JP2003294936A - カラーフィルタの製造装置およびその製造方法、表示装置の製造装置及び製造方法 - Google Patents
カラーフィルタの製造装置およびその製造方法、表示装置の製造装置及び製造方法Info
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- JP2003294936A JP2003294936A JP2003088302A JP2003088302A JP2003294936A JP 2003294936 A JP2003294936 A JP 2003294936A JP 2003088302 A JP2003088302 A JP 2003088302A JP 2003088302 A JP2003088302 A JP 2003088302A JP 2003294936 A JP2003294936 A JP 2003294936A
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Abstract
て済むカラーフィルタの製造装置および製造方法の提
供。 【解決手段】 少なくとも1つのインクジェットヘッド
(1)と、インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する
第1移動機構(2,4)と、カラーフィルタ用基板を載置す
る載置台(7)と、載置台を前記第1の方向とは異なる第
2の方向に移動させる第2移動機構(3,5)と、インクジ
ェットヘッド(1)によるインク滴の吐出並びに第1移動
機構および第2移動機構の移動を制御する制御回路(6)
と、を備え、制御回路(6)は、ノズルが、フィルタエレ
メントの縦列に沿うように第1移動機構(3、5)を移動さ
せ、かつ、ノズルから吐出されるインク滴がフィルタエ
レメント内で重なり合うような吐出周期およびインクジ
ェットヘッドの移動速度で、吐出周期および第1移動機
構(2、4)および第2移動機構(3、5)を制御する。
Description
面に取り付けられるカラーフィルタに係り、特に、カラ
ーフィルタの製造工程でレジスト材料の無駄を抑え、カ
ラーフィルタの製造原価を低減させるカラーフィルタの
製造技術の改良に関する。
緑および青の原色をそれぞれ透過させるカラーレジスト
を、液晶パネルの各原色の表示要素に対応して設けたも
ので、液晶表示装置でカラー表示をさせるために必須の
フィルタである。
図8に示すような方法が用いられていた。同図(a)の工
程でガラス基板101上の樹脂製のブラックマトリクス
102が設けられ、同図(b)の工程でブラックマトリク
ス102を設けた基板101の全面に、赤色のカラーレ
ジスト20が塗布される。レジスト材料は光硬化性があ
るので、同図(c)の工程で赤色のカラーレジストを残し
たい部分以外にマスク30を施し露光すると、同図(d)
のように、赤色のカラーレジスト20が一部分に残され
る。同様に、緑色のカラーレジスト21と青色のカラー
レジスト22それぞれについて、同図(b)〜(d)の工程
を繰り返し、同図(e)に示すような三原色のカラーレジ
ストが設けられたカラーレジストが完成する。
技術として、特開平8−292317号公報に記載され
た発明があった。特開平8−292317号公報に記載
されている発明によれば、インクジェットヘッドの相対
変位を検出し、インク滴の着弾位置を検出し、ヘッドの
移動を制御する。
従来のカラーフィルタの製造方法では、カラーレジスト
を毎回基板全面に塗り、露光時にその一部のみを硬化さ
せ、残りの部分を洗浄してしまうため、カラーレジスト
材料が無駄になっていた。また、カラーレジストの塗
布、露光および洗浄という工程を3回繰り返さなければ
ならないため、カラーフィルタ製造に工数を要し、製造
原価を上げることになっていた。
記載されている発明によれば、数十万画素に及ぶ総ての
フィルタエレメントに対しインクジェットヘッドの相対
変位やインク滴の着弾位置を毎回検査するため、カラー
フィルタを一枚製造するのに要する工数を増やし、これ
もカラーフィルタの製造原価を上げることにつながって
いた。
の特徴に応じ、フィルタのマトリクスの縦列がすべて同
色になるストライプ型、一つのカラー画素ごとに原色の
並び方を違えたモザイク型、カラー画素の配置を段違い
にしたデルタ型等がある。しかし、上記公報に記載の発
明では、いずれのタイプのフィルタを製造できるという
利点があるにも関わらず、カラーフィルタの製造原価を
下げ、歩留まりをなくすという、実施上の最大の要求を
満たすことができなかったのである。
フィルタにおいて、材料を浪費せず、かつ、製造原価の
少なくて済むカラーフィルタの製造装置および製造方法
を提供することを課題とする。
の製造装置は、複数のノズルが形成された少なくとも1
つのインクジェットヘッドを有し、前記複数のノズルの
うち第1のノズルは複数色のインク滴を吐出し、第2の
ノズルは保護層を形成するための材料を吐出してなり、
前記インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する第1
移動機構と、前記インクジェットヘッドによる前記イン
ク滴の吐出先であるカラーフィルタ用基板を載置する載
置台と、前記載置台を前記第2の方向に移動させる第2
移動機構と、前記インクジェットヘッドによるインク滴
の吐出並びに前記第1移動機構および前記第2移動機構
の移動を制御する制御回路と、を備えることを特徴とす
る。
ラーフィルタ用基板に対して前記インクジェットヘッド
を等速度に移動させるべく前記第1移動機構および前記
第2移動機構を制御する。また、前記制御回路は、前記
カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッ
ドの相対速度をV、前記カラーフィルタ用基板への着弾
後の前記インク滴の直径をDおよび前記ノズルからの吐
出周期をTとした場合、 VT<Dとなるように、前記
相対速度と前記インク滴の吐出周期とを制御する。ま
た、前記カラーフィルタ用基板に着弾したインク滴を蒸
発させ硬化させる加熱装置を備えた。
は、基板に、樹脂をマトリクス状に設けることによりブ
ラックマトリクスを形成するブラックマトリクス形成工
程と、インクジェットヘッドの複数のノズルから、カラ
ー表示に必要な複数色のインク滴をそれぞれ吐出させな
がら、当該インクジェットヘッドを移動させるインク吐
出工程と、前記インク滴が着弾した基板に対し、保護膜
を形成するための材料をインクジェットヘッドから吐出
させる保護膜形成工程と、を有することを特徴とする。
も前記カラーフィルタ用基板上で等速度になるよう前記
相対速度を維持する。また、前記インク吐出工程では、
前記基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度
をV、前記基板への着弾後の前記インク滴の直径をDお
よび前記ノズルからの吐出周期をTとした場合、VT<
Dとなるように、前記相対速度と前記吐出周期とを制御
する。
タを備えた表示装置の製造装置において、複数のノズル
を有する少なくとも1つのインクジェットヘッドと、前
記複数のノズルのうち第1のノズルは複数色のインク滴
を吐出し、第2のノズルは保護膜を形成するための材料
を吐出してなり、前記インクジェットヘッドを第1の方
向に駆動する第1移動機構と、前記インクジェットヘッ
ドによる前記インク滴の吐出先であるカラーフィルタ用
基板を載置する載置台と、前記載置台を前記第2の方向
に移動させる第2移動機構と、前記インクジェットヘッ
ドによるインク滴の吐出並びに前記第1移動機構および
前記第2移動機構の移動を制御する制御回路と、を備え
ることを特徴とする。
タ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度
をV、前記カラーフィルタ用基板への着弾後の前記イン
ク滴の直径をDおよび前記ノズルからの吐出周期をTと
した場合、 VT<D となるように、前記相対速度と前記インク滴の吐出周期
とを制御する。
ルタを備えた表示装置の製造方法において、基板にブラ
ックマトリクスを形成するブラックマトリクス形成工程
と、インクジェットヘッドの複数のノズルから、カラー
表示に必要な複数色のインク滴をそれぞれ吐出させなが
ら、当該インクジェットヘッドを移動させるインク吐出
工程と、前記インク滴が着弾した基板に対し、保護膜を
形成するための材料をインクジェットにより吐出させ、
保護膜を形成する保護膜形成工程と、を有することを特
徴とする。
基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度を
V、前記基板への着弾後の前記インク滴の直径をDおよ
び前記ノズルからの吐出周期をTとした場合、 VT<D となるように、前記相対速度と前記吐出周期とを制御す
る。
を、図面を参照して説明する。
図を示す。図1に示すように、カラーフィルタの製造装
置100は、インクジェットヘッド1、駆動モータ2、
3、駆動軸4、5、制御回路6、載置台7、基台9、赤
色インクタンク10、緑色インクタンク11、青色イン
クタンク12およびヒータ15を備えている。
ジェット方式で供給されたインクをそのノズルから吐出
するものである。インクジェットヘッド1は、図示しな
いが、シリコン基板に形成された複数のキャビティと、
その各々の一方の壁面に設けられ、電圧が印加されると
体積変化する圧電素子を有する振動板膜と、その他方の
壁面に設けられたノズルを有するノズル板とを備える。
キャビティには、インクタンク10〜12から供給され
るインクが充填可能に構成されている。そして、制御回
路6から吐出制御用の電圧が圧電素子に印加されると、
圧電素子が体積変化を起こして振動板膜が変形し、キャ
ビティに圧力が加えられ、ノズルからインク滴が吐出可
能に構成されている。
よび青色のインクをそれぞれ吐出する3つのヘッド1
R、1Gおよび1Bを備え、それぞれにノズル1r,1
gおよび1bが設けられている。これら複数のノズルの
列はY軸方向に平行に並べられ、そのピッチは、カラー
フィルタのY軸方向のピッチの整数倍に設定する。例え
ば、赤色のインクを吐出させるノズルから数列のピッチ
に等しい距離を隔てて緑色のインクを吐出させるノズル
を設け、さらに数列のピッチに等しい距離を隔てて青色
のインクを吐出させるノズルを設ける。赤色のノズル
を、あるカラーフィルタの縦列に沿って移動させると、
緑色のノズルおよび青色のノズルも他の縦列に沿って移
動することになる。
向に平行にする代わりに、Y軸方向に平行に並べてもよ
い。その場合には、走査方法が変わる。
あり、駆動軸4と併せて第1移動機構を構成する。当該
モータ2は、制御回路6からY軸方向の駆動信号が供給
されると、駆動軸4を回転させる。駆動軸4が回転させ
られると、インクジェットヘッド1がY軸方向に移動す
る。移動の方向は、正逆(往復)自在である。
動機構を構成する。当該モータ3は、ステッピングモー
タ等であり、制御回路6からX軸方向の駆動信号が供給
されると、駆動軸5を回転させる。駆動軸5が回転させ
られると、載置台7がX軸方向に移動する。移動の方向
は、正逆(往復)自在である。すなわち、X軸方向の駆
動とY軸方向の駆動とを同時に並行して行うことで、イ
ンクジェットヘッド1を基板101上のいずれの場所に
も自在に移動させることができ、基板に対するインクジ
ェットヘッドの相対速度も両移動機構の制御で定まる。
インク滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、駆動モ
ータ2にY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、
駆動モータ3にX軸方向の移動を制御する駆動パルス信
号を供給する。
基板101を載置させるもので、この基板を基準位置に
固定する機構を備える。なお、カラーフィルタ用基板1
01は、すでにブラックマトリクスが設けられたものを
載置する。
は、赤色、緑色および青色の各色のインクを貯蔵するも
ので、これらのタンクのインクがインクジェットヘッド
1R、1Gおよび1Bにそれぞれ供給される。
1を加熱し、インクの蒸発・乾燥を行う。このヒータの
電源の投入も遮断も制御回路6によって制御される。
ットヘッド1からは、カラーフィルタ用のインク滴のみ
を吐出するものとしたが、後述するカラーフィルタの保
護層をインクジェット噴射により形成する場合には、保
護層の材料を貯蔵するタンクと、それを吐出するノズル
とを設ける。
ェット噴射により形成する場合には、透明電極の材料を
貯蔵するタンクと、それを吐出するノズルとを設ける。
製造方法次に、カラーフィルタの製造方法を説明する。
図2に、本製造装置を用いたカラーフィルタの製造工程
における基板断面図を示す。
(a)): カラーフィルタの基礎となる透明基板101
上に光透過性のない樹脂(黒色)をスピンコート等の方
法で所定の厚さ(例えば2μm程度)に塗布し、フォト
リソグラフィー法等の方法で、マトリクス状にブラック
マトリクス102を設ける。ブラックマトリクスの格子
で囲まれる最小の表示要素をフィルタエレメントとい
い、例えば、X軸方向の幅300μm、縦列(Y軸)方
向の長さ100μm程度の大きさの窓をなす。
度とともに、光透過性の高いものを用いる。例えば、透
明ガラス基板、アクリルガラス、プラスチック基板、プ
ラスチックフィルムおよびこれらの表面処理品等が適用
できる。ブラックマトリクス102を形成する樹脂とし
ては、富士ハント社製ネガ型樹脂ブラック、凸版印刷者
製高絶縁性ブラックマトリクス用レジストHRBー#0
1、日本合成ゴム(JSR)社製樹脂ブラック等の黒色
の樹脂を用いる。ブラックマトリクス形成後は、所定の
波長のランプ(ヒータ15を用いる)を照射することに
より、透明基板上の樹脂を除去する。
ェットヘッド1の各ノズル1r、1gおよび1bを、カ
ラーフィルタの縦列に並ぶフィルタエレメント105に
沿って移動させる。インクの組成例を表1に示す。
ンクは、低濃度、低粘度である。このようなインクを用
いることにより、インクの寿命、ノズルへのインクの目
詰まり、インク滴の飛行直進性を向上させることができ
る。
ピッチの整数倍の距離を隔てて並んでいるため、一つの
色のノズルがある縦列に並ぶフィルタエレメントに沿っ
て移動すれば、他の色のノズルも他の縦列に並ぶフィル
タエレメントに沿って移動する。
を吐出させる電圧を供給しつつ、駆動モータ2を駆動
し、インクジェットヘッド1を一定の速度で移動させ
る。
場合、インクジェットヘッドの移動速度は、カラーフィ
ルタ上の領域では常に一定になるべく制御する。すなわ
ち、カラーフィルタの領域に入る手前から加速し、イン
クジェットヘッドが一定の速度になった後、各ノズルを
縦列に並ぶフィルタエレメントに沿って移動させる。そ
して、縦列に沿ったインク滴の吐出が終了しカラーフィ
ルタの領域を超えた後にインクジェットヘッド1を停止
させる。カラーフィルタの領域でインクジェットヘッド
が等速度で移動すれば、吐出されるインク滴の着弾量を
一定にし、形成されるインクの膜厚を一定にすることが
できるからである。
ヘッド1の相対速度Vおよびインクの吐出周期Tは、透
明基板101上に着弾した後のインク滴の直径をDとす
ると、 VT<D (1) となるように制御する。式(1)の条件のとき、着弾し
たインク滴が互いに重なり合い、ムラの無い膜厚のイン
ク層を形成することができると考えられるからである。
したインク滴20〜22の様子を示す。同図では理解を
容易にするために、フィルタエレメント105が縦列に
3つだけ並ぶ例を示す。同図に示すように、式(1)の
条件を満たしてインク滴が吐出されるとき、インク滴2
0〜22の同士が重なり合い、均一な膜厚のインク層が
形成される。同図の矢印はインクジェットヘッドの走査
方向を示すものである。
レメント内に着弾しようがブラックマトリクスの樹脂上
に着弾しようが関係なく、インク滴の吐出を行う。ブラ
ックマトリクスは、その格子上にインクが付着しても元
々光を透過しない領域であるため、視覚上の不都合がな
く、また、ブラックマトリクス上に着弾したインク滴
は、その表面張力等の影響で、いずれかのフィルタエレ
メント内に流れ落ちるからである。
走査順序を示す説明図を示す。例えば、同図に示すよう
に、複数のノズルがY軸方向に、4つの縦列のピッチを
隔てて並んでいるものとすれば、赤色のインク滴を吐出
するノズル1r、緑色のインク滴を吐出するノズル1g
および青色のインク滴を吐出するノズル1bは、最初、
同図のR1、G1およびB1の縦列に並ぶフィルタエレ
メントに沿って同時に移動する。ついで、制御回路6
は、駆動モータ3を駆動し、インクジェットヘッド1を
横方向(X方向)に3列分移動させ、同様にR2、G2
およびB2の縦列に並ぶフィルタエレメントに沿ってイ
ンクジェットヘッド1を移動させる。同様にして、R
3、G3およびB3、R4、G4およびB4について移
動させる。このような方法で縦列に並ぶフィルタエレメ
ントを順次走査すれば、RGBRGB・・・の順でイン
ク滴が吐出された縦列が並ぶことになり、ストライプ状
のカラーフィルタが形成できる。なお、カラーフィルタ
の端部でインク滴が吐出されない縦列があるが、カラー
フィルタの領域の手前(図4では左側)から上記順番に
したがって、インク滴の吐出を繰り返して行けば、この
縦列にもインク滴を吐出させることができる。すなわ
ち、インクジェットヘッドの移動制御は、ノズルの配列
に依存しており、この配列に応じて走査順序等を変更す
ることになる。
並びをX軸方向に平行に設けた場合には、制御はさらに
簡単になる。すなわち、基板をX軸方向に駆動すると、
すべてのノズルの列が同一のフィルタエレメントの縦列
に沿って移動することになる。このため、インク滴の吐
出を一列ごとに切り替えていけばよい。つまり、ある縦
列ではヘッド1Rのみを有効にし赤色インクのみを吐出
させ、次の縦列ではヘッド1Gのみを有効にし緑色イン
クのみを吐出させ、さらに次の縦列ではヘッド1Bのみ
を有効にし青色インクのみを吐出させる。これを繰り返
していけば、ストライプ型のカラーフィルタを製造でき
る。
ルタエレメント105上に着弾するインク滴の量は、加
熱工程によるインクの体積減少を考慮した十分な量とす
る。
上のすべてのフィルタエレメントにインク滴が充填され
ると、ヒータ15を用いた加熱処理が行われる。加熱
は、透明基板101を、所定の温度(例えば70度程
度)に加熱する。インクの溶媒が蒸発すると、同図(c)
に示すようにインクの体積が減少する。体積減少が激し
い場合は、カラーフィルタとして十分なインク膜の厚み
が得られるまで、インク吐出工程(同図(b))と加熱工
程とを繰り返す。この処理により、インクの溶媒が蒸発
し、最終的にインクの固形分のみ残留し膜化する。
子でを説明する断面図(フィルタエレメントをY軸方向
で切断)を示す。この例は、フィルタエレメントのY軸
方向のピッチが100μmの場合を示す。インク滴がフ
ィルタエレメントに着弾すると、吐出直後ならば厚みが
2μmほどあるが、加熱によるインク溶媒の蒸発させる
と、厚さが0.3μmまで減少する。再度インク滴を吐
出させ加熱すると、厚さが0.7μm程度のインク膜が
形成される。この程度の厚さであれば、カラーフィルタ
として必要な機能を果たすことができる。
による体積減少も少ないため、複数回インクの吐出と加
熱を繰り返さなくてもよい。
形成後、インク滴を完全に乾燥させるため、所定の温度
(例えば120℃)で所定時間(1時間程度)の加熱を
行う。乾燥が終了すると、インク膜が形成されたカラー
フィルタ基板に保護およびフィルタ表面の平坦化のため
の保護膜103を形成する。保護膜103の形成には、
例えばスピンコート法、ロールコート法、ディッピング
法等の公知方法を採ることができる。保護膜103の組
成としては、日本合成ゴム社製JSSNN550等を用
いることができる。保護膜103をスピンコートした
ら、これを硬化させるため、所定の温度(例えば220
℃)で所定の時間(例えば60分程度)加熱する。
形成を行う場合には、インク膜の形成後、再びインクジ
ェットヘッド1にて、インク滴の吐出時よりも多量の保
護膜の材料をそのノズルから吐出させ、保護膜103を
形成する。保護膜の膜厚を一定にするために、ノズルか
らの保護膜の材料の吐出を複数回繰り返すのが好まし
い。保護膜103が形成されたらヒータ15等を用い
て、保護膜103を加熱し硬化させる。この方法は、集
積回路の実装スペースを基板上に確保するため、保護膜
のパターニングが必要な場合には、特に、有効な方法で
ある。
パッタ法、真空蒸着法等の公知の手法を用いて透明電極
104を保護膜103の全面にわたって形成する。透明
電極104の組成としては、ITO(Indium Tin Oxid
e:インジウム酸化第1錫)、酸化インジウムと酸化亜
鉛の複合酸化物等、光透過性と導電性を兼ね備えた公知
の材料を用いることができる。
ネルの駆動方式として金属層と絶縁層とを交互に積層し
たMIM(Metal-Insulate-Metal)を採用し、液晶パネ
ルの外部の駆動素子から直接画素を駆動するなら、透明
電極104をさらにフィルタエレメントの開口部に対応
させた画素電極をパターニングする。パターニングには
フォトリソグラフィー法等を用いることができる。
ilm Transistor)等を用いる場合には、このパターニン
グは不要である。
の形成を行うこともできる。この場合は、透明電極材料
をインクジェットヘッド1のノズルから保護膜103上
に吐出し、透明電極104を形成する。MIM等を用い
るためパターニングが必要な場合には、このパターン形
状に沿って透明電極材料を吐出すれば、別途パターニン
グ処理をすることなく、パターン化された透明電極10
4を直接形成できる。
対位置の検出と着弾検出を行いながらカラーフィルタを
製造する場合のスループットを比較する。
体1分/枚の工数を要していた。
工数で済む。
インクジェットにより直接インク滴を透明基板に付着さ
せてフィルタを製造するので、従来のように材料を無駄
にしない。また、カラーフィルタの画素構成として、ス
トライプ型を選択し、カラーフィルタ上で等速度となる
よう駆動され、かつインク滴が重なるような吐出周期お
よび移動速度を設定し、フィルタエレメントの相対位置
検出やインク滴の着弾検出を行う必要を無くしたので、
短時間にカラーフィルタを製造でき、製造原価を低減す
ることができる。また、簡単な制御にもかかわらずイン
ク滴の混入や不良が起こり難く、歩留まりを向上させる
ことができる。
記実施形態1と異なる走査方法を提供するものである。
上記実施形態1と同様なので、説明を省略する。
るインクジェットヘッド1の走査方法が異なる。
図に示すように、本実施形態では、インクジェットヘッ
ド1がマトリクスの縦列に並ぶフィルタエレメントに沿
って一方向に移動したら、その帰線期間にもフィルタエ
レメントに対してインクの吐出を行う。図6では、説明
を簡単にするため、連続してフィルタエレメントの縦列
を走査するように示してあるが、上記実施形態1のよう
に、複数の縦列をおいた列について帰線のインク滴の吐
出を行ってもよい。
ク滴の吐出を行うので、さらに短い時間でカラーフィル
タを製造でき、カラーフィルタの製造原価をさらに低減
できる。
クの吐出を行っていた上記実施形態1とは異なり、本発
明の実施形態3はカラーフィルタの一部にのみインクの
吐出を行うものである。
記実施形態1と同様なので、説明を省略する。
カラーフィルタ基板8の正面図を示す。本実施形態で
は、カラーフィルタ基板の一部の領域にのみインクを吐
出させカラーフィルタを形成する。同図に示すように、
カラーフィルタ8は、実施形態1と同様の透明基板上
に、縦方向の駆動回路80や横方向の駆動回路81が設
けられている。これら駆動回路からは、カラーフィルタ
領域83に配線がパターニングされる。このように、液
晶表示装置には、駆動回路を基板上に同時に設けること
が多い。したがって、駆動回路上にインク滴を付着させ
る訳には行かないため、特定の領域83のみにカラーフ
ィルタを設ける。
変位を検出して、カラーフィルタ領域でのみインクが吐
出されるように第1移動機構や第2移動機構を制御す
る。カラーフィルタ領域の83の開始位置と終了位置の
み制御回路6は制御し、カラーフィルタ領域83内で
は、上記駆動モータ2や駆動モータ3のような走査方
法、インクの吐出周期およびインクジェットヘッドの移
動の制御を行えばよい。
領域上では、フィルタエレメントごとの相対位置の検出
や着弾検出を行わないので、フィルターの製造時間を短
くすることができ、カラーフィルタの製造原価を低減さ
せることができる。また、フィルタを形成しない領域に
マスクを設ける等の処理を行うことなく、所望する領域
のみフィルタの形成が行える。
フィルタエレメントに対し、インクジェットヘッドの複
数のノズルから、カラー表示に必要な複数の原色のイン
ク滴をそれぞれ吐出させながら、マトリクスの縦列に並
ぶフィルタエレメントに沿うよう当該インクジェットヘ
ッドを移動させ、フィルタエレメントの縦列の各々に、
複数の原色のインクを充填させ、透明基板を加熱し、イ
ンク滴を硬化させるので、材料を浪費せず、かつ、製造
コストの少なくて済むカラーフィルタの製造装置および
製造方法を提供することができる。
置の斜視図である。
法の製造工程断面図である。
示すカラーフィルタの正面図である。
フィルタの正面図である。
レメントの断面図である。
示すカラーフィルタの正面図である。
明するカラーフィルタの正面図である。
面図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 複数のノズルが形成された少なくとも1
つのインクジェットヘッドを有し、前記複数のノズルの
うち第1のノズルは複数色のインク滴を吐出し、第2の
ノズルは保護層を形成するための材料を吐出してなり、 前記インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する第1
移動機構と、 前記インクジェットヘッドによる前記インク滴の吐出先
であるカラーフィルタ用基板を載置する載置台と、 前記載置台を前記第2の方向に移動させる第2移動機構
と、 前記インクジェットヘッドによるインク滴の吐出並びに
前記第1移動機構および前記第2移動機構の移動を制御
する制御回路と、を備えることを特徴とするカラーフィ
ルタの製造装置。 - 【請求項2】 前記制御回路は、少なくとも前記カラー
フィルタ用基板に対して前記インクジェットヘッドを等
速度に移動させるべく前記第1移動機構および前記第2
移動機構を制御する請求項1に記載のカラーフィルタの
製造装置。 - 【請求項3】 前記制御回路は、前記カラーフィルタ用
基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度を
V、前記カラーフィルタ用基板への着弾後の前記インク
滴の直径をDおよび前記ノズルからの吐出周期をTとし
た場合、 VT<D となるように、前記相対速度と前記インク滴の吐出周期
とを制御する請求項2に記載のカラーフィルタ装置の製
造装置。 - 【請求項4】 前記カラーフィルタ用基板に着弾したイ
ンク滴を蒸発させ硬化させる加熱装置を備えた請求項1
に記載のカラーフィルタの製造装置。 - 【請求項5】 基板に、樹脂をマトリクス状に設けるこ
とによりブラックマトリクスを形成するブラックマトリ
クス形成工程と、 インクジェットヘッドの複数のノズルから、カラー表示
に必要な複数色のインク滴をそれぞれ吐出させながら、
当該インクジェットヘッドを移動させるインク吐出工程
と、 前記インク滴が着弾した基板に対し、保護膜を形成する
ための材料をインクジェットヘッドから吐出させる保護
膜形成工程と、を有することを特徴とするカラーフィル
タの製造方法。 - 【請求項6】 前記インク吐出工程では、少なくとも前
記カラーフィルタ用基板上で等速度になるよう前記相対
速度を維持する請求項5に記載のカラーフィルタの製造
方法。 - 【請求項7】 前記インク吐出工程では、前記基板に対
する前記インクジェットヘッドの相対速度をV、前記基
板への着弾後の前記インク滴の直径をDおよび前記ノズ
ルからの吐出周期をTとした場合、 VT<D となるように、前記相対速度と前記吐出周期とを制御す
る請求項5に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 【請求項8】 カラー表示するためのカラーフィルタを
備えた表示装置の製造装置において、 複数のノズルを有する少なくとも1つのインクジェット
ヘッドと、前記複数のノズルのうち第1のノズルは複数
色のインク滴を吐出し、第2のノズルは保護膜を形成す
るための材料を吐出してなり、 前記インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する第1
移動機構と、 前記インクジェットヘッドによる前記インク滴の吐出先
であるカラーフィルタ用基板を載置する載置台と、 前記載置台を前記第2の方向に移動させる第2移動機構
と、 前記インクジェットヘッドによるインク滴の吐出並びに
前記第1移動機構および前記第2移動機構の移動を制御
する制御回路と、を備えることを特徴とする表示装置の
製造装置。 - 【請求項9】 前記制御回路は、前記カラーフィルタ用
基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度を
V、前記カラーフィルタ用基板への着弾後の前記インク
滴の直径をDおよび前記ノズルからの吐出周期をTとし
た場合、 VT<D となるように、前記相対速度と前記インク滴の吐出周期
とを制御する請求項9に記載の表示装置の製造装置。 - 【請求項10】 カラー表示を行うためのカラーフィル
タを備えた表示装置の製造方法において、 基板にブラックマトリクスを形成するブラックマトリク
ス形成工程と、 インクジェットヘッドの複数のノズルから、カラー表示
に必要な複数色のインク滴をそれぞれ吐出させながら、
当該インクジェットヘッドを移動させるインク吐出工程
と、 前記インク滴が着弾した基板に対し、保護膜を形成する
ための材料をインクジェットにより吐出させ、保護膜を
形成する保護膜形成工程と、を有することを特徴とする
表示装置の製造方法。 - 【請求項11】前記インク吐出工程では、前記透明基板
に対する前記インクジェットヘッドの相対速度をV、前
記基板への着弾後の前記インク滴の直径をDおよび前記
ノズルからの吐出周期をTとした場合、 VT<D となるように、前記相対速度と前記吐出周期とを制御す
る請求項11に記載の表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003088302A JP2003294936A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | カラーフィルタの製造装置およびその製造方法、表示装置の製造装置及び製造方法 |
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JP2003088302A JP2003294936A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | カラーフィルタの製造装置およびその製造方法、表示装置の製造装置及び製造方法 |
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JP6365397A Division JPH10260307A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | カラーフィルタの製造装置およびその方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2003294936A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007163536A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-28 | Seiko Epson Corp | カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、液晶表示装置、電子機器 |
WO2015176520A1 (zh) * | 2014-05-22 | 2015-11-26 | 京东方科技集团股份有限公司 | 光栅打印设备及光栅制作方法 |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003088302A patent/JP2003294936A/ja not_active Withdrawn
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