JP2003305267A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電源を切断した場合にも遊技の状態を保持す
ることができる遊技機を提供すること。 【解決手段】 RAMの残賞球数カウンタに記憶される
賞球の払出残数は、退避スイッチの押下により、EEP
ROMの第2残賞球数カウンタへ書き込まれて記憶され
(S64)、パチンコ機の電源の切断後においても保持
される。そして、パチンコ機の電源が再投入されると、
残賞球数カウンタへ復帰され(S33)、賞球払出処理
(図6参照)によって払い出される(S51,S5
2)。よって、バックアップ電源や電源切断時に即座に
実行される複雑なバックアップ制御を用いることなく、
未払いの賞球を確実に払い出すことができる。
ることができる遊技機を提供すること。 【解決手段】 RAMの残賞球数カウンタに記憶される
賞球の払出残数は、退避スイッチの押下により、EEP
ROMの第2残賞球数カウンタへ書き込まれて記憶され
(S64)、パチンコ機の電源の切断後においても保持
される。そして、パチンコ機の電源が再投入されると、
残賞球数カウンタへ復帰され(S33)、賞球払出処理
(図6参照)によって払い出される(S51,S5
2)。よって、バックアップ電源や電源切断時に即座に
実行される複雑なバックアップ制御を用いることなく、
未払いの賞球を確実に払い出すことができる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ機やス
ロットマシンなどに代表される遊技機に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】 パチンコ機の遊技の制御は、主に主制
御基板により行われる。この主制御基板には、賞球や貸
し球の払い出し制御を行う払出制御基板や、効果音の出
力制御やランプ又はLEDの点灯制御を行う音声ランプ
制御基板、図柄の変動表示等の表示制御を行う表示用制
御基板などが接続されている。これら各制御基板の制御
は、主に、主制御基板から各制御基板へ送信されるコマ
ンドにより行われる。 【0003】かかるパチンコ機の制御は、常にスムース
に行われるとは限られず、電気的なノイズや機械的なト
ラブルを原因として、遊技の進行に支障を来す場合があ
る。トラブル等が発生した場合には、一旦パチンコ機の
電源を切断してトラブルを解消し、その後、電源を再投
入して遊技を再開させるものもある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、かか
るトラブル等を解消するためにパチンコ機の電源を切断
すると、遊技の状態が消失して、遊技者に重大な損失を
与えてしまうという問題点がある。 【0005】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、電源を切断した場合にも遊技の状
態を保持することができる遊技機を提供することを目的
としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに請求項1記載の遊技機は、遊技の主制御または周辺
制御を行う制御手段を備え、更に、その制御手段によっ
て制御されている状態を記憶する状態記憶手段と、その
状態記憶手段に記憶された状態を第1条件下で記憶する
第2状態記憶手段と、その第2状態記憶手段に記憶され
た状態を第2条件下で前記状態記憶手段へ復帰させる状
態戻し手段とを備え、前記状態記憶手段は、電源の切断
後はデータを保持不能な記憶手段で構成される一方、前
記第2状態記憶手段は、電源の切断後もデータを保持可
能な記憶手段で構成されている。 【0007】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。本実施例で
は、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチン
コ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。
なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用
いることは、当然に可能である。 【0008】図1は、本実施例のパチンコ機Pの遊技盤
の正面図である。遊技盤1の周囲には、球が入賞するこ
とにより所定個数の球が払い出される複数の入賞口2が
設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類
の識別情報としての図柄(特別図柄)などを表示する液
晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す)3が設け
られている。このLCD3の表示画面は縦方向に3分割
されており、3分割された各表示領域において、それぞ
れ上から下へ上下方向にスクロールしながら図柄の変動
表示が行われる。 【0009】LCD3の上方には、表面に「○」と
「×」との普通図柄が表示された2つのLED6a,6
bで構成された普通図柄表示装置6が配設されている。
この普通図柄表示装置6では、遊技領域に打ち込まれた
球がLCD3の両側に配設されたゲート7を通過した場
合に、「○」と「×」とのLED6a,6bを交互に点
灯させる変動表示が行われる。かかる変動表示が「○」
のLED6aで終了した場合には、当たりとなって普通
電動役物4が所定時間(例えば0.5秒)開放される。 【0010】また、LCD3の下方には、図柄作動口
(第1種始動口、普通電動役物)4が設けられており、
球がこの図柄作動口4へ入賞すると、前記したLCD3
の変動表示が開始される。図柄作動口4の下方には、特
定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入
賞口5は、LCD3の変動後の表示結果が予め定められ
た図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たり
となって、球が入賞しやすいように所定時間(例えば、
30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するま
で)開放される入賞口である。 【0011】この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが
設けられており、特定入賞口5の開放中に、球がVゾー
ン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口
5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又
は、特定入賞口5に球が所定個数入賞するまで)開放さ
れる。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回
(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作
の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値が付与さ
れた状態(特別遊技状態)である。 【0012】なお、第3種パチンコ遊技機において所定
の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、L
CD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み
合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間
開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球
がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に
設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。 【0013】図2は、かかるパチンコ機Pの電気的構成
を示したブロック図である。パチンコ機Pの主制御基板
Cには、演算装置である1チップマイコンとしてのMP
U11が搭載されている。このMPU11には、MPU
11により実行される各種の制御プログラムや固定値デ
ータを記憶したROM12と、そのROM12内に記憶
される制御プログラムの実行に当たって各種のデータ等
を一時的に記憶するためのメモリであるRAM13と、
割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回
路が内蔵されている。図3に示すフローチャートのプロ
グラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に
記憶されている。 【0014】RAM13には、賞球バッファ13aと、
賞球ポインタ13bとが設けられている。賞球バッファ
13aは、遊技盤1の遊技領域へ打ち込まれた球が普通
入賞口2等へ入賞した場合に、払い出される賞球数を記
憶するバッファである。払い出される賞球数は入賞した
球毎に賞球バッファ13aへ記憶されるので、賞球バッ
ファ13aは複数バイトで構成されている。賞球バッフ
ァ13aに記憶された賞球数のデータは、賞球コマンド
として払出制御基板Hへ送信されることにより、賞球バ
ッファ13aから消去される。具体的には、0番目の賞
球バッファ13aに記憶される賞球数を払出制御基板H
へ送信した後、1番目以降の賞球バッファ13aの値を
小さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトすることに
より、0番目の賞球バッファ13aの値が消去される。 【0015】ここで、賞球コマンドとは、払い出される
賞球数を払出制御基板Hへ指示するためのコマンドであ
り、2バイトで構成されている。賞球コマンドの1バイ
ト目のデータは、そのコマンドが賞球コマンドであるこ
とを示すためのデータ(例えば「A0H」)とされてお
り、また、2バイト目のデータは払い出される賞球数を
示すデータとされている。1回の入賞に対する最大の賞
球数は15球であるので、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータが賞球コマ
ンドの2バイト目のデータとされている。 【0016】なお、賞球コマンドを1バイトで構成する
ようにしても良い。前記した通り、1回の入賞に対する
最大の賞球数は15球であるので、賞球コマンドを1バ
イトで構成する場合には、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータを賞球コマ
ンドとする。即ち、1バイトで構成されるコマンドの上
位4ビットが「0」の場合に賞球コマンドとするのであ
る。 【0017】賞球ポインタ13bは、賞球数を記憶させ
る賞球バッファ13aの位置を示すポインタであり、払
い出される賞球数は、賞球ポインタ13bの値番目の賞
球バッファ13aへ記憶される。この賞球ポインタ13
bの値は、賞球バッファ13aへ賞球数を書き込むこと
により「1」加算され、逆に、0番目の賞球バッファ1
3aの値が払出制御基板Hへ送信されることにより
「1」減算される。 【0018】かかるROM12およびRAM13を内蔵
したMPU11は、アドレスバス及びデータバスで構成
されるバスライン14を介して入出力ポート15と接続
されている。入出力ポート15は、普通入賞スイッチ1
6と、第1種始動口スイッチ17と、Vカウントスイッ
チ18と、10カウントスイッチ19と、払出用モータ
26によって賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板
Hと、前述した特別図柄及び普通図柄の変動表示の制御
を行う表示用制御基板Dと、スピーカ42から効果音の
出力制御を行うと共にLEDや各種ランプ43の点灯制
御を行う音声ランプ制御基板Sと、そのほか他の入出力
装置46とにそれぞれ接続されている。なお、主制御基
板Cと払出制御基板Hとは、双方向通信可能に、即ち双
方向にデータの送受信ができるように接続されている。 【0019】普通入賞スイッチ16は、遊技領域内の複
数の普通入賞口2へ入賞した球をそれぞれ検出するため
のスイッチであり、各普通入賞口2の入口近傍に設けら
れている。Vカウントスイッチ18は、特定入賞口5内
のVゾーン5aへ入賞した球を検出するためのスイッチ
であり、また、10カウントスイッチ19は、特定入賞
口5内のVゾーン5a以外へ入賞した球を検出するため
のスイッチである。普通入賞スイッチ16、Vカウント
スイッチ18又は10カウントスイッチ19のいずれか
により球が検出されると、払出制御基板Hによって15
個の賞球が払い出される。 【0020】第1種始動口スイッチ17は、図柄作動口
(第1種始動口)4を通過した球を検出するためのスイ
ッチであり、図柄作動口4の近傍に設けられている。第
1種始動口スイッチ17によって球が検出されると、払
出制御基板Hによって5個の賞球が払い出される。 【0021】払出制御基板Hは、賞球や貸し球の払出制
御を行うものであり、演算装置であるMPU21と、そ
のMPU21により実行される制御プログラムや固定値
データ等を記憶したROM22と、ワークメモリ等とし
て使用されるRAM23とを備えている。図4から図7
に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラム
の一部としてROM22内に記憶されている。 【0022】払出制御基板HのRAM23には、残賞球
数カウンタ23aが設けられている。残賞球数カウンタ
23aは、未払いの賞球数を記憶するカウンタである。
残賞球数カウンタ23aの値は、賞球コマンドによって
主制御基板Cから払出制御基板Hへ賞球の払い出しが指
示される毎に、その指示された賞球数が加算される。逆
に、賞球カウントスイッチ45が払い出された賞球を検
出する毎に「1」ずつ減算される。払出制御基板Hは、
この残賞球数カウンタ23aの値が「0」になるまで、
払出用モータ26を動作させて賞球の払い出しを行う。 【0023】EEPROM20は、パチンコ機Pの電源
切断中においても、バックアップ電圧の供給無しでデー
タを保持できる不揮発性のメモリであり、第2残賞球数
カウンタ20aを備えている。第2残賞球数カウンタ2
0aは、払出制御基板Hに搭載された退避スイッチ44
が押下された場合に、RAM23の残賞球数カウンタ2
3aの値を記憶(保持)するためのメモリである。賞球
の払い出し途中で球詰まりが生じ、払出用モータ26を
駆動しても賞球の払い出しができない等のトラブルが生
じた場合には、そのトラブルの解消操作のために、パチ
ンコ機Pの電源が一旦オフされる。パチンコ機Pの電源
がオフされると、RAM23の残賞球数カウンタ23a
に記憶される賞球数は消失するので、トラブル解消後に
パチンコ機Pの電源を再投入しても未払いの賞球を払い
出すことができない。よって、かかる場合には、残賞球
数カウンタ23aの値を一旦第2残賞球数カウンタ20
aへ記憶して、パチンコ機Pの電源をオフし、トラブル
解消後の電源再投入後に、退避した第2残賞球数カウン
タ20aの値を残賞球数カウンタ23aへ復帰する。こ
れにより、未払いの賞球を消失することなく確実に払い
出すことができるのである。即ち、第2残賞球数カウン
タ20aは、残賞球数カウンタ23aの値を一時的に退
避するための不揮発性のメモリである。 【0024】かかるROM22およびRAM23を内蔵
したMPU21は、EEPROM20と共に、アドレス
バス及びデータバスで構成されるバスライン24を介し
て入出力ポート25と接続されている。入出力ポート2
5は、退避スイッチ44と、賞球カウントスイッチ45
と、主制御基板Cと、賞球や貸し球を払い出すための払
出用モータ26と、球を遊技領域へ発射するための発射
制御基板Bと、そのほか他の入出力装置46とにそれぞ
れ接続されている。 【0025】退避スイッチ44は、2つの動作を指示す
るためのスイッチであり、自動復帰型の押しボタンタイ
プのスイッチで構成されている。通常の遊技状態におい
て退避スイッチ44が押下されると、残賞球数カウンタ
23aの値が第2残賞球数カウンタ20aへ退避(記
憶)される。一方、退避スイッチ44が押下された状態
で、パチンコ機Pの電源が投入されると、EEPROM
20の第2残賞球数カウンタ20aの値が0クリアされ
る。このように、残賞球数カウンタ23aの値の退避
と、第2残賞球数カウンタ20aの値の0クリアとの2
つの動作を、1の退避スイッチ44を用いて押下条件に
よって区別して実行させることができるので、その分、
装置コストを安価にすることができる。なお、退避スイ
ッチ44は払出制御基板H上に搭載されたが、例えば、
電源基板(図示せず)やパチンコ機Pの枠体側面などの
ように、他の基板やパチンコ機Pの部分に、該退避スイ
ッチ44を搭載(取着)するようにしても良い。 【0026】賞球カウントスイッチ45は、払出用モー
タ26によって払い出された賞球を検出するためのスイ
ッチであり、この賞球カウントスイッチ45によって賞
球の払い出しが検出される毎に、残賞球数カウンタ23
aの値が「1」ずつ減算される。特に、第2残賞球数カ
ウンタ20aの値が「0」でない場合に、賞球カウント
スイッチ45によって賞球の払い出しが検出されると、
残賞球数カウンタ23aの値と同様に、第2残賞球数カ
ウンタ20aの値は「1」ずつ減算される。払出用モー
タ26は賞球を払い出すためのモータであり、残賞球数
カウンタ23aの値が「0」でない場合に、払出制御基
板Hによって駆動制御される。 【0027】発射制御基板Bは、球を遊技領域へ発射す
るための発射用モータ28について駆動の許可と禁止と
を制御するためのものである。発射用モータ28は、次
の3条件が整っている場合に駆動が許可される(駆動が
可能とされる)。即ち、第1に、払出制御基板Hから発
射許可信号が出力されていること。第2に、ハンドル2
7に設けられたタッチセンサ29から遊技者がハンドル
27をタッチしていることを示す信号が出力されている
こと。第3に、発射をストップさせるためのストップス
イッチ30が操作されていないこと。以上の3条件が整
っている場合に、発射制御基板Bは発射用モータ28へ
駆動を許可する信号を出力する。かかる信号が出力され
ている状態でハンドルが操作されると、発射用モータ2
8は、ハンドルの操作量に応じた強度で駆動し、その強
度で球を遊技領域へ発射する。 【0028】表示用制御基板Dは、LCD3を用いた特
別図柄の変動表示と、普通図柄表示装置6を用いた普通
図柄の変動表示とを制御するためのものである。この表
示用制御基板Dは、MPU31と、ROM32と、ワー
クRAM33と、ビデオRAM34と、キャラクタRO
M35と、画像コントローラ36と、入力ポート37
と、2つの出力ポート39,40とを備えている。入力
ポート37の入力には、主制御基板Cの出力が接続さ
れ、その入力ポート37の出力は、MPU31と、RO
M32と、ワークRAM33と、画像コントローラ36
と、一方の出力ポート39とを接続するバスライン38
と接続されている。この一方の出力ポート39の出力に
は普通図柄表示装置6のLED6a,6bが接続されて
いる。また、画像コントローラ36はバスライン38と
は別の第2のバスライン41によって出力ポート40の
入力に接続されており、その出力ポート40の出力には
LCD3が接続されている。 【0029】表示用制御基板DのMPU31は、主制御
基板Cから送信される表示命令に基づいてLCD3及び
普通図柄表示装置6の表示を制御するためのものであ
る。ROM32は、そのMPU31により実行される各
種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメ
モリであり、ワークRAM33は、MPU31による各
種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラ
グを一時的に記憶するためのメモリである。 【0030】ビデオRAM34は、LCD3に表示され
る表示データを記憶するためのメモリであり、このビデ
オRAM34の内容を書き替えることにより、LCD3
の表示内容が変更される。キャラクタROM35は、L
CD3に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶
するためのメモリである。画像コントローラ36は、M
PU31、ビデオRAM34、出力ポート40のそれぞ
れのタイミングを調整してデータの読み書きに介在する
と共に、ビデオRAM34に記憶される表示データを、
キャラクタROM35から所定のタイミングで読み出し
てLCD3に表示させるものである。 【0031】次に、上記のように構成されたパチンコ機
Pで実行される各処理を、図3から図7の各フローチャ
ートを参照して説明する。図3は、主制御基板Cで定期
的に繰り返し実行される賞球処理のフローチャートであ
る。賞球処理は、普通入賞口2や第1種始動口4或いは
大入賞口5へ入賞した打球を検出する入賞検出処理(S
10)と、賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信する賞
球コマンド送信処理(S20)との2つの処理によって
構成されている。 【0032】入賞検出処理(S10)では、まず、第1
種始動口スイッチ17により、球が検出された否かを確
認する(S11)。第1種始動口スイッチ17によって
球が検出された場合には(S11:Yes)、5個の賞
球を払い出すために、賞球ポインタ13bの値番目の賞
球バッファ13aへ「5」を書き込み(S12)、賞球
ポインタ13bの値を「1」加算する(S13)。一
方、第1種始動口スイッチ17によって球が検出されな
い場合には(S11:No)、S12およびS13の処
理をスキップして、S14の処理へ移行する。 【0033】S14の処理では、普通入賞スイッチ1
6、Vカウントスイッチ18又は10カウントスイッチ
19のいずれかにより球が検出された否かを確認する
(S14)。いずれかのスイッチ16,18,19によ
って球が検出された場合には(S14:Yes)、15
個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ13bの値番
目の賞球バッファ13aへ「15」を書き込み(S1
5)、賞球ポインタ13bの値を「1」加算する(S1
6)。一方、いずれのスイッチ16,18,19によっ
ても球が検出されない場合には(S14:No)、S1
5およびS16の処理をスキップして、入賞検出処理
(S10)を終了し、S20の賞球コマンド送信処理へ
移行する。 【0034】賞球コマンド送信処理(S20)では、ま
ず、賞球ポインタ13bの値が「0」であるか否かを調
べる(S21)。賞球ポインタ13bの値が「0」でな
ければ(S21:No)、払い出すべき賞球数のデータ
が賞球バッファ13aに記憶されているということなの
で、0番目の賞球バッファ13aの値を賞球コマンドの
2バイト目のデータとしてセットし、その賞球コマンド
を払出制御基板Hへ送信する(S22)。賞球コマンド
の送信後は、1番目以降の賞球バッファ13aの値を小
さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトして(S2
3)、賞球バッファ13aの値を更新すると共に、送信
した0番目の賞球バッファ13aの値を消去する。更
に、賞球ポインタ13bの値を「1」減算する(S2
4)。一方、S21の処理において、賞球ポインタ13
bの値が「0」であれば(S21:Yes)、払い出す
べき賞球数のデータは賞球バッファ13aに記憶されて
いないので、S22〜S24の各処理をスキップして、
賞球コマンド送信処理(S20)を終了し、図3の賞球
処理を終了する。 【0035】次に、図4から図7を参照して、払出制御
基板Hで行われる各処理について説明する。図4は、払
出制御基板Hのメイン処理のフローチャートである。こ
のメイン処理では、まず、RAMクリア及び初期化処理
を実行して(S31)、RAM23及びI/O等の各値
を初期化する。次に、退避スイッチ44が押下されてい
るか否かを確認し(S32)、押下されていなければ
(S32:No)、EEPROM20の第2残賞球数カ
ウンタ20aの値を、RAM23の残賞球数カウンタ2
3aへ書き込み(S33)、先のパチンコ機Pの動作中
に退避スイッチ44が押下された結果、第2残賞球数カ
ウンタ20aへ退避された残賞球数カウンタ23aの値
を、残賞球数カウンタ23aへ復帰させる。この残賞球
数カウンタ23aへの復帰がなされると、後述する賞球
払出処理(図6参照)によって、復帰された値分の賞球
が払い出される。 【0036】一方、パチンコ機Pの電源投入時に退避ス
イッチ44が押下されていれば(S32:Yes)、即
ち、退避スイッチ44を押下した状態でパチンコ機Pの
電源が投入されれば、EEPROM20に記憶される第
2残賞球数カウンタ20aの値を0クリアする(S3
4)。パチンコ機Pがノイズなどによって誤動作した場
合には、電源をオフしたとしても、EEPROM20の
第2残賞球数カウンタ20aに如何なる値が記憶されて
いるか不明である。かかる場合に、そのままパチンコ機
Pを立ち上げると、前述したS33の処理によって第2
残賞球数カウンタ20aの値が残賞球数カウンタ23a
へ書き込まれるので、誤動作によって第2残賞球数カウ
ンタ20aへ書き込まれた数分の賞球が払い出されてし
まう。よって、退避スイッチ44を押下した状態でパチ
ンコ機Pの電源が投入された場合には、EEPROM2
0に記憶される第2残賞球数カウンタ20aの値を0ク
リアすることにより、かかる不具合に対処できるように
構成されている。 【0037】なお、EEPROM20の第2残賞球数カ
ウンタ20aの値は、S34の処理以外は0クリアされ
ない。即ち、S33の処理で、第2残賞球数カウンタ2
0aの値が残賞球数カウンタ23aへ書き込まれても、
第2残賞球数カウンタ20aの値は0クリアされないの
である。パチンコ機Pの動作中に退避スイッチ44を押
下して、残賞球数カウンタ23aの値を第2残賞球数カ
ウンタ20aへ退避する場合は、パチンコ機Pの電源を
オフした上で操作しなければならないようなトラブルが
生じている場合である。かかる場合、パチンコ機Pの電
源をオフしてトラブル解消操作をすると、操作結果の確
認のためにパチンコ機Pの電源をオンするが、なおトラ
ブルが解消していなければ、再びパチンコ機Pの電源を
オフしてトラブル解消操作を行い、パチンコ機Pの電源
を再々投入する。本実施例の場合、S33の処理で、第
2残賞球数カウンタ20aの値を残賞球数カウンタ23
aへ書き込んでも、第2残賞球数カウンタ20aの値を
0クリアしないので、パチンコ機Pの再投入後、退避ス
イッチ44の押下を忘れて電源をオフしても、第2残賞
球数カウンタ20aの値を保持して、電源の再々投入時
に残賞球数カウンタ23aへ書き込むことができる。 【0038】S33又はS34の処理の実行後は、払出
制御基板Hで必要な各処理が実行される(S35)。各
処理の実行後は、所定時間の経過を監視し(S36)、
その所定時間が経過するまで(S36:No)、次の各
処理の実行を待機する。一方、各処理の実行開始から所
定時間が経過していれば(S36:Yes)、処理をS
35へ移行して、新たに各処理(S35)を実行する。
このように、各処理(S35)は定期的に繰り返し実行
される。 【0039】図5は、払出制御基板Hの割込処理で実行
されるコマンド受信処理のフローチャートである。主制
御基板Cから送信されたコマンドを払出制御基板Hが受
信すると、その度に割り込みが発生し、このコマンド受
信処理が実行される。 【0040】コマンド受信処理では、まず、受信したコ
マンドが賞球コマンドであるか否かを判断する(S4
1)。受信したコマンドが賞球コマンドであれば(S4
1:Yes)、その賞球コマンドの2バイト目のデータ
として指示される賞球数を残賞球数カウンタ23aへ加
算し(S42)、このコマンド受信処理を終了する。一
方、受信したコマンドが賞球コマンド以外の場合には
(S41:No)、受信したコマンドに応じた処理を実
行して(S43)、このコマンド受信処理を終了する。 【0041】図6は、払出制御基板Hの各処理(S3
5)の中で実行される賞球払出処理のフローチャートで
ある。この賞球払出処理により、賞球の払い出しと、払
い出された賞球の検出とが行われる。賞球払出処理で
は、まず、残賞球数カウンタ23aの値を調べ(S5
1)、その値が「0」でなければ(S51:No)、未
払いの賞球が残っているので、払出用モータ26を駆動
して賞球を1個払い出す(S52)。一方、残賞球数カ
ウンタ23aの値が「0」であれば(S51:Ye
s)、未払いの賞球は残っていないので、払出用モータ
26の駆動を停止し(S53)、賞球の払い出しを行わ
ない。 【0042】次に、賞球カウントスイッチ45を監視す
る(S54)。賞球カウントスイッチ45のオンが検出
されなければ(S54:No)、以降のS55〜S58
の各処理をスキップして、この賞球払出処理を終了す
る。 【0043】S54の処理において、賞球カウントスイ
ッチ45のオンが検出されれば(S54:Yes)、賞
球の払い出しが行われたということである。よって、か
かる場合には、残賞球数カウンタ23aの値を確認し
(S55)、その値が「0」でなければ(S55:N
o)、払い出された賞球に対応して残賞球数カウンタ2
3aの値を「1」減算する(S56)。一方、残賞球数
カウンタ23aの値が「0」であれば(S55:Ye
s)、S56の処理をスキップする。更に、EEPRO
M20の第2残賞球数カウンタ20aの値を確認し(S
57)、その値が「0」でなければ(S57:No)、
払い出された賞球に対応して第2残賞球数カウンタ20
aの値を「1」減算する(S58)。一方、第2残賞球
数カウンタ20aの値が「0」であれば(S57:Ye
s)、S58の処理をスキップし、この賞球払出処理を
終了する。 【0044】上述する通り、賞球払出処理では、賞球カ
ウントスイッチ45のオンが検出された場合には(S5
4:Yes)、残賞球数カウンタ23aの値の減算の他
に、S57及びS58の処理において、第2残賞球数カ
ウンタ20aの値の減算をも行っている。これは、後述
する賞球退避処理が賞球の払い出し途中で実行された場
合を考慮したものである。即ち、後述する通り、退避ス
イッチ44が押下されると、払出用モータ26の駆動が
停止されて(S63)、残賞球数カウンタ23aの値が
第2残賞球数カウンタ20aへ書き込まれて記憶され
(S64)、残賞球数カウンタ23aの値が0クリアさ
れるが(S65)、払い出し途中の賞球がある場合、賞
球カウントスイッチ45がオンとなっても(S54:Y
es)、既に残賞球数カウンタ23aの値は「0」とな
っているので(S55:Yes)、払い出された賞球の
減算を行うことができず、その結果、払い出される賞球
数が本来の賞球数より多くなってしまう。これに対し、
本実施例によれば、賞球カウントスイッチ45がオンと
なった場合には(S54:Yes)、第2残賞球数カウ
ンタ20aの値をも確認し、その値が「0」でなければ
(S57:No)、その値から「1」減算するようにし
ているので、払い出し途中の賞球をもカウントして、賞
球の払い出しを正確に行うことができるのである。 【0045】なお、図6に示す通り、残賞球数カウンタ
23aの減算処理(S55,S56)と、第2残賞球数
カウンタ20aの減算処理(S57,S58)とは、そ
れぞれ独立して実行されるように構成されているので、
賞球カウントスイッチ45が払い出された賞球を検出す
るタイミングと、図6の処理の実行タイミングとに関係
なく、払い出された賞球分の減算を確実に行うことがで
きる。 【0046】図7は、払出制御基板Hの各処理(S3
5)の中で実行される賞球退避処理のフローチャートで
ある。この賞球退避処理では、パチンコ機Pの動作中に
退避スイッチ44の押下が確認されると、RAM23の
残賞球数カウンタ23aの値を、EEPROM20の第
2残賞球数カウンタ20aへ書き込んで記憶する。 【0047】まず、退避スイッチ44の押下(オン)を
確認し(S61)、オンされていなければ(S61:N
o)、この賞球退避処理を終了する。一方、退避スイッ
チ44がオンされていれば(S61:Yes)、RAM
23の残賞球数カウンタ23aの値が「0」であるか否
かを確認する(S62)。確認の結果、残賞球数カウン
タ23aの値が「0」でなければ(S62:No)、S
52の処理(図6参照)によって払出用モータ26が駆
動されているので、その駆動を停止し(S63)、賞球
の払い出しをストップする。その後、残賞球数カウンタ
23aの値を第2残賞球数カウンタ20aへ書き込んで
退避(保持)し(S64)、更に、残賞球数カウンタ2
3aの値を0クリアして(S65)、この賞球退避処理
を終了する。残賞球数カウンタ23aの値を0クリアす
ることにより、その後、賞球払出処理(図6参照)が実
行されても、払出用モータ26を停止したままにするこ
とができる。 【0048】一方、残賞球数カウンタ23aの値が
「0」であれば(S62:Yes)、退避スイッチ44
が押下(オン)されていても、以降のS63〜S65の
各処理をスキップして、この賞球退避処理を終了する。
退避スイッチ44が一度オンされると、残賞球数カウン
タ23aの値は、第2残賞球数カウンタ20aへ書き込
まれた後に0クリアされる。よって、残賞球数カウンタ
23aの値が「0」の状態で、その値を第2残賞球数カ
ウンタ20aへ書き込むと、第2残賞球数カウンタ20
aに記憶されている値も0クリアされてしまう。退避ス
イッチ44の押下は、パチンコ機Pの電源をオフした上
で操作しなければならないようなトラブル等が生じた場
合になされるので、操作者は退避を確実に行おうとし
て、退避スイッチ44を何度も押下する傾向がある。か
かる退避スイッチ44の押下の度に、S63〜S65の
処理を実行すると、本来、残賞球数カウンタ23aの値
が「0」でない場合にも、残賞球数カウンタ23aの値
も、第2残賞球数カウンタ20aの値も、共に「0」と
なって、未払いの賞球数の記憶を消失してしまう。これ
に対し、本実施例によれば、残賞球数カウンタ23aの
値が「0」であれば(S62:Yes)、S63〜S6
5の各処理を不実行としているので、未払いの賞球数の
記憶を消失するといった不具合が生じることはない。 【0049】以上説明したように、本実施例のパチンコ
機Pによれば、RAM23の残賞球数カウンタ23aに
記憶される賞球の払出残数は、退避スイッチ44の押下
により、EEPROM20の第2残賞球数カウンタ20
aへ書き込まれて記憶され(S64)、パチンコ機Pの
電源の切断後においても保持される。そして、パチンコ
機Pの電源が再投入されると、残賞球数カウンタ23a
へ復帰され(S33)、賞球払出処理(図6参照)によ
って払い出される(S51,S52)。よって、バック
アップ電源や電源切断時に即座に実行される複雑なバッ
クアップ制御を用いることなく、未払いの賞球を確実に
払い出すことができる。 【0050】即ち、スタティックRAM等で構成された
メモリをバックアップするためには、パチンコ機Pの電
源切断中においてもバックアップ電圧を供給するバック
アップ電源が必要になるが、本実施例では不要となり、
その分、装置コストを低減することができる。また、電
源断時の遊技状態をそのままバックアップするために
は、電源断から制御系の駆動電圧が正常動作範囲の電圧
を保持する間に、バックアップ制御を完了させなければ
ならない。そのためには、電源断を早期に検出するため
の停電監視回路が必要となり、この点でも装置コストが
上昇する。しかも、電源断が検出された場合には、他の
処理に優先して実行される停電時処理が必要となる。停
電時処理を他の処理に優先して実行するためには、他の
処理の如何なる部分で停電時処理が実行されても支障の
無いように制御プログラムを作成する必要があるので、
その制御プログラムは自ずと複雑になってしまう。しか
し、上述する通り、本実施例によれば、電源オン中の退
避スイッチ44の押下により賞球の払出残数を記憶する
ので、停電監視回路も、他の処理に優先して緊急に実行
されなければならない複雑な制御プログラムも、いずれ
も必要とせず、賞球の払出残数を確実に保持することが
できるのである。 【0051】請求項1記載の状態戻し手段としては、図
4のS33の処理が該当し、第1条件としては、退避ス
イッチ44の押下、即ち図7のS61の処理のYesの
分岐が該当し、第2条件としては、パチンコ機Pの電源
投入が該当する。 【0052】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。 【0053】例えば、上記実施例では、退避スイッチ4
4の押下により、残賞球数カウンタ23aに記憶される
未払いの賞球数を、EEPROM20の第2残賞球数カ
ウンタ20aへ記憶させたが、必ずしもこれらに限られ
るものではなく、例えば、未払いの貸し球を、不揮発性
のメモリであるEEPROM20に記憶させて電源の再
投入後に払い出すように構成しても良い。また、遊技の
状態、例えば、大当たり発生確率が高確率となる確率変
動状態や、大当たり状態、保留されている変動表示の状
態、或いは保留されている変動表示の結果状態(例えば
保留されている変動表示の結果が大当たりであるとか、
はずれリーチであるとかの変動表示の結果状態)、スロ
ットマシンにおいてはビッグ又はレギュラーのボーナス
状態、これらのうち、少なくともいずれか1以上を退避
スイッチ44の押下により、EEPROMなどの不揮発
性のメモリに記憶させて保持するようにしても良い。即
ち、退避スイッチ44の押下(操作手段の操作)によ
り、遊技の状態を任意のタイミングで、不揮発性のメモ
リに記憶させることができるのである。 【0054】賞球退避処理(図7)では、払出用モータ
26の停止後(S63)、即座に残賞球数カウンタ23
aの値を、第2残賞球数カウンタ20aへ書き込むよう
に構成した(S64)。このため、払い出し途中(落下
中)の賞球をも正確にカウントするために、賞球払出処
理(図6)において、残賞球数カウンタ23aの減算処
理(S55,S56)と独立して、第2残賞球数カウン
タ20aの減算処理(S57,S58)を設けた。これ
に対し、S63の処理で払出用モータ26を停止した後
で、払い出し途中(落下中)の賞球が確実に賞球カウン
トスイッチ45を通過するのに十分な時間をウエイトす
るように構成することにより、賞球払出処理における第
2残賞球数カウンタ20aの減算処理(S57,S5
8)を省くことができる。言い換えれば、第2残賞球数
カウンタ20aの減算処理(S57,S58)に代え
て、払い出し途中の賞球が確実に賞球カウントスイッチ
45を通過するのに十分な時間をウエイト処理を、S6
3の処理後に実行するようにしても良い。かかる場合に
は、払出用モータ26の駆動停止後(S63)、S52
の処理によって再駆動されないように、払出用モータ2
6の駆動を禁止するフラグを用意してこれオンし、S5
2の処理では、該フラグがオフされている場合に限り、
払出用モータ26を駆動するように構成するのである。 【0055】不揮発性のメモリとしては、EEPROM
20を例示したが、EEPROMに代えてフラッシュメ
モリや他のメモリを使用するようにしても良い。また、
残賞球数カウンタ23a自体をEEPROMなどの不揮
発性メモリに設けるようにしても良い。かかる場合に
は、第2残賞球数カウンタ20aを不要にすることがで
きる。更に、退避スイッチ44の押下による退避の完了
を、スピーカ42による音出力やランプ43の点灯など
により、報知するようにしても良い。かかる報知を行え
ば、操作者に退避の完了を知らせることができるので、
その操作性を向上させることができる。 【0056】本発明を上記実施例とは異なるタイプのパ
チンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりす
ると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当た
り状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるよ
うなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称さ
れる)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表
示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要
条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施し
ても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀
球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマ
シンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施す
るようにしても良い。 【0057】なお、スロットマシンは、例えばコインを
投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバー
を操作することにより図柄が変動され、ストップボタン
を操作することにより図柄が停止されて確定される周知
のものである。従って、スロットマシンの基本概念とし
ては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に
図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手
段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が
開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の
操作に起因して、或いは、所定時間経過することによ
り、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特
定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特
別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え
たスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイ
ン、メダル等が代表例として挙げられる。 【0058】また、パチンコ機とスロットマシンとが融
合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図
柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手
段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないも
のが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)
に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操
作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボ
タンの操作に起因して、或いは、所定時間経過すること
により、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄
がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊
技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者に
は、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。 【0059】以下に本発明の変形例を示す。請求項1記
載の遊技機において、前記制御手段は、所定の有価価値
を有する有価物体を払い出す払出制御手段で構成され、
前記状態記憶手段は、有価物体の払出残数を記憶する残
数記憶手段で構成され、前記第2状態記憶手段は、前記
残数記憶手段とは別体に構成され電源の切断後において
もデータを保持可能な記憶手段であって、第1条件下で
前記残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数を記
憶する第2残数記憶手段で構成され、前記状態戻し手段
は、前記第2残数記憶手段に記憶された有価物体の払出
残数を第2条件下で前記残数記憶手段へ復帰させる記憶
戻し手段で構成されており、前記払出制御手段は、前記
第2残数記憶手段から前記残数記憶手段へ復帰された払
出残数分の有価物体を第3条件下で払い出すものである
ことを特徴とする遊技機1。なお、第3条件は、第2条
件と同一条件であっても、異なった条件であっても良
い。 【0060】従来、遊技領域へ打ち込まれた球が入賞口
へ入賞すると、所定数の球が賞球として払い出される。
この賞球の払い出しは、球経路の途中に設けられた回転
体を払出用モータによって回転させることにより行われ
る。詳細には、回転体には球の形状に合わせた複数(例
えば4個)の切り欠けが形成されており、貯留タンクか
ら球経路を通じて回転体に達した球が各切り欠けにそれ
ぞれ1個ずつ収容されて、払い出しの待機状態となって
いる。かかる状態から払出用モータによって回転体が所
定量(例えば1/4回転)回転させられると、1の切り
欠けに収容されている1個の球が回転体から排出され、
払出側の球経路を経由して、賞球として遊技者に払い出
される。この払い出しと共に、貯留タンク側の球経路に
ある別の球が新たに回転体に収容され、その結果、払出
用モータによって回転体を継続して回転させることによ
り、例えばその1/4回転毎に、1個の球が賞球として
払い出されるのである。 【0061】貯留タンク側の球経路には、貯留タンクか
ら回転体まで球が一杯に詰まった状態にあるので、球の
流れ具合によっては、球が回転体の切り欠けにスムース
に入らずに、回転体の切り欠けと球経路の壁面との間に
挟まってしまうことがある。かかる場合には、払出用モ
ータを駆動しても回転体を回転させることができなくな
り、その結果、賞球の払い出しができなくなってしま
う。この球詰まりを解消する1つの手段として、ホール
の店員が直接、球詰まり部分に力を加えて(球詰まり部
分を操作して)、その球詰まりを解消するというものが
ある。 【0062】しかしながら、かかる手段を行うために
は、一旦パチンコ機の電源をオフしなければならない
が、パチンコ機の電源のオフによって、払い出されるべ
き賞球数の記憶は失われるので、折角、店員の操作によ
って球詰まりが解消しても、その後、電源をオンした後
に残りの賞球の払い出しを行うことができない。一方、
バックアップ電源を用いて賞球数をバックアップするよ
うに構成すれば、電源をオンした後で残りの賞球の払い
出しを行うことができが、かかる場合には、バックアッ
プ電源が必要となって装置コストをアップさせてしまう
ばかりか、複雑なバックアップ制御(例えば、電源断を
停電監視回路で検知し、電源断が検知された場合には、
いかなる遊技状態であっても停電時処理を実行するとい
う複雑な制御)が必要となる。 【0063】これに対し遊技機1によれば、残数記憶手
段に記憶される有価物体の払出残数は、第1条件下で第
2残数記憶手段へ記憶されて、電源の切断後においても
保持される。そして、第2条件下で残数記憶手段へ復帰
されて、更に第3条件下で払出制御手段によって払い出
される。よって、バックアップ電源や複雑なバックアッ
プ制御を用いることなく、有価物体を確実に払い出すこ
とができる。なお、第2条件と第3条件とが同一条件で
ある場合には、有価物体の払出残数が残数記憶手段へ復
帰された後に、その払出残数分の有価物体の払い出しが
行われる。 【0064】所定の有価価値を有する有価物体を払い出
す払出制御手段と、有価物体の払出残数を記憶する残数
記憶手段と、その残数記憶手段とは別体に構成され電源
の切断後においてもデータを保持可能な記憶手段であっ
て、第1条件下で前記残数記憶手段に記憶される有価物
体の払出残数を記憶する第2残数記憶手段とを備え、前
記払出制御手段は、前記第2残数記憶手段に保持された
払出残数分の有価物体を第3条件下で払い出すものであ
ることを特徴とする遊技機2。遊技機2によれば、第2
残数記憶手段に保持された有価物体の払出残数を、残数
記憶手段へ復帰させることなく、第2残数記憶手段に保
持された値に基づいて払い出すように構成しても良い。 【0065】遊技機1若しくは2において、外部から操
作可能な操作手段と、その操作手段が操作された場合
に、前記残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数
を前記第2残数記憶手段へ記憶させる記憶実行手段とを
備えていることを特徴とする遊技機3。操作手段の操作
によって、残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残
数が第2残数記憶手段へ記憶される。よって、かかる記
憶を必要に応じて実行することができる。また、例えば
停電時処理のように、電源切断時に実行される処理で
は、その処理を制御系の駆動電圧が正常動作範囲の電圧
値を維持する間に完了しなければならないので、該処理
を他の処理に優先して緊急に実行する必要がある。これ
に対し、遊技機3によれば、記憶実行手段は、操作手段
の操作により電源のオン中に動作するので、他の処理に
割り込むことなく、例えば他の処理の区切りのタイミン
グを待って実行することができる。よって、制御を複雑
化することなく、記憶実行手段を実現することができ
る。なお、遊技機3では操作手段の操作が第1条件とさ
れている。また、操作手段としては、例えば、払出制御
手段や他の制御手段に搭載された押しボタンスイッチや
切り換えスイッチなどが例示される。また、有価物体と
しては、パチンコ機における賞球や貸し球、スロットマ
シンにおけるメダルなどが例示される。 【0066】遊技機3において、前記記憶実行手段は、
前記残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数を前
記第2残数記憶手段へ記憶させた後、その残数記憶手段
に記憶される有価物体の払出残数を0クリアするもので
あることを特徴とする遊技機4。残数記憶手段に記憶さ
れる有価物体の払出残数を第2残数記憶手段へ記憶させ
ると、払出残数は残数記憶手段および第2残数記憶手段
に記憶されることとなる。この状態で、有価物体が残数
記憶手段に記憶される数分払い出されると、残数記憶手
段の払出残数は0となるが、第2残数記憶手段に記憶さ
れる払出残数はそのまま残る。よって、万一、この第2
残数記憶手段に記憶される払出残数の払い出しが行われ
ると、必要数以上の有価物体の払い出しが行われるとい
う不都合がある。これに対し、遊技機4では、残数記憶
手段から第2残数記憶手段へ有価物体の払出残数が記憶
されると、残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残
数は0クリアされるので、かかる不都合を生じることは
ない。なお、0に代えて所定値を用いて遊技機4を構成
しても良い。 【0067】遊技機3又は4において、第4条件の成立
を判定する判定手段を備え、前記記憶実行手段は、第4
条件下が成立している場合には、前記操作手段が操作さ
れても、前記第2残数記憶手段への有価物体の払出残数
の記憶処理を不実行とするものであることを特徴とする
遊技機5。例えば、遊技機4においては、残数記憶手段
に記憶される有価物体の払出残数が第2残数記憶手段へ
記憶されると、残数記憶手段に記憶される有価物体の払
出残数は0クリアされる。かかる状態から更に操作手段
が操作されると、残数記憶手段に記憶される有価物体の
払出残数が第2残数記憶手段へ記憶されるので、その結
果、残数記憶手段および第2残数記憶手段に記憶される
払出残数は共に0となり、払出残数が失われるという不
都合が生じる。これに対し、遊技機5では、例え操作手
段が操作された場合にも、第4条件が成立していれば、
第2残数記憶手段への有価物体の払出残数の記憶処理は
行われないので、第2残数記憶手段の内容を0クリアす
ることなく(失うことなく)、保持することができる。
よって、操作手段を誤って或いは意図的に複数回操作し
た場合にも、有価物体の払出残数を確実に保持すること
ができる。通常、操作者は払出残数の記憶を確実に行い
たいが故に操作手段を何度も操作する傾向があるが、遊
技機5によれば、かかる場合にも、不都合なく、有価物
体の払出残数を確実に保持することができる。なお、0
に代えて所定値を用いて遊技機5を構成しても良い。ま
た、記憶処理の不実行の具体的手段としては、例えば、
記憶処理のスキップや、記憶処理の実行禁止、或いは記
憶処理のキャンセルなどが例示される。 【0068】遊技機5において、前記判定手段は、前記
残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数が0であ
る場合に第4条件の成立と判定するものであることを特
徴とする遊技機6。遊技機6によれば、操作手段が操作
された場合にも、残数記憶手段に記憶される有価物体の
払出残数が0であれば、第2残数記憶手段への有価物体
の払出残数の記憶処理は行われないので、第2残数記憶
手段の内容を0クリアすることなく(失うことなく)、
保持することができる。なお、0に代えて所定値を用い
て遊技機6を構成しても良い。 【0069】遊技機5において、前記操作手段の操作状
態を示すフラグを有しており、前記判定手段は、前記フ
ラグが操作手段が操作されたことを示す状態にある場合
に第4条件の成立と判定するものであることを特徴とす
る遊技機7。遊技機7によれば、一旦、操作手段が操作
されると、フラグが操作手段の操作を示す状態となるの
で、操作手段が2回目以上操作されても、第2残数記憶
手段への有価物体の払出残数の記憶処理は行われない。
よって、第2残数記憶手段の内容を0クリアすることな
く(失うことなく)、保持することができる。 【0070】遊技機5において、前記操作手段の操作後
の時間を計時する計時手段を有しており、前記判定手段
は、前記計時手段により計時された操作手段操作後の時
間が所定時間内である場合に第4条件の成立と判定する
ものであることを特徴とする遊技機8。遊技機8によれ
ば、一旦、操作手段が操作されると、計時手段による計
時が行われる。そして、その計時時間が所定時間内であ
る場合に、新たに操作手段が操作されても、第2残数記
憶手段への有価物体の払出残数の記憶処理は行われない
ので、第2残数記憶手段の内容を0クリアすることなく
(失うことなく)、保持することができる。 【0071】遊技機1から8のいずれかにおいて、前記
残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数が前記第
2残数記憶手段へ記憶された場合に、その旨を報知する
報知手段を備えていることを特徴とする遊技機9。有価
物体の払出残数が第2残数記憶手段へ記憶された場合に
はその旨が報知されるので、操作者は、有価物体の払出
残数の保持を確認した上で、安心して遊技機の電源を断
することができる。 【0072】遊技機1から9のいずれかにおいて、駆動
することにより有価物体の払い出しを行う払出実行手段
と、その払出実行手段の駆動を前記残数記憶手段に記憶
される有価物体の払出残数の前記第2残数記憶手段への
記憶前に停止させる払出停止手段とを備えていることを
特徴とする遊技機10。残数記憶手段に記憶される有価
物体の払出残数の第2残数記憶手段への記憶前に、払出
実行手段の駆動が停止させられるので、有価物体の払い
出しを停止した状態で該払出残数の記憶を行うことがで
きる。 【0073】遊技機1から10のいずれかにおいて、払
い出された有価物体を検出する払出検出手段と、その払
出検出手段により有価物体の払い出しが検出された場合
に前記残数記憶手段に記憶される払出残数を減算する減
算手段と、前記払出検出手段により有価物体の払い出し
が検出された場合に前記第2残数記憶手段に記憶される
払出残数を減算する第2減算手段と、前記払出検出手段
により有価物体の払い出しが検出されたとしても前記残
数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数が0である
場合には前記減算手段を不実行とする減算不実行手段
と、その減算不実行手段と独立動作可能に構成され、前
記払出検出手段により有価物体の払い出しが検出された
としても前記第2残数記憶手段に記憶される有価物体の
払出残数が0である場合には前記第2減算手段を不実行
とする第2減算不実行手段とを備えていることを特徴と
する遊技機11。 【0074】例えば、有価物体の払い出し中に操作手段
が操作されると、残数記憶手段に記憶される有価物体の
払出残数は第2残数記憶手段へ記憶されるが、この間に
払い出された有価物体の数を払出残数から減算しなけれ
ば正確な数の有価物体の払い出しを行うことができな
い。特に、払い出しのタイミングは有価物体の物理的な
排出動作を伴うので、制御上ではそのタイミングを正確
に把握しきれない。払い出しの実行からその払い出しが
検出されるまでには時間的な差が生じるからである。即
ち、実際に払い出しが検出されるのは、残数記憶手段に
記憶される払出残数の第2残数記憶手段への記憶前なの
か或いは記憶後なのかを把握しきれないのである。よっ
て、有価物体の払い出し中に操作手段が操作されると、
この間に払い出された有価物体の数を残数記憶手段また
は第2残数記憶手段から正確に減算することができな
い。 【0075】これに対し遊技機11によれば、有価物体
の払い出しが検出された場合には残数記憶手段および第
2残数記憶手段に記憶される払出残数がそれぞれ減算さ
れるだけでなく、有価物体の払い出しが検出されたとし
ても、残数記憶手段に記憶される払出残数が0であれば
その残数記憶手段に記憶される払出残数の減算は行われ
ず、また、第2残数記憶手段に記憶される払出残数が0
であればその第2残数記憶手段に記憶される払出残数の
減算は行われないように構成されている。よって、有価
物体の払い出し中に操作手段が操作されて、残数記憶手
段に記憶される有価物体の払出残数が第2残数記憶手段
へ記憶される場合にも、払い出された有価物体の数を正
確に払出残数から減算して、正確な数の有価物体の払い
出しを行うことができる。 【0076】また、第2残数記憶手段の減算は、払出検
出手段により有価物体の払い出しが検出された場合であ
って、且つその第2残数記憶手段に記憶される有価物体
の払出残数が0でない場合にのみ行われるので、その減
算回数を少なくすることができる。よって、例えば、書
き込み可能回数が比較的少ないEEPROM等を第2残
数記憶手段として使用しても、長期間の使用を可能にす
ることができる。なお、0に代えて所定値を用いたり、
或いは0に代えて所定値を用い且つ減算に代えて加算を
用いるようにして、遊技機11を構成しても良い。ま
た、減算手段または第2減算手段を不実行とする減算不
実行手段または第2減算不実行手段の具体的構成として
は、例えば、減算手段または第2減算手段による減算処
理のスキップや、その減算処理の実行禁止、或いは減算
処理のキャンセルなどが例示される。 【0077】遊技機1から11のいずれかにおいて、駆
動することにより有価物体の払い出しを行う払出実行手
段と、その払出実行手段を前記残数記憶手段に払出残数
が記憶されている場合に駆動する払出駆動手段と、前記
第2残数記憶手段に記憶された有価物体の払出残数を前
記残数記憶手段へ記憶させる記憶戻し手段とを備え、前
記払出制御手段は、第5条件下、その記憶戻し手段を実
行して前記第2残数記憶手段に記憶されている未払いの
有価物体の払出残数を前記残数記憶手段へ記憶させ、前
記払出駆動手段により前記払出実行手段を駆動して未払
いの有価物体を払い出すものであることを特徴とする遊
技機12。遊技機12によれば、一旦、第2残数記憶手
段に記憶された払出残数分の有価物体を通常の払出制御
によって払い出すことができるので、かかる有価物体を
払い出すための特別な制御を別に設ける必要がなく、払
出制御の共通化と簡略化とを図ることができる。なお、
第5条件としては遊技機の電源投入(或いは電源投入操
作)が例示される。 【0078】遊技機12において、前記記憶戻し手段
は、前記第2残数記憶手段に記憶された有価物体の払出
残数を前記残数記憶手段へ記憶させた後も、前記第2残
数記憶手段に記憶される払出残数をクリアすることなく
保持するものであることを特徴とする遊技機13。第2
残数記憶手段に記憶された払出残数を残数記憶手段へ記
憶させた後にクリアすると、折角、操作手段を操作して
払出残数を第2残数記憶手段へ記憶させたとしても、そ
の後の電源投入及び電源断の繰り返しにより、払出残数
は失われてしまう。しかし、遊技機13によれば、記憶
戻し手段の実行後も、有価物体の払出残数は第2残数記
憶手段にクリアされずに保持されるので、操作手段を操
作して有価物体の払出残数を第2残数記憶手段へ記憶さ
せた後は、操作手段を操作することなく遊技機の電源投
入および電源断を繰り返しても、かかる払出残数を失う
ことなく保持することができる。 【0079】遊技機1から13のいずれかにおいて、外
部から操作可能な第2操作手段と、その第2操作手段が
操作された場合に、前記第2残数記憶手段に記憶される
有価物体の払出残数をクリアするクリア手段とを備えて
いることを特徴とする遊技機14。第2操作手段の操作
によって、第2残数記憶手段に記憶される有価物体の払
出残数がクリアされるので、かかるクリアを必要に応じ
て実行することができる。なお、第2操作手段として
は、例えば、払出制御手段や他の制御手段に搭載された
押しボタンスイッチや切り換えスイッチなどが例示され
る。 【0080】遊技機14において、前記第2操作手段は
前記操作手段で構成され、前記クリア手段は、その操作
手段が第6条件下で操作された場合に前記第2残数記憶
手段に記憶される有価物体の払出残数をクリアするもの
であることを特徴とする遊技機15。操作手段が第6条
件下で操作された場合にはクリア手段を実行し、第6条
件下以外の条件で操作された場合には記憶実行手段を実
行するようにしているので、操作手段と第2操作手段と
を1で構成することができ、遊技機のコストを低減する
ことができる。なお、第6条件としては、遊技機の電源
投入(或いは電源投入操作)が例示される。 【0081】遊技機1から15のいずれかにおいて、前
記第2残数記憶手段は、バックアップ電圧が未供給であ
ってもデータを保持することができる記憶媒体により構
成されていることを特徴とする遊技機16。この記憶媒
体としては、例えば、EEPROMやフラッシュメモリ
などが例示される。 【0082】請求項1記載の遊技機において、外部から
操作可能な操作手段と、その操作手段が操作された場合
に、前記状態記憶手段に記憶される状態を前記第2状態
記憶手段へ記憶させる記憶実行手段とを備えていること
を特徴とする遊技機17。 【0083】遊技機(例えばパチンコ機)の制御は、常
にスムースに行われるとは限られず、電気的なノイズや
機械的なトラブルを原因として、遊技の進行に支障を来
す場合がある。トラブル等が発生した場合には、通常、
一旦パチンコ機の電源を切断してトラブルを解消し、そ
の後、電源を再投入して遊技を再開させている。しかし
ながら、パチンコ機の電源を切断すると、電源切断前の
遊技状態は消失するので、電源を再投入しても、電源切
断前の遊技状態に復帰させることはできない。一方、バ
ックアップ電源を用いて遊技状態をバックアップするよ
うに構成すれば、電源の再投入後に電源切断前の遊技状
態を復帰させることはできるものの、かかる場合には、
電源切断中にバックアップ電圧を供給するバックアップ
電源や電源断を監視する停電監視回路が必要となるの
で、パチンコ機の装置コストをアップさせてしまうと共
に、複雑なバックアップ制御(例えば、電源断を停電監
視回路で検知し、電源断が検知された場合には、いかな
る遊技状態であっても停電時処理を実行するという複雑
な制御)が必要となる。 【0084】これに対し、遊技機17によれば、操作手
段の操作によって、遊技の状態は、電源の切断後はデー
タを保持不能な状態記憶手段から電源の切断後もデータ
を保持可能な第2状態記憶手段へ記憶され、逆に、第2
条件下で、第2状態記憶手段から状態記憶手段へ復帰さ
れる。よって、遊技機にトラブル等が発生した場合に
は、必要に応じて操作手段を操作することにより、遊技
の状態を第2状態記憶手段へ記憶して保持し、トラブル
等の解消後は、第2条件下、遊技の状態を状態記憶手段
へ復帰して遊技を再開することができる。よって、電源
切断中にバックアップ電源を供給する等のバックアップ
手段や、複雑なバックアップ制御を用いることなく、遊
技の状態を保持することができる。なお、遊技機17で
は操作手段の操作が第1条件とされている。また、操作
手段としては、例えば、制御手段や電源手段に搭載され
た押しボタンスイッチや切り換えスイッチなどが例示さ
れる。更に、第2状態記憶手段に記憶された遊技の状態
を状態記憶手段へ復帰させる第2条件としては、例え
ば、電源切断後の再投入が例示される。 【0085】遊技機17において、前記状態記憶手段
は、大当たり発生確率が高確率となる確率変動状態や、
大当たり状態、ビッグ又はレギュラーのボーナス状態、
保留されている変動表示の状態、或いは保留されている
変動表示の結果状態(例えば保留されている変動表示の
結果が大当たりであるとかはずれリーチであるとかの変
動表示の結果状態)のうち、少なくともいずれか1以上
を記憶するものであることを特徴とする遊技機18。確
率変動状態や、大当たり状態、ボーナス状態、保留され
ている変動表示の状態、或いは保留されている変動表示
の結果状態などを保持しつつ、遊技機の電源を必要に応
じて切断することができる。 【0086】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
18のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であ
ることを特徴とする遊技機19。中でも、パチンコ機の
基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンド
ルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊
技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は
作動口を通過)することを必要条件として、表示装置に
おいて変動表示されている識別情報が所定時間後に確定
停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発
生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入
賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入
賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球の
みならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)
が付与されるものが挙げられる。 【0087】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
18のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシン
であることを特徴とする遊技機20。中でも、スロット
マシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる
識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する
可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバ
ー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過すること
により、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定
識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、
遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態
発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒
体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。 【0088】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
18のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とス
ロットマシンとを融合させたものであることを特徴とす
る遊技機21。中でも、融合させた遊技機の基本構成と
しては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表
示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備
え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因
して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例え
ばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時
間経過することにより、識別情報の変動が停止され、そ
の停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必
要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させ
る特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を
使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所
定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多
くの球が払い出されるように構成されている遊技機」と
なる。 【0089】 【発明の効果】 本発明の遊技機によれば、遊技の状態
は、電源の切断後はデータを保持不能な状態記憶手段か
ら、第1条件下で、電源の切断後もデータを保持可能な
第2状態記憶手段へ記憶され、逆に、第2条件下で、第
2状態記憶手段から状態記憶手段へ復帰される。よっ
て、遊技機にトラブル等が発生した場合には、第1条件
下、遊技の状態を第2状態記憶手段へ記憶して保持し、
トラブル等の解消後は、第2条件下、遊技の状態を状態
記憶手段へ復帰して遊技を再開することができる。よっ
て、トラブル等の解消操作のために遊技機の電源を切断
しても、遊技の状態を保持することができるという効果
がある。
ロットマシンなどに代表される遊技機に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】 パチンコ機の遊技の制御は、主に主制
御基板により行われる。この主制御基板には、賞球や貸
し球の払い出し制御を行う払出制御基板や、効果音の出
力制御やランプ又はLEDの点灯制御を行う音声ランプ
制御基板、図柄の変動表示等の表示制御を行う表示用制
御基板などが接続されている。これら各制御基板の制御
は、主に、主制御基板から各制御基板へ送信されるコマ
ンドにより行われる。 【0003】かかるパチンコ機の制御は、常にスムース
に行われるとは限られず、電気的なノイズや機械的なト
ラブルを原因として、遊技の進行に支障を来す場合があ
る。トラブル等が発生した場合には、一旦パチンコ機の
電源を切断してトラブルを解消し、その後、電源を再投
入して遊技を再開させるものもある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、かか
るトラブル等を解消するためにパチンコ機の電源を切断
すると、遊技の状態が消失して、遊技者に重大な損失を
与えてしまうという問題点がある。 【0005】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、電源を切断した場合にも遊技の状
態を保持することができる遊技機を提供することを目的
としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに請求項1記載の遊技機は、遊技の主制御または周辺
制御を行う制御手段を備え、更に、その制御手段によっ
て制御されている状態を記憶する状態記憶手段と、その
状態記憶手段に記憶された状態を第1条件下で記憶する
第2状態記憶手段と、その第2状態記憶手段に記憶され
た状態を第2条件下で前記状態記憶手段へ復帰させる状
態戻し手段とを備え、前記状態記憶手段は、電源の切断
後はデータを保持不能な記憶手段で構成される一方、前
記第2状態記憶手段は、電源の切断後もデータを保持可
能な記憶手段で構成されている。 【0007】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。本実施例で
は、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチン
コ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。
なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用
いることは、当然に可能である。 【0008】図1は、本実施例のパチンコ機Pの遊技盤
の正面図である。遊技盤1の周囲には、球が入賞するこ
とにより所定個数の球が払い出される複数の入賞口2が
設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類
の識別情報としての図柄(特別図柄)などを表示する液
晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す)3が設け
られている。このLCD3の表示画面は縦方向に3分割
されており、3分割された各表示領域において、それぞ
れ上から下へ上下方向にスクロールしながら図柄の変動
表示が行われる。 【0009】LCD3の上方には、表面に「○」と
「×」との普通図柄が表示された2つのLED6a,6
bで構成された普通図柄表示装置6が配設されている。
この普通図柄表示装置6では、遊技領域に打ち込まれた
球がLCD3の両側に配設されたゲート7を通過した場
合に、「○」と「×」とのLED6a,6bを交互に点
灯させる変動表示が行われる。かかる変動表示が「○」
のLED6aで終了した場合には、当たりとなって普通
電動役物4が所定時間(例えば0.5秒)開放される。 【0010】また、LCD3の下方には、図柄作動口
(第1種始動口、普通電動役物)4が設けられており、
球がこの図柄作動口4へ入賞すると、前記したLCD3
の変動表示が開始される。図柄作動口4の下方には、特
定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入
賞口5は、LCD3の変動後の表示結果が予め定められ
た図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たり
となって、球が入賞しやすいように所定時間(例えば、
30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するま
で)開放される入賞口である。 【0011】この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが
設けられており、特定入賞口5の開放中に、球がVゾー
ン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口
5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又
は、特定入賞口5に球が所定個数入賞するまで)開放さ
れる。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回
(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作
の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値が付与さ
れた状態(特別遊技状態)である。 【0012】なお、第3種パチンコ遊技機において所定
の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、L
CD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み
合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間
開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球
がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に
設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。 【0013】図2は、かかるパチンコ機Pの電気的構成
を示したブロック図である。パチンコ機Pの主制御基板
Cには、演算装置である1チップマイコンとしてのMP
U11が搭載されている。このMPU11には、MPU
11により実行される各種の制御プログラムや固定値デ
ータを記憶したROM12と、そのROM12内に記憶
される制御プログラムの実行に当たって各種のデータ等
を一時的に記憶するためのメモリであるRAM13と、
割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回
路が内蔵されている。図3に示すフローチャートのプロ
グラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に
記憶されている。 【0014】RAM13には、賞球バッファ13aと、
賞球ポインタ13bとが設けられている。賞球バッファ
13aは、遊技盤1の遊技領域へ打ち込まれた球が普通
入賞口2等へ入賞した場合に、払い出される賞球数を記
憶するバッファである。払い出される賞球数は入賞した
球毎に賞球バッファ13aへ記憶されるので、賞球バッ
ファ13aは複数バイトで構成されている。賞球バッフ
ァ13aに記憶された賞球数のデータは、賞球コマンド
として払出制御基板Hへ送信されることにより、賞球バ
ッファ13aから消去される。具体的には、0番目の賞
球バッファ13aに記憶される賞球数を払出制御基板H
へ送信した後、1番目以降の賞球バッファ13aの値を
小さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトすることに
より、0番目の賞球バッファ13aの値が消去される。 【0015】ここで、賞球コマンドとは、払い出される
賞球数を払出制御基板Hへ指示するためのコマンドであ
り、2バイトで構成されている。賞球コマンドの1バイ
ト目のデータは、そのコマンドが賞球コマンドであるこ
とを示すためのデータ(例えば「A0H」)とされてお
り、また、2バイト目のデータは払い出される賞球数を
示すデータとされている。1回の入賞に対する最大の賞
球数は15球であるので、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータが賞球コマ
ンドの2バイト目のデータとされている。 【0016】なお、賞球コマンドを1バイトで構成する
ようにしても良い。前記した通り、1回の入賞に対する
最大の賞球数は15球であるので、賞球コマンドを1バ
イトで構成する場合には、その最大賞球数に対応した
「01H」〜「0FH」の15種類のデータを賞球コマ
ンドとする。即ち、1バイトで構成されるコマンドの上
位4ビットが「0」の場合に賞球コマンドとするのであ
る。 【0017】賞球ポインタ13bは、賞球数を記憶させ
る賞球バッファ13aの位置を示すポインタであり、払
い出される賞球数は、賞球ポインタ13bの値番目の賞
球バッファ13aへ記憶される。この賞球ポインタ13
bの値は、賞球バッファ13aへ賞球数を書き込むこと
により「1」加算され、逆に、0番目の賞球バッファ1
3aの値が払出制御基板Hへ送信されることにより
「1」減算される。 【0018】かかるROM12およびRAM13を内蔵
したMPU11は、アドレスバス及びデータバスで構成
されるバスライン14を介して入出力ポート15と接続
されている。入出力ポート15は、普通入賞スイッチ1
6と、第1種始動口スイッチ17と、Vカウントスイッ
チ18と、10カウントスイッチ19と、払出用モータ
26によって賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板
Hと、前述した特別図柄及び普通図柄の変動表示の制御
を行う表示用制御基板Dと、スピーカ42から効果音の
出力制御を行うと共にLEDや各種ランプ43の点灯制
御を行う音声ランプ制御基板Sと、そのほか他の入出力
装置46とにそれぞれ接続されている。なお、主制御基
板Cと払出制御基板Hとは、双方向通信可能に、即ち双
方向にデータの送受信ができるように接続されている。 【0019】普通入賞スイッチ16は、遊技領域内の複
数の普通入賞口2へ入賞した球をそれぞれ検出するため
のスイッチであり、各普通入賞口2の入口近傍に設けら
れている。Vカウントスイッチ18は、特定入賞口5内
のVゾーン5aへ入賞した球を検出するためのスイッチ
であり、また、10カウントスイッチ19は、特定入賞
口5内のVゾーン5a以外へ入賞した球を検出するため
のスイッチである。普通入賞スイッチ16、Vカウント
スイッチ18又は10カウントスイッチ19のいずれか
により球が検出されると、払出制御基板Hによって15
個の賞球が払い出される。 【0020】第1種始動口スイッチ17は、図柄作動口
(第1種始動口)4を通過した球を検出するためのスイ
ッチであり、図柄作動口4の近傍に設けられている。第
1種始動口スイッチ17によって球が検出されると、払
出制御基板Hによって5個の賞球が払い出される。 【0021】払出制御基板Hは、賞球や貸し球の払出制
御を行うものであり、演算装置であるMPU21と、そ
のMPU21により実行される制御プログラムや固定値
データ等を記憶したROM22と、ワークメモリ等とし
て使用されるRAM23とを備えている。図4から図7
に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラム
の一部としてROM22内に記憶されている。 【0022】払出制御基板HのRAM23には、残賞球
数カウンタ23aが設けられている。残賞球数カウンタ
23aは、未払いの賞球数を記憶するカウンタである。
残賞球数カウンタ23aの値は、賞球コマンドによって
主制御基板Cから払出制御基板Hへ賞球の払い出しが指
示される毎に、その指示された賞球数が加算される。逆
に、賞球カウントスイッチ45が払い出された賞球を検
出する毎に「1」ずつ減算される。払出制御基板Hは、
この残賞球数カウンタ23aの値が「0」になるまで、
払出用モータ26を動作させて賞球の払い出しを行う。 【0023】EEPROM20は、パチンコ機Pの電源
切断中においても、バックアップ電圧の供給無しでデー
タを保持できる不揮発性のメモリであり、第2残賞球数
カウンタ20aを備えている。第2残賞球数カウンタ2
0aは、払出制御基板Hに搭載された退避スイッチ44
が押下された場合に、RAM23の残賞球数カウンタ2
3aの値を記憶(保持)するためのメモリである。賞球
の払い出し途中で球詰まりが生じ、払出用モータ26を
駆動しても賞球の払い出しができない等のトラブルが生
じた場合には、そのトラブルの解消操作のために、パチ
ンコ機Pの電源が一旦オフされる。パチンコ機Pの電源
がオフされると、RAM23の残賞球数カウンタ23a
に記憶される賞球数は消失するので、トラブル解消後に
パチンコ機Pの電源を再投入しても未払いの賞球を払い
出すことができない。よって、かかる場合には、残賞球
数カウンタ23aの値を一旦第2残賞球数カウンタ20
aへ記憶して、パチンコ機Pの電源をオフし、トラブル
解消後の電源再投入後に、退避した第2残賞球数カウン
タ20aの値を残賞球数カウンタ23aへ復帰する。こ
れにより、未払いの賞球を消失することなく確実に払い
出すことができるのである。即ち、第2残賞球数カウン
タ20aは、残賞球数カウンタ23aの値を一時的に退
避するための不揮発性のメモリである。 【0024】かかるROM22およびRAM23を内蔵
したMPU21は、EEPROM20と共に、アドレス
バス及びデータバスで構成されるバスライン24を介し
て入出力ポート25と接続されている。入出力ポート2
5は、退避スイッチ44と、賞球カウントスイッチ45
と、主制御基板Cと、賞球や貸し球を払い出すための払
出用モータ26と、球を遊技領域へ発射するための発射
制御基板Bと、そのほか他の入出力装置46とにそれぞ
れ接続されている。 【0025】退避スイッチ44は、2つの動作を指示す
るためのスイッチであり、自動復帰型の押しボタンタイ
プのスイッチで構成されている。通常の遊技状態におい
て退避スイッチ44が押下されると、残賞球数カウンタ
23aの値が第2残賞球数カウンタ20aへ退避(記
憶)される。一方、退避スイッチ44が押下された状態
で、パチンコ機Pの電源が投入されると、EEPROM
20の第2残賞球数カウンタ20aの値が0クリアされ
る。このように、残賞球数カウンタ23aの値の退避
と、第2残賞球数カウンタ20aの値の0クリアとの2
つの動作を、1の退避スイッチ44を用いて押下条件に
よって区別して実行させることができるので、その分、
装置コストを安価にすることができる。なお、退避スイ
ッチ44は払出制御基板H上に搭載されたが、例えば、
電源基板(図示せず)やパチンコ機Pの枠体側面などの
ように、他の基板やパチンコ機Pの部分に、該退避スイ
ッチ44を搭載(取着)するようにしても良い。 【0026】賞球カウントスイッチ45は、払出用モー
タ26によって払い出された賞球を検出するためのスイ
ッチであり、この賞球カウントスイッチ45によって賞
球の払い出しが検出される毎に、残賞球数カウンタ23
aの値が「1」ずつ減算される。特に、第2残賞球数カ
ウンタ20aの値が「0」でない場合に、賞球カウント
スイッチ45によって賞球の払い出しが検出されると、
残賞球数カウンタ23aの値と同様に、第2残賞球数カ
ウンタ20aの値は「1」ずつ減算される。払出用モー
タ26は賞球を払い出すためのモータであり、残賞球数
カウンタ23aの値が「0」でない場合に、払出制御基
板Hによって駆動制御される。 【0027】発射制御基板Bは、球を遊技領域へ発射す
るための発射用モータ28について駆動の許可と禁止と
を制御するためのものである。発射用モータ28は、次
の3条件が整っている場合に駆動が許可される(駆動が
可能とされる)。即ち、第1に、払出制御基板Hから発
射許可信号が出力されていること。第2に、ハンドル2
7に設けられたタッチセンサ29から遊技者がハンドル
27をタッチしていることを示す信号が出力されている
こと。第3に、発射をストップさせるためのストップス
イッチ30が操作されていないこと。以上の3条件が整
っている場合に、発射制御基板Bは発射用モータ28へ
駆動を許可する信号を出力する。かかる信号が出力され
ている状態でハンドルが操作されると、発射用モータ2
8は、ハンドルの操作量に応じた強度で駆動し、その強
度で球を遊技領域へ発射する。 【0028】表示用制御基板Dは、LCD3を用いた特
別図柄の変動表示と、普通図柄表示装置6を用いた普通
図柄の変動表示とを制御するためのものである。この表
示用制御基板Dは、MPU31と、ROM32と、ワー
クRAM33と、ビデオRAM34と、キャラクタRO
M35と、画像コントローラ36と、入力ポート37
と、2つの出力ポート39,40とを備えている。入力
ポート37の入力には、主制御基板Cの出力が接続さ
れ、その入力ポート37の出力は、MPU31と、RO
M32と、ワークRAM33と、画像コントローラ36
と、一方の出力ポート39とを接続するバスライン38
と接続されている。この一方の出力ポート39の出力に
は普通図柄表示装置6のLED6a,6bが接続されて
いる。また、画像コントローラ36はバスライン38と
は別の第2のバスライン41によって出力ポート40の
入力に接続されており、その出力ポート40の出力には
LCD3が接続されている。 【0029】表示用制御基板DのMPU31は、主制御
基板Cから送信される表示命令に基づいてLCD3及び
普通図柄表示装置6の表示を制御するためのものであ
る。ROM32は、そのMPU31により実行される各
種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメ
モリであり、ワークRAM33は、MPU31による各
種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラ
グを一時的に記憶するためのメモリである。 【0030】ビデオRAM34は、LCD3に表示され
る表示データを記憶するためのメモリであり、このビデ
オRAM34の内容を書き替えることにより、LCD3
の表示内容が変更される。キャラクタROM35は、L
CD3に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶
するためのメモリである。画像コントローラ36は、M
PU31、ビデオRAM34、出力ポート40のそれぞ
れのタイミングを調整してデータの読み書きに介在する
と共に、ビデオRAM34に記憶される表示データを、
キャラクタROM35から所定のタイミングで読み出し
てLCD3に表示させるものである。 【0031】次に、上記のように構成されたパチンコ機
Pで実行される各処理を、図3から図7の各フローチャ
ートを参照して説明する。図3は、主制御基板Cで定期
的に繰り返し実行される賞球処理のフローチャートであ
る。賞球処理は、普通入賞口2や第1種始動口4或いは
大入賞口5へ入賞した打球を検出する入賞検出処理(S
10)と、賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信する賞
球コマンド送信処理(S20)との2つの処理によって
構成されている。 【0032】入賞検出処理(S10)では、まず、第1
種始動口スイッチ17により、球が検出された否かを確
認する(S11)。第1種始動口スイッチ17によって
球が検出された場合には(S11:Yes)、5個の賞
球を払い出すために、賞球ポインタ13bの値番目の賞
球バッファ13aへ「5」を書き込み(S12)、賞球
ポインタ13bの値を「1」加算する(S13)。一
方、第1種始動口スイッチ17によって球が検出されな
い場合には(S11:No)、S12およびS13の処
理をスキップして、S14の処理へ移行する。 【0033】S14の処理では、普通入賞スイッチ1
6、Vカウントスイッチ18又は10カウントスイッチ
19のいずれかにより球が検出された否かを確認する
(S14)。いずれかのスイッチ16,18,19によ
って球が検出された場合には(S14:Yes)、15
個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ13bの値番
目の賞球バッファ13aへ「15」を書き込み(S1
5)、賞球ポインタ13bの値を「1」加算する(S1
6)。一方、いずれのスイッチ16,18,19によっ
ても球が検出されない場合には(S14:No)、S1
5およびS16の処理をスキップして、入賞検出処理
(S10)を終了し、S20の賞球コマンド送信処理へ
移行する。 【0034】賞球コマンド送信処理(S20)では、ま
ず、賞球ポインタ13bの値が「0」であるか否かを調
べる(S21)。賞球ポインタ13bの値が「0」でな
ければ(S21:No)、払い出すべき賞球数のデータ
が賞球バッファ13aに記憶されているということなの
で、0番目の賞球バッファ13aの値を賞球コマンドの
2バイト目のデータとしてセットし、その賞球コマンド
を払出制御基板Hへ送信する(S22)。賞球コマンド
の送信後は、1番目以降の賞球バッファ13aの値を小
さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトして(S2
3)、賞球バッファ13aの値を更新すると共に、送信
した0番目の賞球バッファ13aの値を消去する。更
に、賞球ポインタ13bの値を「1」減算する(S2
4)。一方、S21の処理において、賞球ポインタ13
bの値が「0」であれば(S21:Yes)、払い出す
べき賞球数のデータは賞球バッファ13aに記憶されて
いないので、S22〜S24の各処理をスキップして、
賞球コマンド送信処理(S20)を終了し、図3の賞球
処理を終了する。 【0035】次に、図4から図7を参照して、払出制御
基板Hで行われる各処理について説明する。図4は、払
出制御基板Hのメイン処理のフローチャートである。こ
のメイン処理では、まず、RAMクリア及び初期化処理
を実行して(S31)、RAM23及びI/O等の各値
を初期化する。次に、退避スイッチ44が押下されてい
るか否かを確認し(S32)、押下されていなければ
(S32:No)、EEPROM20の第2残賞球数カ
ウンタ20aの値を、RAM23の残賞球数カウンタ2
3aへ書き込み(S33)、先のパチンコ機Pの動作中
に退避スイッチ44が押下された結果、第2残賞球数カ
ウンタ20aへ退避された残賞球数カウンタ23aの値
を、残賞球数カウンタ23aへ復帰させる。この残賞球
数カウンタ23aへの復帰がなされると、後述する賞球
払出処理(図6参照)によって、復帰された値分の賞球
が払い出される。 【0036】一方、パチンコ機Pの電源投入時に退避ス
イッチ44が押下されていれば(S32:Yes)、即
ち、退避スイッチ44を押下した状態でパチンコ機Pの
電源が投入されれば、EEPROM20に記憶される第
2残賞球数カウンタ20aの値を0クリアする(S3
4)。パチンコ機Pがノイズなどによって誤動作した場
合には、電源をオフしたとしても、EEPROM20の
第2残賞球数カウンタ20aに如何なる値が記憶されて
いるか不明である。かかる場合に、そのままパチンコ機
Pを立ち上げると、前述したS33の処理によって第2
残賞球数カウンタ20aの値が残賞球数カウンタ23a
へ書き込まれるので、誤動作によって第2残賞球数カウ
ンタ20aへ書き込まれた数分の賞球が払い出されてし
まう。よって、退避スイッチ44を押下した状態でパチ
ンコ機Pの電源が投入された場合には、EEPROM2
0に記憶される第2残賞球数カウンタ20aの値を0ク
リアすることにより、かかる不具合に対処できるように
構成されている。 【0037】なお、EEPROM20の第2残賞球数カ
ウンタ20aの値は、S34の処理以外は0クリアされ
ない。即ち、S33の処理で、第2残賞球数カウンタ2
0aの値が残賞球数カウンタ23aへ書き込まれても、
第2残賞球数カウンタ20aの値は0クリアされないの
である。パチンコ機Pの動作中に退避スイッチ44を押
下して、残賞球数カウンタ23aの値を第2残賞球数カ
ウンタ20aへ退避する場合は、パチンコ機Pの電源を
オフした上で操作しなければならないようなトラブルが
生じている場合である。かかる場合、パチンコ機Pの電
源をオフしてトラブル解消操作をすると、操作結果の確
認のためにパチンコ機Pの電源をオンするが、なおトラ
ブルが解消していなければ、再びパチンコ機Pの電源を
オフしてトラブル解消操作を行い、パチンコ機Pの電源
を再々投入する。本実施例の場合、S33の処理で、第
2残賞球数カウンタ20aの値を残賞球数カウンタ23
aへ書き込んでも、第2残賞球数カウンタ20aの値を
0クリアしないので、パチンコ機Pの再投入後、退避ス
イッチ44の押下を忘れて電源をオフしても、第2残賞
球数カウンタ20aの値を保持して、電源の再々投入時
に残賞球数カウンタ23aへ書き込むことができる。 【0038】S33又はS34の処理の実行後は、払出
制御基板Hで必要な各処理が実行される(S35)。各
処理の実行後は、所定時間の経過を監視し(S36)、
その所定時間が経過するまで(S36:No)、次の各
処理の実行を待機する。一方、各処理の実行開始から所
定時間が経過していれば(S36:Yes)、処理をS
35へ移行して、新たに各処理(S35)を実行する。
このように、各処理(S35)は定期的に繰り返し実行
される。 【0039】図5は、払出制御基板Hの割込処理で実行
されるコマンド受信処理のフローチャートである。主制
御基板Cから送信されたコマンドを払出制御基板Hが受
信すると、その度に割り込みが発生し、このコマンド受
信処理が実行される。 【0040】コマンド受信処理では、まず、受信したコ
マンドが賞球コマンドであるか否かを判断する(S4
1)。受信したコマンドが賞球コマンドであれば(S4
1:Yes)、その賞球コマンドの2バイト目のデータ
として指示される賞球数を残賞球数カウンタ23aへ加
算し(S42)、このコマンド受信処理を終了する。一
方、受信したコマンドが賞球コマンド以外の場合には
(S41:No)、受信したコマンドに応じた処理を実
行して(S43)、このコマンド受信処理を終了する。 【0041】図6は、払出制御基板Hの各処理(S3
5)の中で実行される賞球払出処理のフローチャートで
ある。この賞球払出処理により、賞球の払い出しと、払
い出された賞球の検出とが行われる。賞球払出処理で
は、まず、残賞球数カウンタ23aの値を調べ(S5
1)、その値が「0」でなければ(S51:No)、未
払いの賞球が残っているので、払出用モータ26を駆動
して賞球を1個払い出す(S52)。一方、残賞球数カ
ウンタ23aの値が「0」であれば(S51:Ye
s)、未払いの賞球は残っていないので、払出用モータ
26の駆動を停止し(S53)、賞球の払い出しを行わ
ない。 【0042】次に、賞球カウントスイッチ45を監視す
る(S54)。賞球カウントスイッチ45のオンが検出
されなければ(S54:No)、以降のS55〜S58
の各処理をスキップして、この賞球払出処理を終了す
る。 【0043】S54の処理において、賞球カウントスイ
ッチ45のオンが検出されれば(S54:Yes)、賞
球の払い出しが行われたということである。よって、か
かる場合には、残賞球数カウンタ23aの値を確認し
(S55)、その値が「0」でなければ(S55:N
o)、払い出された賞球に対応して残賞球数カウンタ2
3aの値を「1」減算する(S56)。一方、残賞球数
カウンタ23aの値が「0」であれば(S55:Ye
s)、S56の処理をスキップする。更に、EEPRO
M20の第2残賞球数カウンタ20aの値を確認し(S
57)、その値が「0」でなければ(S57:No)、
払い出された賞球に対応して第2残賞球数カウンタ20
aの値を「1」減算する(S58)。一方、第2残賞球
数カウンタ20aの値が「0」であれば(S57:Ye
s)、S58の処理をスキップし、この賞球払出処理を
終了する。 【0044】上述する通り、賞球払出処理では、賞球カ
ウントスイッチ45のオンが検出された場合には(S5
4:Yes)、残賞球数カウンタ23aの値の減算の他
に、S57及びS58の処理において、第2残賞球数カ
ウンタ20aの値の減算をも行っている。これは、後述
する賞球退避処理が賞球の払い出し途中で実行された場
合を考慮したものである。即ち、後述する通り、退避ス
イッチ44が押下されると、払出用モータ26の駆動が
停止されて(S63)、残賞球数カウンタ23aの値が
第2残賞球数カウンタ20aへ書き込まれて記憶され
(S64)、残賞球数カウンタ23aの値が0クリアさ
れるが(S65)、払い出し途中の賞球がある場合、賞
球カウントスイッチ45がオンとなっても(S54:Y
es)、既に残賞球数カウンタ23aの値は「0」とな
っているので(S55:Yes)、払い出された賞球の
減算を行うことができず、その結果、払い出される賞球
数が本来の賞球数より多くなってしまう。これに対し、
本実施例によれば、賞球カウントスイッチ45がオンと
なった場合には(S54:Yes)、第2残賞球数カウ
ンタ20aの値をも確認し、その値が「0」でなければ
(S57:No)、その値から「1」減算するようにし
ているので、払い出し途中の賞球をもカウントして、賞
球の払い出しを正確に行うことができるのである。 【0045】なお、図6に示す通り、残賞球数カウンタ
23aの減算処理(S55,S56)と、第2残賞球数
カウンタ20aの減算処理(S57,S58)とは、そ
れぞれ独立して実行されるように構成されているので、
賞球カウントスイッチ45が払い出された賞球を検出す
るタイミングと、図6の処理の実行タイミングとに関係
なく、払い出された賞球分の減算を確実に行うことがで
きる。 【0046】図7は、払出制御基板Hの各処理(S3
5)の中で実行される賞球退避処理のフローチャートで
ある。この賞球退避処理では、パチンコ機Pの動作中に
退避スイッチ44の押下が確認されると、RAM23の
残賞球数カウンタ23aの値を、EEPROM20の第
2残賞球数カウンタ20aへ書き込んで記憶する。 【0047】まず、退避スイッチ44の押下(オン)を
確認し(S61)、オンされていなければ(S61:N
o)、この賞球退避処理を終了する。一方、退避スイッ
チ44がオンされていれば(S61:Yes)、RAM
23の残賞球数カウンタ23aの値が「0」であるか否
かを確認する(S62)。確認の結果、残賞球数カウン
タ23aの値が「0」でなければ(S62:No)、S
52の処理(図6参照)によって払出用モータ26が駆
動されているので、その駆動を停止し(S63)、賞球
の払い出しをストップする。その後、残賞球数カウンタ
23aの値を第2残賞球数カウンタ20aへ書き込んで
退避(保持)し(S64)、更に、残賞球数カウンタ2
3aの値を0クリアして(S65)、この賞球退避処理
を終了する。残賞球数カウンタ23aの値を0クリアす
ることにより、その後、賞球払出処理(図6参照)が実
行されても、払出用モータ26を停止したままにするこ
とができる。 【0048】一方、残賞球数カウンタ23aの値が
「0」であれば(S62:Yes)、退避スイッチ44
が押下(オン)されていても、以降のS63〜S65の
各処理をスキップして、この賞球退避処理を終了する。
退避スイッチ44が一度オンされると、残賞球数カウン
タ23aの値は、第2残賞球数カウンタ20aへ書き込
まれた後に0クリアされる。よって、残賞球数カウンタ
23aの値が「0」の状態で、その値を第2残賞球数カ
ウンタ20aへ書き込むと、第2残賞球数カウンタ20
aに記憶されている値も0クリアされてしまう。退避ス
イッチ44の押下は、パチンコ機Pの電源をオフした上
で操作しなければならないようなトラブル等が生じた場
合になされるので、操作者は退避を確実に行おうとし
て、退避スイッチ44を何度も押下する傾向がある。か
かる退避スイッチ44の押下の度に、S63〜S65の
処理を実行すると、本来、残賞球数カウンタ23aの値
が「0」でない場合にも、残賞球数カウンタ23aの値
も、第2残賞球数カウンタ20aの値も、共に「0」と
なって、未払いの賞球数の記憶を消失してしまう。これ
に対し、本実施例によれば、残賞球数カウンタ23aの
値が「0」であれば(S62:Yes)、S63〜S6
5の各処理を不実行としているので、未払いの賞球数の
記憶を消失するといった不具合が生じることはない。 【0049】以上説明したように、本実施例のパチンコ
機Pによれば、RAM23の残賞球数カウンタ23aに
記憶される賞球の払出残数は、退避スイッチ44の押下
により、EEPROM20の第2残賞球数カウンタ20
aへ書き込まれて記憶され(S64)、パチンコ機Pの
電源の切断後においても保持される。そして、パチンコ
機Pの電源が再投入されると、残賞球数カウンタ23a
へ復帰され(S33)、賞球払出処理(図6参照)によ
って払い出される(S51,S52)。よって、バック
アップ電源や電源切断時に即座に実行される複雑なバッ
クアップ制御を用いることなく、未払いの賞球を確実に
払い出すことができる。 【0050】即ち、スタティックRAM等で構成された
メモリをバックアップするためには、パチンコ機Pの電
源切断中においてもバックアップ電圧を供給するバック
アップ電源が必要になるが、本実施例では不要となり、
その分、装置コストを低減することができる。また、電
源断時の遊技状態をそのままバックアップするために
は、電源断から制御系の駆動電圧が正常動作範囲の電圧
を保持する間に、バックアップ制御を完了させなければ
ならない。そのためには、電源断を早期に検出するため
の停電監視回路が必要となり、この点でも装置コストが
上昇する。しかも、電源断が検出された場合には、他の
処理に優先して実行される停電時処理が必要となる。停
電時処理を他の処理に優先して実行するためには、他の
処理の如何なる部分で停電時処理が実行されても支障の
無いように制御プログラムを作成する必要があるので、
その制御プログラムは自ずと複雑になってしまう。しか
し、上述する通り、本実施例によれば、電源オン中の退
避スイッチ44の押下により賞球の払出残数を記憶する
ので、停電監視回路も、他の処理に優先して緊急に実行
されなければならない複雑な制御プログラムも、いずれ
も必要とせず、賞球の払出残数を確実に保持することが
できるのである。 【0051】請求項1記載の状態戻し手段としては、図
4のS33の処理が該当し、第1条件としては、退避ス
イッチ44の押下、即ち図7のS61の処理のYesの
分岐が該当し、第2条件としては、パチンコ機Pの電源
投入が該当する。 【0052】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。 【0053】例えば、上記実施例では、退避スイッチ4
4の押下により、残賞球数カウンタ23aに記憶される
未払いの賞球数を、EEPROM20の第2残賞球数カ
ウンタ20aへ記憶させたが、必ずしもこれらに限られ
るものではなく、例えば、未払いの貸し球を、不揮発性
のメモリであるEEPROM20に記憶させて電源の再
投入後に払い出すように構成しても良い。また、遊技の
状態、例えば、大当たり発生確率が高確率となる確率変
動状態や、大当たり状態、保留されている変動表示の状
態、或いは保留されている変動表示の結果状態(例えば
保留されている変動表示の結果が大当たりであるとか、
はずれリーチであるとかの変動表示の結果状態)、スロ
ットマシンにおいてはビッグ又はレギュラーのボーナス
状態、これらのうち、少なくともいずれか1以上を退避
スイッチ44の押下により、EEPROMなどの不揮発
性のメモリに記憶させて保持するようにしても良い。即
ち、退避スイッチ44の押下(操作手段の操作)によ
り、遊技の状態を任意のタイミングで、不揮発性のメモ
リに記憶させることができるのである。 【0054】賞球退避処理(図7)では、払出用モータ
26の停止後(S63)、即座に残賞球数カウンタ23
aの値を、第2残賞球数カウンタ20aへ書き込むよう
に構成した(S64)。このため、払い出し途中(落下
中)の賞球をも正確にカウントするために、賞球払出処
理(図6)において、残賞球数カウンタ23aの減算処
理(S55,S56)と独立して、第2残賞球数カウン
タ20aの減算処理(S57,S58)を設けた。これ
に対し、S63の処理で払出用モータ26を停止した後
で、払い出し途中(落下中)の賞球が確実に賞球カウン
トスイッチ45を通過するのに十分な時間をウエイトす
るように構成することにより、賞球払出処理における第
2残賞球数カウンタ20aの減算処理(S57,S5
8)を省くことができる。言い換えれば、第2残賞球数
カウンタ20aの減算処理(S57,S58)に代え
て、払い出し途中の賞球が確実に賞球カウントスイッチ
45を通過するのに十分な時間をウエイト処理を、S6
3の処理後に実行するようにしても良い。かかる場合に
は、払出用モータ26の駆動停止後(S63)、S52
の処理によって再駆動されないように、払出用モータ2
6の駆動を禁止するフラグを用意してこれオンし、S5
2の処理では、該フラグがオフされている場合に限り、
払出用モータ26を駆動するように構成するのである。 【0055】不揮発性のメモリとしては、EEPROM
20を例示したが、EEPROMに代えてフラッシュメ
モリや他のメモリを使用するようにしても良い。また、
残賞球数カウンタ23a自体をEEPROMなどの不揮
発性メモリに設けるようにしても良い。かかる場合に
は、第2残賞球数カウンタ20aを不要にすることがで
きる。更に、退避スイッチ44の押下による退避の完了
を、スピーカ42による音出力やランプ43の点灯など
により、報知するようにしても良い。かかる報知を行え
ば、操作者に退避の完了を知らせることができるので、
その操作性を向上させることができる。 【0056】本発明を上記実施例とは異なるタイプのパ
チンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりす
ると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当た
り状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるよ
うなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称さ
れる)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表
示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要
条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施し
ても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀
球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマ
シンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施す
るようにしても良い。 【0057】なお、スロットマシンは、例えばコインを
投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバー
を操作することにより図柄が変動され、ストップボタン
を操作することにより図柄が停止されて確定される周知
のものである。従って、スロットマシンの基本概念とし
ては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に
図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手
段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が
開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の
操作に起因して、或いは、所定時間経過することによ
り、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特
定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特
別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え
たスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイ
ン、メダル等が代表例として挙げられる。 【0058】また、パチンコ機とスロットマシンとが融
合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図
柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手
段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないも
のが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)
に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操
作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボ
タンの操作に起因して、或いは、所定時間経過すること
により、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄
がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊
技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者に
は、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。 【0059】以下に本発明の変形例を示す。請求項1記
載の遊技機において、前記制御手段は、所定の有価価値
を有する有価物体を払い出す払出制御手段で構成され、
前記状態記憶手段は、有価物体の払出残数を記憶する残
数記憶手段で構成され、前記第2状態記憶手段は、前記
残数記憶手段とは別体に構成され電源の切断後において
もデータを保持可能な記憶手段であって、第1条件下で
前記残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数を記
憶する第2残数記憶手段で構成され、前記状態戻し手段
は、前記第2残数記憶手段に記憶された有価物体の払出
残数を第2条件下で前記残数記憶手段へ復帰させる記憶
戻し手段で構成されており、前記払出制御手段は、前記
第2残数記憶手段から前記残数記憶手段へ復帰された払
出残数分の有価物体を第3条件下で払い出すものである
ことを特徴とする遊技機1。なお、第3条件は、第2条
件と同一条件であっても、異なった条件であっても良
い。 【0060】従来、遊技領域へ打ち込まれた球が入賞口
へ入賞すると、所定数の球が賞球として払い出される。
この賞球の払い出しは、球経路の途中に設けられた回転
体を払出用モータによって回転させることにより行われ
る。詳細には、回転体には球の形状に合わせた複数(例
えば4個)の切り欠けが形成されており、貯留タンクか
ら球経路を通じて回転体に達した球が各切り欠けにそれ
ぞれ1個ずつ収容されて、払い出しの待機状態となって
いる。かかる状態から払出用モータによって回転体が所
定量(例えば1/4回転)回転させられると、1の切り
欠けに収容されている1個の球が回転体から排出され、
払出側の球経路を経由して、賞球として遊技者に払い出
される。この払い出しと共に、貯留タンク側の球経路に
ある別の球が新たに回転体に収容され、その結果、払出
用モータによって回転体を継続して回転させることによ
り、例えばその1/4回転毎に、1個の球が賞球として
払い出されるのである。 【0061】貯留タンク側の球経路には、貯留タンクか
ら回転体まで球が一杯に詰まった状態にあるので、球の
流れ具合によっては、球が回転体の切り欠けにスムース
に入らずに、回転体の切り欠けと球経路の壁面との間に
挟まってしまうことがある。かかる場合には、払出用モ
ータを駆動しても回転体を回転させることができなくな
り、その結果、賞球の払い出しができなくなってしま
う。この球詰まりを解消する1つの手段として、ホール
の店員が直接、球詰まり部分に力を加えて(球詰まり部
分を操作して)、その球詰まりを解消するというものが
ある。 【0062】しかしながら、かかる手段を行うために
は、一旦パチンコ機の電源をオフしなければならない
が、パチンコ機の電源のオフによって、払い出されるべ
き賞球数の記憶は失われるので、折角、店員の操作によ
って球詰まりが解消しても、その後、電源をオンした後
に残りの賞球の払い出しを行うことができない。一方、
バックアップ電源を用いて賞球数をバックアップするよ
うに構成すれば、電源をオンした後で残りの賞球の払い
出しを行うことができが、かかる場合には、バックアッ
プ電源が必要となって装置コストをアップさせてしまう
ばかりか、複雑なバックアップ制御(例えば、電源断を
停電監視回路で検知し、電源断が検知された場合には、
いかなる遊技状態であっても停電時処理を実行するとい
う複雑な制御)が必要となる。 【0063】これに対し遊技機1によれば、残数記憶手
段に記憶される有価物体の払出残数は、第1条件下で第
2残数記憶手段へ記憶されて、電源の切断後においても
保持される。そして、第2条件下で残数記憶手段へ復帰
されて、更に第3条件下で払出制御手段によって払い出
される。よって、バックアップ電源や複雑なバックアッ
プ制御を用いることなく、有価物体を確実に払い出すこ
とができる。なお、第2条件と第3条件とが同一条件で
ある場合には、有価物体の払出残数が残数記憶手段へ復
帰された後に、その払出残数分の有価物体の払い出しが
行われる。 【0064】所定の有価価値を有する有価物体を払い出
す払出制御手段と、有価物体の払出残数を記憶する残数
記憶手段と、その残数記憶手段とは別体に構成され電源
の切断後においてもデータを保持可能な記憶手段であっ
て、第1条件下で前記残数記憶手段に記憶される有価物
体の払出残数を記憶する第2残数記憶手段とを備え、前
記払出制御手段は、前記第2残数記憶手段に保持された
払出残数分の有価物体を第3条件下で払い出すものであ
ることを特徴とする遊技機2。遊技機2によれば、第2
残数記憶手段に保持された有価物体の払出残数を、残数
記憶手段へ復帰させることなく、第2残数記憶手段に保
持された値に基づいて払い出すように構成しても良い。 【0065】遊技機1若しくは2において、外部から操
作可能な操作手段と、その操作手段が操作された場合
に、前記残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数
を前記第2残数記憶手段へ記憶させる記憶実行手段とを
備えていることを特徴とする遊技機3。操作手段の操作
によって、残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残
数が第2残数記憶手段へ記憶される。よって、かかる記
憶を必要に応じて実行することができる。また、例えば
停電時処理のように、電源切断時に実行される処理で
は、その処理を制御系の駆動電圧が正常動作範囲の電圧
値を維持する間に完了しなければならないので、該処理
を他の処理に優先して緊急に実行する必要がある。これ
に対し、遊技機3によれば、記憶実行手段は、操作手段
の操作により電源のオン中に動作するので、他の処理に
割り込むことなく、例えば他の処理の区切りのタイミン
グを待って実行することができる。よって、制御を複雑
化することなく、記憶実行手段を実現することができ
る。なお、遊技機3では操作手段の操作が第1条件とさ
れている。また、操作手段としては、例えば、払出制御
手段や他の制御手段に搭載された押しボタンスイッチや
切り換えスイッチなどが例示される。また、有価物体と
しては、パチンコ機における賞球や貸し球、スロットマ
シンにおけるメダルなどが例示される。 【0066】遊技機3において、前記記憶実行手段は、
前記残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数を前
記第2残数記憶手段へ記憶させた後、その残数記憶手段
に記憶される有価物体の払出残数を0クリアするもので
あることを特徴とする遊技機4。残数記憶手段に記憶さ
れる有価物体の払出残数を第2残数記憶手段へ記憶させ
ると、払出残数は残数記憶手段および第2残数記憶手段
に記憶されることとなる。この状態で、有価物体が残数
記憶手段に記憶される数分払い出されると、残数記憶手
段の払出残数は0となるが、第2残数記憶手段に記憶さ
れる払出残数はそのまま残る。よって、万一、この第2
残数記憶手段に記憶される払出残数の払い出しが行われ
ると、必要数以上の有価物体の払い出しが行われるとい
う不都合がある。これに対し、遊技機4では、残数記憶
手段から第2残数記憶手段へ有価物体の払出残数が記憶
されると、残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残
数は0クリアされるので、かかる不都合を生じることは
ない。なお、0に代えて所定値を用いて遊技機4を構成
しても良い。 【0067】遊技機3又は4において、第4条件の成立
を判定する判定手段を備え、前記記憶実行手段は、第4
条件下が成立している場合には、前記操作手段が操作さ
れても、前記第2残数記憶手段への有価物体の払出残数
の記憶処理を不実行とするものであることを特徴とする
遊技機5。例えば、遊技機4においては、残数記憶手段
に記憶される有価物体の払出残数が第2残数記憶手段へ
記憶されると、残数記憶手段に記憶される有価物体の払
出残数は0クリアされる。かかる状態から更に操作手段
が操作されると、残数記憶手段に記憶される有価物体の
払出残数が第2残数記憶手段へ記憶されるので、その結
果、残数記憶手段および第2残数記憶手段に記憶される
払出残数は共に0となり、払出残数が失われるという不
都合が生じる。これに対し、遊技機5では、例え操作手
段が操作された場合にも、第4条件が成立していれば、
第2残数記憶手段への有価物体の払出残数の記憶処理は
行われないので、第2残数記憶手段の内容を0クリアす
ることなく(失うことなく)、保持することができる。
よって、操作手段を誤って或いは意図的に複数回操作し
た場合にも、有価物体の払出残数を確実に保持すること
ができる。通常、操作者は払出残数の記憶を確実に行い
たいが故に操作手段を何度も操作する傾向があるが、遊
技機5によれば、かかる場合にも、不都合なく、有価物
体の払出残数を確実に保持することができる。なお、0
に代えて所定値を用いて遊技機5を構成しても良い。ま
た、記憶処理の不実行の具体的手段としては、例えば、
記憶処理のスキップや、記憶処理の実行禁止、或いは記
憶処理のキャンセルなどが例示される。 【0068】遊技機5において、前記判定手段は、前記
残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数が0であ
る場合に第4条件の成立と判定するものであることを特
徴とする遊技機6。遊技機6によれば、操作手段が操作
された場合にも、残数記憶手段に記憶される有価物体の
払出残数が0であれば、第2残数記憶手段への有価物体
の払出残数の記憶処理は行われないので、第2残数記憶
手段の内容を0クリアすることなく(失うことなく)、
保持することができる。なお、0に代えて所定値を用い
て遊技機6を構成しても良い。 【0069】遊技機5において、前記操作手段の操作状
態を示すフラグを有しており、前記判定手段は、前記フ
ラグが操作手段が操作されたことを示す状態にある場合
に第4条件の成立と判定するものであることを特徴とす
る遊技機7。遊技機7によれば、一旦、操作手段が操作
されると、フラグが操作手段の操作を示す状態となるの
で、操作手段が2回目以上操作されても、第2残数記憶
手段への有価物体の払出残数の記憶処理は行われない。
よって、第2残数記憶手段の内容を0クリアすることな
く(失うことなく)、保持することができる。 【0070】遊技機5において、前記操作手段の操作後
の時間を計時する計時手段を有しており、前記判定手段
は、前記計時手段により計時された操作手段操作後の時
間が所定時間内である場合に第4条件の成立と判定する
ものであることを特徴とする遊技機8。遊技機8によれ
ば、一旦、操作手段が操作されると、計時手段による計
時が行われる。そして、その計時時間が所定時間内であ
る場合に、新たに操作手段が操作されても、第2残数記
憶手段への有価物体の払出残数の記憶処理は行われない
ので、第2残数記憶手段の内容を0クリアすることなく
(失うことなく)、保持することができる。 【0071】遊技機1から8のいずれかにおいて、前記
残数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数が前記第
2残数記憶手段へ記憶された場合に、その旨を報知する
報知手段を備えていることを特徴とする遊技機9。有価
物体の払出残数が第2残数記憶手段へ記憶された場合に
はその旨が報知されるので、操作者は、有価物体の払出
残数の保持を確認した上で、安心して遊技機の電源を断
することができる。 【0072】遊技機1から9のいずれかにおいて、駆動
することにより有価物体の払い出しを行う払出実行手段
と、その払出実行手段の駆動を前記残数記憶手段に記憶
される有価物体の払出残数の前記第2残数記憶手段への
記憶前に停止させる払出停止手段とを備えていることを
特徴とする遊技機10。残数記憶手段に記憶される有価
物体の払出残数の第2残数記憶手段への記憶前に、払出
実行手段の駆動が停止させられるので、有価物体の払い
出しを停止した状態で該払出残数の記憶を行うことがで
きる。 【0073】遊技機1から10のいずれかにおいて、払
い出された有価物体を検出する払出検出手段と、その払
出検出手段により有価物体の払い出しが検出された場合
に前記残数記憶手段に記憶される払出残数を減算する減
算手段と、前記払出検出手段により有価物体の払い出し
が検出された場合に前記第2残数記憶手段に記憶される
払出残数を減算する第2減算手段と、前記払出検出手段
により有価物体の払い出しが検出されたとしても前記残
数記憶手段に記憶される有価物体の払出残数が0である
場合には前記減算手段を不実行とする減算不実行手段
と、その減算不実行手段と独立動作可能に構成され、前
記払出検出手段により有価物体の払い出しが検出された
としても前記第2残数記憶手段に記憶される有価物体の
払出残数が0である場合には前記第2減算手段を不実行
とする第2減算不実行手段とを備えていることを特徴と
する遊技機11。 【0074】例えば、有価物体の払い出し中に操作手段
が操作されると、残数記憶手段に記憶される有価物体の
払出残数は第2残数記憶手段へ記憶されるが、この間に
払い出された有価物体の数を払出残数から減算しなけれ
ば正確な数の有価物体の払い出しを行うことができな
い。特に、払い出しのタイミングは有価物体の物理的な
排出動作を伴うので、制御上ではそのタイミングを正確
に把握しきれない。払い出しの実行からその払い出しが
検出されるまでには時間的な差が生じるからである。即
ち、実際に払い出しが検出されるのは、残数記憶手段に
記憶される払出残数の第2残数記憶手段への記憶前なの
か或いは記憶後なのかを把握しきれないのである。よっ
て、有価物体の払い出し中に操作手段が操作されると、
この間に払い出された有価物体の数を残数記憶手段また
は第2残数記憶手段から正確に減算することができな
い。 【0075】これに対し遊技機11によれば、有価物体
の払い出しが検出された場合には残数記憶手段および第
2残数記憶手段に記憶される払出残数がそれぞれ減算さ
れるだけでなく、有価物体の払い出しが検出されたとし
ても、残数記憶手段に記憶される払出残数が0であれば
その残数記憶手段に記憶される払出残数の減算は行われ
ず、また、第2残数記憶手段に記憶される払出残数が0
であればその第2残数記憶手段に記憶される払出残数の
減算は行われないように構成されている。よって、有価
物体の払い出し中に操作手段が操作されて、残数記憶手
段に記憶される有価物体の払出残数が第2残数記憶手段
へ記憶される場合にも、払い出された有価物体の数を正
確に払出残数から減算して、正確な数の有価物体の払い
出しを行うことができる。 【0076】また、第2残数記憶手段の減算は、払出検
出手段により有価物体の払い出しが検出された場合であ
って、且つその第2残数記憶手段に記憶される有価物体
の払出残数が0でない場合にのみ行われるので、その減
算回数を少なくすることができる。よって、例えば、書
き込み可能回数が比較的少ないEEPROM等を第2残
数記憶手段として使用しても、長期間の使用を可能にす
ることができる。なお、0に代えて所定値を用いたり、
或いは0に代えて所定値を用い且つ減算に代えて加算を
用いるようにして、遊技機11を構成しても良い。ま
た、減算手段または第2減算手段を不実行とする減算不
実行手段または第2減算不実行手段の具体的構成として
は、例えば、減算手段または第2減算手段による減算処
理のスキップや、その減算処理の実行禁止、或いは減算
処理のキャンセルなどが例示される。 【0077】遊技機1から11のいずれかにおいて、駆
動することにより有価物体の払い出しを行う払出実行手
段と、その払出実行手段を前記残数記憶手段に払出残数
が記憶されている場合に駆動する払出駆動手段と、前記
第2残数記憶手段に記憶された有価物体の払出残数を前
記残数記憶手段へ記憶させる記憶戻し手段とを備え、前
記払出制御手段は、第5条件下、その記憶戻し手段を実
行して前記第2残数記憶手段に記憶されている未払いの
有価物体の払出残数を前記残数記憶手段へ記憶させ、前
記払出駆動手段により前記払出実行手段を駆動して未払
いの有価物体を払い出すものであることを特徴とする遊
技機12。遊技機12によれば、一旦、第2残数記憶手
段に記憶された払出残数分の有価物体を通常の払出制御
によって払い出すことができるので、かかる有価物体を
払い出すための特別な制御を別に設ける必要がなく、払
出制御の共通化と簡略化とを図ることができる。なお、
第5条件としては遊技機の電源投入(或いは電源投入操
作)が例示される。 【0078】遊技機12において、前記記憶戻し手段
は、前記第2残数記憶手段に記憶された有価物体の払出
残数を前記残数記憶手段へ記憶させた後も、前記第2残
数記憶手段に記憶される払出残数をクリアすることなく
保持するものであることを特徴とする遊技機13。第2
残数記憶手段に記憶された払出残数を残数記憶手段へ記
憶させた後にクリアすると、折角、操作手段を操作して
払出残数を第2残数記憶手段へ記憶させたとしても、そ
の後の電源投入及び電源断の繰り返しにより、払出残数
は失われてしまう。しかし、遊技機13によれば、記憶
戻し手段の実行後も、有価物体の払出残数は第2残数記
憶手段にクリアされずに保持されるので、操作手段を操
作して有価物体の払出残数を第2残数記憶手段へ記憶さ
せた後は、操作手段を操作することなく遊技機の電源投
入および電源断を繰り返しても、かかる払出残数を失う
ことなく保持することができる。 【0079】遊技機1から13のいずれかにおいて、外
部から操作可能な第2操作手段と、その第2操作手段が
操作された場合に、前記第2残数記憶手段に記憶される
有価物体の払出残数をクリアするクリア手段とを備えて
いることを特徴とする遊技機14。第2操作手段の操作
によって、第2残数記憶手段に記憶される有価物体の払
出残数がクリアされるので、かかるクリアを必要に応じ
て実行することができる。なお、第2操作手段として
は、例えば、払出制御手段や他の制御手段に搭載された
押しボタンスイッチや切り換えスイッチなどが例示され
る。 【0080】遊技機14において、前記第2操作手段は
前記操作手段で構成され、前記クリア手段は、その操作
手段が第6条件下で操作された場合に前記第2残数記憶
手段に記憶される有価物体の払出残数をクリアするもの
であることを特徴とする遊技機15。操作手段が第6条
件下で操作された場合にはクリア手段を実行し、第6条
件下以外の条件で操作された場合には記憶実行手段を実
行するようにしているので、操作手段と第2操作手段と
を1で構成することができ、遊技機のコストを低減する
ことができる。なお、第6条件としては、遊技機の電源
投入(或いは電源投入操作)が例示される。 【0081】遊技機1から15のいずれかにおいて、前
記第2残数記憶手段は、バックアップ電圧が未供給であ
ってもデータを保持することができる記憶媒体により構
成されていることを特徴とする遊技機16。この記憶媒
体としては、例えば、EEPROMやフラッシュメモリ
などが例示される。 【0082】請求項1記載の遊技機において、外部から
操作可能な操作手段と、その操作手段が操作された場合
に、前記状態記憶手段に記憶される状態を前記第2状態
記憶手段へ記憶させる記憶実行手段とを備えていること
を特徴とする遊技機17。 【0083】遊技機(例えばパチンコ機)の制御は、常
にスムースに行われるとは限られず、電気的なノイズや
機械的なトラブルを原因として、遊技の進行に支障を来
す場合がある。トラブル等が発生した場合には、通常、
一旦パチンコ機の電源を切断してトラブルを解消し、そ
の後、電源を再投入して遊技を再開させている。しかし
ながら、パチンコ機の電源を切断すると、電源切断前の
遊技状態は消失するので、電源を再投入しても、電源切
断前の遊技状態に復帰させることはできない。一方、バ
ックアップ電源を用いて遊技状態をバックアップするよ
うに構成すれば、電源の再投入後に電源切断前の遊技状
態を復帰させることはできるものの、かかる場合には、
電源切断中にバックアップ電圧を供給するバックアップ
電源や電源断を監視する停電監視回路が必要となるの
で、パチンコ機の装置コストをアップさせてしまうと共
に、複雑なバックアップ制御(例えば、電源断を停電監
視回路で検知し、電源断が検知された場合には、いかな
る遊技状態であっても停電時処理を実行するという複雑
な制御)が必要となる。 【0084】これに対し、遊技機17によれば、操作手
段の操作によって、遊技の状態は、電源の切断後はデー
タを保持不能な状態記憶手段から電源の切断後もデータ
を保持可能な第2状態記憶手段へ記憶され、逆に、第2
条件下で、第2状態記憶手段から状態記憶手段へ復帰さ
れる。よって、遊技機にトラブル等が発生した場合に
は、必要に応じて操作手段を操作することにより、遊技
の状態を第2状態記憶手段へ記憶して保持し、トラブル
等の解消後は、第2条件下、遊技の状態を状態記憶手段
へ復帰して遊技を再開することができる。よって、電源
切断中にバックアップ電源を供給する等のバックアップ
手段や、複雑なバックアップ制御を用いることなく、遊
技の状態を保持することができる。なお、遊技機17で
は操作手段の操作が第1条件とされている。また、操作
手段としては、例えば、制御手段や電源手段に搭載され
た押しボタンスイッチや切り換えスイッチなどが例示さ
れる。更に、第2状態記憶手段に記憶された遊技の状態
を状態記憶手段へ復帰させる第2条件としては、例え
ば、電源切断後の再投入が例示される。 【0085】遊技機17において、前記状態記憶手段
は、大当たり発生確率が高確率となる確率変動状態や、
大当たり状態、ビッグ又はレギュラーのボーナス状態、
保留されている変動表示の状態、或いは保留されている
変動表示の結果状態(例えば保留されている変動表示の
結果が大当たりであるとかはずれリーチであるとかの変
動表示の結果状態)のうち、少なくともいずれか1以上
を記憶するものであることを特徴とする遊技機18。確
率変動状態や、大当たり状態、ボーナス状態、保留され
ている変動表示の状態、或いは保留されている変動表示
の結果状態などを保持しつつ、遊技機の電源を必要に応
じて切断することができる。 【0086】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
18のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であ
ることを特徴とする遊技機19。中でも、パチンコ機の
基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンド
ルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊
技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は
作動口を通過)することを必要条件として、表示装置に
おいて変動表示されている識別情報が所定時間後に確定
停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発
生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入
賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入
賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球の
みならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)
が付与されるものが挙げられる。 【0087】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
18のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシン
であることを特徴とする遊技機20。中でも、スロット
マシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる
識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する
可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバ
ー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過すること
により、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定
識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、
遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態
発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒
体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。 【0088】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
18のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とス
ロットマシンとを融合させたものであることを特徴とす
る遊技機21。中でも、融合させた遊技機の基本構成と
しては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表
示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備
え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因
して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例え
ばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時
間経過することにより、識別情報の変動が停止され、そ
の停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必
要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させ
る特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を
使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所
定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多
くの球が払い出されるように構成されている遊技機」と
なる。 【0089】 【発明の効果】 本発明の遊技機によれば、遊技の状態
は、電源の切断後はデータを保持不能な状態記憶手段か
ら、第1条件下で、電源の切断後もデータを保持可能な
第2状態記憶手段へ記憶され、逆に、第2条件下で、第
2状態記憶手段から状態記憶手段へ復帰される。よっ
て、遊技機にトラブル等が発生した場合には、第1条件
下、遊技の状態を第2状態記憶手段へ記憶して保持し、
トラブル等の解消後は、第2条件下、遊技の状態を状態
記憶手段へ復帰して遊技を再開することができる。よっ
て、トラブル等の解消操作のために遊技機の電源を切断
しても、遊技の状態を保持することができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ機の正面図
である。 【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図
である。 【図3】 主制御基板で実行される賞球処理を示したフ
ローチャートである。 【図4】 払出制御基板で実行されるメイン処理を示し
たフローチャートである。 【図5】 払出制御基板の受信割込処理で実行されるコ
マンド受信処理のフローチャートである。 【図6】 払出制御基板の各処理の中で実行される賞球
払出処理を示したフローチャートである。 【図7】 払出制御基板の各処理の中で実行される賞球
退避処理を示したフローチャートである。 【符号の説明】 20 EEPROM 20a 第2残賞球数カウンタ(第2状態記憶
手段) 23 RAM 23a 残賞球数カウンタ(状態記憶手段) 26 払出用モータ 44 退避スイッチ 45 賞球カウントスイッチ C 主制御基板 H 払出制御基板(制御手段) P パチンコ機(遊技機)
である。 【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図
である。 【図3】 主制御基板で実行される賞球処理を示したフ
ローチャートである。 【図4】 払出制御基板で実行されるメイン処理を示し
たフローチャートである。 【図5】 払出制御基板の受信割込処理で実行されるコ
マンド受信処理のフローチャートである。 【図6】 払出制御基板の各処理の中で実行される賞球
払出処理を示したフローチャートである。 【図7】 払出制御基板の各処理の中で実行される賞球
退避処理を示したフローチャートである。 【符号の説明】 20 EEPROM 20a 第2残賞球数カウンタ(第2状態記憶
手段) 23 RAM 23a 残賞球数カウンタ(状態記憶手段) 26 払出用モータ 44 退避スイッチ 45 賞球カウントスイッチ C 主制御基板 H 払出制御基板(制御手段) P パチンコ機(遊技機)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 遊技の主制御または周辺制御を行う制御
手段を備えた遊技機において、 その制御手段によって制御されている状態を記憶する状
態記憶手段と、 その状態記憶手段に記憶された状態を第1条件下で記憶
する第2状態記憶手段と、 その第2状態記憶手段に記憶された状態を第2条件下で
前記状態記憶手段へ復帰させる状態戻し手段とを備え、 前記状態記憶手段は、電源の切断後はデータを保持不能
な記憶手段で構成される一方、前記第2状態記憶手段
は、電源の切断後もデータを保持可能な記憶手段で構成
されていることを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002110752A JP2003305267A (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002110752A JP2003305267A (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 遊技機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003305267A true JP2003305267A (ja) | 2003-10-28 |
JP2003305267A5 JP2003305267A5 (ja) | 2005-09-22 |
Family
ID=29393799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002110752A Withdrawn JP2003305267A (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003305267A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019072279A (ja) * | 2017-10-17 | 2019-05-16 | サミー株式会社 | ぱちんこ遊技機 |
-
2002
- 2002-04-12 JP JP2002110752A patent/JP2003305267A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019072279A (ja) * | 2017-10-17 | 2019-05-16 | サミー株式会社 | ぱちんこ遊技機 |
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