JP2003300265A - ダンボール製造装置 - Google Patents

ダンボール製造装置

Info

Publication number
JP2003300265A
JP2003300265A JP2002107194A JP2002107194A JP2003300265A JP 2003300265 A JP2003300265 A JP 2003300265A JP 2002107194 A JP2002107194 A JP 2002107194A JP 2002107194 A JP2002107194 A JP 2002107194A JP 2003300265 A JP2003300265 A JP 2003300265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
double
water
manufacturing apparatus
sheet
moisture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002107194A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ishibuchi
浩 石渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002107194A priority Critical patent/JP2003300265A/ja
Publication of JP2003300265A publication Critical patent/JP2003300265A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、両面ダンボールシートの水分
量を正確に調整し、両面ダンボールシートの経時反り変
形を抑制する。 【解決手段】 熱板群hに隣接して下コンベアkを配置
し、熱板群h及び下コンベアkに跨って上コンベアjを
対向配置する。熱板群hと上コンベアjとで、片面ダン
ボールシート4及び表ライナ1を加圧搬送して接合する
ヒーティング部を構成し、且つ、下コンベアkと上コン
ベアjとで、接合により形成された両面ダンボールシー
ト5を加圧搬送して冷却するクーリング部を構成する。
ヒーティング部とクーリング部との間の上コンベアjを
上部に迂回させ、ヒーティング部とクーリング部との間
に水スプレー装置6s,6rを配置する。クーリング部
の下流側には両面ダンボールシート5の水分量を検知す
る水分センサ14s,14rを配置し、水分センサ14
s,14rの検知情報に基づいて水スプレー装置6s,
6rを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンボールシート
を製造するダンボール製造装置に関し、特に、片面ダン
ボールとライナとを接合して両面ダンボールを製造する
ダンボール製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図20は、従来の一般的なダンボール製
造装置を示す側面図である。従来の一般的なダンボール
製造装置は、シングルフェーサA1,A2、ダブルフェ
ーサB、スリッタスコアラ・カットオフ・スタッカ等よ
りなるドライエンドC、積載部Dを主要構成としてい
る。まず、シングルフェーサA1,A2では、中芯原紙
a1,a2が導入されて波状に成形された後、別途導入
される裏ライナ原紙b1,b2に接着されて片面ダンボ
ールシートが形成されるようになっている。なお、中芯
原紙a1,a2はプレヒータd1,d2で、裏ライナ原
紙b1,b2はプレヒータc1,c2でそれぞれ加熱さ
れ、澱粉糊固化のための熱量が付与されるようになって
いる。このようにして形成された片面ダンボールシート
は、プレヒータeで表ライナ原紙fとともに加熱され、
糊付装置gを経由した後、ダブルフェーサBへ導入され
る。このダブルフェーサBは、図21の更に詳細な側面
図に示すように、その下部に配置される熱板群hと、そ
の上部に熱板群hに向けて配設され、エアー加圧装置或
いはウェイトロール等によってベルトの背面を加圧する
ことによって片面ダンボールシート4及び表ライナ1と
を加圧する加圧装置iと、裏ライナ2と波状成形された
波状中芯3とを接着して形成される片面ダンボールシー
ト4と表ライナ1との接着シートである両面ダンボール
シート5を挟持して搬送する上コンベアjと、下コンベ
アkとを備えて構成される。
【0003】また、ダブルフェーサBの熱板群hと加圧
装置iとの間に導入された片面ダンボールシート4と表
ライナ1とは、片面ダンボールシート4の波状中芯3の
段頂部に付着された糊を介して接合された状態に置か
れ、熱板群hに接触摺動しながら走行しつつ受熱して昇
温される表ライナ1の熱によって澱粉糊が固化されて接
着され、両面ダンボールシート5が形成されるようにな
っている。このようにして接着された両面ダンボールシ
ート5は、上コンベアj,下コンベアkにより搬送され
て後工程に搬出されるようになっている。そして、搬出
された両面ダンボールシート5は、図20に示すよう
に、ドライエンドCに配置されるスリッタスコアラlで
のスリッティング,罫線入れ、カットオフmでの裁断処
理を受けて分割板状となり、図22の更に詳細な側面図
に示すように、分割板状の両面ダンボールシート5'は
スタッカnで搬送された後、積載部Dにて積み上げら
れ、機外に排出されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のダン
ボール製造装置では、接着材としての澱粉糊を固化して
接着力を生じさせるため、裏ライナ2,波状中芯3,裏
ライナ2と波状中芯3との接着シートである片面ダンボ
ールシート4のそれぞれを加熱するプレヒータc1,c
2,d1,d2,eが各所に配置されている。さらに、
片面ダンボールシート4と表ライナ1とを接着するため
の熱板群hも配置されており、表ライナ1側と裏ライナ
2側とから加熱されるようになっている。このように従
来のダンボール製造装置では、その前半部で各シートが
加熱されるため、その後半部でも加熱されたシートの温
度は保たれ、積載部Dに積載される分割板状の両面ダン
ボールシート5'もかなりの高温・低水分の乾燥状態で
積み上げられることになる。また、積載部Dでの積載直
前の分割板状の両面ダンボールシート5'では、例え
ば、表ライナ1側の含水分は3〜4%程度、裏ライナ2
側の含水分は4〜5%程度になっており、その表ライナ
1側と裏ライナ2側とで水分差が生じている。
【0005】さらに、積載部Dに積載された分割板状の
両面ダンボールシート5'が平衡水分(例えば7〜9
%)に到達するまでに約数十時間を要し、この間に分割
板状の両面ダンボールシート5'の表ライナ1,裏ライ
ナ2のそれぞれの平面内には水分分布が生じることにな
る。ここで、図23は、従来のダンボール製造装置で製
造され、積載部Dに積載されてから平衡水分に到達する
までの分割板状の両面ダンボールシート5'の表ライナ
1や裏ライナ2の表面周辺部及び表面中央部の水分変化
計測結果を示すものである。図中破線で示すように、表
ライナ1や裏ライナ2の表面周辺部は大気中の水分を吸
収し易いため、約数時間で平衡水分に達するが、図中実
線で示すように、表ライナ1や裏ライナ2の表面中央部
は大気中の水分を吸収しにくく、含水分は緩やかに増加
して約数十時間で平衡水分に到達することがわかる。こ
のように、平衡水分に到達するまでの時間が異なり、水
分差が生じるため、表ライナ1や裏ライナ2の表面周辺
部の伸張量が表ライナ1や裏ライナ2の表面中央部に比
べて大きくなる。このため、表ライナ1や裏ライナ2が
平面を保持できずに座屈変形を起こし、図24の積載状
態のように、波状の経時反り変形を生じてしまい、両面
ダンボールシート5'の品質を向上させるのは困難であ
った。このため、積載時の両面ダンボールシート5'の
表ライナ1と裏ライナ2との水分差と、積載後に表ライ
ナ1や裏ライナ2の表面中央部と表面周辺部との間に経
時的に生じる水分差とによって経時反り変形が発生する
ため、これらの水分差を低減できるようにすべくシート
湿潤化装置を提案している(特開平8−34081号公
報参照)。
【0006】以下、このシート湿潤化装置について、図
25を参照しながら説明する。このシート湿潤化装置
は、上コンベアj及び下コンベアkの下流側に設けられ
た水分センサ14s,14rと、さらに、これらの下流
側に設けられ、供給液(例えば水)を供給するスプレー
装置(ここでは、水を供給するものであるため、以下、
水スプレー装置という)6s,6rと、この水スプレー
装置6s,6rに連結されて供給液(ここでは水)の流
量を調整する水量調整装置16s,16rと、コントロ
ーラ17と、プリセット装置18と、生産管理装置(集
中制御装置)19とを備えて構成される。そして、上コ
ンベアj及び下コンベアkの下流側で両面ダンボールシ
ート5の表ライナ1側及び裏ライナ2側の含水分を水分
センサ14s,14rにより計測し、コントローラ17
によって、目標水分(水分目標値)に対する不足水分量
を計算するとともに、その不足水分量に相当する供給液
流量を計算し、これに基づいて供給液の水量調整装置1
6s,16rにより流量を調整して、水スプレー装置6
s,6rによりシートへの湿潤化を行なうようになって
いる。また、水分センサ14s,14rを使用せず、紙
質による物性値が予め把握でき、ダンボール製造装置各
部の運転操作条件がモニタされ、表ライナ1或いは裏ラ
イナ2のライン上の動向が予測できる場合には、これら
のデータとモニタ情報を集中管理する生産管理装置19
により、プリセット装置18に各設定値を指令し、水量
調整装置16s,16rの集中制御を行なうにするとあ
る。
【0007】しかしながら、このシート湿潤化装置のよ
うな水スプレー装置6s,6rの位置でシートを加湿す
る方法では、正確なシートの水分付与調整ができない。
つまり、水スプレー装置6s,6rの水分付与量が多く
なったり、少なくなったりして目標水分に調整すること
ができない場合、水分付与後のシートの水分を直接検出
することができないため、シートへの水分付与量も不正
確なものとなってしまう。また、水分センサ14s,1
4rを使用せず、紙質による物性値が予め把握でき、ダ
ンボール製造装置各部の運転操作条件がモニタされ、表
ライナ1或いは裏ライナ2のライン上の動向が予測でき
る場合には、これらのデータとモニタ情報を集中管理す
る生産管理装置19により、プリセット装置18に各設
定値を指令し、水量調整装置16s,16rの集中制御
を行なうようにするとあるが、どのような紙物性値,運
転操作条件を使用するのか、具体的には記述されていな
い。
【0008】また、他の構成のシート湿潤化装置につい
て説明すると、このシート湿潤化装置は、図26に示す
ように、上コンベアj及び下コンベアkの下流側に設け
られた水分センサ14s,14rと、加圧装置i及び熱
板群hの上流側に設けられた供給液(例えば水)を供給
する水スプレー装置6s,6rと、これらの水スプレー
装置6s,6rに連結される供給液(水)の水量調整装
置16s,16rと、コントローラ17と、集中制御装
置(生産管理装置)19とを備えて構成される。そし
て、上コンベアj及び下コンベアkの下流側で両面ダン
ボールシート5の表ライナ1側及び裏ライナ2側の含水
分を水分センサ14s,14rにより計測し、コントロ
ーラ17によって、目標水分に対する不足分を計算する
とともに、その不足水分に相当する供給液流量を計算
し、これに基づいて供給液の水量調整装置16s,16
rにより流量を調整して、水スプレー装置6s,6rに
よりシートへの湿潤化を行なうようになっている。この
とき、集中制御装置19からコントローラ17に紙物性
データを送ることが可能であり、このデータを考慮して
流量を調整可能とある。
【0009】しかしながら、本シート湿潤化装置のよう
な水スプレー装置6s,6rの位置でシートへ加湿すれ
ば、片面ダンボールシート4と表ライナ1とが接着され
る前に水分付与が行なわれるため、これらの伸縮量が変
化した状態で接着されてしまうことになり、却ってシー
トの上反り又は下反りの発生原因となってしまう。ま
た、集中制御装置19からコントローラ17に紙物性デ
ータを送り、このデータを考慮して流量を調整可能とあ
るが、紙物性データのどのような値を考慮するのか具体
的に示されていない。
【0010】さらに、他の構成のシート湿潤化装置につ
いて説明すると、このシート湿潤化装置は、図27に示
すように、上コンベアjのベルトに水スプレー装置6s
で、下コンベアkのベルトに水スプレー装置6rでそれ
ぞれ水分付与し、加湿されたベルトを介して両面ダンボ
ールシート5の裏ライナ2側と表ライナ1側とに水分付
与するものである。しかしながら、このようなシート湿
潤化装置による水分付与方法では、シートへの十分な加
湿が行なえず、水分付与量の微調整を行なうこともでき
ない。
【0011】ところで、上述の従来のダンボール製造装
置では、ダブルフェーサBは、上述したように、加圧装
置iが、エアー加圧装置或いはウェイトロール等により
ベルトの背面を加圧することによって片面ダンボールシ
ート4及び表ライナ1を加圧するものとして構成されて
いるが、両面ダンボールシート5の品質を向上させるべ
く、加圧装置iをシート搬送方向に沿って離隔して複数
配設して構成したものも提案されている。しかし、この
ような加圧装置iを備えるダブルフェーサでは、加圧装
置iを離隔して配設し、片面ダンボールシート4及び表
ライナ1(貼り合わされた後は両面ダンボールシート5
となる)が外気に触れやすい状態として、片面ダンボー
ルシート4及び表ライナ1からの水分の抜け機能を向上
させているため、ダブルフェーサの直下流側の両面ダン
ボールシート5はより高温・低水分傾向となる。このた
め、上述のようなシート湿潤化装置による水分付与方法
では、シートへの十分な加湿が行なえず、水分付与量の
微調整を行なうこともできないため、シートの経時反り
変形を確実に抑制することができない。
【0012】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めになされたものであって、その目的とするところは、
簡易な構成で、両面ダンボールシートの水分量を正確に
調整し、両面ダンボールシートの経時反り変形を抑制す
ることのできるダンボール製造装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のダンボール製造
装置は、平面状の加熱部材と、この加熱部材に隣接して
配置される搬送ベルトと、これら加熱部材及び搬送ベル
トに跨って対向配置される押さえベルトとを備え、加熱
部材と押さえベルトとで、片面ダンボール及びライナを
加圧搬送して接合するヒーティング部を構成し、且つ、
搬送ベルトと押さえベルトとで、接合により形成された
両面ダンボールを加圧搬送して冷却するクーリング部を
構成するダンボール製造装置であって、クーリング部の
下流側に配置されると共に、両面ダンボールの水分含有
量を検知する水分センサと、ヒーティング部よりも下流
側に配設されると共に、水分センサの検知情報に基づい
て両面ダンボールの水分量を調整する水分量調整手段と
を備えることを特徴としている。本発明のダンボール製
造装置では、一つの押さえベルトをヒーティング部及び
クーリング部に跨って配設しているので、ヒーティング
部及びクーリング部それぞれに押さえベルトを配設する
態様と比較して、ダンボール製造装置の構成を簡易にす
ることができる。そして、両面ダンボールの水分含有量
を検知して両面ダンボールの水分量の調整を行っている
ので、両面ダンボールシートの水分量を正確に調整し、
両面ダンボールシートの経時反り変形を抑制することが
できる。
【0014】このようなダンボール製造装置において、
水分量調整手段としては、例えば両面ダンボールに水分
を付与する水分付与手段を用いることができ、この場合
は、水分付与により両面ダンボールの水分含有量を増加
させることによって水分量を調整することができる。ま
た、水分量調整手段として、両面ダンボールを強制冷却
する冷却手段を用いることもでき、この場合は、冷却に
より両面ダンボールからの水分の蒸発すなわち水分含有
量の減少を抑制することによって水分量を調整すること
ができる。
【0015】更に、このようなダンボール製造装置にお
いて、水分量調整手段は、ヒーティング部とクーリング
部との間に配置することができ、この場合は、ヒーティ
ング部における加熱に影響を与えることなく、水分調整
を行うことができる。そして、水分量調整手段は、クー
リング部の後段に配置することもでき、この場合は、搬
送ベルトや押さえベルトが水に濡れるのを抑制すること
ができ、搬送ベルトや押さえベルトが劣化するのを抑え
ることができる。
【0016】また、本発明のダンボール製造装置は、平
面状の加熱部材と、この加熱部材に隣接して配置される
搬送ベルトと、これら加熱部材及び搬送ベルトに跨って
対向配置される押さえベルトとを備え、加熱部材と前記
押さえベルトとで、片面ダンボール及びライナを加圧搬
送して接合するヒーティング部を構成し、且つ、搬送ベ
ルトと前記押さえベルトとで、接合により形成された両
面ダンボールを加圧搬送して冷却するクーリング部を構
成するダンボール製造装置であって、ヒーティング部の
上流側に配置されると共に、片面ダンボール及び/又は
前記ライナの水分含有量を検知する水分センサと、ヒー
ティング部よりも下流側に配設されると共に、水分セン
サの検知情報に基づいて両面ダンボールの水分量を調整
する水分量調整手段とを備えることを特徴としている。
本発明のダンボール製造装置では、一つの押さえベルト
をヒーティング部及びクーリング部に跨って配設してい
るので、ヒーティング部及びクーリング部それぞれに押
さえベルトを配設する態様と比較して、ダンボール製造
装置の構成を簡易にすることができる。そして、両面ダ
ンボールが形成される前の片面ダンボール及びライナの
水分含有量を検知して水分量の調整を行っているので、
両面ダンボールシートの水分量を正確に調整し、両面ダ
ンボールシートの経時反り変形を抑制することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。 ―第1実施形態― 図1は、本発明の第1実施形態にかかるダンボール製造
装置を示す側断面図である。本実施形態にかかるダンボ
ール製造装置のダブルフェーサは、熱板群hを有するヒ
ーティング部と下コンベアkを有するクーリング部とに
分割されて構成されており、ダブルフェーサの上流側の
プレヒータeで加熱され、糊付装置gにより糊付けされ
た片面ダンボールシート4と、ダブルフェーサの上流側
のプレヒータeで加熱された表ライナ1とを貼り合わ
せ、両面ダンボールシート5を製造するものである。な
お、図1中、実線の矢印はシート搬送方向を示してい
る。また、片面ダンボール4は、既知の手法により製造
されたものであり、裏ライナ2とこの裏ライナ2に接着
された波状中芯3とを有している。
【0018】このうち、ヒーティング部は、片面ダンボ
ールシート4及び表ライナ1を加圧しながら加熱するこ
とにより、片面ダンボールシート4と表ライナ1とを接
着させて両面ダンボールシート5を形成する部分であ
り、片面ダンボールシート4及び表ライナ1を加熱する
加熱部材としての熱板群(ヒーティングボックス)h、
片面ダンボールシート4及び表ライナ1を熱板群h上で
加圧する加圧装置iとを備えて構成される。ここで、熱
板群hは、蒸気によって適度に加熱された複数の板状部
材によって構成され、両面ダンボールシート5を構成す
る表ライナ1に接触しながら両面ダンボールシート5を
加熱するようになっている。この熱板群hは、ダブルフ
ェーサの両側部下方に搬送方向の全長に亘って延設され
たメインフレーム(図示せず)上に配設されている。
【0019】また、加圧装置iは、ダブルフェーサの両
側部上方に搬送方向の全長に亘って延設された可動フレ
ーム(図示せず)に支持されて、熱板群hに対向するよ
うに配設されている。なお、加圧装置iは、上コンベア
jを介して片面ダンボールシート4及び表ライナ1を押
圧するようになっている。ここで、加圧装置iは、図2
(a)に示すように、シート搬送方向に沿って、直列的
に離隔して複数配設された加圧装置i'によって構成さ
れ、これらの相互間には所定の隙間が形成されるように
なっている。これらの加圧装置i'は、図2(b)に示
すように、スプリング13'を介して懸吊された押さえ
板13を幅方向に並設した構造となっている。したがっ
て、各押さえ板13は、それぞれシート搬送方向に延在
し、互いに平行に配設されている。このようにシート搬
送方向に間隔をおいて配設された複数の加圧装置i'の
相互間には、押さえロールpが配設されている。なお、
ここでは押さえ板13による加圧機構を示したが、加圧
機構としては、この他の加圧ロール方式、エアー加圧方
式、エアーバック加圧方式等でもよい。
【0020】また、クーリング部は、図1に示すよう
に、シート搬送手段としての上コンベアj及び下コンベ
アkを備えて構成される。ただし、上コンベアjは、ヒ
ーティング部とクーリング部の上部両方にまたがって配
置されている。これらの上コンベアj及び下コンベアk
には、複数のロールoが備えられており、これらのロー
ルoによって上コンベアj及び下コンベアkのベルト背
面を加圧できるようになっている。そして、ヒーティン
グ部で形成された両面ダンボールシート5が、上コンベ
アj及び下コンベアkにより挟持され、複数のロールo
により加圧されながら搬送されるようになっている。
【0021】次に、本実施形態にかかるダンボール製造
装置における両面ダンボールシート5の経時反り変形を
防止するためのシート湿潤化装置について説明する。本
シート湿潤化装置は、図1に示すように、ダブルフェー
サの直下流側に配設された水分センサ14s,14r
と、ヒーティング部とクーリング部との間に配設された
水スプレー装置6s,6rと、コントローラ17と、水
量調整装置16s,16rと、ポンプ15とを備えて構
成される。なお、水分センサ14sは片面ダンボールシ
ート4側に配設されており、水分センサ14rは表ライ
ナ1側に配設されている。また、水スプレー装置6sは
片面ダンボールシート4側に配設されており、水スプレ
ー装置6rは表ライナ1側に配設されている。ここで、
ヒーティング部とクーリング部との間の上側に配設され
た水スプレー装置6sは、上コンベアjに迂回路を設け
て設置されている。ここで、水分センサ14s,14r
としては非接触赤外線水分計等が用いられる。また、水
スプレー装置6s,6rとしては一流体式スプレーノズ
ル又は二流体式スプレーノズルが用いられる。さらに、
水量調整装置16s,16rとしては比例電磁弁が用い
られる。
【0022】ここで、図3は、シート湿潤化装置の詳細
を示すものである。水分センサ14s,14rは、図3
に示すように、ダンボール製造装置内の所定機械間スペ
ースに機械幅を横切るようにフレーム12に固定された
バー11,11に沿って横移動可能に装着されており、
片面ダンボールシート4側及び表ライナ1側の水分(含
水分ともいう)を測定可能に配置されている。そして、
水分センサ14s,14rは、図3中矢印で示すよう
に、往復動を継続して走行中の両面ダンボールシート5
の紙幅方向の水分分布を連続的に計測しうるようになっ
ている。これらの水分センサ14s,14rの水分計測
信号は、コントローラ17に送られるようになってい
る。尚、水分センサ14s,14rについては、これに
限られるものではなく、水分センサを紙幅方向に1個又
は複数個配列して、特に、各水分センサを移動させるこ
となしに、紙幅方向にスポット的に水分を検出すること
も可能である。水スプレー装置(水分吐出装置)6s
は、図3に示すように、両面ダンボールシート5の片面
ダンボールシート4側に向けて、紙幅方向の各領域に水
分を付与すべく複数設けられている。なお、図3では、
複数の水スプレー装置6sのそれぞれに符号6s1 〜6
sn を付している。
【0023】また、水スプレー装置6r(水分吐出装
置)は、図3に示すように、両面ダンボールシート5の
表ライナ1側に向けて、紙幅方向の各領域に水分を付与
すべく複数設けられている。なお、図3では、複数の水
スプレー装置6rのそれぞれに符号6r1 〜6rn を付
している。これらの水スプレー装置6s1 〜6sn ,6
r1 〜6rn は、それぞれフレーム12に固定されたバ
ー11',11'に略等間隔に装着されている。これらの
水スプレー装置6s1 〜6sn ,6r1 〜6rn の配管
系は、水量調整装置(吐出液量調整装置,流量調整装置
ともいう)16s1 〜16sn ,16r1 〜16rnに
各々接続された上、液体(ここでは水)の供給源である
ポンプ15に連結されている。これらの水量調整装置1
6s1 〜16sn ,16r1 〜16rn には、コントロ
ーラ17から個別に指令信号が発信されるようになって
おり、この信号に基づいて水量調整装置16s1 〜16
sn ,16r1 〜16rn が制御されてポンプ15から
供給される水量が調整され、これにより、水スプレー装
置6s,6rに適正水量が送られるようになっている。
【0024】コントローラ17は、水分センサ14s,
14rによる水分計測値,生産管理装置19に備えられ
る紙種〔坪量(シート1m2当たりの紙重量)P〕,マ
シン速度Vを取り込み、目標水分とするための水分付与
量を計算し、これに相当する信号を水量調整装置16
s,16rに送る機能を有するものとして構成される。
ここで、コントローラ17における演算処理について、
図4(a),(b)を参照しながら説明する。なお、図
4(a), (b)は、いずれも横軸に紙幅方向位置を示
し、縦軸が水分計測値を示している。ここで、図4
(a)は、水分センサ14s,14rで計測された紙幅
方向の水分計測値(水分値ともいう)の分布パターン例
であり、図4(b)に示すものは、図4(a)で計測さ
れた水分計測値に対し、目標水分を達成するために必要
な各紙幅位置d1〜dnでの補足水分付加量ΔW1 〜ΔW
n を示すものである。なお、目標水分とは、積載部での
両面ダンボールシート5の水分平衡状態に近づけるため
に、ダブルフェーサの直下流で必要な水分状態を示すも
のであり、この目標水分を達成するための水分値を水分
目標値という。
【0025】次に、コントローラ17で行なわれる演算
について、図5のフローチャートを参照しながら説明す
る。まず、ステップS10で、生産管理装置19からシ
ート(両面ダンボールシート5)幅W,シート速度(マ
シン速度)V,表ライナ1及び裏ライナ2の坪量Pを取
り込み、ステップS20で、シート速度Vに対応したシ
ャワー量減少係数φを決定して、ステップS30に進
む。ここで、シャワー量減少係数φは、シート速度Vの
増加に伴ってシート表面に空気膜が生じ、シートへの水
分付着量が減少することから、シート速度Vの増加にか
かわらず、シートへの水分付与量を一定にするために設
定される係数である。次に、ステップS30で、ダブル
フェーサの直下流の水分センナ14s,14rから表ラ
イナ1及び裏ライナ2の水分計測値を取り込んで、ステ
ップS40に進み、ステップS40で、これらの水分計
測値が水分目標値内(即ち、水分目標値との差が所定の
微小値以内)か否かの判定を行なう。この判定の結果、
水分目標値内である場合は、ステップS30に戻り、次
の表ライナ1及び裏ライナ2の水分計測値を取り込む。
一方、水分目標値内でない場合は、ステップS50に進
み、水分目標値と水分計測値との差分(水分変更量M)
を計算して、ステップS60に進む。そして、ステップ
S60で、表・裏ライナ1、2側へのシャワー量(水分
付与量)Sを計算する。シャワー量Sは、単位時間当た
りの水量として、次式(1)により求められる。 S=M・W・V・P/φ ・・・(1) 次いで、ステップS70で、表・裏ライナ1、2側の水
量調整装置16s,16rの調整量(例えば、比例電磁
弁の弁開度等)を計算して、ステップS80に進み、水
量調整装置16s,16rの調整量(例えば、比例電磁
弁の弁開度等)を変更し、このようにして変更した調整
量に基づいて水量調整装置16s,16rが制御され
る。その後、ステップS30に戻り、以後、このような
手順を順次繰り返すことによって、ダブルフェーサの直
下流の表・裏ライナ1、2の水分が平衡水分に近づけら
れ、表・裏ライナ1、2の水分差が低減される。これに
より、シート幅方向で均一に水分レベルを上げることが
できるため、積載直前の両面ダンボールシート5'は表
・裏ライナ1、2全面で均一に平衡水分に近づけられ、
この状態で積載されることになる。
【0026】本発明の第1実施形態にかかるシート湿潤
化装置は、上述のように構成されるため、経時反り変形
を防止するための制御は、以下のようにして行なわれ
る。はじめに、コントローラ17によって、クーリング
部の直下流の表ライナ1側及び裏ライナ2(片面ダンボ
ールシート4)側の目標水分が設定されるとともに、水
分センサ14sによって計測された片面ダンボールシー
ト4側の水分計測値、水分センサ14rによって計測さ
れた表ライナ1側の水分計測値、生産管理装置19に備
えられる表ライナ1・裏ライナ2の坪量データ,マシン
速度データが取り込まれ、目標水分にするための両面ダ
ンボールシート5への水分付与量が計算される。そし
て、この水分付与量に基づいて水量調整装置16s,1
6rによる流量調整が行なわれ、水スプレー装置6s,
6rによって両面ダンボールシート5の表ライナ1側及
び裏ライナ2側への水分付与が行なわれる。ここで、図
6(a),(b)は、ダンボール製造装置のダブルフェー
サの直下流の目標水分を5%に設定し、流量制御を実施
したときのダンボール製造装置の各部での温度・水分計
測結果の一例を示している。この図6(b)に示すよう
に、通常、流量制御を行なわなければ、ダブルフェーサ
の直下流の表ライナ1の水分は約3%、裏ライナ2の水
分は約4%となるが、ここでは流量制御を行なっている
ため、ダブルフェーサの直下流の表・裏ライナ1、2水
分は5±0.5%以内となっている。
【0027】したがって、本発明の第1実施形態として
のダンボール製造装置によれば、以下のような作用,効
果がある。つまり、表ライナ1及び裏ライナ2(片面ダ
ンボールシート4)の含水分状態が水分センサ14s,
14rにより計測され、この計測結果に基づいてコント
ローラ17及び生産管理装置19によって目標水分に対
する不足分とその不足水分量に相当する適正供給液流量
が計算される。そして、この適正供給液流量となるよう
に水量調整装置16s,16rによって供給液の水量が
調整されて水スプレー装置6s,6rによってシートへ
の湿潤化が行なわれる。これにより、表ライナ1及び裏
ライナ2への十分な加湿が行なわれ、水分付与量の微調
整を行なうことができるため、ダブルフェーサ直後の両
面ダンボールシート5の表ライナ1及び裏ライナ2の水
分を正確に平衡水分に近い目標水分とすることができ、
表ライナ1と裏ライナ2との水分差をほとんどなくすこ
とができる。これにより、加圧装置i'がシート搬送方
向に沿って離隔して複数配設して構成されている場合で
あっても、シートへの十分な加湿が行なえ、水分付与量
の微調整が行なわれるため、表ライナ1と裏ライナ2と
が同時に平衡温度,平衡水分に近づけられ、上下方向へ
の反り変形を少なくすることができ、さらに、ダンボー
ルシート積載後の表ライナ1及び裏ライナ2の表面の周
辺部と中央部との水分差が低減され、シート積載後から
平衡水分に到達するまでの積載シート表面周辺部と中央
部との間の伸張量もほぼ等しくなるため、シート周辺部
の座屈変形は生じず、波状の経時反り変形も確実に抑制
することができるという利点がある。
【0028】また、水スプレー装置6s,6rによる水
分付与量が目標水分を達成するための水分付与量よりも
多くなったり、少なくなったりした場合であっても、シ
ート水分を直接検出できるため、シートへの水分付与量
を正確に調整することができ、シートの波状の経時反り
変形を抑制可能となるという利点がある。また、片面ダ
ンボールシート4と表ライナ1とが接着された後に水分
付与が行なわれるため、伸縮量が変化した状態で接着さ
れることがなく、上反り、下反り等のマシン上で発生す
る他の反りを発生させることなく、経時反りの発生を確
実に防止できるという利点がある。
【0029】尚、本実施形態では、水スプレー装置6
s,6rによって水を吹き付けるようにしていたが、こ
れに限られるものではなく、加熱蒸気を吹き付けるよう
にしてもよい。また、本実施形態では、水分センサ14
s,14rとして非接触赤外線水分計を用いていたが、
この非接触赤外線水分計のように水分量を直接に検知す
るものは勿論のこと、間接的に水分量を知ることのでき
るもの、例えば温度や電気抵抗などを測定するようにし
てもよい。
【0030】―第2実施形態― 図7は、本発明の第2実施形態にかかるダンボール製造
装置を示す側断面図である。本実施形態のダンボール製
造装置の基本構成は、上記第1実施形態で説明したもの
と略同様であるが、水スプレー装置6s,6rに対し、
それぞれ直列に水スプレー装置6s'、6r'を追加して
構成したものである。ここで、追設した一対の水スプレ
ー装置6s',6r'は、表ライナ1側及び裏ライナ2側
の水分レベルを幅方向均一に増加させるべく水分をシー
トに付与し、さらに表ライナ1及び裏ライナ2の幅方向
への水分不足分を水スプレー装置6s,6rにより供給
するものとして機能する。次に、経時反り変形を防止す
るためのシート湿潤化装置の制御プロセスを以下に示
す。はじめに、コントローラ17で、クーリング部の直
下流側の片面ダンボールシート4側及び表ライナ1側の
目標水分を設定するとともに、水分センサ14sによっ
て計測された片面ダンボールシート4側の水分計測値、
水分センサ14rによって計測された表ライナ1側の水
分計測値、生産管理装置19からの表ライナ1及び裏ラ
イナ2の坪量データ及びマシン速度データを取り込み、
目標水分にするための両面ダンボールシート5への水分
付与量を計算する。
【0031】このとき、追設した一対の水スプレー装置
6s',6r'によって、表ライナ1側及び裏ライナ2側
の水分レベルを幅方向均一に増加させるべく水分がシー
トに付与され、さらに表ライナ1及び裏ライナ2の幅方
向への水分不足分が水スプレー装置6s,6rにより供
給される。したがって、本発明の第2実施形態にかかる
ダンボール製造装置によれば、上述の第1実施形態にか
かるダンボール製造装置の効果に加え、マシン速度の増
加によるシートへの水分付着量不足を解消できるという
利点がある。また、スプレーによるシートへの水分付与
方式を採用しているため、水分付与量の微調整ができ、
シート幅方向に均一な水分付与が可能である。
【0032】―第3実施形態― 図8は、本発明の第3実施形態にかかるダンボール製造
装置を示す側断面図である。本実施形態のダンボール製
造装置の基本構成は、上記第1実施形態で説明したもの
と略同様であるが、クーリング部の後段に水スプレー装
置6s,6rを配置すると共に、スリッタスコアラ21
の後段に水分センサ14s,14rを配置したものであ
る。ここで、スリッタスコアラ21は、両面ダンボール
シート5に折り曲げ用の溝を形成する罫線ロール21a
と、両面ダンボールシート5を所定の形状に裁断する円
盤状ナイフ21bとを有している。尚、水スプレー装置
6s,6rおよび水分センサ16s,16r間の距離は
約10mに設定されるが、これは、両面ダンボールシー
ト5の搬送速度と両面ダンボールシート5が供給された
水分を吸収するのにかかる時間とを考慮したものであ
る。
【0033】本実施形態では、第1実施形態と同様の制
御を行うことにより、第1実施形態と同様に両面ダンボ
ールシート5の水分量を平衡水分に近い目標水分とする
ことができる。そして、本実施形態では、クーリング部
を通過しある程度冷却された両面ダンボールシート5に
対して水分を供給しているため、水分の供給量が少なく
て済むという利点がある。また、クーリング部を通過し
た両面ダンボールシート5に対して水分を供給している
ため、上コンベアjや下コンベアkに水が付着するとい
う事態は生じず、上コンベアj、下コンベアk及びロー
ルoなどの劣化を防止して長寿命化を図ることができ
る。
【0034】―第4実施形態― 図9は、本発明の第4実施形態にかかるダンボール製造
装置を示す側断面図である。本実施形態のダンボール製
造装置の基本構成は、上記第3実施形態で説明したもの
と略同様であるが、水スプレー装置6s,6rに、それ
ぞれ直列に水スプレー装置6s',6r'を追加して構成
したものである。本実施形態にかかるダンボール製造装
置では、第3実施形態で説明した作用効果に加え、水分
付与量の幅(レンジ)を広くとることができ、更に両面
ダンボールシート5の水分調整の範囲を広げることがで
きる。
【0035】―第5実施形態― 図10は、本発明の第5実施形態にかかるダンボール製
造装置を示す側断面図である。本実施形態のダンボール
製造装置の基本構成は、上記第1実施形態で説明したも
のと略同様であるが、水スプレー装置6s,6rに代え
て、水付けロール装置8s,8rを配置したものであ
る。ここで、水付けロール装置8s,8rは、それぞ
れ、水付けロール8a,8bと、水7と、水かきブレー
ド9と、水付けロール8aと水かきブレード9との間の
感激を調整する間隙調整装置10とを備えて構成され、
この間隙調整装置10により水かきブレード9を水付け
ロール8aの半径方向に移動させ、水かきブレード9と
水付けロール8aとの隙間を調整することにより、シー
トへの水分付与量を調整するものである。なお、水付け
ロール8a,8bの直径は、必要な水分付加量に応じて
適宜変更可能である。
【0036】次に、経時反り変形を防止するためのシー
ト湿潤化装置の制御プロセスを以下に示す。はじめに、
コントローラ17で、クーリング部の直下流側の片面ダ
ンボールシート4側と表ライナ1側との目標水分を設定
するとともに、水分センサ14sによって計測される片
面ダンボールシート4側の水分計測値、水分センサ14
rによって計測される表ライナ1側の水分計測値、生産
管理装置19からの表ライナ1及び裏ライナ2の坪量デ
ータ及びマシン速度データ(参考値)を取り込み、目標
水分にするための両面ダンボールシート5への水分付与
量を計算する。これにより、片面ダンボールシート4側
と表ライナ1側とに設置した一対の水付けロール装置8
s,8rを用い、水かきブレード9と水付けロール8a
との隙間調整を行なうことにより、この計算水分をシー
トへ付与することができる。したがって、第5実施形態
にかかるダンボール製造装置によれば、上記第1実施形
態にかかるダンボール製造装置と同様の効果を奏すると
ともに、水分付着量のマシン速度依存性を減らすことが
でき、比較的大容量の一定水分を容易にシートへ付与す
ることができるという利点がある。
【0037】―第6実施形態― 図11は、本発明の第6実施形態にかかるダンボール製
造装置を示す側断面図である。本実施形態のダンボール
製造装置の基本構成は、上記第5実施形態で説明したも
のと略同様であるが、クーリング部の後段に水付けロー
ル装置8s,8rを配置すると共に、スリッタスコアラ
21の後段に水分センサ14s,14rを配置したもの
である。本実施形態にかかるダンボール製造装置では、
第5実施形態と同様の制御を行うことにより第5実施形
態と同様に両面ダンボールシート5の水分量を平衡水分
に近い目標水分とすることができる。そして、本実施形
態では、クーリング部を通過しある程度冷却された両面
ダンボールシート5に対して水分を供給しているため、
水分の供給量が少なくて済むという利点がある。また、
クーリング部を通過した両面ダンボールシート5に対し
て水分を供給しているため、上コンベアjや下コンベア
kに水が付着するという事態は生じず、上コンベアj、
下コンベアk及びロールoなどの劣化を防止して長寿命
化を図ることができる。
【0038】―第7実施形態― 図12は、本発明の第7実施形態にかかるダンボール製
造装置を示す側断面図である。本実施形態のダンボール
製造装置の基本構成は、上記第1実施形態で説明したも
のと略同様であるが、水スプレー装置6s,6rに代え
て、乾燥した冷気を吹き付けるエアスプレー装置26
s,26rを配置したものである。本実施形態では、ヒ
ーティング部を通過した両面ダンボールシート5に冷気
を吹き付けて強制冷却を行うようにしたので、両面ダン
ボールシート5内に存在する水分の蒸発に伴う過乾燥及
び経時反り変形を防止することができる。
【0039】―第8実施形態― 図13は、本発明の第8実施形態にかかるダンボール製
造装置を示す側断面図である。本実施形態のダンボール
製造装置の基本構成は、上記第7実施形態で説明したも
のと略同様であるが、クーリング部の後段にエアスプレ
ー装置26s,26rを配置すると共に、スリッタスコ
アラ21の後段に水分センサ14s,14rを配置した
ものである。本実施形態にかかるダンボール製造装置で
は、第7実施形態と同様の制御を行うことにより第7実
施形態と同様に両面ダンボールシート5の水分の蒸発を
抑えることができる。
【0040】―第9実施形態― 図14は、本発明の第9実施形態にかかるダンボール製
造装置を示す側断面図である。本実施形態のダンボール
製造装置の基本構成は、上記第1実施形態で説明したも
のと略同様であるが、ヒーティング部の前段に水分セン
サ14s,14rを配置したものである。本実施形態で
は、ヒーティング部の上流側で両面ダンボールシート5
の表ライナ1側及び裏ライナ2(片面ダンボールシート
4)側の含水分を水分センサ14s,14rにより計測
し、コントローラ17によって、目標水分に対する不足
分を計算するとともに、その不足水分に相当する供給液
流量を計算し、これに基づいて供給液の水量調整装置1
6s,16rにより流量を調整して、水スプレー装置6
s,6rによりシートへの湿潤化を行なうようになって
いる。本実施形態においても、第1実施形態と同様に、
両面ダンボールシート5の水分量を平衡水分に近い目標
水分とすることができる。
【0041】―第10実施形態― 図15は、本発明の第10実施形態にかかるダンボール
製造装置を示す側断面図である。本実施形態の基本構成
は上記第9実施形態で説明したものと略同様であるが、
クーリング部の後段に水スプレー装置6s,6rを配置
したものである。本実施形態では、第9実施形態と同様
の制御を行うことにより、第9実施形態と同様に両面ダ
ンボールシート5の水分量を平衡水分に近い目標水分と
することができる。そして、本実施形態では、クーリン
グ部を通過しある程度冷却された両面ダンボールシート
5に対して水分を供給しているため、水分の供給量が少
なくて済むという利点がある。また、クーリング部を通
過した両面ダンボールシート5に対して水分を供給して
いるため、上コンベアjや下コンベアkに水が付着する
という事態は生じず、上コンベアj、下コンベアk及び
ロールoなどの劣化を防止して長寿命化を図ることがで
きる。
【0042】―第11実施形態― 図16は、本発明の第11実施形態にかかるダンボール
製造装置を示す側断面図である。本実施形態の基本構成
は上記第5実施形態で説明したものと略同様であるが、
ヒーティング部の前段に水分センサ14s,14rを配
置したものである。本実施形態では、ヒーティング部の
上流側で両面ダンボールシート5の表ライナ1側及び裏
ライナ2(片面ダンボールシート4)側の含水分を水分
センサ14s,14rにより計測し、コントローラ17
によって、目標水分に対する不足分を計算するととも
に、その不足水分に相当する供給液流量を計算し、これ
に基づいて供給液の水量調整装置16s,16rにより
流量を調整して、水付けロール装置8s,8rによりシ
ートへの湿潤化を行なうようになっている。本実施形態
においても、第5実施形態と同様に、両面ダンボールシ
ート5の水分量を平衡水分に近い目標水分とすることが
できる。
【0043】―第12実施形態― 図17は、本発明の第12実施形態にかかるダンボール
製造装置を示す側断面図である。本実施形態の基本構成
は、上記第11実施形態で説明したものと略同様である
が、クーリング部の後段に水付けロール装置8s,8r
を配置したものである。本実施形態では、第11実施形
態と同様の制御を行うことにより、第11実施形態と同
様に両面ダンボールシート5の水分量を平衡水分に近い
目標水分とすることができる。そして、本実施形態で
は、クーリング部を通過しある程度冷却された両面ダン
ボールシート5に対して水分を供給しているため、水分
の供給量が少なくて済むという利点がある。また、クー
リング部を通過した両面ダンボールシート5に対して水
分を供給しているため、上コンベアjや下コンベアkに
水が付着するという事態は生じず、上コンベアj、下コ
ンベアk及びロールoなどの劣化を防止して長寿命化を
図ることができる。
【0044】―第13実施形態― 図18は、本発明の第13実施形態にかかるダンボール
製造装置を示す側断面図である。本実施形態の基本構成
は上記第7実施形態で説明したものと略同様であるが、
ヒーティング部の前段に水分センサ14s,14rを配
置したものである。本実施形態では、ヒーティング部の
上流側で両面ダンボールシート5の表ライナ1側及び裏
ライナ2(片面ダンボールシート4)側の含水分を水分
センサ14s,14rにより計測し、計測された水分量
に応じて両面ダンボールシート5の表面に吹き付けるエ
アー量を調整することで、両面ダンボールシート5内に
存在する水分の蒸発に伴う過乾燥及び経時反り変形を防
止することができる。
【0045】―第14実施形態― 図19は、本発明の第14実施形態にかかるダンボール
製造装置を示す側断面図である。本実施形態の基本構成
は上記第13実施形態で説明したものと略同様である
が、クーリング部の後段にエアースプレー装置26s,
26rを配置したものである。本実施形態では、第13
実施形態と同様の制御を行うことにより、両面ダンボー
ルシート5内に存在する水分の蒸発に伴う過乾燥及び経
時反り変形を防止することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡易な構成で、両面ダンボールシートの水分量を正確に
調整し、両面ダンボールシートの経時反り変形を抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態にかかるダンボール製造装置を
示す側断面図である。
【図2】 (a)はヒーティング部の側部拡大図、
(b)は加圧装置の斜視図である。
【図3】 シート湿潤化装置の詳細図である。
【図4】 (a)(b)はダンボール製造装置のシート
幅方向への水分付加量を説明するための説明図である。
【図5】 水分制御のフローチャートである。
【図6】 (a)はダンボール製造装置の側断面図、
(b)は(a)に示すダンボール製造装置の各部に対応
するシート温度及び水分を示すグラフ図である。
【図7】 第2実施形態にかかるダンボール製造装置を
示す側断面図である。
【図8】 第3実施形態にかかるダンボール製造装置を
示す側断面図である。
【図9】 第4実施形態にかかるダンボール製造装置を
示す側断面図である。
【図10】 第5実施形態にかかるダンボール製造装置
を示す側断面図である。
【図11】 第6実施形態にかかるダンボール製造装置
を示す側断面図である。
【図12】 第7実施形態にかかるダンボール製造装置
を示す側断面図である。
【図13】 第8実施形態にかかるダンボール製造装置
を示す側断面図である。
【図14】 第9実施形態にかかるダンボール製造装置
を示す側断面図である。
【図15】 第10実施形態にかかるダンボール製造装
置を示す側断面図である。
【図16】 第11実施形態にかかるダンボール製造装
置を示す側断面図である。
【図17】 第12実施形態にかかるダンボール製造装
置を示す側断面図である。
【図18】 第13実施形態にかかるダンボール製造装
置を示す側断面図である。
【図19】 第14実施形態にかかるダンボール製造装
置を示す側断面図である。
【図20】 従来のダンボール製造装置を示す側面図で
ある。
【図21】 従来のダンボール製造装置のダブルフェー
サを示す側面図である。
【図22】 従来のダンボール製造装置のスタッカおよ
び積載部を示す側面図である。
【図23】 従来のダンボール製造装置で製造され、積
載部に積載されたダンボールシートのライナ表面周辺部
とライナ表面中央部との水分変化測定結果を示すグラフ
図である。
【図24】 従来のダンボール製造装置で製造され、積
載されたダンボールシートを示す斜視図である。
【図25】 従来のダンボール製造装置におけるシート
湿潤化制御装置を示す説明図である。
【図26】 他の従来のダンボール製造装置におけるシ
ート湿潤化制御装置を示す説明図である。
【図27】 更に他のダンボール製造装置におけるシー
ト湿潤化制御装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1…表ライナ、2…裏ライナ、3…波状中芯、4…片面
ダンボールシート、5(5')…両面ダンボールシー
ト、6s,6r…水スプレー装置、8s,8r…水付け
ロール装置、14s,14r…水分センサ、15…ポン
プ、16s,16r…水量調整装置、17…コントロー
ラ、19…生産管理装置(集中制御装置)、h…熱板
群、i…加圧装置、j…上コンベア、k…下コンベア、
o…ロール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状の加熱部材と、この加熱部材に隣
    接して配置される搬送ベルトと、これら加熱部材及び搬
    送ベルトに跨って対向配置される押さえベルトとを備
    え、 前記加熱部材と前記押さえベルトとで、片面ダンボール
    及びライナを加圧搬送して接合するヒーティング部を構
    成し、且つ、前記搬送ベルトと前記押さえベルトとで、
    接合により形成された両面ダンボールを加圧搬送して冷
    却するクーリング部を構成するダンボール製造装置であ
    って、 前記クーリング部の下流側に配置されると共に、前記両
    面ダンボールの水分含有量を検知する水分センサと、 前記ヒーティング部よりも下流側に配設されると共に、
    前記水分センサの検知情報に基づいて前記両面ダンボー
    ルの水分量を調整する水分量調整手段とを備えることを
    特徴とするダンボール製造装置。
  2. 【請求項2】 前記水分量調整手段は、前記両面ダンボ
    ールに水分を付与する水分付与手段からなることを特徴
    とする請求項1に記載のダンボール製造装置。
  3. 【請求項3】 前記水分量調整手段は、前記両面ダンボ
    ールを強制冷却する冷却手段からなることを特徴とする
    請求項1に記載のダンボール製造装置。
  4. 【請求項4】 前記ヒーティング部と前記クーリング部
    との間の押さえベルトを迂回させて空間部を形成すると
    共に、 前記水分量調整手段が、前記空間部に配置されることを
    特徴とする請求項1に記載のダンボール製造装置。
  5. 【請求項5】 前記水分量調整手段は、前記クーリング
    部の後段に配置されることを特徴とする請求項1に記載
    のダンボール製造装置。
  6. 【請求項6】 平面状の加熱部材と、この加熱部材に隣
    接して配置される搬送ベルトと、これら加熱部材及び搬
    送ベルトに跨って対向配置される押さえベルトとを備
    え、 前記加熱部材と前記押さえベルトとで、片面ダンボール
    及びライナを加圧搬送して接合するヒーティング部を構
    成し、且つ、前記搬送ベルトと前記押さえベルトとで、
    接合により形成された両面ダンボールを加圧搬送して冷
    却するクーリング部を構成するダンボール製造装置であ
    って、 前記ヒーティング部の上流側に配置されると共に、片面
    ダンボール及び/又は前記ライナの水分含有量を検知す
    る水分センサと、 前記ヒーティング部よりも下流側に配設されると共に、
    前記水分センサの検知情報に基づいて前記両面ダンボー
    ルの水分量を調整する水分量調整手段とを備えることを
    特徴とするダンボール製造装置。
JP2002107194A 2002-04-09 2002-04-09 ダンボール製造装置 Pending JP2003300265A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107194A JP2003300265A (ja) 2002-04-09 2002-04-09 ダンボール製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107194A JP2003300265A (ja) 2002-04-09 2002-04-09 ダンボール製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003300265A true JP2003300265A (ja) 2003-10-21

Family

ID=29391264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002107194A Pending JP2003300265A (ja) 2002-04-09 2002-04-09 ダンボール製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003300265A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008120051A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シート状態予測方法
KR100923584B1 (ko) 2007-10-11 2009-10-27 김성봉 골판지 케익받침판의 성형장치 및 골판지 케익받침판의제조방법
JP2013129113A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Dainippon Printing Co Ltd サック貼り機
WO2021241543A1 (ja) * 2020-05-25 2021-12-02 学校法人芝浦工業大学 紙含有立体構造体の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008120051A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シート状態予測方法
KR100923584B1 (ko) 2007-10-11 2009-10-27 김성봉 골판지 케익받침판의 성형장치 및 골판지 케익받침판의제조방법
JP2013129113A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Dainippon Printing Co Ltd サック貼り機
WO2021241543A1 (ja) * 2020-05-25 2021-12-02 学校法人芝浦工業大学 紙含有立体構造体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3664865B2 (ja) コルゲートマシン
JP5592403B2 (ja) 波形成形作業における水分及び温度を制御する方法
EP2386407B1 (en) Heat plate unit and double facer for fabricating double-faced corrugated fiberboard
JP4568266B2 (ja) 無加工の耳を有する紙匹および段ボール紙の位置制御方法およびその装置
US6068701A (en) Method and apparatus for producing corrugated cardboard
US11110680B2 (en) Method of determining warp status for corrugated board
JP2008073906A (ja) 段ボールシート水分付与装置
FI127489B (fi) Aaltopahvin säätö- ja valmistuslaitteisto ja säätö- ja valmistusmenetelmä
US20090188612A1 (en) Machine for Bonding Films Made of Different Materials in Several Layers, and the Corresponding Method
JP3457919B2 (ja) コルゲートマシン
JP2003300265A (ja) ダンボール製造装置
JP3495425B2 (ja) コルゲートマシン
CA1284158C (en) Glue applicator for single-faced corrugated web
JP2008114468A (ja) 段ボール紙の反り及び接着不良防止方法
JP3841580B2 (ja) 段ボールシートの製造方法
JP3492305B2 (ja) 貼合シート材の製造システム
JP4405644B2 (ja) 段ボールの反り防止装置
JP3905767B2 (ja) 段ボールシートの反り矯正システム
JP3477331B2 (ja) 反り発生防止装置付き貼合シート材製造システム
KR102362386B1 (ko) 가습을 이용한 포장박스 제조 방법 및 그 시스템
JP7240880B2 (ja) シート加湿装置および方法並びに段ボールシートの製造装置
JP2622330B2 (ja) 片面段ボール製造機
JPH0985859A (ja) 段ボール製造装置
JP2000225658A (ja) 段ボールの製造方法及びその装置
JP3509801B2 (ja) 段ボールシートの反り防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040921

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02