JP2003313088A - 結晶直径制御装置及び方法 - Google Patents

結晶直径制御装置及び方法

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JP2003313088A
JP2003313088A JP2002117748A JP2002117748A JP2003313088A JP 2003313088 A JP2003313088 A JP 2003313088A JP 2002117748 A JP2002117748 A JP 2002117748A JP 2002117748 A JP2002117748 A JP 2002117748A JP 2003313088 A JP2003313088 A JP 2003313088A
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pulling
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melt
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Noriaki Yamada
典章 山田
Toshifumi Yoneuchi
敏文 米内
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Japan Steel Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高粘性の酸化物結晶であっても直
径の測定誤差を小さくでき、高品質な結晶を作製するこ
とのできる結晶直径制御装置及び方法を提供することを
目的とする。 【解決手段】 本発明による結晶直径制御装置は、チョ
クラルスキー法によりるつぼ(8)内で成長させる結晶(7)
を引き上げる引き上げ軸(3)に掛かる回転トルクを検出
する回転トルクメータ(14)と、前記引き上げ軸(3)を軸
方向に直交する方向に移動させる引き上げ軸移動ステー
ジ(15)と、前記回転トルクメータ(14)で検出されるトル
ク値に基づいて前記るつぼ(8)内の融液の粘度を演算す
ると共に、前記トルク値と前記粘度の比に基づいて前記
るつぼ(8)内の融液の温度中心を検知し、前記引き上げ
ステージ(15)を駆動制御して前記引き上げ軸(3)を移動
させることにより、前記結晶(7)の成長中心を前記温度
中心に一致させる制御手段(12)とを備える構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法による光学用及び電子機器用の結晶製造における直径
制御装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のチョクラルスキー法によって作製
される単結晶の直径を監視・制御する方法としては、特
許第2563327号、特許第2601930号及び特
許第2814035号の各公報に記載されている方法が
ある。これらの方法では、ロードセルで成長中の結晶の
重量変化を計測し、引き上げ軸を回転させながら引き上
げる単結晶の直径を計算し制御するために、モニタカメ
ラにより結晶の直径を計測している。また、特開平5−
279173号公報記載の方法では、最初に複数個のダ
ミーの種結晶を四方向に配置して、結晶成長の異方性か
ら温度分布の中心を検出し、真の種結晶をるつぼ内の温
度中心部に配置して、重量変化のみから直径を算出して
いる。
【0003】ここで、上述したモニタカメラにより結晶
の直径を計測する方法について図を用いて説明する。図
4において1はロードセル、2はモニタカメラ(または
CCDカメラ)、3は引き上げ軸であり、この引き上げ
軸3はロードセル1を支持し、モータにより回転駆動さ
れる。フォースバー4は引き上げ軸3の内側にあってロ
ードセル1に接続されていて、引き上げ軸3が回転する
ことによって同時に回転する。
【0004】5は引き上げ軸移動ステージであり、これ
により引き上げ軸3は水平面内で直交するX、Y方向に
移動調節される。6は種結晶であり、フォースバー4の
先端に取り付けられて引き上げ軸3及びフォースバー4
と共に回転しながらゆっくりと上方に引き上げられるこ
とで、結晶7を引き上げる起点になり、その成長方位を
決定するために用いられる。
【0005】るつぼ8は結晶7の原料を加熱溶融するた
めに用いられる。9の加熱器は高周波誘導加熱式の装置
においては高周波コイル、抵抗加熱式の装置においては
ヒータで構成されており、出力調整器10で電流制御さ
れることにより、るつぼ8の温度を調節する。11はロ
ードセル1から出力される(重量を表す)信号を増幅す
るアンプであり、その信号を制御手段であるコンピュー
タ12にデジタル信号に変換した後に取り込む。コンピ
ュータ12は観察窓13を通してモニタカメラ2から得
られる画像信号を元にソフトウェアにより結晶7の中心
と直径を計算すると共に、アンプ11からの信号による
重量の増加量に基づき、予め記憶保持してある密度デー
タを用いて結晶7の体積変化をソフトウェアにより計算
する。
【0006】次に、従来のチョクラルスキー法における
単結晶直径制御方法について説明する。結晶7を引き上
げる最初の工程においては、まず、種結晶6を回転させ
てるつぼ8のずれを確認し、引き上げ軸移動ステージ5
を調節して種結晶6の中心とるつぼ8の中心を手動で一
致させる。その後るつぼ8内で原料を加熱溶融する。次
に引き上げ軸3及びフォースバー4を下げて、種結晶6
をるつぼ8内の融液表面に接触させる。種結晶6が融液
表面に接触することで、種結晶6近傍の原料融液は熱伝
導で温度が下がり、結晶化して種結晶6に付着する。
【0007】前記中心を一致させた後に、引き上げ軸3
及びフォースバー4を所定の速度で上方へ移動させる。
その後、図5に示す結晶7の上部に位置するほぼ円錐状
の形状(以下、第1領域7Aと称する)になるように、
出力調整器10により高周波コイルもしくは加熱器9に
通電させる電流を制御する。このとき、モニタカメラ2
からの画像を元にコンピュータ12で成長した結晶7の
直径を算出して出力調整器10にフィードバックして制
御する。
【0008】ロードセル1で検出される重量増加を示す
出力信号は変化量が小さいため、アンプ11で増幅し、
コンピュータ12で体積変化に換算してからモニタす
る。次いで、結晶7の直径が目標値に到達したら、図5
に示す円柱状の部分(以下、第2領域7Bと称する)の
様に、直径を一定にするためアンプ11で増幅したロー
ドセル1からの出力信号をコンピュータ12で体積変化
に換算し、その直径変化量が一定になるように出力調整
器10にフィードバックして出力調整器10により高周
波コイル又は加熱器9に通電する電流を制御する。
【0009】また、上述した工程以外に、第2領域にお
ける直径の制御をモニタカメラ2からの画像に基づいて
行う方法もある。この方法では、成長した結晶7の直径
をコンピュータ12で算出して出力調整器10にフィー
ドバックして制御する。最後に、図5に示す結晶7の下
部に位置する円錐状の部分(以下、第3領域7Cと称す
る)は、アンプ11で増幅したロードセル1からの出力
信号をコンピュータ12で直径変化に換算し、その直径
変化量が減少するように出力調整器10にフィードバッ
クして出力調整器10により高周波コイル又は加熱器9
に通電する電流を制御する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置は以上のよ
うに構成されていたため、次のような課題が存在してい
た。即ち、第1領域7Aでは重量増加量が少ないので、
ロードセルからの出力信号のみによる制御方法では、装
置周辺から発生するノイズの影響が大きく、制御上の支
障が生じるという課題があった。また、モニタカメラの
画像に基づく制御方法では、第2領域7Bや第3領域7
Cにおいても結晶7の直径を小さくするように制御する
ときには、引き上げられた結晶7の陰で結晶7と融液の
境界を画像に基づいて正確に識別できないという課題が
あった。
【0011】図6において、(A)段の(ア)は理想的
な原料融液の流れを示し、(B)段の(ア)は均一な形
状で断面方向に均一に成長した理想的な結晶を示してい
る。従来の結晶直径制御装置で必要となる観察窓は、観
察窓から輻射して逃げる熱量が多いため、るつぼ及び耐
火物の周方向に不均一な温度分布を生じさせてしまう。
このため、図6(A)段の(イ)の様な不均一な原料融
液の流れを生じさせ易く、このような不均一な温度分布
により、るつぼやアフタヒータが変形し易くなるため、
図6(A)段の(ウ)の様な不均一な原料融液の流れが
生じていた。
【0012】これらの温度分布の不均一(温度中心のず
れ)によって生じた不均一な原料融液の流れは、結果と
してそれぞれ図6(B)段の(イ)または(ウ)に示す
様に、結晶断面が真円ではなく(中央に示す真円から斜
線部がはみ出た)歪んだ形状となり、結晶の成長が不均
一になり、結晶の品質が不均一なものになるという課題
があった。さらに、酸化物単結晶の原料融液の粘性が高
い場合には、融液が結晶の部分に広範囲で付着するため
に、結晶と融液の境界が不明瞭になりやすく、画像によ
る識別が困難であるという課題があった。
【0013】また、高融点酸化物では、るつぼ上部の耐
火物による断熱保温の効果をより高めるために、構造が
複雑になりモニタカメラにより結晶と融液界面を観察す
るスペースを作ることが困難で、また観察窓からの熱輻
射により均熱性が悪く、さらに熱輻射による温度低下が
生じるため作製した結晶にクラックが生じやすくなると
いう課題があった。
【0014】本発明は、上述のような課題を解決するた
めになされたもので、引き上げ軸もしくはフォースバー
にかかるトルクと重量変化量に基づいて結晶の直径制御
を行うと共に装置内の温度中心を検出し、結晶の中心と
るつぼ内の温度中心とを合わせることにより、高粘性の
酸化物結晶であっても直径の測定誤差を小さくでき、ま
た、観察窓を必要としないため均熱性の低下による成長
中の結晶へのクラックの発生を防止できる結晶直径制御
装置及び方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の結晶直径制御装
置は、チョクラルスキー法によりるつぼ内で成長させる
結晶を引き上げる引き上げ軸に接続された回転トルクメ
ータと、前記引き上げ軸を軸方向に直交する方向に移動
させる引き上げ軸移動ステージと、前記回転トルクメー
タで検出されるトルク値に基づいて前記るつぼ内の融液
の粘度を演算すると共に、前記トルク値と前記粘度の比
に基づいて前記るつぼ内の融液の温度中心を検知し、前
記引き上げステージを駆動制御して前記引き上げ軸を移
動させることにより、前記結晶の成長中心を前記温度中
心に一致させる制御手段とを備える。
【0016】また、前記結晶の重量を計測するためのロ
ードセルをさらに備え、前記制御手段は、前記ロードセ
ルで計測された前記結晶の重量と密度データに基づいて
前記結晶の体積を求めると共に、前記結晶の引き上げ条
件に基づいて前記結晶の直径を求め、前記結晶の第2領
域における直径の時系列的な変化量を一定に制御する。
【0017】本発明の単結晶直径制御方法は、チョクラ
ルスキー法によりるつぼ内で成長させる結晶を引き上げ
る引き上げ軸に接続された回転トルクメータで回転トル
クを検出する工程と、前記回転トルクメータで検出され
るトルク値に基づいて前記るつぼ内の融液の粘度を演算
すると共に、前記トルク値と前記粘度の比に基づいて前
記るつぼ内の融液の温度中心を検知する工程と、前記引
き上げ軸を軸方向に直交する方向に移動させる引き上げ
軸移動ステージを駆動制御して前記引き上げ軸を移動さ
せることにより、前記結晶の成長中心を前記温度中心に
一致させる工程とを備える。
【0018】また、前記結晶の重量を計測する工程と、
前記結晶の重量を計測するためのロードセルで計測され
た前記結晶の重量と密度データに基づいて前記結晶の体
積を求めると共に、前記結晶の引き上げ条件に基づいて
前記結晶の直径を求め、前記結晶の第2領域における直
径の時系列的な変化量を一定に制御する工程とをさらに
備える。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による結
晶直径制御装置及び方法の好適な実施の形態について詳
細に説明する。なお、従来装置と同一または同等部分に
は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0020】本発明では、従来と同様にロードセルによ
る重量変化測定を行う他、歪みゲージ式の回転トルクメ
ータを設け、トルク値に基づいて融液の粘度を検知し、
これらの比に基づいてるつぼ内の温度中心を求め、るつ
ぼ内の温度中心と結晶の中心とを一致させる。ロードセ
ルで検出される結晶の重量と結晶の固有値である密度と
に基づき結晶の体積を求め、この体積と引き上げ条件
(引き上げ速度、引き上げの所要時間及び融液温度)と
に基づいて結晶の直径を算出する。そして、結晶の第2
領域における重量の時系列的な変化と直径の時系列的な
変化を一定にするような制御を行いながら、均一性が高
くかつ高品質な単結晶を作製する。
【0021】図1はトルクメータ付きロードセルの構造
を概略的に示す構成図である。図1において、符号14
で示されるものは回転トルクメータであり、この回転ト
ルクメータ14は、歪みゲージ21A、21B、起歪体
22、ハウジング23、ダイヤフラム24で構成され
る。前記歪みゲージ21A、21Bにはフォースバー4
を介して種結晶6及び引き上げる結晶7にかかる荷重が
伝達される。歪みゲージ21Aは上下方向のセンサであ
り重量変化を測定し、歪みゲージ21Bは回転方向のセ
ンサでトルクを測定する。
【0022】図2において、コンピュータ12は回転ト
ルクメータ14で検出されるトルクの変化をソフトウェ
アで解析することにより融液の温度中心を求める。ま
た、コンピュータ12はロードセル1から出力される信
号により重量の増加量を検知し、予め記憶保持してある
密度データを用いて前記重量変化から結晶7の体積変化
をソフトウェアにより計算し、この体積と引き上げ条件
(引き上げ速度、引き上げの所要時間及び融液温度)と
に基づいて結晶7の直径を算出する。さらにまた、引き
上げ軸移動ステージ15は、コンピュータ12からの指
令に基づいて自動的に引き上げ軸3の位置を移動させる
ことができるように従来の引き上げ軸移動ステージを改
良したものである。
【0023】前記回転トルクメータ14は、ロードセル
1内に配置されており(図4参照)、種結晶6を通して
フォースバー4にかかるトルクを測定する。ここで、一
般的に回転粘度計による粘度ηの計算式は次式(クエッ
ト−ハチェックの回転粘度計の原理式)で表される。 η=(kθ/4πhΩ)×(1/r−1/R) ここに、rは種結晶の半径、Rはるつぼの内半径、Ωは
るつぼの回転速度(通常は種結晶を回転させるので、実
際は種結晶に対するるつぼの回転速度)、hは種結晶が
原料融液に浸っている部分の長さである。
【0024】また、kはねじり定数(トルク計固有の特
性値)、θはねじり角である。ここに、ねじり角θとは
フォースバー4、種結晶6、回転トルクメータ14の全
てに掛かる回転力に対するずれの角度である。なお、サ
ールの回転粘度計の式(原理式)によれば、前記kθが
フォースバー4、種結晶6、回転トルクメータ14の全
てに掛かる回転トルクとなるが、ここでは回転トルクメ
ータ14によって検出される回転トルクをkθとして用
いる。従って、特許請求の範囲における「回転トルクメ
ータ14で検出されるトルク値」とは、前記kθによっ
て表される回転トルク(フォースバー4、種結晶6、回
転トルクメータ14の全てに掛かる回転トルク)を意味
するものとする。
【0025】上式において、粘度ηの値は、単結晶材料
の組成によって決まり、また、温度特性を有するため、
η/kθを最小値とする時に種結晶6が融液の温度中心
に位置することとなり、即ち、るつぼ8内の温度中心を
検知することができる。また、結晶7の固有値である密
度とロードセル1で検出される結晶7の重量とに基づい
て結晶7の体積が求まり、この体積と、引き上げ条件
(引き上げ速度、引き上げ時間及びるつぼ8内の融液温
度)とに基づいて結晶7の直径を算出することができ
る。なお、回転トルクメータ14は、ロードセル1内で
はなく、ロードセル1とは別体として配設されていても
よい。
【0026】図3は、本発明の結晶直径制御装置による
結晶断面の中心のずれを従来装置によるずれと比較して
表す特性図である。この特性は、直径50mmの白金る
つぼを使用し、ニオブ酸リチウム単結晶(LiNb
)を引き上げ速度5mm/h、引き上げ軸3の軸回
転数50rpm、窒素ガス流量100ml/minの雰
囲気下で作製した場合の特性であり、結晶7の軸方向に
垂直な断面の直径が最長の方向と最短の方向との2方向
において、それぞれを直径とした場合に得られる円の中
心が2方向においてどの程度ずれているかを示してい
る。従来の観察窓のある結晶直径制御装置では、中心の
ずれも大きく値もばらついているが、観察窓のない結晶
直径制御装置では、ずれもばらつきも小さく、回転の中
心(結晶の成長中心)から均質な方向に結晶成長し、断
面方向の結晶の品質が均一である。
【0027】次に、図2を用いて本発明の結晶直径制御
装置の動作について説明する。まず、結晶7を引き上げ
る最初の工程においては、引き上げ軸3及びフォースバ
ー4を下げて、種結晶6をるつぼ8内の融液表面に接触
させる。種結晶6が原料融液表面に接触することによ
り、種結晶6近傍の原料融液の温度は熱伝導によって下
がるので、融液が結晶化して種結晶6に付着し、結晶7
が成長する。
【0028】このとき、種結晶6を原料融液表面に接触
させたまま、コンピュータ12により引き上げ軸移動ス
テージ15を調節して、引き上げ軸3に直交する水平面
内においてX、Y座標の異なる複数の位置において、回
転トルクメータ14から伝送される出力信号(トルク
値)に基づいてコンピュータ12で粘度ηを求める。
【0029】前記複数位置のうち、粘度ηが最小値を示
すときに種結晶6の中心がるつぼ8の温度中心に位置
し、これにより種結晶6の中心に結晶7が成長すること
になるので、引き上げ軸移動ステージ15を調節して結
晶7の中心とるつぼ8の温度中心を一致させる。これら
二つの中心を一致させてから引き上げ軸3及びフォース
バー4を所定の速度で上方へ移動させる。その後、ロー
ドセル1の出力信号をアンプ11で増幅してコンピュー
タ12で(密度データを用いて)体積変化に換算し、さ
らに出力調節器10により高周波コイル又は加熱器9に
通電する電流を制御することにより、結晶7の第1領域
7A及び第2領域7Bを作製する。
【0030】即ち、結晶7の第1領域7Aを作製するに
は、ロードセル1からの出力信号に基づいて引き上げた
結晶7の体積を求め、この体積に基づいて回転トルクメ
ータ14からの出力信号をコンピュータ12で(引き上
げ速度、引き上げ時間及び融液温度を用いて)直径変化
に換算し、その直径変化量が増大するように出力調節器
10にフィードバックして出力調節器10により高周波
コイル又は加熱器9に通電する電流を制御する。
【0031】一方、結晶7の第2領域7Bを作製するに
は、ロードセル1からの出力信号に基づいて引き上げた
結晶7の体積を求め、この体積に基づいて回転トルクメ
ータ14からの出力信号をコンピュータ12で(引き上
げ速度、引き上げ時間及び融液温度を用いて)直径変化
に換算し、その直径変化量が一定(零)となるように出
力調節器10にフィードバックして出力調節器10によ
り高周波コイル又は加熱器9に通電する電流を制御す
る。このように、結晶7の直径の時系列的な変化を一定
にするように結晶作製条件を制御するので、均一性が高
くかつ高品質な単結晶を作製することができる。
【0032】ただし、この工程でも引き上げた結晶7の
体積をロードセル1からの出力信号と密度データに基づ
いて求め、この体積に引き上げ速度、引き上げ時間及び
融液温度を用いることにより、コンピュータ12で回転
トルクメータ14の出力信号から結晶7の直径を計算
し、急激な直径増加が生じた時にコンピュータ12から
の信号で引き上げ軸3を急速に引き上げて結晶7を切り
離す緊急切り離し用の監視データとして用いることによ
り、異常動作時に装置を保護することができる。
【0033】最後に結晶7の第3領域7Cを作製する。
即ち、結晶7の第1領域7A及び第2領域7Bと同様
に、ロードセル1からの出力信号に基づいて引き上げた
結晶7の体積を求め、この体積に基づいて回転トルクメ
ータ14からの出力信号をコンピュータ12で(引き上
げ速度、引き上げ時間及び融液温度を用いて)直径変化
に換算し、その直径変化量が減少するように出力調節器
10にフィードバックして出力調節器10により高周波
コイル又は加熱器9に通電する電流を制御して結晶7を
作製する。
【0034】以上のように、本発明の結晶直径制御装置
によれば、均一性が高くかつ高品質な単結晶を作製でき
る。また、フォースバー4を介して回転トルクメータ1
4で回転トルクを計測し、引き上げている結晶7の直径
を算出するので、単結晶引き上げ装置の保温用耐火材の
形状や構造が単純なものにすることができる。また、保
温用耐火材にモニタカメラ用の観察窓や単結晶引き上げ
装置のチャンバーやフランジにモニタカメラを使用する
ための観察窓を設ける必要がないので、装置が安価で耐
久性の高いものとなる。さらに、このように保温用耐火
材に観察窓を設ける必要がないことにより、るつぼ8内
部の均熱性、保温性が良くなるので、引き上げた結晶7
にクラックが発生しにくく、良質な結晶が作製でき、そ
のうえ原料を溶融させるために必要な電気使用量も減
り、装置運転コストの低減が可能になる。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、結晶の成
長中心とるつぼ内の温度中心とを一致させることにより
高品質な結晶を作製することができる。請求項2記載の
発明によれば、直径の時系列的な変化量を一定に制御す
ることにより、高品質な結晶を作製することができる。
請求項3記載の発明によれば、結晶の成長中心とるつぼ
内の温度中心とを一致させることにより高品質な結晶を
作製することができる。請求項4記載の発明によれば、
直径の時系列的な変化量を一定に制御することにより、
高品質な結晶を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による結晶直径制御装置のトルクメータ
付きロードセルを概略的に示す構成図である。
【図2】本発明による結晶直径制御装置を概略的に示す
構成図である。
【図3】観察窓のある結晶直径制御装置と本発明の結晶
直径制御装置で引き上げた単結晶における断面の長手方
向から求めた中心と直径の最短部分で求めた中心のずれ
を比較して示す特性図である。
【図4】従来の結晶直径自動制御装置を概略的に示す構
成図である。
【図5】結晶直径制御装置によって直径が制御されて作
製される一般的な結晶を概略的に示す図である。
【図6】るつぼ内における原料融液の流れと、これによ
り作製される結晶の断面形状を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 ロードセル 3 引き上げ軸 4 フォースバー 6 種結晶 7 結晶 7A 第1領域 7B 第2領域 7C 第3領域 9 加熱器 10 出力調整器 11 アンプ 12 コンピュータ 14 回転トルクメータ 15 引き上げ軸移動ステージ 21A、21B 歪みゲージ 22 起歪体 23 ハウジング 24 ダイヤフラム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法によりるつぼ(8)内
    で成長させる結晶(7)を引き上げる引き上げ軸(3)に接続
    された回転トルクメータ(14)と、 前記引き上げ軸(3)を軸方向に直交する方向に移動させ
    る引き上げ軸移動ステージ(15)と、 前記回転トルクメータ(14)で検出されるトルク値に基づ
    いて前記るつぼ(8)内の融液の粘度を演算すると共に、
    前記トルク値と前記粘度の比に基づいて前記るつぼ(8)
    内の融液の温度中心を検知し、前記引き上げステージ(1
    5)を駆動制御して前記引き上げ軸(3)を移動させること
    により、前記結晶(7)の成長中心を前記温度中心に一致
    させる制御手段(12)とを備えることを特徴とする結晶直
    径制御装置。
  2. 【請求項2】 前記結晶(7)の重量を計測するためのロ
    ードセル(1)をさらに備え、前記制御手段(12)は、前記
    ロードセル(1)で計測された前記結晶(7)の重量と密度デ
    ータに基づいて前記結晶(7)の体積を求めると共に、前
    記結晶(7)の引き上げ条件に基づいて前記結晶(7)の直径
    を求め、前記結晶(7)の第2領域(7B)における直径の時
    系列的な変化量を一定に制御することを特徴とする請求
    項1記載の結晶直径制御装置。
  3. 【請求項3】 チョクラルスキー法によりるつぼ(8)内
    で成長させる結晶(7)を引き上げる引き上げ軸(3)に接続
    された回転トルクメータ(14)で回転トルクを検出する工
    程と、 前記回転トルクメータ(14)で検出されるトルク値に基づ
    いて前記るつぼ(8)内の融液の粘度を演算すると共に、
    前記トルク値と前記粘度の比に基づいて前記るつぼ(8)
    内の融液の温度中心を検知する工程と、 前記引き上げ軸(3)を軸方向に直交する方向に移動させ
    る引き上げ軸移動ステージ(15)を駆動制御して前記引き
    上げ軸(3)を移動させることにより、前記結晶(7)の成長
    中心を前記温度中心に一致させる工程とを備えることを
    特徴とする単結晶直径制御方法。
  4. 【請求項4】 前記結晶(7)の重量を計測する工程と、 前記結晶(7)の重量を計測するためのロードセル(1)で計
    測された前記結晶(7)の重量と密度データに基づいて前
    記結晶(7)の体積を求めると共に、前記結晶(7)の引き上
    げ条件に基づいて前記結晶(7)の直径を求め、前記結晶
    (7)の第2領域(7B)における直径の時系列的な変化量を
    一定に制御する工程とをさらに備えることを特徴とする
    請求項3記載の単結晶直径制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101414203B1 (ko) * 2012-11-26 2014-07-01 주식회사 엘지실트론 사파이어 단결정 성장장치 및 이를 이용한 사파이어 단결정 성장방법
CN112251806A (zh) * 2019-07-22 2021-01-22 爱思开矽得荣株式会社 驱动单元测量设备和具有该设备的硅晶体生长设备

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