JP2003306570A - 熱可塑性樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂発泡体及びその製造方法

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Hiroyuki Kawahigashi
宏至 川東
Toshitaka Kanai
俊孝 金井
Shinko Sano
真弘 佐野
Shigeru Oyama
茂 大山
Atsushi Kurokawa
敦 黒川
Hiroshi Saito
拓 斎藤
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Idemitsu Technofine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細で均一な発泡セルを有する熱可塑性樹脂
発泡体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂100重量部と天然有機物
充填剤2〜100重量部を含む熱可塑性樹脂組成物に、
高圧下、超臨界状流体を含浸させた後、温度及び/又は
圧力を下げて発泡させて得られる熱可塑性樹脂発泡体及
びその製造方法。熱可塑性樹脂に、天然有機物充填剤を
配合することにより、発泡成形時に、超臨界状流体が、
熱可塑性樹脂内に均一に分散するため、発泡セルが微細
で均一な、熱可塑性樹脂発泡体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂発泡
体に関し、特に、天然有機物充填剤を配合してなる熱可
塑性樹脂発泡体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂発泡体は、住宅、自動車、航空機の
壁紙等の内装材、鞄靴雑貨分野における人工皮革材、ま
た、吸着材、フィルター等に使用されている。樹脂発泡
体を製造する方法として、フロン、ブタン等のガス発泡
による方法、化学発泡剤添加による方法、水添加による
方法がある。しかし、これらの方法は以下のような問題
を有していた。 1.微細な発泡体が得られない。 2.発泡剤により環境が汚染される。 3.可燃性ガスを用いる場合、設備を防爆構造とする必
要がある。 4.十分軽量な発泡体が得られない。 上記の問題を解決する方法として、超臨界状流体を利用
した発泡方法(マイクロセルラー発泡方法)が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、厚肉シート状
の樹脂成形物に超臨界状流体を、短時間で均一かつ多量
に含浸させることは難しく、発泡しないか、たとえ発泡
しても発泡倍率が小さく、発泡セルの分布が不均一にな
りがちであった。また、射出成形機や押出成形機のシリ
ンダーに超臨界状流体を供給して発泡させる場合も同様
な問題があった。本発明は上記課題に鑑み、微細で均一
な発泡セルを有する熱可塑性樹脂発泡体及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明者らは、天然有機充填剤を配合した樹脂組成物
を、超臨界状流体を利用して発泡させると、発泡セルが
緻密で均一に分布する発泡体が得られることを見出し、
本発明を完成させた。
【0005】本発明の第一の態様によれば、熱可塑性樹
脂100重量部と天然有機物充填剤2〜100重量部を
含む熱可塑性樹脂組成物を、マイクロセルラー発泡方法
により発泡させてなる熱可塑性樹脂発泡体が提供され
る。
【0006】本発明の第二の態様によれば、熱可塑性樹
脂100重量部と天然有機物充填剤2〜100重量部を
含み、発泡セルの最大粒径が200μm以下、独立発泡
セルが発泡部の50容積%より多い熱可塑性樹脂発泡体
が提供される。
【0007】好ましくは、天然有機物充填剤は、2重量
部以上、50重量部未満である。好ましくは、熱可塑性
樹脂は、ポリオレフィン系樹脂又はポリオレフィン系エ
ラストマーである。好ましくは、天然有機物充填剤は、
シルク、セルロース、コラーゲン、ウール、ケラチン、
麻、綿、キチン、キトサン、卵殻膜、ベタイン、茶粉又
は竹粉である。好ましくは、天然有機物充填剤の平均粒
径は、100μm以下である。
【0008】本発明の第三の態様によれば、熱可塑性樹
脂100重量部と天然有機物充填剤2〜100重量部を
含む熱可塑性樹脂組成物に、高圧下超臨界状流体を含浸
させた後、温度及び/又は圧力を下げて発泡させる熱可
塑性樹脂発泡体の製造方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の態様】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の熱可塑性樹脂発泡体は、熱可塑性樹脂及
び天然有機充填剤を含む熱可塑性樹脂組成物を、マイク
ロセルラー発泡方法により発泡させた発泡体である。熱
可塑性樹脂は、特に限定されないが、例えばポリスチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレン(HDPE、LDP
E、LLDPE、ULDPE、VLDPE)等のポリオ
レフィン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、アイオノマー等のポリオレフィン系エラ
ストマー、エチレンプロピレンラバー(EPR)や、メ
タロセン触媒で重合した、密度0.850〜0.920
g/cmのポリエチレンのようなオレフィン系エラス
トマー、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル
ポリアミド等がある。この中で、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共
重合体、アイオノマーが好ましい。
【0010】天然有機充填剤は、特に限定されないが、
白色又は皮革色の調色に適していることから、シルク、
セルロース、コラーゲン、ウール、ケラチン、麻、綿、
キチン、キトサン、卵殻膜、ベタイン、茶粉又は竹粉等
が好ましい。特に好ましくは、シルク、ウール、卵殻膜
である。天然有機充填剤の形状は、特に限定はなく、板
状、粉末状又は繊維状でよい。好ましくは、粉末状であ
る。粉末状である場合、平均粒径は、好ましくは100
μm以下である。より好ましくは100μm〜10n
m、より好ましくは100nm〜30μm、特に好まし
くは2μm〜10μmである。平均粒径が10nm未満
である場合は2次凝集が激しく、分散が困難となり、平
均粒径が100μmを超える場合は十分に均一な発泡セ
ルが得られないため、機械強度が低下する恐れがある。
繊維状である場合は、その繊維径は、好ましくは2nm
〜20μm、特に好ましくは10nm〜10μmであ
る。繊維径が2nm未満では、絡み合いにより分散が困
難であり、繊維径が20μmを超えると機械強度が低下
する恐れがある。天然有機充填剤の配合量は、上記熱可
塑性樹脂100重量部に対して2重量部〜100重量
部、好ましくは2〜50重量部、特に好ましくは5〜4
5重量部である。2重量部未満では、十分に発泡せず、
100重量部を超える場合は、ガス抜けが発生し、均一
な発泡セルの発泡体ができず、また軟質の発泡体が得ら
れない。
【0011】また、本発明は、熱可塑性樹脂と天然有機
物充填剤を含み、発泡セルの最大粒径が200μm以
下、独立発泡セルが、発泡部の50容積%より多い発泡
体である。独立発泡セル部が50容積%より多いこと
で、発泡体に適度な弾性があり、触感がよくなる。熱可
塑性樹脂発泡体の、発泡セルの最大セル径は、好ましく
は100μm以下、より好ましくは70μm以下であ
る。最大セル径が200μmより大きい場合は発泡体の
機械的強度が低下する恐れがある。熱可塑性樹脂が、例
えば、超低密度ポリエチレンや超超低密度ポリエチレン
(密度0.830〜0.920g/cm)のような軟
質ポリエチレン、EPRのようなオレフィン系エラスト
マーの場合は、発泡セル径は非常に小さく緻密になり、
最大セル径は20μm以下になり、大概の場合は10μ
m以下になる。発泡倍率は、好ましくは1.2倍以上、
より好ましくは1.3倍以上である。
【0012】熱可塑性樹脂発泡体には、熱可塑性樹脂の
溶融張力を調整し、発泡体の発泡セルの大きさを制御す
るために、溶融張力調整剤を添加してもよい。溶融張力
調整剤としては以下のものがある。 (1)分岐鎖構造を有する熱可塑性樹脂 熱可塑性樹脂に分岐鎖構造を有する熱可塑性樹脂を使用
してもよいが、通常の直鎖タイプの熱可塑性樹脂に分岐
鎖構造を有する熱可塑性樹脂を適宜配合してもよい。分
岐剤としては、熱可塑性樹脂分子の基本骨格と同一又は
類似の骨格からなり3官能以上の反応基を有していれば
良い。例えば、ポリスチレンであれば、トリビニルベン
ゼン等の分岐剤が挙げられ、これらを0.1〜5重量%
程度含むスチレンモノマーを重合して得られた重合体が
使用でき、ポリカーボネートであれば、分岐剤としては
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン
が好適に用いることができる。 (2)高分子量アクリル系樹脂 熱可塑性樹脂の分子構造中に分岐構造を有するもの以外
に、高分子量アクリル系樹脂を添加して同様の高溶融張
力を発現させることができる。高分子量アクリル系樹脂
の重量平均分子量としては30万以上が好ましく、20
0万以上がより好ましい。三菱レーヨン(株)社製P5
30A,P551A等が適用できる。 (3)ポリテトラフルオロエチレン 溶融張力が向上するフィブリル形成能を有するものが好
適である。 (4)ポリテトラフルオロエチレン含有複合粉体 三菱レーヨン(株)社製A3000等を用いることがで
きる。上記(1)〜(4)をそれぞれ単独で使用しても
良く、又は混合して使用してもよい。溶融張力調整剤の
添加量としては上記熱可塑性樹脂、用途、要求特性に応
じて適宜選定すればよいが、好ましくは0.1〜10重
量%、より好ましくは1〜5重量%である。添加量が
0.1重量%未満では、十分な溶融張力が得られないた
め、発泡形態を制御できなくなり、10重量%を超える
と、発泡が不均一となり好ましくない。
【0013】また、本発明の目的を損なわない範囲で、
難燃剤、難燃助剤(例えば三酸化アンチモン、アンチモ
ン酸ナトリウム等)、核剤(例えばステアリン酸ナトリ
ウム、エチレン−アクリル酸ナトリウム共重合体等)、
安定剤(例えばリン酸エステル、亜リン酸エステル
等)、酸化防止剤(例えばヒンダードフェノール系化合
物等)、光安定剤、着色剤、滑剤、離型剤、帯電防止
剤、防カビ剤、抗菌剤等を配合してもよく、また少量の
ゴム等を添加してもよい。
【0014】続いて、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法に
ついて説明する。熱可塑性樹脂発泡体は、上記の熱可塑
性樹脂、天然有機充填剤を含む熱可塑性樹脂組成物、又
はこの組成物を予め溶融混練し、成形したものを、マイ
クロセルラー発泡して製造できる。ここでマイクロセル
ラー発泡方法とは、超臨界状流体を発泡剤として使用す
る発泡方法をいう。具体的には、高圧下、固体状態又は
溶融状態で超臨界状流体を含浸させた後、温度及び/又
は圧力を下げて発泡させる。
【0015】超臨界状流体とは、臨界温度および臨界圧
力を超えた温度および圧力下の流体をいう。超臨界状態
では、ガスの密度が急激に上昇し、気体とも液体ともつ
かない流体の状態となる。尚、本発明において、超臨界
状流体は亜臨界流体を含む。超臨界状流体は、上記熱可
塑性樹脂組成物に溶け込むことができかつ不活性であれ
ば特に限定はされないが、安全性、コスト等の面から二
酸化炭素や窒素又はこれらの混合ガスが好ましい。
【0016】超臨界状流体を使用して発泡体を作製する
には、超臨界状流体を射出成形機、押出成形機、オート
クレーブ等の内部に供給して、熱可塑性樹脂組成物に溶
解・含浸する。射出成形機又は押出成形機を用いる場合
は、超臨界状流体を熱可塑性樹脂組成物の溶融混練時に
供給して含浸させることができる。オートクレーブを用
いる場合は、予め成形した熱可塑性樹脂組成物をオート
クレーブ内に置いて超臨界状流体を含浸させることがで
きる。また、超臨界状流体を加圧又は減圧した状態で注
入する方法や、液体状態の不活性ガスをプランジャーポ
ンプ等で注入する方法もある。
【0017】超臨界状流体を含浸させる場合の圧力は、
含浸させる超臨界状流体の臨界圧以上を必須とする。例
えば、二酸化炭素では、臨界圧力が7.4MPa、臨界
温度が31℃であり、窒素では、臨界圧力が3.4MP
a、臨界温度が−147℃である。含浸圧力は、より含
浸速度を向上させるために、好ましくは15MPa以
上、さらに好ましくは20MPa以上である。
【0018】熱可塑性樹脂組成物に超臨界状流体を含浸
させた後、温度及び/又は圧力を下げることにより超臨
界状態を解除させて発泡させる。通常は、圧力を常圧ま
で下げる。例えば、熱可塑性樹脂組成物が可塑化してい
る温度で、系内の圧力を下げることにより、超臨界状流
体を膨張させて発泡体を得る。具体的には、賦形した成
形体に、オートクレーブ内で超臨界状流体を浸透させた
場合は、オートクレーブから出して常温常圧下に放置す
ればよい。押出成形の場合は、超臨界状流体を浸透させ
た樹脂組成物を、ロール間に押出す際に、ロール温度、
ロール圧を調整して、温度、圧力とも下げて臨界条件か
ら外れるようにすればよい。また、射出成形機を用いる
場合は、超臨界状流体を含浸させた熱可塑性樹脂組成物
を金型内に充填させると、温度、圧力がともに下がって
超臨界状態が解除する。シート成形物以外の型物の成形
については、射出成形機を適用することにより製造でき
る。
【0019】本発明の熱可塑性樹脂発泡体は、天然有機
充填材の効果により、軽量で、発泡セルが微細で、均質
な樹脂発泡体となる。さらに、天然有機充填材を含むた
め、感触がよく、吸放湿性がよい。よって、具体的には
壁紙、内装材、家具、車両内装材、椅子、シート、鞄、
雑貨等に好適に使用できる。また、フロンガス、化学発
泡剤又は可燃ガスを使用しないため、環境を汚染しない
で発泡体を製造することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例によって限定されるものではない。な
お、各例で得られた樹脂成形体の評価は下記の通りであ
る。 (1)密度:JIS K 7222に従い測定した。
尚、スキン層がある場合は、スキン層も含めた密度を測
定した。 (2)最大発泡セル径:走査型電子顕微鏡により、倍率
100倍で観察し、撮影した写真で確認できる、最大セ
ルの長径の値を測定した。 (3)発泡倍率:発泡前の密度を発泡後の密度で除して
求めた。
【0021】実施例1 設定温度200℃の混練ロールを使用して、ポリプロピ
レン(出光石油化学製、出光ポリプロF740N;MI
=7g/10分)100重量部に平均粒径5μmのシル
ク粉(出光テクノファイン(株)製、出光プロテインパ
ウダーK−SF)5重量部を配合し、厚さ約300μm
のシートを作製した。内容積100ccのオートクレー
ブに、30mm角の上記シートを入れ、二酸化炭素をオ
ートクレーブ内に圧力20MPaで供給し、超臨界状流
体状態にして、温度80℃で1時間含浸させた。その
後、オートクレーブ内の圧力を大気圧まで急速に減圧し
発泡体を作製した。この発泡体の密度は0.45g/c
、発泡倍率は2倍であった。また、最大発泡セル径
は約70μmで、すべて独立発泡セルであった。この発
泡体の割断面の倍率100倍における電子顕微鏡写真を
図1に示す。尚、以下に示す図2〜5の、100μmの
スケールは、図1と同じである。
【0022】実施例2 シルク粉の配合量が18重量部である以外は、実施例1
と同じ方法により、厚さ約500μmのシートを作製し
た。このシートを実施例1と同じ方法により発泡体を作
製した。この発泡体の密度は0.71g/cm、発泡
倍率は1.4倍であった。また、最大発泡セル径は約6
0μmで、すべて独立発泡セルであった。この発泡体の
割断面の倍率100倍における電子顕微鏡写真を図2に
示す。
【0023】実施例3 設定温度200℃の混練ロールを使用して、熱可塑性エ
ラストマー(ダウ・ケミカル社製、ENGAGE EG
8100)100重量部に、実施例1と同じシルク粉1
1重量部を配合し、厚さ450μmのシートを作製し
た。このシートを実施例1と同じ方法により、発泡体を
作製した。この発泡体の密度は0.62g/cm、発
泡倍率は1.4倍であった。最大発泡セル径は約15μ
mで、すべて独立発泡セルであった。この発泡体の割断
面の倍率100倍における電子顕微鏡写真を図3に示
す。
【0024】実施例4 実施例1と同じシルク粉2重量部を配合した他は、実施
例3と同じ条件で発泡体を作製した。この発泡体の密度
は0.65g/cm、発泡倍率は1.3倍であった。
最大発泡セル径は約15μmで、すべて独立発泡セルで
あった。この発泡体の割断面の倍率100倍における電
子顕微鏡写真を図4に示す。
【0025】比較例1 シルク粉を配合しない他は、実施例1と同じ方法によ
り、厚さ約400μmのシート状の熱可塑性樹脂組成物
成形品を作製した。このシートを実施例1と同じ方法に
より発泡体を作製した。この場合、発泡はほとんど起こ
らなかった。この発泡体の割断面の倍率100倍におけ
る電子顕微鏡写真を図5に示す。この結果、熱可塑性樹
脂に配合した天然有機物充填剤が、発泡セルの形成に有
効に作用していることが確認できた。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、微細で均一な発泡セル
を有する熱可塑性樹脂発泡体及びその製造方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製した発泡体の割断面の倍率10
0倍における電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例2で作製した発泡体の割断面の倍率10
0倍における電子顕微鏡写真である。
【図3】実施例3で作製した発泡体の割断面の倍率10
0倍における電子顕微鏡写真である。
【図4】実施例4で作製した発泡体の割断面の倍率10
0倍における電子顕微鏡写真である。
【図5】比較例1で作製した発泡体の割断面の倍率10
0倍における電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 真弘 千葉県袖ヶ浦市上泉1660番地 (72)発明者 大山 茂 千葉県袖ヶ浦市上泉1660番地 (72)発明者 黒川 敦 東京都小金井市中町2−24−16 東京農工 大学内 (72)発明者 斎藤 拓 東京都小金井市中町2−24−16 東京農工 大学内 Fターム(参考) 4F074 AA02 AA03 AA04 AA16 AA17 AA20 AA22 AA23 AA25 AA31N AA32 AA39 AA48 AE01 AG01 BA32 BA33 BA86 CA22 CA24 CC10X CC34X DA02 DA03 DA12 DA32 DA35 DA39 DA43 DA45 DA59

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部と天然有機物
    充填剤2〜100重量部を含む熱可塑性樹脂組成物を、
    マイクロセルラー発泡方法により発泡させてなる熱可塑
    性樹脂発泡体。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂100重量部と天然有機物
    充填剤2〜100重量部を含み、発泡セルの最大粒径が
    200μm以下、独立発泡セルが発泡部の50容積%よ
    り多い熱可塑性樹脂発泡体。
  3. 【請求項3】 前記天然有機物充填剤が、2重量部以
    上、50重量部未満である請求項1又は2に記載の熱可
    塑性樹脂発泡体。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系
    樹脂又はポリオレフィン系エラストマーである請求項1
    〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂発泡体。
  5. 【請求項5】 前記天然有機物充填剤が、シルク、セル
    ロース、コラーゲン、ウール、ケラチン、麻、綿、キチ
    ン、キトサン、卵殻膜、ベタイン、茶粉又は竹粉である
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂発泡
    体。
  6. 【請求項6】 前記天然有機物充填剤の平均粒径が、1
    00μm以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載
    の熱可塑性樹脂発泡体。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂100重量部と天然有機物
    充填剤2〜100重量部を含む熱可塑性樹脂組成物に、
    高圧下超臨界状流体を含浸させた後、温度及び/又は圧
    力を下げて発泡させる熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
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