JPH11183235A - 超音波を用いた管内気体層検出方法及び管内気体層検出装置 - Google Patents

超音波を用いた管内気体層検出方法及び管内気体層検出装置

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JPH11183235A
JPH11183235A JP9357536A JP35753697A JPH11183235A JP H11183235 A JPH11183235 A JP H11183235A JP 9357536 A JP9357536 A JP 9357536A JP 35753697 A JP35753697 A JP 35753697A JP H11183235 A JPH11183235 A JP H11183235A
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pipe
gas layer
tube
absorbing material
sound absorbing
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JP9357536A
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Osamu Iwai
修 岩井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管の肉厚部分を伝播する間接エコーの影響を
低減して、管内の流体中の気体層の検出感度を高める。 【解決手段】 管2の外周面に吸音材層1を設ける。超
音波探触子3を吸音材層1の外面に当接し、超音波を発
射する。管2の肉厚部を伝播する間接エコー5は吸音材
層1に吸収され減衰されるため、直接エコー4の強度の
高低により管2内の気体層7の有無を正確に検出するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は管内の液体等の流体
中に含まれる空気などの気体層を、非破壊的に検出する
超音波を用いた管内気体層検出方法及び管内気体層検出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、管内の空気等の気体層の存在を計
測する方法として超音波を用いて検出する手法が採られ
ている。すなわち、図12に示したように、プローブ1
01を管102の外面に当接して、管102の直径方向
に超音波を発射し、プローブ101から発射されるビー
ムのうち管102の肉厚部分(外周面と内周面との間)
を円周方向に伝播しないで直接的に反射してくる直接エ
コー104の強度により、気体層の有無や位置を検出し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
に示したように、プローブ101から発射される超音波
ビームの広がりにより、上記の直接エコー104に加え
て、管102の肉厚部分を円周方向に複数の経路で伝播
する間接エコー105が生じる。このため、間接エコー
105が雑音となり、直接エコー104がそれに埋没し
てしまい、気体層の有無、位置を正確に測定することが
困難であった。
【0004】本発明は、このような従来の問題を解消す
べくなされたもので、管の肉厚部分を伝播する間接エコ
ーの影響を低減して、管内の流体中の気体層の検出感度
を高めることができる超音波を用いた管内気体層検出方
法及び管内気体層検出装置を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の本発明の超音波を用いた管内気体層
検出方法は、管の外部から管の直径方向に超音波を発射
し、この超音波の反射エコーを受信して管内の流体中に
存在する気体層の有無を検出する超音波を用いた管内気
体層検出方法において、前記管の外周面に吸音材層を設
け、該吸音材層の外部から超音波を発射することを特徴
とする。
【0006】本発明の対象となる管としては、例えば、
50A程度の炭素鋼鋼管などが例示され、流体として
は、例えば、水などが例示される。
【0007】請求項2記載の本発明の超音波を用いた管
内気体層検出方法は、請求項1記載の超音波を用いた管
内気体層検出方法であって、反射エコー強度により気体
層の有無を検出することを特徴とする。
【0008】請求項3記載の本発明の超音波を用いた管
内気体層検出方法は、請求項1又は2に記載の超音波を
用いた管内気体層検出方法であって、吸音材料を塗布す
ることにより、前記吸音材層を形成することを特徴とす
る。
【0009】このような吸音材料としては、例えば、生
ゴムや弾力性を有する樹脂などが例示される。塗布層の
厚さは、0.5〜2.0mm程度が好ましい。
【0010】請求項4記載の本発明の超音波を用いた管
内気体層検出方法は、請求項1又は2に記載の超音波を
用いた管内気体層検出方法であって、吸音材料をシート
状に成形したものを取り付けることにより吸音材層を形
成することを特徴とする。
【0011】このようなシート状に成形された吸音材料
は、例えば次のようにして得られる。 シリコーンゴム
を管円周上に巻き付ける等の方法により得られる。
【0012】請求項5記載の本発明の超音波を用いた管
内気体層検出方法は、請求項1〜4のいずれか1に記載
の超音波を用いた管内気体層検出方法であって、管の円
周方向と長手方向とのいずれか少なくとも一方向に沿っ
てアレイ状に配列された複数の振動子を備えたプローブ
を用いることを特徴とする。
【0013】請求項6記載の本発明の超音波を用いた管
内気体層検出方法は、請求項5に記載の超音波を用いた
管内気体層検出方法であって、管に設けた前記吸音材層
と振動子との間に接触媒質を流入、流出可能なポートを
備えたプローブを用いることを特徴とする。
【0014】請求項7記載の本発明の超音波を用いた管
内気体層検出方法は、請求項5又は6に記載の超音波を
用いた管内気体層検出方法であって、複数の振動子を所
定の時間間隔をおいて順次励起していくことを特徴とす
る。
【0015】請求項8記載の本発明の管内気体層検出装
置は、管の外周面に吸音材層を設け、該吸音材層の外部
から管の直径方向に超音波を発射し、反射エコーを受信
して管内の流体中に存在する気体層の有無を検出する超
音波を用いた管内気体層検出装置であって、管の円周方
向と長手方向とのいずれか少なくとも一方向に沿ってア
レイ状に配列された複数の振動子と、振動子に電気信号
を供給する発信器と、発信器からの電気信号を順に切り
替えて振動子に供給する切替器と、振動子により受波さ
れた反射エコーの電気信号を受信する受信器と、発信器
からの電気信号の発信タイミングを制御すると共に、気
体層の有無及び位置を演算する演算装置と、演算結果か
ら管内の気体層の有無及び位置の表示を行う表示装置
と、を有することを特徴とする。
【0016】請求項9記載の本発明の管内気体層検出装
置は、請求項8に記載の管内気体層検出装置であって、
管に設けた振動子の前面へ接触媒質を流入、流出可能な
ポートを備えたプローブを有することを特徴とする。
【0017】請求項1記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、管肉厚部を伝播する間接エコーは吸音材
層に吸収され減衰される。
【0018】請求項2記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、間接エコーの減衰により、直接エコーの
強度が効率よく反射強度に反映されるため、反射強度に
よる気体層の検出に適している。
【0019】請求項3記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、塗布するだけで管の外周面に吸音材層を
形成できる。
【0020】請求項4記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、シート状に成形されているため、管に対
して巻き付けるだけで吸音材層を設けることができる。
【0021】請求項5記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、複数の振動子を有するため管の円周方向
又は長手方向、あるいは両方向にプローブを操作しなく
ても異なる方向からの管に対する超音波の入射が可能と
なる。
【0022】請求項6記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、接触媒質を常に流入口から流入させて流
出口から流出させることができるため、接触媒質が常に
充填されることになり、管と接触子との接触状態を良好
に維持できる。
【0023】請求項7記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、管内における気体層の位置をより正確に
特定できる。
【0024】請求項8記載の管内気体層検出装置では、
複数の振動子を有するため管の円周方向又は長手方向、
あるいは両方向にプローブを操作しなくても異なる方向
からの管に対する超音波の入射が可能であり、管内にお
ける気体層の有無、位置を特定して表示できる。
【0025】請求項9記載の管内気体層検出装置では、
接触媒質を常に流入口から流入させて流出口から流出さ
せることができるため、接触媒質が常に充填されること
にない、管と接触子との接触状態が良好に維持される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の超音波による管内
気体層検出方法の実施の形態を図面に基づき説明する。
まず、図1〜図5に基づき、本発明の一の実施の形態に
ついて説明する。
【0027】図1に示すように、本実施の形態に係る管
内気体層検出方法を実施するに当たっては、まず、測定
対象となる管2の外周面に吸音材層1を設ける。吸音材
層1の形成方法としては種々の方法を採用することがで
きるが、図1では吸音材料を塗布することにより吸音材
層1を形成している。塗布方法は限定されるものではな
く、液状の吸音材料をはけ塗り、蒸着等して塗布しても
よいし、固化した吸音材料を溶かしながら塗布してもよ
い。
【0028】このように吸音材層1を塗布により形成す
る場合、一旦塗布した後は、管2の外周面に半永久的な
状態で付着されることになる。このため、塗布により形
成した吸音材層1を除去する場合には、機械的あるいは
化学的な方法により行う必要があり、除去作業に手間が
かかる。そこで、図2に示したように、吸音材料を用い
て予めシート状に形成したシート状吸音材10を用いれ
ば、管2の回りに巻き付けるだけで吸音材層1を形成で
きることになり、また、取り外しも容易である。また、
このシート状吸音材10は、取り外した後も管2への取
り付け前とほぼ同様の性能及び形状を維持しているた
め、再利用も可能である。
【0029】上記のようにして吸音材層1を形成したな
らば、その外部から、すなわち、吸音材層1の外面に管
内気体層検出装置を構成する超音波探触子(プローブ)
3を当接し、管2に対し超音波を発射する。
【0030】この結果、図1(a),(b)に示すよう
に、超音波探触子3からの超音波主ビーム(直接エコ
ー)4と超音波多重ビーム(間接エコー)5が管2の直
径方向に入射される。このうち、直接エコ−4は管2内
部の流体を伝わって管2の外周面2a又は内周面2bで
反射し、間接エコ−5は管2の肉厚部(外周面2aと内
周面2bとの間)を円周方向に伝播する。
【0031】この際、図1(a)に示すように、管2の
液体(流体)層6の中に気体層7が存在している場合、
超音波探触子3から入射した直接エコ−4は液体層6中
をほとんど伝播せず、管2と気体層7との界面部分で大
部分が反射する。また、図1(b)に示すように、管2
の内部が液体層6でほぼ完全に満たされている場合に
は、直接エコ−4は液体層6を伝わって、超音波探触子
3の当接位置に対して反対側の位置に相当する管2の外
周面2a又は内周面2bにて反射し、超音波探触子3に
よって受波される。
【0032】一方、間接エコ−5は、管2の外周面2a
の界面及び管2の内周面2bの界面との間で繰り返し反
射しながら、管2の円周方向に伝播して行き、その反射
エコーは超音波探触子3にて受信される。なお、図示し
ないが、超音波探触子3から入射される超音波ビームの
広がりにより、間接エコ−5は管2の肉厚部内を種々の
経路で伝播し、超音波探触子3によって受波される。
【0033】ここで、本実施の形態によれば、管2の外
周面に吸音材層1が設けられている。従って、間接エコ
ー5が上記のように管2の肉厚部を伝播していく過程
で、外周面2aの界面で反射する際、間接エコー5が吸
音材層1に吸収され超音波の減衰が起きる。この結果、
超音波探触子3によって受波される間接エコ−5のエコ
ー強度は、吸音材層1を設けない場合と比較して低くな
る。なお、間接エコー5は、管2の外周面2a及び内周
面2bとの間で繰り返し反射して伝播するが、吸音材層
1を通過する回数が増えれば増えるほど、すなわち伝播
時間が長いほど超音波の減衰量は大きくなる。
【0034】(実施例)吸音材料として生ゴムを塗布す
ることにより厚み0.5〜2.0mmの吸音材層1を形
成し、管2(管径6cm)内に気体層7が存在する状態
(図1(a)の状態)と、気体層が存在せず液体(水)
のみが存在する状態(図1(b)の状態)とで反射エコ
ーの強度(エコー高さ)を測定した。図3(a),
(b)は表示装置であるCRT画面に表示された検出結
果を示し、図3(a)は、図1(a)の気体層7が存在
する状態に対応し、図3(b)は、図1(b)の気体層
が存在しない状態に対応している。
【0035】なお、管2内の気体層7の有無を検出する
場合、直接エコ−4が図3(a),(b)において、横
軸のt1 〜t2 の範囲にあり、かつエコー高さがth1
以上の範囲(「ゲー卜範囲」という)にあるか否かを判
別することによって判定を行なう。
【0036】図3(a),(b)から明らかなように、
本実施の形態の検出方法によれば、間接エコー5が吸音
材層1に吸収されるため、気体層7が存在するか否かに
拘わらず、ゲート範囲で間接エコ−5はほとんど検出さ
れない。結果的に、ゲート範囲では直接エコ−4が感度
よく検出されることになる。従って、直接エコー4の高
さ(強度)は、気体層7が存在する場合には、図3
(a)のようにゲート範囲に位置し、気体層7が存在せ
ず水等の液体のみが存在する場合には図3(b)のよう
にゲート範囲外となり、気体層7が存在しないにも拘わ
らず間接エコー5がゲート範囲に入り込むことが無く、
直接エコー4の強度の高低により管2内の気体層7の有
無を正確に検出することができる。
【0037】(比較例)実施例で用いた管2と同じ管に
対し、外周面に吸音材層1を形成せずに、気体層7が存
在する状態と、存在しない状態とで反射エコーの強度
(エコー高さ)を測定した。図4(a),(b)はCR
T画面に表示され検出結果を示し、図4(a)は気体層
が存在する状態、図4(b)は気体層が存在しない状態
の検出結果である。
【0038】この図から明らかなように図4(a)の気
体層が存在する場合はもとより、図4(b)の気体層が
存在しない場合にもゲート範囲に位置する反射エコーが
検出されている。気体層が存在しない場合には直接エコ
ーはゲート範囲に届かないはずであり、管の肉厚部を伝
播する間接エコーが影響していることが分かる。従っ
て、吸音材層1を設けずに行う従来の検出方法では、気
体層の有無の判定が困難である。
【0039】ところで、管2内における気体層7の位置
は一定ではない。従って、管2内の気体層7を検出する
場合には、本実施の形態では、図5に示すように、超音
波探触子3が管2の外周面に設けられた吸音材層1の外
周面に沿って円周方向にずれていくように、該超音波探
触子3を円周方向に走査する。そして、超音波探触子3
の位置が所定量ずれるごとに、超音波を発射する。これ
により、気体層7が存在する場合のみ、直接エコー4が
上記のゲート範囲内の強度となり、管2内の液体中の気
体層7の円周方向の位置に拘わらず気体層の有無を検出
できる。従って、直接エコー4の強度が上記のゲート範
囲となるか否かにより、気体層7の円周方向の位置を特
定できる。すなわち、図5において、符号3aで示す位
置に超音波探触子3が位置している場合には、超音波探
触子3の位置と約180度反対側の位置における管2の
外周面2a又は内周面2bからの直接エコー4が受信さ
れ、上記ゲート範囲に到達しないが、符号3bで示す位
置に超音波探触子3が位置している場合には、管2と気
体層7との界面で直接エコー4が反射するため、その強
度は上記ゲート範囲に到達し、気体層7の位置を特定で
きる。なお、図示しないが、超音波探触子3を管2の長
手方向に走査することによって、管2の長手方向におけ
る気体層の有無及び位置を検出することができることは
もちろんである。 図6は、振動子11aが円周方向に
アレイ状に複数個配列された超音波探触子(以下、本明
細書では、振動子を複数個備えたものを「集合体プロー
ブ」という)11を用いた実施の形態を示す図である。
この場合、振動子11aの配設数は限定されるものでは
なく、何個あってもよい。振動子11aを円周方向にア
レイ状に複数個設けることにより、上記一の実施の形態
で説明した超音波探触子3のように、管2の円周方向に
沿って走査しなくても、管2の円周方向における気体層
の有無及び位置の検出を行うことができる。従って、管
2の円周方向と長手方向の両方向にわたり気体層の有無
及び位置を検出する場合、本実施の形態によれば、集合
体プローブ11を管2の長手方向に沿ってずらすだけで
よい。
【0040】なお、集合体プローブ11の内径(図示し
ないが、振動子11aの前面に設けられる対向する前面
板(整合板)間の距離)を管2の外径よりも大きくする
と共に、この内径部に連通して集合体プローブ11の外
部に開口するポートを2つ設け、一方を流入口11Aと
し、他方を流出口11Bとすれば、測定中、接触媒質が
常に充填されることによる良好な接触状態を有すること
が可能となる。
【0041】図7は、振動子12a,12b,12c・
・・が管2の長手方向に沿ってアレイ状に複数個配列さ
れた集合体プローブ12を用いた実施の形態を示す図で
ある。この集合体プローブ12によれば、管2の長手方
向へ集合体プローブ12を移動しなくても、管2の長手
方向における所定の位置での管2内の気体層を検出する
ことができる。従って、この集合体プローブ12を用い
た場合には、管2の円周方向に沿って走査するだけで、
管2の円周方向と長手方向の両方向にわたる気体層の有
無及び位置を検出することができる。
【0042】図8は、振動子13a,13b,13c・
・・が円周方向と長手方向とに2次元状平面に複数個配
列された集合体プローブ13を用いた実施の形態を示す
図である。この集合体プロープ13によれば、管2の円
周方向の走査及び長手方向の走査を行なわずに管2の円
周方向と長手方向の両方向にわたる気体層の有無及び検
出が可能である。なお、この集合体プローブ13を用い
る場合には、図6の集合体プローブ11と同様に、接触
媒質を流入、流出することのできるポート(流入口13
A,流出口13B)を設けることが好ましい。
【0043】次に、上記した集合体プローブ11,1
2,13のいずれかを備え、上記した方法により管内の
気体層を検出するのに適する管内気体層検出装置の実施
の形態を図9〜図11に基づき説明する。図9に示すよ
うに、この管内気体検出装置は、まず、管2の円周方向
と長手方向とのいずれか少なくとも一方向に沿ってアレ
イ状に配列された複数の振動子を備えた上記の集合体プ
ローブ11,12,13の各振動子を励起する、電気信
号(電気パルス)を供給する発信器20を有している。
この発信器20から供給される電気信号は、切替器21
へ供給され、該切替器21で順にスイッチングされ、所
定の振動子が励起される。また、反射エコーは、振動子
により受波されて、音響エネルギーから電気信号に変換
されるが、この電気信号を受信して増幅する受信器22
を備えている。演算装置23は、発信器20から発する
電気信号の発信タイミングを制御すると共に、受信器2
2の電気信号から気体層の有無及び位置を演算する。表
示装置24は、この演算結果から管内の気体層の有無及
び位置を表示する。
【0044】例えば、図7に示した集合体プローブ12
を用いた場合には、図10に示したように、切替器21
によりスイッチングされて電気信号(パルス)pl、p
2、p3、p4・・・となり、順次振動子12a、12
b、12c、12d・・・が励起される。励起された振
動子は順次超音波を発する。この場合、演算装置23に
よって、受信器20から発信する電気信号のタイミング
は時間のずれt1 、t2 、t3 、t4 ・・・をもって設
定されている。また、この時間のずれは演算装置23に
よって予め決められた時間間隔(t2 −t1 =t3 −t
2 =t4 −t3=・・・)で設定されている。
【0045】なお、この時間のずれは補正することが可
能である。
【0046】反射エコーは、上記したようにタイミング
がずれて各振動子12a、12b、12c、12d・・
・によって受波されて電気信号に変換され、受信器22
によって増幅されて演算装置23により、気体層の有無
及び位置が演算され、表示装置24に表示される。図1
1は、表示装置24による表示例を示したものであり、
(a)は管の円周方向断面での気体層の位置を示す表示
例であり、(b)は管の長手方向と円周方向展開状態で
の気体層の位置を示す表示例である。
【0047】従って、本実施の形態の管内気体層検出装
置によれば、管の円周方向と長手方向のいずれでも、気
体層の有無を検出し、その位置を表示することができ
る。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の超音波を用いた管内気体
層検出方法は、管の外周面に吸音材層を設けているた
め、管肉厚部を伝播する間接エコーは吸音材層に吸収さ
れ減衰され、管内の流体中の気体層の検出感度を高める
ことができる。
【0049】請求項2記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、間接エコーの減衰により、直接エコーの
強度が効率よく反射強度に反映されるため、反射強度に
よる気体層の検出に適している。
【0050】請求項3記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、塗布するだけで管の外周面に吸音材層を
形成できる。
【0051】請求項4記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、シート状に成形されているため、管に対
して巻き付けるだけで吸音材層を設けることができる。
【0052】請求項5記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、複数の振動子を有するため管の円周方向
又は長手方向、あるいは両方向にプローブを操作しなく
ても異なる方向からの管に対する超音波の入射が可能と
なる。
【0053】請求項6記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、接触媒質を常に流入口から流入させて流
出口から流出させることができるため、接触媒質が常に
充填されることになり、管と接触子との接触状態を良好
に維持できる。
【0054】請求項7記載の超音波を用いた管内気体層
検出方法では、管内における気体層の位置をより正確に
特定できる。
【0055】請求項8記載の管内気体層検出装置では、
複数の振動子を有するため管の円周方向又は長手方向、
あるいは両方向にプローブを操作しなくても異なる方向
からの管に対する超音波の入射が可能であり、管内にお
ける気体層の有無、位置を特定して表示できる。
【0056】請求項9記載の管内気体層検出装置では、
接触媒質を常に流入口から流入させて流出口から流出さ
せることができるため、接触媒質が常に充填されること
にない、管と接触子との接触状態が良好に維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態に係る超音波を用いた
管内気体検出方法を説明するための図であり、(a)は
気体層のある状態を、(b)は気体層のない状態を示
す。
【図2】シート状吸音材を管に取り付けた状態を示す斜
視図である。
【図3】本発明の一の実施の形態に係る超音波を用いた
管内気体検出方法による反射エコー強度の測定結果を示
す図であり、(a)は気体層のある状態を、(b)は気
体層のない状態を示す。
【図4】管の外周面に吸音材層を形成しない従来の管内
気体検出方法による反射エコー強度の測定結果を示す図
であり、(a)は気体層のある状態を、(b)は気体層
のない状態を示す。
【図5】本発明の一の実施の形態に係る超音波を用いた
管内気体検出方法の超音波探触子の走査法を説明するた
めの図である。
【図6】振動子を円周方向にアレイ状に複数配列された
集合体プローブを用いた本発明の他の実施の形態に係る
超音波を用いた管内気体検出方法を説明するための図で
ある。
【図7】振動子を管の長手方向にアレイ状に複数配列さ
れた集合体プローブを用いた本発明の他の実施の形態に
係る超音波を用いた管内気体検出方法を説明するための
図である。
【図8】振動子を円周方向と長手方向の両方向にアレイ
状に複数配列された集合体プローブを用いた本発明の他
の実施の形態に係る超音波を用いた管内気体検出方法を
説明するための図である。
【図9】本発明の管内気体層検出装置の一の実施の形態
を示す構成図である。
【図10】複数の振動子を備えた集合体プローブの励起
タイミングを説明するための図である。
【図11】表示装置における気体層の表示例を示す図で
ある。
【図12】従来の超音波による管内気体層検出方法を説
明するための図である。
【符号の説明】
1…吸音材層、2…管、3…超音波探触子、4…直接エ
コー、5…間接エコー、6…液体層、7…気体層、1
1,12,13…集合体プローブ、20…発信器、21
…切替器、22…受信器、23…演算装置、24…表示
装置。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管の外部から管の直径方向に超音波を発
    射し、この超音波の反射エコーを受信して管内の流体中
    に存在する気体層の有無を検出する超音波を用いた管内
    気体層検出方法において、 前記管の外周面に吸音材層を設け、該吸音材層の外部か
    ら超音波を発射することを特徴とする超音波を用いた管
    内気体層検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波を用いた管内気体
    層検出方法であって、反射エコー強度により気体層の有
    無を検出することを特徴とする超音波を用いた管内気体
    層検出方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の超音波を用いた
    管内気体層検出方法であって、前記吸音材層が吸音材料
    を塗布することにより形成されたものであることを特徴
    とする超音波を用いた管内気体層検出方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の超音波を用いた
    管内気体層検出方法であって、前記吸音材層が吸音材料
    をシート状に成形したものを取り付けることにより形成
    されたものであることを特徴とする超音波を用いた管内
    気体層検出方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1に記載の超音
    波を用いた管内気体層検出方法であって、前記超音波
    は、管の円周方向と長手方向のいずれか少なくとも一方
    向に沿ってアレイ状に配列された複数の振動子を備えた
    プローブにより発車されることを特徴とする超音波を用
    いた管内気体層検出方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の超音波を用いた管内気
    体層検出方法であって、前記プローブが、管に設けた前
    記吸音材層と振動子との間に接触媒質を流入、流出可能
    なポートを備えたものであることを特徴とする超音波を
    用いた管内気体層検出方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の超音波を用いた
    管内気体層検出方法であって、複数の振動子が所定の時
    間間隔をおいて順次励起されていくことを特徴とする超
    音波を用いた管内気体層検出方法。
  8. 【請求項8】 管の外周面に吸音材層を設け、該吸音材
    層の外部から管の直径方向に超音波を発射し、反射エコ
    ーを受信して管内の流体中に存在する気体層の有無を検
    出する超音波を用いた管内気体層検出装置であって、 管の円周方向と長手方向とのいずれか少なくとも一方向
    に沿ってアレイ状に配列された複数の振動子と、前記振
    動子に電気信号を供給する発信器と、前記発信器からの
    電気信号を順に切り替えて振動子に供給する切替器と、
    前記振動子により受波された反射エコーの電気信号を受
    信する受信器と、前記発信器からの電気信号の発信タイ
    ミングを制御すると共に、気体層の有無及び位置を演算
    する演算装置と、前記演算装置の演算結果から管内の気
    体層の有無及び位置の表示を行う表示装置と、を有する
    ことを特徴とする管内気体層検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の管内気体層検出装置で
    あって、管に設けた振動子の前面へ接触媒質を流入、流
    出可能なポートを備えたプローブを有することを特徴と
    する管内気体層検出装置。
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