JP2003297362A - ハイブリッド型二次電源 - Google Patents
ハイブリッド型二次電源Info
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- JP2003297362A JP2003297362A JP2002095148A JP2002095148A JP2003297362A JP 2003297362 A JP2003297362 A JP 2003297362A JP 2002095148 A JP2002095148 A JP 2002095148A JP 2002095148 A JP2002095148 A JP 2002095148A JP 2003297362 A JP2003297362 A JP 2003297362A
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- Japan
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- secondary power
- power source
- positive electrode
- conductive polymer
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】より高電圧で作動でき、高容量で、かつ、充放
電サイクル信頼性の高いハイブリッド型二次電源を提供
する。 【解決手段】p−ドーピング可能な導電性高分子(例え
ば、ポリチオフェン、ポリ−3−(4−フルオロフェニ
ル)チオフェンまたはポリ−3−メチルチオフェンから
なる群より選ばれる1種)を主体とする正極と、リチウ
ムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とする負極
と、リチウム塩を含む有機電解液とを有するハイブリッ
ド型二次電源。
電サイクル信頼性の高いハイブリッド型二次電源を提供
する。 【解決手段】p−ドーピング可能な導電性高分子(例え
ば、ポリチオフェン、ポリ−3−(4−フルオロフェニ
ル)チオフェンまたはポリ−3−メチルチオフェンから
なる群より選ばれる1種)を主体とする正極と、リチウ
ムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とする負極
と、リチウム塩を含む有機電解液とを有するハイブリッ
ド型二次電源。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐電圧が高く、高
容量で、かつ充放電サイクル信頼性の高いハイブリッド
型二次電源に関する。
容量で、かつ充放電サイクル信頼性の高いハイブリッド
型二次電源に関する。
【0002】
【従来の技術】正極、負極ともに活性炭を主体とする分
極性電極(以下、活性炭電極という)を用いた電気二重
層キャパシタは、有機電解液中のイオンが活性炭に吸脱
着して充放電反応が起こり、化学反応を伴わないため、
充放電サイクル信頼性に優れる反面、その容量は現在、
ハイブリッド電気自動車の電源として搭載されているニ
ッケル水素二次電池の1/10以下と低く、さらなる容
量の向上が必要とされている。
極性電極(以下、活性炭電極という)を用いた電気二重
層キャパシタは、有機電解液中のイオンが活性炭に吸脱
着して充放電反応が起こり、化学反応を伴わないため、
充放電サイクル信頼性に優れる反面、その容量は現在、
ハイブリッド電気自動車の電源として搭載されているニ
ッケル水素二次電池の1/10以下と低く、さらなる容
量の向上が必要とされている。
【0003】容量を向上させるため、p−ドーピングに
よって導電率を高めることが可能な導電性高分子を主体
とする電極(以下、導電性高分子電極という)の使用が
提案されている。ここで、p−ドーピングとは、導電性
高分子の酸化時に、最高占有軌道上のπ電子が引き抜か
れ、正電荷を帯び、アニオンを取り込む現象を指す。例
えば特開平5−315188に、正極、負極ともに導電
性高分子電極を用いたキャパシタが提案され、Jour
nal of Electrochemical So
ciety,148(10)A1130(2001)に
は正極に導電性高分子電極、負極に活性炭電極を用いた
ハイブリッド型キャパシタが提案されている。
よって導電率を高めることが可能な導電性高分子を主体
とする電極(以下、導電性高分子電極という)の使用が
提案されている。ここで、p−ドーピングとは、導電性
高分子の酸化時に、最高占有軌道上のπ電子が引き抜か
れ、正電荷を帯び、アニオンを取り込む現象を指す。例
えば特開平5−315188に、正極、負極ともに導電
性高分子電極を用いたキャパシタが提案され、Jour
nal of Electrochemical So
ciety,148(10)A1130(2001)に
は正極に導電性高分子電極、負極に活性炭電極を用いた
ハイブリッド型キャパシタが提案されている。
【0004】両者とも、導電性高分子電極の使用により
高容量にできる反面、充放電時に、導電性高分子電極上
での酸化還元反応が起こるため、充放電サイクル信頼性
の点で酸化還元反応の伴わない電気二重層キャパシタに
及ばない。特に、正極、負極ともに導電性高分子電極を
用いたキャパシタにおいては劣化が顕著であった。
高容量にできる反面、充放電時に、導電性高分子電極上
での酸化還元反応が起こるため、充放電サイクル信頼性
の点で酸化還元反応の伴わない電気二重層キャパシタに
及ばない。特に、正極、負極ともに導電性高分子電極を
用いたキャパシタにおいては劣化が顕著であった。
【0005】一方、電気二重層キャパシタに比べて高電
圧で作動でき、高容量という長所を有するリチウムイオ
ン二次電池には抵抗が高く、また、正極活物質自体にリ
チウムイオンが吸蔵、脱離することによる正極の劣化が
避けられず、急速充放電サイクルによる寿命が電気二重
層キャパシタに比べ著しく短い問題がある。
圧で作動でき、高容量という長所を有するリチウムイオ
ン二次電池には抵抗が高く、また、正極活物質自体にリ
チウムイオンが吸蔵、脱離することによる正極の劣化が
避けられず、急速充放電サイクルによる寿命が電気二重
層キャパシタに比べ著しく短い問題がある。
【0006】これらの問題を解決するため、例えば特開
平9−55342に、正極に活性炭を用い、負極にリチ
ウムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を用いた、耐電
圧4Vの二次電源が提案されており、電気二重層キャパ
シタと比較して高耐電圧、高容量を実現でき、かつ、充
放電サイクル信頼性に優れている。
平9−55342に、正極に活性炭を用い、負極にリチ
ウムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を用いた、耐電
圧4Vの二次電源が提案されており、電気二重層キャパ
シタと比較して高耐電圧、高容量を実現でき、かつ、充
放電サイクル信頼性に優れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年では、ハイブリッ
ド電気自動車の電源(必要電圧:約300V)として、
充放電可能な二次電源を搭載するにあたり、ユニットセ
ルの直列積層個数をより少なくすることが要求されるた
め、より高電圧で作動でき、高容量で、かつ、充放電サ
イクル信頼性の高い二次電源の開発が望まれている。
ド電気自動車の電源(必要電圧:約300V)として、
充放電可能な二次電源を搭載するにあたり、ユニットセ
ルの直列積層個数をより少なくすることが要求されるた
め、より高電圧で作動でき、高容量で、かつ、充放電サ
イクル信頼性の高い二次電源の開発が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、p−ドーピン
グ可能な導電性高分子を主体とする正極と、リチウムイ
オンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とする負極と、
リチウム塩を含む有機電解液とを有するハイブリッド型
二次電源を提供する。
グ可能な導電性高分子を主体とする正極と、リチウムイ
オンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とする負極と、
リチウム塩を含む有機電解液とを有するハイブリッド型
二次電源を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のハイブリッド型二次電源
(以下、単に本二次電源という)は、p−ドーピング可
能な導電性高分子を主体とする正極と、リチウムイオン
を吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とする負極と、リチ
ウム塩を含む有機電解液とを有する。
(以下、単に本二次電源という)は、p−ドーピング可
能な導電性高分子を主体とする正極と、リチウムイオン
を吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とする負極と、リチ
ウム塩を含む有機電解液とを有する。
【0010】本二次電源において、正極はp−ドーピン
グが可能な導電性高分子を主体とするものであれば特に
限定されない。前記導電性高分子が、下記式(1)で示
される繰り返し単位からなる重合体であると、反応速度
および容量の点で好ましい。ただし、式(1)中、R1
およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基また
は含フッ素炭化水素基を示す。特に、前記導電性高分子
がポリチオフェン(R 1=R2=H)、ポリ−3−(4
−フルオロフェニル)チオフェン(R1=H、R2=C
6H4F)またはポリ−3−メチルチオフェン(R1=
H、R2=C6H5)からなる群より選ばれる1種であ
ると、大電流放電に適した反応速度を有し、高容量にで
き好ましい。
グが可能な導電性高分子を主体とするものであれば特に
限定されない。前記導電性高分子が、下記式(1)で示
される繰り返し単位からなる重合体であると、反応速度
および容量の点で好ましい。ただし、式(1)中、R1
およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基また
は含フッ素炭化水素基を示す。特に、前記導電性高分子
がポリチオフェン(R 1=R2=H)、ポリ−3−(4
−フルオロフェニル)チオフェン(R1=H、R2=C
6H4F)またはポリ−3−メチルチオフェン(R1=
H、R2=C6H5)からなる群より選ばれる1種であ
ると、大電流放電に適した反応速度を有し、高容量にで
き好ましい。
【0011】
【化2】
【0012】また、前記導電性高分子の質量平均分子量
が10000以上であると、高容量かつ高導電性の正極
が得られるため好ましい。さらに、前記導電性高分子の
重合には、FeCl3などを触媒として重合する方法、
またはモノマー溶液中で電気化学的に重合する方法を用
いることが好ましい。
が10000以上であると、高容量かつ高導電性の正極
が得られるため好ましい。さらに、前記導電性高分子の
重合には、FeCl3などを触媒として重合する方法、
またはモノマー溶液中で電気化学的に重合する方法を用
いることが好ましい。
【0013】正極は前記導電性高分子以外に、形状付与
材としてバインダを含むことが好ましい。バインダとし
てはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリアミドイミドまたはポリイミドなどが好ましく
用いられる。バインダの含有量は、正極体の強度と容量
などの特性とのバランスの点から、正極中1〜20質量
%(以下、単に%という)であると好ましい。
材としてバインダを含むことが好ましい。バインダとし
てはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリアミドイミドまたはポリイミドなどが好ましく
用いられる。バインダの含有量は、正極体の強度と容量
などの特性とのバランスの点から、正極中1〜20質量
%(以下、単に%という)であると好ましい。
【0014】さらに、正極は導電性を高めるため導電材
を含むものであると好ましい。導電材としてはカーボン
ブラックや黒鉛などが挙げられる。導電材の正極中での
含有量は、0.1〜50%であると高容量かつ高導電性
の正極が得られるため好ましく、5〜30%であるとさ
らに好ましい。
を含むものであると好ましい。導電材としてはカーボン
ブラックや黒鉛などが挙げられる。導電材の正極中での
含有量は、0.1〜50%であると高容量かつ高導電性
の正極が得られるため好ましく、5〜30%であるとさ
らに好ましい。
【0015】正極体の作製方法としては、例えば導電性
高分子粉末にバインダとしてポリテトラフルオロエチレ
ンを混合し、混練した後シート状に成形して正極とし、
これを集電体に導電性接着剤を用いて固定する方法があ
る。また、バインダとしてポリフッ化ビニリデン、ポリ
アミドイミド、ポリイミドなどを溶解したワニスに導電
性高分子粉末を分散させ、この液をドクターブレード法
などによって集電体上に塗工し、乾燥して得てもよい。
高分子粉末にバインダとしてポリテトラフルオロエチレ
ンを混合し、混練した後シート状に成形して正極とし、
これを集電体に導電性接着剤を用いて固定する方法があ
る。また、バインダとしてポリフッ化ビニリデン、ポリ
アミドイミド、ポリイミドなどを溶解したワニスに導電
性高分子粉末を分散させ、この液をドクターブレード法
などによって集電体上に塗工し、乾燥して得てもよい。
【0016】本二次電源において、負極はリチウムイオ
ンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とするものであ
る。リチウムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料として
は、リチウムイオンが吸蔵されることにより層間化合物
となる天然黒鉛、人造黒鉛、石油コークス、メソフェー
ズピッチ系炭化水素、難黒鉛性炭素材料、または黒鉛系
材料と黒鉛製炭素材料との複合材料ならびに混合材料な
どが使用できる。しかし、活性炭は一般にリチウムを吸
蔵、脱離しうる炭素材料に該当しない。
ンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とするものであ
る。リチウムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料として
は、リチウムイオンが吸蔵されることにより層間化合物
となる天然黒鉛、人造黒鉛、石油コークス、メソフェー
ズピッチ系炭化水素、難黒鉛性炭素材料、または黒鉛系
材料と黒鉛製炭素材料との複合材料ならびに混合材料な
どが使用できる。しかし、活性炭は一般にリチウムを吸
蔵、脱離しうる炭素材料に該当しない。
【0017】また、リチウムイオンを吸蔵、脱離しうる
炭素材料は、X線回折による[002]面の面間隔が
0.335〜0.410nmであると高容量の負極とで
きるため好ましい。特に、前記面間隔が0.350〜
0.410nmのハードカーボンを用いると、大電流密
度の放電において好ましい。
炭素材料は、X線回折による[002]面の面間隔が
0.335〜0.410nmであると高容量の負極とで
きるため好ましい。特に、前記面間隔が0.350〜
0.410nmのハードカーボンを用いると、大電流密
度の放電において好ましい。
【0018】負極も正極と同様に、形状付与材として通
常バインダを含む。バインダとしては正極と同様のもの
が好ましく用いられる。バインダの含有量は、負極中1
〜20%であると好ましい。負極に黒鉛のような導電性
の高い炭素材料を用いた場合は、正極のように導電性材
料を添加しても導電性の向上はあまりみられないが、必
要に応じて適宜添加してもよい。
常バインダを含む。バインダとしては正極と同様のもの
が好ましく用いられる。バインダの含有量は、負極中1
〜20%であると好ましい。負極に黒鉛のような導電性
の高い炭素材料を用いた場合は、正極のように導電性材
料を添加しても導電性の向上はあまりみられないが、必
要に応じて適宜添加してもよい。
【0019】負極体は、正極体の作製方法と同様に、例
えば黒鉛系材料とバインダとしてポリテトラフルオロエ
チレンとを混練後、シート状に成形し、導電性接着剤を
用いて集電体に固定することにより作製できる。また、
ポリフッ化ビニリデン、ポリアミドイミドまたはポリイ
ミドをバインダとし、バインダまたはその前駆体を溶解
させた有機溶媒中、あるいは、スチレンブタジエンゴム
ラテックスを分散させた水溶液中に前記炭素材料を分散
させ、集電体に塗工し、乾燥させて得る方法も好ましく
用いられる。
えば黒鉛系材料とバインダとしてポリテトラフルオロエ
チレンとを混練後、シート状に成形し、導電性接着剤を
用いて集電体に固定することにより作製できる。また、
ポリフッ化ビニリデン、ポリアミドイミドまたはポリイ
ミドをバインダとし、バインダまたはその前駆体を溶解
させた有機溶媒中、あるいは、スチレンブタジエンゴム
ラテックスを分散させた水溶液中に前記炭素材料を分散
させ、集電体に塗工し、乾燥させて得る方法も好ましく
用いられる。
【0020】本二次電源では、リチウム塩を含む有機電
解液を使用する。電解質であるリチウム塩は、有機電解
液に溶解したときにリチウムイオンを生成するものであ
れば限定されず、LiPF6、LiBF4、LiClO
4、LiN(SO2CF3) 2、CF3SO3Li、L
iC(SO2CF3)3、LiN(SO2C
2F5) 2、LiAsF6およびLiSbF6からなる
群より選ばれる1種以上であると好ましい。なかでも、
LiN(SO2C2F5)2とLiClO4との2種混
合系であると、充放電サイクル特性の信頼性の点で特に
好ましい。この原因はよくわかっていないが、LiCl
O4が正極および負極で分解して安定な被膜を形成させ
ているためと思われる。
解液を使用する。電解質であるリチウム塩は、有機電解
液に溶解したときにリチウムイオンを生成するものであ
れば限定されず、LiPF6、LiBF4、LiClO
4、LiN(SO2CF3) 2、CF3SO3Li、L
iC(SO2CF3)3、LiN(SO2C
2F5) 2、LiAsF6およびLiSbF6からなる
群より選ばれる1種以上であると好ましい。なかでも、
LiN(SO2C2F5)2とLiClO4との2種混
合系であると、充放電サイクル特性の信頼性の点で特に
好ましい。この原因はよくわかっていないが、LiCl
O4が正極および負極で分解して安定な被膜を形成させ
ているためと思われる。
【0021】有機電解液中のリチウム塩濃度は0.5m
ol/L〜2.0mol/Lが好ましく、より好ましい
のは0.75〜1.5mol/Lである。リチウム塩濃
度が0.5mol/L未満であるとリチウムイオンが少
なく電解液の電気伝導度が低くなり、一方、リチウム塩
濃度が2.0mol/Lを超えると電解液の粘性が高く
なり不適当である。
ol/L〜2.0mol/Lが好ましく、より好ましい
のは0.75〜1.5mol/Lである。リチウム塩濃
度が0.5mol/L未満であるとリチウムイオンが少
なく電解液の電気伝導度が低くなり、一方、リチウム塩
濃度が2.0mol/Lを超えると電解液の粘性が高く
なり不適当である。
【0022】本二次電源において、有機電解液の溶媒と
しては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ブチレンカーボネート、スルホラン、γ−ブチロラ
クトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネートおよびジメトキシエタンか
らなる群より選ばれる1種以上を含むことが、温度特
性、電気化学的特性の点で好ましい。
しては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ブチレンカーボネート、スルホラン、γ−ブチロラ
クトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネートおよびジメトキシエタンか
らなる群より選ばれる1種以上を含むことが、温度特
性、電気化学的特性の点で好ましい。
【0023】本二次電源を充電すると、リチウム塩の電
離によって生成したアニオンが正極の導電性高分子にp
−ドーピングされ、リチウムイオンが負極の炭素材料に
吸蔵される。放電時には、正極で前記アニオンの脱ドー
プ、負極でリチウムイオンの脱離が起こる。この充放電
反応は可逆的に起こるうえ、リチウムイオン二次電池の
ように、正極活物質自体にリチウムイオンが吸蔵、脱離
することがなく、リチウムイオンの吸蔵、脱離にともな
う正極の劣化がないため、本二次電源は優れた充放電サ
イクル信頼性を有する。
離によって生成したアニオンが正極の導電性高分子にp
−ドーピングされ、リチウムイオンが負極の炭素材料に
吸蔵される。放電時には、正極で前記アニオンの脱ドー
プ、負極でリチウムイオンの脱離が起こる。この充放電
反応は可逆的に起こるうえ、リチウムイオン二次電池の
ように、正極活物質自体にリチウムイオンが吸蔵、脱離
することがなく、リチウムイオンの吸蔵、脱離にともな
う正極の劣化がないため、本二次電源は優れた充放電サ
イクル信頼性を有する。
【0024】
【実施例】本発明を実施例(例1〜3)、比較例(例
4)によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら
により限定されない。なお、例1〜例4における二次電
源(セル)の作製はすべて露点が−60℃以下のアルゴ
ングローブボックス中で行った。なお、面積2.0cm
2の正負極一対の電極をポリプロピレン製セパレータを
介して対向させ、電解液を充分に含浸させてアルミ製の
ラミネートパックに封入し、密閉したセルを特性評価し
た。
4)によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら
により限定されない。なお、例1〜例4における二次電
源(セル)の作製はすべて露点が−60℃以下のアルゴ
ングローブボックス中で行った。なお、面積2.0cm
2の正負極一対の電極をポリプロピレン製セパレータを
介して対向させ、電解液を充分に含浸させてアルミ製の
ラミネートパックに封入し、密閉したセルを特性評価し
た。
【0025】[例1]1mol/LのLiBF4を含む
アセトニトリル溶液に、チオフェンを0.1mol/L
溶解させ、電解重合により質量平均分子量が50000
のポリチオフェンを得た。ポリチオフェン70%、導電
性カーボンブラック20%、およびバインダとしてのポ
リテトラフルオロエチレン10%からなる混合物をエタ
ノールを加えて混練し、圧延した後、50℃で2時間真
空乾燥して正極シートを得た。次に、X線回折で得られ
る[002]面間隔が0.380nm、粒径が19μm
の非晶質炭素と、導電材として黒鉛化した気相成長炭素
を、ポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリド
ンに溶解した溶液に分散させて、銅からなる集電体に塗
布し乾燥して負極体を得た。負極中の非晶質炭素:黒鉛
化した気相成長炭素:ポリフッ化ビニリデンの質量比は
7:1:2であった。この負極体をさらにロールプレス
機でプレスした。
アセトニトリル溶液に、チオフェンを0.1mol/L
溶解させ、電解重合により質量平均分子量が50000
のポリチオフェンを得た。ポリチオフェン70%、導電
性カーボンブラック20%、およびバインダとしてのポ
リテトラフルオロエチレン10%からなる混合物をエタ
ノールを加えて混練し、圧延した後、50℃で2時間真
空乾燥して正極シートを得た。次に、X線回折で得られ
る[002]面間隔が0.380nm、粒径が19μm
の非晶質炭素と、導電材として黒鉛化した気相成長炭素
を、ポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリド
ンに溶解した溶液に分散させて、銅からなる集電体に塗
布し乾燥して負極体を得た。負極中の非晶質炭素:黒鉛
化した気相成長炭素:ポリフッ化ビニリデンの質量比は
7:1:2であった。この負極体をさらにロールプレス
機でプレスした。
【0026】得られた正極シート(厚さ約100μm)
と負極体(厚さ約30μm)をポリプロピレン製のセパ
レータ(厚さ80μm)を介して対向させ、0.9mo
l/LのLiN(SO2C2F5)2と0.1mol/
LのLiClO4を含む、エチレンカーボネートとエチ
ルメチルカーボネートとを体積比1:1で混合した溶液
に充分な時間含浸させてセルを得た。このセルの初期容
量を4.0Vから1.5Vまでの範囲で電流20mA
(10mA/cm2)で測定した。その後、45℃雰囲
気で4.0Vから1.5Vまでの電圧範囲で充放電電流
20mAで充放電サイクル試験を1000回行い、容量
減少率を算出した。初期容量と容量減少率を例2〜例4
の結果とともに表1に示す。
と負極体(厚さ約30μm)をポリプロピレン製のセパ
レータ(厚さ80μm)を介して対向させ、0.9mo
l/LのLiN(SO2C2F5)2と0.1mol/
LのLiClO4を含む、エチレンカーボネートとエチ
ルメチルカーボネートとを体積比1:1で混合した溶液
に充分な時間含浸させてセルを得た。このセルの初期容
量を4.0Vから1.5Vまでの範囲で電流20mA
(10mA/cm2)で測定した。その後、45℃雰囲
気で4.0Vから1.5Vまでの電圧範囲で充放電電流
20mAで充放電サイクル試験を1000回行い、容量
減少率を算出した。初期容量と容量減少率を例2〜例4
の結果とともに表1に示す。
【0027】[例2]4−ブロモフルオロベンゼンとマ
グネシウムからグリニャール試薬を作製し、3−ブロモ
チオフェンと反応させて3−(4−フルオロフェニル)
チオフェンを得た。1mol/LのLiBF4を含むア
セトニトリル溶液に、この3−(4−フルオロフェニ
ル)チオフェンを0.1mol/L溶解させ、電解重合
により、質量平均分子量が80000のポリ−3−(4
−フルオロフェニル)チオフェン(PFPT)を得た。
以下、ポリチオフェンの代わりにPFPTを用いた以外
は、例1と同様にした。
グネシウムからグリニャール試薬を作製し、3−ブロモ
チオフェンと反応させて3−(4−フルオロフェニル)
チオフェンを得た。1mol/LのLiBF4を含むア
セトニトリル溶液に、この3−(4−フルオロフェニ
ル)チオフェンを0.1mol/L溶解させ、電解重合
により、質量平均分子量が80000のポリ−3−(4
−フルオロフェニル)チオフェン(PFPT)を得た。
以下、ポリチオフェンの代わりにPFPTを用いた以外
は、例1と同様にした。
【0028】[例3]1mol/LのLiBF4を含む
アセトニトリル溶液に、3−メチルチオフェンを0.1
mol/L溶解させ、電解重合により質量平均分子量が
70000のポリ−3−メチルチオフェンを得た。以
下、ポリチオフェンの代わりにポリ−3−メチルチオフ
ェンを用いた以外は、例1と同様にした。
アセトニトリル溶液に、3−メチルチオフェンを0.1
mol/L溶解させ、電解重合により質量平均分子量が
70000のポリ−3−メチルチオフェンを得た。以
下、ポリチオフェンの代わりにポリ−3−メチルチオフ
ェンを用いた以外は、例1と同様にした。
【0029】[例4](比較例)
ポリチオフェンの代わりに溶融KOH賦活法によって得
られた比表面積800m2/gの活性炭を用いた以外
は、例1と同様にした。
られた比表面積800m2/gの活性炭を用いた以外
は、例1と同様にした。
【0030】
【表1】
【0031】例1〜3で得られたハイブリッド型二次電
源は、例4と同等の4.0Vの高電圧でも作動でき、ま
た、例4と同等以上の初期容量を実現できた。また、充
放電サイクル特性も、例4と比較して遜色のないものが
得られた。
源は、例4と同等の4.0Vの高電圧でも作動でき、ま
た、例4と同等以上の初期容量を実現できた。また、充
放電サイクル特性も、例4と比較して遜色のないものが
得られた。
【0032】
【発明の効果】本発明のハイブリッド型二次電源はp−
ドーピング可能な導電性高分子を主体とした正極を使用
するため、電気二重層キャパシタ、正極、負極ともに導
電性高分子電極を用いたキャパシタを超える高電圧でも
作動でき、正極に活性炭、負極にリチウムイオンを吸
蔵、脱離しうる炭素を用いた従来の二次電源と同等以上
の耐電圧を有し、高容量で、しかも充放電サイクル信頼
性に優れたハイブリッド型二次電源である。
ドーピング可能な導電性高分子を主体とした正極を使用
するため、電気二重層キャパシタ、正極、負極ともに導
電性高分子電極を用いたキャパシタを超える高電圧でも
作動でき、正極に活性炭、負極にリチウムイオンを吸
蔵、脱離しうる炭素を用いた従来の二次電源と同等以上
の耐電圧を有し、高容量で、しかも充放電サイクル信頼
性に優れたハイブリッド型二次電源である。
フロントページの続き
Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ05 AK16 AL07 AM03
AM04 AM07 BJ04 BJ12 CJ14
CJ15 DJ12 DJ17 HJ02 HJ13
5H050 AA07 AA08 BA17 CA21 CB08
FA02 FA08 FA18 FA19 GA15
GA16 HA02 HA13
Claims (5)
- 【請求項1】p−ドーピング可能な導電性高分子を主体
とする正極と、リチウムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素
材料を主体とする負極と、リチウム塩を含む有機電解液
とを有するハイブリッド型二次電源。 - 【請求項2】前記導電性高分子が、下記式(1)で示さ
れる(式(1)中、R1およびR2はそれぞれ独立に水
素原子、炭化水素基または含フッ素炭化水素基を示す)
繰り返し単位からなる重合体である請求項1に記載のハ
イブリッド型二次電源。 【化1】 - 【請求項3】前記導電性高分子が、前記式(1)で示さ
れる繰り返し単位からなる重合体であり、ポリチオフェ
ン(R1=R2=H)、ポリ−3−(4−フルオロフェ
ニル)チオフェン(R1=H、R2=C6H4F)、ポ
リ−3−メチルチオフェン(R1=H、R2=C
6H5)からなる群より選ばれる1種である請求項2に
記載のハイブリッド型二次電源。 - 【請求項4】前記炭素材料の[002]面の面間隔が
0.350〜0.410nmである請求項1〜3のいず
れかに記載のハイブリッド型二次電源。 - 【請求項5】前記リチウム塩がLiN(C2F5S
O2)2とLiClO4の混合物である請求項1〜4の
いずれかに記載のハイブリッド型二次電源。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002095148A JP2003297362A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | ハイブリッド型二次電源 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002095148A JP2003297362A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | ハイブリッド型二次電源 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003297362A true JP2003297362A (ja) | 2003-10-17 |
Family
ID=29387150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002095148A Withdrawn JP2003297362A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | ハイブリッド型二次電源 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003297362A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008135371A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-06-12 | Denso Corp | 二次電池用活物質及び二次電池 |
WO2013172221A1 (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-21 | 日東電工株式会社 | 蓄電デバイスの製法およびそれにより得られる蓄電デバイス |
WO2022014351A1 (ja) * | 2020-07-16 | 2022-01-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電気化学デバイス用電極、および、電気化学デバイス |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002095148A patent/JP2003297362A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008135371A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-06-12 | Denso Corp | 二次電池用活物質及び二次電池 |
WO2013172221A1 (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-21 | 日東電工株式会社 | 蓄電デバイスの製法およびそれにより得られる蓄電デバイス |
JP2013239304A (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-28 | Nitto Denko Corp | 蓄電デバイスの製法およびそれにより得られる蓄電デバイス |
CN104247140A (zh) * | 2012-05-14 | 2014-12-24 | 日东电工株式会社 | 蓄电装置的制造方法及由其得到的蓄电装置 |
WO2022014351A1 (ja) * | 2020-07-16 | 2022-01-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電気化学デバイス用電極、および、電気化学デバイス |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081014 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20081031 |