JP2003298362A - 歪補償装置 - Google Patents

歪補償装置

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JP2003298362A
JP2003298362A JP2002095920A JP2002095920A JP2003298362A JP 2003298362 A JP2003298362 A JP 2003298362A JP 2002095920 A JP2002095920 A JP 2002095920A JP 2002095920 A JP2002095920 A JP 2002095920A JP 2003298362 A JP2003298362 A JP 2003298362A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非線形歪を有する回路の非線形歪みを適応的に
補償する歪補償装置に関し、非線形歪回路の周波数特性
を適応的に等化すること、また、この等化に要する演算
処理量を少なくする。 【解決手段】適応型等化処理部230がメモリ220に予め保
持されたフィルタ係数群の中から出力信号600の帯域外
輻射電力が最小になるようなフィルタ係数830を適応的
に選択してディジタルフィルタ210に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歪補償装置に関し、
特に非線形歪を有する回路の非線形歪みを適応的に補償
する歪補償装置に関するものである。近年、移動端末を
始めとする無線通信において、リソースである周波数の
利用効率を高めるために線形変調方式が用いられる傾向
にある。この線形変調方式において、非線形歪を有する
回路、例えば電力増幅器における入出力電力特性の非線
形特性と、これに起因する電力利用効率の低さとが問題
になる。これを解決するためには、電力増幅器の入出力
特性を歪の無い線形に補償することは重要である。
【0002】
【従来の技術】線形特性を有する電力増幅器300を実現
する方式として、フィードフォワード型を初めとした様
々な方式が提案されており、その内の一つにフィードバ
ックループを有する適応プリディストータ型補償方式が
ある。
【0003】図19(1)は、電力増幅器300の非線形特性を
フィードバックループで補償する適応プリディストータ
型歪補償装置110を示している。この適応型歪補償装置1
10は、適応型歪補償アルゴリズム処理部130と乗算器120
で構成されている。同図(2)は、電力増幅器300の入出力
電力特性を示しており、入力電力と出力電力が比例特性
を示す線形領域A1と、出力電力が飽和状態に近づく非線
形領域(実線で示した部分)A2とがある。
【0004】適応型歪補償アルゴリズム処理部130は、
入力信号500である参照信号500と電力増幅器300の出力
信号600であるフィードバック信号710との誤差が最小と
なるように、適応アルゴリズムを動作させて歪補償係数
720を計算する。乗算器120は、入力信号500に歪補償係
数720を乗算した信号510を電力増幅器300の入力端子に
与える。
【0005】すなわち、歪補償装置100は、歪補償係数7
20を予め入力信号500に掛け合わせてから電力増幅器300
に与えることで電力増幅器300の非線形歪を補償し、そ
の結果、電力増幅器300の利用効率を高めている。同図
(3)は、歪補償の効果を示しており、横軸は周波数を示
し縦軸は振幅(輻射電力又は電圧)を示している。歪補償
前の輻射電力の周波数特性は実線で示されており、入力
信号の帯域C2の外の帯域C1,C3にも輻射電力B1,B2が発
生している。歪補償後の帯域C1,C3の輻射電力(破線)
は、輻射電力B3,B4に減少している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の歪補
償装置においては、歪補償による効果を損なわないよう
にするためには、非線形歪以外のアナログ回路の持つ周
波数特性による影響を少なくする必要があり、電力増幅
器300を含めたアナログ回路の周波数特性の逆特性を持
つようなフィルタにより等化することで或る程度解決す
ることができる。
【0007】しかしながら、アナログ回路は温度変化や
経年変化によりその特性が大幅に変動するため適応的な
等化器(イコライザ)が必要となるが、適応プリディス
トータ型歪補償装置に適した適応型等化器はこれまで存
在しなかった。従って本発明は、非線形歪を有する回路
の非線形特性を適応的に補償する歪補償装置において、
該非線形歪回路の周波数特性を適応的に等化すること、
また、この等化に要する演算処理量を少なくすることを
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の歪補償装置は、参照信号と非線形歪を有す
る回路からフィードバックされる信号との誤差が小さく
なるように適応アルゴリズムで該非線形歪回路の入力信
号を制御して該非線形歪みを補償する適応型歪補償部
と、該適応型歪補償部と該非線形歪回路との間又は該適
応型歪補償部の前段に接続されたディジタルフィルタ
と、該ディジタルフィルタに設定するフィルタ係数群を
予め保持するメモリと、このフィルタ係数群の中から該
フィードバック信号の帯域外輻射電力が小さくなるよう
なフィルタ係数を適応的に選択して該ディジタルフィル
タに設定する適応型等化処理部と、を備えたことを特徴
としている。(請求項1、付記1) すなわち、適応型歪補償部は、参照信号と非線形歪回路
(アナログ回路)、例えば、非線形電力増幅器(以後、
非線形電力増幅器を非線形歪回路の一例として説明する
ことがある。また、非線形電力増幅器は、その周囲のフ
ィルタ、ミキサ等のアナログ回路を含めたものを意味す
る。)からのフィードバック信号との誤差が小さくなる
ように適応アルゴリズムで該非線形歪電力増幅器の入力
信号を制御して、非線形電力増幅器の非線形歪を補償す
る。
【0009】この適応型歪補償部としては、従来提案さ
れている適応型歪補償部でよく、例えば、適応プリディ
ストータ型歪補償装置を用いることができる。ディジタ
ルフィルタは、適応型歪補償部と電力増幅器との間に縦
続接続されるか、又は適応型歪補償部の前段に接続され
る。
【0010】適応型等化処理部は、メモリに保持された
フィルタ係数群の中からフィードバック信号の帯域外輻
射電力が小さくなるようなフィルタ係数を適応的に選択
し、このフィルタ係数をフィルタに設定する。これによ
り、電力増幅器の周波数特性を適応的に等化することが
可能になる。また、メモリに予め保持されたフィルタ係
数を用いることで演算処理量を少なくすることが可能に
なる。
【0011】また、本発明は、上記の本発明において、
該適応型等化処理部を、該フィードバック信号をフーリ
エ変換して該フィードバック信号の振幅スペクトラムを
出力するフーリエ変換演算処理部と、該振幅スペクトラ
ムに基づき適応アルゴリズムで該フィードバック信号の
帯域外輻射電力が小さくなるようなフィルタ係数を該フ
ィルタ係数群の中から選択して該ディジタルフィルタに
与える適応型等化アルゴリズム処理部とで構成すること
ができる。(請求項2、付記2) すなわち、フーリエ変換演算処理部、例えば、高速フー
リエ変換(Fast Fourier Transform、以後、FFT又はFFT
変換と称することがある。)演算処理部は、フィードバ
ック信号を高速フーリエ変換してフィードバック信号の
振幅スペクトラム(spectrum:以後、振幅特性と称する
ことがある。)を出力する。
【0012】適応型等化アルゴリズム処理部は、振幅ス
ペクトラムに基づき適応アルゴリズムでフィードバック
信号の帯域外輻射電力が小さくなるようなフィルタ係数
をフィルタ係数群の中から選択してディジタルフィルタ
に与える。このように、ディジタル信号処理で、アナロ
グ回路の周波数特性を適応的に等化することが可能であ
る。
【0013】また、本発明は、上記の本発明において、
該適応型等化処理部を、該フィードバック信号の帯域外
の所定の帯域の信号を通す帯域通過フィルタと、この所
定帯域通過信号を包絡線検波する検波器と、検波された
信号をアナログ/デジタル変換するAD変換器と、ディジ
タル変換された信号に基づき該帯域外輻射電力が小さく
なるようなフィルタ係数を該フィルタ係数群から適応ア
ルゴリズムで選択して該ディジタルフィルタに与える適
応型等化アルゴリズム処理部と、で構成することができ
る。(請求項3、付記3) すなわち、帯域通過フィルタは、フィードバック信号の
内から所定の帯域外信号を通過させ、この通過信号を検
波器は包絡線検波し、この検波された信号をAD変換器は
デジタル信号に変換する。
【0014】適応型等化アルゴリズム処理部は、ディジ
タル信号に基づき帯域外輻射電力が小さくなるようなフ
ィルタ係数をフィルタ係数群から適応アルゴリズムで選
択しディジタルフィルタに与える。このように、非線形
歪回路の帯域外信号の帯域通過、及び検波をアナログ領
域で行うことも可能である。
【0015】なお、検波器及びAD変換器は、電力値を直
接測定する電力検波用IC等とすることが可能である。ま
た、本発明は、上記の本発明において、該フィルタ係数
群が、該ディジタルフィルタの該入力信号の帯域内の振
幅特性を所定の帯域内傾斜に設定するフィルタ係数の列
とすることが可能である。(付記4) すなわち、フィルタ係数群は、ディジタルフィルタの入
力信号の帯域内における振幅特性を、例えば、それぞ
れ、1次傾斜-2dB,-1dB,0dB,+1dB,及び+2dBに設定す
るフィルタ係数の列で構成することが可能である。
【0016】また、本発明は、上記の本発明において、
該帯域外輻射電力として、測定した複数の瞬時帯域外輻
射電力を平均した平均帯域外輻射電力とすることが可能
である。(付記5) また、本発明は、上記の本発明において、該適応型等化
処理部は、1つ以上の所定の帯域外測定範囲の輻射電力
を該帯域外輻射電力として測定することができる。(請
求項4、付記6) すなわち、適応型等化処理部は、帯域外輻射電力の測定
範囲として、例えば、入力信号の帯域より高い周波数帯
域の内の所定の帯域範囲、低い周波数帯域の内の所定の
帯域範囲、又は両方の周波数帯域の内の所定の帯域範囲
等とすることが可能である。
【0017】これにより、該適応型等化処理部は、非線
形歪回路の周波数特性に応じて帯域外輻射電力の測定範
囲を設定することが可能になる。また、本発明は、上記
の本発明において、該適応型等化処理部が、2つの該測
定範囲で、それぞれ、測定された同じフィルタ係数に対
応する両帯域外輻射電力の差をゼロするフィルタ係数を
適応的に選択することができる。(付記7) また、本発明は、上記の本発明において、該適応型等化
処理部が、複数の該測定範囲で、それぞれ、各フィルタ
係数について測定された帯域外輻射電力の内の最大値を
選択し、この最大値が最小となるフィルタ係数を適応的
に選択することができる。(請求項5、付記8) また、本発明は、上記の本発明において、該適応型等化
処理部が、複数の該測定範囲で、それぞれ、各フィルタ
係数について測定された帯域外輻射電力の単純平均値を
求め、該平均値が最小となるフィルタ係数を適応的に選
択することができる。(付記9) また、本発明は、上記の本発明において、該適応型等化
処理部が、複数の該測定範囲で、それぞれ、各フィルタ
係数について測定された帯域外輻射電力の移動平均値を
求め、該平均値が最小となるフィルタ係数を適応的に選
択することができる。(付記10) また、本発明は、上記の本発明において、該適応型等化
処理部が、複数の該測定範囲で、それぞれ、各フィルタ
係数について測定された帯域外輻射電力の重み付け平均
値を求め、該平均値が最小となるフィルタ係数を適応的
に選択することができる。(付記11) また、本発明は、上記の本発明において、該適応型等化
処理部が、基準とする帯域内傾斜及び1つ以上の比較対
象の帯域内傾斜で測定された異なる測定範囲の各帯域外
輻射電力の隣り合う帯域内傾斜間の差の符号が同符号の
とき、該比較対象帯域内傾斜で測定された両帯域外輻射
電力の差の絶対値が大きい方の比較対象帯域内傾斜を次
の基準帯域内傾斜とし、符号が異符号のとき、両帯域外
輻射電力の差の絶対値が小さい方の比較対象帯域内傾斜
を次の基準帯域内傾斜とすることを繰り返すことにより
基準帯域内傾斜のフィルタ係数を、適応的に帯域外輻射
電力を最小にするフィルタ係数に収束させることが可能
である。(付記12) なお、この本発明を実行するためには、基準とする帯域
内傾斜のフィルタ係数をディジタルフィルタに設定した
ときの帯域外輻射電力よりも、比較対象の帯域内傾斜の
フィルタ係数をディジタルフィルタに設定したときの帯
域外輻射電力の方が小さくなる比較対象の帯域内傾斜が
存在するように比較対象の帯域内傾斜を選択すればよ
い。
【0018】また、本発明は、上記の本発明において、
該適応型等化処理部は、基準となる帯域内傾斜を持つフ
ィルタ係数と比較対象となる帯域内傾斜を持つフィルタ
係数とのフィルタ係数列上における離れ数を、アルゴリ
ズム開始後からカウントしたフィードバック回数に対応
して変化させることが可能である。(付記13) また、本発明は、上記の本発明において、該適応型等化
処理部は、基準となる帯域内傾斜を持つフィルタ係数と
比較対象となる帯域内傾斜を持つフィルタ係数との列上
における離れ数を、基準となる帯域内傾斜を持つ該フィ
ルタ係数適用時の平均帯域外輻射電力値に対応して変化
させることが可能である。(付記14) また、本発明は、上記の本発明において、該適応型歪補
償部は、適応プリディストータ型歪補償装置であっても
よく、該非線形歪回路が、非線形電力増幅器であっても
よい。(付記15、付記16) なお、この非線形電力増幅器には、この増幅器の周囲の
例えば、フィルタ、ミキサ等のアナログ回路を含めたも
のとする。
【0019】
【発明の実施の形態】[1]実施例(1) 図1は、本発明に係る歪補償装置100aの実施例(1)を示
している。この歪補償装置100aは、非線形歪回路(アナ
ログ回路)である電力増幅器300の前段に共に配置され
た適応型歪補償部110及び適応型等化器200aで構成され
ている。
【0020】適応型歪補償部110は、例えば、適応プリ
ディストータ型歪補償装置であり、参照信号(入力信
号)500と電力増幅器300の無線周波数(Radio Frequenc
y)出力信号(以後、RF出力信号と称することがある。)
600のフィードバック信号710とを入力して、電力増幅器
300の非線形特性を補償するための歪補償係数720を適応
アルゴリズムで演算する適応型歪補償アルゴリズム処理
部130、歪補償係数720を入力信号500に乗算した信号510
を出力する複素乗算器120で構成されている。
【0021】なお、この適応型歪補償アルゴリズム処理
部130の適応アルゴリズムは、本発明においては限定せ
ず、従来の適応アルゴリズムを用いる。適応型等化器20
0aは、信号510を入力して信号520を電力増幅器300に与
える複素フィルタ210、この複素フィルタ210のフィルタ
係数を決定する適応型等化処理部230、及び複素フィル
タ210のフィルタ係数を保持しているフィルタ係数群保
持用メモリ220で構成されている。
【0022】適応型等化処理部230は、フィードバック
信号710に基づき平均帯域外輻射電力を求め、予めメモ
リ220に保持されているフィルタ係数群の中から、平均
帯域外輻射電力が最小となるようなフィルタ係数を適応
的に選択して、複素フィルタ210に設定する。
【0023】このように、フィルタ係数群を予めメモリ
220に保持しておくことで、例えば、逆特性演算型の等
化器等で問題となる演算処理量を少なくすることが可能
となる。複素フィルタ210の出力信号520はDA変換器(図
示せず)でデジタル/アナログ変換された後、電力増幅
器300を通してRF出力信号600として送出される。
【0024】なお、本実施例(1)では、適応型歪補償部1
10と電力増幅器300との間に適応型等化器200aを配置し
たが、適応型等化器200aを適応型歪補償部110の前段に
配置することも可能である。図2は、メモリ220が保持
しているフィルタ係数群で設定されるフィルタ210の振
幅特性例を示している。この例では、特に、1次振幅偏
差を補正するための振幅特性を持つ3つフィルタの振幅
特性例が示されている。
【0025】すなわち、入力信号500の帯域D2の内にお
いて、1次傾斜が無い(すなわち、一定傾斜α0を持つ)
フィルタ、X1dBの1次傾斜α1を持つフィルタ、及びX2dB
の1次傾斜α2を持つフィルタの振幅特性例が示されてい
る。これらのフィルタの帯域外(帯域D1,D3)の振幅特
性は、例えば、レイズドコサイン等の緩やかなカーブに
従うような振幅特性を持つ。これらのフィルタは、予め
設計され、そのフィルタ係数はメモリ220に保持されて
いる。
【0026】振幅の帯域内傾斜の範囲(X1〜X2dB)、及
び傾斜の変化の幅を表す傾斜ステップサイズ(ΔdB)
は、使用するメモリ容量や非線形歪回路(電力増幅器)
の周波数特性の変化量等に対応して決定する。例えば、
傾斜範囲が‐2〜+2dB、傾斜ステップサイズΔ=0.05dB
のとき、メモリ220に保持されるフィルタ係数は81個(=
(|X1|+|X2|)/Δ+1)となる。
【0027】非線形歪回路の周波数特性が、フィルタに
よって等化されるとき、フィードバック信号710から求
まる平均帯域外輻射電力は最も小さくなる。従って、こ
れらのフィルタ係数群の中から平均帯域外輻射電力を最
小にするフィルタ係数を選択することにより、非線形歪
回路の持つ振幅偏差を近似的に等化することができる。
【0028】図3は、図1に示した適応型等化器200aに
おける適応型等化処理部230の動作手順を示しており、
この動作手順を以下に説明する。ステップS100 :適応型等化処理部230は、選択信号810を
メモリ220に与え、基準となる例えば帯域内傾斜α0に対
応したフィルタ係数820を選択して、フィルタ係数830と
してフィルタ210に設定する。
【0029】その後、適応型等化処理部230は、フィー
ドバック信号710の基準平均帯域外輻射電力P0を計測す
る。ステップS110,S120 :適応型等化処理部230は、i=1に
初期設定し、フィルタ係数群保持用メモリ220に保持さ
れているフィルタ係数群の中から、基準となる帯域内傾
斜α0の比較対象となるQ個の帯域内傾斜α1〜αQのフィ
ルタ係数を決定し、それらの内から1(=i)番目のフ
ィルタ係数を選択しフィルタ210に設定する。
【0030】ステップS130:適応型等化処理部230は、
フィードバック信号710の平均帯域外輻射電力P1を計測
する。ステップS140,S150,S120,S130のループ :適応型等化
処理部230は、順次、i=i+1を実行し、メモリ220の中
から、2番目、3番目、…、Q番目のフィルタ係数を選択
しフィルタ210に対応する平均帯域外輻射電力P2〜PQ
測定する。
【0031】ステップS140,S160:適応型等化処理部23
0は、Q番目の平均帯域外輻射電力を測定後、Ps=min
[P0,P1,…,PQ]を実行し、平均帯域外輻射電力P0〜PQ
の中から最小の平均帯域外輻射電力Psを求める。ステップS170 :適応型等化処理部230は、平均帯域外輻
射電力を最小とするs番目のフィルタ係数をフィルタ210
に設定し、P0=Psとすると共に、s番目の帯域内傾斜αs
を新たな基準帯域内傾斜α0に設定する。
【0032】以後、適応型等化処理部230は、ステップS
110に戻り、新たな基準帯域内傾斜α0とこの基準帯域内
傾斜α0 の比較対象となる新たな帯域内傾向α1〜αQ
対して同様な動作を繰り返される。これにより、基準帯
域内傾斜α0のフィルタ係数が平均帯域外輻射電力を最
小にするフィルタ係数に収束して行く。これにより、ア
ナログ部の周波数特性を適応的に等化することが可能に
なる。
【0033】[2]実施例(2) 図4は、本発明に係る歪補償装置100bの実施例(2)を示
している。この実施例(2)では、実施例(1)に示した適応
型等化処理部230における平均帯域外輻射電力の測定を
高速フーリエ変換で行う場合を示している。
【0034】実施例(2)が実施例(1)と異なる点は、実施
例(1)の適応型等化処理部230が、FFT演算処理部231と適
応型等化アルゴリズム処理部232とで構成されているこ
とである。また、同図には、実施例(1)で図示すること
を省略していたDA変換器250及びAD変換器260が図示され
ている。
【0035】動作において、AD変換器260は、フィード
バック信号710をAD変換したディジタルフィードバック
信号730をFFT演算処理部231に与える。このFFT演算処理
部231は、フィードバック信号730をKポイントの高速フ
ーリエ変換し、求めた振幅特性(振幅スペクトラム)を
適応型等化アルゴリズム処理部232に与える。
【0036】図5は、FFT演算処理部231及び適応型等化
アルゴリズム処理部232の動作手順を示している。この
動作を以下に説明する。ステップS200 :処理部232は、基準となる帯域内傾斜の
フィルタ係数をフィルタ210に設定する。FFT演算処理部
231は、フィードバック信号730をFFT変換して振幅特性
を処理部232に与える。処理部232は、例えば、M回測定
した瞬時帯域外輻射電力から基準平均帯域外輻射電力P0
を演算する。
【0037】ステップS210,S220:処理部232は、i=1
に設定し、フィルタ係数群保持メモリ220から読み出し
た1番目のフィルタ係数をフィルタ210に設定する。ステップS230 :処理部232は、瞬時帯域外輻射電力をM回
測定し、測定結果を平均した平均帯域外輻射電力P1を求
める。このステップS230は、以下のステップS231〜ステ
ップS236で構成されている。
【0038】ステップS231,S232:処理部232は、j=
1、P1=0に設定し、FFT演算処理部231は、フィードバ
ック信号730をFFT変換してその振幅特性840を処理部232
に与える(図4参照)。図6は、FFT演算処理部231が計
測した振幅特性に基づき処理部232が演算した瞬時帯域
外輻射電力を示しており、この輻射電力は、入力信号
(又は出力信号)のキャリア帯域E2と比較して低い周波
数帯域と高い周波数帯域に存在する。以後、高い周波数
帯域を+側帯域、低い周波数帯域を−側帯域と称する。
【0039】帯域外輻射電力の測定範囲は、+側帯域内
の所定の帯域E3、−側帯域内の所定の帯域E1、又は両帯
域E1,E3としてもよい。ステップS233 :処理部232は、振幅特性840から瞬時帯域
外輻射電力R1を計測する。
【0040】ここで、FFT変換のポイント数Kは使用する
処理部231のメモリ量に依存するが、Kが比較的小さいと
き(例えばK=128,256など)には1回のFFTから求まる瞬
時帯域外輻射電力の精度は低くなる。そこで、Kポイン
トFFT変換をM回繰り返し、瞬時帯域外輻射電力を平均し
た平均帯域外輻射電力を使用する。繰り返し回数MはFFT
のポイント数にもよるが、実験的に求めることとする。
【0041】1番目のフィルタ係数が設定されているフ
ィルタ210に対応する平均帯域外輻射電力P1を求める動
作を以下に説明する。ステップS234,S235 :j(=1)<M(繰り返し回数)で
あるので、P1=P1+R1、及びj=j+1を実行し、ステッ
プS220に戻る。
【0042】ステップS232,S233,S234,S235のルー
:処理部231及び処理部232は、それぞれ、フィードバ
ック信号730のFFT変換、及び振幅特性840から瞬時帯域
外輻射電力の演算をさらに(M-1)回繰り返し、処理部232
は、順次、演算結果R2〜RMをP1に加算する。
【0043】ステップS234,S236:処理部232は、j=M
になったとき、平均帯域外輻射電力P1=P1/M=(R1+R2
+…+RM)/Mの演算を実行し、1番目のフィルタ係数が設
定されたフィルタ210に対応する平均帯域外輻射電力を
求める。同様に、順次、2番目〜Q(比較の対象とするフ
ィルタ数)番目のフィルタ係数がフィルタ210に設定さ
れ、平均帯域外輻射電力P2〜PQを求める動作を以下に説
明する。
【0044】ステップS240,S250:処理部232は、i(=
1)>=Qでないので、i=i+1を実行してステップS220に
戻る。ステップS220,S230,S240,S250のループ :処理部232
は、順次、メモリ220から読み出した2番目〜Q番目のフ
ィルタ係数820をフィルタ210に設定する。処理部231及
び処理部232は、各フィルタ係数に対応する平均帯域外
輻射電力P2〜PQを計測する。
【0045】ステップS240,S260,S270:実施例(1)の
ステップS140,S160,及びS170と同様に、処理部232
は、最小の平均帯域外輻射電力Psを求め、s番目の帯域
内傾斜αsのフィルタ係数を次の基準となる帯域内傾斜
α0のフィルタ係数とすると共に、P 0=Psを実行した
後、ステップS210に戻る。
【0046】以後、同様に次の比較対象となるフィルタ
数Qの中から平均帯域外輻射電力を最小にするフィルタ
係数を求めることを繰り返す。これにより、アナログ部
の周波数特性を適応的に等化することが可能になる。 [3]実施例(3) 図7は、本発明に係る歪補償装置100cの実施例(3)を示
している。この実施例(3)は、アナログフィードバック
信号710から直接、帯域外輻射電力を計測することが、
デジタルフィードバック信号730から帯域外輻射電力を
計測する実施例(2)と異なっている。
【0047】実施例(3)の歪補償装置100cの構成が、実
施例(2)の歪補償装置100bの構成と異なる点は、FFT演算
処理部231の代わりに、発振器241と、この発振器241の
発振信号860とRF帯域のフィードバック信号710とを混合
して中間周波数(IntermediateFrequency:IF)帯域又は
ベースバンド(baseband)帯域まで中心周波数を落とした
フィードバック信号740を出力する混合回路(ミキサ)242
と、それぞれ、フィードバック信号740の内の帯域外輻
射電力の測定範囲の通過帯域に持つ+側帯域通過フィル
タ243及び−側帯域通過フィルタ244と、+側帯域通過フ
ィルタ243及び−側帯域通過フィルタ244を通過した信号
871及び872を包絡線検波した信号873及び874を出力する
検波器245及び246と、信号873及び874をAD変換するAD変
換器247,248を含んでいる。
【0048】また、歪補償装置100cは、DA変換器250の
アナログ出力信号530を信号850で変調する変調器270を
含んでいる。なお、発振器24、混合回路242、変調器270
は、図1及び図4にそれぞれ示された実施例(1)及び(2)の
電力増幅器300の入力側とフィードバックに図7と同様に
配置されているが、図1及び図4では便宜上図示されてい
ない。
【0049】また、検波器245,246及びAD変換器247,2
48で包絡線を検波する代わりに、電力検波用IC等で電力
値を直接測定することも可能である。さらに、歪補償装
置100cは、実施例(2)の適応型等化アルゴリズム処理部2
32の代わりに、AD変換後のディジタル信号875及び876に
基づき+側瞬時帯域外輻射電力及び−側瞬時帯域外輻射
電力を繰り返し測定し、例えば一定時間における+側平
均帯域外輻射電力P+及び−側平均帯域外輻射電力P+を求
め、適応的に平均帯域外輻射電力を最小とするフィルタ
係数を選択してフィルタ210に設定する適応型等化アル
ゴリズム処理部249を含んでいる。
【0050】図8は、実施例(3)における適応型等化器2
00cの動作手順を示している。この動作手順は、図5に
示した実施例(2)の動作手順におけるフィードバック信
号730をFFT変換して振幅特性を求めるステップS232と振
幅特性に基づき瞬時帯域外輻射電力を計測するステップ
S233との代わりに、ディジタル信号875及び876に基づき
瞬時帯域外輻射電力を計測するステップS332を実行する
ことのみが異なり他の動作手順は実施例(2)の動作手順
と同様である。
【0051】上述した実施例(1)〜実施例(3)において
は、+側帯域及び−側帯域を区別せずに入力信号の帯域
外に予め設定した測定範囲の平均帯域外輻射電力に基づ
きフィルタ係数を求めた。一般的に、或る帯域内1次傾
斜を持つフィルタを使用したときの+側平均帯域外輻射
電力P+と−側平均帯域外輻射電力P-は異なる。従って、
片側の輻射電力だけに基づいて等化用フィルタ210のフ
ィルタ係数を選択した場合、もう一方の帯域の輻射電力
が規定外になってしまう可能性がある。
【0052】そこで、以下に説明する実施例(4)〜実施
例(9)においては、+側帯域及び−側帯域に、それぞれ
測定範囲を設定し、各測定範囲のおける+側帯域外輻射
電力P+及び−側帯域外輻射電力P-に基づき帯域外輻射電
力を最小にするフィルタ係数を求める。
【0053】なお、これらの実施例(4)〜実施例(9)は、
図1、図4、及び図7で示した構成の適応型等化器200a
〜200cにおいて適応アルゴリズムを変更することにより
実行可能である。以下の実施例(4)〜(9)では、図4に示
した適応型等化器200bに基づき説明する。
【0054】[4]実施例(4) 図9(1)は、本発明に係る適応型等化器200bの実施例(4)
を示している。この実施例(4)では、基準となる帯域内
傾斜α0を持つフィルタ係数、比較対象としての帯域内
傾斜α1〜αQを持つQ個のフィルタ係数をフィルタ210に
設定したときの平均帯域外輻射電力の値に基づき、帯域
外輻射電力を最小にする、例えば、帯域内傾斜αsを持
つフィルタ係数を求める。
【0055】そして、この帯域内傾斜αsを次の基準帯
域内傾斜α0に設定すると共に、新たな比較対象として
の帯域内傾斜α1〜αQを持つフィルタ係数を設定して、
帯域外輻射電力を最小にする動作を繰り返す。これによ
り、帯域内傾斜α0を平均帯域外輻射電力を最小にする
フィルタ係数に収束させる。
【0056】同図(2)は、横軸がフィルタ係数の帯域内1
次傾斜α、縦軸が+側平均帯域外輻射電力P+及び−側平
均帯域外輻射電力P-であるグラフを示している。同図
(2)では、比較対象の数Q=2の場合が示されており、基
準となる帯域内傾斜はα0、比較対象となる帯域内傾斜
はα1及びα2である。
【0057】そして、基準及び比較対象となる帯域内傾
斜はα、α1,α2のフィルタ係数を用いたときに、それ
ぞれ計測される+側帯域外輻射電力P+及び−側帯域外輻
射電力P-の内の最大値P1+,P0+,P2+(太線上の帯域外
輻射電力)を決定しこの最大値同士を比較し、最大値の
レベルが最小とするP2+を求め、このP2+に対応する帯域
内傾斜α2を次の基準帯域内傾斜α0に選択する。
【0058】この操作を繰り返すことにより、最大の等
化量を実現する帯域内傾斜を持つフィルタ係数αsに収
束させることが可能となる。同図(1)に基づき、上記の
動作を実施する手順を同図(2)を参照して以下に説明す
る。なお、この説明では、比較対象とするフィルタ(帯
域内傾斜)数は一般化したQ個としている。
【0059】ステップS400:処理部232(図4参照)
は、基準帯域内傾斜α0における+側帯域外輻射電力P0+
及び−側帯域外輻射電力P0-を測定し、その内の最大値
=P0とする。ステップS410 :処理部232は、i=1に設定するステップS420〜S450のループ :処理部232は、i=1番目
の比較対象となる帯域内傾斜α1を持つフィルタ係数を
フィルタ210に設定して、処理部231が計測した振幅特性
に基づき、+側瞬時帯域外輻射電力及び−側瞬時帯域外
輻射電力を計測する。
【0060】処理部232は、この計測をM回繰り返した計
測値の平均である+側平均帯域外輻射電力P1+及び−側
平均帯域外輻射電力P1-を求める。処理部232は、+側平
均帯域外輻射電力P1+及び−側平均帯域外輻射電力P1-
内の最大値P1+を平均帯域外輻射電力P1とする。
【0061】以下同様に、処理部232は、順次、2番目〜
Q(比較の対象となるフィルタ数)番目のフィルタ係数
をフィルタ210に設定して+側平均帯域外輻射電力P2+
PQ+及び−側平均帯域外輻射電力P2-〜PQ-を求め、それ
ぞれの最大値を平均帯域外輻射電力P2〜PQとする。
【0062】この結果、同図(2)に示された最大値曲線
(太線)上の一部の平均帯域外輻射電力P0〜PQが選択さ
れる。ステップS440,S460 :処理部232は、平均帯域外輻射電
力P0〜PQの内の最小の平均帯域外輻射電力Psを求める。
【0063】ステップS470:処理部232は、平均帯域外
輻射電力P0に平均帯域外輻射電力Psを設定し、帯域内傾
斜αsに対応するフィルタ係数をフィルタ210に設定し、
帯域内傾斜αsを次の基準帯域内傾斜α0に設定した後、
ステップS410に戻る。この操作を繰り返すことにより、
同図(2)の帯域内傾斜α0は太線の曲線上を移動し、その
最下点となる帯域内傾斜αsに収束する。
【0064】これにより、平均帯域外輻射電力P0を最小
にするフィルタ係数をフィルタ210に設定することが可
能になる。 [5]実施例(5) 図10は、本発明に係る適応型等化器200bの実施例(5)を
示している。同図(1)は、実施例(5)における動作手順を
示しており、この動作手順が図9(1)に示した実施例(4)
の動作手順と異なる点は、実施例(4)の+側平均帯域外
輻射電力P+と+側平均帯域外輻射電力P-の内の最大値を
平均帯域外輻射電力PiとするステップS430の代わりに、
ステップS530において、+側平均帯域外輻射電力P+と−
側平均帯域外輻射電力P-の単純平均を平均帯域外輻射電
力Piとしていることである。
【0065】すなわち、図10(2)に示すように、基準及
び比較対象の帯域内傾斜α0〜α2に対応する平均帯域外
輻射電力P0〜P2を次式(1)〜(3)の単純平均で求める。な
お、同図10(2)では比較対象となるフィルタ係数の数Q=
2である場合を示している。 P0=(P0++P0-)/2 ・・・式(1) P1=(P1++P1-)/2 ・・・式(2) P2=(P2++P2-)/2 ・・・式(3) そして、これらの平均帯域外輻射電力P0〜P2の内の最小
となる平均帯域外輻射電力に対応する帯域内傾斜α2
次の基準帯域内傾斜α0とする(同図(2)の移動M2参
照)。
【0066】この操作を繰り返すことにより、基準帯域
内傾斜α0は図10(2)の太線のグラフ上を移動し、平均帯
域外輻射電力が最小値となる帯域内傾斜αsに収束す
る。これにより、最大の等化量を実現する帯域内1次傾
斜を持つフィルタ係数を選択することが可能となる。
【0067】なお、処理部232は、測定した平均帯域外
輻射電力の移動平均を求め、この移動平均を最小とする
フィルタ係数を選択してもよい。 [6]実施例(6) 図11は、本発明に係る適応型等化器200bの実施例(6)を
示している。同図(1)は、実施例(6)における動作手順を
示しており、この動作手順が、実施例(5)の動作手順と
異なる点は、単純平均演算するステップS500,S530に代
わりに、ステップS600,S630において重み付き平均演算
することである。
【0068】すなわち、本実施例(6)では、ステップS60
0,S630では、次式(4)で示すように、+側平均帯域外輻
射電力P+と−側平均帯域外輻射電力P-とをそれぞれw1
w2とで重み付き平均値を平均帯域外輻射電力Pとする。 P=w1×P++w2×P- ・・・式(4) ここで、重み係数w1及びw2は、次式(5)〜式(8)を満たす
ように決定する。
【0069】 w1+w2=1 ・・・式(5) w1<w2(P+<P-) ・・・式(6) w1=w2(P+=P-) ・・・式(7) w1>w2(P+>P-) ・・・式(8) 同図(2)は、+側平均帯域外輻射電力P+、−側平均帯域
外輻射電力P-、及び重み付け平均された平均帯域外輻射
電力P(太線)を示している。
【0070】同図(2)には、次式(9)〜(11)で算出された
重み付け平均帯域内電力Pが太線のグラフで示されてい
る。 w1=1/3,w2=2/3(P+<P-) ・・・式(9) w1=w2=1/2(P+=P-) ・・・式(10) w1=2/3,w2=1/3(P+<P-) ・・・式(11) 実施例(6)では、ステップS660において、重み付けされ
た平均帯域外輻射電力Pが最小となる帯域内傾斜α2を次
の基準帯域内傾斜α0にする。
【0071】以下、同様のことを繰り返すことにより、
帯域内傾斜α0は、同図(2)の重み付け平均帯域外輻射電
力P(太線)の曲線上を移動し、その最小点となる帯域
内傾斜αsに収束する。 [7]実施例(7) 図12は、本発明に係る適応型等化器200bの実施例(7)を
示している。この実施例(7)では、+側平均帯域外輻射
電力P+曲線の傾き、−側平均帯域外輻射電力P-曲線の傾
き、及び+側平均帯域外輻射電力P+と−側平均帯域外輻
射電力P-との差に基づきフィルタ係数(すなわち、帯域
内1次傾斜)を決定する。
【0072】図13(1)は、横軸を帯域内1次帯域内傾斜
α、縦軸を+側平均帯域外輻射電力P +及び−側平均帯域
外輻射電力P-のグラフを示している。同図(1)に示した
領域T1及びT2を拡大したグラフが、それぞれ、同図
(2)、及び(3)に示されている。同図(2)及び(3)に基づき
実施例(7)の原理を以下に説明する。
【0073】同図(2)において、基準帯域内帯域内傾斜
をα0、比較対象となる帯域内傾斜をα1及びα2とした
とき、帯域内傾斜α0,α1間及び帯域内傾斜α0,α2
における+側平均帯域外輻射電力P+の曲線の傾きの符号
(同図(2)では、マイナス)は同じである。同様に、帯
域内傾斜α0,α1間及び帯域内傾斜α0,α2間における
−側平均帯域外輻射電力P-の曲線の傾きの符号(同図
(2)ではマイナス)は同じである。これは、次式(12)〜
(15)で示される。
【0074】 P0+−P1+<0 ・・・式(12) P2+−P0+<0 ・・・式(13) P0-−P1-<0 ・・・式(14) P2-−P0-<0 ・・・式(15) このとき、帯域内傾斜α0を同図(1)に示した帯域内傾斜
αsに収束させるためには、+側平均帯域外輻射電力P+
と−側平均帯域外輻射電力P-との差が大きい帯域内傾斜
α2の方向に帯域内傾斜α0の移動M4をすればよいことが
分かる。
【0075】同様に、同図(1)に示した領域T3、すなわ
ち、+側平均帯域外輻射電力P+及び−側平均帯域外輻射
電力P-の曲線の傾きの符号が同じプラスである場合も、
+側平均帯域外輻射電力P+と−側平均帯域外輻射電力P-
との差が大きい帯域内傾斜α 1の方向に移動すればよ
い。
【0076】逆に、同図(3)に示した領域T2において
は、+側平均帯域外輻射電力P+及び−側平均帯域外輻射
電力P-の曲線の帯域内傾斜α0,α1間及び帯域内傾斜α
0,α2間の傾きの符号が一つ以上異なることが、次式(1
6)〜(19)で示される。 P0+−P1+<0 ・・・式(16) P2+−P0+<0 ・・・式(17) P0-−P1->0 ・・・式(18) P2-−P0->0 ・・・式(19) このような領域T2においては、+側平均帯域外輻射電力
P+と−側平均帯域外輻射電力P-との差が小さい帯域内傾
斜α2の方向の移動M5を行えばよいことが分かる。
【0077】図12を参照して、実施例(7)における動作
手順を以下に説明する。ステップS700 :処理部232(図4参照)は、基準帯域内
傾斜α0を持つフィルタ係数をフィルタ210に設定し、FF
T演算処理部231からの振幅特性から+側平均帯域外輻射
電力P0+及び−側平均帯域外輻射電力P0-を演算する。
【0078】ステップS710:処理部232は、比較対象で
ある帯域内傾斜α1を持つフィルタ係数をフィルタ210に
設定し、+側平均帯域外輻射電力P1+及び−側平均帯域
外輻射電力P1-を演算する。ステップS720 :処理部232は、同様に、比較対象である
帯域内傾斜α2を持つフィルタ係数をフィルタ210に設定
し、+側平均帯域外輻射電力P2+及び−側平均帯域外輻
射電力P2-を演算する。
【0079】ステップS730:処理部232は、P0+−P1+,P
2+−P0+,P0-−P1-,及びP2-−P0-を演算し全ての演算
結果が同一符号である場合、ステップS740に進み、一つ
でも異なる符号が有る場合、ステップS750に進む。ステップS740 :処理部232は、|P1+−P1-|及び|P2+−P2-
|の内の大きい方の帯域内傾斜をαt(t=1又は2)と
し、ステップS760に進む。
【0080】ステップS750:処理部232は、|P1+−P1-|
及び|P2+−P2-|の内の小さい方の帯域内傾斜をαt(t=
1又は2)とし、ステップS760に進む。ステップS760 :処理部232は、帯域内傾斜αtを次の基準
帯域内傾斜αoとすると共に、P0+=Pt+,P0-=Pt-を実
行した後(図13(2)の移動M4又は同図(3)の移動M5)、ス
テップS710に戻る。
【0081】処理部232は、ステップS710〜ステップS76
0を繰り返すことにより、適応的に基準帯域内傾斜α0
移動して平均帯域外輻射電力が最小となる帯域内傾斜α
s(図13(1)参照)に収束する。 [8]実施例(8) 図14は、本発明に係る適応型等化器200bの実施例(8)を
示している。この実施例(8)では、実施例(4)〜(7)にお
いて、適応アルゴリズムの開始から数えたフィードバッ
クループの巡回回数に応じて基準帯域内傾斜α0を移動
させる。
【0082】ここで、基準帯域内傾斜α0に対して−方
向/+方向に単位傾斜Δだけ離れた帯域内傾斜α1,α2
の「基準からの離れ数」を−1/+1と称する。すなわ
ち、α1=α0−Δ,α2=α0+Δを意味する。図15(1)
は、「ループ巡回回数」と「基準からの離れ数」との対
応関係を示している。
【0083】適応型等化器200bは、適応アルゴリズムが
開始した直後は、すなわち、ループ巡回回数=“0”の
場合、基準帯域内傾斜α0を持つフィルタ係数に対して
±20だけ離れた帯域内傾斜α1,α2を持つフィルタ係数
を比較対象とし、比較結果に基づき帯域内傾斜α1及び
帯域内傾斜α2の内の何れかを新たな基準帯域内傾斜α0
にする。
【0084】この処理でループが一巡してループ巡回回
数=“1”になるので、次回の比較対象の帯域内傾斜
α1,α2を新たな基準帯域内傾斜α0から±10だけ離れ
た帯域内傾斜を比較対象の帯域内傾斜とする。以下同様
にループを何回巡回したかに基づいて比較対象の帯域内
傾斜α1,α2を決定する。
【0085】これにより、特に収束点から離れた帯域内
傾斜α0からスタートした際の適応アルゴリズムの収束
度を向上させる効果がある。なお、同図(1)において
は、ループ巡回回数が5回以上の場合は比較ポジション
が固定された“1”であるが、この例では5回以上のル
ープの巡回で収束点近傍にまで帯域内傾斜α0が移動で
きていると判断しているためであり、収束点の近傍では
平均帯域外輻射電力の大きな変動を避けるために、比較
対象とする帯域内傾斜α1,α2は基準帯域内傾斜から大
きく離れないようにしている。
【0086】同図(2)及び(3)は、「ループ巡回回数」と
「比較とする帯域内傾斜」との対応関係を同図(1)のよ
うに設定した場合において、それぞれ、ループ巡回回数
=“3”及びループ巡回回数=“4”のときの動作を示し
ている。すなわち、同図(2)において、比較対象である
基準帯域内傾斜α1,α2は、基準帯域内傾斜α0から±3
だけ離れている。例えば、実施例(4)では、最大値が最
小となるように適応アルゴリズムが動作するので、基準
帯域内傾斜α0は、移動M6を行い帯域内傾斜α2が新たな
基準帯域内傾斜α0になる。
【0087】同図(3)に、この新たな基準帯域内傾斜α0
が示されている。このとき巡回回数=“4”となり、図1
5(1)を参照すると「巡回回数」=“4”のときの「基準
からの離れ」=“2”である。従って、基準帯域内傾斜
α0に対する比較対象の帯域内傾斜は、帯域内傾斜α0
ら±2だけ離れた帯域内傾斜α1,α2になる。
【0088】このような動作を繰り返すことで、収束点
から離れているときには比較範囲を大きくとり、また逆
に収束点の近傍にいるときには比較範囲を狭くすること
で、アルゴリズムは収束度を増して平均帯域外輻射電力
が最小となる帯域内傾斜に収束する。
【0089】図14に基づき実施例(8)の動作手順を以下
に説明する。なお、平均帯域外輻射電力Pは、実施例(4)
と同様に+側平均帯域外輻射電力P+及び−側平均帯域外
輻射電力P-の内の最大値であるものとする適応アルゴリ
ズムを採用する。また、本実施例(8)では、図15(1)のテ
ーブルを用いずに演算式で「基準からの離れ数」を求め
る。
【0090】ステップS800:処理部232は、基準帯域内
傾斜α0を持つフィルタ係数をフィルタ210に設定し、FF
T演算処理部231が測定した振幅特性840に基づき、+側
平均帯域外輻射電力P0+及び−側平均帯域外輻射電力P0-
を演算し、平均帯域外輻射電力P0=max{P0+,P0-}と
する。
【0091】ステップS810:処理部232は、N=20に初
期値設定する。ステップS820 :処理部232は、帯域内傾斜α0から−20だ
け離れた帯域内傾斜α1を持つフィルタ係数をフィルタ2
10に設定し、FFT演算処理部231が測定した振幅特性840
から+側平均帯域外輻射電力P1+及び−側平均帯域外輻
射電力P1-を演算し、平均帯域外輻射電力P1=max
{P1+,P1-}とする。
【0092】ステップS830:処理部232は、帯域内傾斜
α0から+20だけ離れた帯域内傾斜α2を持つフィルタ係
数をフィルタ210に設定し、+側平均帯域外輻射電力P2+
及び−側平均帯域外輻射電力P2-を演算し、平均帯域外
輻射電力P2=max{P2+,P2-}とする。
【0093】ステップS840:処理部232は、Ps=min
{P0,P1,P2}(s=0,1,又は2)を演算する。ステップS850 :処理部232は、帯域内傾斜αsを持つフィ
ルタ係数をフィルタ210に設定すると共に、平均帯域外
輻射電力P0=Ps、帯域内傾斜αsを次の基準帯域内傾斜
α0とする。
【0094】ステップS860:処理部232は、N=ceil(N/
2)を実行し、ステップS820に戻る。この結果、Nは、ス
テップS820〜S860のループを一巡する毎に、20(初期
値),10,5,3,2,1に設定される。以上の動作の繰り
返しにより、平均帯域外輻射電力P0を、実施例(4)と比
較して急速に最小にすることが可能になる。
【0095】なお、処理部232は、ステップS860におい
て、N=ceil(N/2)演算を行う代わりに、図15(1)に示し
た対応表を予め保持しておき、ステップS860でループ巡
回回数をカウントし、この「ループ巡回回数」に対応す
る「基準からの離れ数」を対応表から求めてもよい。
【0096】[9]実施例(9) 図16は、本発明に係る適応型等化器200bの実施例(9)を
示している。この実施例(9)では、まず、基準帯域内傾
斜α0を持つフィルタ係数をフィルタ210に設定したとき
の+側平均帯域外輻射電力P+,及び−側平均帯域外輻射
電力P-の内の最大値P0=max{P0+,P0-]を求める。
【0097】この最大値P0と、予め決められた閾値PL
を比較し、比較結果に基づいて比較対象となる帯域内傾
斜α1,α2の「基準からの離れ数」を決める。これによ
り、、適応アルゴリズムの収束度を向上させる。図17
(1)は、閾値PLの設定例を示している。最大値P0に対し
て閾値PL1〜閾値PL 5が設定され、平均帯域外輻射電力が
領域U1〜U6に分割されている。
【0098】図17(2)は、閾値PL1〜閾値PL5で設定され
た領域U1〜U6に対応する「基準帯域内傾斜からの離れ
数」のテーブル例を示しており、例えば、同図(1)に示
した領域U1(P0>PL1)に最大値P0がある場合、比較対象
の帯域内傾斜は、帯域内傾斜α 0から±20だけ離れた帯
域内傾斜α1,α2であり、領域U2(PL2<P0=<PL1)にあ
る場合、±10だけ離れた帯域内傾斜α1,α2である。
【0099】図18は、実施例(9)における適応アルゴリ
ズムを示したものである。同図(1)は、帯域内傾斜α0
持つフィルタ係数をフィルタ210に設定したときの最大
値である平均帯域外輻射電力P0は、PL4<P0=<PL3の範
囲にあり、図17(2)を参照すると、比較対象となる帯域
内傾斜は基準帯域内傾斜α0から±3だけ離れた帯域内傾
斜α1,α2である。
【0100】最大値が最小となるように適応アルゴリズ
ムが動作するとすれば、基準帯域内傾斜α0は、移動M8
を行い、帯域内傾斜α2が新たな基準帯域内傾斜α0にな
る。図18(2)に新たな基準帯域内傾斜α0が示されてい
る。この帯域内傾斜α0に対応する平均帯域外輻射電力P
0は、PL5<P0=<PL4の範囲にあり、図17(2)を参照する
と、比較対象となる帯域内傾斜は基準帯域内傾斜α0
ら±2だけ離れた帯域内傾斜α1,α2になる。さらに、
この後、基準帯域内傾斜α0は、移動M9で帯域内傾斜α2
に移る。
【0101】このように、収束点から離れているときに
は、比較する傾斜範囲を大きくとり、逆に収束点の近傍
にいるときは比較する傾斜範囲を狭くすることで、適応
アルゴリズムの収束度を増して平均帯域外輻射電力が最
小となる帯域内傾斜に収束する。
【0102】図16に基づき実施例(9)の動作手順を以下
に説明する。なお、平均帯域外輻射電力Pは、実施例(4)
と同様に+側平均帯域外輻射電力P+及び−側平均帯域外
輻射電力P-の内の最大値とするアルゴリズムを用いる。ステップS900 :処理部232は、基準帯域内傾斜α0を持つ
フィルタ係数をフィルタ210に設定し、FFT演算処理部23
1が測定した振幅特性840に基づき、+側平均帯域外輻射
電力P0+及び−側平均帯域外輻射電力P0-を演算し、平均
帯域外輻射電力P0=max{P0+,P0-}とする。
【0103】ステップS910:処理部232は、平均帯域外
輻射電力P0と図17(2)の閾値を比較し、「基準帯域内傾
斜α0からの離れ数」=Nを決定し、比較対象の帯域内傾
斜α1,α2を決定する。ステップS920 :処理部232は、帯域内傾斜α1を持つフィ
ルタ係数をフィルタ210に設定し、+側平均帯域外輻射
電力P1+及び−側平均帯域外輻射電力P1-を演算し、平均
帯域外輻射電力P1=max{P1+,P1-}とする。
【0104】ステップS930:処理部232は、帯域内傾斜
α2を持つフィルタ係数をフィルタ210に設定し、+側平
均帯域外輻射電力P2+及び−側平均帯域外輻射電力P2-
演算し、平均帯域外輻射電力P2=max{P2+,P2-}とす
る。ステップS940 :処理部232は、Ps=min[P0,P1,P2}(s
=0,1,又は2)を演算する。
【0105】ステップS950:処理部232は、帯域内傾斜
αsを持つフィルタ係数をフィルタ210に設定すると共
に、次の基準帯域内傾斜α0=帯域内傾斜αs、平均帯域
外輻射電力P0=Psとした後、ステップS910に戻る。以上
の動作を繰り返すことにより、平均帯域外輻射電力P
0は、実施例(4)で比較して収束度を増して最小値に収束
する。
【0106】(付記1)参照信号と非線形歪を有する回
路からフィードバックされる信号との誤差が小さくなる
ように適応アルゴリズムで該非線形歪回路の入力信号を
制御して該非線形歪みを補償する適応型歪補償部と、該
適応型歪補償部と該非線形歪回路との間又は該適応型歪
補償部の前段に接続されたディジタルフィルタと、該デ
ィジタルフィルタに設定するフィルタ係数群を予め保持
するメモリと、このフィルタ係数群の中から該フィード
バック信号の帯域外輻射電力が小さくなるようなフィル
タ係数を適応的に選択して該ディジタルフィルタに設定
する適応型等化処理部と、を備えたことを特徴とする歪
補償装置。
【0107】(付記2)上記の付記1において、該適応
型等化処理部が、該フィードバック信号をフーリエ変換
して該フィードバック信号の振幅スペクトラムを出力す
るフーリエ変換演算処理部と、該振幅スペクトラムに基
づき適応アルゴリズムで該フィードバック信号の帯域外
輻射電力が小さくなるようなフィルタ係数を該フィルタ
係数群の中から選択して該ディジタルフィルタに与える
適応型等化アルゴリズム処理部と、で構成されているこ
とを特徴とした歪補償装置。
【0108】(付記3)上記の付記1において、該適応
型等化処理部は、該フィードバック信号の帯域外の所定
の帯域の信号を通す帯域通過フィルタと、この所定帯域
通過信号を包絡線検波する検波器と、検波された信号を
アナログ/デジタル変換するAD変換器と、ディジタル変
換された信号に基づき該帯域外輻射電力が小さくなるよ
うなフィルタ係数を該フィルタ係数群から適応アルゴリ
ズムで選択して該ディジタルフィルタに与える適応型等
化アルゴリズム処理部と、で構成されていることを特徴
とした歪補償装置。
【0109】(付記4)上記の付記1において、該フィ
ルタ係数群は、該ディジタルフィルタの該入力信号の帯
域内の振幅特性を所定の帯域内傾斜に設定する複数のフ
ィルタ係数の列であることを特徴とした歪補償装置。
【0110】(付記5)上記の付記1において、該帯域
外輻射電力が、測定した複数の瞬時帯域外輻射電力を平
均した平均帯域外輻射電力であることを特徴とした歪補
償装置。 (付記6)上記の付記1において、該適応型等化処理部
は、1つ以上の所定の帯域外測定範囲の輻射電力を該帯
域外輻射電力として測定することを特徴とした歪補償装
置。
【0111】(付記7)上記の付記6において、該適応
型等化処理部が、2つの該測定範囲で、それぞれ、測定
された同じフィルタ係数に対応する両帯域外輻射電力の
差をゼロするフィルタ係数を適応的に選択することを特
徴とした歪補償装置。
【0112】(付記8)上記の付記6において、該適応
型等化処理部が、複数の該測定範囲で、それぞれ、各フ
ィルタ係数について測定された帯域外輻射電力の内の最
大値を選択し、この最大値が最小となるフィルタ係数を
適応的に選択することを特徴とした歪補償装置。
【0113】(付記9)上記の付記6において、該適応
型等化処理部が、複数の該測定範囲で、それぞれ、各フ
ィルタ係数について測定された帯域外輻射電力の単純平
均値を求め、該平均値が最小となるフィルタ係数を適応
的に選択することを特徴とした歪補償装置。
【0114】(付記10)上記の付記6において、該適
応型等化処理部が、複数の該測定範囲で、それぞれ、各
フィルタ係数について測定された帯域外輻射電力の移動
平均値を求め、該平均値が最小となるフィルタ係数を適
応的に選択することを特徴とした歪補償装置。
【0115】(付記11)上記の付記6において、該適
応型等化処理部が、複数の該測定範囲で、それぞれ、各
フィルタ係数について測定された帯域外輻射電力の重み
付け平均値を求め、該平均値が最小となるフィルタ係数
を適応的に選択することを特徴とした歪補償装置。
【0116】(付記12)上記の付記6において、該適
応型等化処理部が、基準とする帯域内傾斜及び1つ以上
の比較対象の帯域内傾斜で測定された異なる測定範囲の
各帯域外輻射電力の隣り合う帯域内傾斜間の差の符号が
同符号のとき、該比較対象帯域内傾斜で測定された両帯
域外輻射電力の差の絶対値が大きい方の比較対象帯域内
傾斜を次の基準帯域内傾斜とし、符号が異符号のとき、
両帯域外輻射電力の差の絶対値が小さい方の比較対象帯
域内傾斜を次の基準帯域内傾斜とすることを繰り返すこ
とにより基準帯域内傾斜のフィルタ係数を、適応的に帯
域外輻射電力を最小にするフィルタ係数に収束させるこ
とを特徴とした歪補償装置。
【0117】(付記13)上記の付記7乃至12のいず
れかにおいて、該適応型等化処理部は、基準となる帯域
内傾斜を持つフィルタ係数と比較対象となる帯域内傾斜
を持つフィルタ係数とのフィルタ係数列上における離れ
数を、アルゴリズム開始後からカウントしたフィードバ
ック回数に対応して変化させることを特徴としたる歪補
償装置。
【0118】(付記14)上記の付記7乃至12のいず
れかにおいて、該適応型等化処理部は、基準となる帯域
内傾斜を持つフィルタ係数と比較対象となる帯域内傾斜
を持つフィルタ係数との列上における離れ数を、基準と
なる帯域内傾斜を持つ該フィルタ係数適用時の平均帯域
外輻射電力値に対応して変化させることを特徴とした歪
補償装置。
【0119】(付記15)上記の付記1において、該適
応型歪補償部が、適応プリディストータ型歪補償装置で
あることを特徴とした歪補償装置。 (付記16)上記の付記1において、該非線形歪回路
が、電力増幅器であることを特徴とした歪補償装置。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の歪補償装
置によれば、適応型等化処理部がメモリに予め保持され
たフィルタ係数群の中から出力信号の帯域外輻射電力が
小さくなるようなフィルタ係数を適応的に選択してディ
ジタルフィルタに設定するように構成したので、非線形
歪回路(アナログ回路)の周波数特性を適応的に等化す
ることが可能になる。また、メモリに予め保持されたフ
ィルタ係数を用いることで演算処理量を少なくすること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歪補償装置の実施例(1)を示したブロ
ック図である。
【図2】本発明の歪補償装置におけるディジタルフィル
タの振幅特性例を示した図である。
【図3】本発明の歪補償装置の実施例(1)における動作
手順を示したフローチャート図である。
【図4】本発明の歪補償装置の実施例(2)を示したブロ
ック図である。
【図5】本発明の歪補償装置の実施例(2)における動作
手順を示したフローチャート図である。
【図6】本発明の歪補償装置における帯域外輻射電力の
測定例を示した図である。
【図7】本発明の歪補償装置の実施例(3)を示したブロ
ック図である。
【図8】本発明の歪補償装置の実施例(3)における動作
手順を示したフローチャート図である。
【図9】本発明の歪補償装置の実施例(4)における動作
手順を示したフローチャート図及び平均帯域外輻射電力
−帯域内1次傾斜を示したグラフ図である。
【図10】本発明の歪補償装置の実施例(5)における動
作手順を示したフローチャート図及び平均帯域外輻射電
力−帯域内1次傾斜を示したグラフ図である。
【図11】本発明の歪補償装置の実施例(6)における動
作手順を示したフローチャート図及び平均帯域外輻射電
力−帯域内1次傾斜を示したグラフ図である。
【図12】本発明の歪補償装置の実施例(7)における動
作手順を示したフローチャート図である。
【図13】本発明の歪補償装置の実施例(7)における平
均帯域外電力−帯域内1次傾斜を示したグラフ図であ
る。
【図14】本発明の歪補償装置の実施例(8)における動
作手順を示したフローチャート図である。
【図15】本発明の歪補償装置の実施例(8)における適
応アルゴリズム例を示した図である。
【図16】本発明の歪補償装置の実施例(9)における動
作手順を示したフローチャート図である。
【図17】本発明の歪補償装置の実施例(9)における閾
値設定例を示した図である。
【図18】本発明の歪補償装置の実施例(9)における適
応アルゴリズム例を示した図である。
【図19】従来の適応プリディストータ型歪補償装置の
構成を示したブロック図及びその特性を示したグラフ図
である。
【符号の説明】
100,100a〜100c 歪補償装置 110 適応型歪補償部、適応型歪補償装置、適応プリデ
ィストータ型歪補償装置 120 乗算器 130 適応型歪補
償アルゴリズム処理部 200a〜200c 適応型等化器 210 ディジタル
フィルタ 220 フィルタ係数群保持用メモリ 230 適応型等化
処理部 231 高速フーリエ変換演算処理部、FFT演算処理部 232 適応型等化アルゴリズム処理部 241 発振器 242 混合回路 243,244 帯域通過フィルタ 245,246 検波器 247,248 AD変換器 249 適応型等化
アルゴリズム処理部 250 DA変換器 260 AD変換器 270 変調回路 300 非線形歪回路、アナログ回路、電力増幅器 500 入力信号、参照信号 510,520,530
信号 540 変調信号 600 RF出力信号 710 フィードバック信号 720 歪補償係数 730〜750 フィードバック信号 810 選択信号 820,830 フィルタ係数 840 振幅特性 850,860 発振信号 871〜876 信号 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 徳郎 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 地1号 富士通株式会社内 (72)発明者 長谷 和男 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 地1号 富士通株式会社内 (72)発明者 浜田 一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 地1号 富士通株式会社内 (72)発明者 石川 広吉 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 地1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA00 CA21 CA61 FA17 GN03 GN06 KA00 KA32 KA34 KA41 KA44 KA53 KA55 MA11 SA13 TA01 TA02 TA03 TA07 5J500 AA01 AA41 AC00 AC21 AC61 AF17 AK00 AK32 AK34 AK41 AK44 AK53 AK55 AM11 AS13 AT01 AT02 AT03 AT07 5K046 AA05 BA01 EE51

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】参照信号と非線形歪を有する回路からフィ
    ードバックされる信号との誤差が小さくなるように適応
    アルゴリズムで該非線形歪回路の入力信号を制御して該
    非線形歪みを補償する適応型歪補償部と、 該適応型歪補償部と該非線形歪回路との間又は該適応型
    歪補償部の前段に接続されたディジタルフィルタと、 該ディジタルフィルタに設定するフィルタ係数群を予め
    保持するメモリと、 このフィルタ係数群の中から該フィードバック信号の帯
    域外輻射電力が小さくなるようなフィルタ係数を適応的
    に選択して該ディジタルフィルタに設定する適応型等化
    処理部と、 を備えたことを特徴とする歪補償装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 該適応型等化処理部が、該フィードバック信号をフーリ
    エ変換して該フィードバック信号の振幅スペクトラムを
    出力するフーリエ変換演算処理部と、該振幅スペクトラ
    ムに基づき適応アルゴリズムで該フィードバック信号の
    帯域外輻射電力が小さくなるようなフィルタ係数を該フ
    ィルタ係数群の中から選択して該ディジタルフィルタに
    与える適応型等化アルゴリズム処理部と、で構成されて
    いることを特徴とした歪補償装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 該適応型等化処理部は、該フィードバック信号の帯域外
    の所定の帯域の信号を通す帯域通過フィルタと、この所
    定帯域通過信号を包絡線検波する検波器と、検波された
    信号をアナログ/デジタル変換するAD変換器と、ディジ
    タル変換された信号に基づき該帯域外輻射電力が小さく
    なるようなフィルタ係数を該フィルタ係数群から適応ア
    ルゴリズムで選択して該ディジタルフィルタに与える適
    応型等化アルゴリズム処理部と、で構成されていること
    を特徴とした歪補償装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、 該適応型等化処理部は、1つ以上の所定の帯域外測定範
    囲の輻射電力を該帯域外輻射電力として測定することを
    特徴とした歪補償装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 該適応型等化処理部が、複数の該測定範囲で、それぞ
    れ、各フィルタ係数について測定された帯域外輻射電力
    の内の最大値を選択し、この最大値が最小となるフィル
    タ係数を適応的に選択することを特徴とした歪補償装
    置。
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