JP2003298462A - 分波器デバイス用セラミック基板 - Google Patents

分波器デバイス用セラミック基板

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JP2003298462A
JP2003298462A JP2002098254A JP2002098254A JP2003298462A JP 2003298462 A JP2003298462 A JP 2003298462A JP 2002098254 A JP2002098254 A JP 2002098254A JP 2002098254 A JP2002098254 A JP 2002098254A JP 2003298462 A JP2003298462 A JP 2003298462A
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Japan
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substrate
conductor
ceramic
ground potential
transmission
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JP2002098254A
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English (en)
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Atsushi Uchida
敦士 内田
Naoko Mori
奈緒子 森
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送受信信号と送信信号、送受信信号と受信信
号、または、送信信号と受信信号のアイソレーションを
向上させる分波器デバイス用セラミック基板を提供する
こと。 【解決手段】 分波器デバイス用セラミック基板101
は、基板側面104側に送信信号を伝送する送信用側面
導体133Tと受信信号を送信する受信信号用側面導体
133Rとを備える。そして、第5,第6セラミック層
145,146の層間には、位相整合回路用の線路18
1と、送信用側面導体133Tと線路181との間に位
置する第1接地電位層183Pと、受信用側面導体13
3Rと線路181との間に位置する第2接地電位層18
3Qと、が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分波器デバイスに
用いるセラミック基板に関し、特に、表面弾性波フィル
タ素子が搭載される分波器デバイス用セラミック基板に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、表面弾性波フィルタ素子が搭
載される分波器デバイス用のセラミック基板が知られて
いる。例えば、図11に斜視図を示す分波器デバイス用
セラミック基板901が挙げられる。この分波器デバイ
ス用セラミック基板901は、基板主面902とその反
対側に位置する基板裏面903とこれらの面を結ぶ4つ
の基板側面904とを有する略直方体形状であり、基板
主面902側に開口する階段状の凹部(キャビティ)9
11を有する。
【0003】凹部911は、表面弾性波フィルタ素子を
収容するために設けられており、表面弾性波フィルタ素
子が搭載される凹部911の底面(搭載面)911Tに
は、接地電位とされる搭載面接地電位層913が形成さ
れている。また、凹部911の階段部911Kには、表
面弾性波フィルタ素子の各端子をワイヤーボンディング
により接続するため、複数の接続パッド915が形成さ
れている。口字形状をなす基板主面902側には、リッ
ドをハンダ等で接合し凹部911を気密封止するため、
その略全面に接地電位とされる主面側接地電位層921
が形成されている。一方、基板裏面903側には、マザ
ーボード等の他の基板に接続するため、複数の端子が形
成されている。具体的には、基板裏面903側には、図
14に示すように、送受信信号を伝送する送受信用端子
923Aと、送信信号を伝送する送信用端子923T
と、受信用信号を伝送する受信用端子923Rとが形成
されている。さらに、基板裏面903側には、これらの
端子923A、923T,923Rと絶縁するようし
て、略全面に接地電位とされる裏面側接地電位層925
が形成されている。
【0004】また、4つの基板側面904側には、図1
1に示すように、基板主面902及び基板裏面903と
直交する方向に基板主面902から基板裏面903まで
延びる略半円筒形状の第1凹溝931が、各基板側面9
04に対し3個ずつ形成されている。また、基板側面9
04同士が直交する4つの角部にも、基板主面902及
び基板裏面903と直交する方向に基板主面902から
基板裏面903まで延びる第2凹溝932がそれぞれ形
成されている。そして、第1凹溝931の内壁面の一部
または全体には、第1側面導体933が形成され、第2
凹溝932の内壁面の全体には、第2側面導体934が
形成されている。
【0005】第1凹溝931の内壁面全体に形成された
第1側面導体933は、いずれも接地電位とされる接地
用第1側面導体933Gであり、また、いずれの第2側
面導体934も、接地電位とされる接地用第2側面導体
934Gである。これら接地用第1側面導体933G及
び接地用第2側面導体934Gは、いずれも基板主面9
02の主面側接地電位層921及び基板裏面903の裏
面側接地電位層925に接続している。一方、第1凹溝
931の内壁面の一部のみ形成された第1側面導体93
3は、いずれも信号を伝送する側面導体である。即ち、
図11中で前面の中央に位置する第1側面導体933
は、送受信信号を伝送する送受信用側面導体933Aで
あり、基板裏面903の送受信用端子923Aに接続し
ている。また、図11中で右面の中央に位置する第1側
面導体933は、送信信号を伝送する送信用側面導体9
33Tであり、基板裏面903の送信用端子923Tに
接続している。また、図11中で左側の中央に位置する
第1側面導体933は、受信信号を伝送する受信用側面
導体933Rであり、基板裏面903の受信用端子92
3Rに接続している。なお、基板主面902、基板裏面
903及び基板側面904には、部分的にガラスコート
(図示しない)が被着されている。
【0006】次に、基板内部について説明すると、この
分波器デバイス用セラミック基板901は、積層された
6層セラミック層(基板主面902側から第1セラミッ
ク層941、第2セラミック層942、第3セラミック
層943、第4セラミック層944、第5セラミック層
945及び第6セラミック層946)から構成されてい
る。このうち基板主面902側の4層のセラミック層9
41〜944には、凹部911に対応した孔が形成さ
れ、凹部911の壁部を構成している。一方、基板裏面
903側の2層のセラミック層945,946は、凹部
911の底部を構成している。
【0007】これらのセラミック層941〜946のう
ち、第4セラミック層944と第5セラミック層945
の層間、即ち、凹部911の底面911Tをなす第5セ
ラミック層945の主面には、図12に示すように、上
述の搭載面接地電位層913が略ベタ状に形成されてい
る。この搭載面接地電位層913は、この主面におい
て、全部で9個ある接地用第1側面導体933Gのう
ち、図12中右側と左側に位置する4個の接地用第1側
面導体933Gに接続し、また、全部で4個ある接地用
第2側面導体934Gのいずれとも接続している。一
方、図12中上側と下側に位置する残り5個の接地用第
1側面導体933Gは、この主面においては、搭載面接
地電位層913と絶縁されている。また、送受信用側面
導体933A、送信用側面導体933T及び受信用側面
導体933Rも、それぞれ搭載面接地電位層913と絶
縁されている。なお、図12において、×印は、第4セ
ラミック層944を貫通して形成されたビア導体を示
し、一方、破線の丸印は、第5セラミック層945を貫
通して形成されたビア導体を示している。
【0008】第5セラミック層945と第6セラミック
層946の層間、即ち、第6セラミック層946の主面
には、図13に示すように、その略中央に、搭載する表
面弾性波フィルタ素子について位相を整合される位相整
合回路用の線路(ミアンダ線路)951が形成されてい
る。また、この主面の周縁には、接地電位とされる内部
接地電位層953が複数(3個)形成され、接地用第1
側面導体933G同士や接地用第1側面導体933Gと
接地用第2側面導体934Gを接続している。なお、図
13において、×印は、第5セラミック層945を貫通
して形成されたビア導体を示している。
【0009】次に、このような分波器デバイス用セラミ
ック基板901に表面弾性波フィルタ素子を収容し、こ
れを封止した分波器デバイスについて説明する。この分
波器デバイスは、互いに異なる帯域中心周波数を有する
2つの表面弾性波フィルタ(送信用の表面弾性波フィル
タ及び受信用の表面弾性波フィルタ)と1つの位相整合
回路用の線路951を有し、アンテナに接続される送受
信用端子923Aと、外部端子に接続される送信用端子
923T及び受信用端子923Rを備える。なお、2つ
の表面弾性波フィルタは、小型化や性能の観点から、1
つの表面弾性波フィルタ素子内に組み込まれている。位
相整合回路用の線路951は、送受信用端子923Aと
送信用の表面弾性波フィルタとの間に設けられている。
この線路951は、2つの表面弾性波フィルタの互いの
干渉を低減して、所望のフィルタ特性を得るためのもの
であり、送信用の表面弾性波フィルタの位相を、受信用
の表面弾性波フィルタの周波数に対して整合させる整合
回路用の線路である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな分波器デバイスにおいて、送受信信号と送信信号の
アイソレーション(以下、ANT−Tx間のアイソレー
ションとも言う。)、送受信信号と受信信号のアイソレ
ーション(以下、ANT−Rx間のアイソレーションと
も言う。)、及び、送信信号と受信信号のアイソレーシ
ョン(以下、Tx−Rx間のアイソレーションとも言
う。)をさらに向上させたいという要請がある。
【0011】本発明は、かかる現状に鑑みてなされたも
のであって、送受信信号と送信信号のアイソレーショ
ン、送受信信号と受信信号のアイソレーション、また
は、送信信号と受信信号のアイソレーションを向上させ
ることができる分波器デバイス用のセラミック基板を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】その解決
手段は、積層された複数のセラミック層から構成され、
基板主面とその反対側に位置する基板裏面とこれらの面
を結ぶ基板側面とを有し、上記基板主面側に露出し表面
弾性波フィルタ素子が搭載される搭載面と、上記基板側
面側に形成され、上記基板主面及び基板裏面と直交する
方向に延びる複数の側面導体と、を備え、分波器デバイ
スに用いるセラミック基板であって、上記複数の側面導
体のいずれかは、送信信号を伝送する送信用側面導体で
あり、上記複数の側面導体のいずれかは、受信信号を送
信する受信用側面導体であり、上記複数のセラミック層
のいずれかの層間には、上記表面弾性波フィルタ素子に
ついて位相を整合させる位相整合回路用の線路と、上記
送信用側面導体と上記線路との間に位置し接地電位とさ
れる第1接地電位層、及び、上記受信用側面導体と上記
線路との間に位置し接地電位とされる第2接地電位層の
少なくともいずれかと、が形成されている分波器デバイ
ス用セラミック基板である。
【0013】本発明によれば、基板側面側に形成された
側面導体のいずれかは、送信信号を伝送する送信用側面
導体であり、また、いずれかは、受信信号を伝送する受
信用側面導体である。そして、セラミック層のいずれか
の層間には、表面弾性波フィルタ素子について位相を整
合させる位相整合回路用の線路が形成されている。さら
に、この層間には、送信用側面導体と線路との間に位置
し接地電位とされる第1接地電位層、及び、受信用側面
導体と線路との間に位置し接地電位とされる第2接地電
位層の少なくともいずれかが形成されている。
【0014】このため、第1接地電位層が形成されてい
る場合には、送信用側面導体と線路との間に第1接地電
位層が介在することにより、送信用側面導体を伝送する
信号と線路を伝送する信号の干渉を減らし、これらのア
イソレーションを向上させることができる。また、第2
接地電位層が形成されている場合には、受信用側面導体
と線路との間に第2接地電位層が介在することにより、
受信用側面導体を伝送する信号と線路を伝送する信号の
干渉を減らし、これらのアイソレーションを向上させる
ことができる。従って、本発明によれば、送受信信号と
送信信号のアイソレーション、送受信信号と受信信号の
アイソレーション、または、送信信号と受信信号のアイ
ソレーションを向上させることができる。
【0015】ここで、本発明では、第1接地電位層及び
第2接地電位層のいずれかが形成されていればよいが、
各々のアイソレーションを向上させるためには、両者が
形成されているのが特に好ましい。なお、第1接地電位
層と第2接地電位層が形成されている場合において、こ
れらの層は、これらの層が形成された層間において互い
に接続されていてもよいし、絶縁されていてもよい。
【0016】また、他の解決手段は、積層された複数の
セラミック層から構成され、基板主面とその反対側に位
置する基板裏面とこれらの面を結ぶ基板側面とを有し、
上記基板主面側に露出し表面弾性波フィルタ素子が搭載
される搭載面と、上記基板側面側に形成され、上記基板
主面及び基板裏面と直交する方向に延びる複数の側面導
体と、を備え、分波器デバイスに用いるセラミック基板
であって、上記複数の側面導体のいずれかは、送信信号
を伝送する送信用側面導体であり、上記複数の側面導体
のいずれかは、受信信号を送信する受信用側面導体であ
り、上記複数のセラミック層のいずれかの層間には、上
記表面弾性波フィルタ素子について位相を整合させる位
相整合回路用の線路が形成され、上記線路を挟む2層の
上記セラミック層のうち少なくともいずれかには、上記
送信用側面導体と上記線路との間に配置され接地電位と
される複数の第1接地用ビア導体、及び、上記受信用側
面導体と上記線路との間に配置され接地電位とされる複
数の第2接地用ビア導体の少なくともいずれかが、貫通
して形成されている分波器デバイス用セラミック基板で
ある。
【0017】本発明によれば、基板側面側に形成された
側面導体のいずれかは、送信信号を伝送する送信用側面
導体であり、また、いずれかは、受信信号を伝送する受
信用側面導体である。また、セラミック層のいずれかの
層間には、表面弾性波フィルタ素子について位相を整合
させる位相整合回路用の線路が形成されている。そし
て、この線路を挟む2層のセラミック層のうち少なくと
もいずれかには、送信用側面導体と線路との間に配置さ
れ接地電位とされる複数の第1接地用ビア導体、及び、
受信用側面導体と線路との間に配置され接地電位とされ
る複数の第2接地用ビア導体の少なくともいずれかが、
貫通して形成されている。
【0018】このため、第1接地用ビア導体が形成され
ている場合には、送信用側面導体と線路との間に第1接
地用ビア導体が介在することにより、送信用側面導体を
伝送する信号と線路を伝送する信号の干渉を減らし、こ
れらのアイソレーションを向上させることができる。ま
た、第2接地用ビア導体が形成されている場合には、受
信用側面導体と線路との間に第2接地用ビア導体が介在
することにより、受信側面導体を伝送する信号と線路を
伝送する信号の干渉を減らし、これらのアイソレーショ
ンを向上させることができる。従って、本発明によれ
ば、送受信信号と送信信号のアイソレーション、送受信
信号と受信信号のアイソレーション、または、送信信号
と受信信号のアイソレーションを向上させることができ
る。
【0019】ここで、第1接地用ビア導体及び第2接地
用ビア導体は、線路を挟む2層のセラミック層のうち少
なくともいずれかを貫通して形成されていればよいの
で、線路の基板主面側のセラミック層にのみ形成されて
いても、線路の基板裏面側のセラミック層にのみ形成さ
れていても、あるいは、線路の基板主面側及び基板裏面
側のセラミック層に形成されていてもよい。しかし、各
々のアイソレーションをより向上させるためには、一方
のセラミック層にのみ接地用ビア導体が形成されている
よりも、両方のセラミック層に接地用ビア導体が形成さ
れている方が特に好ましい。
【0020】また、他の解決手段は、積層された複数の
セラミック層から構成され、基板主面とその反対側に位
置する基板裏面とこれらの面を結ぶ基板側面とを有し、
上記基板主面側に露出し表面弾性波フィルタ素子が搭載
される搭載面と、上記基板側面側に形成され、上記基板
主面及び基板裏面と直交する方向に延びる複数の側面導
体と、を備え、分波器デバイスに用いるセラミック基板
であって、上記複数の側面導体のうち少なくとも複数個
は、接地電位とされる接地用側面導体であり、上記搭載
面をなす上記セラミック層の主面には、接地電位とされ
る搭載面接地電位層であって、この主面において上記接
地用側面導体のいずれとも接続する搭載面接地電位層が
形成されている分波器デバイス用セラミック基板であ
る。
【0021】本発明によれば、側面導体の少なくとも複
数個は、接地電位とされる接地用側面導体であり、搭載
面をなすセラミック層の主面には、接地電位とされる搭
載面接地電位層が形成されている。そして、この搭載面
接地電位層は、搭載面をなすセラミック層の主面におい
て接地用側面導体のいずれとも接続する。このため、搭
載面接地電位層の接地電位をより安定化することができ
る。その結果、送受信信号と送信信号のアイソレーショ
ン、送受信信号と受信信号のアイソレーション、また
は、送信信号と受信信号のアイソレーションを向上させ
ることができる。
【0022】さらに、上記のいずれかに記載の分波器デ
バイス用セラミック基板であって、前記基板裏面側に形
成され、送信信号を伝送する送信用端子と、前記基板裏
面側に形成され、受信信号を伝送する受信用端子と、前
記搭載面をなす前記セラミック層の主面に形成され、接
地電位とされる搭載面接地電位層であって、上記送信用
端子をこの主面に垂直に投影した第1投影領域、及び、
上記受信用端子をこの主面に垂直に投影した第2投影領
域を避けて形成された搭載面接地電位層と、を備える分
波器デバイス用セラミック基板とすると良い。
【0023】本発明によれば、基板裏面側には、送信信
号を伝送する送信用端子と受信信号を伝送する受信用端
子が形成されている。また、搭載面をなすセラミック層
の主面には、接地電位とされる搭載面接地電位層が、送
信用端子をこの主面に垂直に投影した第1投影領域、及
び、受信用端子をこの主面に垂直に投影した第2投影領
域を避けて形成されている。このため、この搭載面接地
電位層は、送信用端子及び受信用端子の影響を受けにく
いので、搭載面接地電位層の接地電位をより安定化する
ことができる。その結果、送受信信号と送信信号のアイ
ソレーション、送受信信号と受信信号のアイソレーショ
ン、または、送信信号と受信信号のアイソレーションを
さらに向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明の実
施の形態を、図面を参照しつつ説明する。本実施形態1
の分波器デバイス用セラミック基板101について図1
に斜視図を示す。また、第1セラミック層141の主面
の平面図を図2に、第2セラミック層142の主面の平
面図を図3に、第3セラミック層143の主面の平面図
を図4に、第4セラミック層144の主面の平面図を図
5に、第5セラミック層145の主面の平面図を図6
に、第6セラミック層146の主面の平面図を図7に、
第6セラミック層146の裏面の平面図を図8に示す。
【0025】この分波器デバイス用セラミック基板10
1は、図1に示すように、基板主面102とその反対側
に位置する基板裏面103とこれらの面を結ぶ4つの基
板側面104とを有する略直方体形状であり、その外形
は、約5mm×約6mm×約1.2mmである。分波器
デバイス用セラミック基板101には、表面弾性波フィ
ルタ素子を収容するため、基板主面102側に開口する
階段状の凹部(キャビティ)111が形成されている。
表面弾性波フィルタ素子が搭載される凹部111の底面
(搭載面)111Tには、接地電位とされる搭載面接地
電位層113が略ベタ状に形成され、また、凹部111
の階段部111Kには、表面弾性波フィルタ素子の各端
子をワイヤーボンディングにより接続するため、複数
(全部で10個)の接続パッド115が形成されてい
る。
【0026】口字形状をなす基板主面102側には、図
1及び図2に示すように、図示しないコバールからなる
リッド(蓋)をハンダ等で接合し凹部111を気密封止
するため、その略全面に接地電位とされる主面側接地電
位層121が形成されている。一方、基板裏面103側
には、マザーボード等の他の基板に接続するため、複数
の端子が形成されている。具体的には、基板裏面103
には、図8に示すように、送受信信号を伝送する送受信
用端子123Aと、送信信号を伝送する送信用端子12
3Tと、受信用信号を伝送する受信用端子123Rと
が、それぞれ略矩形状に形成されている。さらに、基板
裏面103には、これらの端子123A、123T,1
23Rと絶縁するようして、略全面に接地電位とされる
裏面側接地電位層125が形成されている。なお、この
裏面側接地電位層の125の一部は、接地用端子でもあ
る。
【0027】また、4つの基板側面104側には、図1
〜図8に示すように、基板主面102及び基板裏面10
3と直交する方向に基板主面102から基板裏面103
まで延びる略半円筒形状の第1凹溝131が、各基板側
面104に対し3個ずつ形成されている。また、基板側
面104同士が直交する4つの角部にも、基板主面10
2及び基板裏面103と直交する方向に基板主面102
から基板裏面103まで延びる第2凹溝132がそれぞ
れ形成されている。そして、第1凹溝131の内壁面の
一部または全体には、第1側面導体133が形成され、
第2凹溝132の内壁面の全体には、第2側面導体13
4が形成されている。
【0028】第1凹溝131の内壁面全体に形成された
第1側面導体133は、いずれも接地電位とされる接地
用第1側面導体133Gであり、また、いずれの第2側
面導体134も、接地電位とされる接地用第2側面導体
134Gである。これら接地用第1側面導体133G及
び接地用第2側面導体134Gは、いずれも基板主面1
02の主面側接地電位層121及び基板裏面103の裏
面側接地電位層125に接続している。一方、第1凹溝
131の内壁面の一部にのみ形成された第1側面導体1
33は、いずれも信号を伝送する側面導体である。即
ち、図1中で前面の中央に位置する第1側面導体133
は、送受信信号を伝送する送受信用側面導体133Aで
あり、基板裏面103の送受信用端子123Aに接続し
ている。また、図1中で右面の中央に位置する第1側面
導体133は、送信信号を伝送する送信用側面導体13
3Tであり、基板裏面103の送信用端子123Tに接
続している。また、図1中で左側の中央に位置する第1
側面導体133は、受信信号を伝送する受信用側面導体
133Rであり、基板裏面103の受信用端子123R
に接続している。なお、基板主面102、基板裏面10
3及び基板側面104には、部分的にガラスコート(図
示しない)が被着されている。
【0029】次に、基板内部について説明すると、この
分波器デバイス用セラミック基板101は、図1に示す
ように、積層された6層セラミック層(基板主面102
側から第1セラミック層141、第2セラミック層14
2、第3セラミック層143、第4セラミック層14
4、第5セラミック層145及び第6セラミック層14
6)から構成されている。このうち基板主面102側の
4層のセラミック層141〜144には、凹部111に
対応した孔が形成され、凹部111の壁部を構成してい
る。一方、基板裏面103側の2層のセラミック層14
5,146は、凹部111の底部を構成している。
【0030】これらのセラミック層141〜146のう
ち、第1セラミック層141と第2セラミック層142
の層間、即ち、第2セラミック層142の主面には、図
3に示すように、導体層は特に形成されておらず、各々
の接地用第1側面導体133G及び接地用第2側面導体
134Gは、この主面においては互いに絶縁している。
【0031】第2セラミック層142と第3セラミック
層143との層間、即ち、第3セラミック層143の主
面には、図4に示すように、上記の階段部111Kの接
続パッド115が形成されている。そして、これらの接
続パッド115のうち送受信信号を伝送する送受信用接
続パッド115Aは、送受信用導体層151Aを介して
送受信用側面導体133Aに接続している。また、送信
信号を伝送する送信用接続パッド115Tは、送信用導
体層151Tを介して送信用側面導体133Tに接続し
ている。また、受信信号を伝送する受信用接続パッド1
15Rは、受信用導体層151Rを介して受信用側面導
体133Rに接続している。さらに、接地電位とされる
複数の接地用接続パッド115Gは、複数の第1接地用
導体層151G1を介して接地用第1側面導体133G
及び接地用第2側面導体134Gに接続している。ま
た、一部の接地用第1側面導体133G及び接地用第2
側面導体134Gは、複数の第2接地用導体層151G
2を介して互いに接続されている。また、第3セラミッ
ク層143には、図4中に破線の丸印で示すように、ビ
ア導体153が貫通して形成されている。これらのビア
導体153は、送受信用導体層151A、第1接地用導
体層151G1及び第2接地用導体層151G2のいず
れかにそれぞれ接続している。
【0032】第3セラミック層143と第4セラミック
層144との層間、即ち、第4セラミック層144の主
面には、図5に示すように、接地電位とされる複数の接
地用導体層161が形成されている。具体的には、これ
らの接地用導体層161のうち一部のものは、接地用第
1側面導体133Gと接地用第2側面導体134Gとを
互いに接続させると共に、図5中に×印で示す第3セラ
ミック層143に形成されたビア導体153に接続して
いる。また、一部のものは、接地用第1側面導体133
Gに接続すると共に、第3セラミック層143に形成さ
れたビア導体153に接続している。また、第4セラミ
ック層144には、図5中にその一部を破線の丸印で示
すように、ビア導体163が貫通して形成されている。
これらのビア導体163は、上記接地導体層161を介
して第3セラミック層143のビア導体153に接続す
るか、あるいは、第3セラミック層143のビア導体1
53に直接接続している。
【0033】第4セラミック層144と第5セラミック
層145の層間、即ち、凹部111の底面111Tをな
す第5セラミック層145の主面には、図6に示すよう
に、前記の搭載面接地電位層113が略ベタ状に形成さ
れている。この搭載面接地電位層113は、この主面に
おいて、全部で9個ある接地用第1側面導体133Gの
いずれとも接続し、また、全部で4個ある接地用第2側
面導体134Gのいずれとも接続している。従って、搭
載面接地電位層113は、従来(図12参照)とは異な
り、接地電位とされる側面導体のいずれとも、この主面
において接続している。このため、搭載面接地電位層1
13の電位がより安定化される。また、搭載面接地電位
層113は、第4セラミック層144に形成された図6
中に×印で示す複数のビア導体163とも接続してい
る。一方、送受信用側面導体133A、送信用側面導体
133T及び受信用側面導体133Rは、搭載面接地電
位層113とそれぞれ絶縁されている。搭載面接地電位
層113がほとんど形成されていない中央の領域は、表
面弾性波フィルタ素子の接合に利用される部分である。
【0034】また、搭載面接地電位層113は、従来
(図12参照)とは異なり、基板裏面103の送信用端
子123Tをこの主面に投影した第1投影領域171
(図6中右側に一点鎖線で示した領域)と、基板裏面1
03の受信用端子123Rをこの主面に投影した第2投
影領域173(図6中左側に一点鎖線で示した領域)と
を避けるようにして形成されている。このため、送信用
端子123T及び受信用端子123Rを伝送する信号
が、この搭載面接地電位層113に影響し難い。また、
第5セラミック層145には、図6中にその一部を破線
の丸印で示すように、ビア導体175が貫通して形成さ
れている。これらのビア導体175は、搭載面接地電位
層113に接続するか、あるいは、第4セラミック層1
44のビア導体163に直接接続している。
【0035】第5セラミック層145と第6セラミック
層146の層間、即ち、第6セラミック層146の主面
には、図7に示すように、その略中央に、搭載する表面
弾性波フィルタ素子について位相を整合される位相整合
回路用の線路(ミアンダ線路)181が形成されてい
る。また、この主面の周縁には、接地電位とされる内部
接地電位層183が形成され、接地用第1側面導体13
3G及び接地用第2側面導体134Gのいずれとも接続
している。この内部接地電位層183は、従来(図1
3)とは異なり、送信用側面導体133Tと線路181
との間に位置する図7中右側の第1接地電位層183P
と、受信用側面導体133Rと線路181との間に位置
する図7中左側の第2接地電位層183Qとを含むもの
である。このため、送信用側面導体133Tを伝送する
信号と線路181を伝送する信号との干渉が少ない。ま
た、受信用側面導体133Rを伝送する信号と線路18
1を伝送する信号との干渉も少ない。
【0036】また、内部接地電位層183には、第5セ
ラミック層145に形成された図7中に×印で示す複数
のビア導体175が接続されている。このうちの複数個
(3個)は、従来(図13参照)とは異なり、図7中右
側に示すように、送信用側面端子133Tと線路181
との間に配置され、接地電位とされる第1接地用ビア導
体175Pである。また、別の複数個(3個)は、図7
中左側に示すように、受信用側面端子133Rと線路1
81との間に配置され、接地電位とされる第2接地用ビ
ア導体175Qである。
【0037】さらに、第6セラミック層146には、図
7中に破線の丸印で示すように、ビア導体185が貫通
して形成され、内部接地電位層183に接続している。
そして、これらのビア導体185のうち複数個(3個)
は、従来(図13参照)とは異なり、図7中右側に示す
ように、送信用側面端子133Tと線路181との間に
配置され、内部接地電位層183を介して第5セラミッ
ク層145の第1接地用ビア導体175Pに接続する第
1接地用ビア導体185Pである。また、残りの複数個
(3個)のビア導体185は、図7中左側に示すよう
に、受信用側面端子133Rと線路181との間に配置
され、内部接地電位層183を介して第5セラミック層
145の第2接地用ビア導体175Qに接続する第2接
地用ビア導体185Qである。このように第1接地用ビ
ア導体175P,185P及び第2接地用ビア導体17
5Q,185Qが配置されているため、送信用側面導体
133Tを伝送する信号と線路181を伝送する送受信
信号との干渉が特に少なく、また、受信用側面導体13
3Rを伝送する信号と線路181を伝送する信号との干
渉が特に少ない。なお、第6セラミック層146に形成
されたビア導体185は、図8中に×印で示すように、
他方で裏面側接地電位層125に接続している。
【0038】次に、このような分波器デバイス用セラミ
ック基板101に表面弾性波フィルタ素子を収容し、こ
れを封止した分波器デバイスについて説明する。この分
波器デバイスは、互いに異なる帯域中心周波数を有する
2つの表面弾性波フィルタ(送信用の表面弾性波フィル
タ及び受信用の表面弾性波フィルタ)と1つの位相整合
回路用の線路181を有し、アンテナに接続される送受
信用端子123Aと、外部端子に接続される送信用端子
123T及び受信用端子123Rを備える。なお、2つ
の表面弾性波フィルタは、小型化や性能の観点から、1
つの表面弾性波フィルタ素子内に組み込まれている。位
相整合回路用の線路181は、送受信用端子123Aと
送信用の表面弾性波フィルタとの間に設けられている。
2つの表面弾性波フィルタの互いの干渉を低減して、所
望のフィルタ特性を得るためのものであり、送信用の表
面弾性波フィルタの位相を、受信用の表面弾性波フィル
タの周波数に対して整合させる整合回路用の線路であ
る。なお、本実施形態1に係る分波器デバイス用セラミ
ック基板101は、公知の手法により製造することがで
きる。
【0039】以上で説明したように、本実施形態1の分
波器デバイス用セラミック基板101は、基板側面10
4側に送信用側面導体133Tと受信用側面導体133
Rが形成されている。そして、第5,第6セラミック層
145,146の層間には、位相整合回路用の線路18
1が形成され、さらに、この層間には、送信用側面導体
133Tと線路181との間に位置する第1接地電位層
183Pと、受信用側面導体133Rと線路181との
間に位置する第2接地電位層183Qが形成されてい
る。このため、送信用側面導体133Tと線路181と
の間に第1接地電位層183Pが介在することにより、
送信用側面導体133Tを伝送する信号と線路181を
伝送する信号の干渉を減らし、これらのアイソレーショ
ンを向上させることができる。また、受信用側面導体1
33Rと線路181との間に第2接地電位層183Qが
介在することにより、受信用側面導体133Rを伝送す
る信号と線路181を伝送する信号の干渉を減らし、こ
れらのアイソレーションを向上させることができる。従
って、送受信信号と送信信号のアイソレーション、送受
信信号と受信信号のアイソレーション、または、送信信
号と受信信号のアイソレーションを向上させることがで
きる。
【0040】また、本実施形態1では、位相整合回路用
の線路181を挟む2層のセラミック層(第5,第6セ
ラミック層145,146)に、送信用側面導体133
Tと線路181との間に配置される複数の第1接地用ビ
ア導体175P,185Pと、受信用側面導体133R
と線路181との間に配置される複数の第2接地用ビア
導体175Q,185Qとが貫通して形成されている。
このため、送信用側面導体133Tと線路181との間
に第1接地用ビア導体175P,185Pが介在するこ
とにより、送信用側面導体133Tを伝送する信号と線
路181を伝送する信号の干渉を減らし、これらのアイ
ソレーションを向上させることができる。また、受信用
側面導体133Rと線路181との間に第2接地用ビア
導体175Q,185Qが介在することにより、受信用
側面導体133Rを伝送する信号と線路181を伝送す
る信号の干渉を減らし、これらのアイソレーションを向
上させることができる。特に、線路181を挟む2層の
セラミック層(第5,第6セラミック層145,14
6)の双方に第1接地用ビア導体175P,185P及
び第2接地用ビア導体175Q,185Qが形成されて
いるため、いずれか一方のセラミック層に形成されてい
る場合よりも、アイソレーションを向上させることがで
きる。従って、送受信信号と送信信号のアイソレーショ
ン、送受信信号と受信信号のアイソレーション、また
は、送信信号と受信信号のアイソレーションを向上させ
ることができる。
【0041】また、本実施形態1では、基板側面104
側に複数の接地用第1側面導体133Gと複数の接地用
第2側面導体134Gが形成され、搭載面111Tをな
す第5セラミック層145の主面には、搭載面接地電位
層113が形成されている。そして、この搭載面接地電
位層113は、この主面において、接地用第1側面導体
133G及び接地用第2側面導体134Gのいずれとも
接続する。このため、搭載面接地電位層113の接地電
位をより安定化することができるので、送受信信号と送
信信号のアイソレーション、送受信信号と受信信号のア
イソレーション、または、送信信号と受信信号のアイソ
レーションを向上させることができる。
【0042】さらに、本実施形態1では、基板裏面10
3側に送信用端子123Tと受信用端子123Rが形成
されている。そして、搭載面111Tをなす第5セラミ
ック層145の主面には、搭載面接地電位層113が、
送信用端子123Tをこの主面に垂直に投影した第1投
影領域171、及び、受信用端子123Rをこの主面に
垂直に投影した第2投影領域173を避けて形成されて
いる。このため、この搭載面接地電位層113は、送信
用端子123T及び受信用端子123Rを伝送する信号
の影響を受けにくいので、搭載面接地電位層113の接
地電位をより安定化することができる。その結果、送受
信信号と送信信号のアイソレーション、送受信信号と受
信信号のアイソレーション、または、送信信号と受信信
号のアイソレーションを、さらに向上させることができ
る。
【0043】(実施形態2)次いで、第2の実施形態に
ついて説明する。なお、上記実施形態1と同様な部分の
説明は、省略または簡略化する。本実施形態2の分波器
デバイス用セラミック基板201は、7層のセラミック
層141〜146及び247からなり、第6セラミック
層146の主面に形成された位相整合回路用の線路(ス
パイラル線路)281が、上記実施形態1と異なる。そ
の他の部分は、上記実施形態1と同様である。
【0044】具体的に説明すると、第5セラミック層1
45と第6セラミック層146の層間、即ち、第6セラ
ミック層146の主面には、図9に示すように、その略
中央に、搭載する表面弾性波フィルタ素子について位相
を整合される位相整合回路用の線路(スパイラル線路)
281が形成されている。また、第6セラミック層14
6と第7セラミック層247の層間、即ち、第7セラミ
ック層247の主面には、図10に示すように、その略
中央に、上記線路281とビア導体185を介して接続
する直線状の線路291が形成されている。
【0045】また、第6セラミック層146の主面の周
縁には、図9に示すように、上記実施形態1と同様に、
第1接地電位層183Pと第2接地電位層183Qを含
む内部接地電位層183が形成されている。このため、
送信用側面導体133Tを伝送する信号と線路281を
伝送する信号との干渉が少なく、また、受信用側面導体
133Rを伝送する信号と線路281を伝送する信号と
の干渉が少ない。さらに、上記実施形態1と同様に、第
5セラミック層145には、第1接地用ビア導体175
P及び第2接地用ビア導体175Qが形成され、また、
第6セラミック層146には、第1接地用ビア導体18
5P及び第2接地用ビア導体185Qが形成されてい
る。このため、送信用側面導体133Tを伝送する信号
と線路281を伝送する信号との干渉が特に少なく、ま
た、受信用側面導体133Rを伝送する信号と線路28
1を伝送する信号との干渉が特に少ない。
【0046】なお、第7セラミック層247には、図1
0中に破線の丸印で示すように、第6セラミック層14
6のビア導体185にそれぞれ直接接続するビア導体2
93が形成されている。さらに、このビア導体293
は、他方で裏面側接地電位層125にそれぞれ接続して
いる。
【0047】このような分波器デバイス用セラミック基
板201も、第5,第6セラミック層145,146の
層間に、表面弾性波フィルタ素子について位相を整合さ
せる位相整合回路用の線路281が形成され、さらに、
この層間には、送信用側面導体133Tと線路281と
の間に位置する第1接地電位層183Pと、受信用側面
導体133Rと線路281との間に位置する第2接地電
位層183Qが形成されている。このため、送信用側面
導体133Tを伝送する信号と線路281を伝送する信
号の干渉を減らし、これらのアイソレーションを向上さ
せることができ、また、受信用側面導体133Rを伝送
する信号と線路281を伝送する信号の干渉を減らし、
これらのアイソレーションを向上させることができる。
従って、送受信信号と送信信号のアイソレーション、送
受信信号と受信信号のアイソレーション、または、送信
信号と受信信号のアイソレーションを向上させることが
できる。
【0048】また、本実施形態2でも、位相整合回路用
の線路281を挟む2層のセラミック層(第5,第6セ
ラミック層145,146)の双方に、送信用側面導体
133Tと線路281との間に配置される複数の第1接
地用ビア導体175P,185Pと、受信用側面導体1
33Rと線路281との間に配置される複数の第2接地
用ビア導体175Q,185Qが貫通して形成されてい
る。このため、送信用側面導体133Tを伝送する信号
と線路281を伝送する信号の干渉を減らし、これらの
アイソレーションを向上させることができ、また、受信
用側面導体133Rを伝送する信号と線路281を伝送
する信号の干渉を減らし、これらのアイソレーションを
向上させることができる。従って、送受信信号と送信信
号のアイソレーション、送受信信号と受信信号のアイソ
レーション、または、送信信号と受信信号のアイソレー
ションを向上させることができる。その他、上記実施形
態1と同様な部分は同様な効果を奏する。
【0049】(調査結果)本発明に係る分波器デバイス
用セラミック基板101,201等について、送受信信
号と送信信号のアイソレーション(ANT−Txのアイ
ソレーション)、送受信信号と受信信号のアイソレーシ
ョン(ANT−Rxのアイソレーション)、送信信号と
受信信号のアイソレーション(Tx−Rxのアイソレー
ション)をそれぞれ測定した。また、従来に係る分波器
デバイス用セラミック基板901等についても、同様に
調査した。
【0050】調査に用いた分波器デバイス用セラミック
基板は、以下の通りである。即ち、比較例1として、従
来の技術で示した分波器デバイス用セラミック基板90
1を用いた。また、比較例2として、比較例1の分波器
デバイス用セラミック基板901の位相整合回路用のミ
アンダ線路951を、上記実施形態2のようにスパイラ
ル線路281に変更したものを用いた。
【0051】一方、実施例1〜15の分波器デバイス用
セラミック基板は、ミアンダ線路951を有する比較例
1の分波器デバイス用セラミック基板901に、様々な
対策を行ったものである。即ち、実施例1として、比較
例1の分波器デバイス用セラミック基板901の搭載面
接地電位層913を、上記各実施形態1,2のように、
すべての接地用第1側面導体933G及び接地用第2側
面導体934Gに接続させたもの(以下、このように変
更することを対策4とも言う。)を用いた。また、実施
例2として、比較例1の分波器デバイス用セラミック基
板901に、上記実施形態1のように、送信用側面導体
933Tと線路951との間に複数の接地用第1ビア導
体175P,185Pを配置し、また、受信用側面導体
933Rと線路951との間に複数の接地用第2ビア導
体175Q,185Qを配置したもの(以下、このよう
に変更することを対策3とも言う。)を用いた。また、
実施例3として、比較例1の分波器デバイス用セラミッ
ク基板901に上記対策3,4の2つの対策を行ったも
のを用いた。また、実施例4の分波器デバイス用セラミ
ック基板として、比較例1の分波器デバイス用セラミッ
ク基板901に、上記実施形態1のように、送信用側面
導体933Tと線路951との間に第1接地電位層18
3Pを配置し、また、受信用側面導体933Rと線路9
51との間に第2接地電位層183Qを配置したもの
(以下、このように変更することを対策2とも言う。)
を用いた。また、実施例5として、比較例1の分波器デ
バイス用セラミック基板901に上記対策2,4の2つ
の対策を行ったものを用いた。
【0052】また、実施例6として、比較例1の分波器
デバイス用セラミック基板901に上記対策2,3の2
つの対策を行ったものを用いた。また、実施例7とし
て、比較例1の分波器デバイス用セラミック基板901
に上記対策2,3,4の3つの対策を行ったものを用い
た。また、実施例8として、比較例1の分波器デバイス
用セラミック基板901の搭載面接地電位層913を、
上記各実施形態1,2のように、送信用端子923Tを
投影した第1投影領域及び受信用端子923Rを投影し
た第2投影領域を避けた形状としたもの(以下、このよ
うに変更することを対策1とも言う。)を用いた。ま
た、実施例9として、比較例1の分波器デバイス用セラ
ミック基板901に上記対策1,4の2つの対策を行っ
たものを用いた。また、実施例10として、比較例1の
分波器デバイス用セラミック基板901に上記対策1,
3の2つの対策を行ったものを用いた。
【0053】また、実施例11として、比較例1の分波
器デバイス用セラミック基板901に上記対策1,3,
4の3つの対策を行ったものを用いた。また、実施例1
2として、比較例1の分波器デバイス用セラミック基板
901に上記対策1,2の2つの対策を行ったものを用
いた。また、実施例13として、比較例1の分波器デバ
イス用セラミック基板901に上記対策1,2,4の3
つの対策を行ったものを用いた。また、実施例14とし
て、比較例1の分波器デバイス用セラミック基板901
に上記対策1,2,3の3つの対策を行ったものを用い
た。また、実施例15として、比較例1の分波器デバイ
ス用セラミック基板901に上記対策1,2,3,4の
4つの対策を行ったもの、即ち、上記実施形態1の分波
器デバイス用セラミック基板101を用いた。
【0054】これらの分波器デバイス用セラミック基板
についての調査結果をまとめて表1に示す。なお、表中
の最小値の欄には、ANT−Txのアイソレーション、
ANT−Rxのアイソレーション、及び、Tx−Rxの
アイソレーションのうち、最小の値であったものの数値
を示してある。
【0055】
【表1】
【0056】他方、実施例16〜30の分波器デバイス
用セラミック基板は、スパイラル線路281を有する比
較例2の分波器デバイス用セラミック基板に様々な対策
を行ったものである。即ち、実施例16として、比較例
2の分波器デバイス用セラミック基板901に上記対策
4を行ったものを用いた。また、実施例17として、比
較例2の分波器デバイス用セラミック基板901に上記
対策3を行ったものを用いた。また、実施例18とし
て、比較例2の分波器デバイス用セラミック基板901
に上記対策3,4の2つの対策を行ったものを用いた。
また、実施例19として、比較例2の分波器デバイス用
セラミック基板901に上記対策2を行ったものを用い
た。また、実施例20として、比較例2の分波器デバイ
ス用セラミック基板901に上記対策2,4の2つの対
策を行ったものを用いた。
【0057】また、実施例21として、比較例2の分波
器デバイス用セラミック基板901に上記対策2,3の
2つの対策を行ったものを用いた。また、実施例22と
して、比較例2の分波器デバイス用セラミック基板90
1に上記対策2,3,4の3つの対策を行ったものを用
いた。また、実施例23として、比較例2の分波器デバ
イス用セラミック基板901に上記対策1を行ったもの
を用いた。また、実施例24として、比較例2の分波器
デバイス用セラミック基板901に上記対策1,4の2
つの対策を行ったものを用いた。また、実施例25とし
て、比較例2の分波器デバイス用セラミック基板901
に上記対策1,3の2つの対策を行ったものを用いた。
【0058】また、実施例26として、比較例2の分波
器デバイス用セラミック基板901に上記対策1,3,
4の3つの対策を行ったものを用いた。また、実施例2
7として、比較例2の分波器デバイス用セラミック基板
901に上記対策1,2の2つの対策を行ったものを用
いた。また、実施例28として、比較例2の分波器デバ
イス用セラミック基板901に上記対策1,2,4の3
つの対策を行ったものを用いた。また、実施例29とし
て、比較例2の分波器デバイス用セラミック基板901
に上記対策1,2,3の3つの対策を行ったものを用い
た。また、実施例30として、比較例2の分波器デバイ
ス用セラミック基板901に上記対策1,2,3,4の
4つの対策を行ったもの、即ち、上記実施形態2の分波
器デバイス用セラミック基板201を用いた。
【0059】これらの分波器デバイス用セラミック基板
についての調査結果をまとめて表2に示す。なお、表中
の最小値の欄には、表1と同様に、ANT−Txのアイ
ソレーション、ANT−Rxのアイソレーション、及
び、Tx−Rxのアイソレーションのうち、最小の値で
あったものの数値を示してある。
【0060】
【表2】
【0061】上記表1から判るように、比較例1に対
し、実施例1では、ANT−Tx、ANT−Rx及びT
x−Rxの各アイソレーションがいずれも上昇してい
る。従って、本発明に係る対策4を行うことにより、こ
れらのアイソレーションを高くできることが判る。ま
た、比較例1に対し、実施例2では、ANT−Tx、A
NT−Rx及びTx−Rxの各アイソレーションがいず
れも上昇している。従って、本発明に係る対策3を行う
ことにより、これらのアイソレーションを高くできるこ
とが判る。また、比較例1に対し、実施例4では、AN
T−Tx、ANT−Rx及びTx−Rxの各アイソレー
ションがいずれも上昇している。従って、本発明に係る
対策2を行うことにより、これらのアイソレーションを
高くできることが判る。また、比較例1に対し、実施例
8では、ANT−Tx、ANT−Rx及びTx−Rxの
各アイソレーションがいずれも上昇している。従って、
本発明に係る対策1を行うことにより、これらのアイソ
レーションを高くできることが判る。これらの結果か
ら、本発明をそれぞれ適用すれば、ANT−Tx、AN
T−Rx及びTx−Rxの各アイソレーションを向上さ
せることができると言える。
【0062】さらに、比較例1及び実施例1,2に対
し、実施例3では、少なくともANT−Tx及びANT
−Rxのアイソレーションが上昇している。従って、本
発明に係る対策3,4の2つを行うことにより、従来は
もとより、対策3または対策4を単独で行うよりも、さ
らにアイソレーションを高くできることが判る。また、
比較例1及び実施例1,4に対し、実施例5では、少な
くともANT−Tx及びANT−Rxのアイソレーショ
ンが上昇している。従って、本発明に係る対策2,4の
2つを行うことにより、従来はもとより、対策2または
対策4を単独で行うよりも、さらにアイソレーションを
高くできることが判る。また、比較例1及び実施例2,
4に対し、実施例6では、少なくともANT−Tx及び
ANT−Rxのアイソレーションが上昇している。従っ
て、本発明に係る対策2,3の2つを行うことにより、
従来はもとより、対策2または対策3を単独で行うより
も、さらにアイソレーションを高くできることが判る。
また、比較例1及び実施例1,8に対し、実施例9で
は、ANT−Tx、ANT−Rx及びTx−Rxの各ア
イソレーションがいずれも上昇している。従って、本発
明に係る対策1,4の2つを行うことにより、従来はも
とより、対策1または対策4を単独で行うよりも、さら
にアイソレーションを高くできることが判る。また、比
較例1及び実施例2,8に対し、実施例10では、少な
くともANT−Tx及びANT−Rxのアイソレーショ
ンが上昇している。従って、本発明に係る対策1,3の
2つを行うことにより、従来はもとより、対策1または
対策3を単独で行うよりも、さらにアイソレーションを
高くできることが判る。また、比較例1及び実施例4,
8に対し、実施例12では、少なくともANT−Tx及
びANT−Rxのアイソレーションが上昇している。従
って、本発明に係る対策1,2の2つを行うことによ
り、従来はもとより、対策1または対策2を単独で行う
よりも、さらにアイソレーションを高くできることが判
る。これらの結果から、本発明のいずれか2つを組み合
わせて適用することにより、それらを単独で適用するよ
りも、少なくともANT−Tx及びANT−Rxのアイ
ソレーションを、さらに向上させることができると言え
る。
【0063】さらに、比較例1及び実施例1〜6に対
し、実施例7では、ANT−Tx、ANT−Rx及びT
x−Rxの各アイソレーションがいずれも上昇してい
る。従って、本発明に係る対策2,3,4の3つの対策
を行うことにより、従来や、対策1,2,4のいずれか
を単独で行うよりも、また、これらの対策のいずれか2
つを組み合わせて行うよりも、さらにアイソレーション
を高くできることが判る。また、比較例1及び実施例1
〜3,8〜10に対し、実施例11では、少なくともA
NT−Tx及びANT−Rxのアイソレーションが上昇
している。従って、本発明に係る対策1,3,4の3つ
の対策を行うことにより、従来や、対策1,3,4のい
ずれかを単独で行うよりも、また、これらの対策のいず
れか2つを組み合わせて行うよりも、さらにアイソレー
ションを高くできることが判る。また、比較例1及び実
施例1,4,5,8,9,12に対し、実施例13で
は、少なくともANT−Tx及びANT−Rxのアイソ
レーションが上昇している。従って、本発明に係る対策
1,2,4の3つの対策を行うことにより、従来や、対
策1,2,4のいずれかを単独で行うよりも、また、こ
れらの対策のいずれか2つを組み合わせて行うよりも、
さらにアイソレーションを高くできることが判る。ま
た、比較例1及び実施例2,4,6,8,10,12に
対し、実施例14では、少なくともANT−Rx及びT
x−Rxのアイソレーションが上昇している。従って、
本発明に係る対策1,2,3の3つの対策を行うことに
より、従来や、対策1,2,3のいずれかを単独で行う
よりも、また、これらの対策のいずれか2つを組み合わ
せて行うよりも、さらにアイソレーションを高くできる
ことが判る。これらの結果から、本発明のいずれか3つ
を組み合わせて適用することにより、それらを単独で適
用する場合やそれらのいずれか2つを組み合わせて適用
する場合よりも、ANT−Tx、ANT−Rx及びTx
−Rxのうち少なくともいずれかのアイソレーション
を、さらに向上させることができると言える。
【0064】さらに、比較例1及び実施例1〜14に対
し、実施例15では、ANT−Tx、ANT−Rx及び
Tx−Rxの各アイソレーションがいずれも上昇してい
る。従って、本発明に係る対策1,2,3,4の4つの
対策を行うことにより、従来や、対策1,2,3,4の
いずれかを単独で行う場合や、これらの対策のいずれか
2つを組み合わせて行う場合よりも、また、これらの対
策のいずれか3つを組み合わせて行うよりも、さらにア
イソレーションを高くできることが判る。このことか
ら、本発明の4つを組み合わせて適用することにより、
それらを単独で適用する場合やそれらのいずれか2つを
組み合わせて適用する場合、それらのいずれか3つを組
み合わせて適用する場合よりも、ANT−Tx、ANT
−Rx及びTx−Rxの各アイソレーションを、さらに
向上させることができると言える。
【0065】次に、表2の結果について説明すると、比
較例2に対し、実施例16では、ANT−Tx及びAN
T−Rxのアイソレーションが上昇している。従って、
本発明に係る対策4を行うことにより、これらのアイソ
レーションを高くできることが判る。また、比較例2に
対し、実施例17では、ANT−Tx及びANT−Rx
のアイソレーションが上昇している。従って、本発明に
係る対策3を行うことにより、これらのアイソレーショ
ンを高くできることが判る。また、比較例2に対し、実
施例19では、ANT−Tx及びANT−Rxのアイソ
レーションが上昇している。従って、本発明に係る対策
2を行うことにより、これらのアイソレーションを高く
できることが判る。また、比較例2に対し、実施例23
では、ANT−Tx及びANT−Rxのアイソレーショ
ンが上昇している。従って、本発明に係る対策1を行う
ことにより、これらのアイソレーションを高くできるこ
とが判る。これらの結果から、線路の形状が異なる場合
に、本発明をそれぞれ単独で適用しても、ANT−Tx
及びANT−Rxのアイソレーションを向上させること
ができると言える。
【0066】さらに、比較例2及び実施例16,17に
対し、実施例18では、ANT−Tx及びANT−Rx
のアイソレーションが上昇している。従って、本発明に
係る対策3,4の2つを行うことにより、従来はもとよ
り、対策3または対策4を単独で行うよりも、さらにア
イソレーションを高くできることが判る。また、比較例
2及び実施例16,19に対し、実施例20では、AN
T−Tx及びANT−Rxのアイソレーションが上昇し
ている。従って、本発明に係る対策2,4の2つを行う
ことにより、従来はもとより、対策2または対策4を単
独で行うよりも、さらにアイソレーションを高くできる
ことが判る。また、比較例2及び実施例17,19に対
し、実施例21では、ANT−Tx及びANT−Rxの
アイソレーションが上昇している。従って、本発明に係
る対策2,3の2つを行うことにより、従来はもとよ
り、対策2または対策3を単独で行うよりも、さらにア
イソレーションを高くできることが判る。また、比較例
2及び実施例16,23に対し、実施例24では、少な
くともANT−Tx及びANT−Rxのアイソレーショ
ンが上昇している。従って、本発明に係る対策1,4の
2つを行うことにより、従来はもとより、対策1または
対策4を単独で行うよりも、さらにアイソレーションを
高くできることが判る。また、比較例2及び実施例1
7,23に対し、実施例25では、少なくともANT−
Rxのアイソレーションが上昇している。従って、本発
明に係る対策1,3の2つを行うことにより、従来はも
とより、対策1または対策3を単独で行うよりも、さら
にアイソレーションを高くできることが判る。また、比
較例2及び実施例19,23に対し、実施例27では、
ANT−Tx及びANT−Rxのアイソレーションが上
昇している。従って、本発明に係る対策1,2の2つを
行うことにより、従来はもとより、対策1または対策2
を単独で行うよりも、さらにアイソレーションを高くで
きることが判る。これらの結果から、線路の形状が異な
る場合においても、本発明のいずれか2つを組み合わせ
て適用することにより、それらを単独で適用するより
も、少なくともいずれかのアイソレーションを、さらに
向上させることができると言える。
【0067】さらに、比較例2及び実施例16〜21に
対し、実施例22では、少なくともANT−Rxのアイ
ソレーションが上昇している。従って、本発明に係る対
策2,3,4の3つの対策を行うことにより、従来や、
対策2,3,4のいずれかを単独で行う場合よりも、ま
た、これらの対策のいずれか2つを組み合わせて行うよ
りも、さらにアイソレーションを高くできることが判
る。また、比較例2及び実施例16〜18,23〜25
に対し、実施例26では、少なくともいずれかのアイソ
レーションが上昇している。従って、本発明に係る対策
1,3,4の3つの対策を行うことにより、従来や、対
策1,3,4のいずれかを単独で行う場合よりも、ま
た、これらの対策のいずれか2つを組み合わせて行うよ
りも、さらにアイソレーションを高くできることが判
る。また、比較例2及び実施例16,19,20,2
3,24,27に対し、実施例28では、少なくともい
ずれかのアイソレーションが上昇している。従って、本
発明に係る対策1,2,4の3つの対策を行うことによ
り、従来や、対策1,2,4のいずれかを単独で行うよ
りも、また、これらの対策のいずれか2つを組み合わせ
て行うよりも、さらにアイソレーションを高くできるこ
とが判る。また、比較例2及び実施例17,19,2
1,23,25,27に対し、実施例29では、少なく
ともいずれかのアイソレーションが上昇している。従っ
て、本発明に係る対策1,2,3の3つの対策を行うこ
とにより、従来や、対策1,2,3のいずれかを単独で
行うよりも、また、これらの対策のいずれか2つを組み
合わせて行うよりも、さらにアイソレーションを高くで
きることが判る。これらの結果から、本発明のいずれか
3つを組み合わせて適用することにより、それらを単独
で適用する場合や、それらのいずれか2つを組み合わせ
て適用する場合よりも、ANT−Tx、ANT−Rx及
びTx−Rxのうち少なくともいずれかのアイソレーシ
ョンを、さらに向上させることができると言える。
【0068】さらに、比較例2及び実施例16〜29に
対し、実施例30では、少なくともいずれかのアイソレ
ーションが上昇している。従って、本発明に係る対策
1,2,3,4の4つの対策を行うことにより、従来
や、対策1,2,3,4のいずれかを単独で行う場合
や、これらの対策のいずれか2つを組み合わせて行うよ
りも、また、これらの対策のいずれか3つを組み合わせ
て行うよりも、さらにアイソレーションを高くできるこ
とが判る。このことから、本発明の4つを組み合わせて
適用することにより、それらを単独で適用する場合や、
それらのいずれか2つを組み合わせて適用する場合、そ
れらのいずれか3つを組み合わせて適用する場合より
も、ANT−Tx、ANT−Rx及びTx−Rxの少な
くともいずれかのアイソレーションを、さらに向上させ
ることができると言える。
【0069】以上において、本発明を実施形態に即して
説明したが、本発明は上記各実施形態1,2に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変
更して適用できることはいうまでもない。例えば、上記
各実施形態1,2では、表面弾性波フィルタ素子を収容
するための凹部111が形成された分波器デバイス用セ
ラミック基板101,201を示したが、凹部がなく、
基板主面102に表面弾性波フィルタ素子を搭載するも
のであってもよい。この場合、例えば、基板主面に平面
視口字形状のリングを接合し、さらにその上にリッドを
接合すれば、表面弾性波フィルタ素子を封止することが
できる。また、上記各実施形態1,2では、基板側面1
04に凹溝131,132が形成され、この内壁面に側
面導体133,134が形成された分波器デバイス用セ
ラミック基板101,201を示したが、凹溝131,
132を形成しないで、基板側面104に直接側面導体
を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る分波器デバイス用セラミック
基板の斜視図である。
【図2】実施形態1に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第1セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図3】実施形態1に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第2セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図4】実施形態1に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第3セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図5】実施形態1に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第4セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図6】実施形態1に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第5セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図7】実施形態1に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第6セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図8】実施形態1に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第6セラミック層の裏面を見た平面図であ
る。
【図9】実施形態2に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第6セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図10】実施形態2に係る分波器デバイス用セラミッ
ク基板に関し、第7セラミック層の主面を見た平面図で
ある。
【図11】従来技術に係る分波器デバイス用セラミック
基板の斜視図である。
【図12】従来技術に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第5セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図13】従来技術に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第6セラミック層の主面を見た平面図であ
る。
【図14】従来技術に係る分波器デバイス用セラミック
基板に関し、第6セラミック層の裏面を見た平面図であ
る。
【符号の説明】
101,201 分波器デバイス用セラミック基板 102 基板主面 103 基板裏面 104 基板側面 111 凹部 111T 搭載面(凹部の底面) 113 搭載面接地電位層 133 第1側面導体 133T 送信用側面導体 133R 受信用側面導体 133G 接地用第1側面導体 134 第2側面導体 134G 接地用第2側面導体 175P 第1接地用ビア導体 175Q 第2接地用ビア導体 181,281 線路 183 内部接地電位層 183P 第1接地電位層 183Q 第2接地電位層 185P 第1接地用ビア導体 185Q 第2接地用ビア導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J097 AA16 AA29 BB15 EE01 FF01 HA02 HA03 5K011 AA04 AA06 DA02 DA27

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】積層された複数のセラミック層から構成さ
    れ、基板主面とその反対側に位置する基板裏面とこれら
    の面を結ぶ基板側面とを有し、 上記基板主面側に露出し表面弾性波フィルタ素子が搭載
    される搭載面と、 上記基板側面側に形成され、上記基板主面及び基板裏面
    と直交する方向に延びる複数の側面導体と、を備え、分
    波器デバイスに用いるセラミック基板であって、 上記複数の側面導体のいずれかは、送信信号を伝送する
    送信用側面導体であり、 上記複数の側面導体のいずれかは、受信信号を送信する
    受信用側面導体であり、 上記複数のセラミック層のいずれかの層間には、 上記表面弾性波フィルタ素子について位相を整合させる
    位相整合回路用の線路と、 上記送信用側面導体と上記線路との間に位置し接地電位
    とされる第1接地電位層、及び、上記受信用側面導体と
    上記線路との間に位置し接地電位とされる第2接地電位
    層の少なくともいずれかと、 が形成されている分波器デバイス用セラミック基板。
  2. 【請求項2】積層された複数のセラミック層から構成さ
    れ、基板主面とその反対側に位置する基板裏面とこれら
    の面を結ぶ基板側面とを有し、 上記基板主面側に露出し表面弾性波フィルタ素子が搭載
    される搭載面と、 上記基板側面側に形成され、上記基板主面及び基板裏面
    と直交する方向に延びる複数の側面導体と、を備え、分
    波器デバイスに用いるセラミック基板であって、 上記複数の側面導体のいずれかは、送信信号を伝送する
    送信用側面導体であり、 上記複数の側面導体のいずれかは、受信信号を送信する
    受信用側面導体であり、 上記複数のセラミック層のいずれかの層間には、上記表
    面弾性波フィルタ素子について位相を整合させる位相整
    合回路用の線路が形成され、 上記線路を挟む2層の上記セラミック層のうち少なくと
    もいずれかには、上記送信用側面導体と上記線路との間
    に配置され接地電位とされる複数の第1接地用ビア導
    体、及び、上記受信用側面導体と上記線路との間に配置
    され接地電位とされる複数の第2接地用ビア導体の少な
    くともいずれかが、貫通して形成されている分波器デバ
    イス用セラミック基板。
  3. 【請求項3】積層された複数のセラミック層から構成さ
    れ、基板主面とその反対側に位置する基板裏面とこれら
    の面を結ぶ基板側面とを有し、 上記基板主面側に露出し表面弾性波フィルタ素子が搭載
    される搭載面と、 上記基板側面側に形成され、上記基板主面及び基板裏面
    と直交する方向に延びる複数の側面導体と、を備え、分
    波器デバイスに用いるセラミック基板であって、 上記複数の側面導体のうち少なくとも複数個は、接地電
    位とされる接地用側面導体であり、 上記搭載面をなす上記セラミック層の主面には、接地電
    位とされる搭載面接地電位層であって、この主面におい
    て上記接地用側面導体のいずれとも接続する搭載面接地
    電位層が形成されている分波器デバイス用セラミック基
    板。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載
    の分波器デバイス用セラミック基板であって、 前記基板裏面側に形成され、送信信号を伝送する送信用
    端子と、 前記基板裏面側に形成され、受信信号を伝送する受信用
    端子と、 前記搭載面をなす前記セラミック層の主面に形成され、
    接地電位とされる搭載面接地電位層であって、上記送信
    用端子をこの主面に垂直に投影した第1投影領域、及
    び、上記受信用端子をこの主面に垂直に投影した第2投
    影領域を避けて形成された搭載面接地電位層と、を備え
    る分波器デバイス用セラミック基板。
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