JP2007275793A - ワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 - Google Patents
ワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007275793A JP2007275793A JP2006106731A JP2006106731A JP2007275793A JP 2007275793 A JP2007275793 A JP 2007275793A JP 2006106731 A JP2006106731 A JP 2006106731A JP 2006106731 A JP2006106731 A JP 2006106731A JP 2007275793 A JP2007275793 A JP 2007275793A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wiping
- droplet ejection
- functional
- functional liquid
- pressing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Coating Apparatus (AREA)
- Ink Jet (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Abstract
【課題】吐出不良の機能液滴吐出ヘッドのノズル面のみをワイピングすることができるワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器を提供する。
【解決手段】キャリッジに搭載した複数の機能液滴吐出ヘッド17の各ノズル面を払拭するワイピング装置62において、複数の機能液滴吐出ヘッド17を包含する幅を有し、複数の機能液滴吐出ヘッド17の全てのノズル面42を一括して払拭可能なワイピングシートWSと、複数の機能液滴吐出ヘッド17とワイピングシートWSとを相対的に払拭移動させる移動機構と、複数の機能液滴吐出ヘッド17に対応して設けられ、ワイピングシートWSを各機能液滴吐出ヘッド17に押し付ける複数の押圧機構100と、複数の押圧機構100の駆動を個々に制御する制御手段と、を備えた。
【選択図】図3
【解決手段】キャリッジに搭載した複数の機能液滴吐出ヘッド17の各ノズル面を払拭するワイピング装置62において、複数の機能液滴吐出ヘッド17を包含する幅を有し、複数の機能液滴吐出ヘッド17の全てのノズル面42を一括して払拭可能なワイピングシートWSと、複数の機能液滴吐出ヘッド17とワイピングシートWSとを相対的に払拭移動させる移動機構と、複数の機能液滴吐出ヘッド17に対応して設けられ、ワイピングシートWSを各機能液滴吐出ヘッド17に押し付ける複数の押圧機構100と、複数の押圧機構100の駆動を個々に制御する制御手段と、を備えた。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数の機能液滴吐出ヘッドの各ノズル面を個別にワイピング可能なワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器に関するものである。
従来、この種のワイピング装置として、液滴吐出装置の複数の機能液滴吐出ヘッドに対し、複数の機能液滴吐出ヘッドの複数のノズル面を一括して払拭するものが知られている(特許文献1参照)。このワイピング装置では、複数のノズル面の全てを包含する幅を有するワイピングシートと、ロール状に巻回したワイピングシートを繰出す繰出しリールと、繰出しリールから繰り出されたワイピングシートを巻き取る巻取りリールと、両リール間に掛け渡されたワイピングシートを、複数の機能液滴吐出ヘッドに押し付けるゴムローラと、を備えている。ワイピング装置に複数の機能液滴吐出ヘッドが臨むと、ゴムローラがワイピングシートを機能液滴吐出ヘッドに押し付けると共に、複数の機能液滴吐出ヘッドが水平方向に移動することで、複数のノズル面の汚れを除去するようにしている。
特開2004−255788号公報
ところで、ワイピングシートによりノズル面をワイピングすると、ノズル面の汚れを除去し、機能液滴の吐出を良好に改善することができるが、良好なノズル面に対しワイピングを行なうと、機能液滴の吐出がかえって悪くなってしまう場合がある。ここで、上記の構成によれば、ワイピングした各機能液滴吐出ヘッドの吐出を検査して、いずれかの機能液滴吐出ヘッドに吐出不良があった場合、再び、全ての機能液滴吐出ヘッドをワイピングしてしまうと、時間がかかると共に良好に機能液滴を吐出していた機能液滴吐出ヘッドの吐出が、悪くなってしまう虞があった。
本発明は、吐出不良の機能液滴吐出ヘッドのノズル面のみをワイピングすることができるワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器を提供することを課題とする。
本発明のワイピング装置は、キャリッジに搭載した複数の機能液滴吐出ヘッドの各ノズル面を払拭するワイピング装置において、複数の機能液滴吐出ヘッドを包含する幅を有し、複数の機能液滴吐出ヘッドの全てのノズル面を一括して払拭可能なワイピングシートと、複数の機能液滴吐出ヘッドとワイピングシートとを相対的に払拭移動させる移動機構と、複数の機能液滴吐出ヘッドに対応して設けられ、ワイピングシートを各機能液滴吐出ヘッドに押し付ける複数の押圧機構と、複数の押圧機構の駆動を個々に制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、制御手段により押圧機構を個別に制御することにより、複数の機能液滴吐出ヘッドにおける複数のノズル面を選択的にワイピングすることができる。これにより、吐出不良の機能液滴吐出ヘッドのみをワイピングすることができるため、良好に吐出している機能液滴吐出ヘッドの吐出を悪化させることがない。これにより、ワイピング作業の効率を向上させることができる。また、ワイピングシートを単一のもので構成することができるため、ワイピングシート廻りの構造が複雑になることがない。
この場合、ワイピングシートに洗浄液を噴き付ける洗浄液噴霧機構を、更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、ノズル面に付着した機能液滴等の汚れを、洗浄液により溶解しながら適切に除去することができる。
この場合、各押圧機構は、ワイピングシートを押圧する押圧ローラと、押圧ローラを押圧位置と退避位置との間で回動自在に支持するローラアームと、ローラアームを回動させるアクチュエータと、を有していることが、好ましい。
この構成によれば、ワイピング作業を行なう押圧ローラを押圧位置に臨ませると共に、ワイピング作業を行わない押圧ローラを退避位置に臨ませることで、所望の機能液滴吐出ヘッドにのみワイピングシートを適切に押し付けることができる。
この場合、アクチュエータは、押圧ローラを退避位置から押圧位置に移動させるエアーシリンダと、押圧ローラを押圧位置から退避位置に移動させる戻しばねと、から成ることが、好ましい。
この構成によれば、押圧ローラは、定常状態において退避位置に位置するため、ワイピング作業を行わない場合には、押圧ローラが他の作業の邪魔になることがない。
本発明の他のワイピング装置は、キャリッジに搭載した複数の機能液滴吐出ヘッドの各ノズル面を払拭するワイピング装置において、複数の機能液滴吐出ヘッドに対応して設けられ、各機能液滴吐出ヘッドのノズル面を払拭する個別ワイピングシートを有する複数のワイピングユニットと、複数の機能液滴吐出ヘッドと複数のワイピングユニットとを相対的に払拭移動させる移動機構と、複数のワイピングユニットの駆動を個々に制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、複数の機能液滴吐出ヘッドの複数のノズル面を選択的にワイピングすることができる。これにより、吐出不良の機能液滴吐出ヘッドのみをワイピングすることができるため、良好に吐出している機能液滴吐出ヘッドの吐出を悪化させることがない。
この場合、ワイピングユニットは、個別ワイピングシートを機能液滴吐出ヘッドに押し付ける押圧機構を有していることが、好ましい。
この構成によれば、各ノズル面に個別ワイピングシートを押圧することで適切にワイピングを行なうことができる。
本発明の液滴吐出装置は、上記のワイピング装置と、ワークに対し機能液滴を吐出する複数の機能液滴吐出ヘッドと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、吐出不良となった機能液滴吐出ヘッドのノズル面のみをワイピングし、良好に吐出している機能液滴吐出ヘッドの悪化させることのない液滴吐出装置を提供することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記の液滴吐出装置を用い、ワークに機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする。
また、本発明の電気光学装置は、上記の液滴吐出装置を用い、ワークに機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする。
これらの構成によれば、上記の液滴吐出装置を用いているため、ワークに対し機能液滴を適切に吐出させることができ、電気光学装置を効率よく製造することができる。なお、電気光学装置(デバイス)としては、液晶表示装置、有機EL(Electro-Luminescence)装置、電子放出装置、PDP(Plasma Display Panel)装置および電気泳動表示装置等が考えられる。なお、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置またはSED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)装置を含む概念である。さらに、電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等を包含する装置が考えられる。
本発明の電子機器は、上記の電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置または上記の電気光学装置を搭載したことを特徴とする。
この場合、電子機器としては、いわゆるフラットパネルディスプレイを搭載した携帯電話、パーソナルコンピュータの他、各種の電気製品がこれに該当する。
以下、添付の図面を参照して、本発明に係るワイピング装置を備えた液滴吐出装置について説明する。この液滴吐出装置は、液晶表示装置等のFPDの製造ラインに組み込まれており、特殊なインクや発光性の樹脂液等の機能液を機能液滴吐出ヘッドに導入して、カラーフィルタ等の基板上に機能液による成膜部を形成するものである。また、ワイピング装置は、機能液滴吐出ヘッドのノズル面に付着した機能液による汚れを除去するものである。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、機台2と、機台2上の全域に広く載置され、機能液滴吐出ヘッド17を搭載した描画装置3と、機台2上で描画装置3に添設された吸引装置61およびワイピング装置62とから成るメンテナンス装置4と、機能液滴吐出ヘッド17の吐出不良を検査するための吐出検査装置5とを備え、吐出検査装置5の検査結果に基づいて、メンテナンス装置4により機能液滴吐出ヘッド17の機能維持・回復を行なうと共に、描画装置3により基板W(ワーク)上に機能液を吐出する描画処理を行なうようにしている。また、液滴吐出装置1には、図示は省略するが、装置全体を統括制御する制御コンピュータが組み込まれている。
描画装置3は、基板Wを主走査(X軸方向に移動)させるX軸テーブル12およびX軸テーブル12に直交し且つ機能液滴吐出ヘッド17を副走査(Y軸方向に移動)させるY軸テーブル13から成るXY移動機構11と、Y軸テーブル13に搭載されたキャリッジ14と、キャリッジ14に垂設され、12個の機能液滴吐出ヘッド17を搭載したヘッドユニット15と、基板Wに形成された2つのアライメントマーク(図示省略)をそれぞれ画像認識する2台のアライメントカメラ51とを備えている。
X軸テーブル12は、機台2上に直接支持されると共に、X軸方向に自在に移動するモータ駆動のX軸スライダ20を有しており、X軸スライダ20上には、載置ベース21が搭載されている。載置ベース21上には、吸着テーブル23およびθテーブル24等から成るセットテーブル22と、上記の吐出検査装置5とが搭載されている。さらに、吸着テーブル23の前後には、基板Wへの描画前後に各機能液滴吐出ヘッド17からの予備吐出を受ける一対のフラッシングボックス26が設けられている。
Y軸テーブル13は、X軸テーブル12と同様に、Y軸方向の駆動系を構成し、一対の走行レール上を走査するモータ駆動のY軸スライダ31を有しており、これに上記のキャリッジ14を介してヘッドユニット15を移動自在に搭載して構成されている。Y軸テーブル13は、機台2上に立設した左右一対の支柱32に支持されており、X軸テーブル12とメンテナンス装置4とを跨ぐように延在している。
そして、X軸テーブル12は、基板Wをセットする基板セットエリア90と、Y軸テーブル13の直下部に位置する描画エリア91との相互間で適宜移動させると共に、Y軸テーブル13は、これに搭載したヘッドユニット15を、メンテナンス装置4の直上部に位置するメンテナンスエリア92と描画エリア91との相互間で、適宜移動させる。すなわち、X軸テーブル12に導入した基板Wに描画動作を行なう場合には、X軸テーブル13は、描画エリア91内において基板WをX軸方向に主走査させると共に、Y軸テーブル13は、描画エリア91内において機能液滴吐出ヘッド17をY軸方向に副走査させる。また、機能液滴吐出ヘッド17のメンテナンス処理を行なう場合には、Y軸テーブル13は、ヘッドユニット15をメンテナンスエリア92に臨ませる。
各機能液滴吐出ヘッド17は、図示しない機能液パック等から機能液が供給され、インクジェット方式(例えば圧電素子駆動)で機能液を吐出するものである。12個の機能液滴吐出ヘッド17は、基板W上への描画面積を広くすべく、その6個が相互に位置ズレした状態で横並びになって配設されており、これを1列として、前後合わせて計2列で構成されている。また、各機能液滴吐出ヘッド17は、複数(例えば180個)のノズル41を列設したノズル面42を有しており、ヘッドドライバ(図示省略)から駆動波形を印加することにより、各ノズル41から機能液が吐出される。
吐出検査装置4は、上記の載置ベース21上に配設されており、各機能液滴吐出ヘッド17からの検査吐出を受ける検査シートSと、上記のY軸テーブル13に添設されたカメラ移動機構(図示省略)によりY軸方向に移動可能に搭載され、検査シートSに吐出・着弾した機能液を画像認識する検査用カメラ(図示省略)とを有している。検査シートSには、各機能液滴吐出ヘッド17から吐出した機能液滴が着弾するよう構成され、着弾した機能液滴を検査用カメラで画像認識し、この認識結果から、各機能液滴吐出ヘッド17の吐出状態を検査する。このとき、吐出不良の機能液滴吐出ヘッド17がある場合には、ヘッドユニット15を上記のメンテナンス装置4に臨ませて、吐出不良を解消し、再び吐出状態を検査する。
メンテナンス装置4は、メンテナンスエリア92に配設され、機能液滴吐出ヘッド17内で増粘した機能液を除去するための吸引(クリーニング)を行なう吸引装置61と、吸引装置61の描画エリア91側に配設され、機能液滴吐出ヘッド17のノズル面42を払拭するワイピング装置62と、を備えている。吸引装置61とワイピング装置62とは、Y軸テーブル13によるヘッドユニット15の移動軌跡上に設けられており、Y軸テーブル13により、吸引装置61およびワイピング装置62の直上部に機能液滴吐出ヘッド17を臨ませることができるようになっている。なお、液滴吐出装置1の稼動開始時等におけるメンテナンス処理は、吸引装置61による吸引処理を行なった後、ワイピング装置62によるワイピング処理を行なう手順となっており、この後、上記の吐出検査装置4に臨んで、各機能液滴吐出ヘッド17の吐出を検査する。そして、吐出不良があった場合は、再びワイピング装置62に臨み、吐出不良の機能液滴吐出ヘッド17のみをワイピングする構成となっている。
ここで、液滴吐出装置1による基板Wへの一連の描画処理について簡単に説明する。まず、基板セットエリア90にセットテーブル22を移動させ、アライメントマークに基づいて基板Wを位置決めした状態でセットする。
続いて、基板Wを描画エリア91に移動させると共に、基板Wに対し、機能液滴吐出ヘッド17をY軸方向に副走査させながら、機能液滴吐出ヘッド17を吐出駆動させて基板Wに描画を行なう。すなわち、X軸テーブル12により基板WをX軸方向に往復動させながら、基板Wに対して複数の機能液滴吐出ヘッド17から機能液をそれぞれ吐出・着弾させる。
描画処理の最終段階では、吐出検査装置4を複数の機能液滴吐出ヘッド17に臨ませて、複数の機能液滴吐出ヘッド17の吐出を検査する。すなわち、検査シートSに機能液滴を吐出し、検査シートSに着弾した機能液滴を、上記の検査用カメラをY軸方向に走査させながら、吐出結果を画像認識する。各ノズル41に吐出不良が確認されなかった場合には、引き続き次の基板Wに対する描画処理が行われ、異常が確認された場合には、描画処理を行なう前に、対応する機能液滴吐出ヘッド17(ヘッドユニット15)をメンテナンス装置4に臨ませ、メンテナンス処理を行なうようになっている。
次に、図2を参照して、本発明に係るワイピング装置62について詳細に説明する。ワイピング装置62は、ベースとなるベースフレーム70と、ワイピングシートWSをロール状に巻回した繰出しリール71と、繰出しリール71から繰り出されたワイピングシートWSを巻き取る巻取りリール72と、両リール71、72間に掛け渡されたワイピングシートWSを、複数の機能液滴吐出ヘッド17に押し付ける押圧ユニット73と、押圧ユニット73と繰出しリール71との間に掛け渡され、ワイピングシートWSに洗浄液を噴き付ける噴霧ユニット74と、押圧ユニット73と巻取りリール72との間に掛け渡されたワイピングシートWSに臨み、ワイピングシートWSの送り量を検出する送り量検出ユニット75と、を有しており、これら全体がカバーボックス76により覆われている。
カバーボックス76は、箱状に形成されており、その上面には、ワイプ開口80が形成されている。このため、ワイピングシートWSは、押圧ユニット73により、ワイプ開口80から上方に出没自在となるよう構成されている。
繰出しリール71は、ロール状に巻回したワイピングシートWSを適宜繰出すようになっており、その軸部には、繰り出されてゆくワイピングシートWSに対しバックテンションを付与するテンション付与機構が組み込まれている。このため、ワイピングシートWSは、弛みを生ずることなく繰出しリール71から繰り出されてゆく。また、巻取りリール72は、減速ギア列等を介して駆動モータにより回転自在に構成されており、送り量検出ユニット75の検出結果に基づいて、送り量を制御しながらワイピングシートWSを巻き取ってゆく。
繰出しリール71に巻回されたワイピングシートWSは、ポリエステルやポリプロピレン等の化学繊維を用いて布状に構成されており、6個(1列分)の機能液滴吐出ヘッド17を一括に払拭可能な幅に形成されている。
送り量検出ユニット75は、スリット円板83が軸着された送り量検出ローラ84と、送り量検出ローラ84の上流側に設けられた第1ガイドローラ85と、送り量検出ローラ84の下流側に設けられた第2ガイドローラ86と、送り量検出ローラ84のスリット円板83に臨むフォトインタラプタ87と、を有している。第1ガイドローラ85と第2ガイドローラ86とは、ワイピングシートWSが送り量検出ローラ84の部分でUターンするように経路変更し、送り量検出ローラ84に対するワイピングシートWSのスリップが抑制されるようになっている。ワイピングシートWSの移動量は、回転するスリット円板83を介してフォトインタラプタ87により検出され、制御コンピュータに出力される。
噴霧ユニット74は、図外の洗浄液タンクと、これに供給チューブを介して連なりワイピングシートWSに洗浄液を噴き付ける噴霧ノズル95とを有しており、噴霧ノズル95は、ワイピングシートWSの幅方向いっぱいに洗浄液を噴き付ける。この場合、噴霧ノズル95は、横並び(シート幅方向)に複数設けるか、横方向に走査可能な構造にすることが、好ましい。なお、洗浄液としては揮発性を有するものが好ましく、ワイピングシートWSを押圧ユニット73の部分に送り込む直前に噴き付けられる。
ここで、図3および図4を参照して、押圧ユニット73について詳細に説明する。押圧ユニット73は、ワイプ開口80の上方に臨むヘッドユニット15の各機能液滴吐出ヘッド17に対し、ワイピングシートWSを上方に押し上げて、各機能液滴吐出ヘッド17のノズル面42に押し付けるよう構成されている。押圧ユニット73は、6個(1列分)の機能液滴吐出ヘッドに対応して設けられた6個の押圧機構100と、6個の押圧機構100を横並びに支持する支持フレーム101と、支持フレーム101に各押圧機構100を固定する6本の固定ネジ102とを有しており、各押圧機構100は、制御コンピュータにより個々に制御される。具体的には、6個の押圧機構100は、制御コンピュータにより個々に駆動され、ワイピングシートWSの対応部分(一部)を押し上げて対応する機能液滴吐出ヘッド17に押し付ける。すなわち、本実施形態の6個の押圧機構100は、12個の機能液滴吐出ヘッド17の列方向の個数に対応するよう設けられており、ワイピング装置62は、列毎にワイピングする構成となっている。なお、この構成に限らず、12個の機能液滴吐出ヘッド17にそれぞれ対応するよう12個の押圧機構100を設けてもよい。
支持フレーム101は、断面略逆「U」字状に形成されており、平坦に形成した上面には各押圧機構100を位置決めするための6個の浅溝110が形成されると共に、各押圧機構100を固定するための各固定ネジ102が上下に挿通する6個のフレーム貫通穴111が形成されている。6個の押圧機構100は、各浅溝110に位置決めされ、下側からフレーム貫通穴111を介して螺合した各固定ネジ102により、支持フレーム101の上面に等間隔で固定されている。そして、支持フレーム101は、その両端で図外の装置フレームに水平になるようにねじ止めされている。
図4に示すように、各押圧機構100は、支持フレーム101に載置固定されたブロック状の機構本体120と、支点を機構本体120にシーソー様に回動自在に軸支されたローラアーム121と、ローラアーム121の作用点側(図示左側)に回転自在に設けられた押圧ローラ122と、ローラアーム121の力点側(図示右側)に連結したエアーシリンダ123と、を有している。また、ローラアーム121の作用点端部および機構本体120の間には、戻しばね124が介設されている。
機構本体120は、その上面右半部に一段高い段差部130が形成されており、段差部130の両側面には、上方に延在し、ローラアーム121を両持ちで軸支するための一対のアーム軸受部131が形成されている。また、機構本体120の左半部には、上記の固定ネジ102が螺合すると共に機構本体120を上下に貫通する本体貫通孔132が形成され、本体貫通孔132の下部内面には、雌ねじ133が螺刻されている。そして、支持フレーム101のフレーム貫通穴111を貫通させた固定ネジ102を、本体貫通孔132に締め付けることにより、支持フレーム101に各押圧機構100がねじ止め固定される。
ローラアーム121は、長方体状に形成され、延在方向の中間部が支点となるよう一対のアーム軸受部131に回動自在に軸支されている。ローラアーム121の作用点端部は、一対のローラ軸受部140を有して正面視「U」字状に形成されおり、この一対のローラ軸受部140に、押圧ローラ122が両持ちで取り付けられている。また、ローラアーム121の力点側の支点近傍には、機構本体120の段差部130の底面に度当りする度当りネジ141が設けられており、度当りネジ141は、正逆回転により、その突出部分の長さが調整可能に構成されている。ローラアーム121がエアーシリンダ123により引き下げられて回動すると、度当りネジ141が段差部130の底面に度当りし、押圧ローラ122の上昇端位置(押圧位置)が規制されるようになっている。すなわち、度当りネジ141により、押圧ローラ122の上昇端位置が調整される。また、ローラアーム121の軸心には、度当りネジ141の軸部に当接する弛み止めネジ142が設けられている。また、ローラアーム121の力点側の両側面には、後述する連結部材161に係合する一対の連結ピン143が設けられている。
押圧ローラ122は、両端を一対のローラ軸受部140に固定した固定軸150と、固定軸150に回転自在に軸着したボールベアリング151と、ボールベアリング151の外周面に被着したゴムローラ152と、で構成されている。ゴムローラ152(およびボールベアリング151のアウターレース)は、ワイピングシートWSに転設し、ワイピングシートWSの送りに従って回転する。
エアーシリンダ123は、機構本体120の図示右側に位置して支持フレーム101上に上向きに設置されている。エアーシリンダ123のピストンロッド160の先端部には、二股形状の連結部材161が固定されており、連結部材161の両片には水平に延びる長孔162が形成されている。そして、この両長孔162に、上記ローラアーム121の各連結ピン143が係合している。定常状態(ワイピングしない状態)において、戻しばね124により押圧ローラ122は下降端位置にあり、ローラアーム121は先下がりに傾いた姿勢となっている。この状態からエアーシリンダ123が駆動すると、ピストンロッド160がローラアーム121を引き付け(シーソー運動)、戻しばね124に抗して押圧ローラ122を上降端位置に移動させる。
戻しばね124は、その一方の端部がローラアーム121の作用点端部の下面に固定され、他方の端部が、機構本体120の本体貫通孔132内に固定されていて、ローラアーム121の作用点端部を引き付けるよう作用している。すなわち、戻しばね124は、いわゆる引張りばねで構成されている。
ここで、ワイピング装置62による一連のワイピング動作について説明する。装置の稼動開始時において、12個の機能液滴吐出ヘッド17は吸引装置61にキャッピングされており、この状態から吸引装置61は、各機能液滴吐出ヘッド17のノズル内の増粘した機能液を吸引する。吸引後、12個の機能液滴吐出ヘッド17は、ワイピング装置62のワイプ開口80の上方に臨むと共に、ワイピング装置62は、6個の押圧機構100の全てを駆動させることで、全ての押圧ローラ122を押し上げて、ワイプ開口80からワイピングシートWSを押し上げる。そして、押し上げられたワイピングシートWSは、機能液滴吐出ヘッド17がY軸方向に水平移動することにより、機能液滴吐出ヘッド17の前列および後列のノズル面42の汚れをそれぞれ払拭する。
続いて、ワイピング後の12個の機能液滴吐出ヘッド17は、吐出検査装置5に臨み、機能液滴の吐出を検査する。このとき、12個の機能液滴吐出ヘッド17の一部に吐出不良と判定されると、再度、機能液滴吐出ヘッド17をワイピング装置62に臨ませる。そして、ワイピング装置62は、吐出不良となった機能液滴吐出ヘッド17に対応した押圧機構100のみを駆動させて、押圧ローラ122を押し上げ、吐出不良の機能液滴吐出ヘッド17のノズル面42にワイピングシートWSを押し付ける。この後、機能液滴吐出ヘッド17をY軸方向に水平移動させ、ノズル面42を再度払拭する。
この構成によれば、吐出不良の機能液滴吐出ヘッド17のみをワイピングすることができるため、良好に吐出している機能液滴吐出ヘッド17の吐出を悪化させることなく、吐出不良を改善することができる。なお、本実施形態では、押圧ユニット73で一括ワイプおよび個別ワイプを行ったが、一括ワイプを行なうユニットと、個別ワイプを行なうユニットとを別体で設ける構成にしてもよい。また、本実施形態の噴霧ノズル95を、スポット式とし、ワイピングシートWSの幅方向に走査して、所望のポイントのみに洗浄液を噴霧するように構成してもよい。これによれば、洗浄液の噴き付け量を軽減することができる。
次に、図5を参照して、第2実施形態のワイピング装置62について説明する。このワイピング装置62は、上記の支持フレーム101に6個のワイピングユニット200が、6個の機能液滴吐出ヘッド17に対応するよう横並びに搭載されており、各ワイピングユニット200は、支持フレーム101に固定設置されている。
各ワイピングユニット200は、支持フレーム101に固定するためのベースとなるユニットフレーム201と、ユニットフレーム201の前方に軸支され、個別ワイピングシートKSを繰出し自在に巻回したユニット繰出しリール(図示省略)と、ユニットフレーム201の後方に軸支され、ユニット繰出しリールから繰り出された個別ワイピングシートKSを巻き取るユニット巻取りリール(図示省略)と、ユニットフレーム201の中央に固定載置され、両リール間に掛け渡された個別ワイピングシートKSを1の機能液滴吐出ヘッド17に押し付ける押圧機構100と、押圧機構100とユニット巻取りリールとの間に掛け渡された個別ワイピングシートKSに臨み、個別ワイピングシートの送り量を検出する個別送り量検出ユニット(図示省略)と、を有しており、制御コンピュータによって6個のワイピングユニット200を個別に制御している。すなわち、6個のワイピングユニット200は、制御コンピュータにより個々に駆動され、各個別ワイピングシートKSを押し上げて対応する機能液滴吐出ヘッド17に押し付ける。なお、噴霧ユニット74は、個別ワイピングシートKSに選択的に吐出可能に構成されている。
この構成においても、いずれかの機能液滴吐出ヘッド17に吐出不良がある場合は、吐出不良の機能液滴吐出ヘッド17に対応したワイピングユニット200を駆動することができるため、吐出不良の機能液滴吐出ヘッド17のみをワイピングすることができる。
次に、本実施形態の液滴吐出装置1を用いて製造される電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)として、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、プラズマディスプレイ(PDP装置)、電子放出装置(FED装置、SED装置)、さらにこれら表示装置に形成されてなるアクティブマトリクス基板等を例に、これらの構造およびその製造方法について説明する。なお、アクティブマトリクス基板とは、薄膜トランジスタ、および薄膜トランジスタに電気的に接続するソース線、データ線が形成された基板をいう。
まず、液晶表示装置や有機EL装置等に組み込まれるカラーフィルタの製造方法について説明する。図6は、カラーフィルタの製造工程を示すフローチャート、図7は、製造工程順に示した本実施形態のカラーフィルタ500(フィルタ基体500A)の模式断面図である。
まず、ブラックマトリクス形成工程(S101)では、図7(a)に示すように、基板(W)501上にブラックマトリクス502を形成する。ブラックマトリクス502は、金属クロム、金属クロムと酸化クロムの積層体、または樹脂ブラック等により形成される。金属薄膜からなるブラックマトリクス502を形成するには、スパッタ法や蒸着法等を用いることができる。また、樹脂薄膜からなるブラックマトリクス502を形成する場合には、グラビア印刷法、フォトレジスト法、熱転写法等を用いることができる。
まず、ブラックマトリクス形成工程(S101)では、図7(a)に示すように、基板(W)501上にブラックマトリクス502を形成する。ブラックマトリクス502は、金属クロム、金属クロムと酸化クロムの積層体、または樹脂ブラック等により形成される。金属薄膜からなるブラックマトリクス502を形成するには、スパッタ法や蒸着法等を用いることができる。また、樹脂薄膜からなるブラックマトリクス502を形成する場合には、グラビア印刷法、フォトレジスト法、熱転写法等を用いることができる。
続いて、バンク形成工程(S102)において、ブラックマトリクス502上に重畳する状態でバンク503を形成する。即ち、まず図7(b)に示すように、基板501およびブラックマトリクス502を覆うようにネガ型の透明な感光性樹脂からなるレジスト層504を形成する。そして、その上面をマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム505で被覆した状態で露光処理を行なう。
さらに、図7(c)に示すように、レジスト層504の未露光部分をエッチング処理することによりレジスト層504をパターニングして、バンク503を形成する。なお、樹脂ブラックによりブラックマトリクスを形成する場合は、ブラックマトリクスとバンクとを兼用することが可能となる。
このバンク503とその下のブラックマトリクス502は、各画素領域507aを区画する区画壁部507bとなり、後の着色層形成工程において機能液滴吐出ヘッド17により着色層(成膜部)508R、508G、508Bを形成する際に機能液滴の着弾領域を規定する。
さらに、図7(c)に示すように、レジスト層504の未露光部分をエッチング処理することによりレジスト層504をパターニングして、バンク503を形成する。なお、樹脂ブラックによりブラックマトリクスを形成する場合は、ブラックマトリクスとバンクとを兼用することが可能となる。
このバンク503とその下のブラックマトリクス502は、各画素領域507aを区画する区画壁部507bとなり、後の着色層形成工程において機能液滴吐出ヘッド17により着色層(成膜部)508R、508G、508Bを形成する際に機能液滴の着弾領域を規定する。
以上のブラックマトリクス形成工程およびバンク形成工程を経ることにより、上記フィルタ基体500Aが得られる。
なお、本実施形態においては、バンク503の材料として、塗膜表面が疎液(疎水)性となる樹脂材料を用いている。そして、基板(ガラス基板)501の表面が親液(親水)性であるので、後述する着色層形成工程においてバンク503(区画壁部507b)に囲まれた各画素領域507a内への液滴の着弾位置のばらつきを自動補正できる。
なお、本実施形態においては、バンク503の材料として、塗膜表面が疎液(疎水)性となる樹脂材料を用いている。そして、基板(ガラス基板)501の表面が親液(親水)性であるので、後述する着色層形成工程においてバンク503(区画壁部507b)に囲まれた各画素領域507a内への液滴の着弾位置のばらつきを自動補正できる。
次に、着色層形成工程(S103)では、図7(d)に示すように、機能液滴吐出ヘッド17によって機能液滴を吐出して区画壁部507bで囲まれた各画素領域507a内に着弾させる。この場合、機能液滴吐出ヘッド17を用いて、R・G・Bの3色の機能液(フィルタ材料)を導入して、機能液滴の吐出を行なう。なお、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
その後、乾燥処理(加熱等の処理)を経て機能液を定着させ、3色の着色層508R、508G、508Bを形成する。着色層508R、508G、508Bを形成したならば、保護膜形成工程(S104)に移り、図7(e)に示すように、基板501、区画壁部507b、および着色層508R、508G、508Bの上面を覆うように保護膜509を形成する。
即ち、基板501の着色層508R、508G、508Bが形成されている面全体に保護膜用塗布液が吐出された後、乾燥処理を経て保護膜509が形成される。
そして、保護膜509を形成した後、カラーフィルタ500は、次工程の透明電極となるITO(Indium Tin Oxide)などの膜付け工程に移行する。
即ち、基板501の着色層508R、508G、508Bが形成されている面全体に保護膜用塗布液が吐出された後、乾燥処理を経て保護膜509が形成される。
そして、保護膜509を形成した後、カラーフィルタ500は、次工程の透明電極となるITO(Indium Tin Oxide)などの膜付け工程に移行する。
図8は、上記のカラーフィルタ500を用いた液晶表示装置の一例としてのパッシブマトリックス型液晶装置(液晶装置)の概略構成を示す要部断面図である。この液晶装置520に、液晶駆動用IC、バックライト、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての透過型液晶表示装置が得られる。なお、カラーフィルタ500は図7に示したものと同一であるので、対応する部位には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この液晶装置520は、カラーフィルタ500、ガラス基板等からなる対向基板521、および、これらの間に挟持されたSTN(Super Twisted Nematic)液晶組成物からなる液晶層522により概略構成されており、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置している。
なお、図示していないが、対向基板521およびカラーフィルタ500の外面(液晶層522側とは反対側の面)には偏光板がそれぞれ配設され、また対向基板521側に位置する偏光板の外側には、バックライトが配設されている。
なお、図示していないが、対向基板521およびカラーフィルタ500の外面(液晶層522側とは反対側の面)には偏光板がそれぞれ配設され、また対向基板521側に位置する偏光板の外側には、バックライトが配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層側)には、図8において左右方向に長尺な短冊状の第1電極523が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極523のカラーフィルタ500側とは反対側の面を覆うように第1配向膜524が形成されている。
一方、対向基板521におけるカラーフィルタ500と対向する面には、カラーフィルタ500の第1電極523と直交する方向に長尺な短冊状の第2電極526が所定の間隔で複数形成され、この第2電極526の液晶層522側の面を覆うように第2配向膜527が形成されている。これらの第1電極523および第2電極526は、ITOなどの透明導電材料により形成されている。
一方、対向基板521におけるカラーフィルタ500と対向する面には、カラーフィルタ500の第1電極523と直交する方向に長尺な短冊状の第2電極526が所定の間隔で複数形成され、この第2電極526の液晶層522側の面を覆うように第2配向膜527が形成されている。これらの第1電極523および第2電極526は、ITOなどの透明導電材料により形成されている。
液晶層522内に設けられたスペーサ528は、液晶層522の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。また、シール材529は液晶層522内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するための部材である。なお、第1電極523の一端部は引き回し配線523aとしてシール材529の外側まで延在している。
そして、第1電極523と第2電極526とが交差する部分が画素であり、この画素となる部分に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
そして、第1電極523と第2電極526とが交差する部分が画素であり、この画素となる部分に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
通常の製造工程では、カラーフィルタ500に、第1電極523のパターニングおよび第1配向膜524の塗布を行ってカラーフィルタ500側の部分を作成すると共に、これとは別に対向基板521に、第2電極526のパターニングおよび第2配向膜527の塗布を行って対向基板521側の部分を作成する。その後、対向基板521側の部分にスペーサ528およびシール材529を作り込み、この状態でカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる。次いで、シール材529の注入口から液晶層522を構成する液晶を注入し、注入口を閉止する。その後、両偏光板およびバックライトを積層する。
実施形態の液滴吐出装置1は、例えば上記のセルギャップを構成するスペーサ材料(機能液)を塗布すると共に、対向基板521側の部分にカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる前に、シール材529で囲んだ領域に液晶(機能液)を均一に塗布することが可能である。また、上記のシール材529の印刷を、機能液滴吐出ヘッド17で行なうことも可能である。さらに、第1・第2両配向膜524,527の塗布を機能液滴吐出ヘッド17で行なうことも可能である。
図9は、本実施形態において製造したカラーフィルタ500を用いた液晶装置の第2の例の概略構成を示す要部断面図である。
この液晶装置530が上記液晶装置520と大きく異なる点は、カラーフィルタ500を図中下側(観測者側とは反対側)に配置した点である。
この液晶装置530は、カラーフィルタ500とガラス基板等からなる対向基板531との間にSTN液晶からなる液晶層532が挟持されて概略構成されている。なお、図示していないが、対向基板531およびカラーフィルタ500の外面には偏光板等がそれぞれ配設されている。
この液晶装置530が上記液晶装置520と大きく異なる点は、カラーフィルタ500を図中下側(観測者側とは反対側)に配置した点である。
この液晶装置530は、カラーフィルタ500とガラス基板等からなる対向基板531との間にSTN液晶からなる液晶層532が挟持されて概略構成されている。なお、図示していないが、対向基板531およびカラーフィルタ500の外面には偏光板等がそれぞれ配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層532側)には、図中奥行き方向に長尺な短冊状の第1電極533が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極533の液晶層532側の面を覆うように第1配向膜534が形成されている。
対向基板531のカラーフィルタ500と対向する面上には、カラーフィルタ500側の第1電極533と直交する方向に延在する複数の短冊状の第2電極536が所定の間隔で形成され、この第2電極536の液晶層532側の面を覆うように第2配向膜537が形成されている。
対向基板531のカラーフィルタ500と対向する面上には、カラーフィルタ500側の第1電極533と直交する方向に延在する複数の短冊状の第2電極536が所定の間隔で形成され、この第2電極536の液晶層532側の面を覆うように第2配向膜537が形成されている。
液晶層532には、この液晶層532の厚さを一定に保持するためのスペーサ538と、液晶層532内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するためのシール材539が設けられている。
そして、上記した液晶装置520と同様に、第1電極533と第2電極536との交差する部分が画素であり、この画素となる部位に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
そして、上記した液晶装置520と同様に、第1電極533と第2電極536との交差する部分が画素であり、この画素となる部位に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
図10は、本発明を適用したカラーフィルタ500を用いて液晶装置を構成した第3の例を示したもので、透過型のTFT(Thin Film Transistor)型液晶装置の概略構成を示す分解斜視図である。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置したものである。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置したものである。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500と、これに対向するように配置された対向基板551と、これらの間に挟持された図示しない液晶層と、カラーフィルタ500の上面側(観測者側)に配置された偏光板555と、対向基板551の下面側に配設された偏光板(図示せず)とにより概略構成されている。
カラーフィルタ500の保護膜509の表面(対向基板551側の面)には液晶駆動用の電極556が形成されている。この電極556は、ITO等の透明導電材料からなり、後述の画素電極560が形成される領域全体を覆う全面電極となっている。また、この電極556の画素電極560とは反対側の面を覆った状態で配向膜557が設けられている。
カラーフィルタ500の保護膜509の表面(対向基板551側の面)には液晶駆動用の電極556が形成されている。この電極556は、ITO等の透明導電材料からなり、後述の画素電極560が形成される領域全体を覆う全面電極となっている。また、この電極556の画素電極560とは反対側の面を覆った状態で配向膜557が設けられている。
対向基板551のカラーフィルタ500と対向する面には絶縁層558が形成されており、この絶縁層558上には、走査線561および信号線562が互いに直交する状態で形成されている。そして、これらの走査線561と信号線562とに囲まれた領域内には画素電極560が形成されている。なお、実際の液晶装置では、画素電極560上に配向膜が設けられるが、図示を省略している。
また、画素電極560の切欠部と走査線561と信号線562とに囲まれた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体、およびゲート電極とを具備する薄膜トランジスタ563が組み込まれて構成されている。そして、走査線561と信号線562に対する信号の印加によって薄膜トランジスタ563をオン・オフして画素電極560への通電制御を行なうことができるように構成されている。
なお、上記の各例の液晶装置520,530,550は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
次に、図11は、有機EL装置の表示領域(以下、単に表示装置600と称する)の要部断面図である。
この表示装置600は、基板(W)601上に、回路素子部602、発光素子部603および陰極604が積層された状態で概略構成されている。
この表示装置600においては、発光素子部603から基板601側に発した光が、回路素子部602および基板601を透過して観測者側に出射されると共に、発光素子部603から基板601の反対側に発した光が陰極604により反射された後、回路素子部602および基板601を透過して観測者側に出射されるようになっている。
この表示装置600においては、発光素子部603から基板601側に発した光が、回路素子部602および基板601を透過して観測者側に出射されると共に、発光素子部603から基板601の反対側に発した光が陰極604により反射された後、回路素子部602および基板601を透過して観測者側に出射されるようになっている。
回路素子部602と基板601との間にはシリコン酸化膜からなる下地保護膜606が形成され、この下地保護膜606上(発光素子部603側)に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜607が形成されている。この半導体膜607の左右の領域には、ソース領域607aおよびドレイン領域607bが高濃度陽イオン打ち込みによりそれぞれ形成されている。そして陽イオンが打ち込まれない中央部がチャネル領域607cとなっている。
また、回路素子部602には、下地保護膜606および半導体膜607を覆う透明なゲート絶縁膜608が形成され、このゲート絶縁膜608上の半導体膜607のチャネル領域607cに対応する位置には、例えばAl、Mo、Ta、Ti、W等から構成されるゲート電極609が形成されている。このゲート電極609およびゲート絶縁膜608上には、透明な第1層間絶縁膜611aと第2層間絶縁膜611bが形成されている。また、第1、第2層間絶縁膜611a、611bを貫通して、半導体膜607のソース領域607a、ドレイン領域607bにそれぞれ連通するコンタクトホール612a,612bが形成されている。
そして、第2層間絶縁膜611b上には、ITO等からなる透明な画素電極613が所定の形状にパターニングされて形成され、この画素電極613は、コンタクトホール612aを通じてソース領域607aに接続されている。
また、第1層間絶縁膜611a上には電源線614が配設されており、この電源線614は、コンタクトホール612bを通じてドレイン領域607bに接続されている。
また、第1層間絶縁膜611a上には電源線614が配設されており、この電源線614は、コンタクトホール612bを通じてドレイン領域607bに接続されている。
このように、回路素子部602には、各画素電極613に接続された駆動用の薄膜トランジスタ615がそれぞれ形成されている。
上記発光素子部603は、複数の画素電極613上の各々に積層された機能層617と、各画素電極613および機能層617の間に備えられて各機能層617を区画するバンク部618とにより概略構成されている。
これら画素電極613、機能層617、および、機能層617上に配設された陰極604によって発光素子が構成されている。なお、画素電極613は、平面視略矩形状にパターニングされて形成されており、各画素電極613の間にバンク部618が形成されている。
これら画素電極613、機能層617、および、機能層617上に配設された陰極604によって発光素子が構成されている。なお、画素電極613は、平面視略矩形状にパターニングされて形成されており、各画素電極613の間にバンク部618が形成されている。
バンク部618は、例えばSiO、SiO2、TiO2等の無機材料により形成される無機物バンク層618a(第1バンク層)と、この無機物バンク層618a上に積層され、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性に優れたレジストにより形成される断面台形状の有機物バンク層618b(第2バンク層)とにより構成されている。このバンク部618の一部は、画素電極613の周縁部上に乗上げた状態で形成されている。
そして、各バンク部618の間には、画素電極613に対して上方に向けて次第に拡開した開口部619が形成されている。
そして、各バンク部618の間には、画素電極613に対して上方に向けて次第に拡開した開口部619が形成されている。
上記機能層617は、開口部619内において画素電極613上に積層状態で形成された正孔注入/輸送層617aと、この正孔注入/輸送層617a上に形成された発光層617bとにより構成されている。なお、この発光層617bに隣接してその他の機能を有する他の機能層をさらに形成しても良い。例えば、電子輸送層を形成することも可能である。
正孔注入/輸送層617aは、画素電極613側から正孔を輸送して発光層617bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層617aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、公知の材料を用いる。
正孔注入/輸送層617aは、画素電極613側から正孔を輸送して発光層617bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層617aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、公知の材料を用いる。
発光層617bは、赤色(R)、緑色(G)、または青色(B)のいずれかに発光するもので、発光層形成材料(発光材料)を含む第2組成物(機能液)を吐出することで形成される。第2組成物の溶媒(非極性溶媒)としては、正孔注入/輸送層617aに対して不溶な公知の材料を用いることが好ましく、このような非極性溶媒を発光層617bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層617aを再溶解させることなく発光層617bを形成することができる。
そして、発光層617bでは、正孔注入/輸送層617aから注入された正孔と、陰極604から注入される電子が発光層で再結合して発光するように構成されている。
陰極604は、発光素子部603の全面を覆う状態で形成されており、画素電極613と対になって機能層617に電流を流す役割を果たす。なお、この陰極604の上部には図示しない封止部材が配置される。
次に、上記の表示装置600の製造工程を図12〜図20を参照して説明する。
この表示装置600は、図12に示すように、バンク部形成工程(S111)、表面処理工程(S112)、正孔注入/輸送層形成工程(S113)、発光層形成工程(S114)、および対向電極形成工程(S115)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
この表示装置600は、図12に示すように、バンク部形成工程(S111)、表面処理工程(S112)、正孔注入/輸送層形成工程(S113)、発光層形成工程(S114)、および対向電極形成工程(S115)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
まず、バンク部形成工程(S111)では、図13に示すように、第2層間絶縁膜611b上に無機物バンク層618aを形成する。この無機物バンク層618aは、形成位置に無機物膜を形成した後、この無機物膜をフォトリソグラフィ技術等によりパターニングすることにより形成される。このとき、無機物バンク層618aの一部は画素電極613の周縁部と重なるように形成される。
無機物バンク層618aを形成したならば、図14に示すように、無機物バンク層618a上に有機物バンク層618bを形成する。この有機物バンク層618bも無機物バンク層618aと同様にフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成される。
このようにしてバンク部618が形成される。また、これに伴い、各バンク部618間には、画素電極613に対して上方に開口した開口部619が形成される。この開口部619は、画素領域を規定する。
無機物バンク層618aを形成したならば、図14に示すように、無機物バンク層618a上に有機物バンク層618bを形成する。この有機物バンク層618bも無機物バンク層618aと同様にフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成される。
このようにしてバンク部618が形成される。また、これに伴い、各バンク部618間には、画素電極613に対して上方に開口した開口部619が形成される。この開口部619は、画素領域を規定する。
表面処理工程(S112)では、親液化処理および撥液化処理が行われる。親液化処理を施す領域は、無機物バンク層618aの第1積層部618aaおよび画素電極613の電極面613aであり、これらの領域は、例えば酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって親液性に表面処理される。このプラズマ処理は、画素電極613であるITOの洗浄等も兼ねている。
また、撥液化処理は、有機物バンク層618bの壁面618sおよび有機物バンク層618bの上面618tに施され、例えば四フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)される。
この表面処理工程を行なうことにより、機能液滴吐出ヘッド17を用いて機能層617を形成する際に、機能液滴を画素領域に、より確実に着弾させることができ、また、画素領域に着弾した機能液滴が開口部619から溢れ出るのを防止することが可能となる。
また、撥液化処理は、有機物バンク層618bの壁面618sおよび有機物バンク層618bの上面618tに施され、例えば四フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)される。
この表面処理工程を行なうことにより、機能液滴吐出ヘッド17を用いて機能層617を形成する際に、機能液滴を画素領域に、より確実に着弾させることができ、また、画素領域に着弾した機能液滴が開口部619から溢れ出るのを防止することが可能となる。
そして、以上の工程を経ることにより、表示装置基体600Aが得られる。この表示装置基体600Aは、図2に示した液滴吐出装置1のセットテーブル22に載置され、以下の正孔注入/輸送層形成工程(S113)および発光層形成工程(S114)が行われる。
図15に示すように、正孔注入/輸送層形成工程(S113)では、機能液滴吐出ヘッド17から正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を画素領域である各開口部619内に吐出する。その後、図16に示すように、乾燥処理および熱処理を行い、第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させ、画素電極(電極面613a)613上に正孔注入/輸送層617aを形成する。
次に発光層形成工程(S114)について説明する。この発光層形成工程では、上述したように、正孔注入/輸送層617aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層617aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。
しかしその一方で、正孔注入/輸送層617aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617a上に吐出しても、正孔注入/輸送層617aと発光層617bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層617bを均一に塗布できない虞がある。
そこで、非極性溶媒並びに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層617aの表面の親和性を高めるために、発光層形成の前に表面処理(表面改質処理)を行なうことが好ましい。この表面処理は、発光層形成の際に用いる第2組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質材を、正孔注入/輸送層617a上に塗布し、これを乾燥させることにより行なう。
このような処理を施すことで、正孔注入/輸送層617aの表面が非極性溶媒になじみやすくなり、この後の工程で、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617aに均一に塗布することができる。
しかしその一方で、正孔注入/輸送層617aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617a上に吐出しても、正孔注入/輸送層617aと発光層617bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層617bを均一に塗布できない虞がある。
そこで、非極性溶媒並びに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層617aの表面の親和性を高めるために、発光層形成の前に表面処理(表面改質処理)を行なうことが好ましい。この表面処理は、発光層形成の際に用いる第2組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質材を、正孔注入/輸送層617a上に塗布し、これを乾燥させることにより行なう。
このような処理を施すことで、正孔注入/輸送層617aの表面が非極性溶媒になじみやすくなり、この後の工程で、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617aに均一に塗布することができる。
そして次に、図17に示すように、各色のうちのいずれか(図17の例では青色(B))に対応する発光層形成材料を含有する第2組成物を機能液滴として画素領域(開口部619)内に所定量打ち込む。画素領域内に打ち込まれた第2組成物は、正孔注入/輸送層617a上に広がって開口部619内に満たされる。なお、万一、第2組成物が画素領域から外れてバンク部618の上面618t上に着弾した場合でも、この上面618tは、上述したように撥液処理が施されているので、第2組成物が開口部619内に転がり込み易くなっている。
その後、乾燥工程等を行なうことにより、吐出後の第2組成物を乾燥処理し、第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発させ、図18に示すように、正孔注入/輸送層617a上に発光層617bが形成される。この図の場合、青色(B)に対応する発光層617bが形成されている。
同様に、機能液滴吐出ヘッド17を用い、図19に示すように、上記した青色(B)に対応する発光層617bの場合と同様の工程を順次行い、他の色(赤色(R)および緑色(G))に対応する発光層617bを形成する。なお、発光層617bの形成順序は、例示した順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決めることも可能である。また、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
以上のようにして、画素電極613上に機能層617、即ち、正孔注入/輸送層617aおよび発光層617bが形成される。そして、対向電極形成工程(S115)に移行する。
対向電極形成工程(S115)では、図20に示すように、発光層617bおよび有機物バンク層618bの全面に陰極604(対向電極)を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等によって形成する。この陰極604は、本実施形態においては、例えば、カルシウム層とアルミニウム層とが積層されて構成されている。
この陰極604の上部には、電極としてのAl膜、Ag膜や、その酸化防止のためのSiO2、SiN等の保護層が適宜設けられる。
この陰極604の上部には、電極としてのAl膜、Ag膜や、その酸化防止のためのSiO2、SiN等の保護層が適宜設けられる。
このようにして陰極604を形成した後、この陰極604の上部を封止部材により封止する封止処理や配線処理等のその他処理等を施すことにより、表示装置600が得られる。
次に、図21は、プラズマ型表示装置(PDP装置:以下、単に表示装置700と称する)の要部分解斜視図である。なお、同図では表示装置700を、その一部を切り欠いた状態で示してある。
この表示装置700は、互いに対向して配置された第1基板701、第2基板702、およびこれらの間に形成される放電表示部703を含んで概略構成される。放電表示部703は、複数の放電室705により構成されている。これらの複数の放電室705のうち、赤色放電室705R、緑色放電室705G、青色放電室705Bの3つの放電室705が組になって1つの画素を構成するように配置されている。
この表示装置700は、互いに対向して配置された第1基板701、第2基板702、およびこれらの間に形成される放電表示部703を含んで概略構成される。放電表示部703は、複数の放電室705により構成されている。これらの複数の放電室705のうち、赤色放電室705R、緑色放電室705G、青色放電室705Bの3つの放電室705が組になって1つの画素を構成するように配置されている。
第1基板701の上面には所定の間隔で縞状にアドレス電極706が形成され、このアドレス電極706と第1基板701の上面とを覆うように誘電体層707が形成されている。誘電体層707上には、各アドレス電極706の間に位置し、且つ各アドレス電極706に沿うように隔壁708が立設されている。この隔壁708は、図示するようにアドレス電極706の幅方向両側に延在するものと、アドレス電極706と直交する方向に延設された図示しないものを含む。
そして、この隔壁708によって仕切られた領域が放電室705となっている。
そして、この隔壁708によって仕切られた領域が放電室705となっている。
放電室705内には蛍光体709が配置されている。蛍光体709は、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色の蛍光を発光するもので、赤色放電室705Rの底部には赤色蛍光体709Rが、緑色放電室705Gの底部には緑色蛍光体709Gが、青色放電室705Bの底部には青色蛍光体709Bが各々配置されている。
第2基板702の図中下側の面には、上記アドレス電極706と直交する方向に複数の表示電極711が所定の間隔で縞状に形成されている。そして、これらを覆うように誘電体層712、およびMgOなどからなる保護膜713が形成されている。
第1基板701と第2基板702とは、アドレス電極706と表示電極711が互いに直交する状態で対向させて貼り合わされている。なお、上記アドレス電極706と表示電極711は図示しない交流電源に接続されている。
そして、各電極706,711に通電することにより、放電表示部703において蛍光体709が励起発光し、カラー表示が可能となる。
第1基板701と第2基板702とは、アドレス電極706と表示電極711が互いに直交する状態で対向させて貼り合わされている。なお、上記アドレス電極706と表示電極711は図示しない交流電源に接続されている。
そして、各電極706,711に通電することにより、放電表示部703において蛍光体709が励起発光し、カラー表示が可能となる。
本実施形態においては、上記アドレス電極706、表示電極711、および蛍光体709を、図2に示した液滴吐出装置1を用いて形成することができる。以下、第1基板701におけるアドレス電極706の形成工程を例示する。
この場合、第1基板701を液滴吐出装置1のセットテーブル22に載置された状態で以下の工程が行われる。
まず、機能液滴吐出ヘッド17により、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴としてアドレス電極形成領域に着弾させる。この液体材料は、導電膜配線形成用材料として、金属等の導電性微粒子を分散媒に分散したものである。この導電性微粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、またはニッケル等を含有する金属微粒子や、導電性ポリマー等が用いられる。
この場合、第1基板701を液滴吐出装置1のセットテーブル22に載置された状態で以下の工程が行われる。
まず、機能液滴吐出ヘッド17により、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴としてアドレス電極形成領域に着弾させる。この液体材料は、導電膜配線形成用材料として、金属等の導電性微粒子を分散媒に分散したものである。この導電性微粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、またはニッケル等を含有する金属微粒子や、導電性ポリマー等が用いられる。
補充対象となるすべてのアドレス電極形成領域について液体材料の補充が終了したならば、吐出後の液体材料を乾燥処理し、液体材料に含まれる分散媒を蒸発させることによりアドレス電極706が形成される。
ところで、上記においてはアドレス電極706の形成を例示したが、上記表示電極711および蛍光体709についても上記各工程を経ることにより形成することができる。
表示電極711の形成の場合、アドレス電極706の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体709の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)を機能液滴吐出ヘッド17から液滴として吐出し、対応する色の放電室705内に着弾させる。
表示電極711の形成の場合、アドレス電極706の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体709の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)を機能液滴吐出ヘッド17から液滴として吐出し、対応する色の放電室705内に着弾させる。
次に、図22は、電子放出装置(FED装置あるいはSED装置ともいう:以下、単に表示装置800と称する)の要部断面図である。なお、同図では表示装置800を、その一部を断面として示してある。
この表示装置800は、互いに対向して配置された第1基板801、第2基板802、およびこれらの間に形成される電界放出表示部803を含んで概略構成される。電界放出表示部803は、マトリクス状に配置した複数の電子放出部805により構成されている。
この表示装置800は、互いに対向して配置された第1基板801、第2基板802、およびこれらの間に形成される電界放出表示部803を含んで概略構成される。電界放出表示部803は、マトリクス状に配置した複数の電子放出部805により構成されている。
第1基板801の上面には、カソード電極806を構成する第1素子電極806aおよび第2素子電極806bが相互に直交するように形成されている。また、第1素子電極806aおよび第2素子電極806bで仕切られた部分には、ギャップ808を形成した導電性膜807が形成されている。すなわち、第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807により複数の電子放出部805が構成されている。導電性膜807は、例えば酸化パラジウム(PdO)等で構成され、またギャップ808は、導電性膜807を成膜した後、フォーミング等で形成される。
第2基板802の下面には、カソード電極806に対峙するアノード電極809が形成されている。アノード電極809の下面には、格子状のバンク部811が形成され、このバンク部811で囲まれた下向きの各開口部812に、電子放出部805に対応するように蛍光体813が配置されている。蛍光体813は、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色の蛍光を発光するもので、各開口部812には、赤色蛍光体813R、緑色蛍光体813Gおよび青色蛍光体813Bが、上記した所定のパターンで配置されている。
そして、このように構成した第1基板801と第2基板802とは、微小な間隙を存して貼り合わされている。この表示装置800では、導電性膜(ギャップ808)807を介して、陰極である第1素子電極806aまたは第2素子電極806bから飛び出す電子を、陽極であるアノード電極809に形成した蛍光体813に当てて励起発光し、カラー表示が可能となる。
この場合も、他の実施形態と同様に、第1素子電極806a、第2素子電極806b、導電性膜807およびアノード電極809を、液滴吐出装置1を用いて形成することができると共に、各色の蛍光体813R,813G,813Bを、液滴吐出装置1を用いて形成することができる。
第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807は、図23(a)に示す平面形状を有しており、これらを成膜する場合には、図23(b)に示すように、予め第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807を作り込む部分を残して、バンク部BBを形成(フォトリソグラフィ法)する。次に、バンク部BBにより構成された溝部分に、第1素子電極806aおよび第2素子電極806bを形成(液滴吐出装置1によるインクジェット法)し、その溶剤を乾燥させて成膜を行った後、導電性膜807を形成(液滴吐出装置1によるインクジェット法)する。そして、導電性膜807を成膜後、バンク部BBを取り除き(アッシング剥離処理)、上記のフォーミング処理に移行する。なお、上記の有機EL装置の場合と同様に、第1基板801および第2基板802に対する親液化処理や、バンク部811,BBに対する撥液化処理を行なうことが、好ましい。
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の装置が考えられる。上記した液滴吐出装置1を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、各種の電気光学装置を効率的に製造することが可能である。
1…液滴吐出装置 11…XY移動機構 14…キャリッジ 17…機能液滴吐出ヘッド 42…ノズル面 62…ワイピング装置 73…押圧ユニット 74…噴霧ユニット 100…押圧機構 120…機構本体 121…ローラアーム 122…押圧ローラ 123…エアーシリンダ 124…戻しばね 200…ワイピングユニット W…基板 WS…ワイピングシート KS…個別ワイピングシート
Claims (10)
- キャリッジに搭載した複数の機能液滴吐出ヘッドの各ノズル面を払拭するワイピング装置において、
前記複数の機能液滴吐出ヘッドを包含する幅を有し、前記複数の機能液滴吐出ヘッドの全てのノズル面を一括して払拭可能なワイピングシートと、
前記複数の機能液滴吐出ヘッドと前記ワイピングシートとを相対的に払拭移動させる移動機構と、
前記複数の機能液滴吐出ヘッドに対応して設けられ、前記ワイピングシートを前記各機能液滴吐出ヘッドに押し付ける複数の押圧機構と、
前記複数の押圧機構の駆動を個々に制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするワイピング装置。 - 前記ワイピングシートに洗浄液を噴き付ける洗浄液噴霧機構を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のワイピング装置。
- 前記各押圧機構は、
前記ワイピングシートを押圧する押圧ローラと、
前記押圧ローラを押圧位置と退避位置との間で回動自在に支持するローラアームと、
前記ローラアームを回動させるアクチュエータと、を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のワイピング装置。 - 前記アクチュエータは、前記押圧ローラを前記退避位置から前記押圧位置に移動させるエアーシリンダと、
前記押圧ローラを前記押圧位置から前記退避位置に移動させる戻しばねと、から成ることを特徴とする請求項3に記載のワイピング装置。 - キャリッジに搭載した複数の機能液滴吐出ヘッドの各ノズル面を払拭するワイピング装置において、
前記複数の機能液滴吐出ヘッドに対応して設けられ、前記各機能液滴吐出ヘッドのノズル面を払拭する個別ワイピングシートを有する複数のワイピングユニットと、
前記複数の機能液滴吐出ヘッドと前記複数のワイピングユニットとを相対的に払拭移動させる移動機構と、
前記複数のワイピングユニットの駆動を個々に制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするワイピング装置。 - 前記ワイピングユニットは、前記個別ワイピングシートを前記機能液滴吐出ヘッドに押し付ける押圧機構を有していることを特徴とする請求項5に記載のワイピング装置。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載のワイピング装置と、
ワークに対し機能液滴を吐出する前記複数の機能液滴吐出ヘッドと、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項7に記載の液滴吐出装置を用い、前記ワークに前記機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
- 請求項7に記載の液滴吐出装置を用い、前記ワークに前記機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする電気光学装置。
- 請求項8に記載の電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置または請求項9に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006106731A JP2007275793A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | ワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006106731A JP2007275793A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | ワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007275793A true JP2007275793A (ja) | 2007-10-25 |
Family
ID=38677849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006106731A Pending JP2007275793A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | ワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007275793A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018158477A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | 株式会社沖データ | インクジェットプリンタ |
JP2019141751A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 塗布装置 |
US11135849B2 (en) | 2018-07-06 | 2021-10-05 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus and maintenance method of liquid ejecting apparatus |
-
2006
- 2006-04-07 JP JP2006106731A patent/JP2007275793A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018158477A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | 株式会社沖データ | インクジェットプリンタ |
JP2019141751A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 塗布装置 |
US11135849B2 (en) | 2018-07-06 | 2021-10-05 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus and maintenance method of liquid ejecting apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4049105B2 (ja) | ワイピング装置および液滴吐出装置、並びに電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器 | |
JP4258544B2 (ja) | 液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法 | |
JP5359973B2 (ja) | 液滴吐出装置 | |
JP2007163751A (ja) | ワイピング装置および液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP4967741B2 (ja) | 液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法 | |
JP5671975B2 (ja) | 液滴吐出装置の描画方法 | |
JP2008100138A (ja) | 液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP2008225246A (ja) | 液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP2009006212A (ja) | 液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法および電気光学装置 | |
JP2008225348A (ja) | 液滴吐出装置の検査測定装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP2005111808A (ja) | 液滴吐出ヘッドのクリーニング方法、ワイピング装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP4371037B2 (ja) | 液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法 | |
JP2007275794A (ja) | ワイピング装置、ワイピング装置の運転方法およびワイピング方法、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP2007275793A (ja) | ワイピング装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP4788548B2 (ja) | 液滴吐出装置 | |
JP2006239621A (ja) | ワイピング装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP4852989B2 (ja) | 液滴吐出装置の液滴着弾位置補正方法、液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法 | |
JP2007130597A (ja) | 液滴吐出ヘッドの着弾位置検査方法、液滴吐出ヘッドの着弾位置検査装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP4320635B2 (ja) | 液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法 | |
JP4742768B2 (ja) | 機能液滴吐出ヘッドの保守装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法 | |
JP2005161129A (ja) | ワイピング方法およびワイピング装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器 | |
JP2008221051A (ja) | 液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP2008188807A (ja) | フラッシングユニット、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP2008221184A (ja) | 液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 | |
JP2007144344A (ja) | 機能液滴吐出ヘッドの吐出検査方法、機能液滴吐出ヘッドの吐出検査装置、液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 |