JP2003304047A - 薄型配線体および配線形成方法 - Google Patents

薄型配線体および配線形成方法

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JP2003304047A
JP2003304047A JP2002105260A JP2002105260A JP2003304047A JP 2003304047 A JP2003304047 A JP 2003304047A JP 2002105260 A JP2002105260 A JP 2002105260A JP 2002105260 A JP2002105260 A JP 2002105260A JP 2003304047 A JP2003304047 A JP 2003304047A
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thin
conductor
wiring
insulator
wiring body
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JP2002105260A
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Kosuke Tanaka
浩介 田中
Makoto Sato
真 佐藤
Keitaro Miyazawa
圭太郎 宮澤
Keiichi Tanaka
啓一 田中
Satoshi Yoshinaga
聡 吉永
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通電条件に制限されない大電流にも適用可能
な薄型導体を効率良く配線形成することができる薄型配
線体および配線形成方法を提供する。 【解決手段】 本発明にかかる薄型配線体は、絶縁体1
2上に薄型導体13が配線形成された薄型配線体10で
あって、薄型導体13の少なくとも絶縁体12に接着さ
れる面に接着層14が形成されている。また、本発明に
かかる薄型配線体の配線形成方法は、薄型導体13の少
なくとも絶縁体に接着される面に接着層14を形成し、
薄型導体13を絶縁体12に接着固定する。さらに、本
発明にかかる薄型配線体の別の配線形成方法としては、
絶縁体42上に硬化型粘着層47を形成し、硬化型粘着
層47を介して薄型導体43を絶縁体42に接着固定
し、架橋することによって硬化型粘着層47の粘着性を
除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触型IC(I
ntegrated Circuit)カードに用いら
れる薄型コイルアンテナ等の薄型配線体及びその配線形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄型導体のコイルアンテナや電子素子等
を組み込んだICカードは、情報読み取り器から非接触
で電力や情報の送受信を行うことが可能であり、近年の
公衆電話機用プリペドカードやオフィスの入退室管理用
セキュリティカード等に利用されている。これらのIC
カードは「非接触型ICカード」と呼ばれており、情報
読み取り器から離れたところでもICカードのコイルア
ンテナを介して情報照合作業が瞬時に可能であり、将来
においても需要の増大が予測されている。また、物流市
場において、非接触ICカードを商品や物品に貼り付け
て効率的に物品管理を行うことも検討されており、この
場合においては、一回使用のいわゆる「使い捨てタイ
プ」の非接触型ICカードが利用されると見込まれてお
り、非接触型ICカードが短時間に効率良く低コストで
製造可能であることが要求されている。
【0003】従来の非接触型ICカードに用いられてい
る薄型導体のコイルアンテナの形成や電子機器の回路形
成には、エッチング処理やスパッタリング処理を行って
銅箔の配線を絶縁体上に形成させて薄型化を実現させた
ものがある(特開2000−124024号)。また、
車載用フィルムアンテナとしては、絶縁性のフィルムに
アンテナ導体がパターン印刷によって形成されて透明フ
ィルムにより覆われているものがある(特開2000−
341020号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ICカード用の薄型配
線体は、物流市場において、カード本体の片面で導体を
露出した構造(以下、片面導体露出構造という)で流通
させることが必要な場合がある。また、薄型導体を交差
させて配線形成する場合、薄型導体同士が接触してショ
ートすることを防止するため、この接触する箇所に絶縁
材料を施すなどの加工をする必要があり、薄型導体を配
線形成する工程に長時間を要していた。
【0005】上記したエッチング処理により形成した配
線では、残余部分の廃棄により材料の使用効率の悪化が
問題となり、スパッタリング処理により形成した配線で
は、配線の厚みが0.01〜0.4μm程度と非常に薄
いため、回路として使用した場合には、微電流のみが使
用可能となり、回路の通電条件が制限(電流量の制限)
されていた。また、スパッタリング処理により形成され
た配線に鍍金処理を施した配線体では、導体抵抗を低減
させることが可能となるが、加工工数が多くなるために
加工時間がかかり過ぎるという欠点があり、結果として
製造費のコストアップを招いていた。
【0006】パターン印刷により形成した導体では、導
体厚みを厚くするのがむずかしいため、アンテナ導体と
して用いた場合には通信距離が短く制限されてしまう。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
片面導体露出構造を有し、通信性能、アンテナ性能が向
上した薄型配線体及びこの薄型配線体の配線形成方法を
提供することを目的とする。また、本発明はICカード
用の薄型配線体として薄型導体を配線形成する際に、薄
型導体を交差して配線することが可能な薄型配線体及び
この薄型配線体の配線形成方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、絶
縁体上に薄型導体が配線形成された薄型配線体であっ
て、前記薄型導体の少なくとも絶縁体と接着する面には
接着層が形成されていることを特徴とする薄型配線体に
よって達成される。
【0009】このような構成にすることで、絶縁体の全
面に接着層を形成する必要がなく、少なくとも、薄型導
体における絶縁体に接着される面に接着層を形成すれば
よい。また、薄型配線体を取り扱う際に、接着層によっ
てべたつきが生じることを防ぐことができる。このた
め、片面導体露出構造を有する薄型配線体を得ることが
できる。さらに、接着層の材料である粘着材料の量を減
らすことができるので、薄型配線体の製造コストの低減
を図ることができる。また、従来のエッチング等による
配線形成に比べて格段に厚い薄型導体による配線形成が
でき、回路抵抗の低いコイルや回路を形成した薄型配線
体を提供することができる。
【0010】また、本発明の上記目的は、絶縁体上に薄
型導体が配線形成された薄型配線体であって、前記絶縁
体上に硬化型粘着層が形成され、該硬化型粘着層に前記
薄型導体が接着固定されると共に前記硬化型粘着層の粘
着性が無くされていることを特徴とする薄型配線体によ
って達成することができる。
【0011】このような構成とすれば、片面導体露出構
造を有する薄型配線体とした場合に、粘着層でべたつき
が生じて取り扱いにくくなることがない。
【0012】上記の薄型配線体において、薄型導体は平
角形状の導体であることが好ましい。このような構成と
することで、導体は断面積を確保することができるた
め、電気抵抗を低減させた薄型配線体を提供することが
できる。また、薄型導体は鍍金処理されたものであるこ
とが好ましい。
【0013】上記の薄型配線体において、前記薄型導体
の少なくとも一部が絶縁被覆されていることが好まし
い。このような構成とすることで、薄型導体を互いに交
差させて薄型導体同士が接触するように配線形成した場
合においても、薄型導体からなる回路でショートが生じ
ることを防ぐことができるため、回路設計の自由度が増
す。また、薄型導体には絶縁膜が被覆しているため、薄
型導体の強度や腐食、短絡に対する耐久性を向上するこ
とができる。
【0014】また、上記の目的は、絶縁体上に薄型導体
を配線形成する薄型配線体の配線形成方法であって、前
記薄型導体の少なくとも前記絶縁体を接着する面に接着
層を形成し、前記薄型導体を前記絶縁体に接着固定する
ことを特徴とする薄型配線体の配線形成方法によって達
成することができる。
【0015】このような構成によれば、少なくとも薄型
導体における絶縁体に接着される面に接着層を形成すれ
ば、絶縁体側には接着層を形成する必要がない。さら
に、薄型配線体を取り扱う際に、接着層によってべたつ
きが生じることを防ぐことができるため、片面導体露出
構造を有する薄型配線体を提供することができる。ま
た、従来のエッチング等による配線形成に比べて格段に
厚い薄型導体による配線形成ができ、回路抵抗の低いコ
イルや回路を形成した薄型配線体の配線形成方法を提供
することができる。さらに、接着層の材料である粘着材
料の量を減らすことができるので、薄型配線体の製造コ
ストの低減を図ることができる。
【0016】さらに、上記の目的は、絶縁体上に薄型導
体を配線形成する薄型配線体の配線形成方法であって、
硬化型粘着層を形成した前記絶縁体上に、前記薄型導体
を接着固定した後、前記硬化型粘着層の粘着性を無くす
ために架橋することを特徴とする薄型配線体の配線形成
方法によって達成することができる。
【0017】このような構成によれば、薄型導体を絶縁
体に接着固定した後で、薄型導体とは接触しない箇所に
おける不要な固形型粘着層の粘着性が除去されているの
で、薄型配線体を取り扱う際にべたつきなどによって作
業に支障が生じることを防ぐことができる。従って、片
面導体露出構造を有する薄型配線体を提供することがで
きる。
【0018】薄型導体における絶縁体に接着される面に
接着層を形成し、薄型配線体の配線を形成する場合であ
っても、薄型配線体にさらに高い耐屈曲性が求められる
場合は、薄型導体と絶縁体を強固に接着させるために、
絶縁体側に熱可塑性接着層あるいは熱硬化性接着層を形
成する。このように構成することにより、上記薄型配線
体の配線形成の方法を変えることなく、接着層のべたつ
きの生じない薄型配線体を提供することができる。
【0019】上記の薄型配線体の配線形成方法におい
て、薄型導体は鍍金が施された平角形状の導体を用いて
配線形成を行うことが好ましい。また、薄型導体の少な
くとも一部を絶縁被覆することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる薄型配線体
の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1
は本発明の第1の実施の形態にかかる薄型配線体の平面
図である。薄型配線体10は、略長方形の絶縁体12
と、絶縁体12上に配線形成された長尺状の薄型導体1
3とを備えている。薄型導体13は、直線部と曲げ部と
を繰り返して形成された多角形かつスパイラル状の配線
である。
【0021】絶縁体12は樹脂製材料からなり、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミ
ド(PI)等のフィルム状の可撓性薄型シートや板状の
回路基板である。薄型導体13は銅アルミ又は銅に錫鍍
金を施した導電材料が好ましい。また、薄型導体13
は、厚さと幅が一定な矩形の断面を有する平角状に形成
されている。ここで、薄型導体13の断面を平角状に形
成したのは、円形断面の導体に比べて、断面積を確保し
つつ厚さを薄くすることができるためである。
【0022】図2は、図1に示す薄型配線体10のA−
A線断面図である。図2に示すように、薄型導体13に
おける、絶縁体12に接着される面には、薄型導体13
を絶縁体12に接着固定するための接着層14が形成さ
れている。
【0023】接着層14は、薄型導体13の絶縁体12
に接着される面に沿って形成されている。
【0024】本発明において、接着層14の材料は、例
えば、アクリル系粘着剤などである。
【0025】上記に述べたように、絶縁体12と薄型導
体13は、薄型導体13に予め形成された接着層14を
介して互いに接着固定される。つまり、絶縁体12上に
薄型導体13を配する際に、絶縁体12の面に粘着性を
付与する必要がない。言い換えれば、薄型導体13と接
触しない箇所には接着層14が形成されないため、薄型
導体13を配した絶縁体12を取り扱う際に、接着層1
4が作業者の手などと接触してべたつきが生じることを
防止できる。また、薄型導体13と接触しない箇所には
接着層を設ける必要がないため、接着層にかかるコスト
を低減することができる。さらに、接着層を形成する工
程にかかる時間を短縮することができる。従って、本発
明にかかる薄型配線体の配線形成方法によれば、片面導
体露出構造を有する薄型配線体を効率良く製造すること
ができる。
【0026】本実施の形態において、薄型導体13の寸
法としては、導体厚(厚さ)0.035mm、導体幅
0.8mmとした。また、接着層の厚さは、0.02m
mとした。
【0027】上記の構成を有する配線形成方法によって
薄型配線体を製造すれば、大電流を流すことのできる薄
型導体と電子素子とを接続した、例えば、非接触型のI
Cカードに利用可能な薄型配線体を提供することができ
る。
【0028】次に、本発明にかかる薄型配線体の配線形
成方法の第2の実施の形態を説明する。図3は、本発明
にかかる薄型配線体の薄型導体が電子素子と接続された
構成を有する薄型配線体を示している。なお、以下に説
明する実施形態において、すでに説明した部材などと同
等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一
符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或い
は省略する。
【0029】図3に示すように、薄型導体23の両端部
は、絶縁体(本実施の形態においては樹脂製フィルム)
22の略中央に配置された電子素子であるICチップ2
5に接続されている。ICチップ25は、図示しない電
源回路、制御回路、変調回路およびメモリなどを備えて
いる。ICチップ25が絶縁体22に形成されたスパイ
ラル状の薄型導体23と接続される構成とすることで、
薄型配線体20が非接触型ICカードとして機能する。
【0030】非接触型ICカードとして用いられる薄型
配線体20において、図示しないICカードリーダ(読
取装置)の磁場においてICチップ25と接続した状態
で薄型配線体20上にスパイラル状に配線形成された薄
型導体23がコイルとして機能する。そして、薄型配線
体20において電磁誘導現象が起こり、電力が発生して
ICチップ25が起動される。ICチップ25が起動さ
れると、薄型導体23がアンテナとして機能し、ICカ
ードリーダと薄型配線体(ICカード)20との間で情
報の送受信が行われる。
【0031】図4(a)は、図3における薄型配線体の
B−B線断面図である。図4(a)に示すように、本実
施の形態の薄型配線体20において、薄型導体23の全
体表面には絶縁性を有する膜(以下、絶縁膜)26が被
覆されている。絶縁膜の材料としては、例えば、ポリイ
ミドである。
【0032】絶縁膜26が被覆された薄型導体23にお
ける、樹脂製フィルム(絶縁体)22に接着される側の
面には、第1の実施の形態で既に説明した接着層と同様
の構成を有する接着層24が形成されている。
【0033】本実施の形態において、薄型導体23、接
着層24は、第1の実施の形態の薄型導体、接着層とそ
れぞれ同じ寸法である。また、絶縁膜26の厚さは0.
003mmとした。
【0034】上記の構成によれば、薄型導体23には絶
縁膜26が被覆されているため、薄型導体23の交差部
23bで導体同士が接触することでショートが発生する
ことを防ぐことができる。従って、上記の構成によれ
ば、非接触型ICカードに用いる場合、交差配線も実現
できるので設計自由度が増し、信頼性の高い薄型配線体
を提供することができる。
【0035】なお、本実施の形態においては薄型導体の
全体表面に絶縁膜が被覆されている構成としたが、少な
くとも薄型導体の交差部に絶縁膜が被覆されていればよ
い。
【0036】薄型配線体において、薄型導体の接着層が
絶縁性を有している場合、接着層が絶縁膜として機能
し、薄型導体が交差または接触する箇所におけるショー
トを防止することもできる。
【0037】薄型配線体20は、図3に示すように、薄
型導体23をスパイラル状に絶縁体22に配線形成して
いる。薄型導体23の配線形成の手順としては、まず、
薄型導体23の一方の端部28を絶縁体22におけるI
Cチップ25と接続する箇所に固定する。そして、この
一方の端部28を始点として絶縁体22の内側から外側
に向かって薄型導体23を周回させながら配線形成す
る。薄型導体23を略3周分巻きまわした箇所から内側
に向かって直角に折り曲げ、薄型導体23の他方の端部
27がICチップ25と接続するように固定される。
【0038】ここで、スパイラル状の薄型導体23にお
いて外周側から内周側へ折り返られる位置をPとする
と、薄型導体23における位置Pと他方の端部27との
間のブリッジ部23aが、スパイラル状に巻きまわされ
た薄型導体23の上面と接触しつつ、直角に交差するよ
うに形成されている。23bは薄型導体23とブリッジ
部23aとの接触部を示している。
【0039】図4(b)は、図3に示す接触部23bに
おけるC−C線断面図である。図4(b)に示すよう
に、薄型導体23の接触23bにおいては、薄型導体2
3が絶縁体22の上に2層に重なっている。薄型導体2
3の導体部分は、それぞれ絶縁膜26が被覆しているの
で、互いに接触した際に通電することがない。
【0040】本実施の形態においては、薄型導体が絶縁
被覆されているため、薄型導体を上述の手順で配線形成
した際に、接触部23aで薄型導体の導体部分同士が接
触することがない。このため、接触部23aにおいてシ
ョートが発生することを防止することができる。
【0041】また、薄型導体を配線形成する工程におい
て、ブリッジ部と薄型導体との接触する箇所に絶縁性の
フィルムなどを施すなどの加工が必要ないため、絶縁体
に薄型導体を配線形成する加工工数やその加工に要する
時間を減らすことができる。従って、本実施の形態の薄
型配線体の配線形成方法によれば、薄型導体を効率的に
配線形成することができる。
【0042】上記の第1及び第2の実施の形態の薄型配
線体において、薄型導体を保護フィルムによって覆う構
成とすることができる。具体的には、図5に示すよう
に、薄型配線体30は、薄型導体33が配線形成された
絶縁体32と、この絶縁体32に対向するように配置さ
れた保護フィルム35とを、互いに対向する一対のロー
ラ(以下、対向ローラとする)Rにより圧着して、薄型
導体33が露出しないように構成されていてもよい。こ
のような薄型配線体30は、まず、薄型導体33が配線
形成された絶縁体32と、この絶縁体32と略同一形状
を有する保護フィルム35とを、薄型導体33を挟むよ
うに重ね合わせ、対向ローラR間を通過させることで絶
縁体32に保護フィルム35が貼付される構成を有して
いる。
【0043】対向ローラRには、適宜、加熱手段を設け
ることも可能であり、絶縁体32に保護フィルム35を
加熱圧着(加熱融着)させてもよい。
【0044】なお、薄型導体33は、第2の実施の形態
に示したように、絶縁膜が被覆された薄型導体としても
よい。
【0045】本実施の形態の薄型配線体は、薄型導体が
配線形成された絶縁体と、この絶縁体に対向するように
配置された保護フィルムとを、ホットスタンプ装置によ
り圧着して構成してもよい。図6に、ホットスタンプ装
置の一例を示す。図6において、ホットスタンプ装置6
0は、互いに対向する一対の板部61と、それぞれの板
部61に設けられた、加熱ヒーターなどの熱源を内蔵し
た加熱手段62とを有している。板部61は、ゴムなど
の樹脂によって構成され、また、互いに対向する面は平
坦な面である。ホットスタンプ装置60は、対向する板
部61の間に配された試料となる薄型配線体30の上下
面を板部61の平坦な面で押圧し、また、加熱手段62
によって板部61を介して、薄型配線体30の絶縁体3
2と保護フィルム35との接着面に熱を供給し、接着さ
せるように構成されている。上述のように、ホットスタ
ンプ装置60を用いることによって、絶縁体32に配線
形成された薄型導体33が保護フィルム35で覆われた
薄型配線体30が得られる。
【0046】上記の構成を有する薄型配線体によれば、
薄型導体が保護フィルムに覆われているため、水分や異
物などが付着することを防止することでき、配線形成さ
れた薄型導体の腐食、破損、ショート(短絡)を防止で
きる。
【0047】本発明にかかる薄型配線体の第3の実施の
形態を説明する。図7は、本実施の形態の薄型配線体の
模式的に示した断面図である。薄型導体と絶縁体は、硬
化型粘着層によって接着固定してもよい。以下、図7に
基づいて、硬化型粘着層により薄型導体を絶縁体上に配
線形成する方法を説明する。
【0048】まず、図7に示すように、絶縁体42上の
薄型導体43を配する側の面に、粘着性を有する硬化型
粘着性フィルムなどからなる硬化型粘着層47を形成す
る。そして、硬化型粘着層47を介して絶縁体42に薄
型導体43を接着固定する。ここで、図に示さないが、
薄型導体43は、絶縁体42の上方から見た場合、既に
説明したように、スパイラル状に配線形成されている。
【0049】絶縁体42に薄型導体43を配線形成した
後、この硬化型粘着層47を図示しない手段によって架
橋する。このとき、図7に示す硬化型粘着層47の表面
47aが硬化して粘着性がなくなる。こうして、本実施
の形態の薄型配線体40が完成する。
【0050】硬化型粘着性フィルムとしては、例えば、
PET/紫外線(UV)硬化型粘着剤、PET/熱硬化
型粘着剤である。
【0051】本実施の形態の薄型配線体の配線形成方法
によれば、薄型導体を絶縁体上に固定したのちに、薄型
導体とは接触しない、つまり、余分な箇所の硬化型粘着
層における粘着性をなくしている。このため、硬化型粘
着層によってべたつきが生じたりすることがないため、
配線形成された薄型配線体を容易に取り扱うことができ
る。従って、片面導体露出構造を有する薄型配線体を効
率良く製造することができる。
【0052】なお、本発明は、前述した実施形態に限定
されるものではなく、適宜な変形、改良などが可能であ
る。本発明にかかる薄型配線体において、薄型導体をさ
まざまな形状で配線形成してもよい。例えば、図8に示
すように、薄型導体53が円形のスパイラル状(渦状)
に絶縁体52上に配線形成された薄型配線体50として
もよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
片面導体露出構造を有し、通信性能、アンテナ性能が向
上した薄型配線体及びこの薄型配線体の配線形成方法を
提供することができる。また、ICカード用の薄型配線
体として薄型導体を配線形成する際に、薄型導体を交差
して配線することが可能な薄型配線体及びこの薄型配線
体の配線形成方法を提供することができる。さらに、本
発明の薄型配線体によれば、スパッタリング処理や導体
をパターン印刷したものに比して導体の断面積が大きい
ため、電気抵抗を小さくすることが可能である。従っ
て、通信距離を延長することができ、また、アンテナ性
能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる薄型配線体
の平面図である。
【図2】図1に示す薄型配線体のA−A線断面図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施の形態にかかる薄型配線体
の全体斜視図である。
【図4】(a)図3に示す薄型配線体のB−B線断面図
である。(b)図3に示す薄型配線体のC−C線断面図
である。
【図5】本発明にかかる薄型配線体の一例とその製造方
法を示す図である。
【図6】本発明にかかる薄型配線体をホットスタンプ装
置によって製造する方法を説明する図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態にかかる薄型配線体
の配線形成方法を説明する図である。
【図8】本発明にかかる薄型配線体の変形例を示す平面
図である。
【符号の説明】
10、20、30、40、50 薄型配線体 12、22、32、42、52 絶縁体 13、23、33、43、53 薄型導体 14 接着層 26 絶縁膜 47 硬化型粘着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01Q 7/00 H05K 3/24 A H05K 3/20 G06K 19/00 K 3/24 H (72)発明者 宮澤 圭太郎 栃木県鹿沼市さつき町3番3号 住友電気 工業株式会社関東製作所内 (72)発明者 田中 啓一 栃木県鹿沼市さつき町3番3号 住友電気 工業株式会社関東製作所内 (72)発明者 吉永 聡 栃木県鹿沼市さつき町3番3号 住友電気 工業株式会社関東製作所内 Fターム(参考) 4E351 AA02 BB09 BB33 CC06 DD04 DD10 DD21 GG20 5B035 BA03 BB09 CA01 CA23 5E343 AA02 AA12 AA33 BB04 BB05 BB16 BB24 BB34 BB52 BB67 BB71 DD32 DD56 DD65 EE22 EE25 GG06 GG11 GG20 5J046 AA03 AA13 AA19 AB11 PA07 QA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体上に薄型導体が配線形成された薄
    型配線体であって、前記薄型導体の少なくとも絶縁体と
    接着する面には接着層が形成されていることを特徴とす
    る薄型配線体。
  2. 【請求項2】 絶縁体上に薄型導体が配線形成された薄
    型配線体であって、前記絶縁体上に硬化型粘着層が形成
    され、該硬化型粘着層に前記薄型導体が接着固定される
    と共に前記硬化型粘着層の粘着性が無くされていること
    を特徴とする薄型配線体。
  3. 【請求項3】 前記薄型導体は平角形状の導体であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の薄型配線体。
  4. 【請求項4】 前記薄型導体は鍍金処理されたものであ
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記
    載の薄型配線体。
  5. 【請求項5】 前記薄型導体の少なくとも一部が絶縁被
    覆されていることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    か1つに記載の薄型配線体。
  6. 【請求項6】 絶縁体上に薄型導体を配線形成する薄型
    配線体の配線形成方法であって、前記薄型導体の少なく
    とも前記絶縁体を接着する面に接着層を形成し、前記薄
    型導体を前記絶縁体に接着固定することを特徴とする薄
    型配線体の配線形成方法。
  7. 【請求項7】 絶縁体上に薄型導体を配線形成する薄型
    配線体の配線形成方法であって、硬化型粘着層を形成し
    た前記絶縁体上に、前記薄型導体を接着固定した後、前
    記硬化型粘着層の粘着性を無くすために架橋することを
    特徴とする薄型配線体の配線形成方法。
  8. 【請求項8】 前記薄型導体は鍍金が施された平角形状
    の導体を用いて配線形成を行うことを特徴とする請求項
    6又は7に記載の薄型配線体の配線形成方法。
  9. 【請求項9】 前記薄型導体の少なくとも一部を絶縁被
    覆することを特徴とする請求項6から8のいずれか1つ
    に記載の薄型配線体の配線形成方法。
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