JP2003310739A - 揮散性薬剤徐放装置とその装置を備えた自動車の送風回路 - Google Patents

揮散性薬剤徐放装置とその装置を備えた自動車の送風回路

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JP2003310739A
JP2003310739A JP2002123983A JP2002123983A JP2003310739A JP 2003310739 A JP2003310739 A JP 2003310739A JP 2002123983 A JP2002123983 A JP 2002123983A JP 2002123983 A JP2002123983 A JP 2002123983A JP 2003310739 A JP2003310739 A JP 2003310739A
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JP
Japan
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movable shutter
release device
volatile drug
yoke
soft magnetic
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Application number
JP2002123983A
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English (en)
Inventor
Hironao Numamoto
浩直 沼本
Narihiro Sato
成広 佐藤
Shiho Furuya
志保 古谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の温度以上では強制的に薬剤の放出を抑
制することで不必要な薬剤放出防止し、利用者が安心し
て使用できる揮散性薬剤徐放装置を提供する。 【解決手段】 揮散性薬剤を内部に充填した容器と、前
記容器に開口部を設け、前記開口部に電磁プランジャー
機構を備えた可動シャッター部10が配設され、可動シ
ャッター10部の一端に設けた可動片13を吸着するヨ
ーク部14があり、ヨーク部14の中央部外側には感温
リードスイッチ17を接続したコイル15が配設されて
いる揮散性薬剤徐放装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、揮散性薬剤を温度
あるいは湿度変化によって徐放させる揮散性薬剤徐放装
置に関するものであり、温度変動あるいは湿度変動に伴
って、揮散性薬剤を徐放させるとともに必要以上の薬剤
放出を防止したいような分野には広く適用できる。たと
えば防カビ、抗菌性を有する薬剤を必要量放出してカ
ビ、菌が繁殖することを防止したい空気調和装置とか冷
蔵庫、食品保存庫のような分野には広く適用可能であ
る。
【0002】
【従来の技術】充填された揮散性薬剤を長期間にわたっ
て徐放させるための技術は種々提案されている。一般的
には揮散性薬剤を多孔性の材料物質中に含浸させて毛細
管現象によって徐々に揮散させる方法がある。その多孔
性物質とはゼオライト、シルカゲルのような無機化合物
であったり、ポリプロピレン、ポリエステル、セルロー
スの発泡体あるいは繊維束であった。さらにシクロデキ
ストリンと呼ばれる有機物の小さな孔に揮散性薬剤を包
接させて徐放させるような方法も特開平5−17673
3号、特開平6−40890号の各公報に提案されてい
る。またマイクロカプセル化して徐放性を具現化する方
法も特開平6−9377号、特開平6−65064号、
特開平7−89848号、特開平9−911号、特開平
9−12447号、特開平9−57091号の各公報等
で提案されている。
【0003】また本願の発明者らは、揮散性薬剤を容器
内部へ充填したものを透過量制御膜あるいは湿度感受性
膜で徐放させる揮散性薬剤徐放部材を提案してきた。
【0004】しかしながら、上記従来の構成では外部環
境からの影響を受けて、揮散性薬剤徐放部材が過度に温
度上昇した時に透過量制御膜だけでは揮散性薬剤の放出
量を抑えることができなかった。そのため不必要な薬剤
放出となったり、薬剤の放出量過多によって利用者に不
快感を与える結果となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
の問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、所定
の温度以上では強制的に薬剤の放出を抑制することで不
必要な薬剤放出を防止し、もって利用者が安心して使用
できる揮散性薬剤徐放装置を提供しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に対して、本発
明は、揮散性薬剤を内蔵した容器に、前記揮散性薬剤が
通過する開口部と、前記開口部を開閉する可動シャッタ
ー部を作動させる電磁プランジャー機構とを具備した揮
散性薬剤徐放装置に前記開口部の揮散性薬剤の通過量を
変化させる変化部材を特設したものである。
【0007】上記構成により、通常時には容器開口部か
ら、揮散性薬剤が徐々に揮散して薬剤効果を活用でき、
薬剤放出を抑制したい時には変化部材による変化によっ
て電磁プランジャー機構によって薬剤の放出を十分に抑
制可能となった。その結果、揮散性薬剤の必要な時に必
要量を徐放させる有効な活用が図れ、薬剤の長寿命化に
貢献できる。したがって、不必要な薬剤放出によって利
用者へ不快感を与えるようなことはない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の目的は各請求項に記載し
た構成を実施の形態とすることにより達成できるので、
以下には各請求項の構成にその構成による作用効果を併
記し併せて請求項記載の構成のうち説明を必要とする特
定用語については詳細な説明を加えて、本発明における
実施の形態の説明とする。
【0009】請求項1記載の発明は、揮散性薬剤を内蔵
した容器に、前記揮散性薬剤が通過する開口部と、前記
開口部を開閉する可動シャッター部を電磁プランジャー
機構とを具備した揮散性薬剤徐放装置に前記開口部の揮
散性薬剤の通過を変化させる変化部材を特設したもので
ある。従って電磁プランジャー機構の可動シャッター部
の駆動を温度等電磁プランジャー機構を作動する種々の
変化要因または温度、湿度変化によって開口部の薬剤通
過量をコントロールすることができる。
【0010】請求項2記載の発明は変化部材は、薬剤の
透過量を制御する透過量制御膜とし、前記透過量制御膜
を容器の開口部に特設したものである。従って用途に応
じて透過量制御膜を選択することによって薬剤を徐放す
ることができる。
【0011】請求項3記載の発明は、感温リードスイッ
チを変化部材として電磁プランジャー機構の電気回路に
特設したものである。従って、感温リードスイッチによ
って所定の温度で薬剤の徐放コントロールが可能な作用
がある。
【0012】請求項4記載の発明は、感温リードスイッ
チによって所定の温度以下では、可動シャッター部を開
状態として揮散性薬剤を徐放するとともに、所定の温度
以上では、前記可動シャッター部を閉状態として揮散性
薬剤の放出を抑制する揮散性薬剤徐放装置である。従っ
て、温度によって有効に薬剤の放出をコントロールする
ことができる。
【0013】請求項5記載の発明は、電磁プランジャー
機構は可動シャッター部の一端を引張コイルバネで固定
部に支持するとともに、前記可動シャッター部の他の一
端には軟磁性体を配設し、前記軟磁性体と相対する位置
にヨーク部を配置し、前記ヨーク部の外装にコイルを設
け、感温リードスイッチは所定温度以下ではスイッチオ
フとなり、前記引張コイルバネのバネ作用によって前記
可動シャッター部が前記固定部側に引っ張られて開口部
を開状態とするとともに、所定温度以上ではスイッチオ
ンとなり、少なくともコイルへの通電によってコイル内
部に配置されたヨーク部を磁化し、その電磁力と前記軟
磁性体との吸引作用によって前記ヨーク部側に前記軟磁
性体が吸着されることで前記可動シャッター部を閉状態
とする揮散性薬剤徐放装置である。従って、薬剤を徐放
したい時には電力を使用することなく薬剤の放出を抑制
したい時にのみ必要な電力を消費するようにすることが
できる。
【0014】請求項6記載の発明は、電磁プランジャー
機構は可動シャッター部の一端を圧縮コイルバネで固定
部に支持するとともに、前記可動シャッター部の他の一
端に永久磁石を配設し、前記軟磁性体と相対する位置に
ヨーク部を配置し、前記ヨーク部の外装にコイルを設
け、感温リードスイッチは所定温度以下ではスイッチオ
フとなり、前記圧縮コイルバネのバネ作用によって前記
可動シャッター部が前記固定部側から反対方向へ押され
て開状態とするとともに、所定温度以上ではスイッチオ
ンとなり、少なくともコイルへの通電によって前記コイ
ル内部に配置された前記ヨーク部を磁化し、その電磁力
と前記永久磁石との反発作用によって前記ヨーク部から
前記永久磁石が押し離れることで前記可動シャッター部
を閉状態とする揮散性薬剤徐放装置である。従って、請
求項5記載の発明と構成が異なりながら同じ作用効果を
奏することができる。
【0015】請求項7記載の発明は、電磁プランジャー
機構は可動シャッター部の一端を圧縮コイルバネで固定
部に支持するとともに同方向へ軟磁性体を配設し、前記
軟磁性体と相対する位置にヨーク部を配置し、前記ヨー
ク部の外装にコイルを設け、感温リードスイッチは所定
温度以下ではスイッチオフとなり、前記圧縮コイルバネ
のバネ作用によって前記可動シャッター部が前記固定部
側から反対方向へ押されて開状態とするとともに、所定
温度以上ではスイッチオンとなり、少なくともコイルへ
の通電によってコイル内部に配置されたヨーク部を磁化
し、その電磁力と前記軟磁性体との吸引作用によって前
記ヨーク部へ前記軟磁性体が吸着されることで前記可動
シャッター部を閉状態とする揮散性薬剤徐放装置であ
る。従って、請求項5ならびに請求項6に記載の構成と
異なりながら同じ作用効果を奏することができる。
【0016】請求項8記載の発明は、電磁プランジャー
機構は可動シャッター部の一端を引張コイルバネで固定
部に支持するとともに同方向へ永久磁石を配設し、前記
軟磁性体と相対する位置にヨーク部を配置し、前記ヨー
ク部の外装にコイルを設け、感温リードスイッチは所定
温度以下ではスイッチオンとなり、前記引張コイルバネ
のバネ作用によって前記可動シャッター部が前記固定部
側に引っ張られて開状態とするとともに、所定温度以上
ではスイッチオンとなり、少なくともコイルへの通電に
よってコイル内部に配置されたヨーク部を磁化し、その
電磁力と前記永久磁石との反発作用によって前記ヨーク
部から前記永久磁石が押し離れることで前記可動シャッ
ター部を閉状態とする揮散性薬剤徐放装置である。従っ
て、請求項5〜7に記載のいずれの機構と異なりながら
同じ作用効果を奏することができる。
【0017】請求項9記載の発明は、電磁プランジャー
機構は可動シャッター部の一端を引張コイルバネで固定
部に支持するとともに、前記可動シャッター部の他の一
端に軟磁性体を配設し、前記軟磁性体と相対する位置に
ヨーク部を配置し、前記ヨーク部の外装にコイルを設
け、前記ヨーク部に永久磁石が接合され、感温リードス
イッチは所定温度以下ではスイッチオンとなり、前記ヨ
ーク部と前記永久磁石で形成される磁力作用によって前
記ヨーク部へ前記軟磁性体が吸着されることで前記可動
シャッター部を開状態とするとともに、所定温度以上で
はスイッチオンとなり、少なくとも前記コイルへの通電
によってコイル内部に配置されたヨーク部へ、前記永久
磁石と反対方向の磁界を形成させ、前記ヨーク部内での
磁力を打ち消すことによって前記引張コイルバネのバネ
作用によって前記可動シャッター部が前記固定部側に引
っ張られて閉状態とする揮散性薬剤徐放装置である。従
って、請求項5〜8に記載のいずれの構成とも異なりな
がら同じ作用効果を奏することができる。
【0018】請求項10記載の発明は、電磁プランジャ
ー機構は可動シャッター部の一端を圧縮コイルバネで固
定部に支持するとともに同方向へ軟磁性体を配設し、前
記軟磁性体と相対する位置にヨーク部を配置し、前記ヨ
ーク部の外装にコイルを設け、前記ヨーク部に永久磁石
が接合され、感温リードスイッチは所定温度以下ではス
イッチオフとなり、前記ヨーク部と前記永久磁石で形成
される磁力作用によって前記ヨーク部へ前記軟磁性体が
吸着されることで前記可動シャッター部を開状態とする
とともに、所定温度以上ではスイッチオンとなり、少な
くとも前記コイルへの通電によってコイル内部に配置さ
れたヨーク部へ、前記永久磁石と反対方向の磁界を形成
させ、前記ヨーク部内での磁力を打ち消すことによって
前記圧縮コイルバネのバネ作用によって前記可動シャッ
ター部が前記固定部側から反対方向へ押されて閉状態と
する揮散性薬剤徐放装置である。従って、請求項5〜9
に記載のいずれの構成とも異なりながら同じ作用効果を
奏することができる。
【0019】請求項11記載の発明は、可動シャッター
部の一端に設けられた軟磁性体または永久磁石は、前記
可動シャッター部が引張コイルバネで引っ張られた時、
圧縮コイルバネで反対方向へ押された時あるいは電磁力
と前記永久磁石との反発作用によって押し離れた時、前
記可動シャッター部の移動距離を規制する構成とした揮
散性薬剤徐放装置である。従って、可動シャッター部の
停止する位置決めを正確にするかとができる。
【0020】請求項12記載の発明は、可動シャッター
部の一端に設けられた軟磁性体に永久磁石が配設されて
いる揮散性薬剤徐放装置である。従って、可動部の移動
距離をより大きくすることができる。
【0021】請求項13記載の発明は、ヨーク部は軟磁
性体が積層された構造である揮散性薬剤徐放装置であ
る。従って、渦電流による熱発生を低減することができ
る。
【0022】請求項14記載の発明は、可動シャッター
部と開口部との間、あるいは前記可動シャッター部と前
記透過量制御膜との間に固定シャッター部が配設され、
前記固定シャッター部と前記可動シャッター部には共に
複数の開口窓が配設され、前記可動シャッター部の開口
窓部分が左右方向へ移動することによって開閉状態とな
る揮散性薬剤徐放装置である。従って、可動シャッター
部の移動させる距離を短くすることができる。
【0023】請求項15記載の発明は、可動シャッター
部と固定シャッター部が金属板あるいは金属板を内層に
含むラミネート板から構成される揮散性薬剤徐放装置で
ある。従って、十分なガスバリア性を得ることができ高
温では閉状態にて薬剤を十分に放出抑制をすることがで
きる。
【0024】請求項16記載の発明は、可動シャッター
部に設けられた開口窓と開口窓との間隔が固定シャッタ
ー部に設けられた開口窓の巾よりも大きい揮散性薬剤徐
放装置である。従って、可動シャッター部が固定シャッ
ター部と重なり合った時、重なり部分を設けることがで
きるので高温で閉状態として薬剤放出を抑制することが
できる。
【0025】請求項17記載の発明は、可動シャッター
部と固定シャッター部の間にはガスシール部材が配設さ
れている揮散性薬剤徐放装置である。従って、可動シャ
ッター部と固定シャッター部が重なり合った時に隙間を
最小化できる。
【0026】請求項18記載の発明は、ガスシール部材
がポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチ
レンテレフタレートから選ばれた揮散性薬剤徐放装置で
ある。従って、十分な耐薬品性がありながら動作時の摩
擦系数は小さい。
【0027】請求項19記載の発明は、ガスシール部材
が独立気泡を有するポリエチレンかポリプロピレンとし
た揮散性薬剤徐放装置である。従って、ガスシール部材
としての柔軟性が大きい。
【0028】請求項20記載の発明は、透過量制御膜が
湿度感受性膜とした揮散性薬剤徐放装置である。従っ
て、高い湿度下で防カビ性を発揮し、低い湿度下では不
必要な揮散性薬剤の放出を規制することができる。
【0029】請求項21記載の発明は、薬剤がアリルイ
ソチオシアネート、ティーツリー油、ユーカリ油の中か
ら選ばれた揮散性薬剤徐放装置である。従って、天然成
分を利用して低濃度による環境にやさしい抗菌、防カビ
効果が期待できる。
【0030】請求項22記載の発明は、湿度感受性膜が
ビスコース加工紙を含んでなるラミネート構造である揮
散性薬剤徐放装置である。従って、高湿時には膜の膨潤
によって防カビ性を発揮し、低湿時には膜が緻密化して
薬剤の放出抑制ができる。
【0031】請求項23記載の発明は、電気回路の電源
部として、電気二重層キャパシタまたは2次電池を配設
し、発電機構部は動力源である回転重錘と、ロータと、
ステータと、コイルとからなり、機械エネルギーを電気
エネルギーに変換する発電機構を内蔵し、発電された電
気エネルギーを整流して、前記電気二重層キャパシタま
たは2次電池に蓄電する構成とした揮散性薬剤徐放装置
である。従って、振動エネルギーを得られるような状況
下では、振動エネルギーを電気エネルギーに変換するこ
とができる。
【0032】請求項24記載の発明は、請求項1〜23
のいずれかの装置を搭載した自動車の送風回路とするこ
とができるものである。
【0033】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照しな
がら説明する。 (実施例1)図1は本実施例を示す揮散性薬剤徐放装置
の上面構成図であり、図2は図1における揮散性薬剤徐
放装置のA−A´線に対する側面断面構成図であり、薬
剤の徐放状態を表している。図3は本実施例を示す揮散
性薬剤徐放装置の上面構成図であり、図4は図3におけ
る揮散性薬剤徐放装置A−A´線に対する側面断面構成
図であり、薬剤の放出抑制状態を表している。1は薬剤
となるアリルイソチオシアネートを吸収して膨潤したポ
リウレタン連続多孔質体である。具体的には50×30
×6mmのポリウレタン連続多孔質体、嵩密度0.35
g/ml、平均気孔径30μm、気孔率70%にアリル
イソチオシアネート30gを吸収させて約70×42×
8.4mmに膨潤した。2はポリウレタン連続多孔質体
1の外装となるラミネートフィルムのピロー包装体とな
った透過量制御膜であり、ポリエチレンテレフタレート
の厚みが12μmとポリエチレンの厚みが70μmとの
ラミネートフィルムに対してポリエチレン側をヒートシ
ール巾5mmにてピロー包装化したものである。3はそ
れを充填するための半透明なポリプロピレンの厚みが2
mmからなる本体容器であり、射出成形にて加工した。
容器の内寸法は71×43×15mmである。4は本体
容器3に対する蓋であり、これも半透明なポリプロピレ
ンの厚みが2mmからなり、蓋4の中央部には大きな窓
があり、その大きな窓に対して十文字にリブ5が形成さ
れ、蓋4の表面側中央部には65×37mmの湿度感受
性膜6が配置され、リブ5によってポリウレタン連続多
孔質体1を本体容器3の底面部に位置固定するとともに
湿度感受性膜6に対する補強の役目を果たしている。湿
度感受性膜6はビスコース加工紙をポリエチレン/延伸
ポリプロピレン/ポリエチレンにラミネートしたもので
ある。具体的にはポリエチレンの厚さが40μm延伸ポ
リプロピレンの厚さが60μmポリエチレンの厚さが4
0μm上にレーヨン/パルプ不織布を介してビスコース
膜を10g/m2の塗布量で形成させたものを使用し、
湿度感受性膜6の外周部は蓋4にポリエチレン側をヒー
トシールで溶着接合されている。ヒートシール巾は5m
mである。本体容器3と蓋4とは超音波接合によって接
合されている。7は透過量制御膜2と本体容器3と蓋4
とで形成される空間部であり、その空間容積は約21m
lである。8は固定シャッター部となる厚み0.5mm
のアルミニウム板であり、開口窓8aが等間隔で配設さ
れ、湿度感受性膜6の上面部へ接着固定されている。ま
た固定シャッター部8上の開口窓8a周囲にはガスシー
ル部材9として独立気泡を有するポリプロピレン製パッ
キン巾1mm、厚み0.5mmが配設されている。10
は可動シャッター部となる厚み0.5mm、73×45
のアルミニウム板が配設され、可動シャッター部10に
は開口窓10aが等間隔で配設されている。可動シャッ
ター部10の一端には引張コイルバネ11が配設され、
引張コイルバネ11の他の一端部は固定部12と連結さ
れている。また可動シャッター部10の他の一端には可
動片13となる軟磁性体が配設されている。さらに可動
片13と相対する位置に凹形状をしたヨーク部14とな
る軟磁性体が配置されている。具体的には珪素鋼鈑によ
る絶縁成層構造とした。ヨーク部14の中央部外側には
コイル15が配設されている。16はコイル15へ電流
を送るための電源部であり、17は感温リードスイッチ
であり、感温フェライトのキュリー点は40℃である。
18は抵抗体、19はコンデンサであり、感温リードス
イッチ17がスイッチオフされた時のサージ電圧対策で
ある。
【0034】図5に感温リードスイッチがオフ状態の原
理構成図を示し、図6に感温リードスイッチがオン状態
の原理構成図を示した。感温リードスイッチは小さなフ
ェライト磁石と感温フェライトとリードリレーとを組み
合わせたものである。フェライト磁石は硬磁性体である
ハードフェライトを磁化した永久磁石で、感温フェライ
トのほうは軟磁性体の金属片である。強磁性体はキュリ
ー温度を境として強磁性体の性質を失う。感温フェライ
トはこのキュリー温度を常温近辺にまで低くしたソフト
フェライトで、目的に応じて約−10℃〜130℃の範
囲内で、ある温度を動作温度としたものである。本実施
例では感温フェライトとしてキュリー温度40℃のもの
を使用した。図5に示す感温リードスイッチのオフ状態
では、フェライト磁石からでる磁力線は感温フェライト
が一時磁石となることで内部還流されている。しかし、
図6に示すように動作温度を超えて感温フェライトが強
磁性体の性質を失うと、内部を還流していた磁力線がは
じき飛ばされて外部へ漏れる。その結果磁力線を強磁性
体であるリードリレーの2つのリードは異極どうしが向
き合った一時磁石となり、お互いに吸着しあって接点が
閉じることになる。
【0035】揮散性薬剤徐放装置の徐放機構について説
明する。まず40℃未満では、図1、2で示すように感
温リードスイッチ17はスイッチオフ状態となっている
ため、引張コイルバネ11のバネ力によって可動シャッ
ター部10は右側方向へ引っ張られた状態を示し、可動
シャッター部10の他端に配設された可動片13が本体
容器3の外側壁面に衝突して停止した状態で位置決めさ
れている。この時固定シャッター部8に配設された開口
窓8aと可動シャッター部10に配設された開口窓10
aとは上下に重なり合った場所に位置している。その結
果本体容器3からのアリルイソチオシアネート放出を妨
げない。ポリウレタン連続多孔質体1から揮散したアリ
ルイソチオシアネート蒸気は空間部7で飽和蒸気圧濃度
までに達せられる。たとえば25℃においてアリルイソ
チオシアネートの蒸気圧は約5mmHgであるため、空
間部7における飽和蒸気濃度は最大約6600ppmと
なる。湿度感受性膜6によって低湿度の場合にはアリル
イソチオシアネートの外部への蒸気放出がある程度抑制
されるため、空間部7は飽和蒸気圧濃度に近い状態のま
までずっと維持される。しかし湿度感受性膜6が十分に
潤うとアリルイソチオシアネート蒸気が湿度感受性膜6
を透過する。湿度感受性膜6は湿度変化によって膜組織
が膨潤し、緩んだ構造となり、アリルイソチオシアネー
ト分子が透過して外部へと放出されやすくなる。ポリウ
レタン連続多孔質体1から揮散したアリルイソチオシア
ネート蒸気は透過制御膜2と湿度感受性膜6で透過量を
規制されながら一定量を徐放させることができた。
【0036】しかし、40℃以上では図3、4で示すよ
うに感温リードスイッチ17がスイッチオン状態となる
ため、電気回路は閉回路となり、電源16からコイル1
5へと電流が送られ、コイル15内部に磁界が生じて、
内部へ配設されたヨーク部14は磁化して電磁石とな
る。その結果ヨーク部14は軟磁性体である可動片13
を吸引作用で引き寄せるので、可動シャッター部10が
右から左方向へとスライド移動してヨーク部14に可動
片13が吸着した状態となる。この時固定シャッター部
8に配設された開口窓8aと可動シャッター部10に配
設された開口窓10aとは上下に互いにオーバーラップ
しない構造とすることで本体容器3内部からアリルイソ
チオシアネート放出は完全に抑制される。したがって固
定シャッター部8に配設された開口窓8aの巾よりも可
動シャッター部10に配設された開口窓10aと開口窓
10aとの間隔巾のほうが大きい関係とすることによっ
て可動シャッター部10の移動距離によって固定シャッ
ター部8に配設された開口窓8aが完全に封止される。
【0037】また外部環境の温度が徐々に低下して、4
0℃以下になると感温リードスイッチ17は再びスイッ
チオフ状態となるため、引張コイルバネ11のバネ力に
よって可動シャッター部10は再度右側方向へ引っ張ら
れた状態となり、本体容器3からのアリルイソチオシア
ネートが徐放される。
【0038】このような構成によって、25℃、相対湿
度95%の条件にて湿度感受性膜から薬剤を30mg/
日レベルで継続して放出させる湿度対応可能な徐放特性
を有するとともに、40℃以上ではアリルイソチオシア
ネートの放出を完全に抑制し、40℃未満では再度アリ
ルイソチオシアネートの放出が可能な温度応答機能も有
する揮散性薬剤徐放装置を提供できた。
【0039】本実施例で得られた揮散性薬剤徐放装置を
自動車用カーエアコンの防カビ装置として使用した。図
7にカーエアコンの送風回路の概略図を示した。外気あ
るいは自動車内気はブロワーファン20によってエバポ
レータ21へと送風される。エバポレータ21の上流側
に集塵フィルター22と揮散性薬剤徐放装置23とが配
置され、定期的に交換が可能な構成となっている。エバ
ポレート21の下流にヒータコア24、エアミックスド
ア25が配置され、エアミックスドア25によってエバ
ポレート21の冷気とヒータコア24の暖気との混合割
合を変化させた後、センターレジスター、サイドレジス
ター、リアヒーターダクト、フロントデフロスター、サ
イドデフロスター等から冷風あるいは暖風が吹き出され
る。冷房時にはエバポレート21が結露水を保持した状
態で運転を停止することになる。結露水は再蒸発するこ
とによって送風回路内部の湿度を上昇させるためにカビ
が発生しやすい雰囲気となる。この時揮散性薬剤徐放装
置によって湿度感受性膜6から低濃度のアリルイソチオ
シアネートを徐放することで防カビ性能を発揮できた。
具体的には0.3〜1ppm程度のアリルイソチオシアネート
を滞留させることによってCladosporium、Alternaria、
Aspergillus、Penicillium、Rhizopusと言った一般的な
カビには十分な防カビ効果を有していた。また、夏場の
炎天下に放置された自動車の場合、室内温度は60℃程度
まで上昇する。このような場合にも利用者に不快感を感
じさせない薬剤の放出制御が必要となる。カビは一般的
には40℃以上では成長しないので、これ以上の温度域
での薬剤の放出はムダである。40℃未満の時だけ、必
要なアリルイソチオシアネートを効果的に徐放させるこ
とができた。その結果フィールドテストにおいて定期的
に吸込み経路から栄養分を与えた場合にも十分な防カビ
効果が確認できた。
【0040】(実施例2)図8は本実施例を示す揮散性
薬剤徐放装置の上面構成図であり、図9は図8における
揮散性薬剤徐放装置のB−B´線に対する側面断面構成
図であり、薬剤の徐放状態を表している。図10は本実
施例を示す揮散性薬剤徐放装置の上面構成図であり、図
11は図10における揮散性薬剤徐放装置B−B´線に
対する側面断面構成図であり、薬剤の放出抑制状態を表
している。本実施例の構成は実施例1とほぼ同様である
ので詳細な説明は省略し、異なる部分についてだけ説明
する。本実施例では可動シャッター部10の一端に可動
片26として永久磁石が配設されている。永久磁石とし
ては磁力の強いNd-Fe-Bを使用した。その結果、感
温リードスイッチ17がスイッチオン状態となって、電
源16から電流が送られ、コイル15を介してヨーク部
14が電磁石となった時に、可動片13と引き合う力を
実施例1よりも強くすることができた。したがって、可
動シャッター部10の移動距離が大きい揮散性薬剤徐放
装置を提供可能となった。
【0041】(実施例3)図11は本実施例を示す揮散
性薬剤徐放装置の上面構成図であり、図12は図11に
おける揮散性薬剤徐放装置のC−C´線に対する側面断
面構成図であり、薬剤の徐放状態を表している。図13
は本実施例を示す揮散性薬剤徐放装置の上面構成図であ
り、図14は図12における揮散性薬剤徐放装置のC−
C´線に対する側面断面構成図であり、薬剤の放出抑制
状態を表している。27は揮散性薬剤となるアリルイソ
チオシアネートをセルロースエチルエーテルにて固形化
したタブレットである。具体的には型容器にセルロース
エチルエーテルの粉末(日新化成;エトセル STD−
100、重量平均分子量 18万)15gを入れた後、
エタノール 30gを添加し、2時間放置した後、さら
にアリルイソチオシアネート 30gを加えて室温状態
で真空乾燥することによって、エタノールが蒸発してア
リルイソチオシアネートはセルロースエチルエーテルで
タブレット化された。28はアリルイソチオシアネート
の透過制御膜となるラミネートフィルム、ポリエチレン
テレフタレートの厚みが12μmとポリエチレンの厚み
が70μmのピロー包装体である。29はそれを充填す
るための半透明なポリプロピレンで厚みが2mmからな
る本体容器であり、容器の内寸法は71×43×15m
mである。30は本体容器29に対する蓋であり、これ
も半透明なポリプロピレンの厚みが2mmからなり、蓋
30の中央部には大きな窓があり、その大きな窓に対し
て十文字にリブ31が形成され、蓋30の表面側中央部
には65×37mmの透過制御膜32が配置され、リブ
31によって透過性御膜28を本体容器29の底面部に
位置固定するとともに透過制御膜32に対する補強の役
目を果たしている。透過制御膜32はポリエチレンの厚
みが40μmと、ナイロン6の厚みが15μmとポリエ
チレンの厚みが40μmのラミネートフィルムである。
透過制御膜32の外周部は蓋30にポリエチレン側をヒ
ートシールで溶着接合されている。ヒートシール巾は5
mmである。33は透過制御膜28と本体容器29と蓋
30とで形成される空間部である。透過制御膜32の上
に固定シャッター部34としてラミネート板を使用し
た。具体的にはポリプロピレン100μm/アルミニウ
ム20μm/ナイロン200μmであり、固定シャッタ
ー部34には開口窓34aが等間隔で配設され、透過制
御膜32の上面へ接着されている。また固定シャッター
部34上の開口窓34aの周囲にはガスシール部材35
として独立気泡を有するポリエチレン製パッキン 巾1
mm、厚み0.3mmが配設されている。36は可動シ
ャッター部となる厚み0.5mm、73×45のアルミ
ニウム板が配設され、可動シャッター部36には開口窓
36aが等間隔で配設されている。可動シャッター部3
6の一端には支持板37が接合され、支持板37が圧縮
コイルバネ38と接して配設され、圧縮コイルバネ38
の他の一端部は固定部39と連結されている。また可動
シャッター部36の他の一端には永久磁石40を中心と
して両サイドに軟磁性体41、42が接合されて配置さ
れている。永久磁石40としては磁力の強いNd-Fe-
Bを使用した。永久磁石40と軟磁性体41、42が一
体となって可動片となる。さらに軟磁性体41、42と
相対する位置に凹形状をしたヨーク部43となる軟磁性
体が配置され、ヨーク部43の中央部にはコイル44が
配設されている。45はコイル44へ電流を送るための
電源部であり、46は感温リードスイッチであり、感温
フェライトのキュリー点は40℃である。47は抵抗
体、48はコンデンサであり、感温リードスイッチ46
がスイッチオフされた時のサージ電圧対策である。
【0042】揮散性薬剤徐放装置の徐放機構について説
明する。まず40℃未満では、図12、13で示すよう
に感温リードスイッチ46はスイッチオフ状態となって
いるため、圧縮コイルバネ38のバネ力によって可動シ
ャッター部36は左側方向へ押しつけられた状態を示
し、可動シャッター部36の他端に配設された支持板3
7が本体容器29の外側壁面へ衝突して停止した状態、
および可動シャッター部36の他の一端に配設された軟
磁性体41、42がヨーク部43と吸着した状態で位置
決めされている。この時固定シャッター部34に配設さ
れた開口窓34aと可動シャッター部36に配設された
開口窓36aとは上下に重なり合った場所に位置してい
る。その結果本体容器29からのアリルイソチオシアネ
ート放出を妨げない。ポリウレタン連続多孔質体27か
ら揮散したアリルイソチオシアネート蒸気は透過制御膜
28と透過制御膜32で透過量を規制されながら一定量
を徐放させることができた。
【0043】しかし、40℃以上では図14、15で示
すように感温リードスイッチ46がスイッチオン状態と
なるため、電気回路は閉回路となり、電源45からコイ
ル44へと電流が送られ、コイル44内部に磁界が生じ
て、内部へ配設されたヨーク部43は磁化して電磁石と
なる。その結果ヨーク部43は永久磁石40で磁化され
た軟磁性体41、42と反発しあって可動片を右側方向
へ押しやろうとするので、可動シャッター部36が左か
ら右方向へとスライド移動して可動シャッター部36に
配設された永久磁石40と軟磁性体41、42が本体容
器29の外側壁面へ衝突して停止した状態で位置決めさ
れている。この時固定シャッター部34に配設された開
口窓34aと可動シャッター部36に配設された開口窓
36aとは上下に互いにオーバーラップしない構造とす
ることで本体容器29内部からアリルイソチオシアネー
トの放出は完全に抑制される。したがって固定シャッタ
ー部34に配設された開口窓34aの巾よりも可動シャ
ッター部36に配設された開口窓36aと開口窓36a
との間隔巾のほうが大きい関係とすることによって可動
シャッター部36の移動距離によって固定シャッター部
34に配設された開口窓34aが完全に封止される。
【0044】また外部環境温度が徐々に低下して、40
℃以下になると感温リードスイッチ46は再びスイッチ
オフ状態となるため、圧縮コイルバネ38のバネ力と永
久磁石40で磁化された軟磁性体41、42のヨーク部
43への吸引作用によって可動シャッター部36は右か
ら左側方向へスライド移動して、本体容器29からのア
リルイソチオシアネートが徐放される。
【0045】このような構成によって、25℃条件にて
透過制御膜から薬剤を20mg/日レベルで継続して放
出させる徐放特性を有するとともに、40℃以上ではア
リルイソチオシアネートの放出を完全に抑制し、40℃
未満では再度アリルイソチオシアネートの放出が可能な
温度応答機能も有した揮散性薬剤徐放装置を提供でき
た。
【0046】(実施例4)図16に本実施例を示す揮散
性薬剤徐放装置の上面構成図であり、薬剤の徐放状態を
表している。図17は図16における揮散性薬剤徐放装
置のD−D´線に対する側面断面構成図であり、薬剤の
放出抑制状態を表している。本実施例の構成は実施例1
とほぼ同様であるので詳細な説明は省略し、異なる部分
についてだけ説明する。本実施例では可動シャッター部
10の一端に非磁性体が可動片49として配設され、さ
らに可動片49に2個の永久磁石50、51が接合され
て、ヨーク部14と相対する場所に配置している。永久
磁石50、51としては磁力の強いNd-Fe-Bを使用
した。またそれと同一方向へ引張コイルバネ52が配設
され、引張コイルバネ52の他の一端部は固定部53と
連結されている。揮散性薬剤徐放装置の徐放機構につい
て説明する。40℃未満では、図16で示すように感温
リードスイッチ17はスイッチオフ状態となっているた
め、引張コイルバネ52のバネ力によって可動シャッタ
ー部10は右側方向へ引っ張られるとともに、可動シャ
ッター部10の端部に配設された永久磁石50、51が
相対する位置に配設されたヨーク部14に吸着された状
態で位置決めされている。この時固定シャッター部8に
配設された開口窓8aと可動シャッター部10に配設さ
れた開口窓10aとは上下に重なり合った場所に位置し
ている。その結果本体容器3からのアリルイソチオシア
ネートの放出を妨げない。しかし、40℃以上では図1
7で示すように感温リードスイッチ17がスイッチオン
状態となるため、電気回路は閉回路となり、電源16か
らコイル15へと電流が送られ、コイル15内部に磁界
が生じて、内部へ配設されたヨーク部14は磁化して電
磁石となる。その結果ヨーク部14は永久磁石50、5
1と反発しあう構成とすることで、永久磁石50、51
を右側方向へ押しやろうとするので、可動シャッター部
10が左から右方向へとスライド移動して可動シャッタ
ー部10に配設された可動片49が本体容器3の外側壁
面へ衝突して停止した状態で位置決めされている。この
時固定シャッター部8に配設された開口窓8aと可動シ
ャッター部10に配設された開口窓10aとは上下に互
いにオーバーラップしない構造とすることで本体容器3
内部からアリルイソチオシアネート放出は完全に抑制さ
れる。
【0047】(実施例5)図18に本実施例を示す揮散
性薬剤徐放装置の上面構成図であり、薬剤の徐放状態を
表している。図19は揮散性薬剤徐放装置の上面構成図
であり、薬剤の放出抑制状態を表している。本実施例の
構成は実施例2とほぼ同様であるので詳細な説明は省略
し、異なる部分についてだけ説明する。本実施例では可
動シャッター部36の一端に軟磁性体が可動片54とし
て配設され、さらに可動片54に2個の永久磁石55、
56が接合されて、ヨーク部41と相対する場所に配置
している。永久磁石55、56としては磁力の強いNd
-Fe-Bを使用した。またそれと同一方向へ圧縮コイル
バネ57が配設され、圧縮コイルバネ57の他の一端部
は固定部58と連結されている。揮散性薬剤徐放装置の
徐放機構について説明する。40℃以下では、図18で
示すように感温リードスイッチ46はスイッチオン状態
となっているため、圧縮コイルバネ57のバネ力によっ
て可動シャッター部36は右側方向へ押しつけられた状
態を示し、可動シャッター部36の他端に配設された可
動片54が本体容器29の外側壁面へ衝突して停止した
状態で位置決めされている。この時固定シャッター部3
4に配設された開口窓34aと可動シャッター部36に
配設された開口窓36aとは上下に重なり合った場所に
位置している。その結果本体容器29からのアリルイソ
チオシアネートの放出を妨げない。
【0048】しかし、40℃以上では図19で示すよう
に感温リードスイッチ46がスイッチオン状態となるた
め、電気回路は閉回路となり、電源43からコイル42
へと電流が送られ、コイル42内部に磁界が生じて、内
部へ配設されたヨーク部43は磁化して電磁石となる。
その結果ヨーク部43は永久磁石55、56と吸引しあ
って可動片54を左側方向へ引き寄せようとするので、
可動シャッター部36が右から左方向へとスライド移動
して可動シャッター部36に配設された永久磁石55、
56が相対する位置に配設されたヨーク部43に吸着さ
れた状態で位置決めされている。この時固定シャッター
部34に配設された開口窓34aと可動シャッター部3
6に配設された開口窓36aとは上下に互いにオーバー
ラップしない構造とすることで本体容器29の内部から
アリルイソチオシアネートの放出は完全に抑制される。
【0049】(実施例6)図20に本実施例を示す揮散
性薬剤徐放装置の上面構成図であり、薬剤の徐放状態を
表している。図21は揮散性薬剤徐放装置の上面構成図
であり、薬剤の放出抑制状態を表している。本実施例の
構成は実施例1とほぼ同様であるので詳細な説明は省略
し、異なる部分についてだけ説明する。本実施例ではヨ
ーク部59、60が2個に分割され、中央部に永久磁石
61がヨーク部へ接合されるように配置されている。永
久磁石61としては磁力の強いNd-Fe-Bを使用し
た。揮散性薬剤徐放装置の徐放機構について説明する。
40℃以下では、図20で示すように感温リードスイッ
チ62はスイッチオフ状態となっているため、ヨーク部
59、60と永久磁石61とで形成される磁力によって
軟磁性体13がヨーク側へ引き寄せられ、ヨークに吸着
された状態で位置決めされている。この時固定シャッタ
ー部8に配設された開口窓8aと可動シャッター部10
に配設された開口窓10aとは上下に重なり合った場所
に位置している。その結果本体容器からのアリルイソチ
オシアネートの放出を妨げない。
【0050】しかし、40℃以上では図21で示すよう
に感温リードスイッチ62がスイッチオン状態となるた
め、電気回路は閉回路となり、電源63からコイル64
へと電流が送られ、コイル内部に磁界が生じる。この
時、内部へ配設されたヨーク部59にすでに存在してい
る方向と反対方向の磁界を発生させることによって、ヨ
ーク部59の内部磁界は打ち消される。その結果、可動
シャッター部10は引張コイルバネ11のバネ力によっ
て右側方向へ引っ張られ、左から右方向へとスライド移
動して可動シャッター部の端に配設された軟磁性体であ
る可動片13が本体容器の外側壁面へ衝突して停止した
状態で位置決めされている。この時固定シャッター部8
に配設された開口窓8aと可動シャッター部10に配設
された開口窓10aとは上下に互いにオーバーラップし
ない構造とすることで本体容器内部からアリルイソチオ
シアネートの放出は完全に抑制される。
【0051】(実施例7)図22に本実施例を示す揮散
性薬剤徐放装置の上面構成図であり、薬剤の徐放状態を
表している。図23は揮散性薬剤徐放装置の上面構成図
であり、薬剤の放出抑制状態を表している。本実施例の
構成は実施例5とほぼ同様であるので詳細な説明は省略
し、異なる部分についてだけ説明する。本実施例ではヨ
ーク部65、66が2個に分割され、中央部に永久磁石
67がヨーク部へ接合されるように配置されている。永
久磁石67としては磁力の強いNd-Fe-Bを使用し
た。揮散性薬剤徐放装置の徐放機構について説明する。
40℃以下では、図22で示すように感温リードスイッ
チ69はスイッチオフ状態となっているため、ヨーク部
65、66と永久磁石67とで形成される磁力によって
軟磁性体である可動片68がヨーク側へ引き寄せられ、
ヨーク部65、66に吸着された状態で位置決めされて
いる。この時固定シャッター部34に配設された開口窓
34aと可動シャッター部36に配設された開口窓36
aとは上下に重なり合った場所に位置している。その結
果本体容器からのアリルイソチオシアネートの放出を妨
げない。
【0052】しかし、40℃以上では図21で示すよう
に感温リードスイッチ69がスイッチオン状態となるた
め、電気回路は閉回路となり、電源70からコイル71
へと電流が送られ、コイル内部に磁界が生じる。この
時、内部へ配設されたヨーク部65にすでに存在してい
る方向と反対方向の磁界を発生させることによって、ヨ
ーク部65の内部磁界は打ち消される。その結果、可動
シャッター部36は圧縮コイルバネ57のバネ力によっ
て右側方向へ押しつけられ、左から右方向へとスライド
移動して可動シャッター部36の端に配設された軟磁性
体である可動片68が本体容器の外側壁面へ衝突して停
止した状態で位置決めされている。この時固定シャッタ
ー部34に配設された開口窓34aと可動シャッター部
36に配設された開口窓36aとは上下に互いにオーバ
ーラップしない構造とすることで本体容器内部からアリ
ルイソチオシアネートの放出は完全に抑制される。
【0053】(実施例8)本実施例の構成は実施例1と
ほぼ同様であるので詳細な説明は省略し、異なる部分に
ついてだけ説明する。本実施例では電源として1次電池
ではなく電気二重層キャパシタを使用し、それに対する
発電機構部を設けた。図24に電源部への発電および蓄
電機構を示す構成図を示した。
【0054】以下に発電機構を詳細に説明する。100
は回転重錘であり、100―aは前記回転重錘の回転中
心である。揮散性薬剤徐放装置が自動車に搭載されて運
転された時に車体が受ける振動によって回転重錘100
に偶力モーメントが働き回転する。この回転を回転重錘
100に取り付けられた歯車101と中間歯車102に
よって増速して、永久磁石からなるロータ103に伝え
る。前記ロータ103の回りには高透磁材からなるステ
ータ104が配置されており、高透磁材からなる磁心1
05と固定されている。前記磁心105にはコイル10
6―a、106―bが巻回されている。前記コイル10
6−a、106−bには整流手段としてダイオード10
7−a、107−bが各々に一個づつ配置されている。
108は蓄電手段となる大容量の電気二重層キャパシタ
であり、109は前記電気二重層キャパシタ108の過
充電を防止する過充電防止回路である。以上の構成によ
って揮散性薬剤徐放装置への振動、すなわち運動エネル
ギーが電気エネルギーに変換されるのである。
【0055】ここで前記コイル106―a、106―b
は前記磁心105に同方向に巻回されており、前記整流
用のダイオード107−a、107−bはAにおける前
記コイル106−a、106−bのそれぞれ電圧波形の
位相を180°ずらすべく配置されている。Aの電圧波
形はコイル106−aに誘起されたものが半波整流され
た間欠的な波形であり、Bもコイル106−bに誘起さ
れたものが半波整流された間欠的な波形である。Bの波
形をAに対して180°位相をずらしているのでCにお
ける電圧波形は前記Aの電圧波形とBの電圧波形の合成
波形となる。この結果、揮散性薬剤徐放装置への電源は
振動エネルギーから得ることができるので電池の交換を
半永久的に不要とすることができた。実施例では大容量
の電気二重層キャパシタで説明したが、小型2次電池す
なわちリチウム電池、金属水素電池等を代用しても何ら
問題ない。
【0056】実施例ではNd-Fe-Bを使用したが、本
発明に使用できる永久磁石はこの限りではない。このほ
かにSmCo2、Sm2Co17、バリウムフェライト、ス
トロンチウムフェライト、鉛フェライト、KS鋼等が使
用できる。引張コイルバネ、圧縮コイルバネのバネ力、
コイルによって発生させる電磁力を考慮しながら、永久
磁石の磁力を選択すればよい。また具体的に移動させよ
うとする可動片の移動距離に注意する必要がある。
【0057】実施例ではヨークに使用する軟磁性体とし
て珪素鋼鈑による絶縁成層構造のものを使用したが、本
発明に使用できる軟磁性体はこの限りではない。ブロッ
ク状軟鉄を使用することもできる。しかし、珪素鋼鈑に
よる絶縁成層構造のものを使用することで鉄損を小さく
することができた。
【0058】実施例では固定シャッター部あるいは可動
シャッター部の材料としてポリエチレンテレフタレート
板、アルミニウム板を使用したが、本発明で使用できる
ものはこの限りではない。固定シャッター部あるいは可
動シャッター部の厚みが厚い場合には樹脂製の板でよい
が、薄い場合にはガスバリヤー性に優れた材料が好まし
い。たとえば金属製の板、アルミニウムを内層したラミ
ネート板等が使用できる。ラミネート板についても内層
する金属としてアルミニウム以外の材料を選択すること
も可能である。
【0059】実施例ではガスシール部材を可動シャッタ
ー部と固定シャッター部との間に適用した場合について
説明したが、可動シャッター部部分と固定シャッター部
部分とで重なり合う面積が小さく、かつガスバリア性も
向上させたい時にはガスシール部材が有効となる。しか
し可動シャッター部部分と固定シャッター部部分とで重
なり合う面積が十分あり、それで薬剤の放出を構造的に
抑制できている場合にはガスシール部材は不要となる。
たとえば可動シャッター部が上下方向へ動作する場合に
は重なり合う面積を十分にとることでそれが可能とな
る。またガスシール部材として独立気泡を有するポリプ
ロピレン、ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ナ
イロン66を使用したが本発明で使用できるものはこの
限りではない。例えば可動シャッター部が上下方向に動
作する場合には弾性を有するガスシール部材を使用する
ことでガスバリア性を高めることができ、そのためには
ガスシール部材内部に30vol%以上の独立気泡を有
しているものが好ましかった。また可動シャッター部が
左右方向にスライド動作する場合には摺動特性が重視さ
れ、表面粗さが小さく、すべり性の良好な樹脂材料が好
ましかった。たとえばその他にポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレートを使用することができた。実施例
では薬剤を充填する容器としてポリプロピレン樹脂を使
用したが、本発明で使用できるものはこの限りではな
い。この他に充填する薬剤との耐薬品性を鑑みて問題の
ない材料を選択すればよい。
【0060】実施例では薬剤を液体吸収体に吸収させて
使用したり、固形高分子材料と混合させてタブレット状
態として使用したが、本発明で使用できる形態はこの限
りではない。薬剤を容器内部へ充填している構成のもの
であればよい。しかし揮散性薬剤徐放装置としての物流
を考慮すると液体の薬剤が外部へ流出しないように考慮
する必要がある。
【0061】実施例では薬剤を充填する容器の開口部へ
透過量制御膜あるいは湿度感受性膜を配設した場合につ
いて説明したが、本発明では容器に開口部だけを配設し
たものも含まれる。開口部に固定シャッター部と可動シ
ャッター部で可動シャッター機構を構成し、容器内部に
は薬剤をタブレット化させて配置させることで物流時の
薬剤流出を防止することができる。
【0062】実施例では専らアリルイソチオシアネート
を使用したが、本発明で使用できるものはこの限りでは
ない。芳香剤としてラベンダー油、ローズマリー油等の
エッセンシャルオイルを使用することもできる。またテ
ィーツリー油、ユーカリ油等を使用して低濃度の揮散量
にて抗菌、防カビ効果を得ることもできる。
【0063】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、請求項1
記載の発明によれば、通常時には容器の開口部から、揮
散性薬剤が徐々に揮散して薬剤効果を活用でき、薬剤放
出を抑制したい時には開口部からの薬剤の通過量を変化
させる変化部材と電磁プランジャー機構によって薬剤の
放出を十分に抑制可能となった。その結果、揮散性薬剤
の必要な時に必要量を徐放させる有効な活用が図れ、薬
剤の長寿命化に貢献できる。したがって、不必要な薬剤
放出によって利用者へ不快感を与えるようなこともな
い。
【0064】請求項2記載の発明によれば、容器の一部
に変化部材として薬剤透過量を制御する透過量制御膜を
配することで、用途に応じて適当な透過量制御膜を選択
することによって、薬剤を低濃度で安定して徐放させ続
けることができるので、防カビ等の機能を長期間にわた
って継続させることができた。
【0065】請求項3記載の発明によれば、電磁プラン
ジャー機構の電気回路に変化部材として感温リードスイ
ッチを設けることによって、所定の温度で電気回路をオ
ン−オフ制御可能となる。その結果所定の温度以上では
薬剤の無駄な放出を抑制し、雰囲気状況に応じて薬剤を
低濃度で安定して徐放させ続けることができるので、防
カビ等の機能を長期間にわたって継続させることができ
た。
【0066】請求項4記載の発明によれば、たとえば防
カビ剤の場合40℃以上で薬剤を放出させる必要はない
ので感温リードスイッチによって電気回路をオン状態と
することで、可動シャッター部を強制的に閉状態として
揮散性薬剤の放出を抑制するとともに、所定の温度以下
では感温リードスイッチをオフ状態となり、シャッター
部を開状態とし、揮散性薬剤を有効に徐放させることが
できた。
【0067】請求項5記載の発明によれば、可動シャッ
ター部は引張コイルバネで固定部側へ引っ張られること
によって開状態となって揮散性薬剤を有効に徐放すると
ともに、所定の温度以上では感温リードスイッチによっ
て電気回路がオン状態となってコイルに電気が流れるこ
とでヨーク部は電磁石となり、可動シャッター部に設け
られた軟磁性体をヨーク部側へ引き付けることで可動シ
ャッター部を閉状態とすることができた。その結果、薬
剤を有効に徐放させたい時には電力を使用することな
く、薬剤の放出を抑制したい時のみ必要な電力を消費す
るようにすることができた。
【0068】請求項6記載の発明によれば、可動シャッ
ター部は圧縮コイルバネで固定部側から反対方向へ押さ
れることによって開状態となって揮散性薬剤を有効に徐
放するとともに、所定の温度以上では感温リードスイッ
チによって電気回路がオン状態となってコイルに電気が
流れることでヨーク部は電磁石となり、可動シャッター
部に設けられた永久磁石とヨーク部による電磁石との磁
極が反発しあう構成とすることで永久磁石をヨーク部側
から引き離そうとする反発力を利用して可動シャッター
部を閉状態とすることができた。その結果、薬剤を有効
に徐放させたい時には電力を使用することなく、薬剤の
放出を抑制したい時にだけ必要な電力を使用するように
することができた。
【0069】請求項7記載の発明によれば、可動シャッ
ター部に対して同じ方向へ圧縮コイルバネと軟磁性体を
設けることで、所定温度以下では固定部側から圧縮コイ
ルバネを介して可動シャッター部を反対方向へ押すこと
によって開状態となって揮散性薬剤を徐放するととも
に、所定の温度以上では感温リードスイッチによって電
気回路がオン状態となってコイルに電気が流れることで
ヨーク部は電磁石となり、可動シャッター部に設けられ
た軟磁性体をヨーク部側へ引き付けることで可動シャッ
ター部を閉状態とすることができた。その結果、薬剤を
徐放させたい時には電力を使用することなく、薬剤の放
出を抑制したい時にだけ必要な電力を消費するようにす
ることができた。
【0070】請求項8記載の発明によれば、可動シャッ
ター部に対して同じ方向へ引張コイルバネと永久磁石を
設けることで、所定温度以下では固定部側へ引張コイル
バネを介して可動シャッター部を引っ張ることによって
開状態となって揮散性薬剤を有効に徐放するとともに、
所定の温度以上では感温リードスイッチによって電気回
路がオン状態となってコイルに電気が流れることでヨー
ク部は電磁石となり、可動シャッター部に設けられた永
久磁石の磁極をヨーク部の磁極と反発し合う構成とする
ことで永久磁石をヨーク部側から引き離そうとする反発
力を利用して可動シャッター部を閉状態とすることがで
きた。その結果、薬剤を有効に徐放させたい時には電力
を使用することなく、薬剤の放出を抑制したい時にだけ
必要な電力を消費するようにすることができた。
【0071】請求項9記載の発明によれば、可動シャッ
ター部の一端を引張コイルバネで固定部と支持するとと
もに、もう一端に軟磁性体を配設し、軟磁性体と相対す
る位置に永久磁石が接合されたヨーク部を配置すること
で、所定温度以下ではヨーク部と永久磁石で形成される
磁力作用によってヨーク部へ軟磁性体が吸着されること
で可動シャッター部を開状態となって揮散性薬剤を有効
に徐放するとともに、所定の温度以上では感温リードス
イッチによって電気回路がオン状態となってコイルに電
気が流れることでヨーク部に存在する磁界を打ち消すこ
とで、固定部側へ引張コイルバネを介して引っ張られる
ことによって可動シャッター部を閉状態とすることがで
きた。その結果、薬剤を有効に徐放させたい時には電力
を使用することなく、薬剤の放出を抑制したい時にだけ
必要な電力を消費するようにすることができた。
【0072】請求項10記載の発明によれば、可動シャ
ッター部に対して同じ方向へ圧縮コイルバネと軟磁性体
を設け、軟磁性体と相対する位置に永久磁石が接合され
たヨーク部を配置することで、所定温度以下ではヨーク
部と永久磁石で形成される磁力作用によってヨーク部へ
軟磁性体が吸着されることで可動シャッター部を開状態
となって揮散性薬剤を有効に徐放するとともに、所定の
温度以上では感温リードスイッチによって電気回路がオ
ン状態となってコイルに電気が流れることでヨーク部に
存在する磁界を打ち消すことで、固定部側から圧縮コイ
ルバネを介して反対方向へ押すことによって可動シャッ
ター部を閉状態とすることができた。その結果、薬剤を
有効に徐放させたい時には電力を使用することなく、薬
剤の放出を抑制したい時にだけ必要な電力を消費するよ
うにすることができた。
【0073】請求項11記載の発明によれば、可動シャ
ッター部の一端に設ける軟磁性体あるいは永久磁石の構
造を工夫することによって可動シャッター部が引張コイ
ルバネで固定部側方向へ引っ張られた時、あるいはヨー
ク部から永久磁石が引き離された時、可動シャッター部
の停止する位置決めを正確に行うことができた。請求項
12記載の発明によれば、可動シャッター部の一端に設
けられた軟磁性体に永久磁石を配設することによってヨ
ーク部が電磁石となった時に吸引される力を効果的に増
大させることが可能となり、可動部の移動距離をより大
きくすることが可能となった。
【0074】請求項13記載の発明によれば、ヨーク部
を軟磁性体が積層された構造とすることで渦電流による
熱発生を低減可能であり、効率的なヨークを提供でき
た。
【0075】請求項14記載の発明によれば、可動シャ
ッター部と透過量制御膜との間に固定シャッター部が配
設され、固定シャッター部と可動シャッター部には共に
複数の開口窓が配設され、可動シャッター部の開口窓部
分が移動することによって開閉できる機構とすることで
可動シャッターの移動させる距離を短くすることができ
た。
【0076】請求項15記載の発明によれば、可動シャ
ッター部と固定シャッター部を金属板あるいは金属板を
内層に含むラミネート板で構成することで十分なガスバ
リア性を得ることができ、高温では閉状態にて薬剤を十
分に放出抑制する揮散性薬剤徐放装置を提供することが
できた。
【0077】請求項16記載の発明によれば、可動シャ
ッター部に設けられた開口窓と開口窓との間隔巾が固定
シャッター部に設けられた開放窓の巾よりも大きいこと
で、可動シャッター部が固定シャッター部と重なり合っ
た時オーバーラップ部分を設けることができ、その結果
高温では閉状態にて薬剤を十分に放出抑制する揮散性薬
剤徐放装置を提供することができた。
【0078】請求項17記載の発明によれば、可動シャ
ッター部と固定シャッター部の間にはガスシール部材を
配設することによって重なり合った時にも隙間を最小化
でき、高温でも薬剤のガス漏れを十分に抑制することが
できた。
【0079】請求項18記載の発明によれば、ガスシー
ル部材としてポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン、ポリエチレンテレフタレートのいずれかを使用する
ことで、薬剤に対する十分な耐薬品性を有しながら可動
シャッター部が動作する時の摩擦係数も小さくすること
ができた。
【0080】請求項19記載の発明によれば、ガスシー
ル部材として独立気泡を有するポリエチレンかポリプロ
ピレンを使用することでガスシール部材としての十分な
柔軟性も付与させることができた。
【0081】請求項20記載の発明によれば、透過量制
御膜として湿度感受性膜を使用することで高湿状況下に
おいて防カビ性を十分に発揮させることができるととも
に、低湿状況下では揮散性薬剤の不必要な放出量を十分
に規制することが可能であった。
【0082】請求項21記載の発明によれば、アリルイ
ソチオシアネート、ティーツリー油、ユーカリ油のいず
れかを薬剤とすることで天然成分を利用した、低濃度に
よる、環境にやさしい抗菌、防カビ効果を提供できる。
【0083】請求項22記載の発明によれば、湿度感受
性膜としてビスコース加工紙を含んでなるラミネート構
造を使用することで湿度に対して鋭敏な湿度感受性の膜
を提供でき、高湿時に膜の膨潤によって防カビ性を有す
る薬剤を有効に徐放でき、低湿時には膜が緻密化して薬
剤の放出を抑制できた。
【0084】請求項23記載の発明によれば、回転重錘
を回転中心と重心が編心した配置とすることによって、
わずかな振動エネルギーによって回転重錘がロータを駆
動させ、ロータの回転により生じた磁界の変化がステー
タを介してコイルに伝わりコイル両端に誘起電圧が発生
して、電気二重層キャパシタまたは2次電池へ蓄電され
る。したがって、自動車等の振動エネルギーを容易に得
られるような状況下で使用する揮散性薬剤徐放装置に対
しては1次電池を使用することなく、振動エネルギーを
電気エネルギーに変換する発電機構で電源部を構成すれ
ば、エネルギーの有効な活用が図れた。
【0085】請求項24記載の発明によれば、請求項1
〜23のいずれかに記載した揮散性薬剤徐放装置を自動
車の送風回路に備えることによって快適な使用ができる
自動車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の揮散性薬剤徐放装置において開状態
となった上面構成図
【図2】図1における揮散性薬剤徐放装置のA−A‘線
側面断面構成図
【図3】実施例1の揮散性薬剤徐放装置において閉状態
となった上面構成図
【図4】図3における揮散性薬剤徐放装置のA−A‘線
側面断面構成図
【図5】感温リードスイッチがオフ状態の原理構成図
【図6】感温リードスイッチがオン状態の原理構成図
【図7】実施例1の揮散性薬剤徐放装置をカーエアコン
の送風回路に使用した概略構成図
【図8】実施例2の揮散性薬剤徐放装置において開状態
となった上面構成図
【図9】図8における揮散性薬剤徐放装置のB−B‘線
側面断面構成図
【図10】実施例2の揮散性薬剤徐放装置において閉状
態となった上面構成図
【図11】図10における揮散性薬剤徐放装置のB−B
‘線側面断面構成図
【図12】実施例3の揮散性薬剤徐放装置において開状
態となった上面構成図
【図13】図12における揮散性薬剤徐放装置のC−C
‘線側面断面構成図
【図14】実施例3の揮散性薬剤徐放装置において閉状
態となった上面構成図
【図15】図14における揮散性薬剤徐放装置のC−C
‘線側面断面構成図
【図16】実施例4の揮散性薬剤徐放装置において開状
態となった上面構成図
【図17】実施例4の揮散性薬剤徐放装置において閉状
態となった上面構成図
【図18】実施例5の揮散性薬剤徐放装置において開状
態となった上面構成図
【図19】実施例5の揮散性薬剤徐放装置において閉状
態となった上面構成図
【図20】実施例6の揮散性薬剤徐放装置において開状
態となった上面構成図
【図21】実施例6の揮散性薬剤徐放装置において閉状
態となった上面構成図
【図22】実施例7の揮散性薬剤徐放装置において開状
態となった上面構成図
【図23】実施例7の揮散性薬剤徐放装置において閉状
態となった上面構成図
【図24】実施例8の揮散性薬剤徐放装置において電源
部への発電および蓄電機構を示す構成図
【符号の説明】
1 ポリウレタン連続多孔質体 2,28,32 透過量制御膜 3,29 本体容器 4 蓋 5,31 リブ 6 湿度感受性膜 7,33 空間部 8,34 固定シャッター部 9,35 ガスシール部材 10,36 可動シャッター部 11,52 引張コイルバネ 12,39,53,58 固定部 13,26,49,54,68 可動片 14,43,59,60,65,66 ヨーク部 15,44 コイル 17,46,62,69 感温リードスイッチ 27 タブレット 38,57 圧縮コイルバネ 40,50,51,55,56,61 永久磁石 41,42 軟磁性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古谷 志保 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4C002 AA03 BB04 DD03 DD07 DD13 EE01 FF01 FF06 HH05 HH06 HH07 KK01

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮散性薬剤を内蔵した容器に、前記揮散
    性薬剤が通過する開口部と、前記開口部を開閉する可動
    シャッター部を作動させる電磁プランジャー機構とを具
    備した揮散性薬剤徐放装置に前記開口部の揮散性薬剤の
    通過量を変化させる変化部材を特設したことを特徴とす
    る揮散性薬剤徐放装置。
  2. 【請求項2】 変化部材は薬剤の透過量を制御する透過
    量制御膜とし、前記透過量制御膜を容器の開口部に特設
    したことを特徴とする請求項1記載の揮散性薬剤徐放装
    置。
  3. 【請求項3】 感温リードスイッチを変化部材として電
    磁プランジャー機構の電気回路に特設したことを特徴と
    する請求項1または2に記載の揮散性薬剤徐放装置。
  4. 【請求項4】 感温リードスイッチによって所定の温度
    以下では、シャッター部を開状態として揮散性薬剤を徐
    放するとともに、所定の温度以上では、前記可動シャッ
    ター部を閉状態として揮散性薬剤の放出を抑制すること
    を特徴とする請求項3に記載の揮散性薬剤徐放装置。
  5. 【請求項5】 電磁プランジャー機構は前記可動シャッ
    ターの一端を引張りコイルバネで固定部と支持するとと
    もに、前記可動シャッター部の他の一端に軟磁性体を配
    設し、前記軟磁性体と相対する位置にヨーク部を配置
    し、前記ヨーク部の外装にコイルを設け、感温リードス
    イッチは所定温度以下ではスイッチオフとなり、前記引
    張りコイルバネのバネ作用によって前記可動シャッター
    部が前記固定部側へ引っ張られて開口部を開状態とする
    とともに、所定温度以上ではスイッチオンとなり、少な
    くとも前記コイルへの通電によって前記コイル内部に配
    置された前記ヨーク部を磁化し、その電磁力と前記軟磁
    性体との吸引作用によって前記ヨーク部側に前記軟磁性
    体が吸着することで前記可動シャッター部を閉状態とす
    ることを特徴とする請求項3または4に記載の揮散性薬
    剤徐放装置。
  6. 【請求項6】 電磁プランジャー機構は可動シャッター
    部の一端を圧縮コイルバネで固定部に支持するととも
    に、前記可動シャッター部の他の一端に永久磁石を配設
    し、前記軟磁性体と相対する位置にヨーク部を配置し、
    前記ヨーク部の外装にコイルを設け、感温リードスイッ
    チは所定温度以下ではスイッチオフとなり、前記圧縮コ
    イルバネのバネ作用によって前記可動シャッター部が前
    記固定部側から反対方向へ押されて開状態とするととも
    に、所定温度以上ではスイッチオンとなり、少なくとも
    コイルへの通電によって前記コイル内部に配置された前
    記ヨーク部を磁化し、その電磁力と前記永久磁石との反
    発作用によって前記ヨーク部から前記永久磁石が押し離
    れることで前記可動シャッター部を閉状態とすることを
    特徴とする請求項3または4に記載の揮散性薬剤徐放装
    置。
  7. 【請求項7】 電磁プランジャー機構は可動シャッター
    部の一端を圧縮コイルバネで固定部に支持するとともに
    同方向へ軟磁性体を配設し、前記軟磁性体と相対する位
    置にヨーク部を配置し、前記ヨーク部の外装にコイルを
    設け、感温リードスイッチは所定温度以下ではスイッチ
    オフとなり、前記圧縮コイルバネのバネ作用によって前
    記可動シャッター部が前記固定部側から反対方向へ押さ
    れて開状態とするとともに、所定温度以上ではスイッチ
    オンとなり、少なくともコイルへの通電によってコイル
    内部に配置されたヨーク部を磁化し、その電磁力と前記
    軟磁性体との吸引作用によって前記ヨーク部へ前記軟磁
    性体が吸着されることで前記可動シャッター部を閉状態
    とすることを特徴とする請求項3または4に記載の揮散
    性薬剤徐放装置。
  8. 【請求項8】 電磁プランジャー機構は可動シャッター
    部の一端を引張コイルバネで固定部に支持するとともに
    同方向へ永久磁石を配設し、軟磁性体と相対する位置に
    ヨーク部を配置し、前記ヨーク部の外装にコイルを設
    け、感温リードスイッチは所定温度以下ではスイッチオ
    フとなり、前記引張コイルバネのバネ作用によって前記
    可動シャッター部が前記固定部側に引っ張られて開状態
    とするとともに、所定温度以上ではスイッチオンとな
    り、少なくともコイルへの通電によってコイル内部に配
    置されたヨーク部を磁化し、その電磁力と前記永久磁石
    との反発作用によって前記ヨーク部から前記永久磁石が
    押し離れることで前記可動シャッター部を閉状態とする
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の揮散性薬剤
    徐放装置。
  9. 【請求項9】 電磁プランジャー機構は可動シャッター
    部の一端を引張コイルバネで固定部に支持するととも
    に、前記可動シャッター部の他の一端に軟磁性体を配設
    し、前記軟磁性体と相対する位置にヨーク部を配置し、
    前記ヨーク部の外装にコイルを設け、前記ヨーク部に永
    久磁石が接合され、感温リードスイッチは所定温度以下
    ではスイッチオフとなり、前記ヨーク部と前記永久磁石
    で形成される磁力作用によって前記ヨーク部へ前記軟磁
    性体が吸着されることで前記可動シャッター部を開状態
    とするとともに、所定温度以上ではスイッチオンとな
    り、少なくとも前記コイルへの通電によってコイル内部
    に配置されたヨーク部へ、前記永久磁石と反対方向の磁
    界を形成させ、前記ヨーク部内での磁力を打ち消すこと
    によって前記引張コイルバネのバネ作用によって前記可
    動シャッター部が前記固定部側に引っ張られて閉状態と
    することを特徴とする請求項3または4に記載の揮散性
    薬剤徐放装置。
  10. 【請求項10】 電磁プランジャー機構は可動シャッタ
    ー部の一端を圧縮コイルバネで固定部に支持するととも
    に同方向へ軟磁性体を配設し、前記軟磁性体と相対する
    位置にヨーク部を配置し、前記ヨーク部の外装にコイル
    を設け、前記ヨーク部に永久磁石が接合され、感温リー
    ドスイッチは所定温度以下ではスイッチオフとなり、前
    記ヨーク部と前記永久磁石で形成される磁力作用によっ
    て前記ヨーク部へ前記軟磁性体が吸着されることで前記
    可動シャッター部を開状態とするとともに、所定温度以
    上ではスイッチオンとなり、少なくとも前記コイルへの
    通電によってコイル内部に配置されたヨーク部へ、前記
    永久磁石と反対方向の磁界を形成させ、前記ヨーク部内
    での磁力を打ち消すことによって前記圧縮コイルバネの
    バネ作用によって前記可動シャッター部が前記固定部側
    から反対方向へ押されて閉状態とすることを特徴とする
    請求項3または4に記載の揮散性薬剤徐放装置。
  11. 【請求項11】 可動シャッター部の一端に設けられた
    軟磁性体または永久磁石は、前記可動シャッター部が引
    張コイルバネで引っ張られた時、圧縮コイルバネで反対
    方向へ押された時あるいは電磁力と前記永久磁石との反
    発作用によって押し離れた時、前記可動シャッター部の
    移動距離を規制する構成としたことを特徴とする請求項
    5〜10のいずれかに記載の揮散性薬剤徐放装置。
  12. 【請求項12】 可動シャッター部の一端に設けられた
    軟磁性体に永久磁石が配設されていることを特徴とする
    請求項5または7に記載の揮散性薬剤徐放装置。
  13. 【請求項13】 ヨーク部は軟磁性体が積層された構造
    であることを特徴とする請求項5〜12のいずれかに記
    載の揮散性薬剤徐放装置。
  14. 【請求項14】 可動シャッター部と開口部との間、あ
    るいは前記可動シャッター部と透過量制御膜との間に固
    定シャッター部が配設され、前記固定シャッター部と前
    記可動シャッター部には共に複数の開口窓が配設され、
    前記可動シャッター部の開口窓部分が左右方向へ移動す
    ることによって開閉状態となることを特徴とする請求項
    1〜13のいずれかに記載の揮散性薬剤徐放装置。
  15. 【請求項15】 可動シャッター部と固定シャッター部
    が金属板あるいは金属板を内層に含むラミネート板から
    構成されることを特徴とする請求項14に記載の揮散性
    薬剤徐放装置。
  16. 【請求項16】 可動シャッター部に設けられた開口窓
    と開口窓との間隔巾が固定シャッター部に設けられた開
    口窓の巾よりも大きいことを特徴とする請求項14また
    は15に記載の揮散性薬剤徐放装置。
  17. 【請求項17】 可動シャッター部と固定シャッター部
    の間にはガスシール部材が配設されていることを特徴と
    する請求項14〜16のいずれかに記載の揮散性薬剤徐
    放装置。
  18. 【請求項18】 ガスシール部材がポリエチレン、ポリ
    プロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートの
    なかから選ばれたものであることを特徴とする請求項1
    7に記載の揮散性薬剤徐放装置。
  19. 【請求項19】 ガスシール部材が独立気泡を有するポ
    リエチレンかまたはポリプロピレンであることを特徴と
    する請求項17に記載の揮散性薬剤徐放装置。
  20. 【請求項20】 透過量制御膜を湿度感受性膜としたこ
    とを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の揮散
    性薬剤徐放装置。
  21. 【請求項21】 薬剤がアリルイソチオシアネート、テ
    ィーツリー油、ユーカリ油のなかから選ばれたことを特
    徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の揮散性薬剤
    徐放装置。
  22. 【請求項22】 湿度感受性膜がビスコース加工紙を含
    んでなるラミネート構成としたことを特徴とする請求項
    1〜21のいずれかに記載の揮散性薬剤徐放装置。
  23. 【請求項23】 電気回路の電源部として、電気二重層
    キャパシタかまたは2次電池を配設し、発電機構部は動
    力源である回転重錘と、ロータと、ステータと、コイル
    とからなり、機械エネルギーを電気エネルギーに変換す
    る発電機構を内蔵し、発電された電気エネルギーを整流
    して、前記電気二重層キャパシタかまたは2次電池に蓄
    電する構成としたことを特徴とする請求項1〜22のい
    ずれかに記載の揮散性薬剤徐放装置。
  24. 【請求項24】 請求項1〜23のいずれかに記載の揮
    散性薬剤徐放装置を備えたことを特徴とする自動車の送
    風回路。
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