JP2003312268A - バックドアの自動開閉装置 - Google Patents

バックドアの自動開閉装置

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JP2003312268A
JP2003312268A JP2002118366A JP2002118366A JP2003312268A JP 2003312268 A JP2003312268 A JP 2003312268A JP 2002118366 A JP2002118366 A JP 2002118366A JP 2002118366 A JP2002118366 A JP 2002118366A JP 2003312268 A JP2003312268 A JP 2003312268A
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OI SEISAKUSHO CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 レイアウト上の自由度を向上させたバックド
アの自動開閉装置を提供する。 【解決手段】 上開き自在なバックドアが設けられた車
体の後部開口の左右両側の一方に、ピニオンギア6と支
軸7を有する駆動部4を固定し、支軸に長手方向に移動
自在で且つ回転自在なラックバー8を係合させると共
に、ラックバーにピニオンギアに係合するラックギア1
0を形成し、車体に上方向へ延びた状態で且つ長手方向
に沿うガイド溝14が形成されたレール12を固定する
と共に、支軸よりも上方に位置するラックバーの上端部
をガイド溝に沿って移動自在に係合させ、ラックバーの
上端部に、上端部がバックドアに連結されたロッド16
の下端部を回転自在に取付けたバックドアの自動開閉装
置であって、レール12をラックバー8の下端部の軌跡
が障害物Gから逃げる方向へ屈曲させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バックドアの自
動開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の後部開口に設けられているバッ
クドアを、電動モータ等の駆動力により自動開閉させる
装置が知られている(類似技術として、特開2001−
253241号公報参照)。
【0003】この種の自動開閉装置としては、車体の後
部開口の左右両側にそれぞれギアードモータのような駆
動部を設け、この駆動部の駆動力をピニオンギアを介し
てラックに伝達し、ピニオンギアの回転によりラックを
上下動させる。ラックの上端部は駆動部から上方へ延び
るレールのガイド溝に案内され、最適な軌跡で上下動す
る。そして、このラックの上端部と、バックドアとの間
をロッドにより連結し、ラックを上下させることによ
り、バックドアを連動して開閉させるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、バックドアの開閉に伴っ
て、ラックが直線状に上下動するため、ラックの下端部
の移動軌跡中に障害物があるような場合には、たとえそ
の位置がバックドアとの関係で自動開閉装置の設置位置
として最適であっても、ラックの下端部と障害物との干
渉を回避するために、位置の変更を余儀なくされ、自動
開閉装置のレイアウト上の自由度が制限されていた。
【0005】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたものであり、レイアウト上の自由度を向上
させたバックドアの自動開閉装置を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上開き自在なバックドアが設けられた車体の後部開口の
左右両側の一方に、ピニオンギアと支軸を有する駆動部
を固定し、支軸に長手方向に移動自在で且つ回転自在な
ラックバーを係合させると共に、該ラックバーにピニオ
ンギアに係合するラックギアを形成し、駆動部あるいは
車体に上方向へ延びた状態で且つ長手方向に沿うガイド
溝が形成されたレールを固定すると共に、支軸よりも上
方に位置するラックバーの上端部をガイド溝に沿って移
動自在に係合させ、ラックバーの上端部に、上端部がバ
ックドアに連結されたロッドの下端部を回転自在に取付
けたバックドアの自動開閉装置であって、前記レール
を、ラックバーの下端部の軌跡が障害物から逃げる方向
へ変化するように、屈曲又は湾曲させた。
【0007】請求項1記載の発明によれば、レールをラ
ックバーの下端部の軌跡が障害物から逃げる方向へ変化
するように屈曲又は湾曲させたため、障害物とラックバ
ーとの干渉を回避した状態で、自動開閉装置をより自由
な位置に設置することができる。
【0008】請求項2記載の発明は、上開き自在なバッ
クドアが設けられた車体の後部開口の左右両側に、ピニ
オンギアと支軸を有する駆動部を固定し、支軸に長手方
向に移動自在で且つ回転自在なラックバーを係合させる
と共に、該ラックバーにピニオンギアに係合するラック
ギアを形成し、駆動部に上方向へ延びた状態で且つ長手
方向に沿うガイド溝が形成されたレールを固定すると共
に、支軸よりも上方に位置するラックバーの上端部をガ
イド溝に沿って移動自在に係合させ、ラックバーの上端
部に、上端部がバックドアに連結されたロッドの下端部
を回転自在に取付けたバックドアの自動開閉装置であっ
て、前記ラックバーを、ラックバーの下端部が障害物と
の干渉を避ける方向へ、屈曲又は湾曲させた。
【0009】請求項2記載の発明によれば、ラックバー
をラックバーの下端部が障害物との干渉を避ける方向へ
屈曲又は湾曲させたため、障害物とラックバーとの干渉
を回避した状態で、自動開閉装置をより自由な位置に設
置することができる。
【0010】請求項3記載の発明は、ラックバーの上端
部とロッドの下端部とを、長孔状のガイド溝を貫通する
締結手段により連結して、ラックバーの上端部とロッド
の下端部とでガイド溝の周辺部を挟持した状態にすると
共に、ガイド溝の周辺部と、ラックバーの上端部及びロ
ッドの下端部との間に、それぞれガイド溝の周辺部に対
して摺動可能なスライダを、それぞれ介在させた。
【0011】請求項3記載の発明によれば、ラックバー
の上端部とロッドの下端部でガイド溝を挟持したため、
ロッドの下端部のラックバーの上端部に対する連結は確
実で、ロッドの下端部に荷重が集中しても耐えうる。ま
た、スライダを介在させているため、確実な連結であり
ながら、ガイド溝に対する摺動性も良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1〜図6に基づいて説明する。
【0013】この実施形態は、ワゴン車の後部開口1に
設けられたバックドア2を自動開閉させるための装置に
関する。バックドア2は上端部付近を中心に上開き自在
な状態で後部開口1に設けられている。
【0014】後部開口1の左右両側における一方の後部
ピラー3の下方には、図示せぬサイドパネルに固定され
且つトリムにて覆われた駆動部4が設けられている。駆
動部4の内部には、モータ5の回転を減速させる減速機
構やクラッチ機構が収納され、表面には回転駆動力を出
力するピニオンギア6が突出している。また、ピニオン
ギア6の隣接位置には、図示せぬ回転ベアリングが外装
された支軸7が突設されている。
【0015】支軸7には、ラックバー8の中央に形成さ
れた有底の第1ガイド溝9が長手方向で移動自在に係合
されている。ラックバー8の側端にはラックギア10が
形成され、ピニオンギア6と係合している。ラックバー
8はピニオンギア6と係合した状態のままで、支軸7を
中心にして、所定の角度範囲内で回転自在である。第1
ガイド溝9はラックバー8の下側の大部分に形成され、
このラックバー8の下側部分が、第1ガイド溝9が形成
されていない上端部11に対して、角度θ1(図4参
照)だけ前方へ屈曲している。
【0016】駆動部4の表面には、上方へ延びるレール
12の下端部が、前記ピニオンギア6、支軸7、ラック
バー8の上端部11を覆うように、駆動部4から若干離
間した状態で固定されている。レール12の上端部13
は、後部ピラー3の内面に固定されている。
【0017】このレール12には、駆動部4に固定され
る部分を除き、長手方向に沿って長孔状の「ガイド溝」
である第2ガイド溝14が形成されている。そして、こ
のレール12は、第2ガイド溝14の上端と下端を通過
する直線Lよりも、途中部分が角度θ2(図4参照)で
後側へ屈曲している。
【0018】ラックバー8の上端部11には第2ガイド
溝14を貫通する「締結手段」としてのネジ15が設け
られ、第2ガイド溝14を貫通したネジ15の先端に、
ロッド16の下端部が、ワッシャ17を介したナット1
8により回動自在に締結されている。ロッド16の上端
部はバックドア2に対して回動自在に取付けられ、該ロ
ッド16を介して、バックドア2とラックバー8の上端
部11とが連結された状態になっている。
【0019】ラックバー8の上端部11とレール12と
の間、ロッド16の下端部とレール12との間には、そ
れぞれレール12に対して摺動自在なスライダ19、2
0がそれぞれ介在させてある。従って、第2ガイド溝1
4の周辺は、一対のスライダ19、20を介在した状態
で、ラックバー8の上端部11と、ロッド16の下端部
により挟持された状態になっている。ロッド16側のス
ライダ20には、第2ガイド溝14の端末から形成され
たフランジ21に接するフランジ22と、ボール状凸面
23aを有する筒体23が一体形成されている。
【0020】筒体23のボール状凸面23aには、ロッ
ドホルダ24のボール状凹面24aがボールジョイント
のように自由に角度を変更できる状態で係合されてお
り、このロッドホルダ24にロッド16の下端部が取付
けられている。また、ロッド16の下端部とワッシャ1
7との間には、弾性部材としてOリング25が圧縮状態
で設けられている。従って、このOリング25の弾性復
元力がネジ15の長手方向で重なっている全ての部品に
作用し、この部分でのガタつきを防止している。また、
ロッド16の長手方向軸を中心とした捻れに対して一定
の規制力を与え、ロッド16が簡単に捻れ方向で回転し
ないようにしている。ロッド16は適用される車体構造
により途中でクランクした形状になることもあるため、
このような場合にはロッド16の捻れをある程度規制す
る必要がある。
【0021】次に、作用を説明する。駆動部4のピニオ
ンギア6を回転させて、ラックバー8を上昇させると、
ラックバー8の上端部11に連結されているロッド16
が第2ガイド溝14に沿って押し上げられ、バックドア
2をモータ5の駆動力により自動的に上開きさせること
ができる。ピニオンギア6の回転数は図示せぬロータリ
エンコーダによりカウントされて制御され、バックドア
2が正規の開状態になった際に、モータ5が停止して、
その位置で図示略のガスステイの付勢力で位置保持でき
るようになっている。
【0022】次に、ピニオンギア6を逆方向に回転させ
ると、ラックバー8が下降して元の位置に戻るため、バ
ックドア2は自動的に閉状態になる。この時、駆動部4
の下方に障害物Gがあったとしても、ラックバー8の下
側が障害物Gの干渉を回避する前側方向に屈曲されてい
ることと、レール12が中間部から後側へ中折れ状態で
屈曲されていることから、ラックバー8の下端部が障害
物Gと干渉しない。
【0023】すなわち、ラックバー8の下側を屈曲させ
たことにより、単純にラックバー8の下端部を障害物G
との干渉を回避できる方向に変位させることができる。
また、図6に示すように、仮にレール12を屈曲させず
に、レール12を第2ガイド溝14の上端と下端とを結
ぶ直線Lに沿った直線形状にすれば、ラックバー8はそ
の直線Lに沿って上下動し、ラックバー8を下降させる
際に障害物Gと干渉することになるが、この実施形態の
ようにすれば、ラックバー8の下端部の移動軌跡Tが前
方へ逃げる方向に湾曲するため、障害物Gとの干渉が回
避される。
【0024】このように、本来ならばラックバー8と干
渉する位置に障害物Gがあっても、自動開閉装置を設置
することが可能になるため、レイアウト上の自由度が向
上する。
【0025】バックドア2の開閉動作中において、ロッ
ド16の下端部を中心にした左右方向での角度も変化す
るが、ロッド16の下端部がスライダ20とロッドホル
ダ24により構成されたボールジョイント機構で連結さ
れているため、ロッド16の左右方向での角度変化が変
化しても無理な力は生じない。また、ロッド16の左右
方向での角度が変化しても、Oリング25によるガタつ
き及び捻れ防止効果は維持される。
【0026】更に、ロッド16の下端部にバックドア2
からの荷重が集中しても、ラックバー8の上端部11
と、ロッド16の下端部とで、第2ガイド溝14を挟持
しているため、ラックバー8とロッド16との連結が確
実で、ロッド16の下端部がレール12から外れるおそ
れはない。特に、この実施形態では、ロッド16側から
の荷重を互いに重合させたフランジ21、22を介して
レール12の第2ガイド溝14側に伝達することができ
るため、ロッド16の下端部とラックバー8の上端部と
の連結が更に確実である。また、このように確実に取付
けられた状態でも、ロッド16及びラックバー8と、レ
ール12との間にはスライダ19、20を介在させてあ
るため、第2ガイド溝14に対する摺動性も良い。
【0027】尚、以上の説明では、第2ガイド溝14及
びラックバー8を一箇所で屈曲させる例を示したが、二
箇所以上で屈曲させても良い。また、部分的に屈曲させ
るのではなく、全体を湾曲させても良い。更に、前記駆
動部4に前記レール12が固定されている例で説明した
が、これに限定されるものではなく、車体、即ち後部ピ
ラー3そのものにレール12を固定するようにしても良
い。また、駆動部4は、一方の後部ピラー3に設けられ
てなる例で説明したが、これに限定されるものではな
く、双方の後部ピラー3に設けられてなるようにしても
良い。
【0028】
【発明の効果】この発明によれば、レールをラックバー
の下端部の軌跡が障害物から逃げる方向へ変化するよう
に屈曲又は湾曲させたり、或いは、ラックバーをラック
バーの下端部が障害物との干渉を避ける方向へ屈曲又は
湾曲させたため、障害物とラックバーとの干渉を回避し
た状態で、自動開閉装置をより自由な位置に設置するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るバックドアの閉状
態を示す自動車後部の断面図。
【図2】図1のバックドアの開状態を示す自動車後部の
断面図。
【図3】図1の自動開閉装置を示す側面図。
【図4】図3の自動開閉装置を示す分解図。
【図5】図3中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図6】図3のラックバーの上昇時の軌跡(a)と下降
時の軌跡(b)をそれぞれ示す側面図。
【符号の説明】
1 後部開口 2 バックドア 4 駆動部 6 ピニオンギア 7 支軸 8 ラックバー 10 ラックギア 11 ラックバーの上端部 12 レール 14 ガイド溝 15 ネジ(締結手段) 16 ロッド 19、20 スライダ θ1 ラックバーの屈曲角度 θ2 レールの屈曲角度 G 障害物 T 軌跡

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上開き自在なバックドアが設けられた車
    体の後部開口の左右両側の少なくとも一方に、ピニオン
    ギアと支軸を有する駆動部を固定し、 支軸に長手方向に移動自在で且つ回転自在なラックバー
    を係合させると共に、該ラックバーにピニオンギアに係
    合するラックギアを形成し、 駆動部あるいは車体に上方向へ延びた状態で且つ長手方
    向に沿うガイド溝が形成されたレールを固定すると共
    に、支軸よりも上方に位置するラックバーの上端部をガ
    イド溝に沿って移動自在に係合させ、 ラックバーの上端部に、上端部がバックドアに連結され
    たロッドの下端部を回転自在に取付けたバックドアの自
    動開閉装置であって、 前記レールを、ラックバーの下端部の軌跡が障害物から
    逃げる方向へ変化するように、屈曲又は湾曲させたこと
    を特徴とするバックドアの自動開閉装置。
  2. 【請求項2】 上開き自在なバックドアが設けられた車
    体の後部開口の左右両側に、ピニオンギアと支軸を有す
    る駆動部を固定し、 支軸に長手方向に移動自在で且つ回転自在なラックバー
    を係合させると共に、該ラックバーにピニオンギアに係
    合するラックギアを形成し、 駆動部に上方向へ延びた状態で且つ長手方向に沿うガイ
    ド溝が形成されたレールを固定すると共に、支軸よりも
    上方に位置するラックバーの上端部をガイド溝に沿って
    移動自在に係合させ、 ラックバーの上端部に、上端部がバックドアに連結され
    たロッドの下端部を回転自在に取付けたバックドアの自
    動開閉装置であって、 前記ラックバーを、ラックバーの下端部が障害物との干
    渉を避ける方向へ、屈曲又は湾曲させたことを特徴とす
    るバックドアの自動開閉装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のバックドア
    の自動開閉装置であって、 ラックバーの上端部とロッドの下端部とを、長孔状のガ
    イド溝を貫通する締結手段により連結して、ラックバー
    の上端部とロッドの下端部とでガイド溝の周辺部を挟持
    した状態にすると共に、 ガイド溝の周辺部と、ラックバーの上端部及びロッドの
    下端部との間に、それぞれガイド溝の周辺部に対して摺
    動可能なスライダを、それぞれ介在させたことを特徴と
    するバックドアの自動開閉装置。
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