JP2003302912A - フラットパネル用基板の貼り合わせ装置 - Google Patents

フラットパネル用基板の貼り合わせ装置

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JP2003302912A
JP2003302912A JP2002108173A JP2002108173A JP2003302912A JP 2003302912 A JP2003302912 A JP 2003302912A JP 2002108173 A JP2002108173 A JP 2002108173A JP 2002108173 A JP2002108173 A JP 2002108173A JP 2003302912 A JP2003302912 A JP 2003302912A
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Japan
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electrostatic attraction
surface plate
substrate
electrostatic
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JP2002108173A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Otani
義和 大谷
Michiya Yokota
道也 横田
Tatsu Nishizawa
龍 西沢
Kazue Uchiyama
一栄 内山
Ichiro Ishizaka
一朗 石坂
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Shin Etsu Engineering Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造を簡素化しながら加圧板の厚さ寸法が不
均一であっても両基板を平行に所定のギャップまで押し
潰す。 【解決手段】 厚さ寸法が不均一な加圧板1,2で両基
板A,Bを加圧しても、これらの間に位置する緩衝層3
bが部分的に圧縮変形することにより、厚さ寸法の違い
から発生する偏荷重が吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶ディス
プレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)な
どのフラットパネルディスプレーの製造過程において、
それに用いられる基板を静電気により吸着しながら位置
合わせして貼り合わせるフラットパネル用基板の貼り合
わせ装置に関する。詳しくは、上下一対の加圧板に対
し、二枚の基板の両方又はどちらか一方を静電吸着手段
で着脱自在に保持し、これら加圧板の接近移動により両
基板を加圧して所定のギャップまで潰すフラットパネル
用基板の貼り合わせ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のフラットパネル用基板の
貼り合わせ装置として、例えば特開2000−2842
95号公報に開示される如く、上方の加圧板の下面に静
電吸着手段(静電吸着板)を設けると共に該静電吸着手
段に複数の吸引孔を設け、上基板が大気中で吸引吸着力
により保持され、減圧を進める過程で吸引吸着力が消え
て落下する上基板を、受け止め手段により上方の加圧板
から僅かに離れた程度の位置に受け止め、この上基板に
静電吸着力を作用させて、再度、静電吸着手段に上基板
を保持させて真空中で貼り合わせを行なうものがある。
一方、これまで一般的に使用されている静電吸着装置の
用途は、半導体ウエーハを吸着保持することが目的であ
った経緯もあって、その大きさはせいぜい300mmサイズ
のものが主であり、通常、1枚の被処理基板に付き1個
の静電吸着装置で保持していると共に、被処理基板の載
置面の平面度は、その構造にもよるが通常10μm以内に
は抑えることができるものが多い。そして、この静電吸
着装置は、真空雰囲気でのウエーハ処理中に基板が移動
することを抑えること、更には処理中のウエーハの温度
を均一にすると言う目的から、例えば特開20001−
77185号公報に開示される如く、金属製の支持基材
や定盤(プレート部)にセラミックスなどの熱伝導性が
比較的良い材質からなる静電吸着機能部を直接貼り付け
るという構造が多い。更に近年、TFTガラスやCFガラス
などの基板を保持するために静電吸着装置が使われ始め
るようになり、これらTFTガラス及びCFガラスは年々大
型化され、現在では一辺が1000mmを超えるものまで製造
され始めている。また、静電吸着装置が必要とされる液
晶用処理装置は、液晶基板処理工程の中でも殊に真空中
でTFTガラスとCFガラスを圧着・貼り合せを行う用途の
ものであり、そのために処理面積が大きく、しかも例え
ば特公平8−20627号公報に開示されるような処理
面内で圧着した時に均一な圧力分布を示すものが要求さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
な従来のフラットパネル用基板の貼り合わせ装置では、
加圧板の下面に静電吸着手段と吸引吸着手段を設けるだ
けでなく、減圧を進める過程で吸引吸着力が消えた時に
落下する基板を加圧板から僅かに離れた程度の位置に受
け止める手段が必要になるため、構造が複雑化して装置
全体が大型化すると共に製造コストが高価になるという
問題がある。また、従来の一般的な300mmサイズの小型
な静電吸着装置を使用して、一辺が1000mm以上の大型な
基板を吸着保持する場合には、大型な基板の吸着保持面
内で複数の小型な静電吸着手段を互いに離して分割配置
する構造にせざるを得ないが、このとき分割配置した夫
々の小型な静電吸着手段を、総て同じ厚さに作成したつ
もりでも、各静電吸着手段の固定力の違いなどが原因と
なって数10μm以上の厚さの違いはどうしても発生して
しまう。従来の静電吸着装置のような金属製の支持基材
や定盤にセラミックスなどの熱伝導性が比較的良い材質
からなる静電吸着機能部を直接貼り付けるという構造で
は、上述した厚さ寸法の違いは両基板を直接加圧する際
に偏荷重として現れる。ところで静電吸着機能部の材質
によっては、近年の液晶パネル用基板の大きさに対応で
きる一辺が1000mm以上の大きさの静電吸着装置を、1部
品として作成できるものもある。しかし、この大型な静
電吸着装置は、金属製の支持基材や定盤などの硬い材質
のものに静電吸着機能部を直接貼り付けた場合、支持基
材や定盤の加工熱の不均一などによって部分的に静電吸
着手段の厚さ寸法が異なり、やはりこのことも両基板を
加圧する際に偏荷重として現れると共に、その製造自体
でもコストが高く、ましてや静電吸着機能部や、これを
貼り付けるべき支持基材や定盤の平坦度に均一性をもた
せるには、その加工に対しても相当なコストがかかる。
これらのような偏荷重は、両基板の加圧・貼り合せ工程
において両基板の間に存在する液晶封止用シール材など
の接着剤やその中に配置されるギャップ調整用スペーサ
ーに作用してしまい、その結果、接着剤の潰れ方に偏り
が発生したり、ギャップ調整用スペーサーが潰れるとい
う不具合を引き起して、製品の品質に即影響すると言う
大きな問題がある。そこで、静電吸着手段が装着される
加圧板(定盤)に厚さ寸法が不均一であっても、基板や
スペーサーやシール材に影響を及ぼさず、更に安価で製
造できるものが必要とされている。
【0004】本発明のうち請求項1記載の発明は、構造
を簡素化しながら加圧板の厚さ寸法が不均一であっても
両基板を平行に所定のギャップまで押し潰すことを目的
としたものである。請求項2記載の発明は、請求項1に
記載の発明の目的に加えて、一辺が例えば1000mm以上の
大型な基板でも液晶封止用シール材などの接着剤の偏っ
た潰れやギャップ調整用スペーサーの潰れを完全に防止
することを目的としたものである。請求項3記載の発明
は、請求項1または2に記載の発明の目的に加えて、基
板へのダメージを非常に少なくして貼り合わせ精度を更
に向上させることを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうち請求項1記載の発明は、静電吸着
手段が、基板と接触する静電吸着機能部と、この静電吸
着機能部及び加圧板の間に介装された弾性変形可能な材
質からなる緩衝層とを一体的に積層した構造であること
を特徴とするものである。詳しくは、上記緩衝層の硬さ
を、基板の間に配置される液晶封止用シール材などの接
着剤やその中に配置されるギャップ調整用スペーサーの
硬さに比べて軟らかい、例えばJIS-A硬度で約 100以下
に設定することが好ましい。請求項2記載の発明は、請
求項1記載の発明の構成に、前記加圧板に基板と対向し
て、複数の静電吸着機能部及び緩衝層を互いに接近させ
て配置し、これら複数の静電吸着機能部により基板の全
面を夫々分割して吸着保持した構成を加えたことを特徴
とする。請求項3記載の発明は、請求項1または2記載
の発明の構成に、前記静電吸着機能部の厚さ寸法を可能
な限り薄く形成した構成を加えたことを特徴とする。こ
こで、静電吸着機能部の厚さ寸法を可能な限り薄く形成
するとは、例えば約500μm以下にすることである。
【0006】
【作用】請求項1の発明は、厚さ寸法が不均一な加圧板
で両基板を加圧しても、これらの間に位置する緩衝層が
部分的に圧縮変形することにより、厚さ寸法の違いから
発生する偏荷重が吸収されるものである。請求項2の発
明は、請求項1記載の構成に対して、前記加圧板に基板
と対向して、複数の静電吸着機能部及び緩衝層を互いに
接近させて配置し、これら複数の静電吸着機能部により
基板の全面を夫々分割して吸着保持した構成を追加した
ので、基板の全面を夫々分割して吸着保持する複数の静
電吸着機能部の基板吸着面に亘って、各静電吸着機能部
毎の製造誤差により平面度斑が発生しても、基板の加圧
時に各静電吸着機能部の緩衝層が部分的に圧縮変形し
て、該平面度斑が吸収される。請求項3の発明は、請求
項1または2記載の構成に対して、前記静電吸着機能部
の厚さ寸法を可能な限り薄く形成した構成を追加したの
で、静電吸着機能部の厚さ寸法を可能な限り薄くすれ
ば、緩衝層により静電吸着機能部と基板との間に微小な
パーティクルが存在してもこれが吸収されると共に、静
電吸着機能部自体の微小な厚さの差異も吸収される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。この実施例は、図1〜図2に示す如く
上方の加圧板1が、上下方向へは往復動自在だがXYθ
方向へは移動不能に吊持された上定盤であると共に、下
方の加圧板2が固定台板9上に位置決め手段8を介して
XYθ方向へ調整移動自在に支持された下定盤であり、
これら上定盤1及び下定盤2の対向面に保持した二枚の
ガラス製基板A,Bを真空雰囲気中で重ね合わせ、上記
位置決め手段8により相対的にXYθ方向へ調整移動し
て両基板A,Bの粗合わせ及び微合わせを行い、その
後、両基板A,Bを加圧して所定のギャップまで潰すこ
とにより、両基板A,Bが圧着された場合を示すもので
ある。
【0008】これら基板A,Bの対向面のどちらか一
方、図示例の場合には下方の基板Bの表面周縁部に沿っ
て、例えば液晶封止用シール材として線形状の接着剤C
が閉鎖した額縁状に塗布され、その内部にはギャップ調
整用スペーサー(図示せず)が多数配置される。
【0009】上定盤1及び下定盤2は、例えば金属やカ
ーボンなどの剛体で構成され、これら対向面には、両基
板A,Bを移動不能に保持する機構として一対の静電吸
着手段3,3が夫々設けられると共に、本実施例の場合
には、大気中における吸着保持を補助するための吸引吸
着手段3′,3′が追加して設けられ、この吸引吸着手
段3′,3′として開穿した複数の吸引孔を例えば真空
ポンプなどの吸引源(図示せず)に配管連絡させてい
る。
【0010】上記静電吸着手段3は、基板A,Bと接触
する誘電体膜3a1に電界を供給する電極部3a2が積
層された静電吸着機能部3aと、この静電吸着機能部3
a及び加圧板1,2の間に介装された緩衝層3bと、こ
れらの土台となる支持基材3cとを貼り合わせた板状の
積層構造体である。
【0011】上記静電吸着機能部3aは、本実施例の場
合、例えば片面に粘着剤を塗布したポリイミドなどの絶
縁性有機材料で形成された基材3a3を有し、この基材
3a3の粘着面とは反対側の面に、スクリーン印刷など
によってパターン化された導電性ペースト又は導電箔か
らなる電極部3a2を配置すると共に、例えば片面に粘
着剤が塗布されたポリイミドなどの絶縁性有機材料から
なる誘電体膜3a1を被覆積層している。更に具体的に
は、誘電体膜3a1の片面に塗布された粘着材を用い
て、基材3a3の導電性パターンが塗布された表面上に
積層しており、これらの工程によって、積層した静電吸
着機能部3aが完成する。
【0012】この際、静電吸着機能部3aを膜状とし、
その厚さ寸法を可能な限り薄く形成し、例えば約500μm
以下にすることが好ましい。
【0013】また、上記静電吸着手段3の支持基材3c
は、装置内容器との接合し易さから例えばステンレス又
はアルミニウムなどの金属やエンジニアリングプラスチ
ック或いはセラミックスなどから選ばれる硬質な材料で
板状に形成される。図示例では、上定盤1及び下定盤2
の両方に配置される静電吸着手段3,3の支持基材3c,
3cを、これら上定盤1及び下定盤2と夫々一体に形成
した場合を示しているが、これに限定されず、支持基材
3c,3cのどちらか一方又は両方を別個に形成して上
定盤1及び下定盤2に連結固定しても良い。
【0014】上記緩衝層3bは、例えばシリコーンゴム
やフッ素系ゴムなどの弾性変形可能な材質で形成され、
上記静電吸着機能部3aの基材3a3と支持基材3cと
の間に接着剤で介装すると共に、該緩衝層3bの硬さ
を、前記基板A,Bの間に配置される液晶封止用シール
材などの接着剤Cやギャップ調整用スペーサーの硬さに
比べて軟らかい、例えばJIS-A硬度で約 100以下に設定
する。
【0015】そして、上述した静電吸着手段3の電源
(図示せず)と吸引吸着手段3′の吸引源は、コントロ
ーラー(図示せず)で動作制御され、両基板A,Bをセ
ットする初期状態で静電吸着及び吸引吸着が開始され、
両基板A,Bの微合わせ後にどちらか一方、本実施例で
は上方基板Aの静電吸着を解除し、後述する閉空間Sが
大気圧に戻った後は下方基板Bの静電吸着及び吸引吸着
吸着を解除して初期状態に戻す。
【0016】また、前記上定盤1の周縁部と下定盤2の
周縁部との間には、これら両者間の密閉状態を維持した
まま相対的にXYθ方向へ移動自在に支持する移動シー
ル手段4が、両基板A,Bを囲むように環状に設けられ
る。
【0017】この移動シール手段4は、図示例の場合、
上定盤1及び下定盤2の平面形状に合わせて断面円形又
は矩形に形成された移動ブロック4aと、この移動ブロ
ック4aの上面に装着した上定盤1の周縁部1aと接離
する例えばOリングなどの上下方向へ弾性変形可能な環
状シール材4bと、移動ブロック4aの下面に装着した
下定盤2の周縁部2aと常時接触する必要に応じて例え
ば真空グリースが使用された駆動真空シール4cと、こ
の駆動真空シール4cに上定盤1や移動ブロック4aの
重量などの力が作用しないように支持する荷重受ボール
4dとから構成される。
【0018】特に必要に応じて、これら上定盤1と移動
ブロック4aがXYθ方向へ一体的に連結させるため
に、上定盤1から移動ブロック4aに亘って複数本の連
結ピン4eを、上下方向へは往復動自在であるがXYθ
方向へは移動不能に挿通させることが好ましく、更に移
動ブロック4aと下定盤2が上下方向へ離れるのを防止
するために両者に亘って例えば引っ張りバネなどの弾性
材料4fを掛け渡すことが好ましい。
【0019】更に上定盤1には、図1の符号5に示すよ
うな例えば上下駆動用シリンダーなどからなる第一加圧
手段が連設される。この第一加圧手段5は、コントロー
ラー(図示せず)で動作制御され、基板A,Bをセット
する初期状態で、図1の一点鎖線及び図2(a)に示す
如く上定盤1を上限位置で待機しており、基板A,Bの
セット完了後に、図1の実線及び図2(b)に示す如く
上定盤1を下降させて、下定盤2との間に閉空間Sが両
基板A,Bを囲むように区画形成され、両基板A,Bの
微合わせ終了後か、或いは閉空間Sが大気圧に戻った後
は上昇させて初期状態に戻す。
【0020】この閉空間Sには、図1の符号6に示すよ
うな外部に配設した例えば真空ポンプと連絡して、該閉
空間S内の気体、図示例では空気を出し入れして所定の
真空度にする吸気手段が設けられる。この吸気手段6
は、コントローラー(図示せず)で動作制御され、上定
盤1及び下定盤2の接近移動により閉空間Sが形成され
た後に閉空間Sから吸気を開始し、両基板A,Bの微合
わせの終了後は閉空間Sに空気を供給して大気圧に戻
す。
【0021】また、前記第一加圧手段5により接近させ
た両基板A,Bを、それらの間が接着剤Cで密閉される
位置まで更に接近させる第二加圧手段7が設けられる。
この第二加圧手段7は、図示例の場合、前記移動ブロッ
ク4aの上面から上定盤1の周縁部1aへ向けて配設し
た上下方向へ伸縮自在なシリンダー7aからなり、この
シリンダー7aを上下方向へ短縮化して前記環状シール
4bを上下方向へ圧縮変形させることにより、両基板
A,Bが更に加圧されるようにしている。
【0022】更に、この第二加圧手段7のシリンダー7
aは、コントローラー(図示せず)で動作制御され、初
期状態で図2(a)に示す如く上下方向へ伸長してお
り、両基板A,Bの粗合わせ終了後に図2(c)に示す
如く短縮させ、両基板A,Bの微合わせ終了後か、或い
は後述する閉空間Sが大気圧に戻った後は上昇させて初
期状態に戻す。
【0023】また更に、前記閉空間Sの外側となる下定
盤2の底面と固定台板9との間には、位置決め手段8と
して例えばXYテーブル8aが配設され、これに下定盤
2をXYθ方向へ移動させるための駆動源8bを連設
し、両基板A,Bに表示されたマークを顕微鏡とカメラ
で構成した検出手段8cから出力されるデータに基づい
て駆動源8bを作動させることにより、下定盤2及びこ
れに保持された下方基板BがXYθ方向へ調整移動し
て、粗合わせと微合わせを行う。
【0024】次に、斯かるフラットパネル用基板の貼り
合わせ方法を工程順に従って説明する。先ず、図2
(a)に示す如く上定盤1及び下定盤2の対向面に基板
A,Bを夫々プリアライメントして、静電吸着手段3,
3及び吸引吸着手段3′,3′により両基板A,Bを夫
々移動不能に吸着保持させてセットする。
【0025】その後、例えば上下駆動用シリンダーなど
の第一加圧手段5の作動で図1及び図2(b)に示す如
く上定盤1と下定盤2を互いに近づけ、上定盤1の周縁
部1aが環状シール4bに密接して、上定盤1と下定盤
2との間には、両基板A,Bを囲むように閉空間Sが区
画形成される。
【0026】これと同時に両基板A,Bは、上定盤1と
下定盤2の接近移動により、所定間隔まで接近し、この
状態で1mm以下の隙間をもって対峙している。しかし、
一方の基板Bに塗布した接着剤Cには、他方の基板Aが
接触せず、これら両基板A,Bの間と閉空間Sは連通し
ている。
【0027】その後、吸気手段6の作動で閉空間Sから
空気が抜かれて所定の真空度になると共に、両基板A,
Bの間からも空気が抜かれて真空となる。この状態で、
位置決め手段8の作動により上定盤1と下定盤2を相対
的にXYθ方向へ調整移動させて、両基板A,Bの粗合
わせが行われる。
【0028】そして、所定の真空度に到達したら、第二
加圧手段7のシリンダー7aが作動開始して、図2
(c)に示す如く上定盤1と下定盤2が更に接近して環
状シール4bを圧縮変形させ、それにより静電吸着手段
3,3で保持した両基板A,Bが更に接近して、一方の
基板Bに塗布した接着剤Cに、他方の基板Aが密接して
両者間が密閉される。この状態で、位置決め手段8の作
動により上定盤1と下定盤2を相対的にXYθ方向へ調
整移動させて、両基板A,Bの微合わせが行われる。
【0029】その後、図2(d)に示す如く上方の静電
吸着手段3のみの吸着が解除されて上定盤1から上方基
板Aが離れ、吸気手段6の作動により閉空間S内に空気
を入れてその雰囲気を大気圧に戻す。それにより、両基
板A,Bの内外に生じる気圧差で均等に押し潰され、所
定のギャップが形成される。
【0030】この際、上定盤1及び下定盤2の厚さ寸法
が不均一であったとしても、これらと静電吸着手段3,
3の静電吸着機能部3a,3aと間に介装された緩衝層
3b,3bが部分的に圧縮変形して、厚さ寸法の違いか
ら発生する偏荷重が吸収される。その結果、構造を簡素
化しながら上定盤1及び下定盤2の厚さ寸法が不均一で
あっても両基板A,Bを平行に所定のギャップまで押し
潰す(圧着する)ことができる。
【0031】更に本実施例の場合のように、各静電吸着
機能部3aの厚さ寸法を可能な限り薄く、例えば約500
μm以下に形成すれば、緩衝層3bにより静電吸着機能
部3aと基板A,Bとの間に微小なパーティクルが存在
してもこれが吸収されると共に、静電吸着機能部3a自
体の微小な厚さの差異も吸収される。その結果、基板
A,Bへのダメージを非常に少なくして貼り合わせ(圧
着)精度を更に向上させることができるという利点があ
る。
【0032】また、上述した粗合わせを行う前の時点、
具体的には両基板A,Bのセット時に適正量の液晶を適
正状態で封入すれば、閉空間S内の雰囲気を大気圧に戻
すことにより、両基板A,Bの内外に生じる気圧差で均
等に押し潰されて、液晶が封入された状態で所定のギャ
ップ形成が可能となり、後工程で液晶を注入せずに液晶
パネルが制作できる。
【0033】それ以降は、閉空間S内が大気圧に戻った
ら、第一加圧手段5の作動により上定盤1と下定盤2を
離して閉空間Sが開放され、アライメントされた両基板
A,Bを取り出して、上述した動作が繰り返される。
【0034】その結果、上定盤1及び下定盤2の間のみ
を密閉状態にしたままその外部でXYθ移動してアライ
メントできる。従って、位置決め手段8やその駆動源8
bなどが大気中に設置可能となり、通常部品が使用でき
ると共に、真空貫通部品もなくなり、それにより、構造
の簡略化が図れ、しかも真空遮断にコストもかかず、粗
合わせや微合わせに相当な力を必要としないから、駆動
形態の制約が無い。また、真空となる空間を最小にし
て、その分だけ真空ポンプの容量が小さくてすみ、大型
の基板でも生産性が高く製造できる。
【0035】一方、図3及び図4に示すものは、本発明
の他の実施例である。このものは、前記上定盤1及び下
定盤2に基板A,Bと対向して、複数の静電吸着機能部
3a…及び緩衝層3b…を夫々互いに接近させて配置
し、これら複数の静電吸着機能部3a…により、一辺が
例えば1000mm以上の大型な基板A,Bの全面を夫々分割
して着脱自在に吸着保持した構成が、前記図1〜図2に
示した実施例とは異なり、それ以外の構成は図1〜図2
に示した実施例と同じものである。
【0036】図示例の場合には、基板A,Bの全面と対
向して、複数の静電吸着機能部3a…及び緩衝層3b…
を夫々互いに接近させて並列状に配置したが、これに限
定されず、これらを個々に接近して(隙間無く)設置で
きれば、例えば千鳥配列などの図示しない他の形状に配
置しても良い。更に各静電吸着機能部3aは、その製造
コストを低減させるために全て同じ形状にすることが好
ましいものの、大小寸法差のある複数種類の基板A,B
と対応させるために、予めサイズが異なる静電吸着機能
部3aを複数種類用意し、それらを組み合わせて設置し
ても良い。
【0037】また、上記静電吸着機能部3aが、前記基
材3a3を挟まずに、誘電体膜3a1の粘着面にスクリ
ーン印刷などによってパターン化した導電性ペースト又
は導電箔からなる電極部3a2が配置されると共に、こ
の粘着面を緩衝層3bに直接接着している。上記導電性
ペーストとしては、誘電体膜3a1の最高使用温度より
十分に低い温度でキュアさせて使用するタイプを用い
る。
【0038】なお、これと同様に図1〜図2に示した実
施例から基材3a3のみを排除したり、図3に示す他の
実施例に基材3a3を挟み込んでも良い。
【0039】従って、図3及び図4に示すものは、前記
図1〜図2に示した実施例と同様な作用が得られると共
に、しかも基板A,Bの全面を夫々分割して吸着保持す
る複数の静電吸着機能部3a…の基板接触面3a′…に
亘って、各静電吸着機能部3a…毎の製造誤差により平
面度斑が発生しても、基板A,Bの加圧時に各静電吸着
機能部3a…の緩衝層3b…が部分的に圧縮変形して、
該平面度斑が吸収される。その結果、一辺が例えば1000
mm以上の大型な基板A,Bでも液晶封止用シール材など
の接着剤Cの偏った潰れやギャップ調整用スペーサーの
潰れを完全に防止できるという利点がある。
【0040】尚、前示実施例では、上方の加圧板1が、
上下方向へ往復動自在な上定盤であり、下方の加圧板2
がXYθ方向へ調整移動自在に支持された下定盤である
場合を示したが、これに限定されず、これと逆に上定盤
をXYθ方向へ調整移動自在に支持し、下定盤を上下方
向へ往復動自在に支持しても良い。更に真空雰囲気中で
アライメントする場合を示したが、これに限定されず、
特殊ガス雰囲気中でアラメイントする場合も同様である
【0041】また、移動シール手段4、第一加圧手段
5、吸気手段6、第二加圧手段7及び位置決め手段8
は、図示された構造に限定されず、同様に作用すれば他
の構造でも良い。また更に移動シール手段4の駆動真空
シール4cに代えて磁性流体式真空シールを使用しても
良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、厚さ寸法が不均一な加圧板で両基板
を加圧しても、これらの間に位置する緩衝層が部分的に
圧縮変形することにより、厚さ寸法の違いから発生する
偏荷重が吸収されるので、構造を簡素化しながら加圧板
の厚さ寸法が不均一であっても両基板を平行に所定のギ
ャップまで押し潰すことができる。従って、加圧板の下
面に静電吸着手段と吸引吸着手段を設けるだけでなく、
減圧を進める過程で吸引吸着力が消えた時に落下する基
板を加圧板から僅かに離れた程度の位置に受け止める手
段が必要な従来のものに比べ、装置全体のコンパクト化
が図れると共に製造コストの低減も達成しながら、液晶
封止用シール材などの接着剤の偏った潰れやギャップ調
整用スペーサーの潰れを完全に防止できる。
【0043】請求項2の発明は、請求項1の発明の効果
に加えて、基板の全面を夫々分割して吸着保持する複数
の静電吸着機能部の基板吸着面に亘って、各静電吸着機
能部毎の製造誤差により平面度斑が発生しても、基板の
加圧時に各静電吸着機能部の緩衝層が部分的に圧縮変形
して、該平面度斑が吸収されるので、一辺が例えば1000
mm以上の大型な基板でも液晶封止用シール材などの接着
剤の偏った潰れやギャップ調整用スペーサーの潰れを完
全に防止できる。従って、一辺が1000mm以上の大きさの
大型な静電吸着装置を使用する必要がないから、金属製
の支持基材や定盤などの硬い材質のものに静電吸着機能
部を直接貼り付ける構造であっても部分的に厚さ寸法の
違いが発生し難くなると共に、安価に作成できる。
【0044】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の効果に加えて、静電吸着機能部の厚さ寸法を可能な
限り薄くすれば、緩衝層により静電吸着機能部と基板と
の間に微小なパーティクルが存在してもこれが吸収され
ると共に、静電吸着機能部自体の微小な厚さの差異も吸
収されるので、基板へのダメージを非常に少なくして貼
り合わせ精度を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すフラットパネル用基
板の貼り合わせ装置の縦断正面図で、要部を部分拡大し
て示している。
【図2】 (a)〜(d)はフラットパネル用基板の貼
り合わせ方法を工程順に示す説明図である。
【図3】 本発明の他の実施例を示すフラットパネル用
基板の貼り合わせ装置の縦断正面図で、要部を部分拡大
して示している。
【図4】 図3の(4)−(4)線に沿える部分拡大横
断平面図である。
【符号の説明】
A,B 基板 1 加圧板(上定
盤) 2 加圧板(下定盤) 3 静電吸着手段 3a 静電吸着機能部 3b 緩衝層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西沢 龍 群馬県安中市磯部2丁目2番地45号 信越 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 内山 一栄 群馬県安中市磯部2丁目2番地45号 信越 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 石坂 一朗 群馬県安中市磯部2丁目2番地45号 信越 エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2H088 FA01 FA16 FA17 FA30 HA01 2H089 NA24 NA38 NA43 NA60 QA12 2H090 JC02 JC12 3F101 CA05 LA16 LB12 5G435 AA17 BB06 BB12 HH18 KK05 KK10 LL06 LL07 LL08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下一対の加圧板(1,2)に対し、二
    枚の基板(A,B)の両方又はどちらか一方を静電吸着
    手段(3)で着脱自在に保持し、これら加圧板(1,
    2)の接近移動により両基板(A,B)を加圧して所定
    のギャップまで潰すフラットパネル用基板の貼り合わせ
    装置において、 前記静電吸着手段(3)が、基板(A,B)と接触する
    静電吸着機能部(3a)と、この静電吸着機能部(3
    a)及び加圧板(1,2)の間に介装された弾性変形可
    能な材質からなる緩衝層(3b)とを一体的に積層した
    構造であることを特徴とするフラットパネル用基板の貼
    り合わせ装置。
  2. 【請求項2】 前記加圧板(1,2)に基板(A,B)
    と対向して、複数の静電吸着機能部(3a)及び緩衝層
    (3b)を互いに接近させて配置し、これら複数の静電
    吸着機能部(3a)により基板(A,B)の全面を夫々
    分割して吸着保持した請求項1記載のフラットパネル用
    基板の貼り合わせ装置。
  3. 【請求項3】 前記静電吸着機能部(3a)の厚さ寸法
    を可能な限り薄く形成した請求項1または2記載のフラ
    ットパネル用基板の貼り合わせ装置。
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CN100388073C (zh) * 2006-04-06 2008-05-14 友达光电股份有限公司 可调式压合装置
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