JP2003315805A - フラットパネル用基板の貼り合わせ装置 - Google Patents

フラットパネル用基板の貼り合わせ装置

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JP2003315805A
JP2003315805A JP2002122473A JP2002122473A JP2003315805A JP 2003315805 A JP2003315805 A JP 2003315805A JP 2002122473 A JP2002122473 A JP 2002122473A JP 2002122473 A JP2002122473 A JP 2002122473A JP 2003315805 A JP2003315805 A JP 2003315805A
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Japan
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chamber
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vacuum
surface plate
pressure
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JP2002122473A
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English (en)
Inventor
Toshio Sekikawa
利夫 関川
Akiyoshi Yokota
明義 横田
Ichiro Ishizaka
一朗 石坂
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Shin Etsu Engineering Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気圧による加圧板の弾性変形を追加補強な
しで防止する。 【解決手段】 加圧板1,2の間に区画形成された真空
チャンバーS1を真空状態になると、これを挟んで配置
される加圧板1,2の外側面には大気圧が夫々均等に掛
かかるが、少なくとも加圧板1,2による両基板A,B
の加圧時には、上記チャンバー室S2内を真空状態又は
それに近い状態にすれば、大気圧はチャンバー室S2の
外壁S21のみに掛かって、該チャンバー室S2の外壁S
21が変形する可能性があるものの、加圧板1,2の基板
保持面1a,2a側には大気圧が掛からない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶ディス
プレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)な
どのフラットパネルディスプレーの製造過程において、
それに用いられる基板を位置合わせして貼り合わせるフ
ラットパネル用基板の貼り合わせ装置に関する。詳しく
は、上下一対の加圧板に対して夫々着脱自在に保持され
た二枚の基板を真空中で重ね合わせ、これら加圧板の接
近移動により両基板を加圧して所定のギャップまで潰す
フラットパネル用基板の貼り合わせ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のフラットパネル用基板の
貼り合わせ装置として、例えば特開2001−5405
号公報に開示される如く、上下の加圧板が囲まれるよう
に上下一対の真空チャンバーユニットを上下方向へ分離
可能に配設し、これら両真空チャンバーユニットを接合
して真空チャンバーが形成された状態で真空引きするこ
とにより、該真空チャンバーの内部を真空状態にしなが
ら両基板の位置合わせを行い、この位置合わせ後には上
下の加圧板の接近移動で、両基板を加圧して所定のギャ
ップまで潰すことにより、この真空チャンバーに大気圧
が掛かって変形を起こしたとしても、加圧板には大気圧
の直接影響を受けないようにしたものがある。また近
年、液晶用基板の貼り合わせ装置において、TFTガラス
及びCFガラスは年々大型化され、現在では一辺が1000mm
を超えるものまで製造され始めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
な従来のフラットパネル用基板の貼り合わせ装置では、
上下加圧板の全体を囲むように真空チャンバーが形成さ
れるため、この真空チャンバーが大型化して、その内部
から真空引きするのに時間を要して製造タクトに不利と
なるという問題がある。特に近年の液晶表示パネルの大
型化に伴って基板の一辺が1000mmを超える場合には、そ
れ全体を囲む真空チャンバーの容積も著しく大型化しな
ければならず、その内部が所定の真空度に達するまで真
空引きするにはかなりの時間を要する。そこで、上記加
圧板を囲む大型の真空チャンバーに代え、上下の加圧板
の間に真空チャンバーを両基板が囲まれるように区画形
成して真空引きすれば、上記加圧板を囲む大型の真空チ
ャンバーの容積に比べて小型化できるから、所定の真空
度に達するまでの真空引き時間の短縮を図れる。しか
し、この場合には、真空チャンバーを挟んで上下に配置
される加圧板の外側面全体に大気圧が夫々均等に掛かる
ため、これら加圧板の全体が剛性に不足する場合には大
気圧で弓形に弾性変形してしまい、それにより各基板保
持面も弾性変形して両基板を夫々平行に加圧できず、こ
れら両基板の間に存在する液晶封止用シール材などの接
着剤やその中に配置されるギャップ調整用スペーサーの
潰れ方に偏りが発生したり、ギャップ調整用スペーサー
が潰れるという不具合を引き起して、製品の品質に即影
響するという問題がある。このような大気圧による弾性
変形を防止するには、加圧板の剛性を高めるために例え
ば厚さ寸法を厚くするなどの追加補強をしなければなら
ず、その結果、加圧板の重量が増して昇降動作させ難く
なるという問題がある。
【0004】本発明のうち請求項1記載の発明は、大気
圧による加圧板の弾性変形を追加補強なしで防止するこ
とを目的としたものである。請求項2記載の発明は、請
求項1に記載の発明の目的に加えて、基板に掛かるプレ
ス圧力を微妙に制御することを目的としたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明
の目的に加えて、加工組立精度誤差による変形を防止し
て両基板を平行に所定のギャップまで押し潰すことを目
的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうち請求項1記載の発明は、加圧板の
基板保持面の間に真空チャンバーを両基板が囲まれるよ
うに区画形成すると共に、この基板保持面と反対側のど
ちらか一方又は両方にチャンバー室を、少なくとも各基
板保持面の全面が囲まれるように区画形成し、これら真
空チャンバー及びチャンバー室から真空引きして、該真
空チャンバーが所定の真空度に達した状態で両基板を重
ね合わせ、少なくとも加圧板による両基板の加圧時に
は、上記チャンバー室内を真空状態又はそれに近い状態
にしたことを特徴とするものである。請求項2記載の発
明は、請求項1記載の発明の構成に、前記チャンバー室
の内圧を調整するための調整手段を設けた構成を加えた
ことを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の発明の構成に、前記加圧板の一方か又は両
方に弾性変形可能な材質からなる緩衝層を基板との間に
介装した構成を加えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】請求項1の発明は、加圧板の間に区画形成され
た真空チャンバーを真空状態になると、これを挟んで配
置される加圧板の外側面には大気圧が夫々均等に掛かか
るが、少なくとも加圧板による両基板の加圧時には、上
記チャンバー室内を真空状態又はそれに近い状態にすれ
ば、大気圧はチャンバー室の外壁のみに掛かって、該チ
ャンバー室の外壁が変形する可能性があるものの、加圧
板の基板保持面側には大気圧が掛からないものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の構成に対して、前記
チャンバー室の内圧を調整するための調整手段を設けた
構成を追加したので、調整手段でチャンバー室の内圧を
調整することにより、真空チャンバーの真空度とチャン
バー室の可変内圧との差圧が基板に掛かる。請求項3の
発明は、請求項1または2記載の構成に対して、前記加
圧板の一方か又は両方に弾性変形可能な材質からなる緩
衝層を基板との間に介装した構成を追加したので、加圧
板の加工組立精度誤差に伴ってこれら基板保持面が完全
な平行にならなくても、基板との間に位置する緩衝層が
部分的に圧縮変形することにより、加工組立精度誤差か
ら発生する偏荷重が吸収される。
【0007】
【発明の実施の形態】この実施例は、図1〜図2に示す
如く上方の加圧板1が、上下方向へは往復動自在だがX
Yθ方向へは移動不能に吊持された上定盤であると共
に、下方の加圧板2が固定台板8上に位置決め手段7を
介してXYθ方向へ調整移動自在に支持された下定盤で
あり、これら上定盤1及び下定盤2の対向面に保持した
二枚のガラス製基板A,Bを真空雰囲気中で重ね合わ
せ、上記位置決め手段7により相対的にXYθ方向へ調
整移動して両基板A,Bの粗合わせ及び微合わせを行
い、その後、両基板A,Bを加圧して所定のギャップま
で潰すことにより、両基板A,Bが圧着された場合を示
すものである。
【0008】これら基板A,Bの対向面のどちらか一
方、図示例の場合には下方の基板Bの表面周縁部に沿っ
て、例えば液晶封止用シール材として線形状の接着剤C
が閉鎖した額縁状に塗布され、その内部にはギャップ調
整用スペーサー(図示せず)が多数配置される。
【0009】上定盤1及び下定盤2は、例えば金属やセ
ラミックスなどの剛体で構成され、これら対向する基板
保持面1a,2aには、両基板A,Bを移動不能に保持
する機構として一対の静電吸着手段3,3が夫々設けら
れると共に、本実施例の場合には、大気中における吸着
保持を補助するための吸引吸着手段3′,3′が追加し
て設けられ、この吸引吸着手段3′,3′として開穿し
た複数の吸引孔を例えば真空ポンプなどの吸引源(図示
せず)に配管連絡させている。
【0010】更に、上定盤1及び下定盤2の基板保持面
1a,2aの間には、上定盤1の下降時において真空チ
ャンバーS1を両基板A,Bが囲まれるように区画形成
すると共に、これら基板保持面1a,2aと反対側のど
ちらか一方か又は両方には、チャンバー室S2を、少な
くとも各基板保持面1a,2aの全面が囲まれるように
区画形成する。
【0011】これら真空チャンバーS1及びチャンバー
室S2には、それらの内部気体を出し入れして所定の真
空度にするための別個な吸気手段P1,P2が夫々配管
接続され、真空チャンバーS1及びチャンバー室S2か
ら真空引きして、該真空チャンバーS1が所定の真空度
に達した状態で両基板A,Bを重ね合わせ、少なくとも
加圧板1,2による両基板A,Bの加圧時には、上記チ
ャンバー室S2内を真空状態又はそれに近い状態にす
る。更に必要に応じて上記チャンバー室S2と吸気手段
P2との間には、該チャンバー室S2の内圧を調整する
ための調整手段P3が設けられる。
【0012】本実施例の場合には、上定盤1及び下定盤
2の上下外側面に沿って一対のチャンバー室S2,S2
が夫々区画形成され、これらの外壁S21,S21を膨出さ
せてそれに大気圧が掛かった時には弾性変形可能に構成
することが好ましいが、チャンバー室S2,S2の構造
は図示したものに限定されず、少なくとも各基板保持面
1a,2aの全面が囲まれるように区画形成できれば、
例えばチャンバー室S2,S2の上下厚さ寸法を薄くす
るなど、他の構造でしても良い。更に図示せぬが、吸気
手段P1,P2としては例えばターボ分子ポンプやスク
ロールポンプなどを配備し、調整手段P3としては例え
ば真空レギュレーターやバタフライバルブやリークバル
ブなどを配備し、これらはコントローラー(図示せず)
で動作制御される。
【0013】具他例を説明すれば、吸気手段P1は上定
盤1及び下定盤2の接近移動によって真空チャンバーS
1が形成された後に、夫々真空引きを開始して該真空チ
ャンバーS1の真空度VHを例えば約0.1 Pa〜1Pa程度
の高真空状態にすると同時に、吸気手段P2は、両チャ
ンバー室S2,S2の内圧VLを例えば約10Pa〜数十Pa
程度の低真空状態にし、両基板A,Bの微合わせの終了
後は真空チャンバーS1及び両チャンバー室S2,S2
へ空気を供給して大気圧に戻している。
【0014】また、上記静電吸着手段3は、基板A,B
と接触する誘電体膜に電界を供給する電極部が積層され
た静電吸着機能部3aと、その土台となる支持基材3c
とを貼り合わせた板状の積層構造体であり、更に必要に
応じて、これら静電吸着機能部3a支持基材3cとの間
に緩衝層3bを介装する。
【0015】この静電吸着機能部3aは、その厚さ寸法
を例えば約500μm以下の膜状に形成することが好まし
く、支持基材3cは、装置内容器との接合し易さから例
えばステンレス又はアルミニウムなどの金属やエンジニ
アリングプラスチック或いはセラミックスなどから選ば
れる硬質な材料で板状に形成される。
【0016】図示例では、上定盤1及び下定盤2の両方
に配置される静電吸着手段3,3の支持基材3c,3c
を、これら上定盤1及び下定盤2と夫々一体に形成した
場合を示しているが、これに限定されず、支持基材3
c,3cのどちらか一方又は両方を別個に形成して上定
盤1及び下定盤2に連結固定しても良い。
【0017】上記緩衝層3bは、例えばシリコーンゴム
やフッ素系ゴムなどの弾性変形可能な材質で形成され、
上記静電吸着機能部3aと支持基材3cとの間に接着剤
で介装すると共に、該緩衝層3bの硬さを、前記基板
A,Bの間に配置される液晶封止用シール材などの接着
剤Cやギャップ調整用スペーサーの硬さに比べて軟らか
い、例えばJIS-A硬度で約100 以下に設定する。
【0018】そして、上述した静電吸着手段3の電源
(図示せず)と吸引吸着手段3′の吸引源は、コントロ
ーラー(図示せず)で動作制御され、両基板A,Bをセ
ットする初期状態で静電吸着及び吸引吸着が開始され、
両基板A,Bの微合わせ後にどちらか一方、本実施例で
は上方基板Aの静電吸着を解除し、前記真空チャンバー
S1が大気圧に戻った後は下方基板Bの静電吸着及び吸
引吸着吸着を解除して初期状態に戻す。
【0019】また、前記上定盤1の周縁部1cと下定盤
2の周縁部2cとの間には、これら両者間の密閉状態を
維持したまま相対的にXYθ方向へ移動自在に支持する
移動シール手段4が、両基板A,Bを囲むように環状に
設けられる。
【0020】この移動シール手段4は、図示例の場合、
上定盤1及び下定盤2の平面形状に合わせて断面円形又
は矩形に形成された移動ブロック4aと、この移動ブロ
ック4aの上面に装着した上定盤1の周縁部1cと接離
する例えばOリングなどの上下方向へ弾性変形可能な上
側環状シール材4bと、移動ブロック4aの下面に装着
した下定盤2の周縁部2cと接離する例えばOリングな
どの上下方向へ弾性変形可能な下側環状シール材4c
と、この下側環状シール材4cに上定盤1や移動ブロッ
ク4aの重量などの力が作用しないように支持する荷重
受ボール4dとから構成される。特に必要に応じて、移
動ブロック4aと下定盤2が上下方向へ離れるのを防止
するため、これら両者に亘って例えば引っ張りバネなど
の弾性材料4eを掛け渡すことが好ましい。
【0021】更に上定盤1には、図1の符号5に示すよ
うな例えば上下駆動用シリンダーなどからなる第一加圧
手段が連設される。この第一加圧手段5は、コントロー
ラー(図示せず)で動作制御され、基板A,Bをセット
する初期状態で、図1の一点鎖線及び図2(a)に示す
如く上定盤1を上限位置で待機しており、基板A,Bの
セット完了後に、図2(b)に示す如く上定盤1を下降
させて、下定盤2との間に前記真空チャンバーS1が両
基板A,Bを囲むように区画形成され、両基板A,Bの
微合わせ終了後か、或いは真空チャンバーS1が大気圧
に戻った後は上昇させて初期状態に戻す。
【0022】また、前記第一加圧手段5により接近させ
た両基板A,Bを、それらの間が接着剤Cで密閉される
位置まで更に接近させる第二加圧手段6が設けられる。
この第二加圧手段6は、図示例の場合、前記上定盤1の
周縁部1cから移動ブロック4aの上面へ向けて配設し
た上下方向へ伸縮自在なシリンダー6aからなり、この
シリンダー6aを上下方向へ短縮化して前記上側環状シ
ール4bを上下方向へ圧縮変形させることにより、両基
板A,Bが更に加圧されるようにしている。
【0023】更に、この第二加圧手段6のシリンダー6
aは、コントローラー(図示せず)で動作制御され、初
期状態で図2(a)に示す如く上下方向へ伸長してお
り、両基板A,Bの粗合わせ終了後に図1及び図2
(c)に示す如く短縮させ、両基板A,Bの微合わせ終
了後か、或いは後述する真空チャンバーS1が大気圧に
戻った後は上昇させて初期状態に戻す。
【0024】また更に、前記真空チャンバーS1の外側
となる下定盤2の底面と固定台板8との間には、位置決
め手段7として例えばXYテーブル7aが配設され、こ
れに下定盤2をXYθ方向へ移動させるための駆動源7
bを連設し、両基板A,Bに表示されたマークを顕微鏡
とカメラで構成した検出手段7cから出力されるデータ
に基づいて駆動源7bを作動させることにより、下定盤
2及びこれに保持された下方基板BがXYθ方向へ調整
移動して、粗合わせと微合わせを行う。
【0025】次に、斯かるフラットパネル用基板の貼り
合わせ方法を工程順に従って説明する。先ず、図2
(a)に示す如く上定盤1及び下定盤2の対向面に基板
A,Bを夫々プリアライメントして、静電吸着手段3,
3及び吸引吸着手段3′,3′により両基板A,Bを夫
々移動不能に吸着保持させてセットする。
【0026】その後、例えば上下駆動用シリンダーなど
の第一加圧手段5の作動で図2(b)に示す如く上定盤
1と下定盤2を互いに近づけ、上定盤1の周縁部1cが
環状シール4bに密接して、上定盤1と下定盤2との間
には、これら捧持された両基板A,Bを囲むように真空
チャンバーS1が区画形成される。
【0027】これと同時に両基板A,Bは、上定盤1と
下定盤2の接近移動により、所定間隔まで接近し、この
状態で1mm以下の隙間をもって対峙している。しかし、
一方の基板Bに塗布した接着剤Cには、他方の基板Aが
接触せず、これら両基板A,Bの間と真空チャンバーS
1は連通している。
【0028】その後、吸気手段P1,P2の作動で真空
チャンバーS1から空気が抜かれ、これに伴って両基板
A,Bの間からも空気が徐々に抜かれると同時に、両チ
ャンバー室S2,S2からも空気が抜かれる。この状態
で、位置決め手段7の作動により上定盤1と下定盤2を
相対的にXYθ方向へ調整移動させて、両基板A,Bの
粗合わせが行われる。
【0029】そして、真空チャンバーS1内が高真空状
態に到達したら、第二加圧手段6のシリンダー6aが作
動開始して、図1及び図2(c)に示す如く上定盤1と
下定盤2が更に接近して上側環状シール4bを圧縮変形
させ、それにより静電吸着手段3,3で保持した両基板
A,Bが更に接近して、一方の基板Bに塗布した接着剤
Cに、他方の基板Aが密接して両者間が密閉される。こ
の状態で、位置決め手段7の作動により上定盤1と下定
盤2を相対的にXYθ方向へ調整移動させて、両基板
A,Bの微合わせが行われる。
【0030】このように真空チャンバーS1内が高真空
状態に到達すると、これを挟んで配置される上定盤1と
下定盤2の外側面には大気圧が夫々均等に掛かかるが、
少なくとも上定盤1及び下定盤2による両基板A,Bの
加圧時には、吸気手段P2で両チャンバー室S2,S2
内を低真空状態にすれば、大気圧はチャンバー室S2,
S2の外壁S21,S21のみに掛かって、該チャンバー室
S2,S2の外壁S21,S21が変形する可能性があるも
のの、上定盤1及び下定盤2の基板保持面1a,2a側
には大気圧が掛からない。その結果、大気圧による上定
盤1及び下定盤2の弾性変形(具体的には約100ミμm 程
度〜数百μm 以上の大きな変形)を追加補強なしで防止
できる。
【0031】更にこの状態で、上定盤1の重量が0とな
るように吊持したと考えれば、チャンバー室S2,S2
の外壁S21,S21には、大気圧VAとチャンバー室S
2,S2の内圧VLとの差圧(VA−VL)が掛かり、
両基板A,Bには真空チャンバーS1の真空度VHとチ
ャンバー室S2,S2の内圧VLとの差圧(VH−V
L)が掛かることになる。
【0032】この際、真空チャンバーS1の真空度は、
両基板A,Bの間から空気を完全に抜くため、約0.1 Pa
〜1Pa程度の高真空状態まで真空引き必要があるもの
の、チャンバー室S2,S2の内圧については制約がな
く、本実施例の場合には、真空チャンバーS1の高真空
度(約0.1 Pa〜1Pa程度)とチャンバー室S2,S2の
低真空度(約10Pa〜数十Pa程度)との差圧が両基板A,
Bに掛かっている。
【0033】例えばチャンバー室S2,S2の内圧VL
を大気圧VAに近づけると、真空チャンバーS1の真空
度VHとの差圧(VH−VL)が増大し、実際に両基板
A,Bに掛かる圧力が大きくなって、他の設定を全く変
えなくても両基板A,Bを強く潰すことができ、これと
は逆にチャンバー室S2,S2の内圧VLを真空チャン
バーS1の真空度VHと等しくなるで上げると、差圧
(VH−VL)が減少し、実際に両基板A,Bに掛かる
圧力は0となって、上下駆動用シリンダーなどの第一加
圧手段5の作動による加圧のみとなる。即ち、調整手段
P3によりチャンバー室S2,S2の内圧を調整すれ
ば、両基板A,Bに掛かるプレス圧力を微妙に制御で
き、環境に応じて最適なプレス圧力(例えば0.5 g/c
m2)に容易に設定できるという利点がある。
【0034】その後は、図2(d)に示す如く上方の静
電吸着手段3のみの吸着が解除されて上定盤1から上方
基板Aが離れ、吸気手段P1,P2の作動により真空チ
ャンバーS1内に空気を入れてその雰囲気を大気圧に戻
す。それにより、両基板A,Bの内外に生じる気圧差で
均等に押し潰され、所定のギャップが形成される。
【0035】この際、上定盤1及び下定盤2の加工組立
精度誤差に伴ってこれら基板保持面1a,2aが完全な
平行にならなくても、該基板保持面1a,2aと静電吸
着手段3,3の静電吸着機能部3a,3aと間に介装さ
れた緩衝層3b,3bが部分的に圧縮変形して、加工組
立精度誤差から発生する偏荷重が吸収される。その結
果、加工組立精度誤差による変形(具体的には液晶封止
用シール材などの接着剤Cの塗布高さ約20μmと同等程
度か又はそれ以下の小さな変形)を防止して両基板A,
Bを平行に所定のギャップまで押し潰す(圧着する)こ
とができる。
【0036】また、上述した粗合わせを行う前の時点、
具体的には両基板A,Bのセット時に適正量の液晶を適
正状態で封入すれば、真空チャンバーS1内の雰囲気を
大気圧に戻すことにより、両基板A,Bの内外に生じる
気圧差で均等に押し潰されて、液晶が封入された状態で
所定のギャップ形成が可能となり、後工程で液晶を注入
せずに液晶パネルが制作できる。
【0037】それ以降は、真空チャンバーS1内が大気
圧に戻ったら、第一加圧手段5の作動により上定盤1と
下定盤2を離して真空チャンバーS1が開放され、アラ
イメントされた両基板A,Bを取り出して、上述した動
作が繰り返される。
【0038】その結果、上定盤1及び下定盤2の間のみ
を密閉状態にしたままその外部でXYθ移動してアライ
メントできる。従って、位置決め手段8やその駆動源8
bなどが大気中に設置可能となり、通常部品が使用でき
ると共に、真空貫通部品もなくなり、それにより、構造
の簡略化が図れ、しかも真空遮断にコストもかかず、粗
合わせや微合わせに相当な力を必要としないから、駆動
形態の制約が無い。また、真空となる空間を最小にし
て、その分だけ真空ポンプの容量が小さくてすみ、大型
の基板でも生産性が高く製造できる。
【0039】一方、図3及び図4に示すものは、本発明
の他の実施例である。このものは、前記上定盤1のみに
チャンバー室S2を区画形成すると共に、下定盤2′の
上下厚さ寸法を厚くすることにより、大気圧が上定盤1
及び下定盤2′に掛かっても夫々変形し難くした構成
が、前記図1〜図2に示した実施例とは異なり、それ以
外の構成は図1〜図2に示した実施例と同じものであ
る。それにより、大気圧による上定盤1の弾性変形を追
加補強なしで防止でき、その厚さ寸法を厚くする必要な
いから軽量化できて昇降動作させ易くなる。
【0040】更に図示例の場合には、基板Bと対向する
下定盤2のみに、複数の静電吸着手段3の静電吸着機能
部3a…及び緩衝層3b…を夫々互いに接近させて並列
状に配置し、これら複数の静電吸着機能部3a…によ
り、一辺が例えば1000mm以上の大型な基板A,Bの全面
を夫々分割して着脱自在に吸着保持したが、これに限定
されず、これらを個々に接近して(隙間無く)設置でき
れば、例えば千鳥配列などの図示しない他の形状に配置
しても良い。更に各静電吸着機能部3aは、その製造コ
ストを低減させるために全て同じ形状にすることが好ま
しいものの、大小寸法差のある複数種類の基板A,Bと
対応させるために、予めサイズが異なる静電吸着機能部
3aを複数種類用意し、それらを組み合わせて設置して
も良い。
【0041】従って、図3及び図4に示すものは、前記
図1〜図2に示した実施例と同様な作用が得られると共
に、しかも基板Bの全面を夫々分割して吸着保持する複
数の静電吸着機能部3a…に亘って、各静電吸着機能部
3a…毎の製造誤差により平面度斑が発生しても、基板
A,Bの加圧時に各静電吸着機能部3a…の緩衝層3b
…が部分的に圧縮変形して、該平面度斑が吸収される。
その結果、一辺が例えば1000mm以上の大型な基板A,B
でも液晶封止用シール材などの接着剤Cの偏った潰れや
ギャップ調整用スペーサーの潰れを完全に防止できると
いう利点がある。
【0042】尚、前示実施例では、上方の加圧板1が、
上下方向へ往復動自在な上定盤であり、下方の加圧板2
がXYθ方向へ調整移動自在に支持された下定盤である
場合を示したが、これに限定されず、これと逆に上定盤
をXYθ方向へ調整移動自在に支持し、下定盤を上下方
向へ往復動自在に支持しても良い。更に真空雰囲気中で
アライメントする場合を示したが、これに限定されず、
特殊ガス雰囲気中でアラメイントする場合も同様である
【0043】また、移動シール手段4、第一加圧手段
5、第二加圧手段6及び位置決め手段7は、図示された
構造に限定されず、同様に作用すれば他の構造でも良
い。また更に移動シール手段4の駆動真空シール4cに
代えて磁性流体式真空シールを使用しても良い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、加圧板の間に区画形成された真空チ
ャンバーを真空状態になると、これを挟んで配置される
加圧板の外側面には大気圧が夫々均等に掛かかるが、少
なくとも加圧板による両基板の加圧時には、上記チャン
バー室内を真空状態又はそれに近い状態にすれば、大気
圧はチャンバー室の外壁のみに掛かって、該チャンバー
室の外壁が変形する可能性があるものの、加圧板の基板
保持面側には大気圧が掛からないので、大気圧による加
圧板の弾性変形を追加補強なしで防止できる。従って、
真空チャンバーの容積が大型化して真空引きするのに時
間を要する従来のものに比べ、真空チャンバーの容積が
小型化されて真空引き時間の短縮を図れ、製造タクトに
有利となると共に、例えば加圧板の厚さ寸法を厚くする
などの追加補強が必要ないから加圧板の軽量化も図れて
昇降動作させ易くなる。その結果、装置全体の軽量化や
コストの低減化も図れ、特に基板が大型化した際に顕著
に現れる。
【0045】請求項2の発明は、請求項1の発明の効果
に加えて、調整手段でチャンバー室の内圧を調整するこ
とにより、真空チャンバーの真空度とチャンバー室の可
変内圧との差圧が基板に掛かるので、基板に掛かるプレ
ス圧力を微妙に制御できる。従って、環境に応じて最適
なプレス圧力に容易に設定できる。
【0046】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の効果に加えて、加圧板の加工組立精度誤差に伴って
これら基板保持面が完全な平行にならなくても、基板と
の間に位置する緩衝層が部分的に圧縮変形することによ
り、加工組立精度誤差から発生する偏荷重が吸収される
ので、加工組立精度誤差による変形を防止して両基板を
平行に所定のギャップまで押し潰すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すフラットパネル用基
板の貼り合わせ装置の縦断正面図で、要部を部分拡大し
て示している。
【図2】 (a)〜(d)はフラットパネル用基板の貼
り合わせ方法を工程順に示す説明図である。
【図3】 本発明の他の実施例を示すフラットパネル用
基板の貼り合わせ装置の縦断正面図で、要部を部分拡大
して示している。
【図4】 図3の(4)−(4)線に沿える部分拡大横
断平面図である。
【符号の説明】
A,B 基板 S1 真空チャン
バー S2 チャンバー室 P3 調整手段 1 加圧板(上定盤) 1a 基板保持面 2 加圧板(下定盤) 2a 基板保持面 3b 緩衝層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/68 H01L 21/68 N 5F031 (72)発明者 石坂 一朗 群馬県安中市磯部2丁目2番地45号 信越 エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2H088 FA01 FA30 HA01 MA20 2H089 NA49 NA60 QA14 QA16 TA01 4E090 AA01 AB01 DB01 HA10 5C012 AA05 AA09 BC04 5C040 HA01 JA38 MA23 MA24 5F031 CA05 HA02 HA03 HA13 HA16 HA46 HA53 HA58 JA01 JA04 JA38 KA05 KA15 LA06 LA15 MA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下一対の加圧板(1,2)に対して夫
    々着脱自在に保持された二枚の基板(A,B)を真空中
    で重ね合わせ、これら加圧板(1,2)の接近移動によ
    り両基板(A,B)を加圧して所定のギャップまで潰す
    フラットパネル用基板の貼り合わせ装置において、 前記加圧板(1,2)の基板保持面(1a,2a)の間
    に真空チャンバー(S1)を両基板(A,B)が囲まれ
    るように区画形成すると共に、この基板保持面(1a,
    2a)と反対側のどちらか一方又は両方にチャンバー室
    (S2)を、少なくとも各基板保持面(1a,2a)の
    全面が囲まれるように区画形成し、これら真空チャンバ
    ー(S1)及びチャンバー室(S2)から真空引きし
    て、該真空チャンバー(S1)が所定の真空度に達した
    状態で両基板(A,B)を重ね合わせ、少なくとも加圧
    板(1,2)による両基板(A,B)の加圧時には、上
    記チャンバー室(S2)内を真空状態又はそれに近い状
    態にしたことを特徴とするフラットパネル用基板の貼り
    合わせ装置。
  2. 【請求項2】 前記チャンバー室(S2)の内圧を調整
    するための調整手段(P3)を設けた請求項1記載のフ
    ラットパネル用基板の貼り合わせ装置。
  3. 【請求項3】 前記加圧板(1,2)の一方か又は両方
    に弾性変形可能な材質からなる緩衝層(3b)を基板
    (A,B)との間に介装した請求項1または2記載のフ
    ラットパネル用基板の貼り合わせ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009099957A (ja) * 2007-09-25 2009-05-07 Canon Anelva Corp 表示用基板の製造方法および真空処理装置
KR100915693B1 (ko) * 2007-12-07 2009-09-04 주식회사 에이디피엔지니어링 보강구조체를 이용한 기판합착장치
JP2016082146A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 信越ポリマー株式会社 薄板保持具

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