JP2003294350A - 冷却装置 - Google Patents

冷却装置

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JP2003294350A
JP2003294350A JP2002096521A JP2002096521A JP2003294350A JP 2003294350 A JP2003294350 A JP 2003294350A JP 2002096521 A JP2002096521 A JP 2002096521A JP 2002096521 A JP2002096521 A JP 2002096521A JP 2003294350 A JP2003294350 A JP 2003294350A
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cold water
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water
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Application number
JP2002096521A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Nakayama
達雄 中山
Akira Fujitaka
章 藤高
Kiyoshi Sawai
澤井  清
Yasuto Mukai
靖人 向井
Tatsuya Nakamoto
達也 中本
Ryuichi Ono
竜一 大野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分解、組立性がよく、かつメンテナンス性を
向上させた冷却装置の提供を目的とする。 【解決手段】 冷凍サイクルE・冷水回路F・電装部G
を配置し、冷凍サイクルEを冷却装置の本体ケース2の
背面側に、冷水回路Fを本体ケース2の前面側および中
央部に、電装部Gを本体ケース2の前面側に配置する構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒を圧縮して液
化し、この液化した冷媒を膨張させる冷凍サイクルを備
えた冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種冷却装置としては、例えば
特開平11−241800号公報に開示されている図8
に示す構成のものがあった。すなわち、図8において圧
縮機81、凝縮器82、膨張機構83、蒸発器84を冷
媒が循環する図8中で点線で示す冷凍サイクルAを備え
た冷却装置85は、前記冷凍サイクルA中に冷水塔によ
る凝縮器82を使用しており、圧縮機81、膨張機構8
3並びに蒸発器84は冷却装置85内の下段に配設され
ており、凝縮器82および送風機86は前記冷却装置8
5内において上段に配設されている。
【0003】従って、圧縮機81、膨張機構83、蒸発
器84の上部に凝縮器82を配設し、その凝縮器82の
上部に送風機86を配設しているため、冷却装置85全
体の高さが高くなってしまい、ラック等に前記冷却装置
85を収納する場合にラック自体も高さを高くしなけれ
ばならず、ラックを含めた全体をコンパクト化しようと
しても好ましい冷却装置とは言えないものであった。な
お、図8において87は外部機器であって、冷却装置8
5内の蒸発器84によって冷却された冷却水を貯留する
タンク88、冷水装置89を備えた冷水回路Bによって
前記外部機器87に供給する構成となっていた。
【0004】また、様々な分野で用いられている加工機
などの産業用途の装置には、発熱部を有するものが多
く、その冷却が必要なものも多い。ある程度大きな発熱
がある被冷却物の冷却には、冷凍サイクルを用いて水を
冷却して、その冷却水によって冷却するのが一般的であ
る。そのような装置の基本構成は図9に示すようなもの
が知られている。
【0005】すなわち図9において、91は圧縮機、9
2は凝縮器、93は送風機、94は熱交換器、95はタ
ンク、96はポンプ、97はキャピラリーチューブ、9
8はフィルターである。冷凍サイクルCの圧縮機91で
冷媒を圧縮し凝縮器92で送風機93によって送り込ま
れた空気によって冷媒温度が低下し、これがキャピラリ
チューブ97で減圧され、熱交換器94を通りながら徐
々に気化することにより気化熱を奪う。これによって、
ポンプ96によって循環している水が熱交換器94で冷
却される。冷却水流路Dの詰りやポンプ摺動部の破損防
止のためにフィルター98で粒子状不純物を除去する。
【0006】大きな冷却能力が必要な装置では、循環す
る冷媒量を多くしたり、熱伝達面積を大きくすることが
必要なため、圧縮機91、凝縮器92、熱交換器94を
大きくすることが必要になる。また、冷却水系統の中の
水量が多い方が急激な熱負荷がかかった場合や、逆に急
に熱負荷が小さくなった場合などは熱容量が大きいので
温度が安定するので、温度安定性・制御精度が重要な場
合は、容量の大きなタンクも設ける方が望ましい。
【0007】産業分野で広く用いられているレーザー加
工機では、現在主流であるYAGレーザーはレーザー発
振効率が数%で投入エネルギーのほとんどが熱になって
しまうためレーザー発振部の冷却が重要である。レーザ
ー溶接機の場合、1kW以上の大出力が要求されること
も多いため、数kW〜数10kWの冷却能力が必要とさ
れ、冷却装置はレーザー溶接機本体よりもはるかに大き
な装置になってしまっていた。そのため、冷却装置は一
旦設置した後は基本的には固定したまま用いるタイプ
で、水配管を発熱部まで引いてくるという使用形態であ
った。従って、製造ラインの変更を行う場合、冷却水配
管を配管しなおす工事が必要であった。
【0008】機器の省エネ化が進み、発熱量が少なくな
った装置も増加している。最近実用化されはじめている
半導体レーザーは発振効率が50%近いため、同じ出力
でも発熱量はYAGレーザーの数分の1であり、冷却能
力は小さくても良い。このような小能力の冷却水供給装
置は圧縮機や凝縮器、熱交換器は小型のものですむの
で、移動が容易な可搬型の装置であることが望ましい。
可搬型にするには装置自体にキャスターを取り付ける、
キャスタ付のラックに収納するなどの方法がある。ま
た、小型の冷却装置では、2台積み重ねたり、ラックに
縦2段に設置することによる省スペース化を図ることも
できる。
【0009】しかし、冷却装置が小型・可搬型になる
と、従来の固定設置型では例えば溶接機本体とは離れた
場所に設置する場合が多かったのに対し、量産ラインの
すぐそばに置くことが可能となるため、製造ラインの様
々な加工工程で発生する塵埃・オイルミストなどが多い
環境に曝される場合が多くなるので、これらによるトラ
ブル発生を抑制することが重要になる。
【0010】また、配管設置工事が不要で製造ライン停
止時間が少なくてすむという点が可搬型の特徴であるの
で、この特徴を生かすためには、日常的・定期的なメン
テナンスが容易で短時間に行うことができることが必要
で、従来の固定型に比べてメンテナンス性が一層、重要
になる。また温調精度が重要な場合、冷却水系統内部の
水量が多いほど水温は安定するが、タンク容量を大きく
すると装置が大きくなってラックに収納しにくくなった
り、移動しにくくなってしまう恐れがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術の問題
点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、コンパク
ト化を図ることができ高性能で悪環境下でも安定動作さ
せることができる高信頼性、メンテンナンス性にも優れ
た冷却装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、圧縮機、凝縮器、蒸発器を冷媒配管で順次
連結した冷凍サイクルと、前記蒸発器により冷却された
冷水を負荷へ循環させるポンプならびに冷水を貯蔵する
タンクとを備えた冷水回路と、前記冷凍サイクルの圧縮
機や凝縮器ならびに前記ポンプの駆動を制御する制御部
を有する電装部とを具備した冷却装置において、前記冷
凍サイクルを前記冷却装置の本体ケース内の背面側に配
設し、前記冷水回路を前記本体ケース内の前面側および
中央部に配設し、前記電装部を前記本体ケース内の前面
側に配設することとした。
【0013】本発明は、上記冷凍サイクルと、冷水回路
と、電装部とを冷却装置の本体ケースないおいて積み重
ねる事なく並列して配設することとした為に、本体ケー
スの全体の高さを低くしコンパクト化を図ることがで
き、かつ高性能で悪環境下でも安定動作させる高信頼性
ならびに組立、分解等の組立性が良く従ってメンテナン
ス性にも優れた冷却装置とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】前記した本発明の目的は、各請求
項に記載した構成を実施の形態とすることにより達成で
きるので、以下には各請求項の構成にその構成による作
用を併記し、併せて請求項記載の構成のうち説明を必要
とする特定用語については詳細な説明を加えて、本発明
における実施の形態の説明とする。
【0015】本発明の請求項1記載に係る発明は、圧縮
機、凝縮器、蒸発器を冷媒配管で順次連結した冷凍サイ
クルと、前記蒸発器により冷却された冷水を負荷へ循環
させるポンプならびに冷水を貯蔵するタンクとを備えた
冷水回路と、前記冷凍サイクルの圧縮機や凝縮器ならび
に前記ポンプの駆動を制御する制御部を備えた電装部と
を具備した冷却装置において、前記冷凍サイクルを前記
冷却装置の本体ケース内の背面側に配設し、前記冷水回
路を前記本体ケース内の中央部に配設し、前記電装部を
前記本体ケース内の前面側に配設したことを特徴とする
冷却装置である。
【0016】本請求項において冷凍サイクルとは冷媒を
圧縮機で圧縮して液化し、凝縮器で凝縮した後、蒸発器
で膨張させて低温ガスとし、熱交換器で流体を冷却する
空気調和機や冷蔵庫等に使用されている冷凍サイクルを
意味している。
【0017】そしてこの発明では、冷凍サイクルは冷却
装置の本体ケース内の背面側に配設し、冷水が流れてい
るポンプならびにタンクを含む冷水回路は本体ケース内
の前面側および中央部に配設し、圧縮機や凝縮器ならび
にポンプの駆動を制御する制御部を備えた電装部を本体
ケース内の前面側に配設したものである。従って冷凍サ
イクルの構成部分と冷水回路と電装部とは並列した位置
にあって積み重ねられることがなく本体ケースの高さが
高くなることを避けしかも構成部分は相互に悪影響を受
けることなく安定動作することができ、その上組立、分
解等の組立性が良く従ってメンテナンス性に優れてい
る。
【0018】請求項2記載に係る発明のように、請求項
1記載に係る発明において冷水回路には冷水の流量を調
節する冷水流量調節部を設け、電装部には水温・流量表
示部や水温設定操作部を設ける構成としたものである。
従って冷水回路を流れる冷水の流量を必要に応じて適宜
調節することができるのみならず、電装部の水温・流量
表示部によって水温・流量を知って夫々を調節すること
ができ使用に便利な構成にすることができる。
【0019】請求項3記載に係る発明のように、請求項
2記載に係る発明における冷水の流量を調節する冷水流
量調節部は本体ケース内の最前面に配置する構成として
実施することができる。この構成によればポンプの駆動
を制御する制御部を有する電装部に隣接して冷水流量調
節部が設けられるため、冷水流量調節部を見ながらポン
プの駆動を制御することができるので実使用において便
利である。
【0020】請求項4記載に係る発明のように、請求項
1記載に係る発明における電装部と冷水回路との間に隔
壁を設ける構成として実施すれば、隔壁で電装部を分離
することができるので冷水回路の一部が破損することが
あっても電装部に水が侵入することを防ぐことができ
る。
【0021】請求項5記載に係る発明のように、請求項
1記載に係る発明におけるタンクには、下部と上部を透
明なチューブで接続し、前記チューブの上端をタンクと
着脱自在とした排水用途に使用可能な水位計を備える構
成とすることにより、排水が簡単に行い得て至便なもの
とすることができる。
【0022】請求項6記載に係る発明のように、請求項
1記載に係る発明における凝縮器には、送風装置を隣接
して設け、前記送風装置によって凝縮器を通過した空気
を本体ケースの背面より吹き出す構成とすることによ
り、凝縮器の熱を奪った空気を本体ケースの背面側から
送出し、塵埃やオイルミストの濃度が濃くなり勝ちな冷
却装置本体の背面側を送風装置によって送風して塵埃や
オイルミストを本体ケース内に侵入することなく吹き飛
ばすことができる。尚、送風装置は複数の小型のファン
を用いることができる。
【0023】請求項7記載に係る発明のように、請求項
6記載に係る発明における送風装置の空気の吸い込み口
を電装部とポンプよりも後方に位置させることにより、
空気の吸い込み口本体ケース内に吸い込まれる空気はこ
れらのポンプや電装部の熱を吸熱することなく凝縮器に
吹き付けられるので凝縮器の冷却性能が高いと云う利点
がある。
【0024】請求項8記載に係る発明のように、請求項
1記載に係る発明において、本体ケースの背面側に冷水
回路の冷却水の水出口と冷却水の水戻口を設ける構成と
することにより、水出口ならびに水戻口にホース接続し
ても、狭いスペースに冷却装置自体を置くことができ、
冷却装置全体を移動する場合や隣接して別箇の装置を配
設する場合に不用意に水配管を挟んだり踏んだりするこ
とを避けることができる。
【0025】請求項9記載に係る発明のように、請求項
1記載に係る発明において、本体ケース内の前面側に電
装部と隣接して冷水回路内の水を清浄化するフィルター
を着脱自在に配設する構成とすることにより、交換を必
要とする前記フィルターは本体ケースより内部構成部分
を取り出すことなく着脱交換ができる利点がある。
【0026】請求項10記載に係る発明のように、請求
項1記載に係る発明において、電装部内に電気制御の機
能を果たすプリント基板を立てて配設する構成とするこ
とにより、プリント基板に、溶断した場合に交換が必要
なヒューズなどの部品が実装されていても、冷却装置全
体を分解する必要なく前面側に配設された電装部内のプ
リント基板のみを取外すのみでヒューズの交換や冷却装
置の不具合時の回路チェイックが簡単に行うことができ
る。
【0027】請求項11記載に係る発明のように、請求
項1記載に係る発明において、冷水回路に設けられたタ
ンクは本体ケースの最下部に配設する構成とすることに
より、冷却装置全体の容量を必要なだけ確保してもタン
クは配管の妨げにならず、タンク以外の機能部品を配管
接続が最適になるように配置することができる。またタ
ンクの容量を大きくしても冷却装置全体の設置面積は小
さくできる利点がある。
【0028】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における冷却装置の全体構成略図、図2は本発明の
実施の形態1における冷却装置の前部の斜視図である。
図1、図2を参照し、以下にこの冷却装置を説明する。冷
却装置で生成された冷水を冷却装置の外部にある外部機
器1に導いて冷却するようになっている。冷却装置は本
体ケース2に内蔵した圧縮機3、送風機4、凝縮器5、
膨張機構6、蒸発器7で構成されており、図1中の破線
で囲まれた範囲内が冷凍サイクルEであり、前記蒸発器
7の一部、冷水貯蔵用タンク8、冷水を外部機器1へ送
り出すポンプ9、冷水流量調節部10で構成する1点鎖
線で囲まれた範囲内が冷水回路Fを示す。
【0029】本体電源スイッチ11、ブレーカー12、
水温・流量表示部13、水温設定操作部14、圧縮機3
や送風機4やポンプ9の駆動を制御する制御部15から
なる電装部Gで構成しており、冷凍サイクルEを冷却装
置の本体ケース2の背面側に、冷水回路Fを本体ケース
2の前面側および中央部に、電装部Gを本体ケース2の
前面側に配置している。電装部Gは隔壁16によって冷
水回路Fと分離されている。冷水回路Fの最前面に冷水
流量調節部10と、冷却装置の本体ケース2の前面側に
ブレーカー12と、それぞれを覆うカバー17を有して
いる。
【0030】冷凍サイクルEは、圧縮機3で圧縮された
高圧の気体冷媒が凝縮器5に入り、放熱され、凝縮し、
液冷媒となる。液化した冷媒は膨張機構6で減圧し、低
圧・低温の気液2相冷媒となり、冷媒と水を熱交換する
蒸発器7で水から吸熱し、気液2相の冷媒は蒸発し気体
冷媒となり、再び圧縮機3に吸入される。冷水回路Fで
は、外部機器1を冷却し戻ってきた温度の高くなった水
は、冷媒と前記蒸発器7で熱交換することで冷却され、
冷水貯蔵用タンク6に流入する。冷水貯蔵用タンク6に
貯蔵された冷水はポンプ9によって、冷水流量調節部1
0を介して外部機器1に送り出される。
【0031】冷凍サイクルEに関して、凝縮器5から吹
き出す送風機4の排気は高温となるため、冷却装置の本
体ケース2の背面から行うことが望ましい。そのため凝
縮器5は本体ケース2の背面に設置している。圧縮機
3、膨張機構6および蒸発器7は冷却装置の本体ケース
2の後部に集中して配置し、冷凍サイクルEをコンパク
トにまとめている。また、配管を短くまとめることによ
り、冷却性能の悪化を防止することができる。
【0032】電装部Gは水が浸入してはならない場所で
あるので、電装部Gは隔壁16によって冷水回路Fと分
離されている。大型の冷却装置であれば冷水回路Fと電
装部Gの距離をとれば水が浸入しない構造に出来るが、
小型冷却装置では冷水回路Fと電装部Gとの距離を十分
に離すことができないため、隔壁16で電装部Gを分離
することで冷水回路Fが破損したときに電装部Gに水の
浸入を防ぐことができる。
【0033】冷水貯蔵用タンク8およびポンプ9は冷却
装置の本体ケース2の中央に配置している。ポンプ9は
ポンプヘッドが本体ケース2の前面側に向くように配置
しており、メンテナンスを行う場合、本体ケース2の前
部からポンプヘッドの交換が可能なため、ラック収納時
の冷却装置のメンテナンス性が向上する。
【0034】冷却装置を運転するにあたり、第1にブレ
ーカー12をオンにする。ブレーカー12はポンプ9の
電源スイッチを兼用しているため、冷水回路Fに水が循
環する。第2に外部機器1に供給される冷水の流量を設
定する。冷水流量調節部10および水温・流量表示部1
3を本体ケース2の最前面に配置することで、流量調整
が冷却装置の最前面から行うことができ、ラック収納時
にもたやすく流量調整が可能である。第3に本体電源ス
イッチ11をオンにする。この後、水温設定操作部14
で水温設定を行なうことで、設定温度に調整された冷水
が外部機器1に供給される。冷水供給が絶たれると外部
機器1に悪影響を及ぼすため、冷水流量調節部10およ
びブレーカー12は不用意にオン/オフしてはならな
い。そのため、これらを覆うカバー17が必要である。
本発明では、冷水流量調節部10およびブレーカー12
を本体ケース2の最前面に並べて配置し、カバー17で
覆うことができるようにした。
【0035】以上より、本発明では冷凍サイクルEは冷
却装置の本体ケース2の背面側に、冷水回路Fは本体ケ
ース2の前面側および中央部に、電装部Gは本体ケース
2の前面側に配置しているため、冷却装置の全高を低く
でき、ラック収納が可能である。また、冷水流量調節部
10および水温・流量表示部13を冷却装置の本体ケー
ス2の最前面に配置することで、流量調整が冷却装置の
最前面から行うことができ、ラック収納時の操作性およ
びメンテナンス性を向上させることができる。
【0036】冷水流量調節部10およびブレーカー12
を本体ケース2の最前面に配置し、カバー17で覆うこ
とができるようにすることで、冷水流量調節部10およ
びブレーカー12を不用意にオン/オフすることが出来
ず、外部機器1への冷水供給の停止を防止できる。さら
に、冷却装置において、電装部Gと冷水回路Fを隔壁1
7で分離し、電装部Gへの水の侵入を防ぐことができ
る。
【0037】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2における水位計の斜視図を示し、以下にこの水位計
を説明する。透明なプラスティック製の水位計18は、
冷水貯蔵用タンク8に接続され、水位計18の下端をエ
ルボ19で接続し、水位計18の上端は冷水貯蔵用タン
ク8と接続用ゴム20で接続している。
【0038】本発明では水位計18の上端を接続用ゴム
20で接続することにより着脱可能とし、水位計18下
端のエルボ19によって水位計18を回転させることを
利用して排水を可能としている。また、排水口と水位計
はプラステイックで一体形成したため、部品点数が削減
できる。
【0039】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
ついて図4を用いて説明する。図4は冷却装置の主要部
品の上から見たレイアウト図である。この図は機能をは
たす部品のみの配置を表しており、構造部品・機能部品
固定用部材、配管・配線などは省略してある。また矢印
は空気の流れの向きを示している。
【0040】21は圧縮機、22は凝縮器、23は送風
装置、24は熱交換器で冷媒が循環する様に接続されて
冷凍サイクルを構成している。25はタンク、26は冷
却水送液用のポンプ、27はフィルター、28はエアフ
ィルター、29は本体ケース、30は空気の吸い込みの
ための窓である。窓30は本体ケース29の側面に設け
られている。
【0041】以下、その動作について説明する。送風装
置23により空気を本体ケース29の背面側に設置され
た凝縮器22に当て、凝縮器22の熱を奪った空気を本
体ケース29の背面側から外気に出す。冷却装置が可搬
型であれば、製造ラインのすぐそばで、操作する人が立
つ位置と製造ラインの間に設置され、背面側が製造ライ
ンの方に向けられることが多いと考えられ、その場合、
製造ラインに設置された加工機から出る塵埃・オイルミ
ストの濃度が冷却装置の背面側は高濃度になる可能性が
ある。しかし、背面吹き出しにすることにより、これら
の本体ケース29内の侵入を抑制することができる。
【0042】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
ついて図を用いて説明する。図5は冷却装置の主要部品
の上から見たレイアウト図である。図4と同様、機能を
はたす部品のみの配置を表しており、構造部品・機能部
品固定用部材、配管・配線などは省略してある。また矢
印は図4と同様に空気の流れの向きを示している。
【0043】21は圧縮機、22は凝縮器、23a、2
3bは小型ファン、24は熱交換器、25はタンク、2
6は冷却水送液用のポンプ、31aは水出口、31bは
水戻口で、27はフィルター、28はエアフィルター、
29は本体ケース、30は空気の吸い込みのための窓で
ある。小型ファン23a、23bは実施の形態3の送風
装置23とは異なり、小型のもの2個(23a、23
b)が本体ケース29の背面に取り付けられ、後方に空
気を吹き出している。
【0044】冷却装置内にはポンプ26、熱交換器2
4、タンク25、フィルター27などの水経路の機能部
品があり、これらが図示されていない配管によって継手
を介して接続されている。空気の吸い込みのための窓3
0は、ポンプ26、電気回路部を内蔵した電装部Gより
も後方に設けられている。水出口31aおよび水戻口3
1bは本体ケース29の背面にあり、ここにホースなど
水配管を接続し、被冷却物へ水が供給され、戻ってく
る。
【0045】冷却装置内に多数存在する接続部は、詰り
による水圧上昇、チューブの劣化などによって外れてし
まう可能性がある。この時、ポンプ26によって加圧さ
れているため水が勢い良く吹き出すため、ファンに直接
かかると、ファンが防滴タイプであったり雨などの上か
らのしずくに対して保護がなされていても、内部にまで
水が入り込むことにより故障や漏電などを引き起こす恐
れがある。
【0046】小型ファン23a、23bを本体ケース2
9の背面側に設置することにより、凝縮器22が継手の
ある場所から凝縮器22によって隔てられる。凝縮器2
2は非常に狭い間隔で数cmの幅のアルミニウムなどの
薄板を積層した構造になっており、凝縮器22に垂直方
向に水を吹き付けない限り水は凝縮器22で止められる
ので、小型ファン23a、23bに直接水が吹き付けら
れる可能性を大幅に低減することができる。
【0047】また本実施の形態4において、ファンは1
個で必要な風量を出そうとすると、羽根部分の厚みが厚
くなり、モータも大きくなる。図5において図4のよう
に1個のファンを用いると凝縮器22と送風装置23の
間にむだな空間ができ、装置全体のサイズが大きくなっ
てしまう。小型ファン23a、23bを用いれば同じ風
量を得るのに必要な奥行きは小さくなるので、冷却装置
全体をコンパクトにすることができる。
【0048】また本実施の形態4において、空気の吸い
込みのための窓30はポンプ26、電装部Gより後方に
あり、空気はこれらの熱を受けることなく凝縮器22に
吹き付けられるので、冷却性能が高くなる。このとき圧
縮機21の熱は凝縮器22へもっていかれてしまうが、
圧縮機21の熱を奪うことは結局冷凍サイクル内の冷媒
の熱を奪うことになるので冷却能力上の問題は少ない。
また水出口31a、水戻口31bが本体ケース29の背
面側にあるので、ホースを接続しても、狭いスペースに
置くことができ、本体を移動する場合や隣に別の装置を
置く場合に不用意に水配管を挟んだり踏んだりする恐れ
が小さい。
【0049】なお本実施の形態4では、空気取り込み用
の窓30は本体ケース29の側面に設けられているが、
上面、底面に設けても同様の効果が得られる。また、小
型ファン23a、23bは2個用いた実施の形態を説明
したが3個以上用いても良い。ポンプが全閉外扇型のよ
うにモータ部冷却用のファンを内蔵している場合はその
吹き出しが凝縮器22側へ向かないような向きにポンプ
26を設置することにより、同様の効果が得られる。
【0050】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
ついて図6を用いて説明する。図6は冷却装置の正面図
で、ラックに2段置きして、前面パネルを外した状態を
前からみた様子を示した斜視図である。
【0051】27はフィルター、29は本体ケース、3
2はラック下段に設置された第1の冷却装置、33はラ
ック上段に設置された第2の冷却装置、34はプリント
基板、35は隔壁である。これ以外の構造部品・機能部
品固定用部材、配管・配線などは省略してある。フィル
ター27は冷却装置の最前部、すなわち図示されていな
い前面パネルのすぐ後にある。またプリント基板34は
冷却装置最前部に立てて実装面を前向きに取り付けられ
ている。プリント基板34の取付部は隔壁35によって
水の侵入を防いでいる。
【0052】このようにラックに2段重ねで設置した場
合、本体ケース29を取外すには装置をラックから一旦
前へ引き出さなければならない。フィルター27は必ず
交換が必要になる部品であり、この位置に設置すること
により、本体ケース29を外すことなく容易に交換する
ことができるので、短時間で交換作業を行うことができ
る。
【0053】またプリント基板34は、溶断した場合に
交換が必要なヒューズなどの部品が実装されていたり、
冷却装置の不具合時にチェックが必要になったりする場
合があるが、本実施の形態5のようにプリント基板34
が冷却装置最前部に立てて取り付けることによって、フ
ィルター交換の場合と同様、前面パネルを取外すだけ
で、ヒューズ交換や回路チェックを行うことができ、メ
ンテナンスの作業性が向上する。
【0054】なお、本実施の形態5ではプリント基板3
4は実装面を前向きにして取り付けているが、本体ケー
ス29の側面や冷却装置内の隔壁35などの冷却装置最
前部に実装面を横向きにして立てて取付けても同様の効
果が得られる。
【0055】(実施の形態6)本発明の実施の形態6に
ついて図7を用いて説明する。図7は冷却装置の機能部
品の空間配置の一例を示しており、21は圧縮機、22
は凝縮器、23a、23bは小型ファン、24は熱交換
器、25はタンク、26は冷却水送液用のポンプ、27
はフィルターである。
【0056】冷凍サイクルおよび冷却水流路はこれらの
部品を配管で接続して構成されるが、熱ロスや圧力損失
をできるだけ小さくするため、配管は短くすることが望
ましい。一方冷却水流路内の水量が多いほど熱負荷変動
に対して水温変動を小さくできるので、貯水用のタンク
は大きい方が望ましい。しかし大きなタンクを他の冷却
水流路構成部品や冷凍サイクル構成部品の中に置くと、
配管の妨げとなり、最適の配管引き回しにすることが困
難になる。
【0057】図7のようにタンク25を装置下部に設置
すれば、容量を必要なだけ確保してもタンク25は配管
の妨げにならず、圧縮機21、熱交換器24、ポンプ2
6など、貯水用のタンク25以外の機能部品を配管接続
が最適になるように配置できる。またタンク25の容量
が大きくても設置面積を小さくできる。
【0058】なお、本実施の形態6では、本体ケース2
9にタンク25を内蔵した装置の場合を示しているが、
ラック収納型でタンクとタンク以外を別ユニットとして
2段重ね置きにしても良い。この場合必要な水温安定性
に応じてタンクの容量を選ぶことも可能である。
【0059】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、冷凍サイクルを冷却装置の本体ケースの背面側
に、冷水回路を前面側および中央部に、電装部を前面側
に配置することで、冷却装置の全高を低くでき、ラック
収納が可能という効果を奏する。
【0060】請求項2記載の発明によれば、冷水回路に
冷水流量調節部を、電装部には水温・流量表示部や水温
設定操作部を設けたため、冷水の流量、水温等を知って
夫々を調節できるという効果を奏する。
【0061】請求項3記載の発明によれば、冷水流量調
節部を冷却装置の本体ケースの最前面に有することでメ
ンテナンス性を向上させるという効果を奏する。
【0062】請求項4記載の発明によれば、冷却装置に
おいて、冷水回路が破損したときに電装部への水の浸入
を防ぐという効果を奏する。
【0063】請求項5記載の発明によれば、水位計の上
端を接続用ゴムで接続することにより着脱可能とし、水
位計の下端のエルボによって水位計を回転させることを
利用して排水を可能とし、排水口と水位計を一体化とす
ることで部品点数を削減するという効果を奏する。
【0064】請求項6記載の発明によれば、送風装置に
よって凝縮器を通過した空気を冷却装置の背面から吹き
出す構成にすることにより、製造ラインの近くに設置し
た場合でも、製造ラインで発生する粉塵やオイルミスト
などの吸い込みを低減できるものである。
【0065】請求項7記載の発明によれば、空気の吸い
込み口を、電装部とポンプより後方に配置することによ
り、空気吸い込み口から入った空気が電装部やポンプで
発生した熱を受けることなく凝縮器に吹き付けられるの
で、冷却性能を高くすることができる。
【0066】請求項8記載の発明によれば、冷却水の水
出口・水戻口を本体ケースの背面側に設けることによ
り、ホースを接続しても、狭いスペースに置くことがで
き、本体を移動する場合や隣に別の装置を置く場合に水
配管を挟んだり踏んだりする恐れを低減することができ
る。
【0067】請求項9記載の発明によれば、フィルター
を本体ケースの最前部に設置することにより、交換作業
が前面パネルを取外すだけで行うことができ、冷却装置
をラックに収納した場合でも容易に短時間で作業を行う
ことができるものである。
【0068】請求項10記載の発明によれば、電装部の
装置制御用プリント基板を冷却装置の最前部に立てて配
置することにより、電気回路のチェックなどのメンテナ
ンスを前面パネルを取外すだけで行うことができ、冷却
装置をラックに収納した場合でも容易に、短時間で作業
を行うことができる。
【0069】請求項11記載に係る発明によれば、タン
クを本体ケースの下部に設けることにより、タンク容量
を大きくしても、冷却水・冷媒の配管引き回しを妨げる
ことなく、また設置面積を大きくすることもなく、温調
精度を高めることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における冷却装置の全体
構成略図
【図2】本発明の実施の形態1における冷却装置の前部
の斜視図
【図3】本発明の実施の形態2における水位計の斜視図
【図4】本発明の実施の形態3における冷却装置のレイ
アウト図
【図5】本発明の実施の形態4における冷却装置のレイ
アウト図
【図6】本発明の実施の形態5におけるラックに2段に
重ね置きした冷却装置の正面図
【図7】本発明の実施の形態6における冷却装置の構成
の斜視図
【図8】従来の冷却装置の全体構成略図
【図9】他の従来の冷却装置の流路基本構成略図
【符号の説明】
1 外部機器 2、29 本体ケース 3、21 圧縮機 4、23 送風機 5、22 凝縮器 6 膨張機構 7 蒸発器 8 冷水貯蔵用タンク 9 ポンプ 10 冷水流量調節部 13 水温・流量表示部 14 水温設定操作部 15 制御部 16、35 隔壁 24 熱交換器 32 第1の冷却装置 33 第2の冷却装置 34 プリント基板 E 冷凍サイクル F 冷水回路 G 電装部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤井 清 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 向井 靖人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中本 達也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 大野 竜一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、蒸発器を冷媒配管で順
    次連結した冷凍サイクルと、前記蒸発器により冷却され
    た冷水を負荷へ循環させるポンプならびに冷水を貯蔵す
    るタンクとを備えた冷水回路と、前記冷凍サイクルの圧
    縮機や凝縮器ならびに前記ポンプの駆動を制御する制御
    部を有する電装部とを具備した冷却装置において、前記
    冷凍サイクルを前記冷却装置の本体ケース内の背面側に
    配設し、前記冷水回路を前記本体ケース内の前面側およ
    び中央部に配設し、前記電装部を前記本体ケース内の前
    面側に配設したことを特徴とする冷却装置。
  2. 【請求項2】 冷水回路には冷水の流量を調節する冷水
    流量調節部を設け、電装部には水温・流量表示部や水温
    設定操作部を設けたことを特徴とする請求項1記載の冷
    却装置。
  3. 【請求項3】 冷水の流量を調節する冷水流量調節部は
    本体ケース内の最前面に配置することを特徴とする請求
    項2記載の冷却装置。
  4. 【請求項4】 電装部と冷水回路との間に隔壁を設ける
    ことを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  5. 【請求項5】 冷水を貯蔵するタンクには、下部と上部
    を透明なチューブで接続し、前記チューブの上端を前記
    タンクと着脱自在とした排水用途に使用可能な水位計を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  6. 【請求項6】 凝縮器には送風装置を隣接して設け、前
    記送風装置によって凝縮器を通過した空気を本体ケース
    の背面より吹出すことを特徴とする請求項1記載の冷却
    装置。
  7. 【請求項7】 送風装置の空気の吸い込み口を、電装部
    とポンプよりも後方に位置させたことを特徴とする請求
    項6記載の冷却装置。
  8. 【請求項8】 本体ケースの背面側に冷水回路の冷却水
    の水出口と冷却水の水戻口を設けることを特徴とする請
    求項1記載の冷却装置。
  9. 【請求項9】 本体ケース内の前面側に電装部と隣接し
    て冷水回路内の冷水を清浄化するフィルターを着脱自在
    に配設したことを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  10. 【請求項10】 電装部内に電気制御の機能を果たすプ
    リント基板を立てて配設することを特徴とする請求項1
    記載の冷却装置。
  11. 【請求項11】 冷水回路に設けられたタンクは本体ケ
    ースの最下部に配設することを特徴とする請求項1記載
    の冷却装置。
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