JP2003297585A - 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法

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JP2003297585A
JP2003297585A JP2002105183A JP2002105183A JP2003297585A JP 2003297585 A JP2003297585 A JP 2003297585A JP 2002105183 A JP2002105183 A JP 2002105183A JP 2002105183 A JP2002105183 A JP 2002105183A JP 2003297585 A JP2003297585 A JP 2003297585A
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electrode
organic
transparent electrode
layer
resistivity
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JP2002105183A
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English (en)
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Tomonori Akai
伴教 赤井
Takashi Ogura
隆 小倉
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な装置で短時間に作製でき、かつ、抵抗
率とホール注入効率という2つの特性を両立させた透明
電極を備える有機EL素子を提供すること。 【解決手段】 有機EL素子は、基板と、基板上に積層
された第1電極と、第1電極上に積層され発光層を含む
有機物層と、有機物層上に積層された第2電極を備え、
第1および第2電極はいずれか一方が透明電極からな
り、透明電極は、その抵抗率が有機物層と接する面から
他面へ向かって徐々に低くなるように形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機エレクトロ
ルミネッセンス素子およびその製造方法に関し、詳しく
は、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光面側に設
けられる透明電極の構造およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機エレクトロルミネッセンス素子(有
機EL素子)は、基板上に第1電極、発光層を含む有機
物層、および第2電極を順に積層することにより構成さ
れる発光素子である。発光層にドーピングする材料によ
って、赤、緑、青の各色を発光させることができ、フル
カラーディスプレイパネルへの応用が期待されている。
有機エレクトロルミネッセンス素子において、面状発光
を得るためには、第1および第2電極のうち、少なくと
もいずれか一方の電極は透明である必要がある。
【0003】つまり、基板側より発光を取り出す場合
は、透明な基板、透明な第1電極、発光層を含む有機物
層、透明又は非透明の第2電極という素子構成になる。
また、基板と反対側より発光を取り出す場合は、透明又
は非透明の基板、透明又は非透明の第1電極、発光層を
含む有機物層、透明な第2電極という素子構成になる。
【0004】ここで、非透明な電極としては、抵抗率が
1×10-6〜10×10-6Ωcm程度の金属材料からな
る金属電極が一般に用いられている。一方、透明な電極
としては、ITO(酸化インジウム錫)やIDIXO
(In 23−ZnO系材料で出光興産株式会社の登録商
標)などからなる透明電極が一般に用いられている。こ
れらの透明電極材料は、それ以外の透明電極材料(例え
ば、SnO2や極薄の金属膜など)よりは抵抗率が低い
ものの、金属電極の約100倍に相当する1×10-4
10×10-4Ωcm程度の抵抗率を有しており、有機E
L素子の低消費電力化を図るうえでの課題となってい
る。
【0005】一般的に、発光を取り出す方向に係わりな
く、金属電極は有機物層に電子を注入するための電極と
して用いられ、透明電極は有機物層にホールを注入する
ための電極として用いられる。そして、発光輝度、初期
特性および信頼性などの素子特性は、透明電極から有機
物層へのホール注入効率を高めることにより向上させ得
ることが知られている。
【0006】また、一般的に上記透明電極はスパッタリ
ング法によって形成されるが、透明電極の特性は、スパ
ッタリング時における不活性ガス(例えば、アルゴンガ
ス)と酸素ガスとの混合比率を変更することによって変
化させ得ることが知られている。具体的には、アルゴン
ガスに対する酸素ガスの混合比率を低くすると透明電極
の抵抗率を下げることができ、アルゴンガスに対する酸
素ガスの混合比率を高くすると、ホール注入効率を向上
させ得ることが知られている。つまり、抵抗率とホール
注入効率という2つの特性は、相反する関係にあり、こ
れら2つの特性を両立させるべく様々な工夫が行われて
いる。例えば、透明電極を、抵抗率の低い層とホール注
入効率の高められた層とからなる2層構造とした有機E
L素子が一般に知られている(例えば、特開2000−
68073号公報および特開2000−77190号公
報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】抵抗率の低い層とホー
ル注入効率の高められた層とからなる2層構造の透明電
極をスパッタリング法で作製する場合、アルゴンガスに
対する酸素ガスの混合比率を切り替えるためにシャッタ
ー操作を行う必要がある。つまり、シャッター操作によ
って透明電極の成膜は一時的に中断されることとなり、
前記シャッター操作は透明電極の作製に要する時間、ひ
いては有機EL素子の製造に要する時間を長くする要因
となっている。また、2層構造の透明電極は、シャッタ
ー機構を備えたスパッタリング装置を用いなければ作製
できず、透明電極の作製に係る設備費用を増大させ、ま
た作製装置のメンテナンスを煩雑なものとしている。
【0008】この発明は以上のような事情を考慮してな
されたものであり、簡易な装置で短時間に作製でき、か
つ、抵抗率とホール注入効率という2つの特性を両立さ
せた透明電極を備える有機EL素子およびその製造方法
を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、基板と、基
板上に積層された第1電極と、第1電極上に積層され発
光層を含む有機物層と、有機物層上に積層された第2電
極を備え、第1および第2電極はいずれか一方が透明電
極からなり、透明電極は、その抵抗率が有機物層と接す
る面から他面へ向かって徐々に低くなるように形成され
てなる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供するも
のである。
【0010】つまり、この発明による有機EL素子の透
明電極は、ホール注入効率を高める上で重要となる有機
物層と接する面の近傍の領域についてのみホール注入効
率を高めている。そして、ホール注入効率の高められた
領域から他の領域へは徐々に抵抗率が下がる領域として
おり、これら2つの領域の間に明確な境界は存在しな
い。明確な境界が存在しないということは、その作製時
にスパッタリング装置のシャッター操作が不要であるこ
とを意味しており、これにより、抵抗率とホール注入効
率という2つの相反する特性を両立させた透明電極を簡
易な装置で短時間に作製することを可能としている。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明による有機EL素子は、
基板と、基板上に積層された第1電極と、第1電極上に
積層され発光層を含む有機物層と、有機物層上に積層さ
れた第2電極を備え、第1および第2電極はいずれか一
方が透明電極からなり、透明電極は、その抵抗率が有機
物層と接する面から他面へ向かって徐々に低くなるよう
に形成されてなることを特徴とする。
【0012】ここで、この発明による有機EL素子にお
いて、基板としては、基板側から発光を取り出す場合
と、基板と反対側から発光を取り出す場合によって、透
明あるいは非透明の基板を使い分けることができる。材
質に関しては、有機EL素子を維持できる程度の剛性が
あればよく、特に限定されるものではないが、例えば、
シリコン基板、ポリイミドフィルム、セラミック基板、
ガラス基板、絶縁処理をした金属基板などを用いること
ができる。
【0013】また、基板側から発光を取り出す場合に
は、少なくとも第1電極を透明電極とする必要がある
が、第2電極は透明又は非透明のいずれであっても構わ
ない。しかし、このような場合において、第2電極は電
子注入電極として機能するため、抵抗率の観点からみる
と金属材料などからなる非透明電極であることが好まし
い。一方、基板と反対側から発光を取り出す場合には、
少なくとも第2電極を透明電極とする必要があるが、第
1電極は透明又は非透明のいずれであっても構わない。
しかし、このような場合において、第1電極は電子注入
電極として機能するため、抵抗率の観点からみると金属
材料などからなる非透明電極であることが好ましい。
【0014】ここで、透明電極としては、例えば、IT
O(酸化インジウム錫)、IDIXO(酸化インジウム
に酸化亜鉛を添加した透明電極材料で出光興産株式会社
の登録商標)などからなるものを用いることができる。
ITOは加工精度において優れるという利点があるが、
この発明による有機EL素子においては、成膜プロセス
の簡略化を図るという観点から薄膜形成後の熱処理が不
要なIDIXOが好ましい。また、非透明電極として
は、例えば、アルミニウム、マグネシウム、銀、銅、イ
ンジウム、カルシウム、リチウム、セシウムなどの各種
金属材料からなるものを用いることができる。
【0015】また、有機物層としては、少なくとも発光
層を含んでいる有機物層であればよく、その構成は特に
限定されない。例えば、基板側から発光を取り出す場合
には、第1電極上に、電子注入層、電子輸送層、発光
層、ホール輸送層およびホール注入層が順に積層された
構成とすることができる。基板と反対側から発光を取り
出す場合は、積層する順序を逆にすればよい。
【0016】ここで、発光層に用いられる材料として
は、特に限定されないが、公知の有機EL素子用の発光
材料を使用することができる。低分子材料としては、例
えば、4,4‘−ビス(2,2‘ジフェニルビニル)−
ビフェニル(DPVBi)等の芳香族ジメチリデエン化
合物、5−メチル−2−(2−(4−(5−メチル−2
−ベンゾオキサジリル)フェニル)ビニル)ベンゾオキ
サゾール等のオキサジアゾール化合物、3−(4−ビフ
ェニリル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−
1,2,4−トリアゾール(TZA)等のトリアゾール
化合物、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン
等のスチリルベンゼン化合物、チオビラジンジオキシド
誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、ア
ントラキノン誘導体等の蛍光性有機材料、アゾメチン亜
鉛錯体、(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム
錯体(Alq3)等の蛍光性有機金属化合物等を挙げる
ことができる。
【0017】一方、高分子材料としては、例えば、ポリ
(2−デシルオキシ−1,4−フェニレン)(DO−P
PP)、ポリ(2,5−ビス−(2−(N,N,N−ト
リエチルアンモニウム)エトキシ)−1,4−フェニル
−オルト−1,4−フェニルレン)ジブロマイド(PP
P−NEt3+)、ポリ(2−(2‘−エチルヘキシル
オキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレビニレン)
((MEH−PPV)等を挙げることができる。
【0018】発光効率の向上や色度改善のために、発光
層にドーピングすることも可能である。ドーパントとし
て、キナクリドンや、ルブレンや、4−ジsシアノメチ
レン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスリチ
ル)−4H−ピラン(DCM)や、クマリン誘導体等を
適宜用いることができる。
【0019】また、電子注入層や電子輸送層に用いられ
る材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、ト
リアゾール誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン
誘導体、フルオレノン誘導体等の低分子材料、ポリ(オ
キサジアゾール)等の高分子材料を挙げることができる
【0020】また、ホール注入層やホール輸送層に用い
られる材料としては、例えば、ポルフィリン化合物、N
‘N−ビス−(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス
−(フェニル)−ベンジジン(TPD)、N、N‘−ジ
(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベ
ンジジン(α―NPD)等の芳香族第3級アミン化合
物、ヒドラゾン化合物、キナクリドン化合物、スチルア
ミン化合物等の低分子材料、ポリアニリン、3,4−ポ
リエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンサルフォ
ネート(PEDT/PSS)、ポリ(トリフェニルアミ
ン誘導体)、ポリビニルカルバゾール(PVCz)等の
高分子材料を挙げることができる。
【0021】また、有機物層を構成する上記各層の形成
方法としては、公知の手法が適用可能であり、例えば、
真空蒸着法、電子ビーム法、MBE法等のドライプロセ
ス、スピンコート法、ドクターブレード法、インクジェ
ット法、印刷法(凸版法、凹版法、スクリーン法)、ス
プレー法、マイクログラビアコート法等のウェットプロ
セスを挙げることができる。また、有機物層の膜厚とし
ては、一般的な有機EL素子で採用されている程度の膜
厚とすることができ、例えば、約10nm〜1μm程度
とすることができる。
【0022】この発明による有機EL素子において、透
明電極は、その抵抗率が約8×10 -4〜約1×10-4Ω
cmの範囲内で変化してもよい。というのは、上記抵抗
率の範囲は、ホール注入効率の高効率化と低抵抗化とい
う有機EL素子の透明電極に要求される2つの相反する
特性を両立させる上で、適当な範囲であると考えられる
からである。
【0023】また、この発明による有機EL素子におい
て、有機物層は透明電極と接する表面におけるピンホー
ルが約1mm2あたり約50個以下であることが好まし
い。これはホール注入効率の高効率化と深く関連してい
る。つまり、有機物層と透明電極の界面は、有機物と無
機物との界面であり、複雑な界面電子状態となってい
る。有機物と無機物の接合は各産業分野で用いられてい
るが、多くの場合、密着強度が不十分になることが多
く、これが各分野の素子や製品における信頼性や品質の
問題原因となっている。
【0024】有機EL素子においても同様であり、透明
電極から有機物層へのホール注入を効率よく行うために
は、透明電極と有機物層の間での密着強度が高いことが
求められる。密着強度が弱いと効率的なホール注入が行
われず、素子特性(初期特性、信頼性)の低下となって
表れる。そして、透明電極と有機物層の間の密着強度
は、有機物層の透明電極と接する面におけるピンホール
の数に大きく影響され、ピンホールの数が少ないほど透
明電極と有機物層の間の密着強度が強くなる。
【0025】つまり、上述の約1mm2あたり約50個
以下という条件は、透明電極と有機物層の間の密着強度
を高めて良好なホール注入効率を得る上で望ましいと考
えられる条件であり、これは以下に説明する実験からも
明らかである。
【0026】透明電極のスパッタリング時におけるアル
ゴンガスに対する酸素ガスの混合比率を100:0〜7
5:25の範囲内で数種とり、各混合ガス雰囲気の下で
IDIXOからなる実験用の透明導電膜を作製した。得
られた各透明導電膜の抵抗率を図3に示す。図3に示さ
れるように、アルゴンガスに対する酸素ガスの混合比率
が高まるに従って抵抗率も高くなっている。
【0027】次に、各透明導電膜の一方表面上に、有機
EL素子のホール輸送材料として用いられるα―NPD
を膜厚約50nmで蒸着して大気中に放置し、1日後と
1週間後におけるα―NPD膜中のピンホールの数をそ
れぞれ顕微鏡で測定した。その測定結果を図4に示す。
図4においてライン(A)は1日間放置後のピンホール
の数を示し、ライン(B)は1週間放置後のピンホール
の数を示している。図4に示されるように、1日間放置
後および1週間放置後のいずれにおいても、透明電極の
スパッタリング時における酸素ガスの混合比率が高まる
に従って、α―NPD膜中に発生するピンホールの数が
少なくなっている。特に、α―NPD膜の蒸着後、1週
間放置したものではその傾向が顕著に表れている。
【0028】以上の実験から、アルゴンガスに対する酸
素ガスの混合比率を低くすれば、抵抗率の低い透明電極
が得られることが分かる。一方、アルゴンガスに対する
酸素ガスの混合比率を高くすれば、有機物層に発生する
ピンホールの数が少なくなることが分かる。
【0029】なお、この発明による有機EL素子におい
て、透明電極の膜厚は約10nm〜約1μm程度とする
ことができる。そして、上記膜厚のうち、有機物層と接
する側には、抵抗率の高い領域、すなわちホール注入効
率の高められた領域が厚さ約5〜50nm程度にわたっ
て形成され、そこから他の領域へは抵抗率が徐々に下げ
られることが好ましい。というのは、ホール注入効率の
高められた領域を上記の厚さ程度にわたって形成するこ
とにより、透明電極と有機物層との密着強度が向上して
ホール注入が促進され、有機EL素子の素子特性が向上
するからである。なお、ここで、説明の便宜状、ホール
注入効率の高められた領域という呼び方をしたが、ホー
ル注入効率の高められた領域と他の領域との間には明確
な境界は存在しない。
【0030】また、この発明は別の観点からみると、上
述のこの発明による有機エレクトロルミネッセンス素子
を製造する方法であって、基板上に第1電極を積層し、
第1電極上に発光層を有する有機物層を積層し、有機物
層上に第2電極を積層する工程を備え、第1および第2
電極のいずれか一方が透明電極からなり、透明電極は、
酸化インジウムに酸化亜鉛を添加した材料をターゲット
とし、不活性ガスに対する酸素ガスの混合比率を徐々に
変化させながらスパッタリング法によって形成される有
機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供する
ものでもある。
【0031】このような製造方法によると、透明電極の
スパッタリング時に、不活性ガスに対する酸素ガスの混
合比率が徐々に変化させられる。つまり、従来のように
不活性ガスに対する酸素ガスの混合比率を切り替えるの
ではなく徐々に変化させるので、従来は必要であったシ
ャッター操作を不要とすることができる。従って、ホー
ル注入効率の高効率化と低抵抗化の両立を図った透明導
電膜を、簡易なプロセスで、かつ、短時間で作製できる
ようになる。また、成膜装置のシャッターが不要となる
ため、成膜装置の簡易化もしくはメンテナンスの容易化
を図ることができる。なお、具体的な不活性ガスとして
は、例えば、アルゴンガスを挙げることができる。
【0032】また、この発明による上記製造方法におい
て、第1電極を透明電極とするときは不活性ガスに対す
る酸素ガスの混合比率を徐々に高めながらスパッタリン
グを行い、第2電極を透明電極とするときは不活性ガス
に対する酸素ガスの混合比率を徐々に下げながらスパッ
タリングを行ってもよい。このような製造方法によれ
ば、透明電極は抵抗率が有機物層と接する面から他面へ
向かって徐々に低くなるように形成される。すなわち、
第1および第2電極のいずれが透明電極となる場合で
も、ホール注入効率の高率化と低抵抗化の両立を図るこ
とができる。
【0033】また、この発明による上記製造方法におい
て、不活性ガスと酸素ガスの混合比率は、不活性ガス:
酸素ガスが約100:0〜約90:10となる範囲内で
変化してもよい。というのは、上記混合比率の範囲は、
ホール注入効率の高効率化と低抵抗化という2つの相反
する特性を両立させた透明電極を形成する上で、適当な
範囲であると考えられるからである。
【0034】また、この発明による上記製造方法におい
て、透明電極は、スパッタリングを途切れることなく行
うことによって形成されてもよい。つまり、この発明に
よる上記製造方法では、上述の通りシャッター操作が不
要となるので、スパッタリングを途切れることなく行う
ことができるのである。スパッタリングを途切れること
なく行うということは、透明電極の成膜が途切れずに行
われることを意味しており、透明電極の形成に要する時
間をより一層短縮することができる。
【0035】
【実施例】以下にこの発明の実施例による有機EL素子
およびその製造方法について図面に基づいて詳細に説明
する。なお、この実施例によってこの発明が限定される
ものではない。
【0036】実施例1 この発明の実施例1による有機EL素子およびその製造
方法について図1に基づいて説明する。図1は実施例1
による有機EL素子の構成を概略的に示す説明図であ
る。図1に示されるように、この発明の実施例1による
有機EL素子10は、基板11と、基板11上に積層さ
れた第1電極12と、第1電極12上に積層され発光層
13aを含む有機物層13と、有機物層13上に積層さ
れた第2電極14を備え、第1電極12は透明電極から
なり、透明電極は、その抵抗率が有機物層13と接する
面から他面へ向かって徐々に低くなるように形成されて
いる。なお、発光15は基板11側から取り出される。
【0037】以下に、実施例1による有機EL素子の製
造方法について図1に基づいて説明する。まず、ホウケ
イ酸ガラスからなる厚さ約0.7mmの基板11上に、
第1電極12として透明電極をDCスパッタリング法で
形成する。透明電極の材料としては、熱処理の必要がな
いIDIXOを用いる。基板11をスパッタリング装置
(図示せず)にセットし、真空度が1×10―6tor
rに達した後、アルゴンガスと酸素ガスの混合ガスを導
入ガスとして真空度約2〜4×10―3torrの状態
でスパッタリングを実施する。
【0038】最初の11分間は、導入ガスの混合比率を
アルゴン:酸素ガス=99:1とし、成膜レート約10
nm/分、スパッタパワー約850W、ドナー基板の回
転速度約2rpmでスパッタリングを行う。これによ
り、抵抗率の低い領域12cを厚さ約110nmにわた
って形成する。続いて、成膜レート約10nm/分を維
持したまま、アルゴンガスに対する酸素ガスの混合比率
を約99:1から約90:10まで約3分間かけて徐々
に高める。これにより、抵抗率の徐々に変化する領域1
2bを厚さ約30nmにわたって形成する。続いて、ア
ルゴンガスと酸素ガスの混合比率が90:10のまま約
2分間スパッタリングを実施し、スパッタリングを終了
する。これにより、ホール注入効率の高められた領域1
2aを厚さ約20nmにわたって形成する。
【0039】このようにして形成されたIDIXOから
なる透明電極は、抵抗率の低い領域12c、抵抗率の徐
々変化する領域12bおよびホール注入効率の高められ
た領域12aの3つの領域から構成されることになる
が、これらの領域間に明確な境界は無い。
【0040】次に、得られた第1電極12の上に発光層
13aを含む有機物層13を形成する。第1電極12の
ホール注入効率の高められた領域12a上に、ホール輸
送層13bとして、N、N‘−ジ(ナフタレン−1−イ
ル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(α−NP
D)を膜厚が約50nmとなるように抵抗加熱蒸着法で
形成する。
【0041】続いて、発光層13aとして、アルミニウ
ム錯体(Alq3)を膜厚が約50nmとなるように真
空を維持したまま形成する。B発光層については、α−
NPD上にアルミニウム錯体(BAlq)を膜厚約50
nmにて形成することにより得られる。
【0042】次に、得られた有機物層13の上に第2電
極14を形成する。第2電極14の材料としては、仕事
関数が小さく、電子注入電極として効果的なアルミニウ
ムとリチウムからなる合金を用いる。シャドウマスクを
用いた抵抗加熱蒸着法により、第1電極12と直交する
方向に幅約2mmのストライプラインパタンとなるよう
に膜厚約150nmにて形成する。その後、信頼性を確
保するための封止処理を行って実施例1による有機EL
素子10を完成させる。
【0043】実施例1による上述の製造方法では、透明
電極をスパッタリング法で形成する際に、スパッタリン
グ装置のシャッター(図示せず)が終始オープンの状態
であり、シャッター操作が不要である。従って、量産の
プロセスを考慮した場合、工程の簡略化が図られること
になり、有機EL素子の製造に要する時間の短縮に効果
的である。また、実施例1ではシャッター機構を有する
スパッタリング装置を用いたが、シャッター機構を備え
ないスパッタリング装置でも同様の透明電極を問題なく
形成できる。
【0044】比較例1 以下に、実施例1に対する比較例1として作製した有機
EL素子について図5に基づいて説明する。図5は比較
例1に係る有機EL素子の構成を概略的に示す説明図で
ある。
【0045】図5に示されるように、比較例1として作
製した有機EL素子110は、第1電極112が抵抗率
の低い層112cと、ホール注入効率の高められた層1
12aの2つの層からなり、2つの層の間に明確な境界
が存在する点でのみ実施例1による有機EL素子10
(図1参照)と異なるが、それ以外の構成は実施例1に
よる有機EL素子10と同じである。
【0046】つまり、比較例1として作成した有機EL
素子110の第1電極112は、実施例1と同様にID
IXOからなるが、アルゴンガスに対する酸素ガスの混
合比率を変化させる際に、スパッタリングの途中でシャ
ッター操作を行ったものである。
【0047】詳しくは、アルゴンガスに対する酸素ガス
の混合比率を99:1とした雰囲気の下で約13分間の
スパッタリングを実施し、抵抗率の低い層112cを膜
厚約130nmにわたって成膜した。その後、いった
ん、スパッタターゲット(図示せず)と基板111の間
のシャッター(図示せず)を閉じ、真空状態を維持した
ままアルゴンガスに対する酸素ガスの混合比率が90:
10となるように調整した。混合比率の調整が完了した
後、シャッターを開き、約2分間のスパッタリングを実
施し、ホール注入効率の高められた層112aを膜厚約
20nmにわたって成膜した。
【0048】比較例2 以下に、実施例1に対する比較例2として作製した有機
EL素子について図6に基づいて説明する。図6は比較
例2に係る有機EL素子の構成を概略的に示す説明図で
ある。
【0049】図6に示されるように、比較例2として作
製した有機EL素子210は、第1電極212の全領域
が抵抗率の低い層からなる点でのみ実施例1による有機
EL素子10(図1参照)と異なるが、それ以外の構成
は実施例1による有機EL素子10と同じである。つま
り、比較例2として作製した有機EL素子210の第1
電極212は、実施例1と同様にIDIXOからなる
が、アルゴンガスに対する酸素ガスの混合比率を99:
1で固定したまま膜厚約150nmとなるまで成膜した
ものである。
【0050】実施例1と比較例1の比較 実施例1による有機EL素子10の第1電極12および
第2電極14間、並びに、比較例1による有機EL素子
110の第1電極112および第2電極114間にそれ
ぞれ同一電圧を印加して発光させたところ、いずれも低
電圧で駆動でき、また発光効率も十分なものであること
が確認された。つまり、実施例1の第1電極12と、比
較例1の第1電極112は、抵抗率の徐々に変化する領
域12bの有無という差があるものの、いずれも抵抗率
の低い領域又は層と、ホール注入効率の高められた領域
又は層を有している。このため、実施例1の第1電極1
2と、比較例1の第1電極112は、いずれもホール注
入効率の高効率化と低抵抗化という2つの相反する特性
が両立されているのである。
【0051】しかし、実施例1による有機EL素子10
は、第1電極12の形成に約16分間を要したのに対
し、比較例1による有機EL素子110は、シャッター
操作に要する時間が無駄となり、結果として第1電極1
12の形成に約25分を要することが確認された。つま
り、実施例1による有機EL素子10は、比較例1に係
る有機EL素子110よりも短時間で製造でき、特に大
量生産を行う場合に望ましい構成を有しているというこ
とができる。
【0052】実施例1と比較例2の比較 比較例2による有機EL素子210の第1電極212お
よび第2電極214間に、実施例1の有機EL素子10
に印加したのと同一電圧を印加して発光させたところ、
得られる輝度は実施例1よりも低くなることが確認され
た。つまり、比較例2として作成した有機EL素子21
0は、第1電極212と有機物層213との密着強度が
弱く、有機物層213への効率的なホール注入が行えな
いのである。
【0053】実施例2 この発明の実施例2による有機EL素子について図2に
基づいて説明する。図2は実施例2による有機EL素子
の構成を概略的に示す説明図である。実施例1では基板
11側から発光15を取り出すタイプの有機EL素子1
0(図1参照)を作製したが、実施例2では基板21と
反対側から発光25を取り出すタイプの有機EL素子2
0を作製する。従って、図2に示されるように、実施例
2による有機EL素子20は、ホウケイ酸ガラスからな
る基板21上に、アルミニウムとリチウムの合金からな
る第1電極22、発光層23aおよびホール輸送層23
bからなる有機物層23、IDIXOからなる透明な第
2電極24が順に積層された構成となる。
【0054】実施例2による有機EL素子20の第1電
極22を形成する工程は、実施例1による有機EL素子
10の第2電極14を形成する工程と同じである。ま
た、実施例2による有機EL素子20の有機物層23を
形成する工程は、第1電極22上に発光層23aを形成
してからホール輸送層23bを形成する点で実施例1と
異なる。しかし、発光層23aおよびホール輸送層23
bの各層を形成する工程は実施例1と同じである。
【0055】また、実施例2による有機EL素子20の
第2電極24を形成する工程は、ホール注入効率の高め
られた領域24a、抵抗率の徐々に変化する領域24b
および抵抗率の低い領域24cの各領域を形成する順序
が実施例1と異なる。しかし、ホール注入効率の高めら
れた領域24a、抵抗率の徐々に変化する領域24bお
よび抵抗率の低い領域24cの各領域を形成する工程は
基本的に実施例1と同じである。
【0056】すなわち、実施例1では、抵抗率の徐々に
変化領域12bを形成する際に、アルゴンガスに対する
酸素ガスの混合比率を99:1から90:10に高め
る。しかし、実施例2では有機物層23上にホール注入
効率の高い領域24aを形成してから、その上に抵抗率
の徐々に変化する領域24bを形成することとなる。こ
のため、抵抗率の徐々に変化する領域24bを形成する
際に、アルゴンガスに対する酸素ガスの混合比率を9
0:10から99:1に徐々に下げることとなる。
【0057】比較例3 以下に、実施例2に対する比較例3として作製した有機
EL素子について図7に基づいて説明する。図7は比較
例3に係る有機EL素子の構成を概略的に示す説明図で
ある。
【0058】図7に示されるように、比較例3として作
製した有機EL素子310は、第2電極314が抵抗率
の低い層314cと、ホール注入効率の高められた層3
14aの2つの層からなり、2つの層の間に明確な境界
が存在する点でのみ実施例2による有機EL素子20
(図2参照)と異なるが、それ以外の構成は実施例2に
よる有機EL素子20と同じである。
【0059】つまり、比較例3として作成した有機EL
素子310の第2電極314は、実施例2と同様にID
IXOからなるが、アルゴンガスに対する酸素ガスの混
合比率を変化させる際に、スパッタリングの途中でシャ
ッター操作を行ったものである。
【0060】詳しくは、アルゴンガスに対する酸素ガス
の混合比率を90:10とした雰囲気の下で約2分間の
スパッタリングを実施し、ホール注入効率の高められた
層314aを膜厚約20nmにわたって成膜した。その
後、いったん、スパッタターゲット(図示せず)と基板
311の間のシャッター(図示せず)を閉じ、真空状態
を維持したままアルゴンガスに対する酸素ガスの混合比
率が99:1となるように調整した。混合比率の調整が
完了した後、シャッターを開き、約13分間のスパッタ
リングを実施し、抵抗率の低い層314cを膜厚約13
0nmにわたって成膜した。
【0061】比較例4 以下に、実施例2に対する比較例4として作製した有機
EL素子について図8に基づいて説明する。図8は比較
例4に係る有機EL素子の構成を概略的に示す説明図で
ある。
【0062】図8に示されるように、比較例4として作
製した有機EL素子410は、第2電極414の全領域
が抵抗率の低い層からなる点でのみ実施例2による有機
EL素子20(図2参照)と異なるが、それ以外の構成
は実施例2による有機EL素子20と同じである。つま
り、比較例4として作製した有機EL素子410の第2
電極414は、実施例2と同様にIDIXOからなる
が、アルゴンガスに対する酸素ガスの混合比率を99:
1で固定したまま膜厚約150nmとなるまで成膜した
ものである。
【0063】実施例2と比較例3の比較 実施例2による有機EL素子20の第1電極22および
第2電極24間、並びに、比較例3による有機EL素子
310の第1電極312および第2電極314間にそれ
ぞれ同一電圧を印加して発光させたところ、いずれも低
電圧で駆動でき、また発光効率も十分なものであること
が確認された。つまり、実施例2の第2電極24と、比
較例3の第2電極314は、抵抗率の徐々に変化する領
域24bの有無という差があるものの、いずれも抵抗率
の低い領域又は層と、ホール注入効率の高められた領域
又は層を有している。このため、実施例2の第2電極2
4と、比較例3の第2電極314は、いずれもホール注
入効率の高効率化と低抵抗化という2つの相反する特性
が両立されているのである。
【0064】しかし、実施例2による有機EL素子20
は、第2電極24の形成に約16分間を要したのに対
し、比較例3による有機EL素子310は、シャッター
操作に要する時間が無駄となり、結果として第2電極3
14の形成に約30分を要することが確認された。つま
り、実施例2による有機EL素子20は、比較例3に係
る有機EL素子310よりも短時間で製造でき、特に大
量生産を行う場合に望ましい構成を有しているというこ
とができる。
【0065】実施例2と比較例4の比較 比較例4による有機EL素子410の第1電極412お
よび第2電極414間に、実施例2の有機EL素子20
に印加したのと同一電圧を印加して発光させたところ、
得られる輝度は実施例2よりも低くなることが確認され
た。つまり、比較例4として作製した有機EL素子41
0は、第2電極414と有機物層413との密着強度が
弱く、有機物層413への効率的なホール注入が行えな
いのである。
【0066】
【発明の効果】この発明によれば、透明電極はその抵抗
率が有機物層と接する面から他面へ向かって徐々に低く
なるように形成されてなるので、結果として、ホール注
入効率を高める上で重要となる有機物層と接する面の近
傍の領域についてのみホール注入効率を高められ、ホー
ル注入効率の高められた領域から他の領域へは徐々に抵
抗率が下げられる。そして、これら2つの領域の間に明
確な境界を形成する必要がないため、透明電極の作製時
にスパッタリング装置のシャッター操作が不要となり、
低効率とホール注入効率という2つの相反する特性を両
立させた透明電極を簡易な装置で短時間に作製すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による有機EL素子の構成
を概略的に示す説明図である。
【図2】この発明の実施例2による有機EL素子の構成
を概略的に示す説明図である。
【図3】透明電極の抵抗率とアルゴンガスに対する酸素
ガスの混合比率との関係を示すグラフ図である。
【図4】有機物層に発生するピンホールの数とアルゴン
ガスに対する酸素ガスの混合比率との関係を示すグラフ
図である。
【図5】実施例1に対する比較例1として作製した有機
EL素子の構成を概略的に示す説明図である。
【図6】実施例1に対する比較例2として作製した有機
EL素子の構成を概略的に示す説明図である。
【図7】実施例2に対する比較例3として作製した有機
EL素子の構成を概略的に示す説明図である。
【図8】実施例2に対する比較例4として作製した有機
EL素子の構成を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
10・・・有機EL素子 11・・・基板 12a・・・ホール注入効率の高められた領域 12b・・・抵抗率の徐々に変化する領域 12c・・・抵抗率の低い領域 12・・・第1電極 13a・・・発光層 13b・・・ホール輸送層 13・・・有機物層 14・・・第2電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、基板上に積層された第1電極
    と、第1電極上に積層され発光層を含む有機物層と、有
    機物層上に積層された第2電極を備え、第1および第2
    電極はいずれか一方が透明電極からなり、透明電極は、
    その抵抗率が有機物層と接する面から他面へ向かって徐
    々に低くなるように形成されてなる有機エレクトロルミ
    ネッセンス素子。
  2. 【請求項2】 透明電極が酸化インジウムに酸化亜鉛を
    添加した材料からなる請求項1に記載の有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】 透明電極は、その抵抗率が8×10-4
    1×10-4Ωcmの範囲内で変化する請求項1又は2に
    記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】 有機物層は、透明電極と接する表面にお
    けるピンホールが1mm2あたり50個以下である請求
    項1〜3のいずれか1つに記載の有機エレクトロルミネ
    ッセンス素子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載の有
    機エレクトロルミネッセンス素子を製造する方法であっ
    て、基板上に第1電極を積層し、第1電極上に発光層を
    有する有機物層を積層し、有機物層上に第2電極を積層
    する工程を備え、第1および第2電極のいずれか一方が
    透明電極からなり、透明電極は、酸化インジウムに酸化
    亜鉛を添加した材料をターゲットとし、不活性ガスに対
    する酸素ガスの混合比率を徐々に変化させながらスパッ
    タリング法によって形成される有機エレクトロルミネッ
    センス素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 透明電極を形成する工程において、第1
    電極を透明電極とするときは不活性ガスに対する酸素ガ
    スの混合比率を徐々に高めながらスパッタリングを行
    い、第2電極を透明電極とするときは不活性ガスに対す
    る酸素ガスの混合比率を徐々に下げながらスパッタリン
    グを行う請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセン
    ス素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 不活性ガスと酸素ガスの混合比率は、不
    活性ガス:酸素ガスが100:0〜90:10となる範
    囲内で変化する請求項5又は6に記載の有機エレクトロ
    ルミネッセンス素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 透明電極は、スパッタリングを途切れる
    ことなく行うことによって形成される請求項5〜7のい
    ずれか1つに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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