JP2003302279A

JP2003302279A - 汚泥の界面・密度・濃度等の超音波式計測装置

Info

Publication number: JP2003302279A
Application number: JP2002105286A
Authority: JP
Inventors: Osamu Kashimura; 修鹿志村; Yasuyuki Masunaga; 靖行増永; Akira Morita; 晃森田
Original assignee: Fuji Electric Co Ltd
Current assignee: Fuji Electric Co Ltd
Priority date: 2002-04-08
Filing date: 2002-04-08
Publication date: 2003-10-24

Abstract

(57)【要約】【課題】ノズル部及び超音波送受信面への繊維状ゴ
ミ，髪の毛等の浮遊物や汚泥の付着の抑制を図り、さら
に洗浄装置の組立てを簡単にして位置調整を不要とし、
以って、測定精度およびメンテナンス性の向上を図る。【解決手段】超音波送受信装置１を、超音波送受信面
１ａを開口して収納固定する有底円筒状のセンサホルダ
２０を有し、例えば、このセンサホルダ２０は、超音波
送受信装置を収納後、超音波送受信面側から着脱可能に
固定するためのフタ２１を備え、このフタは洗浄水噴射
用のノズル部２１ａを有してなり、さらに、このノズル
部は、フタの超音波送受信面と垂直な円筒内面２１ｂに
設けた円弧スリット状の少なくとも一つの洗浄水噴射口
２１ｃを備え、かつ、円筒内面２１ｂの少なくとも一部
に、噴射された洗浄水と超音波送受信面近傍に発生した
気泡とを排出するための排水溝２４を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、超音波を用いて
液体中の沈降汚泥の界面までの距離や、汚泥の密度なら
びに濃度を計測する汚泥界面計，汚泥密度計および汚泥
濃度計等の超音波式計測装置、特にその超音波送受信面
の洗浄構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】排水処理や下水処理等において用いる沈
殿池や、その他液中に懸濁する汚泥の沈降汚泥界面に向
けて超音波を発して、界面位置を測定する技術はよく知
られている。また、この界面の位置測定の他に、汚泥の
密度ならびに濃度を測定することも必要であり、この測
定装置についても種々の方式が採用されている。

【０００３】本願出願人は、前記汚泥の密度ならびに濃
度を測定する超音波式計測装置に関して、液体と汚泥と
の界面をかき乱すことなく、汚泥密度，濃度を正確に測
定可能とすることを目的とした装置の発明を行ない、特
願２００２−０１４２６２号により出願している。

【０００４】上記出願に記載された装置は、「液体中の
所定位置に固定して設置され超音波パルスを液体中の沈
降汚泥に向けて送信しその反射パルスを受信する少なく
とも１つの超音波送受信装置と、前記超音波パルスの送
信開始から受信されるまでの液体中の伝搬時間を測定す
る伝搬時間測定手段と、前記伝搬時間に基づき汚泥界面
までの深さを演算する深さ演算手段とを有し、さらに、
前記反射パルスの振幅値を測定する振幅値測定手段と、
前記汚泥界面の深さと受信振幅値と受信振幅値の校正値
とから汚泥密度を算出する密度演算手段とを備える」も
ので、その構成の一例を図６に示す。

【０００５】即ち、上記出願の装置は、「超音波送受信
センサ１を上澄水２中の所定位置に固定して設置するこ
とで、界面をかき乱さない構成とする。測定原理は、セ
ンサ１から送信される超音波パルスが上澄水２と汚泥３
との界面４で反射され、受信手段６で受信されるまでの
超音波パルスの拡散，減衰量が密度に比例することを利
用するもので、超音波パルスの伝搬時間から演算手段９
により界面までの深さを求め、この深さと、測定手段７
にて測定される受信振幅値と、記憶手段１４に予め記憶
されている受信振幅値の基準値とから、演算手段１２に
より密度を求める。」ものである（詳細は、前記特願２
００２−０１４２６２号参照）。

【０００６】なお、上記出願の装置において、超音波送
受信センサにおける超音波送受信面には、液中の浮遊物
や汚泥が付着し、測定精度を阻害する問題を回避するた
めに、超音波送受信面を常時水洗浄する必要があるが、
この洗浄装置について、上記出願は開示していない。

【０００７】また、界面液位測定装置であって、超音波
送受信面の洗浄装置を備える送受波器に関しては、例え
ば特開平８−３３４４０２号公報に開示されている。図
７は、前記公報に記載された図であって、一部部番を変
更して示す。図７（ａ），（ｂ），（ｃ）は、それぞ
れ、前記公報における図３，４，５に相応する。

【０００８】上記洗浄装置を備える界面液位測定装置用
の送受波器の構成について、前記公報の記載を引用して
以下に述べる。

【０００９】即ち、「図７（ａ）に示すように、送受波
器６０は、超音波を送信すると共にその反射波の受信を
行う送受波面３ａを有する送受波器本体５３と、ノズル
５５を含み該送受波面３ａに対して洗浄用流体を噴射す
る流体噴射手段とを有している。図示のように、送受波
器本体５３の送受波面３ａは円形にして平面となされて
いる。上記送受波器本体５３に接続された接続ケーブル
５７を覆うようにパイプ５９が設けられており、該パイ
プ５９内には、洗浄用流体を案内する案内管５０が挿通
されている。なお、この洗浄用流体としては例えば水が
使用され、この水は図示しない貯留タンクに貯留され、
加圧ポンプ５２によって加圧され、バルブ５３を経て供
給される。

【００１０】上記案内管１０は、先端部及びその近傍部
分が屈曲されてパッキン５１を通じてパイプ５９の外部
に露出し、先端に上記ノズル５５が装着されている。こ
のノズル５５は、図７（ｂ）に示すように略扇形に形成
され、図７（ｃ）に示すように、水を噴射する噴射口５
ａが細長く形成されている。そして、この噴射口５ａの
長さＬ1 は、送受波器本体５３の送受波面３ａの直径Ｄ
（図７（ａ）参照）よりも大きく設定されている。但
し、この長さＬ1 は、該直径Ｄと等しいか、僅かに小さ
く設定してもよい。

【００１１】図７（ａ）及び図７（ｂ）から明らかなよ
うに、上記ノズル５５は、上記噴射口５ａの長手方向が
送受波器本体５３の送受波面３ａと平行となるように該
送受波面３ａの側方に配置されている。上記構成によっ
て、図７（ａ）及び図７（ｂ）において矢印Ｃで示すよ
うに、ノズル５５からの洗浄用加圧水の噴射が、送受波
器本体５３の送受波面３ａの略全面にわたって行われ
る。上記ノズル５５と、前述したパイプ５９と、案内管
５０と、加圧ポンプ５２と、バルブ５３と、パッキン５
１とによって、送受波器本体５３の送受波面３ａに対し
て洗浄用流体である水を噴射する流体噴射手段が構成さ
れている。」

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】従来の水噴射方式の洗
浄装置においては、上記公報に開示された洗浄装置の構
成のように、超音波送受信装置の送受信面に水流があた
るように構成された先の尖った形状のノズルが、超音波
送受信装置とは独立に分離されて配設されているので、
下記のような問題があった。

【００１３】下水処理の沈殿池等においては、液中に、
繊維状のゴミ，髪の毛等の浮遊物や汚泥が存在し、これ
らが、ノズルに絡みついたり付着したりすることによ
り、水噴流による洗浄が阻害され、超音波送受信面に前
記浮遊物や汚泥が付着し、送信受信の感度が低下し、正
確な計測が困難であった。

【００１４】また、一つもしくは複数の超音波送受信装
置において、洗浄ノズルと超音波送受信面との相対位置
を調整しない場合には、適切な洗浄機能が得られない場
合があり、またこの調整は容易ではなく、特に複数の超
音波送受信装置を設ける場合にはこの調整に相当の時間
を費やさなければならない問題があった。この問題は、
超音波送受信装置や洗浄装置のメンテナンスの都度発生
するので、メンテナンス性においても問題があった。

【００１５】この発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、この発明の課題は、洗浄ノズル及び超音波送受信
面への繊維状ゴミ，髪の毛等の浮遊物や汚泥の付着の抑
制を図り、さらに洗浄装置の組立てを簡単にして位置調
整を不要とし、以って、測定精度およびメンテナンス性
の向上を図った汚泥の界面・密度・濃度等の超音波式計
測装置を提供することにある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、この発明は、液体中の所定位置に固定して設置さ
れ超音波パルスを液体中の沈降汚泥に向けて送信しその
反射パルスを受信する少なくとも１つの超音波送受信装
置と、前記超音波パルスの送信開始から受信されるまで
の液体中の伝搬時間を測定する伝搬時間測定手段と、前
記伝搬時間に基づき汚泥界面までの深さを演算する深さ
演算手段とを有する汚泥の界面・密度・濃度等の超音波
式計測装置において、前記超音波送受信装置を、超音波
送受信面を開口して収納固定する有底円筒状のセンサホ
ルダを有し、このセンサホルダは、センサホルダの円筒
内面側に設けた洗浄水噴射口から、前記超音波送受信面
に対して洗浄水を噴射して洗浄する送受信面洗浄手段を
備えるものとする（請求項１の発明）。

【００１７】上記請求項１の発明の構成によれば、洗浄
水噴射口がセンサホルダの円筒内面側に設けられてお
り、超音波送受信面および前記噴射口の上部および側部
は、センサホルダによって覆われている。従って、繊維
状ゴミ，髪の毛等の浮遊物や汚泥のアプローチは、超音
波送受信面に対向するセンサホルダ開口に限定されるた
め、従来装置に比較して、超音波送受信面および噴射口
への付着が抑制される。また、前記超音波送受信面とセ
ンサホルダにおける噴射口との最適な位置関係は、設計
上、予め一義的に決めることができるので、洗浄装置の
組立てが簡単にして位置調整を不要とできる。

【００１８】また、特に密度および濃度の計測の場合に
は、前記特願２００２−０１４２６２号の記載から明ら
かなように、下記請求項２の発明が好ましい。即ち、請
求項１記載の計測装置において、前記反射パルスの振幅
値を測定する振幅値測定手段と、前記汚泥界面の深さと
受信振幅値と受信振幅値の校正値とから汚泥密度を算出
する密度演算手段とを備えるものとする。なお、濃度の
計測の場合には、密度演算に基づく濃度演算手段を備え
る。

【００１９】さらに、前記発明の実施態様としては、下
記請求項３ないし７の発明が好ましい。即ち、前記請求
項１または２に記載の計測装置において、前記センサホ
ルダは、超音波送受信装置を収納後、前記超音波送受信
面側から着脱可能に固定するためのフタ手段を備え、こ
のフタ手段は洗浄水噴射用のノズル部を有してなり、前
記送受信面洗浄手段は、このノズル部を有するフタ手段
と前記ノズル部に洗浄水を導入する導水手段とからなる
ものとする（請求項３の発明）。これにより、超音波送
受信装置を収納固定が容易となり、メンテナンス性も向
上する。

【００２０】また、請求項３に記載の計測装置におい
て、前記ノズル部は、前記フタ手段の前記超音波送受信
面と垂直な円筒内面に設けた円弧スリット状の少なくと
も一つの洗浄水噴射口を備え、かつ、前記円筒内面の少
なくとも一部に、噴射された洗浄水と前記超音波送受信
面近傍に発生した気泡とを排出するための排水溝を備え
るものとする（請求項４の発明）。

【００２１】これにより、洗浄水噴射口は、従来装置の
ように、ノズル部に尖り部がないので、繊維状ゴミや髪
の毛等が絡むことがなくなり、また超音波送受信面全体
の洗浄力も向上する。さらに、排水溝を設けたことによ
り、気泡の排出も容易となり、全体として測定精度がさ
らに向上する。

【００２２】さらに、前記請求項４の発明に代えて、下
記請求項５の発明のように、前記ノズル部を前記超音波
送受信装置サイドに設け、フタ手段の方をシンプルな構
成とすることもできる。即ち、請求項４に記載の計測装
置において、前記超音波送受信面と垂直な円筒内面に設
けた円弧スリット状の洗浄水噴射口および前記洗浄水の
排水溝は、前記フタ手段が備えることに代えて、前記超
音波送受信装置に付加的に設けた張り出し部に備えてな
り、かつ、この張り出し部は、前記噴射口および排水溝
を有しないフタ手段により、センサホルダに収納した前
記超音波送受信装置を着脱可能に固定してなるものとす
る。

【００２３】また、洗浄水噴射口の実施態様として下記
請求項６ないし７の発明のようにすることもできる。即
ち、前記請求項４または５に記載の計測装置において、
前記洗浄水噴射口は、環状に複数個設ける（請求項６の
発明）。さらに、請求項６に記載の計測装置において、
前記環状に複数個設ける洗浄水噴射口は、噴流が渦巻き
状となるべく、半径方向と所定の角度傾斜した方向に設
ける（請求項７の発明）。これにより、超音波送受信面
全面にわたって、洗浄力が一様に向上する。

【００２４】

【発明の実施の形態】図１ないし図５に基づき、この発
明の実施例について、超音波式汚泥界面計を対象とし
て、以下にのべる。下記の洗浄装置に関わる実施例は、
汚泥密度計および汚泥濃度計にも、同様に適用できる。

【００２５】図１は、本発明に係る超音波式汚泥界面計
の全体構成の模式的系統図である。図１において、図６
と同一機能を有する部材には、同一番号を付し詳細説明
を省略する。超音波式汚泥界面計は、主に、超音波送受
信装置１と変換器５と表示装置１０とから構成されてい
る。

【００２６】超音波送受信装置１は、後に詳述するセン
サホルダ２０にて収納固定され、センサホルダ２０は、
センサ固定板２８にて沈殿池１１における上澄水２の液
体中の所定位置に固定される。超音波送受信装置１から
一定の時間間隔で送信信号を汚泥３の汚泥界面４方向に
発信し、汚泥界面４にて反射した反射波を超音波送受信
装置１で受信し、変換器５に入力し、送信受信手段６，
振幅値測定手段７，伝搬時間測定手段８，深さ演算手段
９を経て表示装置１０にて、界面深度を表示する。な
お、図１において、１５は洗浄水１６を圧送するポン
プ、１７は電磁弁である。

【００２７】図２は、図１に示す超音波式汚泥界面計の
伝搬時間と受信振幅値の説明図である。図１において変
換器５に入力された受信信号は、例えば、図２に示すよ
うに、受信信号において送信開始から受信までの伝搬時
間ｔと受信振幅値ｖの二種類の情報をもっており、送信
受信手段６をへて、振幅値測定手段７において受信振幅
値ｖが測定され、伝搬時間測定手段８において伝搬時間
ｔを測定後、深さ演算手段９にて深さが算出される。こ
こで、深さＬは、汚泥界面４で反射されて戻ってくる間
の往復の伝搬時間の半分となり、下式により算出され
る。

【００２８】深さＬ＝Ｃ₀×ｔ／２Ｃ₀：液体の音速，ｔ：伝搬時間なお、汚泥界面計の場合には、前記振幅値測定手段７を
省略して、単に伝搬時間のみ測定するようにしてもよ
い。

【００２９】次に、超音波送受信装置の送受信面洗浄手
段に関わる本願発明の詳細構造について、以下に述べ
る。図３は、送受信面洗浄手段に関わる装置の模式的概
略構成を示し、図３（ａ）は送受信面側からみた平面
図、図３（ｂ）は図３（ａ）におけるＡＯＢ線に沿った
拡大断面図を示す。

【００３０】図３に示すように、超音波送受信装置１
は、センサホルダ２０に収納され、ノズル部２１ａが形
成されたフタ２１にてネジ固定された後、センサホルダ
２０を介してセンサ固定板２８に固定され、沈殿池等に
設置される。超音波送受信装置１を固定しているフタ２
１には、少なくとも１個以上のノズル部２１ａ（図示例
では２個）が形成されていて、超音波送受信面１ａ全体
に洗浄水の墳流水２５があたるよう設置されている。

【００３１】前記ノズル部２１ａは、前記フタ２１の超
音波送受信面１ａと垂直な円筒内面２１ｂに設けた円弧
スリット状の洗浄水噴射口２１ｃを備え、かつ、前記円
筒内面２１ｂの少なくとも一部（図示例では２個所）
に、噴射された洗浄水と超音波送受信面１ａ近傍に発生
した気泡とを排出するための排水溝２４を備える。な
お、洗浄水は、排水溝２４以外に、超音波送受信面１ａ
の開口部下方にもその多くが排出される。

【００３２】また、図１に示すように、洗浄水１６は、
超音波式汚泥界面計が設置されている上下水道の浄水場
やその他の排水等の処理施設にあるポンプ１５等の加圧
装置にて加圧された状態で供給され、電磁弁１４と、図
３に示す配管/ホース２３を介して、センサホルダ２０
の胴部に設けた接続装置２２に導入され、ノズル部２１
ａに供給される。洗浄する時間は、設置場所や季節や天
候により変化することから、電磁弁１４等の図示しない
弁開閉制御装置により、洗浄時間と洗浄周期時間が、付
着物等が適正に洗浄できるような時間に設定制御され
る。

【００３３】さらに、図３において、センサホルダ２０
およびフタ２１と超音波送受信装置１との間は、供給さ
れた洗浄水１６が外部に漏れないように、Ｏリング２６
等のシール材にてシールされる。また、沈殿池１１内で
発生した気泡やスカムや浮遊物が超音波送受信面１ａに
滞留しないように、フタ２１には、前述のように、排水
溝（あるいは、くぼみ）２４が設けられ、墳流水２５に
て気泡やスカムや浮遊物をすみやかに排出できる構造と
なっている。

【００３４】次に、請求項５の発明に関わり、前記図３
とは異なる実施例について述べる。図４は、異なる実施
例の模式的概略構成を示し、図４（ａ）は送受信面側か
らみた平面図、図４（ｂ）は図４（ａ）におけるＡＯＢ
線に沿った拡大断面図を示す。図４において、図３と同
一機能を有する部材には、同一番号を付し詳細説明を省
略する。図４に示す実施例は、超音波送受信装置１に、
張り出し部１ｃを付加的に設け、この張り出し部１ｃは
ノズル部１ｂを備える。また、噴射口および排水溝を有
しないフタ２１ｄにより、センサホルダ２０に収納した
前記超音波送受信装置１を着脱可能に固定する。

【００３５】即ち、図４に示す実施例が、図３に示す実
施例と構成上基本的に相違する点は、超音波送受信装置
１自身に超音波送受信面１ａ全体に洗浄水１６の墳流水
２５があたるよう形成されたノズル部１ｂが設けられる
点と、超音波送受信装置１は、センサホルダ２０とノズ
ルのないフタ２１ｄにより固定されている点である。

【００３６】超音波送受信装置１に設けられている張り
出し部１ｃには、ノズル部１ｂとともに、沈殿池１１内
で発生した気泡やスカムや浮遊物が超音波送受信面１ａ
に滞留しないように排水溝（あるいは、くぼみ）２４が
設けられ、墳流水２５にて気泡やスカムや浮遊物をすみ
やかに排出できる構造となっている。また、フタ２１ｄ
は、複数個の図示しない切り欠きを有するツメ状部材と
し、ノズル部１ｂの排水溝２４の機能を阻害しないよう
に構成している。

【００３７】次に、請求項６および７の発明に関わり、
洗浄水の噴射口の異なる実施例について、図５に基づい
て述べる。

【００３８】図５（ａ）は洗浄ノズル部２１ａおよび洗
浄水噴射口２１ｃを環状に８個設けた実施例を示し、図
５（ｂ）は噴流が渦巻状となるようにした実施例を示
す。図５において、図３と同一機能を有する部材には同
一番号を付して詳細説明を省略する。なお、図５におい
て、排水溝２４は図示を省略しているが、洗浄ノズル部
２１ａの間に、気泡等が排出されるのに必要な適当数設
けられる。

【００３９】

【発明の効果】上記のとおり、この発明によれば、液体
中の所定位置に固定して設置され超音波パルスを液体中
の沈降汚泥に向けて送信しその反射パルスを受信する少
なくとも１つの超音波送受信装置と、前記超音波パルス
の送信開始から受信されるまでの液体中の伝搬時間を測
定する伝搬時間測定手段と、前記伝搬時間に基づき汚泥
界面までの深さを演算する深さ演算手段とを有する汚泥
の界面・密度・濃度等の超音波式計測装置において、前
記超音波送受信装置を、超音波送受信面を開口して収納
固定する有底円筒状のセンサホルダを有し、このセンサ
ホルダは、センサホルダの円筒内面側に設けた洗浄水噴
射口から、前記超音波送受信面に対して洗浄水を噴射し
て洗浄する送受信面洗浄手段を備えるものとし、特に、
前記センサホルダは、超音波送受信装置を収納後、前記
超音波送受信面側から着脱可能に固定するためのフタ手
段を備え、このフタ手段は洗浄水噴射用のノズル部を有
してなり、前記送受信面洗浄手段は、このノズル部を有
するフタ手段と前記ノズル部に洗浄水を導入する導水手
段とからなるものとし、さらに、前記ノズル部は、前記
フタ手段の前記超音波送受信面と垂直な円筒内面に設け
た円弧スリット状の少なくとも一つの洗浄水噴射口を備
え、かつ、前記円筒内面の少なくとも一部に、噴射され
た洗浄水と前記超音波送受信面近傍に発生した気泡とを
排出するための排水溝を備えるものとしたので、従来装
置に比べて、ノズル部及び超音波送受信面への繊維状ゴ
ミ，髪の毛等の浮遊物や汚泥の付着の抑制を図り、さら
に洗浄装置の組立てを簡単にして位置調整を不要とし、
以って、測定精度およびメンテナンス性の向上を図るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る超音波式汚泥界面計の実施例の全
体構成の模式的系統図

【図２】図１に示す超音波式汚泥界面計の伝搬時間と受
信振幅値の説明図

【図３】本発明に係る送受信面洗浄手段に関わる構造の
実施例の模式的概略構成図

【図４】図３とは異なる実施例の模式的概略構成図

【図５】本発明に係る洗浄水の噴射口の異なる実施例を
示す図

【図６】汚泥密度及び汚泥濃度を測定する超音波式計測
装置の全体構成の模式的系統図

【図７】従来の送受信面洗浄手段に関わる構造の一例を
示す図

【符号の説明】

１：超音波送受信装置、１ａ：超音波送受信面、１ｂ，
２１ａ：ノズル部、１ｃ：張り出し部、７：振幅値測定
手段、８：伝搬時間測定手段、９：深さ演算手段、１
２：密度演算手段、２０：センサホルダ、２１，２１
ｄ：フタ、２１ｂ：円筒内面、２１ｃ：洗浄水噴射口、
２３：配管／ホース、２４：排水溝。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｇ０１Ｎ 29/18 Ｇ０１Ｎ 29/20 29/20 Ｈ０４Ｒ 1/44 ３３０ＤＨ０４Ｒ 1/44 ３３０Ｇ０１Ｆ 23/28 Ｓ (72)発明者森田晃神奈川県川崎市川崎区田辺新田１番１号富士電機株式会社内Ｆターム(参考） 2F014 AA10 AB02 FA01 2G047 AA02 BC02 BC03 BC15 BC18 EA20 4D028 BC18 BD16 CD05 CE01 CE04 5D019 EE01 FF02

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液体中の所定位置に固定して設置され超
音波パルスを液体中の沈降汚泥に向けて送信しその反射
パルスを受信する少なくとも１つの超音波送受信装置
と、前記超音波パルスの送信開始から受信されるまでの
液体中の伝搬時間を測定する伝搬時間測定手段と、前記
伝搬時間に基づき汚泥界面までの深さを演算する深さ演
算手段とを有する汚泥の界面・密度・濃度等の超音波式
計測装置において、前記超音波送受信装置を、超音波送受信面を開口して収
納固定する有底円筒状のセンサホルダを有し、このセン
サホルダは、センサホルダの円筒内面側に設けた洗浄水
噴射口から、前記超音波送受信面に対して洗浄水を噴射
して洗浄する送受信面洗浄手段を備えることを特徴とす
る汚泥の界面・密度・濃度等の超音波式計測装置。
【請求項２】請求項１記載の計測装置において、前記
反射パルスの振幅値を測定する振幅値測定手段と、前記
汚泥界面の深さと受信振幅値と受信振幅値の校正値とか
ら汚泥密度を算出する密度演算手段とを備えることを特
徴とする汚泥の界面・密度・濃度等の超音波式計測装
置。
【請求項３】請求項１または２に記載の計測装置にお
いて、前記センサホルダは、超音波送受信装置を収納
後、前記超音波送受信面側から着脱可能に固定するため
のフタ手段を備え、このフタ手段は洗浄水噴射用のノズ
ル部を有してなり、前記送受信面洗浄手段は、このノズ
ル部を有するフタ手段と前記ノズル部に洗浄水を導入す
る導水手段とからなることを特徴とする汚泥の界面・密
度・濃度等の超音波式計測装置。
【請求項４】請求項３に記載の計測装置において、前
記ノズル部は、前記フタ手段の前記超音波送受信面と垂
直な円筒内面に設けた円弧スリット状の少なくとも一つ
の洗浄水噴射口を備え、かつ、前記円筒内面の少なくと
も一部に、噴射された洗浄水と前記超音波送受信面近傍
に発生した気泡とを排出するための排水溝を備えること
を特徴とする汚泥の界面・密度・濃度等の超音波式計測
装置。
【請求項５】請求項４に記載の計測装置において、前
記超音波送受信面と垂直な円筒内面に設けた円弧スリッ
ト状の洗浄水噴射口および前記洗浄水の排水溝は、前記
フタ手段が備えることに代えて、前記超音波送受信装置
に付加的に設けた張り出し部に備えてなり、かつ、この
張り出し部は、前記噴射口および排水溝を有しないフタ
手段により、センサホルダに収納した前記超音波送受信
装置を着脱可能に固定してなることを特徴とする汚泥の
界面・密度・濃度等の超音波式計測装置。
【請求項６】請求項４または５に記載の計測装置にお
いて、前記洗浄水噴射口は、環状に複数個設けることを
特徴とする汚泥の界面・密度・濃度等の超音波式計測装
置。
【請求項７】請求項６に記載の計測装置において、前
記環状に複数個設ける洗浄水噴射口は、噴流が渦巻き状
となるべく、半径方向と所定の角度傾斜した方向に設け
ることを特徴とする汚泥の界面・密度・濃度等の超音波
式計測装置。