JP2003311802A - 樹脂フィルムラミネート金属板の製造方法および製造装置 - Google Patents
樹脂フィルムラミネート金属板の製造方法および製造装置Info
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Abstract
的に優れ、経済的に優位な樹脂フィルムラミネート金属
板の製造方法を提供する。 【解決手段】 押出し機を用いてTダイから流下させた
溶融樹脂を、回転する冷却ロール上で固化させることに
より製膜された樹脂フィルムを、連続的に金属板にラミ
ネートする樹脂フィルムラミネート金属板の製造方法で
あって、樹脂フィルムを金属板にラミネートする工程と
樹脂フィルムをラミネートせずに巻取る工程とが交互に
移行できることを特徴とする樹脂フィルムラミネート金
属板の製造方法。
Description
せた溶融樹脂から連続的に製膜される押出し樹脂フィル
ムを金属板にラミネートする樹脂フィルムラミネート金
属板の製造方法および製造装置において、金属板が無駄
にされることが無く、またラミネートされない樹脂が装
置内に蓄積されることが無く処理される、生産効率と経
済性とに優れた樹脂フィルムラミネート金属板の製造方
法および製造装置に関する。
属板に被覆する直接ラミネート技術は、樹脂フィルムの
製造コストを省略できるため樹脂被覆の低コスト化に有
効である。
て、特開平2−241737号公報には、溶融した熱可
塑性樹脂を予熱した金属板にTダイより流下し、ニップ
ロールで圧接して樹脂被覆金属板を得る方法が提示され
ている。また特開平6−305024号公報には、被覆
前の樹脂フィルムを二軸延伸することにより、フィルム
幅方向の膜厚変動を防止する方法が提示されている。し
かしこの方法では、二軸延伸設備に多大の費用を要する
こと、また製膜開始からフィルム膜厚が安定するまで時
間を要するにも拘らず、その間も金属板にラミネートを
行なうため、金属板の損失大きいという問題点があっ
た。
775号公報には、Tダイから流下させた溶融樹脂をフ
ィルム形成冷却ロールを通過させることによって樹脂フ
ィルムを製膜し、固化した樹脂フィルムの厚みが、目的
とする膜厚範囲内であることを確認するまで該固化樹脂
フィルムを固化樹脂フィルム巻取り装置に巻取り、固化
樹脂フィルムの厚みが目的とする膜厚範囲内であること
を確認後、金属板巻戻しリールから金属板を連続的に巻
戻し、加熱された金属板の表面に該固化樹脂フィルムを
ラミネートロールにより圧着し、連続的にラミネートす
る方法が提示されている。この方法では、フィルム膜厚
が安定してから金属板へのラミネートを開始するため金
属板を無駄に消費することが無い。
途中で樹脂交換を行なう場合や、また何らかの要因でフ
ィルム膜厚が不安定になったためにラミネートを一時中
断して、樹脂を連続的に流しながら新しいフィルムが安
定して製膜されるのを待つ場合に、冷却ロールによって
冷却固化されたフィルムを再度設備内に通し直す必要が
あり、またその時に大量の樹脂が無駄に捨てられてい
た。
問題に鑑みてなされたものであり、金属板および樹脂の
無駄が生じず、生産効率的に優れ、経済的に優位な樹脂
フィルムラミネート金属板の製造方法および装置を提供
することを目的とする。
機を用いてTダイから流下させた溶融樹脂を、回転する
冷却ロール上で固化させることにより製膜した樹脂フィ
ルムを、連続的に金属板にラミネートする樹脂フィルム
ラミネート金属板の製造方法であって、樹脂フィルムを
金属板にラミネートする工程と樹脂フィルムをラミネー
トせずに巻取る工程とが交互に移行できることを特徴と
する樹脂フィルムラミネート金属板の製造方法が提供さ
れる。
属板にラミネートするときにのみ、金属板を巻戻し装置
より連続的に巻戻し、所定温度に加熱された金属板に樹
脂フィルムをラミネートロールを用いて連続的に圧着す
ることにより、容易で経済的なラミネートができる。
ィルムを金属板の一方の面のみにラミネートしても良い
し、前記樹脂フィルム製膜装置および樹脂フィルム巻取
り装置を金属板の両側に設けて、金属板の両面に樹脂フ
ィルムをラミネートしても良い。その際、両面にラミネ
ートする樹脂フィルムの樹脂組成または被膜構成はそれ
ぞれ、異なっていても良いし同じでも良いし、要求特性
に応じて決定できる。
とTダイと冷却ロールとを用いた樹脂フィルムの製膜を
金属板の両側にて行ない、各々の該樹脂フィルムを金属
板の両面にラミネートして、両面樹脂被覆の樹脂フィル
ムラミネート金属板を得る。
置された一対のラミネートロールを用いて、金属板の一
方の面に、前記Tダイより流下させた溶融樹脂から冷却
ロールを用いて製膜した樹脂フィルムを圧着するととも
に、同時に、金属板の他方の面に、既製樹脂フィルム巻
戻しロールから巻戻した既製の樹脂フィルムを圧着して
ラミネートすることによって、金属板の両面に樹脂フィ
ルムをラミネートしても良い。
被覆の樹脂フィルムラミネート金属板における片面の樹
脂被覆は押出し機とTダイと冷却ロールを用いて製膜し
た樹脂フィルムにより行ない、他面の樹脂被覆は既製の
樹脂フィルムにより行なう。
ルムラミネート金属板の製造装置として、金属板を連続
的に巻戻す金属板巻戻し装置と、前記金属板を所定温度
に加熱する加熱装置と、溶融樹脂をTダイから流下させ
る押出し機と、流下させた溶融樹脂を固化させて樹脂フ
ィルムを製膜する冷却ロールと、非ラミネート時に金属
板から離れて位置し、ラミネート時に樹脂フィルムを加
熱された金属板に圧着させるためのラミネートロール
と、金属板に樹脂フィルムが圧着された樹脂フィルムラ
ミネート金属板を連続的に巻き取る装置と、ラミネート
ロールの上流側に位置し、非ラミネート時に樹脂フィル
ムを巻き取るための樹脂フィルム巻取り装置と、樹脂フ
ィルムを両面から挟み、ラミネートロールの上流側から
下流側へ移動可能なフィルム引取りロールと、非ラミネ
ート状態からラミネート状態へ移行するときに、フィル
ム引取りロールを金属板とラミネートロールとの間を通
して移動させて、樹脂フィルムを樹脂フィルム巻取り装
置から引き離して金属板とラミネートロールとの間に通
した後、ラミネートロールを金属板へ押し付けて樹脂フ
ィルムの圧着を開始する制御手段とを具備し、ラミネー
ト状態から非ラミネート状態へ移行するときに、ラミネ
ートロールの上流側で切断された樹脂フィルムを、樹脂
フィルム巻取り装置が巻き取ることを特徴とする樹脂フ
ィルムラミネート金属板の製造装置が提供される。
戻す金属板巻戻し装置と、前記金属板を所定温度に加熱
する加熱装置と、溶融樹脂をTダイから流下させる押出
し機と、流下させた溶融樹脂を固化させて樹脂フィルム
を製膜する冷却ロールと、非ラミネート時に金属板から
離れて位置し、ラミネート時に樹脂フィルムを加熱され
た金属板に圧着させるためのラミネートロールと、金属
板に樹脂フィルムが圧着された樹脂フィルムラミネート
金属板を連続的に巻き取る装置と、樹脂フィルムを両面
から挟み、ラミネートロールの上流側から下流側へ移動
可能なフィルム引取りロールと、ラミネートロールの下
流側に位置し、非ラミネート時に金属板とラミネートロ
ールとの間を通過した樹脂フィルムを巻き取るための樹
脂フィルム巻取り装置と、非ラミネート状態からラミネ
ート状態へ移行するときに、ラミネートロールを金属板
へ押し付けて、両者の間を通過する樹脂フィルムの金属
板への圧着を開始し、ラミネート状態から非ラミネート
状態へ移行するときに、ラミネートロールを金属板から
離した後、フィルム引取りロールを金属板とラミネート
ロールとの間を通して移動させて、該ロールによって樹
脂フィルムを金属板から引き離し、離れた樹脂フィルム
を下流側の樹脂フィルム巻取り装置で巻き取らせる制御
手段とを具備することを特徴とする樹脂フィルムラミネ
ート金属板の製造装置が提供される。
脂から製膜された樹脂フィルムを巻き取ること無くラミ
ネートするためには、押出し機と、Tダイと、フィルム
製膜用冷却ロールと、フィルム引取りロールと、樹脂フ
ィルム巻取り装置とをそれぞれ、前記金属板の両側に設
置する必要がある。なお金属板を介するように設置され
る一対のラミネートロールについては、金属板の両面へ
のラミネート用として2組設置しても良いし、1組だけ
設置して金属板の両面に固化樹脂フィルムを同時にラミ
ネートしても良い。
させた溶融樹脂から製膜した樹脂フィルムをラミネート
し、他方の面に、既製の樹脂フィルムをラミネートする
ことを同一工程で行なうためには、金属板の一方の側
に、前記押出し機と、Tダイと、フィルム製膜用冷却ロ
ールと、フィルム引取りロールと、樹脂フィルム巻取り
装置とを設置し、他方の側には、既製の樹脂フィルムを
巻き戻すための既製樹脂フィルム巻戻し装置を少なくと
も設置することが必要である。なお金属板を介するよう
に設置される一対のラミネートロールについては、前述
と同様に、金属板の両面へのラミネート用として2組設
置しても良いし、1組だけ設置して金属板の両面に固化
樹脂フィルムを同時にラミネートして良い。
は、単にフィルムを巻戻す機能だけでなく、金属板にラ
ミネートする際のフィルムテンションコントロール機能
を有していることが好ましい。
ールの前および/または後にフィルム切断装置を設置す
ることにより、樹脂フィルムを金属板にラミネートする
工程と樹脂フィルムをラミネートせずに巻取る工程との
間の交互の移行がよりスムーズとなる。
出し機とTダイと冷却ロールとを用いて製膜した樹脂フ
ィルムの品質が安定するまで、この樹脂フィルムをフィ
ルム巻取り装置に通して巻き取る。そして樹脂フィルム
の品質が安定した後、金属板巻戻し装置から連続的に巻
戻され所定温度に加熱された金属板に、ラミネートロー
ルにより該樹脂フィルムを圧着して連続的にラミネート
し、樹脂フィルムラミネート金属板を得る。必要に応じ
て、樹脂フィルムの両端をスリットしてトリミングした
後、該金属板に圧着する。フィルムのトリミングは、樹
脂破断を避けるために、樹脂フィルムの温度がガラス転
移温度より下がる前に行なうことが好ましい。
ミネートを開始したのちラミネートを中断するときに、
樹脂フィルムを冷却ロールから設備内に通したまま再び
巻き取ることができる。そのため樹脂フィルムを再度設
備内に通す必要がなく、樹脂を無駄に捨てることもな
い。言い換えれば本発明では、ラミネート開始前に樹脂
フィルムを巻取る非ラミネート状態から、樹脂フィルム
を金属板にラミネートするラミネート状態へ移行した
後、ラミネート中断時に、再び樹脂フィルムを巻取る非
ラミネート状態へ移行することができる。
ート金属板の製造装置の一例を示す概略図を示す。図1
はラミネート開始前のフィルムを巻き取る非ラミネート
状態の装置を示す。図2および3は、図1の非ラミネー
ト状態から図4のラミネート状態へ移行する際の装置の
動作を示す部分図である。図4はラミネート開始後のフ
ィルムをラミネートするラミネート状態の装置を示す。
図5および6は、図4のラミネート状態から図1のラミ
ネート状態へ移行する際の装置の動作を示す部分図であ
る。
2から流下した溶融樹脂3は、回転する冷却ロール4上
で固化して樹脂フィルム5を形成する。形成された樹脂
フィルム5は、必要に応じてトリミング用スリッター6
を通った後、互いに向かい合う一対のフィルム引取りロ
ール31の間を通る。図1の非ラミネート状態では、引
取りロール31を通った樹脂フィルム5は、一対のフィ
ルム引取り可動ロール32の間を通った後、案内ロール
33によって案内されて、フィルム巻取りロール34に
導かれ巻き取られる。なお後述するように、ラミネート
状態では、引取りロール31を通った樹脂フィルム5は
一対のラミネートロール7の間を通る。
22が巻き戻される。巻き戻された金属板22は、加熱
装置23で所定の温度に加熱された後、ラミネートロー
ル7の間に移送され、そこで樹脂フィルム5がラミネー
トされる。図1の非ラミネート状態では、巻き戻し装置
21から巻き戻された金属板22は、ラミネートロール
7の間で停止しており、ラミネートロール7は金属板2
2から離れている。
ート状態への移行は、図2および図3に示すように行な
われる。まず図2(a)〜(c)のように、フィルム引
取り可動ロール32が、樹脂フィルム5を両面から保持
したまま、ラミネートロール7と金属板22との間を通
過しながら移動する。可動ロール32の移動によって、
樹脂フィルム5はフィルム巻取りロール34から引き離
されて、ラミネートロール7と金属板22との間に導か
れる。その際、ロール32から落下する樹脂フィルム5
は吸引されて、巻取りロール34に導かれる。また案内
ロール33は、樹脂フィルム5がフィルム巻取りロール
34およびラミネートロール7に接触しないように、可
動ロール32の動きに連動して移動する。図2(c)の
ように、樹脂フィルム5がラミネートロール7と金属板
22との間に導かれたら、金属板22を所定速度で動か
し、同時にラミネートロール7を金属板22の方へ動か
す。
ートロール7によって樹脂フィルム5を金属板22へ押
し付けて圧着させる。前述したように金属板22が加熱
装置23によって加熱されているため、図3(b)に示
すように樹脂フィルム5は金属板22に強固に圧着され
る。
状態へ移行する。ラミネート状態では、金属板22に樹
脂フィルム5がラミネートされた樹脂フィルムラミネー
ト金属板24が、連続して製造される。
は、例えば図5および図6に示すようにして、再び図1
に示すような樹脂フィルム5を巻き取る非ラミネート状
態へ移行する。まず可動ロール32をラインから引抜く
(紙面に垂直な方向に動かす)形でラミネートロール上
流側に移動させ(図5(a))、その位置でフィルム引
取りを開始する(図5(b))。その後、ラミネートロ
ール7を金属板22から離すと同時にフィルム5を切断
する(図5(c))。そして図6(a)に示すように、
可動ロール32を移動させ、フィルム巻取りロール34
にフィルム5を導き、巻き付けを開始する。その後、図
6(b)に示すように、可動ロール32を図1の位置ま
で移動させて、図1の非ラミネート状態への移行が完了
する。こうして、図1の樹脂フィルムをラミネートせず
に巻き取る非ラミネート状態と、図4の樹脂フィルムを
金属板にラミネートするラミネート状態との間で、連続
して交互に移行することができる。
金属板22へのラミネートを中断した際、樹脂フィルム
5を設備内(冷却ロール4からフィルム引取りロール3
1)へ通したまま巻き取ることができる。そのため、樹
脂フィルムを再度設備内に通す必要がなく、その時に樹
脂を無駄に捨てることもないため、生産効率的に優れ、
経済的に優位である。
板22に樹脂フィルム5が連続的にラミネートされた樹
脂フィルムラミネート金属板24を冷却する冷却装置2
5、および冷却された樹脂フィルムラミネート金属板2
4を巻き取る樹脂フィルムラミネート金属板巻取り装置
26が設けられていることが好ましい。
ネート金属板の製造装置の他の例を示す概略図である。
図7はラミネート開始前のフィルムを巻き取る非ラミネ
ート状態の装置、図8はラミネート開始後のフィルムを
ラミネートするラミネート状態の装置を示す。図9およ
び10は、図8のラミネート状態からラミネートを中断
して、図7と同様の非ラミネート状態へ移行する際の装
置の動作を示す部分図である。なお図1〜6に示す装置
との違いを中心に説明する。
てトリミング用スリッター6を通った樹脂フィルム5
は、フィルム引取り可動ロール32の間を通り、フィル
ムラミネートロール7と金属板22との間を通った後、
互いに向かい合う一対のフィルム引取りロール31の間
を通って、フィルム巻取り装置34に導かれて巻き取ら
れる。
ート状態へ移行するためには、まず金属板22を所定速
度で動かし、同時にラミネートロール7を金属板22の
方へ動かして樹脂フィルム5を金属板22へ押し付けて
圧着させる。金属板22は加熱装置23によって加熱さ
れているため、樹脂フィルム5は金属板22へ強固に圧
着される。こうして図8に示すラミネート状態へ移行す
る。ラミネート状態では、金属板22に樹脂フィルム5
がラミネートされた樹脂フィルムラミネート金属板24
が、連続して製造される。
は、図9および図10のようにして、再び樹脂フィルム
を巻き取る非ラミネート状態へ移行する。まず図9
(a)および(b)のように、ラミネートロール7が金
属板22より離れると同時に、ラミネートロール7の前
に設置されたフィルム引取り可動ロール32が、樹脂フ
ィルム5を保持したままラミネートロール7と金属板2
2との間を通過しながら移動して、フィルム5を金属板
22から引き離す。それから可動ロール32は、図9
(c)に示すようにラミネートロール7の後に設置され
たフィルム引取りロール31を通過して、図10(a)
に示すようにフィルム巻取り装置34まで達する。その
後、フィルム引取りロール31が閉じて樹脂フィルム5
を引取り始め、図10(b)のように樹脂フィルム5を
フィルム巻取り装置34に巻き取る。こうして再び、図
7と同様の樹脂フィルム5を巻き取る非ラミネート状態
へ移行する。ただしフィルム引取り可動ロール32は、
図7に示すようにラミネートロール7の上流側にあるの
ではなく、図10(b)に示すようにラミネートロール
7の下流側のフィルム巻取り装置34付近に移動してい
る。また図7と同様の非ラミネート状態へ移行した後、
ラミネートロール7を再び金属板22の方へ動かして樹
脂フィルム5を圧着させる等により、再度ラミネート状
態へ移行することができる。
においても、樹脂フィルム5の金属板22へのラミネー
トを中断した際、フィルムを設備内(冷却ロール4から
フィルム引取りロール31)に通したまま巻き取ること
ができる。そのため、樹脂フィルムを再度設備内に通す
必要がなく、その時に樹脂を無駄に捨てることもないた
め、生産効率的に優れ、経済的に優位である。
1〜6に示す装置と同様に、冷却装置25、樹脂フィル
ムラミネート金属板巻取り装置26が設けられているこ
とが好ましい。
属板巻戻し装置21、樹脂フィルムラミネート金属板巻
取り装置26、冷却ロール4、ラミネートロール7、フ
ィルム引取りロール31は完全に同調している必要があ
る。また状況によっては、樹脂フィルムラミネート金属
板24は冷却前にロールタッチすると表面外観を損なう
ことがあるため、樹脂フィルムラミネート金属板24の
冷却は必要に応じて、ロールタッチ前に設置される冷却
装置(図示せず)を併用して行なうか、またはこのよう
な冷却装置だけで行なっても良い。さらに溶融樹脂冷却
ロール4の数を増やしたり、冷却ロール4に溶融樹脂3
を押し付けてTダイ2と冷却ロール4との間のエアーギ
ャップを狭めるための装置、たとえばバキューム装置ま
たはエアーチャンバー装置11、静電ピンニング装置、
ニップロール等を設置しても良い。またフィルムの静電
除去装置やコロナ放電処理装置等を設置しても良い。さ
らにフィルムや金属板のパスラインロールについても、
必要に応じて設置する。
に対し、融点−70℃〜融点+30℃の温度に加熱し
て、樹脂フィルムが溶融圧着される。加熱温度が樹脂融
点−70℃を下回ると樹脂が溶融しないため金属板に融
着せず、融点+30℃を上回ると金属板に接触した樹脂
が熱分解するため、好ましくない。
にラミネートロール7の温度もラミネート性や樹脂フィ
ルムラミネート金属板の特性に大きく影響する。従っ
て、ラミネートロール表面温度の調整機能を有するロー
ル(図示せず)を、該ラミネートロール7に接触させ、
ラミネートロール7の回転に同調して回転させることに
よって、ラミネートロール7の表面温度を調整すること
が好ましい。
出し製膜できて金属板に熱融着可能であれば特に制限さ
れるものでなく、要求特性に応じて選択される。例え
ば、低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の
ポリオレフィン系樹脂、マレイン酸変性ポリプロピレン
等の変性ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート/イソフ
タレート共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタ
レート/イソフタレート共重合樹脂とポリ4メチル−1
ペンテン樹脂やアイオノマー樹脂等の変性ポリオレフィ
ン系樹脂とのブレンド樹脂、前記樹脂にさらにポリブチ
レンテレフタレート樹脂をブレンドした樹脂、さらにそ
れらのブレンド体、押し出し機二台とマルチマニホール
ドダイスまたはコートハンガーダイ等のダイスを用い
て、前記樹脂を組合せた二層被覆構成の被層樹脂、押し
出し機三台とマルチマニホールドダイまたはコートハン
ガーダイ等のダイを用いて、前記樹脂を組合せた三層被
膜構成の複層樹脂等が挙げられる。
々の層に、必要に応じて、顔料、安定剤、防錆剤、酸化
防止剤等の添加剤が含入されていても良い。
のではないが、本発明に使用する金属板の例としては、
表面アルマイト処理、脱脂酸洗等の表面清浄化処理、表
面エッチング処理、表面浸漬クロム酸処理や電解クロム
酸処理を行なったアルミニウム板、あるいは無処理、S
n、Ni、Zn等のめっき処理を行なった後に浸漬クロ
ム酸処理や電解クロム酸処理を行なった鋼板等が挙げら
れる。
V=0.65のホモPET樹脂を用いた両面樹脂フィル
ムラミネート金属板を製造した。その結果、従来の方法
に比べて、生産効率とリサイクル効率が大きく向上し
た。従来方法に比べ、ラミネート状態と非ラミネート状
態間の相互の移行が可能となり、ラミネート中断時から
再ラミネートまでの時間ロスが無くなり、全体の作業量
を20%削減することができた。さらに、再ラミネート
時に無駄になる樹脂が無くなる事により非ラミネート樹
脂の回収率が高まり、リサイクル効率が10%向上し
た。
の製造方法および装置においては、樹脂フィルムの金属
板へのラミネートを中断した際、フィルムを設備内に通
したまま再び巻き取ることができるため、樹脂フィルム
を再度設備内に通す必要がなく、樹脂フィルムの無駄が
生じない。その結果、本発明においては、生産効率が従
来の方法に比べて10〜20%向上し、それに伴い経済
性も大きく向上することが確認された。樹脂フィルムラ
ミネート金属板の製造における本発明の適用効果は非常
に大きい。
製造装置(非ラミネート状態)の一例を示す概略図。
製造装置の非ラミネート状態からラミネート状態へ移行
するときの装置の動作模様の一例を示す部分概略図。
製造装置の非ラミネート状態からラミネート状態へ移行
するときの装置の動作模様の一例を示す部分概略図。
製造装置(ラミネート状態)の一例を示す概略図。
製造装置のラミネート状態から非ラミネート状態へ移行
するときの装置の動作模様の一例を示す部分概略図。
製造装置のラミネート状態から非ラミネート状態へ移行
するときの装置の動作模様の一例を示す部分概略図。
製造装置(非ラミネート状態)の他の例を示す概略図。
製造装置(ラミネート状態)の他の例を示す概略図。
製造装置のラミネート状態から非ラミネート状態へ移行
するときの装置の動作模様の他の例を示す部分概略図。
の製造装置のラミネート状態から非ラミネート状態へ移
行するときの装置の動作模様の他の例を示す部分概略
図。
Claims (8)
- 【請求項1】 押出し機を用いてTダイから流下させた
溶融樹脂を、回転する冷却ロール上で固化させることに
より製膜された樹脂フィルムを、連続的に金属板にラミ
ネートする樹脂フィルムラミネート金属板の製造方法で
あって、 樹脂フィルムを金属板にラミネートする工程と樹脂フィ
ルムをラミネートせずに巻取る工程とが交互に移行でき
ることを特徴とする樹脂フィルムラミネート金属板の製
造方法。 - 【請求項2】 前記樹脂フィルムを、金属板巻戻し装置
より連続的に巻戻され所定温度に加熱された金属板に、
ラミネートロールを用いて連続的に圧着することにより
ラミネートすることを特徴とする請求項1記載の樹脂フ
ィルムラミネート金属板の製造方法。 - 【請求項3】 前記樹脂フィルムを前記金属板の両面に
ラミネートすることを特徴とする請求項1または2に記
載の樹脂フィルムラミネート金属板の製造方法。 - 【請求項4】 前記樹脂フィルムを前記金属板の一方の
面のみにラミネートし、他方の面には巻戻しロールから
巻戻された既製樹脂フィルムをラミネートロールを用い
て圧着してラミネートすることによって、前記金属板の
両面に樹脂フィルムをラミネートすることを特徴とする
請求項1または2に記載の樹脂フィルムラミネート金属
板の製造方法。 - 【請求項5】 金属板を連続的に巻戻す金属板巻戻し装
置と、 前記金属板を所定温度に加熱する加熱装置と、 溶融樹脂をTダイから流下させる押出し機と、 流下させた溶融樹脂を固化させて樹脂フィルムを製膜す
る冷却ロールと、 非ラミネート時に金属板から離れて位置し、ラミネート
時に樹脂フィルムを加熱された金属板に圧着させるため
のラミネートロールと、 金属板に樹脂フィルムが圧着された樹脂フィルムラミネ
ート金属板を連続的に巻き取る装置と、 ラミネートロールの上流側に位置し、非ラミネート時に
樹脂フィルムを巻き取るための樹脂フィルム巻取り装置
と、 樹脂フィルムを両面から挟み、ラミネートロールの上流
側から下流側へ移動可能なフィルム引取りロールと、 非ラミネート状態からラミネート状態へ移行するとき
に、フィルム引取りロールを金属板とラミネートロール
との間を通して移動させて、樹脂フィルムを樹脂フィル
ム巻取り装置から引き離して金属板とラミネートロール
との間に通した後、ラミネートロールを金属板へ押し付
けて樹脂フィルムの圧着を開始する制御手段とを具備
し、 ラミネート状態から非ラミネート状態へ移行するとき
に、ラミネートロールの上流側で切断された樹脂フィル
ムを、樹脂フィルム巻取り装置が巻き取ることを特徴と
する樹脂フィルムラミネート金属板の製造装置。 - 【請求項6】 金属板を連続的に巻戻す金属板巻戻し装
置と、 前記金属板を所定温度に加熱する加熱装置と、 溶融樹脂をTダイから流下させる押出し機と、 流下させた溶融樹脂を固化させて樹脂フィルムを製膜す
る冷却ロールと、 非ラミネート時に金属板から離れて位置し、ラミネート
時に樹脂フィルムを加熱された金属板に圧着させるため
のラミネートロールと、 金属板に樹脂フィルムが圧着された樹脂フィルムラミネ
ート金属板を連続的に巻き取る装置と、 樹脂フィルムを両面から挟み、ラミネートロールの上流
側から下流側へ移動可能なフィルム引取りロールと、 ラミネートロールの下流側に位置し、非ラミネート時に
金属板とラミネートロールとの間を通過した樹脂フィル
ムを巻き取るための樹脂フィルム巻取り装置と、 非ラミネート状態からラミネート状態へ移行するとき
に、ラミネートロールを金属板へ押し付けて、両者の間
を通過する樹脂フィルムの金属板への圧着を開始し、ラ
ミネート状態から非ラミネート状態へ移行するときに、
ラミネートロールを金属板から離した後、フィルム引取
りロールを金属板とラミネートロールとの間を通して移
動させて、該ロールによって金属板から樹脂フィルムを
引き離し、離れた樹脂フィルムを下流側の樹脂フィルム
巻取り装置で巻き取らせる制御手段とを具備することを
特徴とする樹脂フィルムラミネート金属板の製造装置。 - 【請求項7】 前記押出し機と、Tダイと、フィルム製
膜用の冷却ロールと、フィルム引取りロールと、樹脂フ
ィルム巻取り装置とを、前記金属板の両面へのラミネー
ト用に1対づつ具備することを特徴とする請求項5また
は6に記載の樹脂フィルムラミネート金属板の製造装
置。 - 【請求項8】 前記押出し機と、Tダイと、フィルム製
膜用の冷却ロールと、フィルム引取りロールと、樹脂フ
ィルム巻取り装置とを、前記金属板の一方の面へのラミ
ネート用に具備し、既製の樹脂フィルムを巻き戻すため
の既製樹脂フィルム巻戻し装置を金属板の他方の面への
ラミネート用にさらに具備することを特徴とする請求項
5または6記載の樹脂フィルムラミネート金属板の製造
装置。
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