JP2003303041A - 携帯情報機器用の蓄光樹脂組成物、および、これにより成形された構造体を備える携帯情報機器 - Google Patents

携帯情報機器用の蓄光樹脂組成物、および、これにより成形された構造体を備える携帯情報機器

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JP2003303041A
JP2003303041A JP2002105934A JP2002105934A JP2003303041A JP 2003303041 A JP2003303041 A JP 2003303041A JP 2002105934 A JP2002105934 A JP 2002105934A JP 2002105934 A JP2002105934 A JP 2002105934A JP 2003303041 A JP2003303041 A JP 2003303041A
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正巳 堤
Yasuo Naganuma
靖雄 長沼
Takayuki Fujiwara
隆之 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯情報機器の一部を構成するために必要な
強度を達成することのできる蓄光樹脂組成物、および、
これにより成形された構造体を備える携帯情報機器を提
供すること。 【解決手段】 携帯情報機器の一部を構成するための樹
脂組成物において、樹脂成分と、これに添加された蓄光
材粉末および強度補強粉末とを備えることとした。好ま
しくは、蓄光材粉末は、アルミン酸ストロンチウムと、
ユウロピウムと、ジスプロシウムとを焼成してなる蓄光
材料の粉末、或は、アルミン酸カルシウムと、ユウロピ
ウムと、ネオジムとを焼成してなる蓄光材料の粉末であ
る。好ましくは、強度補強粉末は、アルミニウム粉末お
よび/またはマイカ粉末である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノートパソコンや
携帯電話などの携帯情報機器の一部を構成する構造体、
例えば筐体やボタンを形成するのに使用される樹脂組成
物、および、これにより成形された構造体を備える携帯
情報機器に関する。
【0002】
【従来の技術】ノートパソコンや携帯電話などの携帯情
報機器の分野においては、近年、多様なデザインのもの
が製品化されている。特に、機器筐体その他の構造体に
ついて、オリジナルな色彩的デザインを有する製品の開
発が活発である。
【0003】例えば、携帯電話の分野では、7色に点滅
するLEDと直径23mmもの大きなスピーカーとが設
けられて、これらとマナーモード用のバイブレータを協
働させることによって“光と音と振動の3重奏”を楽し
むことのできる製品が知られている。また、7色に発光
するLEDが設けられて、メール着信時に送信者に応じ
た発光色および点滅速度を可変的に設定することのでき
る製品も知られている。色彩的デザインにおいてLED
の発光を利用する例えばこれらのような手法は、比較的
低コストの割には購買者に対するアピール性が高いた
め、多くの携帯電話製品に採用されつつある。
【0004】一方、PDAの分野では、イルミネーショ
ン機能を有する製品がある。イルミネーション機能と
は、例えば、本体上部に設けられたインジケータが点灯
または点滅することによって、予め登録されていたスケ
ジュールの到来、メールの着信、およびバッテリ残量な
どをユーザに知らせるという機能である。インジケータ
の色は、例えば、赤、青、緑、黄色、シアン、紫、白の
7色に変化する。また、操作ボタンの押圧時にボタン周
辺が青く発光する技術を採用するPDA製品も知られて
いる。これらのような技術によるユーザと機器との間の
インタラクション性は、ユーザに対して操作時の安心感
を与えるうえで、或は製品の完成度を高めるうえで、重
要な役割を果たす。
【0005】しかしながら、上述の機能を発現するため
には、駆動力源として電力が必要である。携帯情報機器
においては低電力性が非常に重要であるため、その色彩
デザインを構成するうえでLEDなどの発光素子を利用
することは、消費電力の観点からは好ましくない。
【0006】このような不具合を解消するため、携帯情
報機器の色彩的デザインを構成するうえで、LEDなど
の発光素子の代わりに蛍光体すなわち夜光顔料が利用さ
れる場合がある。夜光顔料としては、「自発光性」およ
び「蓄光性」の2種類が知られている。自発光性夜光顔
料は、構成物質の発する放射線の作用によって一晩中発
光することが可能であるが、わずかながらも放射性物質
を含んでいるので、用途が制約され、また、生産や廃棄
などにも厳しい管理が必要である。蓄光性夜光顔料は、
放射性物質を含んではいないが、従来、発光を長時間維
持するのが困難であり、実用性に乏しかった。例えば、
従来より知られている硫化亜鉛タイプ(ZnS:Cu)
の蓄光性夜光顔料は、夜光塗料用に広く使用されていた
が、その残光には一晩中視認できる程の輝度はない。ま
た、耐光性が低いので、屋外での使用に適していなかっ
た。
【0007】これに対し、近年、主成分としてのアルミ
ン酸塩化物と、賦活剤としての希土類元素とを焼成して
なる蓄光性顔料が開発された。この蓄光性顔料による
と、従来の蓄光性顔料よりも高い輝度を達成することが
でき、且つ、光の吸収−発光−吸収−発光を何回でも繰
り返すことができる。また、アルミナを主成分とした酸
化物であるため、通常の環境下において安定であって耐
光性に優れており、したがって、屋外における直射日光
下での使用にも適している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この蓄
光性顔料を樹脂に添加して成形するのみでは、成形体に
おいて充分な強度を確保するのが困難である場合があ
る。特に、携帯電話、PDA、ノートパソコンなどの携
帯情報機器の筐体その他の構造体では、薄肉であること
が要求されるため、そのような蓄光性顔料が添加された
樹脂材料は、成形用の材料としては適さない場合があっ
た。
【0009】本発明は、このような事情のもとで考え出
されたものであって、上述の従来の問題点を解消ないし
軽減することを課題とし、携帯情報機器の一部を構成す
るために必要な強度を達成することのできる蓄光樹脂組
成物、および、これにより成形された構造体を備える携
帯情報機器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面によ
ると蓄光樹脂組成物が提供される。この蓄光樹脂組成物
は、携帯情報機器の一部を構成するための樹脂組成物で
あって、樹脂成分と、これに添加された蓄光材粉末およ
び強度補強粉末と、を備えることを特徴とする。
【0011】このような構成の蓄光樹脂組成物は、強度
補強粉末の存在によって、携帯情報機器の一部を構成す
るために必要な強度を有することができる。特に、樹脂
成形体において曲げ強度が向上するので、携帯情報機器
の薄肉構造体の成形材料として使用するのに適してい
る。したがって、本発明の蓄光樹脂組成物によると、例
えば、ノートパソコンや携帯電話などの筐体を、蓄光性
を有する筐体として充分に薄く成形することができる。
また、携帯電話やPDAなどの操作ボタンを、蓄光性を
有するボタンとして充分に小型に成形することもでき
る。更には、携帯電話におけるアンテナ先端部の構造体
を、蓄光性を有する先端構造体として充分に薄く成形す
ることもできる。本発明の蓄光樹脂組成物によって携帯
電話などにおける所定の構造体を成形すると、当該構造
体が昼間に蓄えた光を夜間に発光する。これによって、
例えば、夜間などの暗所下にて、機器の表示画面やボタ
ンの文字などを、電力を消費せずに視認することが可能
となる。更に、携帯情報機器全体に対して意匠性を付加
して、機器のデザイン性を良好なものとすることが可能
となる。
【0012】本発明で用いられる樹脂成分は、光透過性
の樹脂であるのが好ましい。光透過性樹脂としては、例
えば、透明ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)などが挙げられる。
【0013】蓄光材粉末としては、アルミン酸ストロン
チウムとユウロピウム(Eu)とジスプロシウム(D
y)とを焼成してなる蓄光材料の粉末を用いることがで
きる。或は、アルミン酸カルシウムとユウロピウムとネ
オジム(Nd)とを焼成してなる蓄光材料の粉末を用い
ることができる。蓄光材粉末の粒径は、10〜50μm
の範囲が好ましい。本発明の蓄光樹脂組成物における蓄
光材粉末の含有率は、5〜20wt%の範囲が好まし
い。
【0014】強度補強粉末としては、アルミニウム粉末
およびマイカ粉末を用いることができる。或は、アルミ
ナ粉末を用いてもよい。これらは単独で用いてもよい
し、適当な混合比で混合して用いてもよい。強度補強粉
末の粒径は、5〜50μmの範囲が好ましい。本発明の
蓄光樹脂組成物における強度補強粉末の含有率は、0.
1〜5wt%の範囲が好ましい。また、ドライカラー
(着色剤)としてのアルミニウム粉末やマイカ粉末を添
加することによって、本発明の樹脂組成物よりなる成形
体が発光しないときの色調を制御することもできる。更
に、本発明の蓄光樹脂組成物は、蓄光材粉末および強度
補強粉末に加えて他の顔料粉末が添加されることによっ
て、所定の色彩が付与されていてもよい。
【0015】本発明の第2の側面によると、樹脂成分
と、蓄光材粉末と、強度補強粉末とを含む蓄光樹脂組成
物により成形された構造体を少なくとも一部に備える携
帯情報機器が提供される。このような携帯情報機器は、
当該構造体において、本発明の第1の側面に係る蓄光樹
脂組成物に関して上述したのと同様の効果が奏される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態につ
いて、以下に実施例として記載する。また、実施例とと
もに比較例も記載する。
【0017】
【実施例1】<サンプル成形体の作製>樹脂成分として
の透明なABS樹脂(商品名:T180、ダイセル化学
(株)製)に対して、アルミン酸ストロンチウムとユウ
ロピウム(Eu)とジスプロシウム(Dy)とを焼成し
てなる蓄光材料の粉末(商品名:ルミノーバGL−30
0、根本特殊化学製)と、ドライカラーとしてのアルミ
ニウム粉末(商品名:P1950、東洋アルミニウム
製)およびマイカ粉末(商品名:イリオジン225WI
I、メルクジャパン製)とを添加し、これを二軸押出機
(商品名:KZW15、テクノベル製)を用いて約22
0℃で溶融混練を行うことによって、本実施例の蓄光樹
脂組成物を調製した。蓄光材粉末、アルミニウム粉末、
マイカ粉末の粒径は50μm、30μm、30μmであ
り、それらの含有率は、10wt%、3wt%、2wt
%とした。次に、射出成形機(商品名:NED100V
R、新潟鉄工製)を用いて、上述のようにして調製した
蓄光樹脂組成物から、本実施例のサンプル成形体(長さ
126mm、幅12.8mm、厚さ3.2mm)を成形
した。
【0018】<曲げ強度測定>上述のようにして得たサ
ンプル成形体について、曲げ強度を測定した。具体的に
は、万能試験機(商品名:インストロン5581、イン
ストロンジャパン製)を用いて、JIS K7055に
準拠して、サンプル成形体について3点曲げ試験を行っ
た。支持2点間距離(スパン)を51.2mmとし、当
該支持2点間の略中央に対して押圧力を加えることによ
って、サンプル成形体の曲げ強度を測定した。その結
果、本実施例の成形体は868kgf/cm2の曲げ強
度を示した。この結果は表1に掲げる。
【0019】
【実施例2】樹脂成分としての透明なABS樹脂(商品
名:T180、ダイセル化学(株)製)に対して、アル
ミン酸ストロンチウムとユウロピウム(Eu)とジスプ
ロシウム(Dy)とを焼成してなる蓄光材料の粉末(商
品名:ルミノーバGL−300、根本特殊化学製)と、ド
ライカラーとしてのアルミニウム粉末(商品名:PU1
00、東洋アルミニウム製)およびマイカ粉末(商品
名:イリオジン121WII、メルクジャパン製)とを添
加し、これを二軸押出機(商品名:KZW15、テクノ
ベル製)を用いて約220℃で溶融混練を行うことによ
って、本実施例の蓄光樹脂組成物を調製した。蓄光材粉
末、アルミニウム粉末、マイカ粉末の粒径は50μm、
30μm、30μmであり、それらの含有率は、10w
t%、3wt%、1wt%とした。次に、射出成形機
(商品名:NED100VR、新潟鉄工製)を用いて、上
述のようにして調製した蓄光樹脂組成物から、本実施例
のサンプル成形体(長さ126mm、幅12.8mm、
厚さ3.2mm)を成形した。本実施例のサンプル成形
体について、実施例1と同様にして曲げ強度を測定した
ところ、845kgf/cm2の曲げ強度を示した。こ
の結果は表1に掲げる。
【0020】
【実施例3】樹脂成分としての透明なABS樹脂(商品
名:T180、ダイセル化学(株)製)に対して、アル
ミン酸ストロンチウムとユウロピウム(Eu)とジスプ
ロシウム(Dy)とを焼成してなる蓄光材料の粉末(商
品名:ルミノーバGL−300、根本特殊化学製)と、
ドライカラーとしてのアルミニウム粉末(商品名:シル
バー、涛和化学製)およびマイカ粉末(商品名:アスト
ロUP450h、涛和化学製)とを添加し、これを二軸
押出機(商品名:KZW15、テクノベル製)を用いて
約220℃で溶融混練を行うことによって、本実施例の
蓄光樹脂組成物を調製した。蓄光材粉末、アルミニウム
粉末、マイカ粉末の粒径は50μm、30μm、30μ
mであり、それらの含有率は、10wt%、2wt%、
1.3wt%とした。次に、射出成形機(商品名:NE
D100VR、新潟鉄工製)を用いて、上述のようにし
て調製した蓄光樹脂組成物から、本実施例のサンプル成
形体(長さ126mm、幅12.8mm、厚さ3.2m
m)を成形した。本実施例のサンプル成形体について、
実施例1と同様にして曲げ強度を測定したところ、85
2kgf/cm2の曲げ強度を示した。この結果は表1
に掲げる。
【0021】
【実施例4】樹脂成分としての透明なABS樹脂(商品
名:T180、ダイセル化学(株)製)に対して、アル
ミン酸ストロンチウムとユウロピウム(Eu)とジスプ
ロシウム(Dy)とを焼成してなる蓄光材料の粉末(商
品名:ルミノーバGL−300、根本特殊化学製)と、ド
ライカラーとしてのアルミニウム粉末(商品名:P19
50、東洋アルミニウム製)およびマイカ粉末(商品
名:イリオジン121WII、メルクジャパン製)とを添
加し、これを二軸押出機(商品名:KZW15、テクノ
ベル製)を用いて約220℃で溶融混練を行うことによ
って、本実施例の蓄光樹脂組成物を調製した。蓄光材粉
末、アルミニウム粉末、マイカ粉末の粒径は50μm、
30μm、30μmであり、それらの含有率は、10w
t%、2wt%、0.7wt%とした。次に、射出成形
機(商品名:NED100VR、新潟鉄工製)を用いて、
上述のようにして調製した蓄光樹脂組成物から、本実施
例のサンプル成形体(長さ126mm、幅12.8m
m、厚さ3.2mm)を成形した。本実施例のサンプル
成形体について、実施例1と同様にして曲げ強度を測定
したところ、835kgf/cm2の曲げ強度を示し
た。この結果は表1に掲げる。
【0022】
【実施例5】樹脂成分としての透明なABS樹脂(商品
名:T180、ダイセル化学(株)製)に対して、アル
ミン酸ストロンチウムとユウロピウム(Eu)とジスプ
ロシウム(Dy)とを焼成してなる蓄光材料の粉末(商
品名:ルミノーバGL−300、根本特殊化学製)と、ド
ライカラーとしてのアルミニウム粉末(商品名:シルバ
ー、涛和化学製)およびマイカ粉末(商品名:イリオジ
ン225WII、メルクジャパン製)とを添加し、これを
二軸押出機(商品名:KZW15、テクノベル製)を用
いて約220℃で溶融混練を行うことによって、本実施
例の蓄光樹脂組成物を調製した。蓄光材粉末、アルミニ
ウム粉末、およびマイカ粉末の粒径は、50μm、30
μm、および30μmであり、それらの含有率は、10
wt%、1wt%、および1wt%とした。次に、射出
成形機(商品名:NED100VR、新潟鉄工製)を用い
て、上述のようにして調製した蓄光樹脂組成物から、本
実施例のサンプル成形体(長さ126mm、幅12.8
mm、厚さ3.2mm)を成形した。本実施例のサンプ
ル成形体について、実施例1と同様にして曲げ強度を測
定したところ、825kgf/cm2の曲げ強度を示し
た。この結果は表1に掲げる。
【0023】
【比較例1】樹脂成分としての透明なABS樹脂(商品
名:T180、ダイセル化学(株)製)に対して、アル
ミン酸ストロンチウムとユウロピウム(Eu)とジスプ
ロシウム(Dy)とを焼成してなる蓄光材料の粉末(商
品名:ルミノーバGL−300、根本特殊化学製)を10
wt%の含有率となるように添加し、これを二軸押出機
(商品名:KZW15、テクノベル製)を用いて約22
0℃で溶融混練を行うことによって、本比較例の蓄光樹
脂組成物を調製した。蓄光材粉末の粒径は50μmであ
る。次に、射出成形機(商品名:NED100VR、新
潟鉄工製)を用いて、上述のようにして調製した蓄光樹
脂組成物から、本比較例のサンプル成形体(長さ126
mm、幅12.8mm、厚さ3.2mm)を成形した。
本比較例のサンプル成形体について、比較例1と同様に
して曲げ強度を測定したところ、818kgf/cm2
の曲げ強度を示した。この結果は表1に掲げる。
【0024】
【表1】
【0025】表1を参照すると、強度補強粉末であるア
ルミニウム粉末およびマイカ粉末を含む実施例1〜5の
蓄光樹脂組成物は、比較例1の樹脂組成物に対して曲げ
強度が向上していることが理解できよう。また、強度補
強粉末の含有率が大きくなるほど曲げ強度が向上する傾
向にあることも理解できよう。
【0026】以上のまとめとして、本発明の構成および
そのバリエーションを以下に付記として列挙する。
【0027】(付記1)携帯情報機器の一部を構成する
ための樹脂組成物であって、樹脂成分と、これに添加さ
れた蓄光材粉末および強度補強粉末と、を備えることを
特徴とする、蓄光樹脂組成物。 (付記2)前記蓄光材粉末は、アルミン酸ストロンチウ
ムと、ユウロピウムと、ジスプロシウムとを焼成してな
る蓄光材料の粉末、或は、アルミン酸カルシウムと、ユ
ウロピウムと、ネオジムとを焼成してなる蓄光材料の粉
末である、付記1に記載の蓄光樹脂組成物。 (付記3)前記強度補強粉末は、アルミニウム粉末およ
び/またはマイカ粉末である、付記1または2に記載の
蓄光樹脂組成物。 (付記4)前記強度補強粉末の含有率は0.1〜5wt
%である、付記1から3のいずれか1つに記載の蓄光樹
脂組成物。 (付記5)前記樹脂成分は、光透過性の樹脂である、付
記1から4のいずれか1つに記載の蓄光樹脂組成物。 (付記6)前記光透過性樹脂は、透明ABS樹脂または
ポリカーボネートである、付記5に記載の蓄光樹脂組成
物。 (付記7)樹脂成分と、蓄光材粉末と、強度補強粉末と
を含む蓄光樹脂組成物により成形された構造体を少なく
とも一部に備える、携帯情報機器。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、蓄光材粉末を含む樹脂
組成物により成形された構造体において、高い曲げ強度
を有する構造体を得ることができる。したがって、本発
明に係る蓄光樹脂組成物によると、発光性の色彩的デザ
インとともに薄肉性を要求される携帯電話などの筐体そ
の他の構造体を、良好に成形することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 11/02 C09K 11/02 Z 11/08 11/08 B 11/64 11/64 G06F 1/16 G06F 1/00 312Z (72)発明者 藤原 隆之 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA12X AA22X AA33 AA34X AA46 AA50 AA77 AB09 AB18 AD02 AF33 AH16 BA01 BB05 BC07 4H001 CA04 CF02 XA08 XA13 XA20 XA38 YA60 YA63 YA66 4J002 BG061 BN151 CF061 CG001 DA097 DE096 DE146 DJ057 FD017 FD206 GQ00 5B020 BB02 DD02 DD24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯情報機器の一部を構成するための樹
    脂組成物であって、樹脂成分と、これに添加された蓄光
    材粉末および強度補強粉末と、を備えることを特徴とす
    る、蓄光樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記蓄光材粉末は、アルミン酸ストロン
    チウムと、ユウロピウムと、ジスプロシウムとを焼成し
    てなる蓄光材料の粉末、或は、アルミン酸カルシウム
    と、ユウロピウムと、ネオジムとを焼成してなる蓄光材
    料の粉末である、請求項1に記載の蓄光樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記強度補強粉末は、アルミニウム粉末
    および/またはマイカ粉末である、請求項1または2に
    記載の蓄光樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記強度補強粉末の含有率は0.1〜5
    wt%である、請求項1から3のいずれか1つに記載の
    蓄光樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記樹脂成分は、光透過性の樹脂であ
    る、請求項1から4のいずれか1つに記載の蓄光樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 樹脂成分と、蓄光材粉末と、強度補強粉
    末とを含む蓄光樹脂組成物により成形された構造体を少
    なくとも一部に備える、携帯情報機器。
JP2002105934A 2002-04-09 2002-04-09 携帯情報機器用の蓄光樹脂組成物、および、これにより成形された構造体を備える携帯情報機器 Withdrawn JP2003303041A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004059858A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Toray Ind Inc 蓄光性熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品

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JP2004059858A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Toray Ind Inc 蓄光性熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品

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