JP2003311286A - Dmf分解菌の培養方法および排水処理方法 - Google Patents

Dmf分解菌の培養方法および排水処理方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高濃度のDMF含有排水を効率よく処理でき
る排水処理方法を提供する。 【解決手段】 DMF含有排水に対してDMFと鉄の質
量比が1000:1〜5となるように鉄を添加するとと
もにDMFとリンの質量比が100:1となるようにリ
ンを添加してDMF分解菌を培養する。この培養したD
MF分解菌を含んだ活性汚泥を循環式の生物反応槽3に
投入する。この活性汚泥を投入した生物反応槽3にDM
F含有排水を導入してこのDMF含有排水中のDMF、
BODおよび窒素を生物学的に除去する。この除去後の
生物処理水を固液分離手段4に導入して最終処理水と活
性汚泥とに分離し、活性汚泥を生物反応槽3に返送し、
最終処理水を放流する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DMF分解菌の培
養方法およびこの方法により培養されたDMF分解菌を
含んだ活性汚泥を用いてDMF含有排水を処理する排水
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、窒素含有化合物であるDMF
(N,N−ジメチルホルミアミド、別名:ホルミルジメ
チルアミン、DMFA)は、ジメチルアミンと一酸化炭
素との反応またはジメチルアミンとぎ酸メチルとの反応
によって合成される有機物であり、無色透明で水に可溶
な有機溶媒としての性質を持つ液体である。このDMF
の分子式は、HCON(CH32であり、融点−61
℃、沸点153℃、引火点60℃、比重0.9683で
ある。
【0003】また、DMFは、多くの有機化合物と溶解
する有機溶媒であるため、人工皮革、ウレタン系合成皮
革、スパンデックス繊維、有機合成用または各種ポリマ
ーの溶媒として広く用いられている。平成12年度の生
産量は50000トンと推定されている。
【0004】さらに、DMFは、毒性があるため、いわ
ゆる化学物質管理法の第1種指定化学物質に指定されて
いる。例えば合成皮革工場からの工場排水において、D
MFは1000〜300000mg/lの高濃度で排出
される。これまでの研究によれば、DMFは、好気性条
件において活性汚泥法によって分解できることが報告さ
れている。しかし、DMF濃度が高くなると、阻害性が
あるため、難分解性物質と言われてきた。特に、DMF
濃度が500mg/lを越えると、処理水質が不安定と
なるため、大量の希釈水を用いて希釈せざるを得なかっ
た。
【0005】ここで、よく馴致した活性汚泥(好気性微
生物)を用いてDMF含有排水を生物分解する反応式は
次の(1)式のとおりである。
【0006】 2HCON(CH32+7O2→6CO2+4H2O+2NH3……(1) ThOD(Theoretical Oxygen Demand)/DMF=1.53(mgO2/mg DMF) N/DMF=14/73=19.18%
【0007】この(1)式に示すように、DMFの分解に
よりアンモニア性窒素が大量に生成される。したがっ
て、好気性処理でDMFが分解されても、水中に大量の
窒素が残る。その濃度は流入DMF濃度の約19%に上
る。窒素は閉鎖性水域の富栄養化原因物質の一つとして
知られており、第5次水質総量規制では、従来の規制項
目のCODの他に新たに窒素、リン含有量が追加され
た。そのため、従来の活性汚泥処理の排水処理施設は、
窒素、リンの高度処理まで完成しなければならないよう
になった。DMF含有排水のような難分解性、しかも窒
素含有率の高い排水の処理が問題となっている。
【0008】そして、従来の排水処理方法で、DMF含
有排水を処理するならば、まず、(1)式のように好気性
処理でDMFをアンモニア性窒素に分解して、それから
硝化・脱窒素を行うことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな従来の排水処理方法では、高濃度のDMF含有排水
を効率よく処理できないおそれがあるばかりでなく、脱
窒素反応のためにメタノール等の有機炭素源を加える必
要があるため、処理コストが高くなり、余剰活性汚泥が
多く発生してしまうおそれもある。
【0010】なお、生物学的処理法を用いて難分解性有
機物を処理する場合、特異代謝機能を有する微生物の集
積と高濃度保持が重要なポイントになる。普通の活性汚
泥ではDMFを直接分解する能力はほとんどないので、
未馴致の活性汚泥でDMFのBODを測定すると、BO
D/DMF比が0.1以下になる。一般的に、BOD/
DMF比が0.2以下になると、難分解性物質に分類さ
れるので、DMFは難分解性物質に誤認されることがあ
る。
【0011】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、DMF分解菌を適切に培養できるDMF分解菌の
培養方法および高濃度のDMF含有排水を効率よく処理
できる排水処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のDMF分
解菌の培養方法は、DMF含有排水に対して、DMFと
鉄の質量比が1000:1〜5となるように鉄を添加す
るとともに、DMFとリンの質量比が100:0.2〜
2となるようにリンを添加するものであり、DMF分解
菌を適切に培養することが可能となる。
【0013】請求項2記載の排水処理方法は、請求項1
記載の方法により培養されたDMF分解菌を含んだ活性
汚泥を用いて、DMF含有排水を処理する排水処理方法
であって、前段の嫌気槽と後段の好気槽との組み合わせ
により構成された循環式の生物反応槽に、DMF分解菌
を含んだ活性汚泥を投入する工程と、この活性汚泥が投
入された生物反応槽にDMF含有排水を導入し、この導
入されたDMF含有排水中のDMF、BODおよび窒素
を生物学的に除去する工程と、この除去後の生物処理水
を固液分離手段に導入し、この導入された生物処理水を
最終処理水と活性汚泥とに分離し、この分離された活性
汚泥を生物反応槽に返送する工程とを備えるものであ
り、従来処理できなかった高濃度のDMF含有排水を効
率よく処理することが可能となり、また、脱窒素反応の
ためにメタノール等の有機炭素源を必ずしも加える必要
がなく、処理コストの低減および余剰活性汚泥の生成量
低減を容易に実現可能となる。
【0014】請求項3記載の排水処理方法は、請求項2
記載の排水処理方法において、嫌気槽と好気槽の容量比
を1:2〜4とし、嫌気槽では攪拌装置により槽内液を
攪拌し、好気槽では曝気装置およびDO制御装置により
槽内液の溶存酸素濃度を1〜3mg/lに制御しかつp
H制御手段により槽内液のpHを7〜8に制御するもの
であり、高濃度のDMF含有排水をより一層効率よく処
理することが可能となる。
【0015】請求項4記載の排水処理方法は、請求項2
記載の排水処理方法において、嫌気槽に導入されるDM
F含有排水の流入DMF濃度を15000mg/l以下
に調整し、嫌気槽の槽内液の活性汚泥濃度を3000m
g/l以上に制御し、嫌気槽のDMF‐MLSS負荷を
0.1〜1.0kgDMF/kgMLSS/日に制御
し、好気槽のDMF‐MLSS負荷を0.05〜0.5
kgDMF/kgMLSS/日に制御するものであり、
高濃度のDMF含有排水を十分に効率よく処理できる。
【0016】請求項5記載の排水処理方法は、請求項2
記載の排水処理方法において、固液分離手段により分離
された活性汚泥のうちの余剰活性汚泥を可溶化してから
生物反応槽に返送するものであり、余剰活性汚泥の発生
を適切に抑制することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0018】図1には、本発明の排水処理方法の一実施
の形態を実施するための排水処理装置1が示されてい
る。
【0019】この排水処理装置1は、図示しない合成皮
革工場等の工場の排水設備からのDMF含有排水の水質
等を調整するための調整槽2と、この調整槽2からの調
整後のDMF含有排水をDMF分解菌を含んだ活性汚泥
により生物処理するための循環式の生物反応槽3と、こ
の生物反応槽3からの生物処理水(混合液)を最終処理
水と活性汚泥とに分離するための固液分離手段である最
終沈殿池4とを備えている。
【0020】そして、生物反応槽3は、前段の嫌気槽
(脱窒槽)6と後段の好気槽(硝化槽)7との組み合わ
せにより構成されている。嫌気槽6は攪拌装置を有して
いる。好気槽7は、曝気装置およびDO制御装置を有す
るとともにpH制御手段8を有している。
【0021】嫌気槽6と好気槽7とは、硝化液返送管に
て接続され、好気槽7から嫌気槽6に硝化液が返送され
るようになっている。
【0022】また、最終沈殿池4において最終処理水か
ら分離された活性汚泥の一部が最終沈殿池4から生物反
応槽3の嫌気槽6に返送され、その残部である余剰活性
汚泥が汚泥可溶化手段9により可溶化されてから生物反
応槽3の嫌気槽6に返送されるようになっている。
【0023】なお、汚泥可溶化手段9は、例えば熱アル
カリ処理手段、湿式酸化処理手段またはオゾン酸化処理
手段等である。また、固液分離手段は最終沈殿池4でな
く膜分離装置等でもよい。
【0024】次に、上記排水処理装置1を使用してDM
F含有排水を処理する場合について説明する。
【0025】まず、排水処理装置1の運転を開始する前
に、集積培養したDMF分解菌を含んだ活性汚泥を循環
式の生物反応槽3の嫌気槽6に投入する。
【0026】ここで、DMF分解菌としては、予め、例
えば工場内に設置された排水処理装置1と基本的構成を
同じにする培養用装置を使用して、所定の培養方法によ
り培養しておいたものを用いる。
【0027】この所定の培養方法は、DMF含有排水に
対して、DMFと鉄(Fe)の質量比が1000:1〜
5(例えば2)となるように鉄を添加するとともに、D
MFとリン(P)の質量比が100:0.2〜2(例え
ば1)となるようにリンを添加する方法である。
【0028】より具体的には、その培養方法とは、例え
ば嫌気性(無酸素)および好気性条件でDMFを分解で
きるDMF分解菌(活性汚泥微生物)を培養するため、
DMF含有排水にこの排水中のDMFの量に応じて栄養
塩である鉄およびリンを所定量添加し、生物反応槽のM
LSS濃度3000mg/l以上でかつ流入DMF濃度
1000mg/l以下で、十分な馴養を行い、DMF分
解菌の集積培養を図る方法である。
【0029】次いで、活性汚泥の投入後に、排水処理装
置1の運転を開始して、所定の培養方法より培養された
DMF分解菌等を含んだ活性汚泥が投入された生物反応
槽3の嫌気槽6に調整槽2からの調整後のDMF含有排
水を導入し、この導入されたDMF含有排水中のDM
F、BOD(BOD5)および窒素等を生物反応槽3内
において微生物により生物学的に除去する。
【0030】なお、生物反応槽3より上流の調整槽2で
は、例えば必要に応じて希釈水を注入することで、嫌気
槽6に導入されるDMF含有排水の流入DMF濃度を1
5000mg/l以下に調整する。
【0031】そして、この生物処理の際には、例えば嫌
気槽6では攪拌装置により槽内液を攪拌し、好気槽7で
は曝気装置およびDO制御装置により槽内液の溶存酸素
濃度を1〜3mg/lに制御する。
【0032】また、嫌気槽6の槽内液の活性汚泥濃度を
最終沈殿池4からの返送汚泥量の調整により3000m
g/l以上(好ましくは、6000〜15000mg/
l)に制御し、嫌気槽6のDMF‐MLSS負荷を0.
1〜1.0kgDMF/kgMLSS/日に制御し、好
気槽7のDMF‐MLSS負荷を0.05〜0.5kg
DMF/kgMLSS/日に制御する。
【0033】なお、DMF分解菌の増殖を促進する目的
として、DMF含有排水のDMF濃度に応じて栄養塩と
してのリン酸塩および鉄塩等を嫌気槽6の上流側でDM
F含有排水に投入してもよい。
【0034】ここで、無酸素攪拌槽である嫌気槽6内に
おいては、通性菌や嫌気性菌の働きにより、流入DMF
と、好気槽7からの返送硝化液に含まれている硝酸性窒
素(NO3−)とが反応し、次の(2)式のように、DMF
を有機炭素源とした脱窒素反応が進行し、DMFが分解
されると同時に、硝酸性窒素が窒素ガス(N2)にな
る。また、DMFの分解に伴いアンモニア性窒素が生成
される。
【0035】 DMF+NO3→N2+6CO2+4H2O+残存DMF+2NH3……(2)
【0036】そして、嫌気槽6で分解できなかった残存
DMFは、その前段の嫌気槽6に連通された後段の好気
槽7内において、次の(3)式のように、DMF酸化細菌
と硝化細菌の共同作用により、硝酸まで酸化される。ま
た、嫌気槽6におけるDMFの分解に伴い生成されたア
ンモニア性窒素もここで硝酸まで酸化される。
【0037】 2HCON(CH32+11O2→6CO2+6H2O+2HNO3……(3) ThOD/DMF=2.41(mgO2/mgDMF)
【0038】この好気槽7では、効率よく十分な酸素供
給を確保するために、例えば曝気装置である酸素供給装
置として高効率の機械曝気装置DTA(ドラフトチュー
ブエアレータ)が用いられ、DO制御装置と連動して好
気槽7内の溶存酸素濃度が1〜3mg/lの範囲に制御
される。
【0039】また、硝化速度を高めるべく硝化菌の増殖
に好ましいpH条件(例えばpH=7〜8)を維持する
ため、硝化を行う好気槽7には、アルカリ(活性ソーダ
NaOHおよび消石灰等)投入用のポンプと、pHセン
サーと連動するpH制御手段とが設置されている。すな
わち、好気槽7の槽内液のpHは、pH制御手段8によ
りpH=7〜8に制御される。
【0040】さらに、好気槽7で生成された硝酸性窒素
を除去するため、ポンプの駆動で硝化液が好気槽7から
嫌気槽6に返送される。その返送比率は、流入DMF濃
度および放流水質基準により、嫌気槽6への流入DMF
含有排水の流量の2〜10倍とする。また、DMFの脱
窒素分解速度は、硝化速度の2〜4倍あるので、嫌気槽
6と好気槽7の容量比は1:2〜4とすることが好まし
い。
【0041】次いで、DMF、BODおよび窒素等が除
去された生物処理水を好気槽7から最終沈殿池4に導入
し、この導入された生物処理水を最終処理水と活性汚泥
とに分離し、この沈殿下降により分離された濃縮活性汚
泥の一部を嫌気槽6に返送するとともに、残部である余
剰活性汚泥を汚泥可溶化手段9により可溶化してから嫌
気槽6に返送する。また、上澄水である最終処理水は、
放流先である公共用流域に放流する。
【0042】そして、上記の排水処理方法によれば、従
来処理できなかった高濃度のDMF含有排水を効率よく
処理でき、また、脱窒素反応のためにメタノール等の有
機炭素源を外部から必ずしも加える必要がなく、処理コ
ストの低減および余剰活性汚泥の生成量低減を容易に実
現できる。
【0043】また、DMF由来のBODのみならず、窒
素も処理でき、しかも、高濃度のDMF含有排水処理に
使う希釈水を大幅に低減できる。
【0044】さらに、最終沈殿池4に沈殿分離された余
剰活性汚泥を可溶化して嫌気槽6に返送して処理するこ
とで、余剰活性汚泥生成量を半減でき、必要な栄養塩の
投入量も半減させることができる。すなわち、余剰活性
汚泥を可溶化してから嫌気槽6に返送することで、活性
汚泥に固定されている栄養塩の再利用および活性汚泥の
循環分解を行うことができ、よって、汚泥発生量を従来
の0.2kgMLSS/除去DMFから0.05kgM
LSS/除去DMF以下F以下までに抑制できると同時
に、栄養塩の添加量も半分以上大幅に削減できる。
【0045】
【実施例】上述した排水処理方法によりDMF濃度10
00mg/lのDMF含有排水に対して室温で処理実験
を行った。栄養塩として鉄およびリンを添加して供試廃
水とした。
【0046】鉄の添加基準はDMF:鉄=1000:1
〜5(この実験では1000:2の基準で塩化鉄を投入
し、栄養塩効果の他に汚泥沈降性が改善した)とし、リ
ンの添加基準はDMF:P=100:1(P=10m
g)とした。
【0047】前段の嫌気槽と後段の好気槽の容量比は、
1:2.7であった。嫌気槽内のMLSS濃度は350
0mg/lであった。硝化液の返送比が5倍であった。
【0048】処理成績は、次の表1のとおりであった。
【0049】
【表1】
【0050】この表1に示すとおり、外部から脱窒素の
有機炭素源を加えなくても、本方法でBOD除去と窒素
除去を実現できた。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、DMF含有排
水に対して、DMFと鉄の質量比が1000:1〜5と
なるように鉄を添加するとともに、DMFとリンの質量
比が100:0.2〜2となるようにリンを添加するこ
とにより、DMF分解菌を適切に培養できる。
【0052】請求項2の発明によれば、従来処理できな
かった高濃度のDMF含有排水を効率よく処理でき、ま
た、脱窒素反応のためにメタノール等の有機炭素源を必
ずしも加える必要がなく、処理コストの低減および余剰
活性汚泥の生成量低減を容易に実現できる。
【0053】請求項3の発明によれば、嫌気槽と好気槽
の容量比を1:2〜4とし、嫌気槽では攪拌装置により
槽内液を攪拌し、好気槽では曝気装置およびDO制御装
置により槽内液の溶存酸素濃度を1〜3mg/lに制御
しかつpH制御手段により槽内液のpHを7〜8に制御
するため、高濃度のDMF含有排水をより一層効率よく
処理できる。
【0054】請求項4の発明によれば、嫌気槽に導入さ
れるDMF含有排水の流入DMF濃度を15000mg
/l以下に調整し、嫌気槽の槽内液の活性汚泥濃度を3
000mg/l以上に制御し、嫌気槽のDMF‐MLS
S負荷を0.1〜1.0kgDMF/kgMLSS/日
に制御し、好気槽のDMF‐MLSS負荷を0.05〜
0.5kgDMF/kgMLSS/日に制御するため、
高濃度のDMF含有排水を十分に効率よく処理できる。
【0055】請求項5の発明によれば、固液分離手段に
より分離された活性汚泥のうちの余剰活性汚泥を可溶化
してから生物反応槽に返送するため、余剰活性汚泥の発
生を適切に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水処理方法の一実施の形態を実施す
るための排水処理装置の概念図である。
【符号の説明】
3 生物反応槽 4 固液分離手段である最終沈殿池 6 嫌気槽 7 好気槽 8 pH制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C02F 11/06 C02F 11/06 A 11/08 11/08 (72)発明者 舩石 圭介 大阪府大阪市西区立売堀二丁目1番9号 アタカ工業株式会社内 Fターム(参考) 4B065 BB02 BB03 BB12 BC02 BC13 BC14 CA56 4D040 BB05 BB22 BB24 BB54 BB57 BB91 DD03 DD12 DD14 4D059 AA05 BC01 BC02 BF14 BK12 CA28 DA43

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DMF含有排水に対して、DMFと鉄の
    質量比が1000:1〜5となるように鉄を添加すると
    ともに、DMFとリンの質量比が100:0.2〜2に
    なるようにリンを添加することを特徴とするDMF分解
    菌の培養方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法により培養されたD
    MF分解菌を含んだ活性汚泥を用いて、DMF含有排水
    を処理する排水処理方法であって、 前段の嫌気槽と後段の好気槽との組み合わせにより構成
    された循環式の生物反応槽に、DMF分解菌を含んだ活
    性汚泥を投入する工程と、 この活性汚泥が投入された生物反応槽にDMF含有排水
    を導入し、この導入されたDMF含有排水中のDMF、
    BODおよび窒素を生物学的に除去する工程と、 この除去後の生物処理水を固液分離手段に導入し、この
    導入された生物処理水を最終処理水と活性汚泥とに分離
    し、この分離された活性汚泥を生物反応槽に返送する工
    程とを備えることを特徴とする排水処理方法。
  3. 【請求項3】 嫌気槽と好気槽の容量比を1:2〜4と
    し、嫌気槽では攪拌装置により槽内液を攪拌し、好気槽
    では曝気装置およびDO制御装置により槽内液の溶存酸
    素濃度を1〜3mg/lに制御しかつpH制御手段によ
    り槽内液のpHを7〜8に制御することを特徴とする請
    求項2記載の排水処理方法。
  4. 【請求項4】 嫌気槽に導入されるDMF含有排水の流
    入DMF濃度を15000mg/l以下に調整し、嫌気
    槽の槽内液の活性汚泥濃度を3000mg/l以上に制
    御し、嫌気槽のDMF‐MLSS負荷を0.1〜1.0
    kgDMF/kgMLSS/日に制御し、好気槽のDM
    F‐MLSS負荷を0.05〜0.5kgDMF/kg
    MLSS/日に制御することを特徴とする請求項2記載
    の排水処理方法。
  5. 【請求項5】 固液分離手段により分離された活性汚泥
    のうちの余剰活性汚泥を可溶化してから生物反応槽に返
    送することを特徴とする請求項2記載の排水処理方法。
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