JP2003311258A - 微生物による汚染土壌のオンサイト修復方法及び装置 - Google Patents

微生物による汚染土壌のオンサイト修復方法及び装置

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JP2003311258A
JP2003311258A JP2002119163A JP2002119163A JP2003311258A JP 2003311258 A JP2003311258 A JP 2003311258A JP 2002119163 A JP2002119163 A JP 2002119163A JP 2002119163 A JP2002119163 A JP 2002119163A JP 2003311258 A JP2003311258 A JP 2003311258A
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contaminated
microorganisms
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Hideo Miyazaki
英男 宮崎
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚染土壌を汚染現場から移動したり、汚染地
下水の汲み上げたりすることなく汚染現場で簡易に汚染
土壌を浄化・修復する方法及び手段を提供すること。 【解決手段】 土壌汚染物質分解能を有する微生物を含
有する土壌修復用水を注入用パイプから汚染土壌中に注
入し、その周囲に設けた回収用パイプから修復用水を回
収し、回収した使用済み土壌修復用水に上記微生物を補
給して再生し、再生した土壌修復用水を再び汚染土壌中
に供給する操作を繰返すことを特徴とする汚染土壌のオ
ンサイト修復方法及び手段。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚染された土壌の修
復方法及び修復装置に関するもので、とくに土壌汚染物
質分解能を有する微生物を利用した土壌修復方法、すな
わちバイオレメディエーションとその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の難分解性有害化学物質が土
壌、河川、海、空気中等において検出されており、これ
らの物質による汚染の進行が問題となっている。なかで
も重金属や有機塩素系化合物による土壌汚染は深刻な問
題となってきており、汚染の拡大を防止していくととも
に、汚染された環境を再生していく技術の確立が強く望
まれている。例えば、重金属化合物を扱う化学工場、ガ
ス製造プラント、製油所、石油精製所、燃料基地、パル
プ工場などの廃棄物処理サイトや跡地などにおいて土壌
汚染が問題となっており、これらの汚染土壌を浄化する
ための土壌修復方法の改良、開発に対するニーズが高
い。
【0003】また、土壌汚染は土地の再利用を妨げるば
かりでなく、汚染物質が地下水に流れ込んで拡散するこ
とによる汚染地域の拡大を引き起こす危険性が大きいの
で、汚染された土壌の修復技術が早急に確立されること
が強く要望されている。
【0004】汚染された土壌から汚染物質を取り除くこ
とにより土壌を元の状態に復帰させる土壌修復法として
は種々の方法が知られ、また試みられている。例えば、
汚染された地下水を汲み上げて揮発性の有機物を分離
し、活性炭に吸着させる曝気処理、汚染土壌を太陽や熱
源にさらし、揮発性有機物を熱により蒸発させる加熱処
理、汚染土壌にボーリング穴を設け、真空で汚染物質を
吸引する真空抽出、また汚染土壌を真空釜に入れて加熱
し吸引して抽出する真空釜処理等が行われている。
【0005】また、汚染された地下水を汲み上げて処理
する方法では、汲み上げや処理に多大なエネルギーを要
し、浄化のための地上施設も必要であり、更に地盤沈下
を生じたり、地下水流の下流側での利用に支障を生じた
り、伏流水の変化による下流生態系への影響等派生する
問題に対する考慮も必要である。一方、汚染土壌そのも
のを取り出して除害処理して埋め戻す方法は,一層のコ
ストを必要とする。このように、これらの物理化学的方
法は、高いコスト、低い操作性、低濃度で存在する汚染
物質の処理の困難性など、数多くの問題があり、とくに
汚染が高濃度の場合以外では多くの場合、実際的な方法
ではない。
【0006】そのため、土壌修復法のなかでも、微生物
を利用した土壌浄化による修復、いわゆるバイオレメデ
ィエーションに対する期待が高まっている。中でも汚染
土壌を堀り上げたり、移動したりしない原位置すなわち
オンサイトでの土壌修復がコストと労力の面から実用的
とされている。微生物、特に土壌に棲息できる微生物が
汚染物質を分解する方法であれば、自然のエネルギーに
より浄化が行われ、投入エネルギーも小さく、また分解
も水や炭酸ガスにまで進められる。微生物を利用する土
壌修復方法としては、対象とされる土壌中にもともと自
然に存在する微生物の機能を高めて汚染物質を分解して
無害化するという生態系の自浄能力を強化する方法や、
更にこの技術を一歩進めて外部から汚染物質の分解能を
有する菌(以後、汚染物質分解菌又は単に分解菌と呼ぶ
こともある)を積極的に汚染土壌に導入し、汚染土壌の
修復を促進する方法等が試みられている。
【0007】土壌汚染を引き起こしている難分解性化合
物、例えば、芳香族炭化水素や有機塩素系化合物を分解
する微生物は数多く知られている。しかしながら、現実
の汚染土壌にこれらの菌を単にそのまま散布した場合、
散布時の菌の初期濃度に対して土壌中での菌濃度は時間
の経過とともに減少し、汚染現場の修復効率は低下して
しまう。これは「汚染物質の分布」と「微生物分解材料
の散布」では時間的差異、物理的性質の差異がありこの
両方を一致させることが困難なためである。この難点を
克服するため、微生物分解材料を地中内に強制的に配置
する施工を行なったり、材料を土質層内に挿入したパイ
プで圧送する等の方法が用いられてきた。
【0008】例えば,米国特許 USP-5120160 (Environ,
Reclamation Sys. Inc.)、 USP-5080782 (Environ. Sc
i. & Eng.Inc.)、USP5,032,042 (New Jersey Institute
of Technology)及びドイツ特許DE-3839093 C2 (BuaerS
pezialitiefbau Gmbh)等の各公報には、地中内へ微生物
や栄養物を供給して、汚染物質を生物浄化する方法が提
案されている。しかし、効率低下を防ぐには、微生物散
布をたびたび繰り返す必要があって手間とコストがかか
る上に、微生物散布に伴う副次的な汚染を引き起こす惧
れもある。しかも微生物の撒布は汚染土壌の深さ方向の
供給不均一を招いて汚染除去効果が低いレベルに留まり
がちである。従って、汚染土壌中において投与分解菌を
均一に分布させ、その菌濃度を高く保持することが望ま
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した背
景からなされたものであり、その目的は、汚染土壌を汚
染現場から移動したり、汚染地下水の汲み上げたりする
ことなく簡易に汚染土壌を浄化(土壌修復ともいう)す
る方法を提供することである。より具体的には、汚染物
質分解能を有する微生物を汚染土壌に作用させることに
より土壌汚染領域内で土壌修復が可能(以後オンサイト
土壌修復ともいう)であって、かつ修復操作が簡便な汚
染土壌修復方法及び修復装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の目的
は、下記の本発明の微生物による汚染土壌のオンサイト
修復方法とその方法が適用されるオンサイト修復手段と
によって実現させることができた。
【0011】1.上端部には注入口が、下端部には土壌
汚染物質分解能を有する微生物を含有する土壌修復用水
を汚染土壌中に注入するための複数の散水孔が設けられ
てあって、該注入口は土壌表面より上部にあり、該散水
孔は汚染土壌中にあるように汚染土壌に貫入させた注入
用パイプ(1)と、上端部には回収口が、下端部には土
壌中に注入された該土壌修復用水を回収するための複数
の吸入孔が設けられてあって、該回収口は土壌表面より
上部にあり、該吸入孔は汚染土壌中にあるように汚染土
壌に貫入させた複数個の回収用パイプ(2)とによって
構成され、かつ該複数個の回収用パイプ(2)は、該注
入用パイプ(1)を取り巻くように汚染土壌領域に配置
されてなる土壌修復手段を使用し、該注入用パイプ
(1)より該散水孔を介して該土壌修復用水を汚染土壌
中に供給して土壌汚染物質の分解を行なわせ、汚染土壌
中を移動して該回収用パイプ(2)に到達した土壌修復
用水を該吸入孔を介して回収し、回収した使用済み土壌
修復用水に該微生物を補給することによって土壌汚染物
質分解能を再生させたのち、該再生した土壌修復用水を
再び該注入用パイプ(1)により汚染土壌中に供給する
操作を繰返すことを特徴とする汚染土壌のオンサイト修
復方法。
【0012】上記1の汚染土壌のオンサイト修復方法の
特に好ましい態様として下記(a)〜(i)が挙げられ
る。 (a)土壌汚染物質の分解能を有する微生物を含有する
土壌修復用水に微生物の栄養物を含有させることを特徴
とする上記1に記載の汚染土壌のオンサイト修復方法。 (b)前項(a)において、栄養物を担持物質に包括す
ることによって徐放可能の状態としたことを特徴とする
汚染土壌のオンサイト修復方法。 (c)前項(a)又は(b)において、栄養物の担持物
質が生分解性であることを特徴とする汚染土壌のオンサ
イト修復方法。
【0013】(d)土壌修復用水が含有する土壌汚染物
質の分解能を有する微生物が担体に担持されていること
を特徴とする汚染土壌のオンサイト修復方法。 (e)前項(d)において、微生物を担持する担持物質
が生分解性であることを特徴とする汚染土壌のオンサイ
ト修復方法。
【0014】(f)土壌汚染物質の分解能を有する微生
物がEDTA分解能、フェノール類分解能及び界面活性
剤分解能の少なくとも一つを有する微生物であることを
特徴とする汚染土壌のオンサイト修復方法。
【0015】(g)回収用パイプ(2)の下端が注入用
パイプ(1)の下端よりも深く、かつ帯水層の最上部よ
りも浅い位置に挿入されていることを特徴とする汚染土
壌のオンサイト修復方法。
【0016】(h)注入用パイプ(1)から汚染土壌中
に注入される土壌修復用水の容積が、回収用パイプ
(2)から回収される使用済み土壌修復用水が微生物や
栄養物の補給液と混合されて再生土壌修復用水が調製さ
れる際に、使用済み土壌修復用水の再生土壌修復用水に
占める割合が60質量%以上であり、かつ再生土壌修復
用水の汚染物質分解能は実質的に維持されていることを
特徴とする汚染土壌のオンサイト修復方法。 (i)上記の各項において、土壌修復用水を修復用パイ
プ(1)から注入するとともに注入用パイプ(1)及び
回収用パイプ(2)の間の汚染土壌領域に散水を施すこ
とを特徴とする汚染土壌のオンサイト修復方法。
【0017】2.上端部には注入口が、下端部には土壌
汚染物質分解能を有する微生物を含有する土壌修復用水
を汚染土壌中に注入するための複数の散水孔が設けられ
てあって、該注入口は土壌表面より上部にあり、該散水
孔は汚染土壌中にあるように汚染土壌に貫入させた注入
用パイプ(1)と、上端部には回収口が、下端部には土
壌中に注入された該土壌修復用水を回収するための複数
の吸入孔が設けられてあって、該回収口は土壌表面より
上部にあり、該吸入孔は汚染土壌中にあるように汚染土
壌に貫入させた複数個の回収用パイプ(2)と、該注入
用パイプ(1)の散水孔を介して汚染土壌中に供給さ
れ、汚染土壌中を移動して該パイプ(2)の吸入孔に到
達した土壌修復用水を該パイプ(2)から取り出す使用
済み土壌修復用水回収機構と、該使用済み土壌修復用水
に該微生物を補給することによって土壌汚染物質分解能
を再生させる土壌修復用水調整槽と、調整された土壌修
復用水を再び該注入用パイプ(1)に供給する送液機構
と、を有し、かつ該複数個の回収用パイプ(2)は、該
注入用パイプ(1)を取り巻くように汚染土壌領域に配
置されることを特徴とする汚染土壌のオンサイト修復手
段。
【0018】上記2の汚染土壌のオンサイト修復手段の
特に好ましい態様として下記(j)の態様を挙げること
ができる。 (j)車戴可能に設計することによって汚染地域間で移
設可能としたことを特徴とする汚染土壌のオンサイト修
復手段。
【0019】本発明の土壌修復方法とその手段の特徴
は、土壌修復用水を単に汚染土壌に供給するだけでな
く、使用された修復用水を回収し、再生して反復使用す
ることにより、効率的な土壌浄化を達成し、かつ微生物
による副次的な環境汚濁も抑止したこと、及び土壌修復
用水の供給と回収が注入用パイプと回収用パイプという
簡易な構成で行なわれるので、装置も簡単でかつ操作も
簡易であること、したがって、必要により汚染領域内又
は領域間で移動もできることである。以下、本発明をさ
らに具体的に詳述する。
【0020】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明のオンサイト汚
染土壌修復方法及びその装置の概略を図1及び2に用い
て説明する。図1は、本発明のオンサイト汚染土壌修復
方法に用いる装置を汚染土壌に挿入した配置状態を示す
概略断面図であり、図2は、上記装置の配置状態を上方
より示した概略平面図である。両図面には、共通の部材
には共通の部材番号を付してある。
【0021】図1において、注入用パイプ1は、下端部
に散水孔11と、上端部に注入口12とが設けられてお
り、注入口12は汚染土壌4の表面41よりも上方(地
面より上)にあり、パイプ本体は汚染土壌に貫入されて
いる。一方、図2に例示するように注入用パイプ1の周
囲には、注入用パイプ1を取り巻く形で複数の回収用パ
イプ2が配設されており、回収用パイプ2は、下端部に
吸入孔21と、上端部に回収口22とが設けられてお
り、回収口22は汚染土壌4の表面41よりも上方(地
面より上)にあり、パイプ本体は汚染土壌に貫入されて
いる。回収用パイプ2の下端部は注入用パイプ1の下端
部より距離Lだけ深部にあり、少なくともLの値は負で
はない(すなわちより深部にある)。図2はパイプ1と
パイプ2の配置を示す一例であるが、パイプ2がパイプ
1を取り巻く配置である限り、パイプ2の数及び配列状
態(平面図上で円環状,二重円環状、多角形の角頂点
上、など)は限定されない。また、散水孔11及び吸入
孔21の孔径、孔密度及び形状は、土壌修復水の移動の
抵抗とならず容易に移動できる限り任意である。
【0022】注入用パイプ1の注入口12には、土壌修
復用水を調整する調整槽35から直接あるいは送液ポン
プPを経て土壌修復用水供給用の配管31が設けられて
いる。また、調整槽35には、土壌汚染物質の分解能を
有する微生物の培養槽36から新鮮な該微生物含有液を
供給する配管37が設けられている。一方,回収用パイ
プ2の回収口22からは使用済みの土壌修復用水を調整
槽に直接またはポンプ2を介して送液する配管33が設
けられている。これらの各配管の送液系は、土壌修復を
円滑に行なうのに適した量の送液を維持するように、図
示しない送液量調節機構によって送液速度が制御され
る。注入用パイプ1、回収用パイプ2ともに中空管であ
っても、細砂、砂礫、砕石、珪藻土などの通水性充填物
を充填した管であってもよい。
【0023】次ぎに上記の汚染土壌のオンサイト修復手
段の各構成要素の作用について説明する。この手段は土
壌汚染領域内に設けられており、注入用パイプ(1)の
下端部に複数個設けられた散水穴から土壌汚染物質の分
解能を有する微生物を含有する土壌修復用水が汚染土壌
中に注入される。土壌修復用水は汚染土壌と接触しなが
ら拡散する間に、微生物が土壌汚染物質を分解して汚染
度を低下させるとともに、修復用水中の微生物濃度は変
化する(通常は微生物が希釈や消費などにより濃度は低
下)。一方、回収用パイプ(2)は、拡散移動してきた
土壌修復用水を吸入孔を通して取り込み、取りこまれた
土壌修復用水は回収口22に向かって上方へ吸い上げら
れ、回収口22から調整槽35に送液される。調整槽3
5では培養槽36から必要量の培養された微生物が培養
液に含まれた形で送液管37によって添加されるが、そ
の添加量は土壌修復用水の当初の土壌汚染物質分解能を
回復するように調整される。すなわち、汚染土壌を経て
きた土壌修復用水はここで再生が行なわれる。再生され
た土壌修復用水は、調整槽35からポンプPを経て注入
用パイプ1に送られ、パイプ1の下端部の散水孔から再
び汚染土壌中に供給される。この操作の反復によって、
土壌の汚染は徐々に除去されて修復される。
【0024】土壌修復用水の注入は、汚染の種類や程
度、土壌の性質などによって、注入速度が選ばれる。例
えば送液ポンプPによる地中への圧入であってもよく、
また水頭を利用した自然注入であってもよい。また、修
復用水の散逸を防止するために、吸入用パイプ2の下端
部は注入用パイプ1の下端部よりも深部(低い位置)に
あることが必要である。ただし、吸入用パイプ2の下端
部も地下水帯水層よりも上部であることが好ましい。そ
の理由は、本発明が意図しているのは、土壌そのものの
汚染の修復であって、汚染した土壌が修復されれば、土
壌から地下水への汚染物質の拡散がなくなるので地下水
汚染も自ずから解消していくという技術思想によるもの
である。汚染が拡散した地下水で対策を取るよりは、汚
染が濃厚ではあるが地域的には限定されている汚染源土
壌で対策を取る方が低コストかつ効果的であり、そのた
めには地下水帯水層よりも上部で修復操作を行なうこと
が好ましい。
【0025】[土壌汚染物質分解能を有する微生物]本発
明において担体に保持させる土壌汚染物質分解能を有す
る微生物は、土壌汚染の種類に対応した微生物を用いる
ことができ、汚染物質に対して生分解能を有する限り、
特に限定されないが、芳香族炭化水素系化合物(例え
ば、フェノール類)有機溶剤(例えば、トルエン、トリ
クロロエチレンなど)、有機塩素化合物(例えばダイオ
キシン、PCBなど)等を分解するPseudomonas属に属
する細菌の他に、上記を含む各種有害物質の分解能を有
することが知られているMethylosinus、Methylomonas、
Methylobacterium、Hethylocystis、Alcaligenes、Myco
bacterium、Nitrosomonas、Xanthomonas、Spirillum、V
ibrio、Bacterium、Achromobacter、Acinetobacter、Fl
avobacterium、Chromobacterium、Desulfovibrio、Desu
lfotomaculum、Micrococcus、Sarcina、Bacillus、Stre
ptomyces、Nocardia、Corynebacterium、Pseudobacteri
um、Arthrobacter、Brevibacterium、Saccharomyces、L
actobacillusの各属に属する微生物等を用いることがき
る。
【0026】また、EDTAなどの金属キレート化剤や
それらが重金属と錯結合した重金属キレートなども重金
属による土壌汚染誘引物質であるが、これらを分解する
能力を有する微生物には、バチルス属に属する細菌とし
て、バチルス エディタビダス(Bacillus editabidus)
、バチルス サブチリス(Bacillus subtilis) 、バチル
ス メガテリウム(Bacillus megaterium) 、バチルス ス
ファエリカス(Bacillus sphaericus) などがあげられ
る。これらは、例えば、Bacillus edtabidus-1(微工研
菌寄 第13449号)、Bacillus subtilis NRIC 0068
、B. megateriumNRIC 1009 、B. sphaericus NRIC 101
3 などとして容易に入手することができる。
【0027】別のEDTA分解能を有する微生物として
は、特開昭58−43782号に記載のシュードモナス
属やアルカリゲネス属、Applid and Environmental Mic
robiology vol.56,p.3346-3353(1990)に記載のアグロバ
クテリウム属の菌種、Applidand Environmental Microb
iology vol.58,No.2,Feb.1992,p.671-676に記載のGram-
negative isolateが挙げられる。これらのうち、例え
ば、シュードモナス・エディタビダス(Pseudomonas ed
itabidus) は、Pseudomonas editabidus−1(微工研
菌寄第13634号)として入手できる。
【0028】さらに別のEDTA分解能を有する微生物
としては、海洋性菌類であるバチルス・エディタビダス
(Bacillus editabidus)及びメソフィロバクター・エ
ディタビダス(Mesophilobacter editabidus) が挙げ
られる。この有機アミノカルボン酸類分解菌バチルス・
エディタビダス(Bacilluseditabidus)は、Bacillused
itabidus −M1(微工研菌寄第14868号)及びBac
illus editabidus −M2(微工研菌寄第14869
号)の属する種である。又、有機アミノカルボン酸類分
解菌メソフィロバクター・エディタビダス(Mesophilob
acter editabidus) は、Mesophilobacter editabidus
−M3(微工研菌寄第14870号)の属する種であ
る。
【0029】また、フェノール類やクレゾール類化合物
を分解する微生物としては、例えばUSP4352886号及
び4556638号に記載のシュウドモナスプチダcb-173(atcc
31800)を挙げることができる。これらの微生物の適用対
象となる汚染土壌は、例えば、フェノール樹脂工場排
水、クレゾール樹脂工場廃水、ビスフェノールAなどか
ら得られるポリフェノール類の工場排水や、それらのフ
ェノール系樹脂を扱う製版工程やフォトレジスト形成工
程から排出されるフェノール類含有排水に汚染された土
壌である。界面活性剤分解性菌としては例えばUSP4
274954号に記載のシュウドモナスフルオレッセン
ス3p(atcc31483)を挙げることができる。これらの微生
物の適用対象となる汚染土壌は、例えば、アニオン系、
ノニオン系あるいはカチオン系の界面活性剤含有排水、
とりわけいわゆるハードな界面活性剤と呼ばれる生分解
性に乏しい界面活性剤含有排水、なかでもスルホン酸基
含有界面活性剤含有排水で汚染された土壌である。
【0030】なお、投与微生物としては、既に単離され
ているもののほか、土壌等から目的に応じて新たにスク
リーニングしたものも利用でき、複数の株の混合系でも
よい。なお、スクリーニングにより分離したものの場合
それが未同定のものでも良い。
【0031】[土壌修復用水への微生物栄養物の添加]多
くの場合、汚染土壌は貧栄養であって、土壌修復用水が
含有する微生物が汚染土壌中で生存して十分に汚染物質
分解能を維持するためには、微生物に栄養物を供給する
必要がある。しかしながら、栄養物が過多になると微生
物の汚染物質分解能は低下して本来目的とする機能が発
揮されなくなる。したがって、栄養物の供給は、土壌修
復用微生物の活動維持と土壌修復効率低下抑止とが両立
する低レベル,低変動の状態で持続できるように調節す
ることが好ましい。そのためには微生物が注入用パイプ
から回収用パイプへの拡散移動期間中を通じて栄養物が
過不足なく存在していることが望ましく、栄養物の消費
速度と拡散速度のバランスをとることが望ましい。消費
と拡散の速度バランスは、修復用水の拡散移動に伴なっ
て変化する。そのため消費速度の調節手段があれば効果
的であって、その手段としては、栄養物の供給を徐放方
式でおこなって微生物が栄養不足とはならず、しかも汚
染物質分解機能を維持できる供給速度の範囲に制御する
ことが好ましい。
【0032】栄養物を徐放させる好ましい方式として
は、栄養物を担持物質に包括する方法が挙げられる。た
だし、徐放化された栄養物は、汚染土壌内を注入用パイ
プ1から回収用パイプ2へ向かって拡散移動が可能であ
ることが必要で、粒子サイズの調節を行なうか、あるい
は後に述べるように土壌中で分解・消失するような性質
のものである必要がある。この場合に栄養物の担持物質
が生分解性であれば、土壌中で分解・消失するだけでな
く、環境負荷の副次的な付加を避けることができるので
とくに好ましい。
【0033】以下に、栄養物及びその徐放の方法につい
てさらに説明する。栄養物としては、炭素、窒素、リン
を含むものが好ましく、微生物の生育に適した培養液な
どが挙げられる。培養液としては、例えば、肉汁、酵母
エキス、麦芽エキス、バクトペプトン、グルコース、無
機塩類、ミネラルなどが適当な割合で混合したものが良
く用いられているが、微生物の種類に応じて適当な配合
比のものを選べば良い。また、本発明に用いる栄養物と
しては、上記の培養液以外にも有機、無機栄養物を適当
に含むものであれば、どのようなものでも利用可能であ
る。例えば、自然界より採取した、あるいは培養を加え
た任意の微生物を乾燥、粉砕し、粉砕微粉体を栄養物と
して用いてもよい。さらに、分解菌を活性化する共存微
生物を用いることもできる。この共存微生物は、それ自
身が分解菌の栄養源となったり、その微生物が分泌する
物質が分解菌を活性化する成分を含んでいる。好ましい
微生物としては、いわゆるEM菌として市販されている
微生物混合体が挙げられる。
【0034】本発明において、徐放化方法を採用する場
合には、栄養物が担持物質から放出される濃度が、該微
生物の生存・活動維持に足りるが、土壌修復機能を低下
させない低濃度で濃度変動の少ない投与レベルに維持さ
れる方法である限り、いかなる方法でもよい。具体的な
徐放形態としては、例えば、栄養物を徐放条件を満たす
ように粒子分散した担持物質表面に吸着させる方法、よ
り効果的には栄養物を徐放条件を満たすように 担持物
質表面に化学吸着させる方法,栄養物を徐放性を満たす
条件で担持物質と混合造粒する方法、栄養物を徐放性を
満たす条件で担持物質に吸蔵させる方法、栄養物を徐放
性を満たす条件で担持物質、例えばゲル内部に閉じ込め
た包括法などを用いることができる。この中でも、包括
法が特に優れている。本明細書における「包括法」は、
文部科学省編、「学術用語辞典」及び日本化学会編「標
準化学用語辞典」に記載の「包括法」の定義に沿って用い
られており、またJIS K3600でも定義されている 通常の
意味の「包括法」であって、菌体などの生体触媒を高分
子ゲルの中に取り込んだり、膜などにマイクロカプセル
化して閉じ込める生体固定化方法で、その詳細は適当な
成書、例えば日本化学会編,化学便覧、応用化学編II、
1197頁に記されている。
【0035】包括法の特徴は、栄養物担持物質が栄養物
を高濃度に内包できて、その放出濃度を十分に低濃度に
制御できるので、微生物が汚染物質分解能を維持し、し
かも微生物自体の生活条件が確保され、且つその放出が
長時間にわたって安定に持続できるので、生物管理も容
易であることにある。包括法は、微生物を反応系内に固
定化するのに効果的な前記の微生物の包括固定化法と原
理的には同じで、実施形態も実質的に準拠している方法
である。栄養物を内包させる包括法の担持用材料として
は、アクリルアミド法、寒天−アクリルアミド法、PV
A−ホウ酸法、PVA−冷凍法、光硬化性樹脂法、アク
リル系合成高分子樹脂法、ポリアクリル酸ソーダ法、ア
ルギン酸ナトリウム法、K−カラギーナン法等、栄養物
を内包することができ、処理槽(リアクター)の中で微
生物の活性を維持できる程度に栄養物を放出し、効果的
且つ長時間にわたって安定に放出を持続するものならば
種類を問わない。
【0036】包括法の代表例としてアクリルアミド法の
場合の栄養物ゲルの調製法について説明する。栄養物内
包ゲルは、架橋剤(例えば、N,N'−メチレンビスア
クリルアミド)を含有したアクリルアミドモノマー溶液
と栄養物(例えば 20,000ppm程度)とを懸濁
し、重合促進剤(例えば、N,N,N',N'−テトラメ
チルエチレンジアミン)、重合開始剤(例えば、過硫酸
カリウム)を添加し、懸濁重合又は乳化重合を行なう。
得られたポリマー粒子径は500mμ以下、好ましくは
50mμ以下、より好ましくはで5mμ以下の微粒子あ
り、粒子径の下限は包括の効果が実用的である限り特に
制約はなく、例えば0.1mμ(体積平均)でもよい。
【0037】これらの包括法は、より具体的には、前記
した「微生物固定化法による排水処理」須藤隆一編著
(産業用水調査会)、稲森悠平の「生物膜法による排水
処理の高度・効率化の動向」,水質汚濁研究,vol.13,N
o.9,1990,p.563-574、稲森悠平らの「高度水処理技術開
発の動向・課題・展望」,用水と廃水,vol.34,No.10,1
992,P.829-835 などの微生物の包括固定化法に準拠して
行なうことができる。
【0038】また、包括法とは別の徐放形態の栄養物担
持方法として、カラギーナン、アルギン酸などの、ゲル
状包括担体に栄養物を含有させて徐放効果を発揮させる
こともでき、その方法としては、1)栄養物を含む溶液
とゲル化材料(カラギーナン、アルギン酸など)を含む
溶液と混合した後、2)ゲル化とともに担体形状を制御
して担体を得る工程を含む方法などを用いることもでき
る。
【0039】さらに別の徐放形態の栄養物担持方法とし
ては、生分解速度が遅い天然高分子を栄養物質兼担持物
質として用いることもできる。例えば、リグノセルロー
ス系やキチン系の天然高分子を、適当な徐放速度が得ら
れるように1mm以下に粉砕して投与してもよい。
【0040】[微生物の供給方法]土壌汚染物質分解能を
有する微生物は、土壌修復用水に含まれた形で、注入用
パイプの散水孔から汚染土壌中に供給される。ここで
は、汚染土壌に注入された微生物が拡散移動して回収パ
イプに到達するまで、その汚染物質分解能を十分に維持
して土壌修復を行なう必要がある。すなわち、微生物の
拡散移動速度と消滅速度がバランスしている必要があ
る。そのためには、微生物は散水孔を通過可能でかつ汚
染土壌中を拡散移動可能な形態で担体に担持されている
ことが好ましい。また、その担体が生分解性であれば、
副次的な環境負荷の増加もなく、より好ましい。
【0041】以下に、そのような、微生物担持用担体及
び担持方法について説明する。微生物担持用担体として
は、微生物を 担持して汚染土壌に投与できる材料であ
れば、いずれの公知材料をも使用できるが、有用微生物
の効果的な担持という点から、担体表面に微生物が強く
吸着するもの、微生物を微小孔隙中へ侵入させることに
より保持力を高めることができるような多孔性のもの、
ミクロ粒子が凝集して実質的に吸着あるいは吸蔵表面を
増大させたものが望ましい。具体的には、セルロース、
デキストラン、アガロースのような多糖類;コラーゲ
ン、ゼラチン、アルブミンなどの不活化蛋白質;イオン
交換樹脂、ポリビニルクロライドのような合成高分子化
合物;セラミックスや多孔性ガラスなどの無機物;寒
天、アルギン酸、カラギーナンなどの天然炭水化物;さ
らにはセルロースアセテート、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、エポキシ樹脂、光硬化性樹脂、ポ
リエステル、ポリスチレン、ポリウレタンなど包括担体
に用いられている高分子化合物などがあげられる。
【0042】また、リグニン、デンプン、キチン、キト
サン、濾紙、木片等からなるものも利用できる。これら
の材料からなる担体は、微生物の保持が比較的穏やかで
増殖した微生物の脱離も容易であり、安価であり、場合
によっては投与微生物自体の栄養源、とくに徐放形態の
栄養源ともなりうるので好ましい。
【0043】本発明においては、土壌汚染物質分解能を
有する微生物を担体に担持、すなわち固定化した状態に
して、土壌中に分散する。微生物固定化方法としては、
担体から生分解菌が流出しないように固定される方法な
らばその種類、形式を問わない。具体的な固定化法とし
ては、例えば、微生物が付着して生物膜を形成するよう
な担体を用いる付着生物膜法、担体と培地を混合して微
生物を培養する担持培養法、減圧下で孔隙内に微生物を
封入する方法、微生物をゲル内部に閉じ込めた包括固定
化法などを用いることができる。中でも、付着生物膜法
及び包括固定化法が好ましく,とりわけ包括固定化法が
優れている。
【0044】付着微生物膜法の特徴は、微生物を高濃度
化することができ、処理効率を向上させることができ
る。また、通常は系外に洗い出されてしまうような増殖
速度が遅い菌を系内に留めることができる。また、微生
物が安定して棲息できる状態に保てることも特徴として
あげられる。
【0045】包括固定化法の特徴は、菌体を高濃度に保
持できるため、処理効率を向上させることができ、増殖
の遅い菌を固定化できる。また、pH、温度等の条件変
化に対する耐性が広く、高負荷状態にも耐えることがで
きる。包括固定化法としては、アクリルアミド法、寒天
−アクリルアミド法、PVA−ホウ酸法、PVA−冷凍
法、光硬化性樹脂法、アクリル系合成高分子樹脂法、ポ
リアクリル酸ソーダ法、アルギン酸ナトリウム法、K−
カラギーナン法等、微生物を閉じ込めることができ、土
壌の中で微生物の活性を維持しつつ、物理的強度が大き
く長時間の使用に耐え得るものならば種類を問わない。
【0046】包括固定化法の代表例としてアクリルアミ
ド法の場合の微生物固定化ゲルの調製法について説明す
る。固定化ゲルは、架橋剤(例えば、N,N'−メチレ
ンビスアクリルアミド)を含有したアクリルアミドモノ
マー溶液と細菌(MLSS20,000ppm程度の濃
縮菌体)とを懸濁し、重合促進剤(例えば、N,N,
N',N'−テトラメチルエチレンジアミン)、重合開始
剤(例えば、過硫酸カリウム)を添加し、懸濁重合又は
乳化重合を行なうことによって得られる。固定化ゲルの
表面の細孔は、細菌より小さいため、包括固定化した細
菌はリークしにくく、内部で増殖し、自己分解する。土
壌中の汚染成分のみが細孔よりゲル内部に入り込み、内
部の細菌により処理される。
【0047】これらの固定化法のより具体的な方法につ
いては「微生物固定化法による排水処理」須藤隆一編著
(産業用水調査会)、稲森悠平の「生物膜法による排水
処理の高度・効率化の動向」,水質汚濁研究,vol.13,N
o.9,1990,p.563-574、稲森悠平らの「高度水処理技術開
発の動向・課題・展望」,用水と廃水,vol.34,No.10,1
992,P.829-835 などに記載されている。
【0048】更に、担体自体を生分解性の材料から形成
することは、残留担体による2次汚染や投与微生物によ
る土壌生態系への影響が問題となる場合に、かかる問題
を回避できるという点から好ましい。このような生分解
性の担体としては、土壌の投与微生物による修復処理後
に徐々に分解されて消失するものが好ましい。このよう
な担体を用いれば、担体の消失によって土壌中に放出さ
れた投与微生物は、土壌中の優勢な土着微生物との競
争、原生動物の捕食、あるいは生育にとって苛酷な環境
下に置かれることによって駆逐されてその数が徐々に減
少し、やがて消滅し、その結果土壌中の生態系をもとの
状態に戻すことができる。
【0049】土壌修復処理後に担体及び導入した微生物
が土壌中に残存することが問題となる場合には、担体を
バクテリアセルロース、セルロース・キトサン複合体の
フィルムや発泡体、微生物ポリエステル、ポリ乳酸、ポ
リラクトン、ポリグリオキシル酸、ポリリンゴ酸、デン
プン添加プラスチック、ポリカプロラクトン、(ヒドロ
キシ酪酸)−(ヒドロキシ吉草酸)共重合体、ポリアミ
ノ酸、アミノ酸を重合成分に含む重合体、多糖類ポリマ
ー等の生分解性の高分子材料で少なくとも一部を構成す
ることで、保持させた微生物によって、あるいは土壌中
の微生物によって担体の全体または基本形態が分解され
るので、同時に導入した微生物も徐々に死滅していき、
このような問題を解消することが可能となる。なお、こ
の場合、担体の分解が土壌処理とほぼ同時かそれより遅
くなるように担体構成材料等を選択する。好ましい生分
解性担体としては、セルロース系担体、例えばビスコパ
ール(レンゴー(株)製)、アルギン酸とポリエチレン
グリコール等からなる高分子担体、例えばKPパール
(関西ペイント(株)製)及びキチンキト酸を用いた担
体、例えばキトパール(富士紡績(株)製)を挙げるこ
とができる。
【0050】好ましい担体の形状としては、ほぼ球状、
ほぼ立方体状、ほぼ直方体状、円筒状あるいはチューブ
状であり、なかでも製造し易いほぼ球状、あるいは比面
積を大きくできるほぼ直方体状であることが好ましい。
担体の製造方法としては、既知の任意の方法を用いるこ
とができる。例えば微生物と担体物質(又はその前駆体)
の混合溶液を不溶解性液体中に滴下、懸濁して液体中で
液滴を固化させて微生物 担持担体粒子の分散物を作る
方法、微生物と担体物質(又はその前駆体)の混合溶液を
低温化、ゲル化剤や固化剤の添加などの方法で固化させ
た後、固化体を適当なサイズに裁断、粉砕して微生物を
担持した粒子を得る方法、微生物と担体物質(又はその
前駆体)の混合溶液を押し出しノズルから不溶解性液体
中に注入して液体中で固化させて微生物 担持担体の糸
状の固化物を得てこれを適当に裁断して円筒状粒子を作
る方法、またこのときの押し出し成形のダイを環状とし
て円環状(チューブ状)の微生物 担持担体粒子を得る
方法を挙げることができる。
【0051】担体粒子の大きさは、前記の散水孔通過条
件と土壌中の拡散移動条件を満たす大きさであればよ
く、外径500μm以下、好ましくは50μm以下であ
り、粒子サイズが大きければ比面積が少なくなって非効
率となり、小さいとすぐに分解・消滅して 担持体の意味
をなさなくなる。したがって、適用対象に応じて好まし
いサイズが選択される。
【0052】担体の含水率は、1〜99質量%、好まし
くは5〜90質量%、より好ましくは10〜85質量%
である。含水率が低すぎると微生物の生存に支障があ
り、高すぎると担体の物理的強度が低下して取り扱いの
際に支障をきたす。
【0053】土壌修復の際の温度は、微生物の活動に適
した温度であることが必要で、3〜50℃、好ましくは
10〜45℃、より好ましくは18〜40℃である。こ
の温度に維持するためには、状況に応じて温水を撒布又
は注入するなどの加温を行なってもよい。また、寒冷地
などでは、熱伝導体を土壌中に挿入して熱源からの伝熱
あるいは直接の通電によって加温することもできる。熱
伝導体としては、金属、セラミックスなど熱を伝えるこ
とができる物質であれば材質は問わない。
【0054】土壌修復における土壌のpHは、通常2〜
10であり、好ましくは3〜9、より好ましくは4〜
8.5であって、微生物の至適pHであれば最も好まし
い。pHの測定方法は、土壌分析における通常のpH測定
方法を用いるのがよく、基本的には土壌試料に2.5倍
の十分に脱気した純水を加えて十分攪拌したのち、水浸
液pHを測定する方法が採られる。
【0055】生分解性担体を用いた場合の担体自体の分
解速度は、その材質や性状等を選択することで制御可能
であり、例えば、材質を考慮して、孔隙の孔径、孔隙の
形態、担体の形状及び大きさ等を適宜選択する。本発明
においては、栄養物の供給が徐放形式で行なわれること
が必要なので、生分解性の担体の分解速度は、徐放条件
が保たれる範囲の遅い速度であることが必要である。な
お、これらの要件の選択に際して、分解速度に影響を及
ぼす因子として考慮すべきものとしては、担体を分解す
る微生物(土壌中の土着微生物または投与微生物)の種
類、量及び分解活性、あるいは処理土壌の体積等を挙げ
ることができ、どのくらいの期間で汚染物質が分解する
か、どのくらいの期間で担体が分解するかをあらかじめ
フィールド実験で確認し、その上で担体を設計すると良
い。
【0056】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、これらは本発明の範囲をなんら限定するもの
ではない。なお、実施例中の「菌体」は、本明細書中に述
べた「微生物」に分類される「菌体」であって、実質的に
同義に解してよい。
【0057】実施例1 〔汚染物質分解菌の湿菌体及び 担持担体の準備〕特開
平6-261771号公報記載のEDTA分解菌バチルス・エディタ
ビダス(Bacilluseditabidus-1、微工研菌寄 第13449
号)の1白金耳を、ポリペプトン(極東製薬工業)0.5
%、酵母エキス(和光純薬工業(株)製)0.1%及び
NH4Fe(III)EDTA(和光純薬工業(株)製)0.01%
(いずれも質量%)を含む1/30Mリン酸緩衝液(pH5.
8)の基本培地200mlで37℃にて1日静置培養
し、本菌体を高濃度に含有する培養物を得た。この培養
物を遠心分離により、本菌株の湿菌体と培養上清に分離
した。日本薬局方で純度規定された精製水による洗浄と
遠心分離による湿菌体の回収を3回繰り返し、培養上清
を十分に除去した洗浄湿菌体を得た。一方で、2質量%
アルギン酸ナトリウム溶液50mlを調製し、上記洗浄
湿菌担体を30mlの精製水に再分散したのち、上記2
%アルギン酸ナトリウム溶液と混合して均一になるまで
攪拌した。5質量%塩化カルシウム溶液をホモジナイザ
ー(セルマスターCM-100,アズワン(株)製)に
て15,000rpmで攪拌しながら、上記菌体・アル
ギン酸ナトリウム混合液を添加した。1分後に回転速度
を150rpmに下げてさらに30分間攪拌を続けた
後,5℃で一番放置した。平均孔径2μmのミクロフィ
ルターでろ過、洗浄を行ない未担持の菌体を除去し、菌
体担持体Aを得た。
【0058】一方で、上記操作にて精製水の代わりに上
記培地を用いた以外は上記と同じ操作で調製した菌体担
持体を得た。得られた菌体担持体を菌体担持体Bとす
る。この菌体担持体Bには栄養源である培地成分が含有
されている。
【0059】また、菌体担持体Aの調製操作において、
培養上清を十分に除去した洗浄湿菌体を水80mlに分
散し、洗浄湿菌体Cとした。
【0060】〔栄養物 担持担体の準備〕上記基本培地
150mlに寒天を3%濃度となるように加え、加熱溶
解後、冷却した寒天ゲルを凍結乾燥後、ボールミルで質
量平均粒子径10μmまで粉砕し、栄養物徐放剤Dを得
た。
【0061】〔モデル汚染土壌の作製〕富士写真フイル
ム(株)足柄工場内の緑地帯から採取した土壌を室温で
1週間放置乾燥後、1000Kgを直方体の貯留槽に深さ
30cmで均一に広げ、NH4Fe(III)・EDTA(和光純薬工
業(株)製)1%溶液750リットルを散布後、良く混
合した。この調製汚染土壌を室温にて1週間放置乾燥し
た。これをEDTA汚染土壌と呼ぶ。内法の底面が70cm
×50cmで高さが40cmの直方体で底面にドレイン
孔と底面から5cmの高さに液面レベル維持のためのオ
ーバーフロー排出孔とを設けた硬質塩ビ容器に深さ35
cmになるように上記のEDTA汚染土壌を充填し、散水し
てEDTAで汚染した湿潤土壌を得た。
【0062】〔汚染土壌修復のモデル試験装置〕図1及
び2に示した形式で回収用パイプを8個有するモデル試
験装置を用いた。モデル注入パイプには、内径約15m
mで長さ35cmの硬質塩ビ管の一端を封じ、封じた側
に散水孔として孔径3mmの孔を5mm四方に1個の割
合で長さ20cmにわたって搾孔したものを用い、モデ
ル回収パイプには、内径約10mmで長さ35cmの硬
質塩ビ管の一端を封じ、封じた側に吸入孔として孔径2
mmの孔を3mm四方に1個の割合で長さ20cmにわ
たって搾孔したものを用いた。モデル注入パイプを汚染
土壌槽のほぼ中央部に汚染土壌内の長さが25cmとな
るように散水孔を下にして貫入させ、モデル注入パイプ
を中心にして半径20cmの円環部に8個のモデル回収
パイプを土壌内の深さが35cmでほぼ等間隔に吸入孔
を下にして配置した。
【0063】〔土壌修復試験〕 試験1:洗浄湿菌体Cを毎時20ミリリットルの速度で
注入用パイプに送りこみ、散水孔を通してEDTA汚染土壌
中に供給した。一方,回収用パイプでは回収口の上部に
設けた吸入ポンプによって吸入穴を経て拡散してきた汚
染土壌修復用水を回収した。回収量は毎時17ミリリッ
トルであった。回収水は調整槽に送液された。この送液
槽には洗浄湿菌体が毎時3ミリリットルの割合で送られ
てきて回収された修復用水と混合され、再び注入口より
汚染土壌内に注入された。この操作を連続20日行なっ
た。 試験2:試験1において、洗浄湿菌体Cの代わりに同量
の菌体 担持体Aを用いた以外は試験1と同じ装置と操
作で試験2を行なった。 試験3:試験1において、洗浄湿菌体Cの代わりに同量
の栄養源含有菌体 担持体Bを用いた以外は試験1と同
じ装置と操作で試験3を行なった。 試験4:試験1において、洗浄湿菌体Cの代わりに同量
の菌体 担持体Aを用い、さらに同量の栄養物徐放剤D
を加えてA+D混合体として用い、注入用パイプへの送
りこみ速度を2倍(毎時40ミリリットル)とした以外
は試験1と同じ装置と操作で試験4を行なった。 試験5:試験2において、洗浄湿菌体Aの外にさらに同
量の栄養物徐放剤Dを加えてA+D混合体として用い、
注入用パイプへの送りこみ速度を2倍(毎時20ミリリ
ットル)とした以外は試験1と同じ装置と操作で試験5
を行なった。また、各試験の比較標準とするために試験
1で洗浄菌体Cを用いないで水のみを循環させる試験を
行ない、試験0とした。
【0064】試験開始後5,10及び20日目に各試料
から土壌を5gずつ採取し、50mlの精製水に懸濁
後、超音波洗浄器にて良く分散・洗浄したのち、孔径
0.45μmのミクロフィルターでろ過した液について
イオンクロマトグラフィーにより溶存するEDTA量を定量
する方法で行った。試験結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1に示した本発明の方法による汚染土壌
修復試験では、栄養物を供給しない試験1でも土壌中の
EDTAの分解、低減が認められるが、試験2では、菌
体を担体に担持させて用いる(菌体 担持体A)ことに
よって、同等の栄養供給状態であっても土壌中のEDT
Aの分解、低減効果が増大している。さらに、試験3で
は、栄養物も含まれた菌 体担持体Bを用いることによ
って、EDTAの分解、低減率は一層増大することが示
されている。試験4では、菌 体担持体Aと栄養物徐放
剤Dとを混合して用いて、栄養物の放出速度を制御する
ことによってEDTAの分解、低減率はさらに増大する
ことが示されている。試験5では、栄養物も含まれた菌
体担持体Bと栄養物徐放剤Dとを混合して用いている
が、栄養物が徐放化されないで当初から供給され、さら
に放出速度の制御のもとに更に加えられている場合に
は、EDTAの分解、低減率は試験4よりは多少減少し
ており、栄養物の供給が潤沢の場合には、むしろ徐放化
して供給するだけでよいことが示されている。いずれに
しても試験1〜5が示す本発明の方法によって効果的な
汚染土壌の修復が可能であることが示された。
【0067】
【発明の効果】土壌汚染物質分解菌を含有する土壌修復
用水を注入用パイプから汚染土壌中に注入して汚染除去
を行なわせ、注入用パイプの周囲に設けた回収用パイプ
から修復用水を回収して、これに上記微生物を補給して
再生したのち再び汚染土壌中に供給する操作を繰返すこ
とを特徴とする本発明の汚染土壌のオンサイト修復方法
及び修復手段は、汚染土壌を汚染現場から移動したり、
汚染地下水の汲み上げたりすることなく汚染現場で簡易
に汚染土壌を浄化・修復することができる。さらに、菌
体の 担持、栄養物の直接あるいは徐放化した供給によ
って土壌修復能を長期継続的に維持できて、発明の効果
を高めることができる。しかも、本発明によれば、土壌
修復用水を反復再生使用するので、汚染物質分解菌の消
費量を顕著に低減することができ、かつ分解菌の逃散に
よる副次的な環境負荷の増加も少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の典型的な実施態様を示す汚染土壌修復
装置の一例の断面模式図である。
【図2】図1に示した汚染土壌修復装置の一例の平面模
式図である。
【符号の説明】
1. 注入用パイプ 11. 散水孔 12. 注入口 2. 回収用パイプ 21. 吸入孔 22. 回収口 31 土壌修復用水供給用配管 33 使用済み土壌修復用水送液用配管 35 調整槽 36 培養槽 37 微生物含有培養液供給用配管 4.汚染土壌 41. 表面 L 回収用パイプ,注入用パイプ1の両下端部間の垂
直距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部には注入口が、下端部には土壌汚
    染物質分解能を有する微生物を含有する土壌修復用水を
    汚染土壌中に注入するための複数の散水孔が設けられて
    あって、該注入口は土壌表面より上部にあり、該散水孔
    は汚染土壌中にあるように汚染土壌に貫入させた注入用
    パイプ(1)と、 上端部には回収口が、下端部には土壌中に注入された該
    土壌修復用水を回収するための複数の吸入孔が設けられ
    てあって、該回収口は土壌表面より上部にあり、該吸入
    孔は汚染土壌中にあるように汚染土壌に貫入させた複数
    個の回収用パイプ(2)とによって構成され、かつ該複
    数個の回収用パイプ(2)は、該注入用パイプ(1)を
    取り巻くように汚染土壌領域に配置されてなる土壌修復
    手段を使用し、 該注入用パイプ(1)より該散水孔を介して該土壌修復
    用水を汚染土壌中に供給して土壌汚染物質の分解を行な
    わせ、汚染土壌中を移動して該回収用パイプ(2)に到
    達した土壌修復用水を該吸入孔を介して回収し、回収し
    た使用済み土壌修復用水に該微生物を補給することによ
    って土壌汚染物質分解能を再生させたのち、該再生した
    土壌修復用水を再び該注入用パイプ(1)により汚染土
    壌中に供給する操作を繰返すことを特徴とする汚染土壌
    のオンサイト修復方法。
  2. 【請求項2】 上端部には注入口が、下端部には土壌汚
    染物質分解能を有する微生物を含有する土壌修復用水を
    汚染土壌中に注入するための複数の散水孔が設けられて
    あって、該注入口は土壌表面より上部にあり、該散水孔
    は汚染土壌中にあるように汚染土壌に貫入させた注入用
    パイプ(1)と、 上端部には回収口が、下端部には土壌中に注入された該
    土壌修復用水を回収するための複数の吸入孔が設けられ
    てあって、該回収口は土壌表面より上部にあり、該吸入
    孔は汚染土壌中にあるように汚染土壌に貫入させた複数
    個の回収用パイプ(2)と、 該注入用パイプ(1)の散水孔を介して汚染土壌中に供
    給され、汚染土壌中を移動して該パイプ(2)の吸入孔
    に到達した土壌修復用水を該パイプ(2)から取り出す
    使用済み土壌修復用水回収機構と、 該使用済み土壌修復用水に該微生物を補給することによ
    って土壌汚染物質分解能を再生させる土壌修復用水調整
    槽と、 調整された土壌修復用水を再び該注入用パイプ(1)に
    供給する送液機構と、を有し、かつ該複数個の回収用パ
    イプ(2)は、該注入用パイプ(1)を取り巻くように
    汚染土壌領域に配置されることを特徴とする汚染土壌の
    オンサイト修復手段。
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