JP2003301940A - 移動車両の自動変速制御装置 - Google Patents

移動車両の自動変速制御装置

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JP2003301940A
JP2003301940A JP2002106762A JP2002106762A JP2003301940A JP 2003301940 A JP2003301940 A JP 2003301940A JP 2002106762 A JP2002106762 A JP 2002106762A JP 2002106762 A JP2002106762 A JP 2002106762A JP 2003301940 A JP2003301940 A JP 2003301940A
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光彦 池田
Yutaka Kajino
楫野  豊
Tomoyuki Ishida
智之 石田
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の車両は、ステアリングハンドルを操舵
操作して車体を旋回しているときに自動変速によって増
速され、急激に遠心力が働くためにオペレ−タが危険に
さらされる等の課題があった。 【解決手段】 本案は、上記課題を解決するために、エ
ンジン1の回転動力を、アクセル操作等に基づいて自動
的に変速して走行装置2、2に伝達する自動変速装置3
を装備して構成した移動車両4で、ステアリングハンド
ル5を設定角度以上に操舵操作すると、前記自動変速装
置3の変速作用を不能にする制御手段6を装備した移動
車両の自動変速制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動車両の自動変
速制御装置に関するもので、農業機械の技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から移動車両は、自動変速(オ−ト
マチック)機構が装備され、走行中にアクセル操作に起
因して自動的に低速走行と高速走行との間を変速する技
術が採用され、一般にオ−トマチック車として広く普及
している。そして、自動変速装置は、油圧無段変速機や
特殊な無段ベルト変速機、或はギヤ機構による特殊な有
段変速機等の装置が実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のオ−ト
マチック車は、例えばアクセル操作に基づいて高速側に
自動変速される構成の車両では、直進走行中、又は旋回
走行中のいずれの場合でも変速が自動的に行われる構成
となっている。したがって、従来の車両は、ステアリン
グハンドルを操舵操作して車体が旋回しているときに自
動変速によって増速され、急激に遠心力が働くためにオ
ペレ−タが危険にさらされる等の課題があった。
【0004】そして、従来から車両は、通常、後進走行
中には後方の安全を確認しながら運転操作を行なう必要
があるから、オペレ−タに大きな負担を与えているが、
従来車両ではこのような後進中にも自動変速が働くため
に安全性が損なわれる課題があった。
【0005】又、従来の移動車両は、車体のピッチング
角度に関係なく自動変速が行われる構成であるから、下
り坂で予想外に増速されて走行する危険性があり、課題
となっていた。更に、この種の従来型移動車両は、走行
中において、現在の変速位置は表示灯によって確認する
ことができるが、次の段階で変速される予告表示灯がな
いために、オペレ−タの意志(自分が変速しようとする
位置)と次期の自動変速位置とが合致しているか、どう
かが分からないためにオペレ−タに不安を与える課題が
あった。
【0006】そして、従来の移動車両は、副変速装置の
高・低切替操作に関係なく、常に自動変速を可能にする
構成になっているから、構成上に無駄があり、誤作動が
あったり、安全性や耐久性に欠る課題があった。一般
に、自動変速制御装置は、圃場における実作業〔低速
(作業速)による耕耘作業等〕では不要であって、高速
時(路上走行)に有効に活用するものであるから、副変
速装置を高速に変速したときに必要である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために、次の如き技術手段を講ずるものであ
る。まず、請求項1の発明は、エンジン1からの回転動
力を、アクセル操作、又はエンジン回転速度、或は車速
に基づいて自動的に変速して走行装置2、2に伝達する
自動変速装置3を装備して構成した移動車両4におい
て、ステアリングハンドル5を設定角度以上に操舵操作
すると、前記自動変速装置3の変速作用を不能にする制
御手段6を装備した移動車両の自動変速制御装置であっ
て、旋回中に急激な車速の変速が起こらず旋回すること
ができる。したがって、オペレ−タは、ステアリングハ
ンドルを操舵操作して車体が旋回しているときに急激に
遠心力が働く等の弊害がなくなって、安全に旋回するこ
とができる。
【0008】つぎに、請求項2の発明は、後進走行中
は、自動変速装置3の変速作用を不能にする制御手段6
を装備した請求項1記載の移動車両の自動変速制御装置
であって、オペレ−タは、負担が少なくなって、安心し
て、安全に後方を確認しながら運転操作を行なうことが
できる。
【0009】つぎに、請求項3の発明は、移動車両4の
走行中におけるピッチング角度が設定値以上に達する
と、自動変速装置3の変速作用を不能にする制御手段6
を装備した請求項1記載の移動車両の自動変速制御装置
であって、この発明に係る移動車両は、下り坂等で予想
外に増速されることがないから安全に走行することがで
きる。
【0010】つぎに、請求項4の発明は、自動変速装置
3の変速位置を表示する表示装置7であって、現在の走
行変速位置の表示と合わせて、又は単独に変速位置の予
告表示を可能にした制御手段6を装備した請求項1記載
の移動車両の自動変速制御装置であって、この発明に係
る移動車両は、走行中において、次の段階で変速される
予告表示がされるために、オペレ−タが安心して作業を
続けることができる。
【0011】つぎに、請求項5の発明は、自動変速装置
3は、副変速装置8が高速側に変速されていることを条
件にして自動変速作用を可能にする制御手段6を装備し
た請求項1記載の移動車両の自動変速制御装置であっ
て、この発明に係る移動車両は、高速時(路上走行時)
に自動変速装置を有効に活用して走行できるものであっ
て、副変速装置を低速側に切替操作したときには自動変
速ができないから、誤作動もなく、安全に作業ができる
ものとなっている。
【0012】
【発明の効果】まず、請求項1の発明は、ステアリング
ハンドルを操舵操作して車体が旋回しているときに自動
的に変速されることはないから、急激に遠心力が働くお
それはなく、オペレ−タが安心して安全に旋回操作がで
きる特徴がある。
【0013】そして、請求項2の発明は、後進走行中に
自動変速が働くことはなく、安心して後方の安全を確認
しながら運転操作ができるものであって、オペレ−タの
負担を著しく軽減して安全に後進走行ができる効果を有
する。そして、請求項3の発明は、車体のピッチング角
度が設定角度以上になると自動変速ができないから、下
り坂で予想外に増速されるおそれがなく、安全な走行が
できる特徴がある。
【0014】そして、請求項4の発明は、走行中に現在
の変速位置に併せて次期の変速位置を予告表示すること
によって、次の段階で変速される位置を前もって知るこ
とができる優れた特徴がある。そして、オペレ−タは、
自分の意志と予告表示された次期の自動変速位置とが合
致しているか、どうかを変速直前に確認できるから、安
心して運転操作ができる効果がある。
【0015】そして、請求項5の発明は、副変速装置を
高速に切替操作したときに自動変速を可能にしているか
ら、低速で行なう圃場内の作業では自動変速が行われる
ことはなく、安全性がきわめて高く、誤作動も起きない
特徴がある。更に、本案実施例の場合、副変速装置を高
速に変速して走行する路上で自動変速制御装置を有効に
活用して高速走行ができる特徴を有する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。まず、トラクタ4(本発
明の「移動車両4」の実施例であって、以下「トラク
タ」と云う)は、図4に示すように、車体フレ−ム10
の後部に搭載したキャビン11内に操縦座席12を配置
し、その前方にステアリングハンドル5を設けて構成し
ている。そして、エンジン1は、上記キャビン11の前
側に開閉自由に設けたボンネットカバ−13で覆ったエ
ンジンル−ムに内装し、後述する走行ミッション装置1
4へ回転動力を伝動する構成としている。そして、トラ
クタ4は、図面に示す実施例の場合、前輪15、15を
上記ステアリングハンドル5によって操舵される操舵車
輪とし、後輪16、16を駆動車輪としている。
【0017】上記後輪16、16(駆動車輪)は、本件
発明の走行装置2、2に相当する。つぎに、上記走行ミ
ッション装置14は、図3に示すように、3っの自動変
速機3a、3b、3cからなる自動変速装置3と、高、
中、低の3速の切替変速を可能にした副変速装置8とか
ら構成している。以下、走行ミッション装置14につい
て、伝動上手側から動力の流れに沿って説明する。
【0018】まず、入力軸17は、図3に示すように、
一方に入力大ギヤ18と他方に中ギヤ19とが軸着され
ており、エンジン1から主クラッチ装置20、出力軸2
1、出力ギヤ22を介して前記入力大ギヤ18に回転動
力が入力される構成としている。
【0019】そして、第1自動変速機3aは、変速軸2
3に前記入力大ギヤ18に噛合している変速小ギヤ24
と前記中ギヤ19に噛合している変速大ギヤ25とを遊
嵌して設け、両ギヤ24、25の間で軸方向に摺動する
自動切替装置26によって選択されて変速する構成とし
ている。この場合、自動切替装置26は、後述する制御
手段6から出力される制御信号に基づいて制御される変
速バルブ27によって油路が切り替えられた作動油の供
給により操作される構成としている。
【0020】つぎに、前・後進切替装置28は、図3に
示すように、前・後進切替クラッチ28aの前側に前進
ギヤ29を、後側に後進ギヤ30をそれぞれ取り付けて
設け、クラッチ操作で前・後進を選択する構成としてい
る。そして、前進ギヤ29は、中間軸31に軸着してい
る伝動ギヤ32に噛合し、上記後進ギヤ30は、中間軸
31の中間伝動ギヤ33から伝動されている逆転ギヤ3
4に噛合した構成としている。したがって、前・後進切
替装置28は、前・後進切替クラッチ28aの切替操作
によって前側の前進ギヤ29に係合すれば前進回転(正
転)となり、後側の後進ギヤ30に係合すれば後進回転
(逆転)となって下手側に伝動することになる。
【0021】つぎに、第2自動変速機3bは、図3に示
すように、変速軸35に変速小ギヤ36と、変速大ギヤ
37とを遊嵌して設け、両ギヤ36、37の間で軸方向
に摺動する自動切替装置38によって選択されて変速す
る構成としている。なお、変速小ギヤ36は、上手側か
ら回転動力が伝動される構成となっている。そして、上
記変速小ギヤ36は、変速段階では4速であって、伝動
軸39上の大径ギヤ40に噛合して伝動する構成とし、
変速大ギヤ37は、伝動軸39上の小径ギヤ41に伝動
可能に噛合して3速となる構成としている。
【0022】つぎに、第3自動変速機3cは、上記変速
軸35に変速小ギヤ42と、変速大ギヤ43とを遊嵌し
て設け、両ギヤ42、43の間で軸方向に摺動する自動
切替装置44によって選択されて変速する構成としてい
る。そして、上記変速小ギヤ42は、伝動軸39上の大
径ギヤ45に噛合して2速となり、変速大ギヤ43は、
伝動軸39上の小径ギヤ46に伝動可能に噛合して1速
となる構成としている。
【0023】このように構成された各自動変速機3a、
3b、3cは、それぞれ自動切替装置26、38、44
が切替バルブ27に接続した油路に連通しており、後述
する制御手段6から出力される制御信号に基づいて制御
される作動油によって自動的に切り替え操作される構成
となっている。
【0024】つぎに、副変速装置8は、図3に示すよう
に、走行ミッション装置14の伝動下手側に装備され、
上手側から順番に中速ギヤ47、低速ギヤ48、高速ギ
ヤ49が配列して遊嵌状態で軸装され、切替操作で伝動
可能に変速軸50に係合する構成としている。そして、
副変速装置8は、図面から解るように、最も上手側に変
速軸35の回転動力を伝動軸51に伝動する大歯車52
と小歯車53とを設けている。そして、伝動軸51は、
中速ギヤ47に噛合している大ギヤ54と低速ギヤ48
に噛合している小ギヤ56とを遊嵌して設け、それより
下手側の高速ギヤ49に噛合する大径伝動ギヤ55を軸
着して伝動可能に構成している。そして、低速ギヤ48
は、大ギヤ54と一体回転の小ギヤ56から伝動され、
低速回転が伝達される構成としている。
【0025】そして、副変速装置8は、実施例の場合、
手動操作によって低速・中速・高速の三つの変速が選択
できる構成としている。通常、低速・中速は、圃場にお
ける作業速度とし、高速は路上走行時に使用することが
多い。そして、左右の後輪16、16は、図3に示すよ
うに、上述のように構成された走行ミッション装置14
から出力された動力がデファレンシャル機構57を経由
して伝動される構成としている。
【0026】つぎに、マイクロコンピュ−タを利用した
制御手段6(以下、「コントロ−ラ6」とよぶ)につい
て、図1、及び図2に基づいて説明する。まず、コント
ロ−ラ6は、制御プログラムや基準デ−タ等を内蔵した
メモリを有するマイクロコンピュ−タの演算制御部であ
って、算術、論理および比較演算等を行なう構成となっ
ている。
【0027】そして、コントロ−ラ6は、図1に示す構
成では、入力側に、自動変速スイッチ58と、副変速ス
イッチ59と、アクセルペタルセンサ60と、エンジン
回転センサ61と、車速センサ62と、ステアリングセ
ンサ63と、ピッチングセンサ64とをそれぞれ接続し
て検出情報を入力する構成としている。そして、コント
ロ−ラ6は、図2に示す実施例の場合、上記図1のステ
アリングセンサ63と、ピッチングセンサ64とに代え
て各変速位置センサ66と、後進検出センサ67とを接
続している。そして、コントロ−ラ6は、図1、及び図
2に示すように、出力側に、アクチュエ−タとして変速
バルブ27(電磁切替弁)と、モニタ表示65とを接続
している。
【0028】そして、図1の実施例に係るコントロ−ラ
6は、ステアリングハンドル5を予め設定している角度
以上に操舵操作すると、前記自動変速装置3(第1自動
変速機3a、第2自動変速機3b、第3自動変速機3
c)の変速作用を不能にする構成としている。
【0029】以下にその制御作用(図1、及び図5参
照)を説明する。まず、コントロ−ラ6を立ち上げた
後、自動変速スイッチ58をON操作して自動変速モ−
ドに切り替えてトラクタ4をスタ−トすると、コントロ
−ラ6は、図5に示すフロ−チャ−トに従って制御しな
がらトラクタ4が走行することになる。そして、コント
ロ−ラ6は、各センサ、スイッチからの情報が入力され
制御を開始するが、そのとき、ステアリングハンドル5
の操舵角度がステアリングセンサ63の検出によって入
力されている。
【0030】そして、コントロ−ラ6は、予め設定して
いる設定値と入力された検出情報とを比較演算してトラ
クタ4が旋回中か、どうかを判断するが、そのとき、ス
テアリングハンドル5の操舵角度が設定角度未満であっ
て、直進走行中における若干の方向修正程度であればそ
のまま自動変速制御を続けながらトラクタ4を走行させ
る。この場合、コントロ−ラ6は、アクセルペタルセン
サ60と、エンジン回転センサ61と、車速センサ62
とから入力されている情報を内蔵している基準デ−タに
比較演算しながら制御プログラムに従って、変速バルブ
27に制御信号を出力して制御し、自動変速装置3(第
1自動変速機3a、第2自動変速機3b、第3自動変速
機3c)を自動的に変速することになる。そして、コン
トロ−ラ6は、同時にモニタ表示65に出力して変速位
置を表示灯に表示する。
【0031】つぎに、コントロ−ラ6は、ステアリング
センサ63からの検出情報がスステアリングハンドル5
の操舵角度が設定角度以上になれば、旋回中と判断して
自動変速制御を行なわず(制御上不能にする)、図5に
示すフロ−の通りスタ−ト直後に戻ることになる。
【0032】そして、コントロ−ラ6は、別の実施態様
として高速時における旋回の安全を確保するために、上
記操舵角度に加えて車速が10km以上になったとき、
自動変速制御を不能にする構成にしている。この場合の
制御作用は、車速が10km以上で、尚且つ、操舵角度
が設定角度以上になれば、図6に示すフロ−の通り自動
変速出力を禁止する制御としている。このような制御
は、いずれも安全走行を第一に考えた実施態様である。
【0033】そして、コントロ−ラ6は、図1に示すよ
うに、ピッチングセンサ64を入力側に接続しており、
トラクタ4が登り坂、又は下り坂を走行中に車体フレ−
ム10のピッチング角度を検出して情報が入力される構
成にしている。この場合、コントロ−ラ6は、トラクタ
4のピッチング角度が設定値以上に達すると、自動変速
装置3の変速作用を不能にする構成としている。
【0034】したがって、実施例の場合、トラクタ4
は、下り勾配の農道を走行中などにピッチング角度が設
定値以上に達すると、自動変速制御が行われないから安
心して、安全に走行することができる利点がある。そし
て、コントロ−ラ6は、図2に示す構成例では、既に説
明したように、後進検出センサ67が入力側に接続され
後進に切り替えるとその情報が入力されて自動変速装置
3の変速作用を不能にする構成としている。この場合、
コントロ−ラ6は、図7に示すフロ−チャ−トにしたが
って制御することになる。したがって、トラクタ4は、
後進走行中には自動変速が行われることはないから、安
心して後方の安全を確認しながら運転操作ができるもの
であって、オペレ−タの負担を著しく軽減して安全に後
進走行ができる。
【0035】つぎに、自動変速装置3と、副変速装置8
とを関連させた制御について説明する。本案の実施例
は、図1、及び図2の制御機構のブロック図で解るよう
に、コントロ−ラ6の入力側に副変速スイッチ59を接
続して副変速を高速(高速ギヤ49)に変速し、高速走
行(路上走行)しているときにのみ自動変速を可能にし
ている。元来、自動変速装置3は、トラクタ4が圃場内
を低速で走行しながら作業をしているときには不要であ
って、本当に必要なのは路上を高速で走行するときであ
る。したがって、本案実施例は、副変速装置8が高速側
に変速されていることを条件にして自動変速作用を可能
にするようにコントロ−ラ6を構成している。
【0036】つぎに、他の実施例は、運転者の意志を尊
重して発進時の変速位置を最低の変速位置として自動変
速が行われる構成としたものである。すなわち、コント
ロ−ラ6は、図2に示すように、各変速位置センサ66
から検出情報が入力されているが、実施例の場合、トラ
クタ4のスタ−ト時の変速位置を記憶しておき、その位
置を最低速度として走行する構成としている。この場
合、コントロ−ラ6は、図8に示すフロ−チャ−トに示
すように、自動的に減速するとき、スタ−ト時の変速位
置を最低変速位置として変速する。したがって、本実施
例は、運転者の意志に沿った走行速度が得られ、思いも
よらない減速された変速位置に自動変速が行われないよ
うにして、安心して安全に走行できる特徴がある。
【0037】つぎに変速位置の表示装置に関する制御に
ついて説明する。本案の実施例は、図2に示すように、
各変速位置センサ66から入力される情報に基づいて、
コントロ−ラ6がモニタ表示65に制御信号を出力して
自動変速装置3の変速位置を表示する表示装置7(モニ
タ表示65)を設けている。そして、コントロ−ラ6
は、表示装置7(モニタ表示65)に現在の走行変速位
置を表示すると共に、それに加えて、変速位置の予告表
示を可能にしている。
【0038】すなわち、コントロ−ラ6は、図9のフロ
−チャ−トに示すように、変速条件が80%未満の場合
には現在の変速位置をモニタ表示65に制御出力して表
示し、アクセルペタルセンサ60(エンジン回転センサ
61、車速センサ62)に基づく変速条件が80%以上
に達するとつぎの変速位置を点滅表示によって予告表示
をする構成としている。そして、コントロ−ラ6は、図
9のフロ−チャ−トに示すように、変速が完了するとそ
の位置を現在位置の表示として表示装置7に表示する制
御を行なう構成にしている。
【0039】このように、実施例の構成は、現在の変速
位置に合わせて変速条件が80%以上に達すると、予告
の変速位置を点滅で表示(図9参照)して運転者に安心
を与えることができる優れた特徴を有する。 別実施例1 つぎに、図10、及び図11に基づいて別実施例1を説
明する。
【0040】別実施例1は、前輪をトロイダルミッショ
ンによって伝動する走行ミッション装置に構成したこと
を最大の特徴とし、これによって前輪の増減速を無段変
速によって迅速に行なうことができ、旋回制御を適確に
行なうものである。まず、走行ミッション装置70は、
図10に示すように、前輪71をトロイダルミッション
72を介して駆動し、後輪73をギヤミッション74に
よって伝動する構成としている。
【0041】そして、走行ミッション装置70は、図面
から解るように、エンジン75から主クラッチ76を経
由して入力された回転動力が、正転系クラッチ77、又
は逆転系クラッチ78の入・切り操作でいずれか一方が
伝動されて下手側に回転動力を伝える構成としている。
そして、ギヤミッション74は、図10に示すように、
複数の変速ギヤを組み合わせて主変速装置74aと、副
変速装置74bとを伝動順に配置して構成している。そ
して、前記後輪73は、走行ミッション装置70の出力
軸79から後輪デフ機構80に入力され、更に、左右の
ホイルシャフト81を経由して伝動される構成としてい
る。
【0042】つぎに、トロイダルミッション72は、図
10に示すように、前記副変速装置74bの伝動下手側
から中間軸82に軸着された中間ギヤ83を経由して入
力ギヤ84に入力される構成としている。この場合、ト
ロイダルミッション72は、具体的な図面は省略してい
るが、既に特開平9−166195号公報によって公開
された公知の技術を利用しており、前記ギヤミッション
74とはオイルシ−ルで仕切り隔離された別のミッショ
ンケ−スに収納し、上記ギヤミッション74のオイルと
は異なる別のオイルを使用できる構成としている。
【0043】そして、トロイダルミッション72は、ミ
ッションケ−ス内に制御用の油圧ポンプ85を装備して
ケ−ス内に溜めているオイルを汲み上げて循環し、駆動
オイルとして使用できる構成としている。このように、
トロイダルミッション72は、既に公知のように、油圧
による無段変速装置であって、後述するコントロ−ラ9
0の制御信号に基づいてバリエ−タ72aのピストン作
動バルブ86が制御され、無段に変速されて出力する構
成となっている。そして、出力軸87は、図10に示す
ように、上手側が上記トロイダルミッション72の出力
部に接続され、下手側が前輪デフ機構88に入力するよ
うに接続して構成している。そして、左右両側の前輪7
1は、図10で解るように、操舵可能で、且つ伝動可能
な前輪支架装置89によって支持され、前記前輪デフ機
構88から伝動される構成としている。なお、96はP
TOの伝動系を示している。
【0044】つぎに、コントロ−ラ90は、図11に示
すように、入力側にモ−ド切換スイッチ91と、前輪切
角センサ92と、リフトア−ムセンサ93と、前輪回転
センサ94と、後輪回転センサ95とがそれぞれ接続さ
れ、検出情報を入力する構成としている。そして、コン
トロ−ラ90は、出力側にバリエ−タ部ピストン作動バ
ルブ86を接続して制御信号を出力してバルブ切換制御
ができる構成としている。
【0045】そして、コントロ−ラ90は、制御プログ
ラムや基準デ−タ等を内蔵したメモリを有するマイクロ
コンピュ−タの演算制御部であって、算術、論理および
比較演算等を行なう構成となっており、ステアリングハ
ンドルによる前輪切角センサ92によって検出された操
舵角度が予め設定している基準値以上になると旋回制御
を行なう構成としている。この場合、コントロ−ラ90
は、前輪71の切角が設定値以上になって旋回操作が行
われたと判断すると、バリエ−タ部ピストン作動バルブ
86に制御信号を出力してバルブを制御し、トロイダル
ミッション72を増速側に制御する構成にしている。そ
のとき、リフトア−ムセンサ93は、作業機のリフト・
アップの検出情報を入力することが条件になっている。
【0046】まず、コントロ−ラ90は、実施例の場
合、作業に先立ちモ−ド切換スイッチ91によって湿田
モ−ド、又は乾田モ−ド、或は代かきモ−ドのいずれか
を選択してモ−ド設定をしておくのである。そのときの
前輪71の増速率は、実施例の場合、後輪73に対比し
て、上記湿田モ−ドで2倍、乾田モ−ドで1、6倍、代
かきモ−ドで1、4倍に設定している。
【0047】以上のとおり、別実施例1は、第1の特徴
として前輪71の伝動系の中にトロイダルミッション7
2を装備して無段変速を可能に構成したことによって、
旋回制御に際して圃場条件に応じた増速比率の回転動力
を迅速、適確に前輪71に伝動できる優れた発明であ
る。
【0048】そして、別実施例1は、第2の特徴とし
て、トロイダルミッション72を収納したミッションケ
−スを、後輪73を駆動するギヤミッション74やPT
Oミッション96のミッションケ−スとはオイルシ−ル
で仕切って隔離した別のケ−スに構成しているから、通
常のギヤオイルと異なる高価なオイルを適量使用するこ
とが可能になり、経費を低減できる利点がある。
【0049】そして、別実施例1は、図10に示すよう
に、トロイダルミッション72を収納したミッションケ
−ス内に制御用の油圧ポンプ85を装備してケ−ス内に
貯留しているオイルを汲み上げて循環し、駆動する構成
としているから、配管構成が不要となりコスト低減がで
き、更にコンパクトに構成できる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であって、制御機構を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の実施例であって、制御機構を示すブロ
ック図である。
【図3】本発明の実施例であって、走行ミッション機構
を示す線図である。
【図4】本発明の実施例であって、トラクタの側面図で
ある。
【図5】本発明の実施例であって、フロ−チャ−トであ
る。
【図6】本発明の実施例であって、フロ−チャ−トであ
る。
【図7】本発明の実施例であって、フロ−チャ−トであ
る。
【図8】本発明の実施例であって、フロ−チャ−トであ
る。
【図9】本発明の実施例であって、フロ−チャ−トであ
る。
【図10】本発明の別実施例1であって、走行ミッショ
ン機構を示す線図である。
【図11】本発明の別実施例1であって、制御機構を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2、2 走行装置
(後輪16、16) 3 自動変速装置 3a 第1自動変速
機 3b 第2自動変速機 3c 第3自動変速
機 4 移動車両(トラクタ) 5 ステアリング
ハンドル 6 制御手段(コントロ−ラ) 7 表示装置(モ
ニタ表示65) 8 副変速装置。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:58 F16H 59:58 63:20 63:20 Fターム(参考) 2B043 AA04 AB19 BA02 BB01 BB20 DA04 EA02 EB22 EC02 EC12 EC13 EC14 EC19 ED15 EE01 3D036 CA01 CA10 CA15 CA18 GH16 GJ12 3J552 MA04 MA13 MA23 MA24 NA07 NB01 PA19 RA27 RB21 SA26 TB01 VA70W VB01Z VB07W VC01Z VD02Z VD14W

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン1からの回転動力を、アクセル
    操作、又はエンジン回転速度、或は車速に基づいて自動
    的に変速して走行装置2、2に伝達する自動変速装置3
    を装備して構成した移動車両4において、ステアリング
    ハンドル5を設定角度以上に操舵操作すると、前記自動
    変速装置3の変速作用を不能にする制御手段6を装備し
    た移動車両の自動変速制御装置。
  2. 【請求項2】 後進走行中は、自動変速装置3の変速作
    用を不能にする制御手段6を装備した請求項1記載の移
    動車両の自動変速制御装置。
  3. 【請求項3】 移動車両4の走行中におけるピッチング
    角度が設定値以上に達すると、自動変速装置3の変速作
    用を不能にする制御手段6を装備した請求項1記載の移
    動車両の自動変速制御装置。
  4. 【請求項4】 自動変速装置3の変速位置を表示する表
    示装置7であって、現在の走行変速位置の表示と合わせ
    て、又は単独に変速位置の予告表示を可能にした制御手
    段6を装備した請求項1記載の移動車両の自動変速制御
    装置。
  5. 【請求項5】 自動変速装置3は、副変速装置8が高速
    側に変速されていることを条件にして自動変速作用を可
    能にする制御手段6を装備した請求項1記載の移動車両
    の自動変速制御装置。
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