JP2004178984A - 有機el装置の製造装置、有機el装置の製造方法 - Google Patents

有機el装置の製造装置、有機el装置の製造方法 Download PDF

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学 長坂
Manabu Suzuki
学 鈴木
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健史 藤原
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Abstract

【課題】有機EL素子基板2aと封止フィルム2cとを、封止フィルム2cに皺が発生して隙間ができないように貼り合わせ、封止すること。
【解決手段】有機EL素子2bが形成された基板2aと封止フィルム2cとを貼り合わせ有機EL素子2bを封止する有機EL装置2の製造方法であって、テーブル上に基板2aを配置する工程と、基板2a上に封止フィルム2cを配置する工程と、熱圧着ヘッド8により封止フィルム2cを熱圧着する工程と、を有してなり、前記熱圧着する工程は、熱圧着ヘッド8の連続端面8aによりフィルム2cと基板2a全周縁部を一括して熱圧着する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種表示に用いられる有機EL装置の製造装置及び有機EL装置の製造方法に関し、特に熱圧着時にフィルムに皺ができず、さらに、押しムラのない均一な貼り合わせが可能な有機EL装置の製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、従来の熱圧着ヘッド18は、細長直線状の一つの押圧端面18a有し、矩形の有機EL素子の基板及びこれを覆う封止フィルムの縁部一辺ずつを回転しながら4回に分けて押圧し熱圧着するものであった。また、二つの押圧端面28a、28aを有し、矩形の有機EL素子の基板及びこれを覆う封止フィルムの対向する縁部二辺ずつを回転しながら2回に分けて押圧し圧着する熱圧着ヘッド28もあった。熱圧着ヘッド18、28により有機EL素子の基板とフィルムを均一に貼り合わせるには、基板を配置するテーブル面と熱圧着ヘッド18、28との間に高精度な平行度が要求されており、ねじ穴18b、28bを介して3本ないし4本の調整ねじにより熱圧着ヘッド18、28のあおり調整を行い、必要な平行度を確保していた。
【0003】
また、従来の技術として、液晶表示板用ガラス基板の貼り合わせを行う上定盤、下定盤の平坦度及び組み付け時の平行度、さらにガラス基板における平行度にバラつきがあってもそれらの影響を無くして高精度の平行度を有する貼り合わせを行うことができる貼り合わせ装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−18829号公報(図1〜図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の熱圧着ヘッド18、28では、複数回に分けて熱圧着を行うため、矩形の封止フィルムの角部が重ねて2回熱圧着されることになり、フィルムの角部に皺がよって隙間が残ることがあり、完全な封止ができないという問題があった。また、あおり調整後の熱圧着ヘッドは、押圧ブロックに固定されるため押圧ブロック全体として剛体となり、加熱による熱変形や押圧による変形が発生し、押しムラのない均一な貼り合わせに必要なテーブル面との平行度が損なわれていた。また、貼り合わされる有機EL素子基板と封止フィルム毎の平面度のバラツキにも追従させることが困難であった。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、封止フィルムに皺が発生せず、また、有機EL素子基板と封止フィルムとの押しムラのない均一な貼り合わせが可能な有機EL装置の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の有機EL装置の製造装置は、有機EL素子が形成された基板と封止フィルムとを貼り合わせるための有機EL装置の製造装置であって、前記有機EL素子基板を配置するためのテーブルと、前記封止フィルムを熱圧着するための熱圧着ヘッドと、を有してなり、前記熱圧着ヘッドは前記熱圧着ヘッドの押圧面が前記基板とフィルムの周縁部全周を一度の押圧で熱圧着することが可能な連続端面に形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
係る有機EL装置の製造装置によれば、熱圧着ヘッドが前記熱圧着ヘッドの押圧面が前記基板とフィルムの周縁部全周を一度の押圧で熱圧着することが可能な連続端面に形成されているので、フィルムを複数回に分けて熱圧着する必要がなく、フィルムに皺がより隙間ができることはない。また、一度の押圧で済むので圧着のサイクルタイムを短縮することができる。
【0009】
また、次の発明の有機EL装置の製造装置は、上記の発明において、前記押圧面が熱伝導性を有する非金属の耐熱可撓性部材により形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
係る有機EL装置の製造装置によれば、テーブルと熱圧着ヘッドと間の平行度が損なわれていても、また、貼り合わされる有機EL素子基板と封止フィルム毎の平面度のバラツキがあっても、可撓性部材のならい作用により押圧面全体の押圧力が均等化するので、有機EL素子基板と封止フィルムとの押しムラのない均一な貼り合わせが可能である。
【0011】
また、本発明の有機EL装置の製造方法は、有機EL素子が形成された基板と封止フィルムとを貼り合わせ有機EL素子を封止する有機EL装置の製造方法であって、テーブル上に前記基板を配置する工程と、前記基板上に前記封止フィルムを配置する工程と、熱圧着ヘッドにより前記封止フィルムを熱圧着する工程と、を有してなり、前記熱圧着する工程は、前記熱圧着ヘッドの押圧面により前記フィルムと前記基板全周縁部を一括して熱圧着することを特徴とするものである。
【0012】
係る有機EL装置の製造方法によれば、前記熱圧着ヘッドの押圧面により前記フィルムと前記基板全周縁部を一括して熱圧着するので、フィルムに皺がよって隙間ができるようなことはない。また、熱圧着のサイクルタイムが短縮される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して、本発明に係る有機EL装置の製造装置及び製造方法の好適な実施の形態を説明する。図1は本発明の有機EL装置の製造装置の全体構成を示す斜視図、図2はその要部の模式図、図3及び図4は本発明の製造装置の熱圧着ヘッドの斜視図である。
【0014】
図において、101は有機EL装置の製造装置で、基台1上に、有機EL装置2の有機EL素子2bが形成された60mm□のガラス基板2aを配置するテーブル3と、押圧シリンダ4を支持し、かつ、押圧ブロック5を上下方向に摺動自在に支持するスタンド6と、駆動制御機器類7とを概略備えている。なお有機EL素子2bの劣化を防ぐため、フィルム封止は窒素雰囲気中で行う必要があり、製造装置の封止作業部は気密室20内に収められている。
【0015】
封止フィルム2cは、厚さ80μ程度の熱可塑性樹脂製でアルミニウム等の金属薄膜を有し、そのガラス基板2aに貼り合わされる側には、有機EL素子2bのための乾燥剤を含む接着剤が塗布されている。
【0016】
押圧シリンダ4により駆動され上下摺動自在な押圧ブロック5は、ガラス基板2aを覆う封止フィルム2cの周縁部2dを加熱しながら押圧して両者を貼り合わせ有機EL素子2bを封止する熱圧着ヘッド8と、熱圧着ヘッド8を200℃程度に加熱するカートリッジヒーター9を保持するヒートブロック10と、ヒートブロック10の熱を熱圧着ヘッド8以外に伝えないようにする断熱材11とを備えている。なお、熱圧着ヘッド8の加熱方式は、カートリッジヒーター9及びヒートブロック10を用いないパルスヒート方式のものでもよい。
【0017】
本実施の形態では、図3に示すように、熱圧着ヘッド8は、ステンレス製で、50mm□、高さ10mmの矩形の箱の蓋のような形状に形成され、4辺の下縁部が切れ目のない連続した幅2mmの押圧端面8aとして形成されている。テーブル面と熱圧着ヘッド8との間に、ある程度の平行度を確保するため、ねじ穴8bを介して3本ないし4本の調整ねじによりヒートブロック10との間で熱圧着ヘッド8のあおり調整を行う。熱圧着ヘッド8は、200℃程度に加熱され、図2に示す状態から下降し、矩形のガラス基板2aの周縁部全周に封止フィルム2cを一度の押圧で熱圧着し、全周縁封止を行うことができる。なお、熱圧着ヘッド8の形状は、ガラス基板2aの形状に合わせ、円形の箱の蓋のような形状や、三角形の箱の蓋のような形状に形成される。
【0018】
また、図4に示すように、熱圧着ヘッド8の連続した押圧端面8aをフッ素ゴム等の熱伝導性のある非金属の耐熱可撓性部材80で構成してもよい。この場合、圧着ヘッド8は220℃〜230℃に加熱し、押圧力も大きくして圧着を行う。このようにすると、圧着ヘッド8がならい性を持つ上に、封止フィルムに対し穏やかに熱を伝えるので、圧着時に封止フィルムが焼き切れるようなことがない。
【0019】
次に、上述の熱圧着ヘッド8による有機EL装置の製造方法を説明する。有機EL素子2bが形成されたガラス基板2aをテーブル3上に配置し、次に、封止フィルム2cをガラス基板2a上に配置し、次に、押圧シリンダ4を伸長させて押圧ブロック5を下降させ、200℃程度に加熱され押圧端面が切れ目のない連続端面に形成されている熱圧着ヘッド8の押圧端部8aで封止フィルム2c及びガラス基板2aの周縁部全周を一括して熱圧着し全周封止する。その後、押圧シリンダ4を収縮させて押圧ブロック5を上昇させる。
【0020】
上述の熱圧着を行うとき、図4に示すような、圧着ヘッド8の連続した押圧端面8aをフッ素ゴム等の熱伝導性のある非金属の耐熱可撓性部材80で構成してあるものを用いれば、たとえ、テーブル3と熱圧着ヘッド8との平行度が損なわれていても、また、貼り合わされる有機EL素子基板2a及び封止フィルム2c毎の平面度のバラツキがあっても、可撓性部材80の変形によるならい作用により押圧面全体の押圧力が均等化し、有機EL素子基板2aと封止フィルム2cとが押しムラなく均一に貼り合わされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL装置の製造装置の斜視図である。
【図2】本発明の有機EL装置の要部の模式図である。
【図3】本発明の製造装置の熱圧着ヘッドの斜視図である。
【図4】本発明の製造装置の熱圧着ヘッドの斜視図である。
【図5】従来の熱圧着ヘッドの斜視図である。
【符号の説明】
1 基台
2 有機EL装置
2a 有機EL素子基板
2b 有機EL素子
2c 封止フィルム
2d 周縁部
3 テーブル
4 押圧シリンダ
5 押圧ブロック
6 スタンド
7 駆動制御機器類
8 熱圧着ヘッド
8a 押圧端面
9 カートリッジヒーター
10 ヒートブロック
11 断熱材
20 気密室
80 耐熱可撓性部材

Claims (3)

  1. 有機EL素子が形成された基板と封止フィルムとを貼り合わせるための有機EL装置の製造装置であって、
    前記有機EL素子基板を配置するためのテーブルと、
    前記封止フィルムを熱圧着するための熱圧着ヘッドと、を有してなり、
    前記熱圧着ヘッドは前記熱圧着ヘッドの押圧面が前記基板とフィルムの周縁部全周を一度の押圧で熱圧着することが可能な連続端面に形成されていることを特徴とする有機EL装置の製造装置。
  2. 前記押圧面が熱伝導性を有する非金属の耐熱可撓性部材により形成されていることを特徴とする有機EL装置の製造装置。
  3. 有機EL素子が形成された基板と封止フィルムとを貼り合わせ有機EL素子を封止する有機EL装置の製造方法であって、
    テーブル上に前記基板を配置する工程と、
    前記基板上に前記封止フィルムを配置する工程と、
    熱圧着ヘッドにより前記封止フィルムを熱圧着する工程と、を有してなり、
    前記熱圧着する工程は、前記熱圧着ヘッドの押圧面により前記フィルムと前記基板全周縁部を一括して熱圧着することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100556274B1 (ko) 2004-04-01 2006-03-03 엘지전자 주식회사 유기 전계 발광 소자의 패시베이션 방법
JP2007078850A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Seiko Epson Corp 表示装置、電子機器、および表示装置の製造方法
JP2007232928A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Tohoku Pioneer Corp 自発光パネルの製造方法、自発光パネル、および封止部材

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