム、白金を主な金属として含有する金
属触媒が比較的高価であること、反応条件を厳密に制御
しないとベンジル保護基が脱保護された3−アミノピロ
リジンが生成し、反応収率が低下する等の問題があっ
た。
【0004】安価な試剤を使用し、反応条件の厳密な制
御を必要としない1−ベンジル−3−アジドピロリジン
の還元による1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製
造方法の開発が望まれていた。
御を必要としない1−ベンジル−3−アジドピロリジン
の還元による1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製
造方法の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、安価な試剤を使用し、反応条件の厳密な制御を必要
としない1−ベンジル−3−アジドピロリジンの還元に
よる1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法を
提供することを目的とするものである。
み、安価な試剤を使用し、反応条件の厳密な制御を必要
としない1−ベンジル−3−アジドピロリジンの還元に
よる1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく鋭
意検討を行った結果、ニッケル、コバルト、鉄、銅の何
れかを主な金属成分とするラネー金属触媒又は還元金属
触媒を用いて、1−ベンジル−3−アジドピロリジン
を、とりわけ水の存在下に接触還元することにより、脱
ベンジルされた3−アミノピロリジンの顕著な副成を伴
わず、高選択的に1−ベンジル−3−アミノピロリジン
が得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
意検討を行った結果、ニッケル、コバルト、鉄、銅の何
れかを主な金属成分とするラネー金属触媒又は還元金属
触媒を用いて、1−ベンジル−3−アジドピロリジン
を、とりわけ水の存在下に接触還元することにより、脱
ベンジルされた3−アミノピロリジンの顕著な副成を伴
わず、高選択的に1−ベンジル−3−アミノピロリジン
が得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明は、1−ベンジル−3−
アジドピロリジンを、ニッケル、コバルト、鉄、銅の何
れかを主な金属成分とするラネー金属触媒又は還元金属
触媒を用いて、接触還元することを特徴とする1−ベン
ジル−3−アミノピロリジンの製造方法である。
アジドピロリジンを、ニッケル、コバルト、鉄、銅の何
れかを主な金属成分とするラネー金属触媒又は還元金属
触媒を用いて、接触還元することを特徴とする1−ベン
ジル−3−アミノピロリジンの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明に供することのできる1−ベンジル
−3−アジドピロリジンは、例えば、特開平1−316
349等の方法により製造することができる。
−3−アジドピロリジンは、例えば、特開平1−316
349等の方法により製造することができる。
【0010】本発明で使用することのできる金属触媒
は、主な金属としてニッケル、コバルト、鉄、銅の何れ
かを主な金属成分として含有するラネー金属触媒又は還
元金属触媒であり、例えば、還元ニッケル触媒、ラネー
ニッケル触媒、還元コバルト触媒、ラネーコバルト触
媒、還元鉄触媒、ラネー鉄触媒、還元銅触媒、ラネー銅
触媒等を挙げることができる。また、上記金属の2種以
上を複合的に含有するラネー金属触媒又は還元金属触媒
も使用することができる。更に、上記金属触媒をアルミ
ナ、ケイソウ土、シリカ等に担持させた触媒も使用する
ことができる。
は、主な金属としてニッケル、コバルト、鉄、銅の何れ
かを主な金属成分として含有するラネー金属触媒又は還
元金属触媒であり、例えば、還元ニッケル触媒、ラネー
ニッケル触媒、還元コバルト触媒、ラネーコバルト触
媒、還元鉄触媒、ラネー鉄触媒、還元銅触媒、ラネー銅
触媒等を挙げることができる。また、上記金属の2種以
上を複合的に含有するラネー金属触媒又は還元金属触媒
も使用することができる。更に、上記金属触媒をアルミ
ナ、ケイソウ土、シリカ等に担持させた触媒も使用する
ことができる。
【0011】上記金属触媒の中でも、工業的に入手し易
く、取り扱いが容易であることからラネーニッケル触媒
が好ましい。
く、取り扱いが容易であることからラネーニッケル触媒
が好ましい。
【0012】上記の金属触媒は、従来1−ベンジル−3
−アジドピロリジンの還元に用いられていた、プラチナ
触媒、パラジウム触媒と比較して格段に安価であり、本
発明により、極めて選択性良く、ベンジル基と反応する
ことなくアジド基のみを還元して、1−ベンジル−3−
アミノピロリジンを製造しうることが見いだされたもの
である。
−アジドピロリジンの還元に用いられていた、プラチナ
触媒、パラジウム触媒と比較して格段に安価であり、本
発明により、極めて選択性良く、ベンジル基と反応する
ことなくアジド基のみを還元して、1−ベンジル−3−
アミノピロリジンを製造しうることが見いだされたもの
である。
【0013】上記金属触媒の使用量は特に限定されない
が、1−ベンジル−3−アジドピロリジンに対して、金
属分として0.1〜20重量%を用いることが好まし
い。この範囲で使用することにより、反応を選択性良
く、かつ効率的に実施することができる。
が、1−ベンジル−3−アジドピロリジンに対して、金
属分として0.1〜20重量%を用いることが好まし
い。この範囲で使用することにより、反応を選択性良
く、かつ効率的に実施することができる。
【0014】本発明で使用する溶媒は、接触還元反応に
通常用いられる溶媒であれば特に限定されないが、例え
ば、メタノール、エタノール等のアルコール類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、
ヘキサン等の炭化水素類や水を挙げることができる。こ
れらの溶媒は単一でも2種以上を混合して用いても良
い。
通常用いられる溶媒であれば特に限定されないが、例え
ば、メタノール、エタノール等のアルコール類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、
ヘキサン等の炭化水素類や水を挙げることができる。こ
れらの溶媒は単一でも2種以上を混合して用いても良
い。
【0015】2種以上を混合して用いる場合には、その
一つを水とすることで、良好に反応を進行させ、高収率
で1−ベンジル−3−アミノピロリジンを得ることがで
きる。溶媒の使用量は特に制限されず、経済性を考慮し
て適切に設定すれば良い。
一つを水とすることで、良好に反応を進行させ、高収率
で1−ベンジル−3−アミノピロリジンを得ることがで
きる。溶媒の使用量は特に制限されず、経済性を考慮し
て適切に設定すれば良い。
【0016】接触還元反応は、好ましくは、常圧〜1M
Paの水素雰囲気下、好ましくは、10〜100℃で行
うことができる。
Paの水素雰囲気下、好ましくは、10〜100℃で行
うことができる。
【0017】また、本発明の方法は、光学活性なR体又
はS体の1−ベンジル−3−アジドピロリジンを出発原
料として用いることにより、対応する光学活性な1−ベ
ンジル−3−アミノピリロジンを得ることができる。
はS体の1−ベンジル−3−アジドピロリジンを出発原
料として用いることにより、対応する光学活性な1−ベ
ンジル−3−アミノピリロジンを得ることができる。
【0018】還元反応後は、触媒の濾過等の後処理後、
濃縮、蒸留等の通常の単離操作により容易に目的物を単
離することができる。
濃縮、蒸留等の通常の単離操作により容易に目的物を単
離することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】(実施例1)R−1−ベンジル−3−アジ
ドピロリジン1.69gをメタノール20.32gに溶
解した。水1.0gとラネーニッケル触媒0.20gを
添加し、撹拌下、室温にて水素圧0.2MPaで接触還
元させた。約15分に一回、減圧水素置換を実施しつつ
反応をHPLCにてモニターし、3時間目で反応が完結
していることを確認した。触媒を濾過し、濾液を濃縮し
てR−1−ベンジル−3−アミノピロリジン1.41g
を淡黄色オイルとして得た。収率は96%、反応中のラ
セミ化は1%以内であった。
ドピロリジン1.69gをメタノール20.32gに溶
解した。水1.0gとラネーニッケル触媒0.20gを
添加し、撹拌下、室温にて水素圧0.2MPaで接触還
元させた。約15分に一回、減圧水素置換を実施しつつ
反応をHPLCにてモニターし、3時間目で反応が完結
していることを確認した。触媒を濾過し、濾液を濃縮し
てR−1−ベンジル−3−アミノピロリジン1.41g
を淡黄色オイルとして得た。収率は96%、反応中のラ
セミ化は1%以内であった。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、上述の如く、安価な試
剤を使用し、厳密な反応条件の制御を必要とせずに1−
ベンジル−3−アジドピロリジンを還元することにより
1−ベンジル−3−アミノピロリジンを製造することが
できる。
剤を使用し、厳密な反応条件の制御を必要とせずに1−
ベンジル−3−アジドピロリジンを還元することにより
1−ベンジル−3−アミノピロリジンを製造することが
できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 1−ベンジル−3−アジドピロリジン
を、ニッケル、コバルト、鉄、銅の何れかを主な金属成
分とするラネー金属触媒又は還元金属触媒を用いて、接
触還元することを特徴とする1−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンの製造方法。 - 【請求項2】 水の存在下で還元反応を実施する請求項
1記載の製造方法。 - 【請求項3】 主な金属成分がニッケルであるラネー金
属触媒を用いる請求項1又は2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 光学活性な1−ベンジル−3−アジドピ
ロリジンを使用し、光学活性な1−ベンジル−3−アミ
ノピロリジンを取得する請求項1、2又は3に記載の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002120781A JP2003313164A (ja) | 2002-04-23 | 2002-04-23 | 1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002120781A JP2003313164A (ja) | 2002-04-23 | 2002-04-23 | 1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003313164A true JP2003313164A (ja) | 2003-11-06 |
Family
ID=29536910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002120781A Pending JP2003313164A (ja) | 2002-04-23 | 2002-04-23 | 1−ベンジル−3−アミノピロリジンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003313164A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009145320A1 (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-03 | 東ソー株式会社 | ヒドロキシアルキルトリエチレンジアミン類の製造方法、及びそれを用いたポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物 |
-
2002
- 2002-04-23 JP JP2002120781A patent/JP2003313164A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009145320A1 (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-03 | 東ソー株式会社 | ヒドロキシアルキルトリエチレンジアミン類の製造方法、及びそれを用いたポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物 |
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