JP2003295640A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2003295640A
JP2003295640A JP2002101824A JP2002101824A JP2003295640A JP 2003295640 A JP2003295640 A JP 2003295640A JP 2002101824 A JP2002101824 A JP 2002101824A JP 2002101824 A JP2002101824 A JP 2002101824A JP 2003295640 A JP2003295640 A JP 2003295640A
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nip
film
recording material
heating device
direction substantially
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JP2002101824A
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English (en)
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Kenichi Ogawa
賢一 小川
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加熱体に発生するシワを防止することので
きる加熱装置を提供する。 【解決手段】 加熱体3と、加熱体3を支持する支持部
材5と、加熱体3と圧接ニップを形成するための加圧部
材2と、加熱体3と加圧部材2との間に挿持されて無端
移動するフィルム7と、を有し、ニップNに進入する被
加熱体Pを加熱する加熱装置10は、フィルム7を挟み
加熱体3と加圧部材2とによって形成されるニップN
は、被加熱体PのニップNへの進入方向Xに略直交する
方向いおいて、端部が中央部に比べて進入方向Xの上流
側に突出している構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱体を加熱す
るための加熱体を備える加熱装置に関するものであり、
特に、電子写真方式の画像形成装置において顕画剤像を
被加熱体である記録材に永久固着させるために使用され
る加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真複写機、プリンタ、フ
ァクシミリなどの画像形成装置の画像加熱定着装置、即
ち、電子写真方式、静電記録方式、磁気記録方式などの
適宜の画像形成プロセス手段により加熱定着性のトナー
などの顕画剤を用いて記録材(例えば、記録材シート、
印刷紙、エレクトロファックスシート、静電記録シート
などの)面に間接(転写)方式若しくは直接方式で形成
担持させた目的の画像情報に対応した未定着の顕画剤像
(トナー画像)を、記録材面に加熱定着させるための加
熱装置として、従来一般に、熱ローラ方式の装置が多用
されていた。
【0003】熱ローラ方式の加熱装置は、ハロゲンヒー
タなどの内蔵熱源により所定の加熱温度に維持させた定
着部材としての加熱ローラと、定着部材に圧接させた加
圧部材としての弾性加圧ローラとの圧接ニップ部(定着
ニップ)に記録材を導入して狭持搬送させることで、加
熱ローラの熱により被記録材面の未定着トナー像を加熱
定着させるものである。
【0004】しかし、この熱ローラ方式の加熱装置は、
いつでもすぐに画像出力を成し得るように、加熱ローラ
の温度を常時高温に維持しておかなければならない。そ
のため、消費エネルギーが大きく、又、待機中も機内に
熱を放出するため機内昇温の問題も発生していた。又、
電源を投入してから加熱ローラが記録材を加熱するのに
適した所定温度に昇温するまでにかなりの待ち時間を要
する。
【0005】最近では、フィルム加熱方式の加熱装置が
提案され、実用化されている(特開昭63−31318
2号公報、特開平1−263679号公報、特開平2−
157878号公報、特開平4−44075〜4408
3号公報、特開平4−204980〜204984号公
報)。
【0006】この加熱装置は、加熱体を耐熱性のフィル
ムを介して記録材に密着させ、加熱体とフィルムとを相
対移動させて、加熱体の熱をフィルムを介して記録材へ
与える。この加熱装置は、未定着のトナー画像を、この
画像を担持している記録材面に永久固着画像として加熱
定着処理する手段として活用できる。又、例えば、画像
を担持した記録材を加熱して艶などの表面性を改質する
装置、仮定着処理する装置、その他、シート状の被加熱
体を加熱処理する手段として広く使用できる。
【0007】このようなフィルム加熱方式の加熱装置
は、昇温の速い低熱容量の加熱体や、薄膜のフィルムを
用いるため、短時間に加熱体の温度が上昇し、待機中に
加熱体の通電加熱を行う必要がなくなる。このため、フ
ィルム加熱方式の加熱装置を画像形成装置内で用いる
と、待機期間をおかずに画像形成装置内に記録材をすぐ
に通しても、記録材が定着部位に到達するまでに加熱体
を所定温度まで十分に昇温させることができる。従っ
て、省電力化やウェイトタイムの短縮化(クイックスタ
ート性)が可能となったり、或いは画像形成装置等の装
置本体の機内昇温を低めることができるといった利点を
有しており、極めて効果的なものである。
【0008】図1は、画像形成装置において、トナー画
像の記録材への定着に用いられる、従来のフィルム加熱
方式の加熱装置(定着加熱装置、像加熱装置、画像加熱
定着装置)(以下、単に「フィルム定着装置」と呼
ぶ。)の一例の横断面を模式的に示す。
【0009】図1に示すフィルム定着装置10は、加熱
体3を備える定着部材(フィルム定着部材)1と、この
定着部材1に圧接される弾性ローラ状の加圧部材(加圧
ローラ)2とを有し、加圧ローラ駆動式である。定着部
材1は、加熱体3を保持させた加熱体支持部材(フィル
ムガイド)5に、円筒状のフィルム7をルーズに外嵌さ
せて構成される。又、加圧ローラ2は、フィルム7を挟
み加熱体2に対して所定の押圧力をもって圧接されてお
り、加圧ローラ2と加熱体3との間にフィルム7を挟ん
で定着ニップNが形成される。
【0010】フィルム7としては、例えば、ポリイミド
などの基材耐熱フィルム上にPFAやPTFEなどの離
型性の耐熱樹脂を被覆した耐熱フィルムを好適に用いる
ことができる。本例では、厚さ40μm〜100μm程
度のポリイミドの基材耐熱フィルムを用いている。
【0011】加圧ローラ2は、駆動手段(図示せず)に
より図1中矢示Aにて示す反時計方向に回転駆動され
る。加圧ローラ2の回転駆動により、加圧ローラ2とフ
ィルム7の外面との摩擦力でフィルム7に回転力が作用
し、フィルム7がフィルムガイド5の外周を図中矢示B
にて示す時計方向に無端移動(回転)する。フィルム7
の回転方向は、加熱体3の幅方向に対応する。
【0012】図2は、図1のフィルム定着装置10が備
える加熱体3の平面図である。加熱体(定着ヒータ、セ
ラミックヒータ)3は、図2に示すように、ヒータ基板
31、ヒータ基板31の片面側に形成された抵抗発熱体
(通電発熱体)パターン32、導電体パターン34、2
つの給電電極パターン35及び36、抵抗発熱体パター
ン32と導電体パターン34を被覆する表面保護層33
などを備えている。表面保護層33としてはガラスを好
適に用いることができる。
【0013】ヒータ基板31としては、フィルム7及び
記録材Pの搬送・移動方向Xに対して略直交する方向を
長手とする横長・薄肉のアルミナなどのセラミック基材
を用いうる。例えば、本例では、長さ240mm、幅1
0mm、厚さ1mmのアルミナからなる耐熱性、電気絶
縁性及び低熱容量のセラミック基材を用いている。
【0014】抵抗発熱体パターン32は、例えば、銀パ
ラジウム(Ag/Pd)、Ta2Nなどの電気抵抗材料
ペースト(抵抗ペースト)を、細帯状にヒータ基板(セ
ラミック基材)31の表面長手に沿ってスクリーン印刷
などにより塗工し、焼成することで形成することができ
る。例えば、本例では、抵抗発熱体パターン32は、ヒ
ータ基板31の長手に沿って、厚み10μm、幅1〜3
mmの2本の細帯状パターン32a、32bとして形成
している。
【0015】導電体パターン34は、抵抗発熱体パター
ン32に並行させて細帯状にヒータ基板31の表面長手
に沿って形成してある。本例では、導電体パターン34
は、2本の細帯状抵抗発熱体パターン32a、32bの
それぞれに電気的に接続された2本の細帯状パターン4
3a、43bとして形成されている。
【0016】2つの給電電極パターン35及び36は、
ヒータ基板31の長手方向一端部側の面に並べて具備さ
れている。そして、2本の細帯状抵抗発熱体パターン3
2a、32bの長手方向一端部側は、それぞれ2本の細
帯状導電体パターン34a、34bを介して、2つの給
電電極パターン35及び36のいずれかと導通されてい
る。又、2本の細帯状抵抗発熱体パターン32a、32
bの長手方向他端部は、互いに導通させてある。
【0017】導電体パターン34、2つの給電電極パタ
ーン35、36はいずれも、Agなどの導電材料ペース
トをスクリーン印刷などによりヒータ基板31の面にパ
ターン塗工して焼成して形成したものである。
【0018】上述のように、互いに略平行な抵抗発熱体
パターン32と導電体パターン34は、ヒータ基板31
の長手方向一端部側に設けた2つの給電電極パターン3
5、36の間で、加熱体3の長手に関して通電の往路と
復路を形成している。又、加熱体3の抵抗発熱体パター
ン32は、フィルム7を介して加圧ローラ2と加熱体3
とによって形成される定着ニップNの中に収められる。
【0019】更に説明すると、加熱体3は、給電電極パ
ターン35、36に給電回路(図示せず)から給電する
ことにより、抵抗発熱体パターン32が長手全長にわた
って発熱して昇温する。その昇温を、温度検知手段とし
ての検温素子(サーミスタ)4(図1)で検知する。そ
の検知温度が温度制御回路(図示せず)へフィードバッ
クされ、加熱体3の温度が所定の温度に維持されるよう
に抵抗発熱体パターン32への通電が制御される。
【0020】図3は、加熱体3の断面をより詳しく示
す。上述のように、加熱体3は、ヒータ基板31の上に
銀パラジウムなどのペースト材をスクリーン印刷などに
よって積層して焼成することで発熱抵抗体パターン32
を形成し、又、銀などの導電材料ペーストを積層して焼
成することで導電体パターン4を形成してなるものであ
る。そして、従来、ヒータ基板31の裏面(定着ニップ
Nに対して反対側面)などにサーミスタ4を取り付けて
加熱体3の温度を検出し、加熱体3の抵抗発熱体パター
ン32に加える電力を制御して、加熱体3の温度を所定
の値に制御している。
【0021】加熱体3に取り付けるサーミスタ4は、従
来一般には、チップ型のサーミスタとされている。この
チップサーミスタ4は、アルミナなどのセラミック基材
41の上にサーミスタ材42と電極43を積層して作ら
れる。このようなチップサーミスタ4を耐熱性のある導
電性接着剤44で、加熱体3の裏面に設けた電極37に
接着する。電極37は装置本体の温度制御回路に接続さ
れており、チップサーミスタ4による温度検知信号は、
これらチップサーミスタ4の電極43及び加熱体3の電
極37を介して温度制御回路に送られる。
【0022】加圧ローラ2は、加熱体3のフィルム7と
の摺動面である表面保護層33の面に、フィルム7を押
圧する。これにより、フィルム7は、加圧ローラ2を駆
動手段として加圧ローラ2の回転駆動力により図1中矢
示B方向に所定速度で加熱体3の面(表面保護層33の
面)に接触摺動しながら移動する。尚、フィルム7を別
途駆動手段を設けて駆動することもできる。
【0023】このようにして、加熱体3の抵抗発熱体パ
ターン32に対する通電により加熱体3を所定の温度に
昇温させ、又、フィルム7を加熱体3に摺動移動させた
状態において、定着ニップNに未定着トナー画像Tを担
持したシート状の記録材Pが導入される。そして、記録
材Pがフィルム7の面に密着してフィルム7と一緒に定
着ニップNを通過することで、加熱体3の熱がフィルム
7を介して記録材Pに付与され、未定着トナー画像Tが
記録材Pの面に熱定着される。定着ニップNを通った記
録材Pはフィルム7の面から曲率分離されて搬送され
る。
【0024】図4は、フィルム定着装置10の定着部材
1の長手方向の断面を示す。定着部材1は、抵抗発熱体
パターン32を形成した面側を下向きにして加熱体3を
露呈させて、剛性・断熱性を有するフィルムガイド(加
熱体支持部材)5に保持させて固定配設してある。フィ
ルムガイド5としては、約230℃の耐熱性を有するP
PSや、約270℃の耐熱性を有するLCP(液晶ポリ
マー)などを使用し、更に成形性のよい材料を使用して
いる。
【0025】フィルムガイド5は、定着ニップNに対し
て反対側から金属のステー(加圧板金)8を使用して、
更に、フィルム7を定着部材1の長手方向両端部から保
持するフィルム保持部材であるフランジ9を使用して、
定着ニップN方向に加圧し、定着に必要な圧力を確保し
ている。フィルムガイド5の定着ニップN及びフィルム
7との摺動部は、記録材Pの搬送方向X及び記録材Pの
搬送方向Xに対して垂直方向にフラットな形状をしてい
る。フィルムガイド5は、フィルム7を摺動させるため
に、図1に示すように、その周方向になめらかな形状を
有し、断面略半円形をしている。更に、フランジ9は、
直接ニップを形成することはないが、フィルム7を低抵
抗で摺動させる必要があるため、フィルム7をスムーズ
に回転させるように、周方向になめらかな形状を有して
いる。
【0026】このようなフィルム定着装置は、上述のよ
うに、省電力化、ウェイトタイムの短縮化などの優れた
利点を有している。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のフィルム定着装置10では、以下に示すような問題
があった。
【0028】即ち、上記フィルム定着装置10において
は、フィルム7を介して加熱体3と加圧ローラ2との間
に形成される定着ニップNに未定着トナー画像の載った
紙などの記録材Pを通過させる際に、所定の温度制御を
行いながら加熱定着させる。このとき定着ニップNで温
められている加圧ローラ2、フィルム7、フィルムガイ
ド5、更に記録材Pは、熱膨張を起こしている。この膨
張の度合いがすべて均一であれば問題は発生しないが、
素材の不均一さや抵抗体の温度ムラ、フィルム定着装置
10の端部からの熱の放熱などが発生するため、各材料
自体に不均一な膨張(相対的な収縮)が発生し、種々の
問題が発生する。
【0029】例えば、このような問題は、定着性のムラ
や印字精度などの悪化として出力画像に現れてくる。そ
の中の1つに、定着工程に起因する記録材Pのしわ(紙
シワ)がある。上記従来のフィルム定着装置10に即し
て説明すると、第1に、記録材Pがフィルム定着装置1
0の内部の定着ニップNで温められることで、記録材P
中の水分が蒸発することが原因として挙げられる。
【0030】第2に、その蒸発した水蒸気がフィルム定
着装置10の中で任意の場所で放出し、機外へ発散して
しまう一方、一旦記録材Pから放出した水蒸気が搬送中
の記録材Pへ再度吸収されることがあるため、1枚の記
録材Pの中での水分含有量が場所によってまちまちにな
り、記録材P自体の膨張(相対的な収縮)が一定に行わ
れないことが原因として挙げられる。この現象を呈した
記録材Pは、記録材Pの端部(記録材Pの搬送方向に略
直交する方向の端部)が丸まった(カールした)状態で
フィルム定着装置10から排出され、例えば、装置本体
の排出部に排出されて積載される。
【0031】そして、例えば、記録材Pの1面目への画
像定着後に、2面目への画像形成のために記録材Pを装
置内で循環させる機構を有する画像形成装置において、
特に、記録材Pの両面に画像形成する場合に、上述のよ
うに記録材Pの端部がカールした状態のまま2面目に画
像を形成すると、このカールによってフィルム定着装置
10への記録材Pの突入タイミングが、記録材Pの先端
で不均一になる現象が発生する。
【0032】通常、画像形成装置の定着部では、入り口
側に記録材Pの進入を補助するガイド(定着入口ガイ
ド)を配置し、記録材Pを均一に定着ニップNへ導いて
いる。しかし、上述のようにカールした記録材Pは、そ
の中央ではこの定着入り口ガイドに沿ってフィルム定着
装置10の定着ニップNへ突入するものの、端部に発生
しているカール部分では、記録材Pの中央が定着ニップ
Nに突入するタイミングよりも若干遅れて定着ニップN
に突入する。この状態で記録材Pが定着ニップNを通過
すると、記録材Pの端部に比べて中央では搬送速度/搬
送力が違ってきているために、記録材Pの搬送方向先端
における定着ニップNへの突入遅れのしわ寄せが、記録
材Pの搬送方向後端の中央部にシワという形で顕在化す
る。
【0033】従って、本発明の目的は、一般には、被加
熱体に発生するシワを防止することのできる加熱装置を
提供することである。
【0034】本発明の他の目的は、顕画剤像を被加熱体
である記録材に定着させるために使用される加熱装置に
おいて、定着工程に起因する記録材のシワの発生を防止
することのできる加熱装置を提供することである。
【0035】本発明の他の目的は、1面目に顕画剤像が
定着された記録材の2面目に形成した顕画剤像を定着す
る場合であっても、2面目の定着工程後に発生する記録
材のシワを防止することのできる加熱装置を提供するこ
とである。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するべく鋭意検討した結果、記録材が加熱装置へ突
入する際に、記録材の搬送方向に略直交する方向の端部
及び中央(つまり、記録材の搬送方向先端全体)を同時
に突入さて、記録材の搬送速度/搬送力を均一化し、記
録材の後端に対して記録材の先端における搬送速度/搬
送力の違いのしわ寄せを発生させない構成とすることに
より、上記問題を解決しうることを見出した。更に、記
録材の搬送方向に略直交する方向の端部と中央部の搬送
速度を、「端部搬送速度>中央搬送速度」とすること
で、記録材の搬送方向後端の、記録材の搬送方向に略直
交する方向の中央部にシワを発生させ難くするためのマ
ージンを増やすことができることが分かった。原理的に
は、フィルムを介して加熱体と加圧部材とによって形成
される定着ニップの形状を、記録材の搬送方向と略直交
する方向において中央部に比べて端部が記録材の搬送方
向上流側に突出させることで、上述の作用を成すことが
できる。
【0037】つまり、上記目的は本発明に係る加熱装置
にて達成される。要約すれば、本発明は、加熱体と、前
記加熱体を支持する支持部材と、前記加熱体と圧接ニッ
プを形成するための加圧部材と、前記加熱体と前記加圧
部材との間に挿持されて無端移動するフィルムと、を有
し、前記ニップに進入する被加熱体を加熱する加熱装置
において、前記フィルムを挟み前記加熱体と前記加圧部
材とによって形成されるニップは、前記被加熱体の前記
ニップへの進入方向に略直交する方向において、端部が
中央部に比べて前記進入方向上流側に突出していること
を特徴とする加熱装置である。本発明の一実施態様によ
ると、前記ニップの前記突出部分は、前記フィルムの前
記被加熱体に接触しない面側に内包される部材の形状に
より形成される。又、本発明において、前記ニップの前
記突出部分は、前記フィルムの前記進入方向に略直交す
る方向の長さ内に設けることができる。
【0038】本発明の他の態様によると、加熱体と、前
記加熱体を支持する支持部材と、前記加熱体と圧接ニッ
プを形成するための加圧部材と、前記加熱体と前記加圧
部材との間に挿持されて無端移動するフィルムと、を有
し、前記ニップに進入する被加熱体を加熱する加熱装置
において、前記フィルムの前記被加熱体に接触しない面
側に内包される部材は、前記被加熱体の前記ニップへの
進入方向上流側端部の前記ニップからの略垂直距離が、
前記進入方向に略直交する方向の端部近傍と中央とで異
なることを特徴とする加熱装置が提供される。本発明の
一実施態様において、前記フィルムの前記被加熱体に接
触しない面側に内包される部材に、前記進入方向に略直
交する方向の前記ニップの端部近傍における前記進入方
向上流側端部に、前記ニップ面に対して略垂直方向に前
記ニップ面に向かう凸形状部を形成する。又、他の実施
態様によると、前記フィルムの前記被加熱体に接触しな
い面側に内包され、前記進入方向に略直交する方向の前
記ニップの端部近傍における前記進入方向上流側端部に
位置する、前記ニップ面に対して略垂直方向に前記ニッ
プ面に向かう凸形状部を、個別の部材として設ける。
【0039】上記各本発明の一実施態様によると、前記
加熱体は、前記進入方向に略直交する方向の前記ニップ
の端部近傍における前記進入方向上流側端部に、前記ニ
ップ面に対して略垂直方向に前記ニップ面に向かう凸形
状部を有する。他の実施態様によると、前記加熱体の支
持部材は、前記進入方向に略直交する方向の前記ニップ
の端部近傍における前記進入方向上流側端部に、前記ニ
ップ面に対して略垂直方向に前記ニップ面に向かう凸形
状部を有する。更に他の実施態様によると、加熱装置は
更に、前記フィルムを前記進入方向に略直交する方向の
両端部から保持する保持部材を有し、該保持部材は、前
記進入方向に略直交する方向の前記ニップの端部近傍に
おける前記進入方向の上流側端部に、前記ニップ面に対
して略垂直方向に前記ニップ面に向かう凸形状部を有す
る。
【0040】上記各本発明において、一実施態様による
と、前記被加熱体は、顕画剤像を担持する記録材であ
り、前記ニップの前記突出部分は、当該加熱装置が通過
を許す前記進入方向に略直交する方向における最大記録
材の顕画剤像担持領域より、前記進入方向に略直交する
方向において外側に配置する。又、他の実施態様による
と、前記被加熱体は、顕画剤像を担持する記録材であ
り、前記凸形状部は、当該加熱装置が通過を許す前記進
入方向に略直交する方向における最大記録材の顕画剤像
担持領域より、前記進入方向に略直交する方向において
外側に配置する。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る加熱装置を図
面に則して更に詳しく説明する。
【0042】実施例1 本実施例では、本発明は、電子写真方式の画像形成装置
にて被加熱体である記録材上の顕画剤像を記録材に永久
固着させるために使用されるフィルム加熱方式の加熱装
置(フィルム定着装置)にて具現化される。
【0043】電子写真方式の画像形成装置は、典型的に
は、図14に示す概略構成を有する。つまり、画像形成
装置100は、像担持体としてのドラム型の電子写真感
光体、即ち、感光体ドラム101を有している。感光ド
ラム101は、図中矢印方向に回転すると共に、帯電手
段たる帯電器102によってその表面が一様に帯電され
る。帯電された感光体ドラム101の表面は、露光手段
として例えばレーザスキャナ103により、画像情報に
応じたレーザビームLで走査露光され、静電潜像が形成
される。感光体ドラム101に形成された静電潜像は、
次いで現像手段たる現像装置104が備える現像ローラ
104aによって現像剤(トナー)が供給されて、トナ
ー像として可視化される。
【0044】一方、記録材収納カセット107などの記
録材収容部に収容されている記録材P、例えば、記録用
紙、OHPシートなどが、ピックアップローラ108、
搬送ローラ109、110などの記録材搬送手段によっ
て、感光体ドラム101上のトナー像の形成と同期し
て、感光体ドラム101と転写手段たる転写帯電器10
5との対向部(転写位置)に搬送されてくる。
【0045】そして、感光体ドラム101に形成された
トナー像は、転写手段たる転写帯電器105の作用によ
り静電的に記録材Pに転写される。トナー像が転写され
た記録材Pは、その後定着入口ガイド11を経て画像加
熱定着装置であるフィルム定着装置10まで搬送され、
ここで加熱、加圧されることで、その表面にトナー像が
定着される。
【0046】トナー像が定着された記録材Pは、その
後、排出ローラ115などの記録材搬送手段により装置
外に排出される。又、トナー像の転写後に感光体ドラム
101の表面に残留したトナー(転写残トナー)は、ク
リーニングブレード106a、クリーニングローラ10
6bなどのクリーニング手段を備えたクリーニング装置
106によって除去され、感光体ドラム101は繰り返
し画像形成に供される。
【0047】又、画像形成装置100は、記録材Pの両
面への画像形成を可能とする両面画像形成ユニットを有
していて良い。記録材Pの両面に画像を形成する場合、
1面目への画像定着が終了した記録材Pを、フラッパな
どの搬送経路切替手段111によりスイッチバックロー
ラ112まで搬送する。次いで、スイッチバックローラ
112により記録材をスイッチバックさせて、2面目へ
の画像形成を控えて記録材を収容する両面トレイ113
にまで搬送する。そして、感光ドラム1上への、記録材
Pの2面目に転写すべきトナー像の形成と同期が取られ
て、搬送ローラ114、110などの記録材搬送手段に
よって記録材Pが両面トレイ113から転写部へと搬送
される。こうして2面目にトナー像が転写された記録材
Pは、再びフィルム定着装置10まで搬送され、2面目
のトナー像の定着を受ける。その後記録材Pは、切替手
段111を介して、排出ローラ115などの記録材搬送
手段によりにより装置外に排出される。
【0048】先ず、本発明との比較の目的で、従来のフ
ィルム定着装置の一例(比較例)について説明する。こ
こでは、図1〜図4を参照して説明した従来のフィルム
定着装置に即して説明する。先述と同一構成、作用を有
する要素には同一符号を付して、重複する説明は省略す
る。
【0049】図5(a)〜(c)には、従来のフィルム
定着装置10を使用した際の定着ニップNの形状を示し
ている。従来一般的には、定着ニップNの形状はフラッ
トな形状が求められている。これは、フィルム定着装置
10内での搬送速度や搬送力の違いを生じさせないため
であり、更には定着性の善し悪しにも影響が出ると考え
られているからである。図5(a)は、フラットな形状
をした定着ニップNである。
【0050】図5(b)に示す定着ニップNは、長手中
央(記録材Pの搬送方向に略直交する方向の中央)が窪
み、そのため長手端部が中央よりも太い形状をしてい
る。この現象は、定着ニップNにおける加圧力が設計値
よりも大きい場合に発生したり、フィルムガイド5のク
ラウン量(長手両端部における加圧により加圧ローラ2
の長手中央が窪むことによる、長手中央の圧抜けを防止
するように、フィルムガイド5を加圧ローラ2に向かう
方向に緩やかに湾曲した形状とするときの湾曲程度)が
小さい場合によく発生する。
【0051】又、図5(c)に示す定着ニップNは、長
手中央が大きくなり、そのため長手端部が中央よりも小
さな形状をしている。この現象は、定着ニップNにおけ
る加圧力が設計値よりも小さい場合に発生したり、フィ
ルムガイド5のクラウン量が大きい場合によく発生す
る。
【0052】定着ニップNが図5(b)又は図5(c)
に示すように、定着ニップNの長手中央が所定量より窪
んだ、或いは太くなった形状をしている場合、種々の問
題が発生することがあるが、本願の主旨に関しないの
で、ここではこの問題についての説明は省略する。
【0053】ここで、定着ニップNの形状を測定(採
取)する方法の1つとして、フィルム定着装置10と、
フィルム定着装置10を温めるための温調器と、第二原
図用紙と、を使用する方法を説明する。この採取方法
は、先ず、フィルム定着装置10を回転数60rpmで
駆動(回転)させながら、180℃へ5sec間で立ち
あげる(温める)。その後、そのまま60sec間温度
を維持する。そして、第二原図用紙にべた黒画像を印字
したものを、このフィルム定着装置10へ挿入する。挿
入後、第二原図用紙が排出する前に一旦フィルム定着装
置10を回転させている駆動モーターの回転を停止させ
ると共に、フィルム定着装置10への通電も停止させ温
調をストップさせる。その状態で60sec間放置し、
その後フィルム定着装置10の駆動モーターを再始動さ
せ、第二原図用紙を排出する。これにより、べた黒画像
上のトナーが再度温まった定着ニップN内で加熱溶融
し、更にフィルム7の表面性によって第二原図用紙のべ
た黒画像上の停止部には鮮明に定着ニップの形状が現れ
てくる。本明細書では、定着ニップNの形状は、この方
法で採取した。
【0054】図6〜図8には、比較例のフィルム定着装
置10にて使用したフランジ9、フィルムガイド(加熱
体支持部材)5、加熱体(定着ヒータ)3をそれぞれ示
す。図6〜図8において、(a)図はそれぞれの部材を
記録材搬送方向から見た側面を示し、(b)図はそれぞ
れ(a)図中のA−A線断面を示す。
【0055】図6〜図8から分かるように、従来、フラ
ンジ9、フィルムガイド5、加熱体3のいずれの部材
も、定着ニップNを成す面(ニップ面)側はフラットな
形状をしている。従って、通常の条件下で上記方法によ
りニップ形状の採取を行うと、比較例のフィルム定着装
置10では、図5(a)に示すようにフラットな定着ニ
ップNを形成している。
【0056】このフィルム定着装置10にて、装置使用
環境(温度・相対湿度)25℃・40%で、記録材Pと
してBadgerBond60g/m2を用い、両面画
像形成モードで連続通紙を行った。両面通紙時に、1面
目の定着工程時の記録材Pの搬送方向後端から、2面目
の定着工程のためにフィルム定着装置10に給紙した。
尚、画像形成装置本体のスペックとして、スループット
は10ppm(1分間に通紙する枚数)であり、フィル
ム定着装置10の朝一(電源投入時)温調は210℃
で、最終温調は150枚目以降で180℃まで段階的に
下げる制御を行た。上記条件で、記録材Pを画像形成装
置本体の朝一状態から連続150枚通紙した結果、紙シ
ワの発生率は123/150枚(発生率82%)とい
う、極めて悪い状態であった。
【0057】次に、本発明に従って構成された、本実施
例のフィルム定着装置について説明する。本実施例のフ
ィルム定着装置の基本構成及び動作は、図1〜図4を参
照して説明した従来のフィルム定着装置と同様であるの
で、同様の機能及び作用を有する要素には同一符号を付
している。
【0058】本実施例では、本発明に従って、記録材P
がフィルム定着装置10へ突入する際に、フィルム定着
装置10の長手方向、つまり、記録材Pの搬送方向に略
直交する方向の端部及び中央部を同時に突入させること
で、記録材Pの搬送速度/搬送力を均一化する。その方
法として、フィルム7を介して加熱体3と加熱部材2と
によって形成される定着ニップNの形状を、記録材Pの
搬送方向に略直交する方向の中央部に比べて端部が記録
材Pの搬送方向上流側に突出しているようにする。その
手段として、フィルム7が記録材Pに接触しない面であ
る内面側に内包する部材において、記録材Pの搬送方向
上流側端部の、ニップ面に対して略垂直方向における最
下点からニップ面への距離が、記録材Pの搬送方向に略
直交する方向の端部近傍と中央とで異なるようにする。
以下、本実施例の構成をより具体的に説明する。
【0059】本実施例では、フィルム7をフィルム定着
装置10の長手方向端部から支持するフランジ9の形状
を、上記比較例から変更する。図9は、本実施例にて用
いるフランジ9を示す。(a)図は記録材Pの搬送方向
から見た側面、(b)図は(a)図中のA−A線断面を
示す。
【0060】図9(a)、(b)に示すように、本実施
例では、比較例(図6(a)、(b))のフランジ9の
記録材Pの進入側(記録材Pの搬送方向上流側)のリブ
9Aに、ニップ面方向(下向き)に突出した凸状部9a
(斜線部)を追加して設ける。
【0061】本実施例では、この凸状部9aは、比較例
のフランジ9のリブ9Aのニップ面側端部(下端)から
の高さ(突出量)H1が1.5mm、記録材Pの搬送方
向に略直交する方向(フィルム定着装置10の長手方
向)の長さW1が5mm、記録材Pの搬送方向に沿う長
さ(厚み)W2が1mmである。
【0062】図10は、上記本実施例のフランジ9を組
み込んだフィルム定着装置10の断面を示す。図10に
示されるように、本実施例のフランジ9を用いる場合、
フランジ9に設けた凸状部9aに対応するフィルム7の
部分が、記録材Pの搬送方向の上流側に突出して、小さ
な凸形状を形成する。つまり、本実施例のフランジ9を
使用すると、フィルム7は、フィルム定着装置10の長
手方向中央部に比べて端部がニップ面側に飛び出ている
形状にすることができる。
【0063】図11は、本実施例のフィルム定着装置1
0の定着ニップNの形状を示す。図11に示されるよう
に、本実施例のフィルム定着装置10では、定着ニップ
Nは、長手端部が記録材Pの進入側(記録材Pの搬送方
向上流側)に凸形状をした突出部n1を有している(端
部だけが凸形状であるために定着ニップNの長手全体で
は凹形状となる)。そのため、フィルム7の記録材Pの
搬送方向に略直交する方向の端部側は、記録材Pの進入
側(記録材Pの搬送方向上流側)へ突出した形状とな
る。これにより、詳しくは後述するように、カールした
記録材Pの搬送方向に略直交する方向の端部は、定着ニ
ップNに入り易くなる。
【0064】本実施例の構成において、紙シワが発生し
ない凸状部9aの最も好ましい寸法、形状を鋭意検討し
た結果、最終的形状として、上述のように凸状部9aの
突出量H1を1.5mmとした。この凸状部9aのニッ
プ面側先端(下端)からニップ面までの距離(上流側浮
き量)Dは、加圧ローラ2の硬度の上下限で約0〜0.
5mmであった。つまり、本実施例では、凸状部9a自
体は、定着ニップNから浮いている形状となっている。
【0065】このように、凸状部9a自体がニップ面か
ら浮いた形状となっているにも拘わらず、凸状部9aに
対応するフィルム7の部位、即ち、記録材Pの搬送方向
と略直交する方向の端部において、定着ニップNの形状
は突出した形状を示している。その理由は次のように考
えられる。つまり、フランジ9の端部がニップ面側に突
出した形状をしているために、フィルムガイド5に沿っ
て摺動するフィルム7は、フィルム7自体の剛性により
定着ニップN側に大きく膨らみ、その結果、定着ニップ
Nは長手端部が記録材Pの搬送方向上流側に突出した形
状を示すことになる。
【0066】定着ニップNの長手端部における突出部n
1の、定着ニップNの長手中央部と比較した記録材Pの
搬送方向上流側への突出量をSとすると、上流中央側浮
き量1.5mmよりも小さく設定した上流側浮き量Dを
0mmとした場合、突出量Sは約1.0mmとなり、同
様に上流中央側浮き量よりも小さく設定した上流側浮き
量Dを0.5mmとした場合、突出量Sは約0.5mm
となった。長手方向端部における浮き量はフランジ9の
ニップN付近の形状で決定されるが、ここでいう上流側
浮き量とは、フランジ9よりもフィルム定着装置10の
長手方向内側のフィルムガイド5のニップN付近におけ
る形状で決定される距離である。
【0067】上述のように、凸状部9aの範囲は、フィ
ルム定着装置10の長手方向に5mm(W1)、幅方向
(記録材Pの搬送方向)に1mm(W2)とした。本実
施例では、本発明の効果をより分かり易く示すために、
比較例のフランジ9に凸状部9aを追加して設けている
ので、フランジ9の形状を維持するためにこの範囲は変
更することができない。しかしながら、本発明は、上記
フランジ9の寸法、形状に限定されるものではない。フ
ィルム定着装置10の構成を変えることで、例えば、更
に大きな凸形状を有するフランジを用いることも可能で
ある。
【0068】ところで、フランジ9に設けた凸状部9a
により形成される定着ニップNの長手端部における突出
部n1は、記録材Pの搬送方向に直交する方向における
最大記録材の画像形成領域より外側に配置してある。つ
まり、凸状部9aは、フィルム定着装置10、即ち、画
像形成装置の最大通紙幅の記録材P、本実施例ではLT
Rサイズ(216mm)幅内には配置しておらず、凸状
部9aの始まりは、本実施例ではLTRの搬送方向と略
直交する方向の端部から始まっている。これは、凸状部
9aを最大記録材の画像印字領域より外側に配置してい
ない場合、印字画像が乱れが生じたり、定着性などの悪
化が発生することがあるからである。
【0069】本実施例のフィルム定着装置10を使用
し、比較例と同様の条件の下、記録材Pを画像形成装置
本体朝一状態から連続150枚通紙した結果、紙シワの
発生率は3/150枚(発生率2%)という、良好な状
態となった。尚、シワの発生率を測定する際、定着部材
1が備える他の部材である加熱体3、フィルムガイド5
などは、比較例と同条件である。又、フランジ9の上記
本実施例における最終形状に至るまでのシワ発生状況を
表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】上述のように紙シワの発生が抑制された理
由の1つとして、本実施例のフランジ9を使用すること
によって、記録材Pの端部(記録材Pの搬送方向端部)
が定着ニップNへ突入する際の中央との時間差が少なく
なったことが挙げられる。
【0072】本発明者は、画像形成装置本体横から高速
度カメラを使用して、定着ニップNへ記録材Pが突入す
る状態をモニターした。その結果、記録材Pの領域より
も外側であるにも拘わらず、フランジ9の記録材Pの搬
送方向上流側のリブ9Aに凸状部9aを持たせることに
よって、フィルム7が記録材Pの搬送方向上流側へ突出
するため、記録材Pの端部(カール部分)の定着ニップ
Nへの突入速度が速くなっていることが分かった。上述
のように、このようにフィルム7の長手方向端部が記録
材Pの搬送方向上流側に突出するのは、フィルムの剛性
が高いためであると思われる。このため、カール形状を
している記録材Pの端部がよりフィルム7へ当たり易く
なり、比較例とくらべて、フィルム7の回転によって記
録材Pの端部が早く定着ニップNへ突入する状態になっ
ていた。その速さの違いを測定したところ、記録材Pの
カール量が同じである場合(測定時のカール量は印字面
方向約5mm)、比較例では中央と端部とで定着ニップ
Nへの突入時間の差は約0.4secであったのに対
し、本実施例では約0.1〜0.2sec程度であっ
た。
【0073】以上、本実施例によれば、定着工程に起因
する記録材Pのシワの発生を防止することができる。特
に、記録材Pの2面目に形成したトナー画像を定着する
場合であっても、2面目の定着工程後に発生する記録材
Pのシワを防止することができる。
【0074】実施例2 次に、本発明に従って構成されたフィルム定着装置の他
の実施例について説明する。本実施例のフィルム定着装
置の基本構成は、実施例1のものと同様であるので、同
様の構成及び作用を有する要素には同一符号を付してい
る。
【0075】実施例1では、比較例に対してフランジ9
の形状を変更した。本実施例では、フィルムガイド5の
形状を変更するところに特徴を有する。
【0076】実施例1では、フィルム7が記録材Pに接
触していない面である内面側に内包する部材として、フ
ランジ9の形状を比較例に対して変更することによっ
て、定着工程に起因するシワの発生率は下がった。しか
し、フィルム定着装置10の長手方向両端側の各フラン
ジ9は違う形状となるため、別部品となる。そのため、
フィルム定着装置10の組み立てラインでは、両部品の
分別のために、フィルム定着装置の組み立てコストが増
加する虞がある。又、分別を自動化するに当たっても、
製造コストに管理費が加算され、工場に分別機の導入や
メンテナンス操作要員を導入する必要があるため、コス
トアップになる虞がある。更に、万が一組み立てライン
上でフランジ9をフィルム定着装置10の長手両端側で
間違えて組み立ててしまった場合、比較例と同様に、記
録材Pの挙動に変化が生じないためシワの改善は成し得
ないことになる。
【0077】そこで、本実施例では、フランジ9は比較
例(図6(a)、(b))と同様に左右対称のものを使
用し、加熱体支持部材であるフィルムガイド5の形状を
変更する。
【0078】図12は、本実施例のフィルム定着装置1
0にて使用するフィルムガイド5を示す。(a)図は記
録材Pの搬送方向から見た側面、(b)図は(a)図に
おけるA−A線断面を示す。
【0079】図12に示すように、本実施例では、フィ
ルムガイド5の長手方向端部における、記録材Pの搬送
方向上流側端部に、フィルムガイド5の長手中央と比較
して高さ(突出量)H2だけニップ面方向(下向き)に
突出した凸状部5a(斜線部)を形成した。詳しくは後
述するように、本実施例の構成にて、紙シワが発生しな
い凸状部5aの最も好ましい寸法、形状を鋭意検討した
結果、最終形状として、高さH2は0.5mmとした。
【0080】尚、実施例1のように、フィルムガイド5
の凸状部5aをニップ面に向かって例えば2mm突出す
るように形成すると、加圧ローラ2に深く接触する(食
い込む)ため、実施例1にて得た作用と同様の作用を成
すようにフランジ9に設けた凸状部9aの突出量H1と
同等にするには、本実施例では、フィルムガイド5に設
ける凸状部5aの突出量H2は0.5mm程度が好まし
い。
【0081】又、本実施例では、凸状部5aのフィルム
ガイド5の長手方向の長さW3は8mm、記録材Pの搬
送方向の幅W4は1mmとした。
【0082】本実施例では、本発明の効果を分かり易く
するために、比較例のフィルム定着装置10が備えるフ
ィルムガイド5に凸状部5aを追加しているが、本発明
はこれに限定されるものではない。フィルム定着装置1
0の構成を変えることで更に大きな凸形状をもったフィ
ルムガイド5にすることも可能である。
【0083】上記凸状部5aを備えるフィルムガイド5
を使用すると、フィルムガイド5の長手方向端部側は、
中央部よりも定着ニップN側に突出した形状となる。本
実施例では、凸状部5aのニップ面側先端(下端)から
ニップ面への距離は0mm、つまり凸状部5aの下端は
ニップ面と同一平面上にある。尚、本実施例において
も、定着ニップNの形状は、実施例1と同様(図11)
であることが確認された。又、定着ニップNが図11に
示すような形状を有することによる効果は、実施例1に
て説明した通りであると思われる。
【0084】尚、本実施例においても、実施例1にて説
明したものと同様の理由により、フィルムガイド5に設
けた凸状部5aにより形成される定着ニップNの長手端
部における突出部n1は、記録材Pの搬送方向に直交す
る方向における最大記録材の画像形成領域より外側に配
置してある。
【0085】本実施例のフィルム定着装置10を使用
し、比較例と同様の条件の下、記録材Pを画像形成装置
本体朝一状態から連続150枚通紙した時の結果、紙シ
ワの発生率は1/150枚(発生率1%以下)という、
良好な状態となった。シワの発生率を測定する際、定着
部材1が備える他の部材である加熱体3、フランジ9な
どは、比較例と同条件である。又、フィルムガイド5の
上記本実施例における最終形状に至るまでのシワ発生状
況を表2に示す。
【0086】
【表2】
【0087】上述のように紙シワの発生が抑制された理
由の1つとして、本実施例のフィルムガイド5を使用す
ることによって、実施例1と同様に、記録材Pの端部
(記録材Pの搬送方向)が定着ニップNに突入する際の
中央との時間差が少なくなったことが挙げられる。
【0088】本発明者は、画像形成装置本体横から高速
度カメラを使用して、フィルム定着装置10の定着ニッ
プNへ記録材Pが突入する状態をモニターした。その結
果、フィルムガイド5にニップ面に向かう凸状部5aを
持たせることにより、フィルム7が定着ニップN側へ突
出しているため、記録材Pの端部(カール部分)の定着
ニップNへの突入速度が速くなっていることが分かっ
た。そのため、カール形状をしている記録材Pの端部が
より定着ニップNへ入り易くなったものと考えられる。
記録材Pのカール量が同じである場合の、比較例と本実
施例とにおける、記録材Pの中央と端部との定着ニップ
Nへの突入時間の差は、実施例1とほぼ同じであった。
【0089】以上、本実施例によれば、実施例1と同様
の効果を奏すると共に、フィルム定着装置10の組立時
の想定しうるコストアップを回避することをも可能とな
る。
【0090】実施例3 次に、本発明に従って構成されたフィルム定着装置の他
の実施例について説明する。本実施例のフィルム定着装
置の基本構成は、実施例1、2のものと同様であるの
で、同様の構成及び作用を有する要素には同一符号を付
している。
【0091】実施例1、2では、それぞれ比較例に対し
てフランジ9、フィルムガイド5の形状を変更した。本
実施例では、加熱体3の形状を変更するところに特徴を
有する。
【0092】実施例1、2では、それぞれフィルム7が
記録材Pに接触しない面である内面側に内包する部材と
して、フランジ9、フィルムガイド5の形状を比較例に
対して変更することによって、定着工程に起因するシワ
の発生率は下がった。しかし、実施例1では、フランジ
9がフィルム定着装置10の長手方向両端側で違う形状
をしているために分別を行う必要があり、又実施例2で
は、フィルム7を挿入する際に、フィルムガイド5の凸
状部5aのためにフィルム7を挿入し難くかったり、フ
ィルム7の内面を傷つけたりすることがある。
【0093】そこで、本実施例では、フランジ9及びフ
ィルムガイド5は比較例(図6(a)、(b)、図7
(a)、(b))と同様のものを使用し、加熱体(定着
ヒータ、セラミックヒータ)のニップ面側の形状を変更
する。
【0094】図13は、本実施例のフィルム定着装置1
0にて使用する加熱体3を示す。(a)図は記録材Pの
搬送方向から見た側面、(b)図は(a)図におけるA
−A線断面を示す。図13に示すように、本実施例で
は、加熱体3の長手方向端部における、記録材Pの搬送
方向上流側端部に、加熱体3の長手中央におけるよりも
高さ(突出量)H3だけニップ面方向(下向き)に突出
した凸状部3a(斜線部)を形成した。詳しくは後述す
るように、本実施例の構成にて、紙シワを防止するため
に凸状部3aの最も好ましい寸法、形状を鋭意検討した
結果、最終形状として、高さH3は0.2mmとした。
【0095】尚、本実施例の構成では、加熱体3の長手
端部においてニップが多くなると中央のニップが低くな
ってしまうため、弊害が起きる可能性があることから、
凸状部3aの突出量H3としては、上記0.2mm以上
は不可能であった。
【0096】本実施例では、加熱体3に設ける凸状部3
aは、ヒータの製造メーカーでニップ面に塗布されてい
る表面保護層33としての摺動ガラスを追加して形成し
た。この追加のガラスは、定着ニップNの長手端部にお
いて、記録材Pの搬送方向上流側に主に塗布すること
で、定着ニップNの形状を、長手端部において上流側に
突出した形状とさせている。本実施例では、追加ガラス
の塗布範囲は、加熱体3の長手方向の長さW5を5m
m、記録材Pの搬送方向の幅W6を3mmとした。
【0097】加熱体3に上記凸状部3aを設けた場合、
定着ニップNの形状は実施例1と同様(図11)である
ことが確認された。又、定着ニップNが図11に示すよ
うな形状を有することによる効果は、実施例1にて説明
した通りであると思われる。
【0098】尚、本実施例では、上述のように、加熱体
3に設ける凸状部3aは、ガラスコートによって形成し
たが、本発明はこれに限定されるものではない。他の手
段として、例えば、上記凸状部3aと同様の形状のポリ
イミド系のテープや、フッ素樹脂(テフロン(E.I.
デュポン社商品名)など)系のテープなどを貼付した
り、更に、ヒータ基板31自体の形状を、長手端部にお
いて、記録材Pの搬送方向上流側端部のみ凸形状として
も同様の効果を得ることができる。
【0099】尚、本実施例においても、実施例1にて説
明したものと同様の理由により、加熱体3に設けた凸状
部3aにより形成される定着ニップNの長手端部におけ
る突出部n1は、記録材Pの搬送方向に直交する方向に
おける最大記録材の画像形成領域より外側に配置してあ
る。
【0100】本実施例のフィルム定着装置10を使用
し、比較例と同様の条件の下、記録材Pを本体朝一状態
から連続150枚通紙した時の結果、紙シワの発生率は
0/150枚(発生率1%以下)という、良好な状態と
なった。シワの発生率を測定する際、定着部材1が備え
る他の部材であるフランジ9及びフィルムガイド5など
は比較例と同条件である。又、加熱体3の上記本実施例
における最終形状に至るまでのシワ発生状況を表3に示
す。
【0101】
【表3】
【0102】上述のように紙シワの発生が抑制された理
由の1つとして、本実施例の加熱体3を使用することに
よって、実施例1及び2と同様に、記録材Pの端部(記
録材Pの搬送方向)が定着ニップNへ突入する際の中央
との時間差が少なくなったことが挙げられる。
【0103】本発明者は、画像形成装置本体横から高速
度カメラを使用して、定着ニップNへ記録材Pが突入す
る状態をモニターした。その結果、加熱体3にニップ面
に向かう凸状部3aを持たせることにより、フィルム7
が定着ニップN側へ突出しているため、記録材Pの端部
(カール部分)の定着ニップNへの突入速度が速くなっ
ていることが分かった。そのため、カール形状をしてい
る記録材Pの端部がより定着ニップNへ入り易くなった
ものと考えられる。記録材Pのカール量が同じである場
合の、比較例と本実施例とにおける、記録材Pの中央と
端部との定着ニップNへの突入時間の差は、実施例1と
ほぼ同じであった。
【0104】更に、本実施例では記録材Pの挙動が比較
例、そして上記実施例1及び2とは異なっていた。つま
り、本実施例では、定着ニップNへ入る速さの向上と共
に、記録材Pの端部(記録材Pの搬送方向先端)をより
早く定着入り口ガイド11(図14)側へ沿わせるよう
な挙動をしめした。これは、加熱体3の長手方向端部
が、比較例、及び実施例1、2とは異なり、より加圧ロ
ーラ2側へめり込んでいる方向に作用しており、これに
よって上記動作をしたものと考える。
【0105】このように、本実施例によれば、実施例1
及び2と同様の効果を奏すると共に、フィルム定着装置
10の組立時の想定しうるコストアップ、フィルム7の
装着し難さなどを回避することをも可能となる。
【0106】以上各実施例にて説明したように、本発明
に従って定着ニップNを記録材搬送方向上流側に凸形状
とさせることで、記録材Pの端部がフィルム定着装置1
0の定着ニップNへ突入する際の挙動が変化する。つま
り、フィルム定着装置10の定着ニップNへより早く、
又は記録材Pの中央とほぼ同時に突入することで記録材
Pの搬送方向先端に生じた突入時間差のしわ寄せを、記
録材Pの後端まで維持させない構造とすることができ
る。又、本発明者の検討によると、上記各実施例のよう
に構成することで、記録材Pの端部の温度がより早く暖
まる傾向にあるため、この温度の影響が寄与している可
能性もあると考えられる。従って、本発明によれば、記
録材Pの後端に発生する紙シワをなくすことができる。
更に、加圧ローラ2の膨張とフィルム7の搬送速度を変
化させることで、フィルム7のねじれ、破れなどを無く
すことが可能になる。
【0107】尚、以上の各実施例に記載された寸法は、
本発明を具現化させる際の一つの形状にすぎない。フラ
ンジ9、フィルムガイド5、ヒータ3に関しては、追加
された凸形状の大きさ、位置、量、形は各機種ごとに最
適なものが有るため、その度に随時変えられるものであ
る。
【0108】更に、ニップ形状を記録材Pの搬送方向上
流側に凸形状としたり、内包部材の端部凸形状を得るた
めに、上記3種類の部材変更の他に、適当な材料を用い
て別部材を追加して最適な形状を得ても一向に差し支え
なく、同様の効果を得ることができる。例えば、フィル
ムガイド5と同じ材料のLCP(液晶ポリマー)を使用
し、実施例1にて説明した凸状部9aと略同形状となる
ように、幅1mm、高さ1.5mm、奥行き5mmの小
さな角材をフランジ9の記録材Pの搬送方向上流側に貼
り付けたりしてもよい。更に、記録材Pの搬送方向下流
側も凸形状を持たせた場合でも、記録材Pの種類によっ
てはシワやフィルムのよれなどの問題が発生しない場合
がある。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被加熱体に発生するシワを防止することができ、顕画剤
像を被加熱体である記録材に定着させるために使用され
る加熱装置にあっては、定着工程に起因する記録材のシ
ワの発生を防止することができる。特に、1面目に顕画
剤像が定着された記録材の2面目に形成した顕画剤像を
定着する場合であっても、2面目の定着工程後に発生す
る記録材のシワを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用しうるフィルム定着装置の一実施
例の横断面模式図である。
【図2】図1のフィルム定着装置が備える加熱体の表面
の外観図である。
【図3】図1のフィルム定着装置が備える加熱体の拡大
横断面模式図である。
【図4】図1のフィルム定着装置の長手方向断面図であ
る。
【図5】(a)、(b)、(c)従来のフィルム定着装
置における定着ニップの形状の一例を示す模式図であ
る。
【図6】比較例のフィルム定着装置にて使用されるフラ
ンジの(a)側面図、(b)(a)中のA−A線断面図
である。
【図7】比較例のフィルム定着装置にて使用されるフィ
ルムガイドの(a)側面図、(b)(a)中のA−A線
断面図である。
【図8】比較例のフィルム定着装置にて使用される加熱
体の(a)側面図、(b)(a)中のA−A線断面図で
ある。
【図9】本発明に従うフィルム定着装置の一実施例にて
使用されるフランジの一実施例の(a)側面図、(b)
(a)中のA−A線断面図である。
【図10】本発明に従うフィルム定着装置の一実施例の
横断面模式図である。
【図11】本発明に従うフィルム定着装置の一実施例に
おける定着ニップの形状を示す模式図である。
【図12】本発明に従うフィルム定着装置の一実施例に
て使用されるフィルムガイドの(a)側面図、(b)
(a)中のA−A線断面図である。
【図13】本発明に従うフィルム定着装置の一実施例に
て使用されるフィルムガイドの(a)側面図、(b)
(a)中のA−A線断面図である。
【図14】本発明に従う加熱装置を適用しうる画像形成
装置の一例の概略構成図である。
【符号の説明】
1 定着部材(フィルム定着部材) 2 加圧部材(加圧ローラ) 3 加熱体(定着ヒータ、セラミックヒータ) 4 温度検知手段(サーミスタ) 5 加熱体支持部材(フィルムガイド) 7 フィルム(耐熱フィルム) 9 フランジ(フィルム保持部材) 10 加熱装置(フィルム定着装置) N 定着ニップ(圧接ニップ部) P 被加熱体(記録材) X 記録材搬送方向

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱体と、前記加熱体を支持する支持部
    材と、前記加熱体と圧接ニップを形成するための加圧部
    材と、前記加熱体と前記加圧部材との間に挿持されて無
    端移動するフィルムと、を有し、前記ニップに進入する
    被加熱体を加熱する加熱装置において、前記フィルムを
    挟み前記加熱体と前記加圧部材とによって形成されるニ
    ップは、前記被加熱体の前記ニップへの進入方向に略直
    交する方向において、端部が中央部に比べて前記進入方
    向上流側に突出していることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記ニップの前記突出部分は、前記フィ
    ルムの前記被加熱体に接触しない面側に内包される部材
    の形状により形成されることを特徴とする請求項1の加
    熱装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱体は、前記進入方向に略直交す
    る方向の前記ニップの端部近傍における前記進入方向上
    流側端部に、前記ニップ面に対して略垂直方向に前記ニ
    ップ面に向かう凸形状部を有することを特徴とする請求
    項2の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱体の支持部材は、前記進入方向
    に略直交する方向の前記ニップの端部近傍における前記
    進入方向上流側端部に、前記ニップ面に対して略垂直方
    向に前記ニップ面に向かう凸形状部を有することを特徴
    とする請求項2の加熱装置。
  5. 【請求項5】 更に、前記フィルムを前記進入方向に略
    直交する方向の両端部から保持する保持部材を有し、該
    保持部材は、前記進入方向に略直交する方向の前記ニッ
    プの端部近傍における前記進入方向上流側端部に、前記
    ニップ面に対して略垂直方向に前記ニップ面に向かう凸
    形状部を有することを特徴とする請求項2の加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記ニップの前記突出部分は、前記フィ
    ルムの前記進入方向に略直交する方向の長さ内にあるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の加
    熱装置。
  7. 【請求項7】 前記被加熱体は、顕画剤像を担持する記
    録材であり、前記ニップの前記突出部分は、当該加熱装
    置が通過を許す前記進入方向に略直交する方向における
    最大記録材の顕画剤像担持領域より、前記進入方向に略
    直交する方向において外側に配置することを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかの項に記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 前記被加熱体は、顕画剤像を担持する記
    録材であり、前記凸形状部は、当該加熱装置が通過を許
    す前記進入方向に略直交する方向における最大記録材の
    顕画剤像担持領域より、前記進入方向に略直交する方向
    において外側に配置することを特徴とする請求項3〜6
    のいずれかの項に記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 加熱体と、前記加熱体を支持する支持部
    材と、前記加熱体と圧接ニップを形成するための加圧部
    材と、前記加熱体と前記加圧部材との間に挿持されて無
    端移動するフィルムと、を有し、前記ニップに進入する
    被加熱体を加熱する加熱装置において、前記フィルムの
    前記被加熱体に接触しない面側に内包される部材は、前
    記被加熱体の前記ニップへの進入方向上流側端部の前記
    ニップ面からの略垂直距離が、前記進入方向に略直交す
    る方向の端部近傍と中央とで異なることを特徴とする加
    熱装置。
  10. 【請求項10】 前記フィルムの前記被加熱体に接触し
    ない面側に内包される部材に、前記進入方向に略直交す
    る方向の前記ニップの端部近傍における前記進入方向上
    流側端部に、前記ニップ面に対して略垂直方向に前記ニ
    ップ面に向かう凸形状部を形成することを特徴とする請
    求項9の加熱装置。
  11. 【請求項11】 前記加熱体は、前記進入方向に略直交
    する方向の前記ニップの端部近傍における前記進入方向
    上流側端部に、前記ニップ面に対して略垂直方向に前記
    ニップ面に向かう凸形状部を有することを特徴とする請
    求項10の加熱装置。
  12. 【請求項12】 前記加熱体の支持部材は、前記進入方
    向に略直交する方向の前記ニップの端部近傍における前
    記進入方向上流側端部に、前記ニップ面に対して略垂直
    方向に前記ニップ面に向かう凸形状部を有することを特
    徴とする請求項10の加熱装置。
  13. 【請求項13】 更に、前記フィルムを前記進入方向に
    略直交する方向の両端部から保持する保持部材を有し、
    該保持部材は、前記進入方向に略直交する方向の前記ニ
    ップの端部近傍における前記進入方向上流側端部に、前
    記ニップ面に対して略垂直方向に前記ニップ面に向かう
    凸形状部を有することを特徴とする請求項10の加熱装
    置。
  14. 【請求項14】 前記フィルムの前記被加熱体に接触し
    ない面側に内包され、前記進入方向に略直交する方向の
    前記ニップの端部近傍における前記進入方向上流側端部
    に位置する、前記ニップ面に対して略垂直方向に前記ニ
    ップ面に向かう凸形状部を、個別の部材として設けるこ
    とを特徴とする請求項10の加熱装置。
  15. 【請求項15】 前記凸形状部は、前記フィルムの前記
    進入方向に略直交する方向の長さ内にあることを特徴と
    する請求項10〜14のいずれかの項に記載の加熱装
    置。
  16. 【請求項16】 前記被加熱体は、顕画剤像を担持する
    記録材であり、前記凸形状部は、当該加熱装置が通過を
    許す前記進入方向に略直交する方向における最大記録材
    の顕画剤像担持領域より、前記進入方向に略直交する方
    向において外側に配置することを特徴とする請求項10
    〜15のいずれかの項に記載の加熱装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010139954A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Canon Inc 画像形成装置
JP2011170000A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2016161672A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置

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