JP2003304179A - 位相検出方法および位相検出器並びにデジタル受信機 - Google Patents

位相検出方法および位相検出器並びにデジタル受信機

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JP2003304179A
JP2003304179A JP2002110541A JP2002110541A JP2003304179A JP 2003304179 A JP2003304179 A JP 2003304179A JP 2002110541 A JP2002110541 A JP 2002110541A JP 2002110541 A JP2002110541 A JP 2002110541A JP 2003304179 A JP2003304179 A JP 2003304179A
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error
tap
complex
training signal
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English (en)
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Kinichi Higure
欽一 日暮
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Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】TDMAの無線システムに演算の簡単なLMSアルゴ
リズムの適用を可能にする、隣接フレームの受信信号間
の位相誤差を検出する。 【解決手段】受信信号の各フレームに配置のシンボルで
構成されるトレーニング信号の位相を所定回転角度づつ
回転させ、所定回転角度毎に、回転させたトレーニング
信号と前のフレームで得られたタップ利得係数とを複素
演算し、演算結果に、予め格納しているトレーニング信
号の送信時と同じシンボルとタップ利得係数との複素演
算結果を加算して、所定回転角度毎に等化出力yを出力
し、yと送信時のシンボルdとの誤差e=d−yを演算し、e
の2乗誤差J=|e|2を演算して所定回転角度毎の2乗誤差J
を出力し、複数の2乗誤差Jから最小の2乗誤差を検索
し、最小の2乗誤差となる回転角度θを受信信号の位相
誤差として検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、隣接するフレーム
の受信信号間の位相誤差を検出する位相検出方法および
位相検出器並びにデジタル受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル無線通信において、送信機から
送信された電波を受信機で受信する場合、受信機には送
信機から直接到来する直接波の他に、山岳や建造物に反
射、回折して到来する遅延波が受信される。広帯域の無
線伝送を行う場合、遅延波の影響による周波数選択性フ
ェージングの影響が避けられず、周波数選択性フェージ
ングの対策技術が必要となる。
【0003】また、狭帯域の無線伝送であっても、無線
周波数が低い場合は伝搬による減衰が小さく、遅延時間
の大きい遅延波が受信され、周波数選択性フェージング
の影響が避けられず、同様に周波数選択性フェージング
の対策技術が必要となる。
【0004】周波数選択性フェージングの対策技術の一
つとして、判定帰還型等化器(DFE:Decision Feed back
Equalizer)がある。判定帰還型等化器は他の周波数選
択性フェージング対策技術の中で、比較的小規模な回路
構成で実現できるため、多くの検討がなされている。
【0005】判定帰還型等化器の説明に入る前に図5を
用いて、受信信号について説明する。
【0006】図5は受信機に入力される信号の一般的な
フレームフォーマットを示した図であり、TDMA (Time D
ivision Multiple Access: 時分割多元接続)の無線シス
テムでは1スロット分のフォーマットであり、それ以外
の無線システムでは1フレーム分のフォーマットであ
る。(デジタル無線システムでは、信号が一定の時間間
隔のフレームで区切られ、TDMAの場合は、フレームが更
にスロットに分割され、分割された各スロットを複数の
通信に用いる。)通常、フレームフォーマットの中に
は、タイミングの同期を行うための既知の信号が配置さ
れており、判定帰還型等化器ではこの既知の信号を用い
てタップ利得係数の初期トレーニングを行う。以下の説
明で、この既知の信号のことをトレーニング信号と呼
ぶ。図5の(a)はトレーニング信号501-1をフレーム(ま
たはスロット)の先頭に配置した場合のフレームフォー
マット、(b)はトレーニング信号501-2をフレーム(また
はスロット)の中央に配置した場合のフレームフォーマ
ットを示す。またデータ部信号502-1〜3には音声やデー
タ通信のための情報が含まれている。
【0007】トレーニング信号が先頭に配置される(a)
の場合は、トレーニング信号501-1が受信される時間範
囲でタップ利得係数の初期トレーニングを行い、データ
部信号502-1が受信される時間範囲では、トレーニング
されたタップ利得係数を用いてデータ部信号502-1の等
化を行い、伝搬路状態の変化に応じてタップ利得係数の
更新も行う。この場合は、トレーニング信号501-1が受
信された後にデータ部信号502-1が受信されるため、受
信信号をバッファに蓄積せずに処理が行える。
【0008】一方、トレーニング信号が中央に配置され
る(b)の場合は、データ部信号502-3はトレーニング信号
501-2を受信後に(a)と同様にデータ部信号502-3の等化
処理を行えばよいが、データ部信号502-2の等化処理を
行うためには、前のフレームでトレーニングしたタップ
利得係数を用いるか、あるいは少なくともトレーニング
信号501-2までの受信信号をバッファに蓄積し、トレー
ニング信号501-2からデータ部信号502-2に向かって、時
間的に逆向きに等化処理を行う必要がある。
【0009】TDMAの無線システムでは、バースト的な受
信信号をフレーム毎に受信し、移動通信の無線伝送を行
う場合、バースト間で伝搬路状態が変化するため、前の
フレームでのタップ利得係数を用いることはできず、蓄
積処理が必要となる。また、固定通信の無線伝送を行う
場合、バースト間での伝搬路状態の変化は少ないもの
の、バースト間で位相が連続である保証がないため、こ
の場合も同様に前のフレームでのタップ利得係数を用い
ることはできず、蓄積処理が必要となる。以下の説明で
は、蓄積処理を前提として説明する。
【0010】次に、判定帰還型等化器の説明を、図4を
用いて行う。図4において、114が判定帰還型等化器であ
り、フィードフォワードタップの間隔がTs/2(Tsはシン
ボル周期)分数間隔等化器(fractional spaced equalize
r )で、フィードフォワードタップのタップ数が4、フィ
ードバックタップのタップ数が2である。判定帰還型等
化器114の前段にはバッファ111を設け、受信信号入力端
子101より入力される受信信号を1フレーム分(TDMAの無
線システムの場合は1スロット分)蓄積し、等化処理は
蓄積された信号をバッファ111から読み出して行う。
【0011】なお、受信信号入力端子101に入力される
信号は、同相成分信号と直交成分信号とで構成される複
素数の信号であり、図では1個の入力端子で表し、線も
同相成分信号と直交成分信号を1本の線で表す。
【0012】判定帰還型等化器114は、フィードフォワ
ードタップ部112、フィードバックタップ部113、判定器
105、スイッチ106、複素加算器107と適応制御部108から
構成される。
【0013】フィードフォワードタップ部112は、遅延
回路103-1〜3、複素乗算器102-1〜4、複素加算器104-1
〜4で構成され、遅延回路103-1〜3の遅延時間はTs/2で
ある。ここで、フィードフォワードタップの間隔をTs/m
(mは2以上の整数)とした等化器を分数間隔等化器と呼
ぶ。図4で分数間隔等化器としているのは、タイミング
ジッタの影響を低減するためである。
【0014】フィードバックタップ部113は、遅延回路1
03-4〜5、複素乗算器102-5〜6、複素加算器104-5から構
成され、フィードバックタップ部113には判定器105の出
力値yn'を入力するため、遅延回路103-4〜5の遅延時間
はTsとする。
【0015】フィードフォワードタップ部112では、バ
ッファ111から受信信号をTs/2間隔毎に読出し遅延回路1
03-1と複素乗算器102-1とに入力する。遅延回路103-1の
出力値は遅延回路103-2と複素乗算器102-2とに入力す
る。以下同様に、遅延回路103-3へは遅延回路103-2から
の信号が入力され、遅延回路103-3の出力値を複素乗算
器102-4に入力する。遅延回路103-1〜3は入力した信号
をTs/2の時間保持するため、出力される信号はTs/2前の
時刻に入力された信号である。従って、遅延回路103-3
の出力信号は、3Ts/2前の時刻に遅延回路103-1に入力さ
れた信号である。
【0016】複素乗算器102-1〜4のもう一方の入力端子
には、適応制御部108において算出された、フィードフ
ォワードタップのタップ利得係数h* FF,3〜h* FF,0(複素
数)が入力され、複素乗算器102-1はバッファ111から入
力される信号とh* FF,3との複素乗算を行い、複素乗算器
102-2は遅延回路103-1の出力値とh* FF,2との複素乗算を
行い、以下同様に、複素乗算器102-4は遅延回路103-3の
出力値とh* FF,0との複素乗算を行う。ここで、h* FF,0
「*」(アスタリスク)は複素共役を表し、虚数部の符
号を反転することを意味する。
【0017】フィードバックタップ部113は、判定器105
で判定したシンボルyn'を遅延回路103-4に入力する。遅
延回路103-4の出力値を遅延回路103-5と複素乗算器102-
5とに入力し、遅延回路103-5の出力値を複素乗算器102-
6に入力する。
【0018】遅延回路103-4〜5は入力した信号をTsの時
間保持するため、出力される信号はTs前の時刻に入力さ
れた信号である。従って、遅延回路103-5の出力信号
は、2Ts前の時刻に判定器105から遅延回路103-4に入力
された値である。
【0019】複素乗算器102-5〜6のもう一方の入力端子
には、適応制御部108において算出された、フィードバ
ックタップのタップ利得係数h* FB, 1〜h* FB,2(複素
数)が入力され、複素乗算器102-5は遅延回路103-4から
入力される値とh* FB,1との複素乗算を行い、複素乗算
器102-6は遅延回路103-5から入力される値とh* FB,2
の複素乗算を行う。
【0020】複素加算器104-1〜5は、複素乗算器102-1
〜6の出力値をすべて加算し、その出力値ynを複素加算
器107の「−」(マイナス)側端子と判定器105とに入力
する。
【0021】判定器105は、ynのデータ判定を行い、送
信出力として取り得るシンボル(例えば、QPSKの場合は
4通りで16QAMの場合は16通り)のうちynから最も2乗距
離の小さいものを判定シンボルyn'として、スイッチ106
の端子(b)と遅延回路103-4とに入力する。また、こ
の判定によって得られるデータbnを判定データ出力端子
109に出力する。
【0022】判定データ出力端子109に出力されるデー
タbn は、データ部信号の情報が含まれており、この内
データ部信号の情報のみを取り出し、音声通信の場合は
音声コーディクに入力して音声を復元し、データ通信の
場合はそのまま用いる。
【0023】参照シンボル格納メモリ110には、トレー
ニング信号501-1または501-2の送信時と同じシンボル値
が格納されており、スイッチ106の端子(a)に接続されて
いる。
【0024】スイッチ106は、複素乗算器102-4の入力端
子(フィードフォワードタップの最後尾タップ)にトレ
ーニング信号501-1または501-2が入力される時点で端子
(a)と(c)を接続し、参照シンボル格納メモリから参照シ
ンボルrnを読出し、rnを望みの応答dnとする。ここで、
複素乗算器102-4にトレーニング信号のnシンボル目が入
力される時点で、rnとして読み出す値はnシンボル目の
参照シンボルである。
【0025】また、複素乗算器102-4の入力端子にデー
タ部信号502-1または502-2〜3が入力される時点では、
スイッチ106の端子(b)と(c)を接続し、判定器105から出
力される判定シンボルyn'を望みの応答dnとする。
【0026】望みの応答dnは複素加算器107の「+」
(プラス)側端子に入力し、複素加算器107は、等化出
力ynと望みの応答dnとの誤差en=dn−ynを適応制御部108
へ入力する。
【0027】適応制御部108は、最適なタップ利得係数h
FF,3, …, hFF,0, hFB,1, hFB,2を推定し、次のシンボ
ル(Ts後の時刻)でのタップ利得係数とする。
【0028】適応制御部108による最適なタップ利得係
数を推定する適応アルゴリズムとしては、LMS (Least M
ean Square: 最小2乗法)アルゴリズムと、RLS (Recursi
ve Lease Squares: 逐次最小2乗法)アルゴリズムが知ら
れている。前者は現時点での2乗誤差が最小となるタッ
プ利得係数を算出するアルゴリズムであり、演算が簡単
である反面、収束に時間がかかる。後者は、現時点まで
の2乗誤差の累積が最小となるようタップ利得係数を算
出するアルゴリズムであり、収束時間が短い反面、行列
演算等複雑な演算が必要となる。
【0029】従って、移動通信の無線伝送においては、
高速に変化する伝搬路状態に追従する必要があり、適応
アルゴリズムとして、RLSアルゴリズムの適用が不可欠
となるが、固定通信の無線伝送においては、伝搬路状態
の変動が非常に低速であるため、適応アルゴリズムはLM
Sアルゴリズムで十分である。
【0030】RLSアルゴリズムを適用する場合は、収束
時間が短いため、トレーニング信号501-1または501-2
(10シンボル程度あれば十分である)を用いてフレーム
(TDMAの無線システムの場合はスロット)毎に初期状態
からトレーニングさせることが可能である。
【0031】しかし、LMSアルゴリズムを適用する場合
は、収束時間が長い(RLSアルゴリズムの10倍程度以上
かかる)ため、トレーニング信号501-1または501-2では
初期状態からトレーニングさせることが不可能であり、
前のフレームでの状態(前のフレームでのタップ利得係
数を用いる)からトレーニングさせる。この場合、受信
信号の伝搬路状態が連続であることが前提である。
【0032】図8は4スロット多重のTDMAの無線システム
で、1スロットのみを用いて通信を行う場合の受信信号8
01と、受信信号の位相802を示した図である。
【0033】受信信号の位相802はAFC (Automatic Freq
uency Control: 自動周波数制御)の誤差等により変動す
る。TDMAの無線システムでは、801に示すように信号が
バースト的に受信され、タップ利得係数の更新を停止さ
せる時刻803-2から時刻803-3までの間においても位相が
変動し、隣接するフレームの受信信号801の間に△θの
位相誤差が生じるため、等化が行えない。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】固定通信のTDMAの無線
システムに、上記従来の技術を適用し、適応アルゴリズ
ムにLMSアルゴリズムを適用すると、AFCの誤差等により
バースト間の位相の不連続となり等化が行えない。
【0035】本発明の目的は、隣接するフレームの受信
信号間の位相誤差を検出する、また検出して補正するこ
とにより、TDMAの無線システムにおいても、判定帰還型
等化器の適応アルゴリズムとして、演算の簡単なLMSア
ルゴリズムの適用を可能にした位相検出方法および位相
検出器並びにデジタル受信機を提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明は、受信信号の各
フレームに配置のシンボルで構成されるトレーニング信
号の位相を所定回転角度づつ回転させ、該所定回転角度
毎に、該回転させたトレーニング信号と該トレーニング
信号を有するフレームの前のフレームで得られたタップ
利得係数とを複素演算し、該複素演算した結果に、予め
格納している前記トレーニング信号の送信時と同じシン
ボルと前記タップ利得係数とを複素演算した結果とを加
算して、前記所定回転角度毎に等化出力yを出力し、該
等化出力yと前記送信時のシンボルdとの誤差e=d−yを
演算し、且つ該誤差eの2乗誤差J=|e|2を演算して前記
所定回転角度毎の複数の2乗誤差Jを出力し、該複数の2
乗誤差Jから最小の2乗誤差を検索し、該最小の2乗誤差
となる回転角度θを隣接するフレームの受信信号間の位
相誤差として検出することを特徴とする位相検出方法で
ある。
【0037】本発明は、受信信号の各フレームに配置の
シンボルで構成されるトレーニング信号の位相を所定回
転角度づつ回転させ、該所定回転角度毎に、該回転させ
たトレーニング信号と該トレーニング信号を有するフレ
ームの前のフレームで得られたタップ利得係数とを複素
演算し、該複素演算した結果に、予め格納している前記
トレーニング信号の送信時と同じシンボルと前記タップ
利得係数とを複素演算した結果とを加算して、前記所定
回転角度毎に等化出力yを出力し、該等化出力yと前記送
信時のシンボルdとの誤差e=d−yを演算し、且つ該誤差
eの2乗誤差J=|e|2を演算して前記所定回転角度毎の複
数の2乗誤差Jを出力し、該複数の2乗誤差Jから最小の2
乗誤差を検索し、該最小の2乗誤差となる回転角度θを
前記トレーニング信号を有するフレーム内の別の複数の
位置においても検索した結果を格納し、該格納した検索
結果の複数の前記θを平均演算し平均演算した位相を隣
接するフレームの受信信号間の位相誤差として検出する
ことを特徴とする位相検出方法である。
【0038】本発明は、受信信号の各フレームに配置の
シンボルで構成されるトレーニング信号の位相を所定回
転角度づつ回転させる位相回転手段と、該所定回転角度
毎に、該回転させたトレーニング信号と該トレーニング
信号を有するフレームの前のフレームで得られたタップ
利得係数とを複素演算するフィードフォワードタップ
と、予め格納している前記トレーニング信号の送信時と
同じシンボルと前記タップ利得係数とを複素演算するフ
ィードバックタップと、前記フィードフォワードタップ
および前記フィードバックタップでの複素演算した結果
を加算して前記所定回転角度毎に等化出力yを出力する
ところの前記フィードフォワードタップおよび前記フィ
ードバックタップの少なくとも一方に設けられた加算器
と、前記等化出力yと前記送信時のシンボルdとの誤差e
=d−yを演算する演算器と、該誤差eの2乗誤差J=|e|2
を演算して前記所定回転角度毎の複数の2乗誤差Jを出力
する演算回路と、該複数の2乗誤差Jから最小の2乗誤差
を検索し、該最小の2乗誤差となる回転角度θを出力す
る検索回路とを備え、前記θを隣接するフレームの受信
信号間の位相誤差として検出することを特徴とする位相
検出器である。
【0039】本発明は、受信信号の各フレームに配置の
シンボルで構成されるトレーニング信号の位相を所定回
転角度づつ回転させる位相回転手段と、該所定回転角度
毎に、該回転させたトレーニング信号と該トレーニング
信号を有するフレームの前のフレームで得られたタップ
利得係数とを複素演算するフィードフォワードタップ
と、予め格納している前記トレーニング信号の送信時と
同じシンボルと前記タップ利得係数とを複素演算するフ
ィードバックタップと、前記フィードフォワードタップ
および前記フィードバックタップでの複素演算した結果
を加算して前記所定回転角度毎に等化出力yを出力する
ところの前記フィードフォワードタップおよび前記フィ
ードバックタップの少なくとも一方に設けられた加算器
と、前記等化出力yと前記送信時のシンボルdとの誤差e
=d−yを演算する演算器と、該誤差eの2乗誤差J=|e|2
を演算して前記所定回転角度毎の複数の2乗誤差Jを出力
する演算回路と、該複数の2乗誤差Jから最小の2乗誤差
を検索し、該最小の2乗誤差となる回転角度θを出力す
る検索回路と、該θを前記トレーニング信号を有するフ
レーム内の別の複数の位置においても検索した結果を格
納するバッファと、該格納した検索結果の複数の前記θ
を平均演算する演算回路を備え、該平均演算した位相を
隣接するフレームの受信信号間の位相誤差として検出す
ることを特徴とする位相検出器である。
【0040】本発明は、前記位相回転手段に第一のNFF
個の複素乗算器を備え、該第一のNFF個の複素乗算器の
片方の入力端子に、前記受信信号の各フレームに配置の
シンボルで構成されるトレーニング信号を時系列で入力
し、もう片方の入力端子に、回転因子exp(−jθ)(j
は虚数単位)を入力して、前記受信信号の時系列の位相
を所定の回転角度づつ回転させ、前記フィードフォワー
ドタップを第二のNFF個の複素乗算器で構成し、前記フ
ィードバックタップを第三のNFB個の複素乗算器で構成
し、前記加算器を前記フィードフォワードタップ内に設
けた第一のNFF個の複素加算器および前記フィードバッ
クタップ内に設けた第二のNFB-1個の複素加算器で構成
し、前記第二のNFF個の複素乗算器の片方の入力端子
に、前記第一のNFF個の複素乗算器の出力値を入力し、
前記第三のNFB個の複素乗算器の片方の入力端子に、予
め格納している前記トレーニング信号の送信時のシンボ
ルを入力し、前記第二のNFF個の複素乗算器および前記
第三のNFB個の複素乗算器のもう片方の入力端子には、
前記フィードフォワードタップへ入力した前記トレーニ
ング信号を有するフレームの前のフレームで得られたタ
ップ利得係数を入力して各々複素乗算を行い、前記第一
のNFF個の複素加算器および第二のNFB-1個の複素加算器
により、前記第二のNFF個の複素乗算器および前記第三
のNFB個の複素乗算器の出力値の和からなる等化出力yを
演算することを特徴とする位相検出器である。
【0041】本発明は、隣接するフレームの受信信号間
の位相誤差を検出する上記記載の位相検出器と、該検出
した前記位相誤差を用いて前記受信信号の位相を実質な
くすように制御する手段と、該制御した受信信号を入力
して前記受信信号を復調する判定帰還型等化器とを備え
ることを特徴とするデジタル受信機である。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1、図
2、図3を用いて説明する。
【0043】図1は本発明による位相検出部を判定帰還
型等化器114に適用した例であり、図4と同様に、受信信
号入力端子101より入力される受信信号を、バッファ111
に、1フレーム分(TDMAの無線システムの場合は1スロッ
ト分)蓄積する。
【0044】位相検出部115は、バッファ111に蓄積され
た信号から1フレーム内のトレーニング信号部分のシン
ボル系列の位相を所定角度づつ回転させ、該所定角度毎
に、該回転させたトレーニング信号部分を、前記1フレ
ームより前のフレーム(TDMAの無線システムの場合は前
フレーム同スロット)内のトレーニング信号より得られ
たタップ利得係数と、参照シンボル格納メモリ110に予
め格納されている送信時と同じシンボルを用いて、隣接
するフレームの受信信号間の位相誤差θを検出し、回転
因子テーブル116へ入力する。
【0045】回転因子テーブル116は、位相検出部115よ
り入力される位相θ(ラジアン)より、回転因子exp(−
jθ)=cosθ−jsinθ(jは虚数単位)を、複素乗算器117
へ入力し、複素乗算器117は、バッファ111から読み出し
た受信信号と、回転因子テーブル116の出力値との複素
乗算を行うことにより、バッファ111から読み出した受
信信号の位相誤差を実質なくすように位相回転させ、判
定帰還型等化器114の遅延回路103-1へ入力する。
【0046】判定帰還型等化器114の構成は従来の図4と
同一のため、説明を省略する。
【0047】次に位相検出部115の説明を、図2を用いて
行う。位相検出部115は、フィードフォワードタップ21
9、フィードバックタップ220、フィードフォワードタッ
プ入力バッファ201、フィードバックタップ入力バッフ
ァ202、回転因子テーブル206、複素加算器210、2乗振幅
演算回路211、スィッチ212,214、2乗誤差格納バッファ
203、最小値検索回路213、位相検出値格納バッファ20
4、位相平均演算回路215と演算制御部205から構成され
る。
【0048】フィードフォワードタップ219は、複素乗
算器207-1〜4と複素加算器209-1〜4で構成され、フィ
ードバックタップ220は、複素乗算器207-5〜6と複素加
算器209-5で構成される。
【0049】ここで、回転因子テーブル206は、演算制
御部205から入力される整数値m(0からM−1までの順次
で、例えば0から1023までの順次)に応じて、2πラジア
ンをM等分(Mは正の整数で、検出する位相に必要とする
分解能に応じて設定し、例えばM=1024とする)した−2
π×m/M(ラジアン)の角度の回転因子を出力する。
【0050】複素乗算器207-1〜4は、フィードフォワー
ドタップ入力バッファ201のセル217-16〜19に格納され
ている信号と、回転因子テーブル206から入力される回
転因子との複素乗算を行い、入力信号の位相を−2π×m
/M(ラジアン)の所定回転角度毎に回転させ、フィード
フォワードタップ219の複素乗算器208-1〜4へ入力す
る。
【0051】演算制御部205には、タップ利得係数入力
端子221を介して図1の適応制御部108からのタップ利得
係数h* FF,3〜h* FF,0,h* FB,1, h* FB,2を入力して、1フ
レーム分記憶し、したがってフィードフォワードタップ
219に入力される回転された信号に対して前のフレーム
から得られたタップ利得係数h* FF,3〜h* FF,0,h* FB,1,h
* FB,2を、出力する。
【0052】その内、前のフレームから得られたフィー
ドフォワードタップ利得係数h* FF,3〜h* FF, 0を、フィ
ードフォワードタップ219の複素乗算器208-1〜6に入力
する。
【0053】複素乗算器208-1〜4は、複素乗算器207-1
〜4の出力値に、フィードフォワードタップ利得係数h*
FF,3〜h* FF,0を乗じ、複素加算器209-1〜4へ入力する。
【0054】複素乗算器208-5〜6は、フィードバックタ
ップ入力バッファ202のセル218-8〜9に格納されている
信号に、フィードバックタップ利得係数h* FB,1, h* FB,2
を乗じ、複素加算器209-5の2つの入力端子に入力する。
【0055】ここで、以下の具体的説明では、バッファ
111に蓄積されている受信信号は、オーバーサンプル比
(シンボル周期の間にサンプリングする回数)が2で、
トレーニング信号が10シンボル(20サンプル)で、この
区間の受信信号をxs0, xs1,…, xs19とし、トレーニン
グ信号の送信時と同じシンボル系列(既知のシンボル系
列)をs0, s1, …, s9とする。
【0056】フィードフォワードタップ入力バッファ20
1の各セル217-1,217-2,…217-20の入力端子xs19, x
s18, …, xs4は、図1のバッファ111中のトレーニング信
号xs1 9, xs18, …, xs4の受信信号が格納されている部
分のセルに各々接続される。例えば、受信信号が図5(a)
に示されるフレームフォーマットで、トレーニング信号
501-1が10シンボルの場合は、図2の入力端子xs19,
xs18, …, xs4は、図1のバッファ111のセル38,セル3
6,…,セル8に各々接続される。ただし、バッファ111
中の各セルを、先頭から順番にセル0,セル1,セル2…
とする。
【0057】フィードバックタップ入力バッファ202の
各セル218-1,218-2,…218-10の入力端子s9, s8, …,
s0は、図1の参照シンボル格納メモリ110の各セルに接続
され、入力端子s0は参照シンボル格納メモリ110の先頭
のセルに、入力端子s1は参照シンボル格納メモリ110の2
番目のセルに、以下同様にして入力端子s9は参照シンボ
ル格納メモリ110の10番目のセルに各々接続される。
【0058】フィードフォワードタップ219の複素乗算
器208-1〜4は、複素乗算器207-1〜4の出力値に、前フレ
ームのフィードフォワードタップ利得係数h* FF,3〜h*
FF,0を乗じ、複素加算器209-1〜4へ入力する。
【0059】一方、フィードバックタップ220の複素乗
算器208-5〜6は、フィードバックタップ入力バッファ20
2のセル218-8〜9に格納されている信号に、前フレーム
のフィードバックタップ利得係数h* FB,1, h* FB,2を乗
じ、複素加算器209-5の2つの入力端子に入力する。
【0060】複素加算器209-1〜5は、複素乗算器208-1
〜6の出力値の全加算を行い、全加算によって得られる
等化出力yを複素加算器210の「−」(マイナス)側端子
へ入力する。
【0061】複素加算器210は、フィードバックタップ
入力バッファ202のセル218-7に格納されているシンボル
(dとする)と等化出力yとの誤差e=d−yを演算して、2
乗振幅演算回路211へ入力し、2乗振幅演算回路211は、
誤差eの2乗振幅値J=|e|2を演算し、スイッチ212の端子
aに入力する。
【0062】スイッチ212は、演算制御部205より入力さ
れる上記整数値mの値に応じて、端子aを端子b0〜bM-1
何れかに接続し、誤差eの2乗振幅値Jを、2乗誤差格納バ
ッファ203のm番目に格納する。
【0063】したがって、フィードフォワードタップ21
9の複素乗算器208-1〜4に入力される所定回転角度毎のm
個の上記2乗振幅値Jが2乗誤差格納バッファ203に順次格
納される。
【0064】最小値検索回路213は、2乗誤差格納バッフ
ァ203に格納されている複数の上記mより最小値を検索
し、最小値が格納されているバッファの番号m0から位相
2πm0/M(ラジアン)を演算し、θn(nは演算制御部205
より入力される整数値)としてスイッチ214の端子aに入
力する。
【0065】スイッチ214は、演算制御部205より入力さ
れる整数値nに応じて、端子aと端子b0〜b6を接続し、最
小値検索回路213より入力される位相θnを、位相検出値
格納バッファ204のn番目に格納する。
【0066】位相平均演算回路215は、位相検出値格納
バッファ204に格納された位相θ0〜θ6の平均位相を演
算し、平均位相θを出力端子216へ出力する。ここで、
位相の平均演算は、θ0〜θ6の値を順番に加算し、最後
に7を除算することにより行うが、θ0〜θ6の値を順番
に加算していく際に、θn+1−θn>πの場合にはθn+1
2πを前の値に加算し、θn+1−θn<πの場合にはθn+1
+2πを前の値に加算する。これにより、例えば、θ0
2°, θ1=359°の場合に2°と359°を加算せずに、2°
と−1°を加算するため、位相としての平均を演算する
ことができる。
【0067】ここで、上記整数値nに基づくスイッチ214
の切り換えおよび位相検出値格納バッファ204および位
相平均演算回路215は、上記θnを同じフレーム内の別の
位置においても検索し、検索した結果を、スイッチ214
を切り換えて位相検出値格納バッファ204に順次格納
し、位相平均演算回路215で複数の検索した結果を位相
平均演算して、隣接フレーム間の受信信号の位相誤差と
するためである。
【0068】具体的には、次のようにする。 フィードフォワードタップ入力バッファ201の各セル
217-1,217-2,…217-20に、トレーニング信号xs19, x
s18, …, xs4の受信信号を各々入力し、フィードバック
タップ入力バッファ202の各セル218-1,218-2,…218-1
0に、図1の参照シンボル格納メモリ110に予め格納され
ているトレーニング信号と同じ送信時のシンボル系列
s9, s8, …, s0を各々入力する。
【0069】 フィードフォワードタップ219に、xs7,
xs6, xs5, xs4の位相を回転因子テーブル206により所
定回転角度回転させて入力し、フィードバックタップ22
0に、s1, s0を入力し、等化出力yとs2との2乗誤差が最
小となるθを検索し、その位相をθ0とし、フィードフ
ォワードタップ入力バッファ201を右に2サンプルシフト
し、フィードバックタップ入力バッファ202を右に1サン
プルシフトする。
【0070】 フィードフォワードタップ219に、xs9,
xs8, xs7, xs6の位相を−θ(ラジアン)回転させて入
力し、フィードバックタップ220に、s2, s1を入力し、
等化出力yとs3との2乗誤差が最小となるθを検索し、そ
の位相をθ1とし、フィードフォワードタップ入力バッ
ファ201を右に2サンプルシフトし、フィードバックタッ
プ入力バッファ202を右に1サンプルシフトする。
【0071】以下同様にして、 フィードフォワードタップ219に、xs19, xs18,
xs17, xs16の位相を−θ(ラジアン)回転させて入力
し、フィードバックタップ220に、s7, s6を入力し、等
化出力yとs8との2乗誤差が最小となるθを検索し、その
位相をθ6とし、フィードフォワードタップ入力バッフ
ァ201を右に2サンプルシフトし、フィードバックタップ
入力バッファ202を右に1サンプルシフトする。
【0072】上記〜の手順により、位相を7回検出
し、その位相平均を位相検出値θとして、位相検出値出
力端子216へ出力する。ここで、〜により位相を複
数回検出して平均を取るのは、タップ利得係数のトレー
ニングが完全に収束しない状態での、位相検出の誤差を
軽減するためである。
【0073】次に、図3のフローチャートを用いて、図2
の位相検出部115の動作を説明する。
【0074】ステップ301:フィードフォワードタップ入
力バッファ201にトレーニング信号x s0, xs1, …, xs19
を格納する。 ステップ302:フィードバックタップ入力バッファ202に
既知シンボル系列s0, s 1, …, s9を格納する。
【0075】ステップ303:n=0, 1, …, 6としてステッ
プ304〜ステップ316を繰り返し処理する。 ステップ304:m=0, 1, …, M−1としてステップ305〜ス
テップ310を繰り返し処理する。
【0076】ステップ305:回転因子テーブル206から回
転因子w=exp(−j2πn/N)を出力する。 ステップ306:フィードフォワードタップ入力バッファ20
1のセル217-16〜19に格納されている信号をu0〜u3
し、u0'=wu0, …, u3'=wu3を複素乗算器207-1〜4によ
り演算する。
【0077】ステップ307:複素演算器208-1〜6と複素加
算器209-1〜5により式(1)を演算して、等化出力yを求め
る。
【0078】
【数1】 ステップ308:フィードバックタップ入力バッファ202の
セル218-7に格納されている信号を望みの応答dとし、誤
差e=d−yを複素加算器210により演算する。 ステップ309:自乗誤差Jm=|e|2を2乗振幅演算回路211に
より演算する。 ステップ310:自乗誤差Jmを2乗誤差格納バッファ203のm
番目に格納する。
【0079】ステップ311:2乗誤差格納バッファ203から
J0〜JM-1の最小値を最小値検索回路213により検索し、
最小値の番号をm0とする。 ステップ312:θn=2πm0/Mとし、ステップ313におい
て、θnを位相検出値格納バッファ204のn番目に格納す
る。
【0080】ステップ314:フィードフォワードタップ入
力バッファ201を右に2サンプルシフトする。 ステップ315:フィードバックタップ入力バッファ202を
右に1サンプルシフトする。
【0081】ステップ317:位相検出値格納バッファ204
に格納されているθ0〜θ6の平均位相θを位相平均演算
回路215により演算し、位相検出値出力端子216へ出力す
る。
【0082】次に、位相検出部115による位相検出のシ
ミュレーション結果を示す。シミュレーションの条件
は、変調方式を16QAM、伝送レートを45kbit/s (11.25ks
ymbol/s)とし、判定帰還型等化器のタップ数は、フィー
ドフォワードタップが4タップ、フィードバックタップ
が2タップで、適応アルゴリズムはLMSである。
【0083】シミュレーションは、初期位相を0°とし
て、バースト毎に受信信号の位相をπ/8(ラジアン)=2
2.5°ずつ回転させ、1バースト目で判定帰還型等化器の
初期トレーニングを行い、10バースト目のトレーニング
信号で位相を検出したものである。
【0084】また、受信信号は、 (1) 静特性で遅延波なしの場合 (2) 静特性の2波モデルで、D/U(直接波対遅延波の電力
比)=0dB、遅延時間τ=Ts/2 の2条件である。
【0085】図6は、図3のフローチャートにおいてn=0
で、θ=2πm/M(ラジアン)=360m/M(°)に対する誤
差eの2乗振幅値をプロットしたものであり、図7は、図3
のフローチャートにおいて、n=0, 1, …, 6で位相を7
回検出し、平均演算を行ったものである。
【0086】10バースト目の受信信号は、1バースト目
の受信信号に対し、位相が9π/8(ラジアン)=202.5°
回転させてあり、遅延波なし、2波モデルの場合におい
ても、図6において、θ=202.5°付近で2乗誤差が最小
となっており、また図7においても、202.5°に近い値を
最小値検索により検出しており、上記実施の形態により
隣接するフレームの受信信号間の位相誤差を検出できる
ことが確認できる。
【0087】以上述べたように、位相検出部115によっ
て、隣接するフレームの受信信号間の位相誤差を検出す
ることができ、検出した位相誤差を用いて、複素乗算器
117により、受信信号の位相誤差を実質なくすようにす
ることができるので、受信信号の隣接するフレーム間の
位相の不連続を取り除くことが可能である。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、隣接するフレームの受
信信号間の位相誤差を検出する、また検出して補正する
ことにより、TDMAの無線システムにおいても、判定帰還
型等化器の適応アルゴリズムとして、演算の簡単なLMS
アルゴリズムの適用を可能にした位相検出方法および位
相検出器並びにデジタル受信機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態の位相検出部と判定帰
還型等化器を備えた受信機を示すブロック図である。
【図2】本発明による実施の形態の位相検出部を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明による実施の形態の位相検出部の動作の
例を示すフローチャート図である。
【図4】判定帰還型等化器を備えた従来の受信機を示す
ブロック図である。
【図5】受信信号のフレームフォーマットの例を示す図
である。
【図6】位相に対する2乗誤差のシミュレーション値を
示す図である。
【図7】本発明による位相検出値のシミュレーション値
を示す図である。
【図8】TDMAの無線システムでの受信信号と受信信号の
位相を示す図である。
【符号の説明】
101:受信信号入力端子、102-1〜6、117:複素乗算器、10
3-1〜5:遅延回路、104-1〜5、105:判定器、106:スイッ
チ、107:複素加算器、108:適応制御部、109:判定データ
出力端子、110:参照シンボル格納メモリ、111:バッフ
ァ、112:フィードフォーワードタップ部、113:フィード
バックタップ部、114:判定帰還型等化器、115:位相検出
部、116:回転因子テーブル、201:フィードフォワードタ
ップ入力バッファ、202:フィードバックタップ入力バッ
ファ、203:2乗誤差格納バッファ、204:位相検出値格納
バッファ、205:演算制御部、206:回転因子テーブル、20
7-1〜4、208-1〜6:複素乗算器、209-1〜5、210:複素加
算器、211:2乗振幅演算回路、212、214:スイッチ、213:
最小値検索回路、215:位相平均演算回路、216:位相変移
検出値出力端子、219:フィードフォワードタップ、220:
フィードバックタップ、221:タップ利得係数入力端子、
501-1〜2: トレーニング信号、502-1〜3: データ部信
号。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号の各フレームに配置のシンボルで
    構成されるトレーニング信号の位相を所定回転角度づつ
    回転させ、該所定回転角度毎に、該回転させたトレーニ
    ング信号と該トレーニング信号を有するフレームの前の
    フレームで得られたタップ利得係数とを複素演算し、該
    複素演算した結果に、予め格納している前記トレーニン
    グ信号の送信時と同じシンボルと前記タップ利得係数と
    を複素演算した結果とを加算して、前記所定回転角度毎
    に等化出力yを出力し、該等化出力yと前記送信時のシン
    ボルdとの誤差e=d−yを演算し、且つ該誤差eの2乗誤差
    J=|e|2を演算して前記所定回転角度毎の複数の2乗誤差
    Jを出力し、該複数の2乗誤差Jから最小の2乗誤差を検索
    し、該最小の2乗誤差となる回転角度θを隣接するフレ
    ームの受信信号間の位相誤差として検出することを特徴
    とする位相検出方法。
  2. 【請求項2】受信信号の各フレームに配置のシンボルで
    構成されるトレーニング信号の位相を所定回転角度づつ
    回転させ、該所定回転角度毎に、該回転させたトレーニ
    ング信号と該トレーニング信号を有するフレームの前の
    フレームで得られたタップ利得係数とを複素演算し、該
    複素演算した結果に、予め格納している前記トレーニン
    グ信号の送信時と同じシンボルと前記タップ利得係数と
    を複素演算した結果とを加算して、前記所定回転角度毎
    に等化出力yを出力し、該等化出力yと前記送信時のシン
    ボルdとの誤差e=d−yを演算し、且つ該誤差eの2乗誤差
    J=|e|2を演算して前記所定回転角度毎の複数の2乗誤差
    Jを出力し、該複数の2乗誤差Jから最小の2乗誤差を検索
    し、該最小の2乗誤差となる回転角度θを前記トレーニ
    ング信号を有するフレーム内の別の複数の位置において
    も検索した結果を格納し、該格納した検索結果の複数の
    前記θを平均演算し平均演算した位相を隣接するフレー
    ムの受信信号間の位相誤差として検出することを特徴と
    する位相検出方法。
  3. 【請求項3】受信信号の各フレームに配置のシンボルで
    構成されるトレーニング信号の位相を所定回転角度づつ
    回転させる位相回転手段と、該所定回転角度毎に、該回
    転させたトレーニング信号と該トレーニング信号を有す
    るフレームの前のフレームで得られたタップ利得係数と
    を複素演算するフィードフォワードタップと、予め格納
    している前記トレーニング信号の送信時と同じシンボル
    と前記タップ利得係数とを複素演算するフィードバック
    タップと、前記フィードフォワードタップおよび前記フ
    ィードバックタップでの複素演算した結果を加算して前
    記所定回転角度毎に等化出力yを出力するところの前記
    フィードフォワードタップおよび前記フィードバックタ
    ップの少なくとも一方に設けられた加算器と、前記等化
    出力yと前記送信時のシンボルdとの誤差e=d−yを演算
    する演算器と、該誤差eの2乗誤差J=|e|2を演算して前
    記所定回転角度毎の複数の2乗誤差Jを出力する演算回路
    と、該複数の2乗誤差Jから最小の2乗誤差を検索し、該
    最小の2乗誤差となる回転角度θを出力する検索回路と
    を備え、前記θを隣接するフレームの受信信号間の位相
    誤差として検出することを特徴とする位相検出器。
  4. 【請求項4】受信信号の各フレームに配置のシンボルで
    構成されるトレーニング信号の位相を所定回転角度づつ
    回転させる位相回転手段と、該所定回転角度毎に、該回
    転させたトレーニング信号と該トレーニング信号を有す
    るフレームの前のフレームで得られたタップ利得係数と
    を複素演算するフィードフォワードタップと、予め格納
    している前記トレーニング信号の送信時と同じシンボル
    と前記タップ利得係数とを複素演算するフィードバック
    タップと、前記フィードフォワードタップおよび前記フ
    ィードバックタップでの複素演算した結果を加算して前
    記所定回転角度毎に等化出力yを出力するところの前記
    フィードフォワードタップおよび前記フィードバックタ
    ップの少なくとも一方に設けられた加算器と、前記等化
    出力yと前記送信時のシンボルdとの誤差e=d−yを演算
    する演算器と、該誤差eの2乗誤差J=|e|2を演算して前
    記所定回転角度毎の複数の2乗誤差Jを出力する演算回路
    と、該複数の2乗誤差Jから最小の2乗誤差を検索し、該
    最小の2乗誤差となる回転角度θを出力する検索回路
    と、該θを前記トレーニング信号を有するフレーム内の
    別の複数の位置においても検索した結果を格納するバッ
    ファと、該格納した検索結果の複数の前記θを平均演算
    する演算回路を備え、該平均演算した位相を隣接するフ
    レームの受信信号間の位相誤差として検出することを特
    徴とする位相検出器。
  5. 【請求項5】請求項3または4において、前記位相回転
    手段に第一のNFF個の複素乗算器を備え、該第一のNFF
    の複素乗算器の片方の入力端子に、前記受信信号の各フ
    レームに配置のシンボルで構成されるトレーニング信号
    を時系列で入力し、もう片方の入力端子に、回転因子ex
    p(−jθ)(jは虚数単位)を入力して、前記受信信号
    の時系列の位相を所定の回転角度づつ回転させ、前記フ
    ィードフォワードタップを第二のNFF個の複素乗算器で
    構成し、前記フィードバックタップを第三のNFB個の複
    素乗算器で構成し、前記加算器を前記フィードフォワー
    ドタップ内に設けた第一のNFF個の複素加算器および前
    記フィードバックタップ内に設けた第二のNFB-1個の複
    素加算器で構成し、前記第二のNFF個の複素乗算器の片
    方の入力端子に、前記第一のNFF個の複素乗算器の出力
    値を入力し、前記第三のNFB個の複素乗算器の片方の入
    力端子に、予め格納している前記トレーニング信号の送
    信時のシンボルを入力し、前記第二のNFF個の複素乗算
    器および前記第三のNFB個の複素乗算器のもう片方の入
    力端子には、前記フィードフォワードタップへ入力した
    前記トレーニング信号を有するフレームの前のフレーム
    で得られたタップ利得係数を入力して各々複素乗算を行
    い、前記第一のNFF個の複素加算器および第二のNFB-1個
    の複素加算器により、前記第二のNFF個の複素乗算器お
    よび前記第三のNFB個の複素乗算器の出力値の和からな
    る等化出力yを演算することを特徴とする位相検出器。
  6. 【請求項6】隣接するフレームの受信信号間の位相誤差
    を検出する請求項3または4記載の位相検出器と、該検
    出した前記位相誤差を用いて前記受信信号の位相を実質
    なくすように制御する手段と、該制御した受信信号を入
    力して前記受信信号を復調する判定帰還型等化器とを備
    えることを特徴とするデジタル受信機。
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