JP2003308590A - 目的地案内方法及び目的地案内装置 - Google Patents

目的地案内方法及び目的地案内装置

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JP2003308590A JP2002112047A JP2002112047A JP2003308590A JP 2003308590 A JP2003308590 A JP 2003308590A JP 2002112047 A JP2002112047 A JP 2002112047A JP 2002112047 A JP2002112047 A JP 2002112047A JP 2003308590 A JP2003308590 A JP 2003308590A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開かれた空間で、被案内者に特定の機器や媒
体を所持させることなく、被案内者を目的地まで案内す
ることができる目的地案内方法及び目的地案内装置を提
供する。 【解決手段】 対象エリアの床面に検知部21及び発光
部22を備えた複数のパネル2を配置しておく。データ
処理部1の経路算出部12は、目的地の情報及び配置情
報に基づいて目的地までの経路を算出する。データ処理
部1の制御部14は、被案内者が位置するパネル2の先
の経路上のパネル2の発光部22を点灯させる。そし
て、制御部14は、点灯したパネル2の位置に被案内者
がきたことを検知部21が検知すると、点灯したパネル
2の先の経路上のパネル2の発光部22を点灯させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被案内者を目的地
まで案内する目的地案内方法及び目的地案内装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の目的地案内装置として、例えば特
開平6−325265号公報に記載された「行先案内装
置」があげられる。この従来の装置では、被案内者(利
用者)に第1の受発信装置を携帯させ、通路の要所に第
2の受発信装置を設置する。そして、第1の受発信装置
と第2の受発信装置との間で情報交換を行い、第1の受
発信装置の表示部に通路を表示等させて、適切な通路を
被案内者に指示する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の装置では、次のような問題点があった。第1に、
従来の装置は、壁などで仕切られた閉じられた空間内で
利用されることを前提としている。すなわち、従来の装
置では、閉じられた空間内の通路の要所に第2の受発信
装置を設置しなければならない。従って、従来の装置
は、壁などで仕切られていない開かれた空間、例えば、
博物館、美術館やデータセンターなどの中では利用でき
ない。
【0004】第2に、従来の装置においては、被案内者
は第1の受発信装置を携帯(所持)しなければならな
い。従って、被案内者は、第1の受発信装置の表示部に
表示される通路の指示を見る場合に、第1の受発信装置
を手で持たなければならず、片手が塞がれてしまう。ま
た、多くの被案内者に第1の受発信装置を携帯させるた
めには、多くの第1の受発信装置を用意しなければなら
なくなり、コストがかかってしまう。
【0005】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、開かれた空間で、被案内者に
特定の機器や媒体を所持させることなく、被案内者を目
的地まで案内することができる目的地案内方法及び目的
地案内装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明の目的地案内方法は、被案内者によって入口
で入力された目的地の情報に基づいて、当該目的地まで
の経路を算出し、床面に配置された被案内者が位置する
経路指示手段の先の経路上の経路指示手段を点灯させ、
点灯した経路指示手段の位置に被案内者がきたことを検
知すると、点灯した経路指示手段の先の経路上の経路指
示手段を点灯させることを特徴とする。
【0007】点灯した経路指示手段の位置に被案内者が
きたことを検知すると、点灯した経路指示手段を消灯さ
せるようにしてもよい。このような構成によれば、直ち
に経路指示手段が点灯可能となって、他の被案内者に対
する経路案内指示を行うことができる。
【0008】被案内者が目的地に到着した場合、当該目
的地の経路指示手段を点滅させるようにしてもよい。こ
のような構成によれば、被案内者に目的地に到着したこ
とを明確に知らせることができる。
【0009】被案内者の近くに他の人がいるかどうかを
確認し、被案内者の近くに他の人がいる場合、被案内者
と他の人のいずれに、優先的に案内される優先権がある
かを判定するようにしてもよい。このような構成によれ
ば、複数の被案内者に対する経路指示手段の経路案内指
示が、どの被案内者に対してのものであるかが解りにく
くなるのを防ぐことができるとともに、人同士の衝突な
どの危険を未然に回避することもできる。
【0010】一定時間内に、点灯した経路指示手段の位
置に被案内者がきたことを検知しなかった場合、そのこ
とを記録するようにしてもよい。このような構成によれ
ば、被案内者が入口で設定された経路から外れたことを
記録しておくことができ、その結果、立入禁止エリアの
侵入の監視などのセキュリティ装置として利用すること
もできるようになる。
【0011】本発明の目的地案内装置は、所定エリア内
の床面の所定位置に複数配置され、それぞれ被案内者を
検知する検知手段(検知部21)及び点灯手段(発光部
22)を有する複数の経路指示手段(パネル2)と、被
案内者によって所定エリア内の入口で指定された目的地
を入力する目的地入力手段(目的地入力部11)と、入
力された目的地の情報に基づいて、目的地までの経路を
算出する経路算出手段(経路算出部12)と、被案内者
が位置する経路指示手段の先の経路上の経路指示手段の
点灯手段を点灯させ、点灯した経路指示手段の位置に被
案内者がきたことを検知手段が検知すると、点灯した経
路指示手段の先の経路上の経路指示手段の点灯手段を点
灯させる案内制御手段(制御部14)とを備えたことを
特徴とする。
【0012】案内制御手段は、点灯した経路指示手段の
位置に被案内者がきたことを検知手段が検知すると、点
灯した経路指示手段の点灯手段を消灯させるように構成
してもよい。このような構成によれば、直ちに経路指示
手段が点灯可能となって、他の被案内者に対する経路案
内指示を行うことができる。
【0013】案内制御手段は、被案内者が目的地に到着
した場合、当該目的地の経路指示手段の点灯手段を点滅
させるように構成してもよい。このような構成によれ
ば、被案内者に目的地に到着したことを明確に知らせる
ことができる。
【0014】案内制御手段は、被案内者の近くに他の人
がいるかどうかを確認し、被案内者の近くに他の人がい
る場合、被案内者と他の人のいずれに、優先的に案内さ
れる優先権があるかを判定するように構成してもよい。
このような構成によれば、複数の被案内者に対する経路
指示手段の経路案内指示が、どの被案内者に対してのも
のであるかが解りにくくなるのを防ぐことができるとと
もに、人同士の衝突などの危険を未然に回避することも
できる。
【0015】案内制御手段は、一定時間内に、点灯した
経路指示手段の位置に被案内者がきたことを検知手段が
検知しなかった場合、そのことを記録するように構成し
てもよい。このような構成によれば、被案内者が入口で
設定された経路から外れたことを記録しておくことがで
き、その結果、立入禁止エリアの侵入の監視などのセキ
ュリティ装置として利用することもできるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面を参照して説明する。実施の形態1.図1は、本発明
の目的地案内装置の構成を示す外観図である。本発明の
目的地案内装置は、データ処理部1及び複数のパネル2
を備えている。図1に示すように、目的地案内装置にお
ける被案内者を目的地まで案内する対象のエリア(対象
エリア)の入口には、データ処理部1が設置されてい
る。データ処理部1は、被案内者によって指定された目
的地までの経路(ルート)を算出し、算出した経路に基
づいて被案内者を目的地まで案内する処理を実行する。
データ処理部1には、被案内者によって操作され、目的
地の情報を入力するためのタッチパネルやキーボードな
どが設けられている。
【0017】また、図1に示すように、対象エリアの歩
行可能な場所の床面には、所定サイズの方形状の複数の
パネル(羽目板または床板)2が碁盤目状に配置され
(敷き詰められ)ている。複数のパネル2は、被案内者
などの歩行者の踏圧を検出する。また、複数のパネル2
は、データ処理部1からの制御に従って任意の色で発光
(点灯)する。なお、パネル2の形状は、図1に示すよ
うな方形状に限られず、その他の形状であってもよい。
【0018】図2は、本発明の目的地案内装置の内部構
成を示すブロック図である。図2に示すように、データ
処理部1は、目的地入力部11、経路算出部12、配置
情報格納部13及び制御部14を備えている。目的地入
力部11は、被案内者によってタッチパネルなどで指定
された目的地の情報を入力する。経路算出部12は、目
的地入力部11から入力された目的地の情報及び配置情
報格納部13に格納されている配置情報に基づいて、入
口から目的地までの経路を所定条件に従って算出する。
配置情報格納部13は、複数のパネル2の配置に関する
配置情報を予め格納する。
【0019】ここで、複数のパネル2は、例えば図3に
示すように、X方向及びY方向に碁盤目状に配置される
ので、複数のパネル2の位置は、XY座標で特定され
る。従って、配置情報格納部13に格納される複数のパ
ネル2の配置情報は、XY座標データとなる。以下、座
標(x,y)の位置のパネル2は、パネル2−xyと表
記する。
【0020】制御部14は、データ処理部1の各部11
〜13の動作を制御する。また、制御部14は、経路算
出部12で算出された経路に基づいて、被案内者を経路
に沿って目的地まで案内する処理を制御する。具体的に
は、制御部14は、所定位置のパネル2の検知部21か
ら送られる検知信号に基づいて、被案内者の現在位置を
認識する。制御部14は、認識した被案内者の現在位置
や被案内者の周りの人の状況などに基づいて、被案内者
に目的地への経路を知らせるために、経路上の所定位置
のパネル2の発光部22に制御信号を出力して発光させ
る。
【0021】複数のパネル2−11・・・2−ij・・
・は、それぞれ、検知部21−11・・・21−ij・
・・及び発光部22−11・・・22−ij・・・を備
えている。なお、i,jは、いずれも任意の自然数であ
る。
【0022】各検知部21−11・・・21−ij・・
・は、被案内者などの歩行者の踏圧を検知する。各検知
部21−11・・・21−ij・・・は、メンブレンス
イッチなどを利用した圧力センサなどで構成される。各
検知部21−11・・・21−ij・・・は、歩行者の
踏圧を検知すると、検知信号をデータ処理部1の制御部
14に出力する。各発光部22−11・・・22−ij
・・・は、制御部14から出力される制御信号に基づい
て、地表面(すなわち歩行者)に対して任意の色で発光
する。各発光部22−11・・・22−ij・・・は、
発光ダイオードなどで構成される。なお、発光部22−
11・・・22−ij・・・の発光する範囲は、パネル
2−11・・・2−ij・・・の地表面の全面に限ら
ず、その一部であってもよい。
【0023】次に、動作について説明する。図4は、本
発明の目的地案内装置の動作を説明するためのフローチ
ャートである。被案内者は、対象エリアのフロアに入る
とき、対象エリアの入口に設けられたデータ処理部1の
タッチパネルなどを操作して、目的地を指定して入力す
る。データ処理部1の目的地入力部11は、被案内者に
よって指定された目的地の情報を入力する(ステップS
1)。
【0024】データ処理部1の経路算出部12は、目的
地入力部11から目的地の情報が入力されると、その目
的地の情報及び配置情報格納部13に予め格納されてい
る配置情報に基づいて、入口から目的地までの経路を所
定条件に従って算出する(ステップS2)。ここで、経
路を算出する条件として、入口から目的地までの間のパ
ネル2の枚数が最小となるように、すなわち入口から目
的地までが最短となるように、パネル2の枚数を算出す
る条件などが考えられる。また、現在最も混雑していな
い(空いている)経路を算出する条件なども考えられ
る。また、このような複数の条件を組み合わせて経路を
算出するようにしてもよい。
【0025】経路算出部12が算出した経路に関する経
路情報は、被案内者がどのような順番でパネル2を踏ん
で行けばよいかを示す、経路上のパネル2の各座標が列
挙されたリスト形式のデータとして生成される。例え
ば、図3に示したような目的地までの経路が経路算出部
12によって算出される。この場合の経路情報は、入口
から目的地までの経路上の複数のパネル2の座標データ
が、入口のパネル2から順番に列挙されたデータとな
る。
【0026】次に、制御部14は、入口から被案内者が
通過したパネル2の枚数を示すパネル通過枚数nを初期
値0に設定する(ステップS3)。次に、制御部14
は、被案内者が位置する経路上のn番目のパネル2(初
期位置ではn=0番目)の近くに他の人がいるかどうか
を確認する(ステップS4)。
【0027】具体的には、制御部14は、図5に示すよ
うな経路上のn番目のパネル2を中心としたパネル枚数
n+2mの正方形の範囲内に、他の人を検知しているパ
ネル2があるかどうかについて確認する。すなわち、制
御部14は、経路上のn番目のパネル2の座標が(i,
j)とすると、座標(i−m,j−m)(i−m,j+
m)(i+m,j+m)(i+m,j−m)のパネル2
を頂点とする正方形の範囲内に、他の人を検知している
パネル2があるかどうかについて確認する。以下、図5
に示すような範囲を確認範囲という。
【0028】なお、かかる確認範囲を特定するパネル枚
数mは、制御部14に予め設定された数である。図5の
例では、パネル枚数mは「2」と設定されている。従っ
て、図5の例では、制御部14は、n番目のパネル2を
中心としたパネル枚数n+4の正方形の確認範囲内に他
の人がいるかどうかを確認する。
【0029】このように、被案内者の近くに他の人がい
るかどうかを確認するのは、複数の被案内者が近くにい
る場合、各被案内者に対して経路を指示する発光部22
の点灯が、どの被案内者に対しての点灯であるかが解り
にくくなるからである。従って、被案内者の近くにいる
かどうかの判断対象となる「他の人」は、目的地案内装
置によって案内されている「他の被案内者」となる。従
って、制御部14は、被案内者が位置するパネル2の近
くで、「他の被案内者」に対して経路の案内を行ってい
ない場合は、被案内者以外の他の人を検知部21に検知
させないか、または検知部21が被案内者以外の他の人
を検知しても判断対象としないように構成してもよい。
【0030】しかし、目的地案内装置によって案内され
ていない被案内者以外の単なる歩行者であっても、被案
内者の近くにいると、被案内者とぶつかってしまうなど
の危険性もある。このような危険を未然に回避するため
に、制御部14は、単なる歩行者についても被案内者の
近くにいる「他の人」に含めて判断対象とするように構
成してもよい。
【0031】上記の確認の結果、被案内者の近くに他の
人(任意の人数)がいる場合は、制御部14は、被案内
者と他の人(ここでは他の被案内者)のどちらに優先権
があるかを判定する(ステップS5)。ここでいう優先
権とは、目的地案内装置によって優先的に案内される権
利のことをいう。
【0032】制御部14による被案内者の優先権の有無
の判定は、例えば次のように行われる。制御部14は、
乱数で無作為に1名を選択し、選択した人に対して優先
権を与える。または、制御部14は、経路上の先にいる
人に対して優先権を与える。または、制御部14は、進
む速度が速い人に優先権を与える。または、制御部14
は、目的地までの距離が遠い人に優先権を与える。そし
て、このように優先権が与えられた人が被案内者であれ
ば、制御部14は、被案内者に優先権有りと判断する。
逆に、優先権が与えられた人が被案内者でなければ、制
御部14は、被案内者に優先権無しと判断する。
【0033】制御部14は、被案内者に優先権有りと判
断した場合、ステップS6の処理に移行する。この場
合、被案内者は、他の被案内者より先に案内されて進む
ことができる。一方、制御部14は、被案内者に優先権
無しと判断した場合は、ステップS4の処理に戻る。こ
の場合、被案内者は、他の被案内者より先に進むことが
できない。被案内者は、図5に示したような確認範囲内
に他の人がいなくなるか、または優先権を獲得するま
で、不特定時間待機することになる。ちなみに、制御部
14は、被案内者の待機中、行先を示すパネル2の発光
部22を点灯させず、被案内者が現在立っている位置の
パネル2の発光部22を所定の点滅タイミングT1で点
滅させる。
【0034】ステップS4の処理における確認の結果、
被案内者の近くに他の人がいない場合、すなわち経路上
のn番目のパネル2を中心とした確認範囲内のパネル2
が他の人を検知していない場合は、制御部14は、ステ
ップS6の処理に移行する。また、上記したように、ス
テップS5の処理において被案内者に優先権有りと判断
した場合も、制御部14は、ステップS6の処理に移行
する。
【0035】制御部14は、被案内者のパネル通過枚数
nに「1」を加える(ステップS6)。次に、制御部1
4は、経路上のn番目のパネル2が目的地のパネル2で
あるかどうか、すなわち経路上のn番目のパネル2が経
路情報の最終のパネル2であるかどうかを判断する(ス
テップS7)。経路上のn番目のパネル2が目的地のパ
ネル2である場合は、制御部14は、目的地であること
を示すように、経路上のn番目のパネル2の発光部22
を所定の点滅タイミングT2で点滅させる(ステップS
8)。なお、目的地であることを示す所定の点滅タイミ
ングT2は、上記した待機中であることを示す点滅タイ
ミングT1とは異なるタイミングである。以上により、
制御部14は、被案内者を目的地まで案内したことにな
るので、処理を終了する。
【0036】経路上のn番目のパネル2が目的地のパネ
ル2でない場合は、制御部14は、目的地の経路である
ことを被案内者に示すように、経路上のn番目のパネル
2の発光部22を点灯(すなわち発光)させる(ステッ
プS9)。そして、制御部14は、経路上のn番目のパ
ネル2の検知部21が被案内者を検知したかどうかにつ
いて確認する(ステップS10)。
【0037】制御部14は、経路上のn番目のパネル2
の検知部21が被案内者を検知したことを検知信号によ
って認識すると、そのn番目のパネル2の発光部22を
消灯させて(ステップS11)、ステップS4の処理に
戻る。そして、制御部14は、再び、被案内者の近くに
他の人がいるかどうか(ステップS4)、場合によって
被案内者に優先権があるかどうか(ステップS5)の判
定処理を行う。
【0038】制御部14は、経路上のn番目のパネル2
の検知部21が被案内者を検知しない場合、さらに、一
定時間内に経路上のn番目のパネル2の検知部21が被
案内者を検知したかどうかについて確認する(ステップ
S12)。すなわち、制御部14は、経路上のn番目の
パネル2の検知部21が被案内者を検知するまで、一定
時間待機状態となる。
【0039】制御部14は、一定時間内に経路上のn番
目のパネル2の検知部21が被案内者を検知したことを
検知信号によって認識すると、そのn番目のパネル2の
発光部22を消灯させて(ステップS11)、ステップ
S4の処理に戻る。そして、制御部14は、再び、被案
内者の近くに他の人がいるかどうか(ステップS4)、
場合によって被案内者に優先権があるかどうか(ステッ
プS5)の判定処理を行う。
【0040】制御部14は、一定時間内に経路上のn番
目のパネル2の検知部21が被案内者を検知したことを
認識できない場合、被案内者を検知できなかったこと、
すなわち被案内者が経路から外れたことを記録し(ステ
ップS13)、処理を終了する。なお、制御部14は、
経路から外れた被案内者の歩行軌跡を検知部21からの
検知信号によって認識し、そのような歩行軌跡を記録す
るようにしてもよい。
【0041】以上のように、本実施の形態では、対象エ
リアの床面に、検知部21及び発光部22を備えた複数
のパネル2を配置しておく。そして、データ処理部1の
経路算出部12は、目的地入力部11から入力された目
的地の情報及び配置情報格納部13に格納された配置情
報に基づいて、目的地までの経路を算出する。データ処
理部1の制御部14は、被案内者が位置するパネル2の
一つ先の経路上のパネル2の発光部22を点灯させる。
そして、点灯したパネル2の位置に被案内者がきたこと
を検知部21が検知すると、制御部14は、点灯したパ
ネル2の一つ先の経路上のパネル2の発光部22を点灯
させる。
【0042】このような構成によれば、本目的地案内装
置を博物館などの開かれた空間(場所)で利用すること
が可能となる。なお、本目的地案内装置は、複数の通路
があるような閉じられた空間(場所)でも当然に適用さ
れ得る。また、本目的地案内装置では、被案内者に「案
内端末」「IDカード」などの特定の機器や媒体を所持
させることなく、被案内者を目的地まで確実に案内する
ことができる。従って、被案内者は目的地まで自然な歩
行が可能となる。また被案内者に特定の機器などを持た
せる必要がないため、多くの人が利用する場合でも、安
価に実現することが可能となる。
【0043】また、本実施の形態では、発光部22が点
灯しているパネル2の位置に被案内者がきたことを検知
部21が検知すると、点灯したパネル2の発光部22を
消灯させる。このような構成によって、直ちにパネル2
の発光部22が点灯可能となって、他の被案内者に対す
る経路案内指示を行うことができる。
【0044】また、本実施の形態では、被案内者が目的
地に到着した場合、当該目的地のパネル2の発光部22
を点滅させる。このような構成によって、被案内者に目
的地に到着したことを明確に知らせることができる。
【0045】また、本実施の形態では、制御部14は、
被案内者の近くに他の人がいるかどうかを確認し、他の
人がいる場合、だれが優先権を持っているかについて判
定する。このような構成によって、複数の被案内者に対
する経路案内指示を示す発光部22の点灯が、どの被案
内者に対しての点灯であるかが解りにくくなるのを防ぐ
ことができるとともに、人同士の衝突などの危険を未然
に回避することもできる。
【0046】また、本実施の形態では、一定時間内に、
点灯したパネル2の位置に被案内者がきたことを検知部
21が検知しなかった場合、制御部14がそのことを記
録する。このような構成によって、被案内者が入口のデ
ータ処理部1で設定された経路から外れたことを記録し
ておくことができるため、立入禁止エリアの侵入の監視
などのセキュリティ機能として利用することもできる。
【0047】なお、本実施の形態の説明では、対象エリ
アの歩行可能な場所の床面の全面に、検知部21及び発
光部22を備えたパネル2が隙間なく配置されていた。
しかし、このような構成に限らず、特定の経路上のパネ
ルにだけパネル2が配置されてもよく、また所定間隔を
おいてメッシュ(網の目)状に配置されてもよい。
【0048】また、ステップS4の処理における被案内
者の近くに他の人がいるかどうかの確認範囲は、図5に
示したような正方形の範囲とされていた。しかし、この
ような範囲に限られず、例えば長方形等の範囲でもよ
い。また、確認範囲を経路上のパネル2に限定してもよ
い。例えばn番目のパネル2の経路上の前後のパネル枚
数mの範囲、すなわち経路上のn−m番目のパネル2か
らn+m番目のパネル2までの範囲であってもよい。こ
のような確認範囲は、目的地案内装置が設置される場所
や対象エリア内の歩行者の人数などに応じて適宜変更さ
れ得る。
【0049】また、ステップS9の処理において、制御
部14は、被案内者のいる位置の一つ先のパネル2の発
光部22を点灯させていた。しかし、このような構成に
限らず、制御部14は、所定パネル枚数先のパネル2の
発光部22を点灯させてもよい。この場合、制御部14
は、ステップS6の処理で、例えばnに「2」を加える
ことにより(n=n+2)、被案内者のいる位置の二つ
先のパネル2の発光部22を点灯させることができる。
【0050】また、ステップS10またはステップS1
2の処理において、n番目のパネル2の検知部21が被
案内者でない人(歩行者)を検知した場合でも、制御部
14は、その検知部21が被案内者を検知したと認識し
てしまう。従って、制御部14は、発光部22を消灯さ
せて(ステップS11)、ステップS4の処理に移行し
てしまう。しかし、この場合でも、n番目のパネル2
が、被案内者の遠くまで離れてしまうわけではないの
で、被案内者はn番目のパネル2に直ぐに追いつくこと
ができると考えられる。
【0051】また、ステップS11の処理において、発
光部22を消灯させるタイミングは、検知部21が被案
内者を検知すると直ちに、あるいは所定時間経過後など
でもよい。また、被案内者に対して待機中や目的地への
到着を知らせるために、所定の点滅タイミングT1,T
2で発光部22を点滅させていたが、このような構成に
限らず、例えば異なる色で発光させて通知するような構
成でもよい。
【0052】また、現に被案内者を案内している経路上
のパネル2及びそのパネル2の付近のパネル2の検知部
21だけが、歩行者を検知するようにしてもよい。ま
た、対象エリア内の全てのパネル2の検知部21が、歩
行者を検知するようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明では、被案内者に
よって入口で入力された目的地の情報に基づいて、当該
目的地までの経路を算出し、床面に配置された被案内者
が位置する経路指示手段の先の経路上の経路指示手段を
点灯させ、点灯した経路指示手段の位置に被案内者がき
たことを検知すると、点灯した経路指示手段の先の経路
上の経路指示手段を点灯させる。このような構成によれ
ば、開かれた空間で、被案内者に特定の機器や媒体を所
持させることなく、被案内者を目的地まで案内すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の目的地案内装置の構成を示す外観図
である。
【図2】 本発明の目的地案内装置の内部構成を示すブ
ロック図である。
【図3】 本発明の目的地案内装置における複数のパネ
ルの配置を示す鳥瞰図である。
【図4】 本発明の目的地案内装置の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図5】 被案内者の近くに人がいるかどうかの確認範
囲を示す図である。
【符号の説明】
1 データ処理部 11 目的地入力部(目的地入力手段) 12 経路算出部(経路算出手段) 13 配置情報格納部 14 制御部(案内制御手段) 2,2−11・・・2−ij・・・ パネル(経路指示
手段) 21,21−11・・・21−ij・・・ 検知部(検
知手段) 22,22−11・・・22−ij・・・ 発光部(点
灯手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被案内者によって入口で入力された目的
    地の情報に基づいて、当該目的地までの経路を算出し、 床面に配置された前記被案内者が位置する経路指示手段
    の先の前記経路上の経路指示手段を点灯させ、 点灯した前記経路指示手段の位置に前記被案内者がきた
    ことを検知すると、点灯した前記経路指示手段の先の前
    記経路上の経路指示手段を点灯させることを特徴とする
    目的地案内方法。
  2. 【請求項2】 点灯した経路指示手段の位置に被案内者
    がきたことを検知すると、点灯した前記経路指示手段を
    消灯させることを特徴とする請求項1記載の目的地案内
    方法。
  3. 【請求項3】 被案内者が目的地に到着した場合、当該
    目的地の経路指示手段を点滅させることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の目的地案内方法。
  4. 【請求項4】 被案内者の近くに他の人がいるかどうか
    を確認し、前記被案内者の近くに他の人がいる場合、前
    記被案内者と前記他の人のいずれに、優先的に案内され
    る優先権があるかを判定することを特徴とする請求項1
    から請求項3のうちのいずれか1項記載の目的地案内方
    法。
  5. 【請求項5】 一定時間内に、点灯した経路指示手段の
    位置に被案内者がきたことを検知しなかった場合、その
    ことを記録することを特徴とする請求項1から請求項4
    のうちのいずれか1項記載の目的地案内方法。
  6. 【請求項6】 所定エリア内の床面の所定位置に複数配
    置され、それぞれ被案内者を検知する検知手段及び点灯
    手段を有する複数の経路指示手段と、 前記被案内者によって前記所定エリア内の入口で指定さ
    れた目的地を入力する目的地入力手段と、 入力された前記目的地の情報に基づいて、前記目的地ま
    での経路を算出する経路算出手段と、 前記被案内者が位置する経路指示手段の先の前記経路上
    の経路指示手段の前記点灯手段を点灯させ、点灯した前
    記経路指示手段の位置に前記被案内者がきたことを前記
    検知手段が検知すると、点灯した前記経路指示手段の先
    の前記経路上の経路指示手段の前記点灯手段を点灯させ
    る案内制御手段とを備えたことを特徴とする目的地案内
    装置。
  7. 【請求項7】 案内制御手段は、点灯した経路指示手段
    の位置に被案内者がきたことを検知手段が検知すると、
    点灯した前記経路指示手段の点灯手段を消灯させること
    を特徴とする請求項6記載の目的地案内装置。
  8. 【請求項8】 案内制御手段は、被案内者が目的地に到
    着した場合、当該目的地の経路指示手段の点灯手段を点
    滅させることを特徴とする請求項6または請求項7記載
    の目的地案内装置。
  9. 【請求項9】 案内制御手段は、被案内者の近くに他の
    人がいるかどうかを確認し、前記被案内者の近くに他の
    人がいる場合、前記被案内者と前記他の人のいずれに、
    優先的に案内される優先権があるかを判定することを特
    徴とする請求項6から請求項8のうちのいずれか1項記
    載の目的地案内装置。
  10. 【請求項10】 案内制御手段は、一定時間内に、点灯
    した経路指示手段の位置に被案内者がきたことを検知手
    段が検知しなかった場合、そのことを記録することを特
    徴とする請求項6から請求項9のうちのいずれか1項記
    載の目的地案内装置。
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