JP2005338875A - カラーフィルタの製造装置、表示装置の製造装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造装置、表示装置の製造装置 Download PDF

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浩史 木口
Masaru Kojima
勝 小島
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Abstract

【課題】 材料を浪費せず、かつ、製造コストの少なくて済むカラーフィルタの製造装置および製造方法の提供。
【解決手段】 少なくとも1つのインクジェットヘッド(1)と、インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する第1移動機構(2,4)と、カラーフィルタ用基板を載置する載置台(7)と、載置台を前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動させる第2移動機構(3,5)と、インクジェットヘッド(1)によるインク滴の吐出並びに第1移動機構および第2移動機構の移動を制御する制御回路(6)と、を備え、制御回路(6)は、ノズルが、フィルタエレメントの縦列に沿うように第1移動機構(3、5)を移動させ、かつ、ノズルから吐出されるインク滴がフィルタエレメント内で重なり合うような吐出周期およびインクジェットヘッドの移動速度で、吐出周期および第1移動機構(2、4)および第2移動機構(3、5)を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置の前面に取り付けられるカラーフィルタに係り、特に、カラーフィルタの製造工程でレジスト材料の無駄を抑え、カラーフィルタの製造原価を低減させるカラーフィルタの製造技術の改良に関する。
カラーフィルタは、ガラス基板上に赤、緑および青の原色をそれぞれ透過させるカラーレジストを、液晶パネルの各原色の表示要素に対応して設けたもので、液晶表示装置でカラー表示をさせるために必須のフィルタである。
従来のカラーフィルタの製造方法として、図8に示すような方法が用いられていた。同図(a)の工程でガラス基板101上の樹脂製のブラックマトリクス102が設けられ、同図(b)の工程でブラックマトリクス102を設けた基板101の全面に、赤色のカラーレジスト20が塗布される。レジスト材料は光硬化性があるので、同図(c)の工程で赤色のカラーレジストを残したい部分以外にマスク30を施し露光すると、同図(d)のように、赤色のカラーレジスト20が一部分に残される。同様に、緑色のカラーレジスト21と青色のカラーレジスト22それぞれについて、同図(b)〜(d)の工程を繰り返し、同図(e)に示すような三原色のカラーレジストが設けられたカラーレジストが完成する。
また、インクジェットの印刷技法を用いる技術として、特開平8−292317号公報に記載された発明があった。特開平8−292317号公報に記載されている発明によれば、インクジェットヘッドの相対変位を検出し、インク滴の着弾位置を検出し、ヘッドの移動を制御する。
しかし、図8に示した従来のカラーフィルタの製造方法では、カラーレジストを毎回基板全面に塗り、露光時にその一部のみを硬化させ、残りの部分を洗浄してしまうため、カラーレジスト材料が無駄になっていた。また、カラーレジストの塗布、露光および洗浄という工程を3回繰り返さなければならないため、カラーフィルタ製造に工数を要し、製造原価を上げることになっていた。
また、特開平8−292317号公報等に記載されている発明によれば、数十万画素に及ぶ総てのフィルタエレメントに対しインクジェットヘッドの相対変位やインク滴の着弾位置を毎回検査するため、カラーフィルタを一枚製造するのに要する工数を増やし、これもカラーフィルタの製造原価を上げることにつながっていた。
通常、カラーフィルタの画素の並びにはその特徴に応じ、フィルタのマトリクスの縦列がすべて同色になるストライプ型、一つのカラー画素ごとに原色の並び方を違えたモザイク型、カラー画素の配置を段違いにしたデルタ型等がある。しかし、上記公報に記載の発明では、いずれのタイプのフィルタを製造できるという利点があるにも関わらず、カラーフィルタの製造原価を下げ、歩留まりをなくすという、実施上の最大の要求を満たすことができなかったのである。
そこで、本発明は、ストライプ型のカラーフィルタにおいて、材料を浪費せず、かつ、製造原価の少なくて済むカラーフィルタの製造装置および製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、複数色のインク滴を複数のノズルからそれぞれ独立して吐出する少なくとも1つのインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する第1移動機構と、前記インクジェットヘッドによる前記インク滴の吐出先であるカラーフィルタ用基板を載置する載置台と、前記載置台を前記第2の方向に移動させる第2移動機構と、前記インクジェットヘッドによるインク滴の吐出並びに前記第1移動機構および前記第2移動機構の移動を制御する制御回路と、前記インク滴の乾燥を行う加熱手段と、を備え、前記制御回路は、前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御し、かつ、着弾後の前記インク滴が前記フィルタエレメント内で重なり合うように当該インク滴の吐出周期および前記カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度を制御し、かつ前記加熱手段の制御を行うカラーフィルタの製造装置である。
本発明は、前記制御回路は、少なくとも前記カラーフィルタ用基板に対して前記インクジェットヘッドを等速度に移動させるべく前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御する請求項1に記載のカラーフィルタの製造装置である。
本発明は、前記制御回路は、前記カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度をV、前記カラーフィルタ用基板への着弾後の前記インク滴の直径をDおよび前記ノズルからの吐出周期をTとした場合、
VT<D
となるように、前記相対速度と前記インク滴の吐出周期とを制御するカラーフィルタ装置の製造装置である。
本発明は、カラー表示するためのカラーフィルタを備えた表示装置の製造装置において、複数色のインク滴を複数のノズルからそれぞれ独立して吐出する少なくとも1つのインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する第1移動機構と、前記インクジェットヘッドによる前記インク滴の吐出先であるカラーフィルタ用基板を載置する載置台と、前記載置台を前記第2の方向に移動させる第2移動機構と、前記インク滴の乾燥を行う加熱手段と、前記インクジェットヘッドによるインク滴の吐出、前記第1移動機構および前記第2移動機構の移動並びに前記加熱手段を制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記ノズルが前記フィルタエレメントの縦列に沿って移動するように前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御し、かつ、着弾後の前記インク滴が前記フィルタエレメント内で重なり合うように当該インク滴の吐出周期および前記カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度を制御する表示装置の製造装置である。
本発明は、前記制御回路は、前記カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度をV、前記カラーフィルタ用基板への着弾後の前記インク滴の直径をDおよび前記ノズルからの吐出周期をTとした場合、
VT<D
となるように、前記相対速度と前記インク滴の吐出周期とを制御する表示装置の製造装置である。
次に、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
製造装置
図1に、本実施形態のカラーフィルタの製造装置の斜視図を示す。図1に示すように、カラーフィルタの製造装置100は、インクジェットヘッド1、駆動モータ2、3、駆動軸4、5、制御回路6、載置台7、基台9、赤色インクタンク10、緑色インクタンク11、青色インクタンク12およびヒータ15を備えている。
インクジェットヘッド1は、公知のインクジェット方式で供給されたインクをそのノズルから吐出するものである。インクジェットヘッド1は、図示しないが、シリコン基板に形成された複数のキャビティと、その各々の一方の壁面に設けられ、電圧が印加されると体積変化する圧電素子を有する振動板膜と、その他方の壁面に設けられたノズルを有するノズル板とを備える。キャビティには、インクタンク10〜12から供給されるインクが充填可能に構成されている。そして、制御回路6から吐出制御用の電圧が圧電素子に印加されると、圧電素子が体積変化を起こして振動板膜が変形し、キャビティに圧力が加えられ、ノズルからインク滴が吐出可能に構成されている。
インクジェットヘッド1は、赤色、緑色および青色のインクをそれぞれ吐出する3つのヘッド1R、1Gおよび1Bを備え、それぞれにノズル1r,1gおよび1bが設けられている。これら複数のノズルの列はY軸方向に平行に並べられ、そのピッチは、カラーフィルタのY軸方向のピッチの整数倍に設定する。例えば、赤色のインクを吐出させるノズルから数列のピッチに等しい距離を隔てて緑色のインクを吐出させるノズルを設け、さらに数列のピッチに等しい距離を隔てて青色のインクを吐出させるノズルを設ける。赤色のノズルを、あるカラーフィルタの縦列に沿って移動させると、緑色のノズルおよび青色のノズルも他の縦列に沿って移動することになる。
なお、上記のようにノズルの並びをX軸方向に平行にする代わりに、Y軸方向に平行に並べてもよい。その場合には、走査方法が変わる。
駆動モータ2は、ステッピングモータ等であり、駆動軸4と併せて第1移動機構を構成する。当該モータ2は、制御回路6からY軸方向の駆動信号が供給されると、駆動軸4を回転させる。駆動軸4が回転させられると、インクジェットヘッド1がY軸方向に移動する。移動の方向は、正逆(往復)自在である。
駆動モータ3は、駆動軸5と併せて第2移動機構を構成する。当該モータ3は、ステッピングモータ等であり、制御回路6からX軸方向の駆動信号が供給されると、駆動軸5を回転させる。駆動軸5が回転させられると、載置台7がX軸方向に移動する。移動の方向は、正逆(往復)自在である。すなわち、X軸方向の駆動とY軸方向の駆動とを同時に並行して行うことで、インクジェットヘッド1を基板101上のいずれの場所にも自在に移動させることができ、基板に対するインクジェットヘッドの相対速度も両移動機構の制御で定まる。
制御回路6は、インクジェットヘッド1にインク滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、駆動モータ2にY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、駆動モータ3にX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
載置台7は、製造すべきカラーフィルタ用基板101を載置させるもので、この基板を基準位置に固定する機構を備える。なお、カラーフィルタ用基板101は、すでにブラックマトリクスが設けられたものを載置する。
カラーフィルタ用インクタンク10〜12は、赤色、緑色および青色の各色のインクを貯蔵するもので、これらのタンクのインクがインクジェットヘッド1R、1Gおよび1Bにそれぞれ供給される。
ヒータ15は、照明の照射により基板101を加熱し、インクの蒸発・乾燥を行う。このヒータの電源の投入も遮断も制御回路6によって制御される。
なお、本製造装置100では、インクジェットヘッド1からは、カラーフィルタ用のインク滴のみを吐出するものとしたが、後述するカラーフィルタの保護層をインクジェット噴射により形成する場合には、保護層の材料を貯蔵するタンクと、それを吐出するノズルとを設ける。
また、後述する透明電極の形成をインクジェット噴射により形成する場合には、透明電極の材料を貯蔵するタンクと、それを吐出するノズルとを設ける。
製造方法
次に、カラーフィルタの製造方法を説明する。図2に、本製造装置を用いたカラーフィルタの製造工程における基板断面図を示す。
ブラックマトリクス形成工程(図2(a)): カラーフィルタの基礎となる透明基板101上に光透過性のない樹脂(黒色)をスピンコート等の方法で所定の厚さ(例えば2μm程度)に塗布し、フォトリソグラフィー法等の方法で、マトリクス状にブラックマトリクス102を設ける。ブラックマトリクスの格子で囲まれる最小の表示要素をフィルタエレメントといい、例えば、X軸方向の幅300μm、縦列(Y軸)方向の長さ100μm程度の大きさの窓をなす。
透明基板101としては、適度の機械的強度とともに、光透過性の高いものを用いる。例えば、透明ガラス基板、アクリルガラス、プラスチック基板、プラスチックフィルムおよびこれらの表面処理品等が適用できる。ブラックマトリクス102を形成する樹脂としては、富士ハント社製ネガ型樹脂ブラック、凸版印刷者製高絶縁性ブラックマトリクス用レジストHRBー#01、日本合成ゴム(JSR)社製樹脂ブラック等の黒色の樹脂を用いる。ブラックマトリクス形成後は、所定の波長のランプ(ヒータ15を用いる)を照射することにより、透明基板上の樹脂を除去する。
インク吐出工程(図2(b)): インクジェットヘッド1の各ノズル1r、1gおよび1bを、カラーフィルタの縦列に並ぶフィルタエレメント105に沿って移動させる。インクの組成例を表1に示す。
Figure 2005338875
表1に示すように、本実施形態で用いるインクは、低濃度、低粘度である。このようなインクを用いることにより、インクの寿命、ノズルへのインクの目詰まり、インク滴の飛行直進性を向上させることができる。
複数のノズルは、カラーフィルタの縦列のピッチの整数倍の距離を隔てて並んでいるため、一つの色のノズルがある縦列に並ぶフィルタエレメントに沿って移動すれば、他の色のノズルも他の縦列に並ぶフィルタエレメントに沿って移動する。
制御回路6は、これはノズルからインク滴を吐出させる電圧を供給しつつ、駆動モータ2を駆動し、インクジェットヘッド1を一定の速度で移動させる。
ここで、インク滴の吐出周期が一定である場合、インクジェットヘッドの移動速度は、カラーフィルタ上の領域では常に一定になるべく制御する。すなわち、カラーフィルタの領域に入る手前から加速し、インクジェットヘッドが一定の速度になった後、各ノズルを縦列に並ぶフィルタエレメントに沿って移動させる。そして、縦列に沿ったインク滴の吐出が終了しカラーフィルタの領域を超えた後にインクジェットヘッド1を停止させる。カラーフィルタの領域でインクジェットヘッドが等速度で移動すれば、吐出されるインク滴の着弾量を一定にし、形成されるインクの膜厚を一定にすることができるからである。
また、基板101に対するインクジェットヘッド1の相対速度Vおよびインクの吐出周期Tは、透明基板101上に着弾した後のインク滴の直径をDとすると、
VT<D (1)
となるように制御する。式(1)の条件のとき、着弾したインク滴が互いに重なり合い、ムラの無い膜厚のインク層を形成することができると考えられるからである。
図3に、フィルタエレメント105に着弾したインク滴20〜22の様子を示す。同図では理解を容易にするために、フィルタエレメント105が縦列に3つだけ並ぶ例を示す。同図に示すように、式(1)の条件を満たしてインク滴が吐出されるとき、インク滴20〜22の同士が重なり合い、均一な膜厚のインク層が形成される。同図の矢印はインクジェットヘッドの走査方向を示すものである。
なお、本形態では、インク滴がフィルタエレメント内に着弾しようがブラックマトリクスの樹脂上に着弾しようが関係なく、インク滴の吐出を行う。ブラックマトリクスは、その格子上にインクが付着しても元々光を透過しない領域であるため、視覚上の不都合がなく、また、ブラックマトリクス上に着弾したインク滴は、その表面張力等の影響で、いずれかのフィルタエレメント内に流れ落ちるからである。
図4に、本形態のインクジェットヘッドの走査順序を示す説明図を示す。例えば、同図に示すように、複数のノズルがY軸方向に、4つの縦列のピッチを隔てて並んでいるものとすれば、赤色のインク滴を吐出するノズル1r、緑色のインク滴を吐出するノズル1gおよび青色のインク滴を吐出するノズル1bは、最初、同図のR1、G1およびB1の縦列に並ぶフィルタエレメントに沿って同時に移動する。ついで、制御回路6は、駆動モータ3を駆動し、インクジェットヘッド1を横方向(X方向)に3列分移動させ、同様にR2、G2およびB2の縦列に並ぶフィルタエレメントに沿ってインクジェットヘッド1を移動させる。同様にして、R3、G3およびB3、R4、G4およびB4について移動させる。このような方法で縦列に並ぶフィルタエレメントを順次走査すれば、RGBRGB・・・の順でインク滴が吐出された縦列が並ぶことになり、ストライプ状のカラーフィルタが形成できる。なお、カラーフィルタの端部でインク滴が吐出されない縦列があるが、カラーフィルタの領域の手前(図4では左側)から上記順番にしたがって、インク滴の吐出を繰り返して行けば、この縦列にもインク滴を吐出させることができる。すなわち、インクジェットヘッドの移動制御は、ノズルの配列に依存しており、この配列に応じて走査順序等を変更することになる。
なお、ノズル1r、1gおよび1bの列の並びをX軸方向に平行に設けた場合には、制御はさらに簡単になる。すなわち、基板をX軸方向に駆動すると、すべてのノズルの列が同一のフィルタエレメントの縦列に沿って移動することになる。このため、インク滴の吐出を一列ごとに切り替えていけばよい。つまり、ある縦列ではヘッド1Rのみを有効にし赤色インクのみを吐出させ、次の縦列ではヘッド1Gのみを有効にし緑色インクのみを吐出させ、さらに次の縦列ではヘッド1Bのみを有効にし青色インクのみを吐出させる。これを繰り返していけば、ストライプ型のカラーフィルタを製造できる。
インク滴は、図2(b)に示すように、フィルタエレメント105上に着弾するインク滴の量は、加熱工程によるインクの体積減少を考慮した十分な量とする。
加熱工程(図2(c)): カラーフィルタ上のすべてのフィルタエレメントにインク滴が充填されると、ヒータ15を用いた加熱処理が行われる。加熱は、透明基板101を、所定の温度(例えば70度程度)に加熱する。インクの溶媒が蒸発すると、同図(c)に示すようにインクの体積が減少する。体積減少が激しい場合は、カラーフィルタとして十分なインク膜の厚みが得られるまで、インク吐出工程(同図(b))と加熱工程とを繰り返す。この処理により、インクの溶媒が蒸発し、最終的にインクの固形分のみ残留し膜化する。
図5に、インク滴の着弾後の体積変化の様子でを説明する断面図(フィルタエレメントをY軸方向で切断)を示す。この例は、フィルタエレメントのY軸方向のピッチが100μmの場合を示す。インク滴がフィルタエレメントに着弾すると、吐出直後ならば厚みが2μmほどあるが、加熱によるインク溶媒の蒸発させると、厚さが0.3μmまで減少する。再度インク滴を吐出させ加熱すると、厚さが0.7μm程度のインク膜が形成される。この程度の厚さであれば、カラーフィルタとして必要な機能を果たすことができる。
なお、インクの粘度が高い場合には、蒸発による体積減少も少ないため、複数回インクの吐出と加熱を繰り返さなくてもよい。
保護膜形成工程(図2(d)): インク膜形成後、インク滴を完全に乾燥させるため、所定の温度(例えば120℃)で所定時間(1時間程度)の加熱を行う。乾燥が終了すると、インク膜が形成されたカラーフィルタ基板に保護およびフィルタ表面の平坦化のための保護膜103を形成する。保護膜103の形成には、例えばスピンコート法、ロールコート法、ディッピング法等の公知方法を採ることができる。保護膜103の組成としては、日本合成ゴム社製JSSNN550等を用いることができる。保護膜103をスピンコートしたら、これを硬化させるため、所定の温度(例えば220℃)で所定の時間(例えば60分程度)加熱する。
なお、本発明の製造装置100で保護膜の形成を行う場合には、インク膜の形成後、再びインクジェットヘッド1にて、インク滴の吐出時よりも多量の保護膜の材料をそのノズルから吐出させ、保護膜103を形成する。保護膜の膜厚を一定にするために、ノズルからの保護膜の材料の吐出を複数回繰り返すのが好ましい。保護膜103が形成されたらヒータ15等を用いて、保護膜103を加熱し硬化させる。この方法は、集積回路の実装スペースを基板上に確保するため、保護膜のパターニングが必要な場合には、特に、有効な方法である。
透明電極形成工程(図2(e)): 次にスパッタ法、真空蒸着法等の公知の手法を用いて透明電極104を保護膜103の全面にわたって形成する。透明電極104の組成としては、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム酸化第1錫)、酸化インジウムと酸化亜鉛の複合酸化物等、光透過性と導電性を兼ね備えた公知の材料を用いることができる。
パターニング工程(図2(f)): 液晶パネルの駆動方式として金属層と絶縁層とを交互に積層したMIM(Metal-Insulate-Metal)を採用し、液晶パネルの外部の駆動素子から直接画素を駆動するなら、透明電極104をさらにフィルタエレメントの開口部に対応させた画素電極をパターニングする。パターニングにはフォトリソグラフィー法等を用いることができる。
なお、液晶パネルの駆動にTFT(Thin Film Transistor)等を用いる場合には、このパターニングは不要である。
また、本発明の製造装置100で透明電極の形成を行うこともできる。この場合は、透明電極材料をインクジェットヘッド1のノズルから保護膜103上に吐出し、透明電極104を形成する。MIM等を用いるためパターニングが必要な場合には、このパターン形状に沿って透明電極材料を吐出すれば、別途パターニング処理をすることなく、パターン化された透明電極104を直接形成できる。
(実施例)
従来のフィルタエレメントの相対位置の検出と着弾検出を行いながらカラーフィルタを製造する場合のスループットを比較する。
従来の製造方法: インクの充填だけで大体1分/枚の工数を要していた。
本実施形態の製造方法: 約20秒/枚の工数で済む。
上述したように、本実施形態1によれば、インクジェットにより直接インク滴を透明基板に付着させてフィルタを製造するので、従来のように材料を無駄にしない。また、カラーフィルタの画素構成として、ストライプ型を選択し、カラーフィルタ上で等速度となるよう駆動され、かつインク滴が重なるような吐出周期および移動速度を設定し、フィルタエレメントの相対位置検出やインク滴の着弾検出を行う必要を無くしたので、短時間にカラーフィルタを製造でき、製造原価を低減することができる。また、簡単な制御にもかかわらずインク滴の混入や不良が起こり難く、歩留まりを向上させることができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2は、前記実施形態1と異なる走査方法を提供するものである。
本実施形態の製造装置や製造方法の概略は上記実施形態1と同様なので、説明を省略する。
本実施形態2では、インク吐出工程におけるインクジェットヘッド1の走査方法が異なる。
図6に、本実施形態の走査方法を示す。同図に示すように、本実施形態では、インクジェットヘッド1がマトリクスの縦列に並ぶフィルタエレメントに沿って一方向に移動したら、その帰線期間にもフィルタエレメントに対してインクの吐出を行う。図6では、説明を簡単にするため、連続してフィルタエレメントの縦列を走査するように示してあるが、上記実施形態1のように、複数の縦列をおいた列について帰線のインク滴の吐出を行ってもよい。
本実施形態2によれば、往路も復路もインク滴の吐出を行うので、さらに短い時間でカラーフィルタを製造でき、カラーフィルタの製造原価をさらに低減できる。
<実施形態3>
カラーフィルタ全面にインクの吐出を行っていた上記実施形態1とは異なり、本発明の実施形態3はカラーフィルタの一部にのみインクの吐出を行うものである。
本実施形態の製造装置および製造方法は上記実施形態1と同様なので、説明を省略する。
図7に、本実施形態でインクの吐出を行うカラーフィルタ基板8の正面図を示す。本実施形態では、カラーフィルタ基板の一部の領域にのみインクを吐出させカラーフィルタを形成する。同図に示すように、カラーフィルタ8は、実施形態1と同様の透明基板上に、縦方向の駆動回路80や横方向の駆動回路81が設けられている。これら駆動回路からは、カラーフィルタ領域83に配線がパターニングされる。このように、液晶表示装置には、駆動回路を基板上に同時に設けることが多い。したがって、駆動回路上にインク滴を付着させる訳には行かないため、特定の領域83のみにカラーフィルタを設ける。
制御回路6は、透明基板の基準位置からの変位を検出して、カラーフィルタ領域でのみインクが吐出されるように第1移動機構や第2移動機構を制御する。カラーフィルタ領域の83の開始位置と終了位置のみ制御回路6は制御し、カラーフィルタ領域83内では、上記駆動モータ2や駆動モータ3のような走査方法、インクの吐出周期およびインクジェットヘッドの移動の制御を行えばよい。
本実施形態3においても、カラーフィルタ領域上では、フィルタエレメントごとの相対位置の検出や着弾検出を行わないので、フィルターの製造時間を短くすることができ、カラーフィルタの製造原価を低減させることができる。また、フィルタを形成しない領域にマスクを設ける等の処理を行うことなく、所望する領域のみフィルタの形成が行える。
(発明の効果)
本発明によれば、光を透過させる複数のフィルタエレメントに対し、インクジェットヘッドの複数のノズルから、カラー表示に必要な複数の原色のインク滴をそれぞれ吐出させながら、マトリクスの縦列に並ぶフィルタエレメントに沿うよう当該インクジェットヘッドを移動させ、フィルタエレメントの縦列の各々に、複数の原色のインクを充填させ、透明基板を加熱し、インク滴を硬化させるので、材料を浪費せず、かつ、製造コストの少なくて済むカラーフィルタの製造装置および製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態1のカラーフィルタの製造装置の斜視図である。 本発明の実施形態1のカラーフィルタの製造方法の製造工程断面図である。 実施形態1の走査方向とインク滴の着弾場所を示すカラーフィルタの正面図である。 インクジェットヘッドの走査方向を示すカラーフィルタの正面図である。 インク滴の着弾後の変化を説明するフィルタエレメントの断面図である。 実施形態2の走査方向とインク滴の着弾場所を示すカラーフィルタの正面図である。 実施形態3の領域を限定したフィルタ形成を説明するカラーフィルタの正面図である。 従来のカラーフィルタの製造方法の製造工程断面図である。
符号の説明
1…インクジェットヘッド
2…駆動モータ(第1移動機構)
4…駆動軸(第1移動機構)
3…駆動モータ(第2移動機構)
5…駆動軸(第2移動機構)
6…制御回路
7…載置台
8…カラーフィルタ用基板
15…ヒータ
20…赤色インク
21…緑色インク
22…青色インク
101…透明基板
102…ブラックマトリクス(樹脂)
103…保護膜
104…透明電極

Claims (5)

  1. 複数色のインク滴を複数のノズルからそれぞれ独立して吐出する少なくとも1つのインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する第1移動機構と、
    前記インクジェットヘッドによる前記インク滴の吐出先であるカラーフィルタ用基板を載置する載置台と、
    前記載置台を前記第2の方向に移動させる第2移動機構と、
    前記インクジェットヘッドによるインク滴の吐出並びに前記第1移動機構および前記第2移動機構の移動を制御する制御回路と、
    前記インク滴の乾燥を行う加熱手段と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御し、かつ、着弾後の前記インク滴が前記フィルタエレメント内で重なり合うように当該インク滴の吐出周期および前記カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度を制御し、かつ前記加熱手段の制御を行うカラーフィルタの製造装置。
  2. 前記制御回路は、少なくとも前記カラーフィルタ用基板に対して前記インクジェットヘッドを等速度に移動させるべく前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御する請求項1に記載のカラーフィルタの製造装置。
  3. 前記制御回路は、前記カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度をV、前記カラーフィルタ用基板への着弾後の前記インク滴の直径をDおよび前記ノズルからの吐出周期をTとした場合、
    VT<D
    となるように、前記相対速度と前記インク滴の吐出周期とを制御する請求項2に記載のカラーフィルタ装置の製造装置。
  4. カラー表示するためのカラーフィルタを備えた表示装置の製造装置において、
    複数色のインク滴を複数のノズルからそれぞれ独立して吐出する少なくとも1つのインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドを第1の方向に駆動する第1移動機構と、
    前記インクジェットヘッドによる前記インク滴の吐出先であるカラーフィルタ用基板を載置する載置台と、
    前記載置台を前記第2の方向に移動させる第2移動機構と、
    前記インク滴の乾燥を行う加熱手段と、
    前記インクジェットヘッドによるインク滴の吐出、前記第1移動機構および前記第2移動機構の移動並びに前記加熱手段を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記ノズルが前記フィルタエレメントの縦列に沿って移動するように前記第1移動機構および前記第2移動機構を制御し、かつ、着弾後の前記インク滴が前記フィルタエレメント内で重なり合うように当該インク滴の吐出周期および前記カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度を制御する表示装置の製造装置。
  5. 前記制御回路は、前記カラーフィルタ用基板に対する前記インクジェットヘッドの相対速度をV、前記カラーフィルタ用基板への着弾後の前記インク滴の直径をDおよび前記ノズルからの吐出周期をTとした場合、
    VT<D
    となるように、前記相対速度と前記インク滴の吐出周期とを制御する請求項4に記載の表示装置の製造装置。
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