JP2003312432A - 膝保護用エアバッグ装置 - Google Patents

膝保護用エアバッグ装置

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JP2003312432A JP2002124735A JP2002124735A JP2003312432A JP 2003312432 A JP2003312432 A JP 2003312432A JP 2002124735 A JP2002124735 A JP 2002124735A JP 2002124735 A JP2002124735 A JP 2002124735A JP 2003312432 A JP2003312432 A JP 2003312432A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エアバッグを、乗員側への突出量を抑えて、ケ
ースから車両後方側へ突出させることができ、極力、円
滑に上方へ展開膨張させることが可能な膝保護用エアバ
ッグ装置を提供すること。 【解決手段】折り畳まれた膝保護用のエアバッグ44
が、着座した乗員MDの膝Kの前方に配置されるケース
12に収納され、膨張用ガスの流入時、ケース12から
車両後方側へ突出して折りを解消させつつ、上方へ展開
膨張する。ケース12が、車両後方側を開口させた略四
角筒状の周壁部13と、周壁部13の車両前方側を塞ぐ
底壁部20と、を備えている。また、ケース12は、エ
アバッグ44の展開膨張時に、開口12a付近の上下方
向の幅寸法h1を、底壁部20の上下方向の幅寸法h2
よりも大きくし、かつ、開口12aの先端側を拡開させ
て構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膨張用ガスを流入
させて展開膨張するエアバッグが、着座した乗員の膝を
保護可能な膝保護用エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、乗員の膝を保護する装
置としては、WO02/04262に開示されるよう
に、ステアリングホイール下方のコラムカバー下部側に
配置されて、作動時に、エアバッグをコラムカバー後面
側の下部から上部に向かって展開膨張させ、膨張させた
エアバッグによって、運転者の膝を保護する構成のエア
バッグ装置があった。
【0003】上記構成のエアバッグ装置では、エアバッ
グは、車両後方側を開口させたケース内に折り畳まれて
収納されていた。そして、エアバッグは、ケースの開口
から車両後方側へ突出して、折りを解消しつつ上方側へ
展開して、膨張を完了させていた。
【0004】このエアバッグのケースから突出して膨張
を完了させるまでの挙動に関し、エアバッグは、極力、
乗員側へ突出することを抑えて、上方へ展開することが
望ましい。また、エアバッグは、ケースの軸方向に沿っ
て突出することから、特に、ケースの軸方向が、水平方
向に近似している場合には、エアバッグの乗員側への突
出量が多くなり易かった。
【0005】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、エアバッグを、乗員側への突出量を抑えて、ケース
から車両後方側へ突出させることができ、極力、円滑に
上方へ展開膨張させることが可能な膝保護用エアバッグ
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1番目の膝保
護用エアバッグ装置は、折り畳まれた膝保護用のエアバ
ッグが、着座した乗員の膝の前方に配置されるケースに
収納され、膨張用ガスの流入時、ケースから車両後方側
へ突出して折りを解消させつつ、上方へ展開膨張すると
ともに、ケースが、車両後方側を開口させた略四角筒状
の周壁部と、周壁部の車両前方側を塞ぐ底壁部と、を備
える構成の膝保護用エアバッグ装置であって、ケース
が、エアバッグの展開膨張時に、開口付近の上下方向の
幅寸法を、底壁部の上下方向の幅寸法よりも大きくし、
かつ、開口の先端側を拡開させて構成されていることを
特徴とする。
【0007】上記構成の膝保護用エアバッグ装置では、
インフレーターからエアバッグ内に膨張用ガスが流入す
ると、エアバッグは、まず、ケース内において膨張し
て、ケース周壁部を押圧しつつ、ケース開口から車両後
方側に突出することとなる。
【0008】そして、本発明の膝保護用エアバッグ装置
では、ケースが、エアバッグの展開膨張時において、開
口付近の上下方向の高さ寸法を、底壁部の上下方向の高
さ寸法よりも大きくされるように、開口側を拡開させた
構成とされていることから、エアバッグは、ケース内に
おいて、折りを解消させつつ、ケース開口から車両後方
側へ突出することとなる。
【0009】このとき、例えば、エアバッグを、周壁部
における開口側を拡開させない構成、すなわち、開口側
の周壁部における対向する壁部相互を平行としている構
成のケースに収納させたエアバッグ装置では、エアバッ
グが、内部に膨張用ガスを流入させて、内圧を高めた状
態で、折り畳み部位をケース開口から車両後方側に向か
って突出させ、自由空間において折り畳みを解消させる
ように展開することとなる。これに対し、本発明の膝保
護用エアバッグ装置では、エアバッグが、ケース内にお
いて、折りを解消させつつ、ケース開口から車両後方側
へ突出することとなるため、エアバッグの内圧の上昇を
抑えた状態で、ケース開口から突出させることができ
る。そのため、本発明の膝保護用エアバッグ装置では、
開口側を拡開させない構成のケースにエアバッグを収納
させる場合に比して、相対的に、エアバッグを、車両後
方側への突出速度を低くして、車両後方側への突出量を
抑えた状態で、展開膨張させることができる。
【0010】従って、本発明の第1番目の膝保護用エア
バッグ装置では、エアバッグを、乗員側への突出量を抑
えて、ケースから車両後方側へ突出させることができ、
そして、極力、円滑に上方へ展開膨張させることが可能
となる。
【0011】なお、ケースにおける開口付近の上下方向
の幅寸法h1は、底壁部の上下方向の幅寸法h2に対し
て、1<h1/h2≦1.8の範囲内に設定されている
ことが好ましい。膝保護用エアバッグ装置を、ケースの
車両後方側をエアバッグカバーによって覆うとともに、
エアバッグカバーに、ケースから車両後方側に突出する
エアバッグにより押し開き可能な扉部を設ける構成とし
た場合に、突出するエアバッグにより、扉部を円滑に押
し開き可能とするためである。すなわち、ケース開口付
近の上下方向の幅寸法h1を、h1/h2の値が1.8
を超えるように設定すれば、扉部の開きが遅れて、エア
バッグの膨張開始から完了までの時間を長くしてしまう
虞れがあるためである。
【0012】また、上記構成の膝保護用エアバッグ装置
において、ケース周壁部における下壁部が、開口側端部
を、底壁部側端部より上方に位置させるように、配設さ
れている構成とすることが好ましい。
【0013】膝保護用エアバッグ装置を上記のような構
成とすれば、エアバッグは、ケース周壁部における下壁
部に案内されて、上方に向かうように展開膨張し易くな
る。そのため、エアバッグを、コラムカバー等の車体側
部材の後面に沿うように、展開させることが可能とな
る。
【0014】なお、エアバッグの展開膨張時に、ケース
周壁部における開口側を拡開させる構成は、当初から開
口側を拡開させる構成としてもよいが、ケースとして、
エアバッグの展開膨張時に、エアバッグの押圧力を利用
して、上壁部を変形させることにより、開口側を拡開さ
せる構成としてもよい。
【0015】また、本発明の第2番目の膝保護用エアバ
ッグ装置として、エアバッグが、左右方向に沿う折目を
付けて折り畳まれた部位の左右方向の両縁側を、折り畳
まれた部位の中央部付近の上方側若しくは下方側の一方
側に折り重ねるようにして、折り畳まれて収納され、ケ
ースが、エアバッグの展開膨張時に、開口付近における
上下方向の幅寸法を広げるように、ケース周壁部におけ
る上壁部若しくは下壁部の一方を変形可能とされている
構成としてもよい。
【0016】膝保護用エアバッグ装置をこのような構成
とした場合、膨張初期において、エアバッグが、左右方
向の両縁側の折り畳みを解消しつつ、ケース周壁部の上
壁部及び下壁部を押圧するように膨張すると、ケース周
壁部における上壁部若しくは下壁部が変形することとな
る。そして、エアバッグは、変形したケース内におい
て、折りを解消させつつ、ケース開口から車両後方側へ
突出することとなる。そのため、エアバッグの内圧の上
昇を抑えた状態で、ケース開口から突出させることがで
きる。また、このとき、ケースは、開口付近の左右方向
の幅寸法を狭めるように変形しない。そのため、エアバ
ッグは、ケース開口から、左右両縁側の折り畳み状態を
解消して、左右方向に広がった状態で、突出することと
なる。すなわち、第2番目の膝保護用エアバッグ装置で
は、エアバッグは、左右方向に広がりつつ、車両後方側
への突出速度を低くして、車両後方側への突出量を抑え
た状態で、ケース開口から突出することとなる。
【0017】従って、本発明の第2番目の膝保護用エア
バッグ装置においても、エアバッグを、乗員側への突出
量を抑えて、ケースから車両後方側へ突出させることが
でき、そして、極力、円滑に上方へ展開膨張させること
が可能となる。
【0018】また、上記構成の膝保護用エアバッグ装置
において、ケース周壁部におけるエアバッグの両縁側の
折り重ね方向側となる壁部が、変形するように構成する
ことが好ましい。
【0019】膝保護用エアバッグ装置を上記のような構
成とすれば、エアバッグの膨張初期において、エアバッ
グにおける左右方向の両縁側における折り畳み部位によ
り押圧されるケースの壁部が、変形することから、エア
バッグが、この壁部の変形に伴って、この折り畳み部位
の折り畳みを迅速に解消させることとなる。そのため、
エアバッグを、迅速に展開膨張させることが可能とな
る。
【0020】さらに、上記構成の膝保護用エアバッグ装
置において、エアバッグが、左右方向の両縁側を、折り
畳まれた部位の中央部付近の下方側に折り重ねるように
して、折り畳まれている構成とすることが好ましい。
【0021】膝保護用エアバッグ装置を上記のような構
成とすれば、エアバッグの展開膨張当初、下方側に折り
重ねるようにして折り畳まれた2つの折り畳み部位(以
下「第2折り畳み部位」とする)が、それぞれ、上方へ
回転して、左右方向に沿う折目を付けて折り畳まれた部
位(以下「第1折り畳み部位」とする)の中央部と左右
方向で略一致するように折りを復元するまで、第1折り
畳み部位の中央部側は、第2折り畳み部位により規制さ
れて、極力、部分的に上方へ膨張することが抑えられ
る。すなわち、第1折り畳み部位の折りの解消は、第2
折り畳み部位が第1折り畳み部位の中央部と左右方向に
沿って略一致した後に、エアバッグの左右方向の略全域
で、略均等に行われることとなる。そのため、エアバッ
グを、一層、左右方向に広がった状態で展開させること
が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0023】本発明の第1実施形態である膝保護用エア
バッグ装置S1は、図1〜4に示すごとく、乗員Mとし
ての運転者MDの膝Kを保護できるように、運転者MD
の車両前方側であるステアリングコラム3の下方に配設
されている。
【0024】なお、本明細書における上下、左右、及
び、前後は、膝保護用エアバッグ装置S1を車両に搭載
させた際の車両の上下・左右・前後に対応するものであ
る。
【0025】ステアリングコラム3は、図1に示すよう
に、ステアリングホイール1に連結されるコラム本体4
と、ステアリングホイール1の下方のコラム本体4を覆
うように配設されるコラムカバー8と、を備えて構成さ
れている。コラム本体4は、メインシャフト5と、メイ
ンシャフト5の周囲を覆うコラムチューブ6と、を備え
て構成されている。
【0026】コラムカバー8は、略四角筒形状の合成樹
脂製として、コラム本体4を覆うように、コラム本体4
の軸方向に沿って配設されている。コラムカバー8にお
けるインストルメントパネル(以下「インパネ」と省略
する)10から突出する部位の後面8aは、略長方形形
状とし、車両前後方向で、後上がりの曲面状に形成され
ている。
【0027】膝保護用エアバッグ装置S1は、折り畳ま
れたエアバッグ44、エアバッグ44に膨張用ガスを供
給するインフレーター36、折り畳まれたエアバッグ4
4とインフレーター36とを収納するとともに車両後方
側を開口させたケース12、及び、ケース12の車両後
方側を覆うエアバッグカバー22を、備えて構成されて
いる。
【0028】ケース12は、図1〜3に示すように、板
金製として、ステアリングコラム3の下部側に配置され
ており、車両後方側を開口させた略四角筒状の周壁部1
3と、周壁部13の車両前方側を塞ぐ底壁部17と、を
備えて構成されている。また、ケース12は、図2に示
すように、軸方向O1を水平方向に近似させて、車両後
方側を上方側とするように、若干傾斜して配設されてい
る。そして、ケース12は、開口12a付近の上下方向
の幅寸法h1を、底壁部17の上下方向の幅寸法h2よ
りも大きくして、開口12aの先端側を拡開させて構成
されている。実施形態では、周壁部13における上下方
向で対向する上壁部14と下壁部15において、上壁部
14は、開口側端部14a付近を底壁部17側の端部よ
り上方に位置するように、車両後方側に向かって上方に
傾斜させて配設されている。下壁部15は、平板状とし
て、ケース12の軸方向O1に沿って、開口側端部15
aを底壁部側端部15bよりも上方に位置させるよう
に、配設されている。そして、上壁部14の開口側端部
14a付近が、下壁部15の開口側端部15a付近より
も、後方側を上方側へ上げるような傾きを、大きくして
配設される構成である。
【0029】また、実施形態では、ケース12の開口1
2a付近における上下方向の幅寸法h1は、底壁部17
の上下方向の幅寸法h2に対して、1<h1/h2≦
1.8(望ましくは、1.2≦h1/h2≦1.6)の
範囲内に設定されている。エアバッグ44の車両後方側
への突出量を抑えるとともに、エアバッグカバー22に
配設される後述する扉部34を、突出するエアバッグ4
4により、円滑に押し開き可能とするためである。すな
わち、h1/h2の値が1.8より大きくなると、エア
バッグ44の車両後方側への突出量は抑えることができ
るが、突出するエアバッグ44により、扉部34を円滑
に押し開くことができず、扉部34の開きが遅れてエア
バッグ44の膨張開始から完了までの時間を長くしてし
まう虞れがあるためである。なお、実施形態の場合、ケ
ース開口12a付近における上下方向の幅寸法h1は、
開口側端部14aと、上壁部14の開口側端部14aか
ら下壁部15と略直交するように延ばした線と下壁部1
5の延長線との交点と、の間の寸法とされている(図2
参照)。
【0030】また、上壁部14と下壁部15との外周面
には、先端側の係止鉤部19aをケース開口12aから
離れるように、底壁部17側に反転させた複数の断面略
コ字形状のフック19が、固着されている。実施形態で
は、フック19は、上壁部14及び下壁部15に、それ
ぞれ、4個ずつ、配設されている(図4参照)。また、
周壁部13における右壁部17には、インフレーター3
6の後述する本体37の端部を挿通可能な挿通孔17a
が、形成されている(図3参照)。底壁部20には、イ
ンフレーター36の後述するボルト38cを挿通させる
ための挿通孔20aが、形成されている。このケース1
2は、図示しないブラケットを利用して、コラム本体4
近傍に配置される図示しないインパネリインフォースメ
ントに、連結固定されている。
【0031】エアバッグカバー22は、ポリオレフィン
系等の熱可塑性エラストマーから形成されて、ケース1
2の車両後方側を覆い可能なように、構成されている。
【0032】また、エアバッグカバー22は、アッパパ
ネル10aとロアパネル10bとからなるインパネ10
におけるコラムカバー8の周縁のロアパネル10b側に
配置されて、インパネ10から突出するコラムカバー8
の下側周縁を覆うこととなる。そして、エアバッグカバ
ー22は、ケース12の開口12aを覆う扉部34と、
扉部34の周囲に配置される一般部24と、を備えて構
成されている。
【0033】扉部34は、ケースの開口12aより僅か
に大きく形成されて、開口12aを覆う略長方形の板状
に形成されている。扉部34は、下端に、扉部34が開
く際の回転中心となるヒンジ部32を配置させ、ヒンジ
部32を除いた外周縁の逆U字形状の部位に、薄肉の破
断予定部31を配置させている。
【0034】一般部24における扉部34の周縁近傍と
なる部位には、ケース12の外周側において車両前方側
に突出するように配設される4つの側壁部27・28・
29・30が、配設されている。そして、ケース12の
上部側に配置される上側壁部27と、ケース12の下部
側に配置される下側壁部28と、が、エアバッグカバー
22をケース12に連結させるための連結壁部とされる
こととなる。上側壁部27・下側壁部28には、それぞ
れ、ケース12のフック19における係止鉤部19aに
周縁を係止される係止孔27a・28aが、形成されて
いる。
【0035】また、一般部24における所定位置には、
エアバッグカバー18をロアパネル10bに取付固定さ
せるための取付脚部25が、車両前方側に延びるように
形成されている。この取付脚部25は、ロアパネル10
bの係止穴10eの周縁に係止されることとなる。ロア
パネル10bは、ケース12を収納する収納凹部10c
を備える構成であり、収納凹部10cの周縁に形成され
るフランジ部10dに、係止穴10eが形成されている
(図3参照)。また、取付脚部25の元部には、リブ2
5aが形成されている。このリブ25aは、取付脚部2
5の係止穴10eへの係止時に、ロアパネル10bのフ
ランジ部10dに当接して、一般部24を支持するため
のものである。
【0036】インフレーター36は、図1〜3に示すよ
うに、軸方向を車両の左右方向に沿って配設されるシリ
ンダタイプとして構成され、略円柱状の本体37とディ
フューザー38とを備えて構成されている。本体37の
一端側には、複数のガス吐出口37aが、形成されてい
る。そして、本体37における他端側に、作動信号入力
用のリード線42を結線させたコネクタ41が、接続さ
れることとなる。ディフューザー38は、本体37を覆
い可能な略円筒状の板金製の保持筒部38aと、保持筒
部38aから突出する複数(実施形態では二本)のボル
ト38cと、を備えて構成されている。保持筒部38a
は、本体37のガス吐出口37aから吐出される膨張用
ガスを流出可能な複数のガス流出口38bを、車両搭載
状態の保持筒部38aにおける車両後方側の面に、開口
させて構成されている。
【0037】なお、このインフレーター36には、車両
に搭載されたエアバッグ作動回路が、車両の前面衝突を
検知した際、ステアリングホイール1に搭載された図示
しないエアバッグ装置とともに、リード線42を介し
て、作動信号が入力されることとなる。
【0038】エアバッグ44は、インフレーター36か
らの膨張用ガスの流入時、ケース12から車両後方側へ
突出して折りを解消させつつ、上方へ展開膨張するもの
で、可撓性を有したポリエステルやポリアミド糸等から
なる1枚の織布から形成されている。エアバッグ44
は、図5・6に示すように、展開膨張完了時の形状を略
長方形板状として、下端側のインフレーター36を収納
する取付部46と、取付部46の上方側に配置されて、
取付部46より左右方向の幅寸法を大きくする本体部4
5と、を備えて構成されている。取付部45は、エアバ
ッグ44の展開膨張完了時に、ケース12内に収納され
るとともに、インフレーター36を利用して、ケース1
2に保持される部位となる。本体部45は、エアバッグ
44の展開膨張時に、ケース開口12aから突出して展
開膨張し、運転者MDの膝K(KR・KL)を保護する
部位である(図1・4参照)。また、本体部45は、エ
アバッグ44の膨張完了時に、コラムカバー後面8a側
の上端8b付近まで、覆い可能とされている。
【0039】また、エアバッグ44は、1枚の織布から
なるエアバッグ素材を、エアバッグ44の下端44aと
なる部位で折り返して、後述するテザー50・51を縫
着させるとともに、折り返して対向する部位の周縁相互
を縫合して、形成されている。そして、エアバッグ44
は、それぞれ、略扇形状とする運転者MD側の乗員側壁
部48と、コラムカバー8側の車体側壁部49と、を備
えて、構成されている。
【0040】車体側壁部48の下部側における取付部4
6の部位には、2つの挿通孔46a・46aと1つの挿
通孔46bとが形成されている。挿通孔46a・46a
は、インフレーター36の各ボルト38cを挿通させる
ものであり、挿通孔46bは、インフレーター36の本
体37を挿通させるものである。そして、エアバッグ4
4は、挿通孔46bからインフレーター36の本体37
を突出させて、各挿通孔46aの周縁を、保持筒部38
aとケース12の底壁部20とに挟持されて、ケース1
2に取り付けられている。
【0041】また、エアバッグ44における本体部45
内には、上下二段に、左右方向に沿う帯状のテザー51
・52が配設されている。これらのテザー51・52
は、エアバッグ44の膨張完了時に、本体部45が、中
央部45a付近の肉厚を厚くさせず、エアバッグ44の
板形状を維持できるように、配設されている。そのた
め、テザー51・52は、本体部45の中央部45a付
近に配設されている。
【0042】各テザー51・52は、それぞれ、2枚の
布材から構成されて、各布材の一端を、乗員側壁部48
と車体側壁部49とに縫合し、対応しあう布材の他端相
互を縫合して、形成されている。
【0043】次に、このエアバッグ装置S1の組み立て
について説明する。まず、エアバッグ素材を折り返し、
乗員側壁部48や車体側壁部49の周縁相互やテザー5
1・52を縫合して、エアバッグ44を製造する。この
とき、未縫合部位44b(図5参照)を残して、その部
位44bからインフレーター36を収納して、各ボルト
38cを挿通孔46aから突出させ、インフレーター本
体37の元部側を挿通孔46bから突出させる。その
後、エアバッグ44の未縫合部位44bを縫合して、エ
アバッグ44を製造する。
【0044】次に、エアバッグ44を折り畳む。実施形
態の場合、エアバッグ44は、まず、図7のAに示すよ
うに、乗員側壁部48を車体側壁部49に当てて平らに
展開した状態から、図7のB・Cに示すように、エアバ
ッグ44の左右両縁44c・44dを、それぞれ、車体
側壁部49側に折り返すようにして、ケース12内に収
納可能な幅寸法とするように、縦折りをする。その後、
縦折りされたエアバッグ44を、図7のDに示すよう
に、上縁44e側から車体側壁部49側に向かってロー
ル巻きするように折り畳んで、横折り工程を完了し、エ
アバッグ44の折り畳み作業を完了する。
【0045】そして、エアバッグ44の折り畳み後に
は、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピング
フィルムにより、エアバッグ44をくるむ。なお、挿通
孔46a・46bから突出したインフレーター36のボ
ルト38cや本体37の端部は、ラッピングフィルムか
ら突出させておく。
【0046】次いで、インフレーター36の各ボルト3
8cをケース12の挿通孔20aから突出させるととも
に、インフレーター本体37の端部をケース12の挿通
孔17aから突出させるようにして、インフレーター3
6を、折り畳まれたエアバッグ44とともに、ケース1
2内に収納させ、各ボルト38にナット39を締結させ
れば、インフレーター36とエアバッグ44とを、ケー
ス12に収納させるとともに、ケース12に取り付ける
ことができる。
【0047】その後、ケース12の図示しないブラケッ
トを、既にアッパパネル10aやロアパネル10bを取
り付けた車両のインパネリインフォースメントに取り付
け、リード線42を結線させたコネクタ41をインフレ
ーター36の本体37に接続させる。次いで、エアバッ
グカバー22を車両前方側に押し込んで、各取付脚部2
5をロアパネル10bの係止穴10eに挿入係止させる
とともに、上側壁部27及び下側壁部28の各係止孔2
7a・28aに、ケース12のフック19における係止
鉤部19aを係止させて、エアバッグカバー22をケー
ス12に連結させれば、エアバッグ装置S1を車両に搭
載することができる。
【0048】エアバッグ装置S1の車両への搭載後、リ
ード線42を経て、インフレーター36の本体37に作
動信号が入力されれば、インフレーター36のガス吐出
口37aから膨張用ガスが吐出され、膨張用ガスが、デ
ィフューザー38のガス流出口38bを経て、エアバッ
グ44の本体部45内に流入することとなる。そして、
エアバッグ44は、膨張して、図示しないラッピングフ
ィルムを破断するとともに、エアバッグカバー22の扉
部34を押し、破断予定部31を破断させて、ヒンジ部
32を回転中心として扉部34を下開きで開かせること
となる。その結果、エアバッグ44は、図1・4の二点
鎖線で示すように、コラムカバー後面8aに沿うよう
に、上方へ向かって大きく展開膨張することとなる。
【0049】また、実施形態のエアバッグ装置S1で
は、インフレーター36からエアバッグ44内に膨張用
ガスが流入すると、エアバッグ44は、まず、ケース1
2内において膨張して、ケース周壁部13を押圧しつ
つ、ケース開口12aから車両後方側に突出することと
なる。
【0050】そして、実施形態のエアバッグ装置S1で
は、ケース12が、開口12a付近の上下方向の高さ寸
法h1を、底壁部20の上下方向の高さ寸法h2よりも
大きくされるように、開口12a側を拡開させた構成と
されていることから、エアバッグ44は、ケース12内
において、折りを解消させつつ、ケース開口12aから
車両後方側へ突出することとなる。すなわち、実施形態
のエアバッグ装置S1では、エアバッグ44の内圧の上
昇を抑えた状態で、エアバッグ44を、ケース開口12
aから突出させることができることから、開口側を拡開
させない構成のケースにエアバッグを収納させる場合に
比して、相対的に、エアバッグ44を、車両後方側への
突出速度を低くして、車両後方側への突出量を抑えた状
態で、展開膨張させることができる。そのため、実施形
態のごとく、ケース12の軸方向O1を水平方向に近似
させるように配置させたエアバッグ装置S1の場合に
も、エアバッグ44を、車両後方側への突出量を抑えた
状態で、展開膨張させることができ、膨張したエアバッ
グ44で、図1・4の二点鎖線に示すように、乗員Mと
しての運転者MDの膝K(KL・KR)を保護すること
が可能となる。
【0051】従って、実施形態の膝保護用エアバッグ装
置S1では、エアバッグ44を、乗員側への突出量を抑
えて、ケース12から車両後方側へ突出させることがで
き、そして、極力、円滑に上方へ展開膨張させることが
可能となる。
【0052】また、実施形態では、ケースにおける開口
付近の上下方向の幅寸法h1を、底壁部の上下方向の幅
寸法h2に対して、1<h1/h2≦1.8(望ましく
は、1.2≦h1/h2≦1.6)の範囲内に設定して
いることから、エアバッグ44を、乗員側への突出量を
抑えてケース12から車両後方側へ突出させることがで
きると同時に、ケース12の車両後方側を覆うエアバッ
グカバー22に形成される扉部34を、突出するエアバ
ッグにより円滑に押し開かせることができて、エアバッ
グ44を、円滑に展開膨張させることができる。
【0053】また、実施形態のエアバッグ装置S1で
は、ケース周壁部13における下壁部15が、開口側端
部15aを底壁部側端部15bよりも上方に位置させる
ように、配設されていることから、エアバッグ44は、
ケース周壁部13における下壁部15に案内されて、上
方に向かうように展開膨張し易くなる。そのため、エア
バッグ44を、車体側部材としてのコラムカバー8の後
面8aに沿うように、展開させることが可能となる。
【0054】なお、上記実施形態では、ケース12とし
て、エアバッグ44膨張前から開口12a側を拡開させ
た構成のものを使用しているが、図8に示すように、ケ
ース55として、エアバッグ44の展開膨張時に、開口
55a側が拡開されるように、上壁部56が変形可能と
されている構成のものを使用してもよい。ケース55
は、上壁部56以外は、前述のケース12と同様の構成
であり、同一の図符号を付して説明を省略する。ケース
55の上壁部56には、図8の二点鎖線に示すように、
膨張するエアバッグ44に押圧されて、上壁部56の開
口55a側を拡開させるように変形させることとなる複
数の穴部56aが、形成されている構成である。
【0055】なお、上記ケース55では、上壁部56に
穴部56aを配設させることにより、上壁部56を変形
させる構成としているが、ケースとしては、例えば、下
壁部15に補強材等を配設させることにより、下壁部1
5の剛性を高めて、上壁部56を変形可能な構成として
もよい。
【0056】次に、本発明の第2実施形態であるエアバ
ッグ装置S2について説明をする。エアバッグ装置S2
は、図9に示すように、ケース60及びケース60内に
収納されるエアバッグ44の折り畳み形状以外は、前述
の第1実施形態のエアバッグ装置S1と同様の構成であ
る。そのため、同一の部材には同一の図符号を付して、
説明を省略する。
【0057】ケース60は、前述のエアバッグ装置S1
におけるケース12と同様に、車両後方側を開口させた
略四角筒状の周壁部61と、周壁部61の車両前方側を
覆う底壁部65と、を備えて構成されており、軸方向O
2を略水平方向に沿うように、配設されている(図9参
照)。そして、周壁部61における上壁部62には、上
壁部62の剛性を高めるための補強プレート67が、左
右方向の略全長にわたって配設されている。この補強プ
レート67は、上壁部62に形成される凹部62a内に
固着されるもので、左右方向の中央付近に、上方に突出
する補強リブ67aを、備えている構成である(図9・
10参照)。すなわち、実施形態のケース60では、上
壁部62の剛性を高めることにより、エアバッグ44の
展開膨張時に、周壁部61における下壁部63が、膨張
するエアバッグ44に押圧されて、ケース開口60a付
近の上下方向の幅寸法を広げるように、変形可能とされ
ている構成である(図9の二点鎖線参照)。また、上壁
部62と下壁部63とには、前述の第1実施形態におけ
るケース12と同様に、複数のフック19が固着されて
いる構成である。
【0058】エアバッグ44は、図11に示すようにし
て、折り畳まれる。まず、図11のAに示すように、乗
員側壁部48と車体側壁部49とを重ねて平らに展開し
た状態から、左右の両縁44c・44dを、乗員側壁部
48の側に折り畳む。次いで、図11のB・Cに示すよ
うに、エアバッグ44の上縁44e側を車体側壁部49
の側に巻くように、左右方向に沿う折目を付けてロール
折りし、第1折り畳み部位71を形成する。その後、第
1折り畳み部位71の左右両縁71a・71bを、図1
1のDに示すように、ケース60に収納可能な幅寸法と
なるように、第1折り畳み部位71の中央部71cの乗
員側壁部48側(下方側)に折り重ねるようにして、第
2折り畳み部位73・73を形成すれば、エアバッグ4
4の折り畳み作業を完了させることができる。
【0059】エアバッグ装置S2をこのような構成とす
れば、膨張初期において、エアバッグ44が、左右方向
の両縁側の第2折り畳み部位73・73の折り畳みを解
消しつつ、ケース周壁部61の上壁部62及び下壁部6
3を押圧するように膨張すると、ケース周壁部61にお
ける下壁部63が変形することとなる。そして、エアバ
ッグ44は、変形したケース60内において、折りを解
消させつつ、ケース開口60aから車両後方側へ突出す
ることとなる。そのため、エアバッグ44の内圧の上昇
を抑えた状態で、ケース開口60aから突出させること
ができる。また、このとき、ケース60は、開口60a
付近の左右方向の幅寸法を狭めるように変形しない。そ
のため、エアバッグ44は、ケース開口60aから、左
右両縁側の第2折り畳み部位73・73の折り畳み状態
を解消して、左右方向に広がった状態で、突出すること
となる(図12参照)。すなわち、エアバッグ44は、
左右方向に広がりつつ、車両後方側への突出速度を低く
して、車両後方側への突出量を抑えた状態で、ケース開
口60aから突出することとなる。そのため、ケース6
0の軸方向O2を略水平方向に沿うように配置させたエ
アバッグ装置S2の場合にも、エアバッグ44を、車両
後方側への突出量を抑えた状態で、展開膨張させること
ができる。
【0060】従って、第2実施形態の膝保護用エアバッ
グ装置S2においても、エアバッグ44を、乗員側への
突出量を抑えて、ケース60から車両後方側へ突出させ
ることができ、そして、極力、円滑に上方へ展開膨張さ
せることが可能となる。
【0061】さらに、第2実施形態の膝保護用エアバッ
グ装置S2では、エアバッグ44における第2折り畳み
部位73・73を第1折り畳み部位71の中央部71c
の下方側に折り重ねるようにエアバッグ44を折り畳む
とともに、ケース周壁部61における下壁部63が、変
形する構成とされている。すなわち、エアバッグ44の
膨張初期において、第2折り畳み部位73・73により
押圧されるケース60の下壁部63が、変形することと
なり、エアバッグ44が、下壁部63の変形に伴って、
第2折り畳み部位73・73の折り畳みを迅速に解消さ
せることとなる。そのため、エアバッグ44を、迅速に
展開膨張させることができる。勿論、この点を考慮しな
ければ、ケースとして、周壁部における上壁部を変形さ
せる構成のものに、第2折り畳み部位を下方側に折り重
ねるように折り畳んだエアバッグを収納させる構成とし
てもよい。
【0062】さらにまた、第2実施形態のエアバッグ装
置S2では、エアバッグ44を、第1折り畳み部位71
の左右方向の両縁71a・71b側を第1折り畳み部位
71の中央部71c付近の下方側に折り重ねるようにし
て、折り畳んでいる。そのため、エアバッグ44の展開
膨張当初において、下方側に折り重ねるようにして折り
畳まれた2つの第2折り畳み部位73・73が、それぞ
れ、上方へ回転して、第1折り畳み部位71の中央部7
1cと左右方向で略一致するように折りを復元するま
で、第1折り畳み部位71の中央部71c側は、第2折
り畳み部位73・73により規制されて、極力、部分的
に上方へ膨張することが抑えられることとなる。すなわ
ち、第1折り畳み部位71の折りの解消は、第2折り畳
み部位73・73が第1折り畳み部位71の中央部71
cと左右方向に沿って略一致した後に、エアバッグ44
の左右方向の略全域で、略均等に行われることとなる。
そのため、図12に示すように、エアバッグ44を、一
層、左右方向に広がった状態で展開させることが可能と
なる。勿論、この点を考慮しなければ、エアバッグ44
を、第2折り畳み部位73・73を第1折り畳み部位7
1の中央部71c付近の上方側に折り重ねるようにし
て、折り畳んでもよい。
【0063】なお、第2実施形態のケース60では、上
壁部62に補強プレート67を配設させて剛性を高めた
構成とすることにより、下壁部63を変形させる構成と
しているが、例えば、下壁部に穴部等の脆弱部を形成し
て剛性を低くすることにより、下壁部を変形させる構成
としてもよい。
【0064】また、勿論、ケースとして、上壁部を変形
させる構成としてもよい。しかし、エアバッグ装置を運
転席の前方に配設させる場合、ケースの上方側にはステ
アリングシャフト等の車体を構成する部材が近接して配
設されることから、ケースの上壁部を変形可能な構成と
した場合、変形した上壁部がステアリングシャフトと干
渉する虞れがある。そのため、下壁部を変形させる構成
とすることが望ましい。
【0065】なお、上記実施形態のエアバッグ装置S1
・S2では、ケース12・55・60の開口12aを覆
う扉部34として、外周縁に逆U字形状の破断予定部3
1を配置させて下開きさせる構成の1枚の扉部34が例
示されているが、扉部の形状はこれに限られるものでは
なく、例えば、ケースの開口を覆うように、周囲に略H
字形状の破断予定部を配設させて上下方向に開く2枚の
扉部を配設させる構成としてもよい。
【0066】また、上記実施形態では、運転者MDの膝
Kを保護するために、運転者MDの車両前方側の車体側
に配置されるエアバッグ装置S1・S2を例に採り説明
したが、助手席に着座した乗員の膝を保護するように、
助手席の前方側に、エアバッグ装置を配置させてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である膝保護用エアバッ
グ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略断面図であ
る。
【図2】第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置の車両
前後方向の概略拡大断面図である。
【図3】図2のIII−III部位の断面図である。
【図4】同実施形態の膝保護用エアバッグ装置の使用状
態を示す車両後方側から見た概略正面図である。
【図5】同実施形態で使用するエアバッグの正面図であ
る。
【図6】図5のVI−VI部位の概略拡大断面図である。
【図7】同実施形態のエアバッグの折り畳みを示す概略
図である。
【図8】他の形態のケースを使用した膝保護用エアバッ
グ装置の車両前後方向の概略拡大断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態の膝保護用エアバッグ装
置の車両前後方向の概略拡大断面図である。
【図10】同実施形態で使用するケースの部分拡大斜視
図である。
【図11】同実施形態で使用するエアバッグの折り畳み
を示す概略図である。
【図12】同実施形態の膝保護用エアバッグ装置におけ
るエアバッグの展開膨張状態を示す車両後方側から見た
概略正面図である。
【符号の説明】
12…ケース、 12a…開口、 13…周壁部、 14…上壁部、 14a…開口側端部、 15…下壁部、 15a…開口側端部、 15b…底壁部側端部、 20…底壁部、 44…エアバッグ、 55…ケース、 55a…開口、 56…上壁部、 56a…穴部、 60…ケース、 60a…開口、 61…周壁部、 62…上壁部、 63…底壁部、 65…底壁部、 67…補強プレート、 71…第1折り畳み部位、 71a・71b…縁部、 71c…中央部、 73…第2折り畳み部位、 MD(M)…運転者(乗員)、 S1・S2…膝保護用エアバッグ装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 享 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA02 AA08 BB23 BB30 CC11 CC29 CC42 DD15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折り畳まれた膝保護用のエアバッグが、
    着座した乗員の膝の前方に配置されるケースに収納さ
    れ、膨張用ガスの流入時、前記ケースから車両後方側へ
    突出して折りを解消させつつ、上方へ展開膨張するとと
    もに、 前記ケースが、車両後方側を開口させた略四角筒状の周
    壁部と、該周壁部の車両前方側を塞ぐ底壁部と、を備え
    る構成の膝保護用エアバッグ装置であって、 前記ケースが、前記エアバッグの展開膨張時に、開口付
    近の上下方向の幅寸法を、前記底壁部の上下方向の幅寸
    法よりも大きくし、かつ、前記開口の先端側を拡開させ
    て構成されていることを特徴とする膝保護用エアバッグ
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ケース周壁部における下壁部が、開
    口側端部を、底壁部側端部より上方に位置させるよう
    に、配設されていることを特徴とする請求項1記載の膝
    保護用エアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記ケース周壁部における上壁部が、前
    記エアバッグの展開膨張時において、前記ケース開口側
    を拡開させるように、変形可能とされていることを特徴
    とする請求項2記載の膝保護用エアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 折り畳まれた膝保護用のエアバッグが、
    着座した乗員の膝の前方に配置されるケースに収納さ
    れ、膨張用ガスの流入時、前記ケースから車両後方側へ
    突出して折りを解消させつつ、上方へ展開膨張するとと
    もに、 該ケースが、車両後方側を開口させた略四角筒状の周壁
    部と、該周壁部の車両前方側を塞ぐ底壁部と、を備える
    構成の膝保護用エアバッグ装置であって、 前記エアバッグが、左右方向に沿う折目を付けて折り畳
    まれた部位の左右方向の両縁側を、折り畳まれた部位の
    中央部付近の上方側若しくは下方側の一方側に折り重ね
    るようにして、折り畳まれて収納され、 前記ケースが、前記エアバッグの展開膨張時に、開口付
    近における上下方向の幅寸法を広げるように、前記ケー
    ス周壁部における上壁部若しくは下壁部の一方を変形可
    能な構成とされていることを特徴とする膝保護用エアバ
    ッグ装置。
  5. 【請求項5】 前記ケース周壁部における前記エアバッ
    グの両縁側の折り重ね方向側となる壁部が、変形するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項4記載の膝
    保護用エアバッグ装置。
  6. 【請求項6】 前記エアバッグが、左右方向の両縁側
    を、折り畳まれた部位の中央部付近の下方側に折り重ね
    るようにして、折り畳まれていることを特徴とする請求
    項5記載の膝保護用エアバッグ装置。
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