JP2003296946A - ディスク再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクに存在する傷などの同じ欠陥に起因
して何度もフォーカシングサーボが外れるという問題を
解消しつつ、ディスク上のデータ領域の終端の近傍でフ
ォーカシングサーボが外れた場合であっても、短時間で
フォーカシングサーボを正常に復帰させることができる
ようにしたディスク再生装置を提供する。 【解決手段】 フォーカシングサーボが外れると（＃２
０１のＹｅｓ）、フォーカシングサーボを一旦停止させ
（＃２０２）、ピックアップが、ディスクの外周側（再
生方向）へ所定量だけ移動させると、ディスクのデータ
領域から飛び出してしまうデータ終端近傍領域に位置し
ていなければ（＃２０３のＮｏ）、ピックアップをディ
スクの外周側へ所定量だけ移動させ（＃２０４）、一
方、データ終端近傍領域に位置していれば（＃２０３の
Ｙｅｓ）、ピックアップをディスクの内周側へ所定量だ
け移動させ（＃２０５）、それぞれフォーカシングサー
ボを起動させる（＃２０６）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、円板状の記録媒体
であるディスクに記録されている情報を光学的に再生す
るディスク再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】円板状の記録媒体であるディスクに光を
照射し、ディスクからの反射光を電気信号に変換するこ
とによって、ディスクに記録されている信号を読み取る
ディスク再生装置では、ディスクに照射される光の焦点
がディスクの記録面を追従するように、ディスクに照射
される光を集束させる対物レンズの光軸方向の位置（対
物レンズのディスクの記録面に対する位置）を制御する
フォーカシングサーボを備えている。

【０００３】従来のディスク再生装置では、図５のフロ
ーチャートに示すように、フォーカシングサーボが外れ
る（すなわち、フォーカシングサーボが正常に機能して
いない状態になる）と（＃１のＹｅｓ）、フォーカシン
グサーボを一旦停止させ（＃２）、ディスクに記録され
ている信号を読み取るピックアップをディスクの再生方
向（ディスクを再生しているときにピックアップを移動
させる方向）へ一定量だけ移動させ（＃３）、フォーカ
シングサーボを再び起動させる（＃４）ようになってい
た。

【０００４】このようにすることで、ディスクに存在す
る傷などの欠陥に起因してフォーカシングサーボが外れ
た場合には、その傷を再び通過しない位置へピックアッ
プを移動させてからフォーカシングサーボを起動させる
ことになるので、ディスクに存在する傷などの同じ欠陥
に起因して何度もフォーカシングサーボが外れるという
問題を解消することができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、フォーカシングサーボが外れた際に、フォーカシ
ングサーボを一旦停止させてから再び起動させるまでに
ピックアップを再生方向へ移動させていたのでは、ディ
スク上の情報が記録されている領域（以下、この領域を
「データ領域」と称する）の終端（ディスクを内周側か
ら外周側に向かって再生する場合はデータ領域の最外
周、ディスクを外周側から内周側に向かって再生する場
合はデータ領域の最内周）の近傍でフォーカシングサー
ボが外れると、ピックアップがデータ領域から飛び出し
てしまい、その結果、初期化動作が必要となり、短時間
でフォーカシングサーボを正常に復帰させることができ
ない場合があった。

【０００６】また、複数の記録層から成るディスクに
は、記録層によって再生方向が異なるオポジットディス
クが存在する。しかしながら、従来のディスク再生装置
では、フォーカシングサーボが外れた際に、フォーカシ
ングサーボを一旦停止させてから再び起動させるまでに
ピックアップを移動させる方向が固定であったため、オ
ポジットディスクを再生している場合、再生している記
録層によっては、フォーカシングサーボが外れた際に再
生方向と反対の方向へピックアップを移動させてからフ
ォーカシングサーボを起動させることになり、フォーカ
シングサーボが外れた原因がディスク上に存在する傷な
どの欠陥である場合には、同じ欠陥で再びフォーカシン
グサーボが外れてしまう。

【０００７】尚、特開平８−７２９９の公報に開示され
ている技術は、光ピックアップがデータ領域外へ飛び出
した場合に、内周側に飛び出したか、それとも、外周側
へ飛び出したかを検出し、この検出結果に応じた方向へ
光ピックアップを移動させることによって、光ピックア
ップをデータ領域に必ず復帰させることを可能としたも
のであって、上記の課題を解決するものではない。

【０００８】また、特開平１１−７６３４の公報には、
フォーカシングサーボに異常が発生したときにピックア
ップをディスクの内周側へ移動させてフォーカシングサ
ーボの引き込みを行い、このフォーカシングサーボの引
き込みに失敗した場合は、ピックアップをディスクの内
周側へ移動させてフォーカシングサーボの引き込みを行
うというように、フォーカシングサーボに異常が発生し
たときにピックアップを内周側と外周側とへ交互に移動
させる内容が開示されている。これによれば、フォーカ
シングサーボに異常が発生したときにピックアップを移
動させる距離と同じ間隔をもつ２つの傷がディスク上に
存在する場合でも、フォーカシングサーボを正常に復帰
させることができるようになるが、上記の課題を解決す
ることはできない。

【０００９】そこで、本発明は、ディスクに存在する傷
などの同じ欠陥に起因して何度もフォーカシングサーボ
が外れるという問題を解消しつつ、ディスク上のデータ
領域の終端の近傍でフォーカシングサーボが外れた場合
であっても、短時間でフォーカシングサーボを正常に復
帰させることができるようにしたディスク再生装置を提
供することを目的とする。

【００１０】また、本発明は、ディスクに存在する傷な
どの同じ欠陥に起因して何度もフォーカシングサーボが
外れるという問題をディスクの種類によらず解消するこ
とができるようにしたディスク再生装置を提供すること
を目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、円板状の記録媒体であるディスクに記
録されている情報を光学的に再生するディスク再生装置
であって、複数の記録層から成り、いずれの記録層も再
生方向が同じであるディスクと、記録層によって再生方
向が異なるディスクとの両方が再生対象に含まれるディ
スク再生装置において、前記ディスクに光を照射し、そ
の反射光を電気信号に変換することによって、前記ディ
スクに記録されている情報を読み取るピックアップと、
前記ピックアップを前記ディスクの半径方向へ移動させ
る移動手段と、前記ディスクに照射される光の焦点が前
記ディスクの記録面を追従するように前記ピックアップ
を制御するフォーカシングサーボと、前記フォーカシン
グサーボが外れると、前記フォーカシングサーボを一旦
停止させ、前記ピックアップを前記ディスクの内周側あ
るいは外周側へ所定量だけ移動させた後、前記フォーカ
シングサーボを再び起動させるとともに、前記ピックア
ップを前記ディスクの内周側と外周側とのどちらへ移動
させるかを、前記フォーカシングサーボが外れたときに
アクセスしていた記録層の再生方向へ前記ピックアップ
を移動させると、前記アクセス中の記録層上の情報が記
録されている領域から飛び出してしまう領域であるデー
タ終端近傍領域に前記ピックアップが位置していない場
合には、前記アクセス中の記録層の再生方向へ前記ピッ
クアップを移動させ、一方、前記ピックアップが前記デ
ータ終端近傍領域に位置している場合には、前記アクセ
ス中の記録層の再生方向と反対の方向へ前記ピックアッ
プを移動させる制御手段と、を備えている。

【００１２】また、本発明では、円板状の記録媒体であ
るディスクに記録されている情報を光学的に再生するデ
ィスク再生装置において、前記ディスクに光を照射し、
その反射光を電気信号に変換することによって、前記デ
ィスクに記録されている情報を読み取るピックアップ
と、前記ピックアップを前記ディスクの半径方向へ移動
させる移動手段と、前記ディスクに照射される光の焦点
が前記ディスクの記録面を追従するように前記ピックア
ップを制御するフォーカシングサーボと、前記フォーカ
シングサーボが外れると、前記フォーカシングサーボを
一旦停止させ、前記ピックアップを前記ディスクの内周
側あるいは外周側へ所定量だけ移動させた後、前記フォ
ーカシングサーボを再び起動させるとともに、前記ピッ
クアップを前記ディスクの内周側と外周側とのどちらへ
移動させるかを、前記フォーカシングサーボが外れたと
きの前記ピックアップの位置に応じて決定する制御手段
と、を備えている。

【００１３】この構成において、前記制御手段は、前記
フォーカシングサーボが外れたときに、前記ディスクの
再生方向へ前記ピックアップを所定量だけ移動させる
と、前記ディスク上の情報が記録されている領域から飛
び出してしまう領域であるデータ終端近傍領域に前記ピ
ックアップが位置していない場合には、前記ピックアッ
プを前記ディスクの再生方向へ移動させ、一方、前記ピ
ックアップが前記データ終端近傍領域に位置している場
合には、前記ピックアップを前記ディスクの再生方向と
反対の方向へ移動させるようにすればよい。

【００１４】また、本発明では、円板状の記録媒体であ
るディスクに記録されている情報を光学的に再生するデ
ィスク再生装置であって、複数の記録層から成り、いず
れの記録層も再生方向が同じであるディスクと、記録層
によって再生方向が異なるディスクとの両方が再生対象
に含まれるディスク再生装置において、前記ディスクに
光を照射し、その反射光を電気信号に変換することによ
って、前記ディスクに記録されている情報を読み取るピ
ックアップと、前記ピックアップを前記ディスクの半径
方向へ移動させる移動手段と、前記ディスクに照射され
る光の焦点が前記ディスクの記録面を追従するように前
記ピックアップを制御するフォーカシングサーボと、前
記フォーカシングサーボが外れると、前記フォーカシン
グサーボを一旦停止させ、前記ピックアップを前記ディ
スクの内周側あるいは外周側へ所定量だけ移動させた
後、前記フォーカシングサーボを再び起動させるととも
に、前記ピックアップを前記ディスクの内周側と外周側
とのどちらへ移動させるかを、前記フォーカシングサー
ボが外れたときにアクセスしていた前記ディスクの種類
及び記録層に応じて決定する制御手段と、を備えてい
る。

【００１５】この構成において、前記制御手段は、前記
フォーカシングサーボが外れたときにアクセスしていた
記録層の再生方向へ前記ピックアップを移動させるよう
にすればよい。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面を
参照しながら説明する。図１は本発明の一実施形態であ
るディスク再生装置のブロック図である。ピックアップ
１は、ディスク１００の記録面に対して光を照射し、そ
のディスク１００からの反射光を電気信号に変換するこ
とによって、ディスク１００に記録されている信号を光
学的に読み取る。

【００１７】尚、ピックアップ１は、ディスク１００に
照射する光を集束させる対物レンズ、この対物レンズを
光軸方向（ディスク１００の記録面と垂直な方向）へ移
動させるフォーカシングアクチュエータ、及び、対物レ
ンズをディスク１００の半径方向へ移動させるトラッキ
ングアクチュエータを有している。

【００１８】ＲＦアンプ２は、ピックアップ１で読み取
られた信号を増幅して再生処理回路３に与えるととも
に、フォーカシングエラー信号やトラッキングエラー信
号などを生成してサーボ回路４に与える。再生処理回路
３は、ＲＦアンプ２から与えられる信号に復調処理、誤
り検出及び訂正処理などを施すことにより情報を再生す
る。また、再生処理回路３は、ＲＦアンプ２から与えら
れる信号からディスク１００の回転数を示す信号を生成
してサーボ回路４に与える。

【００１９】サーボ回路４は、ＲＦアンプ２から与えら
れるフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー
信号に基づいて、フォーカシングアクチュエータ駆動信
号、トラッキングアクチュエータ駆動信号、及び、送り
モータ駆動信号を生成してドライバ５に与える。また、
サーボ回路４は、再生処理回路３から与えられるディス
ク１００の回転数を示す信号に基づいて、ディスク１０
０の回転数を目標値にするためのスピンドルモータ駆動
信号を生成してドライバ５に与える。

【００２０】ドライバ５は、サーボ回路４から与えられ
るフォーカシングアクチュエータ駆動信号、トラッキン
グアクチュエータ駆動信号、送りモータ駆動信号、スピ
ンドルモータ駆動信号に基づいて、それぞれピックアッ
プ１内のフォーカシングアクチュエータ、トラッキング
アクチュエータ、送りモータ６、スピンドルモータ７を
駆動する。

【００２１】送りモータ６は、ピックアップ１をディス
ク１００の半径方向へ移動させるためのモータである。
スピンドルモータ７は、ディスク１００を回転させるた
めのモータである。電源部８は、商用交流電源から適切
な直流電圧を生成し、この直流電圧を不図示の配線を介
して各部に電源電圧として供給する。

【００２２】操作部９は、使用者が当ディスク再生装置
に対して各種の命令を入力するためのものである。当デ
ィスク再生装置に対して使用者が入力した命令はシステ
ムコントローラ１１に与えられる。表示部１０は、時
刻、当ディスク再生装置の動作状態を示す情報、再生中
のデータに関する情報（例えば、再生中の音楽のタイト
ル）などを表示する。システムコントローラ１１は、例
えばマイクロコンピュータで構成されており、当ディス
ク再生装置に使用者から入力された命令に応じて当ディ
スク再生装置の構成要素を制御する。

【００２３】以上の構成において、ピックアップ１、Ｒ
Ｆアンプ２、サーボ回路４、ドライバ５、及び、送りモ
ータ６によって、ディスク１００に照射される光がディ
スク１００のトラックを追従するように制御するトラッ
キングサーボ、及び、ディスク１００に照射される光の
焦点がディスク１００の記録面を追従するように制御す
るフォーカシングサーボが形成されている。

【００２４】尚、本実施形態のディスク再生装置では、
ディスク１００が着脱自在であり、１つの記録層のみか
ら成るディスクである単層ディスク、及び、第１、第２
の２つの記録層から成る２層ディスクがディスク１００
として装填され得るものとする。また、単層ディスクに
ついては内周側から外周側に向かって再生するものとす
る。また、２層ディスクには、記録層によらず再生方向
が同じパラレルディスクと、記録層によって再生方向が
異なるオポジットディスクとが存在し、パラレルディス
クについては第１、第２の記録層を共に内周側から外周
側に向かって再生し、オポジットディスクについては、
第１の記録層を外周側から内周側に向かって再生し、第
２の記録層を内周側から外周側に向かって再生するもの
とする。

【００２５】また、ディスク１００上の所定の領域には
ディスク１００の種類を示す情報（１層ディスクである
のか、それとも、２層ディスクであるのか、また、２層
ディスクの場合はパラレルディスクであるのか、それと
も、オポジットディスクであるのか）が記録されている
ので、ディスク１００が装填された時点でディスク１０
０の種類を示す情報をディスク１００から読み出してシ
ステムコントローラ１１内のメモリに記憶しておくよう
になっている。

【００２６】本実施形態のディスク再生装置において、
フォーカシングサーボが外れた際に行われる動作の１つ
目の例を図２に示すフローチャートを用いて説明する。
フォーカシングサーボが外れると（＃２０１のＹｅ
ｓ）、フォーカシングサーボを停止させる（＃２０
２）。次に、ピックアップ１を再生方向（すなわち、１
層ディスク及びパラレルディスクでは外周側、オポジッ
トディスクでは内周側）へ所定量だけ移動させると、ピ
ックアップ１がデータ領域から飛び出してしまう領域
（以下、この領域を「データ終端近傍領域」と称する）
にピックアップ１が位置しているか否かを判定する（＃
２０３）。

【００２７】＃２０３での判定の結果、ピックアップ１
がデータ終端近傍領域に位置していなければ（＃２０３
のＮｏ）、ピックアップ１を外周側へ所定量だけ移動さ
せ（＃２０４）、その後、フォーカシングサーボを起動
させる（＃２０６）。一方、ピックアップ１がデータ終
端近傍領域に位置していれば（＃２０３のＹｅｓ）、ピ
ックアップ１を内周側へ所定量だけ移動させ（＃２０
５）、その後、フォーカシングサーボを起動させる（＃
２０６）。

【００２８】この図２に示すフローチャートを用いて説
明した動作により、１層ディスク、パラレルディスク、
あるいは、オポジットディスクの第２の記録層にアクセ
ス中である場合は、フォーカシングサーボが外れたとき
に、ピックアップを再生方向へ移動させることになるの
で、ディスクに存在する傷などの同じ欠陥に起因して何
度もフォーカシングサーボが外れるという問題を解消す
ることができる。

【００２９】但し、フォーカシングサーボが外れたとき
に、ピックアップがデータ終端近傍領域に位置している
場合には、ピックアップを再生方向と反対の方向へ移動
させることになるので、データ領域の終端の近傍でフォ
ーカシングサーボが外れた場合であっても、ピックアッ
プがデータ領域から飛び出すことはなくなり、短時間で
フォーカシングサーボを正常に復帰させることができる
ようになる。

【００３０】本実施形態のディスク再生装置において、
フォーカシングサーボが外れた際に行われる動作の２つ
目の例を図３に示すフローチャートを用いて説明する。
フォーカシングサーボが外れると（＃３０１のＹｅ
ｓ）、フォーカシングサーボを停止させる（＃３０
２）。次に、ディスク１００が２層ディスクであれば
（＃３０３のＹｅｓ）、後述する＃３０４へ移行する。
一方、ディスク１００が２層ディスクでなければ（＃３
０３のＮｏ）、ピックアップ１を外周側へ所定量だけ移
動させ（＃３０６）、その後、フォーカシングサーボを
起動させる（＃３０８）。

【００３１】＃３０４では、アクセス中の記録層が第１
の記録層であるか否かを判定する。アクセス中の記録層
が第１の記録層であれば（＃３０４のＹｅｓ）、後述す
る＃３０５へ移行する。一方、アクセス中の記録層が第
１の記録層でなければ（＃３０４のＮｏ）、ピックアッ
プ１を外周側へ所定量だけ移動させ（＃３０６）、その
後、フォーカシングサーボを起動させる（＃３０８）。

【００３２】＃３０５では、オポジットディスクである
か否かを判定する。オポジットディスクでなければ（＃
３０５のＮｏ）、ピックアップ１を外周側へ所定量だけ
移動させ（＃３０６）、その後、フォーカシングサーボ
を起動させる（＃３０８）。一方、オポジットディスク
であれば（＃３０５のＹｅｓ）、ピックアップ１を内周
側へ所定量だけ移動させ（＃３０７）、その後、フォー
カシングサーボを起動させる（＃３０８）。

【００３３】この図３に示すフローチャートを用いて説
明した動作により、フォーカシングサーボが外れたとき
には、それぞれ内周側から外周側に向かって再生する１
層ディスク、パラレルディスク、オポジットディスクの
第２の記録層にアクセス中である場合は、ピックアップ
１をディスクの外周側へ移動させ、一方、外周側から内
周側に向かって再生するオポジットディスクの第１の記
録層にアクセス中である場合は、ピックアップ１をディ
スクの内周側へ移動させるので、再生対象である全ての
種類のディスクにおいて常に再生方向へピックアップを
移動させることになり、ディスクに存在する傷などの同
じ欠陥に起因して何度もフォーカシングサーボが外れる
という問題をディスクの種類によらず解消することがで
きる。

【００３４】本実施形態のディスク再生装置において、
フォーカシングサーボが外れた際に行われる動作の３つ
目の例を図４に示すフローチャートを用いて説明する。
フォーカシングサーボが外れると（＃４０１のＹｅ
ｓ）、フォーカシングサーボを停止させる（＃４０
２）。次に、ディスク１００が２層ディスクであれば
（＃４０３のＹｅｓ）、後述する＃４０４へ移行する。
一方、ディスク１００が２層ディスクでなければ（＃４
０３のＮｏ）、後述する＃４０６へ移行する。

【００３５】＃４０４では、アクセス中の記録層が第１
の記録層であるか否かを判定する。アクセス中の記録層
が第１の記録層であれば（＃４０４のＹｅｓ）、後述す
る＃４０５へ移行する。一方、アクセス中の記録層が第
１の記録層でなければ（＃４０４のＮｏ）、後述する＃
４０６へ移行する。

【００３６】＃４０５では、オポジットディスクである
か否かを判定する。オポジットディスクでなければ（＃
４０５のＮｏ）、後述する＃４０６へ移行する。一方、
オポジットディスクであれば（＃４０５のＹｅｓ）、後
述する＃４０７へ移行する。

【００３７】＃４０６では、ピックアップ１がデータ終
端近傍領域に位置しているか否かを判定する。＃４０６
での判定の結果、ピックアップ１がデータ終端近傍領域
に位置していなければ（＃４０６のＮｏ）、ピックアッ
プ１を外周側へ所定量だけ移動させ（＃４０８）、その
後、フォーカシングサーボを起動させる（＃４１０）。
一方、ピックアップ１がデータ終端近傍領域に位置して
いれば（＃４０６のＹｅｓ）、ピックアップ１を内周側
へ所定量だけ移動させ（＃４０９）、その後、フォーカ
シングサーボを起動させる（＃４１０）。

【００３８】＃４０７では、ピックアップ１がデータ終
端近傍領域に位置しているか否かを判定する。＃４０７
での判定の結果、ピックアップ１がデータ終端近傍領域
に位置していなければ（＃４０７のＮｏ）、ピックアッ
プ１を内周側へ所定量だけ移動させ（＃４０９）、その
後、フォーカシングサーボを起動させる（＃４１０）。
一方、ピックアップ１がデータ終端近傍領域に位置して
いれば（＃４０７のＹｅｓ）、ピックアップ１を外周側
へ所定量だけ移動させ（＃４０８）、その後、フォーカ
シングサーボを起動させる（＃４１０）。

【００３９】この図４に示すフローチャートを用いて説
明した動作により、フォーカシングサーボが外れたとき
には、それぞれ内周側から外周側に向かって再生する１
層ディスク、パラレルディスク、オポジットディスクの
第２の記録層にアクセス中である場合は、ピックアップ
１をディスクの外周側へ移動させ、一方、外周側から内
周側に向かって再生するオポジットディスクの第１の記
録層にアクセス中である場合は、ピックアップ１をディ
スクの内周側へ移動させるので、再生対象である全ての
種類のディスクにおいて常に再生方向へピックアップを
移動させることになり、ディスクに存在する傷などの同
じ欠陥に起因して何度もフォーカシングサーボが外れる
という問題をディスクの種類によらず解消することがで
きる。

【００４０】但し、フォーカシングサーボが外れたとき
に、ピックアップがデータ終端近傍領域に位置している
場合には、再生対象である全ての種類のディスクにおい
て、ピックアップを再生方向と反対の方向へ移動させる
ことになるので、データ領域の終端の近傍でフォーカシ
ングサーボが外れた場合であっても、ディスクの種類に
よらず、ピックアップがデータ領域から飛び出すことは
なくなり、短時間でフォーカシングサーボを正常に復帰
させることができるようになる。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
データ領域の終端の近傍でフォーカシングサーボが外れ
た場合であっても、ピックアップがデータ領域から飛び
出すことはなくなり、短時間でフォーカシングサーボを
正常に復帰させることができるようになる。

【００４２】また、本発明によれば、フォーカシングサ
ーボが外れたときには、再生対象である全ての種類のデ
ィスクにおいて常に再生方向へピックアップを移動させ
ることになり、ディスクに存在する傷などの同じ欠陥に
起因して何度もフォーカシングサーボが外れるという問
題をディスクの種類によらず解消することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態であるディスク再生装置
のブロック図である。

【図２】 本実施形態のディスク再生装置において、フ
ォーカシングサーボが外れた際に行われる動作の１つ目
の例を示すフローチャートである。

【図３】 本実施形態のディスク再生装置において、フ
ォーカシングサーボが外れた際に行われる動作の２つ目
の例を示すフローチャートである。

【図４】 本実施形態のディスク再生装置において、フ
ォーカシングサーボが外れた際に行われる動作の３つ目
の例を示すフローチャートである。

【図５】 フォーカシングサーボが外れた際に行われて
いた従来の動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】 １ ピックアップ ２ ＲＦアンプ ３ 再生処理回路 ４ サーボ回路 ５ ドライバ ６ 送りモータ ７ スピンドルモータ ８ 電源部 ９ 操作部 １０ 表示部 １１ システムコントローラ １００ ディスク

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円板状の記録媒体であるディスクに記録
   されている情報を光学的に再生するディスク再生装置で
   あって、複数の記録層から成り、いずれの記録層も再生
   方向が同じであるディスクと、記録層によって再生方向
   が異なるディスクとの両方が再生対象に含まれるディス
   ク再生装置において、 前記ディスクに光を照射し、その反射光を電気信号に変
   換することによって、前記ディスクに記録されている情
   報を読み取るピックアップと、 前記ピックアップを前記ディスクの半径方向へ移動させ
   る移動手段と、 前記ディスクに照射される光の焦点が前記ディスクの記
   録面を追従するように前記ピックアップを制御するフォ
   ーカシングサーボと、 前記フォーカシングサーボが外れると、前記フォーカシ
   ングサーボを一旦停止させ、前記ピックアップを前記デ
   ィスクの内周側あるいは外周側へ所定量だけ移動させた
   後、前記フォーカシングサーボを再び起動させるととも
   に、前記ピックアップを前記ディスクの内周側と外周側
   とのどちらへ移動させるかを、前記フォーカシングサー
   ボが外れたときにアクセスしていた記録層の再生方向へ
   前記ピックアップを移動させると、前記アクセス中の記
   録層上の情報が記録されている領域から飛び出してしま
   う領域であるデータ終端近傍領域に前記ピックアップが
   位置していない場合には、前記アクセス中の記録層の再
   生方向へ前記ピックアップを移動させ、一方、前記ピッ
   クアップが前記データ終端近傍領域に位置している場合
   には、前記アクセス中の記録層の再生方向と反対の方向
   へ前記ピックアップを移動させる制御手段と、を備えた
   ことを特徴とするディスク再生装置。
2. 【請求項２】 円板状の記録媒体であるディスクに記録
   されている情報を光学的に再生するディスク再生装置に
   おいて、 前記ディスクに光を照射し、その反射光を電気信号に変
   換することによって、前記ディスクに記録されている情
   報を読み取るピックアップと、 前記ピックアップを前記ディスクの半径方向へ移動させ
   る移動手段と、 前記ディスクに照射される光の焦点が前記ディスクの記
   録面を追従するように前記ピックアップを制御するフォ
   ーカシングサーボと、 前記フォーカシングサーボが外れると、前記フォーカシ
   ングサーボを一旦停止させ、前記ピックアップを前記デ
   ィスクの内周側あるいは外周側へ所定量だけ移動させた
   後、前記フォーカシングサーボを再び起動させるととも
   に、前記ピックアップを前記ディスクの内周側と外周側
   とのどちらへ移動させるかを、前記フォーカシングサー
   ボが外れたときの前記ピックアップの位置に応じて決定
   する制御手段と、を備えたことを特徴とするディスク再
   生装置。
3. 【請求項３】 前記制御手段は、前記フォーカシングサ
   ーボが外れたときに、前記ディスクの再生方向へ前記ピ
   ックアップを所定量だけ移動させると、前記ディスク上
   の情報が記録されている領域から飛び出してしまう領域
   であるデータ終端近傍領域に前記ピックアップが位置し
   ていない場合には、前記ピックアップを前記ディスクの
   再生方向へ移動させ、一方、前記ピックアップが前記デ
   ータ終端近傍領域に位置している場合には、前記ピック
   アップを前記ディスクの再生方向と反対の方向へ移動さ
   せることを特徴とする請求項２に記載のディスク再生装
   置。
4. 【請求項４】 円板状の記録媒体であるディスクに記録
   されている情報を光学的に再生するディスク再生装置で
   あって、複数の記録層から成り、いずれの記録層も再生
   方向が同じであるディスクと、記録層によって再生方向
   が異なるディスクとの両方が再生対象に含まれるディス
   ク再生装置において、 前記ディスクに光を照射し、その反射光を電気信号に変
   換することによって、前記ディスクに記録されている情
   報を読み取るピックアップと、 前記ピックアップを前記ディスクの半径方向へ移動させ
   る移動手段と、 前記ディスクに照射される光の焦点が前記ディスクの記
   録面を追従するように前記ピックアップを制御するフォ
   ーカシングサーボと、 前記フォーカシングサーボが外れると、前記フォーカシ
   ングサーボを一旦停止させ、前記ピックアップを前記デ
   ィスクの内周側あるいは外周側へ所定量だけ移動させた
   後、前記フォーカシングサーボを再び起動させるととも
   に、前記ピックアップを前記ディスクの内周側と外周側
   とのどちらへ移動させるかを、前記フォーカシングサー
   ボが外れたときにアクセスしていた前記ディスクの種類
   及び記録層に応じて決定する制御手段と、を備えたこと
   を特徴とするディスク再生装置。
5. 【請求項５】 前記制御手段は、前記フォーカシングサ
   ーボが外れたときにアクセスしていた記録層の再生方向
   へ前記ピックアップを移動させることを特徴とする請求
   項４に記載のディスク再生装置。