JP2003302273A - コリオリ質量流量計 - Google Patents

コリオリ質量流量計

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JP2003302273A
JP2003302273A JP2002147031A JP2002147031A JP2003302273A JP 2003302273 A JP2003302273 A JP 2003302273A JP 2002147031 A JP2002147031 A JP 2002147031A JP 2002147031 A JP2002147031 A JP 2002147031A JP 2003302273 A JP2003302273 A JP 2003302273A
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amplitude
signal
mass flowmeter
coriolis mass
circuit
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JP2002147031A
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English (en)
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Takanori Oketani
貴徳 桶谷
Minoru Midorikawa
稔 翠川
Norikazu Osawa
紀和 大沢
Takashi Sano
孝史 佐野
Surottovinskii Janus
ヤーヌス・スロットヴィンスキー
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 口径の異なる複数のセンサを一義的な設計定
数を有する励振回路で駆動を行っても、安定な振動を確
保できるコリオリ質量流量計を実現する。 【解決手段】 両端が固定されている測定チューブ内に
被測定流体を流し、励振手段により前記測定チューブを
所定モードで共振振動させ、前記測定チューブの中央に
対して上下流に設置された上流センサ並びに下流センサ
で得られる一対のコリオリ信号を信号演算処理部に導き
質量流量を演算するコリオリ質量流量計において、前記
共振振動の振幅を変更可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両端が固定されて
いる測定チューブ内に被測定流体を流し、励振手段によ
り測定チューブを所定モードで共振振動させ、測定チュ
ーブの中央に対して上下流で得られる一対のコリオリ信
号を用いて質量流量を演算するコリオリ質量流量計にお
ける励振手段の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は周知のコリオリ質量流量計のセ
ンサ部の概要を示す構成図、図13は図12に示すコリ
オリ質量流量計のセンサ部の動作を説明する波形図、図
14はコリオリ質量流量計の全体構成、特に本発明の対
象である励振回路部の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【0003】以下、図12乃至図14に基づき、従来の
コリオリ質量流量計について説明する。この場合の測定
チューブは、例えばU字管方式など他の方式でも良い
が、簡単のため直管方式のもので以下に説明する。
【0004】図12において、1は被測定流体を流す測
定チューブであり、この測定チューブ1の両端は支持部
材2, 3に固定されている。この測定チューブ1の中央
部近傍には、この測定チューブ1を上下に機械振動をさ
せる加振器4が設置されている。
【0005】測定チューブ1の支持部材2, 3の近傍に
は、この測定チューブ1の振動を検出する上流センサ5
A、下流センサ5Bが固定されている。また、支持部材
3の近傍には温度補償に使用する温度センサ6が設けら
れている。これら要素によりセンサ部SNSが構成され
ている。
【0006】図13に示すように、加振器4から測定チ
ューブ1にM1, M2に示すような1次モードの形状で
振動が与えられている状態で、測定チューブ1に被測定
流体が流れると、M3, M4に示すような2次モードの
形状で測定チューブ1が振動する。
【0007】実際には、この2種類の振動パターンが重
畳された形で測定チューブ1が振動する。測定チューブ
1のこの変形をセンサ5A, 5Bで検出して変位信号S
A,SBとして信号演算処理部に送出される。同様に温
度補償用の温度センサ6の検出信号STも信号演算処理
部に送出される。
【0008】図14において、TRは信号演算処理部で
あり、センサ5A, 5B並びに温度センサ6の検出信号
SA, SB, STを入力して質量流量QM、密度Hを演
算出力する。この信号演算処理部TRの構成について
は、出願人の先願である特開平7-181069号に詳細に開示
されているので、細部の説明は省略する。
【0009】DRは励振回路部であり、7は上流センサ
(又は下流センサ)の検出信号SAを入力する第1可変
増幅部である。8はこの第1可変増幅部で制御される駆
動出力部であり、センサ部の加振器4を所定モードで共
振振動させる。これら要素により閉ループ自己発振回路
が形成されている。
【0010】9は平滑部であり、上流センサ(又は下流
センサ)の検出信号SAを整流平滑しその振幅に比例す
る直流電圧VAを出力する。10は第1比較部であり、
前記直流電圧VAと第1目標設定部11の第1目標設定
電圧Vr1を入力する。この第1比較部出力により第1
可変増幅部7の利得を制御して共振振動の振幅を前記第
1目標設定電圧に制御する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】チューブ口径の異なる
複数のセンサを一義的な設計定数を有する励振回路部で
駆動する場合、口径毎に異なる共振特性等を有するの
で、口径によっては、励振回路部で信号飽和などが起こ
り、安定な振動を確保することが難しい。
【0012】信号飽和現象により、加振器に対して必要
な供給電力が制限されてしまうことが起こる。電源投入
時には、信号SAがほぼゼロなので、加振器への信号が
安定な振動状態に達するまでに時間がかかる。
【0013】泡の混入で、信号SAが小さくなるが、そ
の場合駆動部の信号が飽和し、必要な電力を供給でき
ず、信号SAが安定した信号の振幅を維持することが難
しい。このような場合には、電力が供給できないため、
泡が除去された後に、安定な振動状態への復帰が遅くな
る。又、安定な振動が得られないため、質量流量、密度
の出力の揺らぎが大きくなり、出力の精度が悪くなる。
【0014】本発明の目的の第1は、口径の異なる複数
のセンサを一義的な設計定数を有する励振回路で駆動を
行っても、安定な振動を確保できるコリオリ質量流量計
を実現することにある。
【0015】目的の第2は、電源投入後、安定なコリオ
リ信号、共振振動振幅を得るための時間を短縮したコリ
オリ質量流量計を実現することにある。
【0016】目的の第3は、泡混入時に、駆動出力部の
飽和を防止し、必要な電力供給を行うことを可能とし、
これにより安定な振動を維持して、正確かつ揺らぎの少
ない測定を行うコリオリ質量流量計を実現することにあ
る。
【0017】目的の第4は、泡等の外乱要因に対し出力
変動、復帰時間の改善を図ったコリオリ質量流量計を実
現することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、次の通りである。 (1)両端が固定されている測定チューブ内に被測定流
体を流し、励振手段により前記測定チューブを所定モー
ドで共振振動させ、前記測定チューブの中央に対して上
下流に設置された上流センサ並びに下流センサで得られ
る一対のコリオリ信号を信号演算処理部に導き質量流量
を演算するコリオリ質量流量計において、前記共振振動
の振幅を変更可能としたことを特徴とするコリオリ質量
流量計。 (2)前記励振手段は、前記上流センサ又は下流センサ
の検出信号を入力する第1可変増幅部と、この第1可変
増幅部で制御され前記測定チューブを所定モードで共振
振動させる駆動出力部よりなる閉ループ自己発振回路
と、前記上流センサ又は下流センサの検出信号振幅に比
例する直流電圧と第1目標設定電圧を入力する第1比較
部とを具備し、この第1比較部出力により前記第1可変
増幅部の利得を制御して前記共振振動の振幅を前記第1
目標設定電圧に制御するとともに、前記第1目標設定電
圧を選択的に切換えて前記共振振動振幅を可変にしたこ
とを特徴とする(1)記載のコリオリ質量流量計。 (3)前記第1目標設定電圧が、デューティ・サイクル
が異なるパルス幅変調信号で切換え設定されることを特
徴とする(1)又は(2)記載のコリオリ質量流量計。 (4)前記第1可変増幅部と前記駆動出力部の間に設け
た第2可変増幅部と、前記上流センサ又は下流センサの
検出信号振幅に比例する直流電圧と前記第1目標設定電
圧より小さい第2目標設定電圧とを比較する第2比較部
と、前記第2比較部出力に基づき前記第2可変増幅部の
利得を変更する起動回路部を具備し、前記第1目標設定
電圧の選択的に切換えに連動して前記第2目標設定電圧
を選択的に切換えることを特徴とする(1)乃至(3)
のいずれかに記載のコリオリ質量流量計。 (5)前記測定チューブの共振周波数に基づいて演算さ
れる密度測定値のレベル値に基づいて前記共振振動の振
幅を変更することを特徴とする(1)乃至(4)のいず
れかに記載のコリオリ質量流量計。 (6)前記測定チューブの共振周波数に基づいて演算さ
れる密度測定値の揺らぎの大きさに基づいて前記共振振
動の振幅を変更することを特徴とする(1)乃至(4)
のいずれかに記載のコリオリ質量流量計。 (7)前記測定チューブの共振周波数に基づいて演算さ
れる密度測定値のレベル値及び揺らぎの大きさに基づい
て前記共振振動の振幅を変更することを特徴とする
(1)乃至(4)のいずれかに記載のコリオリ質量流量
計。 (8)前記一対のコリオリ信号の夫々と前記信号演算処
理部との間に、第1振幅変更回路並びに第2振幅変更回
路を設け、これら振幅変更回路の利得を前記信号演算処
理部より自動的に又は手動的に与えられる目標設定信号
により変更することを特徴とする(2)又は(3)記載
のコリオリ質量流量計。 (9)前記一対のコリオリ信号の夫々と前記信号演算処
理部との間に、第1振幅変更回路並びに第2振幅変更回
路を設け、これら振幅変更回路の利得を前記信号演算処
理部より自動的に又は手動的に与えられる目標設定信号
により変更することを特徴とする(4)記載のコリオリ
質量流量計。 (10)前記一対のコリオリ信号の夫々と前記信号演算
処理部との間に、第1振幅変更回路並びに第2振幅変更
回路を設け、これら振幅変更回路の利得を前記信号演算
処理部より自動的に又は手動的に与えられる目標設定信
号により変更することを特徴とする(5)乃至(7)の
いずれかに記載のコリオリ質量流量計。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明実施態様を、図面を用
いて説明する。図1は本発明を適用したコリオリ質量流
量計の一例を示す機能ブロック図であり、図14の従来
構成で説明した要素と同一要素には同一符号を付して説
明を省略する。
【0020】本発明の特徴は、第1目標設定部11の構
成にあり、スイッチ手段SW1により、第1目標設定電
圧を複数値Vr11,Vr12 …に切換えて第1比較部1
0に入力可能とした点である。
【0021】口径変更や泡の混入状態に伴い、スイッチ
手段SW1を切換えることにより、第1比較部10の入
力となる目標設定電圧を、Vr11,Vr12 …に選択、
変更する。選択された目標設定電圧に対応して信号SA
の振動振幅が変更され、飽和等の現象やそれに伴う必要
な電力供給できないことを回避できる。
【0022】図2は、励振回路部DRの駆動出力部8か
らセンサ部の加振器4への励振電力と、質量流量出力搖
動の程度を実際に測定した結果の例を示す特性図であ
り、横軸が流体に混入した泡の割合、縦軸左側スケール
が励振電力、右側スケールが質量流量出力の搖動を示
す。実線Aは従来の励振電力特性、実線Bが従来の質量
流量出力の揺動特性である。
【0023】この特性で明らかなように、従来の励振電
力特性Aを用いた励振回路では、励振電力が飽和する
と、矢印に示すように、泡の混入割合がXの地点で必要
な電力が供給されないことにより、出力の搖動Bが急激
に大きくなり、出力の安定性が失われる。
【0024】本願では、第1目標設定電圧Vr1の選択
により、点線Cに示したように励振電力の飽和が起こら
ない特性に選択可能なため、安定な振動振幅を確保する
ことができ、点線Dに示すように、質量流量出力がX点
で急激に変化することが回避される。
【0025】次に、図3乃至図7により本発明の他の実
施形態を説明する。図3は、第1目標設定電圧Vr1の
変更手段に関するものである。デューティ・サイクルの
異なる複数のパルス幅信号SG1またはSG2を、ロー
パスフィルタLPF等を通し平滑化して、バッファ増幅
器BAを介して目標設定電圧Vr11及びVr12を得る。
デューティ・サイクルの変更により、目標設定電圧の任
意な変更が可能となる。
【0026】図4は電源投入時や泡の混入や外乱の影響
により、センサの信号SAが極小である場合に有効な起
動回路に本発明を適用した実施例である。以下図1に対
する追加要素を説明する。12は第2可変増幅部であ
り、第1可変増幅部7と駆動出力部8の間に設けられ
る。
【0027】13は第2目標設定部であり、第1目標設
定電圧Vr1より小さい第2目標設定電圧Vr2を設定
する。この第2目標設定部13では、スイッチ手段SW
2により、第2目標設定電圧を複数値Vr21,Vr22
…に切換えて設定可能な構成をとる。
【0028】14は第2比較部であり、上流センサ(又
は下流センサ)の検出信号振幅に比例する直流電圧VA
と第2目標設定電圧Vr2(Vr21,Vr22 …)とを
比較し、第2比較部14の出力に基づき第2可変増幅部
12の利得を変更する。第2可変増幅部12、第2目標
設定部13、第2比較部起動回路部14で起動回路を構
成する。
【0029】この実施例の特徴は、第1目標設定部11
のスイッチ手段SW1と第2目標設定部13のスイッチ
手段SW2とが連動しており、記前記第1目標設定電圧
Vr11,Vr12 …の選択的に切換えに連動して、前記
第2目標設定電圧Vr21,Vr22 …を選択的に切換え
る点にある。
【0030】第2可変増幅部12の機能であるが、前述
のように、平滑部9の出力信号VAとVr21,Vr22
…を第2比較部14より比較して、その比較部出力によ
って利得が変更される。
【0031】電源投入時や泡の混入や外乱の影響によ
り、センサ信号SAが極小である場合に、即ち、平滑部
9の出力信号VAが第2比較部14の目標設定電圧Vr
2より小さい場合は、利得を大きく(例えば、数百倍)
し、励振振幅が飽和するレベルまで励振して、センサ部
SNSの信号SAの振幅を急速に大きくする。
【0032】この結果、平滑部9の出力信号VAが一定
のレベルまで達し(通常状態のレベルを含む)、出力信
号VAが第2比較部14の目標設定電圧Vr2より大き
くなると、第2可変増幅部12の利得を小さく(例え
ば、数倍)変更し、安定な振動状態の動作に戻す。
【0033】上記のように、閉ループ自己発振回路のル
ープ利得を変化させることにより、励振回路部DRの過
渡特性を変更し、電源投入時に、安定な励振振幅やセン
サ部SNSの信号SAの振動振幅を得るまでの時間を短
縮している。同様に、泡が混入しその除去後の安定な励
振振幅や信号SAの振幅への復帰時間を短縮している。
【0034】そして、第1目標設定部11のスイッチ手
段SW1と第2目標設定部13のスイッチ手段SW2と
を連動させることにより、第1目標設定電圧Vr1の選
択的な切換えに連動して、第2目標設定電圧Vr2を選
択的に切換えて第2可変増幅部の利得を変更させること
により、第1目標設定電圧をVr1変更しても上記の一
連の動作を行うことを可能としている。
【0035】次に、泡の混入状態を密度測定信号により
推定して第1目標設定電圧を選択的に切換える実施例を
説明する。
【0036】図5の機能ブロック線図において、15は
信号演算処理部TR内の密度演算部であり、センサ部S
NSからの信号SAの振動周波数fと温度センサの検出
信号STを入力し、密度信号Hを演算する。
【0037】励振回路部DRにおいて、16は第3比較
部、17は第3目標設定部である。第3比較部16は、
密度信号Hと第3目標設定部の目標設定電圧Vr3の比
較出力で第1目標設定部のスイッチ手段SW1を切換え
制御する。
【0038】目標設定電圧Vr3は、密度信号Hの大き
さが所定値を超えて変化した時にスイッチSW1を切換
えるように設定する場合と、密度信号Hの揺らぎが所定
値を超えたときにスイッチ手段SW1を切換えるように
設定する場合がある。
【0039】図6は泡の混入による密度変動の特性図で
あり、定常状態では、密度値はFを保っているが、泡の
混入により、ある値G以下に変動する。この値Gに相当
する目標設定電圧Vr3を設定することで、励振電力が
飽和する前に、スイッチ手段SW1の切換えを行い、第
1比較部11の目標設定電圧Vr1を変更し、一定の励
振振幅やセンサ部SNSからの信号SAの振動振幅を安
定化することができる。
【0040】図7は不均一な泡の混入による密度変動の
特性図であり、この場合には揺らぎ変動を発生する。即
ち、定常状態では、密度の揺らぎ(例えば変動率や変動
の振幅)はI以下を保っているが、不均一な泡の混入に
より、I以上のJの大きさに変化する。揺らぎ値がこの値
Jに相当する目標設定電圧Vr3を設定することで、励
振電力が飽和する前に、スイッチ手段SW1の切換えを
行い、第1比較部11の目標設定電圧Vr1を変更し、
一定の振動振幅やSAの振動振幅を安定化することがで
きる。
【0041】図1、図4、図5の実施例では、第1目標
設定部11のスイッチ手段SW1を切換え、目標設定電
圧をVr11,Vr12 …に変更することにより、信号演
算処理部TRに入力する信号SA, SBの振幅レベルが
変化する。
【0042】振幅レベルが小さくなると、信号対ノイズ
比(S/N比)が悪くなり、逆に振幅レベルが大きくなる
と所定の信号処理の入力レンジを超え、信号が制限され
波形が歪み、質量流量や密度測定の精度が低下する問題
が新たに発生する。
【0043】図8は、図1の実施例にこの問題を解消す
るための対応回路を付加した実施例である。この実施例
の特徴部は、一対のコリオリ信号SA及びSBの夫々と
信号演算処理部TRとの間に、第1振幅変更回路18及
び第2振幅変更回路19を設け、これら振幅変更回路の
利得を第1目標設定部11のスイッチSW1の操作に関
連して信号演算処理部TRより自動的に又は手動的に与
えられる目標設定信号Vra及びVrbにより変更し、
レベル調整した信号SC及びSDを信号演算処理部TR
に導く構成にある。
【0044】このような構成により、以下の効果が期待
でき、その結果、安定な質量流量・密度測定が確保でき
る。 (1)スイッチ手段SW1の切換えにより、信号SA、
SBが小さくなった場合は、振幅を大きくすることによ
り、S/N比を良くできる。スイッチ手段SW1の切換え
により、信号SA、SBが大きくなった場合は、振幅を
小さくすることにより、信号処理を行う信号の波形の歪
みをなくすことができる。 (2)泡混入時に、駆動出力部の飽和を防止し、必要な
電力供給を行い、安定な振動を維持して、正確かつ揺ら
ぎの少ない流量測定を行うことができる。
【0045】図9は、第1振幅変更回路18の具体的な
実施例を示す回路構成図である。20は信号SAを入力
し、信号SCを出力する増幅器、21は信号演算処理部
TRからの目標設定信号Vraで作動するアナログスイ
ッチである。
【0046】抵抗R1, R2, R3の直列回路は、増幅
器20の出力信号SCの電圧を分圧し、負帰還信号電圧
Va及びVbを発生させる。この負帰還信号電圧Va及
びVbがアナログスイッチ21で切換えられて増幅器2
0の負帰還入力端子に供給され、増幅器20の利得が2
段に切換えられる。
【0047】第1目標設定部11の目標設定電圧がVr
1であるときは、アナログスイッチ21の切換えをVa
とし、そのときの信号SAに対する増幅率を[R1/(R2+R
3)]+1とする。また、第1目標設定部11の設定電圧が
Vr2であるときは、アナログスイッチ21の切換えを
Vbとし、そのときの信号SAに対する増幅率を[(R1+R
2)/R3]+1とする。
【0048】このように、信号SAの増幅率は、第1目
標設定部11の目標設定電圧の変更に伴い、小さくした
場合は大きく、大きくした場合は小さくするように変更
を行う。
【0049】図10は、図4の実施例に図8で説明した
第1振幅変更回路18及び第2振幅変更回路19を導入
した実施例であり、これら振幅変更回路の作用効果につ
いては図8と同様である。
【0050】図11は、図5の実施例に図8で説明した
第1振幅変更回路18及び第2振幅変更回路19を導入
した実施例であり、これら振幅変更回路の作用効果につ
いても図8と同様である。
【0051】図5の実施例では、第3比較部16は、密
度信号Hと第3目標設定部の目標設定電圧Vr3の比較
出力で第1目標設定部のスイッチ手段SW1を切換え制
御する構成であるが、図4のように起動回路を有する場
合には、第3比較部16の出力でスイッチ手段SW1及
びSW2を連動して切換える構成となる。
【0052】以上説明した実施例では、第1及び第2目
標設定部11, 13の切換えは手動操作の例を示した
が、プロセッサ等による自動切換えの構成を取ることも
可能である。
【0053】本発明の適応対象となるコリオリ質量流量
計における密度演算は、デジタル演算処理方式のみでな
く、アナログ回路を用いたチューブの共振周波数測定に
伴う流体の密度測定値の大きさや密度測定値の揺らぎを
検出する方式にも有効に適用されるものである。
【0054】また、各実施例で示した第1可変増幅部7
は、信号SAと第1比較部10の出力の掛け算を行う、
掛け算器を用いても構成することができる。更に、実施
例ではセンサの上流側の信号SAのみを励振回路部DR
の入力信号とした構成を示したが、下流側の信号SBも
同様に励振回路部DRの入力信号として構成することも
可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果を期待することができ
る。 (1)口径の異なる複数のセンサを一義的な設計定数を
有する励振回路で駆動を行っても、安定な振動を確保で
きるコリオリ質量流量計を実現できる。 (2)電源投入後、安定なコリオリ信号、共振振動振幅
を得るための時間を短縮したコリオリ質量流量計を実現
できる。
【0056】(3)泡混入時に、駆動出力部の信号の飽
和を防止し、必要な電力供給を行うことが可能であり、
これにより、安定な振動を維持して、正確かつ揺らぎの
少ない測定を行うコリオリ質量流量計を実現できる。 (4)泡などの外乱要因に対し出力変動、復帰時間の改
善を図ったコリオリ質量流量計を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したコリオリ質量流量計の一例を
示す機能ブロック図である。
【図2】励振回路部からセンサ部の加振器への励振電力
と質量流量出力搖動の程度を実際に測定した結果の例を
示す特性図である。
【図3】第1目標設定電圧の変更手段に、デューティ・
サイクルの異なるパルス幅信号を用いる実施励を示す回
路図である。
【図4】電源投入時や泡の混入や外乱の影響により、セ
ンサの信号SAが極小である場合に有効な起動回路に本
発明を適用した実施例を示す機能ブロック図である。
【図5】泡の混入状態を密度測定信号により推定して第
1目標設定電圧を選択的に切換える本発明の実施例を示
す機能ブロック図である。
【図6】泡の混入による密度変動の特性図である。
【図7】不均一な泡の混入による密度の揺らぎ変動の特
性図である。
【図8】図1の実施例に第1振幅変更回路及び第2振幅
変更回路を導入した実施例を示す機能ブロック図であ
る。
【図9】第1振幅変更回路の実施例を示す回路構成図で
ある。
【図10】図4の実施例に第1振幅変更回路及び第2振
幅変更回路を導入した実施例を示す機能ブロック図であ
る。
【図11】図5の実施例に第1振幅変更回路及び第2振
幅変更回路を導入した実施例を示す機能ブロック図であ
る。
【図12】周知のコリオリ質量流量計のセンサ部の概要
を示す構成図である。
【図13】コリオリ質量流量計のセンサ部の動作を説明
する波形図である。
【図14】従来のコリオリ質量流量計の全体構成、特に
励振回路部の構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
SNS センサ部 TR 信号処理演算部 DR 励振回路部 4 加振器 7 第1可変増幅部 8 駆動出力部 9 平滑部 10 第1比較部 11 第1目標設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 孝史 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 ヤーヌス・スロットヴィンスキー 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 Fターム(参考) 2F035 JA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が固定されている測定チューブ内に被
    測定流体を流し、励振手段により前記測定チューブを所
    定モードで共振振動させ、前記測定チューブの中央に対
    して上下流に設置された上流センサ並びに下流センサで
    得られる一対のコリオリ信号を信号演算処理部に導き質
    量流量を演算するコリオリ質量流量計において、前記共
    振振動の振幅を変更可能としたことを特徴とするコリオ
    リ質量流量計。
  2. 【請求項2】前記励振手段は、前記上流センサ又は下流
    センサの検出信号を入力する第1可変増幅部と、この第
    1可変増幅部で制御され前記測定チューブを所定モード
    で共振振動させる駆動出力部よりなる閉ループ自己発振
    回路と、前記上流センサ又は下流センサの検出信号振幅
    に比例する直流電圧と第1目標設定電圧を入力する第1
    比較部とを具備し、この第1比較部出力により前記第1
    可変増幅部の利得を制御して前記共振振動の振幅を前記
    第1目標設定電圧に制御するとともに、前記第1目標設
    定電圧を選択的に切換えて前記共振振動振幅を可変にし
    たことを特徴とする請求項1記載のコリオリ質量流量
    計。
  3. 【請求項3】前記第1目標設定電圧が、デューティ・サ
    イクルが異なるパルス幅変調信号で切換え設定されるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のコリオリ質量流量
    計。
  4. 【請求項4】前記第1可変増幅部と前記駆動出力部の間
    に設けた第2可変増幅部と、前記上流センサ又は下流セ
    ンサの検出信号振幅に比例する直流電圧と前記第1目標
    設定電圧より小さい第2目標設定電圧とを比較する第2
    比較部と、前記第2比較部出力に基づき前記第2可変増
    幅部の利得を変更する起動回路部を具備し、前記第1目
    標設定電圧の選択的に切換えに連動して前記第2目標設
    定電圧を選択的に切換えることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載のコリオリ質量流量計。
  5. 【請求項5】前記測定チューブの共振周波数に基づいて
    演算される密度測定値のレベル値に基づいて前記共振振
    動の振幅を変更することを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載のコリオリ質量流量計。
  6. 【請求項6】前記測定チューブの共振周波数に基づいて
    演算される密度測定値の揺らぎの大きさに基づいて前記
    共振振動の振幅を変更することを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれかに記載のコリオリ質量流量計。
  7. 【請求項7】前記測定チューブの共振周波数に基づいて
    演算される密度測定値のレベル値及び揺らぎの大きさに
    基づいて前記共振振動の振幅を変更することを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載のコリオリ質量流量
    計。
  8. 【請求項8】前記一対のコリオリ信号の夫々と前記信号
    演算処理部との間に、第1振幅変更回路並びに第2振幅
    変更回路を設け、これら振幅変更回路の利得を前記信号
    演算処理部より自動的に又は手動的に与えられる目標設
    定信号により変更することを特徴とする請求項2又は3
    記載のコリオリ質量流量計。
  9. 【請求項9】前記一対のコリオリ信号の夫々と前記信号
    演算処理部との間に、第1振幅変更回路並びに第2振幅
    変更回路を設け、これら振幅変更回路の利得を前記信号
    演算処理部より自動的に又は手動的に与えられる目標設
    定信号により変更することを特徴とする請求項4記載の
    コリオリ質量流量計。
  10. 【請求項10】前記一対のコリオリ信号の夫々と前記信
    号演算処理部との間に、第1振幅変更回路並びに第2振
    幅変更回路を設け、これら振幅変更回路の利得を前記信
    号演算処理部より自動的に又は手動的に与えられる目標
    設定信号により変更することを特徴とする請求項5乃至
    7のいずれかに記載のコリオリ質量流量計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015148623A (ja) * 2015-03-24 2015-08-20 マイクロ モーション インコーポレイテッド 変化する温度範囲にわたって流量メータのチューブ振幅を維持する方法および装置

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