JP2003309956A - 巻線装置 - Google Patents
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Abstract
実現する。 【解決手段】 固定軸とフライヤとの隙間を半径方向
外側に繰り出されるワイヤWのフライヤの回転に伴って
回転する部分に対応して、環状の線速補償プレート18
を固定軸に同軸的に設ける。線速補償プレートには、ワ
イヤ摺接部と溝部とを周方向に交互に4箇所ずつ設け
る。溝部を、ワイヤの線速の速くなる部分に対応させて
配設する。矩形状に巻回される場合に、線速が速くなる
部分においてワイヤを空走させることにより張力が保持
され、線速が遅い部分ではワイヤが摺接することにより
張力が増大し得るため、フライヤの回転の全周において
張力を略一定にし得る。
Description
ものである。
には、装置本体にフライヤ軸を回転自在に支持し、その
フライヤ軸の軸心にワイヤ挿通路を設けると共に、フラ
イヤ軸の軸線方向端部にフライヤを一体的に設けた巻線
装置が示されている。このような巻線装置にあっては、
ワイヤに張力を掛けながらコアスロットへ巻線すること
により確実な巻線を行うことができる。
て、例えば特開平8−322214号公報には、ワイヤ
ボビンから引き出されたワイヤが、テンション装置を通
った後、フライヤを設けた巻線装置本体に送られ、その
フライヤによりコアスロットに巻線するようにしたもの
が開示されている。
線装置では、テンション装置からフライヤに至るまでの
ワイヤ経路が長く、テンション装置で張力調整しても、
その調整結果がフライヤの部分に直接的に反映され難い
という問題があった。
(一対のコアスロット間)は、巻線の回転軸方向から見
て矩形状をなしている。その場合には、図6に示される
ように、フライヤ21からコアスロット22に至るワイ
ヤWにあっては、フライヤ21が1回転する間に一対の
コアスロット22による4つの角A1・A2・A3・A
4を順番に基点としてワイヤWが傾動することを繰り返
すようにして巻回される。
ト21の1つの角A1からフライヤ21の回転軌跡(円
形)に至る部分のワイヤの長さLは、次の角A2にワイ
ヤWが触れた時に最大長L1となる。その後は、その角
A2を基点としてワイヤWが回転するためそのワイヤの
長さLは短くなり、その次の角A3にワイヤWが触れる
まで長く伸びていくことになる。したがって、フライヤ
21の回転中心からワイヤWが繰り出される場合には、
その繰り出し速度としてのワイヤWの線速Vは、フライ
ヤ21の1回転の間に4回増減する。
ヤにより巻回する場合にはワイヤの線速が変化すること
から、それによりワイヤの張力が変化して、一定の張力
でワイヤをコアスロットに巻回することが難しいという
問題があった。
て、巻線張力を略一定にし得る巻線装置を実現するため
に、本発明に於いては、固定軸回りに回転しつつワイヤ
を繰り出すように設けられたフライヤと、前記フライヤ
の回転に伴って前記フライヤから繰り出される前記ワイ
ヤを、モータ支持手段により固定支持されたモータコア
のコアスロット内に導くためのワイヤガイドとを有する
巻線装置であって、前記フライヤにワイヤを導くワイヤ
挿通路を有しかつ前記固定軸内に同軸的に回転可能に設
けられたインナシャフトを有し、前記インナシャフトか
ら前記フライヤに至る前記ワイヤの経路の途中に、前記
ワイヤの張力を略一定にするべく、前記ワイヤの前記フ
ライヤの回転に伴って回転運動する部分に摺接するよう
に前記インナシャフトと同軸的にワイヤ張力調整部材を
設けたものとした。
の張力を調整することができ、モータコアに巻回する部
分のワイヤの張力を効果的に調整し得るため、巻線張力
を略一定にした状態で巻線を行うことができる。
材からなり、前記ワイヤの線速が相対的に速くなる部分
に前記ワイヤを概ね空走可能にする周方向溝を有するこ
とによれば、一対のコアスロット間にワイヤを巻回する
ように矩形状に巻線する場合にワイヤの線速が変化して
も、その線速が速くなる部分においてワイヤを空走させ
ることにより張力が保持される。これにより、線速が遅
い部分ではワイヤが摺接することにより張力が増大し得
ることと併せて、環状部材を設けると共に線速が速くな
る部分に対応して周方向溝を設けるという簡単な構造
で、フライヤの回転の全周において張力を略一定にし得
る。
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
部破断正面図であり、図2はその巻線装置の要部破断平
面図である。図示されない固定ベースにブロック状の固
定スタンド1が立設されており、その固定スタンド1の
側方であって所定の位置に巻線対象のモータコア2が位
置している。なお、モータコア2は、そのモータ軸2a
を図示されないモータ軸支持装置により把持されて固定
状態に保持されている。なお、図ではモータコア2の片
側についてのみ図示しているが、反対側にも同一構造の
ものを配設して同時に巻線を行うようにすることがで
き、その図示及び説明を省略する。
コア2側に軸線を向けた固定軸3が突出状態にねじによ
り固設されている。固定軸3は、図示例では一体物とし
て示されているが、例えばねじ結合された複数の部品か
らなるものであって良く、その軸心に軸線方向貫通孔を
有する円筒状に形成されている。その固定軸3の上記貫
通孔内には、適所をベアリングにより軸支されたインナ
シャフト4が同軸的に回転自在に設けられている。な
お、インナシャフト4も、図示例では一体物として示さ
れているが、複数の部品からなるものであって良い。
より軸支されたフライヤ本体部5aが回転自在に設けら
れている。このフライヤ本体部5aも、図示例では一体
物として示されているが、複数の部品からなるものであ
って良い。フライヤ本体部5aには、その外周面の一部
からモータコア2に臨むように斜め外方に延出するフラ
イヤアーム5bが一体的に設けられている。このように
して、フライヤ5が構成されている。なお、フライヤ本
体部5aの固定スタンド1側には歯付きプーリ5cが形
成されており、その歯付きプーリ5cには図示されない
駆動モータの駆動プーリとを連結する歯付きベルト6が
掛け渡されている。
ータコア2側端面からモータコア2側に所定量突出する
突部4aが同軸的に形成されている。突部4aには例え
ば複数のベアリングを並べて組み付けた軸受部7が設け
られており、その軸受部7にワイヤガイド8の胴部が嵌
装されている。したがって、ワイヤガイド8はインナシ
ャフト4に対して相対的に回転自在に支持されている。
なお、ワイヤガイド8の上記軸受部7に嵌装される軸受
孔8aは、軸受部7に対して挿抜可能な程度の遊びを有
する内径にて形成されている。
定スタンド1側に開口しかつ固定軸3のモータコア2側
端面に対応する所までの深さの軸線方向孔が同軸的に形
成されている。その軸線方向孔の固定スタンド1側には
ワイヤ挿通路としてのワイヤガイドパイプ9が同軸的に
挿入されており、軸線方向孔のモータコア2側にはガイ
ドプーリ10が回転自在に設けられている。また、固定
スタンド1にも、ワイヤガイドパイプ9に対応して同軸
的に位置するようにワイヤガイドパイプ11が装着され
ている。
示されないワイヤ貯留部から引き出され、両ワイヤガイ
ドパイプ11によりガイドされてワイヤガイドプーリ1
0に至る。ワイヤWは、ワイヤガイドプーリ10に至る
まではインナシャフト4の軸心とほぼ同軸的に走るよう
にされ、ワイヤガイドプーリ10によりインナシャフト
4の略半径方向外向きに向かうようにされている。ワイ
ヤガイドプーリ10により向きを変えられたワイヤW
は、フライヤアーム5bに設けられた複数のワイヤガイ
ドプーリ5d・5eによりガイドされ、モータコア2に
至る。
設けられたフライヤ5を回転させると共に、固定軸3の
貫通孔内に設けられたインナシャフト4内に挿通したワ
イヤWをフライヤ5に供給するようにワイヤガイドプー
リ10によりガイドしていることから、フライヤ5とイ
ンナシャフト4とを連結手段により連結して同期させて
いる。
に、インナシャフト4にその軸線を囲うようなU字状溝
13を形成し、そのU字状溝13と補完的形状をなす部
分を有する掛け渡し部材としてのU字状プレート14を
用いている。これにより、図の実線で示される取り付け
状態で、U字状溝13の一対の直線溝の底面とU字状プ
レート14の両アーム部の直線部分とがインナシャフト
4の軸線回りに対して係合し得る。このようにして回転
方向係合手段が構成されている。
3に図3の矢印Aに示されるようにインナシャフト4の
軸線に直交する向きに差し込むようにして取り付けられ
る。その取り付け状態で、U字状プレート14のU字に
おける両アーム部分の長さがフライヤ本体部5aに至る
ようにされていると共に、両アーム部分の遊端部がフラ
イヤ本体部5aにねじ15により固着されている。した
がって、フライヤ本体部5aが例えば図3の矢印Bに示
されるように回転すると、一体的にU字状プレート14
がインナシャフト4の軸線回りに回転し、U字状プレー
ト14とU字状溝13との上記係合により、フライヤ本
体部5aの回転力がインナシャフト4に伝達される。
れぞれの各軸線方向端面間に隙間をあけて互いに対峙す
るように配設されている。その固定軸3の軸線方向端面
には、図3に示されるように磁気吸引手段を構成する複
数のマグネット16が周方向に間隔をあけて配設されて
いる。なお、固定軸3の軸線方向端面とフライヤ本体部
5aの軸線方向端面とは同一面上に位置している。
する軸線方向端面にも、本図示例にあっては、使用状態
において上記各マグネット16に対応して周方向に同様
の間隔をあけた磁気吸引手段を構成する複数のマグネッ
ト17が配設されている。なお、各対向するマグネット
16・17同士は互いに磁気吸引される磁極の組み合わ
せになっている。これにより、ワイヤガイド8は、固定
軸3に対して磁気吸引されて静止状態に保持される。ま
た、いずれか一方を磁性体にしても良い。
を介してフライヤ5を回転させて、タングカバー12を
用いてコンミテータ2bのタングにワイヤWを掛ける工
程と、モータコア2のコアスロット内にワイヤWを巻き
付ける工程とを組み合わせて、モータコア2に対する巻
線を行う。
イド8との各軸線方向端面間の隙間を介してインナシャ
フト4からフライヤ5に引き出される。そのような隙間
を設けても、ワイヤガイド8と固定軸3とを磁気吸引し
ていることから、何ら問題が生じることがない。
には、ワイヤ張力調整部材としての線速補償プレート1
8が同軸的に設けられている。なお、ワイヤWの基本的
な張力は、本巻線装置本体へのワイヤ供給部側に設けら
れたテンション装置Tにより一定値に保たれるようにさ
れている。
ように、環状部材からなり、上記隙間に臨む面にワイヤ
摺接部18aと溝部18bとを周方向に交互に4箇所ず
つ有するように形成されている。なお、線速補償プレー
ト18は、図示例では、固定軸3を構成する環状ブロッ
ク3aにねじ止めされ、その環状ブロック3aが固定軸
3の他の部分に例えばねじ止め固定されて、固定軸3に
固設されている。
されるように、セット状態のモータコア2の巻線対象と
なる一対のコアスロット2bによる矩形状巻回部分の4
つの角に各溝部18bを概略対応させたように設けられ
ている。なお、この配置は、図示例の場合であって、一
例である。
5によりワイヤWを巻回する場合には、各角部A1・A
2・A3・A4を順番に基点として傾動することを繰り
返すようにして巻回されるため、例えば角部A1を基点
として矢印Cに示されるように傾動するワイヤWが次の
角部A2に接触するまではその長さが増大していく。こ
の時のインナシャフト4から繰り出されるワイヤWの運
動は図の矢印Dに示されるように回転運動である。そし
て、次の角部A2を基点としてワイヤWが傾動し始めた
ら、その傾動部分の長さが一旦短くなってから増大して
いく。
点として傾動しつつ次の基点となる角部(A2)に近づ
く当たりで、ワイヤWの傾動部分の長さの増大率すなわ
ちワイヤWの線速(繰り出し速度)Vが高く、角部を基
点として傾動し始め、ある程度の角度回転するまでは線
速Vが低い。したがって、線速Vが高い部分ではワイヤ
Wを空走させるべく、対応する回転角度領域に線速補償
プレート18の溝部18bを位置させ、線速Vが低い部
分ではワイヤWに摺接抵抗を発生させるべく、対応する
回転角度領域に線速補償プレート18のワイヤ摺接部1
8aを位置させるようにしている。
Wが張られるようになるため、必要な張力が保持され、
線速Vが遅い部分ではワイヤWが緩むようになるが、ワ
イヤWのインナシャフト4の軸線を中心とする回転部分
がワイヤ摺接部18aに摺接することにより、ワイヤ摺
接部18aから先の部分(モータコア2側)に張力が掛
かることになる。矩形状の巻線対象の場合にはそのよう
な線速Vの増減箇所が全周で4回発生するため、上記し
たようにワイヤ摺接部18aと溝部18bとを周方向に
交互に4箇所ずつ配設することにより、フライヤ5の1
回転の間で張力を略一定に保つことができる。
の周方向長さなどにあっては、モータコアの機種に応じ
て変更可能であり、各機種別にワイヤ摺接部18aと溝
部18bとの形状を変えた線速補償プレートを複数種用
意しておくことにより、機種替えに容易に対応可能であ
る。
に移った瞬間にワイヤWが一瞬緩むようになるが、線速
Vが増大している領域であり、直ぐにワイヤWが張った
状態になり得る。また、溝部18bからワイヤ摺接部1
8aに移った瞬間にはワイヤWが一瞬張るようになる
が、その位置を角部の移り変わりと合わせることによ
り、線速Vが遅くなる瞬間に対応させることができ、ワ
イヤWの張り過ぎを防止することができる。
うに、インナシャフト4とフライヤ5とをU状プレート
14を用いて連結するようにして、インナシャフト4と
はそのU字状溝13の直線溝部分13aとの係合によ
り、フライヤ5とはねじ結合により、それぞれ回転方向
に係合させている。したがって、フライヤ5の取り付け
/取り外しが容易であり、メンテナンス性が良い。
固定軸3に対して連結状態にされており、モータコアの
機種変更により別のワイヤガイドに交換する場合などに
おいて、磁気吸引力に抗してワイヤガイド8を取り外せ
ば良く、ねじを緩めたり締めたりすることがないため、
その交換作業が簡単である。なお、ワイヤガイド8はイ
ンナシャフト4の突部4aに軸受部7を介して支持され
ているが、上記したように、その嵌合状態はゆるみ嵌め
程度であって良く、取り付け/取り外し作業は容易であ
る。
してワイヤガイドを静止状態にするものにあっては、歯
車構のがたによる偏心があり、ワイヤガイドをコアスロ
ットに対して高精度に位置決めすることができないとい
う問題があった。それに対して、本発明によれば、固定
軸3との間でワイヤガイド8を静止状態に保持するよう
にしていることから、ワイヤガイド8の位置決めを高精
度化し得るため、スロット開放幅の小さいモータコアの
巻線も容易に行うことができる。
近い所でワイヤの張力を調整することができ、モータコ
アに巻回する部分のワイヤの張力を効果的に調整し得る
ため、巻線張力を略一定にした状態で巻線を行うことが
できる。
回するように矩形状に巻線する場合にワイヤの線速が変
化するが、特に、環状部材を設けると共に線速が速くな
る部分に対応して周方向溝を設けるという簡単な構造
で、線速が速くなる部分においてワイヤを空走させるこ
とにより張力が保持され、線速が遅い部分ではワイヤが
摺接することにより張力が増大し得るため、フライヤの
回転の全周において張力を略一定にし得る。さらに、フ
ライヤの回転の全周において張力を一定にすることがで
きるため、高速回転の巻線装置にも対応することができ
る。
図。
フライヤの端面図。
イヤの張力調整要領を示す模式的説明図。
イヤの巻線状態を示す模式的説明図。
b 溝部
Claims (2)
- 【請求項1】 固定軸回りに回転しつつワイヤを繰り出
すように設けられたフライヤと、前記フライヤの回転に
伴って前記フライヤから繰り出される前記ワイヤを、モ
ータ支持手段により固定支持されたモータコアのコアス
ロット内に導くためのワイヤガイドとを有する巻線装置
であって、 前記フライヤにワイヤを導くワイヤ挿通路を有しかつ前
記固定軸内に同軸的に回転可能に設けられたインナシャ
フトを有し、 前記インナシャフトから前記フライヤに至る前記ワイヤ
の経路の途中に、前記ワイヤの張力を略一定にするべ
く、前記ワイヤの前記フライヤの回転に伴って回転運動
する部分に摺接するように前記インナシャフトと同軸的
にワイヤ張力調整部材を設けたことを特徴とする巻線装
置。 - 【請求項2】 前記ワイヤ張力調整部材が、環状部材か
らなり、前記ワイヤの線速が相対的に速くなる部分に前
記ワイヤを概ね空走可能にする周方向溝を有することを
特徴とする請求項1に記載の巻線装置。
Priority Applications (1)
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JP4061111B2 JP4061111B2 (ja) | 2008-03-12 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016131223A (ja) * | 2015-01-15 | 2016-07-21 | 三菱電機株式会社 | コイル巻線装置 |
CN110797184A (zh) * | 2019-11-14 | 2020-02-14 | 黄家伟 | 一种便于组合装配的磁环绕线抽线机 |
CN112951587A (zh) * | 2021-02-01 | 2021-06-11 | 厦门飞德利照明科技有限公司 | 一种灯具自动绕线装置 |
CN113793753A (zh) * | 2021-10-21 | 2021-12-14 | 东莞市技立自动化科技有限公司 | 自动分线装载机 |
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- 2002-04-16 JP JP2002113103A patent/JP4061111B2/ja not_active Expired - Fee Related
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