<用語の説明>
「メダル(メダル数)」、「遊技媒体(遊技媒体数)」、及び「遊技価値」は同義である。遊技媒体に関する「ベット」、「BET」、及び「投入」は同義であり、何れも遊技媒体を賭ける行為である。16進数の数値を表す場合は「0x〇〇」又は「〇〇h」と記載しており、数字の前後に特に記載のない場合は10進数で表している。「リール」を「回胴」と称する場合があり、何れも同義である。「記憶手段」を「RWM」、「RAM」、又は「記憶領域」と称する場合があり、何れも同義である。「遊技媒体の付与」、又は「得点の付与」等で使用する「付与」は、「払出」と称す場合があり、何れも同義である。「設定/リセットスイッチ」を機能ごとに「設定変更スイッチ」、「リセットスイッチ」と称する場合があるがいずれの場合も同一のスイッチを指し示している。なお、「設定変更スイッチ」、「リセットスイッチ」は、それぞれ異なるスイッチとして設けていてもよい。操作態様により払出の多い小役か払出の少ない小役が停止する場合は、払出の多い小役を高目(高目ベル、高目小役も同義)と称し、払出の少ない小役を安目(安目ベル、安目小役も同義)と称する場合がある。なお、このとき払出のない図柄組合せが停止した場合はこぼし目(取りこぼし目も同義)と称する場合がある。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態(以下、本実施形態と称す)を詳細に説明する。
<スロットマシンPS1の説明>
本実施形態に係るスロットマシンPS1の構成要素に関して、図1乃至図3に基づいて説明する。
スロットマシンPS1は大きく分けてフロントパネルPS2側とキャビネットPS3側にそれぞれ必要な部品、基板が取付けられる。スロットマシンPS1のフロントパネルPS2とキャビネットPS3の各々側面側はヒンジ装置と施錠装置によって接合され、フロントパネルPS2に設けられた施錠装置に錠前キーが差し込まれ、特定方向に回動操作されることにより施錠装置側を開放状態とすることができる。つまり、キャビネットPS3に対してフロントパネルPS2が扉として機能している。
<フロントパネルPS2>
フロントパネルPS2(前扉PS2、前面扉PS2、またはフロントドアPS2とも称する)は、意匠が施された板部材で構成され、前側(遊技者側)には表示窓4、操作指示ランプ24、ベット数表示ランプ25、クレジット数表示器26、獲得枚数表示器27、操作パネル11、下部パネル5、上部または両側部演出ランプ等が設けられ、裏側にはメダルセレクタ34(以下、単に「セレクタ」と称する場合がある)、表示装置32、サブ制御基板1000、各種基板等、設定表示LED(以下、設定値表示LED、設定表示器、設定値表示器、設定表示装置、設定値表示装置と称する場合がある)が設けられる。
<表示窓4>
表示窓4は、フロントパネルPS2に備えられている領域であり、フロントパネルPS2を閉鎖した状態でリールに描かれた図柄が視認可能となる。左リール8a、中リール8b、右リール8cの各リールリム部に固定される各リールテープの外周面に印刷された図柄は、前側(遊技者側)から表示窓4を通して視認可能となるように構成されている。そして、リールが停止しているときは、21個(仕様に応じて20個や16個等自由に設計してもよい)の図柄のうち、連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓4からは、3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が視認可能となる。ここで、左リール8a、中リール8b、右リール8cがそれぞれ3つの図柄を停止する停止位置のうち、最も上側の停止位置を上段、中央の停止位置を中段、最も下側の停止位置を下段とする。
<有効ライン>
有効ラインは、左リール8a、中リール8b、右リール8cが停止したときに入賞判定処理(後述する)の対象となる図柄組合せラインである。本実施形態における有効ラインは、表示窓4から視認可能であり、各リールの中段を通過する図柄組合せライン(中段水平ライン)によって構成されている。有効ライン上に停止した図柄組合せが入賞判定処理により、いずれかの役に対応していたと判定されたときは、停止した図柄組合せに応じた処理を行う。一例としては、ベル等の小役に対応した図柄組合せが停止したと判定されたときは遊技メダル(以下、メダル、遊技媒体、遊技価値と称する場合がある)の払出処理やクレジットの加算処理が実行され、リプレイに対応した図柄組合せが停止したと判定されたときは自動ベット処理が実行される。
また有効ラインはスロットマシンPS1によっては上段水平ライン、中段水平ライン、下段水平ライン、右上がりライン、右下がりラインの5ライン分が設定されたり、一直線でない略山形(左リール8a下段、中リール8b上段、右リール8c下段)、略谷型(左リール8a上段、中リール8b下段、右リール8c上段)、略L字型(左リール8a上段、中リール8b下段、右リール8c下段)を含めて6ライン分以上が設定されたり、賭け枚数によって有効ラインが変化するように設定されたり、スロットマシンPS1の仕様に応じて自由に設計できる。また、有効ライン以外の一直線のラインを無効ラインと称する場合がある。
<操作指示ランプ24>
操作指示ランプ24は、表示窓4の周辺に設けられており、左リール8a、中リール8b、右リール8cが回転しているときに、遊技者に対してストップスイッチ13(後述する)の操作順序を指示するものである。すなわち、左操作指示ランプ24aが点灯(中操作指示ランプ24bと右操作指示ランプ24cは消灯)しているときは左ストップスイッチ13aを操作すべきであることを示し、中操作指示ランプ24bが点灯(左操作指示ランプ24aと右操作指示ランプ24cは消灯)したときは中ストップスイッチ13bを操作すべきであることを示し、右操作指示ランプ24cが点灯(左操作指示ランプ24aと中操作指示ランプ24bは消灯)したときは右ストップスイッチ13cを操作すべきであることを示している。
<ベット数表示ランプ25>
ベット数表示ランプ25(掛け数表示ランプ25、掛け枚数表示ランプ25、賭け数表示ランプ25、賭け枚数表示ランプ25)は、操作パネル11上に設けられており、遊技者の操作による賭け枚数を表示する機能を有している。また、1ベットランプ25a(図示せず)、2ベットランプ25b(図示せず)、3ベットランプ25c(図示せず)から構成されている。メダルが1枚賭けられると1ベットランプ25aが点灯し、メダルが累計で2枚賭けられると1ベットランプ25aと2ベットランプ25bが点灯し、メダルが累計で3枚賭けられると1ベットランプ25aと2ベットランプ25bと3ベットランプ25cが点灯するようになっている。また、図示しないが、リプレイに関する図柄組合せが表示された後は、自動ベット処理が実行される際に、当該リプレイが当選した遊技での使用したベット数に対応するベット数表示ランプ25を点灯させるとともに、リプレイランプを点灯するようになっている。なお、ベット数表示ランプ25の点灯タイミングとリプレイランプの点灯タイミングとは同時であってもよいし、いずれかが先に点灯するよう構成してもよい。
<クレジット数表示器26>
クレジット数表示器26は、操作パネル11上に設けられおり、7セグメントとドットポイント(DP)から構成されている主にクレジット数の上位桁を表示するセグメント表示器26a(図示せず)、7セグメントとドットポイント(DP)から構成されている主にクレジット数の下位桁を表示するセグメント表示器26b(図示せず)から構成されている。なお、クレジット数とはスロットマシンPS1にクレジット(電気的に貯留)されているメダルの枚数を意味しており、最大で50まで貯留可能となっている。また、エラーを検知したときのように通常の遊技が進行できないときには当該エラーに関する表示を行ってもよい。
<獲得枚数表示器27>
獲得枚数表示器27は、操作パネル11上に設けられており、7セグメントとドットポイント(DP)から構成されている主に獲得枚数の上位桁を表示するセグメント表示器27a(図示せず)、7セグメントとドットポイント(DP)から構成されている主に獲得枚数の下位桁を表示するセグメント表示器27b(図示せず)から構成されている。なお、獲得枚数とはスロットマシンPS1において遊技の結果に応じて遊技者へ払い出される(クレジット数表示器26への貯留も含む)メダルの枚数を意味する。また、エラーを検知したときのように通常の遊技が進行できないときには当該エラーに関する表示を行ってもよい。
クレジット数表示器26と獲得枚数表示器27はセグメント表示器26a、26b、27a、27bにより各々の情報を表示するほかに、DPの点灯の有無により、クレジット数に関する情報や獲得枚数に関する情報とは異なる情報を表示することも考えられる。例えば、有利区間(後述する)に滞在していることを示す情報や所定の外部信号が出力されていることを示す情報などをいずれかのセグメント表示器のDPを点灯させることで報知することが挙げられる。また、獲得枚数表示器27の上位桁の表示部と下位桁の表示部を用いて押し順報知を行う性能を有していてもよい。獲得枚数表示器27を用いて押し順報知を行う場合は獲得枚数表示器27のことを指示モニタと称する場合がある。
<操作パネル11>
操作パネル11は、フロントパネルPS2の略中央部設けられている。操作パネル11は略水平な水平部と当該水平部の先端部から略鉛直下方に延びる鉛直部とで段差状に設けられており、鉛直部には、後述するスタートスイッチ12、ストップスイッチ13が設けられており、水平部には、後述するメダル投入口17、複数のベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)、サブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、イジェクトスイッチ22、精算スイッチ、演出用スイッチが設けられている。
<スタートスイッチ12>
スタートスイッチ(スタートレバーとも称す)12は、操作パネル11の鉛直部上に設けられている。レバー形状の操作部からなり、非操作時はスタートスイッチセンサがONとなっており、操作時にスタートスイッチセンサがOFFとなることで、スタートスイッチが操作されたと判定するような機構となっている。スタートスイッチ12は、賭け枚数が規定数となると操作が有効となり、スタートスイッチ12の操作を受け付けると内部抽せん処理、指示機能に係る処理、又はリール回転処理等を実行する。また、本実施形態においては、入力信号をローアクティブにしているため、非操作時にスタートスイッチセンサがONとなっている場合はスタートスイッチ入力信号がOFFとなり、操作時にスタートスイッチセンサがONからOFFとなった場合はスタートスイッチ入力信号がONとなるよう構成している。これに限られずスタートスイッチセンサのONのときにスタートスイッチ入力信号がONとなるように構成してもよい。
以下、単に「スタートスイッチがON(オン)」、または「スタートスイッチが操作され」と称した場合は、スタートスイッチセンサがONからOFFとなったことであり、スタートスイッチ入力信号がOFFからONとなったことを表す。
<ストップスイッチ13>
ストップスイッチ13は、操作パネル11上に設けられている。本実施形態の場合、左リール8aには左ストップスイッチ13a、中リール8bには中ストップスイッチ13b、右リール8cには右ストップスイッチ13cがそれぞれ対応している。また、ストップスイッチ13の操作が可能な時にはストップスイッチ13の本体に備えられているランプ、またはその周辺のランプの色を変更させることでストップスイッチ13が有効であることを示唆する。例えば、ストップスイッチ13の操作が可能な時には青色で点灯し、操作が不可能な時には赤色で点灯することが挙げられる。また例えば、ストップスイッチ13の操作が可能な時には点灯し、操作が不可能な時には消灯することが挙げられる。
<メダル投入口17>
メダル投入口17は、操作パネル11上に設けられている。メダルをメダル投入口に投入させるための開口部を有し、規格サイズ以上のメダルの投入を制限する。メダル投入口17は、複数種類のメダルの規格サイズに応じて複数種類製造されているが、操作パネル11に各種メダル投入口17の取り付けを共通で行えるように、各種メダル投入口17の取り付け規格を同一にしている。
遊技媒体の投入に関して、遊技媒体は上述したメダルに限定されず、例えば、ぱちんこ遊技機で用いられる遊技球(所謂パロット)、又は磁気カードやフラッシュメモリ等電気的記憶媒体に記憶された遊技媒体情報が遊技機に入力され、入力された遊技媒体情報に基づいてベット数の設定や入賞時の加算等するものであってもよい。
<ベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)>
ベットスイッチは、操作パネル11上に設けられている。クレジットに貯留メダルがあるときにベットスイッチが操作されると、ベット処理が実行されメダル投入口17にメダルを投入する行為と同等のベット数の設定処理が行われる。ただし、クレジットにメダルが貯留されていない場合にベットスイッチが操作されてもベット処理は無効となる(ベットスイッチの操作を受け付けない)。また、MAXベットスイッチ18は、遊技者が操作する押下部と、押下部の操作を検知する検知部と、押下部を光らせる発光部(MAXベットランプとも称す)とから構成されており、1ベットスイッチ19は、遊技者が操作する押下部と、押下部の操作を検知する検知部とから構成されている(1ベットスイッチ19には発光部がない)。
MAXベットランプは、MAXベットスイッチが操作されるとベット処理が実行可能であることを遊技者に報知するものであり、報知態様としてMAXベットランプを所定色で点灯させたり、MAXベットランプを所定周期で点滅させたり、様々な態様が考えられる。反対に、MAXベットスイッチが操作されてもベット処理が実行できないときは、MAXベットランプを特定色で点灯させたり、MAXベットランプを点灯させなかったり、する態様が考えられる。
また、スロットマシンPS1毎に設定された最大枚数(本実施形態では3枚)を賭けることができるMAXベットスイッチ18と、1枚を賭けることができる1ベットスイッチ19とが備えられており、MAXベットスイッチ18の操作を受け付けるとMAXベット処理を実行し、1ベットスイッチ19の操作を受け付けると1ベット処理を実行するよう構成されている。MAXベット処理は、クレジット数と現在ベットされているベット数の和が3以上であり、且つ現在ベットされているベット数が3未満の状況で実行可能となり、また、MAXベット処理は、クレジット数と現在ベットされているベット数の和が3未満になる状況(換言すれば、MAXベットスイッチ18を操作しても、ベット数が3未満になる状況)、すでに3ベットされている状況では実行できないようになっている。1ベット処理は、クレジット数が1以上であり、且つ現在ベットされているベット数が3未満の状況で実行可能となり、すでに3ベットされている状況では実行できないようになっている。
また、1ベットスイッチ19は操作されるごとに1ベット処理を実行し、ベットされていない状況から3回分1ベットスイッチ19が操作されると3ベットとなり、1ベットスイッチ19の3回分の操作はMAXベットスイッチ18の1回分の操作に相当する。
また、1ベットスイッチ19は3ベットされている状況では無効となる実施形態を説明したが、3ベットされている状況で1ベットスイッチ19が1回分操作されると1ベット状態になり、クレジットに2枚返却するように構成されていてもよい。
また、MAXベットスイッチ18が操作されることにより実行されるMAXベット処理はベット数が3未満になる状況では実行されない実施形態を説明したが、現在ベットできる最大数をベットする処理も考えられる。換言すると、ベットされておらず、且つクレジット数が2の状況でMAXベットスイッチ18が操作されると2ベットされる処理も考えられる。
なお、ベット可能な最大枚数は遊技状態によって相違するよう構成してもよく、非ボーナス中はベット可能な最大枚数が3であり、ボーナス中はベット可能な最大枚数が2である態様であってもよい。
<サブスイッチ20>
サブスイッチ20は、操作パネル11上に設けられており、遊技者に直接操作させるための透光性の有する部材から構成されている押下部と、押下部が操作されたことを検知する検知部と、サブスイッチの押下部を光らせるためのサブスイッチランプと、から構成されている。このサブスイッチ20は、主に後述する表示装置32にメニュー画面を表示させるためのスイッチである。また、サブ制御基板1000で管理する入力手段としてサブスイッチ20の他、サブ十字キースイッチ21(上スイッチ、下スイッチ、左スイッチ、右スイッチ)や演出用スイッチ(遊技中に指示を用いて操作させるスイッチ)を設けている。また、サブスイッチ20は後述する携帯端末との連動システム(以下、携帯連動システムとも称す)を起動させる契機として機能させることもできる。なお、サブスイッチ20をメニュー表示機能、演出用スイッチを遊技中の操作用として分けているが、共通のスイッチとしてもよい。
メニュー画面には、役構成項目、リール配列項目、音量調整項目、光量調整項目、携帯連動システム関連項目が表示され、サブ十字キースイッチ21の上スイッチ、又は下スイッチが操作されることで、項目を選択しているカーソルが上下に移動するように制御される。また、各項目の何れかにカーソルがあっている状況でサブスイッチ20が操作されると該項目の詳細が表示されるようになっている。例えば、カーソルが音量調整項目上にあったときにサブスイッチ20が操作されると、音量調整画面が表示され、サブ十字キースイッチ21の左スイッチ、又は右スイッチで音量を調整できるようになっている。
また、メニュー画面は遊技終了後のベットがされていない状況でサブスイッチ20が操作されることで表示可能となっている。このときの演出状態として、通常演出、連続演出、AT演出、又はデモ画面(遊技終了後から60秒経過すると表示される画面で、メーカ名や演出紹介を動画像で表示する画面)の何れの状況であってもサブスイッチ20が操作されることでメニュー画面が表示されるようになっている。ただし、この実施形態に限られず連続演出中やAT演出中にサブスイッチ20が操作されてもメニュー画面を表示できない態様であってもよい。
<演出用スイッチ>
演出用スイッチは、操作パネル11上に設けられており、遊技者に直接操作させるための透光性の有する部材から構成されている押下部と、押下部が操作されたことを検知する検知部と、演出用スイッチの押下部を光らせるための演出用スイッチランプと、から構成されている。演出用スイッチの操作が有効な状況で演出用スイッチが操作されると操作に基づいた演出が実行される。例えば、表示装置(以後、単に「液晶」と称することもある)32に連続演出が実行されているときに連続演出の最終遊技で特典の付与を意味する「成功」表示(以下、成功演出と称する場合がある)か、特典が付与されないことを意味する「失敗」表示(以下、失敗演出と称する場合がある)かの何れかを表示する際に、演出用スイッチが操作されることによって「成功」又は「失敗」を表示するといった態様が考えられる。
また、演出用スイッチの操作が有効な状況では、演出用スイッチランプが点灯することで、演出用スイッチの操作が有効であることを遊技者に報知可能となっている。演出用スイッチの点灯態様として、演出用スイッチの操作が無効な状況では非点灯とし、演出用スイッチの操作が有効な状況では点灯する態様が考えられる。演出用スイッチの操作が有効な状況の点灯態様として他にも、一定の周期で点灯と消灯を繰り返す態様であってもよい。
また、演出用スイッチの操作が有効な状況では、液晶に演出用スイッチを模した表示を行うことで演出用スイッチの操作が有効であることを報知している。液晶に演出用スイッチを模した表示を行う場合は、主制御手段100から受信したコマンドに基づいて表示する。例えば、スタートスイッチ受付コマンドに基づいて演出用スイッチを模した表示を行ったり、全回胴停止コマンドに基づいて演出用スイッチを模した表示を行ったり、する態様が考えられる。
<精算スイッチ>
精算スイッチは、操作パネル11上に設けられている。遊技が終了した後に操作されることで、ベットされている遊技媒体数や、クレジットに貯留されている遊技媒体数を遊技者に払い出す処理(精算処理)を実行する。なお。本実施形態では、ベットされており、且つクレジットに遊技媒体が貯留されている状況下で精算スイッチが操作されると、ベットされている遊技媒体を先に払い出した後、続けてクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出すよう構成されているが、これに限らず、ベットされている遊技媒体数が0のときのみクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出す処理を実行してもよい。すなわち、ベットされている状況下で精算スイッチが操作されるとベットされている遊技媒体のみを払い出し、その後、再度精算スイッチが操作されるとクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出すよう構成されてもよい。
<下部パネル5>
下部パネル5は、フロントパネルPS2の下方に設けられている。透明樹脂が2枚合わさって構成され、合わせた樹脂の間にはデザインシートが挟まれ、デザインシートはスロットマシンPS1毎の特色を表す印刷が施される。
<メダル払出口45>
メダル払出口45は、下部パネル5の下方に設けられている。後述するホッパ44(ホッパーとも称す)より払い出されたメダルをスロットマシンPS1の外(受け皿28)に放出させるための出口である。また、後述するメダルセレクタ34から排除されたメダルをスロットマシンPS1の外に放出させる返却口を兼ねている。
<受け皿28>
受け皿28は、下部パネル5の下方に設けられている。メダル払出口45から放出されたメダルを受止め、貯蔵できるように略凹構造を有しており、貯蔵したメダルを遊技者が確認できるように遊技者側に突出して設けられている。
また、受け皿28はその他の機能としてタバコ用灰皿29と、組合許諾証シール、特許証紙シール、型式シールが貼り付けられた樹脂シートを収容し、遊技者側に表示する開口部を有したシール収容部30も設ける。
<スピーカS>
スピーカSは、フロントパネルPS2の上部、及び下部に設けられている。サブ制御基板1000とハーネス(図示しない)で繋がれており、スピーカSからは演出に合わせた効果音の他、エラーが発生した事を知らせるエラー音や警告音を出力する。
<表示装置32>
表示装置32は、フロントパネルPS2の上方に設けられている。画像を表示可能な装置であり、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクタなど様々な装置を用いることができる。サブ制御基板1000と電気的に接続され、様々な演出画像のほか、遊技中にストップスイッチ13の押し順や目押し位置を指示する遊技指示画像(押し順のみを表示する場合は押し順ナビ画像(押し順画像、操作順番画像、操作順画像とも称す)、目押し位置のみを表示する場合は目押しナビ画像(目押し画像、操作位置画像とも称す)、又は押し順且つ押し位置を表示する場合及び押し順や押し位置の上位概念として操作態様ナビ画像(操作態様画像とも称す)と称する場合がある。)、エラー発生時のエラー画像等を表示する。また、機種によっては表示装置32を搭載しないスロットマシンPS1もある。
<ドットディスプレイ、可動役物などのその他演出装置>
ドットディスプレイ、可動役物などのその他演出装置は、表示窓4の周辺、上下パネル部などフロントパネルPS2の任意の位置に設けられている。その他演出装置は、サブ制御基板1000と電気的に接続され、様々な演出画像、演出動作のほか、遊技中にストップスイッチ13の押し順や目押し位置を指示する遊技指示画像や動作、エラー発生時のエラー画像の表示や動作を行う。その他演出装置は、スロットマシンPS1の機種に合わせて任意に搭載される。また、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクタなど様々な装置をその他演出装置として用いることもできる。特にその他演出装置である液晶を補助的に備えた遊技機においては、表示装置32をメイン表示装置と称し、その他演出装置である液晶をサブ表示装置と称する場合がある。この場合、メイン表示装置の方がサブ表示装置よりも表示領域が大きく構成される。
<メダルセレクタ34>
メダルセレクタ34は、フロントパネルPS2背面側の遊技機内部にあり、かつ、メダル投入口17の下方の流下通路に設けられている。メダルセレクタ34は、遊技者より投入されたメダルの枚数を流下通路上に設けられたセンサでカウントするメダルカウント機能、投入された規格外のメダルを受け皿28に導くメダル排除機能、フロントパネルPS2前面に設けたイジェクトスイッチが操作されることによりメダルセレクタ34内に詰まったメダルを排除するイジェクト機能、及びメダル受付け時以外に投入されたメダルを電気的に駆動される阻止部材(ブロッカとも称す)で流下通路上から排除するブロッカ機能を有している。また、メダルセレクタ34は、メダル受付け時に投入されたメダルが正規なメダルである場合は、メダルを下流に位置するホッパ44へ排出する。
メダルセレクタ内の各種センサは、通路センサ、投入センサ1、投入センサ2、シュートセンサから構成されている。通路センサは、メダル投入口から投入されたメダルを最初に検知するセンサであり、投入メダルと排出メダルの数をカウントするために設けられている。投入センサ1、投入センサ2は通路センサ、及びブロッカの下流に位置しており、投入センサ1、投入センサ2を通過するメダルの通過時間を判断して正常通過、または異常通過を判断するために設けられている。なお、投入センサ2は投入センサ1よりも下流に位置している。シュートセンサは、投入センサ2よりも下流に位置しており、投入メダルと排出メダルの数をカウントするために設けられている。通路センサとシュートセンサは機能が重複しているためどちらか一方のみを設けてもよい。
メダルセレクタ内のブロッカは、ONとなっている場合は遊技メダルの通過を許可する態様となり、OFFとなっている場合は遊技メダルの通過を不許可とする態様となる。遊技メダルの通過を許可するとは、メダル投入口から投入された遊技メダルがホッパ44に導かれることであり、遊技メダルの通過を不許可とするとは、メダル投入口から投入された遊技メダルがホッパ44に導かれないことである。
以下にスロットマシンPS1における、キャビネットPS3側の構成要素について説明する。
<キャビネットPS3>
キャビネットPS3は方形箱形の一面に開口部を有した形状で構成され、内部にはリールユニット6、ホッパ44、補助タンク46、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38(以下、単に「リセットスイッチ」、または「設定スイッチ」と称する場合がある)、電源装置39、メイン制御基板100、外部出力端子板47等が設けられる。
<メイン制御基板100>
メイン制御基板100は、メイン制御基板ケース本体とメイン制御基板ケースカバーを合わせたときにできる内部空間に収納しており、メイン制御基板ケース本体とメイン制御基板ケースカバーとはカシメによって容易に開閉できないようになっている(封印されている)。メイン制御基板100はキャビネットPS3内のメイン制御基板ケースブラケットに固定される。
<リールユニット6>
リールユニット6は、主に、リール枠体、左リール8a、中リール8b、右リール8cから構成されている。リールユニット6はキャビネットPS3中央内部のリールベース7に取り付けられ、係止部材(ビスやリベット)によって固定される。
リール(左リール8a、中リール8b、右リール8c)は、リール基部と、リール基部の外周に貼り付けられた複数種類の図柄が描かれたリールテープと、リール基部に軸支されているステッピングモータと、ステッピングモータを固定しリールユニットと軽視されるモータ固定ベースとから構成されている。リールテープにはリール毎に異なる図柄配列が描かれている。
遊技者によりスタートスイッチ12が操作されるとリールの加速処理を行い、一定速度(約80回転/分)に到達後、1割込みごとにステッピングモータを1ステップ移動させる定速回転状態を維持した後(定速回転)、遊技者によるストップスイッチ13の操作に応じて、対応するリールを停止操作受付位置毎に定められた停止位置にリールを定速回転で移動させ、停止位置までリールを移動させた後はブレーキをかけ(4相励磁信号を出力し)リールの回転を停止させて励磁出力を終了する。
また、各リールのリール基部に設けられているスポーク部にはインデックスが設けられており、各リールのモータ固定ベースに備えられたインデックスセンサがインデックスを検知することで1周ごとに回転中の基準図柄(初期図柄とも称す)の位置を判断している。なお、本実施形態におけるリールの駆動源であるステッピングモータのステップ数は336ステップとなっており、定速回転中は336回のタイマ割込み処理で1周するようになっている。また、定速回転中において2割込み処理ごとに回転不良検出カウンタをインクリメントし、回転不良検出カウンタのカウンタ値が180となった場合に回転不良と判断する。換言すると、360回のタイマ割込み処理を実行してもリールが1回転しない場合に回転不良と判断する。回転不良検出カウンタはインデックスを検知したときに0に設定することで、定速回転処理が正常であれば回転不良検出カウンタが180に到達する前に0となるように構成されている。
本実施形態においては、定速処理中にインデックスを検知したか否かの判断を行い、加速処理中はインデックスを検知したか否かの判断を行わないが、これに限らず、定速処理中と加速処理中にインデックスを検知したか否かの判断を行うようにしてもよい。このような構成によれば、より早く遊技者に対して停止受付が可能な状態にすることが可能となる。
また、各リールのモータ固定ベースにはバックランプユニットが設けられており、リールが停止した後に停止した図柄を強調するために点灯させたり、リール回転中に図柄の視認性を向上させるために点灯させたりしている。
<ホッパ44>
ホッパ44とは、主に遊技者が投入したメダルを貯留する装置である。ホッパ44は、キャビネットPS3の底板に設けられたレールと係合して載置され、レールに沿って前後にスライド移動が可能となっている。ホッパ44は、メダルセレクタ34から遊技機内部に導かれたメダルを受け入れ貯留する貯留タンク部と、ホッパ駆動手段から駆動信号が入力されることで駆動するホッパモータと、ホッパモータと軸支され、貯留タンク部内のメダルを整列させる回転盤と、回転盤を回転させることでメダルを1枚ずつ受け皿28に排出するための排出機構を設けたメダル払出部と、メダル払出部によりメダルを排出するメダル排出口、メダル排出口から排出されるメダルを検知する払出センサと、によって構成されている。
<補助タンク46>
補助タンク46は、メダルを貯留可能に構成されており、ホッパ44の貯留タンク部の許容量を超えて貯留されたメダルは、貯留タンク部に設けられた下り傾斜となっているレール部を通って補助タンク46に貯留される。補助タンク46は、方形箱形構造となっており、キャビネットPS3内に設置された状態においては、少なくとも一側面に設けられた貫通孔からキャビネットPS3に取り付けられた2本の満杯検知電極が補助タンク46内に露出するように設けられ、メダル投入口から投入されたメダルが一定量以上貯留されると2本の満杯検知電極がメダルを介して通電状態となり、ホッパ44、及び補助タンク46が満杯であると判断する。なお、満杯検知電極は2本のみには限定されず、3本設けるなど満杯検知電極の本数を変更してもよい。また、満杯検知の方法は満杯検知電極を使用する方法のみには限定されず、所定の位置に設けたセンサがメダルを検出することで満杯検知を可能に構成してもよい。
<設定キースイッチ37>
設定キースイッチ37は、スロットマシンPS1の内部に設けられた前面に開閉扉が設けられている設定キースイッチユニットに設けられている。フロントパネルPS2を開放後、設定キースイッチユニットの開閉扉を開放することでアクセスが可能となる。設定キースイッチ37がオンとなるには、設定キーを差し込み、右方向に90度回転させる。メダル受付けが可能な状態で設定キースイッチ37がオンとなると現在の設定値を確認でき、電源投入時の電源断復帰処理(電源投入処理とも称す)で設定キースイッチ37がオンであると判断すると設定変更処理(後述する)を実行する。
<電源装置39>
電源装置39は、キャビネットPS3の正面視左下方に設けられている。電源装置39は、方形箱形構造になっており、外部には電源スイッチ40が設けられており、内部には電圧を生成する電源基板が設けられている。電源装置39は、ハーネス(図示しない)を介して回胴装置基板、サブ制御基板1000へそれぞれ個別に接続されており、回胴装置基板から更にハーネスを介してメイン制御基板100へ接続され、メイン制御基板100に電源を供給している。
電源装置39は、電源スイッチ40がオンとなった場合、スロットマシンPS1の外部より電力を取込んだ後、それぞれ所定の電圧を生成し、メイン制御基板100、サブ制御基板1000に対しそれぞれ所定の電圧を取込ませるよう構成されており、電源スイッチ40がオフとなった場合、スロットマシンPS1の外部より電力を取込まないよう構成されている。
<外部出力端子板47>
外部出力端子板47(外部集中端子板47とも称す)は一般的にスロットマシンPS1のキャビネットPS3内部に取付けられており、メイン制御基板100から出力された遊技の結果に関する信号を予め定められた形式の信号に変換しスロットマシンPS1の外部に送信する。遊技の結果の内容として投入枚数、払出枚数、ボーナス回数(ビッグボーナス回数、レギュラーボーナス回数)、ドア開放信号等がある。その他の外部に信号を送信するための条件は、AT状態となったとき、特定の図柄組合せが表示されたとき、遊技に関するカウンタの値が所定値となったときなど、メイン制御基板100が制御するあらかじめ定められた情報をもとに設定できる。
<機能ブロック図>
本実施形態に係るスロットマシンPS1の機能ブロック図に関して図4に基づいて説明する。
<メイン制御基板100>
本実施形態のスロットマシンPS1は、一般的な遊技の流れを司るメイン制御基板100(メイン制御手段100、主制御基板100、主制御手段100とも称す)から、サブ制御基板1000(サブ制御手段1000、副制御基板1000、副制御手段1000とも称す)、ドア中継基板(中央表示基板とも称す)、回胴装置基板、リセット/設定スイッチ38、設定キースイッチ等と電気的に接続されていることで、データ通信を可能としている。ただし、メイン制御基板100とサブ制御基板1000は双方向通信を不可能とし、メイン制御基板100からサブ制御基板1000への一方向通信でデータ通信を可能としている。
メイン制御基板100には主制御チップが搭載されている。主制御チップには、主制御CPU,主制御ROM、主制御RAM等がバスによって互いにデータ通信が可能となっている。また、主制御チップには、主制御内蔵レジスタを有しており、主制御内蔵レジスタと主制御CPUがバスによって互いにデータ通信が可能となっている。さらにまた、主制御チップには、主制御CPUが演算等で使用可能な汎用レジスタ(例えば、Aレジスタ、Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、Hレジスタ、Lレジスタ)や、呼び出し命令(例えば、CALL命令)によるプログラムを実行した後の復帰命令(例えば、RET命令)後のプログラム(戻り番地)を記憶するPCレジスタ、マスカブル割込みの許可状態や禁止状態を管理する割込みレジスタ(例えば、IFF1レジスタ、IFF2レジスタ)を有する。
主制御チップの制御により、役抽選(内部抽せんとも称す)、リールの駆動制御(リール制御とも称す)、払出制御等を各種基板へと適宜データ通信を行う。また、サブ制御基板1000に対しては、内部抽せんの結果、択役(AT役、AT対象役、押し順役、目押し役、押し順役と目押し役の双方を含む操作手順役とも称す)に当選し、択役の表示に関する情報(押し順、操作タイミング)を主制御手段100側で報知する場合に副制御手段側でも報知可能にするために択役情報(択役グループ情報、択役の表示に関する情報)を送信することで、副制御手段側でも択役の表示に関する情報を報知することが可能となる。なお、ATへの移行やAT遊技数の延長や、押し順報知等、ATに関する全ての処理を含んで指示機能に係る(関する)処理と称することもある。なお、押し順役とは、停止させるリールの順序(押し順)によって、停止する図柄組合せや遊技者に付与される遊技メダルが相違する条件装置であり、目押し役とは、停止ボタンの操作を受け付けるタイミングによって、停止する図柄組合せや遊技者に付与される遊技メダルが相違する条件装置である。
メイン制御基板100に搭載されている主制御ROMの記憶容量は「16KB以下」となっており、「7.5KB以下」の使用領域(第1プログラム領域とも称す)とそれ以外の使用領域外(第2プログラム領域とも称す)とを有している。使用領域には、メイン制御基板100が実行するプログラムが記憶されている「4.5KB以下」の制御領域(第1制御領域とも称す)と、プログラム以外の情報(例えば、内部抽せんテーブル情報)のみが記憶され、または記憶されることとなる「3.0KB以下」のデータ領域(第1データ領域とも称す)とを有している。使用領域外には使用領域と同様に制御領域(第2制御領域とも称す)とデータ領域(第2データ領域とも称す)とを有している。使用領域には遊技の進行に関するプログラムが記憶されており、使用領域外には不正対策に関するプログラムや遊技機試験に用いるプログラムが記憶されている。
メイン制御基板100に搭載されている主制御RAMの記憶容量は「1024B以下」となっており、「512B以下」の使用領域(第1作業領域とも称す)とそれ以外の使用領域外(第2作業領域とも称す)とを有している。第1作業領域は遊技の進行に応じて書き換え可能な記憶領域となっており、第2作業領域は不正対策や遊技機試験のプログラム実行時に書き換え可能な記憶領域となっている。
主制御チップに内蔵されている主制御RAMの記憶領域としては、打止切換スイッチのオン/オフ、自動精算スイッチのオン/オフの状態を示すスイッチ状態フラグの記憶領域、設定される1~6の何れかの値を示す設定値情報の記憶領域、複数のRT状態のうち何れのRT状態かを示すRT状態情報の記憶領域、ボーナスなどの特定の条件装置の当選状態を示す特定の条件装置の記憶領域、その他、遊技を進行させるのに必要な情報が記憶される遊技情報の記憶領域、使用されていない未使用の記憶領域、レジスタから退避したデータが格納されるスタックエリアの記憶領域、電源投入時にセットされる仮スタックエリアの記憶領域がある。
主制御RAMを初期化する契機は設定変更手段による設定変更処理時、電源断復帰処理時と毎遊技の開始時とがあり、それぞれの場合によって初期化する主制御RAMの記憶領域の初期化する範囲は異なる。
設定変更処理時において、電源断復帰が正常に行えない場合、または復帰不可能状態の場合はスイッチ状態フラグの記憶領域を除くRAMエリアにデータ0をセット(初期化)する。つまり設定変更前の状態を引き継ぐものはスイッチ状態フラグしかなく、例えばRT状態や、条件装置フラグなどはクリアされ引き継がない。
また、設定変更処理時であって、電源断復帰が正常に行える場合と、または復帰不可能状態以外の場合のいずれか一方、つまり、正常に設定変更処理を行う場合はスイッチ状態フラグの記憶領域、設定値情報の記憶領域、RT状態情報の記憶領域、特定条件装置の記憶領域が記憶される領域を除くRAMエリアにデータ0をセットする。つまり、設定変更前の遊技状態を維持したまま、設定変更後の設定値で遊技が可能となるようにRT状態、設定値データ、条件装置フラグを引き継ぐ。設定値データは設定変更前の情報を引き継ぎ、その後の設定変更処理において新たな設定値が設定されるため、サブ制御基板1000において、設定変更がされたのかを判定するために用いられる。
さらに、電源断復帰処理時、毎遊技の開始時はRAMエリアの未使用の記憶領域と電源断復帰処理時は電源断復帰時RAM初期化時の最大使用領域を除くスタックエリアの記憶領域にデータ0をセットする。
主制御チップに内蔵されている主制御内蔵レジスタとは、主制御チップに内蔵されている各周辺回路(例えば、タイマ回路等)の動作設定や、その機能を制御するためのものである。
例えば、主制御ROMに記憶されているプログラムにより主制御内蔵レジスタの所定の記憶領域にデータを書き込む(セット、記憶とも称する)ことにより、主制御ROMに記憶されているプログラムの1つであるマスカブル割込み処理(例えば、タイマ割込み処理)に関する設定(タイマ回路の設定)を行うことができる。
<サブ制御基板1000>
サブ制御基板1000は、副制御チップが搭載されている。副制御チップには、副制御CPU,副制御ROM、副制御RAM等がバスによって互いにデータ通信を可能としている。サブ制御基板1000は演出制御基板と双方向通信が可能であり、スピーカS、LEDランプ、サブスイッチ20、演出用スイッチ等に出力する演出を指定したデータを送信する。表示装置32への情報は画像制御基板へデータを送信する。また、サブ制御基板1000は電源基板から直接電力が供給される。
<回胴装置基板>
回胴装置基板は、リールモータ、リールセンサ、ドアスイッチ、払出センサ、外部出力端子板47(外部集中端子板47とも称す)等とメイン制御基板100との間のデータ通信を行う中継基板である。リールモータはリールの駆動を制御する。リールセンサは、リールが正常な動作を行っているかを判定するセンサであり、突出片(インデックスとも称する)がセンサを通過した際に回胴装置基板へデータ送信を行う。ドアスイッチは、前扉PS2が開放されたか否かを判定するセンサである。払出センサはメダルがホッパ44から払い出される際に適切に通過しているかを判定するセンサである。外部集中端子板は遊技機外のホールコンピュータへデータを送信するための中継基板である。また、回胴装置基板は電源基板から直接電力が供給される。
<ドア中継基板>
ドア中継基板は、入力される情報として、セレクタ内の各種センサ情報(投入センサ1,投入センサ2、通路センサ、シュートセンサ)、ベットスイッチ情報、ストップスイッチ情報、精算スイッチ情報があり、出力する情報として、ブロッカ情報、クレジット数情報、ベット数情報、リプレイ図柄組合せ表示情報、払出数情報がある。ドア中継基板は、セレクタ、ベットスイッチ、ストップスイッチ、精算スイッチ、クレジット数表示器26、払出数表示器、リプレイランプ、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプ、スタートランプ、メダル投入可ランプ、有利区間ランプと電気的に接続されている。
<演出制御基板>
演出制御基板(演出制御手段とも称す)は、サブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチ、可動役物、スピーカS、バックランプ、フロントパネルPS2に設けられているLEDランプ、表示装置32の表示内容を制御する画像制御基板と電気的に接続される。
演出制御手段は、サブ制御手段1000と双方向通信が可能なように構成されており、サブ制御手段1000から受信した演出コマンドに基づいて演出装置への演出の出力を制御する。
演出制御手段は、内部抽せん手段による役の抽選結果に基づいて演出内容を選択する。本実施形態では、複数種類の演出内容が予め設けられており、演出制御手段は、遊技の開始時等に、内部抽せん手段による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって演出内容を選択する。
また、演出内容は、役抽選の結果だけでなくフリーズ抽選の結果や遊技状態(RT状態、フリーズ状態)等に応じて、それぞれ複数種類が設けられている。具体的には、ボーナス当選時、小役当選時、リプレイ当選時、非当選時等に対応し、それぞれ複数種類の演出内容が設けられている。
演出内容は、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ12の操作時や各ストップスイッチ13の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプをどのように点灯、点滅、または消灯させるか、スピーカSからどのようなサウンドを出力するか、及び表示装置32にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
また、演出制御手段によって出力される演出の発生を遊技者による操作に応じて行うようにすることも可能である。例えば、メイン制御基板100に操作信号が入力されるスタートスイッチ12、ストップスイッチ13、メダル投入口17、ベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)、精算スイッチ等の操作信号に応じてメイン制御基板100から送信されるサブ制御コマンドに基づいてサブ制御基板1000の演出制御手段により演出を発生させることも考えられるし、サブ制御基板1000に操作信号が入力されるサブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチ等のサブ入力スイッチ操作手段に応じて直接サブ制御基板1000より演出を発生させることも考えられる。また、サブ制御基板1000と演出制御基板をそれぞれ別の基板としたが、1つの基板で構成してもよい。その場合は演出制御基板が有する機能や処理をサブ制御基板1000が備え、サブ制御基板1000にサブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチ、可動役物、スピーカS、バックランプ、フロントパネルPS2に設けられているLEDランプ、表示装置32の表示内容を制御する画像制御基板を電気的に接続してもよい。
<画像制御基板>
画像制御基板(画像制御手段とも称す)は、表示装置32に演出内容を具体的に表示するための画像制御ROM、サウンドROM、冷却ファン等が設けられている。
<電源基板>
本実施形態のスロットマシンPS1は、電源スイッチ40の操作に基づいて、電源基板から回胴装置基板及びサブ制御基板へと電力を供給する。回胴装置基板に供給された電力は、メイン制御基板100、ドア中継基板へと電力を供給する。そして、供給された電力は各部品へと供給されることで電気的に接続される。サブ制御基板1000に供給された電力は、演出制御基板へと電力を供給し、そして画像制御基板へと電力を供給する。供給された電力は各部品へと供給されることで電気的に接続される。
遊技機の遊技を制御するメイン制御基板100の制御について説明する。
<エラーの種類>
エラーには復帰可能エラーと復帰不可能エラーに大別される。
<復帰可能エラー>
復帰可能エラーとは、セレクタに関するエラー(メダル滞留エラー、メダル逆流エラー、メダル通過時間エラー)、ホッパ44に関するエラー(ホッパ滞留エラー、ホッパエンプティエラー、異常検知エラー)、ドア開放エラー、ハーネス抜けエラー等を示すエラーであり、復帰可能エラーが設定されると各種復帰可能エラーの要因を取り除いた後にリセットスイッチの操作を受け付けると、電源を再投入しなくても遊技に復帰できるよう構成されている。復帰可能エラー中は、何のエラーが発生しているかを遊技者に報知するために、表示装置32、払出数表示器、各種ランプで発生しているエラーに関する情報を表示する。
遊技中に復帰可能エラーを検知した場合は、検知した時点で遊技の進行を停止してもよいし、復帰可能エラーを検知した遊技の終了後に遊技の進行を停止してもよい。復帰可能エラー中に遊技の進行を停止することで、不正による復帰可能エラーの発生であっても遊技場管理者への被害を抑えることができる。復帰可能エラー状態から復帰する条件としては、エラーの要因を取り除いたことにより自動的に復帰するように構成されていてもよく、電源を再投入せずに復帰可能なエラーを復帰可能エラーと称している。
<復帰不可能エラー>
本実施形態のスロットマシンPS1では復帰不可能エラーが発生すると割込みを禁止し、出力ポートの出力をクリアするなど遊技の進行を制限するとともに、クレジット数表示器26でエラーの種類に応じた表示をするなど復帰不可能状態であることの報知を行う。
また、復帰可能エラーが設定される場合、リセットスイッチ(図示せず)の操作を受け付けると復帰可能エラーが解除されるが、一度復帰不可能エラーが設定されると、リセットスイッチの操作受付や、電源を再投入しただけでは復帰不可能エラーは解除されない。この場合は、設定変更処理を行うことで復帰不可能エラーが解除されるよう構成されている。復帰不可能エラー時に電源を再投入したときは、電源断復帰処理の一部を実行した後、復帰不可能エラー表示を繰返し実行することで以降の遊技処理を実行しないように制御される。
復帰不可能エラーとしては、役抽選時に賭け枚数が規定数以外である場合、設定値エラーチェックにおいて値が正常範囲にない場合、電源断復帰時に電源断処理が正常に行われていないと判定した場合、水晶発振器の周波数異常が示されるなど乱数異常と判定された場合、入賞判定処理において有効ライン上に当選していない役に対応した図柄組合せが停止されている場合などがある。
また、復帰不可能エラーとなると遊技中、遊技待機中(遊技が終了した後から次の遊技が開始されるまで)に関わらず、遊技の進行が停止される。
<遊技方法、遊技の流れ>
スロットマシンPS1で遊技を行うために、まずメダル投入口17からメダルを投入するか、予め貯留されているメダルをベット(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)操作されることで予め規定されているメダルの賭け枚数(規定数とも称す)を設定する。なお、本実施形態は規定数として3枚が設定されている。メダルの賭け枚数を設定することで有効ラインが有効に設定され遊技が可能な状態となる。
メダルの賭け枚数が上限に設定されている状況で新たなメダル投入口からメダルが投入された場合は、クレジットに記憶される遊技メダル数が増加する。クレジットに記憶される最大枚数は50枚を上限としている。賭け枚数の上限(3枚)と貯留分の上限(50枚)を超えるメダルがメダル投入口から投入された場合(54枚目)は、メダルセレクタのブロッカをオフ(メダルの遊技機内への投入を防ぐ状態)にして、受け皿に返却されるようになっている。即ち、賭け枚数が上限でありクレジットの貯留枚数が上限である場合にはブロッカがオフとなる(セレクタ内のホッパ44への通路が形成されなくなる)よう構成されている。
メダルが投入されたときに賭け枚数が加算される状況としては、賭け枚数が3枚未満(メダルが投入されたときの遊技状態における最大賭け枚数未満)のときである。また、メダルが投入されたときにクレジットに貯留可能となる状況としては、賭け枚数が3枚(メダルが投入されたときの遊技状態における最大賭け枚数)であり、かつクレジットが50未満(クレジットに貯留可能な上限数未満)のときである。つまり、賭け枚数とクレジットの貯留数の和が53未満のときは、メダル投入口からメダルが投入されると遊技機内部にメダルが入ることになる。なお、メダルが投入されたときにメダルを遊技機内部に入るための条件として、遊技待機中(遊技終了から次遊技の開始までの期間)であることも挙げられる。例えば、リプレイに係る図柄組合せが表示され、自動ベット処理が実行されたあとの遊技待機中でもメダル投入可能要件を満たす。この場合は自動ベットで3枚ベットされている状態であるため、クレジットの貯留数が50未満であればメダル投入可能要件を満たすことになる。
次に、スタートスイッチ12の操作を受け付けると、内部抽せん処理を実行し、内部抽せん処理の結果(役抽選結果、条件装置番号とも称す)を定めた後に、最小遊技時間(ウエイト時間(期間)、または4.1秒タイマとも称す)が経過しているか否かを判断しウエイト時間が経過している場合は各リールの回転を開始し、ウエイト時間が経過していない場合はウエイト時間が経過するまで各リールを回転せず待機する。
次に、ストップスイッチ13(左ストップスイッチ13a、中ストップスイッチ13b、右ストップスイッチ13c)のいずれかのストップスイッチの操作(停止操作)を受け付けると、役抽選結果と停止操作を受け付けたタイミングに応じて操作されたストップスイッチ13に対応するリールが停止する。全てのリールが停止(全停とも称す)すると各リールの停止受付時に決定した各停止図柄が異常でないか否かを判定し、異常でない場合、停止した図柄組合せが何れの図柄組合せであるかを検索し、検索結果に該当する図柄組合せに応じて、メダルの払い出し(クレジットへの加算を含む)、リプレイの設定(自動ベット処理)、ボーナス状態の設定、ボーナス状態の終了、RT状態の設定、RT状態の終了などの処理が行われ、1遊技が終了する。
<フリーズ処理>
遊技の進行を所定期間一時停止状態にして遅延させるフリーズ処理(フリーズ演出とも称す)としては、例えば、遊技の進行に関わる機能である、遊技媒体の受付け、予めクレジットされた遊技媒体の賭け枚数を定めるためのベットスイッチの操作の受付け、遊技を開始するためのスタートスイッチ12の操作の受付け、またはリールの停止操作の受付けに関する機能を一時停止状態にすることが挙げられる。なお、フリーズ処理(フリーズ演出)はメイン制御基板100が制御する処理となっている。
フリーズ演出としては、前述した遊技の進行に関わる全ての機能に関して一時停止状態にしてもよいし、一部の機能に関してのみ一時停止状態にしてもよい。
遊技の進行を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく制御処理(ブロッカ制御によりメダルがホッパ44に導かれる通路を形成する処理、ベットスイッチの操作に基づいた賭け枚数設定処理、スタートスイッチ12の操作に基づいたリール回転処理または内部抽せん処理、ストップスイッチ13の操作に基づいたリール停止処理)を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出によって遊技の進行を一時停止している期間中に遊技者の操作に基づいた入力信号が発せられたときは、入力信号に基づく制御処理を行わない、入力信号を受付けない、入力信号の送信を所定期間が経過するまで遅延させるなどの処理を行うことで、フリーズ演出を行わない場合と比べ1回の遊技における遊技終了タイミングが遅延することになる。
スタートスイッチ12の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間はリールの回転を行わずに所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間は内部抽せんとリールの回転を行わずに所定期間の経過後に内部抽せんとリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間は内部抽せんを行うがリールの回転は行わずに所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されて内部抽せんが行われた後に所定期間を設定し所定期間中はリールの回転や停止を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されて内部抽せん、及びリールの回転を行った後に所定期間を設定し所定期間はストップスイッチ13の停止受付を無効にする場合等が挙げられる。
ストップスイッチ13の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、ストップスイッチ13の操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出とストップスイッチ13の操作の結果、特定の図柄がリール上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出において、フリーズ演出の制御処理が異なる。
ストップスイッチ13の操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出の制御処理として、例えば、全リール回転中において左ストップスイッチ13aが操作されてフリーズする場合は、左ストップスイッチ13aに対応する左リールが停止した後に中ストップスイッチ13b、及び右ストップスイッチ13cの停止受付を無効にすることが挙げられる。これにより所定期間においては、遊技者は回転している中リール、及び右リールを停止できなくなるが、所定期間が経過した後に中ストップスイッチ13b、及び右ストップスイッチ13cの停止受付を有効にするため、1回の遊技における遊技終了までのタイミングを遅延させることができる。
ストップスイッチ13の操作を受け付けた結果、特定の図柄がリール上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出の制御処理として、最後に停止されるストップスイッチ13以外のストップスイッチ13の操作を受け付けたことで特定の図柄が各リール上に停止表示されたときは、最後に停止されるストップスイッチ13の停止受付を無効にする場合や、最後に停止されるストップスイッチ13の操作を受け付けたことで特定の図柄が各リール上に停止表示されたことに基づいて、次の遊技を開始するベットスイッチの操作に基づいた賭け枚数設定処理、通過センサによる遊技媒体の投入検出処理、またはリプレイが有効ライン上に停止したときに行う自動ベット処理に基づく制御処理等を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出を行う所定期間は、遊技者の操作に基づく遊技進行制御を一時停止させるが、遊技の進行に関わらない遊技機動作は実行可能である。例えば、ストップスイッチ13の操作に基づく停止制御処理は行わない場合であってもリールの回転態様は通常通りの回転態様で回転させたり、通常よりも低速、または高速に回転させたり等任意に設定することができる。
所定期間におけるリールの回転態様として、リールを通常回転とは逆方向に回転すること(所謂逆回転)、リールを所定図柄数回転し特定の図柄組合せを停止すること、複数のリールのうち所定のリールを停止状態にして他のリールを回転状態にすること、リールの回転速度を変化すること、または遊技者の操作に起因してリールの動作を変化することが挙げられる。
フリーズ演出を行う所定期間は、所定の条件によって変化させることができる。ここで、所定の条件とは、遊技者による各種スイッチに対する操作受付状況(スタートスイッチ12、ベットスイッチ、ストップスイッチ13、または精算スイッチ等の操作状況)に基づく信号の検出や、フリーズ抽せんによる抽せん結果が挙げられる。また、変化させることとは遊技の進行が一時停止となるフリーズ演出を行う所定期間を短くしたり、長くしたり、リールの回転態様を切り替えたりすることが挙げられる。
一時停止期間を短くする制御処理として、一時停止期間を強制終了すること、または一時停止期間よりも短い期間に書き換えることが挙げられる。そして、一時停止期間を長くする制御処理として、一時停止期間の後に他の期間を加算すること、または一時停止期間をより長い期間に書き換えることが挙げられる。また、フリーズ演出に基づく一時停止期間は、上限時間が定められなくてもよく、操作受付けの結果に基づいて一定の結果となるまで継続してもよい。
フリーズ演出を行う一時停止期間は、ウエイト期間の経過後に設定してもよいし、ウエイト期間を含んで設定してもよい。ウエイト期間を含んだ場合は、ウエイト期間とフリーズ演出期間とを比較して、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了する場合は、ウエイト期間中にフリーズ演出を実行し、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了しない場合は、ウエイト期間後にフリーズ演出期間を設定したり、フリーズ演出終了後に残りのウエイト期間を再開したりすることが挙げられる。また、予めウエイト期間よりも長い期間のフリーズ演出期間しかなければ、ウエイト期間とフリーズ演出期間とを比較する処理を省略し、スタートスイッチ12の操作後(内部抽せん処理の後)にフリーズ演出を開始することも可能である。
フリーズ演出として、あたかも通常の遊技を進行しているかのようなフリーズ演出(疑似遊技とも称す)を加速処理中に行うことも可能である。疑似遊技では、スタートスイッチ12が操作され、内部抽せんが行われた後のリールの加速処理中に疑似遊技期間を定め、疑似遊技期間中は、通常の遊技のようにリール回転制御を行い(疑似遊技開始に基づくスタートスイッチの操作に基づいてリール回転制御を行い)、ストップスイッチ13の操作に基づいてリール停止制御を行う。また、疑似遊技期間中のスタートスイッチ12の操作により再度リールを回転するよう構成されていてもよい。但し、スタートスイッチ12の操作に基づく内部抽せん処理やストップスイッチ13の操作に基づく入賞判定処理または払出制御処理は行わない。
また、疑似遊技では、ストップスイッチ13が操作されたことによりリールが停止したときや、リール演出として自動的にリールを停止したときには、停止したリールを上下に揺動させる(所謂揺れ変動)。これにより、遊技者がストップスイッチ13を操作した際に通常の遊技なのか疑似遊技なのかを判別することができる。
<技術介入を必要としない図柄組合せ>
技術介入を必要としない図柄組合せとは、リールが回転している時にどのタイミングでストップスイッチ13が操作されても、当選している役の図柄組合せを必ず有効ライン上に停止表示可能な図柄組合せを意味する。例えば、全リール3図柄間隔でベル図柄が配置されたときはベル-ベル-ベルが必ず停止(引込率が100%)するため、技術介入を必要としない図柄組合せといえる。以下、引込率が100%のことをPB=1と称し、全リール引込率が100%となっている当選役をPB=1役と称する場合がある。
反対に、PB≠1とは、リールが回転している時にストップスイッチ13の停止タイミングによっては、当選役の図柄組合せが停止しないことを意味する。例えば、引き込み範囲内に当選役に関する図柄が存在しない箇所(5図柄分離れている等)がある場合はPB≠1であり、当該当選役をPB≠1役と称する場合がある。
<小役優先制御、ボーナス優先制御>
小役優先制御とは、小役とボーナスの重複当選時、またはボーナス内部中の小役当選時に小役に関する図柄とボーナスに関する図柄の両方とも引き込める場合は、小役に関する図柄を引き込むことである。
ボーナス優先制御とは、小役とボーナスの重複当選時、またはボーナス内部中の小役当選時に小役に関する図柄とボーナスに関する図柄の両方とも引き込める場合は、ボーナスに関する図柄を引き込むことである。
また、リプレイは最も優先度が高く、取りこぼしできないため、リプレイと小役、またはリプレイとボーナスの条件装置フラグが同時にオン状態となったときは、リプレイに関する図柄を必ず引き込むようになっている。
<通常区間>
通常区間とは、指示機能に係る処理ができない区間である。通常区間で押し順役に当選したときは、どの押し順に当選したかをマスクした情報(演出グループ番号)をサブ制御手段1000に送信する処理を実行する。また、通常区間で押し順役に当選したときは、押し順(正解押し順と不正解押し順の両方)の報知を指示モニタに表示させない。これにより、通常区間では、メイン制御手段100、及びサブ制御手段1000ともに押し順役が当選しても押し順を報知しないため、通常区間で押し順役が当選しても常に正解か不正解かはわからないようになっている。
<有利区間>
有利区間とは、指示機能に係る処理を実行可能な区間であり、ATによる過剰なメダル獲得を抑制するために有利区間を設けている。通常区間で実行する有利区間移行抽せんに当選すると有利区間に移行することができる。有利区間では、ATへの移行抽選を行うことができるが、先に述べた過剰なメダル獲得を抑制するために、有利区間を一定の条件に基づいて終了し通常区間へ移行させるように設計している。
具体的には、
1)一の有利区間に移行した次遊技から1500ゲームの遊技を消化したとき
2)一の有利区間に移行した次遊技から2400枚を超えるメダルを獲得したとき
3)任意の条件を満たしたとき
が挙げられる。これらにより、過剰なメダル獲得を抑制することができる。なお、3)の任意の条件とは、例えば、一のATが終了したとき、特定の図柄組合せが表示されたときなどが挙げられる。
<有利区間ランプ>
有利区間に滞在していることをメイン側で示す情報として、有利区間ランプを設けている。これにより、遊技者は有利区間に滞在しているか否かを確認するときは有利区間ランプの点灯/非点灯で容易に判断することができる。具体的には、クレジット数表示器26のDPが点灯であると有利区間に滞在していることを示しており、クレジット数表示器26のDPが非点灯であると有利区間に滞在していないことを示している。なお、有利区間ランプの点灯タイミングは、全リール停止後、ベットスイッチ操作受付後、手入れで投入した1枚目のメダル検出時、手入れで投入した2枚目のメダル検出時、手入れで投入した3枚目のメダル検出時、スタートスイッチ受付後、または内部抽せんによる択役当選後等が挙げられる。また、必ず点灯させる条件として、有利区間に滞在していること、かつ択役の操作手順情報を報知し、当該報知遊技の出玉率(最大の出玉率)が1を超えている場合(増加する場合)が挙げられる。
また、仕様上押し順小役が搭載されていないことで出玉率が1を超えないがリプレイ確率の高いRTへのRT移行押し順を報知する場合においても有利区間ランプを点灯させるよう構成されている。これは遊技者にとって有利な状態であることを有利区間ランプで教えるためであり、遊技者が遊技機の仕様がわからないことで損害を被ることを防ぐ目的がある。
なお、上記のような有利区間ランプを必ず点灯させる条件を満たしていない場合には、新たに有利区間に移行した後の有利区間ランプを点灯させるタイミングは任意としても問題ない。
なお、有利区間ランプを一度点灯させた場合は、有利区間が終了するまで点灯を維持し続け、有利区間が終了した遊技の次の遊技のスタートスイッチの操作の受け付けより前(全リール停止後、ベットスイッチ操作受付後、手入れで投入した1枚目のメダル検出時、手入れで投入した2枚目のメダル検出時、または手入れで投入した3枚目のメダル検出時)に有利区間ランプを非点灯にする。
このように構成することで、有利区間ランプが点灯していなくても有利区間である場合があり、有利区間ランプが非点灯であっても指示機能に係る処理を実行される期待感を遊技者に与えることができる。これにより、従来は通常区間であれば、有利区間に移行させることを待つだけのゲームになっていたが、本実施形態の遊技機であれば、通常区間でもAT移行抽選等がなされている可能性があるため遊技のモチベーションを維持させることが可能となる。
また、有利区間種別が1であるときは必ず有利区間であるとは限られない。これは、通常区間(有利区間種別が0)であり、有利区間移行抽せんに当選して有利区間種別が1となる遊技においては、有利区間種別が1であるがまだ有利区間に移行する前であるため遊技状態としては通常区間となっているためである。試験信号として有利区間か通常区間かを送信するための処理を実行する際に、有利区間種別を参照すると通常区間であるのに有利区間の信号を送ることになってしまうため、本来の状態とは異なる信号を送信してしまう。
この状況を防ぐために、試験信号として有利区間か通常区間かを送信する際は、有利区間クリアカウンタの値を参照するよう構成されている。有利区間クリアカウンタの値が0のときは通常区間であることを示す試験信号を出力するための処理を実行し、有利区間クリアカウンタの値が0でない(有利区間クリアカウンタの値が1~1500)のときは有利区間であることを示す試験信号を出力するための処理を実行する。このように構成することで試験信号を出力するための処理としては、有利区間クリアカウンタの値が0か否かを判断するのみで、状態が正確に特定できるため、プログラム容量の圧迫を解消し、且つプログラム実行速度を向上させることができる。なお、有利区間を任意の終了条件で終了させる場合も前述したとおり、有利区間クリアカウンタの値に1を入れるため、試験信号を出力するための処理では、有利区間が終了する遊技においても有利区間であることを正確に出力することができる。
<AT>
ATとは、アシストタイムの略称であり、報知期間とも称し、遊技者が役抽選により当選した役の入賞を容易にする(以下、報知と称する)ための期間である。一般的に、AT中で報知する手段としては、ストップスイッチの操作タイミング、ストップスイッチの操作順番、ストップスイッチの操作タイミングかつストップスイッチの操作順番が挙げられ、操作手順や操作態様とも称する。
<択役のグループ化>
メイン制御手段100は、非AT中の択役当選時は択役が当選したことを示す演出グループ番号をサブ制御手段1000に送信し、AT中の択役当選時は演出グループ番号と操作手順情報をサブ制御手段1000に送信する。換言すると、非AT中は操作手順情報がサブ制御手段1000に送信されないため、サブ制御手段1000は操作手順を報知できないようになっている。これにより、サブ制御手段1000側では、非AT中はどの操作手順で操作されると遊技者に有利な図柄組合せが表示できるかは不明であり、AT中は遊技者に有利な図柄組合せが表示できる操作手順情報が送信されるため、サブ制御手段1000側の液晶表示装置や操作指示ランプで操作手順を報知することができる。これにより、遊技者は操作手順を容易に認識することができ、さらに非AT中に操作手順情報を不正に取得されることを抑制することができる。
<指示機能に係る処理>
指示機能に係る処理は、AT移行抽せん、AT上乗せ抽せん、AT終了条件の更新(AT遊技数の加算/減算、AT実行報知回数の加算/減算)などATに関する抽せんのみならず、AT状態の管理に関する処理を含む概念である。この指示機能に係る処理は遊技状態ごとにあらかじめ決められたベット数において実行可能であり、ある遊技状態において複数のベット数が規定数として設定されている場合は何れか1のベット数のときのみ処理を実行するよう構成されている。例えば、ボーナス内部中状態において2枚ベットと3枚ベットが可能な場合は、3枚ベットでの遊技でのみ指示機能に係る処理を実行可能とし、2枚ベットでの遊技では指示機能に係る処理を実行不可能とする。つまり、2枚ベットでの遊技では、AT抽選対象役に当選してもAT抽選を実施しなかったり、遊技の進行に応じてAT遊技数を更新しなかったりする。また、1遊技で終了するSB、またはCBが2枚ベット遊技専用であり、SB、またはCBが終了した後の遊技では2枚ベット、3枚ベットである場合、SB、またはCBでリプレイが当選して自動ベットされる枚数が2枚であればSB、またはCB終了後の遊技で指示機能に係る処理が実行不可能になってしまう(3枚ベットで指示機能に係る処理を実行可能としている)ため、SB、またはCBでリプレイが当選したときに自動投入で投入されるベット数を3枚に設定しておく。このようにすることで、SB、またはCBでリプレイが当選した後の遊技においても指示機能に係る処理が実行可能になるため、遊技者にとって不利な遊技をなくすことができる。なお、上述した通り有利区間に係る処理に関してはベット数に関係なく実行されるよう構成されている。
<指示モニタ>
AT中は、押し順役の操作手順に関する情報を報知する際、獲得枚数表示器を用いて操作手順情報を報知することがある。具体的には、押し順役A(左中右正解)の場合は指示モニタに「1」を表示し、押し順役B(左右中正解)の場合は指示モニタに「2」を表示し、押し順役C(中左右正解)の場合は指示モニタに「3」を表示し、押し順役D(中右左正解)の場合は指示モニタに「4」を表示し、押し順役E(右左中正解)の場合は指示モニタに「5」を表示し、押し順役F(右中左正解)の場合は指示モニタに「6」を表示する。
このような構成により、遊技者は指示モニタを確認することで正解の押し順を知ることができる。また、指示モニタはメイン制御基板での制御になるためサブ制御基板を不正改造されたとしても正確に押し順を報知することができる。
また、指示モニタを獲得枚数表示器と兼用する場合は、下位桁に上述した数字(1~6)を表示し、上位桁に識別子として「=」を表示してもよい。この場合は、獲得枚数表示器が獲得枚数を表示しているのか、押し順を表示しているのかを識別子で判断させることができるため、遊技者の認識を妨げないようにできる。
また、指示モニタを専用の表示器として構成する場合は、3桁の7セグメント表示器を用いてもよい。3桁にする理由としてはリールの数と対応しているためである。そして、押し順役A(左中右正解)の場合は指示モニタに「123」を表示し、押し順役B(左右中正解)の場合は指示モニタに「132」を表示し、押し順役C(中左右正解)の場合は指示モニタに「213」を表示し、押し順役D(中右左正解)の場合は指示モニタに「312」を表示し、押し順役E(右左中正解)の場合は指示モニタに「231」を表示し、押し順役F(右中左正解)の場合は指示モニタに「321」を表示する。このような構成であれば、指示モニタの押し順が直感的に把握しやすくなり、遊技者が押し順と指示モニタの表示との対応関係を容易に把握することができる。
指示モニタに押し順を表示させるタイミングとしては、有利区間であり、且つスタートスイッチの操作に基づいて実行される内部抽せんによって押し順役が当選した後からストップスイッチが操作可能となるまでの何れかのタイミングとすることが好適である。このような構成であれば、遊技者がストップスイッチを操作する前に押し順を報知できるため、不正解の押し順で停止操作をしてしまうことを抑制することができる。
<状態表示モニタ(役比モニタ)>
役比モニタとは、累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率(遊技機の仕様に応じて選択可能)、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率を4800ms毎に切り替えて表示する表示装置であり、7セグメントLED(DPあり)を4個用いることで4桁の数字を表示可能となっている。4個の7セグメントLEDで表示する4桁の数字のうち上位2桁を識別セグ、下位2桁を比率セグと称す。
役物比率における「役物」とは、第1種特別役物(所謂RB)、第2種特別役物(所謂CB)、及び普通役物(所謂SB)を指しており、「役物比率」とは、役物作動中の払出÷総払出×100で算出される比率である。なお、第1種特別役物連続作動装置(所謂BB)や第2種特別役物連続作動装置(所謂MB)の作動における払出も「役物作動中の払出」に含まれるが、BB中の一般遊技やMB中の一般遊技での払出は「役物作動中の払出」に含まれない。
連続役物比率における「連続役物」とは、第1種特別役物(所謂RB)を指しており、「連続役物比率」とは、第1種特別役物作動中の払出÷総払出×100で算出される比率である。なお、第1種特別役物連続作動装置(所謂BB)の作動における払出も「役物作動中の払出」に含まれるが、BB中の一般遊技での払出は「役物作動中の払出」に含まれない。
指示込役物比率における「指示込役物」とは、上述した「役物」に指示機能が作動した遊技(所謂AT)における払出を含んだものであり、「指示込役物比率」とは、(指示機能作動中の払出、または役物作動中の払出)÷総払出×100で算出される比率である。ここで、(指示機能作動中の払出、または役物作動中の払出)とは、指示機能作動中、且つ役物が作動した遊技の払出を指すのではなく、指示機能が作動した遊技の払出数と役物が作動した遊技の払出の合算を指す。仮に、指示機能が作動した遊技が、役物が作動した遊技であった場合には、2つの払出数を合算するのではなく、その遊技の払出数が(指示機能作動中の払出、または役物作動中の払出)となる。なお、ATが作動した遊技で遊技者がストップスイッチの操作態様を間違えた場合、最大の払出を得られないことがあるが、この場合は実際の払出に基づいて算出される。
役比モニタに表示する情報のうち識別セグに表示する情報は、累計の有利区間比率、累計の指示込役物比率、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率のうちどの比率を表示しているかを識別するための情報であり、それぞれ、「7U.」、「7P.」、「6Y.」、「7Y.」、「6A.」、「7A.」、「5H.」と表示する。例えば、識別セグに「7U.」と表示されている場合は、累計の有利区間比率であることを示し、識別セグに「6Y.」と表示されている場合は、最新の6000ゲーム間の連続役物比率であることを示している。
役比モニタに表示する情報のうち比率セグに表示する情報は、各種比率の算出結果を視認できるための情報であり、2個の7セグメントLEDを用いて2桁の数字で表示する。例えば、算出結果が70となった場合は、比率セグに「70」と表示する。なお、算出した結果のうち小数点以下は切り捨てて表示する。また、算出結果が100となった場合は、「99」と表示する。また、累計のゲーム数が400ゲームに満たない場合は、比率セグは「00」と表示する。
識別セグは、累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合は識別セグを点滅態様で表示する。基準ゲーム数は各種比率に応じて定まっており、累計の有利区間比率の場合は175,000ゲームであり、累計の指示込役物比率の場合は175,000ゲームであり、最新の6000ゲーム間の連続役物比率の場合は6,000ゲームであり、最新の6000ゲーム間の役物比率の場合は6,000ゲームであり、累計の連続役物比率の場合は17,500ゲームであり、累計の役物比率の場合は17,500ゲームであり、累計の役物等状態比率の場合は175,000ゲームである。
比率セグは、表示数値が閾値以上の場合は比率セグを点滅態様で表示する。閾値は各種比率に応じて定まっており、累計の有利区間比率の場合は70であり、累計の指示込役物比率の場合は70であり、最新の6000ゲーム間の連続役物比率の場合は60であり、最新の6000ゲーム間の役物比率の場合は70であり、累計の連続役物比率の場合は60であり、累計の役物比率の場合は70であり、累計の役物等状態比率の場合は50である。なお、累計のゲーム数が400ゲームに満たないで場合であって算出の結果は閾値以上となるが比率セグには「00」と表示する場合は、比率セグは点灯態様で表示する。
役比モニタが正常な動作が可能であるかを確認するために、電源が投入されて割込み処理が起動してから4800ms間は、識別セグと比率セグにはテストパターンを表示する。テストパターンとしては、役比モニタを構成する4個の7セグメントLEDのうち全てのセグメント(DP含む)を点滅態様で表示する。例えば、「8.8.8.8.」を点滅態様で表示することが挙げられる。なお、テストパターンは電源投入後のタイミングで表示する場合の他に、設定変更中、設定確認中、RAM異常エラー中の何れかのタイミングで表示してもよい。
識別セグにおいて累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合、比率セグにおいて表示数値が閾値以上の場合、識別セグ、及び比率セグにおいてテストパターンを表示する場合のそれぞれの場合においてセグメントを点滅態様で表示するが、具体的には、点灯300ms→消灯300ms→点灯300ms→消灯300ms→・・・といったように300ms毎に点灯と消灯とを切り替えて点滅態様を表示している。また、各種比率情報を切り替えたときは点灯から開始するようにしており、これにより各種比率情報の表示期間が点灯と点滅のタイミングで長くなったり短くなったりしないようにしている。
上述したように、役比モニタに表示する、累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率は、4800ms毎に表示内容を切り替えるよう構成しているが、この4800msを点灯と点滅の1セットである600msの倍数に設定していることで、役比モニタに表示している各種比率の切り替えタイミングでは点滅態様で表示する場合であっても7セグメントLEDの何れかのLEDが必ず点灯しているように構成することが可能となる。
このように構成することで、各種比率情報が切り替わるタイミングであっても点灯から開始するので、点滅周期がずれないことによる違和感のない表示を継続して表示することが可能となる。
また、上述した電源投入後のテストパターンの表示期間も4800msとしているため、テストパターンを4800ms表示し終わった時点では7セグメントLEDは消灯となり、次の割込み処理で累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率に関する情報を点灯から表示することが可能となる。
続いて、役比モニタにおける点滅表示に関する制御方法を説明する。
役比モニタの表示態様を点滅させるために、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)を有している。点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)は2バイトの記憶領域であり、割込み処理毎に1を加算する処理を実行する。点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)は、電源投入時に初期化され(0が記憶され)、その後割込み処理を実行する毎に0~299の値を循環する。換言すると299の次の値は0となる。
例1)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「0」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「1」となる。このとき、キャリーフラグ=1となる(「0-299」を演算した結果、桁下がりが発生するためキャリーフラグ=1となる)。
例2)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「298」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「299」となる。このとき、キャリーフラグ=1となる(「298-299」を演算した結果、桁下がりが発生するためキャリーフラグ=1となる)。
例3)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「299」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「0」となる。このとき、キャリーフラグ=0となる(「299-299」を演算した結果、桁下がりが発生しないためキャリーフラグ=0となる)。
上述したように、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が0~298のうちの何れかの値である場合は、キャリーフラグ=1となり、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が299である場合はキャリーフラグ=0となる。換言すると300ms毎にキャリーフラグ=0となる。
キャリーフラグ=0となったときは、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を更新するよう構成されている。点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)は、電源が投入されると初期化され(0が記憶され)、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に0が記憶されているときは役比モニタを点灯させ、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に1が記憶されているときは役比モニタを消灯させる。換言すると、300ms毎にキャリーフラグ=0となるため、300ms毎に点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に0と1とを繰り返し記憶することにより、役比モニタの表示態様が300ms毎に点灯態様と消灯態様とを繰り返し表示(点滅表示)することが可能となる。
役比モニタの表示を点滅態様で表示する場合は、識別セグにおいて累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合、比率セグにおいて表示数値が閾値以上の場合、識別セグ、及び比率セグにおいてテストパターンを表示する場合の何れかの場合であるため、これらの場合以外の場合は、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照せずに点灯態様で表示するようにしている。ただし、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照するか否かに関わらず点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)は割込み処理毎に更新されているため、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)も随時更新されており、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照しない状態から参照する状態に切り替わったときであっても点灯と消灯とのタイミングと各種比率表示の切り替えタイミングがずれることなく表示することが可能となる。
<プログラム開始処理フロー>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行するプログラム開始処理に関して、図5のフローチャートを用いて説明する。
メイン制御基板100は、電源が投入されると、遊技機の動作に関する初期設定を行う。具体的には、割込みモードのセット、メインCPUの機能設定、電源断復帰データを作成するRAMチェック処理を行う。RAMチェック処理は全RAMのチェックサムが正常か否かを判定し、条件を満たす場合は電源断復帰データが正常と判定し、条件を満たさない場合は電源断復帰データが異常と判定する。なお、割込みモードのセットについては、後述する。
次に、設定キースイッチ信号及びドア開放検知スイッチ信号の状態をチェックし、設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンか否かを判定する。
設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンである場合は、電源断復帰データが正常、または復帰可能状態か否かを判定する。電源断復帰データが正常、または復帰可能状態である場合は、設定変更処理における初期化処理で初期化する第1の初期化範囲を設定して、図10の設定変更処理へ移行する。電源断復帰データが正常、または復帰可能状態でない場合は、設定変更処理における初期化処理で初期化する第2の初期化範囲を設定して、図10の設定変更処理へ移行する。そして、設定変更処理の後は図9の遊技進行メインへ移行する。
設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンでない場合は、RAMチェック処理で作成する電源断復帰データが正常か否かを判定する。電源断復帰データが異常又は復帰不可能状態である場合は復帰不可能エラー報知を行いスロットマシンPS1の遊技の進行を停止する復帰不可能エラー処理へ移行する。一方、電源断復帰データが異常又は復帰不可能状態でない場合は図8の電源断復帰処理へ移行する。そして、電源断復帰処理の後は図9の遊技進行メインへ移行する。なお、電源断復帰処理の後は電源断を検知したときに退避した状態を復帰するため、遊技進行メインの初めから処理が実行されるとは限らない。
なお、復帰不可能エラー処理では、割込みを禁止し、出力ポートの出力(サブ制御コマンドの出力、ステッピングモータへの励磁信号の出力など)をクリアする。そして、獲得枚数表示器27においてエラーの表示(報知)を繰返す。
<電源断処理>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行する電源断処理について図6のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態では、電源スイッチ40のオフ操作や、停電などの電源の供給が断たれる事象が発生(電源断の発生とも称す)するとスロットマシンPS1を稼動させるための動作電圧が降下し、当該動作電圧が閾値を下回った場合に電圧監視回路が電源断を検知して電源断検知信号を生成し主制御チップの入力ポートに電源断検知信号が入力される。そして、割込み処理の電源断検知信号が入力されているか否かを判断する判断処理で、電源断検知信号が入力されていると判断したときに電源断処理を実行する。なお、割込み処理で電源断検知信号が入力されているか否かを判断する場合、1回の割込み処理で判断してもよいし、2回以上の複数回の割込み処理で判断してもよい。換言すると複数回の割込み処理で電源断か否かを判定するときは、1回目で電源断検知信号が入力されていると判定しても2回目で電源断検知信号が入力されていないと判定した場合は電源断処理を実行しない。これは、ノイズや瞬断(一瞬だけ電圧が閾値を下回ったがすぐに閾値を上回った状態)が発生した場合に、電源断処理を実行しないようにするためである。
電源断処理では、出力ポートをクリアし、定期的に実行されている割込みが発生するのを禁止し、電源断時の割込み禁止/許可状態を保存する。次いで、使用レジスタの退避及びスタックポインタを保存する。保存すると電源断処理を行ったことを示す電源断処理済フラグをオンに保存し、全RAMエリアのチェックサムデータを算出し保存する。そしてRAMの書込みを禁止し、リセット待ちとなる。なお、保存されるスタックポインタのアドレス範囲、電源断処理済フラグの有無、全RAMエリアのチェックサムが正常か否かは、電源断復帰処理時に判定する。
<割込み処理>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行するタイマ割込み処理について図7のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態においてタイマ割込み処理は約1.117ms(ミリ秒)毎に定期的に発生するよう構成されている。
タイマ割込み処理を開始すると、レジスタに記憶されている必要なデータを対比し、電源断検知信号を受信したときは電源断処理を実行し、各種センサ、操作スイッチの入力を判定する入力ポートの読込みを行い、各種タイマ(フリーズ期間計測用タイマ、ウエイト期間計測用タイマなど)の計測を行い、リール駆動制御として、各リールが加速中、定速回転中、減速開始中、減速中、停止中のいずれの駆動状態に応じた制御及び駆動状態の更新を行う。次いで、出力ポートごとに出力するデータ(ステッピングモータへの励磁信号やホッパ44の駆動信号など)を作成し出力するポート出力処理を行い、各種異常が発生しているか否かのチェックを行う。各種異常とは、現在の設定値が正常な値か否か、投入・払出センサの動作パターンが正常か否かが挙げられる。次いで、ホールコンピュータなど外部のシステムへ出力するボーナス信号、ART信号、セキュリティ信号などの外部信号、メダル投入信号及びメダル払出信号をセット(オン/オフを制御)する外部信号出力を行う。
次に制御コマンド送信処理ではセットされたサブ制御コマンドがある場合、サブ制御基板1000へサブ制御コマンドを出力し、各種LEDの点灯に関する制御を行い、ストップスイッチの操作音やメダル投入音などサブ制御基板に送信する報知データ出力し、性能試験に係る信号を出力し、レジスタを復帰させ、割込み許可フラグをオンに保存することでタイマ割込み処理を終了する。
なお、サブ制御コマンドの種類としては、スタートスイッチが操作されたことによるスタートコマンド、内部抽せんの結果を示す当選情報コマンド、リールの加速が開始したことによる回胴回転開始コマンド、回転中のリールを停止するための各ストップスイッチが操作されたことによる左回胴停止コマンド、中回胴停止コマンド、右回胴停止コマンド、全回胴停止コマンド等様々有する。
また、タイマ割込み処理内で、タイマ計測の処理を行っても良い。
タイマ計測では、RWM(RAM)に記憶されているタイマ(時間)に関する情報を更新する制御処理を行う。例えば、1回の最小遊技時間(4.1秒)を監視(管理)するRWMの記憶領域(以下、タイマ領域Aとも称す)に記憶されている値を更新する処理(例えば、1減算する処理)を行う。なお、最小遊技時間を監視するRWMの記憶領域だけでなく、投入ボタンによる遊技メダルの投入を監視(管理)するRWMの記憶領域(以下、タイマ領域Bとも称す)、外部信号の出力時間を監視(管理)するRWMの記憶領域(以下、タイマ領域Cとも称す)等、複数のタイマに関するRWMの記憶領域を有していても良い。
この場合、タイマ計測では、タイマ領域Aに記憶された値を1減算する処理、タイマ領域Bに記憶された値を1減算する処理、タイマ領域Cに記憶された値を1減算する処理など、タイマに関する情報を記憶しているRWMの記憶領域(以下、タイマ領域とも称す)に記憶されている値を1減算する処理を実行する。また、或るタイマ領域に記憶されている値が「0」のときにタイマ計測を行った場合には、或るタイマ領域に記憶されている値は「0」となるように構成されている。
なお、RWMに記憶されているタイマに関する情報を更新する制御処理として、タイマ領域に記憶されている値を1減算する処理を例として挙げたが、タイマ領域に記憶されている値を1加算する処理としても良い。
ここで、投入ボタンによる遊技メダルの投入を監視(管理)について説明を行う。
投入ボタンによる遊技メダルの投入を監視(管理)とは、1ベットボタンが操作されたことに基づくベット処理が実行されてから計時するタイマであって、当該タイマの値が「0」となるまで、次の1ベットボタンが操作されたか否かを判断する処理を実行しないようにするためのタイマである。
例えば、クレジット数が所定値以上ある所定の状況下(例えば、ベット数が0であり、クレジット数が3であり、1ベットボタンの操作によりベットが可能な状況下)において、1ベットボタンが操作されたことに基づくベット処理が実行された後にタイマ領域Bに「20」を記憶する。その後、タイマ割込み処理のタイマ計測によって、タイマ領域Bに記憶されている値を「1」減算する。そして、タイマ割込み処理が20回実行されたときに、タイマ領域Bに記憶されている値が「0」となる。なお、タイマ領域Bに記憶されている値が「0」でない場合(タイマ領域Bに記憶されている値が「1」~「20」の何れかの場合)は、遊技進行メイン処理において、1ベットボタンが操作されたか否かの判断をしない。つまり、タイマ領域Bに記憶されている値が「0」でない場合に1ベットボタンが操作されても、ベット処理が実行されない。その後、タイマ領域Bに記憶されている値が「0」となった後は、1ベットボタンが操作されたときにベット処理が実行可能となる。
このように構成することによって、1ベットボタンを1回操作したにも関わらず、誤作動により複数回のベット処理が実行されてしまうことを防止することができる。また、悪意のある遊技者が、1ベットボタンを連打することによって、1ベットボタンの操作に基づくベット処理が複数回実行され、ベット処理の実行に基づくコマンドが連続してサブ制御手段に送信されてしまうことを防止することができる。
<電源断復帰処理>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行する電源断復帰処理について図8のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態では、電源スイッチ40のオン操作により電源が投入された時に、メイン制御基板100が、各種データを電源断前の状態に復帰するための電源断復帰処理を実行する。
電源断復帰処理では、スタックポインタを復帰し、サブ制御基板1000へ送信するサブ制御コマンドに係る出力データを復帰する。その後、設定されている設定値データが正常範囲内か否かを判断する。判断の結果、異常(値が定められた範囲外)の場合は復帰不可能エラー処理に移行する。一方、正常(値が定められた範囲内)の場合は、未使用RAM領域を初期化し、定期的に実行される割込みを起動し、入力ポートを読み込む。その後、電源断処理済みフラグのクリアし、使用レジスタの復帰、電源断時の割込み禁止/許可状態の復帰を行い、電源断復帰処理を終了する。なお、電源断復帰処理を終了すると電源断が発生する前の状態に復帰し、復帰しない場合(設定変更時)は遊技進行メインの制御処理を始めから行う。
本実施形態では電源断復帰処理内の所定のタイミングで割込みを起動しているが、プログラム開始処理の電源断復帰処理後に割込みを起動してもよい。
<遊技進行メインの説明>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行する遊技進行メインの制御処理について図9のフローチャートを用いて説明する。
メイン制御基板100は、前回遊技以前に保存されたフリーズ演出番号の値を参照し、保存されているフリーズ演出番号がフリーズ演出を実行すべき番号に対応する場合はフリーズ演出を実行し、保存されているフリーズ演出番号がフリーズ演出を実行すべき番号に対応しない場合はフリーズ演出を実行せずに次の処理に進む。フリーズ演出を実行しないときはフリーズ演出番号を保存しないように構成してもよく、その場合はフリーズ演出番号が保存されているか否かを判定し、保存されていない場合は次の処理に進むよう構成してもよい。
次に、メダル投入口17から遊技メダルが投入されると、ベット数若しくはクレジット数を更新する(遊技メダル投入処理)。次に、遊技が実行可能となるベット数がベットされているかを判定し、ベットされていると判定した場合は、スタートスイッチ12が操作されたか否かを判定し、ベットされていないと判定した場合は、遊技メダルの投入、またはクレジットに貯留されている状態であればベットスイッチの操作受付(クレジットに貯留されている状態の場合)を待つ。遊技が実行可能となるベット数がベットされており、スタートスイッチ12が操作された(スタートスイッチ信号がオンと判定された)場合は、内部抽せん処理を行い、スタートスイッチ12が操作されていない(スタートスイッチ信号がオンと判定されていない)場合は、スタートスイッチ12の操作受付を待つ。
内部抽せん処理では、内部抽せん用乱数を生成して取得した内部抽せん用乱数値を用いて所定の演算処理を実行し、当選役(条件装置番号)を決定する。当選役を決定した後は、各ストップスイッチの停止タイミングに対応した停止制御テーブルを予め作成し、リール回転後のストップスイッチ操作受付を許可した直後にストップスイッチの操作を受け付けても停止制御が実行可能なように準備しておく。
スロットマシンPS1に設けられている当選役の種類は、大別して、ボーナス、小役、リプレイがある。
ボーナスは、予め定められた場合に作動する役物を意味している。一般的には、表示窓4の有効ライン上に「7・7・7」や「7・7・バー」の図柄組合せを停止表示させたときに作動する。ボーナスに関する役物の作動により、規定数ごとの入賞に係る図柄組合せの数が変化したり、規定数ごとの入賞に係る図柄組合せの条件装置作動確率が変更されたりする。ボーナスには、RB、BB、CB、MB、SBに分けられる。
RBは、レギュラーボーナスの略称であり、第1種特別役物とも称される。RBは、一般的には8回の小役入賞か12回の遊技結果を得ることを終了条件として設定され、RB中は小役の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したRB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。
BBはビッグボーナスの略称であり、第1種特別役物に係る連続作動装置とも称される。BBは、小役入賞に係る285枚を超える遊技メダルの払い出しが終了条件として設定され、BB中は小役(後述する)の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したBB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。なお、BB中はBB中役抽選テーブルを設けなくてもよい。例えば、後述するRB中役抽選テーブルをBBの終了条件を満たすまで連続作動させるものをBB中役抽選テーブルと称してもよい。
CBは、チャレンジボーナスの略称であり、第2種特別役物とも称される。CBには、役抽選の結果に関わらず少なくともすべての小役が当選した状態に設定することができる。また、CB中は、予め定められたリールに関し、通常の停止制御とは異なる停止制御を行う。例えば、左リール8aを190ミリ秒から75ミリ秒以内に停止するように制御することが考えられる。
CBは、上述したように少なくともすべての小役が当選した状態となるため操作手順に応じて表示可能となる図柄組合せが表示できない(取りこぼしとも称す)構成にしてもよい。例えば、CB中は、左リール8aを190ミリ秒から75ミリ秒以内に停止するように制御することで、190ミリ秒以内に停止する場合は任意の操作タイミングで特定の図柄を有効ライン上に表示することができたが、75ミリ秒以内に停止する場合は特定の操作タイミングでは特定の図柄を表示できない場合を有してもよい。
MBは、ミドルボーナスの略称であり、第2種特別役物に係る連続作動装置とも称される。MBには、小役入賞に係る153枚を超えるメダルの払い出し、RB当選、または後述するSBの当選を終了条件として設定される。
SBは、シングルボーナスの略称であり、普通役物とも称される。SBには、1回の遊技の結果が得られることが終了条件として設定される。SB中は小役の当選確率を通常役抽選テーブルとりも高く設定したSB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。
本実施形態におけるBBは、BB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行うとしたが、これに限られず、BB中は通常役抽選テーブルと小役の当選確率が同一の確率に設定されているとともにRBの当選確率が上昇したBB一般役抽選テーブルと、小役の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したRB中役抽選テーブルを用いて遊技を行ってもよい。この場合であっても、BBでは、小役入賞に係る285枚のメダルを超える払い出しを終了条件として設定していることに変わりはない。また、これらボーナスに関する制御を司るものを総称して特別遊技制御手段という。
小役は、当選した小役に基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定処理(後述する)により入賞と判定したときに、停止表示した図柄組合せに基づくメダルの払い出しを行う役である。
リプレイ(再遊技役とも称す)は、当選したリプレイに基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定処理により入賞と判定したときに、再遊技(新たにメダルを投入しなくても自動ベットにより次の遊技を行うことが可能となる遊技)を付与する役である。リプレイは当選した遊技において取りこぼすことはないため、リプレイが当選した次遊技は必ず再遊技となる。
役抽選の抽選結果において、ボーナス、小役、及び、リプレイのいずれの役にも当選しなかったときは、ハズレとなり、後述する入賞処理を行わない。ハズレとなったときは有効ラインにいずれの役にも係らない図柄組合せを停止表示する。
役抽選により抽選が行われる役のうち、BB、RB、及び、MBに関して、当選した遊技で図柄組合せが有効ライン上に停止表示されなかったときは、次遊技以降に当選フラグを持越すことができる(特別役持越手段)。当選フラグ持越し中は、当選フラグ持越し前の役抽選テーブルを用いて役抽選を行ってもよいし、当選フラグに応じた持越中役抽選テーブル(内部中内部抽せんテーブルや内部中役抽選テーブルとも称す)を用いて役抽選を行ってもよい。持越中役抽選テーブルを用いているときに、当選したBB、RB、またはMBに基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示した場合は、役抽選テーブルの移行条件を満たすと判断し、持越中役抽選テーブルから当選フラグに対応する役抽選テーブルに移行する。
役抽選テーブルには、複数種類の役に対する当選確率が定められており、遊技状態に応じて複数種類の役抽選テーブルを設けている。例えば、BB中に使用するBB中役抽選テーブルや、MB中に使用するMB中役抽選テーブル等が該当する。
役抽選テーブルには、1種類の図柄組合せが有効ライン上に停止表示可能な単独当選役や、複数の図柄組合せが1または複数の有効ライン上に停止表示可能な重複当選役を役抽選の抽選結果に応じて設定する。
重複当選役として設定している複数の図柄組合せは、全ての図柄組合せを操作態様に応じて一の当選役を停止表示可能に設定してもよいし、一部の図柄組合せを停止表示不可能に設定してもよい。この重複当選した役の内、一部の停止表示不可能な図柄組合せに対応する役のことを制御用役と称することもある。
制御用役の役割としては、複数の役抽選結果として同一の図柄組合せを有効ラインに停止表示可能な場合であっても、重複当選役として設定している制御用役の種類に応じて停止表示する有効ラインを異ならせるように制御することができる役割を担っている。
当選フラグ制御手段は、役抽選の抽選結果でいずれかの役が当選したときに、当選した役に対応するフラグをオンにする。そして、遊技者によって全てのストップスイッチ13が操作され、当選した役に係る入賞処理を終了するときに当選した役に対応するフラグをオフにする。
また、上述したBB、RB、及び、MBに関しては、当選した遊技でフラグをオンにするが、全てのストップスイッチ13が操作されたときに当選したBB、RB、またはMBの図柄組合せが有効ライン上に停止表示していない場合は、次遊技以降にフラグをオンの状態で持越し、上述した持越中役抽選テーブルを設定し、当選したBB、RB、またはMBの図柄組合せが停止表示して当選役に係る入賞処理を終了したことにより、BB、RB、またはMBに対応するフラグをオフにする。
また、役抽選テーブルには、RT役抽選テーブルを設ける。RTとは、役抽選においてリプレイの当選確率が通常役抽選テーブルと比べて異なる遊技状態であり、リプレイタイムの略称である。
RTの具体的な使用例として、通常役抽選テーブルのハズレの領域をリプレイに置換えてリプレイの当選確率を増加するようにしてもよいし、通常役抽選テーブルのリプレイの領域をハズレに置き換えてリプレイの当選確率を減少するようにしてもよい。
さらに、通常役抽選テーブルとリプレイの領域は同一であるが、リプレイの領域内で当選するリプレイの種類を異ならせるようにしてもよい。
スロットマシンPS1では、複数のRT役抽選テーブルを設けており、それぞれ所定の移行条件を満たすと他のRT状態に移行するように構成している。
RT役抽選テーブルの移行条件は、以下を挙げることができる。移行条件1は特定の図柄組合せ(ボーナスに関する図柄組合せ、RT移行図柄組合せ)が停止表示したときであり、移行条件2はボーナスが当選したときであり、移行条件3はボーナスのうちBB、RB、またはMBが終了したときであり、移行条件4は特定の図柄組合せ(RT移行図柄組合せ)が停止表示されてから規定回数の遊技を消化したときであり、移行条件5は、BB、RB、またはMBが終了してから規定回数の遊技を消化したときである。これらのRT役抽選テーブルの移行条件は遊技性に応じて適宜設定できる。
置数とは、内部抽せん手段による内部抽せんテーブルに定められている各抽せん結果の当選個数であり、各置数を65536で割ると当選確率となる。また、各置数を合計すると65536となる。例えば置数4の抽せん結果の当選確率は、1/16384となる。
また、上述したRT役抽選テーブルの移行条件1~5の何れかの条件を満たした場合にリプレイに関する置数を変更することができる。例えば、RT1のリプレイ確率が1/7.3であり、RT1からRT2に移行したときはRT2のリプレイ確率を1/1.5に変更するようにしてもよい。これにより、リプレイ確率が高い状態に移行することでメダルの減少を抑制し、遊技性に興趣を与えることができる。
次に、前回遊技でセットされた最小遊技時間(4.1秒に相当)が経過したかチェックする。最小遊技時間が経過したと判定した場合(最小遊技時間タイマの値が0であると判定した場合)は、最小遊技時間を新たにセットし、最小遊技時間が経過したと判定していない場合(最小遊技時間タイマの値が0であると判定していない場合)は、最小遊技時間タイマの値をデクリメントした後最小遊技時間が経過したか否かをチェックする。この最小遊技時間のチェック処理は最小遊技時間が経過したと判定するまで実行され、最小遊技時間の判定処理と最小遊技時間を新たにセットする処理の間に遊技進行メイン処理として他の処理は実行しないよう構成されている。これにより、最小遊技時間が他の処理で延びることがないため遊技者の遊技時間をいち早く可能にできる。即ち、遊技者を待たせることなく遊技を間延びさせることを防止できる。
しかし、これに限らず、最小遊技時間の判定処理と最小遊技時間を新たにセットする処理の間に遊技進行メイン処理として他の処理を実行するよう構成されていてもよい。この場合の他の処理としては、RAMアドレスをクリアする処理や、他のデータをRAMに記憶する処理や、処理時間の短いその他の命令であってもよい。これらの処理は処理時間が極めて短いため最小遊技時間の延長をユーザが体感できないレベルとなっている。最小遊技時間を新たにセットした後はリール回転開始準備処理を実行する。
リール回転開始準備処理では、前回遊技で保存した回胴停止に係るデータを初期化し、今回の遊技で使用する停止テーブルをセットし、全リールの回転開始の出力を要求し、リールの回転開始を示すサブ制御コマンド(リール回転開始コマンド)をセットする。
停止テーブルとは、内部抽せん手段による役抽選の結果で定まる図柄制御番号に対応して設けられており、ストップスイッチ13の操作タイミングに対応したリールの停止位置を予め定めたものである。
リール回転開始準備処理が終了した後は、フリーズ演出(例えば、リール回転前のリール演出)に関する処理を実行する。フリーズ演出では、リールを少しだけ動かしたり、リールを逆回転させたりして、主に当選役の期待度を示唆するために実行する。
フリーズ演出が実行されない場合や、フリーズ演出が実行されて当該フリーズ演出の実行が終了した後は、リールを回転させる処理(リール回転処理、リール回転開始処理、又は回胴回転開始処理とも称す)を実行する。リールの回転状態として、加速状態、定速回転状態、停止準備状態、停止状態の4つの状態があり、リールを回転させるときは加速状態をセットする。加速状態ではタイマ割込み処理によりステッピングモータを徐々に回転させていく処理を実行する。
加速状態で実行される加速処理とは、リールの回転が停止している状態から定速回転処理を行うまでに実行する処理である。定速回転処理では1割込み処理毎にステッピングモータを1ステップ移動させる処理を実行するが、リールが停止している状態でいきなり定速回転処理を実行するとトルクが足りなくなり脱調する可能性が高くなる。このため、徐々にリールを回転するために加速処理が必要となる。なお、本実施形態における加速処理では最初に50回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に30回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に10回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に5回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に2回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に1回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させる。その後1割込み処理毎にステッピングモータを1ステップ移動させる定速回転処理に繋げる。
定速回転処理を実行しているときは上述した回転不良検出カウンタの値をタイマ割込み処理毎にインクリメントし回転不良を検出している。なお、回転不良検出カウンタの初期値を0としたためタイマ割込み処理毎にインクリメントしているが、回転不良検出カウンタの初期値を180とした場合は、タイマ割込み処理毎に回転不良検出カウンタの値をデクリメントし、0となったタイミングで回転不良を検出したと判定してもよい。
また、定速回転状態ではストップスイッチの停止受付を許可し、ストップスイッチの操作を待つ。ストップスイッチの停止受付を許可したときはストップスイッチのランプを青色に点灯させストップスイッチが有効であることを遊技者に報知する(ストップスイッチの停止受付を許可していないときは赤色に点灯)。このストップスイッチランプの点灯制御に関しては、メイン制御手段100の処理でもよいしサブ制御手段1000の処理でもよい。また、ストップスイッチのランプの点灯制御として、押し順ナビを実行する場合に、ストップスイッチのランプを点滅させるなどして、遊技者に停止操作すべきストップスイッチを認識し易いよう構成してもよい。
また、リールが回転開始したことを示すコマンドをサブ制御手段1000に送信し、サブ制御手段1000が当該コマンドを受信したときは、リールの回転時間を計測するリール回転時間計測タイマをセットしカウントをスタートする。そして、リール回転時間計測タイマの値が所定値に到達(3分相当の時間)した場合は、液晶上に「リールを止めてください」(リール停止警告画像)と表示させ、遊技者にリールの回転を促す。リール回転時間計測タイマはストップスイッチが操作されると(ストップスイッチの操作を受け付けると)初期化し、未だ回転しているリールがあれば再度カウントを実行する。こうして全てのリールが停止するまではリール回転時間計測タイマを更新し続ける。
なお、リール停止警告画像は、押し順ナビと同時期に表示されている場合は押し順ナビよりも前面に表示することで、リール停止警告画像と押し順ナビとの表示領域が重複した場合にも、リール停止警告画像の視認性が担保され、遊技者に対してストップスイッチの操作を明確に促すことができる。また、このときに押し順ナビが見え難くなってどのリールを停止すればわからなくなる虞があるため、サブスイッチや演出用スイッチ等が操作されることでリール停止警告画像を消して(若しくはリール停止警告画像を小さく、または移動して)押し順ナビを認識できるようにしてもよい。
遊技進行メイン処理にてストップスイッチの操作受付を有効にした後は、ストップスイッチが操作されるまでストップスイッチの操作受付の判定処理(リール停止受付チェック処理)を繰り返す。いずれかのストップスイッチが操作されたと判定した場合は、操作されたストップスイッチに対応するリールの停止制御(すべり制御とも称す)を実行する。このとき操作されたストップスイッチに対応するリールは定速回転状態から停止準備状態に移行する。停止準備状態では、定速回転のまま目的の停止位置までリールを回転させる。そして、目的の停止位置に到達したときは停止状態に移行し、4相励磁が全てONとなりブレーキをかける。なお、すべり制御はストップスイッチ13の操作から190ミリ秒以内の間に行われる。本実施形態では、ストップスイッチ13の操作受付時は4図柄先までの図柄を引き込むことが可能である。
ここで、目的の停止位置とは、現在通過している図柄番号と停止位置として保存されている図柄番号が一致しているか否かで判断し、一致していると判断した場合は目的の停止位置として4相励磁を全てONにする。また、現在通過している図柄番号とは、上述したインデックスセンサがインデックスを検知した瞬間(インデックス信号の立ち上がり時)に初期図柄番号がセットされそこからタイマ割込み処理で1図柄分移動したときに初期図柄番号の次の図柄番号がセットされることで判断している。
リール停止受付チェック処理を実行した後は全リールが停止しているかチェックする。全リールが停止している場合は入賞判定処理を実行してから入賞処理を実行し、全リールが停止していない場合は回転中のリールに対応するストップスイッチの停止操作受付待ち処理を実行する。そして、全リールが停止した後は状態表示モニタの表示内容を更新し、有利区間クリアカウンタ管理処理へ移行する。そして、RT状態等の更新を行う遊技終了チェック処理を行い、遊技進行メインの一連の流れを終了する。なお、リールの回転を開始してから停止操作受付までの期間にソフト乱数の更新処理を行ってもよい。
入賞判定処理とは、有効ライン上に役を構成する図柄組合せが停止表示したか否かを判定する処理である。ストップスイッチの操作を受け付けたときに決定した停止図柄が異常であるか否かを判定するため、実際に有効ライン上に停止した図柄組合せで判定しているわけではない。入賞判定処理により有効ライン上に役を構成する図柄組合せが停止表示したと判定された後は入賞処理を行い、入賞判定処理により有効ライン上に役を構成する図柄組合せが停止したと判定しなかったときは、ハズレに基づく処理を行う。
入賞処理とは、有効ライン上に停止させる図柄組合せに基づいて、遊技者に特典を付与する処理である。小役に基づく図柄組合せを停止させるときの入賞処理としては、停止させた図柄組合せに基づくメダルの払い出しや、停止させた図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理であり、リプレイに基づく図柄組合せを停止させたときの入賞処理としては、リプレイの権利を与えることや、停止させた図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理であり、ボーナスに基づく図柄組合せを停止させたときの入賞処理としては、停止させた図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理である。なお、ハズレの場合は入賞処理を行わない。
しかし、これに限らず、入賞判定処理の結果がハズレとなったときには、ハズレに基づく入賞処理を行い、入賞処理の結果として遊技者に特典を付与しないという処理を行ってもよい。また、ハズレに基づく入賞処理として、ハズレとなったときの操作態様に応じて遊技状態を移行してもよい。例えば、ハズレとなったときに予め定めた操作順番に応じて全てのストップスイッチ13が操作されたときは、フリーズ当選確率が異なる遊技状態に移行することが挙げられる。また、小役の取りこぼしによる見た目上のハズレの場合であっても、払い出しを行わずに、RT状態の移行など遊技状態の移行制御を行うなどの入賞処理を行うこともできる。さらに、ボーナスに基づく入賞処理として停止表示した図柄組合せに基づくメダルの払い出しやリプレイの権利を与えることを付加してもよい。
遊技状態を移行する処理とは、移行する遊技状態に応じた役抽選テーブルを設定すること、移行する遊技状態に応じたリール制御を設定すること、移行する遊技状態に応じたフリーズ当選確率を設定すること、またはこれらの組合せである。
入賞判定処理は、入賞した図柄組合せを判定すると、有効ラインに停止表示された入賞図柄組合せ情報(停止出目情報)、及び、役抽選結果情報をサブ制御基板1000に送信する。一方、サブ制御基板1000はこれらの情報を受信すると、入賞図柄組合せ情報、及び、役抽選結果情報に応じた演出を表示装置32、ランプ、またはスピーカSを用いて出力することができる。
入賞判定処理は、全ての有効ラインにおいて入賞の判定を行い、判定の結果、複数の有効ライン上に、重複当選役に基づく図柄組合せが複数停止表示したときは、停止表示した複数の図柄組合せの各々に対して入賞処理を行う。
例えば、払い出し枚数として2枚と設定した小役と、払い出し枚数として10枚と設定した小役が、複数の有効ラインに停止表示しているときの入賞処理としては、2枚と設定した小役に基づく払い出し枚数と10枚と設定した小役に基づく払い出し枚数とを合算して、12枚の払い出しを行う。
そして、1回の払い出し枚数には上限を設定し、複数の小役に基づく図柄組合せを有効ライン上に停止表示したときに、払い出し枚数の上限値を超えるときは、上限値の枚数を払い出す。
例えば、払い出し枚数の上限値を15枚に設定して、払い出し枚数として12枚と設定した小役と、払い出し枚数として10枚と設定した小役が複数の有効ラインに停止表示しているときの入賞処理としては、12枚と設定した小役と10枚と設定した小役の合算値が上限値を超えるときは、上限値である15枚の払い出しを行う。
本実施形態では、小役に対してのみメダルを払い出すように設定しているが、リプレイに基づく入賞処理として、賭け枚数分のメダルを払い出してもよいし、ボーナスに基づく入賞処理として予め設定している枚数のメダルを払い出してもよい。
<有利区間クリアカウンタ管理処理>
本実施形態に係る遊技進行メインが実行する処理のうち、有利区間の管理に関する有利区間クリアカウンタ管理処理に関して、図11を基に説明する。
有利区間クリアカウンタRAMアドレスをセットする。
続いて、2バイト減算処理を実行する。
続いて、減算前の有利区間クリアカウンタの値が0か否かを判断し、減算前の有利区間クリアカウンタの値が0である場合は、有利区間種別が0か否かを判断する処理に移行し、減算前の有利区間クリアカウンタの値が0でない場合は、減算した後の有利区間クリアカウンタの値が0か否かを判断する。なお、有利区間種別=0とは、有利区間ではない区間であり通常区間であることを意味しており、有利区間種別=1とは、有利区間であることを意味している。
続いて、減算した後の有利区間クリアカウンタの値が0か否かを判断し、減算した後の有利区間クリアカウンタの値が0である場合は、RAM初期化処理に移行し、減算した後の有利区間クリアカウンタの値が0でない場合は、MYカウンタの値を取得する処理に移行する。
続いて、MYカウンタの値を取得する処理では、現在のMYカウンタの値を取得する。
続いて、MYカウンタの値を取得する処理を実行した後は、再遊技作動図柄が停止表示したか否かを判断し、再遊技作動図柄が停止表示したと判断した場合は、MYカウンタの値が上限値(2400)を超えたか否かの判断処理に移行し、再遊技作動図柄が停止表示していないと判断した場合は、払出枚数バッファのデータを取得する処理に移行する。払出枚数バッファのデータとは、入賞に係る払出枚数、はずれ又は小役の取りこぼし時の払出なし(払出枚数としては0)を示すデータである。
続いて、払出枚数バッファのデータを取得する処理では、当該遊技の払出数を取得する。
続いて、MYカウンタに取得した払出枚数バッファのデータ(OUT枚数)を加算する処理を実行する。
続いて遊技メダル枚数データを取得する処理を実行する。遊技メダル枚数データとは、投入枚数に対応しているデータである。
続いて、MYカウンタにIN枚数(投入枚数)を減算する処理を実行する。
続いて、MYカウンタにIN枚数を減算した結果、MYカウンタの値が0未満であると判断した場合は、MYカウンタに初期値をセットしてMYカウンタに保存する。また、MYカウンタにIN枚数を減算した結果、MYカウンタの値が0未満でないと判断した場合は、MYカウンタからIN枚数を減算した値をMYカウンタに保存する。なお、MYカウンタの初期値とは0のことであり、MYカウンタの値が0未満となった場合は0に補正することを意味している。また、MYカウンタの値が0未満か否かはキャリーフラグが0か否かで判断している。キャリーフラグとは、減算処理の結果負の値となった場合は1となり、減算処理の結果負の値とならなかった場合は0となるフラグである。
続いて、MYカウンタの値を保存した後は、MYカウンタの値が上限値(2400)を超えたか否かの判断処理を実行する。MYカウンタの値が上限値(2400)を超えた場合は、RAM初期化処理を実行し有利区間種別の判断処理に移行し、有利区間種別の判断処理で、有利区間種別が0の場合は有利区間クリアカウンタ管理処理を終了し、有利区間種別が0でない場合は有利区間クリアカウンタに初期値(1500)をセットして有利区間クリアカウンタ管理処理を終了する。また、MYカウンタの値が上限値(2400)を超えたか否かの判断処理でMYカウンタの値が上限値(2400)を超えていない場合は、有利区間クリアカウンタ管理処理を終了する。
減算前の有利区間クリアカウンタの値が0か否かを判断して、減算前の有利区間クリアカウンタの値が0であって、有利区間種別が0でない場合とは、有利区間開始時に通る処理であり、有利区間開始時以外は、当該処理を通らない。有利区間クリアカウンタに記憶する1500は有利区間を実行可能な最大遊技数に対応しており、有利区間を最大でも1500遊技実行すると次の遊技から通常区間がセットされる。これは、のめりこみを防止するためであり、1日中メダルが増え続けるという状態を抑制し、射幸心を著しく煽らないようにしている。
なお、有利区間種別を1にセットするタイミングとしては、スタートスイッチ受付時からリール回転開始までの間にある有利区間移行抽せん処理で実行する。有利区間移行抽せん処理では抽選の対象となる条件装置番号を選出したときに通る処理であり、有利区間移行抽せんに当選すれば有利区間種別に1をセットし、有利区間移行抽せんに非当選であれば有利区間種別を0(通常区間)にセットする。
MYカウンタの値が上限値を超えた後に実行するRAM初期化処理では、指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータをすべて0に更新する。指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータとは、ATゲーム数やATに関する遊技状態が挙げられる。そして、有利区間種別を0に更新することで、有利区間ではない通常区間となり、MYカウンタの値が2400以下のときは、有利区間を維持したまま本処理を終了する。なお、有利区間でリプレイが当選した場合は、MYカウンタの更新処理は実行しないが、MYカウンタが2400を超えているか否かの判断処理は通るようにしている。リプレイの場合、投入枚数と同じ枚数が自動的にベットされるため、OUT-INは常に0となる。しかし、ノイズや不正行為によりMYカウンタの値が本来の処理とは異なるタイミングで更新される可能性があるため、リプレイ時においてもMYカウンタの上限値に到達したか否かを判定している。
また、有利区間の終了契機は1500遊技の経過、またはMY2400を超える以外にも遊技機ごとに任意のタイミングで終了させることができる。例えば、所定役が当選したときの終了抽せんに当選したときや、任意の遊技数(1500遊技未満)を実行したときが該当する。このように任意の終了契機で有利区間を終了するときは、有利区間クリアカウンタ管理処理を実行するより前(全リール停止後に実行するATに係る処理が望ましい)に有利区間クリアカウンタの値に1をセットすることで、有利区間クリアカウンタ管理処理を実行したときに有利区間クリアカウンタの減算前が1であり、有利区間クリアカウンタの減算結果が0となり、有利区間クリアカウンタ管理処理にて有利区間を終了させることができる。即ち、有利区間クリアカウンタの値に1をセットした後、カウンタ値を1減算することによって、有利区間クリアカウンタの値が0となって有利区間を終了させることができる。これにより、任意の終了条件を達成したときに別の有利区間終了モジュールを用いなくても同じモジュール内で処理することが可能となる。
また、有利区間クリアカウンタ管理処理での有利区間クリアカウンタ減算処理は、いずれのベット数(遊技機として複数の規定数が設定されている場合)、いずれの遊技状態においても実行するよう構成されている。
<設定変更処理>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行する設定変更処理について図10のフローチャートを用いて説明する。
設定変更モードが起動すると、現在の設定値が正常範囲か否かを判定し、正常範囲内であったときは、現在の設定値を取得し、正常範囲外であったときは、設定値として「1」を保存し、設定値「1」を取得する。
設定値を取得した後は、設定値表示データを保存する。設定値表示データを保存した後はタイマ割込み処理であるダイナミック点灯制御により、5割込みごとに設定値表示データを参照して点灯制御を行う。
その後、スタートスイッチ12がオフからオンになったか否かを判定する。スタートスイッチ12がオフからオンになっていないと判定したときは、設定スイッチがオフからオンになったか否かを判定する。
ここで、設定スイッチがオフからオンになっていないと判定したときは、再度スタートスイッチ12がオフからオンになったか否かを判定し、設定スイッチがオフからオンになったと判定したときは、設定値が最大設定値以上(設定6)か否かを判定する。
設定値が最大値以上でなければ、現在の設定値にインクリメントする処理を行い、設定値が最大値以上であれば、現在の設定値に初期値(0)を保存し、さらにインクリメントする処理を行う。設定値をインクリメントした後は、更新した設定値を表示し、スタートスイッチ12がオフからオンになったか否かを判定する処理まで戻る。
その後、スタートスイッチセンサが検知され、スタートスイッチ12がオフからオンになったと判定したときは、設定値の確定処理を行い、設定キースイッチがオンからオフなったと判定するまで待機し、設定キースイッチがオンからオフになったと判定したときには決定した設定値を主制御RAMに保存して設定表示LEDを消灯し、メダルセレクタ34に設けられたブロッカをオンにする(メダルがホッパ44へ流下するための通路を形成する)ことで設定変更モードを終了する。
ここで、設定変更モードとは、1から6の設定値(表示上は1~6の設定値)のうち何れかの設定値を決定する手段である。何れかの設定値を決定した後は、次に設定変更手段による設定値の変更が行われるまで、決定した設定値に対応する内部抽せんテーブル(役抽選テーブルとも称す)を設定し続ける。なお、設定値ごとに内部抽せんによる抽せん結果の決定確率(役の当選確率)が異なる役抽選テーブルが設けられている。
設定変更手段は、スロットマシンPS1の電源が投入されていない状態において、遊技場の管理者により設定変更に用いる設定キーが回転操作され、設定キースイッチ信号がオンになる回転位置に設定キーを保持された状態でスロットマシンPS1の電源が投入されると、スロットマシンPS1の電源投入を契機として設定キースイッチ信号をオンにする。本実施形態において、設定キースイッチ信号のオンとは、立ち上がりのオン(オフ→オンとなること)であり、電源断が発生する前に設定キーがオンとなっていた場合は、電源投入後には立ち上がりのオンは検出されないため、設定変更モードに移行しないよう構成されているが、設定キースイッチ信号のオンをレベルのオンとし、電源断が発生する前にオンとなっていた場合であっても電源の再投入時に設定キーがオンの場合設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
設定変更手段は、設定キースイッチ信号がオンであり、ドア開放信号がオンであり、かつ、設定変更可能フラグがオンであると判定したときは、スロットマシンPS1の設定値を変更可能な設定変更モードを起動する。
設定変更可能フラグは遊技状態に応じてオンとオフを切り替える。例えば、スタートスイッチ12が操作されてから遊技が終了するまでの期間は、設定変更可能フラグをオフにして、それ以外の期間は設定変更可能フラグをオンにする態様が考えられる。しかし、この態様のみに限らず特定のボーナス遊技が開始したとき、または特定のボーナス内部中となっているときのみ設定変更可能フラグをオフにしてもよいし、設定変更可能フラグを設けないことでどの状態でも設定変更可能となるように構成されていてもよい。
設定変更モードを起動すると、メダルセレクタ34に設けられたブロッカをオフにして、メダル投入による遊技の開始を行うことができないようにする。設定変更モードで変更できる設定値データは、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」の6段階あり、設定値が高くなるごとに、出玉率の高い役抽選テーブルを設定する。
設定変更モードを起動した後は、設定変更モードであることを報知するために、フロントパネルPS2の背面に備えられた設定表示LEDを点灯する。そして、セットした設定値データを表示するための設定値表示データをセットして、スロットマシンPS1のフロントパネルPS2前面に配置したクレジット数表示器26と、スロットマシンPS1のフロントパネルPS2裏面に配置された設定表示LED(図示しない)を点灯して、設定値を表示する。設定値データが「1」の場合の設定値表示は「1」を表示し、設定値データが「2」の場合の設定値表示は「2」を表示し、設定値データが「3」の場合の設定値表示は「3」を表示し、設定値データが「4」の場合の設定値表示は「4」を表示し、設定値データが「5」の場合の設定値表示は「5」を表示し、設定値データが「6」の場合の設定値表示は「6」を表示する。
なお、設定値データ記憶領域に記憶されている設定値データを「0」~「5」の6段階で記憶するときは、設定値データが「0」の場合の設定値表示は「1」を表示し、設定値データが「1」の場合の設定値表示は「2」を表示し、設定値データが「2」の場合の設定値表示は「3」を表示し、設定値データが「3」の場合の設定値表示は「4」を表示し、設定値データが「4」の場合の設定値表示は「5」を表示し、設定値データが「5」の場合の設定値表示は「6」を表示する。
設定変更モードを起動した後は、スタートスイッチ12のセンサ信号がオンであるか否かを判定し続け、スタートスイッチ12が操作されてスタートスイッチ12のセンサ信号がオンになったと判定したときは、設定値を決定し設定表示LEDに現在の設定値を表示する。換言すると、設定変更モード中にスタートスイッチ12のセンサ信号がオンになったと判定した場合は設定スイッチが操作されても設定値が変更されないようになっている。
一方、スタートスイッチ12のセンサ信号がオンであると判定していない状態で、設定スイッチ信号がオンになったと判定したときは、設定スイッチ立ち上がりデータをクリアして、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「6」)以上であるか否かを判定して、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「6」)以上であると判定したときは設定値データをクリア(設定値データを「1」にする)して、現在の設定値が最大設定値未満(設定値「1」~「5」)であると判定したときは現在の設定値にインクリメントする。なお設定値データを0~5の6段階とした場合の設定変更モードの処理としては、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「5」)以上であるか否かを判定して、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「5」)以上であると判定したときは設定値データをクリア(設定値データを「0」にする)して、現在の設定値が最大設定値未満(設定値「0」~「4」)であると判定したときは現在の設定値にインクリメントするようにすればよい。
なお、設定変更モードを起動した後にスタートスイッチ12のセンサ信号がオンであると判定された場合の設定表示LEDの設定値表示態様として、設定値が変更できないことを示すために設定表示LEDに「0」と表示したり、設定表示LEDに「_X」(「X」は確定後の設定値)と表示したり等のように設定変更可能時の設定値表示の態様と異なる態様で設定値を表示してもよい。
<本実施形態に係る各種スイッチ押下中の電源断に対応する制御>
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、遊技終了後であり、3ベットされておらず(自動ベットされていない状況も含む)、且つクレジット数として3ベット可能な数以上の数が記憶されている(例えば、ベットされていない状況のクレジット数は3以上、又は1ベットされている状況のクレジット数は2以上)状況下(以下、MAXベット可能状態と称す)では、MAXベットスイッチ18が操作(押下)されるとMAXベット処理が実行されることでベット数として3が記憶され、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯する(MAXベットスイッチ18が押下される前は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプは消灯している)。
なお、フロントパネルPS2が閉鎖状態である状況下だけでなく、フロントパネルPS2が開放状態である状況下であっても、遊技終了後であり、3ベットされておらず(自動ベットされていない状況も含む)、且つクレジット数として3ベット可能な数以上の数が記憶されている(例えば、ベットされていない状況のクレジット数は3以上、又は1ベットされている状況のクレジット数は2以上)状況下であれば、MAXベットスイッチ18が操作(押下)されるとMAXベット処理が実行されることでベット数として3が記憶され、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯する(MAXベットスイッチ18が押下される前は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプは消灯している)ように構成してもよい。なお、以下では特に記載のない限り、電源投入時は、フロントパネルPS2が閉鎖している状況であるが、フロントパネルPS2が開放している状況でも同様の挙動をするよう構成されていてもよい。
また、MAXベット可能状態には、ベットされていない状況、1ベットされている状況、2ベットされている状況が含まれるがMAXベットスイッチ18が操作されて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが新たに点灯するのはベットされていない状況であるMAXベット可能状態のことであり、1ベットされている状況であるMAXベット可能状態では、すでに1ベットランプが点灯している状況で新たに2ベットランプ、3ベットランプが点灯し、2ベットされている状況であるMAXベット可能状態では、すでに1ベットランプ、2ベットランプが点灯している状況で新たに3ベットランプが点灯するようになっている。
また、MAXベット可能状態では、MAXベットランプが点灯しており、遊技者にMAXベットスイッチ18の操作が有効であることを報知している。そして、MAXベット可能状態においてMAXベットランプが点灯しているときにMAXベットスイッチ18が押下されると(MAXベットスイッチ18を検知するセンサがOFFからONとなると)MAXベットランプが消灯する。換言すると、MAXベットスイッチ18が押下中(MAXベットスイッチ18が押下されて離されていない状態であり、MAXベットスイッチ18のセンサがONを維持している状態)であってもMAXベットランプは消灯する。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され、MAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されないようになっている。また、MAXベットスイッチ18が押下中のため、新たにMAXベットスイッチ18の押下によるMAXベット処理もできない。換言すると、MAXベットスイッチ18が押下中(MAXベットスイッチのセンサ信号がオンの状態)であるため、MAXベットスイッチ18の押下ができずMAXベット処理もできない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、またそのような場合でもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることをMAXベットランプの点灯態様で正確に報知することができる。このため、MAXベットスイッチ18の操作が有効であると認識した遊技者は、押下していたMAXベットスイッチ18を一旦離した後に(MAXベットスイッチ18のセンサがONからOFFになった後に)、再度MAXベットスイッチ18を押下することで(MAXベットスイッチ18のセンサがOFFからONとなることで)、MAXベットを行う(MAXベット処理を行わせる)ことができる。
また、例えば、電源断の前後でMAXベットスイッチ18の戻りバネやセンサに不具合が生じ、MAXベットスイッチ18の押下状態が解消されない事態となったときに、MAXベットランプを点灯させることで、MAXベット処理ができなくてもソフトの不具合ではないことを管理者に報知することが可能となる。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され、MAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されないようになっているが、新たに1ベットスイッチ19が操作(押下)されることで(1ベットスイッチ19を検知するセンサがOFFからONとなることで)1ベット処理が実行可能となっている。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18の上に手を置いている状況等)があっても、MAXベットランプの点灯態様によりベット処理は可能であることを報知し1ベットスイッチ19が操作可能であることを示唆できるようになっている。また、このような場合であっても1ベットスイッチ19の操作が有効であることから遊技を進行させることができるようになっている。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され、MAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベット処理は実行される態様であってもよい。この場合は電源投入後にMAXベットランプが点灯していても消灯していてもよい。電源投入後にMAXベットランプが点灯している場合は、1ベットスイッチ19が操作可能であることを示唆し、1ベットスイッチ19が操作されると3ベット状態から1ベット状態になって、クレジットに差分の「2」が戻されるようになっている(3ベット状態でクレジット数が50の場合は差分をクレジットに戻すことができないため1ベットスイッチ19が操作されても1ベット状態にならず3ベット状態を維持するため電源投入後にMAXベットランプは点灯しない(消灯している))。電源投入後にMAXベットランプが消灯している場合は、MAXベット処理が実行されたことを示唆することが可能となっている。また、電源投入後にMAXベットランプが点灯している場合でも消灯している場合でも電源投入時に3ベット音(1ベット音を3回分)を出力することでMAXベット処理が実行されたことを報知することが可能となる。
続いて、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、1ベットスイッチ19が操作(押下)されるとベット数として1が記憶され、1ベットランプが点灯する。また、まだMAXベットスイッチ18の操作が有効であることからMAXベットランプも点灯している。
また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、1ベットスイッチ19が押下され、1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(1ベットスイッチ19のセンサがONを維持している状態で、電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、1ベット処理は実行されないようになっている。また、1ベットスイッチ19が押下中のため、新たに1ベットスイッチ19の押下による1ベット処理もできない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない1ベットスイッチ19の操作がなされている状況(1ベットスイッチ19の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、またそのような場合でもMAXベットランプの点灯態様によりベット処理は可能であることを報知し1ベットスイッチ19が操作可能であることを示唆することが可能となっている。このため、MAXベットスイッチ18や1ベットスイッチ19の操作が有効であると認識した遊技者は、押下していた1ベットスイッチ19を一旦離した後に(1ベットスイッチ19のセンサがONからOFFになった後に)、再度1ベットスイッチ19を押下すること、または、押下していた1ベットスイッチ19を離さずに(1ベットスイッチ19のセンサがONを維持している状態)、MAXベットスイッチ18を押下することで(MAXベットスイッチ18のセンサがOFFからONとなることで)、1ベット処理またはMAXベット処理を行わせることができる。
また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、1ベットスイッチ19が押下され、1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、1ベット処理は実行されないようになっているが、新たにMAXベットスイッチ18が操作(押下)されることでMAXベット処理が実行可能となっている。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない1ベットスイッチ19の操作がなされている状況(1ベットスイッチ19の上に手を置いている状況等)があっても、MAXベットランプの点灯態様によりベット処理は可能であることを報知しMAXベットスイッチ18が操作可能であることを示唆できるようになっている。また、このような場合であってもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることから遊技を進行させることができるようになっている。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、1ベットスイッチ19が押下され、1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、1ベット処理は実行される態様であってもよい。この場合は電源投入後にMAXベットランプが点灯しており、MAXベットスイッチ18が操作可能であることを示唆し、MAXベットスイッチ18が操作されると1ベット状態から3ベット状態になる。また、電源投入時に1ベット音を出力することで1ベット処理が実行されたことを報知することが可能となる。
また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され(フロントパネルPS2が開放していない状況であっても、既に開放している状況であってもよい)、フロントパネルPS2が開放している状況でMAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されないようになっているが、当該MAXベットスイッチ18の押下を継続している状況下で新たに1ベットスイッチ19が操作(押下)されることで1ベット処理が実行可能となっている。また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され(フロントパネルPS2が開放していない状況であっても、既に開放している状況であってもよい)、フロントパネルPS2が開放している状況でMAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されないようになっているが、MAXベットスイッチ18を離し、新たにMAXベットスイッチ18が操作(押下)されることでMAXベット処理が実行可能となっている。なお、この場合において、新たに1ベットスイッチ19又はMAXベットスイッチ18が押下されて、1ベット処理又はMAXベット処理が実行されたとしても、1ベット音や3ベット音を出力しないように構成されていてもよいし、新たに1ベットスイッチ19又はMAXベットスイッチ18が押下されて、1ベット処理又はMAXベット処理が実行されることにより、3ベットされておりフロントパネルPS2が開放している状況下では、スタートスイッチ12が操作(押下)されるとリール回転処理が実行され、各リールが回転するが、スタート音は出力しないように構成されていてもよい。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、またそのような場合でもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることをMAXベットランプの点灯態様で正確に報知することができる。
また、例えば、電源断の前後でMAXベットスイッチ18の戻りバネやセンサに不具合が生じ、MAXベットスイッチ18の押下状態が解消されない事態となったときに、MAXベットランプを点灯させることで、MAXベット処理ができなくてもソフトの不具合ではないことを管理者に報知することが可能となる。
また、フロントパネルPS2が開放していても1ベットスイッチ19による1ベット処理を有効にすることで、フロントパネルPS2が開放している状況で管理者が行う作業(例えば、設定確認や管理者メニューの設定等)とあわせて、正常に1ベット処理が可能か否かの動作確認をすることが可能となる。なお、遊技店での遊技において、フロントパネルPS2が開放した状況での遊技は正常ではないため、あえて1ベット音を出力しないことで、遊技者に対して正常でないことを認識させることが可能となる。
また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され(フロントパネルPS2が開放していない状況であっても、既に開放している状況であってもよい)、フロントパネルPS2が開放している状況でMAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯せず、MAXベット処理は実行されず、新たに1ベットスイッチ19が操作(押下)されても1ベット処理が実行されず、その後、MAXベットスイッチ18の操作(押下)が継続している状況でフロントパネルPS2を閉鎖する(閉鎖を検知する)とMAXベットランプが点灯し、新たに1ベットスイッチ19が操作(押下)されると1ベット処理が可能となる態様であってもよい。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、また、MAXベットランプを点灯させないことで遊技者に対して遊技の進行ができない状態であることを認識させることが可能となる。さらにまた、フロントパネルPS2を閉鎖すると、MAXベットスイッチ18の操作(押下)が継続していても、1ベットスイッチ19でのベット操作を有効にすることで、できる限り遊技の進行を阻害しないようにすることが可能となる。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19が押下され、MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理と1ベット処理は実行されないようになっている。また、この場合において、1ベットスイッチ19の押下を継続している状況でMAXベットスイッチ18を離し、新たにMAXベットスイッチ18を操作(押下)するとMAXベット処理が実行可能となっている。同様に、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19が押下され、MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理と1ベット処理は実行されないようになっているが、MAXベットスイッチ18の押下を継続している状況で1ベットスイッチ19を離し、新たに1ベットスイッチ19を操作(押下)すると1ベット処理が実行可能となっている。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、また、そのような場合でもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることをMAXベットランプの点灯態様で正確に報知することができる。また、このような場合であってもMAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の操作が有効であることから遊技を進行させることができるようになっている。
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、遊技終了後であり、1ベットもされておらず(再遊技が作動していない)、且つ通常演出表示中(連続演出やAT演出以外の演出状態)又はデモ画面表示中の状況下(以下、メニュー画面表示可能状態と称す)では、サブスイッチ20が操作(押下)されると(サブスイッチ20を検知するセンサがOFFからONとなると)メニュー画面の表示処理が実行され、表示装置32にメニュー画面が表示される。
また、メニュー画面表示可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、サブスイッチ20が押下され、サブスイッチ20の押下中に電源が投入された場合(サブスイッチ20のセンサがONを維持している状態で、電源断復帰処理が実行された場合)は、サブスイッチランプは点灯し、メニュー画面は表示されない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないサブスイッチ20の操作がなされている状況(サブスイッチ20の上に手を置いている状況等)があっても、意図しないメニュー画面を表示させず、サブスイッチランプの点灯態様によりメニュー画面の表示処理は可能であることを報知しサブスイッチ20が操作可能であることを示唆できるようになっている。このため、サブスイッチ20の操作が有効であると認識した遊技者は、押下していたサブスイッチ20を一旦離した後に(サブスイッチ20のセンサがONからOFFになった後に)、再度サブスイッチ20を押下することで(サブスイッチ20のセンサがOFFからONとなることで)、メニュー画面の表示処理を行わせることができる。
また、メニュー画面表示可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、サブスイッチ20が押下され、サブスイッチ20の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、サブスイッチランプは点灯し、メニュー画面が表示される態様であってもよい。この場合は、サブスイッチ20の押下意思を反映して、電源投入後即座にメニュー画面を表示でき、さらにサブスイッチランプを点灯することで、メニュー画面中の各項目の決定操作は有効であることを示唆することができる。
また、MAXベット可能状態であり、且つ、メニュー画面表示可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20が押下され、MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されず、サブスイッチランプは点灯し、メニュー画面は表示されないようになっている。また、MAXベットスイッチ18が押下中のため、新たにMAXベットスイッチ18の押下によるMAXベット処理もできない。換言すると、MAXベットスイッチ18が押下中(MAXベットスイッチのセンサ信号がオンの状態)であるため、MAXベットスイッチ18の押下ができずMAXベット処理もできない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18とサブスイッチ20の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20の上に手を置いている状況等)があっても、意図せずベットされてしまうこと及びメニュー画面を表示することを防ぐことが可能となり、またそのような場合でもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることをMAXベットランプの点灯態様で正確に報知することができるとともに、サブスイッチランプの点灯態様によりメニュー画面の表示処理は可能であることを報知しサブスイッチ20が操作可能であることを示唆できるようになっている。
また、例えば、電源断の前後でMAXベットスイッチ18の戻りバネやセンサに不具合が生じ、MAXベットスイッチ18の押下状態が解消されない事態となったときに、MAXベットランプを点灯させることで、MAXベット処理ができなくてもソフトの不具合ではないことを管理者に報知することが可能となる。
また、MAXベット可能状態であり、且つ、メニュー画面表示可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20が押下され、MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されず、サブスイッチランプは点灯し、メニュー画面が表示される態様であってもよい。この場合は、サブスイッチ20の押下意思を反映して、電源投入後即座にメニュー画面を表示でき、さらにサブスイッチランプを点灯することで、メニュー画面中の各項目の決定操作は有効であることを示唆することができる。なお、この場合はメニュー画面を表示したあともMAXベットランプの点灯を継続し、MAXベット処理が実行可能であることを報知する。
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、遊技終了後であり、1ベットもされておらず(再遊技が作動していない)、且つクレジット数が1以上の状況下(以下、精算可能状態と称す)では、精算スイッチが操作(押下)されると精算処理が実行され、クレジットに貯留されているメダルが受け皿28に払い出される。
また、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、精算スイッチが押下され(精算スイッチを検知するセンサがOFFからONとなり)、精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(精算スイッチのセンサがONとなっている状態で、電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、精算処理は実行されない。また、精算スイッチ押下中はMAXベットスイッチ18が押下されてもMAXベット処理は実行されない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない精算スイッチの操作がなされている状況(精算スイッチの上に手を置いている状況等)があっても、意図しない精算処理を実行させず、また、MAXベットランプの点灯態様によりクレジットにメダルが残っていることを報知できるため、遊技者がクレジットを残したまま離席してしまうことを防ぐことが可能となっている。
また、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、精算スイッチが押下され、精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、精算処理は実行されないが、精算スイッチ押下中にMAXベットスイッチ18が押下されるとMAXベット処理は実行する態様であってもよい。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない精算スイッチの操作がなされている状況(精算スイッチの上に手を置いている状況等)があっても、意図しない精算処理を実行させず、また、MAXベットスイッチの操作が有効であることにより、遊技の進行をできる限り阻害しないことで遊技の興趣を下げないようにすることができる。
また、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、精算スイッチが押下され、精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、精算処理が実行される態様であってもよい。
これにより、例えば遊技場の開店前に電源投入作業を行う場合、精算スイッチの操作がなされている状況(精算スイッチの上に手を置いている状況等)で電源投入作業を行うと、電源投入後すぐに精算処理が実行可能となるため、開店前の電源投入作業とクレジットに残っているメダルの精算作業が簡略化できる。
また、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、精算スイッチが押下され、精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、精算処理が実行される態様であっても精算処理が実行されない態様であっても、サブスイッチ20のランプは点灯し、サブスイッチ20の操作は有効となっている(サブスイッチ20の操作を受け付けることでメニュー画面を表示可能となっている)。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない精算スイッチの操作がなされている状況であってもサブスイッチの20の操作によりメニュー画面を表示でき、メニュー画面で遊技履歴の確認や音量調整等の遊技に役立つ情報を閲覧したり、変更したりすることができる。また、このときに遊技の進行に関する操作を全て有効にすることで、精算以外の遊技は全て実行可能となる。精算処理は遊技の終了時にしか使用することはなく、また、精算処理を実行しなくても投入メダル数を調整することで、遊技者が不利になることはないため、遊技の進行をできるだけ妨げることなく実行させることが可能となっている。
また、MAXベット可能状態であり、且つ、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18と精算スイッチが押下され、MAXベットスイッチ18と精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理と精算処理は実行されないようになっている。また、この場合において、精算スイッチの押下を継続している状況でMAXベットスイッチ18を離し、新たにMAXベットスイッチ18を操作(押下)するとMAXベット処理が実行可能となっており、MAXベットスイッチ18の押下を継続している状況で精算スイッチを離し、MAXベットスイッチ18の押下を継続している状況で新たに精算スイッチを操作(押下)すると精算処理が実行可能となっている。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18と精算スイッチの操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18と精算スイッチの上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうこと及び精算処理を防ぐことが可能となる。また、MAXベットランプの点灯態様によりクレジットにメダルが残っていること及びMAXベットスイッチ18の操作が有効であることを正確に報知できる。
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、遊技終了後であり、3ベットされている(再遊技が作動している場合も含む)状況下(以下、リール回転可能状態と称す)では、スタートスイッチ12が操作(押下)されるとリール回転処理が実行され、各リールが回転する。なお、リール回転処理が実行されるのは最小遊技時間が経過した後となっている。
また、リール回転可能状態で電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、スタートスイッチ12が押下され、スタートスイッチ12の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、スタートランプは点灯するが、何れのリールも回転しない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないスタートスイッチ12の操作がなされている状況(スタートスイッチ12の上に手を置いている状況等)があっても、意図しないリールの回転が実行されず、ベットされている遊技媒体を遊技者が意図せず使用してしまうことを防ぐことが可能となり、また、そのような場合でもスタートスイッチ12の操作が有効であることをスタートランプの点灯態様で正確に報知することができる。
また、リール回転可能状態で電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、スタートスイッチ12が押下され、スタートスイッチ12の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、スタートランプは点灯せず、何れのリールも回転しない態様であってもよい。このような場合はスタートスイッチ12の操作を終了すると(スタートスイッチ12のセンサ信号がオフになると)、スタートランプは点灯する態様であるとよい。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないスタートスイッチ12の操作がなされている状況(スタートスイッチ12の上に手を置いている状況等)があっても、意図しないリールの回転が実行されず、ベットされている遊技媒体を遊技者が意図せず使用してしまうことを防ぐことが可能となり、また、そのような場合にスタートランプを点灯させないことで、一度スタートスイッチ12の操作を終了してからでないとリールが回転しないことを遊技者に認識させることが可能であり、スタートスイッチ12の操作を終了するとスタートランプが点灯することでスタートスイッチ12の操作が有効であることを正確に報知することができる。
また、リール回転可能状態で電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、スタートスイッチ12が押下され、スタートスイッチ12の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、全てのリールが回転する態様であってもよい。
これにより、リール回転可能状態で電源断が発生して瞬間的に動作電圧が閾値を下回り、その後動作電圧が閾値を上回って自動的に電源投入されるまでの間にスタートスイッチ12が操作され、スタートスイッチ12が操作されている状態で自動的に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)、電源が投入された後に全てのリールが回転するので、遊技者がどのようなタイミングでスタートスイッチ12を操作しても遊技を進行(全てのリールを回転)させることが可能となり、遊技者の手間の軽減や遊技テンポの改善が可能となる。
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、全てのリールが回転しており、ストップスイッチ13の操作の受け付けが有効となっている状況下(以下、リール停止可能状態と称す)では、ストップスイッチ13が操作(押下)されると(左ストップスイッチ13a、中ストップスイッチ13b、右ストップスイッチ13cを検知するそれぞれのセンサのいずれかがOFFからONとなると)、操作されたストップスイッチ13に対応するリールに対して停止制御処理が実行され、操作されたストップスイッチ13に対応するリールが停止する。なお、リール停止可能状態は全てのリールが回転している状況に限られず、何れか一つのリールが回転している状況であってもリール停止可能状態と称することができる。
リール停止可能状態では、ストップスイッチ13を構成するLEDが有効であることを示す点灯態様となっており、ストップスイッチ13が操作されてもリールが停止できないリール停止不可能状態では、ストップスイッチ13を構成するLEDが無効であることを示す点灯態様となっている。
ここで、リール停止不可能状態とは、リールが回転しているにもかかわらずストップスイッチ13の操作を受け付けない状態(回転不良検出中や主制御手段100が管理する他のスイッチが操作されているとき等)でもよいし、リールが回転していない状態(全てのリールが停止している状態や左リールが停止しているときに左ストップスイッチ13aが操作されたとき等)でもよい。
また、ストップスイッチ13を構成するLEDが有効であることを示す点灯態様とは、白色で点灯する態様や赤色等の色で点灯する態様であり、ストップスイッチ13を構成するLEDが無効であることを示す点灯態様とは、無灯(消灯)となっている態様や有効であることを示す点灯色とは異なる点灯色(例えば青色等)で点灯する態様である。
また、リール停止可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、左ストップスイッチ13aが押下され、左ストップスイッチ13aの押下中に電源が投入された場合(左ストップスイッチ13aのセンサがONを維持している状態で、電源断復帰処理が実行された場合)は、左リールに対して、停止制御処理は実行されない。また、左ストップスイッチ13aの押下中に電源が投入された場合においては、ストップスイッチ13を構成するLEDは無効であることを示す点灯態様となっている。
これにより、例えば、左ストップスイッチ13aが最終停止操作に対応するストップスイッチであり、左リール停止可能状態にて停電が発生した後、電源投入時に意図しない左ストップスイッチ13aの操作がなされている状況であっても左ストップスイッチ13aの操作により左リールの回転を停止させないため、目押しの必要な小役を取りこぼす等遊技者に不利益を与えてしまうことを防ぐことが可能となる。また、押し順により遊技者に有利な図柄組合せが停止する内部抽せん結果(所謂、押し順役)が当選した際の正解押し順とは異なる押し順でストップスイッチ13が操作受付しまうことを防ぐことも可能となる。
また、リール停止可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、左ストップスイッチ13aが押下され、左ストップスイッチ13aの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、左リールに対して、停止制御処理が実行される態様であってもよい。この場合においても、左ストップスイッチ13aの押下中に電源が投入された場合においては、ストップスイッチ13を構成するLEDは無効であることを示す点灯態様となっている。
これにより、例えば遊技中に電源断が発生して瞬間的に動作電圧が閾値を下回り、その後動作電圧が閾値を上回って自動的に電源投入されるまでの間に左ストップスイッチ13aが押下され、左ストップスイッチ13aが押下されている状態で自動的に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)、電源が投入された後に左リールが停止するので、遊技者がどのようなタイミングでストップスイッチ13を押下しても遊技を進行(対応するリールの停止)させることが可能となり、遊技者の手間の軽減や遊技テンポの改善が可能となる。なお、電源投入後に押下されているストップスイッチ13に対応するリールを停止させるときは、当該リールが加速中であっても停止させるよう構成することで、本来遊技者が停止させたかったタイミングに近づけることが可能となる。ただし、電源投入後に押下されているストップスイッチ13が複数ある場合は、何れのリールも停止させないよう構成されている。
<本実施形態に係るすべり制御中の電源断に対応する制御>
スタートスイッチ12が操作されてリールが回転している状況でストップスイッチ13の操作を受け付けると、ストップスイッチ13の受付位置から停止位置までリールを回転させ(所謂すべり制御)停止位置までリールが回転するとリールが停止するようになっている。このすべり制御中に電源断処理が実行されるとすべり制御が実行できなくなるため停止位置にリールを停止することができなくなってしまう。
また、ストップスイッチ13を受け付けた時点で停止位置を決定しており、決定した停止位置に基づいて入賞判定処理を実行するため、実際にリールが停止しているか否かに関わらず停止位置に基づいて小役が入賞したと判定されたときは小役に基づくメダルの払出が実行される。
このため、内部抽せん処理により小役が当選した遊技において、小役に対応する図柄が停止可能なタイミングでストップスイッチ13の操作を受け付けたときのすべり制御中に電源断処理が実行され、電源断復帰後に小役に対応する図柄が有効ラインに停止していなくても全てのリールが停止した後の入賞判定処理により小役に対応する図柄組合せが停止されたと判定されて停止された図柄組合せに応じたメダルの払出が行われるようになっている。
これは、以下の理由による。すなわち、遊技者がメダルの払出を受けるタイミングで停止操作をしたにもかかわらず、メダルの払出を受けられない状況がないようにする効果がある一方で、どの図柄組合せに基づくメダルの払出なのか認識できないという問題もあった。この問題を解決するために、内部抽せん処理により小役が当選した遊技において、小役に対応する図柄が停止可能なタイミングでストップスイッチ13の操作を受け付けたときのすべり制御中(停止受付からすべり制御が終わるまで)に電源断処理が実行され、電源断復帰後にリールを回転させてインデックスを検知させ、検知したインデックス情報に基づいて停止位置までリールを回転させてから停止位置で停止させる制御を行い、その後メダルを払い出す。
このように構成することで、すべり制御中に電源断処理が実行されても、電源復帰後に再度停止する予定であった停止位置まで回転させることで、何の図柄組合せが停止されたかを遊技者に視認させることが可能となるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理でインデックスを検知した後、予定していた停止位置まで移動する間に同一の図柄が存在していたとしても予定していた停止位置まで移動する。仮に予定していた停止位置の手前の同一図柄で停止すると遊技中に停止することのない停止禁止系の停止表示となる可能性もあるため、停止禁止か否かの判断処理が必要となるが、再回転処理中の処理負担を軽減するために予定していた位置まで移動させるようにしている。
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理では、通常の回胴回転開始処理と同様に加速処理と定速処理を実行する。なお、これに限らず、通常とは異なる加速処理と定速処理を実行してもよい。例えば、加速時間が短くなっていたり、加速時間が長くなっていたり、定速回転の速度が遅くなっていたり、定速回転の速度が速くなっていたり、する態様が考えられる。このように通常とは加速態様、又は定速態様を変化させることで、通常とは異なる回転であることを遊技者に認識させることができる。
また、再回転中に定速回転をしているときに停止受付位置と同じ位置まで回転した場合は、通常の回転処理と同様に停止操作を受け付けたとしてすべり制御となり、予定していた停止位置まで回転すると、リールを駆動しているステッピングモータに全相励磁信号を出力し(4相ステッピングモータの場合は4相励磁信号を出力する)再回転しているリールを停止する。
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中においては、遊技者に再回転中であることを認識させるために、液晶上に「再回転中」と表示したり、音声で「再回転中です」と出力したり、エラー表示器にエラー表示をさせたり、する態様が考えられる。この態様によって通常とは異なる回転であることを遊技者に認識させることができる。
また、すべり制御中に電源断処理が実行されたときは、すべり制御が完了していないことに関するフラグを所定の記憶領域に記憶し、電源投入時に所定の記憶領域をチェックしてフラグが立っていた場合は再回転処理を実行するようにする。当該フラグは再回転処理を実行した結果停止したときに初期化することで、通常の電源投入では再回転処理が実行されないようになっている。なお、すべり制御が完了していないことに関するフラグはエラーフラグであってもよいし、遊技状態フラグであってもよい。
また、すべり制御中に電源断処理が実行されたときは、電源復帰後に自動的に再回転処理を実行してもよいし、電源復帰後にエラーが発生してリセットスイッチにより解除した後に再回転処理を実行してもよい。以降の実施形態の再回転処理においては何れの態様も当てはまるようになっている。
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中においては、加速中と定速中、又は定速中に回転不良検出カウンタの更新を実行してもよい。そして、回転不良検出カウンタが所定値(例えば、上述した180)に達した場合に再度加速処理を実行する。この場合に発生し得る回転不良の要因としては、リールを手で押さえている、モータの不調による脱調、又は部材の経年劣化等が考えられる。
この場合は、電源投入時の初期化処理で回転不良検出カウンタを初期化し、再回転処理の実行とともに回転不良検出カウンタの更新(カウント)を開始する。そして電源投入後最初にインデックスを検知した後、回転不良検出カウンタの値を0に更新して再び回転不良検出カウンタの更新を開始し、リール制御手段は停止位置までリールを回転させて停止させる。このように最初にインデックスを検知した後に回転不良検出カウンタをクリアすることで、電源断処理により停止したリールの位置がインデックス通過直後の位置であって、停止位置がインデックス通過直前の位置であっても回転不良を検出することなく停止位置まで停止することができる。換言すると、電源投入後からリール停止まで約2周分回転するが、回転不良と判断されることはないようになっている。
なお、回転不良検出カウンタを初期化するタイミングは電源投入時としたがこれに限らず、ストップスイッチ13を受け付けたときに回転不良検出カウンタを初期化する態様や、リールの状態が定速状態となったときに回転不良検出カウンタを初期化する態様であってもよい。
このように、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中に回転不良を検出することで、再回転中においても脱調等により停止位置がずれることを防ぎ、予定している停止位置に停止させることが可能となる。また、なお、通常のすべり制御中は回転不良を検出しないため、通常のすべり制御中の脱調等の発生では再加速処理は実行しない。
続いて、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中においてエラー(復帰可能エラー)を検知した場合は、再回転処理の終了後にエラー報知を行う。このときに検知するエラーとしては、メダル滞留エラー、メダル逆流エラー、メダル通過時間エラー、ホッパ滞留エラー、ホッパエンプティエラー、異常検知エラー、ドア開放エラー、ハーネス抜けエラー等の何れかのエラーとなっている。また、エラー報知は、獲得枚数表示器27で表示するエラーコードの他に、液晶で報知する態様や、スピーカで報知する態様や、上部または両側部演出ランプ、演出用スイッチランプを所定色(例えば、赤や青といった視認性が高く目立つ色)で点灯させる態様などが考えられる。なお、エラー報知はいずれか一のエラー報知だけで行ってもよいし、複数のエラー報知を組み合わせて行ってもよい。
このように、エラー報知を再回転処理が終了した後にすることで、再回転中の報知なのかエラーの報知なのかを遊技者や遊技場関係者に認識させやすくすることが可能となる。なお、再回転中に再回転報知をしている場合は、再回転終了後に再回転報知を終了させ、エラー報知に切り替えるよう構成されている。なお、再回転中はエラー報知は行われないし、エラー報知ではない再回転に関する報知も実行しない。
上述した再回転処理中のエラー態様はこれに限らず、検知するエラーは一部のエラーでもよいし(例えば、ホッパ滞留エラーは検知するが、メダル滞留エラーは検知しない等)、エラーの報知態様として、エラー検知後は獲得枚数表示器27でエラー報知し、再回転処理が終了してリールが停止したときに液晶、又はスピーカでエラー報知する態様や、エラー検知後に獲得枚数表示器27、液晶、又はスピーカでエラー報知する態様であってもよい。
続いて、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中においては、ストップスイッチ13のランプの点灯態様が無効態様となっており、ストップスイッチ13が操作されても対応するリールは停止しないようになっている。
電源投入時にリールが回転する状況として、すべり制御中における電源断後の電源復帰以外にも通常のリール回転中における電源断後の電源復帰もある。通常のリール回転中における電源断後の電源復帰では、リールが停止可能であり、ストップスイッチ13のランプの点灯態様が有効態様となっている。このため、電源投入時にリールが回転する場合にストップスイッチ13のランプの点灯態様を確認することでもリール再回転処理中なのか、通常のリール回転中なのかを判別することが可能となる。
また、他の電源投入時にリールが回転する状況として、リールが回転するフリーズ中における電源断後の電源復帰も考えられる。リールが回転するフリーズの種類として、ストップスイッチ13の操作により仮停止制御を行う疑似遊技と、ストップスイッチ13の操作を受け付けてもリールの回転が停止しないリール演出と、がある。
疑似遊技中はストップスイッチ13のランプの点灯態様は有効態様となっており、疑似遊技中における電源断後の電源復帰では、ストップスイッチ13のランプの点灯態様が有効態様となるため、電源投入時にリールが回転する場合にストップスイッチ13のランプの点灯態様を確認することでもリール再回転処理中なのか、通常のリール回転中なのかを判別することが可能となる。
リール演出中はストップスイッチ13のランプの点灯態様は無効態様となっており、リール演出中における電源断後の電源復帰では、ストップスイッチ13のランプの点灯態様が無効態様となるため、電源投入時にリールが回転する場合にストップスイッチ13のランプの点灯態様ではリール演出中なのか再回転処理中なのか判別できないが、この場合は、液晶やエラー表示等の表示装置を確認することで判別可能となっている。なお、リール演出中にストップスイッチのランプの点灯態様は無効態様であっても、他のメイン系スイッチ(主制御手段100で管理するスイッチ)の操作を有効にする場合は、他のメイン系スイッチのランプの点灯態様は有効態様となっているため、他のメイン系スイッチのランプの点灯態様を確認することで、リール演出中なのか再回転処理中なのかを判別することが可能となる。
また、疑似遊技中、又はリール演出中における電源断後の電源復帰では、リールを回転させない態様であってもよく、この場合は、電源復帰でリールが回転しないため、再回転処理中か否かはリールの回転態様で容易に判別可能となる。
続いて、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行された場合は、電源復帰後にインデックスを検知するまで回転させ、再度予定している停止位置まで移動して停止する。なお、インデックスを検知する直前に電源断処理が実行され、電源復帰後の加速中にインデックスを検知しない場合にインデックスを検知できず再度インデックス検知タイミングまで回転させる場合もインデックスを検知するまで回転させるといえる。
このように再回転処理中における電源断後の電源復帰であっても再回転処理を実行できるため、電源断が複数回発生し得る不安定な状況であっても遊技者に対して停止図柄を表示することが可能となる。
ここで、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして、再回転処理中にインデックスを検知する前と、再回転処理中にインデックスを検知した後と、が考えられる。
<パターン1>
すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知する前であった場合は、電源復帰後の2回目の再回転処理でインデックスを検知するまで回転させ、その後予定していた停止位置まで回転させて停止する態様が考えられる。
この場合は、1回目の再回転処理でインデックスを検知しておらず、基準図柄位置が記憶されていないため、2回目の再回転処理で基準図柄位置が記憶されていないことを判断して再度インデックスを検知させるための回転を実行し、予定していた停止位置で停止可能なようにしている。
<パターン2-1>
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知した後(センサがインデックスを検知していれば良く、センサがインデックスを検知した瞬間のタイミングも含む。以後同じ。)であった場合は、電源復帰後に電源断前に検知したインデックスによる基準図柄位置に基づいて予定していた停止位置まで回転させて停止する態様が考えられる。
この場合は、1回目の再回転処理でインデックスを検知しているため、記憶されている基準図柄位置に基づいて予定していた停止位置に停止できるため、インデックスを検知するまでの時間分、遊技再開までの時間を短縮することが可能となる。
上述した、パターン2-1において、1回目の再回転処理中のインデックスを検知した後から予定している停止位置まで回転してブレーキをかけるまで(4相励磁を出力するまで)の間に電源断処理が実行された場合は、電源断処理が実行されたタイミングが停止受付位置まで回転していなかった場合であっても、停止受付位置まで回転していた場合であっても、電源復帰後にインデックスを再度検知せずに記憶している基準図柄位置に基づいて再回転処理、又は停止制御を実行する。
このように、最初の電源断処理の直前に受け付けた停止受付位置に関わらず、2回目の電源復帰後に同一の再回転処理、又は停止制御を実行できるので、処理が複雑にならずプログラムの高速化が実現できる。
<パターン2-2>
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知した後であった場合は、電源復帰後に再度インデックスを検知してから予定していた停止位置まで回転させて停止する態様が考えられる。
この場合は、2回目の電源断後から電源復帰までにリールが移動している可能性を考慮して、再度インデックスを検知するまで再回転を行うため、より正確に予定していた停止位置まで回転させることが可能となる。
上述した、パターン2-2において、1回目の再回転処理中のインデックスを検知した後から予定している停止位置まで回転してブレーキをかけるまで(4相励磁を出力するまで)の間に電源断処理が実行された場合は、電源断処理が実行されたタイミングが停止受付位置まで回転していなかった場合であっても、停止受付位置まで回転していた場合であっても、電源復帰後にインデックスを再度検知するための再回転処理を実行して予定していた停止位置まで図柄を移動させて停止させる。
このように、最初の電源断処理の直前に受け付けた停止受付位置に関わらず、2回目の電源復帰後に同一の再回転処理、又は停止制御を実行できるので、処理が複雑にならずプログラムの高速化が実現できる。
<パターン2-3>
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知した後であって停止受付位置まで回転していなかった場合は、電源復帰後にインデックスを再度検知せずに記憶している基準図柄位置に基づいて再回転処理、又は停止制御を実行し、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知した後であって停止受付位置まで回転していた場合は、電源復帰後にインデックスを再度検知するための再回転処理を実行して予定していた停止位置まで図柄を移動させて停止させる態様が考えられる。
このように、最初の電源断処理の直前に受け付けた停止受付位置を基準電源復帰後の制御をきめ細かく制御できるため、電源断処理が実行された状況に応じた適切な処理が実行可能となる。
<本実施形態に係る演出用スイッチを用いた演出態様の制御>
演出用スイッチを用いた演出(プッシュボタン演出とも称する場合がある)として図12を用いて説明する。図12はスタートスイッチ12の操作から左ストップスイッチ13aの操作、中ストップスイッチ13bの操作、右ストップスイッチ13cの操作を経て演出用スイッチを操作させる旨の演出を行い、演出用スイッチが操作されて演出が実行される過程を示している。また、図12中の「PUSH」と表示されている箇所は演出用スイッチを表している(ただし、図12の中下の図の上側にある「PUSH」表示は液晶上の表示としている)。
図12の左上の図では、遊技を開始するためのスタートスイッチ12が操作されたこと(より具体的には、主制御手段100からスタートスイッチ受付コマンドの受信、又は回胴回転開始コマンドの受信)に基づいて実行された「じゃんけんに勝て!!」という演出が液晶に表示されている。このときはまだ演出用スイッチの操作は無効であるため、演出用スイッチは消灯している。
続いて図12の中上の図では、左リールを停止させるための左ストップスイッチ13aが操作されたこと(より具体的には、主制御手段100から左ストップスイッチ受付コマンドの受信)に基づいて実行された「じゃ~ん!」という演出が液晶に表示されている。このときはまだ演出用スイッチの操作は無効であるため、演出用スイッチは消灯している。
続いて図12の右上の図では、中リールを停止させるための中ストップスイッチ13bが操作されたこと(より具体的には、主制御手段100から中ストップスイッチ受付コマンドの受信)に基づいて実行された「け~ん!」という演出が液晶に表示されている。このときはまだ演出用スイッチの操作は無効であるため、演出用スイッチは消灯している。
続いて図12の左下の図では、右リールを停止させるための右ストップスイッチ13cが操作されたこと(より具体的には、主制御手段100から右ストップスイッチ受付コマンドの受信)に基づいて実行された「ぽん!」という演出が液晶に表示されている。このときはまだ演出用スイッチの操作は無効であるため、演出用スイッチは消灯している。
続いて図12の中下の図では、全てのリールが停止されたこと(より具体的には、主制御手段100から全回胴停止コマンドの受信)に基づいて実行された演出用スイッチを模したスイッチの画像(以下、演出用スイッチ画像、操作促進画像、又は操作促進演出と称す場合がある。)が液晶に表示されている。また、第3停止である右ストップスイッチ13cが操作されたとき表示した「ぽん!」という演出が薄暗く(明度を下げて)表示されている。このときは演出用スイッチの操作は有効であるため、演出用スイッチは点灯している。なお、画像を薄暗く表示するときは明度を下げる他にも輝度を下げる態様や、画像に灰色の半透明の表示を重ねる態様であってもよい。いずれにしても画像を薄暗く表示する場合は視認性が下がると表現することも可能である。
続いて図12の右下の図では、演出用スイッチが操作されたこと(より具体的には、演出用スイッチに関する入力信号が入力ポートに入力)に基づいて実行された「勝利!」という画像(以下、操作応答画像、又は操作応答演出と称す場合がある。)が液晶に表示されている。このときは演出用スイッチの操作は無効であるため、演出用スイッチは消灯している。
図12の中下の図のように、演出用スイッチの操作を促す演出として、演出用スイッチ画像を液晶に表示する場合、実際の演出用スイッチの大きさよりも演出用スイッチ画像の方が大きくなるようにする。このように表示することで、遊技者が注視する液晶表示に演出用スイッチを効果的に表示でき、遊技者に演出用スイッチの操作を直感的に促すことが可能となる。
また、演出用スイッチ画像では演出用スイッチの点灯態様を表した画像表現(以下、点灯態様画像と称する場合がある。)も行う。演出用スイッチが有効な場合は演出用スイッチランプが点灯しており(点滅しない)、点灯態様画像の表現としては所定周期で点灯と消灯を繰り返す点滅態様で表現されている。このような構成によれば、演出用スイッチ画像が明るくなったり暗くなったりを繰り返すので、演出用スイッチ画像を目立たせ、ひいては演出用スイッチの操作を効果的に促すことが可能となる。
また、演出用スイッチが有効な場合は演出用スイッチランプが特定周期で点灯と消灯を繰り返す点滅態様で点灯されており、点灯態様画像の表現としては所定周期で点灯と消灯を繰り返す点滅態様で表現されている態様であってもよい。この場合、演出用スイッチランプの特定周期よりも点灯態様画像の所定周期の方が短くなるようにすることで点灯態様画像を目立たせることが可能となる。なお、この場合、演出用スイッチランプが消灯しているタイミングであっても演出用スイッチの操作(押下)が有効であるようにしており、このタイミングで演出用スイッチが操作されたことに基づいて、薄暗く「ぽん!」と表示された状態(図12の中下の図の状態)から、「勝利!」と表示された状態(図12の右下の図の状態)に切り替わるというように、演出の切り替えが行われるようになっている。
また、エコモード(エコモードに設定されている場合は、エコモードに設定されていない場合よりも、上部または両側部演出ランプの明るさを下げたり又は消灯させたり、下部パネルの明るさを下げたり又は消灯させたり、また、液晶表示の明るさを下げたり又は消灯させたりする)を搭載した場合であっても、エコモード中にプッシュボタン演出を実行する際に演出用スイッチを点灯させる場合の演出用スイッチの明るさと、エコモードでないときにプッシュボタン演出を実行する際に演出用スイッチを点灯させる場合の演出用スイッチの明るさとが同等になるようにしている。これにより、演出用スイッチの操作(押下)を遊技者に効果的に促すことが可能となる。
なお、エラー報知を、上部または両側部演出ランプや演出用スイッチランプを所定色(赤や青等の視認性が高く目立つ色)で点灯又は点滅させる態様で行う場合においても、エコモード中とエコモードでないときとで上部または両側部演出ランプや演出用スイッチランプの明るさが同等となるようにするとよい。
また、点灯態様画像として、消灯を示す画像表示をする際は、演出用スイッチ画像の明度を低くして表示するが、黒色となるまでは明度を下げずに少し点灯しているような表現にする。一方演出用スイッチランプが消灯するときは、点灯していない。このように演出用スイッチランプと点灯態様画像の消灯態様の表現を異ならせることで、点灯態様画像を目立たせることが可能となる。また、演出用スイッチの周囲よりも演出用スイッチ画像の周囲の方が明るいため、演出用スイッチの画像の点灯態様画像の明度を黒になるまで下げないことにより、周囲との明るさの差を小さくしている。このように構成することで演出用スイッチ画像を目立たせつつ遊技中の疲労を軽減させることが可能となる。
また、図12の中下の図のように演出用スイッチ画像を直前の画像の前に表示する場合、直前の画像の明度を下げているが、演出用スイッチ画像の点灯態様画像の一番低い明度よりも直前の画像の方が明度が低くなるようにしている。このように構成することで、演出用スイッチ画像の明度が最も低い状態でも周囲の画像よりも明度が高いため演出用スイッチ画像を目立たせることが可能となる。
図12の中下の図について図13を用いてさらに説明する。演出用スイッチ画像は演出用スイッチが操作されるまでは時間経過によって変化するものとなっている。変化態様として、演出用スイッチの初期位置と押下位置の進退を表す演出を演出用スイッチ画像を用いて表現している。
図13の最も左の図は、演出用スイッチ画像が初期位置であることを表しており、左から2番目の図は演出用スイッチ画像が押下位置であることを表しており、左から3番目の図は演出用スイッチ画像が初期位置であることを表しており、左から4番目の図は演出用スイッチ画像が押下位置であることを表している。このように、演出用スイッチ画像が初期位置にある状態と押下位置にある状態とを繰り返して示すように構成することで、演出用スイッチの押下を遊技者に効果的に促すことが可能となる。
演出用スイッチ画像の初期位置と押下位置は一定周期で変化しており、点灯態様画像の点灯と消灯を表す所定周期よりも演出用スイッチ画像の初期位置と押下位置を表す周期の方が長くなるように構成されている。このように構成することで、演出用スイッチ画像を目立たせることが可能となり、且つ演出用スイッチを連打させることを想起させないことが可能となる。現在市場にある遊技機において演出用スイッチを連打させることで連続的に演出を変化させるものが多くあり、演出用スイッチ画像の変化態様を早く変化させすぎると連打演出と勘違いしてしまう虞があり、遊技の興趣を低下させてしまう可能性がある。このため、点灯態様の周期よりも初期位置と押下位置とに変化する周期を長くすることで、演出用スイッチを押下させることを意識させつつ、連打ではないことを直感的に表現することが可能となる。
また、演出用スイッチを連打させる演出が表示されている状況では、点灯態様の周期よりも初期位置と押下位置とに変化する周期を短くすることで、遊技者に対して演出用スイッチを連打させることを直感的に表現することが可能となる。なお、これに限らず、演出用スイッチ画像の位置は変化しないが点灯態様画像の切り替え周期を演出用スイッチが1回操作されると終了するときの周期よりも短くすることで連打を意味する演出態様であってもよい。
また、演出用スイッチ画像を初期位置と押下位置とに一定周期で変化させない態様であってもよい。この場合は、液晶の表示領域を小さくできるので、代わりに「PUSHボタンを押せ」などの演出用スイッチを押下させる旨の文字を表示することが可能となる。
液晶に演出用スイッチを操作させるための演出用スイッチ画像が表示されているときに演出用スイッチが操作されると、エフェクトを伴わずに演出用スイッチ画像が消去されるよう構成されている。換言すると演出用スイッチ画像が表示されているときに演出用スイッチが操作されると、演出用スイッチ画像はすぐに消去され演出用スイッチの押下に基づいた演出をすぐに実行するようになっている。このときは演出用スイッチの操作を受け付けた直後の描画処理で演出用スイッチ画像を消去するように構成してもよいし、演出用スイッチの操作を受け付けた直後から所定期間後に実行する描画処理で演出用スイッチ画像を消去するように構成してもよい。
このように構成することで、演出用スイッチが押下されてどのような結果となったかに対して遊技者に興味を抱かせることが可能となり、演出用スイッチが押下されたか否かの情報を目立たなくさせることが可能となる。
また、液晶に演出用スイッチを操作させるための演出用スイッチ画像を表示しているときに、フロントパネルPS2が開放した場合であっても、演出用スイッチ画像の表示を継続し、演出用スイッチが操作されると、エフェクトを伴わずに演出用スイッチ画像が消去され演出用スイッチの押下に基づいた演出をすぐに実行するよう構成されている。このときは上述した通り、演出用スイッチの操作を受け付けた直後の描画処理で演出用スイッチ画像を消去するように構成してもよいし、演出用スイッチの操作を受け付けた直後から所定期間後に実行する描画処理で演出用スイッチ画像を消去するように構成してもよい。
このようにフロントパネルPS2の開閉状態にかかわらず演出用スイッチの押下に基づいた演出を実行することで、意図せずフロントパネルPS2が開放してしまった場合でも遊技の進行を阻害しないようにすることが可能となる。
なお、フロントパネルPS2が開放している状況で、液晶に演出用スイッチを操作させるための演出用スイッチ画像を表示する場合における演出用スイッチの点灯態様は、フロントパネルPS2が閉鎖している状況で、液晶に演出用スイッチを操作させるための演出用スイッチ画像を表示する場合における演出用スイッチの点灯態様とは異なるよう構成されている。例えば、フロントパネルPS2が閉鎖状態では点灯させる一方で開放状態では点滅又は消灯させたり、開放状態よりも閉鎖状態の方が点滅周期を早くしたり、また、開放状態と閉鎖状態とで点灯色を異なるせることが挙げられる。また、フロントパネルPS2が開放している状況では、図17に示す通り、演出用スイッチ画像の少なくとも一部と重なる位置にフロントパネルPS2が開放していることを示す画像を表示してもよい(なお、演出用スイッチ画像およびフロントパネルPS2が開放していることを示す画像のそれぞれの視認性を向上させるために、これらの画像が互いに重ならないような位置に、フロントパネルPS2が開放していることを示す画像を表示するようにしてもよい)。さらにまた、フロントパネルPS2が開放している状況では、フロントパネルPS2が開放していることを示す音声(例えば「扉が開いています」)を出力してもよく、この場合には、演出用スイッチ画像の表示に伴う演出音や演出用スイッチの押下に基づいた演出に伴う演出音を出力しないようにしてもよい。これにより、フロントパネルPS2が開放していることを正確に報知することができる。一方、フロントパネルPS2が開放していることを示す音声を出力している状況でも、演出用スイッチ画像の表示に伴う演出音や演出用スイッチの押下に基づいた演出に伴う演出音を出力してもよい。これにより、フロントパネルPS2が開放していることを正確に報知しながらも遊技の進行を阻害しないことができる。
また、液晶に演出用スイッチを操作させるための演出用スイッチ画像を表示しているときに、フロントパネルPS2が開放した場合には、演出用スイッチ画像に替えてフロントパネルPS2が開放していることを示す画像を表示し、演出用スイッチの押下を無効にし、その後フロントパネルPS2を閉鎖するとフロントパネルPS2が開放していることを示す画像を消去し、演出用スイッチ画像を再度表示してもよい。なお、演出用スイッチ画像に重ねてフロントパネルPS2が開放していることを示す画像を表示することで演出用スイッチ画像を視認不可にし、その後フロントパネルPS2を閉鎖するとフロントパネルPS2が開放していることを示す画像を消去し、演出用スイッチ画像を再度視認できるようにしてもよい。この場合にも上述したようにフロントパネルPS2の開放の前後で演出用スイッチの点灯態様を異ならせることで、フロントパネルPS2が開放していることを正確に報知することができる。
また、演出用スイッチが操作されると遊技者に特典を付与することを意味する演出(成功演出)を実行する場合は、エフェクトを伴わずに演出用スイッチ画像が消去されるが、演出用スイッチが操作されると遊技者に特典を付与しないことを意味する演出(失敗演出)を実行する場合は、エフェクトを伴って演出用スイッチ画像が消去される態様であってもよい。なお、失敗演出となる場合のエフェクトとは演出用スイッチ画像が爆発する態様や演出用スイッチ画像の明度が最も暗い状態で維持される態様(周期で明度が変化しない態様)などが考えられる。
このように構成することで、演出用スイッチを操作した結果失敗演出が表示されたことを遊技者に示唆することが可能となり、遊技者への納得感を醸成し、次遊技以降の興趣を低下させないようにすることが可能となる。
また、全回胴(全リール)停止時に演出用スイッチ画像を表示する場合は、次遊技のスタートスイッチ12が操作されると演出用スイッチが操作されたときに表示する画像ではなく、スタートスイッチ12の操作に基づいた画像を表示する。さらに、スタートスイッチ12の操作に基づいた画像を表示する際は、演出用スイッチ画像は消去される。このときの演出用スイッチ画像の消去態様としてはエフェクトを伴わずに消去される。
このように構成することで、スタートスイッチ12の操作に基づいて実行された演出を邪魔することがなく、遊技者の操作に対して適切な演出を実行することが可能となる。演出用スイッチ画像をスタートスイッチ12の操作でスキップする遊技者は、事前に期待度の低い状態を把握しているか、演出用スイッチを用いた演出自体に興味がない可能性が高く、エフェクトを伴わずに消去させることで遊技の興趣が低下してしまうことを防ぐことが可能となる。
また、演出用スイッチ画像が表示されている状況で演出用スイッチが操作されて成功演出が表示されるときの演出用スイッチの操作受け付けから演出用スイッチ画像が消去されるまでの時間と、押し順ナビ画像が表示されている状況で押し順正解に対応するストップスイッチ13が操作されて成功演出が表示されるときのストップスイッチ13の操作受け付けから押し順ナビ画像が消去されるまでの時間と、を比較したときに演出用スイッチ画像が消去されるまでの時間の方を長くしている。
このように構成することで、各種スイッチが操作されたときに実行されるリアクション演出までの時間を変化させることが可能となり、各種スイッチとリアクション演出実行までの時間差で異なった面白みを与えることが可能となる。例えば、押し順を失敗すると利益が直接なくなる押し順ナビ画像は次の情報を即座に表示した方が遊技者の興趣を高めることができ、演出用スイッチは操作から演出まで少しの間を持たせることで、成功演出が表示されるのか失敗演出が表示されるのかを期待させることができる。
演出用スイッチがメニュー画面を表示するためのスイッチを兼ねている場合は、全回胴停止後に一定期間(例えば、T1)が経過すると演出用スイッチランプが点灯するよう構成されている。このときの演出用スイッチランプの点灯態様は、全回胴停止後に演出用スイッチの操作で演出が実行されるときの演出用スイッチランプの点灯態様とは異なる。
このように構成することで、演出用スイッチランプの点灯態様によって演出用スイッチが操作されたときにメニュー画面が表示されるのか、成功又は失敗演出が表示されるのかを示唆することが可能となる。
また、全回胴停止後に図12の中下の図のように演出用スイッチ画像を表示する場合は、全回胴停止後にメニュー画面が表示可能となるT1が経過しても演出用スイッチランプの点灯態様はメニュー画面を表示するときの点灯態様とはならずに、演出用スイッチ画像に対応した点灯態様となっている。そして、全回胴停止後からT1経過後に演出用スイッチの操作を受け付けると演出用スイッチ画像は消去され、成功又は失敗演出を実行し、演出用スイッチランプは消灯を維持する状態になる。そして、演出用スイッチの操作を受け付けてからT1が経過したときも演出用スイッチランプは消灯を維持しており、演出用スイッチが操作されてもメニュー画面は表示されない。さらに全回胴停止後からデモ画面が表示されるためのT2が経過した場合においても、デモ画面は表示されず音量が低下し、演出用スイッチランプは消灯を維持している。この場合は、精算スイッチの操作受け付けにより精算処理が実行されるか、次遊技の終了後(演出用スイッチ画像が表示されない遊技の終了後)まで遊技が実行されるかによって全回胴停止後からT1経過でメニュー画面が表示可能となり、また全回胴停止後からT2経過でデモ画面が表示されるようになる。
このように構成することで、演出用スイッチ画像が表示されている遊技では演出用スイッチが操作されることにより、メニュー画面が表示されるのか成功又は失敗演出が表示されるのかを遊技者が悩む必要がなくなり遊技に対する興趣の低下を防ぐことが可能となる。なお、精算処理が実行されてもメニュー画面が表示可能とならないように構成されていてもよく、この場合は当該遊技では失敗演出が表示されたが次遊技に成功演出が表示される所謂復活演出が実行されるか否かまで期待感を維持させることが可能となる。
また、演出用スイッチランプがメニュー画面を表示可能な点灯態様で点灯しているときは、液晶に演出用スイッチ画像が表示されていない。換言するとメニュー画面が表示されるか否かは演出用スイッチランプの点灯態様でのみ確認可能となっている。
このように構成することで、遊技の進行とは直接関係のないメニュー画面表示可能状態の報知を演出用スイッチランプの点灯態様のみで実行できるため、仮に液晶に演出用スイッチ画像が表示される場合と比べて、演出用スイッチの操作に期待感を持たせてしまう可能性を低くすることが可能となり、また遊技者が期待感をもって演出用スイッチを操作したにも関わらずメニュー画面が表示されてしまうことで遊技の興趣を低下させることを防ぐことが可能となる。
なお、遊技が進行していないということを遊技者が容易に認識できるデモ画面においてはプッシュボタン演出で表示される演出用スイッチ画像とは異なる位置、及び小さいサイズで演出用スイッチ画像を表示してもよい。この場合は、遊技者がプッシュボタン演出と混同する可能性は低く、さらに遊技者にメニュー画面の表示を効果的に表示することが可能となる。これは、メニュー画面を表示するタイミングとしては遊技を開始する際に表示するタイミングが最も多く当該タイミングにおいては、遊技されていない状況であることからデモ画面を表示している可能性が高いということに基づくものである。
なお、演出用スイッチ画像の表示位置として、プッシュボタン演出中は液晶の中央に演出用スイッチ画像を表示し、デモ画面中は液晶の端(例えば、図18に示す通り、液晶下部や液晶の左下等の目立ちにくい位置)に表示している。また、上述した通り、デモ画面中の演出用スイッチ画像は、プッシュボタン演出中の演出用スイッチ画像よりも小さいサイズで表示している。換言すれば、デモ画面中の演出用スイッチ画像と、プッシュボタン演出中の演出用画像とは、その表示領域および大きさの少なくとも一方が異なるようにしているともいえる。さらに、プッシュボタン演出中の演出用スイッチ画像とデモ画面中の演出用スイッチ画像とは、表示態様を異ならせるとよい(例えば、プッシュ演出中の演出用スイッチ画像は所定周期で点灯と消灯を繰り返す点滅態様で表示し、デモ画面中の演出用スイッチ画像は点灯態様で表示する等)。これにより、演出の一環として演出用スイッチを押させたい状況と、演出用スイッチを押してもよい状況とを遊技者が直感的に区別することが可能となる。
なお、デモ画面中の演出用スイッチ画像は、図19に示す通り、「PUSHでメニュー表示」のようなテロップを流すような態様であってもよい。
プッシュボタン演出が実行されるタイミングは、全回胴停止後としたがスタートスイッチ12の受付後でもよい。スタートスイッチ12の受付後に演出用スイッチ画像が表示される場合は、第1停止操作(何れかのストップスイッチ13の操作)によって演出用スイッチ画像を消去してもよいし、全回胴停止後も演出用スイッチ画像の表示を維持してもよい。全回胴停止後に演出用スイッチ画像の表示を維持している場合は演出用スイッチの操作の有効期間も維持しており、演出用スイッチが操作されると成功又は失敗演出が実行される。なお、デモ画面に移行するための時間が経過したこと、精算処理が実行されること、ベット処理が実行されること、次遊技が開始したことの何れかによって演出用スイッチが操作されていなくても演出用スイッチ画像は消去される。
また、演出用スイッチが操作されたことにより操作応答演出が実行されるか否かは、主制御手段100からの所定のコマンドの受信に基づいて所定のタイマ値をカウンタにセットし、タイマ割込み処理等によって所定間隔でカウンタの値をデクリメントしていき、カウンタの値が0となった場合に演出用スイッチの操作を有効にしている(演出用スイッチが操作されたことにより操作応答演出が実行される)。このときに演出用スイッチ画像も所定のコマンドの受信から所定のタイマ値に相当する期間が経過した後に描画処理が実行されるようになっているが、描画処理を実行する画像制御基板と演出制御基板との通信の遅延等で、演出用スイッチ画像が表示される前に演出用スイッチが有効となる場合がある。このように演出用スイッチ画像が表示される前に演出用スイッチが操作されても、応答演出を実行可能なように構成している。
<<表示装置に適用可能な予告等>>
次に、本実施形態に適用可能な予告について説明する。本実施形態の表示装置32に表示可能な演出種(予告種別)として、段階的に複数の表示態様を表示可能な第1演出種(例:ステップアップ予告)と、所定のタイミング(例:演出開始時、演出開始から1秒後等)で第1表示態様(例:白セリフ)とは異なる第2表示態様(例:赤セリフ)が表示されることで有利な状態となる可能性を示唆し得る第2演出種(例:セリフ予告)とを備えている点である。ボーナスやATとなる可能性が低い第1演出状態(通常演出状態ともいう)では第1演出種と第2演出種とが少なくとも実行され得るが、ボーナスやATとなる可能性が高い第2演出状態(例:連続演出や前兆演出)では、第1演出種は実行されず、第2演出種は実行され得るよう構成されている。なお、以降に記載する各構成は、阻害要因がない限り適宜組み合わせ可能である。
[第1演出種]
第1演出種には、段階的に複数回の表示が行われる予告が含まれる。例えば、所謂ステップアップ予告等が含まれる。具体的な示唆態様としては、ステップ1(白色)<ステップ2(青色)<ステップ3(黄色)<ステップ4(緑色)<ステップ5(赤色)の順に所定の期待度(例えば、小役当選、前兆突入、AT突入、ボーナス当選等の期待度)を示唆可能となっており、1遊技において、ステップ1(白色)→ステップ2(青色)→ステップ3(黄色)、のように、複数回の表示が可能である予告が含まれる。また、複数の遊技において、ステップ1(白色)→ステップ2(青色)→ステップ3(黄色)、のように、段階的に予告パターンが表示される場合も含まれる。つまり、第1演出種の予告は段階的に表示されるため、最終的に表示され得る表示態様を遊技者が認識し得るまでに要する時間が比較的長くなっている。
[第2演出種]
第2演出種には、1遊技において、予告の表示開始時点から通常態様(第1表示態様)とは異なる変化後態様(第2表示態様)で表示が開始される、又は、1遊技において、第1表示態様から第2表示態様に1回のみ変化が可能である予告が含まれる。また、サブ入力ボタンの操作により可動役物が可動したり何らかの予告画像が表示される予告(所謂ボタン予告)も含まれる。つまり、所謂セリフ予告、所謂タイトル予告、所謂ボタン予告、バトル演出におけるキャラクタ名・技名の表示等が含まれる。具体的な示唆態様としては、白色<緑色<赤色の順に所定の期待度(例えば、小役当選、前兆突入、AT突入、ボーナス当選等の期待度)を示唆可能となっている。より詳細には、予告開始時点でセリフが緑文字や赤文字で表示される(当該遊技で最初から緑文字や赤文字で表示されて変化しない)、バトル演出におけるキャラクタ名・技名が白文字から赤文字に変化する(当該遊技で白文字から赤文字に変化する)等である。つまり、色等の変化がない、あるいは文字の色が変化するだけの第2演出種において最終的に表示され得る表示態様を遊技者が認識し得るまでに要する時間が、予告パターンが段階的に変化する第1演出種と比較して短くなっている。
[第1演出状態]
第1演出状態とは、ボーナスやATの当選の可能性が低い演出状態である。所謂連続演出や所謂前兆に発展していない演出状態(通常演出状態)である。
[第2演出状態]
第2演出状態とは、ボーナスやATの当選の可能性が第1演出状態よりも高い演出状態である。所謂連続演出や前兆が含まれる。
第1演出状態は、ボーナスやATの当選があまり期待できない状態であり、主に連続演出や前兆に移行することを期待している状態である。つまり、表示装置32に表示される予告が淡泊であると遊技者は飽きてしまい遊技を継続しなくなってしまう。そのため、第1演出状態では、連続演出や前兆に移行するために複数段階の表示が必要である。つまり、予告として時間がかかる第1演出種を実行したとしても、遊技者はそれほど煩わしく感じることはない。
他方、第2演出状態では、ボーナスやATの当選が第1演出状態よりも期待できる連続演出や前兆を表示装置32にて見せることが遊技としての主目的であり、連続演出や前兆の表示を遮るような比較的時間のかかる予告はなるべく避けた方がよい。また、ボーナスやATの当選が期待できる第2演出状態で予告が行われると、遊技者はボーナスやATの当選であることが報知されることを強く望む。つまり、第2演出状態において実行され得る予告として、予告の内容(期待度等)を遊技者が把握するまでに比較的要する時間が長い第1演出種は適切ではなく、予告の内容(期待度等)を遊技者が把握するまでに比較的要する時間が短い第2演出種の方が適切である。
(第1演出状態におけるステップアップ予告)
次に、図14を用いて、第1演出状態において実行され得る第1演出種の予告であるステップアップ予告について説明する。なお、以下に時間経過に沿ってt1~t7を説明するが、これらは図14におけるt1~t7であり、他の図面における同記号とは独立していることを補足しておく。
まず、t1においてスタートレバー12(以後、単に「スタートレバー」と称することもある。)の操作がされる。次に、t2においてステップアップ1(キャラクタA)の表示が開始される。遊技者はこのタイミングでステップアップ予告の表示が開始されたことを把握することが可能である。しかし、この後にチャンスアップするか否か、つまり、ステップアップ2以降が表示されるか否かを把握することはできない。
次に、t3においてステップアップ2(キャラクタB)の表示が開始される。このタイミングで遊技者はステップアップ予告がチャンスアップしたことを把握することができる。しかし、未だ最終的にいずれの段階までチャンスアップするかを把握することはできない。
次に、t4においてステップアップ3(キャラクタC)の表示が開始される。ここでも未だ最終的にいずれの段階までチャンスアップするかを把握することはできない。
次に、t5においてステップアップ3でステップアップ予告が終了する。ここで遊技者は当該ステップアップ予告の最終的な表示態様を把握することができる。
その後、t6において第1停止ボタンの操作、t7において第2停止ボタンの操作、t8において第3停止ボタンの操作が行われ、t9において遊技が終了する。
このように、第1演出状態における第1演出種であるステップアップ予告では、当該ステップアップ予告における最終的な表示態様を把握するまでにt2からt5までの期間を要する。また、第1停止ボタンの操作前にチャンスアップした表示態様にて表示する期間が終了するように構成されている。
なお、レバーオンによる遊技の開始からステップアップ予告が開始されるまでの期間(図14におけるt1からt2までの期間T1、約1秒)は、ステップアップ予告が1段階チャンスアップするために要する期間(図14におけるt2からt3までの期間T2)、約0.5秒)よりも長くなっていてもよいし、レバーオンによる遊技の開始からステップアップ予告が開始されるまでの期間(上記期間T1、約1秒)は、ステップアップ予告が1段階チャンスアップするために要する期間(上記期間T2、約1.2秒)よりも短くなっていてもよい。なお、図14においては、後者の例を模式的に示している。
(第1演出状態におけるセリフ予告)
次に、図15を用いて、第1演出状態において実行され得る第2演出種の予告であるセリフ予告について説明する。なお、以下に時間経過に沿ってt1~t8を説明するが、これらは図15におけるt1~t8であり、他の図面における同記号とは独立していることを補足しておく。
まず、t1においてスタートレバーの操作がされる。次に、t2においてセリフ予告が緑色の「チャンスだよ」の文字で開始される。遊技者はこのタイミングから当該セリフ予告がチャンスアップの表示態様であること及び当該セリフ予告の最終的な表示態様を把握することが可能である。実際にチャンスアップの表示態様であることを把握するには多少の期間を要するため、セリフ予告においては、図15におけるt2からt3の期間T2が最終的な表示態様を把握するまでに要する期間といえる。
その後、t4において第1停止ボタンの操作、t5において第2停止ボタンの操作、t6において第3停止ボタンの操作が行われ、t7において遊技が終了する。
次に、t8において次ゲームのベット操作が行われると、セリフ予告の表示が終了する。
このように、第1演出状態における第2演出種であるセリフ予告では、当該セリフ予告における最終的な表示態様を把握するまでに図15におけるt2からt3までの期間T2を要する。また、第3停止ボタンが操作されて遊技終了となった時点で、当該遊技のチャンスアップを示唆する意味はなくなるが、次ゲームのベット操作が行われるまでチャンスアップした表示態様の表示が継続するように構成されている。これにより、前遊技の演出等を初期化する処理が行われるベット処理にて前遊技のチャンスアップを終了させることができ、第3停止後の遊技終了処理でチャンスアップを消去する処理を行わずに済むため、制御処理の負担の軽減を図ることができる。
なお、セリフ予告において、例えば、t2にて白色の「チャンスだよ」の文字(第1表示態様)で開始された後、t3からt8の前までのいずれかのタイミングにて赤色の「チャンスだよ」の文字(第2表示態様)に変化するようにしてもよい(当該遊技で第1表示態様から第2表示態様に変化するようにしてもよい)。この場合、レバーオンからセリフ予告が開始されるまでの期間(図15におけるt1からt2までの期間T3)は、セリフ予告が第1表示態様から第2表示態様に変化する場合の変化するために要する期間(図15におけるt3からt4乃至t8の前までのいずれかまでの期間TA)よりも短くなっている。
(ある第2演出状態におけるセリフ予告)
次に、図16を用いて、ある連続演出(ある第2演出状態)において実行され得る第2演出種の予告であるセリフ予告について説明する。なお、以下に時間経過に沿ってt1~t14を説明するが、これらは図16におけるt1~t14であり、他の図面における同記号とは独立していることを補足しておく。
まず、t1においてスタートレバーの操作がされ、連続演出の1ゲーム目が開始される。次に、t2においてセリフ予告が緑色の「アツイ」の文字で開始される。遊技者はこのタイミングから当該セリフ予告がチャンスアップの表示態様であること及び当該セリフ予告の最終的な表示態様を把握することが可能である。実際にチャンスアップの表示態様であることを把握するには多少の期間を要するため、第2演出状態におけるセリフ予告においては、図16におけるt2からt3の期間T2が最終的な表示態様を把握するまでに要する期間といえる。
その後、t4において第1停止ボタンの操作、t5において第2停止ボタンの操作、t6において第3停止ボタンの操作が行われ、t7において遊技が終了(つまり、払出処理が完了し、次遊技を開始可能な状態)する。
次に、t8において次ゲーム(連続演出の2ゲーム目)のベット操作が行われると、セリフ予告の表示が終了する。
このように、第2演出状態における第2演出種であるセリフ予告では、当該セリフ予告における最終的な表示態様を把握するまでにt2からt3までの期間を要する。また、第3停止ボタンが操作されて遊技終了となった時点で、当該遊技のチャンスアップを示唆する意味はなくなるが、次ゲームのベット操作が行われるまでチャンスアップした表示態様の表示が継続するように構成されている。これにより、前遊技の演出等を初期化する処理が行われるベット処理にて前遊技のチャンスアップを終了させることができ、第3停止後の遊技終了処理でチャンスアップを消去する処理を行わずに済むため、制御処理の負担の軽減を図ることができる。
連続演出の第2ゲーム目では、スタートレバーの操作後にセリフ予告が表示されていない。
次に、t9において第1停止ボタンの操作、t10において第2停止ボタンの操作、t11において第3停止ボタンの操作が行われ、t12においてセリフ予告が緑色の「アツイ」の文字で開始される。
次に、t13で遊技が終了する。次に、t14において次ゲームのベット操作が行われると、セリフ予告の表示が終了する。
このように、連続演出の1ゲーム目と2ゲーム目とで、第2演出種の表示タイミングを異ならせるようにしているが、同じタイミングで表示するようにしてもよい。
次に、本実施形態に適用可能な構成を列挙する。以下に列挙する各構成はそれぞれ、あくまでも一例であり、以下に列挙する構成に限定されるものではない。また、以下に列挙する各構成については、互いに組み合わせることに矛盾が生じない限り、適宜組み合わせることが可能であることを付言しておく。
(構成1)
第1演出状態では、第1演出種及び第2演出種の双方が実行され得るよう構成し、ある第2演出状態では、第1演出種は実行されず、第2演出種は実行され得るよう構成する。
このように構成することで、連続演出時は、瞬間的にチャンスアップを判断可能な予告のみを発生させることで、遊技者は連続演出に集中することができる演出状態にあった適切な予告を実行することができる。
また、ある第2演出状態において実行され得る予告は、複数種類であってもよいし、1種類のみであってもよい。
例えば、ある連続演出においては、タイトル予告とセリフ予告とが実行され得るように構成してもよい。
第2演出種が複数種類実行され得るとしても、それぞれが短時間で予告の内容を遊技者が把握できるものであるため、煩わしさを感じることはない。例えば、ある連続演出(バトル演出)の開始時にキャラクタ名が表示され(色による期待度示唆あり)、ある連続演出の途中にセリフ予告が実行される場合などである。
また、ある連続演出では特定の予告(例えば、ある1種類の予告)のみが発生し得るようにすることで、連続演出と発生する予告とが明確になり、遊技者は連続演出と予告との双方に注目したとしても、ボーナスやAT当選を示す態様を容易に把握することもできる。
(構成1-1)
さらに、ある第2演出状態において実行され得る第2予告には複数種類あり、
1度の第2演出状態において複数種類の第2予告が実行され得るよう構成されており、
1回の遊技回で実行され得る第2予告は1種類のみである。
具体的には、1回の連続演出において、複数種類の第2予告(例:セリフ予告、タイトル予告)が実行され得るよう構成されており、さらに、1回の遊技回では、1種類の第2予告(例えば、1遊技目はタイトル予告、2遊技目はセリフ予告)が実行され得るよう構成されている。
このように、ある連続演出中(ある第2演出状態)には、1遊技回には1種類の予告のみしか実行されないため、予告表示が複雑になり、期待度が把握しづらい状況を防止することができる。
(構成1-2)
さらに、ある第2演出状態において実行され得る予告が複数種類である場合には、遊技者によるサブボタン操作を要しない予告と遊技者によるボタン操作を要するボタン予告とを備えるように構成してもよい。なお、第2演出状態は第1演出状態よりもボーナスやAT当選が近い状態(期待できる状態)であるため、遊技者がサブボタンを操作する意欲も高い。そのため、第2演出状態では、サブボタンの操作を要しないある予告よりもサブボタンの操作を要するボタン予告の方が発生する割合を高くすることもできる。
(構成1-3)
全ての第2演出状態で第1演出種が実行されず、第2演出種のみが実行され得るよう構成してもよい。
このように構成することで、全ての第2演出状態において予告の内容が短時間で把握可能な第2演出しか実行されないので、全体として第2演出状態に実行される予告に煩わしさを感じることがない。
上述した第2演出種としてセリフ予告を備える場合、第2演出状態が味方キャラクタと敵キャラクタとが対決するバトル連続演出である場合におけるセリフ予告は、以下のように構成することができる。
1.味方キャラクタのセリフのみが第2表示態様となり得る
この場合、味方キャラのセリフにのみ注目すればよいためチャンスアップを把握しやすい。
2.敵キャラクタのセリフのみが第2表示態様となり得る
この場合、敵キャラのセリフにのみ注目すればよいためチャンスアップを把握しやすい。
3.味方キャラクタと敵キャラクタの両方のセリフが第2表示態様となり得る
この場合、チャンスアップが表示されるタイミングが多くなるため、遊技者に対してより期待感をもたらすことができる。
(構成2)
第1演出状態において実行され得る第1演出種の1の予告と、第2演出状態において実行され得る第2演出種の1の予告とにおいて用いられるキャラクタ数が異なるよう構成されている。
例えば、第1演出状態における第1演出種の1の予告はステップアップ予告であり、第2演出状態において実行され得る第2演出種の1の予告はセリフ予告である場合において、それぞれに用いられるキャラクタ数が異なるように構成される。
図14に示す、第1演出状態における第1演出種の1の予告であるステップアップ予告では、キャラクタA(ステップ1)、キャラクタB(ステップ2)、キャラクタC(ステップ3)、キャラクタD(ステップ4)、キャラクタ(ステップ5)の5種類のキャラクタが用いられる。
図15に示す、ある第2演出状態(例:バトル連続演出)における第2演出種の1の予告であるセリフ予告では、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタFの3種類のキャラクタが用いられ得る。
このように、第1演出状態における第1演出の1の予告では、キャラクタ数を多くすることにより、遊技者が飽きないように予告バリエーションを多くし、ある第2演出状態における第2演出の1の予告では、ある第2演出状態(例:実行されているバトル連続演出)に関係するキャラクタのみにして、遊技者が第2演出状態の流れを把握しやすいようにしている。
また、第1演出状態は遊技していて多くの時間滞在する状態であるため、第1演出状態における第1演出の1の予告であるステップアップ予告の発生頻度は、ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告よりも高い。したがって、発生頻度の高い予告ほど用いるキャラクタ数を多くして予告バリエーションを豊富にしている。
なお、キャラクタ数は、
第1演出状態における第1演出の1の予告であるステップアップ予告<ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告、であってもよく、また、
第1演出状態における第1演出の1の予告であるステップアップ予告=ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告、であってもよい。
(構成3)
第1演出状態において実行され得る第2演出種の1の予告と、第2演出状態において実行され得る第2演出種の1の予告とにおいて用いられるキャラクタ数が異なるよう構成されている。
例えば、第1演出状態における第2演出種の1の予告はセリフ予告であり、第2演出状態において実行され得る第2演出種の1の予告もセリフ予告である場合において、それぞれに用いられるキャラクタ数が異なるように構成される。
図15に示す、第1演出状態における第2演出種の1の予告であるセリフ予告では、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタC、キャラクタD、キャラクタEの5種類のキャラクタが用いられる。
ある第2演出状態(例:バトル連続演出)における第2演出種の1の予告であるセリフ予告では、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタFの3種類のキャラクタが用いられる。
このように、第1演出状態における第2演出の1の予告では、キャラクタ数を多くすることにより、遊技者が飽きないように予告バリエーションを多くし、ある第2演出状態における第2演出の1の予告では、ある第2演出状態(例:実行されているバトル連続演出)に関係するキャラクタのみにして、遊技者が第2演出状態の流れを把握しやすいようにしている。
また、第1演出状態は遊技していて多くの時間滞在する状態であるため、第1演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告の発生頻度は、ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告よりも高い。したがって、発生頻度の高い予告ほど用いるキャラクタ数を多くして予告バリエーションを豊富にしている。
なお、キャラクタ数は、
第1演出状態における第1演出の1の予告であるセリフ予告<ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告、であってもよくまた、
第1演出状態における第1演出の1の予告であるセリフ予告=ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告、であってもよい。
また、第1演出状態における第1演出の1の予告であるステップアップ予告、第1演出状態における第1演出の1の予告であるセリフ予告、ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告、で用いられるキャラクタの数を以下のような対応関係としてもよい。
1.第1演出状態における第1演出の1の予告であるステップアップ予告>第1演出状態における第1演出の1の予告であるセリフ予告>ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告
2.第1演出状態における第1演出の1の予告であるセリフ予告>第1演出状態における第1演出の1の予告であるステップアップ予告>ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告
上記のいずれの場合であっても、予告の発生頻度の高い方がキャラクタ数を多く備える構成となっている。
(構成4)
第1演出状態において実行され得る第1演出種のうちの1の予告に用いられるキャラクタと、ある第2演出状態において実行され得る第2演出種のうちの1の予告に用いられるキャラクタとに、同一キャラクタが用いられる構成である。
第1演出状態における第1演出の1の予告であるセリフ予告と、ある第2演出状態における第2演出の1の予告であるセリフ予告とに共通で用いられるキャラクタは、主要キャラクタである。
このように、開発者はストーリーを把握しやすくするために主要キャラクタを多く表示するよう設計し、遊技者はキャラクタの表示頻度により主要キャラクタや主要キャラクタの関連性を把握しやすくなる。
そのため、主要キャラクタは、表示時間が長い(例えば、連続演出が継続しやすい)、表示頻度が多い、期待度が高い、キャラクタとなる。
しかし、表示頻度が多いことと期待度が高いこととは相反する構成であるため、例えば、予告頻度の高い第1演出状態のステップアップ予告やセリフ予告では、主要キャラクタの頻度が高くなるようにステップ1等に設定する構成とし、第2演出状態では、期待度の高いキャラクタとして用いる構成とするのが適切である。
その他のキャラクタとして、主要キャラクタではあるがレアキャラクタであり、表示時間が短い、表示頻度が少ない、期待度が高い、といったキャラクタを設けることもできる。例えば、第1演出状態におけるセリフ予告や、第2演出状態におけるセリフ予告で当該キャラクタが表示されることで、ボーナスやAT当選の期待度が高いことが示唆される。
このように構成することで、主要キャラクタが表示される機会を多くすることができ、さらに、キャラクタ毎の期待度を遊技者が把握しやすくなる。
なお、第1演出状態において実行され得る第1演出種のうちの1の予告に用いられるキャラクタと、ある第2演出状態において実行され得る第2演出種のうちの1の予告に用いられるキャラクタとに共通に用いられるキャラクタは、主要キャラクタでなくてもよい。例えば、主要キャラクタでないレアキャラクタ(期待度高)であってもよい。
(構成5)
第1演出状態において実行され得る第1演出種のうちの1の予告(例:ステップアップ予告)においてキャラクタの音声が出力され得るよう構成され、
第1演出状態において実行され得る第2演出種のうちの1の予告(例:セリフ予告)においてもキャラクタの音声が出力され得るよう構成されている。
(構成5-1)
他方、
第2演出状態において実行され得る第2演出種のうちの1の予告(例:セリフ予告)においては、キャラクタの音声が出力されないよう構成されている。
このように構成することで、第1演出状態においては、キャラクタの音声が出力されるため、キャラクタのセリフに注意を向けやすくなる一方、第2演出状態においては、連続演出等のBGMが出力されており、連続演出中であることに期待感を持たせたいため、キャラクタのセリフの音声にあまり注意が向かないようにすることができる。
(構成5変更例)
第1演出状態において実行され得る第1演出種のうちの1の予告(例:ステップアップ予告)においてキャラクタの音声が出力され得ないよう構成され、
第1演出状態において実行され得る第2演出種のうちの1の予告(例:セリフ予告)においてもキャラクタの音声が出力され得ないよう構成されている。
このように、第1演出状態においては、キャラクタの音声が出力されないように構成することで、例えば、ステップアップ予告やセリフ予告が他の予告と重複して実行されるよう構成されている場合に、ステップアップ予告やセリフ予告によって他の予告による音声(効果音)をかき消してしまうことがない。
(構成6)
ある第2演出状態において実行され得る第2演出種のうちの1の予告は、音量調整表示と重複しないよう構成されており、
ある第2演出状態において、遊技停止中及び遊技中のいずれの状況下でも音量調整が可能であり、かつ、音量調整表示が表示された場合であっても、ある第2演出状態を示す演出表示の明暗度が低下することがない構成である。
具体的には、遊技者がサブボタンや十字ボタン等を操作することで音量や光量を調整することができるように構成されている場合に、音量調整や光量調整が行われると、設定されている音量状況を示す音量調整表示や、光量状況を示す光量調整表示が表示装置32に表示される。
つまり、第2演出状態においても音量調整が可能である構成であり、ある第2演出状態(ある連続演出)において第2演出種であるセリフ予告が表示された場合には、音量調整表示とは重複しないように表示される構成となっている。
このため、セリフ予告と音量調整表示のいずれも遊技者が明確に視認できるようになっている。
さらに、ある第2演出状態(ある連続演出)では、遊技停止中(リール停止中)及び遊技中(リール回転中)のいずれの状況下でも音量調整が可能であるが、音量調整表示が表示された場合であっても、ある第2演出状態(ある連続演出)における演出表示(背景画像)の明暗度が低下することがない構成されているため、ある連続演出の画像(ムービー)も見やすいままである。
(構成6変更例1)
ある第2演出状態において実行され得る第2演出種のうちの1の予告は、音量調整表示と重複するように構成されており、
ある第2演出状態において、遊技停止中及び遊技中のいずれの状況下でも音量調整が可能であり、かつ、音量調整表示が表示された場合であっても、ある第2演出状態における表示画面の明暗度が低下することがない構成である。
つまり、第2演出状態においても音量調整が可能である構成であり、ある第2演出状態(ある連続演出)において第2演出種であるセリフ予告が表示された場合には、音量調整表示と重複するように表示される構成となっている。
しかし、ある第2演出状態(ある連続演出)では、遊技停止中(リール停止中)及び遊技中(リール回転中)のいずれの状況下でも音量調整が可能であるが、音量調整表示が表示された場合であっても、ある第2演出状態(ある連続演出)における表示画面(背景画像)の明暗度が低下することがない構成されているため、ある連続演出の画像(ムービー)も見やすいままである。
なお、音量調整表示が表示されている状況でセリフ予告が表示された場合であっても、セリフ予告が表示されている状況で音量調整表示が表示された場合のいずれの場合であっても、音量調整表示がセリフ予告よりも前面側に表示される。
(構成6-1)
音量調整又は光量調整は、遊技停止中及び遊技中のいずれも可能であり、
遊技停止中において音量調整又は光量調整の操作がされた場合と遊技中において音量調整又は光量調整の操作がされた場合とにおいて、音量調整表示又は光量調整表示の表示位置が変わらない構成である。
通常遊技状態では、遊技停止中及び遊技中のいずれの状況であっても音量調整又は光量調整が可能であり、表示装置32に表示される音量調整表示又は光量調整表示の表示位置は変化しないように構成されてもよい。
また、ボーナス中やAT中は、通常遊技状態と同様に遊技停止中及び遊技中のいずれも音量調整又は光量調整が可能であり、音量調整表示又は光量調整表示が変わらないようにしてもよい。
さらにまた、通常遊技状態とボーナス中やAT中とは、音量調整表示又は光量調整表示が異なるようにしてもよい。
(構成7)
遊技者による操作部材の操作が可能な第3演出(サブ入力ボタンの操作による演出)を備え、
第1演出状態(例えば、通常演出状態)において実行され得る第3演出では、操作部材が操作された場合、所定の期待度(例えば、小役期待度、前兆突入期待度)を示す複数の実行態様のうちの所定の実行態様にて演出が行われる割合が高く構成されており、
第2演出状態(例えば、連続演出)において実行され得る第3演出では、操作部材が操作された場合、特別遊技(例えば、ボーナス、AT)となるか否かが報知される割合が高く構成されている。
つまり、通常演出状態のボタン演出では、当該遊技における当選役や前兆への突入期待度を示すパターンが実行されやすく、ボーナスやATに当せんしたことを示すパターンは実行され難い。他方、連続演出中のボタン演出では、ボーナスやATに当せんしたことを示すパターンが実行されやすく、当該遊技における当選役や前兆への突入期待度を示すパターンは実行され難い。
このように、遊技状況(第1演出状態であるか第2演出状態であるか)によってボタン演出が示唆する内容の割合が異なるように構成することができる。これにより、ボタン演出が示唆する内容を遊技状況に適した内容にすることができる。
(構成7変更例)
遊技者による操作部材の操作が可能な第3演出(サブ入力ボタンの操作による演出)を備え、
第2演出状態(例えば、連続演出)において実行され得る第3演出では、操作部材が操作された場合、所定の期待度(例えば、小役期待度、前兆突入期待度)を示す複数の実行態様のうちの所定の実行態様にて演出が行われる割合よりも、特別遊技(例えば、ボーナス、AT)となるか否かが報知される割合の方が高くなるように構成されている。
つまり、連続演出中のボタン操作では、特別遊技(例えば、ボーナス、AT)となるか否かが報知される割合が高く、所定の期待度(例えば、小役期待度、前兆突入期待度)を示す複数の実行態様のうちの所定の実行態様にて演出が行われる割合が低くなるように構成されてもよい。
これにより、ボタン演出が示唆する内容を遊技状況に適した内容にすることができる。
(構成8)
第1遊技状態(非有利状態)と第2遊技状態(有利状態)とを少なくとも備え、
第2遊技状態では第2演出状態が発生し得ないよう構成されている。
具体的には、AT中(第2遊技状態)には連続演出(第2演出状態)にならずに特別遊技(ボーナス)となることが報知される。なお、第1遊技状態は非有利状態であり、通常遊技状態や非有利区間であってもよく、第2遊技状態は有利状態であり、AT状態や有利区間であってもよい。
有利状態(AT中)はなるべく短時間で多くの出玉を獲得させたいため、このように、有利状態(AT中)に連続演出を備えない構成とすることですぐにボーナスを実行させることができる。
(構成9)
第1表示装置(例えば、第1の液晶表示装置)とは異なる第2表示装置(例えば、第2の液晶表示装置)を備え、
第2表示装置に音量調整表示が表示され、
第2演出状態(連続演出中)であり、且つ、リール停止中は、音量調整ができる一方、
第2演出状態(連続演出中)であり、且つ、リール回転中は、音量調整ができないよう構成されている。
つまり、演出の大半が行われる表示装置32とは別の表示装置を備えており、第2表示装置に音量調整表示を表示することで、音量調整表示が表示装置32に表示される演出と重複して表示されることがないため、音量調整表示が表示装置32に表示される演出の視認性を低下させることがない。
第2表示装置(表示装置32とは別の表示装置)は、タッチパネルを備える液晶表示装置であり、タッチパネルの操作により音量調整が可能であってもよい。また、音量調整だけでなく、光量調整も同様であってもよい。
(構成10)
第1演出状態(通常ステージで連続演出等が発生していない状態)、第2演出状態(例えば、連続演出)及び第3演出状態(例えば、前兆)を備え、
第1演出状態の後に複数変動にわたって実行され得る第3演出状態となり、その後第2演出状態となり得るよう構成されており、
第1演出状態では、第1演出種及び第2演出種が実行され得るよう構成され、
第2演出状態では、第2演出種のみ実行され得るよう構成され、
さらに、
第3演出状態では、第1演出種及び第2演出種の双方とも実行され得るよう構成されている。
つまり、第1演出状態だけでなく、第3演出状態(例えば、前兆状態)であっても、第1演出種(例えば、ステップアップ予告)と第2演出種(例えば、セリフ予告)が実行され得るよう構成されている。
なお、第1演出状態において実行され得る第1演出種及び第2演出種の演出内容と、第3演出状態において実行され得る第1演出種及び第2演出種の演出内容とは、異なっていてもよい。
前兆はまだ有利状態(ボーナスやAT)への移行可否を報知する演出ではないことが多いため、通常の状態と同様に、第1演出種と第2演出種の双方を実行可能とすることで、演出バリエーションを豊富にすることができ、前兆中の期待感を損なわないようにすることができる。
(構成11)
第1演出状態で第2演出種が実行された場合において、第2表示態様が表示されなかった場合に所定期間内に第3演出状態となる割合と第2表示態様が表示された場合に所定期間内に第3演出状態となる割合との差と、
第2演出状態で第2演出種が実行された場合において、第2表示態様が表示されなかった場合に特定期間内に有利な状態となる割合と第2表示態様が表示された場合に特定期間内に有利な状態となる割合との差では、
第2演出状態で第2演出種が実行された場合に、第2表示態様が表示されなかった場合に特定期間内に有利な状態となる割合と第2表示態様が表示された場合に特定期間内に有利な状態となる割合との差の方が大きくなるよう構成されている。
つまり、
通常演出時(第1演出状態)にセリフ予告(第2演出種)が実行された場合において、チャンスアップせず(第2表示態様が表示されなかった場合)に32G以内(所定期間内)に前兆(第3演出状態)になる割合と、チャンスアップして(第2表示態様が表示された場合)に32G以内(所定期間内)に前兆(第3演出状態)になる割合との差は、
連続演出中(第2演出状態)にセリフ予告(第2演出種)が実行された場合において、チャンスアップせず(第2表示態様が表示されなかった場合)に4G以内(特定期間内)にボーナス、AT等(有利な状態)になる割合と、チャンスアップして(第2表示態様が表示された場合)に4G以内(特定期間内)にボーナス、AT等(有利な状態)になる割合との差よりも、
小さくなるように構成されている。
(構成11-1)
さらに、
第1演出状態で第1演出種が実行された場合において、第2表示態様が表示されなかった場合に所定期間内に第3演出状態となる割合と第2表示態様が表示された場合に所定期間内に第3演出状態となる割合との差が、
第1演出状態で第2演出種が実行された場合において、第2表示態様が表示されなかった場合に所定期間内に第3演出状態となる割合と第2表示態様が表示された場合に所定期間内に第3演出状態となる割合との差よりも、
小さくなるように構成されている。
つまり、
通常演出時(第1演出状態)にステップアップ予告(第1演出種)が実行された場合において、1段階チャンスアップせず(第2表示態様が表示されなかった場合)に32G以内(所定期間内)に前兆(第3演出状態)となる割合と、1段階チャンスアップして(第2表示態様が表示された場合に)32G以内(所定期間内)に前兆(第3演出状態)となる割合との差は、
通常演出時(第1演出状態)にセリフ予告(第2演出種)が実行された場合において、チャンスアップせず(第2表示態様が表示されなかった場合)に32G以内(所定期間内)に前兆(第3演出状態)になる割合と、チャンスアップして(第2表示態様が表示された場合)に32G以内(所定期間内)に前兆(第3演出状態)になる割合との差よりも、
小さくなるように構成されており、
通常演出時(第1演出状態)にセリフ予告(第2演出種)が実行された場合において、チャンスアップせず(第2表示態様が表示されなかった場合)に32G以内(所定期間内)に前兆(第3演出状態)になる割合と、チャンスアップして(第2表示態様が表示された場合)に32G以内(所定期間内)に前兆(第3演出状態)になる割合との差は、
連続演出中(第2演出状態)にセリフ予告(第2演出種)が実行された場合において、チャンスアップせず(第2表示態様が表示されなかった場合)に4G以内(特定期間内)にボーナス、AT等(有利な状態)になる割合と、チャンスアップして(第2表示態様が表示された場合)に4G以内(特定期間内)にボーナス、AT等(有利な状態)になる割合との差よりも、
小さくなるように構成されている。
ステップアップ予告の期待度が、1段階<2段階<3段階<4段階<5段階であり、セリフ予告の期待度が、白色<緑色<赤色<虹色、である場合を用いてより具体的に示すと、
<通常演出時>
ステップアップ予告、1段階、32G以内に前兆演出になる割合:1%
ステップアップ予告、2段階、32G以内に前兆演出になる割合:2%
⇒差:1%
セリフ予告、白、32G以内に前兆演出になる割合:1%
セリフ予告、緑、32G以内に前兆演出になる割合:5%
⇒差:4%
<連続演出中>
セリフ予告、白、4G以内にボーナスになる割合:5%
セリフ予告、緑、4G以内にボーナスになる割合:10%
⇒差:5%
となるように構成してもよい。
このように、演出の表示態様が1段階のみチャンスアップした場合であっても、演出状態によってアップする期待度の割合が異なるように構成することで、1段階チャンスアップすることへの期待感をより遊技者が楽しむことができる。
(構成11変更例)
ステップアップ予告の期待度が、1段階<2段階<3段階<4段階<5段階であり、セリフ予告の期待度が、白色<緑色<赤色<虹色、である場合を用いて、さらに下から2番目の期待度と下から3番目の期待度の差を示すと、
<通常演出中>
ステップアップ予告、1段階、32G以内に前兆演出になる割合:1%
ステップアップ予告、2段階、32G以内に前兆演出になる割合:2%
ステップアップ予告、3段階、32G以内に前兆演出になる割合:10%
⇒SU2とSU3の差:8%
セリフ予告、白、32G以内に前兆演出になる割合:1%
セリフ予告、緑、32G以内に前兆演出になる割合:5%
セリフ予告、赤、32G以内に前兆演出になる割合:15%
⇒緑と赤の差:10%
<連続演出中>
セリフ予告、白、4G以内にボーナスになる割合:5%
セリフ予告、緑、4G以内にボーナスになる割合:10%
セリフ予告、赤、4G以内にボーナスになる割合:22%
⇒緑と赤の差:12%
となるように構成してもよい。
(構成12)
第2演出状態(連続演出)において第2演出種のうちの1の予告が実行された場合において、
当該ある予告が第2表示態様となると、当該ある予告において以降で第1表示態様となることがないように構成されている。
つまり、連続演出においてセリフ予告が赤文字で表示された場合において、当該連続演出では、セリフ予告が白文字になることなく赤文字で表示される。
例えば、連続演出の1遊技目では赤文字が表示されたにもかかわらず、連続演出の2遊技目では白文字が表示された場合には、遊技者は期待度が高いのか低いのかわからなくなってしまう虞がある。そのため、一の連続演出中におけるセリフ予告の期待度を統一して示すようにすることで、遊技者が期待度に混乱することがないようにすることができる。
(構成12変更例)
第2演出状態(連続演出)において第2演出種のうちの1の予告が実行された場合において、
当該ある予告が第2表示態様となった場合であっても、当該ある予告において以降で第1表示態様となり得るように構成されている。
つまり、連続演出においてセリフ予告が赤文字で表示されたとしても、当該連続演出において白文字になることがある。
このように構成することで、1遊技ごとに第2表示態様(例、チャンスアップ:赤文字)が表示されるか否かに興味を持たせることができる。
なお、連続演出のうち、所定タイミング(例えば、連続演出の1遊技目)でのみ第2表示態様(例、チャンスアップ:赤文字)が表示され得るように構成しておけば、予告については、所定タイミングのみに集中することができ、それ以外の遊技では連続演出の内容に集中することができる。
(構成13)
第1演出状態において実行され得る第1演出種の1の予告(例えば、ステップアップ予告)及び第2演出種の1の予告(例えば、セリフ予告)は、
所定の停止ボタン(例えば、第2停止ボタン)の操作によって表示がキャンセルされない。
つまり、スタートレバーの操作や第1停止ボタンの操作により表示が開始されたステップアップ予告やセリフ予告が、第2停止ボタンの操作があった際にキャンセルされずに進行する。
(構成14)
第1演出状態において実行され得る第1演出種の1の予告又は第2演出種の1の予告の表示は、第3停止ボタンの操作があった際には、スタートレバーの操作や第1停止ボタンの操作により開始された表示がキャンセルされ、第3停止ボタンの操作による表示が開始され、
遊技待機状態に移行した場合には待機画面が表示され、
第3停止ボタンの操作による表示は、新たなベット操作やスタートレバーの操作(次遊技の開始)があった際若しくは待機画面に移行することにより消去されるように構成される。
(構成15)
第2演出状態(連続演出)において第2演出種の1の予告が表示された場合には、
第3停止ボタンの操作がされた際であっても当該1の予告が表示は消去されず、
遊技待機状態に移行した場合には待機画面が表示され、
当該1の予告が表示は、新たなベット操作やスタートレバーの操作(次遊技の開始)があった際若しくは待機画面に移行することにより消去されるように構成される。
このように、連続演出中においてセリフ予告が表示された際に、第3停止ボタンが操作され、セリフ予告が最後まで表示されても表示自体は消去されずに表示され続ける。一方、新たなベット操作やスタートレバーの操作があった際、もしくは待機画面に移行することによりセリフ予告の表示が消去されるように構成されている。また、連続演出の表示も消去される。
(構成16)
第1演出状態において遊技が開始され、第1演出種のうちの1の予告の表示が開始される場合の第1予告表示開始タイミングと、
第1演出状態において遊技が開始され、第2演出種のうちの1の予告の表示が開始される場合の第2予告表示開始タイミングとが、
略同じ(例:1秒以内)であるように構成されている。
つまり、通常演出時(第1演出状態)では、スタートレバーの操作から1秒程度でステップアップ予告(第1演出種のうちの1の予告)が開始され、セリフ予告(第2演出種のうちの1の予告)もスタートレバーの操作から1秒程度で開始されるように構成されている。
なお、第1予告表示開始タイミングと第2予告表示開始タイミングはほぼ同じでなく、異なっていてもよく、第1予告表示開始タイミングの方が早くなるように構成してもよいし、第2予告表示開始タイミングの方が早くなるように構成してもよい。
なお、ステップアップ予告(第1演出種のうちの1の予告)とセリフ予告(第2演出種のうちの1の予告)は、一の遊技において必ず双方が表示されなければならないわけではない。
(構成17)
第1演出状態において遊技が開始され、第1演出種のうちの1の予告又は第2演出種のうちの1の予告の表示が開始される場合の第1予告表示開始タイミングと、
第2演出状態において遊技が開始され、第2演出種のうちの1の予告の表示が開始される場合の第2予告表示開始タイミングとが、
略同じ(例:1秒以内)であるように構成されている。
つまり、通常演出時(第1演出状態)では、スタートレバーの操作から1秒程度でステップアップ予告(第1演出種のうちの1の予告)やセリフ予告(第2演出種のうちの1の予告)が開始され、連続演出中(第2演出状態)にも、スタートレバーの操作から1秒程度でセリフ予告(第2演出種のうちの1の予告)が開始されるように構成されている。
なお、第1予告表示開始タイミングと第2予告表示開始タイミングはほぼ同じでなく、異なっていてもよく、第1予告表示開始タイミングの方が早くなるように構成してもよいし、第2予告表示開始タイミングの方が早くなるように構成してもよい。
(構成18)
第1遊技状態(通常遊技状態)と第2遊技状態(AT中)とを備え、
第2遊技状態において、
第1演出状態では第1演出種及び第2演出種とが発生し得る一方、
第2演出状態では第2演出種のみ発生し得るよう構成されている。
つまり、AT中(第2遊技状態)において、連続演出等が発生していない状態(第1演出状態)では、ステップアップ予告等(第1演出種)とセリフ予告等(第2演出種)が実行され得るが、連続演出中(第2演出状態)では、ステップアップ予告等(第1演出種)は実行されず、セリフ予告等(第2演出種)は実行され得る。
(構成18-1)
第1遊技状態(通常遊技状態)と第2遊技状態(AT中)とを備え、
第1遊技状態と第2遊技状態のいずれの遊技状態においても、
第1演出状態では第1演出種及び第2演出種とが発生し得る一方、
第2演出状態では第2演出種のみ発生し得るよう構成されている。
つまり、通常遊技状態(第1遊技状態)とAT中(第2遊技状態)のいずれであっても、連続演出等が発生していない状態(第1演出状態)では、ステップアップ予告等(第1演出種)とセリフ予告等(第2演出種)が実行され得るが、連続演出中(第2演出状態)では、ステップアップ予告等(第1演出種)は実行されず、セリフ予告等(第2演出種)は実行され得る。
(構成19)
遊技者による操作部材の操作が可能な第3演出(例えば、ボタン演出)を備え、
第3演出が実行されずに第2演出状態(例えば、連続演出)となる場合と第3演出が実行されて第2演出状態となる場合とがあり、
第3演出が実行されて第2演出状態となった場合は、第3演出が実行されずに第2演出状態となった場合よりも、第2演出状態において第2演出種の1の予告(セリフ予告)が第2表示態様(例えば、緑文字、赤文字)にて表示される割合が高くなるよう構成されている。
つまり、遊技者がボタン操作可能なボタン演出があり、ボタン演出なしで連続演出へ移行した場合よりも、ボタン演出ありで連続演出へ移行した場合の方が、連続演出においてセリフ予告が緑セリフや赤セリフで表示される割合が高くなるよう構成されている。
このように構成することで、第2演出状態(連続演出)へ発展する前にボタン演出があるか否かについて注目するようになる。
(構成20)
所定のエラー(例えば、扉開放エラー)が発生した場合、表示装置(例えば、液晶表示装置)にエラーの発生を示すエラー表示が行われ、
エラー表示は、第1演出種の1の予告(例えば、ステップアップ予告)と重複し得ない構成である。
なお、エラー表示が、第1演出種の1の予告(例えば、ステップアップ予告)と重複する構成であってもよい。
また、エラー表示は、第1演出状態(通常ステージで連続演出等が発生していない状態)において実行され得る第2演出種の1の予告(例えば、セリフ予告)とは重複し得るが、第2演出状態(連続演出中)において実行され得る第2演出種の1の予告(例えば、セリフ予告)とは重複し得ない構成であってもよい。
(構成21)
第2演出種の1の予告(例えば、セリフ予告)において音声が出力されるよう構成されており、
所定のエラー(例えば、扉開放エラー)が発生した場合、エラーの発生を示すエラー音が出力され、
エラー音の出力中は、第2演出種の1の予告(例えば、セリフ予告)の音声は出力されない又は音量0で出力されるよう構成される。
(構成21変更例)
第1演出種の1の予告(例えば、ステップアップ予告)において音声が出力されるよう構成されており、
所定のエラー(例えば、扉開放エラー)が発生した場合、エラーの発生を示すエラー音が出力され、
エラー音の出力中は、第1演出種の1の予告(例えば、ステップアップ予告)の音声は出力されない又は音量0で出力されるよう構成される。
このように、エラー音と予告の音声が重複する場合には、遊技者やホール店員がエラー音をしやすいように構成されている。
(構成22)
第1演出状態において実行され得る第1演出種のある予告の表示態様の種類と、第3演出状態において実行され得る第2演出種のある予告の表示態様の種類とが異なるよう構成されている。
具体的には、通常ステージで連続演出等が発生していない状態(第1演出状態)で実行され得るステップアップ予告(第1演出種のある予告)の表示態様は、期待度が低い方から順に、青色<黄色<緑色<赤色の4パターンで表示され得るが、前兆中(第3演出状態)において実行され得る小物の色が変化し得る小物予告(第2演出種のある予告)の表示態様は、期待度が低い方から順に、白色<青色<黄色<緑色<橙色<赤色<紫色の7パターンで表示され得るよう構成されている。
なお、通常ステージで連続演出等が発生していない状態(第1演出状態)で実行され得る小物予告等(第2演出種のある予告)では、通常ステージで連続演出等が発生していない状態(第1演出状態)で実行され得るステップアップ予告(第1演出種のある予告)の表示態様と同様に、青色<黄色<緑色<赤色の4パターンが備えられていてもよい。
このように、演出状態によって異なる表示パターンを備えることで、前兆中のチャンス中等に遊技者の興味を維持させやすくすることができる。
<本実施形態における遊技機の仕様1>
本実施形態における遊技機の仕様1(以下、仕様1と称す)として、図20に示すようなリール配列となっている。図20の第1回胴は左リール8aに相当し、第2回胴は中リール8bに相当し、第3回胴は右リール8cに相当する。図20に示す通り、仕様1のリールに描かれている図柄は、「赤セブン」、「バー」、「月A」、「月B」、「リプレイ」、「チェリー」、「ラクダ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」の10種類ある。
仕様1の表示窓からは縦3×横3の9図柄が視認可能となっており、有効ラインは、左リール8aにおいては上段であり、中リール8bにおいては中段であり、右リール8cにおいては中段であり、屈曲の1ラインとなっている。
図21~図24は図柄の組合せを示しており、規定数3枚のときはCBが作動していないときの規定数であり、規定数2枚のときはCBが作動しているときの規定数である。図21~図24の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」の欄の「2種BB」とはMBのことであり、「再遊技」とはリプレイのことであり、「入賞」とは小役のことである。
図25は、ボーナスに係る条件装置一覧表である。例えば、ボーナス条件装置番号「1」の条件装置「2種BB-A条件装置」は構成要素「2種BB01」から構成されており、「2種BB01」は、図21の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「2種BB01作動図柄」と対応しており、より具体的には「月A-リプレイ-赤セブン」、「月A-リプレイ-バー」、「月A-リプレイ-ラクダ」、「月B-リプレイ-赤セブン」、「月B-リプレイ-バー」、「月B-リプレイ-ラクダ」の6個の図柄組合せが対応している。
図26~図28は、入賞、又は再遊技に係る条件装置一覧表である。「入賞再遊技」の項目は、条件装置番号が記載されており、「条件装置」の項目は、条件装置名称が記載されており、「通称」の項目は、条件装置の通称が記載されており、「構成要素」の項目は、条件装置を構成する図柄組合せが記載されており、「制御関連」の項目は、遊技状態毎の停止操作順番と入賞可能な図柄組合せが記載されている。
例えば、条件装置番号「1」の条件装置「再遊技-A条件装置」は構成要素「再遊技01、05~06」から構成されており、「再遊技01」は、図21の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「再遊技01作動図柄」と対応しており、より具体的には「月A-リプレイ-リプレイ」、「月B-リプレイ-リプレイ」の2個の図柄組合せが対応している。また、「再遊技05」は、図21の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「再遊技05作動図柄」と対応しており、より具体的には「リプレイ-赤セブン-赤セブン」の1個の図柄組合せが対応している。また、「再遊技06」は、図21の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「再遊技06作動図柄」と対応しており、より具体的には「リプレイ-バー-赤セブン」、「リプレイ-ブランクA-赤セブン」、「リプレイ-ブランクB-赤セブン」の3個の図柄組合せが対応している。さらに、右リール8cに対応する右ストップスイッチ13c以外が最初に停止操作されると再遊技01が停止表示され、右リール8cに対応する右ストップスイッチ13cが最初に停止操作されると停止受付位置に応じて再遊技01、再遊技05、再遊技06の何れかが停止表示されることが記載されている。
また、例えば、条件装置番号「15」の条件装置「入賞-A9条件装置」は構成要素「入賞03~04、07~08、11~12、15~16、19、56」から構成されており、「入賞03」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞03入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月A-ラクダ-リプレイ」、「月B-ラクダ-リプレイ」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞04」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞04入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月A-赤セブン-月A」、「月A-バー-月A」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞04」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞04入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月A-赤セブン-月A」、「月A-バー-月A」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞07」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞07入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月A-ブランクA-月B」、「月A-ブランクB-月B」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞08」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞08入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月B-赤セブン-月A」、「月B-バー-月A」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞11」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞11入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月B-ブランクA-月B」、「月B-ブランクB-月B」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞12」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞12入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月A-赤セブン-ブランクC」、「月A-バー-ブランクC」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞15」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞15入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月A-ブランクA-ブランクA」、「月A-ブランクB-ブランクA」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞16」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞16入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月B-赤セブン-ブランクC」、「月B-バー-ブランクC」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞19」は、図22の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞19入賞図柄」と対応しており、より具体的には「月B-ブランクA-ブランクA」、「月B-ブランクB-ブランクA」の2個の図柄組合せが対応している。また、「入賞56」は、図20の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」における「入賞56入賞図柄」と対応しており、より具体的には「赤セブン-リプレイ-リプレイ」、「チェリー-リプレイ-リプレイ」の2個の図柄組合せが対応している。さらに、右リール8cに対応する右ストップスイッチ13cが最初に停止操作され、左リール8aに対応する左ストップスイッチ13aが2番目に停止操作され、中リール8bに対応する中ストップスイッチ13bが3番目に停止操作されると入賞03が停止表示され、右リール8cに対応する右ストップスイッチ13cが最初に停止操作され、中リール8bに対応する中ストップスイッチ13bが2番目に停止操作され、左リール8aに対応する左ストップスイッチ13aが3番目に停止操作されると入賞56が停止表示され、これ以外の停止順番で停止操作されると停止受付位置に応じて1/2で入賞04、07、08又は11が停止表示され、1/2で小役を取りこぼすことが記載されている。換言すれば、各リールのそれぞれの停止受付位置をランダムとした場合(いわゆる適当打ち、フリー打ちと称される打ち方をした場合)、3番目に操作されるストップスイッチの押下タイミングに対応した停止受付位置に応じて1/2の確率で入賞04、07、08又は11のいずれかに対応した図柄組合せが停止表示されて小役が入賞することとなり、1/2の確率で「入賞-A9条件装置」のどの構成要素に対応した図柄組合せも停止表示されずに、小役の取りこぼしが発生することが記載されている。
図29~図31は、非RT状態における内部抽せんデータとなっている。図中の「R1」~「R6」は「設定値1」~「設定値6」にそれぞれ対応している。また、例えば図29のR1における2種BB-Aに対応する位置に「3240」と数値があるが、これはR1における2種BB-Aの置数であり、全体の置数が65536であるため、R1における2種BB-Aの当せん確率は3240/65536となることを示している。また、図29~図31は条件装置毎に分けた内部抽せんデータであるため、「2種BB-A」から「入賞Q」までの置数を足しても65536にはならない。これは、「2種BB-A」~「2種BB-I」が他の条件装置と重複しているためである。なお、「再遊技-A」~「入賞Q」までの置数を合計した置数である「64788」と図示していない「はずれ」の置数である「748」を合計すると「65536」となる。
図32は、RTの開始条件と終了条件が表された図である。例えば、RAM初期化後は「非RT」状態に移行し、「非RT」状態では、「2種BB-A条件装置」~「2種BB-E条件装置」が作動したときにRT1に移行することが記されている。換言すると非RT中に2種BB-A、2種BB-B、2種BB-C、2種BB-D、2種BB-Eの何れかが当せんするとRT1に移行する。
2種BB-A~Fの作動図柄が表示されたときは、11枚を超える払い出しで2種BB-A~Fが終了し、非RT状態に移行する。また、2種BB-Gの作動図柄が表示されたときは、7枚を超える払い出しで2種BB-Gが終了し、非RT状態に移行する。また、2種BB-H、Iの作動図柄が表示されたときは、1枚を超える払い出しで2種BB-H、Iが終了し、非RT状態に移行する。また、2種BB-A~IはPB=1役であり、停止タイミングに関わらず停止表示可能になっている。
仕様1では、図29に示す通り、非RT中の2種BBの当せん置数が36620であり、非RTの滞在遊技数は平均で2ゲーム程度となっている。そして各2種BBのうちRT1に移行する2種BB-A~Eの当せん置数が17820であり、RT1に滞在する可能性が高くなっている。
図33~32はRT1状態における内部抽せんデータとなっている。各項目の説明は図29~図31と同様のため省略する。
仕様1のメイン遊技状態の遷移について図36を基に説明する。
RAMが初期化された後は、メイン遊技状態番号=0に移行する。メイン遊技状態=0は、通常区間と対応しており、有利区間移行抽せんに当選した場合は、メイン遊技状態番号=1、メイン遊技状態番号=2、メイン遊技状態番号=3、又はメイン遊技状態番号=4の何れかに移行する。
メイン遊技状態番号=1は、仕様1において、押し順ベル当せん時に遊技者に有利な操作態様を報知するAT状態であるAC、このACとは異なるAT状態であるSAC、又はACおよびSACとは異なるAT状態であるBB(所謂サブボーナス)へ移行するか否かの期待感を演出する前兆状態となっている。メイン遊技状態番号=1では、事前に決定されている移行先(メイン遊技状態=0、メイン遊技状態番号=2、メイン遊技状態番号=3、又はメイン遊技状態番号=5の何れか)に移行する。
メイン遊技状態番号=2は、ACに対応する遊技状態となっている。ACでは、押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選すると遊技者に有利な押し順を報知する遊技状態となっている。ACはゲーム数で管理されており、初期ゲーム数としてAC遊技カウンタに30がセットされる。そして遊技毎に減算し、AC遊技カウンタの値が0となった場合は、AC中の遊技状態抽せん結果に応じてメイン遊技状態=1、メイン遊技状態番号=3、又はメイン遊技状態番号=5の何れかに移行する。なお、AC中は内部抽せん結果に応じてAC遊技カウンタの値が増加すること(所謂ゲーム数上乗せ)もあり得る。
メイン遊技状態番号=3は、SACに対応する遊技状態となっている。SACでは、ACと同様に押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選すると遊技者に有利な押し順を報知する遊技状態となっている。SACはゲーム数で管理されており、初期ゲーム数としてAC遊技カウンタセット抽せんで当選した値がAC遊技カウンタにセットされる。そして遊技毎に減算し、AC遊技カウンタの値が0となった場合は、SAC中の遊技状態抽せん結果に応じてメイン遊技状態=1、メイン遊技状態番号=2、又はメイン遊技状態番号=5の何れかに移行する。なお、SAC中は内部抽せん結果に応じてAC遊技カウンタの値が増加すること(所謂ゲーム数上乗せ)もあり得る。また、AC遊技カウンタセット抽せんでは、期待値として30以上の値が当選する可能性が高いためSACはACよりも有利な状態であるといえる。
メイン遊技状態番号=4は、BB(所謂サブボーナス)に対応する遊技状態となっている。BBでは、AC、及びSACと同様に押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選すると遊技者に有利な押し順を報知する遊技状態となっている。BBは払出枚数で管理されており、初期枚数としてBB枚数カウンタに100がセットされる。そして遊技の結果、入賞毎に払出枚数分を減算し、BB枚数カウンタの値が0となった場合は、BB中の遊技状態抽せん結果に応じてメイン遊技状態=0、メイン遊技状態番号=2、又はメイン遊技状態番号=3の何れかに移行する。なお、BB中は内部抽せん結果に応じてBB枚数カウンタの値が増加すること(所謂枚数上乗せ)もあり得る。
メイン遊技状態番号=5は、エンディングに対応する遊技状態となっている。エンディングでは、AC、SAC、及びBBと同様に押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選すると遊技者に有利な押し順を報知する遊技状態となっている。エンディングはMYカウンタが2200、又は有利区間クリアカウンタが50の何れかのときに移行し、MYカウンタが2400以上、又は有利区間クリアカウンタが0となるまで継続する。そしてMYカウンタが2400以上、又は有利区間クリアカウンタが0となった場合は、メイン遊技状態=0に移行する。
メイン遊技状態番号=6は、確定画面に対応する遊技状態となっている。確定画面では、押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選すると遊技者に有利な押し順を報知する場合と報知しない場合がある遊技状態となっている。これは、確定画面で判定フラグが0のときは入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選すると遊技者に有利な押し順を報知し、確定画面で判定フラグが1のときは入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選しても遊技者に有利な押し順を報知しないことを意味する。また、確定画面が終了した後はBBが開始するため、確定画面ではBBフラグに1が記憶されている。
確定画面では再遊技-A~Fの何れかが当選したときに液晶に「右から赤セブンを狙え」と表示させ、且つ指示モニタに「7」と表示させ、第1停止を右リール8cの赤セブン図柄(図20の第3回胴の4番)、第2停止を中リール8bの赤セブン図柄(図20の第2回胴の4番)、第3停止を左リール8aの赤セブン図柄(図20の第1回胴の4番)を狙って操作させることを報知する。再遊技-A~Fの何れかが当選したときに、指示された通り操作された場合は、再遊技05作動図柄(図21の45番)が有効ラインに表示され赤セブン図柄が中段一直線に停止表示されることとなる。そして、再遊技05作動図柄が停止表示された場合は、判定フラグに0を記憶し、BBフラグに0を記憶し、メイン遊技状態番号に4を記憶する。なお、判定フラグは初期値として0が記憶されており、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当選して、指示通り停止操作されて再遊技05作動図柄が停止表示された場合も、判定フラグに0を記憶するため、指示通り停止操作されたときは判定フラグが1になることはない。
また、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが当選したときに液晶に「右から赤セブンを狙え」と表示させ、且つ指示モニタに「7」と表示させたときに、遊技者が指示通りに停止操作しなかった場合(押し順を指示通りに停止操作しなかった場合や、押し順は指示通りに停止操作したが赤セブン図柄を狙わなかった場合)は、再遊技05作動図柄は停止表示せず、判定フラグに1を記憶する。
判定フラグに1が記憶されている場合(遊技者が指示通りに停止操作しなかった場合)は、メイン遊技状態番号=6(確定画面)のままとなり、メイン遊技状態番号=4(BB)へは移行しない。このため、再度、再遊技-A~Fの何れかが当せんして再遊技05作動図柄が停止表示するまで、メイン遊技状態番号=6(確定画面)が維持されることとなる。なお、確定画面で2回目以降の再遊技-A~Fの何れかが当せんしたときにも液晶に「右から赤セブンを狙え」と表示させ、且つ指示モニタに「7」と表示させるようにしている。
このように構成することで、遊技者の目押し技量に応じてBBを開始できるため、BBが当選した後にBB図柄を狙わせるという遊技性を提供することが可能となる。
さらに判定フラグに1が記憶されている間は、押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選しても有利な操作態様を報知しないため、遊技者は1/6の確率でしか高目の小役を取得することができなくなる。このため、確定画面において判定フラグに1が記憶されている場合と、確定画面において判定フラグに0が記憶されている場合とを比較すると、確定画面において判定フラグに1が記憶されている場合の方が遊技者に不利な状態といえる。なお、押し順ベル群に当選したときの押し順ナビ率を100%未満にすればよく、押し順ナビ率が0%である必要はない。例えば、出玉率が100%(現状維持)となるような押し順ナビ率に設定してもよい。
このように構成することで、確定画面で再遊技-A~Fが当せんしたときに遊技者の技量に応じてその後有利不利を生じさせることができ、目押しによる遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当せんしたときに再遊技05作動図柄が表示された後の遊技状態(メイン遊技状態番号=4(BB))と、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当選したときに再遊技05作動図柄が表示されなかった後の遊技状態(メイン遊技状態番号=6(確定画面))と、を比較すると、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当選したときに再遊技05作動図柄が表示されなかった後の遊技状態(メイン遊技状態番号=6(確定画面))の方が押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選しても有利な操作態様を報知しないため、遊技者に不利な状態といえる。なお、押し順ベル群に当選したときの押し順ナビ率を100%未満にすればよいため、押し順ナビ率が0%である必要はない。
このように構成することで、確定画面で再遊技-A~Fが当せんしたときに遊技者の技量に応じてその後有利不利を生じさせることができ、目押しによる遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、判定フラグに1が記憶されている間は、押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選すると有利な操作態様を報知するが、再度、再遊技-A~Fが当せんして再遊技05作動図柄が停止表示した後に開始するBB中において実行可能な所定の抽せん(押し順ナビ率抽せん、セットストック抽せん、ループ率抽せん、又はゲーム数上乗せ抽せん等の遊技者に有利な抽せん)の抽せんレベルを最も低いレベルに設定し、BB中の有利度を最も低くする態様であってもよい。抽せんレベルとは、所定の抽せんを実行した時に遊技者に有利な結果となる確率が異なるものであり、最も低いレベルとは所定の抽せんを実行した時に遊技者に有利な結果となる確率が最も低いものである。また、このとき判定フラグに0が記憶されている間は押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当選すると有利な操作態様を報知し、再度、再遊技-A~Fが当せんして再遊技05作動図柄が停止表示した後に開始するBB中において実行可能な所定の抽せんの抽せんレベルを冷遇しない(わざと最も低いレベルの抽せんレベルをセットしない)ようにしている。このため、確定画面において判定フラグに1が記憶されている場合と、確定画面において判定フラグに0が記憶されている場合とを比較すると、確定画面において判定フラグに1が記憶されている場合の方が遊技者に不利な状態といえる。
なお、この場合は、押し順ベル群である入賞A1~A12、入賞B1~B12、入賞C1~C12、入賞D1~D12、入賞E1~E12、入賞F1~F12が当せんしても有利な操作態様を報知しない態様であってもよい。また、確定画面で判定フラグに0が記憶されている状況で押し順ベル群が当選したときに有利な操作態様を報知し、その後判定フラグに1が記憶されている状況でも押し順ベル群が当選したときに有利な操作態様を報知する場合は、遊技者がわざと確定画面を延命して押し順ベルを取得する可能性があるので、確定画面開始から10ゲーム間は判定フラグに関わらず押し順ベル群が当せんしたときに有利な操作態様を報知するが、確定画面開始から11ゲーム以降は判定フラグに関わらず押し順ベル群が当せんしたときに有利な操作態様を報知しない態様であってもよい。この10ゲームの目安としては再遊技-A~Fの何れかが少なくとも1回以上当せんする確率を約80%として設定しているが、長すぎなければ任意に設定可能である。
このように構成することで、確定画面で再遊技-A~Fが当せんしたときに遊技者の技量に応じてその後有利不利を生じさせることができ、目押しによる遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当せんしたときに再遊技05作動図柄が表示された後の遊技状態(メイン遊技状態番号=4(BB))と、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当選したときに再遊技05作動図柄が表示されなかった後の遊技状態(メイン遊技状態番号=6(確定画面))と、を比較すると、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当選したときに再遊技05作動図柄が表示されなかった後の遊技状態(メイン遊技状態番号=6(確定画面))の方が、再度、再遊技-A~Fが当せんして再遊技05作動図柄が停止表示した後に開始するBB中において実行可能な所定の抽せん(押し順ナビ率抽せん、セットストック抽せん、ループ率抽せん、又はゲーム数上乗せ抽せん等の遊技者に有利な抽せん)の抽せんレベルを最も低いレベルに設定し、BB中の有利度を最も低くする態様であってもよい。この場合、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当選したときに再遊技05作動図柄が表示されなかった後の遊技状態の方が、確定画面で再遊技-A~Fの何れかが初めて当せんしたときに再遊技05作動図柄が表示された後の遊技状態よりも遊技者に不利な状態といえる。なお、この態様の場合も押し順ベル群が当せんしたときは、遊技者に有利な操作態様を報知してもよいし、報知しなくてもよい。また、有利な操作態様を報知する場合も10ゲーム程度で報知を終了するよう構成してもよい。
このように構成することで、確定画面で再遊技-A~Fが当せんしたときに遊技者の技量に応じてその後有利不利を生じさせることができ、目押しによる遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、再遊技-A~Fの何れもRT移行の契機とはならないとともに、その抽せん結果(当せん結果)が次遊技以降に持ち越すことのできない条件装置であり、再遊技05作動図柄が停止表示されたときもRT状態自体は移行することはない(換言すれば、再遊技05作動図柄が停止表示されたときもRT状態が維持されるため、再遊技に係る作動確率(当せん確率)も、入賞A1~A12等の入賞に係る作動確率も変わらない)。なお、赤セブンが一直線に表示される条件装置は再遊技に限らず入賞に係る条件装置でもよく、その場合は赤セブンが揃わなくても他の入賞に係る図柄組合せが停止表示するようなPB=1の条件装置が適している。また、入賞に係る条件装置で赤セブンを一直線に表示させる場合の払出数はできるだけ少ない払出数がよく1枚が適している。これは、赤セブンが一直線に揃う条件装置を現実的に当選しやすい置数にしないと確定画面で赤セブンを揃えられなくなり、払出数を多く設定(例えば15枚)してしまうと赤セブンを一直線に揃えたくないときも不要な払出が生じてしまい出玉の自由度が制限されてしまうためである。
このように構成することで、ボーナス条件装置やRT移行契機の条件装置を用いることなく、遊技者の技量に応じて有利不利を生じさせることができるため、遊技状態を変えることなく目押しによる遊技性を高めることが可能となる。とりわけ、ボーナス内部中で遊技をさせる仕様においては、ボーナス条件装置やRT移行契機の条件装置を用いたゲーム性はできないため目押しによる新しいゲーム性を提供することが可能となる。
また、再遊技-A~Fの何れかが当せんしたときに停止表示可能な再遊技05作動図柄は右リールを最初に停止させること(右中左の順番、又は右左中の順番で停止操作させること)で停止表示可能となっているが、この右リールを最初に停止させる操作態様は、左中右の操作順番、左右中の操作順番、中左右の操作順番、中右左の操作順番、右左中の操作順番、右中左の操作順番の6種類の操作順番の中で、通常時のベースが最も低くならない操作順番となっている。
ここで、通常時のベースとは、規定数3(投入数3)における払出数の期待値となっている。図26~図28、図33~図35によると、設定1のRT1における左中右の操作順番の規定数3における払出数の期待値として、例えば、2種BB-Aの期待枚数(作動図柄表示時の払出数)が0、置数が0であるため、期待値は0となり、再遊技-Aの期待枚数が3(再遊技は、規定数3のため払出数を3として計算する)、置数が864であるため、期待値は0.03955となり、入賞-A1の期待枚数が12(左中右が正解押し順のため)、置数が900であるため、期待値は0.16479となり、はずれの期待枚数が0、置数が452であるため、期待値は0となる。このような計算で各条件装置の期待値を算出し、全ての条件装置の期待値を合算すると1.66857となり、この期待値の合算に規定数である3で除算すると、左中右の操作順番の規定数3における払出数の期待値は0.55619(但し、入賞-Gは2枚取得、入賞-Mは1枚取得で期待値を計算している)であることが導かれる。
また、設定1のRT1における左右中の操作順番、中左右の操作順番、又は中右左の操作順番の規定数3における払出数の期待値は、設定1のRT1における左中右の操作順番の規定数3における払出数の期待値と同一であり、0.55619となっている。
また、設定1のRT1における右左中の操作順番の規定数3における払出数の期待値として、例えば、2種BB-Aの期待枚数(作動図柄表示時の払出数)が0、置数が0であるため、期待値は0となり、再遊技-Aの期待枚数が3(再遊技は、規定数3のため払出数を3として計算する)、置数が864であるため、期待値は0.03955となり、入賞-A1の期待枚数が0.5(左中右は不正解押し順であり、1/2で1枚取得のため)、置数が900であるため、期待値は0.00686となり、入賞-A11の期待枚数が1(右中左で1枚取得のため)、置数が900であるため、期待値は0.01373となり、はずれの期待枚数が0、置数が452であるため、期待値は0となる。このような計算で各条件装置の期待値を算出し、全ての条件装置の期待値を合算すると1.69375となり、この期待値の合算に規定数である3で除算すると、左中右の操作順番の規定数3における払出数の期待値は0.56458(但し、入賞-Gは2枚取得、入賞-Mは1枚取得で期待値を計算している)であることが導かれる。
また、設定1のRT1における右中左の操作順番の規定数3における払出数の期待値は、設定1のRT1における右左中の操作順番の規定数3における払出数の期待値と同一であり、0.56458となっている。
このように、右リールを最初に停止させる操作順番(右左中、右中左)の通常時のベースはその他の操作順番(左中右、左右中、中左右、中右左)よりも通常時のベースが高くなっている。そして、右リールを最初に停止させる操作順番では、AT当せん期待度をその他の操作順番よりも低くすることで総合的な出玉率をその他の操作順番よりも低くしている。このように、右リールを最初に停止させる操作順番は通常時のベースはその他の操作順番よりも高いが、結果的に不利な操作順番となっているため、通常時において遊技者は右リールを最初に停止させる操作順番で操作しにくい状況となっている。換言すると、右リールを最初に停止させる操作順番はペナルティ押し順となっており、遊技者に事前に周知させることで操作させないようにしている。このような構成により、遊技者が右リールを最初に停止させる操作順番で操作する可能性を下げることで、通常時に再遊技-A~Fが当選しても再遊技05作動図柄が表示されにくくなり、仕様上意図しない赤セブン図柄が揃うことによる遊技者に過度な期待感を創出させること防ぐことができる。
<本発明に係る試験信号の出力に関する説明>
本発明の遊技機は、遊技機試験のためにスタートスイッチ12の操作受け付けで内部抽せん処理を実行し、回胴回転開始処理を実行する前までに試験信号を出力するための処理を実行する。
遊技機は遊技者にとって最適な打ち方を指示する第1の試験信号(IF2試験信号とも称す)と、遊技者にとって通常時のベースが最低となる打ち方を指示する第2の試験信号(IF3試験信号とも称す)と、をそれそれ出力するための処理を実行する。
IF2試験信号を出力するための処理として、内部抽せん処理の結果に応じてROMに記憶されているテーブルデータから出力するデータ(操作順番、左リール8a停止受付位置、中リール8b停止受付位置、右リール8c停止受付位置)をセットする。例えば、図28の入賞-G条件装置が当選した場合、押し順はどの押し順でも小役取得率は変わらないが、右リール8cの「ブランクC」、「赤セブン」を目押ししないと、2枚の払出は受けられず1枚の払出になってしまうため、IF2試験信号として指示する内容は、押し順はランダム、左リール8aは3番図柄で停止受付、中リール8bは10番図柄で停止受付、右リール8cは2番図柄で停止受付とする。この指示通りに操作されると、入賞63の図柄組合せ「リプレイ」-「チェリー」-「赤セブン」(図24参照)が停止表示され2枚役の払出を受けることが可能となる。
また、ROMに記憶されているテーブルデータは、例えば、ROMアドレス「2C60H」に記憶されている押し順情報である「00H」、ROMアドレス「2C61H」に記憶されている左リール8aの停止受付位置である「03H」、ROMアドレス「2C62H」に記憶されている中リール8bの停止受付位置である「0AH」、ROMアドレス「2C63H」に記憶されている右リール8cの停止受付位置である「02H」となっており、IF2試験信号を出力するための処理としてテーブルデータから各情報を取得する。
また例えば、AT状態において図26の入賞-A1条件装置が当選した場合(指示モニタに指示番号を表示する場合)、停止受付位置はどの位置でも小役取得率は変わらないが、押し順は左中右の順番で操作されないと、12枚の払出は受けられず1枚の払出、又は払出なしになってしまうため、IF2試験信号として指示する内容は、押し順は左中右の順番、左リール8aの停止受付位置はランダム、中リール8bの停止受付位置はランダム、右リール8cの停止受付位置はランダムとする。この指示通りに操作されると、入賞03の図柄組合せ「月A」-「ラクダ」-「リプレイ」、又は「月B」-「ラクダ」-「リプレイ」(図22参照)が停止表示され12枚役の払出を受けることが可能となる。なお、非AT状態における入賞-A1条件装置が当選した場合は、押し順も停止受付位置もランダムでIF2試験信号を出力する。
また、ROMに記憶されているテーブルデータは、例えば、ROMアドレス「2C64H」に記憶されている押し順情報である「01H」、ROMアドレス「2C65H」に記憶されている左リール8aの停止受付位置である「7FH」、ROMアドレス「2C66H」に記憶されている中リール8bの停止受付位置である「7FH」、ROMアドレス「2C67H」に記憶されている右リール8cの停止受付位置である「7FH」となっており、IF2試験信号を出力するための処理としてテーブルデータから各情報を取得する。なお「7FH」は停止受付位置が不問の場合に記憶されるデータであり、図柄数以上の値(14H)であれば任意の値でよい。
続いて、IF3試験信号を出力するための処理として、内部抽せん処理の結果に応じてROMに記憶されているテーブルデータから出力するデータ(操作順番、左リール8a停止受付位置、中リール8b停止受付位置、右リール8c停止受付位置)をセットする。例えば、上述した仕様1では右リール8cを最初に停止させる操作順番以外の操作順番が通常時のベースが最も低くなるため、IF3試験信号として指示する内容は、押し順は左中右の順番、左リール8aの停止受付位置はランダム、中リール8bの停止受付位置はランダム、右リール8cの停止受付位置はランダムとする。この指示通りに操作されると、通常時のベースが最も低い押し順で停止操作され、停止受付位置はランダムのため目押しが必要な条件装置が当選したときは、小役を高目で取得する場合と、小役を安目で取得する場合と、小役を取りこぼす場合と、が生じるようになる。
また、ROMに記憶されているテーブルデータは、例えば、ROMアドレス「2D60H」に記憶されている押し順情報である「01H」、ROMアドレス「2D61H」に記憶されている左リール8aの停止受付位置である「7FH」、ROMアドレス「2D62H」に記憶されている中リール8bの停止受付位置である「7FH」、ROMアドレス「2D63H」に記憶されている右リール8cの停止受付位置である「7FH」となっており、IF3試験信号を出力するための処理としてテーブルデータから各情報を取得する。
また例えば、AT状態において図26の入賞-A1条件装置が当選した場合(指示モニタに指示番号を表示する場合)、停止受付位置はどの位置でも小役取得率は変わらないが、押し順は左中右の順番で操作されないと、12枚の払出は受けられず1枚の払出、又は払出なしになってしまうため、IF3試験信号として指示する内容は、押し順は左中右の順番、左リール8aの停止受付位置はランダム、中リール8bの停止受付位置はランダム、右リール8cの停止受付位置はランダムとする。この指示通りに操作されると、入賞03の図柄組合せ「月A」-「ラクダ」-「リプレイ」、又は「月B」-「ラクダ」-「リプレイ」(図22参照)が停止表示され12枚役の払出を受けることが可能となる。なお、非AT状態における入賞-A1条件装置が当選した場合は、押し順は左中右の順番、停止受付位置はランダムでIF3試験信号を出力する。
また、ROMに記憶されているテーブルデータは、例えば、ROMアドレス「2D64H」に記憶されている押し順情報である「01H」、ROMアドレス「2D65H」に記憶されている左リール8aの停止受付位置である「7FH」、ROMアドレス「2D66H」に記憶されている中リール8bの停止受付位置である「7FH」、ROMアドレス「2D67H」に記憶されている右リール8cの停止受付位置である「7FH」となっており、IF3試験信号を出力するための処理としてテーブルデータから各情報を取得する。なお「7FH」は停止受付位置が不問の場合に記憶されるデータであり、図柄数以上の値(14H)であれば任意の値でよい。
また例えば、メイン遊技状態番号=6(確定画面)において図26の再遊技-A1条件装置が当選した場合(指示モニタに指示番号を表示する場合)、停止受付位置はどの位置でも小役取得率は変わらないが、押し順は右左中の順番で操作されないと、「赤セブン」図柄組合せが一直線に揃うことがないため、IF3試験信号として指示する内容は、押し順は右左中の順番、左リール8aの停止受付位置はランダム、中リール8bの停止受付位置はランダム、右リール8cの停止受付位置はランダムとする。この指示通りに操作されると、再遊技05の図柄組合せ「リプレイ」-「赤セブン」-「赤セブン」(図21参照)が停止表示される可能性があり、「赤セブン」図柄組合せが一直線に揃うことが可能となる。なお、非AT状態における再遊技-A1条件装置が当選した場合は、押し順は左中右の順番、停止受付位置はランダムでIF3試験信号を出力する。
また、ROMに記憶されているテーブルデータは、例えば、ROMアドレス「2E64H」に記憶されている押し順情報である「06H」、ROMアドレス「2E5H」に記憶されている左リール8aの停止受付位置である「7FH」、ROMアドレス「2E66H」に記憶されている中リール8bの停止受付位置である「7FH」、ROMアドレス「2E67H」に記憶されている右リール8cの停止受付位置である「7FH」となっており、IF3試験信号を出力するための処理としてテーブルデータから各情報を取得する。なお「7FH」は停止受付位置が不問の場合に記憶されるデータであり、図柄数以上の値(20図柄の場合14H以上の値)であれば任意の値でよい。
各データをセットした後は、操作順番、左リール8a停止受付位置、中リール8b停止受付位置、右リール8c停止受付位置の順番でIF2試験信号を出力するための処理を実行した後、操作順番、左リール8a停止受付位置、中リール8b停止受付位置、右リール8c停止受付位置の順番でIF3試験信号を出力するための処理を実行する。
このように構成することで、IF2試験信号とIF3試験信号とを正確に試験用IF基板に向けて送信することが可能となる。
<本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出の説明>
次に、本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出の関係について説明する。
以下に記載する本実施形態に適用可能な演出においては、押し順役などの小役入賞に基づく遊技メダルの払出処理に伴う入賞演出や、精算処理に伴う精算演出とベット操作に伴う投入演出の両方を同時に出力可能とすることで、精算が正常に行われなかった、投入が正常に行われなかったなどの誤った認識を防ぎ、遊技機として正常に機能していることを遊技者に認識させることを目的とする。
本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出に関連する構成に関して以下に説明する。
<主制御手段>
主制御手段が有する主な処理は本実施形態等に記載した通りであるが、本実施形態の記載では省略した処理の詳細について以下に説明する。
<遊技メダル投入時の処理>
遊技メダルが投入可能な状態になっている場合は、遊技メダルが投入されると、賭け枚数が上限に設定されていなければ、投入された枚数分の賭け設定(ベットとも称す)を行い、上限に設定されていればクレジットに投入された枚数分加算する。また、賭け枚数が上限に設定されておらず、クレジットに賭け設定が可能な枚数が貯留されていれば、ベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)の操作に応じて賭け設定を行う。ここで遊技メダルが投入されるとは、メダル投入口17に入れた遊技メダルがメダルセレクタ34を正常に通過することと同意である。
なお、遊技メダルが賭け設定されている、又はクレジットに貯留されている状態で遊技を開始する前(必要な賭け枚数を設定後であってスタートレバーを操作する前)であれば精算スイッチが操作されると精算処理が可能となっている。
また主制御手段(主制御基板100)は遊技メダルが投入された場合にメダル投入コマンドを副制御手段(副制御基板1000、演出制御手段とも称す)へ送信し、ベットスイッチが操作された場合に賭け設定された枚数に応じた貯留投入コマンドを副制御手段へ送信する。これらのコマンドに基づいて副制御手段では遊技メダルの投入音の出力などの投入演出が実行可能となっている。
<入賞処理(払出処理)>
入賞処理(以下、払出処理とも称す)は、入賞判定処理により小役が入賞したと判定したときに、入賞した小役(停止表示した図柄組合せ)に応じて予め定められた遊技メダルを払い出す処理である。ここで遊技メダルを払い出すとは、クレジットの貯留が上限に達していなければクレジットに加算を行い、クレジットの貯留が上限に達している場合は、遊技メダルをホッパ44から払い出すことである。主制御手段は、入賞に基づく払い出し(クレジットの加算であっても、ホッパ44からの払い出しであっても)を開始する場合に払出開始コマンドを副制御手段に送信し、入賞に基づく払い出しを終了する際に払出終了コマンドを副制御手段に送信する。払出開始コマンド、払出終了コマンドに基づいて副制御手段は、遊技メダルの払出音の出力、バックランプ演出(BL演出とも称す)の実行などの入賞演出が実行可能となっている。なお払出開始コマンドは払い出す遊技メダルの枚数情報を含んで構成され、払出開始コマンド及び、払出終了コマンドは払い出しがない場合(ハズレ時、再遊技入賞時)にも送信される。ハズレ時、再遊技入賞時は払い出す遊技メダルの枚数情報を0枚として送信し、続いて払出終了コマンドを送信する。
<精算処理>
遊技が行われていない状態で精算スイッチが操作されると、賭け設定されているベット数や、クレジットの貯留数に対応する数の遊技メダルをホッパ44から遊技者に払い出す(精算)処理を実行する。精算処理が開始されると主制御手段は副制御手段に精算開始コマンドを送信し、精算処理が終了すると主制御手段は副制御手段に精算終了コマンドを送信する。副制御手段は精算開始コマンド、精算終了コマンドに基づいて、精算音の出力などの精算演出が実行可能となっている。
<副制御手段>
遊技の進行状況に応じて各種の演出が実行可能であり、役の抽選結果(内部抽せんの結果)に基づいて演出を実行したり、AT中は押し順ナビ演出を実行したり、投入演出、入賞演出、精算演出等を実行する。
<投入演出>
遊技メダルが投入されたり、ベットスイッチが操作された際に実行される演出であり、主制御手段から送信されたメダル投入コマンド、貯留投入コマンドに基づいて投入音を出力する。主制御手段では、貯留投入コマンドとして、賭け設定された枚数に応じて、貯留投入コマンド(1枚)、貯留投入コマンド(2枚)、貯留投入コマンド(3枚)の何れかが設定され、設定された貯留投入コマンドが副制御手段へ送信される。貯留投入コマンド(1枚)を受信した時は、1枚ベットされたことを示す投入音Aを1度出力し(例えばダという音を出力)、1枚ベットされたことを遊技者に報知する。貯留投入コマンド(3枚)を受信した時は、投入音Aを3度出力し、3枚ベットされたことを遊技者に報知する。メダル投入コマンドを受信したときは、投入された遊技メダルが賭け設定されたなら、投入音Aを1度出力し、貯留されたなら1枚貯留されたことを示す投入音Bを1度出力し(例えばヂという音を出力)、遊技者にベット又は貯留されたことを報知する。
なお、貯留投入コマンド(3枚)を受信した時に、投入音Aを3度出力せずに、3枚ベットされたことを示す投入音Cを出力してもよいし、賭け設定された場合と、貯留された場合とで同じ音(例えば全ての状態で投入音Aを出力)を出力してもよい。また、通常時(非AT中)とAT中とで異なる音(投入音D)を出力してもよい。
<入賞演出>
遊技メダルの払い出しが行われる際に実行される演出であり、払出開始コマンドと払出終了コマンドに基づいて実行され、遊技メダルが払い出されていることを示す払出音の出力及び、バックランプ演出が実行される。
<払出音の出力>
遊技メダルの払出処理の実行中に出力される遊技メダルの払出音は互いに異なる音である払出音Aと払出音Bとがある。払出音Aは通常時(非AT中)に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払出が行われる際に出力される払出音である。払出音BはAT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出しが行われる際に出力される払出音である。正解押し順で操作しなかった場合に、不正解図柄組合せが停止して不利な払い出しが行われる場合があるが、その場合には払出音の出力は行われない。払出音Aは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで特定の音(例えばヅという音)の出力を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第1特定時間(例えば1秒)の間特定の音の出力を繰り返して終了する払出音である。払出音Aは実際の払い出しが行われている期間(払出処理が行われる期間)より長い所定の払出音期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第1特定時間を加算した期間)に亘って音の出力を行うことで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、払出音の出力を払い出しが行われている期間より長い所定の払出音期間に亘って出力することで、払出音の出力が行われている期間は払い出しが行われているように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待できる結果、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。
払出音Bは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで所定の音(例えばデという音)の出力を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第2特定時間(例えば2秒)の間所定の音の出力を繰り返して終了する払出音である。すなわち、払出音Bは実際の払い出しが行われている期間より長い特定の払出音期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第2特定時間を加算した期間)に亘って音の出力を行っており、この特定の払出音期間は、払出音Aの所定の払出音期間よりも長い。このように、払出音Bは、払出音Aより長い期間に亘って払出音の出力を行うことで、より多くの遊技メダルが付与されているかのように認識させることができる。また、AT中に払出音Aと異なる払出音Bを出力することで通常とは異なる有利な状態であることを認識しやすくすることができる。
なお、払出終了コマンドを受信してから所定時間や特定時間経過まで払出音を出力したが、払出開始コマンドを受信したら、払出終了コマンドを契機にすることなく、払い出し開始から払い出し終了するまでにかかる時間(クレジットの加算と遊技メダルの払い出しで比べ長い方)に所定時間や特定時間を加えた時間だけ払出音の出力を行うようにしてもよい。また、通常時の払出音AとAT中の払出音Bとで払出音を異なるようにしたが、同じ払出音を出力するようにしてもよい。
<バックランプ演出>
バックランプ演出には、互いに異なるバックランプ演出Aとバックランプ演出Bとがある。バックランプ演出Aは通常時(非AT中)に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払出が行われる際に出力されるバックランプ演出である。バックランプ演出BはAT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出しが行われる際に実行されるバックランプ演出である。正解押し順で操作しなかった場合に、不正解図柄組合せが停止する場合があるが、その場合にはバックランプ演出は実行されない。バックランプ演出Aは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで特定のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第1特定時間(例えば1秒)に亘って特定のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。バックランプ演出Aは実際の払い出しが行われている期間より長い所定のバックランプ演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第1特定時間を加算した期間)に亘って実行することで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、バックランプ演出Aの実行(出力)を払い出しが行われている期間より長い所定の演出期間実行(出力)することで、バックランプ演出Aが実行されている期間は払い出しが行われているかのように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待でき、さらに、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。
バックランプ演出Bは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで所定のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第2特定時間(例えば2秒)に亘って所定のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。すなわち、バックランプ演出Bは実際の払い出しが行われている期間より長い特定のバックランプ演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第2特定時間を加算した期間)に亘って点灯、消灯を繰り返しており、この特定のバックランプ演出期間は、所定のバックランプ演出期間よりも長い。このように、バックランプ演出Bは、バックランプ演出Aより長い時間バックランプ演出を実行することで、より多くの遊技メダルが付与されているかのように認識させることができる。また、AT中にバックランプ演出Aと異なるバックランプ演出Bを実行することで通常とは異なる有利な状態であることを認識しやすくすることができる。
なお、払出終了コマンドを受信してから第1特定時間や第2特定時間経過までバックランプ演出を実行したが、払出開始コマンドを受信したら、払出終了コマンドを契機にすることなく、払い出し開始から払い出し終了するまでにかかる時間(クレジットの加算と遊技メダルの払い出しで比べ長い方)に第1特定時間や第2特定時間を加えた時間だけバックランプ演出を実行するようにしてもよい。また、通常時とAT中とでバックランプ演出を異なるようにしたが、同じバックランプ演出を実行するようにしてもよい。また、一定のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返すとしたが、バックランプ演出の開始から終了にかけて、一連の点灯、消灯パターンを定め出力するようにしてもよい。また、バックランプ演出Aの「所定のバックランプ演出期間」と、払出音Aの「所定の払出音期間」とはともに、実際の払い出しが行われている時間に第1特定時間を加えた期間であり、いずれも同一の期間となっているが、これらの「所定のバックランプ演出期間」及び「所定の払出音期間」とは互いに異なる期間であっても良い。これについては、バックランプ演出Bの「特定のバックランプ演出期間」と、払出音Bの「特定の払出音期間」との関係についても同様である。要するに、払出音A及びBの「所定の払出音期間」及び「特定の払出音期間」、バックランプ演出A及びBの「所定のバックランプ演出期間」及び「特定のバックランプ演出期間」はそれぞれ、実際の払い出しが行われている期間よりも長く、かつ、「所定の払出音期間」<「特定の払出音期間」、「所定のバックランプ演出期間」<「特定のバックランプ演出期間」という関係にあれば、これらの期間については適宜設定可能である。
<精算演出>
遊技メダルの精算が行われる際に実行される演出であり、精算開始コマンドと精算終了コマンドに基づいて実行され、遊技メダルが払い出されていることを示す精算音(精算演出)の出力と精算が終了した旨の音声の出力が行われる。精算音は精算開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで払出音と異なる音(例えばドという音)の出力を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第3特定期間(例えば5秒)で「精算が終了しましたと」など精算が終了した旨を示す音声の出力を行い終了する。すなわち、精算演出では実際の払い出しが行われている期間(精算処理が行われている期間)より長い所定の精算演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第3特定時間を加算した期間)に亘って音の出力を行っている。
以下図37~図41を参照しながら遊技の進行状況に応じて実行される各種演出を説明する。図37は払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合のタイムチャートであり、図38は払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合のタイムチャートであり、図39は払出処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合のタイムチャートであり、図40は精算処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合のタイムチャートであり、図41は精算処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合のタイムチャートである。なお、図37~図41では説明の便宜上ONとOFFを用いて記載しているが、対応する処理や演出の状況は括弧内に記載する。具体的には、払出処理/精算処理/BL演出/精算演出は、ONは実行している状態を示し、OFFは実施していない状態を示し、OFFからONとなると処理等を開始し、ONからOFFとなると終了することを意味する。払出音/投入音は、ONは出力している状態を示し、OFFは出力していない状態を示す。MAXベットランプ/メダル投入可ランプはONは点灯している状態を示し、OFFは消灯している状態を示す。MAXベットスイッチ操作/精算スイッチ操作は、ONが操作されたことを示し、OFFは操作されていないことを示す。メダル投入は、ONは投入された遊技メダルがメダルセレクタ34を通過したことを(メダルセレクタ34が遊技メダルを検知)示し、OFFは遊技メダルが投入されていないことを示す。
<払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合>
図37に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて払出音A(図では払出音と記す、以下同じ。)の出力及びバックランプ演出A(図ではBL演出と記す、以下同じ。)を開始する。時刻t1のタイミングにて主制御手段は払出処理を終了し、副制御手段に払出終了コマンドを送信する。副制御手段は、払出終了コマンドに基づいて入賞演出として払出音Aの出力、バックランプ演出AをT1期間(第1特定時間)の間継続させる。主制御手段は、時刻t1のタイミングにおいて払出処理が終了した後は、RT状態の更新等の処理(遊技終了チェック処理)を行い、ブロッカをONとすることで遊技メダルを投入可能な状態とする。主制御手段は、時刻t2のタイミングでは遊技メダルが投入可能な状態となったことに基づいてMAXベットランプを点灯させる。MAXベットランプはMAXベットスイッチの操作が行われなかったため、点灯している状態を継続している。時刻t5のタイミングでは、時刻t1のタイミングからT1期間が経過したため、副制御手段は、払出音Aの出力及び、バックランプ演出Aを終了させる。すなわち、時刻t0からt5までの期間が、所定の払出音期間及び所定の演出期間ともいえる。以上のように、時刻t1以降のタイミングでは払出音Aの出力やバックランプ演出Aを継続しつつ、MAXベットランプを点灯させるといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、払出音Aの出力を継続することで払い出しが行われたことを遊技者に認識させると共に、MAXベット操作により賭け設定が可能なことも適切に認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。
<払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合>
図38に示すとおり、時刻t2のタイミングまでは、払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合と同様であり、時刻t3のタイミングではMAXベットスイッチによる投入操作が行われる。MAXベットスイッチの操作が行われたことにより、主制御手段は、MAXベットランプの点灯を終了(消灯)し、副制御手段は、バックランプ演出Aを終了し、時刻t3から時刻t4のタイミングにかけて(T2期間の間で)投入演出として投入音A(図では投入音と記す、以下同じ。)を3度出力する。時刻t3移行のタイミングにおいて、払出音Aの出力を行いつつ、投入音Aの出力を行うといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、これにより、払い出しが行われたことを遊技者に認識させつつ、MAXベットスイッチが操作され、賭け設定が行われたことも認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。また、時刻t3のタイミングでは払出音Aの出力は継続するが、バックランプ演出Aを終了させることにより、払い出しが行われたことを音により遊技者に認識させつつ、視覚により賭け設定が行われたことを認識させることができる。なお、図38ではMAXベットスイッチによる投入操作で説明をしたが、1ベットスイッチによる投入操作、メダル投入を行っても同様に投入音を出力する。
<払出処理終了後に精算ボタンによる精算操作を行った場合>
図39に示すとおり、時刻t2のタイミングまでは、払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合と同様であり、時刻t3のタイミングではMAXベットスイッチの操作に替わって精算ボタンが操作される。時刻t3のタイミングにおいては、主制御手段は、精算ボタンが操作されたことに基づいて精算処理を開始し、MAXベットランプの点灯を終了(消灯)する。そして、副制御手段は、払出音Aの出力とバックランプ演出AをT1期間の経過を待たずに、時刻t3のタイミングにて終了する。その後、精算開始コマンドに基づいて精算演出として精算音の出力を開始する。時刻t6のタイミングにおいては、主制御手段は精算処理を終了し、副制御手段へ精算終了コマンドを送信する。副制御手段は、精算終了コマンドを受信すると精算音の出力に変えて精算が終了した旨の音声の出力をT3期間(第3特定時間)に亘り実行する。精算処理が開始された際に、払出音Aの出力と精算音の出力が同時行われると遊技者を混乱させてしまうため、精算処理が開始されたことにより、T1期間継続する予定であった払出音Aの出力とバックランプ演出Aを終了させることで、払出処理と異なる精算処理が行われていることを的確に遊技者に認識させることができる。
<精算処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合>
図40に示すとおり、時刻t8のタイミングにて主制御手段は精算処理を開始し、副制御手段は受信した精算開始コマンドに基づいて精算演出として精算音の出力を開始する。ここで、精算時にはバックランプ演出を実行(出力)しないようになっており、払い出し処理と精算処理を視覚的に異なる処理とすることができる。時刻t9のタイミングにて主制御手段は精算処理を終了し、副制御手段に精算終了コマンドを送信する。副制御手段は、精算終了コマンドを受信すると精算音の出力に変えて精算が終了した旨の音声の出力をT3期間に亘り実行する。主制御手段は、時刻t9のタイミングにおいて精算処理が終了した後は、ブロッカをONとすることで遊技メダルを投入可能な状態とする。主制御手段は、時刻t10のタイミングでは遊技メダルが投入可能な状態となったことに基づいてメダル投入可ランプを点灯させる。その後はメダル投入が行われなかったため、点灯している状態を継続している。時刻T13のタイミングでは、時刻t9のタイミングからT3期間が経過したため、副制御手段は、精算が終了した旨の音声の出力を終了させる。以上のように、時刻t10以降のタイミングでは精算演出が実行されているが、メダル投入が可能な状態となっている。
<精算処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合>
図41に示すとおり、時刻t10のタイミングまでは、精算処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合と同様であり、主制御手段は時刻t11のタイミングにおいては遊技メダルが投入され1枚の賭け設定が行われ、副制御手段へメダル投入コマンドが送信される。副制御手段はメダル投入コマンドを受信したことに基づいて投入演出として投入音Aの出力を1度出力し、時刻t11のタイミングから時刻t12のタイミングにかけて出力が行われる。時刻t11以降のタイミングにおいて、精算が終了した旨の音声の出力を行いつつ、投入音Aの出力を行うといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、これにより、精算処理が終了したことを遊技者に認識させつつ、メダル投入が行われ、賭け設定が行われたことも認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。なお、図37~図41については、払出音を払出音Aとし、BL演出をバックランプ演出Aとした例にて説明したが、これらの図37~図41において、払出音を払出音Bとし、BL演出をバックランプ演出Bとしてもよい(この場合、図37、38のT1期間は、第2特定時間と読み替えることは言うまでもない)。この場合であっても、上述と同様な作用効果を奏する。
<態様の変更>
払出処理や精算処理が行われている最中は終了するまでの期間、同じ音を繰り返し出力する構成を説明したが、上記したコマンドに加え、払い出しが行われる毎に主制御手段から副制御手段へ1枚払い出されたことを示すコマンドや、残りの払い出し枚数を識別できるコマンドを送信し、副制御手段では主制御手段から送信されたこれらのコマンドを受信したことに基づいて1枚払い出される毎に払出音や精算音を出力するようにしてもよい。
また、精算音は払出音と異なる音としたが、払出音と同じ音としてもよい。同じ音とすることで音データを少なくすることができ、データ容量の削減となる。同じ音とした場合は、バックランプ演出の有無により、払出処理と精算処理を区別することができ遊技者に、払出処理の直後に精算処理を行った場合でも、遊技者に適切に精算処理が行われていることを認識させることができる。
また、精算音はエラー音と同じ音としてもよい。この場合も音データを少なくすることができ、データ容量の削減となる。
また、AT中は払出音Bを出力するようにしたが、払出処理開始から払出音Bの出力に加え、「ゲット」や「よっしゃー」などといった押し順正解を示す音声を払出処理開始から払出処理が終了し第2特定時間(2秒)が経過するより短い時間で出力してもよい。押し順正解を示す音声を出力することで、ストップスイッチを正しく操作できたことを認識することができると共に、払出音の出力を押し順正解を示す音声より長い時間出力することで、遊技メダルも適切に払い出されたことを遊技者は認識することができる。
また、MAXベットランプの点灯、消灯を主制御手段で行うとしたが、主制御手段は、MAXベットスイッチが操作可能な状態か否かを副制御手段に送信することで、副制御手段において点灯、消灯を行うとしてもよい。
また、投入演出として、投入音の出力を行うと説明したが、投入音の出力に加えて表示装置32で投入を示す画像を表示したり、演出用のLEDランプを用いて投入された旨の報知を行ってもよい。
また、入賞演出として、払出音の出力とバックランプ演出を実行するとしたが、表示装置32で入賞したことを示す画像(例えば、GETと表示)を表示したり、演出用のLEDランプを用いて入賞した旨の報知を行ってもよい。その際、投入演出を実行する際に、入賞演出としての表示装置32の表示を終了したり、LEDランプでの報知を終了してもよいし、投入演出としての表示装置32の表示、LEDランプでの報知を実行しないとしてもよい。
また、精算演出として、精算音の出力と精算が終了した旨を示す音声の出力を行うとしたが、表示装置32で精算処理を行っていること示す画像(例えば、精算中と表示)を表示したり、演出用のLEDランプを用いて精算を行っている旨の報知を行ってもよい。その際、投入演出を実行する際に、精算演出としての、表示装置32の表示を終了したり、LEDランプでの報知を終了してもよいし、投入演出としての表示装置32の表示、LEDランプでの報知を実行しないとしてもよい。
また、押し順役において払出演出を実行するとしたが、他の小役(スイカ役、押し順不問のベル役やチェリー役など)においても払出演出を行うようにしてもよい。他の小役においては押し順役と異なる払出音の出力や、押し順役と異なるバックランプ演出を実行することで、押し順役と異なる役が入賞したことを容易に認識させることができる。
また、本実施形態の時刻や期間の長さは一例であり、種々変更が可能である。
<本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出の説明>
次に、本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出の関係について説明する。
以下に記載する本実施形態に適用可能な演出においては、払出処理の開始に伴う入賞演出や、リール停止後の演出をした際に、ホッパエンプティエラーが発生したとしても、その発生前に当該遊技の結果や演出の結果等を遊技者に認識させることを目的とする。
本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出に関連する構成に関して以下に説明する。
<主制御手段>
主制御手段が有する主な処理は本実施形態及び本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出の説明等に記載した通りであるが、本実施形態の記載では省略した処理の詳細について以下に説明する。
<入賞処理(払出処理)>
払出処理は、入賞判定処理により小役が入賞したと判定したときに、入賞した小役(停止表示した図柄組合せ)に応じて予め定められた遊技メダルを払い出す処理である。ここで遊技メダルを払い出すとは、クレジットの貯留が上限に達していなければクレジットに加算を行い、クレジットの貯留が上限に達している場合は、遊技メダルをホッパ44から払い出すことである。遊技メダルをホッパ44から払い出すために、主制御手段(主制御基板100)はホッパモータに駆動信号を入力(ON状態)することでホッパモータを駆動させ、回転盤を回転させることで遊技メダルを1枚ずつ排出させ、払出センサで遊技メダルを所定時間(通過開始から通過終了までの時間が3ms~200msの間)検出すると1枚の遊技メダルを払出したと判断する。また、主制御手段は、入賞に基づく払い出し(クレジットの加算であっても、ホッパ44からの払い出しであっても)を開始する場合に払出開始コマンドを副制御手段(副制御基板1000)に送信し、終了する際に払出終了コマンドを副制御手段に送信する。払出開始コマンドに基づいて副制御手段は、獲得数の表示、累積数の表示などの入賞演出が実行可能となっている。なお払出開始コマンドは払い出す遊技メダルの枚数情報を含んで構成され、払出開始コマンド及び、払出終了コマンドは払い出しがない場合(ハズレ時、再遊技入賞時)にも送信される。ハズレ時、再遊技入賞時は払い出す遊技メダルの枚数情報を0枚として送信し、続いて払出終了コマンドを送信する。
<ホッパ44に関するエラー>
ホッパ44に関するエラーとして、ホッパ滞留エラーとホッパエンプティエラーと異常検知エラーを検出可能である。ホッパ滞留エラーは遊技メダルが払い出される際にホッパ44の払出口に遊技メダルが詰まったと判断した場合のエラーであり、ホッパエンプティエラーはホッパ内の遊技メダルが空と判断した場合のエラーであり、異常検知エラーはホッパ44の払出センサに異常入力があったと判断した場合のエラーである。
主制御手段は、エラーを検出し、エラー報知を行う際に、副制御手段へエラーの種別情報を含んだエラー報知開始コマンドを送信し、エラーが解除されるとエラー復帰コマンドを送信する。副制御手段は、エラー報知開始コマンドに基づき、表示装置32に検出したエラーの種別に対応するエラー情報の表示(エラー画面)を行い、エラー復帰コマンドに基づきエラー画面表示を終了して、エラー発生前の表示へ復帰する。
また、主制御手段は異常検知エラーを検出したタイミングでエラーを検知したことを示すエラー検知コマンドを送信し、副制御手段は、エラー検知コマンドに基づき異常検知が発生したことを表示する。
<ホッパ滞留エラー>
遊技メダルをホッパ44から払い出す際に、ホッパモータに駆動信号を入力し、回転盤を回転させる遊技メダルの払出動作を行い、払出センサが一定時間(201ms)以上検出した状態を継続すると遊技メダルが詰まったと判断し、ホッパ滞留エラーが設定される。
<ホッパエンプティエラー>
遊技メダルをホッパ44から払い出す際に、ホッパモータに駆動信号を入力し、回転盤を回転させる遊技メダルの払出動作を行っても、一定時間(3.5秒)払出センサにより遊技メダルが検出されなかった場合は、ホッパ44内の遊技メダルが空と判断し、ホッパエンプティエラーが設定される。
<異常検知エラー>
遊技メダルを払出す状況でない場合に、払出センサが一定時間(3ms)以上検出すると払出センサに異常入力があったと判断し、異常検知エラーが設定される。エラー表示は遊技が行われていない状態(遊技メダルの投入待ちの状態、スタートレバーの受付待ちの状態)で行われる。
<副制御手段>
遊技の進行状況に応じて各種の演出が実行可能であり、役の抽選結果(内部抽せんの結果)に基づいて演出を実行したり、エラー報知を実行したり、AT中は押し順ナビ演出を実行したり、入賞演出、リザルト画面の表示、結果告知演出等を実行する。
<入賞演出>
遊技メダルの払い出しが行われる際に実行される演出であり、所定数の遊技メダルが払い出されることを示す獲得表示演出と、遊技者が獲得した遊技メダルが累積して所定数となることを示す累積表示演出とを含む。副制御手段が払出開始コマンドを受信したことに基づいて獲得表示演出と累積表示演出が実行される。
<獲得表示演出>
獲得表示演出はAT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出しが行われる際に実行される演出である。獲得表示演出の態様としては、払い出される遊技メダルを特定せずに「GET」と表示してもよいし、具体的に12枚の遊技メダルが払い出されることを特定できるように「12枚GET」と表示してもよい。AT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作しなかった結果、不正解図柄組合せが停止して不利な払い出し(1枚払い出しなど正解図柄組合せに比べ少ない遊技メダル数の払い出し)が行われる場合があるが、その場合には獲得表示演出は実行されない。
獲得表示演出は、払出開始コマンドを受信したときに開始し、実際の払い出しが行われている期間(払出処理が行われている期間)より短い所定の獲得表示演出期間(1秒)実行される。そのため、実際に遊技者に払い出される全ての遊技メダルが払出されていなくても実行される。これは全て払い出された後に獲得表示演出を実行すると、次遊技開始により演出がキャンセルされたり、次遊技の結果と混同してしまうことを防ぐためである。また、全ての遊技メダルが払い出されていなくても獲得表示演出を実行することで、事前に当該遊技の結果(払い出しを得ることを)を遊技者に認識させることもできる。
<累積表示演出>
累積表示演出はAT中に遊技者が獲得した遊技メダルの累積数(総遊技メダル数とも称す)が規定数毎(500枚、1000枚、1500枚、2000枚)に初めて超えた場合に実行される演出である。具体的には、1回のAT中にAT開始後から獲得枚数の累積数を計数し、遊技メダルの払出しにより累積数が500枚を超えると判断できる場合に累積表示演出が実行(開始)される。その後、累積数が500枚を下回り再度500枚を超えても累積表示演出は実行されない。累積表示演出の態様としては、規定数に応じて「500枚GET」等のように表示される。
累積表示演出は、払出開始コマンド受信し、累積数が当該払い出しにより規定数を超えると判断できる場合に開始され、実際の払い出しが行われている期間(払出処理が行われている期間)より短い所定の累積表示演出期間(1秒)実行される。獲得表示演出と同様、実際に遊技者に払い出された遊技メダルが規定数を超えていなくても実行される。これは実際に規定数を超えたタイミングで累積表示演出を実行すると、累積表示演出を実行するタイミングがばらつき、次遊技開始により演出がキャンセルされたり、次遊技の結果と混同してしまうことを防ぐためである。また、規定数を超えていなくても累積表示演出を実行することで、事前に当該遊技の結果(規定数を超えること)を遊技者に認識させることもできる。
なお、獲得表示演出と累積表示演出は1の遊技で両方の演出の実行条件を満たすことがあるが、本実施形態では、累積表示演出が実行可能な遊技では、原則的に獲得表示演出を実行せずに、累積表示演出のみ実行する。ただし、原則と異なり、獲得表示演出を実行する場合については後述する。
<リザルト画面の表示>
本実施形態で表示されるリザルト画面はATが終了する際に表示する画面であって、AT中に獲得した総遊技メダル数や、ATの実行期間を示すゲーム数等を表示する画面である。リザルト画面を表示する際には、注意喚起のための表示(のめり込み防止表示)も併せて表示される。ATの最終遊技が終了する際(全回胴停止コマンドを受信)に、リザルト画面の表示を開始し、次の遊技が開始されるまでリザルト画面の表示が継続される。なお、最終遊技でリザルト画面の表示中は獲得表示演出のみが実行可能となっており、最終遊技で何れかの規定数を超えた場合であっても累積表示演出は実行されない。例えば、押し順役に当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出しが行われ、規定数の500枚を超える場合において、最終遊技でなければ累積表示演出が実行されるが、最終遊技であればリザルト画面が表示されるため累積表示演出が実行されずに獲得表示演出が実行される。これは、リザルト画面において、AT中に獲得した総遊技メダル数が表示されるため、累積表示演出も実行してしまうと類似する情報が重ねて表示され遊技者が困惑してしまうためである。
<結果告知演出>
結果告知演出は、遊技者にとって有利な結果が得られたことを告知するための演出であって、連続演出の最終遊技に実行される演出である。具体的には、ボーナス当選や、ATの残りゲーム数等の上乗せの当選、上乗せの機会が高まる特化ゾーンの当選など遊技者にとって有利な結果が得られたか否かを遊技者に告知するための演出であって、一例として、バトル演出等での勝負の結果によって有利な結果が得られたか否か告知される。有利な結果が得られた場合は、成功や勝利を示す画像が表示され、有利な結果が得られなかった場合は失敗や敗北を示す画像が表示される。バトル演出では、レバー操作を契機に味方キャラと敵キャラが対峙する画面を表示し、全てのリールが停止した後(全回胴停止コマンドの受信により)に味方キャラと敵キャラの競い合いが行われ一定時間を経過した演出分岐タイミング以降に成功や勝利を示す画像か、失敗や敗北を示す画像が表示される。演出分岐タイミングは払出処理開始後2.7秒後のタイミングであり、結果告知演出が終了するのは成功や勝利を示す画像か、失敗や敗北を示す画像が表示されるタイミングであり、払出処理開始後3秒となっている。これにより、結果告知演出はホッパエンプティエラーが発生(検知)してエラー画面が表示される前に終了し、遊技者は有利な結果の有無をエラーの発生によらずに確認することができる。なお、全回胴停止コマンドと、払出開始コマンドは略同タイミングで送信されるため、上記の払出処理開始を全てのリールが停止した後と置き換えてもよい。
以下図42~図47を参照しながら遊技の進行状況に応じて実行される各種演出を説明する。図42は、正常に払い出しが行われた場合のタイムチャートであり、図43は、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)のタイムチャートであり、図44は、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)のタイムチャートであり、図45は、正常に払い出しが行われた場合の表示画面の一例であり、図46は、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)の表示画面の一例であり、図47は、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)の表示画面の一例である。
なお、図42~図44では説明の便宜上ONとOFFを用いて記載しているが、対応する処理や演出の状況は括弧内に記載する。具体的には、払出処理のONは実行している状態を示し、OFFは実施していない状態を示し、OFFからONとなると処理等を開始し、ONからOFFとなると終了することを意味する。払出のONは遊技メダルが1枚払い出されたことを示し、OFFは遊技メダルが払い出されていないことを示す。獲得表示演出、累積表示演出のONは演出を実行している(表示している)状態を示し、OFFは実行していない(表示していない)ことを示す。結果告知演出のONは実行している(演出が進行している)状態を示し、OFFは実行していない(演出が終了し、結果を告知する画面で表示が停止している)状態を示す。エラー(ホッパエンプティ)、エラー(ホッパ滞留)のONは、エラーが発生している(エラーを検知し、エラーを設定した)状態を示し、OFFはエラーが発生していない状態を示す。エラー表示のONは、エラーが発生したことに基づき、主制御手段によるエラーコードの表示や、副制御手段によりエラー画面が表示されている状態を示し、OFFはエラーコードの表示やエラー画面の表示が行われていない状態を示す。
図45~図47は獲得表示演出が実行される場合であり、累積表示演出が実行される場合は、図中の獲得表示演出で表示される「12枚GET」の表記が、累積表示演出で表示される「500枚GET」の表記となる。
先に説明した入賞演出、清算演出と投入演出とも組合せ可能であり、図37~図39の時刻t0、t1と、図42の時刻t0、t1は同じタイミングである。図37、図38の時刻t5は図42の時刻t1より遅いタイミング且つ、時刻t15より早いタイミングである。
<正常に払い出しが行われた場合>
図42に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて獲得表示演出又は累積表示演出を開始する。1秒後の時刻t14のタイミングにて副制御手段は獲得表示演出又は累積表示演出を終了する。その後時刻t1のタイミングにて主制御手段は払出処理を終了し、副制御手段に払出終了コマンドを送信する。払出処理に係る時間は正常に実行された(本例では12枚の遊技メダルを正常に払出す)場合は1.5秒程度となっており、払出処理の枚数や、払出処理がクレジットの加算のみなのか、ホッパからの遊技メダルの払い出しを含むのかにより若干必要な時間は変動する。獲得表示演出は払出処理が開始されるタイミングで開始され、払出処理が終了するよりも前のタイミングで終了する。これにより、遊技者は払出処理が完了する前に、遊技メダルを獲得することや獲得した遊技メダルの累積数が所定数を超えることを認識することができる。結果告知演出は、遊技の開始から実行されているため、払出処理を開始するタイミングではすでに実行中となっている。時刻t15のタイミングでは、結果告知演出は演出分岐タイミングとなり、このタイミング以降の表示が、成功や勝利を示す画像を表示する場合と、失敗や敗北を示す画像を表示する場合とで異なる。時刻t16のタイミングでは、実行していた結果告知演出が終了する。時刻t15は払出処理を開始してから2.7秒後のタイミングであり、時刻t16は払出処理を開始してから3秒後のタイミングとなっている。
<正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)>
図43に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて獲得表示演出又は累積表示演出を開始する。時刻t10のタイミング以降、払出処理が実行されるが、ホッパ44内の遊技メダルがないため、遊技メダルの払い出しが行われず、回転盤の回転が継続される。そして、時刻t17のタイミングで主制御手段は、ホッパ44内の遊技メダルが空と判断し、払出処理を終了し、ホッパエンプティエラーを設定する。ホッパエンプティエラーが発生したことに基づいて主制御手段は、エラーコードの表示を行い、副制御手段は、エラー画面の表示を行う。他の時刻t14、t15、t16のタイミングでは図42と同様に、時刻t14のタイミングでは、獲得表示演出又は累積表示演出を終了し、時刻t15のタイミングでは、演出分岐タイミングとなり、時刻t16のタイミングでは結果告知演出が終了する。獲得表示演出、累積表示演出を実行する期間や結果告知演出を終了するまでの期間は、払出処理が開始されホッパエンプティエラーが発生するまでの期間より短く設定されているため、ホッパエンプティエラーが発生し、エラー画面が表示される前に獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出の内容を確認することが可能となる。
なお、図43では、払出処理を開始してから1枚も払い出されずホッパエンプティエラーが発生する場合を示しており、複数枚の遊技メダルを払い出したあとにホッパエンプティエラーが発生する場合は、ホッパエンプティエラーが発生するタイミングは時刻t17より複数枚の遊技メダルを払い出す分遅いタイミングとなる。
<正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)>
図44に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて獲得表示演出又は累積表示演出を開始する。時刻t0のタイミング以降、払出処理が実行されるが、ホッパ44の排出口に遊技メダルが詰まっているため遊技メダルの払い出しが実行されていない。そして、時刻t18のタイミングでは払出処理開始からホッパ44の払出センサが201ms以上継続して検出したため、主制御手段は、遊技メダルが詰まったと判断し、払出処理を終了し、ホッパ滞留エラーを設定する。同じく時刻t18のタイミングでは、ホッパ滞留エラーが発生したことに基づいて主制御手段は、エラーコードの表示を行い、副制御手段は、実行していた獲得表示演出又は累積表示演出、同じく実行していた結果告知演出をキャンセルして(表示を終了して)、エラー画面の表示を行う。獲得表示演出又は、累積表示演出は払出処理開始タイミングから実行されるため、払出処理を開始してホッパ滞留エラーが発生する前に実行されているため、エラー画面が表示される前に、獲得表示演出、累積表示演出の内容を確認することが可能となる。
なお、図44では、払出処理を開始してから1枚も払い出されずホッパ滞留エラーが発生する場合を示しており、複数枚の遊技メダルを払い出したあとにホッパ滞留エラーが発生する場合は、ホッパ滞留エラーが発生するタイミングは時刻t18より複数枚の遊技メダルを払い出す分遅いタイミングとなり、獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出を実行する期間が長くなる。
獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出は、演出の実行自体をキャンセルして表示が行われないとしたが、演出自体は実行しつつ、エラー画面を演出に重ねて表示することで演出を視認できないようにしてもよい。この場合は、演出実行中にエラーが解除された場合には、解除されたタイミングから実行中の演出が視認可能となる。ただし、エラー解除にはリセットスイッチの操作が必要であり、リセットスイッチは筐体内にあるため、施錠装置を解錠し、フロントパネルPS2を開く必要がある。通常はエラーを解除する前に、払出処理開始から結果告知演出が終了するまでに要する3秒を超える時間を必要とするため、ホッパ滞留エラーが発生して最短時間でホッパ滞留エラーを解除したとしても獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出の実行中には復帰することはなく、全ての演出が終了した後の画面で復帰する。
<正常に払い出しが行われた場合の表示画面>
図45に、正常に払い出しが行われた場合の表示画面の一例を示す。図45は、ATが残り11ゲームで且つ、遊技メダルの総獲得枚数が230枚で実行された遊技であって、バトル演出(結果告知演出)が実行されている場面である。画面左上には残りゲーム数が表示され(残り11ゲームで実行された遊技であるので1減算されて10G(ゲーム)と表示されている。画面右上にはATで獲得した総遊技メダル数が230枚と表示されている。画面中央に対して左側に味方キャラ(丸型の頭で示されるキャラクタ)と右側に敵キャラ(星型の頭で示されるキャラクタ)が表示されている。
図45(a)は、バトル演出実行中に全リールが停止したタイミング(全回胴停止コマンド受信)の画面であって、このタイミング以降結果を告知するために演出が進行する。図45(b)は、図42の時刻t0のタイミングであって、払出処理が開始されたタイミングを示す画面である。遊技メダルが1枚払い出され総遊技メダル数が230枚から1枚加算され231枚となり、画面右側から獲得表示演出として12枚の遊技メダルが払い出されることを特定できるように「12枚GET」の表示が中央に向かって移動している。画面中央では、味方キャラと敵キャラの競い合いが開始されている。図45(c)は、遊技メダルが3枚払い出されたタイミングであって、画面中央に大きく獲得表示演出として12枚の遊技メダルが払い出されることを特定できるように「12枚GET」の表示が行われている。味方キャラと敵キャラの競い合いは継続して行われている。
同図(d)は、遊技メダルが8枚払い出されたタイミングであって、画面中央に大きく表示されていた「12枚GET」の表示が獲得表示演出の終了に向けて画面左側に向かって移動している。同図(e)は、図42の時刻t15のタイミングであって、遊技メダルの払い出しが終了し、演出分岐タイミングとなっている。遊技メダルの払い出しが終了しているため、総遊技メダル数は242枚と表示されている。画面中央では、味方キャラと敵キャラの競い合いは継続して行われている。同図(f)は、演出分岐タイミング後のタイミングであって、成功を示す画像を表示する過程が表示されている。味方キャラと敵キャラの競い合いから味方キャラが拡大表示されて、成功となることが認識できる状態となっている。同図(g)は、図42の時刻t16のタイミングであって、バトル演出が終了するタイミングとなっている。画面右下には「成功」と表示され、成功を示す演出であったことが明確に表示されている。同図(g)で表示されている画像は演出としては終了するが、次遊技が開始するまで継続して表示される。同図(h)は演出分岐タイミング後のタイミングであって、失敗を示す画像を表示する過程が表示されている。味方キャラと敵キャラの競い合いから敵キャラが拡大表示されて、失敗となることが認識できる状態となっている。同図(i)は、図42の時刻t16のタイミングであって、バトル演出が終了するタイミングとなっている。画面右下には「失敗」と表示され、失敗を示す演出であったことが明確に表示されている。同図(i)で表示されている画像は演出としては終了するが、次遊技が開始するまで継続して表示される。
<正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)の表示画面>
図46に、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)の表示画面の一例を示す。同図(a)~(i)までは、図45と獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出の流れは同じである。ただし、払出処理開始後に、遊技メダルの払い出しが行われていないため、画面右上の総遊技メダル数は230枚のまま更新されていない。同図(j)は、図43の時刻t17のタイミングであって、払出処理開始後に遊技メダルが3.5秒間検出されなかったため、主制御手段において、ホッパエンプティエラーが設定され、副制御手段において、ホッパエンプティエラーを示すエラー画面が表示されるタイミングである。ホッパエンプティエラーが発生する前に、成功を示す画像が表示されていても、失敗を示す画像が表示されていても同じ画像が表示される。
<正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)の表示画面>
図47に、正常に払出が行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)の表示画面の一例を示す。同図(a)~(c)までは、図45と獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出の流れは同じである。ただし、払出処理開始後に、遊技メダルの払出しが行われていないため、画面右上の総遊技メダル数は230枚のまま更新されていない。同図(k)は、図44の時刻t18のタイミングであって、主制御手段においてホッパ滞留エラーが設定され、副制御手段においてホッパ滞留エラーを示す画面が表示されるタイミングである。払出処理開始後にホッパ44の払出センサが201ms以上継続して検出すると、主制御手段は、遊技メダルが詰まったと判断し、ホッパ滞留エラーを設定する。主制御手段は、ホッパ滞留エラーを設定すると、ホッパ滞留エラーの発生を示すコマンドを副制御手段へ送信する。副制御手段は、ホッパ滞留エラーの発生を示すコマンドを受信すると、ホッパ滞留エラーを示す画面を表示装置32に表示する。
<態様の変更>
獲得表示演出及び、累積表示演出を行う期間は正常に払出処理が実行された際に掛かる期間(1.5秒)より短い期間(1秒)としたが、長い期間としてもよい。具体的には、1.5秒より長く、ホッパエンプティエラーを検出するまでの期間(3.5秒)より短い期間としてよい。払出処理が実行された際に掛かる期間より長くすることで、より遊技者に獲得表示演出及び、累積表示演出を視認させることができる。
また、獲得表示演出及び、累積表示演出は何れか一方のみ実行するとしたが、両方の演出を実行するための条件を満たしているときは、獲得表示演出を実行した後に、累積表示演出を実行してもよい。獲得表示演出は払出処理開始後1秒で終了し、その後1秒間、累積表示演出が実行されるため、ホッパエンプティエラーが発生したとしても、累積表示演出の内容を遊技者は認識することができる。
また、獲得表示演出はAT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出し(12枚払い出し)が行われる際に実行される演出としたが、押し順役でなく他の役が当選した際にも実行してもよい。具体的には、押し順に関わらず有利な払い出し(12枚払い出し)が実行される押し順不問役(所謂共有ベル)に当選し、押し順不問役に対応する図柄組合せ(正解図柄組合せ)が停止した際に実行してもよい。
獲得表示演出は有利な払い出し(12枚払い出し)が実行される際に、複数種類の態様を備えてよい。具体的には、「12枚GET」と表示される際の、色や、フォントを状態に応じて異ならせて良い。より具体的には、ATの上乗せに当選し易い状態か否かによって色やフォントを異ならせたり、連続演出が発生する前兆中や、上乗せ特化ゾーン移行する前兆中に色やフォントを異ならせる。獲得表示演出の態様を異ならせることで遊技者に遊技メダルを獲得することを知らせると共に、次遊技以降に有利な状況が発生するかもしれないと期待させることができる。また、「12枚GET」と表示される際の、色や、フォントを遊技機に設定されている設定値に応じて異ならせても良い。獲得表示演出が実行される毎に遊技機に設定されている設定値を推測するための情報を提供できる。
また、累積表示演出は規定数毎以外に、特定の設定値が設定されている場合のみ表示可能な態様を備えてもよい。具体的には、設定値「2」か「4」か「6」が設定されている際に、遊技メダルの累積数が初めて246枚を超える場合に、「246枚GET」と表示を行う。246枚を超える場合に、必ず表示してもよいし、表示を行うか抽選を行い当選した場合に表示してもよい。累積表示演出で表示される内容で設定示唆を行うことで、累積数を遊技者に報知するだけでなく、遊技機に設定されている設定値を推測するための情報も提供できる。設定値「6」が設定されている場合にのみ、遊技メダルの累積数が初めて666枚を超える場合に、「666枚GET」と表示してもよい。また、規定数毎の表示態様を色やフォント等が異なる複数種類備え、表示される表示態様によって遊技機に設定されている設定値や、状態を示唆するようにしてもよい。
獲得表示演出、累積表示演出はAT中に実行可能であり、リザルト画面表示中のみ遊技メダルの累積数が規定数を超えたとしても累積表示演出を実行せずに、獲得表示演出を実行するが、獲得表示演出、累積表示演出を実行しない状況を他に備えてもよい。具体的には、所謂疑似ボーナスといわれる状況では、獲得表示演出、累積表示演出を実行しなくてもよい。また、AT中に実行される疑似ボーナス中の状況では獲得表示演出は実行せず、累積表示演出のみ実行するとしてもよい。また、ATを開始する前の準備期間中や、AT開始画面や、AT中に実行される連続演出や、連続演出の前兆中などの状況では、獲得表示演出、累積表示演出を実行しなくてもよい。有利区間が終了する前に実行可能なエンディング状態では、獲得表示演出、累積表示演出を実行しなくてもよい。主制御手段で管理される遊技状態や、副制御手段で管理される演出の状態に応じて、実行する場合と、実行しない場合を備えることで、必要な情報を適切に遊技者に報知することができる。
累積表示演出は、AT中に遊技者が獲得している遊技メダルの累積数と、払出処理によって払い出される遊技メダル数に基づいて実行するか判断していたが、MYカウンタの値を用いて判断してもよい。具体的には、MYカウンタの値は、遊技終了チェック後と、レバー操作時に主制御手段から副制御手段へMYカウンタの値を示すコマンドを送信する。遊技終了チェック後のMYカウンタの値は払出処理後の値を示し、レバー操作時のMYカウンタの値は賭け数分減算した値を示す。レバー操作時のMYカウンタの値に遊技の結果として払出開始コマンドを受信したタイミングで払出開始コマンドに含まれる遊技メダルの枚数情報を加算し、加算した合計値が規定数を超えるか判断を行う。AT中の累積数としてMYカウンタの値に基づく値を表示すれば、遊技者は有利区間が終了するまでに獲得可能な遊技メダル数を把握することが可能となる。
結果告知演出は、連続演出の最終遊技で実行されるバトル演出としたが、連続演出でなく、1遊技で実行される演出としてもよい。また、味方キャラと敵キャラが競い合うようなバトル演出に限らず、くじ引きで一等を引くか否か、あみだくじで当りとなるか否かなど演出の結果と遊技者に有利な結果とを関連付けられる他の演出としてもよい。
結果告知演出は全回胴停止から時間経過により演出分岐タイミングを経て結果を表示するとしたが、演出ボタンの操作によって結果を表示するようにしてもよい。具体的には演出分岐タイミング(時刻t15のタイミング)において、演出スイッチを模したスイッチの画像(操作促進画像、操作促進演出とも称す)を表示し、遊技者が演出スイッチを操作することで、成功を示す画像か失敗を示す画像を表示する。演出分岐タイミングにおいて、操作促進画像を表示することで、ホッパエンプティエラーが発生してエラー画面が表示されてしまう状況であっても、エラー画面が表示されるより前に、操作促進画像が表示されることを認識することができる。
また、全てのリールが停止した後(全回胴停止後)に、演出のステージチェンジや、ATの残りゲーム数の上乗せ数を告知するためにPUSHボタン演出を実行してもよい。具体的には、全てのリールが停止した後であって、ホッパエンプティエラーが発生する前の時刻t17となる前に、演出スイッチを模したスイッチの画像を表示し、遊技者が操作することによって、演出のステージチェンジを行ったり、上乗せ数を告知する。ホッパエンプティエラーが発生する(エラー画面が表示される)前に演出スイッチを模したスイッチの画像が表示される(PUSHボタン演出が実行される)ことを認識できる。また、演出スイッチを模したスイッチの画像を表示する前に、演出スイッチを模したスイッチの画像の画像が表示されるか煽ってもよく、エラー画面が表示される前に、煽った結果、演出スイッチを模したスイッチの画像の画像が表示されることを認識することができる。
結果告知演出、PUSHボタン演出以外に、コメント演出等の、最終リールのストップスイッチの操作や全てのリールを停止したことを契機とする演出を実行してもよい。これらの演出もホッパエンプティエラーが発生する前の時刻t17となる前(一例として時刻t15のタイミングや、時刻t1のタイミングなど)に実行することで、演出の内容をホッパエンプティエラーが発生する前に認識することができる。
また、押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出し(12枚払い出し)が行われる際に実行される演出としたが、押し順役でなく他の役が当選した際にも実行してもよい。具体的には、押し順に関わらず有利な払い出し(12枚払い出し)が実行される押し順不問役(所謂共有ベル)に当選し、押し順不問役に対応する図柄組合せ(正解図柄組合せ)が停止した際に実行してもよい。
また、上記実施形態で記載した時間や期間の長さは一例であり、適時変更可能である。
次に、タイマ割込み処理を実行するための各種設定について説明する。
図5の遊技機の動作に関する初期設定において、割込みモードのセットを行う。この割込みモードのセットとは、タイマ割込み処理を実行可能とするための各種設定(主制御内蔵レジスタの設定)を行うことである。
そこでまず始めに、タイマ割込み処理を実行可能とするための主要な主制御内蔵レジスタについて説明を行う。
<PTCプリスケーラ設定レジスタ>
PTCプリスケーラ設定レジスタは、主制御内蔵レジスタの1つであり、主制御チップのタイマ回路の動作設定を司るレジスタである。
PTCプリスケーラ設定レジスタに値を設定することにより、後述する8ビットカウンタPTCへ供給するクロックを設定することができる。具体的には、システムクロック(SCK)を「何」分周したものを8ビットカウンタPTCへ供給するかを設定することができる。例えば、システムクロックが16MHZである場合において、「143」をPTCプリスケーラ設定レジスタに設定した場合には、16MHz/143=約111.8881KHZが8ビットカウンタPTCのクロック源となる。
なお、PTCプリスケーラ設定レジスタの初期値(電源がオフからオンとなったときの値)は「250」である。
<PTCカウンタ設定レジスタ>
PTCカウンタ設定レジスタは、主制御内蔵レジスタの1つであり、主制御チップのタイマ回路の動作設定を司るレジスタである。
PTCカウンタ設定レジスタに値を設定することにより、8ビットカウンタPTCのカウント値を設定することができる。具体的には、PTCプリスケーラ設定レジスタからのクロック数が、何回入力された場合に、タイマ割込み処理を実行するかを設定することができる。例えば、システムクロックが16MHzであり、PTCプリスケーラ設定レジスタに「143」を設定し、PTCカウンタ設定レジスタに「125」を設定した場合には、約111.8881KHzのクロック(1周期が約8.9375μsのクロック)が125回入力された場合(8ビットカウンタPTCがタイムアウトした場合)に、割込みフラグがセットされ、後述する割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶される。そして、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されているときには、割込み待ちモニタレジスタからCPUに対して割込み要求通知信号が出力可能となり、割込み許可状態であるとき(後述するIFF1レジスタが「1」であるとき)タイマ割込みが実行可能となる。
換言すると、システムクロックが16MHzであり、PTCプリスケーラ設定レジスタに「143」を設定し、PTCカウンタ設定レジスタに「125」を設定した場合は、1/16MHz×143×125=約1.117ms(ミリ秒)の周期でタイマ割込み処理が実行可能となる。
また、8ビットカウンタPTCの値は、PTCカウンタ設定レジスタに値を設定した後からPTCプリスケーラ設定レジスタからのクロックに基づいて更新(例えば、1ずつ減算)が開始される。
なお、8ビットカウンタPTCの初期値(電源がオフからオンとなったときの値)は「0」である。
<割込み待ちモニタレジスタ>
割込み待ちモニタレジスタは、主制御内蔵レジスタの1つである。
割込み待ちモニタレジスタは、1バイト(8ビット)の記憶領域であり、そのうち、8ビットカウンタPTCがタイムアウトし、主制御チップのタイマ回路から出力された割込み要求信号を受信した場合には、割込み待ちモニタレジスタの所定ビット(例えば、1ビット目)が「1」となる。このように、割込み待ちモニタレジスタの所定ビットが「1」となることを、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶する等と称し、割込み待ちモニタレジスタの所定ビットを「0」とすることを、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報をクリアする等と称する。
割込み待ちモニタレジスタは、割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶すると、CPUに対して割込み要求通知信号を出力することが可能となる。換言すると、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶している状況では、CPUに対して割込み要求通知信号が出力可能となり、割込み許可状態であるとき(後述するIFF1レジスタが「1」であるとき)タイマ割込みが実行可能となる。そして、割込み要求通知信号に応じたタイマ割込み処理を実行する際(タイマ割込み処理を実行する前、タイマ割込み処理を実行すると同時、タイマ割込み処理を実行した後の何れでも良い)には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報をクリアする。
一方、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶している状況であっても、割込み禁止状態であるとき(後述するIFF1レジスタが「0」であるとき)は、CPUに対して割込み要求通知信号を出力するが、タイマ割込み処理は実行しないように構成されている。このように、割込み禁止状態(後述するIFF1レジスタが「0」)であったためタイマ割込み処理が実行できなかった場合には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報は保持する(クリアされない)。また、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶しているときは、CPUに対して割込み要求通知信号を出力し続ける。割込み禁止状態(後述するIFF1レジスタが「0」)であったためタイマ割込み処理が実行できなかった場合には、割込み許可状態(後述するIFF1レジスタが「1」)となり、割込み要求通知信号に応じたタイマ割込み処理を実行する際(タイマ割込み処理を実行する直前、タイマ割込み処理を実行すると同時、タイマ割込み処理を実行した直後の何れでも良い)に、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報をクリアする。
なお、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている情報の初期値(電源がオフからオンとなったときの値)は「0」である(割込み待ちモニタレジスタには割込み要求信号の発生があったことを示す情報は記憶されていない状況である)。
次に、割込み禁止状態、割込み許可状態を管理する割込みレジスタについて説明を行う。
<割込みレジスタ>
割込みレジスタは、主制御チップ(例えば主制御CPU)が有するレジスタである。
割込みレジスタによって、割込みに関する状態(割込み状態とも称す)である「割込み禁止状態(割込み禁止区間、割込み禁止期間とも称す)」と「割込み許可状態(割込み許可区間、割込み許可期間とも称す)」を管理する。具体的には、割込みレジスタとして、IFF1レジスタとIFF2レジスタを有し、IFF1レジスタの値によって、割込み禁止状態、割込み許可状態を管理する。そのため、IFF2レジスタに関する説明は省略する。また、特段言及しない場合には、割込みレジスタとは、IFF1レジスタを指すこととする。
IFF1レジスタが「0」のときは、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶され、CPUに対して割込み要求通知信号が出力された場合にはタイマ割込み処理を実行可能である。
IFF1レジスタが「1」のときは、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶され、CPUに対して割込み要求通知信号が出力された場合であってもタイマ割込み処理を実行しない。
換言すると、割込み禁止状態のときとはIFF1レジスタが「0」であることを指し、割込み許可状態のときとはIFF1レジスタが「1」であることを指す。
IFF1レジスタは、割込みを禁止する命令(例えば、「DI」命令)を実行した場合には「0」となる。
IFF1レジスタは、割込みを許可する命令(例えば、「EI」命令)を実行した場合には「1」となる。
IFF1レジスタは、タイマ割込み処理を実行する際(タイマ割込み処理を実行する直前、タイマ割込み処理を実行すると同時、タイマ割込み処理を実行した直後の何れでも良い)には「0」となる。
つまり、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態とは、割込みを禁止する命令の実行から割込みを許可する命令の実行までの状態を指し、タイマ割込み処理の実行にともなう割込み禁止状態とは、タイマ割込み処理を実行から割込みを許可する命令の実行までの状態を指す。
なお、IFF1レジスタの初期値(電源がオフからオンとなったときの値)は「0」である。そのため、電源がオンとなった後から割込みを許可する命令の実行までの状態も割込み禁止状態であると言える。
一方、割込み許可状態とは、割込み禁止状態ではない状態のことを指す。
それでは、説明を図5の遊技機の動作に関する初期設定における、割込みモードのセットに戻す。割込みモードのセットでは、PTCプリスケーラ設定レジスタに値を記憶(セット)する。例えば、PTCプリスケーラ設定レジスタに「143」を記憶する。次に、PTCカウンタ設定レジスタに値を記憶(セット)する。例えば、PTCカウンタ設定レジスタに「125」を記憶する。
このように、割込みモードのセットにおいて、PTCカウンタ設定レジスタに「125」を記憶した後から、8ビットカウンタPTCの値は、「125」→「124」→・・・→「2」→「1」→「125」→「124」→・・・のように、「125」~「1」を循環して更新するように構成されている。なお、図5の遊技機の動作に関する初期設定における割込みモードのセット後は、他のプログラム(処理・命令)を実行しているときであっても8ビットカウンタPTCの値は、更新され続けるように構成されている。また、8ビットカウンタPTCの値が、「1」→「125」になるタイミングを8ビットカウンタPTCの値がタイムアウトした(する)と称することとする。
割込みモードのセットを実行した後、実際にタイマ割込み処理が実行され得るのは、割込みを許可する命令がなされた後である。ここで、割込みを許可する命令は、RAMチェック処理によって全RAMのチェックサムが正常か否かを判定した後(図5の電源断復帰データ正常又は復帰可能状態の後)が好ましい。例えば、割込みを許可する命令を図8の「割込み処理を起動」で実行することや、図10の「保存された設定値表示データを設定値表示LEDに点灯」で実行すること等が考えられる。
このように、RAMチェック処理(電源断前のRAMと電源復帰後のRAMが同じか否かの判定)前から8ビットカウンタの更新を開始するように構成した場合には、RAMチェック処理後に8ビットカウンタの更新を開始する場合と比べて早期に8ビットカウンタをタイムアウトさせることができる(割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶できる)ので、RAM異常判定後に実行される割込みを許可する命令を行った際に遅滞なくタイマ割込み処理を実行することができる。
なお、本実施形態では、割込みモードのセットにおいて、PTCプリスケーラ設定レジスタに「143」を記憶したが、PTCプリスケーラ設定レジスタに値を記憶する処理を実行しなくても良い。具体的には、PTCプリスケーラ設定レジスタの初期値が「250」であること(初期値が「0」でないこと)を利用して割込み周期を設定することも可能である。
例えば、システムクロックを16MHzで構成した場合、PTCプリスケーラ設定レジスタの初期値が「250」であるため、PTCカウンタ設定レジスタに任意の値を記憶することによって、タイマ割込み処理の周期を適宜決定することができる。以下に、PTCカウンタ設定レジスタに記憶する値に応じたタイマ割込み処理の周期について例示する。
ア)PTCカウンタ設定レジスタに「0」を記憶した場合は、タイマ割込み処理の周期を4ms(ミリ秒)に設定することができる。
イ)PTCカウンタ設定レジスタに「128」を記憶した場合は、タイマ割込み処理の周期を2ms(ミリ秒)に設定することができる。
ウ)PTCカウンタ設定レジスタに「64」を記憶した場合は、タイマ割込み処理の周期を1ms(ミリ秒)に設定することができる。
このように、PTCプリスケーラ設定レジスタに値を記憶する処理をしない場合であっても、PTCカウンタ設定レジスタに値を記憶する処理を実行することによって、8ビットカウンタPTCの値の更新を開始することができる。換言すると、PTCプリスケーラ設定レジスタに初期値とは異なる値を記憶したい場合には、PTCカウンタ設定レジスタに値を記憶する処理よりも前にPTCプリスケーラ設定レジスタに値を記憶することが好ましい。例えば、PTCカウンタ設定レジスタに値を記憶した後にPTCプリスケーラ設定レジスタに初期値とは異なる値を記憶してしまった場合には、最初は、PTCプリスケーラ設定レジスタの初期値(250)に応じた周波数に基づいて8ビットカウンタPTCの値の更新し、その後、PTCプリスケーラ設定レジスタに記憶した初期値とは異なる値を記憶した場合には、PTCプリスケーラ設定レジスタに記憶した初期値とは異なる値に応じた周波数に基づいて8ビットカウンタPTCの値の更新がなされることとなる。このような場合には、8ビットカウンタPTCの値の更新周期が一定でなくなるため、主制御チップの故障につながる。そのため、PTCプリスケーラ設定レジスタに値を記憶する処理を実行する場合には、PTCカウンタ設定レジスタに値を記憶する処理よりも前にPTCプリスケーラ設定レジスタに値を記憶することにより、主制御チップの故障を抑制することができる。
次に図48を用いて、割込み許可状態及び割込み禁止状態と、IFF1レジスタの関係について、簡単なプログラム例を用いて説明する。
図48の(A)は、遊技進行メイン処理のプログラムを表している。「DI」命令は、マスカブル割込み処理(例えば、タイマ割込み処理)を禁止するための命令(割込みを禁止する命令と称す)である。また、「EI」命令は、マスカブル割込み処理(例えば、タイマ割込み処理)を許可するための命令(割込みを許可する命令と称す)である。
また、「AAAA」、「BBBB」、「CCCC」は、任意の命令(プログラム)である。
図48の(A)において、「DI」命令が実行されると、IFF1レジスタが「0」となり割込み禁止状態となる。
その後の、「AAAA」、「BBBB」、「・・」の命令を実行しているときには、IFF1レジスタが「0」のままとなっている。
その後、「EI」命令が実行されると、IFF1レジスタが「1」となり、割込み許可状態となる。
つまり、「DI」命令から「EI」命令までの期間が、割込み禁止状態となる。
しかしながら、タイマ割込み処理が実行可能となるのは、「EI」命令が実行された直後ではなく、「EI」命令を基準として1つ先の命令である「CCCC」命令を実行した後となるように構成されている。
例えば、「DI」命令から「EI」命令までの期間の所定のタイミングにて、8ビットカウンタPTCがタイムアウトし、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶した場合には、「CCCC」命令を実行した後にタイマ割込み処理が実行可能となるように構成されている。なお、「DI」命令から「EI」命令までの期間の所定のタイミングにて、8ビットカウンタPTCがタイムアウトし、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶した場合(すぐに割込み処理が開始されない場合)であっても、8ビットカウンタのカウンタ値は継続して更新を行っている。
このように構成することにより、割込みを許可する命令「EI」が実行されても、次の命令(この例では「CCCC」)を実行するまでは、割込み処理を実行しないようにすることによって、割込みを許可する命令「EI」後の命令を確実に実行することができる。具体的には、割込みを許可する命令「EI」後の命令として、「RET」命令等の復帰命令(戻り番地のプログラムを実行するための命令)を使うことがあり、割込みを許可する命令があったとしても、次の命令を実行するまでは、タイマ割込み処理を実行しないようにすることによって、割込みを許可する命令「EI」後の命令を確実に実行することができる。
なお、遊技進行メイン処理において、割込みを禁止する命令と割込みを許可する命令を設ける例としては、
ア)主制御手段から副制御手段に対しコマンドを送信する際において、割込みを禁止する命令を行った後に、コマンドをRAMの記憶領域に書き込む処理等を実行した後に割込みを許可する命令を実行する場合
イ)ブロッカをON(メダル受付け許可状態)にする際において、割込みを禁止する命令を行った後に、ブロッカをONにするための情報をRAMの記憶領域に書き込む処理とメダル投入可ランプを点灯させるための情報をRAMの記憶領域に書き込む処理等を実行した後に割込みを許可する命令を実行する場合
ウ)ブロッカをOFF(メダル受付け拒否状態)にする際において、割込みを禁止する命令を行った後に、ブロッカをOFFにするための情報をRAMの記憶領域に書き込む処理とメダル投入可ランプを消灯させるための情報をRAMの記憶領域に書き込む処理等を実行した後に割込みを許可する命令を実行する場合
等が挙げられる。
なお、割込みを禁止する命令と割込みを許可する命令を設ける場合は、上述したア)乃至ウ)に限られるものでなく、適宜、割込みを禁止する命令と割込みを許可する命令を設けて良い。
このような遊技進行メイン処理における割込み禁止状態は、例えば、複数の命令(命令A、命令B、・・・、命令Z)によって構成される処理を実行している間に、タイマ割込み処理の実行により、RAMのデータが変更されてしまうことやRAMのデータに基づいた不具合を伴う処理の実行を防止するために設けられている。
なお、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態は、割込みを禁止する命令(例えば、DI命令)により割込み禁止状態となり、割込みを許可する命令(例えば、EI命令)により割込み許可状態とするようにしたが、上記のDI命令に限らず他の命令によって割込みを禁止し得るようにしても良いし、上記のEI命令に限らず他の命令によって割込みを許可し得るようにしても良い。
図48の(B)は、割込み処理のプログラムを表している。図48(A)と同様に、「EI」命令は、マスカブル割込み処理(例えば、タイマ割込み処理)を許可するための命令(割込みを許可する命令と称す)であり、「AAAA」、「BBBB」、「CCCC」、「・・」は、任意の命令(プログラム)である。なお、「RETI」命令とは、タイマ割込み処理を終了する際の命令(復帰命令)であり、例えば図7の「RETURN」に相当する。
タイマ割込み処理を実行する際(実行する際とは、実行する前(「前」には「直前」を含む)、実行するのと同時、実行する後(「後」には「直後」を含む)の何れであっても良い)に、IFF1レジスタが「0」となる。これにより、タイマ割込み処理中に、次のタイマ割込み処理を実行することがないようにすることができる。なお、タイマ割込み処理を開始する際には、「DI」命令は不要である。
また、タイマ割込み処理を終了する際には、割込み禁止状態から割込み許可状態にするため、割込み処理の直前、すなわち「RETI」命令の直前に「EI」命令を実行する。この「EI」命令により、IFF1レジスタが「1」となる。なお、当該「EI」命令は、図7の「割込み許可フラグをONに保存」に相当する。
そして、「EI」命令の後の「RETI」命令においても、IFF1レジスタが「1」となっている。
つまり、タイマ割込み処理の開始から「EI」命令までの期間が、割込み禁止状態となる。
しかしながら、タイマ割込み処理が実行可能となるのは、「EI」命令が実行された直後ではなく、「EI」命令を基準として1つ先の命令である「RETI」命令を実行した後となるように構成されている。
例えば、タイマ割込み処理の開始から「EI」命令までの期間の所定のタイミングにて、8ビットカウンタPTCがタイムアウトし、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶した場合には、「RETI」命令を実行した後にタイマ割込み処理が実行可能となるように構成されている。なお、タイマ割込み処理の開始から「EI」命令までの期間の所定のタイミングにて、8ビットカウンタPTCがタイムアウトし、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶した場合(すぐに割込み処理が開始されない場合)であっても、8ビットカウンタのカウンタ値は継続して更新を行っている。
このように、「RETI」命令後において、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶している場合にはタイマ割込み処理が実行可能となり、「RETI」命令後において、割込み待ちモニタレジスタが割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶していない場合には遊技進行メイン処理が実行可能となるように構成されている。よって、割込みを許可する命令「EI」が実行されても、次の命令である「RETI」を実行するまでは、割込み処理を実行しないようにすることによって、タイマ割込み処理中に次のタイマ割込み処理が実行されることを防止することができる。
次に図49の(1)を用いて、遊技進行メイン処理において割込み禁止状態がない場合におけるタイマ割込み処理と8ビットカウンタPTCの関係について説明を行う。
PTCカウンタ設定レジスタに値として「m(mは数値)」を記憶したときは、8ビットカウンタPTCに「m」が記憶され、その後、更新周期が到来すると、「m-1」、・・・、「2」、「1」、「m」、「m-1」、「m-2」、・・・、のように8ビットカウンタPTCの値を1ずつ更新する。このように、8ビットカウンタPTCの値は「m」~「1」の間を循環する。
t1のタイミングで、8ビットカウンタPTCの値が「1」から「m」になる。つまり、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときに、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶される。
その後、8ビットカウンタPTCがタイムアウトしたことに基づいて(割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることに基づいて)タイマ割込み処理を実行することができる。これは、IFF1レジスタが「1」であるためである。なお、タイマ割込み処理を実行する際(実行する際とは、実行する前(「前」には「直前」を含む)、実行するのと同時、実行する後(「後」には「直後」を含む)の何れであっても良い)には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報がクリアされる。なお、先述した通り、タイマ割込み処理を実行している間は、IFF1レジスタは「0」(割込み禁止状態)となる。
t2のタイミングで、タイマ割込み処理を終了する。具体的には、タイマ割込み処理内の割込みを許可する命令の実行によって、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となり、次の命令である復帰命令(RETI命令)によってタイマ割込み処理を終了する。
また、8ビットカウンタPTCの値は、タイマ割込み処理を実行している間であっても、8ビットカウンタPTCの更新周期が到来した場合には更新可能に構成されている。このように構成することによって、タイマ割込み処理に要した時間にかかわらず、8ビットカウンタPTCを更新するため、一定の周期でタイマ割込み処理を実行することができる。
次に図49の(2)を用いて、遊技進行メイン処理において割込み禁止状態がある場合におけるタイマ割込み処理と8ビットカウンタPTCの関係について説明を行う。
t1のタイミングで、遊技進行メイン処理において割込みを禁止する命令がなされ、IFF1レジスタが「1」(割込み許可状態)から「0」(割込み禁止状態)となる。
t2のタイミングで、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときに、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶される。しかしながら、遊技進行メイン処理は割込み禁止状態であるため、タイマ割込み処理を実行することができない。そのため、割込み待ちモニタレジスタには、割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶している状況が継続する。また、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときが割込み禁止状態であっても、その後も、8ビットカウンタは継続して更新する。
t3のタイミングで、遊技進行メイン処理において割込みを許可する命令がなされ、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となる。
なお、t3のタイミングにおいて、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることから、遊技進行メイン処理の割込みを許可する命令を基準として遊技進行メイン処理の命令を1命令実行した後に、タイマ割込み処理を実行可能となる。なお、タイマ割込み処理を実行する際(実行する際とは、実行する前(「前」には「直前」を含む)、実行するのと同時、実行する後(「後」には「直後」を含む)の何れであっても良い)には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報がクリアされる。なお、先述した通り、タイマ割込み処理を実行している間は、IFF1レジスタは「0」(割込み禁止状態)となる。
t4のタイミングで、タイマ割込み処理を終了する。具体的には、タイマ割込み処理内の割込みを許可する命令の実行によって、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となり、次の命令である復帰命令(RETI命令)によってタイマ割込み処理を終了する。
図49(1)と同様に、8ビットカウンタPTCの値は、タイマ割込み処理を実行している間であっても、8ビットカウンタPTCの更新周期が到来した場合には更新可能に構成されている。このように構成することによって、タイマ割込み処理に要した時間にかかわらず、8ビットカウンタPTCを更新するため、一定の周期でタイマ割込み処理を実行することができる。
また、8ビットカウンタPTCの値は、遊技進行メイン処理が割込み禁止状態であっても、8ビットカウンタPTCの更新周期が到来した場合には更新可能に構成されている。このように構成することによって、遊技進行メイン処理が割込み禁止状態であっても、8ビットカウンタPTCを更新するため、一定の周期でタイマ割込み処理を実行することができる。
次に図50の<タイマ割込み処理の実行タイミングを示す例(1)>を用いて、遊技進行メイン処理において割込み禁止状態であるときに8ビットカウンタPTCがタイムアウトした際の割込み周期について説明を行う。なお、タイマ割込み処理の正常の周期(8ビットカウンタPTCがタイムアウトしてから、次に8ビットカウンタPTCがタイムアウトまでの期間)を「T」とする。なお、PTCカウンタ設定レジスタに値を記憶してから「T」に係る計測(8ビットカウンタPTCの更新)が開始される。
t1のタイミングで、遊技進行メイン処理において割込みを禁止する命令がなされ、IFF1レジスタが「1」(割込み許可状態)から「0」(割込み禁止状態)となる。
t2のタイミングで、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときに、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶される。しかしながら、遊技進行メイン処理は割込み禁止状態であるため、タイマ割込み処理を実行することができない。そのため、割込み待ちモニタレジスタには、割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶している状況が継続する。また、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときが割込み禁止状態であっても、その後も、8ビットカウンタは継続して更新する。
t3のタイミングで、遊技進行メイン処理において割込みを許可する命令がなされ、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となる。
なお、t3のタイミングにおいて、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることから、遊技進行メイン処理の割込みを許可する命令を基準として遊技進行メイン処理の命令を1命令実行した後に、タイマ割込み処理を実行可能となる。なお、タイマ割込み処理を実行する際(実行する際とは、実行する前(「前」には「直前」を含む)、実行するのと同時、実行する後(「後」には「直後」を含む)の何れであっても良い)には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報がクリアされる。なお、先述した通り、タイマ割込み処理を実行している間は、IFF1レジスタは「0」(割込み禁止状態)となる。
t4のタイミングで、タイマ割込み処理を終了する。具体的には、タイマ割込み処理内の割込みを許可する命令の実行によって、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となり、次の命令である復帰命令(RETI命令)によってタイマ割込み処理を終了する。
t5のタイミングで、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときに、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶される。
その後、8ビットカウンタPTCがタイムアウトしたことに基づいて(割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることに基づいて)タイマ割込み処理を実行することができる。これは、IFF1レジスタが「1」であるためである。なお、タイマ割込み処理を実行する際(実行する際とは、実行する前(「前」には「直前」を含む)、実行するのと同時、実行する後(「後」には「直後」を含む)の何れであっても良い)には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報がクリアされる。なお、先述した通り、タイマ割込み処理を実行している間は、IFF1レジスタは「0」(割込み禁止状態)となる。
t6のタイミングで、タイマ割込み処理を終了する。具体的には、タイマ割込み処理内の割込みを許可する命令の実行によって、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となり、次の命令である復帰命令(RETI命令)によってタイマ割込み処理を終了する。
t7のタイミングで、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときに、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶される。
その後、8ビットカウンタPTCがタイムアウトしたことに基づいて(割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることに基づいて)タイマ割込み処理を実行することができる。これは、IFF1レジスタが「1」であるためである。なお、タイマ割込み処理を実行する際(実行する際とは、実行する前(「前」には「直前」を含む)、実行するのと同時、実行する後(「後」には「直後」を含む)の何れであっても良い)には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報がクリアされる。なお、先述した通り、タイマ割込み処理を実行している間は、IFF1レジスタは「0」(割込み禁止状態)となる。
t8のタイミングで、タイマ割込み処理を終了する。具体的には、タイマ割込み処理内の割込みを許可する命令の実行によって、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となり、次の命令である復帰命令(RETI命令)によってタイマ割込み処理を終了する。
ここで、t2のタイミングからt5のタイミングまでの期間はTとなる。同様に、t5のタイミングからt7のタイミングまでの期間はTとなる。 例えば、t2のタイミングを「n×T(「n」は、自然数)」としたとき、t5のタイミングは、「(n+1)×T」として表すことができる。また、t7のタイミングは、「(n+2)×T」として表すことができる。
また、t3のタイミングは、「「n×T」の後であって「(n+1)×T」の前の特定タイミング」として表すことができる。
まず始めに、t3のタイミングで実行されるタイマ割込み処理について着目する。t3のタイミングで実行されるタイマ割込み処理は、本来であれば、タイマ割込み処理の実行周期であるt2で実行されるはずだった。換言すると、t2のタイミングが遊技進行メイン処理における割込み禁止状態でなければ、t2のタイミングでタイマ割込み処理が実行されるはずであった。つまり、t2のタイミングが遊技進行メイン処理における割込み禁止状態であったため、その後、割込み許可状態となったt3のタイミングで、タイマ割込み処理を実行した。
次に、t5のタイミングで実行されるタイマ割込み処理について着目する。t5のタイミングで実行されるタイマ割込み処理は、t3のタイミングから「T」を経過する前に実行している。換言すると、t3のタイミングから割込み周期である「T」の計測を開始してはいない。t5のタイミングで実行されるタイマ割込み処理は、t2のタイミングからTが経過したときにタイマ割込み処理が実行されるように構成されている。つまり、タイマ割込み処理が実行されなくてもカウントを更新し続けている8ビットカウンタPTCがタイムアウトしたことに基づいて(割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることに基づいて)実行されるように構成されている。
このように、t2のタイミングを「n×T」とし、t3のタイミングを「「n×T」の後であって「(n+1)×T」よりも前の特定タイミング」とし、t4のタイミングを「(n+1)×T」としたとき、t5のタイミングで、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶することができる。換言すると、t5のタイミングでタイマ割込み処理が実行可能となるように構成される。
同様に、t7のタイミングで実行されるタイマ割込み処理も、8ビットカウンタPTCがタイムアウトしたことに基づいて(割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることに基づいて)実行されるように構成されている。
このように、t2のタイミングを「n×T」とし、t3のタイミングを「「n×T」の後であって「(n+1)×T」よりも前の特定タイミング」とし、t4のタイミングを「(n+1)×T」とし、t7のタイミングを「(n+2)×T」としたとき、t7のタイミングで、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶することができる。換言すると、t7のタイミングでタイマ割込み処理が実行可能となるように構成される。
以上のとおり、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態により、本来のタイマ割込み処理の周期(n×T)でタイマ割込み処理が実行できなかった場合であっても、当該タイマ割込み処理以降のタイマ割込み処理は、本来のタイマ割込み処理の周期が到来したとき(x×T(「x」は、自然数))にタイマ割込み処理を実行することができる状況に戻すことができる。これによって、例えば、タイマ割込み処理内で実行するタイマ計測に及ぼす影響(タイマ計測のタイミングが長く)を少なくすることができる。
次に、IFF1レジスタが0の状況下において、8ビットカウンタPTCが複数回タイムアウトした際のタイマ割込み処理について図50の<タイマ割込み処理の実行タイミングを示す例(2)>を用いて説明を行う。
<タイマ割込み処理の実行タイミングを示す例(2)>では、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態中に、遊技進行メイン処理が暴走したり、遊技進行メイン処理に想定外の時間を要した場合について表したものである。なお、このような場合であっても、システムクロックが正常である場合には、8ビットカウンタPTCの値は、正常の周期で更新されるようにすることができる。
t1のタイミングで、遊技進行メイン処理において割込みを禁止する命令がなされ、IFF1レジスタが「1」(割込み許可状態)から「0」(割込み禁止状態)となる。
t2のタイミングで、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときに、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶される。しかしながら、遊技進行メイン処理は割込み禁止状態であるため、タイマ割込み処理を実行することができない。そのため、割込み待ちモニタレジスタには、割込み要求信号の発生があったことを示す情報を記憶している状況が継続する。また、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときが割込み禁止状態であっても、その後も、8ビットカウンタは継続して更新する。
t3のタイミングで、再度、8ビットカウンタPTCがタイムアウトする。しかしながら、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されている状況であるため、再度、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶するようなことはしない。なお、その後も、8ビットカウンタは継続して更新する。
t4のタイミングで、遊技進行メイン処理において割込みを許可する命令がなされ、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となる。
なお、t4のタイミングにおいて、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることから、遊技進行メイン処理の割込みを許可する命令を基準として遊技進行メイン処理の命令を1命令実行した後に、タイマ割込み処理を実行可能となる。なお、タイマ割込み処理を実行する際(実行する際とは、実行する前(「前」には「直前」を含む)、実行するのと同時、実行する後(「後」には「直後」を含む)の何れであっても良い)には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報がクリアされる。なお、先述した通り、タイマ割込み処理を実行している間は、IFF1レジスタは「0」(割込み禁止状態)となる。
t5のタイミングで、タイマ割込み処理が終了とタイマ割込み処理を終了する。具体的には、タイマ割込み処理内の割込みを許可する命令の実行によって、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となり、次の命令である復帰命令(RETI命令)によってタイマ割込み処理を終了する。
t6のタイミングで、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした(する)ときに、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶される。
その後、8ビットカウンタPTCがタイムアウトしたことに基づいて(割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることに基づいて)タイマ割込み処理を実行することができる。これは、IFF1レジスタが「1」であるためである。なお、タイマ割込み処理を実行する際(実行する際とは、実行する前(「前」には「直前」を含む)、実行するのと同時、実行する後(「後」には「直後」を含む)の何れであっても良い)には、割込み待ちモニタレジスタに記憶されている割込み要求信号の発生があったことを示す情報がクリアされる。なお、先述した通り、タイマ割込み処理を実行している間は、IFF1レジスタは「0」(割込み禁止状態)となる。
t7のタイミングで、タイマ割込み処理を終了する。具体的には、タイマ割込み処理内の割込みを許可する命令の実行によって、IFF1レジスタが「0」(割込み禁止状態)から「1」(割込み許可状態)となり、次の命令である復帰命令(RETI命令)によってタイマ割込み処理を終了する。
このように、t1のタイミングからt4のタイミングの間で、8ビットカウンタPTCは2回(複数回)タイムアウトした場合であっても、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されるのは1回である。なお、図50では、割込み禁止状態中に8ビットカウンタPTCが2回タイムアウトした例を挙げたが、割込み禁止状態中に8ビットカウンタPTCが3回タイムアウトした場合、4回タイムアウトした場合も、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されるのは1回である。そして、割込み禁止状態が終了した後、割込み待ちモニタレジスタに割込み要求信号の発生があったことを示す情報が記憶されていることに基づいて実行されるタイマ割込み処理は1回である。なお、割込み禁止状態中に8ビットカウンタPTCが複数回タイムアウトした場合であっても、タイムアウトした回数はカウントしていない。
以上のとおり、割込み禁止状態中に8ビットカウンタPTCが「n」(「n」は、2以上))回タイムアウトした場合において、割込み禁止状態から割込み許可状態となった後に、タイマ割込み処理が「n」回連続して(繰り返して)実行されないように構成されている。
このように構成することによって、割込み許可状態から割込み許可状態となった後にタイマ割込み処理が複数回連続して繰り返され、その間に遊技進行メイン処理が実行できなくなってしまうことを防止することができる。
なお、図50の<タイマ割込み処理の実行タイミングを示す例(2)>では、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態中に、遊技進行メイン処理が暴走したり、遊技進行メイン処理に想定外の時間を要した場合について表したものであるが、同様に、タイマ割込み処理における割込み禁止状態中に、タイマ割込み処理が暴走したり、タイマ割込み処理に想定外の時間を要し、タイマ割込み処理における割込み禁止状態中に、8ビットカウンタPTCが「n」(「n」は、2以上))回タイムアウトした場合であっても、割込み禁止状態から割込み許可状態となった後に、タイマ割込み処理が「n」回連続して(繰り返して)実行されないように(1回だけ実行されるように)構成されている。
<プログラムの設計上の処理時間>
プログラムとは、複数の命令によって構成されたものをいう。このとき、或るプログラムの開始から或るプログラムの終了までの設計上の処理時間とは、或るプログラムの開始に係る命令(例えばA命令)から或るプログラムの終了に係る命令(例えばZ命令)までの命令の種類から算出することができる。
まず、1つの命令を実行するのに要する時間は、1つの命令を実行するのに要するステート数と、システムクロックの周波数から算出することができる。具体的には、1/システムクロック周波数×ステート数によって、1つの命令を実行するのに要する時間を算出することができる。なお、ステート数とは、クロック数と読み替えることができる。
以下では、16MHZのシステムクロックを用いた場合において具体的な命令を用いて、1つの命令を実行するのに要する時間について説明する。
(ア)DI
命令の内容:割込み処理を禁止する命令
ステート数:4ステート
命令を実行するのに要する時間:1/16MHZ×4=0.25μS(マイクロ秒)
(イ)EI
命令の内容:割込み処理を許可する命令
ステート数:4ステート
命令を実行するのに要する時間:1/16MHZ×4=0.25μS(マイクロ秒)
(ウ)DEC(HL)
命令の内容:HLレジスタが示すアドレスに記憶されている値を1減算する。
ステート数:11ステート
命令を実行するのに要する時間:1/16MHZ×11=0.6875μS(マイクロ秒)
このように、同じシステムクロックの周波数を用いている場合であっても、1つの命令を実行するのに要する時間は、命令の種類によって異なる場合を有するように構成されている。また、異なる命令であっても、1つの命令を実行するのに要する時間が同じ場合を有するように構成されている。なお、上記の命令は複数ある命令の一部であって、上記の命令以外にも多数の命令が存在する。
なお、遊技進行メイン処理を実行する際のシステムクロックの周波数と、タイマ割込み処理を実行する際のシステムクロック数は同じである。そのため、例えば、遊技進行メイン処理において「EI」命令を実行する際に要する時間と、タイマ割込み処理において「EI」命令を実行する際に要する時間は同じである。
つまり、或るプログラムの設計上の処理時間とは、或るプログラムの開始から或るプログラムの終了までの複数の命令の合計のステート数から算出することができる。具体的には、1/システムクロック周波数×合計のステート数を算出することによって算出することができる。換言すると、システムクロックの周波数は、一の遊技機においては一律であることから、合計のステート数の多いプログラムの方が、合計のステート数の少ないプログラムよりも、設計上の処理時間が長くなることとなる。
<タイマ割込み処理の設計上の処理時間>
タイマ割込み処理の設計上の処理時間とは、タイマ割込み処理が開始してから終了するまで(例えば、RETI命令を実行するまで)の時間である。ただし、RWMに記憶されている情報の相違や、遊技の進行状況の相違によって実行する命令が異なるため、正常にタイマ割込み処理が実行された場合であっても、タイマ割込み処理の処理時間には、多少バラつきが生じる。換言すると、タイマ割込み処理で実行する命令が必ずしも全てのタイマ割込み処理で同一でないため、1回のタイマ割込み処理を実行した場合の合計のステート数が異なる。そのため、正常にタイマ割込み処理が実行された場合であって、タイマ割込み処理が開始してから終了するまでの平均の時間を、タイマ割込み処理の設計上の処理時間とする。なお、タイマ割込み処理の設計上の処理時間を、タイマ割込み処理に係る時間とも称することもある。
<タイマ割込み処理の設計上の最大処理時間>
タイマ割込み処理の設計上の最大時間とは、タイマ割込み処理が開始してから終了するまでの時間であるという点においては、タイマ割込み処理の設計上の処理時間と同様である。また、先述したとおり、正常にタイマ割込み処理を実行した場合であっても、タイマ割込み処理の処理時間には、多少バラつきが生じる。そこで、1回のタイマ割込み処理を開始してから終了するまでに最も合計のステート数が多い命令を実行した場合に要する時間をタイマ割込み処理の設計上の最大処理時間とする。なお、タイマ割込み処理の設計上の最大処理時間を、タイマ割込み処理に係る最大時間とも称することもある。
<遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間>
遊技進行メイン処理における割込み禁止状態が1つしかない場合においては、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間とは、割込みを禁止する命令(例えば、DI命令)から、割込みを許可する命令(例えば、EI命令)までの時間(遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の処理時間とも称する)である(電源がオンとなった後から割込みを許可する命令の実行までの状態は除く)。ただし、RAMに記憶されている情報の相違や、遊技の進行状況の相違によって実行する命令が異なるため、正常に遊技進行メイン処理が実行された場合であっても、合計のステート数が異なる場合がある。そのため、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の処理時間は、多少バラつきが生じる。換言すると、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態で実行する命令が必ずしも同一でないため、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の処理を実行した場合の合計のステート数が異なる。そこで、正常に遊技進行メイン処理が実行された場合であって、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の処理時間の平均の時間を、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間とする。
また、遊技進行メイン処理における割り込み禁止状態を少なくとも2つ備えている場合は、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間をそれぞれ算出し、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間が最も長い時間を、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間とする。なお、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間を、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態に係る時間とも称することもある。
<遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の最大処理時間>
遊技進行メイン処理における割込み禁止状態が1つしかない場合においては、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態が開始してから割込み禁止状態が終了するまでに最も合計のステート数が多い命令を実行した場合に要する時間を、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の最大処理時間とする。
また、遊技進行メイン処理における割り込み禁止状態を少なくとも2つ備えている場合は、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の最大処理時間をそれぞれ算出し、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の最大処理時間が最も長い時間を、遊技進行メイン処理における割込み禁止区間の設計上の最大処理時間とする。なお、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の最大処理時間を、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態に係る最大時間とも称することもある。
<タイマ割込みの周期と、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間の関係>
タイマ割込み処理の周期(8ビットカウンタPTCがタイムアウトする周期)を「T」とし、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間を「S´」としたとき、T>S´を満たすように構成することが好ましい。
このように構成することによって、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態を実行している間に、タイマ割込みの周期が複数回到来することを極力防止することができる。換言すると、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の影響により、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした回数よりタイマ割込み処理を実行した回数と異なる(タイマ割込み処理を実行する回数が少なくなる)ということを防止することができる。
<タイマ割込みの周期と、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の最大処理時間の関係>
タイマ割込み処理の周期(8ビットカウンタPTCがタイムアウトする周期)を「T」とし、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間を「S」としたとき、T>Sとすることが好ましい。
このように構成することによって、T>S´(S´は、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の設計上の処理時間)と構成した場合と比較して、より一層、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態を実行している間に、タイマ割込みの周期が複数回到来することを極力防止することができる。換言すると、遊技進行メイン処理における割込み禁止状態の影響により、8ビットカウンタPTCがタイムアウトした回数よりタイマ割込み処理を実行した回数と異なる(タイマ割込み処理を実行する回数が少なくなる)ということを防止することができる。
<タイマ割込みの周期と、タイマ割込み処理の設計上の処理時間の関係>
タイマ割込み処理の周期(8ビットカウンタPTCがタイムアウトする周期)を「T」とし、タイマ割込み処理の設計上の処理時間「t´」としたとき、T/2>t´とすることが好ましい。つまり、タイマ割込み処理の設計上の処理時間をタイマ割込み処理の周期の半分未満の期間に構成することが好ましい。
このように構成することによって、タイマ割込み処理の周期が到来したときにタイマ割込み処理を実行し、その後、次のタイマ割込み処理の周期が到来するまでに、遊技進行メイン処理をT/2よりも長い期間実行することができる。換言すると、タイマ割込み処理の実行によってメイン処理が実行できる期間が短くなり過ぎないようにすることができる。
<タイマ割込みの周期と、タイマ割込み処理の設計上の最大処理時間の関係>
タイマ割込み処理の周期(8ビットカウンタPTCがタイムアウトする周期)を「T」とし、タイマ割込み処理の設計上の最大処理時間「t」としたとき、T/2>tとすることが好ましい。つまり、タイマ割込み処理の設計上の最大処理時間をタイマ割込み処理の周期の半分未満の期間に構成することが好ましい。
このように構成することによって、T/2>t´(t´は、タイマ割込み処理の設計上の処理時間)と構成した場合と比較して、より一層、タイマ割込み処理の周期が到来したときにタイマ割込み処理を実行し、その後、次のタイマ割込み処理の周期が到来するまでに、遊技進行メイン処理をT/2よりも長い期間実行することができる。換言すると、タイマ割込み処理の実行によってメイン処理が実行できる期間が短くなり過ぎないようにすることができる。
本実施形態では遊技機として、スロットマシン(回胴式遊技機)の構成を例示したが、ぱちんこ遊技機、パロット、又はカジノマシン等の様々な遊技機に適用できる。
以上、本発明を説明するために記載した本実施形態の各技術内容は、適宜組み合わせることができる。