JP2003311314A - 冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

冷延鋼板の製造方法

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JP2003311314A
JP2003311314A JP2002116021A JP2002116021A JP2003311314A JP 2003311314 A JP2003311314 A JP 2003311314A JP 2002116021 A JP2002116021 A JP 2002116021A JP 2002116021 A JP2002116021 A JP 2002116021A JP 2003311314 A JP2003311314 A JP 2003311314A
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Yukio Kimura
幸雄 木村
Masayasu Ueno
雅康 植野
Yasuhiro Sotani
保博 曽谷
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JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プレス成形性に優れ、表面外観あるいは表面粗
さの均一性に優れた冷延鋼板を製造することができる方
法を提供する。 【解決手段】冷間圧延工程、焼鈍工程及び調質圧延工程
をこの順序で有する冷延鋼板の製造方法において、前記
焼鈍工程と前記調質圧延工程との間に、鋼板表面に平均
粒子径10〜300μmの固体粒子を投射する工程24
を設ける。固体粒子を投射する工程24では、鋼板表面
の平均粗さRa0.5〜2.0μmに調整する。また、
調質圧延工程における調質圧延機27のワークロール2
8には、ロール表面の平均粗さRa0.4μm以下のブ
ライトロールを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス成形性に優
れた冷延鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車、家電製品、建築材料等の用途に
使用される冷延鋼板は、熱延鋼板を酸洗処理した後、冷
間圧延工程で所定の板厚まで減厚し、焼鈍工程及び調質
圧延工程で材質を調整して製造される。このようにして
製造された冷延鋼板は、一般的にはそのままで使用され
ることは少なく、様々な部品形状にするためにプレス加
工や曲げ加工が施されることが多い。
【0003】プレス成形される冷延鋼板に対しては、鋼
板表面の微視的凹凸である表面粗さを適切に調整するこ
とが特に必要とされている。これは、鋼板表面の微視的
凹凸が、プレス成形時のプレス金型との間の潤滑油の保
油性を高め、摺動抵抗を低減させるとともに、型かじり
や破断等のトラブルを防止する効果があるためである。
【0004】このような鋼板の表面粗さを調整する手段
としては、通常、調質圧延が用いられている。調質圧延
は、表面に一定の微視的凹凸を付与した調質圧延ロール
を用い、鋼板に0.5〜2.0%程度の塑性伸びを付与
しながら、ロールバイトにおいて生じる圧力によって鋼
板表面に圧延ロール表面の凹凸を転写させる手段であ
る。調質圧延ロールの表面に微視的な凹凸を付与する方
法としては、ショットブラスト加工、放電加工、レーザ
ー加工、電子ビーム加工等の各種の加工方法が用いられ
ている。
【0005】例えば、特公平6−234089号公報に
は、放電ダル加工を施したロールにより調質圧延を行う
ことで、塗装後の鮮映性及びプレス成形性が向上するこ
とが記載されている。また、特公平6−75728号公
報には、レーザーダル加工を施した調質圧延ロールを用
いる手段が開示されており、特開平11−302816
号公報には、電子ビーム加工によって表面を加工した調
質圧延ロールを用いることが記載されている。
【0006】これに対し、調質圧延による表面調整方法
とは異なる手段として、特開平3−294418号公報
には、平均粒子径20〜100μmのショット粒を鋼板
に投射し、鋼板の中心線うねりを一定範囲に制御すると
ともに、クレータ部の面積比率を一定範囲に調整する方
法が記載されている。この方法は、冷間圧延と調質圧延
により冷延鋼板の表面形態を一定の範囲に調整した後
に、固体粒子を投射するというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
6−234089号公報等に記載されているような、調
質圧延によりロールの表面粗さを転写させる方法では、
以下のような問題点がある。すなわち、調質圧延では材
質の観点から鋼板に与える伸長率の範囲に限定があり、
ロールバイトで発生する圧力はその制約を受けるため、
鋼板表面には緻密な凹凸が転写されにくい。また、調質
圧延におけるロールバイトでの鋼板との接触圧力によ
り、圧延ロール表面の微視的凹凸(表面粗さ)は摩耗に
よって経時的に変化し、鋼板表面に転写される微視的凹
凸表面粗さが圧延長によって変化してしまうなどの問題
が生じていた。
【0008】冷延鋼板のプレス成形性に対しては、鋼板
表面の微視的凹凸の形態が金型との間の保油性に大きな
影響を及ぼす。したがって、前述のようなロール表面の
摩耗による経時的な変化により、コイル内あるいはコイ
ル間で鋼板表面の微視的凹凸が変動すると、製品のプレ
ス成形性がばらつくことになる。これに対し、ロール表
面の摩耗が進行する前に頻繁にロール組替を行って、ロ
ール表面の微視的凹凸を一定範囲に維持することも考え
られるが、このような方法では生産性を大幅に阻害する
こととなってしまう。
【0009】一方、特開平3−294418号公報に記
載されている、調質圧延工程の後に鋼板表面に微細な固
体粒子を投射し、製品の表面粗さを調整する方法によれ
ば、以上のような問題についてはある程度解決すること
ができる。すなわち、冷間圧延工程あるいは調質圧延工
程において圧延ロールの表面粗さが経時的に変化して
も、固体粒子の投射によって製品の表面粗さを調整でき
るので、一定の条件で固体粒子を投射すれば、コイル毎
あるいはコイルの長手方向での表面粗さの変化を抑制す
ることができる。
【0010】しかし、特開平3−294418号公報に
記載されている従来技術には、以下のような問題があ
る。
【0011】第一に、固体粒子を鋼板表面に投射する
と、固体粒子の衝突が局所的に不均一となって、鋼板表
面に生じる残留応力が不均一となる場合がある。特に鋼
板の板厚が薄い場合には、この不均一な残留応力が鋼板
に反りや局所伸び等の形状不良を生じさせる原因ともな
る。これは、固体粒子の投射条件や製品の板厚にも依存
するが、固体粒子が微細な場合にはいわゆる中伸び・耳
波といった大きく顕在化した形状不良とはならないもの
の、微妙で局所的な起伏として形状不良が観察される場
合がある。このような形状不良は、その後に調質圧延の
ような軽度の圧下を受ければ完全に消失するものである
が、調質圧延工程の後に固体粒子を投射する場合には、
それを除去することが困難となる。そして、このような
形状不良が発生した製品は、特に鋼板形状が平坦である
ことが要求される鋼製家具や家電製品のような用途には
不向きである。
【0012】第二に、自動車用鋼板のようにプレス成形
性が求められる鋼板に対しては、固体粒子の投射により
付与される圧痕(クレータ部)の面積率を一定の値に制
御しなければ、プレス成形性が変動することとなる。例
えば、特開平3−294418号公報には、クレーター
部の面積率(被覆率)によってプレス成形性(限界張り
出し高さ)が変化するデータが記載されており、クレー
タ面積率を一定値に制御することの重要性が示されてい
る。しかし、実験室レベルでの小サンプルの製造とは異
なり、実際の鋼板製造ラインでは、ライン速度の頻繁な
変化等、操業条件が大きく変動するのが通常である。し
たがって、そのような外乱に対して鋼板表面のクレータ
面積率を所定の値に制御することは、実際上困難である
場合も少なくない。
【0013】さらに、鋼板表面に固体粒子を投射した場
合、固体粒子の衝突によってクレータ状の凹部が形成さ
れ、通常は、ディンプル状に付与されたこの凹部がプレ
ス成形時の金型との間の保油性を向上させ、プレス成形
性を良好なものとする。しかし、前記クレータ状の凹部
の周囲には、隆起したリング状の凸部も同時に形成され
る。冷延鋼板への固体粒子の投射においては、亜鉛めっ
き鋼板の軟質な被膜等への投射する場合とは異なり、隆
起した部分は変形によって加工硬化した部分である。そ
のため、このような凸部がプレス成形時に金型と接触す
ると、摩擦係数を増加させる要因となり得る。その結
果、全体としては凹部の存在によってプレス成形時の摩
擦係数を低減させるものの、硬化した凸部の存在によっ
てその効果が低減してしまう。
【0014】本発明の目的は、上記の従来技術の問題点
を解決し、プレス成形性に優れ、表面外観あるいは表面
粗さの均一性に優れた冷延鋼板を製造することができる
方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の方法は、冷間圧延工程、焼鈍工程及び調質圧延
工程をこの順序で有する冷延鋼板の製造方法において、
前記焼鈍工程と前記調質圧延工程との間に、鋼板表面に
平均粒子径10〜300μmの固体粒子を投射する工程
を有することを特徴とする冷延鋼板の製造方法である。
【0016】この方法は、冷間圧延工程及び焼鈍工程を
経た鋼板の表面に微細な固体粒子を投射して鋼板の表面
粗さを調整し、その後に調質圧延工程を経て製品とする
ものである。鋼板表面に固体粒子を投射すると、その運
動エネルギーが鋼板表面への押込み仕事に変換されて、
鋼板表面に圧痕(くぼみ)を生じさせる。多数の固体粒
子を投射することで多数の圧痕が生じ、鋼板表面に微視
的な凹凸すなわち表面粗さが付与されることになる。こ
の時の圧痕の大きさは、固体粒子の粒子径が小さいほど
小さくなり、微小な凹部が形成されることになる。
【0017】このような鋼板表面に固体粒子を投射して
冷延鋼板に表面粗さを付与する方法は、圧延ロール表面
の凹凸の転写による表面粗さの付与と異なり、ロール摩
耗による表面粗さの経時変化という問題が本質的に生じ
ない。したがって、調質圧延前の鋼板の表面粗さのばら
つきが小さくなるので、調質圧延後の鋼板表面粗さを所
定の値に調整することが容易となる。また、プレス成形
等に用いられる場合でも、コイル毎あるいはコイル間で
製品のプレス成形性がばらつくという問題が抑制され
る。
【0018】また、この方法は、調質圧延工程に先立っ
て鋼板表面に固体粒子を投射し、その後に調質圧延を行
うことを特徴とする。したがって、鋼板表面に固体粒子
を投射することにより生じた鋼板表面近傍の残留応力に
起因して、鋼板に微妙な反りや起伏を伴うわずかな形状
不良がある場合でも、調質圧延により一定の伸長率を付
与して塑性変形を与えれば平坦化される。この場合、ワ
ークロールベンダーやVCロールのような形状制御アク
チュエータを備えた調質圧延機を用いることが望まし
い。
【0019】さらに、固体粒子の衝突によって形成され
るクレータ状の凹部の周辺に凸状に隆起した加工硬化部
の影響は、調質圧延における押しつぶしによって平滑化
される。これにより、プレス成形を行う場合でも、金型
表面と鋼板表面の凸部とが優先的に接触することによる
摩擦係数の増加、金型への凝着や金型の摩耗を生じさせ
る等の要因を排除することができる。
【0020】ところで、前述したように、鋼板表面に固
体粒子を投射する方法では、ライン速度の変動等によ
り、それによって生じるクレータ面積率を一定に制御す
ることが難しい場合がある。このような場合、その後に
行う調質圧延では固体粒子の投射によって生じた凸部を
押しつぶす効果があるため、この効果を利用することが
できる。すなわち、固体粒子を投射した鋼板表面のクレ
ータ面積率が変動している場合であっても、調質圧延機
の圧延荷重を調整してロールと鋼板表面との接触面圧を
変更することにより、凸部の押しつぶし状態を調整する
ことができる。これにより、鋼板表面の平坦部と凹部と
の面積比率を制御することが可能となる。
【0021】さらに、固体粒子の投射条件をライン速度
の変動等によらず鋼板の全面に固体粒子が衝突する(ク
レータ面積率が100%となる)条件に設定しておき、
その後の調質圧延で鋼板表面の凸部の押しつぶしを調整
することができる。この方法によれば、固体粒子の投射
条件をライン速度の変動等に合わせて調整するよりも容
易に、鋼板表面の微視的凹凸を一定とすることが可能で
ある。したがって、コイル毎あるいはコイル間で製品の
微視的表面形態がばらつくのを解消することが可能とな
り、安定したプレス成形性を得ることができる。
【0022】なお、以上説明したこの方法に関する効果
は、調質圧延工程に先立って固体粒子を投射して鋼板の
表面粗さを調整することにより得られる効果であり、そ
の意味では焼鈍工程の前に固体粒子を投射しても同様の
効果が得られる場合もある。しかし、焼鈍工程前の鋼板
表面は、冷間圧延により加工硬化しており、固体粒子を
投射しても圧痕がつきにくく、特に硬質材においては固
体粒子を投射しても所望の鋼板粗さを付与することが困
難である。したがって、この方法は、焼鈍工程を経て軟
質化した鋼板に、調質圧延工程に先立って固体粒子を投
射するものであり、特に硬質材に対して好適な方法であ
る。
【0023】なお、この方法において、固体粒子の平均
粒子径を300μm以下としているのは、より緻密で圧
痕同士の間隔が非常に短い微視的凹凸を形成するためで
ある。このように単位面積当りに多数の凹部が形成され
たいわゆるディンプル状の形態が表面に付与されること
で、その後に調質圧延工程を経た鋼板製品の表面にもそ
のディンプル状の形態が残ることとなる。したがって、
この鋼板製品がプレス加工等に使用される場合に、金型
と鋼板との間の潤滑油の保油性を向上させ、プレス成形
性を向上させることができる。また、鋼板表面の外観が
良好になり、鋼板の製造過程で生じるわずかな外観状の
むらも消失させることができる。
【0024】固体粒子の平均粒子径が300μmを超え
る場合には、短ピッチの微視的な凹凸を形成することが
できず、プレス成形性を向上させる効果が低下する。ま
た、鋼板表面の長周期の凹凸すなわちうねりが大きくな
り、外観上の美麗さが失われ、塗装後鮮映性も悪化す
る。一方、投射する固体粒子が小さすぎると、鋼板表面
に衝突する運動エネルギーが小さくなるので、十分な大
きさの圧痕を形成することができない。このような観点
から、固体粒子の平均粒子径は10μm以上とする。3
0〜150μm程度が、より好ましい範囲である。
【0025】さらに、この方法は、少なくとも冷間圧延
工程、焼鈍工程、固体粒子の投射工程及び調質圧延工程
の4工程を、冷延鋼板の製造工程としてこの順序で有す
るものであり、他の工程、例えば洗浄工程などをこれら
の工程の前後や工程間に有してもよい。
【0026】次に、前記課題を解決するための第2の方
法は、前記第1の方法であって、調質圧延工程における
調質圧延機のワークロールが、ロール表面の平均粗さR
a0.4μm以下のブライトロールからなることを特徴
とするものである。
【0027】調質圧延工程において使用するロール表面
は、平滑なロールの方が望ましい。固体粒子の投射によ
って形成されたクレータ状の凹部の周辺に凸状に隆起し
た加工硬化部を、押しつぶし、平滑化させるためには、
平滑なロールによることが効果的だからである。また、
ロール表面の平均粗さRa0.4μmを超える表面粗さ
の大きなロールを使用すると、ロール表面の微視的凹凸
が鋼板に転写され、固体粒子の投射によって付与された
ディンプル状の微視的凹凸が消失しやすくなる。したが
って、調質圧延に用いるロール表面粗さは、平均粗さR
a0.4μm以下が望ましい。
【0028】このような調質圧延前後での鋼板の表面形
態の違いを模式的に示したのが図4である。本図は、固
体粒子投射後と調質圧延後とで鋼板の表面形態を比較し
た模式図である。固体粒子を投射したまま(図4
(a))では、鋼板表面に凸部が存在しており、プレス
成形時に金型と優先的に接触し、摩擦係数を増加させ、
金型の摩耗や局所的な凝着を生じさせる場合がある。し
たがって、本図(b)の調質圧延後の表面形態に示され
ているように、鋼板表面の凸部をつぶしておくことが望
ましい。なお、本模式図は、鋼板表面の凹凸状態を、横
倍率よりも縦倍率を大きくして模式的に示したものであ
り、実際の鋼板表面の凹凸状態とは異なるものである。
【0029】次に、前記課題を解決するための第3の方
法は、前記第1の方法又は第2の方法であって、固体粒
子を投射する工程において鋼板表面の平均粗さRa0.
5〜2.0μmに調整することを特徴とするものであ
る。
【0030】固体粒子の投射による鋼板表面の微視的凹
凸の付与に際しては、固体粒子の大きさ、密度、投射速
度等によって圧痕の大きさを調整しうるが、鋼板に付与
される圧痕の大きさは一定の範囲にあることが望まし
い。固体粒子の投射により鋼板表面の平均粗さRa2.
0μm超えとなると、調質圧延工程を経た後も、鋼板表
面の平均粗さRa1.5μm以上となり、プレス成形時
に摩擦係数が大きくなる場合や、局所的な凝着が生じる
場合がある。一方、固体粒子投射後の鋼板表面の平均粗
さRa0.5μm未満の場合には、その後の調質圧延時
にロール表面の微視的凹凸が鋼板に転写されやすくな
り、固体粒子投射後のディンプル状に付与された微視的
凹凸の形態が消失しやすくなる。したがって、固体粒子
投射後の鋼板表面は平均粗さRa0.5〜2.0μmの
一定の粗さ範囲に調整しておくことが望ましく、これに
より調質圧延後の製品の表面形態が安定し、プレス成形
性にもばらつきが生じない。
【0031】
【発明の実施の形態】本実施形態では、冷間圧延工程に
おいて一定の板厚まで減厚した鋼板を、連続焼鈍ライン
において処理する場合を例として説明する。
【0032】図1は、本発明の実施に供する鋼板の連続
焼鈍ラインの一例を示す構成図であり、焼鈍工程、固体
粒子の投射工程、調質圧延工程を含む製造ラインを示し
たものである。入側から順に、鋼板Sを巻き戻すペイオ
フリール21a,21b、鋼板同士を接続する溶接機2
2、鋼板表面の圧延油を洗い流す洗浄設備23、焼鈍設
備26、固体粒子の投射設備24、調質圧延機27、鋼
板Sを切断する切断機29、鋼板Sを巻き取るテンショ
ンリール30a,30bを備えている。
【0033】固体粒子の投射設備24は、平均粒経10
〜300μmの固体粒子を鋼板Sの表面に投射する装置
であり、遠心式投射装置あるいは空気式投射装置といっ
た乾式の投射装置を用いることができる。空気式投射装
置は、圧縮空気を噴射ノズルにおいて加速させ、その抗
力を利用して固体粒子を加速させるものである。特に、
固体粒子の質量が小さい微細な粒子の投射に適してお
り、固体粒子の速度を非常に高くすることができるのが
特徴である。一方、遠心式投射装置は、後で詳細に説明
するが、回転するローターによる遠心力を利用して固体
粒子を投射するものであり、空気式投射装置に較べて大
きな投射量を確保することができる。したがって、冷延
鋼板などの鉄鋼製造ラインにおいて、広幅の鋼板を高速
処理するのにより適した投射手段であるといえる。な
お、本発明に用いる固体粒子の投射手段はこれらの装置
に限定されるものではなく、例えば液体に固体粒子を混
合させ、ノズルによって固体粒子と水とを鋼板表面に噴
射する方法であっても構わない。液体と混合させた固体
粒子を鋼板表面に噴射しても、鋼板表面には一定の微視
的凹凸を付与することができる。
【0034】調質圧延機27は、図1では4段式の調質
圧延機を示しているが、2段式、6段式等、その形式は
問わない。ただし、ワークロールベンダーやVCロール
等の形状制御アクチュエータを備え、鋼板の形状を平坦
化できる設備が好ましい。
【0035】図1において、ペイオフリール21a,2
1bから払い出された鋼板Sは、溶接機22によって先
行材と後行材が接続され、洗浄設備23において表面の
圧延油が除去された後、焼鈍設備26において連続的に
焼鈍が行われる。そして、焼鈍設備26を出た鋼板S
は、固体粒子の投射装置24によって、表面に所望の微
視的な凹凸を付与される。さらに、鋼板Sは調質圧延機
27において所定の伸長率を付与した調質圧延を施され
て材質を調整され、切断機29によって所定の長さに切
断された後、テンションリール30a,30bに巻き取
られる。
【0036】ここで、調質圧延機27に用いるワークロ
ール28x,28yとしては、ショットブラスト加工、
放電加工等により表面にダル加工を施したロールを使用
してもよいが、ロール表面の平均粗さRa0.4μm以
下のブライトロールを用いることが望ましい。ロール表
面の摩耗による経時変化が小さく、また固体粒子の投射
によって形成された微視的凹凸の凸部を押しつぶす効果
が生じることにより、プレス成形にとってより適するか
らである。
【0037】なお、図1に示す製造ラインは、焼鈍工
程、固体粒子の投射工程、調質圧延工程を一つの製造ラ
インに含むものである。このような設備配置により、連
続的に鋼板を処理し、高い生産性を発揮することができ
るが、本発明はこの実施形態に限定されるものではな
い。すなわち、本発明では、焼鈍工程と調質圧延工程と
の間に固体粒子の投射工程があればよい。したがって、
例えば焼鈍後の鋼板表面に固体粒子を投射するためのラ
インを別途設けて、当該ラインにおいて鋼板表面に固体
粒子を投射した後に、バッチ式の調質圧延機により調質
圧延を行ってもよい。
【0038】次に、本発明の実施に供する固体粒子の投
射装置及び投射方法について詳細に説明する。
【0039】図3は、本発明の実施に供する固体粒子の
投射装置の一例として、遠心式投射装置の概略図を示し
たものである。遠心式投射装置は、固体粒子を供給する
供給管41、遠心力を利用して固体粒子を加速させるイ
ンペラー42及びベーン43、これらを駆動するモータ
44を備えている。なお、遠心式投射装置のベーン部の
外径は、一般的な300〜500mm程度とすればよ
い。また、インペラー42及びベーン43を含む回転部
をローターと称するが、このローター回転中心から鋼板
Sまでの距離(投射距離と称する)が大きい場合には、
固体粒子の大きさが小さいために空気中での速度減衰が
大きくなってしまう。したがって、本発明では投射距離
が700mm以下であることが好ましく、より好ましく
はベーン部外径と同程度の投射距離とするのが好まし
い。
【0040】タンク等に貯められた固体粒子は、粒子供
給管41を通じて遠心式投射装置のインペラー42内に
供給される。インペラー42及びベーン43はモータ4
4により回転駆動されており、インペラー42内に供給
された固体粒子は遠心力により加速される。そして、イ
ンペラー42から飛び出した固体粒子は、ベーン43に
よりさらに加速されるとともに、鋼板Sへ向けて投射さ
れる。
【0041】図2は、本発明の実施に供する固体粒子の
投射工程の一例を示す構成図であり、図1に示した固体
粒子の投射装置24として、図3に示した遠心式投射装
置を用いた場合について示している。図3に示した遠心
式投射装置は、図2における遠心式投射装置1a〜1d
に対応するものである。
【0042】図2において、遠心式投射装置1a〜1d
は、投射した固体粒子が外部へ飛散しないように周囲が
仕切られた投射室2内に、鋼板Sの上下面に対向して配
置されている。なお、遠心式投射装置の全体が投射室2
内にある必要は無く、少なくとも固体粒子が投射装置か
ら飛び出す投射口を投射室2内に設け、モータ等は投射
室2の外部に備えてもよい。また、投射室2内の出側に
は、鋼板Sに対向してエアパージノズル7が設けられて
いる。さらに、投射室2の下部には、粒子回収装置8が
設けられている。
【0043】投射室2の外部には、固体粒子の分級装置
6及び固体粒子を貯蔵するストレージタンク5が備えら
れている。ストレージタンク5から各遠心式投射装置1
a〜1dまでは粒子供給管3により接続されており、そ
の途中には粒子供給量調整装置4a〜4dが設けられて
いる。粒子供給量調整装置4a〜4dには、ライン速
度、目標とする鋼板の表面粗さ、必要な固体粒子の投射
量等の操業条件に応じて、ゲート開度を調整できる方式
を用いるとよい。
【0044】図2において、ストレージタンク5に貯蔵
された固体粒子は、粒子供給管3を通り、粒子供給量調
整装置4a〜4dにより操業条件に応じた供給量に調整
されて、投射室2内の遠心式投射装置1a〜1dに供給
される。遠心式投射装置1a〜1dにより加速された固
体粒子は、鋼板Sに衝突し、ディンプル状の圧痕を鋼板
表面に残した後に反射して、周囲に飛散する。特にベー
ン43の回転によって生じる風の流れにより固体粒子の
大部分は鋼板S上から排除され、重力によって投射室2
の下部に落下する。そして、投射室2の下部へ落下した
固体粒子は、粒子回収装置8によって回収される。回収
された固体粒子は、分級装置6に送られ、破砕されて小
さくなった固体粒子を循環系から除去し、残りの固体粒
子をストレージタンク5へ再び貯蔵する。
【0045】一方、鋼板S上に残存していたり、投射室
2内で空中に浮遊した後に再び鋼板Sの上に落下した固
体粒子は、投射室2の出側に設置されたエアパージノズ
ル7によりエアパージされて鋼板表面から取り除かれ
る。このようにして、投射室2の外部へ固体粒子が持ち
出されるのを防止している。また、空中に浮遊する固体
粒子を吸引する設備を設置することで、同様の効果を得
ることもできる。
【0046】なお、図2では、鋼板Sの上下面に対し
て、遠心式投射装置による固体粒子を投射するように示
しているが、鋼板Sの上面のみ又は下面のみに対して固
体粒子を投射してもよい。また、鋼板Sの板幅方向又は
長手方向に、単体又は複数台の投射装置を配置してもよ
く、処理すべき鋼板の板幅、ライン速度、単体の遠心式
投射装置によって投射できる固体粒子の量などに応じて
配置すればよい。
【0047】ところで、本発明の固体粒子の投射工程に
おいて、遠心式投射装置による固体粒子の投射にあたっ
ては、固体粒子の投射速度を60m/s以上とすること
が望ましい。投射速度がこれよりも小さい場合には、鋼
板の表面に十分な大きさの圧痕を付与することができな
いからである。
【0048】また、固体粒子の投射密度は、0.2〜5
0kg/m2とすることが望ましい。ここで、投射密度
とは、鋼板表面の単位面積当りに投射される固体粒子の
重量のことである。この投射密度が0.2kg/m2
満では、鋼板に衝突する固体粒子数が少なく、圧痕がま
ばらとなるため、十分な凹部を形成することができな
い。一方、50kg/m2を超えると、投射密度が高す
ぎ、一旦形成した凹凸がその後投射される粒子につぶさ
れてしまい、所定の粗さを付与することが困難となる場
合がある。
【0049】一方、投射する固体粒子は、球形のショッ
ト粒子であることが好ましい。遠心式投射装置により投
射する固体粒子としては、粒子形状が角張った形状のグ
リット粒子が使用されることが通常であるが、これは投
射する対象物の表面の酸化層等を除去するために使用さ
れることが多いためである。鋼板表面に微視的凹凸を付
与する本発明では、そのような角張った形状でないほう
がよい。ただし、ほぼ球形の固体粒子であれば、楕円形
状であっても構わない。特に、ガスアトマイズ法により
製造された球形粒子が適する。
【0050】さらに、固体粒子としての密度が2g/c
3以上の固体粒子を使用するのが望ましい。固体粒子の
密度が2g/cm3未満の場合には、固体粒子の質量が
小さく、空気中での投射速度の減衰が大きいために、鋼
板に衝突するときの運動エネルギーが小さい。そのた
め、ローター回転数等の投射条件を変更しても、表面形
態を制御できる範囲が狭くなってしまうからである。好
適な固体粒子としては、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、
高速度工具鋼(ハイス)等の金属系微粒子があげられ
る。タングステンカーバイトのような超硬合金であって
もよい。ただし、アルミナ、ジルコニア、ガラスビーズ
のように比較的比重が小さくても、平均粗さRa1μm
以下の領域で表面粗さを調整する目的には十分使用する
ことができる。
【0051】そして、以上のような固体粒子の投射によ
り付与される鋼板表面の粗さは、平均粗さRa0.3〜
3μm程度、より好ましくは0.5〜2.0μm程度と
することが望ましい。鋼板表面の平均粗さRa0.3μ
m以下では調質圧延後の鋼板表面に固体粒子の投射によ
るディンプル状の微視的形態が残りにくく、また平均粗
さRa3μm超えでは調質圧延後の鋼板表面の平均粗さ
が大きくなりすぎ、プレス成形性が悪化するためであ
る。
【0052】さらに、固体粒子の投射により上記のよう
な鋼板表面粗さへ調整するためには、原板の鋼板表面の
粗さが平滑である方が望ましい。つまり、本発明では冷
間圧延工程を経た鋼板表面粗さを限定するものではない
が、冷間圧延工程の最終スタンドにブライトロールを用
い、冷間圧延後の鋼板の表面粗さを平滑化することが好
ましい。また、冷間圧延工程の最終スタンドにダルロー
ルを用いる場合には、一般にダルロールとして用いられ
るロール表面の平均粗さRa2.0μm程度のものより
も粗さの低いロールを用いることが好ましい。より好ま
しい範囲は、ブライトロールの場合にはロール表面の平
均粗さRa0.6μm以下、ダルロールの場合には平均
粗さRa1.5μm以下である。このような表面粗さの
ロールを最終スタンドに用いて冷間圧延工程を行うこと
により、冷間圧延後の鋼板表面が平滑化され、その後の
固体粒子の投射による微視的凹凸の付与に際し、所定の
鋼板表面粗さへの調整がしやすくなる。
【0053】
【実施例】本発明の実施例として、熱間圧延後、酸洗工
程を経たC:0.01重量%を含むAlキルド鋼を用
い、冷間圧延工程、焼鈍工程、固体粒子の投射工程、調
質圧延工程を経て板厚0.7mmの冷延鋼板を製造し
た。
【0054】まず、冷間圧延工程では、タンデム式冷間
圧延機を用い、最終スタンドのワークロールとして表面
の平均粗さRa0.5μmのブライトロールを使用し
た。そして、冷間圧延を施した鋼板を、焼鈍工程にて焼
鈍温度850℃にて焼鈍した後、図3に示す遠心式投射
装置により固体粒子の投射を行い、表面粗さを調整し
た。使用した遠心式投射装置は、ベーン部の外径が33
0mm、最大投射速度は92m/sの装置である。な
お、鋼板表面に投射する固体粒子としては、ほぼ球形で
平均粒子径85μmのSUS304の粒子を用い、固体
粒子の投射量(投射密度)が鋼板の単位面積当り15k
g/m2となるように投射量を調整した。そして、ロー
ター回転数を変更して、固体粒子投射後の鋼板表面の平
均粗さが、表1に示す本発明例の各条件(No.A1〜
A3)の値となるように調整した。
【0055】さらに、固体粒子投射後の鋼板に対し、調
質圧延機により伸長率0.8%の調質圧延を施した。こ
こで、調質圧延に使用したワークロールとしては、砥石
研削によりロール表面の平均粗さRa0.3μmに仕上
げたブライトロールを用いた。
【0056】一方、本発明例との比較のため、比較例1
(No.C1)として、固体粒子を鋼板表面に投射する
工程を有しない条件、すなわち冷間圧延後、焼鈍工程、
調質圧延工程を経ることで製造した鋼板についても評価
を行った。その際、調質圧延工程で用いるワークロール
には、放電加工によって表面に粗さを付与したものを用
いた。また、比較例2(No.C2)として、冷間圧延
後、焼鈍工程、調質圧延工程を経た後に固体粒子の投射
を行った鋼板についても評価を行った。その際、調質圧
延工程で用いるワークロールには、砥石研削によりロー
ル表面の平均粗さRa0.3μmに仕上げたブライトロ
ールを用いた。さらに、固体粒子の投射工程では、前記
の本発明例と同様の遠心式投射装置を用い、固体粒子投
射後(最終製品)の鋼板表面粗さが表1に示す値となる
ように、投射条件を調整した。
【0057】以上の製造条件により得られた鋼板表面の
各条件毎の平均粗さRaを、ピークカウントPPIとと
もに表1に示す。なお、表1より、本発明例,比較例
1,比較例2(No.A2,C1,C2)を比較する
と、最終製品の鋼板表面平均粗さRaは同じであるが、
ピークカウントPPIが異なっていることがわかる。
【0058】
【表1】
【0059】以上のような各条件にて製造した冷延鋼板
を用い、円筒深絞り成形を行って、成形性を評価した。
円筒深絞り成形は、直径100mmのブランクを加工し
た後、パンチ寸法直径50mm、ダイス寸法直径53m
mの工具を用いて、深絞り成形を行った。このときのし
わ押え力は20kNとし、予め鋼板表面に防錆油(ダフ
ニオイルコートSK)を塗布したものを用いた。なお、
成形性の評価に際しては、成形時の最大荷重を指標とし
ており、最大荷重が低いほど、ビード部における摺動抵
抗が低く、優れた成形性を示すことを表す。
【0060】図5は円筒深絞り成形時の最大荷重を示し
た図である。本発明例(A1〜A3)による深絞り成形
時の最大荷重は、固体粒子の投射による表面粗さ付与を
行わない比較例1(C1)に比べて低くなった。すなわ
ち、調質圧延に先立って固体粒子の投射による表面粗さ
付与を行うことにより、冷延鋼板の表面粗さを広い範囲
で変化させても、優れた成形性を示すことがわかる。こ
のように、本発明例の冷延鋼板は、固体粒子の投射を行
わない従来法と比較して、優れた成形性を示した。
【0061】一方、調質圧延後に固体粒子の投射を行う
比較例2(C2)との対比では、平均粗さが同一レベル
である本発明例(A2)により比較すると、ほぼ同程度
の最大荷重を示しており、成形性はほぼ同じレベルであ
るといえる。ところが、比較例2の鋼板の方には、反り
が発生していた。これは、比較例2は調質圧延後に固体
粒子を投射しているため、鋼板の上下面での固体粒子の
投射状態が若干異なることに起因して、鋼板表面に生じ
る残留応力が鋼板の上面と下面とで異なるために生じた
ものである。一方、本発明例(A2)については、固体
粒子の投射により鋼板に軽度の反りが発生したものの、
その後の調質圧延工程において歪を付与することで反り
は完全に解消し、平坦な形状の製品を得ることができ
た。なお、この効果は、特に鋼板の片面のみに固体粒子
を投射して表面粗さを付与する場合に顕著でり、比較例
2の製造方法によれば比較的大きな反りが生じるのに対
し、本発明例の製造方法によれば、平坦な鋼板を得るこ
とができた。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
冷間圧延工程および焼鈍工程を経た後、調質圧延工程に
先立って鋼板表面に固体粒子を投射する工程を有するの
で、調質圧延を行った後でもディンプル状の表面形態が
残留し、優れたプレス成形性を有する冷延鋼板を製造す
ることができる。また、調質圧延によって固体粒子の投
射に起因する残留応力を均一化でき、鋼板表面の凹凸状
態を調整できるので、安定したプレス成形性を備えた冷
延鋼板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に供する焼鈍工程、固体粒子の投
射工程、調質圧延工程を含む製造ラインの一例を示す構
成図
【図2】本発明の実施に供する固体粒子の投射工程の一
例を示す構成図
【図3】本発明の実施に供する固体粒子の投射装置の一
例である遠心式投射装置の概略図
【図4】本発明による鋼板の表面形態の変化を表す模式
【図5】本発明の実施例における円筒深絞り成形時の最
大荷重を示した図
【符号の説明】
1a〜1d 遠心式投射装置 2 投射室 3 粒子供給管 4a〜4d 粒子供給量調整装置 5 ストレージタンク 6 分級装置 7 エアパージノズル 8 粒子回収装置 21a,21b ペイオフリール 22 溶接機 23 洗浄装置 24 固体粒子投射装置 25a,25b ルーパー 26 焼鈍工程 27 調質圧延機 28x,28y 調質圧延機のワークロール 29 切断機 30a,30b テンションリール 41 粒子供給管 42 インペラー 43 投射機ベーン 44 投射機モータ S 鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽谷 保博 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4E002 AA07 AD05 AD06 BC10 CA20 CB03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間圧延工程、焼鈍工程及び調質圧延工
    程をこの順序で有する冷延鋼板の製造方法において、前
    記焼鈍工程と前記調質圧延工程との間に、鋼板表面に平
    均粒子径10〜300μmの固体粒子を投射する工程を
    有することを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 調質圧延工程における調質圧延機のワー
    クロールが、ロール表面の平均粗さRa0.4μm以下
    のブライトロールからなることを特徴とする請求項1に
    記載の冷延鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 固体粒子を投射する工程において鋼板表
    面の平均粗さRa0.5〜2.0μmに調整することを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷延鋼板の製
    造方法。
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