JP2002348267A - ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンの製造方法 - Google Patents

ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンの製造方法

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JP2002348267A
JP2002348267A JP2001158288A JP2001158288A JP2002348267A JP 2002348267 A JP2002348267 A JP 2002348267A JP 2001158288 A JP2001158288 A JP 2001158288A JP 2001158288 A JP2001158288 A JP 2001158288A JP 2002348267 A JP2002348267 A JP 2002348267A
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JP
Japan
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methane
catalyst
bis
reaction
aminocyclohexyl
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JP2001158288A
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Hideki Omori
秀樹 大森
Kazuo Ozaki
和男 尾崎
Wataru Hayazaki
渉 早▲崎▼
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Maruzen Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Maruzen Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ビス(4−アミノフェニル)メタンを、
ルテニウム触媒及び水酸化カルシウム共存下に核水素化
させるビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンの製造
方法。 【効果】 ルテニウム触媒に煩雑な処理を施す必要がな
く、しかも通常の低圧条件下で、ビス(4−アミノシク
ロヘキシル)メタンを経済的、かつ効率的に製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、経済的かつ効率的
にビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンを製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)メタンの製造方法としては、ビス(4−アミノフェ
ニル)メタンをアルカリ調製触媒の存在下で核水素化す
る方法(米国特許第3,636,108号、同第3,697,449号)が
提案されている。これらの方法において、アルカリ調製
はアルミナ、硫酸バリウム等の支持体に担持させたルテ
ニウム触媒とアルカリ金属水酸化物又はアルコラートを
接触させて行われるが、触媒調製は煩雑であり、また、
トランス−トランス異性体含量の少ないものを得るに
は、高圧の条件下で行なう必要があるなど、安全性、経
済性の点で問題があった。
【0003】また、ロジウム成分を触媒に使用する方法
(米国特許第3,591,635号、同第3,856,862号)が提案さ
れている。これらの方法は、触媒の前処理又はアンモニ
ア存在下でビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンを
製造するものであるが、製造工程が煩雑であるという問
題がある。
【0004】更に、予め炭酸金属塩の存在下、湿式還元
により活性化されたルテニウム触媒を用いて液状ビス
(4−アミノシクロヘキシル)メタンを製造する方法
(特開平8-92175号)も提案されているが、触媒の前処
理が煩雑であり、経済的とは言い難いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、経済的かつ効率的にビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)メタンを製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意検討を重ねた結果、ビス(4−アミノフ
ェニル)メタンを核水素化する際に、ルテニウム触媒と
ともに水酸化カルシウムを共存させれば、予め触媒に煩
雑な処理を施す必要もなく、簡潔な方法で、経済的かつ
効率的にビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンが得
られることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、ビス(4−アミノフ
ェニル)メタンを、ルテニウム触媒及び水酸化カルシウ
ム共存下に核水素化させることを特徴とするビス(4−
アミノシクロヘキシル)メタンの製造方法を提供するも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いるルテニウム触媒と
しては、ルテニウム金属、ルテニウム酸化物又はルテニ
ウム水酸化物を、アルミナ、炭素、シリカ等の不活性担
体に担持させたものであれば特に制限されずに使用する
ことができる。担体に担持されるルテニウム量は、ルテ
ニウム金属換算で0.1〜5重量%であるのが好まし
い。ルテニウム触媒の形態は、粉末、ペレット等のいず
れでも良いが、処理が容易なことから、粉末状のものが
好ましい。
【0009】ルテニウム触媒の使用量は、原料のビス
(4−アミノフェニル)メタン100重量部に対して
0.5〜20重量部、特に2〜15重量部であるのが、
十分な反応速度と選択率が得られるとともに、経済的に
も有利である。
【0010】また、本発明において、ルテニウム触媒と
ともに用いる水酸化カルシウムの使用量は、活性化効果
を有する範囲であれば特に制限されないが、ルテニウム
触媒100重量部に対して10〜500重量部、特に3
0〜200重量部であるのが好ましい。
【0011】核水素化反応時には溶媒を用いることがで
き、かかる溶媒としては、触媒の活性化がなされれば特
に制限されないが、例えばテトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジエチレングリコールジメチルエーテル(以下
「ジグライム」と称する)等が挙げられる。これらの溶
媒は、原料のビス(4−アミノフェニル)メタン100
重量部に対して50〜500重量部、特に100〜30
0重量部用いるのが好ましい。
【0012】水素化反応は、90〜230℃、特に10
0〜200℃にて、5〜20MPaで2〜10時間行な
うのが好ましい。なお、本発明で得られるビス(4−ア
ミノシクロヘキシル)メタンには、シス−シス体、シス
−トランス体及びトランス−トランス体の3種の異性体
が存在し、製造時の反応温度、触媒量等により、異性体
比率が異なる目的物が得られる。
【0013】反応後、通常の精製工程、例えば溶媒を蒸
留除去し、単蒸留することにより、目的とするビス(4
−アミノシクロヘキシル)メタンを高純度で得ることが
できる。
【0014】本発明の製造方法は、流動床反応方式のみ
ならず、固定床を用いた連続方式においても適用するこ
とができる。
【0015】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、各実施例において、ビス(4−アミノフェニル)
メタンの反応率は、ガスクロマトグラフィー(GC10
0%−[ビス(4−アミノフェニル)メタン残率%+中
間体生成率%×1/2])で分析して求めた。また、異
性体比率は、ガスクロマトグラフィー分析値より、目的
物からの割合で算出した。
【0016】実施例1 電磁攪拌機付きの内容積100mLのステンレス製オート
クレーブに、ビス(4−アミノフェニル)メタン15
g、ジグライム45g、5重量%ルテニウム/炭素触媒
0.15g及び水酸化カルシウム0.6gを仕込み、水
素圧7MPa、反応温度190℃で4時間反応させた。
反応後、触媒を濾別し、濾液を分析した。得られた反応
率、生成物純度及び異性体比率を表1に示す。
【0017】実施例2 ルテニウム触媒として、5重量%ルテニウム/アルミナ
触媒0.15gを用いる以外は実施例1と同様に反応を
行なった。得られた反応率、生成物純度及び異性体比率
を表1に示す。
【0018】実施例3 電磁攪拌機付きの内容積100mLのステンレス製オート
クレーブに、ビス(4−アミノフェニル)メタン30
g、テトラヒドロフラン30g、5重量%ルテニウム/
アルミナ触媒0.6g及び水酸化カルシウム0.6gを
仕込み、水素圧7MPa、反応温度190℃で4時間反
応させた。反応後、触媒を濾別し、濾液を分析した。得
られた反応率、生成物純度及び異性体比率を表1に示
す。
【0019】実施例4 触媒として、5重量%ルテニウム/アルミナ触媒3.0
g及び水酸化カルシウム3.0gを用い、反応温度を1
30℃とする以外は実施例3と同様に反応を行なった。
得られた反応率、生成物純度及び異性体比率を表1に示
す。
【0020】実施例5 触媒として、5重量%ルテニウム/アルミナ触媒3.6
g及び水酸化カルシウム3.6gを用い、反応を120
℃、5.5時間とする以外は実施例3と同様に反応を行
なった。得られた反応率、生成物純度及び異性体比率を
表1に示す。
【0021】比較例1 水酸化カルシウムを用いない以外は実施例1と同様に反
応を行なった。得られた反応率、生成物純度及び異性体
比率を表1に示す。
【0022】比較例2 水酸化カルシウムを用いない以外は実施例2と同様に反
応を行なった。得られた反応率、生成物純度及び異性体
比率を表1に示す。
【0023】比較例3 水酸化カルシウムを用いない以外は実施例3と同様に反
応を行なった。得られた反応率、生成物純度及び異性体
比率を表1に示す。
【0024】比較例4 水酸化カルシウムを用いない以外は実施例4と同様に反
応を行なった。得られた反応率、生成物純度及び異性体
比率を表1に示す。
【0025】比較例5 触媒として、5重量%ルテニウム/アルミナ触媒6.0
gを用い、水酸化カルシウムを用いない以外は実施例5
と同様に反応を行なった。得られた反応率、生成物純度
及び異性体比率を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から明らかなように、本発明方
法によれば、目的物の収率を増加させることができる。
また、実施例5及び比較例5より、ルテニウム触媒に水
酸化カルシウムを共存させると、使用するルテニウム触
媒を大幅に低減できることがわかる。さらに、本発明方
法によれば、反応温度190℃と高温で反応させると
(実施例1〜3)、トランス−トランス異性体含量50
%以上の固体の目的物を、一方、反応温度120℃の低
温で反応させると(実施例5)、トランス−トランス異
性体含量26%以下の液体の目的物が得られた。
【0028】実施例6 反応を130℃、4時間とする以外は実施例5と同様に
反応を行ない、反応後に濾別して回収した触媒を5回再
利用した。得られた反応率、生成物純度及び異性体比率
を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】表2の結果から明らかなように、本発明方
法によれば、反応後に触媒を回収して再利用しても、触
媒の活性と目的物の収率は低下することがなかった。ま
た、得られる目的物の異性化体比率も、ほとんど変化が
認められなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ルテニウム触媒に煩雑
な処理を施す必要がなく、しかも通常の低圧条件下で、
ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンを経済的かつ
効率的に製造することができる。また、用いた触媒は、
反応後に濾別等により回収して再利用することが可能で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 和男 千葉県市原市青葉台4−7−4 (72)発明者 早▲崎▼ 渉 千葉県市原市惣社4−11−14 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 BA06 BA23 BA29 BE20 4H039 CA40 CB10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビス(4−アミノフェニル)メタンを、
    ルテニウム触媒及び水酸化カルシウム共存下に核水素化
    させることを特徴とするビス(4−アミノシクロヘキシ
    ル)メタンの製造方法。
JP2001158288A 2001-05-28 2001-05-28 ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンの製造方法 Pending JP2002348267A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109535007A (zh) * 2018-11-07 2019-03-29 万华化学集团股份有限公司 一种二氨基二环己基甲烷同分异构体分离方法
US10294194B2 (en) 2015-03-09 2019-05-21 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Isomerization method for diaminodicyclohexylmethane

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US10294194B2 (en) 2015-03-09 2019-05-21 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Isomerization method for diaminodicyclohexylmethane
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