JP2003295054A - ズームレンズおよびこれを用いた投写型表示装置 - Google Patents
ズームレンズおよびこれを用いた投写型表示装置Info
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Abstract
定の条件式を満足することにより、諸収差が良好に補正
され、明るさ、コンパクト性、画角の広さ、およびズー
ム比の大きさという各性能が最良のバランスとして発揮
され得る液晶を用いた投映用に好適なズームレンズおよ
びこれを用いた投写型表示装置を得る。 【構成】 負の第1レンズ群G1は変倍の際に固定でフ
ォーカシング機能を有し、正の第2、正の第3、負の第
4の各レンズ群G2、G3、G4は、相互に関係をもっ
て移動することで連続変倍およびその連続変倍によって
生じる像面の移動の補正を行う。第2レンズ群の最も縮
小側に負レンズL12が配され、条件式(1)−1.2<
F1/F<−0.9、(2)0.9<F2/F<1.5、(3)
1.0<F 3/F<1.5、(4)1.0<F5/F<1.5を満足
する(ただし、F:広角端におけるレンズ全系の焦点距
離、Fi:第iレンズ群の焦点距離)。
Description
の撮像素子あるいは銀塩フィルム等を用いたカメラの結
像用ズームレンズ、さらには投映型テレビの投映用ズー
ムレンズに関し、特に液晶を用いた投写型表示装置に用
いられる投映用ズームレンズおよびこれを用いた投写型
表示装置に関するものである。
開平10−268193号公報、特開2000−292701号公報、特開
2001−4919号公報等に記載された、5群構成のものが知
られている。これらは、物体側より順に、変倍の際に固
定でフォーカシング機能を有する負の第1レンズ群、連
続変倍のため、およびその連続変倍によって生じる像面
移動の補正のため、相互に関係をもって移動する正の第
2レンズ群、正の第3レンズ群および負の第4レンズ
群、ならびに変倍の際に固定の正の第5レンズ群から構
成され、さらに所定の条件式を満足するようにされたズ
ームレンズである。
まず液晶プロジェクタに対応させるために明るさが要望
され、さらに投写型表示装置の小型化の要望に応えるた
めコンパクト性が要望されている。近年ではこれらに加
え、投写型表示装置において、より広画角な投映レンズ
を用いることにより、大型スクリーンに近い距離から投
映したいという要望がある。また、ズーム比もある程度
大きいものに対する要請が強くなっている。
ために投映レンズの縮小側が略テレセントリックな光学
系とされていることや、色分解あるいは色合成の光学系
をレンズ系と結像面の間に挿入するために適量のバック
フォーカスを備えていることも、このタイプのズームレ
ンズの前提条件といえる。
らの要望をそれぞれある程度満足しうる構成とはされて
いるが、必ずしも上記要望の全てを満足するものではな
い。例えば、特開平10−268193号公報記載のものは、縮
小側サイズに対してレンズ系のコンパクト性と、適切な
バックフォーカス量と、縮小側での略テレセントリック
性とが図られたズームレンズとされているが、Fナンバ
は2.5程度とされている。このズームレンズの構成にお
いては、この程度の明るさとしている場合には良好な収
差補正が可能となるが、よりFナンバの小さなレンズと
した場合には収差補正が困難となってしまう。
は、明るいレンズとされているが系の大きさに比し高ズ
ーム比は達成されていない。さらに、フォーカス群の負
の屈折力が強く、そのため第2レンズ群の径が大きくな
り、移動群全体としても径が大きくなってしまう傾向に
あり、コンパクト化の点でも課題が残る。
は、広角端での明るさは実現されているものの望遠端で
の明るさを確保することは難しい。さらに、第5レンズ
群の屈折力が小さいのでレンズ全長は長くなる傾向にあ
り、これを無理にコンパクト化しようとすると第1レン
ズ群〜第4レンズ群までのパワーが強くなりすぎ、結果
として十分なバックフォーカスが得られなくなってしま
う。
くコンパクトで、かつ広画角でズーム比が大きいとい
う、各スペックをバランスよく満足するような構成を得
ることは、レンズ設計の上でも容易でなく、試行と再検
討が繰り返されていた。
ものであり、諸収差が良好に補正され、明るくコンパク
トで、かつ広画角でズーム比の大きいズームレンズを提
供することを目的とするものである。また、本発明は、
上記ズームレンズを用いた投写型表示装置を提供するこ
とを目的とするものである。
は、変倍の際に固定でフォーカシングを行うための負の
屈折力を有する第1レンズ群と、連続変倍のため、およ
びその連続変倍によって生じる像面移動の補正のため、
相互に関係をもって移動する正の屈折力を有する第2レ
ンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群および負の屈
折力を有する第4レンズ群と、変倍の際に固定の正の屈
折力を有する第5レンズ群とを拡大側より順に配設して
なり、前記第2レンズ群に、少なくとも1枚の負の屈折
力を有する単レンズ、または少なくとも1組の負の屈折
力を有する接合レンズを含み、下記の各条件式(1)〜
(4)を満足することを特徴とするものである。
役点位置が無限遠) F1:第1レンズ群の焦点距離 F2:第2レンズ群の焦点距離 F3:第3レンズ群の焦点距離 F5:第5レンズ群の焦点距離
群との間隔が望遠端側に向かうにしたがって狭くなるよ
う構成されてなることが好ましい。
くとも1枚の負の屈折力を有する前記単レンズ、または
少なくとも1組の負の屈折力を有する前記接合レンズ
が、縮小側に凹面を向けたレンズとされていることが好
ましい。
くとも1枚の負の屈折力を有する前記単レンズ、または
少なくとも1組の負の屈折力を有する前記接合レンズ
が、前記第2レンズ群の最も縮小側に配設されているこ
とがより好ましい。
なくとも1枚の負の屈折力を有する前記単レンズが、下
記の条件式(5)を満足することがより好ましい。 νN>60 ……(5) ただし、 νN:第2レンズ群の最も縮小側に配された負の屈折力
を有するレンズのアッベ数
件式(6)を満足することが好ましい。 0.2<DMAX/F<0.4 ……(6) ただし、 DMAX:第2レンズ群中の空気間隔の最大値
バルブ、および該ライトバルブにより変調された光によ
る光学像をスクリーン上に投映するための投映レンズと
して上記ズームレンズを備えたことを特徴とするもので
ある。
図面を用いて説明する。図1は本発明に係る後述する実
施例1のズームレンズの基本構成を示すものであり、広
角端におけるレンズ構成図(W)および望遠端におけるレ
ンズ構成図(T)である。このレンズを本実施形態の代表
として、以下に説明する。また、図2は、図1に示す広
角端におけるレンズ構成の拡大図である。
フォーカシングを行うための負の屈折力を有する第1レ
ンズ群G1と、連続変倍のため、およびその連続変倍に
よって生じる像面移動の補正のため、相互に関係をもっ
て移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の
屈折力を有する第3レンズ群G3および負の屈折力を有
する第4レンズ群G4と、変倍の際に固定の正の屈折力
を有する第5レンズ群G5とを拡大側より順に配設され
てなる。なお、第5レンズ群G5と結像面(図示せず)
との間には、赤外線をカットするフィルタやローパスフ
ィルタさらには色合成光学系(色分解光学系)に相当す
るガラスブロック2が配列されている。また、図中、X
は光軸を表している。
の負の屈折力を有する単レンズ(図1において第6レン
ズL6)を含んでいる。この単レンズは、縮小側に凹面
を向けたレンズとされており、第2レンズ群G2の最も
縮小側に配設されている。
でフォーカシング機能を有し、上記第2、3、4の各レ
ンズ群G2、G3、G4は、相互に関係をもって移動す
ることで、連続変倍、およびその連続変倍によって生じ
る像面移動の補正を行う機能を有する。なお第5レンズ
群G5は変倍の際に固定のリレーレンズである。なお、
変倍の際に前記第2レンズ群G2と前記第3レンズ群G
3との間隔は、望遠端側に向かうにしたがって狭くなる
よう構成されている。
(1)〜(6)を満足するように構成されている。 −1.2<F1/F<−0.9 ……(1) 0.9<F2/F<1.5 ……(2) 1.0<F3/F<1.5 ……(3) 1.0<F5/F<1.5 ……(4) νN>60 ……(5) 0.2<DMAX/F<0.4 ……(6) ただし、 F:広角端におけるレンズ全系の焦点距離 F1:第1レンズ群G1の焦点距離 F2:第2レンズ群G2の焦点距離 F3:第3レンズ群G3の焦点距離 F5:第5レンズ群G5の焦点距離 νN:第2レンズ群G2の最も縮小側に配された負の屈
折力を有するレンズのアッベ数 DMAX:第2レンズ群中の空気間隔の最大値
源、ライトバルブ、および上述した本発明に係るズーム
レンズを備えた装置である。この装置において本発明に
係るズームレンズは、ライトバルブにより変調された光
による光学像をスクリーン上に投映するための投映レン
ズとして機能する。例えば、図1に示すズームレンズを
備えた液晶ビデオプロジェクタの場合は、紙面右側の光
源部(図示せず)から略平行光束が入射され、液晶表示
パネル等のライトバルブの結像面において映出された画
像情報を担持したこの光束が、ガラスブロック2を介し
このズームレンズにより、紙面左側方向のスクリーン
(図示せず)に拡大投写される。なお、液晶ビデオプロジ
ェクタにおいて一般には、光源からの光束をダイクロイ
ックミラーおよびレンズアレイからなる色分離光学系に
よりR、G、Bの3原色光に分離し、各原色光用に3つ
の液晶表示パネルを配設してフルカラー画像を表示可能
な構成とされる。ガラスブロック2はこの3原色光を合
成するダイクロイックプリズムとすることができる。
びこれを用いた投写型表示装置の作用効果について説明
する。まず、このズームレンズの連続変倍およびその連
続変倍によって生じる像面移動の補正のため、正の屈折
力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群
G 3、負の屈折力の第4レンズ群G4の3群が相互に関
係をもって移動する構成とされることにより、ズーミン
グによる収差変動を少なくすることができる。また、第
2レンズ群G2に、少なくとも1枚の負の屈折力を有す
る単レンズを含み、さらに所定のレンズ群に関し、その
パワーが上記条件式(1)〜(4)を満足するように構成さ
れることにより、所定のズーム比を確保しつつもレンズ
群の移動距離が小さくレンズ全長がコンパクトで、かつ
諸収差が良好に補正されたズームレンズを得ることがで
きる。
G3との間隔が望遠端側に向かうにしたがって狭くなる
よう構成されることより、ズーミングに必要な移動間隔
を小さくでき、レンズ全系のコンパクト化を促進するこ
とができる。
くとも1枚の負の屈折力を有する単レンズが、縮小側に
凹面を向けたレンズとされるよう構成されること、およ
び第2レンズ群G2の最も縮小側に配設されるよう構成
されることは、いずれも、主として倍率色収差の良好な
補正に有効である。
件式(1)については、下限を超え第1レンズ群G1の
負のパワーが弱まると、F値の小さなレンズの収差補正
が困難になったり、フォーカシングによる第1レンズ群
G1の移動量が増えてしまい収差変動が激しくなったり
する。また上限を超え負のパワーが強まると、第1レン
ズ群G1によって軸上光線が跳ね上げられすぎて、特に
歪曲収差や球面収差等の収差の補正が困難となる。
第2レンズ群G2の正のパワーが弱まると、変倍に伴う
移動量が大となりレンズサイズが大きくなってしまう。
また下限を超え第2レンズ群G2の正のパワーが強まる
と収差補正が困難となる。
正のパワーを規定するもので、本実施形態において各条
件式による数値範囲を規定するための、いわば基準とも
いうべき条件式である。第3レンズ群G3の正のパワー
をこの条件式(3)のように規定し、さらに、各レンズ
群G1、G2、G5のパワーを条件式(1)、(2)、
(4)により規定することにより、この各条件式(1)
〜(4)の組合せとして各レンズ群のパワーをバランス
させることができ、諸収差が良好に補正され、明るさ、
コンパクト性、画角の広さ、およびズーム比の大きさと
いう各性能が最良のバランスとして発揮され得る。
するためには、レンズ径を制約したり絞りを設けたりす
るというズームレンズの明るさに関わる設定は、他のレ
ンズ群よりもこの第3レンズ群G3において行われるこ
とが望ましい。ただし、第3レンズ群G3は変倍の際に
移動するので、望遠端のFナンバは広角端と同じにはな
らない。この上限を超えることは第3レンズ群G3の正
のパワーが弱まることを意味するので、変倍に伴う第3
レンズ群G3の移動量を大きくする必要が生じる。第3
レンズ群G3の移動量が大きくなると、望遠端側の明る
さや上下光線のバランスが著しく変化してしまったり、
系そのもののレンズサイズが大きくなってしまう。また
下限を超え第3レンズ群G3の正のパワーが強まると、
この移動群で発生する収差が大きくなりすぎ補正が困難
となる。
第5レンズ群G5の正のパワーが強まると、バックフォ
ーカスが短くなり、また縮小側を略テレセントリックの
状態とすることが困難となる。この下限値を満足するこ
とにより、このズームレンズは所定のバックフォーカス
を確保することができ、カラー画像を投映するために必
要な色合成用のダイクロイックプリズムをガラスブロッ
ク2の位置に挿入することも可能となる。一方、その上
限を超え、第5レンズ群G5の正のパワーが弱まるとバ
ックフォーカスが長くなりすぎ、レンズバックを含めた
サイズが大きくなってしまう。さらに第5レンズ群G5
における軸上光線高が低くなりすぎ収差補正が困難とな
る。
超え第2レンズ群G2の最も縮小側に配された負の屈折
力を有するレンズのアッベ数が小さくなると、倍率色収
差の補正が困難となる。また、上記条件式(6)につい
ては、その下限を超え第2レンズ群G2中のレンズ間隔
の最大値が短くなると、特に倍率色収差の補正が困難と
なり、またその上限を超えレンズ間隔の最大値が長くな
ると全体のサイズが大きくなってしまう。
成とされているので、良好な収差補正と、適切なバック
フォーカス量と縮小側での略テレセントリック性とが達
成され、かつ明るさ、コンパクト性、画角の広さ、およ
びズーム比の大きさという各性能が最良のバランスとし
て発揮され得る。したがって、このズームレンズを投写
型表示装置に用いた場合には、所定位置に色合成光学系
等を挿入し得る程度の適当なバックフォーカス量を得る
ことができ、また、広画角なズームレンズにより大型ス
クリーンに近い距離から投映することができるととも
に、装置自体もコンパクトなものとすることができるな
ど、近年の要望にも十分応え得る装置とすることができ
る。
々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズ群を構成
するレンズの枚数や各レンズの曲率半径およびレンズ間
隔(もしくはレンズ厚)を適宜変更することが可能であ
る。
少なくとも1枚の負の屈折力を有する単レンズが配設さ
れているが、この単レンズに代えて、少なくとも1組の
負の屈折力を有する接合レンズが配されていても、同様
の作用効果を得ることができる。さらに、この場合に
も、第2レンズ群の最も縮小側に、縮小側に凹面を向け
て負の屈折力を有する接合レンズが配されることが好ま
しく、上記実施形態と同様に、いずれも、主として倍率
色収差の良好な補正に有効である。
パネルを用いた投写型表示装置の投映レンズとしての使
用態様に限られるものではなく、反射型の液晶表示パネ
ルを用いた装置の投映レンズあるいはDMD等の他の光
変調手段を用いた装置の投映レンズ等として用いること
も可能であるほか、CCD、撮像管等の撮像手段、さら
には銀塩フィルム等を用いたカメラに使用されるズーム
機能を有する結像レンズとして用いることも可能であ
る。
的に説明する。 <実施例1>この実施例1にかかるズームレンズは、前
述したように図1に示す如き構成とされている。すなわ
ちこのレンズは拡大側より順に、第1レンズ群G1が、
縮小側に強い曲率の面を向けた両凸レンズよりなる第1
レンズL1、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズ
よりなる第2レンズL2、および拡大側に強い曲率の面
を向けた両凹レンズよりなる第3レンズL3からなり、
第2レンズ群G2が、縮小側に凸面を向けた正メニスカ
スレンズよりなる第4レンズL4、拡大側に強い曲率の
面を向けた両凸レンズよりなる第5レンズL5および縮
小側に強い曲率の面を向けた両凹レンズよりなる第6レ
ンズL6からなり、第3レンズ群G3が、拡大側に凸面
を向けた負メニスカスレンズよりなる第7レンズL7と
拡大側に強い曲率の面を向けた両凸レンズよりなる第8
レンズL8との接合レンズからなり、第4レンズ群G4
が、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズよりなる
第9レンズL9からなり、第5レンズ群G5が、拡大側
に強い曲率の面を向けた両凹レンズよりなる第10レン
ズL10と縮小側に強い曲率の面を向けた両凸レンズよ
りなる第11レンズL11との接合レンズ、縮小側に強
い曲率の面を向けた両凸レンズよりなる第12レンズL
12と拡大側に強い曲率の面を向けた両凸レンズよりな
る第13レンズL13からなる。
径R(広角端における拡大側の共役点位置無限遠状態の
焦点距離を1として規格化されている;以下の各表にお
いて同じ)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気
間隔D(上記曲率半径Rと同様の焦点距離で規格化され
ている;以下の各表において同じ)、各レンズのd線に
おける屈折率Nおよびアッベ数νを表1の上段に示す。
なお、この表1および後述する表2および3おいて、各
記号R、D、N、νに対応させた数字は拡大側から順次
増加するようになっている。
ーム比1.12)および望遠端(ズーム比1.25)における第
1レンズ群G1と第2レンズ群G2の距離D6(可変
1)、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の距離D
12(可変2)、第3レンズ群G 3と第4レンズ群G4
の距離D15(可変3)および第4レンズ群G4と第5
レンズ群G5の距離D17(可変4)ならびに、広角端
における縮小倍率を表1の下段に示す。また下記表4
に、実施例1における上記各条件式(1)〜(6)に対
応する数値を示す。
端(WIDE)、中間(MIDDLE)、および望遠端
(TELE)における諸収差(球面収差、非点収差、デ
ィストーションおよび倍率色収差)を示す収差図であ
る。なお、図3〜5において、各非点収差図にはサジタ
ル像面およびタンジェンシャル像面に対する収差が示さ
れており、各倍率色収差図にはd線に対する収差が示さ
れている。この図3および下記表4から明らかなよう
に、実施例1のズームレンズによればズーム領域の全体
に亘って良好な収差補正がなされ、適切なバックフォー
カス量と縮小側での略テレセントリック性とが達成さ
れ、かつ明るさ、コンパクト性、画角の広さ、およびズ
ーム比の大きさという各性能が最良のバランスとして発
揮され得る。
レンズは、実施例1のものと略同様の構成とされてい
る。実施例1との相違点は、第1レンズL1が拡大側に
強い曲率の面を向けた両凸レンズよりなり、第5レンズ
L5が拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズよりな
る点である。この実施例2における各レンズ面の曲率半
径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔
D、各レンズのd線における屈折率Nおよびアッベ数ν
を表2の上段に示す。
ーム比1.12)および望遠端(ズーム比1.30)における第
1レンズ群G1と第2レンズ群G2の距離D6(可変
1)、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の距離D
12(可変2)、第3レンズ群G 3と第4レンズ群G4
の距離D15(可変3)および第4レンズ群G4と第5
レンズ群G5の距離D17(可変4)ならびに、広角端
における縮小倍率を表2の下段に示す。また下記表4
に、実施例2における上記各条件式(1)〜(6)に対
応する数値を示す。
端(WIDE)、中間(MIDDLE)、および望遠端
(TELE)における諸収差(球面収差、非点収差、デ
ィストーションおよび倍率色収差)を示す収差図であ
る。この図4および下記表4から明らかなように、実施
例2のズームレンズによればズーム領域の全体に亘って
良好な収差補正がなされ、適切なバックフォーカス量と
縮小側での略テレセントリック性とが達成され、かつ明
るさ、コンパクト性、画角の広さ、およびズーム比の大
きさという各性能が最良のバランスとして発揮され得
る。
レンズは、実施例2のものと略同様の構成とされてい
る。実施例2との相違点は、第12レンズL12が縮小
側に凸面を向けた正メニスカスレンズよりなる点であ
る。この実施例3における各レンズ面の曲率半径R、各
レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D、各レン
ズのd線における屈折率Nおよびアッベ数νを表3の上
段に示す。
ーム比1.12)および望遠端(ズーム比1.27)における第
1レンズ群G1と第2レンズ群G2の距離D6(可変
1)、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の距離D
12(可変2)、第3レンズ群G 3と第4レンズ群G4
の距離D15(可変3)および第4レンズ群G4と第5
レンズ群G5の距離D17(可変4)ならびに、広角端
における縮小倍率を表3の下段に示す。また下記表4
に、実施例3における上記各条件式(1)〜(6)に対
応する数値を示す。
端(WIDE)、中間(MIDDLE)、および望遠端
(TELE)における諸収差(球面収差、非点収差、デ
ィストーションおよび倍率色収差)を示す収差図であ
る。この図5および下記表4から明らかなように、実施
例3のズームレンズによればズーム領域の全体に亘って
良好な収差補正がなされ、適切なバックフォーカス量と
縮小側での略テレセントリック性とが達成され、かつ明
るさ、コンパクト性、画角の広さ、およびズーム比の大
きさという各性能が最良のバランスとして発揮され得
る。
式(1)〜(6)に対応する数値を示している。
ンズによれば、正の屈折力を有する第2レンズ群と第3
レンズ群、および負の屈折力を有する第4レンズ群が可
動とされた5群タイプにおいて、第2レンズ群に少なく
とも1枚の負の屈折力を有する単レンズ、または少なく
とも1組の負の屈折力を有する接合レンズを含み、さら
に各群の焦点距離等を前述した如き適切な範囲に設定し
ているので、良好な収差補正と、適切なバックフォーカ
ス量と縮小側での略テレセントリック性とが達成され、
かつ明るさ、コンパクト性、画角の広さ、およびズーム
比の大きさという各性能が最良のバランスとして発揮さ
れ得る。したがって、このズームレンズを投写型表示装
置に用いた場合にも、これらの要望に応え得る装置とす
ることができる。
のレンズ構成図
詳細なレンズ構成図
Claims (7)
- 【請求項1】 変倍の際に固定でフォーカシングを行う
ための負の屈折力を有する第1レンズ群と、 連続変倍のため、およびその連続変倍によって生じる像
面移動の補正のため、相互に関係をもって移動する正の
屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3
レンズ群および負の屈折力を有する第4レンズ群と、 変倍の際に固定の正の屈折力を有する第5レンズ群とを
拡大側より順に配設してなり、 前記第2レンズ群に、少なくとも1枚の負の屈折力を有
する単レンズ、または少なくとも1組の負の屈折力を有
する接合レンズを含み、 下記の各条件式(1)〜(4)を満足することを特徴と
するズームレンズ。 −1.2<F1/F<−0.9 ……(1) 0.9<F2/F<1.5 ……(2) 1.0<F3/F<1.5 ……(3) 1.0<F5/F<1.5 ……(4) ただし、 F:広角端におけるレンズ全系の焦点距離(拡大側の共
役点位置が無限遠) F1:第1レンズ群の焦点距離 F2:第2レンズ群の焦点距離 F3:第3レンズ群の焦点距離 F5:第5レンズ群の焦点距離 - 【請求項2】 前記第2レンズ群と前記第3レンズ群と
の間隔が望遠端側に向かうにしたがって狭くなるよう構
成されてなることを特徴とする請求項1記載のズームレ
ンズ。 - 【請求項3】 前記第2レンズ群に含まれた、少なくと
も1枚の負の屈折力を有する前記単レンズ、または少な
くとも1組の負の屈折力を有する前記接合レンズが、縮
小側に凹面を向けたレンズとされていることを特徴とす
る請求項1または2記載のズームレンズ。 - 【請求項4】 前記第2レンズ群に含まれた、少なくと
も1枚の負の屈折力を有する前記単レンズ、または少な
くとも1組の負の屈折力を有する前記接合レンズが、前
記第2レンズ群の最も縮小側に配設されていることを特
徴とする請求項3記載のズームレンズ。 - 【請求項5】 前記第2レンズ群に含まれた、少なくと
も1枚の負の屈折力を有する前記単レンズが、下記の条
件式(5)を満足することを特徴とする請求項4記載の
ズームレンズ。 νN>60 ……(5) ただし、 νN:第2レンズ群の最も縮小側に配された負の屈折力
を有するレンズのアッベ数 - 【請求項6】 下記の条件式(6)を満足することを特
徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載のズーム
レンズ。 0.2<DMAX/F<0.4 ……(6) ただし、 DMAX:第2レンズ群中の空気間隔の最大値 - 【請求項7】 光源、ライトバルブ、および該ライトバ
ルブにより変調された光による光学像をスクリーン上に
投映するための投映レンズとして請求項1〜6のうちい
ずれか1項記載のズームレンズを備えたことを特徴とす
る投写型表示装置。
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