JP2003309541A - データ転送システム、データ転送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

データ転送システム、データ転送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ・プログラム

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JP2003309541A
JP2003309541A JP2002111485A JP2002111485A JP2003309541A JP 2003309541 A JP2003309541 A JP 2003309541A JP 2002111485 A JP2002111485 A JP 2002111485A JP 2002111485 A JP2002111485 A JP 2002111485A JP 2003309541 A JP2003309541 A JP 2003309541A
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communication
transmission
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communication quality
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Masakazu Hattori
雅一 服部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信品質に応じてリアルタイム・データの送
信方式を制御する。 【解決手段】 ストリーミング送信アプリケーション
は、HCIを通じてBluetoothリンクの品質を
チェックする。品質の低下に応答して、ストリーミング
・データを符号化するときの圧縮率を高くして、転送パ
ケットのサイズを小さくする。次のパケット転送開始す
るまでに前のパケットを送るための再送余裕が増えるの
で、再生音が途切れにくいストリーミングを実現するこ
とができる。受信側のバッファが小さくて済むので、デ
ータ送信から受信・再生されるまでのディレイも小さ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の機器間をワ
イヤレスで接続するためのデータ転送システム、データ
転送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ・プ
ログラムに係り、特に、所定の通信セル内でワイヤレス
接続された機器間でオーディオや動画像などのリアルタ
イム・データを伝送するためのデータ転送システム、デ
ータ転送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ
・プログラムに関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、所定の通信セ
ル内でワイヤレス接続された機器間でリアルタイム性を
維持しながらデータを伝送するデータ転送システム、デ
ータ転送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ
・プログラムに係り、特に、通信品質に応じて送信方式
を適応的に制御してリアルタイム・データを伝送するデ
ータ転送システム、データ転送装置及びデータ転送方
法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【0003】
【従来の技術】最近、近距離の無線通信技術が脚光を浴
び始めている。この種の無線通信方式によれば、機器や
端末間の通信をコードレスで確立することができるの
で、機器どうしの接続作業が簡素化されるとともに、各
機器の設置場所を選ぶ必要がなくなるので、利便性が高
い。近距離無線通信は、例えばホーム・ネットワークな
どのように、局所的で、ネットワーク・ケーブルの敷設
が現実的でない場所における伝送媒体としても大いに期
待されている。
【0004】近距離無線通信は、例えば、コンピュータ
本体とその周辺機器間のデータ転送の他に、携帯型情報
機器間のデータ交換や、電話機本体や携帯型音楽再生機
とヘッドセット、親機と子機などの間におけるデータや
音声の伝送に利用することができる。
【0005】近距離無線通信の代表例である"Blue
tooth"は、さまざまな業界に対して適用可能なワ
イヤレス接続インターフェースを提供する標準規格であ
り、"Bluetooth SIG(Special Interest
Group)"にその運営・管理が委ねられている。
【0006】Bluetoothは、2.4GHzのI
SM(Industry Science Medical)バンドと呼ばれるグ
ローバルな無線周波数を使用し、全体のデータ伝送速度
は1Mbpsであり、その中には電話の音声伝送に利用
可能な64kbpsの同期伝送チャンネルと、データ伝
送のための非同期伝送チャンネルが設けられている。前
者の同期伝送チャンネルは、SCO(Synchronous Conn
ection Oriented Link)伝送方式が採用され、回線接続
に適用される。また、後者の非同期伝送チャンネルは、
ACL(Asynchronous Connection Less Link)伝送方
式が採用され、パケット交換によるデータ伝送に適用さ
れる。Bluetoothによる機器間の接続範囲は1
0m程度であるが、追加増幅器を使用することによっ
て、さらに100mまで延長することができる。
【0007】Bluetoothの技術仕様は、「コア
(Core)」と「プロファイル(Profile)」
に大別される。コアは、Bluetoothが提供する
ワイヤレス接続の基礎を定義する。これに対し、プロフ
ァイルは、Bluetoothのコアに基づいて各種の
機能やアプリケーションを開発して機器に組み込む際
に、機器間の相互接続性を保証するための各機能毎に規
定された技術要件の集まりである。
【0008】Bluetoothのプロファイルは複数
存在し、その組み合わせにより1つのアプリケーション
(「利用モデル(Usage)」とも呼ぶ)を提供す
る。実際には、アプリケーションを提供するプロファイ
ルの組み合わせがコアとともにBluetooth製品
に実装されることになる。
【0009】例えば、携帯電話やパーソナル・コンピュ
ータ関連のプロファイルを始めとして、自動車、ネット
ワーク、プリンタ、オーディオ、ビデオなど、さまざま
なBluetoothプロファイルが想定される。
【0010】例えば、オーディオ・データの伝送用のプ
ロファイルとして、"Bluetooth Advanced Audio Distr
ibution Profile"(A2DP)を挙げることができる。
このA2DPは、Bluetooth接続された機器間
でオーディオ・データのストリーミング転送を行うため
の規格である。例えばCD(DVD)プレーヤなどのA
V再生機器(Source)側では、音楽データをSu
b−band Coding(SBC)、MP3,AT
RAC3などの形式により圧縮して、パケット単位で転
送する。一方、スピーカやヘッドフォンなどの受信機器
(Sink)側では、すべてのパケットを受信するのを
待たずに、データの受信と同時にその再生を行なう。し
たがって、A2DPによれば、プレーヤの音がほぼリア
ルタイムで聴くことができるワイヤレス・ヘッドホンや
スピーカを製作することが可能となる。
【0011】ところで、機器間でデータ通信を行なうと
きの通信速度や通信品質は、伝送路の状況に応じて変動
する。特に、Bluetoothを始めとする無線通信
においては、相手機器との距離や他の無線機器の影響に
よって大きく変化する。勿論、無線伝送路における通信
品質が低下すると、再送回数などが増大する結果とし
て、通信品質が低下する。
【0012】例えば、Bluetoothなどの無線デ
ータ通信によりオーディオ・データをストリーミング転
送している最中に通信速度が低下すると、受信側におい
て再生音が途切れるなどリアルタイム性が著しく損なわ
れてしまう。
【0013】データ通信におけるリアルタイム性を確保
するために、受信側にバッファを用意しておくことが一
般に行なわれている。すなわち、受信機器は、バッファ
に一定量以上の受信データを貯めてから再生を開始す
る。このようすれば、一時的に通信状況が悪くなってと
しても、バッファに残っているデータを再生するので、
音が途切れない。
【0014】しかしながら、このようなデータ・バッフ
ァリングによる方法の場合、バッファにデータを貯める
時間分だけ、データが送信されてから受信側で再生され
るまでのディレイが生じる。バッファが大きいほど、受
信側で再生音が途切れにくくなるが、リアルタイム性が
損なわれてしまう。また、バッファを利用すると早まわ
し再生などの操作に対応することができない。また、デ
ータ・バッファリングのためのメモリ容量が必要となる
分だけ機器コストが増大する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、所定
の通信セル内でワイヤレス接続された機器間でオーディ
オや動画像などのリアルタイム・データを好適に伝送す
ることができる、優れたデータ転送システム、データ転
送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ・プロ
グラムを提供することにある。
【0016】本発明のさらなる目的は、所定の通信セル
内でワイヤレス接続された機器間で、データ伝送路の状
況に依らずリアルタイム性を維持しながらデータを伝送
することができる、優れたデータ転送システム、データ
転送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ・プ
ログラムを提供することにある。
【0017】本発明のさらなる目的は、通信品質に応じ
て送信方式を適応的に制御することにより、リアルタイ
ム・データを好適に伝送することができる、優れたデー
タ転送システム、データ転送装置及びデータ転送方法、
並びにコンピュータ・プログラムを提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、複数の機器間でデータを伝送するデータ転送システ
ムであって、データ送信機器側からデータ受信機器側へ
のデータ送信エラーの発生に応じてデータを再送し、該
再送制御情報を基にデータ送受信機器間の通信品質を推
定し、該通信品質の推定結果に応じてデータ送受信機器
間での送信データの圧縮率を設定する、ことを特徴とす
るデータ転送システムである。
【0019】但し、ここで言う「システム」とは、複数
の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が
論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュ
ールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
【0020】本発明の第1の側面に係るデータ転送シス
テムによれば、オーディオなどのリアルタイム・データ
のストリーミング転送時において、通信品質に応じて圧
縮率などの送信方式を適応的に制御することによってデ
ータ転送のリアルタイム性を確保することができる。例
えば通品品質が良好でデータ転送レートが速くなれば圧
縮率を低下させて転送データの品質を向上させるが、通
信品質が劣化してデータ転送レートが低下すると圧縮率
を高めてデータが途切れないようにしてリアルタイム性
を維持することができる。
【0021】例えば、Bluetoothリンクにおい
ては、ベースバンド層は、再送制御に併せて、通信品質
(Link_Quality)の管理を行なっている。したがって、
上位のアプリケーションは、HCI(Host Control Int
erface)コマンドを用いてベースバンド層に通信品質を
取得して、これを基に通信品質に応じた転送データの圧
縮率をコントロールすることができる。
【0022】データ圧縮率を高くすると、送信パケット
の大きさが小さくなるので送信に要する時間が短くな
る。次のパケットの送出時間が到来する前に、前のパケ
ットの送信が終了する確率が上がるので、送信機器側で
用意すべきバッファのサイズを小さくすることができ
る。データ圧縮率を高くすると復号後の音楽データの音
質が下がるものの、送信側のバッファが溢れなければ受
信側でオーディオ出力が途切れることはなくなる。
【0023】また、本発明の第2の側面は、所定の通信
リンクを介したデータ転送を行なうデータ転送装置又は
方法であって、前記通信リンクを介して他の装置にデー
タを送信する送信手段又はステップと、前記他の装置に
おいて送信データの受信に失敗したことに応答してデー
タの再送を制御する再送制御手段又はステップと、前記
再送制御手段又はステップによる再送制御情報に基づい
て前記通信リンクの品質を推定する通信品質推定手段又
はステップと、前記通信品質の推定結果に応じて前記送
信手段又はステップにおけるデータ送信方式を決定する
送信方式制御手段又はステップと、を具備することを特
徴とするデータ転送装置又は方法である。
【0024】ここで、前記送信方式制御手段又はステッ
プは、該通信品質の推定結果に応じて前記送信手段にお
ける送信データの圧縮率を設定する。より具体的には、
前記送信方式制御手段又はステップは、該推定された通
信品質が良好であれば低い圧縮率を設定するが、通信品
質が低下するとより高い圧縮率を設定する。
【0025】また、前記通信品質推定手段又はステップ
は、所定時間内でデータ再送が発生する回数又は頻度を
通信品質にマッピングすることができる。
【0026】したがって、本発明の第2の側面に係るデ
ータ転送装置又は方法によれば、例えばオーディオなど
のリアルタイム・データのストリーミング転送時におい
て、通信品質に応じて圧縮率などの送信方式を適応的に
制御することによってデータ転送のリアルタイム性を確
保することができる。例えば通品品質が良好でデータ転
送レートが速くなれば圧縮率を低下させて転送データの
品質を向上させるが、通信品質が劣化してデータ転送レ
ートが低下すると圧縮率を高めてデータが途切れないよ
うにしてリアルタイム性を維持することができる。
【0027】例えば、Bluetoothリンクにおい
ては、ベースバンド層は、再送制御に併せて、通信品質
(Link_Quality)の管理を行なっている。したがって、
上位のアプリケーションは、HCIコマンドを用いてベ
ースバンド層に通信品質を取得して、これを基に通信品
質に応じた転送データの圧縮率をコントロールすること
ができる。
【0028】データ転送装置は、通常、送信データの符
号化及びパケット化処理とデータ送信処理の間の時間差
を吸収するためにデータ・バッファを備えている。無線
通信のリンクの品質が良好な場合は、バッファに書き込
まれたパケットはすぐに読み出されて送信されるので、
バッファにはデータが溜まらない。例えばオーディオ・
プレーヤとヘッドフォン間の通信として見れば、ヘッド
フォンは一定の間隔でパケットを受信することができる
ので、途切れなくオーディオ再生を行なうことができ、
リアルタイム性が維持される。
【0029】一方、無線通信のリンクの品質が悪くなる
と、通信リンクでは再送が繰り返される。パケット再送
が行なわれている間にも、バッファへの送信データの書
き込みが行なわれるので、バッファにはデータが徐々に
溜まっていく。本発明によれば、このような場合は高圧
縮率を設定して、送信データのサイズを小さくすること
により、再送余裕を増加させる。この結果、バッファで
データが溢れて送信データが失われるという事態を回避
することにより、ヘッドフォン側での音の途切れを防止
することができる。
【0030】また、本発明の第3の側面は、複数の機器
間でデータを伝送するデータ転送システムであって、デ
ータ送受信機器間での通信の所要時間を算出して、該所
要時間を基に通信リンクの通信品質を推定し、該通信品
質の推定結果に応じてデータ送受信機器間での送信デー
タの圧縮率を設定する、ことを特徴とするデータ転送シ
ステムである。
【0031】本発明の第3の側面に係るデータ転送シス
テムによれば、オーディオなどのリアルタイム・データ
のストリーミング転送時において、通信品質に応じて圧
縮率などの送信方式を適応的に制御することによってデ
ータ転送のリアルタイム性を確保することができる。例
えば通品品質が良好でデータ転送レートが速くなれば圧
縮率を低下させて転送データの品質を向上させるが、通
信品質が劣化してデータ転送レートが低下すると圧縮率
を高めてデータが途切れないようにしてリアルタイム性
を維持することができる。
【0032】例えば、A2DPにおいては、ストリーミ
ング転送時のデータ送受信間で同期駆動のためにRep
ortingの仕組みが用意されている。したがって、
上位のアプリケーションは、Reporting処理に
より取得される機器間のタイムスタンプ情報を基に通信
の所要時間を計算して、これを基に通信品質を推定し
て、転送データの圧縮率をコントロールすることができ
る。
【0033】データ圧縮率を高くすると、送信パケット
の大きさが小さくなるので送信に要する時間が短くな
る。次のパケットの送出時間が到来する前に、前のパケ
ットの送信が終了する確率が上がるので、送信機器側で
用意すべきバッファのサイズを小さくすることができ
る。データ圧縮率を高くすると復号後の音楽データの音
質が下がるものの、送信側のバッファが溢れなければ受
信側でオーディオ出力が途切れることはなくなる。
【0034】また、本発明の第4の側面は、所定の通信
リンクを介したデータ転送を行なうデータ転送装置又は
方法であって、前記通信リンクを介して他の装置にデー
タを送信する送信手段又はステップと、前記通信リンク
における通信の所要時間を計測する通信時間測定手段又
はステップと、該計算された通信の所要時間に基づいて
前記通信リンクの品質を推定する通信品質推定手段又は
ステップと、前記通信品質の推定結果に応じて前記送信
手段におけるデータ送信方式を決定する送信方式制御手
段又はステップと、を具備することを特徴とするデータ
転送装置又は装置である。
【0035】ここで、前記通信時間測定手段は、送信時
刻印を含んだ第1のレポーティング・パケットの送信
と、受信側からの前記第1のレポーティング・パケット
受信後の処理時間を含んだ第2のレポーティング・パケ
ットの受信を利用して、通信の所要時間を算出すること
ができる。すなわち、第1のレポーティング・パケット
の送信時刻と第2のレポーティング・パケットの受信時
刻の差から受信側における処理時間を減算することによ
り、通信の所要時間を概算することができる。
【0036】また、前記送信方式制御手段又はステップ
は、該通信品質の推定結果に応じて前記送信手段におけ
る送信データの圧縮率を設定する。より具体的には、前
記送信方式制御手段又はステップは、該推定された通信
品質が良好であれば低い圧縮率を設定するが、通信品質
が低下するとより高い圧縮率を設定する。
【0037】また、前記通信品質推定手段又はステップ
は、通信の所要時間を通信品質にマッピングすることが
できる。
【0038】したがって、本発明の第4の側面に係るデ
ータ転送装置又は方法によれば、オーディオなどのリア
ルタイム・データのストリーミング転送時において、通
信品質に応じて圧縮率などの送信方式を適応的に制御す
ることによってデータ転送のリアルタイム性を確保する
ことができる。例えば通品品質が良好でデータ転送レー
トが速くなれば圧縮率を低下させて転送データの品質を
向上させるが、通信品質が劣化してデータ転送レートが
低下すると圧縮率を高めてデータが途切れないようにし
てリアルタイム性を維持することができる。
【0039】例えば、A2DPにおいては、ストリーミ
ング転送時のデータ送受信間で同期駆動のためにRep
ortingの仕組みが用意されているので、上位のア
プリケーションは、Reporting処理により取得
される機器間のタイムスタンプ情報を基に通信の所要時
間を計算することができる。そして、Reportin
g処理結果に対して送信データの圧縮率をマッピングす
ることにより、Bluetoothリンクの品質に応じ
た符号化圧縮率の切り替えを行なう。
【0040】すなわち、上位アプリケーションは、ジッ
タが大きくなり通信所要時間が長くなったことを基にB
luetoothリンクの通信品質が低下したと推定し
て、高圧縮の符号化設定に切り替える。この結果、転送
パケットのサイズを小さくすることによりパケットの再
送余裕を増加させて、再生音が途切れにくいストリーミ
ングを実現することができる。
【0041】他方、ジッタが小さくなるとともにレポー
ティング・パケットの通信所要時間が短くなることによ
ってBluetoothリンクの通信品質が良いと推定
して、低圧縮の符号化設定に切り替える。この結果、符
号化圧縮に伴う転送データの劣化を少なくして、より高
品質のオーディオ・データをストリーミング転送するこ
とができる。
【0042】また、本発明の第5の側面は、所定の通信
リンクを介したデータ転送の制御をコンピュータ・シス
テム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述さ
れたコンピュータ・プログラムであって、前記通信リン
クを介して他の装置にデータを送信する送信ステップ
と、前記他の装置において送信データの受信に失敗した
ことに応答してデータの再送を制御する再送制御ステッ
プと、前記再送制御ステップにおける再送制御情報に基
づいて前記通信リンクの品質を推定する通信品質推定ス
テップと、前記通信品質の推定結果に応じて前記送信ス
テップにおけるデータ送信方式を決定する送信方式制御
ステップと、を具備することを特徴とするコンピュータ
・プログラムである。
【0043】また、本発明の第6の側面は、所定の通信
リンクを介したデータ転送の制御をコンピュータ・シス
テム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述さ
れたコンピュータ・プログラムであって、前記通信リン
クを介して他の装置にデータを送信する送信ステップ
と、前記通信リンクにおける通信の所要時間を計測する
通信時間測定ステップと、該計算された通信の所要時間
に基づいて前記通信リンクの品質を推定する通信品質推
定ステップと、前記通信品質の推定結果に応じて前記送
信ステップにおけるデータ送信方式を決定する送信方式
制御ステップと、を具備することを特徴とするコンピュ
ータ・プログラムである。
【0044】本発明の第5並びに第6の各側面に係るコ
ンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上
で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で
記述されたコンピュータ・プログラムを定義したもので
ある。換言すれば、本発明の第5並びに第6の各側面に
係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システ
ムにインストールすることによって、コンピュータ・シ
ステム上では協働的作用が発揮され、本発明の第2又は
第4の各側面に係るデータ転送装置又は方法と同様の作
用効果を得ることができる。
【0045】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより
詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0047】本発明は、例えば無線データ伝送におい
て、通信品質に応じて圧縮率などの送信方式を適応的に
制御することによってデータ転送のリアルタイム性を確
保するものであり、例えば通信速度が速くなれば圧縮率
を低下させて転送データの品質を向上させるが、通信速
度が低下すると圧縮率を高めてデータが途切れないよう
にしてリアルタイム性の維持を図る。
【0048】以下、Bluetoothでオーディオ伝
送を行う場合を例にとって、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0049】A.Bluetoothリンク Bluetoothは、2.4GHzのISM(Indust
ry Science Medical)バンドと呼ばれるグローバルな無
線周波数を使用し、全体のデータ伝送速度は1Mbps
であり、その中には電話の音声伝送に利用可能な64k
bpsの同期伝送チャンネルと、データ伝送のための非
同期伝送チャンネルが設けられている。前者の同期伝送
チャンネルは、SCO(Synchronous Connection Orien
ted Link)伝送方式が採用され、回線接続に適用され
る。また、後者の非同期伝送チャンネルは、ACL(As
ynchronous Connection Less Link)伝送方式が採用さ
れ、パケット交換によるデータ伝送に適用される。
【0050】Bluetoothの技術仕様は、「コア
(Core)」と「プロファイル(Profile)」
に大別される。コアは、Bluetoothが提供する
ワイヤレス接続の基礎を定義する。これに対し、プロフ
ァイルは、Bluetoothのコアに基づいて各種の
機能やアプリケーションを開発して機器に組み込む際
に、機器間の相互接続性を保証するための各機能毎に規
定された技術要件の集まりである。Bluetooth
のプロファイルは複数存在し、その組み合わせにより1
つのアプリケーション(「利用モデル(Usage)」
とも呼ぶ)を提供する。実際には、アプリケーションを
提供するプロファイルの組み合わせがコアとともにBl
uetooth製品に実装されることになる。
【0051】Bluetoothは、1対1のケーブル
代替接続だけではなく、1対多の簡易ワイヤレス・ネッ
トワークの構築も提供する。このため、Bluetoo
th通信に関わる機器群の中の1つに制御機能を与える
ことで通信の秩序を保つようにしている。制御機能を与
えられた機器のことを「マスタ(Master)」機器
と呼び、それ以外を「スレーブ(Slave)」機器と
呼ぶ。また、マスタ及びスレーブとなった機器群が通信
状態にあるネットワークのことを「ピコネット(pic
onet)」と呼ぶ。図1には、Bluetoothピ
コネット10内の構成を模式的に示している。
【0052】ピコネット内では、「ピコネット内同期」
がとられており、通信状態にあるすべてのBlueto
oth機器は、マスタ機器を基準とした同一の周波数ホ
ッピング・パターンと時間スロットを有している状態に
ある。時間スロットはマスタ機器が提供するBluet
oothクロックを基準として各スレーブ機器が形成す
る。
【0053】ピコネット内には、必ず1つだけマスタ機
器が存在し、このマスタ機器が1台以上のスレーブを制
御しながら通信を行う。また、ピコネット内では、すべ
てのパケットはマスタ機器とスレーブ機器の間でのみ受
信され、スレーブ機器どうしが直接通信を行うことはで
きない。
【0054】そして、1つのピコネット内で同時通信で
きるスレーブは最大7台までと決められている。これら
にマスタ機器を含めて、最大で8台のBluetoot
h機器がピコネット内で同時通信を行うことができる。
【0055】ここで、オーディオ・ビジュアル(AV)
機器の分野においてBluetooth通信を導入した
場合、図1に示すように、ステレオ・コンポやメディア
・プレイヤなどのオーディオ・データ・ストリームの出
力源となるSource装置11をマスタとして定義す
る一方で、ヘッドフォン12やパーソナル・コンピュー
タ(PC)13などのオーディオ出力ターゲットとなる
Sink装置をスレーブ機器として定義することができ
る。
【0056】図2には、図1に示したBluetoot
hピコネット10を構成するSource装置としての
オーディオ・プレーヤ(マスタ)11と、Sink装置
としてのヘッドフォン(スレーブ)12の構成を模式的
に示している。
【0057】Source装置としてのオーディオ・プ
レーヤ11は、Bluetoothインターフェース・
ブロック11Aと、信号生成ブロック11Bと、プレー
ヤ制御ブロック11Cと、システム制御ブロック11D
とで構成され、Bluetoothピコネット10内で
はマスタとして機能する。
【0058】Bluetoothインターフェース・ブ
ロック11Aは、ピコネット10内におけるBluet
oothワイヤレス接続を実現するための機能ブロック
であり、ピコネット10内におけるスレーブ機器12,
13との制御信号の交換やオーディオ・データの伝送な
どを行う。
【0059】信号生成ブロック11Bは、オーディオ信
号を生成するための機能ブロックである。
【0060】プレーヤ制御ブロック11Cは、オーディ
オ・プレーヤ11上におけるメディアの再生、停止、一
時停止、早送り、巻き戻しなどのメディア再生制御機能
を実現するための機能ブロックである。
【0061】システム制御ブロック11Dは、Blue
toothピコネット10内における各スレーブ機器1
2,13の統合的な制御を実現するための機能ブロック
である。本実施形態では、システム制御ブロック11D
は、AV機器間のオーディオ・データの伝送用のプロフ
ァイルである"Advanced Audio Distribution Profile"
(A2DP)におけるSourceの機能を管理するよ
うになっている。
【0062】一方、ヘッドフォン12は、Blueto
othインターフェース・ブロック12Aと、ヘッドフ
ォン制御ブロック12Bと、信号処理ブロック12Cと
で構成される、レンダリング専用のSink装置であ
る。
【0063】Bluetoothインターフェース・ブ
ロック12Aは、Bluetoothピコネット10内
におけるBluetoothワイヤレス接続を実現する
ための機能ブロックであり、マスタ装置としてのオーデ
ィオ・プレーヤ11との制御信号の交換、並びにオーデ
ィオ・データの受信などを行う。
【0064】ヘッドフォン制御ブロック12Bは、ボリ
ューム・アップ、ボリューム・ダウン、ミュートなどヘ
ッドフォン12による音声出力機能を実現するための機
能ブロックである。
【0065】信号処理ブロック12Cは、Blueto
othワイヤレス通信によりマスター装置11から受信
されたオーディオ信号を処理する機能ブロックである。
【0066】本実施形態では、ヘッドフォン12は、従
来のオーディオ伝送用のプロファイル"Bluetooth Advan
ced Audio Distribution Profile "(A2DP)に対応
した従来と同様のスレーブ装置として構成することがで
きる。
【0067】B.Bluetoothリンクにおけるオ
ーディオのストリーミング転送 図3には、オーディオ伝送用のプロファイル"Bluetooth
Advanced Audio Distribution Profile "(A2DP)
を利用して、Bluetoothマスタ(且つSour
ce)としてのプレーヤ11とBluetoothスレ
ーブ(且つSink)としてのヘッドフォン12の間で
オーディオ・データのストリーミング転送を行なうため
のスタック構造を模式的に図解している。
【0068】プレーヤ11及びヘッドフォン12のいず
れにおいても、処理スタック構造は、機器本体側で処理
を行なうHostCPU層と、機器に装備されたBlu
etoothモジュール側で処理を行なうBlueto
othモジュール層に大別される。
【0069】HostCPU層とBluetooth層
の間は、HCI(Host Control Interface)インターフ
ェースによって接続されている。HCI通信を行なうた
め、HostCPU側にはHCIドライバが、Blue
tothモジュール側にはホスト・コントローラ(Host
Controller)がそれぞれ実装されており、HostC
PU側はHCIコマンドを発行し、Bluetooth
モジュール層はHCIレスポンスを返す。
【0070】Bluetoothモジュール層は、RF
(物理)層と、ベースバンド(Baseband)層と、リンク
・マネージャ(Link Manager)層で構成される。
【0071】RF層では、デジタル・データをアナログ
・データに変換して、アンテナを介した無線データの送
信を行なう。デジタル・データの0/1のビット列に従
って1次変調を行ない、それをさらに2.4GHz帯の
搬送波に伸せて送出する。搬送波は、1つのデータの送
信スロット毎に周波数を変える周波数ホッピングによっ
て絶えず切り替えられる。
【0072】データの送信及び受信は、毎スロット交互
に行なわれる。受信スロットでは、アンテナで受信した
信号から2.4GHz帯の搬送波を取り除いた後、さら
に復調を行なって0/1のビット列からなるデジタル・
データを取り出す。取り除くべき搬送波の周波数は、周
波数ホッピングによって絶えず切り替わるが、通信相手
に応じてそのホッピング・シーケンスは既知である。
【0073】ベースバンド層は、物理層に対して、実際
の送受信データ・パケットをインターフェースする。す
なわち、上位層から受け渡されるデータを送受信するた
めの通信リンクを提供するが、周波数ホッピングを管理
するための送受信周波数の指定・切り替えや時間軸スロ
ットの管理なども行なう。さらに、パケットの再送制御
や誤り訂正と検出の処理もベースバンド層で行なわれ
る。
【0074】パケットの再送制御は、送信元では通し番
号などをヘッダに付加して相手先に送信し、データ受信
側ではこれを正しく受け取られたかどうか返事を返し、
パケットを受け取ることができなかったときに該当パケ
ットの再送を行なうという手順で行なわれる。再送が行
なわれる回数や頻度は、Bluetoothリンクの通
信品質に依存する(通信品質がよくなければ、その分だ
け転送データの喪失する確率が高まり、再送回数が増加
する)。
【0075】Bluetoothベースバンド層では、
再送制御に併せて、通信品質(Link_Quality)の管理を
行なう。すなわち、再送を行なった回数や頻度など再送
制御オペレーションに基づいて、通信相手毎のBlue
toothリンクの品質を0〜255の指示値を用いて
256段階評価する。また、アプリケーション層などの
HostCPU側は、HCIコマンドの1つであるHCI_
Get_Link_Qualityコマンドを用いて、Connection_Handl
eすなわちBluetoothリンクのIDを引数とす
ることにより、通信相手毎のBluetoothリンク
の通信品質Link_Qualityをベースバンド層に問い合わせ
ることができる。ベースバンド層は、当該HCIコマン
ドに応答して、該当するBluetoothリンクにお
ける通信品質Link_Qualityを返す。
【0076】
【表1】
【0077】リンク・マネージャ層は、Bluetoo
th通信における接続先とのリンク状態の制御を行な
う。例えば、接続状態の確立/開放、送受信データの有
無、通信頻度などに応じたモード制御、データ通信を行
なうかどうかの認証、データ通信時の暗号化、通信路の
状態に応じたパケットの種類の切り替えなどを行なう。
【0078】ここで言う通信路の状態とは、ベースバン
ド層で管理するLink_Qualityに相当する。ACLリンク
でのデータ伝送に使用されるパケットとして、エラー訂
正コードを含まないDH1、DH3、DH5というデー
タ長の異なる3種類のパケットと、エラー訂正コードを
含むDM1、DM3、DM5というデータ長の異なる3
種類のパケットが用意されている。リンク・マネージャ
層は、通信先との通信品質Link_Qualityに応じて使用す
るパケット形式を動的に選択する。例えば、通信品質が
よければエラー訂正コードを含まないDHパケットを選
択し、その中でもよりデータ長の長いDH5又はDH3
を使用する。逆に、通信品質の低下に伴い、エラー訂正
コードを含むDMパケットに切り替え、さらによりデー
タ長の短いDM1又はDM3を使用する。
【0079】一方、HostCPU層は、リンク(L2
CAP)層と、トランスポート(AVDTP)層と、ア
プリケーション層で構成される。
【0080】L2CAP(Logical Link Control and A
daptation Protocol)層は、リンク・マネージャ層及び
ベースバンド層にインターフェースするプロトコルであ
り、上位アプリケーションのデータを論理チャネルとし
て管理して、データ分割やデータの再構成処理を行な
う。Bluetoothリンク毎に論理チャネルを定義
することにより、複数種類の上位プロトコルのデータを
同時に送受信することが可能となる。
【0081】AVDTP(Audio/Video Distribution T
ransport Protocol)層は、Bluetoothピコネ
ット10内における音楽データや画像データの伝送の処
理手順やメッセージ交換を規定するプロトコル層であ
り、データ・ストリームのパラメータのネゴシエーショ
ンを行うシグナリング・エンティティと、データ・スト
リーム自体を取り扱うトランスポート・エンティティと
からなる。
【0082】AVDTP層は、Bluetooth通信
におけるAVデータの送受信、AV機器の制御コマンド
を規定し、図4に示すように送信先ID、送信元ID、
レスポンス/コマンド、コマンドの内容、チャネル番号
などで構成される制御コマンド情報を伝送用に細分化し
てBluetoothベースバンド・パケットのペイロ
ード部分に挿入したAVプロトコル用パケットを生成す
る。また、AVデータに関しては、ストリームとして転
送するデータの種類(MP3,ATRAC,MPEG
4)、品質(通信速度、圧縮率)などフォーマットを決
めて、図5に示すようにフォーマットとデータをBlu
etoothベースバンド・パケットのペイロード部分
に入れて、データ・パケットを生成する。なお、制御コ
マンドとしては、再生、停止、一時停止、早送りなどA
V機器の状態制御に関するものを定義する。
【0083】アプリケーション層は、Source装置
11又はSink装置12において、オーディオ・デー
タのストリーミング転送を行なうためのアプリケーショ
ン・サービスやトランスポート・サービスの各パラメー
タを設定するエンティティで構成される。アプリケーシ
ョン層は、オーディオ・ストリーム・データを規定のパ
ケット・フォーマットに適合させる処理も行う。アプリ
ケーション層は、API(Application Programming In
terface)を通じて、スタックの下位層のデータにアク
セスすることができる。勿論、直近下位のAVDTP層
だけでなく、HCIコマンドを使って、Bluetoo
thモジュール内のデータにアクセスすることもでき
る。
【0084】本実施形態では、Source装置11側
のアプリケーション層は、HCIコマンドの1つである
HCI_Get_Link_Qualityコマンドを用いて通信相手のBl
uetoothリンクの通信品質Link_Qualityをベース
バンド層に問い合わせる。そして、通信品質の低下に応
答して、ストリーミング・データを符号化するときの圧
縮率を高くして、転送パケットのサイズを小さくするこ
とによりパケットの再送余裕を増加させて、再生音が途
切れにくいストリーミングを実現し、オーディオ・デー
タのリアルタイム性を確保する。通信品質の評価方法に
関しては、後述に譲る。
【0085】図3に示したプロファイル・スタック上で
は、Bluetoothピコネット10内のSourc
e装置11とSink装置12間でのオーディオ伝送に
おける設定、制御、操作を行うことができる。
【0086】また、Source装置11とSink装
置12間でのオーディオ伝送には、無線信号処理や、デ
ータ・ストリームのバッファリングや符号化/復号化の
ためにある程度の遅延が存在する。
【0087】また、このプロファイル・スタックを実装
するためには、オーディオ・データの伝送レートは、B
luetoothリンク上で使用可能なビット・レート
よりも充分小さくなければならない。これは、聴覚可能
なノイズや音飛びの原因となるパケット消失の影響をな
くすためのパケット再伝送を行うからである。
【0088】Bluetoothワイヤレス・ネットワ
ークにおけるオーディオ伝送を行うためのプロトコルで
あるAVDTPは、「シグナリング」と「ストリーミン
グ」という2つの機能に大別される。ストリーミング
は、オーディオ信号をリアルタイム伝送することを規定
する。また、シグナリングは、Source装置から送
信されたオーディオ・ストリームをSink装置側で受
信処理できるように、フォーマットなどのネゴシエーシ
ョンを行う。
【0089】ストリーミングに関しては、オーディオ伝
送のためのプロファイルである"Advanced Audio Distri
bution Profile"(A2DP)に記されている。図6に
は、Bluetoothワイヤレス・ネットワークにお
けるオーディオ・ストリーミングの流れとパケット・フ
ォーマットを模式的に示している。
【0090】オーディオ・コンテンツのストリーミング
を開始したいときには、まず、ストリーミング・コネク
ションのセットアップを行う。このセットアップ処理手
続の間、各装置間でオーディオ・ストリーミングのため
の適切なパラメータを選択する。アプリケーション・サ
ービス・ケイパビリティと、トランスポート・サービス
・ケイパビリティという2種類のサービスが構成され
る。A2DPプロファイルでは、シグナリング処理手続
に必要なオーディオ仕様パラメータを規定している。
【0091】A2DPのアプリケーション・サービス・
ケイパビリティは、オーディオCODECケイパビリテ
ィとコンテンツ・プロテクション・ケイパビリティとで
構成される。
【0092】また、トランスポート・サービス・ケイパ
ビリティは、ストリーミング・パケットを好適に取り扱
うことができるように、AVDTPプロトコルで提供さ
れているサービスを選択する。
【0093】ストリーミング接続が確立すると、ストリ
ーミング開始処理手続が実行される。AVDTPプロト
コルを用いてストリーミング伝送を行う際の処理手続に
ついては、"Generic Audio/Video Distribution Profil
e"(GAVDP)で規定されている。
【0094】Source装置11とSink装置12
はともに「ストリーミング状態」になり、オーディオ・
ストリームの送受信を即座に行うことができる。Sou
rce装置11は"Send Audio Stream"処理手続を用い
てオーディオ・データの送信を行い、これに対し、Si
nk装置12は"Receive Audio Stream"処理手続を用い
てオーディオ・データの受信を行う。
【0095】「オープン状態」にあるときに、Sour
ce装置11又はSink装置12がオーディオ・スト
リームの送受信を開始したいときには、GAVDPで定
義されているストリーミング開始(Start Streaming)
処理手続を開始しなければならない。
【0096】"Send Audio Stream"処理手続では、So
urce装置11は、シグナリング・セッションで、伝
送データを選択されたフォーマットに符号化する。So
urce装置11のアプリケーション層では、符号化デ
ータを定義されたメディア・ペイロード(MP)フォー
マットに適合させる。
【0097】その後、ストリーム・データは、AVDT
P層で処理されて、MPヘッダが付加され、さらにL2
CAP層でL2CAPヘッダが付加された後、トランス
ポート・チャンネルから送出される。
【0098】一方、Sink装置12側のAVDTP層
は、AVDTPプロトコルで定義されるトランスポート
・サービスを用いて、トランスポート・チャンネルから
受信される。そして、インターフェース経由でアプリケ
ーション層に受信ストリームを渡す。
【0099】図7には、メディア・パケット(MP)の
フォーマットを模式的に示している。MPヘッダは12
バイトの必須のSSRCフィールドと、任意となるCS
RCフィールドからなる。SSRCフィールドは、特定
のメディア・トランスポート・セッションにおいてSo
urce装置11のノードIDを特定するものなので、
マルチキャスト・アプリケーションの場合のみ使用す
る。MPヘッダ内の各情報要素について、下表にまとめ
ておく。
【0100】
【表2】
【0101】図8には、Source装置11とSin
k装置12間でのGAVDPに従ってストリーミングの
セットアップと解放を行うためのSource装置とS
ink装置間での処理の流れを詳細に示している。但
し、同図中で"*"が付されたものは"Generic Access Pr
ofile"(GAP)で規定されている処理手続であり、ま
た、"**"が付されたものは"Service Discovery Proto
col"(SDP)で定義されている処理手続であると理解
されたい。GAP及びSDPは、Bluetoothの
共通基本機能である。
【0102】まず、Bluetoothピコネット10
内のマスタでもあるSource装置11は、該ピコネ
ット10内にどのようなスレーブが存在するかを調べる
ために、Inquiry(問合せ)を行うためのIQパ
ケットをピコネット10内でブロードキャストする。
【0103】Inquiryを受信したスレーブとして
のSink装置12は、自身のBluetoothアド
レス(BD_ADDR)やクロックの情報、機種の属性(Class
ofDevice)を通知するためのFHSパケットを返信す
る。
【0104】Source装置11は、ピコネット内の
各スレーブから受信したFHSパケットのデータを基
に、どのスレーブと接続するかを選択する。ここでは、
説明の便宜上、Sink装置12を選択したものとす
る。
【0105】Name Discovery処理手続で
は、マスタとしてのSource装置11は、Page
(呼び出し送信)により、スレーブとしてのSink装
置12に宛てて、マスタの属性を通知して、マスタ及び
スレーブ間で1対1の処理を経て通信フェーズに遷移す
る。そして、Name Requestにより、接続相
手のBluetooth Device Nameを取
得する。
【0106】次いで、リンク確立(Link Establishmen
t)処理手続では、Bluetoothデバイスとして
のSource装置11とSink装置12間の物理リ
ンクを構築する。このリンク確立処理手続の中には、B
luetoothベースバンド層(図3を参照のこと)
における認証(Authentication)や暗号化のネゴシエー
ションも含まれる。
【0107】次いで、サービス・ディスカバリ(Servic
e Discovery)、すなわち、スレーブが備える機能又は
サービスを検出するために、SDP用のL2CAPチャ
ンネル(論理リンク・チャンネル)を張り、SDPプロ
トコルによりSink装置12がどのようなサービスに
対応しているか(すなわち、Sink装置12が対応し
ているプロトコル、プロファイルなどの情報)を知る。
そして、SDP用のL2CAPチャンネルを解放してか
ら、AVDTPシグナリングのためのL2CAPチャン
ネルを張る。
【0108】このようにして、GAVDPで定義されて
いるストリーミング開始(Start Streaming)処理手続
を経て、オーディオ・ストリームの伝送が行われる。
【0109】その後、ストリーミング転送が終了する
と、コネクションが開放され、Source機器11と
Sink機器12はアイドル状態となる。さらに、L2
CAP層における論理チャネルも開放される。
【0110】C.ストリーミング転送時の送信方式制御 本実施形態に係るBluetoothリンクでは、オー
ディオなどのリアルタイム・データのストリーミング転
送時において、通信品質に応じて圧縮率などの送信方式
を適応的に制御することによってデータ転送のリアルタ
イム性を確保することができる。例えば通信速度が速く
なれば圧縮率を低下させて転送データの品質を向上させ
るが、通信速度が低下すると圧縮率を高めてデータが途
切れないようにしてリアルタイム性の維持を図る。
【0111】ここで言う通信品質は、例えば、Sour
ce装置11及びSink装置12間におけるパケット
再送の回数やその頻度に基づいて推定することができ
る。上述したように、Bluetoothモジュール内
のベースバンド層は、再送制御に併せて、通信品質(Li
nk_Quality)の管理を行なっている。したがって、Ho
stCPU側のオーディオ送信アプリケーションは、H
CIコマンドを用いてベースバンド層に通信品質を取得
して、これを基に通信品質に応じた転送データの圧縮率
をコントロールすることができる。
【0112】また、通信品質を推定する他の方法とし
て、通信の所要時間に基づいて推定することができる。
BluetoothリンクにおけるAVデータのストリ
ーミング転送を規定するAVDTP層では、Sourc
e装置11とSink装置12とが適切に同期駆動する
(時間的に適切な位置に互いのメッセージを位置付け
る)ために、装置間で互いのタイムスタンプを交換する
Reportingの仕組みが用意されている(後
述)。そこで、HostCPU側のオーディオ送信アプ
リケーションは、AVDTP層から取得した装置間のタ
イムスタンプ情報を基に通信の所要時間を計算して、こ
れを基に通信品質に応じた転送データの圧縮率をコント
ロールすることができる。
【0113】以下では、Bluetoothリンクにお
いてこれらの通信品質の推定方法を利用した送信方式の
適応的制御について詳解する。
【0114】C−1.再送制御を利用した送信方式の適
応的制御 Source装置11及びSink装置12間における
パケット再送の回数やその頻度に基づいて、Bluet
oothリンクの通信品質を推定することができる。ま
た、Bluetoothモジュール内のベースバンド層
は、再送制御に併せて、通信品質(Link_Quality)の管
理を行なっている。本実施形態では、Source装置
11側において、HostCPU側のオーディオ送信ア
プリケーションが、HCIコマンドを用いてベースバン
ド層に通信品質を取得して、これを基に通信品質に応じ
た転送データの圧縮率をコントロールする。
【0115】図9には、Source装置11としてオ
ーディオ・プレーヤが行なうSource処理の機能構
成を模式的に示している。
【0116】同図において、符号化及びパケット化処理
部211はSource処理に相当する。符号化及びパ
ケット化処理部211は、オーディオ・データを蓄積し
ている記録部220からデータを読み出して、複数サン
プルのデータを単位として符号化して、フレームを生成
する。生成したフレームにA2DP並びにAVDTPの
仕様に従ったヘッダを付加して(図6を参照のこと)、
送信用のパケットとする。
【0117】符号化及びパケット化処理部211は、生
成したパケットをバッファ212に一旦書き込んで、以
降の処理を送信処理部213に任せる。バッファ212
は、非同期で行なわれる送信データの符号化及びパケッ
ト化処理とデータ送信処理の間の時間差を吸収する役割
を持ち、バッファ・フル状態のときには、符号化及びパ
ケット化処理部211が生成したパケットを廃棄する。
【0118】送信処理部213は、AVDTP層及びL
2CAP層の処理(図3を参照のこと)を含むものであ
る。すなわち、バッファ212内に送信データが残って
いればこれを取り出して、HCI経由でBluetoo
thモジュール230に送る。そして、Bluetoo
thモジュール230へのデータ送信が終了したら、次
のデータをバッファ212から取り出す。バッファ21
2はFIFO(FirstIn First Out:先入れ先出し)形
式で構成されており、送信処理部213はバッファ21
2内の古いデータから順に取り出す。
【0119】Bluetoothモジュール230側で
は、リンク・マネージャ、ベースバンド、並びにRFの
各処理を行なう。HCI経由で送信処理部213から受
け取ったデータを、ベースバンド・パケットに変換して
無線出力する。Bluetoothモジュール230
は、ベースバンド・パケットが通信相手に届くまで、パ
ケットの再送を繰り返す。また、再送によって送信処理
が詰まると、データ送信を待つよう、HCIのフロー制
御を通じて送信処理部213に通知する。
【0120】符号化及びパケット化処理部211は、符
号化の設定に応じて、一定時間毎にオーディオ・データ
記録部220からデータを読み出し、これを符号化並び
にパケット化してからバッファ212に書き込んでい
く。
【0121】無線通信のリンクの品質が良好な場合は、
バッファ212に書き込まれたパケットは、すぐに送信
処理部213によって読み出され、Bluetooth
モジュール230からSink装置へ送り出される。こ
の結果、バッファ212にはデータが溜まらない。オー
ディオ・プレーヤ11とヘッドフォン12間の通信とし
て見れば、ヘッドフォン12は一定の間隔でパケットを
受信することができるので、途切れなくオーディオ再生
を行なうことができ、リアルタイム性が維持される。
【0122】これに対し、無線通信のリンクの品質が悪
くなると、Bluetoothモジュール230からデ
ータを送り出す時に再送が繰り返される。送信処理部2
13は、Bluetoothモジュール230の処理が
終わるまで、パケットの送信を待つ。パケット再送が行
なわれている間にも、符号化及びパケット化処理部21
1は、バッファ212にパケットを書き込んでいくの
で、バッファ212にはデータが徐々に溜まっていく。
バッファ212でデータが溢れると、送信データが失わ
れ、この結果Sink装置12としてのヘッドフォン側
ではパケットが到来しないことになるので音の途切れを
発生する。
【0123】無線通信のリンクの品質に変動がある場合
は、パケット再送が行なわれる頻度は不均一であるた
め、バッファ212内のデータが増えたり減ったりす
る。送信処理部213と符号化及びパケット化処理部2
11は非同期で動作している。送信処理部213は、B
luetoothモジュール230へのパケット送信が
可能なときに、次々にバッファ212からデータを読み
出す。バッファ212内に蓄積されるデータの量が不均
一であると、ヘッドフォン側では受信するパケットの間
隔にばらつきが生じることになる。すなわち、ヘッドフ
ォンが短時間に沢山のパケットを受信したり、あるいは
しばらく受信しなかったりする。
【0124】Sink装置12としてのヘッドフォン側
では、このように受信するパケットの間隔にばらつきが
生じても、音飛びすることなく音楽を再生するために、
受信パケットを貯めておくバッファを用意しておき、バ
ッファにある程度データを貯めてからデータ再生を開始
するようにしている。図10には、Sink装置12と
してヘッドフォンが行なうSink処理の機能構成を模
式的に示している。
【0125】Bluetoothモジュール330は、
リンク・マネージャ、ベースバンド、及びRFの各層の
処理を行ない(図3を参照のこと)、無線で受信したベ
ースバンド・パケットを、HCI経由で受信処理部31
3に送る。
【0126】受信処理部313は、HCI経由でBlu
etoothモジュール330から受信データを受け取
り、L2CAP並びにAVDTPの処理を行なって、デ
ータを再構成し、元のオーディオ・データを復元する。
そして、復元したデータをバッファ312に書き込む。
【0127】復号化部311は、デコーダの設定に応じ
て、一定時間毎にバッファ312からデータを取り出
し、復号化処理してスピーカからオーディオ出力する。
バッファ212はFIFO形式で構成されており、復号
化部311は古いものから順にデータを取り出す。
【0128】オーディオ出力320が途切れないように
するためには、復号化部311がバッファ312からデ
ータを読み取るときにバッファ312が空になっていな
いようにする必要がある。このため、復号化部311
は、プレーヤ11とヘッドフォン12間の通信が開始し
た後しばらくして、バッファ312にある程度データが
溜まってから復号化を開始する。
【0129】受信側のバッファ312のサイズを充分大
きくすることによって、受信パケットの到着間隔のばら
つきについて許容範囲が大きくなる。また、送信側で
は、バッファ212のサイズを大きくすることによっ
て、無線通信のリンク品質の悪化に伴い再送回数が嵩ん
だとしてもパケット・ロスを防ぐことができる。
【0130】一方、機器コストを抑えるため、プレーヤ
11又はヘッドフォン1などにおいてバッファ312を
大きくすることができない場合がある。また、テレビの
音声を聞きたい場合など、ディレイを極力抑えてデータ
のリアルタイム性を確保するためには、ヘッドフォン1
2などの受信機器側でのパケットの到着間隔のばらつき
を小さくする必要がある。
【0131】本実施形態では、無線通信のリンクの品質
が悪いときには、プレーヤ11側では符号化部211に
よるデータ圧縮率を高くして、受信側でデータが途切れ
ないようにする。また、無線通信のリンクの品質が良い
状態に安定したときには、符号化部211によるデータ
圧縮率を元に戻して、受信側でのデータ再生品質を向上
させる。このようにして、送信側のプレーヤ11は、ヘ
ッドフォン12が受信するパケットの間隔のばらつきを
抑えるようにする。但し、データの圧縮率をリアルタイ
ムで変化させるためには、送信側の符号化部211と受
信側の復号化部311が対応していることが前提であ
る。
【0132】データ圧縮率を高くすると、送信パケット
の大きさが小さくなるので送信に要する時間が短くな
る。次のパケットの送出時間が到来する前に、前のパケ
ットの送信が終了する確率が上がるので、送信側で用意
すべきバッファ212のサイズを小さくすることができ
る。データ圧縮率を高くすると復号後の音楽データの音
質が下がるものの、送信側のバッファ212が溢れなけ
れば受信側でオーディオ出力が途切れることはなくな
る。
【0133】Bluetoothの仕様では、ベースバ
ンド層において、再送制御に併せて、通信品質(Link_Q
uality)の管理を行なう。すなわち、再送を行なった回
数や頻度など再送制御オペレーションに基づいて、通信
相手毎のBluetoothリンクの品質を0〜255
の指示値を用いて256段階で評価するようになってい
る。
【0134】図11には、Bluetoothベースバ
ンド層が再送制御に併せてBluetoothリンクの
通信品質(Link_Quality)の管理を行なう仕組みを模式
的に示している。図示の例では、ベースバンド層は、受
信側へのパケット送信並びに受信側からの確認肯定応答
信号(ACK)や否定応答信号(NAK)に応じたパケ
ットの再送コントロールを行なうパケット伝送シーケン
ス部と、受信側からのACK並びにNAKの受信回数を
統計処理する応答信号処理部と、応答信号の統計処理結
果に応じてLink_Qualityを決定する通信品質管理部で構
成されている。通信品質管理部は、HostCPU側か
らHCIインターフェース経由でHCI_Get_Link_Quality
コマンドを受け取るとLink_Qualityを返す。
【0135】また、図12には、Bluetoothベ
ースバンド層によるデータ再送シーケンスを例示してい
る。
【0136】データ送信側であるプレーヤ11は、パケ
ット送信をした次のタイム・スロットで、ACKが返っ
てきたら次のパケットを送るが、NAKが返ってきたら
前のデータを再送する。一方、データ受信側であるヘッ
ドフォン12は、データ受信側は、ACK又はNAKを
返すときについでに送りたいデータがあれば、データを
一緒に送る。無ければ、ACK又はNAKのみを返信す
る。
【0137】図12に示す例で、×印で示されるパケッ
ト通信は、ペイロード部分が壊れて相手に届いた場合を
示している。データが壊れていることはCRC(Cyclic
Redundancy Code)チェックなどにより判断される。
【0138】本実施形態では、Bluetoothベー
スバンド層内の通信品質管理部は、一定時間内に送受信
したACK及びNAKの比率を統計処理して、ACKの
割合に応じて通信品質を決定して、これを0〜255の
指示値からなる256段階のLink_Qualityとして表わ
す。例えば、ACKの割合が70%であれば、255×
70%≒179がこのときのLink_Qualityとなる。
【0139】HostCPU側は、HCI_Get_Link_Quali
tyコマンドを用いて、Connection_HandleすなわちBl
uetoothリンクのIDを引数とすることにより、
通信相手毎のBluetoothリンクの通信品質Link
_Qualityをベースバンド層に問い合わせることができ
る。したがって、HostCPU側のオーディオ送信ア
プリケーションは、HCIインターフェースを用いてベ
ースバンド層に通信品質を取得して、これを基に通信品
質に応じた転送データの圧縮率をコントロールすること
ができる。そして、ベースバンド層からのHCI_Get_Link
_Qualityコマンドの戻り値が低下してきたときに符号化
部211によるデータ圧縮率を高くし、逆に戻り値が良
くなったときに符号化部211によるデータ圧縮率を戻
す。このようにして、送信側のプレーヤ11は、ヘッド
フォン12が受信するパケットの間隔のばらつきを抑え
るようにする。
【0140】図13には、HostCPU210側のオ
ーディオ送信アプリケーションがベースバンド層からの
HCI_Get_Link_Qualityコマンドの戻り値を利用して、送
信データの圧縮率を適応的にコントロールする仕組みを
模式的に示している。同図に示す例では、符号化部21
1に2種類の設定をあらかじめ用意しておき、HCI_Get_
Link_Quality コマンドで得られるデータ値に応じて、
圧縮率を動的に切り替えるようになっている。
【0141】オーディオ送信アプリケーションは、まず
前処理として、HCI_Get_Link_Qualityコマンドを用いて
Bluetoothモジュールから得られるリンク品質
の値(Link_Quality)と実際の通信品質の関係を測定に
よって調べる。そして、符号化部211によるデータ圧
縮率を高くする閾値THD_high、並びに、データ圧縮率を
元に戻す(すなわち低下する)閾値THD_lowを決定す
る。
【0142】オーディオ送信アプリケーションは、実際
にオーディオ・データのストリーミング伝送を行なうと
きには、所定のタイミングでHCI_Get_Link_Qualityコマ
ンドを発行して、BluetoothモジュールからLi
nk_Quality を取得する。
【0143】オーディオ送信アプリケーションは、Link
_Qualityが下がることによって、Bluetoothリ
ンクの通信品質が低下したことを検出する。そして、Li
nk_QualityがTHD_highを越えたら、符号化部211を高
圧縮の符号化設定に切り替える。この結果、転送パケッ
トのサイズを小さくすることによりパケットの再送余裕
を増加させて、再生音が途切れにくいストリーミングを
実現することができる。
【0144】他方、オーディオ送信アプリケーション
は、Link_Quality が上がることによってBlueto
othリンクの通信品質が良いことを検出する。そし
て、Link_QualityがTHD_lowを越えたら、符号化部21
1を低圧縮の符号化設定に切り替える。この結果、符号
化圧縮に伴う転送データの劣化を少なくして、より高品
質のオーディオ・データをストリーミング転送すること
ができる。
【0145】なお、符号化部211における符号化圧縮
率の設定が頻繁に切り替わることはシステム・オペレー
ション上効率的ではないので、THD_highとTHD_lowをあ
る程度離れた値にして、Link_Qualityが閾値付近で変化
しているときに、符号化設定が頻繁に変わらないように
することが好ましい。
【0146】C−2.通信の所要時間を利用した送信方
式の適応的制御 上述したように再送制御シーケンスから通信品質を推定
する以外に、Source装置11及びSink装置1
2間における通信の所要時間に基づいてBluetoo
thリンクの通信品質を推定することができる。
【0147】また、Bluetoothリンクにおける
AVデータのストリーミング転送を規定するAVDTP
層では、装置間で互いのタイムスタンプを交換するとい
う”Reporting”の仕組みが用意されている。
【0148】そこで、本実施形態では、Source装
置11側において、HostCPU側のオーディオ送信
アプリケーションが、Reporting処理によりA
VDTP層から取得した装置間のタイムスタンプ情報を
利用して通信の所要時間を計算して、これを基に推定さ
れる通信品質に応じた転送データの圧縮率をコントロー
ルする。
【0149】Reporting処理では、AVDTP
スタック内の送信処理並びに受信処理で扱ったパケット
の数、到着時間等を監視し、通信品質に関わるデータの
統計値を取るものである。必要情報を通信相手と交換し
て、計算結果を上位スタックに知らせるようになってい
る。
【0150】図14には、Bluetoothリンクに
おけるReporting処理の仕組みを図解してい
る。
【0151】メディア・パケット及びレポーティング・
パケットはともに、L2CAP層を介して直接転送され
る。RTP(Real-time Transfer Protocol)を用いる
ことによりL2CAP層上でオーディオ・データのスト
リーミング転送を行なうことができる。このとき、RT
CP(RTP Control Protocol)は、サービス品質をモニ
タするとともに、現トランスポート・セッションの参加
者に関する必要な情報を通知するようになっている。
【0152】レポーティングとメディア転送にはそれぞ
れ異なるトランスポート・セッションを使用する。各々
のチャネルでは、トランスポート・セッション(オーデ
ィオ、ビデオなど)に応じたパケット・フォーマットが
伝送される。同じビデオ・アプリケーションが複数のメ
ディア・トランスポート・セッションを開設することも
ある。この場合、各々のストリームがいずれかのメディ
ア・ストリーム(オブジェクト、エンハンスメント層な
ど)に対応する。開設したそれぞれのトランスポート・
セッションに対してレポーティング処理を起動すること
ができる。この場合のストリーム・セッションは、メデ
ィア・パケットとレポーティング・パケットという2通
りのトランスポート・チャネルを含むことになる。
【0153】メディア・パケットは、図7並びに表2を
参照しながら既に説明した通りである。以下では、Re
porting処理を行なうためのレポーティング・パ
ケットについて説明する。
【0154】ストリーミング転送においてReport
ing処理を行なうために、データ・ストリームの送信
側は受信側に対してSR(Sender Report)パケットを
送信し、これに対し受信側は送信側に対してRR(Rece
iver Report)パケットを返信する。
【0155】図15には、SRパケットの構成を模式的
に示している。図示の通り、SRパケットは、3種類の
セクションからなり、その後にプロファイル毎に定義さ
れた4種類のセクションが続く構成となっている。最初
のセクションはヘッダであり8オクテット長である。ま
た、SRパケット内の各情報要素について、下表にまと
めておく。
【0156】
【表3】
【0157】SRパケット内には、SRパケットを送信
した時刻を示すNTPタイムスタンプや、前回のSRパ
ケット送信移行に送ったオーディオ・データのパケット
数(Sender’s Packet Count)、前回のSRパケット
送信移行に送ったオーディオ・データのバイト数(Send
er’s Octet Count)などが含まれている。
【0158】RRパケットの構造は、基本的にはSRパ
ケットと同様であるが、パケット・タイプ(PT)フィ
ールドに定数201が書き込まれて点と、5ワード長の
送信者情報が省略されている点で相違する。
【0159】Reporting処理をBluetoo
thリンクにおける通信所要時間の計算に利用するため
に、RRパケットが、最後に受信したSRに書き込まれ
ていたNTPタイムスタンプと、最後にSRを受信して
からの経過時間を含んでいることが重要である。これ以
外に、RRパケットは、最後にRRを送信して以降現在
までの間に受信しなかったパケット数の割合(Fraction
Lost)、データ送受信が始まって以来受信しなかった
パケットの総数(Cumulative Number of Packets Los
t)、バケット受信間隔のばらつき具合を示す受信間隔
ジッタ(Inter-arrival Jitter。ジッタ値が大きいほど
バラツキが大きい)なども含んでいる。
【0160】図16並びに図17には、Reporti
ng処理をアクティブにしたときにおける、Sourc
e装置11としてオーディオ・プレーヤ、並びにSin
k装置12としてのヘッドフォンの機能構成をそれぞれ
模式的に示している。
【0161】符号化及びパケット化処理部211は、オ
ーディオ・データを蓄積している記録部220からデー
タを読み出して、複数サンプルのデータを単位として符
号化して、フレームを生成する。生成したフレームにA
2DP並びにAVDTPの仕様に従ったヘッダを付加し
て(図6を参照のこと)、送信用のパケットとする。
【0162】また、符号化及びパケット化処理部211
は、生成したパケットをバッファ212に一旦書き込ん
で、以降の処理を送信処理部213に任せる。バッファ
212は、非同期で行なわれる送信データの符号化及び
パケット化処理とデータ送信処理の間の時間差を吸収す
る役割を持ち、バッファ・フル状態のときには、符号化
及びパケット化処理部211が生成したパケットを廃棄
する。
【0163】送信処理部213は、AVDTP層及びL
2CAP層の処理(図3を参照のこと)を含み、バッフ
ァ212内に送信データが残っていればこれを取り出し
て、HCI経由でBluetoothモジュール230
に送る。そして、Bluetoothモジュール230
へのデータ送信が終了したら、次のデータをバッファ2
12から取り出す。バッファ212はFIFO形式で構
成されており、送信処理部213はバッファ212内の
古いデータから順に取り出す。
【0164】Bluetoothモジュール230側で
は、リンク・マネージャ、ベースバンド、並びにRFの
各処理を行なう。HCI経由で送信処理部213から受
け取ったデータを、ベースバンド・パケットに変換して
無線出力する。Bluetoothモジュール230
は、ベースバンド・パケットが通信相手に届くまで、パ
ケットの再送を繰り返す。また、再送によって送信処理
が詰まると、データ送信を待つよう、HCIのフロー制
御を通じて送信処理部213に通知する。
【0165】符号化及びパケット化処理部211は、符
号化の設定に応じて、一定時間毎にオーディオ・データ
記録部220からデータを読み出し、これを符号化並び
にパケット化してからバッファ212に書き込んでい
く。
【0166】無線通信のリンクの品質が良好な場合は、
バッファ212に書き込まれたパケットは、すぐに送信
処理部213によって読み出され、Bluetooth
モジュール230からSink装置へ送り出される。こ
の結果、バッファ212にはデータが溜まらない。オー
ディオ・プレーヤ11とヘッドフォン12間の通信とし
て見れば、ヘッドフォン12は一定の間隔でパケットを
受信することができるので、途切れなくオーディオ再生
を行なうことができ、リアルタイム性が維持される。
【0167】これに対し、無線通信のリンクの品質が悪
くなると、Bluetoothモジュール230からデ
ータを送り出す時に再送が繰り返される。送信処理部2
13は、Bluetoothモジュール230の処理が
終わるまで、パケットの送信を待つ。パケット再送が行
なわれている間にも、符号化及びパケット化処理部21
1は、バッファ212にパケットを書き込んでいくの
で、バッファ212にはデータが徐々に溜まっていく。
バッファ212でデータが溢れると、送信データが失わ
れ、この結果Sink装置12としてのヘッドフォン側
ではパケットが到来しないことになるので音の途切れを
発生する。
【0168】無線通信のリンクの品質に変動がある場合
は、パケット再送が行なわれる頻度は不均一であるた
め、バッファ212内のデータが増えたり減ったりす
る。送信処理部213と符号化及びパケット化処理部2
11は非同期で動作している。送信処理部213は、B
luetoothモジュール230へのパケット送信が
可能なときに、次々にバッファ212からデータを読み
出す。バッファ212内に蓄積されるデータの量が不均
一であると、ヘッドフォン側では受信するパケットの間
隔にばらつきが生じることになる。すなわち、ヘッドフ
ォンが短時間に沢山のパケットを受信したり、あるいは
しばらく受信しなかったりする。
【0169】Sink装置12としてのヘッドフォン側
では、このように受信するパケットの間隔にばらつきが
生じても、音飛びすることなく音楽を再生するために、
受信パケットを貯めておくバッファを用意しておき、バ
ッファにある程度データを貯めてからデータ再生を開始
するようにしている。
【0170】Bluetoothモジュール330は、
リンク・マネージャ、ベースバンド、及びRFの各層の
処理を行ない(図3を参照のこと)、無線で受信したベ
ースバンド・パケットを、HCI経由で受信処理部31
3に送る。
【0171】受信処理部313は、HCI経由でBlu
etoothモジュール330から受信データを受け取
り、L2CAP並びにAVDTPの処理を行なって、デ
ータを再構成し、元のオーディオ・データを復元する。
そして、復元したデータをバッファ312に書き込む。
【0172】復号化部311は、デコーダの設定に応じ
て、一定時間毎にバッファ312からデータを取り出
し、復号化処理してスピーカからオーディオ出力する。
バッファ212はFIFO形式で構成されており、復号
化部311は古いものから順にデータを取り出す。
【0173】オーディオ出力320が途切れないように
するためには、復号化部311がバッファ312からデ
ータを読み取るときにバッファ312が空になっていな
いようにする必要がある。このため、復号化部311
は、プレーヤ11ヘッドフォン12間の通信が開始した
後しばらくして、バッファ312にある程度データが溜
まってから復号化を開始する。
【0174】受信側のバッファ312のサイズを充分大
きくすることによって、受信パケットの到着間隔のばら
つきについて許容範囲が大きくなる。また、送信側で
は、バッファ212のサイズを大きくすることによっ
て、無線通信のリンク品質の悪化に伴い再送回数が嵩ん
だとしてもパケット・ロスを防ぐことができる。
【0175】一方、機器コストを抑えるため、プレーヤ
11又はヘッドフォン1などにおいてバッファ312を
大きくすることができない場合がある。また、テレビの
音声を聞きたい場合など、ディレイを極力抑えてデータ
のリアルタイム性を確保するためには、ヘッドフォン1
2などの受信機器側でのパケットの到着間隔のばらつき
を小さくする必要がある。
【0176】本実施形態では、無線通信のリンクの品質
が悪いときには、プレーヤ11側では符号化部211に
よるデータ圧縮率を高くして、受信側でデータが途切れ
ないようにする。また、無線通信のリンクの品質が良い
状態に安定したときには、符号化部211によるデータ
圧縮率を元に戻して、受信側でのデータ再生品質を向上
させる。このようにして、送信側のプレーヤ11は、ヘ
ッドフォン12が受信するパケットの間隔のばらつきを
抑えるようにする。但し、データの圧縮率をリアルタイ
ムで変化させるためには、送信側の符号化部211と受
信側の復号化部311が対応していることが前提であ
る。
【0177】データ圧縮率を高くすると、送信パケット
の大きさが小さくなるので送信に要する時間が短くな
る。次のパケットの送出時間が到来する前に、前のパケ
ットの送信が終了する確率が上がるので、送信側で用意
すべきバッファ212のサイズを小さくすることができ
る。データ圧縮率を高くすると復号後の音楽データの音
質が下がるものの、送信側のバッファ212が溢れなけ
れば受信側でオーディオ出力が途切れることはなくな
る。
【0178】ここで、Reporting処理がアクテ
ィブになっている場合、送信側のレポーティング処理部
214は、SRパケットの送信処理とRRパケットの受
信処理を行なう。また、受信側のレポーティング処理部
314は、SRパケットの受信処理とRRパケットの送
信処理を行なう。したがって、送信側であるプレーヤ1
1は、受信したRRパケットを基に、ヘッドフォン12
に送ったメディア・パケットの到達間隔のジッタを知る
ことができる。また、レポーティング・パケットの送受
信に要した時間を計算することができる。
【0179】そして、メディア・パケットの到着間隔の
ジッタが小さく、レポーティング・パケットの送受信に
要する時間が短いほどリンク品質がよいと推定される。
また逆に、メディア・パケットの到着間隔のジッタが大
きく、レポーティング・パケットの送受信に要する時間
が長いほどリンク品質が低下したと推定される。
【0180】図18には、Reporting処理がア
クティブになっている場合のSource装置11とS
ink装置18間でのメディア・パケットのストリーミ
ング転送並びにレポーティング処理を行なうシーケンス
を示している。また、図19には、NTP時刻の経過を
模式的に示している。同図を参照しながら、レポーティ
ング・パケットの送受信に要する時間を計算する方法に
ついて説明する。但し、この計算は、ストリーミング・
データの送信元であるプレーヤ11内の符号化及びパケ
ット化処理部211が行なうものとする。すなわち、符
号化及びパケット化処理部211は、レポーティング処
理部214から受信したRRパケットに含まれるパラメ
ータを取り出して、それを基に計算する。
【0181】T1は、プレーヤ11内のレポーティング
処理部214でSR(Sender Report)パケットを生成
した時刻である。T1は、SRパケット内でNTPタイ
ムスタンプとして書き込まれる(表3を参照のこと)。
【0182】SRパケットがBluetoothモジュ
ール230内の処理を経て、無線送出される時刻が
2、SRパケットがヘッドフォン12側のBluet
oothモジュール330に届く時刻がT3である。ま
た、時刻T4は、SRパケットがヘッドフォン310内
のレポーティング処理部314に届く時刻である。
【0183】ヘッドフォン12が上記のSRパケットを
受信して以降、初めてRR(Receiver Report)パケッ
トを生成する時刻をT5とする。このとき、RRパケッ
ト内のNTPタイムスタンプ(NTP_SR)フィールドには
1が、DLSR(Delay sinceLast Sender Report)に
は最後にSRパケットを受信してからの経過時間(T5
−T4)が書き込まれる。
【0184】RRパケットがBluetoothモジュ
ール330内の処理を経て、無線送出される時刻が
6、プレーヤ11側のBluetoothモジュール
230に届く時刻がT7である。そして、RRパケット
がプレーヤ11内のレポーティング処理部214に届く
時刻がT8(=NTP_RR)である。
【0185】プレーヤ11は、受信したRRパケットに
含まれるNTPタイムスタンプ(NTP_SR)、DLSR、
及びRRパケットを受信した時刻(NTP_RR)に基づいて
レポーティング・パケットの往復時間を計算することが
できる。
【0186】式「(NTP_RR−NTP_SR)−DLSR」で表され
る値は、実際の無線通信時間((T 3−T2)+(T7
6))に加え、HCIインターフェース及びBlue
toothモジュール230及び330内における処理
時間の分((T2−T1)+(T 4−T3)+(T6−T5
+(T8−T7))を誤差として含んでいるが、この値を
往復時間の目安として使用することができる。
【0187】このようなレポーティング・パケットの処
理結果に対して、図13に示したようなデータ圧縮率の
閾値処理を適用することによって、Bluetooth
リンクの品質に応じた符号化圧縮率の切り替えを行な
う。すなわち、符号化部211に2種類の設定をあらか
じめ用意しておき、レポーティング処理の結果として得
られるリンク品質に応じて、圧縮率を動的に切り替える
ことができる。
【0188】HostCPU210側のオーディオ送信
アプリケーションは、ジッタが大きくなりレポーティン
グ・パケットの通信所要時間が長くなったことを基にB
luetoothリンクの通信品質が低下したことを検
出する。そして、通信所要時間がTHD_highを越えたら、
符号化部211を高圧縮の符号化設定に切り替える。こ
の結果、転送パケットのサイズを小さくすることにより
パケットの再送余裕を増加させて、再生音が途切れにく
いストリーミングを実現することができる。
【0189】他方、オーディオ送信アプリケーション
は、ジッタが小さくなるとともにレポーティング・パケ
ットの通信所要時間が短くなることによってBluet
oothリンクの通信品質が良いことを検出する。そし
て、通信所要時間がTHD_lowを越えたら、符号化部21
1を低圧縮の符号化設定に切り替える。この結果、符号
化圧縮に伴う転送データの劣化を少なくして、より高品
質のオーディオ・データをストリーミング転送すること
ができる。
【0190】[追補]以上、特定の実施形態を参照しな
がら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修
正や代用を成し得ることは自明である。
【0191】本明細書では、Bluetooth通信を
例に挙げてリアルタイム・データの適応的な転送制御の
実施形態について説明してきたが、本発明の用紙はこれ
に限定されるものではなく、例えばBluetooth
以外の無線通信方式であっても、あるいは有線通信方式
であっても、同様に本発明を適用して効果を奏すること
ができる。
【0192】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈
するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、
冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきであ
る。
【0193】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
所定の通信セル内でワイヤレス接続された機器間でオー
ディオや動画像などのリアルタイム・データを好適に伝
送することができる、優れたデータ転送システム、デー
タ転送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ・
プログラムを提供することができる。
【0194】また、本発明によれば、所定の通信セル内
でワイヤレス接続された機器間で、データ伝送路の状況
に依らずリアルタイム性を維持しながらデータを伝送す
ることができる、優れたデータ転送システム、データ転
送装置及びデータ転送方法、並びにコンピュータ・プロ
グラムを提供することができる。
【0195】また、本発明によれば、通信品質に応じて
送信方式を適応的に制御することにより、リアルタイム
・データを好適に伝送することができる、優れたデータ
転送システム、データ転送装置及びデータ転送方法、並
びにコンピュータ・プログラムを提供することができ
る。
【0196】本発明は、通信品質に応じて圧縮率などの
送信方式を適応的に制御することによってデータ転送の
リアルタイム性を確保するものであり、例えば通信速度
が速くなれば圧縮率を低下させて転送データの品質を向
上させるが、通信速度が低下すると圧縮率を高めてデー
タが途切れないようにしてリアルタイム性の維持を図
る。
【0197】このようなデータ転送制御処理は、例えば
Bluetooth通信において、ストリーミング送信
を行なうアプリケーションがHCI(Host Controller
Interface)を通じてBluetoothリンクの品質
をチェックすることによって実現することができる。す
なわち、アプリケーションは、品質の低下に応答して、
ストリーミング・データを符号化するときの圧縮率を高
くして、転送パケットのサイズを小さくする。これに応
答して、次のパケットの転送を開始するまでに前のパケ
ットを送るための再送余裕が増えるので、受信側のバッ
ファを大きくしなくても、再生音が途切れにくいストリ
ーミングを実現することができる。受信側のバッファが
小さくて済むので、データが送信されてから受信側で再
生されるまでのディレイも小さい。
【0198】本発明に係るデータ転送方式を例えば電話
会議、ビデオ会議のシステム、テレビ用ヘッドフォン、
スピーチ用マイクロホンなど、リアルタイム性が重視さ
れる機器に適用すると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Bluetoothピコネット10内の構成を
模式的に示した図である。
【図2】図1に示したBluetoothピコネット1
0を構成するSource装置としてのオーディオ・プ
レーヤ(マスタ)11と、Sink装置としてのヘッド
フォン(スレーブ)12の構成を模式的に示した図であ
る。
【図3】A2DPにおいてオーディオ・データのストリ
ーミング転送を行なうためのスタック構造を模式的に示
した図である。
【図4】AVDTP層のAVプロトコル用パケット構造
を模式的に示した図である。
【図5】AVDTP層のデータ・パケット構造を模式的
に示した図である。
【図6】Bluetoothワイヤレス・ネットワーク
におけるオーディオ・ストリーミングの流れとパケット
・フォーマットを模式的に示した図である。
【図7】メディア・パケットのフォーマットを模式的に
示した図である。
【図8】Source装置11とSink装置12間で
のGAVDPに従ってストリーミングのセットアップと
解放を行うためのSource装置とSink装置間で
の処理の流れを詳細に示した図である。
【図9】Source装置11としてオーディオ・プレ
ーヤが行なうSource処理の機能構成を模式的に示
した図である。
【図10】Sink装置12としてヘッドフォンが行な
うSink処理の機能構成を模式的に示した図である。
【図11】Bluetoothベースバンド層が再送制
御に併せてBluetoothリンクの通信品質(Link
_Quality)の管理を行なう仕組みを模式的に示した図で
ある。
【図12】Bluetoothベースバンド層によるデ
ータ再送シーケンスを例示した図である。
【図13】HostCPU側のオーディオ送信アプリケ
ーションがベースバンド層からのHCI_Get_Link_Quality
コマンドの戻り値を利用して、送信データの圧縮率を適
応的にコントロールする仕組みを模式的に示した図であ
る。
【図14】BluetoothリンクにおけるRepo
rting処理の仕組みを説明するための図である。
【図15】SRパケットの構成を模式的に示した図であ
る。
【図16】Source装置11としてオーディオ・プ
レーヤがReporting処理をアクティブにしたと
きの機能構成を模式的に示した図である。
【図17】Sink装置12としてヘッドフォンがRe
porting処理をアクティブにしたときの機能構成
を模式的に示した図である。
【図18】Reporting処理がアクティブになっ
ている場合のSource装置11とSink装置18
間でのメディア・パケットのストリーミング転送並びに
レポーティング処理を行なうシーケンスを示した図であ
る。
【図19】NTP時刻の経過を模式的に示した図であ
る。
【符号の説明】
10…Bluetoothリンク 11…Source装置,12…Sink装置 211…符号化及びパケット化部 212…バッファ 213…通信処理部 214…レポーティング処理部 230…Bluetoothモジュール 311…復号化部 312…バッファ 313…通信処理部 314…レポーティング処理部 330…Bluetoothモジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/20 620 Fターム(参考) 5C063 AB03 AB07 AC01 CA23 DA07 DA13 DA20 DB10 5C064 DA09 DA10 5K014 AA01 FA11 GA01 5K034 AA06 DD02 EE03 FF01 FF02 FF05 GG02 GG06 HH01 HH02 HH10 HH11 HH16 KK02 MM03

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の機器間でデータを伝送するデータ転
    送システムであって、 データ送信機器側からデータ受信機器側へのデータ送信
    エラーの発生に応じてデータを再送し、該再送制御情報
    を基に通信リンクの通信品質を推定し、該通信品質の推
    定結果に応じてデータ送受信機器間での送信データの圧
    縮率を設定する、ことを特徴とするデータ転送システ
    ム。
  2. 【請求項2】所定の通信リンクを介したデータ転送を行
    なうデータ転送装置であって、 前記通信リンクを介して他の装置にデータを送信する送
    信手段と、 前記他の装置において送信データの受信に失敗したこと
    に応答してデータの再送を制御する再送制御手段と、 前記再送制御手段による再送制御情報に基づいて前記通
    信リンクの品質を推定する通信品質推定手段と、 前記通信品質の推定結果に応じて前記送信手段における
    データ送信方式を決定する送信方式制御手段と、を具備
    することを特徴とするデータ転送装置。
  3. 【請求項3】前記送信方式制御手段は、該通信品質の推
    定結果に応じて前記送信手段における送信データの圧縮
    率を設定する、ことを特徴とする請求項2に記載のデー
    タ転送装置。
  4. 【請求項4】前記送信方式制御手段は、該推定された通
    信品質が良好であれば低い圧縮率を設定するが、通信品
    質が低下するとより高い圧縮率を設定する、ことを特徴
    とする請求項3に記載のデータ転送装置。
  5. 【請求項5】前記通信品質推定手段は、所定時間内でデ
    ータ再送が発生する回数又は頻度を通信品質にマッピン
    グする、 ことを特徴とする請求項2に記載のデータ転送装置。
  6. 【請求項6】所定の通信リンクを介したデータ転送を行
    なうデータ転送方法であって、 前記通信リンクを介して他の装置にデータを送信する送
    信ステップと、 前記他の装置において送信データの受信に失敗したこと
    に応答してデータの再送を制御する再送制御ステップ
    と、 前記再送制御ステップにおける再送制御情報に基づいて
    前記通信リンクの品質を推定する通信品質推定ステップ
    と、 前記通信品質の推定結果に応じて前記送信ステップにお
    けるデータ送信方式を決定する送信方式制御ステップ
    と、を具備することを特徴とするデータ転送方法。
  7. 【請求項7】前記送信方式制御ステップでは、該通信品
    質の推定結果に応じて前記送信ステップにおける送信デ
    ータの圧縮率を設定する、ことを特徴とする請求項6に
    記載のデータ転送方法。
  8. 【請求項8】前記送信方式制御ステップでは、該推定さ
    れた通信品質が良好であれば低い圧縮率を設定するが、
    通信品質が低下するとより高い圧縮率を設定する、こと
    を特徴とする請求項7に記載のデータ転送方法。
  9. 【請求項9】前記通信品質推定ステップでは、所定時間
    内でデータ再送が発生する回数又は頻度を通信品質にマ
    ッピングする、ことを特徴とする請求項6に記載のデー
    タ転送方法。
  10. 【請求項10】複数の機器間でデータを伝送するデータ
    転送システムであって、 データ送受信機器間での通信の所要時間を算出して、該
    所要時間を基に通信リンクの通信品質を推定し、該通信
    品質の推定結果に応じてデータ送受信機器間での送信デ
    ータの圧縮率を設定する、ことを特徴とするデータ転送
    システム。
  11. 【請求項11】所定の通信リンクを介したデータ転送を
    行なうデータ転送装置であって、 前記通信リンクを介して他の装置にデータを送信する送
    信手段と、 前記通信リンクにおける通信の所要時間を計測する通信
    時間測定手段と、 該計算された通信の所要時間に基づいて前記通信リンク
    の品質を推定する通信品質推定手段と、 前記通信品質の推定結果に応じて前記送信手段における
    データ送信方式を決定する送信方式制御手段と、を具備
    することを特徴とするデータ転送装置。
  12. 【請求項12】前記通信時間測定手段は、送信時刻印を
    含んだ第1のレポーティング・パケットの送信と、受信
    側からの前記第1のレポーティング・パケット受信後の
    処理時間を含んだ第2のレポーティング・パケットの受
    信を利用して、通信の所要時間を算出する、ことを特徴
    とする請求項11に記載のデータ転送装置。
  13. 【請求項13】前記送信方式制御手段は、該通信品質の
    推定結果に応じて前記送信手段における送信データの圧
    縮率を設定する、ことを特徴とする請求項12に記載の
    データ転送装置。
  14. 【請求項14】前記送信方式制御手段は、該推定された
    通信品質が良好であれば低い圧縮率を設定するが、通信
    品質が低下するとより高い圧縮率を設定する、ことを特
    徴とする請求項13に記載のデータ転送装置。
  15. 【請求項15】前記通信品質推定手段は、通信の所要時
    間を通信品質にマッピングする、ことを特徴とする請求
    項11に記載のデータ転送装置。
  16. 【請求項16】所定の通信リンクを介したデータ転送を
    行なうデータ転送方法であって、 前記通信リンクを介して他の装置にデータを送信する送
    信ステップと、 前記通信リンクにおける通信の所要時間を計測する通信
    時間測定ステップと、 該計算された通信の所要時間に基づいて前記通信リンク
    の品質を推定する通信品質推定ステップと、 前記通信品質の推定結果に応じて前記送信ステップにお
    けるデータ送信方式を決定する送信方式制御ステップ
    と、 を具備することを特徴とするデータ転送方法。
  17. 【請求項17】前記通信時間測定ステップでは、送信時
    刻印を含んだ第1のレポーティング・パケットの送信
    と、受信側からの前記第1のレポーティング・パケット
    受信後の処理時間を含んだ第2のレポーティング・パケ
    ットの受信を利用して、通信の所要時間を算出する、こ
    とを特徴とする請求項16に記載のデータ転送方法。
  18. 【請求項18】前記送信方式制御ステップでは、該通信
    品質の推定結果に応じて前記送信ステップにおける送信
    データの圧縮率を設定する、ことを特徴とする請求項1
    7に記載のデータ転送方法。
  19. 【請求項19】前記送信方式制御ステップでは、該推定
    された通信品質が良好であれば低い圧縮率を設定する
    が、通信品質が低下するとより高い圧縮率を設定する、
    ことを特徴とする請求項18に記載のデータ転送方法。
  20. 【請求項20】前記通信品質推定ステップでは、通信の
    所要時間を通信品質にマッピングする、ことを特徴とす
    る請求項16に記載のデータ転送方法。
  21. 【請求項21】所定の通信リンクを介したデータ転送の
    制御をコンピュータ・システム上で実行するようにコン
    ピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラ
    ムであって、 前記通信リンクを介して他の装置にデータを送信する送
    信ステップと、 前記他の装置において送信データの受信に失敗したこと
    に応答してデータの再送を制御する再送制御ステップ
    と、 前記再送制御ステップにおける再送制御情報に基づいて
    前記通信リンクの品質を推定する通信品質推定ステップ
    と、 前記通信品質の推定結果に応じて前記送信ステップにお
    けるデータ送信方式を決定する送信方式制御ステップ
    と、を具備することを特徴とするコンピュータ・プログ
    ラム。
  22. 【請求項22】所定の通信リンクを介したデータ転送の
    制御をコンピュータ・システム上で実行するようにコン
    ピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラ
    ムであって、 前記通信リンクを介して他の装置にデータを送信する送
    信ステップと、 前記通信リンクにおける通信の所要時間を計測する通信
    時間測定ステップと、 該計算された通信の所要時間に基づいて前記通信リンク
    の品質を推定する通信品質推定ステップと、 前記通信品質の推定結果に応じて前記送信ステップにお
    けるデータ送信方式を決定する送信方式制御ステップ
    と、を具備することを特徴とするコンピュータ・プログ
    ラム。
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