JP2003305616A - 動圧軸受における動圧溝の電解加工方法及び電解加工装置 - Google Patents

動圧軸受における動圧溝の電解加工方法及び電解加工装置

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JP2003305616A
JP2003305616A JP2002112580A JP2002112580A JP2003305616A JP 2003305616 A JP2003305616 A JP 2003305616A JP 2002112580 A JP2002112580 A JP 2002112580A JP 2002112580 A JP2002112580 A JP 2002112580A JP 2003305616 A JP2003305616 A JP 2003305616A
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electrode
groove
machining
bearing
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Takahiro Hirakawa
孝宏 平川
Shiyuuichi Muramatsu
週市 村松
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Nidec Corp
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    • F16C17/102Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure
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    • F16C33/14Special methods of manufacture; Running-in

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 単一の動圧軸受構成部材(被加工物)に複数
個所の動圧発生溝を形成する際に、各動圧発生溝に対応
した電極部を一体化して設備や加工時間の無駄を省くよ
うにした上で、各動圧発生溝に対する加工条件を個々に
調整可能とし得る動圧軸受における動圧溝の電解加工方
法及び電解加工装置を提供する。 【解決手段】 動圧軸受の軸受構成部材における一つ又
は複数の軸受面に複数の動圧溝を電解加工によって所定
溝形状に形成する。各動圧溝に対応した溝形状の電極面
72a、72b、73aを有する動圧溝の数と同じかそ
れより少ない複数の電極部72,73をこの電極部相互
間を電気的に絶縁した状態で一体化し、軸受構成部材と
各電極部それぞれとの間に個別に制御可能な電解加工用
電源を供給して各動圧溝をそれぞれ形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧軸受の動圧面
に形成される動圧溝を、電解加工によって所定の溝形状
に加工するようにした電解加工方法及び電解加工装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク等の記録ディスク駆動装
置は、記録ディスクと同心に配置された回転駆動用のス
ピンドルモータを装置内に有している。このスピンドル
モータは、主に、電機子コイルを有するステータが固定
された静止部材と、ステータに対向するロータマグネッ
トが固定された回転部材と、回転部材を静止部材に回転
自在に支持する軸受機構とから構成されている。
【0003】軸受機構としては、高速化及び低振動(騒
音)を目的に流体動圧軸受が採用されている。流体動圧
軸受は、シャフトとスリーブの間の微小間隙に配置され
たオイル等の潤滑流体と、対向面に形成された動圧発生
用溝とからなるラジアル・スラスト軸受部とから構成さ
れている。
【0004】具体的な構成として、特開2000−13
4881号公報や特開2002−017063号公報等
に開示された動圧軸受を使用したハードディスクドライ
ブ用のスピンドルモータがある。
【0005】図2はこの種スピンドルモータ1の概略構
成を模式的に示す縦断面図である。このスピンドルモー
タ1は記録ディスク駆動用スピンドルモータであり、ハ
ードディスク等の記録ディスク駆動装置の一部を構成し
ている。なお、以下の説明では便宜上図2の上下方向を
「軸線上下方向」とするが、スピンドルモータ1の実際
の取り付け状態における方向を限定するものではない。
【0006】図2において、このスピンドルモータ1
は、主に、静止部材2と、回転部材3と、回転部材3を
静止部材2に回転自在に支持するための軸受機構4とを
備えている。スピンドルモータ1は、さらに、静止部材
2に固定されたステータコアとそれに巻かれたコイルか
らなるステータ6と、回転部材3に固定されたロータマ
グネット7を備えており、両部材によって、回転部材3
に対して回転力を与えるための磁気回路部が構成されて
いる。
【0007】静止部材2は、ブラケット10と、このブ
ラケット10の中央開口内に固定されたスリーブ11と
から構成されている。より詳細には、ブラケット10の
中央開口縁に軸線方向上側に延びる筒部10aが形成さ
れ、その内周面にスリーブ11の外周面が嵌合されてい
る。また筒部10aの外周面には、ステータ6が固定さ
れている。
【0008】スリーブ11は、円筒状の部材であり、そ
の略中央部には、ラジアル内周面51とその下部に連続
する下部内周面52とからなる貫通孔53が軸線方向に
貫通して形成されている。スリーブ11の下部内周面5
2は、貫通孔53の下端において段部54を形成してい
る。段部54は、ラジアル内周面51より大径であり、
貫通孔53回りで軸線方向下側を向くスラスト面55と
下部内周面54とを有している。
【0009】スリーブ11の貫通孔53の下端にはスラ
ストカバー12が固定されており、スラストカバー12
は貫通孔53の下端を閉鎖している。スラストカバー1
2の軸線方向上側面の外周側は、スリーブ11のスラス
ト面55に対して軸線方向に対向するスラスト面12a
となっている。
【0010】回転部材3は、スリーブ11に対して軸受
機構4を介して回転自在に支持された部材であって、外
周部に記録ディスクが載置されるロータハブ14と、ロ
ータハブ14の内周側に位置し、軸受機構4を介してス
リーブ11に軸支されるシャフト15とを備えている。
ロータハブ14の筒状部の内周面には、接着等の手段に
よってロータマグネット7が固定されている。ロータマ
グネット7はステータ6に半径方向に微小間隙をもって
対向している。そして、ステータ6に通電することによ
り、ステータ6とロータマグネット7との電磁相互作用
により、回転部材3にトルクが作用する。
【0011】シャフト15は、円柱形状のシャフト本体
45と、その下端に嵌合されたスラストプレート46と
から構成されている。シャフト15のシャフト本体45
の軸線方向上側端部は、ロータハブ14の中心孔内に嵌
合され固定されている。
【0012】スラストプレート46は、シャフト本体4
5の下端の外周面から半径方向外側に突設する環状かつ
円板状の部材であり、シャフト本体45のフランジを構
成している。スラストプレート46の上側スラスト面は
スリーブ11のスラスト面55に微少間隙を介して対向
し、スラストプレート46の下側スラスト面はスラスト
カバー12のスラスト面12aに微少間隙を介して対向
している。
【0013】軸受機構4は、回転部材3を静止部材2に
対して、より具体的には、ロータハブ14及びシャフト
15をスリーブ11に対して潤滑油8を介して回転自在
に支持するための流体動圧軸受である。軸受機構4は、
第1及び第2ラジアル軸受部21,22と、第1及び第
2スラスト軸受部23,24とを有している。
【0014】スリーブ11のラジアル内周面51は、シ
ャフト15のシャフト本体45の外周面との間に潤滑油
8が保持されるラジアル微小間隙を確保するように対向
している。ラジアル内周面51には、潤滑油8中に動圧
を発生するための周方向に配列された複数本のヘリング
ボーン状動圧発生用溝25,26が軸線方向に並んで形
成されている。このように、スリーブ11のラジアル内
周面51と、シャフト15のシャフト本体45の外周面
と、その間の潤滑油8とによって、第1及び第2ラジア
ル軸受部21,22が軸線方向に並んで構成されてい
る。
【0015】スリーブ11のスラスト面55には、シャ
フト15の回転にともない潤滑油8中に動圧を発生する
ための複数本のヘリングボーン状動圧発生用溝27が周
方向に配列される状態で形成されており、スリーブ11
のスラスト面55とスラストプレート46の上側スラス
ト面とその間の潤滑油8によって、第1スラスト軸受部
23が形成されている。
【0016】スラストカバー12のスラスト面12aに
は、シャフト15の回転にともない潤滑流体中に動圧を
発生するための複数本のヘリングボーン状動圧発生用溝
28が周方向に配列される状態で形成されており、スラ
ストプレート46の下側スラスト面とスラストカバー1
2のスラスト面12aとその間の潤滑油8によって、第
2スラスト軸受部24が形成されている。なお、図2で
は、各動圧発生溝25、26,27、28を便宜上くの
字の形で象徴的に示しているが、実際には、上述したよ
うに各面51、51、55、12aに形成されている。
【0017】このような構成の動圧軸受スピンドルモー
タにおいては、ステ一タ6のコイルに通電することによ
り、ステータ6の回転磁界とロータマグネット7の多極
磁界との電磁相互作用により回転トルクが発生し、ロー
タハブ14、シャフト15及び回転負荷(記録ディス
ク)を含む回転部材が回転する。この回転時、シャフト
15とスリーブ11との間に形成された第1及び第2ラ
ジアル軸受部21,22により回転部材のラジアル負荷
が支持され、スラストプレート46とスリーブ11及び
スラストカバー12とのそれぞれの間に形成された第1
及び第2スラスト軸受部23,24により回転部材のス
ラスト荷重が支持される。
【0018】ところで、上述した各動圧発生溝の溝加工
に際しては、特公平3−68768号に示されるような
転造加工や、特開平9−192932号に示されるよう
な電解加工等が知られているが、より複雑・微細な溝形
状を高精度かつ容易に加工することができる点で電解加
工は非常に有利な加工方法である。
【0019】電解加工は、所定の微小溝形状が加工され
る被加工物と、この微小溝形状に対応した形状の電極露
出部を有する電極工具とを互いに近接して対向配置し、
被加工物と電極工具との間に電解液を流動させながら両
者間に電解加工用電源を供給することにより、被加工物
を微小溝形状に対応して溶出させ、微小溝の加工を行う
ものである。
【0020】図2に示したスピンドルモータ1におい
て、スリーブ11を被加工物としてこれに微小溝である
動圧発生溝25,26,27を電解加工にて形成する場
合、各動圧発生溝25,26,27を個々に独立して加
工することも可能であるが、この場合、各動圧発生溝の
加工毎に溝加工治具を交換したり(或いは電極工具を交
換したり)、加工条件を設定する等、多くの手間を要
し、加工工数や時間がかかる不具合が生じる。
【0021】一つの被加工物に対しこれに形成する複数
個所の動圧発生溝を同時加工できれば非常に有利であ
る。図3〜図6は、このような同時加工を可能とした電
解加工用電極工具60を示したものであり、図2に示し
たスピンドルモータ1におけるスリーブ11に対して3
カ所の動圧発生溝25,26,27の同時加工を可能と
したものである。
【0022】この電解加工用電極工具60は、図外の電
解加工用治具に取り付けられる電極ホルダ61に、一対
のラジアル動圧発生溝25,26に対応した溝形状の電
極面62a,62bを有する第1の電極部62と、スラ
スト動圧発生溝27に対応した溝形状の電極面63aを
有する第2の電極部63とを一体に保持して構成されて
いる。電極ホルダ61は、円筒部61a及びフランジ部
61bよりなる絶縁樹脂製のホルダ部本体61Aと、こ
の円筒部61aに外嵌固定されたステンレス等の金属製
取付管部61Bとよりなり、取付管部61Bの外周面を
切削加工等で高精度に仕上げることにより、この種電極
工具60の電解加工用治具に対する取り付け精度が確保
される。
【0023】電極ホルダ61の円筒部61aの内側には
これに貫通するかたちで第2の電極部63が支持されて
いる。第2の電極部63は例えば真鍮よりなり、パイプ
状に形成されており、第2の電極部63のフランジ部6
1bに対応する先端部の外周面が絶縁性モールド樹脂6
3bにより覆われると共に、先端部の端面がスラスト動
圧発生溝27に対応した溝形状のみをモールド樹脂63
bより露出させてスラスト電極面63aとされている
(図4(a)参照)。真鍮等により棒状に形成された第
1の電極部62は、その基部側半分が多少小径とされ、
第2の電極部63の先端部の中空部分に圧入されて一体
に連結され、電気的に接続されている。第2の電極部6
3より突出した第1の電極部62の先端側の半分には、
ラジアル動圧発生溝25,26に対応した溝形状のみを
露出させるように絶縁性モールド樹脂62cが設けられ
ており、これにより一対のラジアル電極面62a,62
bが形成されている(図4(b)参照)。
【0024】第2の電極部63の基部はその一部が電極
ホルダ61のホルダ部本体61Aより突出し、その内側
にねじ孔を形成した端子接続口63cが形成されてお
り、この端子接続口63cにねじ式電極端子64が螺着
されている。電極端子64は電解加工用電源装置の負極
に接続される。
【0025】ホルダ部本体61Aのフランジ部61bの
内周部分には環状凹部61dが形成され、第2の電極部
63の先端部外周面のモールド樹脂63b表面との間に
環状通路65が形成されており、これがフランジ部61
bの外周面に開口するよう形成された電解液供給口66
に連通されている。ホルダ部本体61Aのフランジ部6
1bより先端側にはノズル状筒部67が延設され、この
筒部67の内周面と第1の電極部63の先端部外周面の
モールド樹脂63b表面との間に電解液供給用環状間隙
68が形成されており、電解液供給口66より供給され
た電解液が環状通路に65に案内され、これが環状間隙
68を通って各電極面63a,62b,62aに順に供
給される。
【0026】図6は、上述した電極工具60を用いて前
記スリーブ11に動圧発生溝25,26,27を電解加
工にて形成する状態を示している。すなわち、スリーブ
11単体を図2の状態とは上下反転させた状態で電解加
工装置の所定位置に保持し、この上方において昇降自在
に支持した治具に前記電極工具60を固定し、治具を下
降させて第1の電極部62をスリーブ11の貫通孔53
のラジアル内周面51に挿通させ、一対のラジアル電極
面62a,62bをラジアル内周面51の所定位置に対
向させると共に、第2の電極部63の先端部をスリーブ
11の下部内周面52に嵌挿し、第2の電極部63の端
面であるスラスト電極面63aをスラスト面55に対向
させる。この時、電極工具60の各電極面62a,62
b及び63aはスリーブ11のラジアル内周面51及び
スラスト面55に対して僅かな間隙(例えば50〜80
μm)を介して対向している。
【0027】電解加工動作に先だって、電解液供給口6
6より電解液(例えば硝酸ナトリウム(約20重量%)
溶液)が供給され、この電解液がノズル状筒部67と第
2の電極部63との隙間から流出し、スリーブ11の下
部内周面52と第2の電極部63との隙間を通り、スラ
スト面55とスラスト電極面63aとの隙間、ラジアル
内周面51とラジアル電極面62bとの隙間、及びラジ
アル内周面51とラジアル電極面62aとの隙間に順に
流動し、スリーブ11外に排出される。このように電解
液を流動させた状態において、正極及び負極がそれぞれ
スリーブ11及び電極端子64に接続された電解加工用
電源装置をオンして電力を供給すると(例えば10Vの
パルス電圧を数秒)、スリーブ11の各面51,51,
55と電極面62a,62b,63aとの間の電位差に
基づいてスリーブ11の各面が電極面に対応した溝形状
に溶出し、動圧発生溝25,26,27が溝加工され
る。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上述したスリーブ11
に対する溝加工では、スリーブ11に形成すべき動圧発
生溝25,26,27を同時に加工することができ、設
備や加工時間の面で優位性を有するが、以下に記載する
問題がある。
【0029】すなわち、複数個所の溝加工を単一電源を
用いて同時に行うことから、溝加工のための加工条件
(電流、電圧)を各電極面62a,62b,63a毎に
調整することが実質上困難であり、従って任意の動圧発
生溝における溝深さや溝幅を調整することができず、オ
ーバーバーンと呼ばれる浸食状態が部分的に生じるな
ど、結果的に動圧軸受装置としての品質を低下させるこ
とがある。
【0030】一方、この種電解加工では陽極に接続され
た被加工物からの溶出物が電解液中に混入することか
ら、電解液の濃度が変化し、その導電率が低下する。上
述の場合、複数個所の溝加工に際して電解液を各溝加工
部に順に流動させることから、電解液の流動の下流側で
は電解液の導電率が低下した状態で電解加工される傾向
にあり、上流側と下流側とで加工量が異なる不具合があ
り、特に下流側でオーバーバーンが顕著に発生するとい
った問題がある。
【0031】ここで、オーバーバーンとは、図7(a)
に示すように、被加工物を電解加工することによって得
られる溝の溝幅が電極の丘幅より広くなった際の増加分
のことを言う。このオーバーバーンは、上述した電解液
の導電率の低下により顕著に顕れ、図7(b)に示すよ
うに、電極ピッチとオーバーバーンの度合いとによって
は、本来、ワークの溝と溝との間にできる筈の丘部分ま
でが浸食されてしまい、動圧軸受として使用する場合、
十分な圧力が発生せず、剛性が低下する等の問題が発生
する。
【0032】本発明は、このような点に留意してなされ
たものであり、その目的とするところは、単一の動圧軸
受構成部材(被加工物)に複数個所の動圧発生溝を形成
する際に、各動圧発生溝に対応した電極部を一体化して
設備や加工時間の無駄を省くようにした上で、各動圧発
生溝に対する加工条件を個々に調整可能とし得る動圧軸
受における動圧溝の電解加工方法及び電解加工装置を提
供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の動圧軸受における動圧溝の電解加工方法
は、動圧軸受の軸受構成部材における一つ又は複数の軸
受面に複数の動圧溝を電解加工によって所定溝形状に形
成する場合に、各動圧溝に対応した溝形状の電極面を有
する動圧溝の数と同じかそれより少ない複数の電極部を
この電極部相互間を電気的に絶縁した状態で一体化し、
軸受構成部材と各電極部とのそれぞれの間の加工間隙に
電解液を流動させながら、軸受構成部材と各電極部それ
ぞれとの間に個別に制御可能な電解加工用電源を供給し
て各動圧溝をそれぞれ形成することを特徴とするもので
ある。
【0034】この場合、軸受構成部材は、軸の外周面に
対向する円筒状内周面を有し、円筒状内周面に複数のラ
ジアル動圧溝がそれぞれ形成され、複数のラジアル動圧
溝のそれぞれに対応する複数の電極部が互いに電気的に
絶縁されているものとすることができる。
【0035】また、前記電解加工方法において、複数の
電極部にそれぞれ供給される電解加工用電源をそれぞれ
個別に制御することができ、軸受構成部材と各電極部と
のそれぞれの間の各加工間隙には電解液が順に流動さ
れ、電解液の流動の下流側に対応する電極部は、電解液
の流動の上流側に対応する電極部が通電されている時間
帯に対し、電解液が上流側の電極部から下流側の電極部
に流動する時間だけずれた時間帯を除いた時間に通電さ
れるようにするのが望ましい。あるいは、まず電解液の
流動の下流側に対応する電極部への通電を行い、この通
電の終了直前もしくは終了後に、電解液の流動の上流側
に対応する電極部への通電を行うようにしてもよい。
【0036】さらに、前記目的を達成するために、本発
明の動圧軸受における動圧溝の電解加工方法は、軸の外
周面に対向する円筒体の内周面にラジアル動圧溝を、軸
に対し直交したスラスト面に対向する円筒体の端面にス
ラスト動圧溝を、それぞれ電解加工によって所定溝形状
に形成する場合に、円筒体の内周面に挿入されラジアル
動圧溝に対応した溝形状の電極面を有する第1の電極部
と、円筒体の端面に対向しスラスト動圧溝に対応した溝
形状の電極面を有する第2の電極部とを、両者間を電気
的に絶縁した状態で一体化し、円筒体の内周面と第1の
電極部との間のラジアル加工間隙及び円筒体の端面と第
2の電極部との間のスラスト加工間隙に電解液を流動さ
せながら、円筒体と第1の電極部及び第2の電極部との
それぞれの間に個別に制御可能な電解加工用電源を供給
して、ラジアル動圧溝及びスラスト動圧溝を形成するこ
とを特徴とするものである。
【0037】加えて、前記目的を達成するために、本発
明の動圧軸受における動圧溝の電解加工装置は、軸の外
周面に対向する円筒体の内周面にラジアル動圧溝を、軸
に直交して設けられたスラスト面に対向する円筒体の端
面にスラスト動圧溝を、それぞれ電解加工によって所定
溝形状に形成するものであって、絶縁性電極ホルダに、
円筒体の内周面に挿入されラジアル動圧溝に対応した溝
形状の電極面を有する第1の電極部と、円筒体の端面に
対向しスラスト動圧溝に対応した溝形状の電極面を有す
る第2の電極部とを、両者間を電気的に絶縁した状態で
一体的に支持し、両電極部にそれぞれ円筒体との間に電
解加工用電源を供給するための通電端子を設けたことを
特徴とするものである。
【0038】そして、このような電解加工方法及び電解
加工装置において、第1の電極部に円筒体の内周面に挿
入される棒状部分を有するものとし、この棒状部分にお
ける溝形状の電極面を除く外表面を絶縁材で被覆し、棒
状部分の一部に絶縁材を介して環状の第2の電極部を嵌
合固定するものとすることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、図面を参照して説明する。図1は、前記図2で説明
したスピンドルモータにおけるスリーブ11に対して、
3カ所の動圧発生溝25,26,27の加工を可能とし
た電解加工用電極工具70を示したものである。
【0040】この電解加工用電極工具70は、図外の電
解加工用治具に取り付けられる電極ホルダ71に、一対
のラジアル動圧発生溝25,26に対応した溝形状の電
極面72a,72bを有する第1の電極部72と、スラ
スト動圧発生溝27に対応した溝形状の電極面73aを
有する第2の電極部73とを一体に保持して構成されて
いる。電極ホルダ71は、円筒部71a及びフランジ部
71bよりなる絶縁樹脂製のホルダ部本体71Aと、こ
の円筒部71aに外嵌固定されたステンレス等の金属製
取付管部71Bとよりなり、取付管部71Bの外周面を
切削加工等で高精度に仕上げることにより、この種電極
工具70の電解加工用治具に対する取り付け精度が確保
される。
【0041】電極ホルダ71の円筒部71aの内側には
これに貫通するかたちで第1の電極部72が支持されて
いる。第1の電極部72は例えば真鍮製の棒状体よりな
り、円筒部71aに嵌合固定された基部固定部72A
と、これより小径に形成されホルダ71より突出する位
置に電極面72a,72bを間隔を開けて形成した電極
形成部72Bとを備えている。電極形成部72Bの表面
には、絶縁性モールド樹脂72cが電極面72a,72
bを溝形状に露出させるかたちでモールド成形されてお
り、フランジ部71bに対応する電極形成部72Bの基
部側においても、その周面は勿論、基部固定部72Aの
端面までモールド樹脂72cが連続的に形成されてい
る。第1の電極部72の基部はその一部が電極ホルダ7
1のホルダ部本体71Aより突出し、その内側にねじ孔
を形成した端子接続口73dが形成されており、この端
子接続口72dにねじ式の第1の電極端子74Xが螺着
されている。
【0042】第2の電極部73は例えば真鍮により円筒
状に構成され、第1の電極部72の電極形成部72Bの
基部側に前記モールド樹脂72cを介して嵌合固定され
ている。これにより第1電極部72及び第2の電極部7
3はモールド樹脂72cにより互いに電気的に絶縁され
た状態で電極ホルダ71に一体に支持されることにな
る。第2の電極部73はその基部側を除く外周面が絶縁
性モールド樹脂73bにより覆われると共に、先端面が
スラスト動圧発生溝27に対応した溝形状のみをモール
ド樹脂73bより露出させてスラスト電極面73aとさ
れている。第2の電極部73の基部に対応するフランジ
部71bには、これに径方向に貫通するようねじ式の第
2の電極端子74Yが螺着されており、この第2の電極
端子74Yの先端が第2の電極部73の基部露出面に当
接し、電気的に接続されている。
【0043】ホルダ部本体71Aのフランジ部71bの
内周部分には環状凹部71dが形成され、第2の電極部
73の先端部外周面との間に環状通路75が形成されて
おり、これがフランジ部71bの外周面に開口するよう
形成された電解液供給口76に連通されている。ホルダ
部本体71Aのフランジ部71bより先端側にはノズル
状筒部77が延設され、この筒部77の内周面と第1の
電極部73の先端部外周面のモールド樹脂73b表面と
の間に電解液供給用環状間隙78が形成されており、電
解液供給口76より供給された電解液が環状通路に75
に案内され、これが環状間隙78を通って各電極面73
a,72b,72aに順に供給される。
【0044】このような電解加工用電極工具70を用
い、上述したスリーブ11に対して動圧発生溝25,2
5,27を電解加工する場合、図6で説明したのと同様
に、スリーブ11単体を図2の状態とは上下反転させた
状態で電解加工装置の所定位置に保持し、この上方にお
いて昇降自在に支持した治具に前記電極工具60を固定
し、治具を下降させて第1の電極部72をスリーブ11
の貫通孔53のラジアル内周面51に挿通させ、一対の
ラジアル電極面72a,72bをラジアル内周面51の
所定位置に対向させると共に、第2の電極部73の先端
部をスリーブ11の下部内周面52に嵌挿し、第2の電
極部73の端面であるスラスト電極面73aをスラスト
面55に対向させる。
【0045】このとき、電解加工用電源装置の正極をス
リーブ11に接続し、この電解加工用電源装置に設けた
2つの負極(第1負極,第2負極)をそれぞれ電極端子
74X,74Yに接続しておく。電解加工用電源装置
は、正極,第1負極間に供給される電源と、正極,第2
負極間に供給される電源とのそれぞれの供給仕様(パル
ス電圧、パルス電流、パルス幅、供給時間等)が独自に
制御可能であるものとする。或いは、個別に制御可能な
第1,第2の電解加工用電源装置を備え、第1の電源装
置の正極及び負極をそれぞれスリーブ11及び第1の電
極端子74Xに接続し、第2の電源装置の正極及び負極
をそれぞれスリーブ11及び第2の電極端子74Yに接
続する形態でもよい。
【0046】そして、電解液供給口76より電解液(例
えば硝酸ナトリウム(約20重量%)溶液)を供給し、
この電解液をノズル状筒部77と第2の電極部73との
隙間から流出させて、スリーブ11の下部内周面52と
第2の電極部73との隙間から、スラスト面55とスラ
スト電極面73aとの隙間、ラジアル内周面51とラジ
アル電極面72bとの隙間、及びラジアル内周面51と
ラジアル電極面72aとの隙間に順に流動させる。この
ように電解液を流動させた状態において、電解加工用電
源装置を投入して電力を供給し、スリーブ11の各面5
1,51,55と電極面72a,72b,73aとの間
の電位差に基づいてそれぞれスリーブ11の各面を電極
面に対応した溝形状に溶出させ、動圧発生溝25,2
6,27を溝加工する。
【0047】この場合、第1の電極部72と第2の電極
部73とは互いに絶縁され、それぞれの供給電力を個別
に制御することができるため、第1の電極部72の電極
面72a,72bにて形成されるラジアル動圧発生溝2
5,26と、第2の電極部73の電極面73aにて形成
されるスラスト動圧発生溝27とを、その溝深さや溝幅
といった溝形状を独自に制御することが可能となる。
【0048】加えて、第1の電極部72と第2の電極部
73との通電タイミングも独自に調整可能であり、電解
液の流動に合わせた各電極部72,73への通電制御が
実現できる。すなわち、電解液の流動の上流側である第
2の電極部73の電極面73aにおいてスラスト動圧発
生溝27の形成を行った後、この溝形成のための通電時
に電極面73aを流動した電解液が第1の電極部72の
電極面72b及び72aを完全に通過した後に、第1の
電極部72への通電を行って電極面72a、72bにお
いてラジアル動圧発生溝25,26を形成するようにす
る。或いは最初に第1の電極部72への通電を行って電
極面72a、72bにおいてラジアル動圧発生溝25,
26を形成し、その直後に第2の電極部73への通電を
行って電極面73aにおいてスラスト動圧発生溝27を
形成するようにする。こうすれば電解加工により生じた
溶出物が電解液中に混入することにより電解液の導電率
の低下を招いたとしても、この電解液を用いて溝加工す
ることは無く、オーバーバーンの発生を低減することが
可能となる。
【0049】以上、本発明に係る実施形態について説明
したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は
修正が可能である。
【0050】例えば、上記実施形態においては、スリー
ブ11のラジアル内周面51に2つのラジアル動圧発生
溝25,26、スラスト面27に一つのスラスト動圧発
生溝27を形成する場合について説明したが、各面にお
ける動圧発生溝の個所、個数はこれに限られるものでは
ない。また、一つのラジアル内周面51に対して二つの
ラジアル動圧発生溝25,26を形成する場合に、単一
の電極部72を使用したが、各動圧発生溝毎にこれら溝
にそれぞれ対応する電極面を有する電極部を互いに絶縁
して設け、個々に電源を接続するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の動圧軸受
における動圧溝の電解加工方法及び電解加工装置にあっ
ては、動圧軸受の軸受構成部材における一つ又は複数の
軸受面に複数の動圧発生溝を電解加工する場合に、各動
圧溝に対応した電極面を有する複数の電極部を互いに絶
縁した状態で一体化し、これら電極部に個々に電解加工
用電源を供給するようにしたので、各電極部に対する電
源供給を個々に制御することが可能となり、それぞれの
電極面において形成される動圧発生溝を個々に最適状態
に制御することができ、加えて電解液の流動を加味して
電源供給を制御することによって、電解液の導電率の低
下の影響を回避した最適な状態で動圧発生溝を電解加工
することが実現し、オーバーバーンの発生を低減でき
る。この結果、動圧軸受として使用する場合に、得られ
た動圧発生溝により十分な圧力が発生し得、軸受剛性を
高める等、高品質の動圧軸受を得ることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す電解加工用電極工具の
断面図である。
【図2】動圧軸受を採用したスピンドルモータの断面図
である。
【図3】従来の電解加工用電極工具を示し、(a)は正
面図、(b)は側面図である。
【図4】図3の電極工具の電極面を拡大して示したもの
であり、(a)はスラスト側の電極面を示す正面図、
(b)はラジアル側の電極面を示す側面図である。
【図5】図3の電極工具の断面図である。
【図6】図3の電極工具を用いてスリーブを電解溝加工
する場合を示す断面図である。
【図7】(a),(b)はともにオーバーバーンを説明
するための断面図である。
【符号の説明】
11 スリーブ 15 シャフト 25,26 ラジアル動圧発生溝 27 スラスト動圧発生溝 70 電極工具 71 電極ホルダ 72 第1の電極部 72a,72b 電極面 72c モールド樹脂 73 第2の電極部 73a 電極面 73b モールド樹脂 74X,74Y 電極端子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動圧軸受の軸受構成部材における一つ又は
    複数の軸受面に複数の動圧発生溝を電解加工によって所
    定溝形状に形成する動圧軸受における動圧溝の電解加工
    方法であって、 前記各動圧溝に対応した溝形状の電極面を有する前記動
    圧溝の数と同じかそれより少ない複数の電極部を該電極
    部相互間を電気的に絶縁した状態で一体化し、前記軸受
    構成部材と前記各電極部とのそれぞれの間の加工間隙に
    電解液を流動させながら、前記軸受構成部材と前記各電
    極部それぞれとの間に個別に制御可能な電解加工用電源
    を供給して前記各動圧溝をそれぞれ形成することを特徴
    とする動圧軸受における動圧溝の電解加工方法。
  2. 【請求項2】前記軸受構成部材は、軸の外周面に対向す
    る円筒状内周面を有し、前記円筒状内周面に複数のラジ
    アル動圧溝がそれぞれ形成され、前記複数のラジアル動
    圧溝のそれぞれに対応する複数の電極部が互いに電気的
    に絶縁されている請求項1記載の動圧軸受における動圧
    溝の電解加工方法。
  3. 【請求項3】前記複数の電極部にそれぞれ供給される電
    解加工用電源は、それぞれ個別に制御されることを特徴
    とする請求項1又は2記載の動圧軸受における動圧溝の
    電解加工方法。
  4. 【請求項4】前記軸受構成部材と前記各電極部とのそれ
    ぞれの間の各加工間隙には電解液が順に流動され、電解
    液の流動の下流側に対応する電極部は、電解液の流動の
    上流側に対応する電極部が通電されている時間帯に対
    し、前記電解液が前記上流側の電極部から前記下流側の
    電極部に流動する時間だけずれた時間帯を除いた時間に
    通電されることを特徴とする請求項3記載の動圧軸受に
    おける動圧溝の電解加工方法。
  5. 【請求項5】前記軸受構成部材と前記各電極部とのそれ
    ぞれの間の各加工間隙には電解液が順に流動され、まず
    電解液の流動の下流側に対応する電極部への通電が行わ
    れ、この通電の終了直前もしくは終了後に、電解液の流
    動の上流側に対応する電極部への通電が行われることを
    特徴とする請求項3記載の動圧軸受における動圧溝の電
    解加工方法。
  6. 【請求項6】軸の外周面に対向する円筒体の内周面にラ
    ジアル動圧溝を、前記軸に対し直交したスラスト面に対
    向する前記円筒体の端面にスラスト動圧溝を、それぞれ
    電解加工によって所定溝形状に形成する動圧軸受におけ
    る動圧溝の電解加工方法であって、 前記円筒体の内周面に挿入されラジアル動圧溝に対応し
    た溝形状の電極面を有する第1の電極部と、前記円筒体
    の端面に対向しスラスト動圧溝に対応した溝形状の電極
    面を有する第2の電極部とを、両者間を電気的に絶縁し
    た状態で一体化し、前記円筒体の内周面と前記第1の電
    極部との間のラジアル加工間隙及び前記円筒体の端面と
    前記第2の電極部との間のスラスト加工間隙に電解液を
    流動させながら、前記円筒体と前記第1の電極部及び第
    2の電極部とのそれぞれの間に個別に制御可能な電解加
    工用電源を供給して、前記ラジアル動圧溝及び前記スラ
    スト動圧溝を形成することを特徴とする動圧軸受におけ
    る動圧溝の電解加工方法。
  7. 【請求項7】軸の外周面に対向する円筒体の内周面にラ
    ジアル動圧溝を、前記軸に直交して設けられたスラスト
    面に対向する前記円筒体の端面にスラスト動圧溝を、そ
    れぞれ電解加工によって所定溝形状に形成する動圧軸受
    における動圧溝の電解加工装置であって、 絶縁性電極ホルダに、前記円筒体の内周面に挿入されラ
    ジアル動圧溝に対応した溝形状の電極面を有する第1の
    電極部と、前記円筒体の端面に対向しスラスト動圧溝に
    対応した溝形状の電極面を有する第2の電極部とを、両
    者間を電気的に絶縁した状態で一体的に支持し、前記両
    電極部にそれぞれ前記円筒体との間に電解加工用電源を
    供給するための通電端子を設けたことを特徴とする動圧
    軸受における動圧溝の電解加工装置。
  8. 【請求項8】前記第1の電極部は前記円筒体の内周面に
    挿入される棒状部分を有し、この棒状部分における前記
    溝形状の電極面を除く外表面が絶縁材で被覆され、前記
    棒状部分の一部に前記絶縁材を介して環状の第2の電極
    部が嵌合固定されている請求項6又は7記載の動圧軸受
    における動圧溝の電解加工方法及び電解加工装置。
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