JP2003302168A - ローラハース炉 - Google Patents
ローラハース炉Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/60—Production of ceramic materials or ceramic elements, e.g. substitution of clay or shale by alternative raw materials, e.g. ashes
Landscapes
- Tunnel Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】複数のワークを接触したままの状態で搭載収容
したワーク搭載治具を炉内にそのまま搬入して熱処理す
ることができるものでありながら、ワーク同士の溶着を
回避することのできるローラハース炉を提供する。 【解決手段】内部に熱処理空間2を有するとともに、両
端にワーク搬入口3およびワーク搬出口4を備えた炉本
体1と、熱処理される複数のワークwを搭載収容したワ
ーク搭載治具6を載置して転動搬送するローラ7群を搬
送方向に並列配備してなるローラ搬送装置5とを備えた
ローラハース炉において、ワーク搭載治具6とのローラ
7との相対移動に伴ってワーク搭載治具6とローラ7と
の接触部位に上下方向の振動を発生させる加振手段を備
えてある。
したワーク搭載治具を炉内にそのまま搬入して熱処理す
ることができるものでありながら、ワーク同士の溶着を
回避することのできるローラハース炉を提供する。 【解決手段】内部に熱処理空間2を有するとともに、両
端にワーク搬入口3およびワーク搬出口4を備えた炉本
体1と、熱処理される複数のワークwを搭載収容したワ
ーク搭載治具6を載置して転動搬送するローラ7群を搬
送方向に並列配備してなるローラ搬送装置5とを備えた
ローラハース炉において、ワーク搭載治具6とのローラ
7との相対移動に伴ってワーク搭載治具6とローラ7と
の接触部位に上下方向の振動を発生させる加振手段を備
えてある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック部品な
どのワークを焼成処理する場合などに利用されるローラ
ハース炉に関する。
どのワークを焼成処理する場合などに利用されるローラ
ハース炉に関する。
【0002】
【従来の技術】ローラハース炉は、ワークが搬入される
搬入口および搬出される搬出口を備えた炉本体と、ワー
クを搭載したワーク搭載治具を搬送するローラ搬送装置
とを備える。ワークを搭載したワーク搭載治具は、ロー
ラ搬送装置で炉本体の熱処理空間を搬送され、そのと
き、前記ワークは所要の熱処理を受ける。
搬入口および搬出される搬出口を備えた炉本体と、ワー
クを搭載したワーク搭載治具を搬送するローラ搬送装置
とを備える。ワークを搭載したワーク搭載治具は、ロー
ラ搬送装置で炉本体の熱処理空間を搬送され、そのと
き、前記ワークは所要の熱処理を受ける。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなローラハー
ス炉では、ワークはワーク搭載治具に並べられた状態で
搭載されることになるが、熱処理中に隣接ワークとの接
触で互いに溶着して不良品となってしまうことがある。
このような不具合の回避のため、ワークの配置間隔を空
けることが考えられる。しかし、ワークの配置間隔を空
けるには、ワーク搭載治具として特殊な構造が不可欠と
なり、その分、コストが高くつく。加えて、ワークの搭
載に時間がかかり、能率低下の一因になる。ワーク配置
間隔を空けると、ワーク搭載数が制限され、生産効率が
低くなる。
ス炉では、ワークはワーク搭載治具に並べられた状態で
搭載されることになるが、熱処理中に隣接ワークとの接
触で互いに溶着して不良品となってしまうことがある。
このような不具合の回避のため、ワークの配置間隔を空
けることが考えられる。しかし、ワークの配置間隔を空
けるには、ワーク搭載治具として特殊な構造が不可欠と
なり、その分、コストが高くつく。加えて、ワークの搭
載に時間がかかり、能率低下の一因になる。ワーク配置
間隔を空けると、ワーク搭載数が制限され、生産効率が
低くなる。
【0004】したがって、本発明は、各ワークを接触状
態で搭載したワーク搭載治具を炉内に搬入して熱処理で
きる一方、ワーク相互間の溶着を回避可能とすることを
解決課題とする。
態で搭載したワーク搭載治具を炉内に搬入して熱処理で
きる一方、ワーク相互間の溶着を回避可能とすることを
解決課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明は、内部に
熱処理空間を有する炉本体と、前記熱処理空間内に配設
され、ワーク搭載治具を搬送する複数のローラと、前記
ローラにより前記ワーク搭載治具を搬送する過程で、前
記ワーク搭載治具を振動させる加振手段とを備えてい
る。ここで、この加振手段は、結果としてワーク搭載治
具を振動させることができればよく、したがって、その
振動形式は何でも良く、例えば、圧電素子を用いるよう
に電気信号に応答して機械的な振動をワーク搭載治具に
付与する装置でも、突起や溝の形状やその組み合わせな
どの機械構造により機械的に振動をワーク搭載治具に付
与する装置などでもよい。ワーク間隔を微小に空けるよ
うにするための振動の周波数は、ワークに応じて実験で
適宜に定めるとよい。
熱処理空間を有する炉本体と、前記熱処理空間内に配設
され、ワーク搭載治具を搬送する複数のローラと、前記
ローラにより前記ワーク搭載治具を搬送する過程で、前
記ワーク搭載治具を振動させる加振手段とを備えてい
る。ここで、この加振手段は、結果としてワーク搭載治
具を振動させることができればよく、したがって、その
振動形式は何でも良く、例えば、圧電素子を用いるよう
に電気信号に応答して機械的な振動をワーク搭載治具に
付与する装置でも、突起や溝の形状やその組み合わせな
どの機械構造により機械的に振動をワーク搭載治具に付
与する装置などでもよい。ワーク間隔を微小に空けるよ
うにするための振動の周波数は、ワークに応じて実験で
適宜に定めるとよい。
【0006】この構成によると、複数のワークが互いに
接触した状態でワーク搭載治具に搭載収容されても、ロ
ーラ搬送装置に載置されて搬送する間に、加振手段によ
ってワーク搭載治具に例えば好ましくは上下方向の振動
が付与され、この振動によってワークが適度にずれ動い
て隣接するワーク同士の間に隙間が形成される。したが
って、本発明によれば、ローラ搬送装置に載置されて炉
内を搬送されるワーク搭載治具に振動を付与すること
で、ワーク搭載治具に搭載収容された複数のワークをず
れ動かして、ワーク同士の間に隙間が形成されるように
したので、ワーク同士を間隔を空けてワーク搭載治具に
搭載するための専用の設備や行程を要することなく、ワ
ーク同士の溶着のない熱処理を能率よく行える。
接触した状態でワーク搭載治具に搭載収容されても、ロ
ーラ搬送装置に載置されて搬送する間に、加振手段によ
ってワーク搭載治具に例えば好ましくは上下方向の振動
が付与され、この振動によってワークが適度にずれ動い
て隣接するワーク同士の間に隙間が形成される。したが
って、本発明によれば、ローラ搬送装置に載置されて炉
内を搬送されるワーク搭載治具に振動を付与すること
で、ワーク搭載治具に搭載収容された複数のワークをず
れ動かして、ワーク同士の間に隙間が形成されるように
したので、ワーク同士を間隔を空けてワーク搭載治具に
搭載するための専用の設備や行程を要することなく、ワ
ーク同士の溶着のない熱処理を能率よく行える。
【0007】(2) 本発明は、好ましくは、前記炉本体
の前記熱処理空間が、前記ワーク搭載治具の搬送方向に
沿って異なる温度を有する複数の空間領域を含み、前記
加振手段が、前記複数の空間領域のうちで相対的に高温
となる空間領域に設けられている。この構成によると、
炉内の熱処理空間のうちで相対的に高温となる空間領域
でワーク同士の溶着が最も発生しやすいものとなるが、
この空間領域でワークが振動されることで、例え溶着し
かかっても容易に分離される。また、他の空間領域では
加振手段を備えないことで、必要以上にワークがずれ動
くことが回避される。したがって、この構成とした場
合、炉内の空間領域のうちの溶着が発生しやすい高温の
空間領域でのみ加振を行うので、加振手段を必要最少限
度の構造ですますことができ、必要以上のワークのずれ
動きを無くすことができるとともに、加振手段を構成す
るための設備コストの節減に有効となる。
の前記熱処理空間が、前記ワーク搭載治具の搬送方向に
沿って異なる温度を有する複数の空間領域を含み、前記
加振手段が、前記複数の空間領域のうちで相対的に高温
となる空間領域に設けられている。この構成によると、
炉内の熱処理空間のうちで相対的に高温となる空間領域
でワーク同士の溶着が最も発生しやすいものとなるが、
この空間領域でワークが振動されることで、例え溶着し
かかっても容易に分離される。また、他の空間領域では
加振手段を備えないことで、必要以上にワークがずれ動
くことが回避される。したがって、この構成とした場
合、炉内の空間領域のうちの溶着が発生しやすい高温の
空間領域でのみ加振を行うので、加振手段を必要最少限
度の構造ですますことができ、必要以上のワークのずれ
動きを無くすことができるとともに、加振手段を構成す
るための設備コストの節減に有効となる。
【0008】(3) 本発明は、好ましくは、複数の前記
ローラは、外周面に複数の突起が設けられたローラを含
み、前記加振手段は、複数の突起が設けられた前記ロー
ラにより構成されている。この構成によると、突起の高
さ、周方向ピッチ、および、ローラ回転速度、等によっ
て振動の大きさや周期を設定することができる。したが
って、この構成とした場合、ローラの外周面に設ける突
起の設置条件によって加振機能を任意に設定することが
でき、ワークの大きさや重さなどに好適な加振を行うこ
とができる。
ローラは、外周面に複数の突起が設けられたローラを含
み、前記加振手段は、複数の突起が設けられた前記ロー
ラにより構成されている。この構成によると、突起の高
さ、周方向ピッチ、および、ローラ回転速度、等によっ
て振動の大きさや周期を設定することができる。したが
って、この構成とした場合、ローラの外周面に設ける突
起の設置条件によって加振機能を任意に設定することが
でき、ワークの大きさや重さなどに好適な加振を行うこ
とができる。
【0009】(4) 本発明は、好ましくは、複数の前記
ローラは、外周面に回転軸心方向に沿う複数の溝が設け
られたローラを含み、前記加振手段は、複数の溝が設け
られた前記ローラにより構成されている。この構成によ
ると、溝の周方向幅、周方向ピッチ、および、ローラ回
転速度、等によって振動の大きさや周期を設定すること
ができる。したがって、この構成とした場合、ローラの
外周面に設ける溝の設置条件によって加振機能を任意に
設定することができ、ワークの大きさや重さなどに好適
な加振を行うことができる。
ローラは、外周面に回転軸心方向に沿う複数の溝が設け
られたローラを含み、前記加振手段は、複数の溝が設け
られた前記ローラにより構成されている。この構成によ
ると、溝の周方向幅、周方向ピッチ、および、ローラ回
転速度、等によって振動の大きさや周期を設定すること
ができる。したがって、この構成とした場合、ローラの
外周面に設ける溝の設置条件によって加振機能を任意に
設定することができ、ワークの大きさや重さなどに好適
な加振を行うことができる。
【0010】(5) 本発明は、好ましくは、複数の前記
ローラは、回転軸心がローラ中心からずれている偏心ロ
ーラを含み、前記加振手段は、前記偏心ローラにより構
成されている。この構成によると、ローラの偏心量、ロ
ーラ回転速度、等によって振動の大きさや周期を設定す
ることができる。したがって、この構成とした場合、ロ
ーラの偏心具合を設定することで、加振機能を任意に設
定することができ、ワークの大きさや重さなどに好適な
加振を行うことができる。
ローラは、回転軸心がローラ中心からずれている偏心ロ
ーラを含み、前記加振手段は、前記偏心ローラにより構
成されている。この構成によると、ローラの偏心量、ロ
ーラ回転速度、等によって振動の大きさや周期を設定す
ることができる。したがって、この構成とした場合、ロ
ーラの偏心具合を設定することで、加振機能を任意に設
定することができ、ワークの大きさや重さなどに好適な
加振を行うことができる。
【0011】(6) 本発明は、好ましくは、複数の前記
ローラは、隣接して配置されかつ外径の異なる2つのロ
ーラを含み、前記加振手段は、前記2つのローラにより
構成されている。この構成によると、隣接するローラの
外径の大きさの差、ローラの回転速度、等によって振動
の大きさや周期を設定することができる。したがって、
この構成とした場合、外径の異なるローラを搬送経路の
所定箇所に配置することで、加振機能を任意に設定する
ことができ、ワークの大きさや重さなどに好適な加振を
行うことができる。
ローラは、隣接して配置されかつ外径の異なる2つのロ
ーラを含み、前記加振手段は、前記2つのローラにより
構成されている。この構成によると、隣接するローラの
外径の大きさの差、ローラの回転速度、等によって振動
の大きさや周期を設定することができる。したがって、
この構成とした場合、外径の異なるローラを搬送経路の
所定箇所に配置することで、加振機能を任意に設定する
ことができ、ワークの大きさや重さなどに好適な加振を
行うことができる。
【0012】(7) 本発明は、好ましくは、複数の前記
ローラは、隣接して配置されかつ回転軸心位置の高さが
異なる2つのローラを含み、前記加振手段は、前記2つ
のローラにより構成されている。この構成によると、隣
接するローラの回転軸心位置高さの違い、ローラの回転
速度、等によって振動の大きさや周期を設定することが
できる。したがって、この構成とした場合、隣接するロ
ーラのそれぞれの回転軸心位置の高さを異ならせること
で、加振機能を任意に設定することができ、ワークの大
きさや重さなどに好適な加振を行うことができる。
ローラは、隣接して配置されかつ回転軸心位置の高さが
異なる2つのローラを含み、前記加振手段は、前記2つ
のローラにより構成されている。この構成によると、隣
接するローラの回転軸心位置高さの違い、ローラの回転
速度、等によって振動の大きさや周期を設定することが
できる。したがって、この構成とした場合、隣接するロ
ーラのそれぞれの回転軸心位置の高さを異ならせること
で、加振機能を任意に設定することができ、ワークの大
きさや重さなどに好適な加振を行うことができる。
【0013】(8) 本発明は、好ましくは、前記加振手
段が、前記ワーク搭載治具の底面に設けられた凹凸によ
り構成されている。この構成によると、ローラ搬送装置
には何らの改造は不要であり、ローラ搬送経路の全域に
おいて加振作用がもたらされる。ただし、搬送途中で振
動の付与が望ましくない工程がある場合には、この構成
の採用は制限される。したがって、この構成とした場
合、ワーク搭載治具の底面に凹凸を設けて加振手段とす
るので、ローラ搬送装置には何らの改造を要することが
なく、加振搬送を行うための改造コストを抑制できる。
また、底面に凹凸のない通常のワーク搭載治具を炉内に
搬入すれば、従来どおり振動を不要とする熱処理を行う
ことができ、炉自体の稼働効率を高めることができる。
段が、前記ワーク搭載治具の底面に設けられた凹凸によ
り構成されている。この構成によると、ローラ搬送装置
には何らの改造は不要であり、ローラ搬送経路の全域に
おいて加振作用がもたらされる。ただし、搬送途中で振
動の付与が望ましくない工程がある場合には、この構成
の採用は制限される。したがって、この構成とした場
合、ワーク搭載治具の底面に凹凸を設けて加振手段とす
るので、ローラ搬送装置には何らの改造を要することが
なく、加振搬送を行うための改造コストを抑制できる。
また、底面に凹凸のない通常のワーク搭載治具を炉内に
搬入すれば、従来どおり振動を不要とする熱処理を行う
ことができ、炉自体の稼働効率を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0015】図1は、本発明に係るローラハース炉の全
体外観を示す斜視図であり、図2は、その縦断した側面
図である。
体外観を示す斜視図であり、図2は、その縦断した側面
図である。
【0016】このローラハース炉は、内部にトンネル状
の熱処理空間2を有する。この炉はまた、両端にワーク
搬入口3およびワーク搬出口4を備えた炉本体1と、回
転駆動される多数のローラ4を搬送方向に並列配備して
熱処理空間2全長に配備してなるローラ搬送装置5とを
備える。ワークwは、プレート状のワーク搭載治具6に
整列状態で搭載される。ワーク搭載治具6は、ワーク搬
入口3から熱処理空間2に搬入され、ローラ搬送装置5
により熱処理空間2内を搬送され、所定の加熱処理を受
けた後、ワーク搬出口4から搬出される。
の熱処理空間2を有する。この炉はまた、両端にワーク
搬入口3およびワーク搬出口4を備えた炉本体1と、回
転駆動される多数のローラ4を搬送方向に並列配備して
熱処理空間2全長に配備してなるローラ搬送装置5とを
備える。ワークwは、プレート状のワーク搭載治具6に
整列状態で搭載される。ワーク搭載治具6は、ワーク搬
入口3から熱処理空間2に搬入され、ローラ搬送装置5
により熱処理空間2内を搬送され、所定の加熱処理を受
けた後、ワーク搬出口4から搬出される。
【0017】熱処理空間2は、図示しない加熱装置によ
って加熱されている。熱処理空間2には、搬入口3側に
位置する低温の予熱空間領域Xと、中央に位置する高温
の主熱処理空間領域Yと、搬出口4側に位置する低温の
徐冷空間領域Zとを備える。高温の主熱処理空間領域Y
にのみ、搬送されるワーク搭載治具6に上下方向の振動
を付与する加振手段が備えられる。
って加熱されている。熱処理空間2には、搬入口3側に
位置する低温の予熱空間領域Xと、中央に位置する高温
の主熱処理空間領域Yと、搬出口4側に位置する低温の
徐冷空間領域Zとを備える。高温の主熱処理空間領域Y
にのみ、搬送されるワーク搭載治具6に上下方向の振動
を付与する加振手段が備えられる。
【0018】図3および図4に、その加振手段の一例が
示されている。この加振手段は、前記主熱処理空間領域
Yに相当する搬送経路の各ローラ7の外周面に、周方向
所定のピッチで小さい突起8が多数設けられた構造とな
っている。主熱処理空間領域Yにおいて突起付きのロー
ラ7群の上を通過するワーク搭載治具6に上下方向の振
動が付与され、これによってワーク搭載治具6上のワー
クがずれ動き、図5に示すように、ワーク同士の間に極
めて微小な隙間cが形成される。
示されている。この加振手段は、前記主熱処理空間領域
Yに相当する搬送経路の各ローラ7の外周面に、周方向
所定のピッチで小さい突起8が多数設けられた構造とな
っている。主熱処理空間領域Yにおいて突起付きのロー
ラ7群の上を通過するワーク搭載治具6に上下方向の振
動が付与され、これによってワーク搭載治具6上のワー
クがずれ動き、図5に示すように、ワーク同士の間に極
めて微小な隙間cが形成される。
【0019】この場合、突起8の高さ、突起8の周方向
のピッチ、ローラ7の回転速度、などを選択すること
で、付与する振動の大きさや周期を設定することができ
る。
のピッチ、ローラ7の回転速度、などを選択すること
で、付与する振動の大きさや周期を設定することができ
る。
【0020】なお、突起8をローラ軸心方向に連なる突
条としてもよい。
条としてもよい。
【0021】なお、突起8付きのローラ7群としては、
主熱処理空間領域Yの全域に配備するのでなく、ワーク
w同士の溶着のおそれのある範囲にのみ配備してよい。
主熱処理空間領域Yの全域に配備するのでなく、ワーク
w同士の溶着のおそれのある範囲にのみ配備してよい。
【0022】上記構造により、本実施形態では、複数の
ワークwが互いに接触した状態でワーク搭載治具6に搭
載収容されても、ローラ搬送装置5に載置されて搬送す
る間に、加振手段によってワーク搭載治具6に上下方向
の振動が付与される。そして、この振動によってワーク
wは適度にずれ動かされ隣接するワーク同士の間に隙間
が形成される。その結果、ワーク同士を間隔を空けてワ
ーク搭載治具に搭載するための専用の設備や行程を要す
ることなく、ワーク同士の溶着のない熱処理を能率よく
行える。
ワークwが互いに接触した状態でワーク搭載治具6に搭
載収容されても、ローラ搬送装置5に載置されて搬送す
る間に、加振手段によってワーク搭載治具6に上下方向
の振動が付与される。そして、この振動によってワーク
wは適度にずれ動かされ隣接するワーク同士の間に隙間
が形成される。その結果、ワーク同士を間隔を空けてワ
ーク搭載治具に搭載するための専用の設備や行程を要す
ることなく、ワーク同士の溶着のない熱処理を能率よく
行える。
【0023】なお、本発明は、上述の実施形態に限定さ
れず、以下の形態でも実施することもできる。
れず、以下の形態でも実施することもできる。
【0024】(1)図6および図7に示すように、前記
主熱処理空間領域Yに相当する搬送経路のローラ7の外
周面に、ローラ軸心方向に沿う溝9を周方向所定のピッ
チで多数設けて加振手段を構成することもできる。
主熱処理空間領域Yに相当する搬送経路のローラ7の外
周面に、ローラ軸心方向に沿う溝9を周方向所定のピッ
チで多数設けて加振手段を構成することもできる。
【0025】この場合も、溝9の周方向幅、溝9の周方
向のピッチ、ローラ7の回転速度、などを選択すること
で、ワーク搭載治具6に付与する振動の大きさや周期を
設定することができる。
向のピッチ、ローラ7の回転速度、などを選択すること
で、ワーク搭載治具6に付与する振動の大きさや周期を
設定することができる。
【0026】(2)図8に示すように、前記主熱処理空
間領域Yに相当する搬送経路のローラ7を、回転軸心p
をローラ中心oから僅かに偏位させた偏心ローラにする
ことで、加振手段を構成することもできる。
間領域Yに相当する搬送経路のローラ7を、回転軸心p
をローラ中心oから僅かに偏位させた偏心ローラにする
ことで、加振手段を構成することもできる。
【0027】(3)図9に示すように、ワーク搭載治具
6の底面に細かい凹凸10を形成することで、ローラ7
上を移動するワーク搭載治具6に振動を付与する加振手
段を構成することもできる。なお、この手段では、ロー
ラ搬送装置5の搬送経路全長において振動が付与される
ことになる。
6の底面に細かい凹凸10を形成することで、ローラ7
上を移動するワーク搭載治具6に振動を付与する加振手
段を構成することもできる。なお、この手段では、ロー
ラ搬送装置5の搬送経路全長において振動が付与される
ことになる。
【0028】(4)加振手段を備える空間領域を前記予
熱空間領域Xのみとし、加振によってワーク同士の間に
隙間cを形成してから高温の主熱処理空間領域Yで所定
の熱処理を施すようにすることも可能である。
熱空間領域Xのみとし、加振によってワーク同士の間に
隙間cを形成してから高温の主熱処理空間領域Yで所定
の熱処理を施すようにすることも可能である。
【0029】(5)図10に示すように、加振手段とし
ては、搬送経路の所定箇所における隣接するローラ7
a,7bのそれぞれの外径の大きさを異ならせても良
い。この場合、外径の大きいローラ7aにワーク搭載治
具6が接するときや、そのローラ7aから離れるときに
上下方向の振動がワーク搭載治具6に生じることにな
る。
ては、搬送経路の所定箇所における隣接するローラ7
a,7bのそれぞれの外径の大きさを異ならせても良
い。この場合、外径の大きいローラ7aにワーク搭載治
具6が接するときや、そのローラ7aから離れるときに
上下方向の振動がワーク搭載治具6に生じることにな
る。
【0030】(6)図11に示すように、加振手段とし
ては、搬送経路の所定箇所における隣接するローラ7
c,7dのそれぞれの回転軸心P1,P2の位置する高
さを異ならせても良い。この場合、高い側の回転軸心P
1のローラ7cにワーク搭載治具6が接するときや、そ
のローラ7cから離れるときに上下方向の振動が熱処理
治具6に生じることになる。
ては、搬送経路の所定箇所における隣接するローラ7
c,7dのそれぞれの回転軸心P1,P2の位置する高
さを異ならせても良い。この場合、高い側の回転軸心P
1のローラ7cにワーク搭載治具6が接するときや、そ
のローラ7cから離れるときに上下方向の振動が熱処理
治具6に生じることになる。
【0031】(7)上述した図3に示すローラには振動
付与のための突起を複数個設けたものを示したが、ワー
ク搭載治具6に搭載されたワークw同士の溶着を防ぐこ
とのできる振動を発生し得るものであれば、ローラの配
列状態なども条件として、一つのローラに1個のみ突起
を設けるようにしても良い。同様に、上述した図6に示
すローラのように振動付与のための溝を形成するものに
おいて、ワーク搭載治具6に搭載されたワークw同士の
溶着を防ぐことのできる振動を発生し得るものであれ
ば、ローラの配列状態なども条件として、一つのローラ
に1つ溝のみ設けるようにしても良い。
付与のための突起を複数個設けたものを示したが、ワー
ク搭載治具6に搭載されたワークw同士の溶着を防ぐこ
とのできる振動を発生し得るものであれば、ローラの配
列状態なども条件として、一つのローラに1個のみ突起
を設けるようにしても良い。同様に、上述した図6に示
すローラのように振動付与のための溝を形成するものに
おいて、ワーク搭載治具6に搭載されたワークw同士の
溶着を防ぐことのできる振動を発生し得るものであれ
ば、ローラの配列状態なども条件として、一つのローラ
に1つ溝のみ設けるようにしても良い。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、高価な専用設備や行程
が不要となり、ワークを高能率で熱処理することができ
る。
が不要となり、ワークを高能率で熱処理することができ
る。
【図1】 ローラハース炉の全体斜視図
【図2】 ローラハース炉の縦断側面図
【図3】 加振手段の一例を示す斜視図
【図4】 加振機能を備えたローラの側面図
【図5】 加振されたワーク搭載治具とワークを示す側
面図
面図
【図6】 加振手段の他の例を示す斜視図
【図7】 加振機能を備えたローラの側面図
【図8】 加振機能を備えたローラの別の例を示す側面
図
図
【図9】 加振手段の別の例を示す側面図
【図10】 加振手段の別の例を示す側面図
【図11】 加振手段の別の例を示す側面図
1 炉本体
2 熱処理空間
3 ワーク搬入口
4 ワーク搬出口
5 ローラ搬送装置
6 ワーク搭載治具
7 ローラ
8 突起
9 溝
10 凹凸
w ワーク
Claims (8)
- 【請求項1】 内部に熱処理空間を有する炉本体と、 前記熱処理空間内に配設され、ワーク搭載治具を搬送す
る複数のローラと、 前記ローラにより前記ワーク搭載治具を搬送する過程
で、前記ワーク搭載治具を振動させる加振手段と、 を備えていることを特徴とするローラハース炉。 - 【請求項2】 請求項1に記載のローラハース炉におい
て、 前記炉本体の前記熱処理空間が、前記ワーク搭載治具の
搬送方向に沿って異なる温度を有する複数の空間領域を
含み、 前記加振手段が、前記複数の空間領域のうちで相対的に
高温となる空間領域に設けられている、ことを特徴とす
るローラハース炉。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のローラハース
炉において、 複数の前記ローラは、外周面に複数の突起が設けられた
ローラを含み、 前記加振手段は、複数の突起が設けられた前記ローラに
より構成されている、ことを特徴とするローラハース
炉。 - 【請求項4】 請求項1または2に記載のローラハース
炉において、 複数の前記ローラは、外周面に回転軸心方向に沿う複数
の溝が設けられたローラを含み、 前記加振手段は、複数の溝が設けられた前記ローラによ
り構成されている、ことを特徴とするローラハース炉。 - 【請求項5】 請求項1または2に記載のローラハース
炉において、 複数の前記ローラは、回転軸心がローラ中心からずれて
いる偏心ローラを含み、 前記加振手段は、前記偏心ローラにより構成されてい
る、ことを特徴とするローラハース炉。 - 【請求項6】 請求項1または2に記載のローラハース
炉おいて、 複数の前記ローラは、隣接して配置されかつ外径の異な
る2つのローラを含み、 前記加振手段は、前記2つのローラにより構成されてい
る、ことを特徴とするローラハース炉。 - 【請求項7】 請求項1または2に記載のローラハース
炉おいて、 複数の前記ローラは、隣接して配置されかつ回転軸心位
置の高さが異なる2つのローラを含み、 前記加振手段は、前記2つのローラにより構成されてい
る、ことを特徴とするローラハース炉。 - 【請求項8】 請求項1または2に記載のローラハース
炉において、 前記加振手段が、前記ワーク搭載治具の底面に設けられ
た凹凸により構成されている、ことを特徴とするローラ
ハース炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002103393A JP2003302168A (ja) | 2002-04-05 | 2002-04-05 | ローラハース炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002103393A JP2003302168A (ja) | 2002-04-05 | 2002-04-05 | ローラハース炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003302168A true JP2003302168A (ja) | 2003-10-24 |
Family
ID=29389257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002103393A Pending JP2003302168A (ja) | 2002-04-05 | 2002-04-05 | ローラハース炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003302168A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011144965A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Takasago Ind Co Ltd | ローラハースキルンおよびローラ従動端連結部材 |
KR101988755B1 (ko) * | 2017-12-19 | 2019-06-12 | 주식회사 포스코 | 벨트식 반응로 |
CN109028938B (zh) * | 2018-05-30 | 2019-12-13 | 中国电子科技集团公司第四十八研究所 | 一种双层密封辊道炉 |
-
2002
- 2002-04-05 JP JP2002103393A patent/JP2003302168A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011144965A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Takasago Ind Co Ltd | ローラハースキルンおよびローラ従動端連結部材 |
KR101988755B1 (ko) * | 2017-12-19 | 2019-06-12 | 주식회사 포스코 | 벨트식 반응로 |
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