JP2003305886A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003305886A JP2002115879A JP2002115879A JP2003305886A JP 2003305886 A JP2003305886 A JP 2003305886A JP 2002115879 A JP2002115879 A JP 2002115879A JP 2002115879 A JP2002115879 A JP 2002115879A JP 2003305886 A JP2003305886 A JP 2003305886A
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俊夫 内貴
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザビームの描画開始タイミングの調整
を,少数の部品でかつ高精度に行うことができる画像形
成装置を提供すること。 【解決手段】 画像形成装置は,レーザビームL1,L
2,L3,L4を射出する。そして,レーザビームをS
OSセンサ6により検知し,レーザビームL1のみの受
光タイミングを使用する。そして,同期部31では,S
OS信号30−L1の入力に同期して,主走査方向の解
像度に対応したクロック信号32を出力する。カウンタ
部33では,各レーザビームに対応する画像領域信号3
4−L1,34−L2,34−L3,34−L4を遅延
値Aに相当するクロック数ずつずらして出力する。すな
わち,1つのレーザビームの受光タイミングと遅延値と
を基に,他のレーザビームの描画開始タイミングを調整
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,画像を形成する画
像形成装置に関する。さらに詳細には,複数の光ビーム
を用いて光走査する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来,画像形成装置のプリントヘッドに
は,複数のレーザビームを射出することができるレーザ
アレイ装置を備え,複数のラインへの書き込みを1回の
走査で行うようにしているものがある。また,レーザア
レイ装置を,副走査方向の解像度に対応する角度に回転
させることにより,副走査方向の解像度を調整する技術
が知られている(特開平9−251137号公報)。こ
のような画像形成装置では,ドットの感光体上での主走
査方向の位置ずれを防止するために,レーザビームごと
に描画開始タイミングや遅延素子の微調整等が行われて
いる。
【0003】このレーザビームの描画開始タイミングの
調整は,図9に示すような回路により行われる。なお,
図9の回路は,4つの発光素子を有するレーザアレイ装
置のためのものである。まず,各発光素子から発せられ
たレーザビームL1,L2,L3,L4が,感光体上に
照射される前に走査開始タイミング検出センサ(以下,
「SOSセンサ」とする)10により検知される。そし
て,それぞれのレーザビームに対応した走査開始信号
(以下,「SOS信号」とする)40−L1,40−L
2,40−L3,40−L4がそれぞれに対応した同期
部41−L1,41−L2,41−L3,41−L4に
送られる。次に,各同期部により,各発光素子の描画の
ための点滅の基準となるクロック信号42−L1,42
−L2,42−L3,42−L4がそれぞれに対応した
カウンタ部43−L1,43−L2,43−L3,43
−L4に送られる。各カウンタ部ではクロック信号がカ
ウントされ,所定値となった時点で画像領域信号44−
L1,44−L2,44−L3,44−L4が出力され
る。すなわち,レーザビームごとのSOS信号に基づい
て,各画像領域信号をそれぞれ異なるタイミングで出力
することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前記し
た従来の画像形成装置では以下のような問題があった。
すなわち,レーザビームの描画開始タイミングの調整を
行うためには,レーザアレイ装置から射出されるすべて
のレーザビームを検知する必要がある。さらには,同期
部およびカウンタ部をレーザビームごとに設ける必要が
ある。このため,レーザビームの描画開始タイミングの
調整を行うための回路構成が複雑になるとともに画像形
成装置自体が高価になってしまう。
【0005】本発明は,前記した従来の画像形成装置が
有する問題点を解決するためになされたものである。す
なわちその課題とするところは,レーザビームの描画開
始タイミングの調整を,少数の部品でかつ高精度に行う
ことができる画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題の解決を目的と
してなされた画像形成装置は,複数の光ビームを主走査
方向に走査させて画像を形成する画像形成装置であっ
て,複数の発光素子を有する発光アレイと,発光アレイ
の発光素子から射出された光ビームを描画開始前に受光
する受光手段と,受光手段が1つの光ビームを受光した
タイミングを基に,各発光素子の描画開始タイミングを
調整する調整手段とを有することを特徴とするものであ
る。
【0007】この画像形成装置では,複数の発光素子を
有する発光アレイにより,複数のラインへの書き込みが
1回の走査で行われる。また,各発光素子から射出され
た光ビームのうち1つの光ビームが,受光手段により描
画開始前に検知される。そして,検知された光ビームの
受光タイミングを基に,調整手段により各発光素子の描
画開始タイミングが調整される。すなわち,1つの光ビ
ームを基に,他の光ビームの描画開始タイミングが調整
されるのである。このため,光ビームごとに描画開始タ
イミングを調整するための回路を設ける必要がない。よ
って,画像形成装置を少数の部品で安価に提供すること
ができる。
【0008】また,この画像形成装置において,各発光
素子の描画のための点滅の基準となる共通クロック信号
を発生する同期手段を有し,主走査方向の解像度がD
(ドット・パー・インチ,以下,「dpi」とする)で
副走査方向の解像度がF(同)であるとき,A=(α×
√(P2−((25.4/F)/β)2))/(25.4
/D)なる式により計算される数値Aが,自然数に対し
て±0.1以内の範囲内にあり,調整手段は,各発光素
子による描画を,数値Aに相当するクロック数ずつずら
して開始させることとしてもよい。なお,αは光学系の
主走査方向の倍率,βは光学系の副走査方向の倍率,P
は発光アレイにおける発光素子の間隔(mm)をそれぞ
れ表している。また,式中の25.4という値は,1イ
ンチをミリメートル単位に換算した数値である。
【0009】この画像形成装置では,同期手段により,
各発光素子の共通クロック信号を発生させる。また,主
走査方向および副走査方向の解像度と,主走査方向およ
び副走査方向の光学系の倍率と,発光素子間の距離とを
前記の式のように関連付ける。そして,前記の式により
計算された数値を基に,各発光素子の描画開始タイミン
グが調整される。これにより,各発光素子の描画開始タ
イミングを正確に認知することができ,高精度なレーザ
ビームの描画開始タイミングの調整を行うことができ
る。また,各発光素子の描画タイミングは共通のクロッ
ク信号を基に調整しているため,クロック信号は1つで
足りる。
【0010】また,この画像形成装置において,数値A
が自然数に対して±0.1以内の範囲内となるDおよび
Fのセットが2通り以上あることとしてもよい。これに
より,複数の解像度をサポートする画像形成装置におい
ても本発明を適用できる。
【0011】また,この画像形成装置において,調整手
段は受光手段による最先の光ビームの受光タイミングを
調整の基とするとよりよい。これにより,描画開始タイ
ミングの調整をいち早く行うことができ,受光手段を描
画開始位置のすぐ近くに配置することができる。よっ
て,画像形成装置の小型化を図ることができる。
【0012】また,本発明の別の画像形成装置は,複数
の光ビームを主走査方向に走査させて画像を形成する画
像形成装置であって,複数の発光素子を有する発光アレ
イと,発光アレイの発光素子から射出された光ビームを
描画開始前に受光する受光手段と,受光手段が受光した
タイミングを基に,各発光素子の描画開始タイミングを
調整する調整手段と,各発光素子の描画のための点滅の
基準となる共通クロック信号を発生する同期手段とを有
し,主走査方向の解像度がD(dpi)で副走査方向の
解像度がF(同)であるとき, A=(α×√(P2−((25.4/F)/β)2))/
(25.4/D) なる式により計算される数値Aが,自然数に対して±
0.1以内の範囲内にあり,数値Aが自然数に対して±
0.1以内の範囲内となるDおよびFのセットが2通り
以上あり,調整手段は,各発光素子による描画を,数値
Aに相当するクロック数ずつずらして開始させることを
特徴とするものである。なお,αは光学系の主走査方向
の倍率,βは光学系の副走査方向の倍率,Pは発光アレ
イにおける発光素子の間隔(mm)をそれぞれ表してい
る。この画像形成装置では,解像度が異なった場合であ
っても,各発光素子の描画開始タイミングを共通の1つ
のクロック信号によって調整することができる。このた
め,画像形成装置を少数の部品で安価に提供することが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下,本発明に係る画像形成装置
を具体化した実施の形態について図面に基づいて説明す
る。本形態は,レーザプリンタに本発明を適用したもの
である。
【0014】本形態のレーザプリンタは,図1に示すよ
うに,レーザアレイ装置1と,コリメータレンズ2と,
ポリゴンミラー3と,fθレンズ4と,感光体5と,S
OSセンサ6と,反射ミラー7とを備えている。
【0015】また,レーザアレイ装置1は,図2に示す
ように4つの発光素子E1,E2,E3,E4を有して
いる。また,各発光素子は,等間隔Pに1列に配置され
ている。各発光素子は,それぞれに対応した発光信号に
より発光する。さらに,レーザアレイ装置1は,ステッ
ピングモータ13により,左右に回転することが可能で
ある。
【0016】次に,本形態のレーザプリンタの動作につ
いて説明する。まず,レーザアレイ装置1の発光素子E
1,E2,E3,E4から発せられる4つの発散光は,
コリメータレンズ2により平行な4つのレーザビームL
1,L2,L3,L4になる。各レーザビームは,ポリ
ゴンミラー3に照射され,当該ポリゴンミラー3により
偏向される。偏向された各レーザビームは,fθレンズ
4を介して感光体5上に照射される。
【0017】また,感光体5は,各レーザビームの走査
に同期して回転駆動される。そして,4ライン分の書き
込みが1回の走査で行われる。これにより,画像データ
に対応した露光が行われ,静電潜像が感光体5に形成さ
れる。そして,この静電潜像上にトナーが付着され,当
該トナー像が記録紙に転写される。
【0018】また,ポリゴンミラー3により偏向された
各レーザビームは,感光体5上に照射される前に,反射
ミラー7上に照射されたときにSOSセンサ6に導かれ
る。これにより,各レーザビームの受光タイミングが検
出される。なお,本形態のレーザプリンタでは,レーザ
ビームL1の受光タイミングのみが使用される。
【0019】次に,各レーザビームを射出するタイミン
グの調整について説明する。本形態のレーザプリンタの
同期回路は,図3に示すように同期部31と,カウンタ
部33と,遅延値記憶部22と,メモリ部35−L1,
35−L2,35−L3,35−L4と,レーザドライ
ブ部37−L1,37−L2,37−L3,37−L4
とを有している。なお,メモリ部35−L1,35−L
2,35−L3,35−L4およびレーザドライブ部3
7−L1,37−L2,37−L3,37−L4は,そ
れぞれレーザビームL1,L2,L3,L4に対応して
いる。
【0020】同期部31は,主走査方向の解像度に対応
したクロック信号32を出力するものである。カウンタ
部33は,クロック信号32をカウントし,画像領域信
号34−L1,34−L2,34−L3,34−L4を
出力するものである。各メモリ部は,それぞれに対応し
た画像データ36−L1,36−L2,36−L3,3
6−L4を出力するものである。各レーザドライブ部
は,画像データに従いそれぞれに対応した発光素子を制
御するものである。なお,画像領域信号34−L1,3
4−L2,34−L3,34−L4および画像データ3
6−L1,36−L2,36−L3,36−L4は,そ
れぞれレーザビームL1,L2,L3,L4に対応して
いる。
【0021】次に,図3の同期回路の動作について説明
する。まず,SOSセンサ6によりレーザビームL1が
検知され,レーザビームL1の受光タイミングを基にS
OS信号30−L1が同期部31に送られる。次に,同
期部31では,SOS信号30−L1の入力に同期し
て,クロック信号32がカウンタ部33に送られる。次
に,カウンタ部33では,入力されたクロック信号32
がカウントされ,当該カウント値が所定値となった時点
で画像領域信号34−L1がメモリ部35−L1に送ら
れる。また,遅延値記憶部22から遅延値Aが読み出さ
れる。なお,遅延値Aについては後述する。
【0022】次に,画像領域信号34−L1が送られて
からのクロック信号32がカウントされる。そして,当
該カウント値が遅延値Aになった時点で,画像領域信号
34−L2がメモリ部35−L2に送られる。さらに,
画像領域信号34−L2が送られてからのクロック信号
32がカウントされ,当該カウント値が遅延値Aになっ
た時点で,画像領域信号34−L3がメモリ部35−L
3に送られる。さらに,画像領域信号34−L3が送ら
れてからのクロック信号32がカウントされ,遅延値A
になった時点で,画像領域信号34−L4がメモリ部3
4−L4に送られる。
【0023】また,各メモリ部では,画像領域信号の入
力に同期して,それぞれに対応した画像データが各レー
ザドライブ部に送られる。そして,各レーザドライブ部
では,入力された画像データに従いそれぞれに対応した
発光素子の制御が行われる。これにより,レーザビーム
L1の受光タイミングを基に,その他のレーザビームの
描画開始タイミングを制御することができる。
【0024】次に,遅延値Aについて詳説する。遅延値
Aは,次の式(1)で求められる。 A=(α×√(P2−((25.4/F)/β)2))/(25.4/D)(1) 式(1)中のPは隣接する発光素子間の間隔(単位:m
m)である。αは光学系の主走査方向の倍率(以下,
「主走査倍率」とする)である。βは光学系の副走査方
向の倍率(以下,「副走査倍率」とする)である。Dは
主走査方向の解像度(単位:dpi,以下,「主走査解
像度」とする)である。Fは副走査方向の解像度(以
下,「副走査解像度」とする)である。なお,式(1)
により計算される遅延値Aは,自然数に対して±0.1
の範囲内にある。また,式(1)中の25.4という値
は,1インチをミリメートル単位に換算した数値であ
る。
【0025】次に,式(1)の根拠について,図4を用
いて説明する。図4では,横方向が主走査方向であり,
縦方向が副走査方向である。また,図4中の上図はレー
ザアレイ装置1の発光素子の位置関係を示している。一
方,下図は感光体5上のレーザビームの位置関係を示し
ている。なお,図4では,説明の便宜のため2つの発光
素子E1,E2のみを記載している。まず,感光体5上
(下図)のレーザビームL1,L2間の間隔の副走査方
向成分Y’は,副走査方向のドット間隔に相当する(2
5.4/F)mmである。そして,レーザアレイ装置1
(上図)の発光素子E1,E2間の間隔の副走査方向成
分Yは,光学系の副走査倍率がβであることから((2
5.4/F)/β)mmである。一方,感光体5上(下
図)のレーザビームL1,L2間の間隔の主走査方向成
分X’を,主走査方向のドット間隔のA倍に相当する
(A×(25.4/D))mmとする。この場合に,レ
ーザアレイ装置1(上図)の発光素子E1,E2間の間
隔の主走査方向成分Xは,光学系の主走査倍率がαであ
ることから(A×(25.4/D)/α)mmとなる。
このX,Y,および発光素子の間隔Pの関係は,次の式
(2)で表される。 P2=X2+Y2 (2)
【0026】この式(2)に対してこれまで求めた値を
代入すると,次の式(3)が導かれる。 P2=(A×(25.4/D)/α)2+((25.4/F)/β)2 (3) この式(3)をAについて解くと式(1)となるのであ
る。この数値Aは,レーザビームL1,L2間の間隔の
主走査方向成分が,主走査方向の何ドット分に相当する
かを表している。そして,当該数値Aは,光学系の倍率
(α,β)と,発光素子の間隔(P)と,解像度(D,
F)とによって決定される。
【0027】次に,レーザビームを射出するタイミング
について,図5を用いて具体的に説明する。図5も図4
と同様に,上図がレーザアレイ装置1を表しており,下
図が感光体5を表している。ここで,主走査解像度Dを
600dpi,副走査解像度Fを600dpi,発光素
子の間隔Pを14μm,主走査倍率αを16.000
倍,副走査倍率βを4.619倍とする。この場合に
は,式(1)により遅延値Aは4である。また,ドット
間隔が42.3μm(25.4mm/600ドット)と
なるため,各レーザビーム間の間隔の副走査方向成分
Y’は42.3μm,主走査方向成分X’は169.3
3μm(遅延値4×42.3μm)となる。そして,各
発光素子間の間隔の副走査方向成分Yは9.159μm
(42.3μm/4.169倍),主走査方向成分Xは
10.575μm(169.33μm/16.000
倍)となる。
【0028】この場合の画像領域信号34−L2は,図
6に示すように,画像領域信号34−L1に対してクロ
ック信号32を4カウントする時間分遅延して出力され
る。さらに,発光素子E1−E2間と発光素子E2−E
3間とは等間隔Pであるため,画像領域信号34−L3
も画像領域信号34−L2に対してクロック信号32を
4カウントする時間分遅延して出力される。さらに,発
光素子E1−E2間と発光素子E3−E4間とも等間隔
Pであるため,画像領域信号34−L4も画像領域信号
34−L3に対してクロック信号32を4カウントする
時間分遅延して出力される。すなわち,基準ビームであ
るレーザビームL1の受光タイミングと遅延値Aとによ
り,その他のレーザビームに対応する画像領域信号の出
力タイミングを制御することができる。
【0029】次に,前述の例の解像度を600dpiか
ら1200dpiに切り換えた場合について,図7を用
いて説明する。この場合には,ドット間隔が42.3μ
m(25.4mm/600ドット)から21.17μm
(25.4mm/1200ドット)に変化するため,レ
ーザアレイ装置1を当該解像度に適合するように回転さ
せる。すなわち,副走査方向のレーザビーム間隔Yが狭
くなる方向に回転させ,図7中の上図に示す状態で停止
させる。そして,主走査解像度Dを1200dpi,副
走査解像度Fを1200dpiとした場合には,式
(1)により遅延値Aは10である。また,各レーザビ
ーム間の間隔の副走査方向成分Y’は21.17μm,
主走査方向成分X’は211.67μm(遅延値10×
21.17μm)となる。そして,各発光素子間の間隔
の副走査方向成分Yは4.581μm(21.17μm
/4.169倍),主走査方向成分Xは13.229μ
m(211.67μm/16.000倍)となる。
【0030】この場合の画像領域信号34−L2は,図
8に示すように画像領域信号34−L1に対してクロッ
ク信号32を10カウントする時間分遅延して出力され
る。さらに,画像領域信号34−L3は,画像領域信号
34−L2に対してクロック信号32を10カウントす
る時間分遅延して出力される。さらに,画像領域信号3
4−L4は,画像領域信号34−L3に対してクロック
信号32を10カウントする時間分遅延して出力され
る。すなわち,複数の解像度をサポートするレーザプリ
ンタであっても,遅延値AおよびレーザビームL1の受
光タイミングの使用だけで画像領域信号の出力タイミン
グを制御することができる。
【0031】以上詳細に説明したように本形態のレーザ
プリンタは,複数の発光素子を有するレーザアレイ装置
1により,複数のラインへの書き込みを1回の走査で行
うこととしている。また,レーザビームを射出するタイ
ミングの調整として,レーザビームL1のみの受光タイ
ミングを使用している。そして,同期部31およびカウ
ンタ部33では,レーザビームL1のSOS信号30−
L1を基に,画像領域信号34−L1,34−L2,3
4−L3,34−L4を出力することとしている。さら
には,光学系の倍率(α,β)と,発光素子の間隔
(P)と,解像度(D,F)とによって決定される遅延
値Aを基に,各画像領域信号の出力タイミングを調整す
ることとしている。すなわち,1つのレーザビームの受
光タイミングと遅延値Aとにより,他のレーザビームの
描画開始タイミングを調整することとしている。このた
め,同期部およびカウンタ部は1つで足りる。また,1
つのクロック信号32を基にすべてのレーザビームの描
画開始タイミングを調整しているため,クロック信号を
共用することができる。よって,レーザビームの描画開
始タイミングの調整を,少数の部品でかつ高精度に行う
ことができる画像形成装置が実現されている。
【0032】また,解像度が600dpiの場合と12
00dpiの場合とを切り換えるときは,遅延値を変え
ることにより実現している。すなわち,解像度を変えた
場合であっても,遅延値Aが自然数に対して±0.1以
内の範囲内となるように光学系の倍率(α,β)と,発
光素子の間隔(P)と,解像度(D,F)とが設定され
ているならば,一つのレーザビームの受光タイミングに
より他のレーザビームの描画開始タイミングを調整する
ことができる。これにより,複数の解像度をサポートす
る画像形成装置であっても,レーザビームの描画開始タ
イミングの調整を,少数の部品でかつ高精度に行うこと
ができる。
【0033】また,受光タイミングが使用されるレーザ
ビームは,最先に描画が開始されるレーザビームL1と
している。すなわち,基準となるレーザビームの受光後
すぐに当該レーザビームの描画を開始することができ,
受光タイミングから描画開始タイミングまでのインター
バルが短い。このため,感光体5と反射板7との距離が
短く,画像形成装置の小型化が実現されている。
【0034】なお,本実施の形態は単なる例示にすぎ
ず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本
発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良,変形が可能である。例えば,実施の形態のレーザア
レイ装置1は,4つの発光素子を備えているがこれに限
定するものではない。すなわち,2つ以上の発光素子を
有し,複数のラインを1回の走査で行うことができるも
のであれば適用できる。
【0035】また,レーザプリンタに限定するものでは
ない。すなわち,複数の光ビームを同時に走査する光走
査装置を有しているものであれば適用可能である。例え
ば,複写機,FAX等にも適用できる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば,レーザビームの描画開始タイミングの調整を,
少数の部品でかつ高精度に行うことができる画像形成装
置が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における画像形成装置のプリントヘ
ッドに関する機器構成を示す図である。
【図2】実施の形態における画像形成装置のレーザアレ
イ装置を示す図である。
【図3】実施の形態における同期回路の構成図である。
【図4】実施の形態におけるレーザアレイと感光体上の
レーザビームとの位置関係を示す図である。
【図5】実施の形態におけるレーザアレイと感光体上の
レーザビームとの位置関係を示す図(600dpi時)
である。
【図6】実施の形態における主走査タイミングを示す図
(600dpi時)である。
【図7】実施の形態におけるレーザアレイと感光体上の
レーザビームとの位置関係を示す図(1200dpi
時)である。
【図8】実施の形態における主走査タイミングを示す図
(1200dpi時)である。
【図9】従来の形態における同期回路の構成図である。
【符号の説明】
1 レーザアレイ装置 3 ポリゴンミラー 5 感光体 6 SOSセンサ 31 同期部 33 カウンタ部 E1,E2,E3,E4 発光素子 L1,L2,L3,L4 レーザビーム
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/23 103 H04N 1/04 104A (72)発明者 大林 誠 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 内貴 俊夫 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 浜田 孝利 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2C362 AA16 BA68 BA89 BB29 BB38 2H045 BA23 BA33 CA73 CA88 CA98 CA99 DA02 5C072 AA03 BA04 BA16 BA20 HA02 HA06 HA13 HB08 HB11 HB13 UA14 5C074 AA11 BB17 CC22 CC26 DD11 DD14 DD15 EE02 EE04 EE06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ビームを主走査方向に走査させ
    て画像を形成する画像形成装置において,複数の発光素
    子を有する発光アレイと,前記発光アレイの発光素子か
    ら射出された光ビームを描画開始前に受光する受光手段
    と,前記受光手段が1つの光ビームを受光したタイミン
    グを基に,各発光素子の描画開始タイミングを調整する
    調整手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する画像形成装置におい
    て,前記各発光素子の描画のための点滅の基準となる共
    通クロック信号を発生する同期手段を有し,主走査方向
    の解像度がD(ドット・パー・インチ)で副走査方向の
    解像度がF(同)であるとき, A=(α×√(P2−((25.4/F)/β)2))/
    (25.4/D) なる式により計算される数値Aが,自然数に対して±
    0.1以内の範囲内にあり,前記調整手段は,各発光素
    子による描画を,数値Aに相当するクロック数ずつずら
    して開始させることを特徴とする画像形成装置。 α:光学系の主走査方向の倍率 β:光学系の副走査方向の倍率 P:発光アレイにおける発光素子の間隔(mm)
  3. 【請求項3】 請求項2に記載する画像形成装置におい
    て,数値Aが自然数に対して±0.1以内の範囲内とな
    るDおよびFのセットが2通り以上あることを特徴とす
    る画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    つに記載する画像形成装置において,前記調整手段は,
    前記受光手段による最先の光ビームの受光タイミングを
    調整の基とすることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 複数の光ビームを主走査方向に走査させ
    て画像を形成する画像形成装置において,複数の発光素
    子を有する発光アレイと,前記発光アレイの発光素子か
    ら射出された光ビームを描画開始前に受光する受光手段
    と,前記受光手段が受光したタイミングを基に,各発光
    素子の描画開始タイミングを調整する調整手段と,前記
    各発光素子の描画のための点滅の基準となる共通クロッ
    ク信号を発生する同期手段とを有し,主走査方向の解像
    度がD(ドット・パー・インチ)で副走査方向の解像度
    がF(同)であるとき, A=(α×√(P2−((25.4/F)/β)2))/
    (25.4/D) なる式により計算される数値Aが,自然数に対して±
    0.1以内の範囲内にあり,数値Aが自然数に対して±
    0.1以内の範囲内となるDおよびFのセットが2通り
    以上あり,前記調整手段は,各発光素子による描画を,
    数値Aに相当するクロック数ずつずらして開始させるこ
    とを特徴とする画像形成装置。 α:光学系の主走査方向の倍率 β:光学系の副走査方向の倍率 P:発光アレイにおける発光素子の間隔(mm)
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