JP2003298154A - レーザ発振器及び光学部品のクリーニング方法 - Google Patents

レーザ発振器及び光学部品のクリーニング方法

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JP2003298154A
JP2003298154A JP2002094725A JP2002094725A JP2003298154A JP 2003298154 A JP2003298154 A JP 2003298154A JP 2002094725 A JP2002094725 A JP 2002094725A JP 2002094725 A JP2002094725 A JP 2002094725A JP 2003298154 A JP2003298154 A JP 2003298154A
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booster
laser
optical component
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Satoshi Nishida
聡 西田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ発振器のミラー汚れに対して、上記ク
リーニングを不要とし、安定したビームモード特性が得
られるレーザ発振器及びクリーニング方法を得る。 【解決手段】 レーザ媒質を励起し、放出された光を光
学部品間で反射、増幅して、所定のレーザ光を出力する
レーザ発振器において、光学部品を単独で密閉可能に保
持する昇圧部と、この昇圧部内部にクリーニング用ガス
を供給するクリーニングガス供給手段と、このクリーニ
ングガス供給手段により供給されたクリーニングガス
を、所定の圧力、温度に制御するガス制御手段と、を備
え、クリーニングガスの超流動を利用して光学部品のク
リーニングを行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学部品の汚れを自
動で洗浄する炭酸ガスレーザ発振器の構成に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来のレーザ装置を示す構成図
である。図において、1はレーザ発振器、2はレーザ発
振器1内部にある放電電極、3はレーザ発振器1内部に
あるガス循環ブロア、4は部分反射鏡、5は全反射鏡、
6は熱交換器、7は部分反射鏡4、全反射鏡5や熱交換
器6に冷却水を送り、冷却する冷却ユニット、8は放電
電極部2に放電を発生させたり、ガス循環ブロア3を制
御したり、レーザ発振器1の真空度を制御する機器が納
められている電源盤、9Aはレーザ発振器の動作に関す
る制御を行う制御装置、10はレーザ発振器1内部にあ
るレーザ媒質、11はレーザ発振器1から取出されるレ
ーザ光である。
【0003】次に図8のレーザ装置の動作について説明
する。まず、レーザ発振器1は、制御装置9Aから起動
信号が電源盤8に来ると、ガス循環ブロア3が回転し
て、炭酸ガスレーザでは内部に充填している炭酸ガスを
含むレーザ媒質10が循環する。この状態で、制御装置
9Aから出力信号が来ると、放電電極部2へ高電圧が投
入され、レーザ媒質が放電で励起される。励起されたレ
ーザ媒質は光を放出し、基底準位へと落ちる。放出され
た光は部分反射鏡4と全反射鏡5との間で反射・増幅さ
れ、部分反射鏡4から一部は外部に取り出され、残りは
さらに全反射鏡5に反射され、戻ることにより、反射・
増幅が繰り返される。なお、外部に取り出されるレーザ
光11は、制御装置9Aが指令した出力相当となるよう
に制御されている。取り出されたレーザ光11は、例え
ば、加工機や計測器(図示せず)上に焦点を結んで加工
したり、測定したりするのに用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】レーザ発振器は上記の
ように動作するが、放電により放電電極2の絶縁用に使
用している樹脂部品の劣化や、ガス循環ブロア3のグリ
スの揮発やモータ配線の劣化があり、真空容器内部でレ
ーザ媒質以外のものが生成される。生成された物質は、
例えば図9のように、増幅されるレーザ光に押され、部
分反射鏡4に付着する。部分反射鏡4にごみが付着する
と、部分反射鏡の熱吸収率が上昇し、それに伴って、部
分反射鏡内部で温度分布が生じる。この温度分布によ
り、レーザ光が屈折され、ビームモードを変形させた
り、伝播特性が変化させたりして、加工や計測がうまく
いかなくなるといった問題点がある。従来は、加工や計
測がうまくいかなくなったら、ビームモードをチェック
し、部分反射鏡4の汚れが原因であれば、真空容器内部
を大気圧に戻し、部分反射鏡を取り外し、取り外した部
分反射鏡をアルコールやアセトンで清掃、または超音波
洗浄機などの洗浄装置に入れることにより洗浄し、再び
取り付け、真空引きして、レーザ媒質ガスを導入し安定
するまで待ってから、レーザ発振させるという手順をと
ることにより保守作業を行っていた。これら保守作業に
おいて、真空引き時間が短くても10分〜1Hrと長
く、そのためレーザ加工装置自体の停止期間が長い。ま
た、クリーニングで直らないようなひどい汚れの場合
は、部分反射鏡4を交換するが、全く同じ形状ではない
ため、調整が必要になる。このように部分反射鏡4が汚
れると、機械の停止期間が長くなるという問題があっ
た。
【0005】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、レーザ発振器のミラー汚れに対し
て、上記クリーニングを不要とし、安定したビームモー
ド特性が得られるレーザ発振器及びクリーニング方法を
得るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明の炭酸ガスレ
ーザ発振器は、レーザ媒質を励起し、放出された光を光
学部品間で反射、増幅して、所定のレーザ光を出力する
レーザ発振器において、上記光学部品を単独で密閉可能
に保持する昇圧部と、この昇圧部内部にクリーニング用
ガスを供給するクリーニングガス供給手段と、このクリ
ーニングガス供給手段により供給された上記クリーニン
グガスを、所定の圧力、温度に制御するガス制御手段
と、を備え、クリーニングガスの超流動を利用して上記
光学部品のクリーニングを行うものである。
【0007】また、ガス制御手段は、昇圧部内部のクリ
ーニングガスをヒータ及び冷却手段による温度管理を行
うと共に、クリーニングガス供給手段から供給される上
記クリーニングガスの圧力を入力弁、出力弁にて制御
し、超流動を引き起こす臨界圧力及び臨界温度となるよ
うに制御するものである。
【0008】また、光学部品の汚れ度を検出する検出手
段を備え、該検出手段からの信号に基づき昇圧部におい
てクリーニングを行うものである。
【0009】また、クリーニングガスとして、炭酸ガス
を使用するものである。
【0010】また、昇圧部は、光学部品を電極等の放電
部とは異なる単独で密閉可能に保持するものである。
【0011】また、昇圧部により光学部品を密閉可能に
保持する際に、出口蓋及び入口蓋により電極等の放電部
と分離して保持すると共に、密閉された昇圧部内の連通
弁を開放することにより光学部品の放電部側及び出力側
両面のクリーニングを行うものである。
【0012】さらに、連通弁の開放は、出口弁の開閉動
作に伴い行われるものである。
【0013】また、本発明に係る光学部品のクリーニン
グ方法は、光学部品のクリーニングが必要か否かを判定
する工程と、クリーニングが必要な場合、昇圧部内部を
密閉する工程と、上記昇圧部内部にクリーニングガスを
供給する工程と、上記昇圧部内部のクリーニングガスを
所定の圧力、温度に制御する工程と、クリーニングガス
の超流動を利用して、上記光学部品のクリーニングを実
行する工程と、クリーニング完了後、上記昇圧部内部の
密閉を解除して、クリーニング作業を終了する工程と、
を備えたものである。
【0014】また、電源ON/OFFまたは準備キーO
N/OFFの直後に昇圧部を密閉し、クリーニングを行
うものである。
【0015】また、光学部品の汚れ度を検出する検出手
段からの信号に基づき、クリーニングを行うものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本発明の
実施の形態を示すレーザ装置の構成を示す構成図であ
り、図2は、昇圧部の構成を示す拡大図である。図にお
いて、1はレーザ発振器、2はレーザ発振器1内部にあ
る放電電極、3はレーザ発振器1内部にあるガス循環ブ
ロア、4は部分反射鏡、5は全反射鏡、6は熱交換器、
7は部分反射鏡4、全反射鏡5や熱交換器6に冷却水を
送り、冷却する冷却ユニット、8は放電電極部2に放電
を発生させたり、ガス循環ブロア3を制御したり、レー
ザ発振器1の真空度を制御する機器が納められている電
源盤、9はレーザ発振器の動作に関する制御を行う制御
装置、10はレーザ発振器1内部にあるレーザ媒質、1
1はレーザ発振器1から取出されるレーザ光である。1
2は自動出口弁、13は自動入口弁、14は昇圧機、1
5はボンベまたはレーザ媒質ガス保存部分、16は部分
反射鏡4が内部に納められた昇圧部、17は昇圧部16
内部を暖めるためのヒータ、18は昇圧部16内部の圧
力を検出する圧力センサー、19は昇圧部16内部の温
度をモニタする温度センサー、20は部分反射鏡4を密
閉するための出口蓋20a及び入口蓋20bから構成さ
れる蓋、25は蓋20と連動し、開閉される弁である。
【0017】次に動作について説明する。図1に示され
る如く構成されたレーザ装置において、光学部品(本実
施の形態では、例えば部分反射鏡4であるが、全反射鏡
5に置き換えても良い)を清掃したい場合は、次の手順
で行われる。まず、部分反射鏡4が納められた昇圧部1
6の出口蓋20a及び入口蓋20bが閉じられ、昇圧部
16内部が高圧になっても耐えられるようにOリング等
で完全に密閉する。出口蓋20aおよび入口蓋20bが
閉じられると、制御装置により、弁25が開状態とな
り、自動入口弁13及び自動出口弁12側が弁25を連
通して、昇圧部16全体の雰囲気が一定になるように構
成されている。図においては、昇圧部は筒状の構造であ
り、それぞれの蓋20は板状の構造をしており、筒に蓋
をするイメージであるが、内圧に持つような構造であれ
ば特に支障なく、どんな形状であっても良い。又、弁2
5を別途設けず、出口蓋20a或いは入口蓋20bの開
閉動作に連携して蓋が閉じられないときには蓋自身の構
造により弁25が存在する連通部を閉塞し、蓋が閉じら
れたときには該連通部が開放されるように構成しても良
い。
【0018】出口蓋20a及び入口蓋20bは、昇圧に
絶えられるような材料でなければならないので、一般に
は鉄、アルミニウム、SUSなどの金属を用い、放電に
より生成されるオゾン、NOxや紫外線があたる可能性
があるため、劣化が予測される樹脂系は用いるべきでは
ない。なお、不純物の少ないセラミクスなどの無機物で
あれば特に支障ない。その後、炭酸ガスを含んだレーザ
ガスは昇圧機14で高圧にされ、自動入口弁13より昇
圧部16に導入され、圧力センサー18で圧力を監視し
ながら、目的の圧力まで昇圧部16内部の圧力を上げ
る。このとき、自動出口弁12は完全に閉じられてい
る。
【0019】目的の圧力まで到達すると、自動入口弁1
3は閉じられるが、昇圧部の温度が変化すると内部の圧
力も変化(ボイルシャルルの法則により、温度が上がる
と圧力は上がり、温度が下がると圧力も下がるため)す
るため、圧力センサー18で圧力を監視しながら、一定
の圧力にコントロールするために、制御装置9により指
令が来て、自動入口弁13及び自動出口弁12を開閉す
る。一定の圧力になったところで、ヒータ17がONさ
れ、昇圧部16内部が暖められ、温度センサー19によ
るモニタ値に基づきヒータ17をON/OFFし、一定
の温度にコントロールする。ここで、ヒータ17は加熱
を加速するために、昇圧部16の下側に配置するのがよ
い。上記状態で例えば数分間といった一定の期間放置
し、クリーニングが行われる。
【0020】炭酸ガスレーザに使用されるレーザガスに
は二酸化炭素(CO)が主に混合されており、この二
酸化炭素は、超流動を引き起こす臨界圧力及び臨界温度
が比較的容易に作り出せる。他に実用性は乏しいが、超
流動が観測されている物質としては、水素、窒素、Xe
がある。しかしながら、これら物質は、臨界温度が極低
温だったり、高温だったり、臨界圧力が非常に高かった
りで実用性は乏しい。また水素は取扱い上、危険である
し、Xeは非常に高価であるので本実施の形態で説明す
る二酸化炭素が非常に都合がよい。それに、炭酸ガスレ
ーザは二酸化炭素を封入するレーザ発振器なので該二酸
化炭素を用いることにより簡便である。
【0021】次に、クリーニングを行うために、本実施
の形態における超流動の現象について説明する。二酸化
炭素の臨界圧力は73atm(=73.9hkPa(ヘクトキロパ
スカル))、臨界温度は31.1℃である。図3に示すよ
うに超流動現象を持続するには、前記臨界圧力以上、温
度は臨界温度以上をキープする必要がある。超流動状態
になると気相と液相の境界が無くなり、流動性の富んだ
単一相となる。この状態で分子間相互作用の大きい溶質
分子(ここでは有機物などの汚れ)が存在すると溶媒分子
(ここでは二酸化炭素)が溶質分子に集まるようになる
(図4参照)。特に有機物質は分子間相互作用が大き
く、二酸化炭素が有機物質を覆い、基板材料(ここでは
ミラー基板表面、炭酸ガスレーザではミラー基板の材料
として、ZnSe、Cu、Au(銅基板の上に金メッキ
などしたもの)、Ge、Moなどが使用される。)から
引き剥がす。部分反射鏡には、レーザ発振器の内部に使
用されている有機物質、金属のメッキ液などの有機物
質、成型材や離形材などの有機物が長期的に付着し、汚
れていく。この有機物の周りに超流動の二酸化炭素が集
まり、洗濯液と油のように有機物をミラー基板表面から
分子間相互作用で引き剥がす作用が発生し、ミラー基板
表面が徐々にクリーニングされていく。
【0022】クリーニングの方法として、特開昭62―
160779号公報にはエッチングによる方法が開示さ
れているが、エッチングはプラズマ化されたイオンをミ
ラー基板表面にぶつけて削り取る方法であるとともに、
真空中でしかできない技術であるため、高圧(1気圧=
1atmより大きな圧力)かつ分子間力でクリーニング
する必要があるが、本実施の形態の超流動を利用したク
リーニングは、この技術とは全く違い、ぶつけるときに
発生する表面の活性化なども発生しないため、クリーニ
ング前のレーザ発振におけるビームモードの特性状態を
再現できる。また、特開昭61−176179号公報で
開示があるような、加熱により物質表面に残留している
有機物をアウトガスとして放出するような現象とも全く
違い、比較的常温(31℃程度)でクリーニングできる
技術である。
【0023】本実施の形態は、上述の超流動状態のよう
な効果を活用することで、光学部品表面に付着した有機
物を取り除き、表面状態をクリーンにすることができ
る。従来は、大気に戻し、部分反射鏡や全反射鏡をホル
ダーから外し、アルコールやアセトンを使って、人の手
で清掃していた。また、清掃している間は、レーザ発振
器1内部が外気にさらされ、外気の粉塵が入り込む恐れ
があった。このように、人の手を煩わせないので、省人
化が図れるし、自動で制御可能なため、清掃時間の数1
0分と数100リットルの真空容器を真空引きする時間
(10分〜1Hr)から、数リットルの昇圧部だけ真空
にすればよく、真空引き時間も1/10に時短もでき、
光学部品を外さないので、外気から粉塵が入り込んだ
り、ミスで落として高価な光学部品を割ったりというこ
ともなく、非常に効果的である。図では、光学部品であ
る部分反射鏡4を昇圧部16内部に全て入れ込んである
ので、光学部品の内面だけでなく、外面も清掃できるよ
うになっているので、より効果的である。
【0024】上記光学部品の洗浄が完成すると、ヒータ
17をOFFし、自動出口弁12、出口蓋20a、入口
蓋20bを開け、それと同時に弁25を閉じ、真空容器
内に昇圧部16にあったレーザガスが汚れ成分とともに
放出される。レーザ発振器1内に放出されたレーザガス
は、通常の励起媒質として使用してもよく、また、レー
ザ発振器1につながっている真空ポンプを経由して外部
に放出し、排気してもよい。ここで、レーザガスを再利
用する際には、特定のフィルタを通すことにより汚れ成
分を除去してもよく、また、仮にそのまま使用したとし
ても、通常レーザガスは頻繁に交換されるので、交換の
たびに汚れ成分は減少し、問題ないレベルとなることは
明らかである。
【0025】本実施の形態では、部分反射鏡4について
記載したが、全反射鏡5についても同様であり、内部に
折返しミラーを有するような炭酸ガスレーザ発振器にお
いて、内部折返しミラーについて実施しても同様の効果
が得られる。
【0026】実施の形態2.図5は、本実施の形態2の
レーザ装置の構造を示す構造図である。本実施の形態で
は、昇圧部16を例えば水である冷却液により冷却した
点が特徴的である。二酸化炭素の超流動の臨界温度は3
1.1℃と夏場の外気温度より低い温度である。実施の
形態1においては、ヒータ17で昇圧部16内部を暖め
ることはできるが、冷却は自然空冷に頼っていたため、
外気温度が31.1℃を超える場合は、温度制御するこ
とは不可能である。そこで、レーザ発振器1の冷却に使
用している水を使って、昇圧部16を水を使って温度制
御するものである。
【0027】図において、21は冷却配管、22は温度
センサー、23はタンクである。また、図示していない
が、冷却水をまわすポンプがある。冷却水は31.1℃
にコントロールするために、温度センサー22で水温を
見て、温度が高い場合は、冷却装置の水でタンクを冷却
する。温度が低い場合は、タンク内のヒータをつけると
いう動作を実施し、水温を一定にする。これにより、洗
浄中の昇圧部の温度を一定にコントロールし、光学部品
の洗浄を実施する。
【0028】前述の動作により、部分反射鏡に付着した
有機物を分解し、クリーニングできるため、安定なレー
ザビーム特性を維持することができる。
【0029】実施の形態3.これまで示した実施の形態
では、部分反射鏡の有機物を取り去り、部分反射鏡をク
リーニングすることはできるが、高圧の二酸化炭素が周
辺にいる状態では、レーザ光の吸収が高く、レーザ発振
することはできない。実施の形態1や2の動作は、レー
ザ発振させない、レーザの休止時間に行う必要がある。
図6にはそのシーケンスを実施の形態1の場合において
記載した。
【0030】炭酸ガスレーザ発振器を加工や計測などに
使用するために、電源を入れると、まず、クリーニング
する必要があるかを判断する。このクリーニングする時
間はあらかじめ入力した運転時間である。クリーニング
する時間であれば、Aの動作に入り、光学部品をクリー
ニングした後に炭酸ガスレーザ発振器を使えることにな
る。ユーザはその後、準備キーを動かし、装置を使用し
て加工などを実施する。加工などが終了すると、準備キ
ーを切り、停止状態にする。このときも、クリーニング
が必要か判断する。この場合はあらかじめ設定された運
転時間に達した場合、または使用中に光学部品の温度が
高く、クリーニングが必要と判断した場合にAの動作を
行う。
【0031】Aにおける動作は、実施の形態1で説明し
た如く、昇圧部の出口及蓋び入口蓋を閉じて、所定の圧
力になるようにクリーニング用のガスを昇圧部内に導入
し、その後、ヒータにより目的の温度にし、超流動の状
態にした後に一定時間その状態を保つことによりクリー
ニングを行う。そして、その後、昇圧部を密閉していた
出口及蓋び入口蓋を開放し、発振器内部ガス圧を接待圧
にすることによりレーザ発振を再開可能状態とするもの
である。
【0032】以上の動作により、使用するときはいつも
安定なビーム特性を加工等に使用でき、加工失敗などの
不具合が発生せず、炭酸ガスレーザ発振器を安心して使
用できる。
【0033】実施の形態4.図7は、本実施の形態4の
レーザ装置の構成を示す構成図である。図において、2
4は光学部品の温度を測定する温度センサーであり、接
触式の例えば熱電対のような温度検出器、或いはサーモ
パイルのような非接触の温度センサーであってもよい。
光学部品の表面温度を観測することにより、汚れ度をモ
ニターし、一定の汚れ以上であれば、レーザ発振を止
め、実施の形態1と同じ手順で、光学部品を洗浄する。
実施の形態3では、あらかじめ入力された時間に基づい
て管理していたが、温度検出器24の信号により、図6
のAシーケンスの動作に入るようにしても良い。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、光学部品が汚れても、
より簡易な方法でクリーニングを実現し、安定なビーム
モード特性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の炭酸ガスレーザ発振器の構造図であ
る。
【図2】 本発明の昇圧部の構成を示す拡大図である。
【図3】 超流動の発生する相平衡図である。
【図4】 超流動物質の密度増加による固体溶解度の増
加を示す図である。
【図5】 本発明の炭酸ガスレーザ発振器の構造図であ
る。
【図6】 本発明のフローチャートである。
【図7】 本発明の炭酸ガスレーザ発振器の構造図であ
る。
【図8】 従来の炭酸ガスレーザ発振器を示す構造図で
ある。
【図9】 ミラーにごみが付着する様子を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 レーザ発振器、2 放電電極、3 ガス循環ブロ
ア、4 部分反射鏡、5全反射鏡、6 熱交換器、7
冷却ユニット、8 電源盤、9 制御装置、10 レー
ザ媒質、11 レーザ光、12 自動出口弁、13 自
動入口弁、14昇圧機、15 ボンベ、16 昇圧部、
17 ヒータ、18 圧力センサー、19 温度センサ
ー、20 蓋、21 冷却配管、22 温度センサー、
23タンク、24 温度検出器、25 弁。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ媒質を励起し、放出された光を光
    学部品間で反射、増幅して、所定のレーザ光を出力する
    レーザ発振器において、 上記光学部品を密閉可能に保持する昇圧部と、 この昇圧部内部にクリーニング用ガスを供給するクリー
    ニングガス供給手段と、 このクリーニングガス供給手段により供給された上記ク
    リーニングガスを、所定の圧力、温度に制御するガス制
    御手段と、を備え、クリーニングガスの超流動を利用し
    て上記光学部品のクリーニングを行うことを特徴とする
    レーザ発振器。
  2. 【請求項2】 ガス制御手段は、昇圧部内部のクリーニ
    ングガスをヒータ及び冷却手段による温度管理を行うと
    共に、クリーニングガス供給手段から供給される上記ク
    リーニングガスの圧力を入力弁、出力弁にて制御し、超
    流動を引き起こす臨界圧力及び臨界温度となるように制
    御することを特徴とする請求項1に記載のレーザ発振
    器。
  3. 【請求項3】 光学部品の汚れ度を検出する検出手段を
    備え、該検出手段からの信号に基づき昇圧部においてク
    リーニングを行うことを特徴とする請求項1または2に
    記載のレーザ発振器。
  4. 【請求項4】 クリーニングガスとして、炭酸ガスを使
    用することを特徴とする請求項1に記載のレーザ発振
    器。
  5. 【請求項5】 昇圧部は、光学部品を電極等の放電部と
    は異なる単独で密閉可能に保持することを特徴とする請
    求項1乃至4の何れかに記載のレーザ発振器。
  6. 【請求項6】 昇圧部により光学部品を密閉可能に保持
    する際に、出口蓋及び入口蓋により電極等の放電部と分
    離して保持すると共に、密閉された昇圧部内の連通弁を
    開放することにより光学部品の放電部側及び出力側両面
    のクリーニングを行うことを特徴とする請求項5に記載
    のレーザ発振器。
  7. 【請求項7】 連通弁の開放は、出口弁の開閉動作に伴
    い行われることを特徴とする請求項6に記載のレーザ発
    振器。
  8. 【請求項8】 光学部品のクリーニングが必要か否かを
    判定する工程と、 クリーニングが必要な場合、昇圧部内部を密閉する工程
    と、 上記昇圧部内部にクリーニングガスを供給する工程と、 上記昇圧部内部のクリーニングガスを所定の圧力、温度
    に制御する工程と、 クリーニングガスの超流動を利用して、上記光学部品の
    クリーニングを実行する工程と、 クリーニング完了後、上記昇圧部内部の密閉を解除し
    て、クリーニング作業を終了する工程と、を備えた光学
    部品のクリーニング方法。
  9. 【請求項9】 電源ON/OFFまたは準備キーON/
    OFFの直後に昇圧部を密閉し、クリーニングを行うこ
    とを特徴とする請求項8に記載の光学部品のクリーニン
    グ方法。
  10. 【請求項10】 光学部品の汚れ度を検出する検出手段
    からの信号に基づき、クリーニングを行うことを特徴と
    する請求項8または9に記載の光学部品のクリーニング
    方法。
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