JP2003294161A - 常閉型電磁弁 - Google Patents

常閉型電磁弁

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JP2003294161A
JP2003294161A JP2002096609A JP2002096609A JP2003294161A JP 2003294161 A JP2003294161 A JP 2003294161A JP 2002096609 A JP2002096609 A JP 2002096609A JP 2002096609 A JP2002096609 A JP 2002096609A JP 2003294161 A JP2003294161 A JP 2003294161A
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movable core
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Naoki Masuda
直己 増田
Takeshi Oi
丈司 大井
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁の開閉動作時の打音や油撃音等の騒音を低
減させて商品品位を向上させた常閉型電磁弁を提供す
る。 【解決手段】 コイルユニット12への通電により可動
コア28が固定コア25側へ吸引されて、弁体30が弁
座部材26より離間することにより開弁する該弁座部材
26の着座部26aの周囲に、弁体30を囲繞する環状
隆起部31が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、例えば車両用アン
チロックブレーキ装置に設けられたソレノイドバルブを
開閉する常閉型電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用のアンチロックブレーキ装置にお
いては、ブレーキマスタシリンダと車輪ブレーキとを連
通する液圧回路に各車輪ブレーキ毎に入力ソレノイドバ
ルブ及び出力ソレノイドバルブが設けられている。入力
ソレノイドバルブは、ソレノイド駆動による常開型電磁
弁により、出力ソレノイドバルブはソレノイド駆動によ
る常閉型の電磁弁により各々開閉動作が行なわれるよう
になっている。
【0003】一般的な常閉型電磁弁の構成について図5
を参照して説明する。常閉型電磁弁Vsは、弁を開閉す
る弁作動ユニット101と、ボビン103に巻き回され
たコイル巻線104への通電制御により弁作動ユニット
101を作動させるコイルユニット102を備えてい
る。コイルユニット102への通電制御は図示しない電
子制御ユニット(ECU)により行われる。
【0004】弁作動ユニット101はパイプボディ10
5の一端がブレーキ液の流路が形成された金属製の基体
(モジュレータボディ)106に嵌め込まれている。パ
イプボディ105の他端側は、ボビン103に嵌め込ま
れてコイルユニット102が装着されている。パイプボ
ディ105の他端には、固定コア107が嵌め込まれて
おり、パイプボディ105と溶接されている。パイプボ
ディ105の一端には軸方向中心部に液室108が形成
された弁座部材109が嵌め込まれている。固定コア1
07と弁座部材109との間には可動コア110が移動
可能に設けられている。可動コア110は固定コア10
7との間に弾装されたリターンスプリング111に付勢
されることにより先端に設けられた弁体112が弁座部
材109の着座部109aに着座して液室108を遮断
している。パイプボディ105には、基体106に形成
されたホイールシリンダ側に通ずる流路113に連通す
る連通孔114が穿孔されている。パイプボディ105
には、連通孔114を覆うフィルタ装置115が嵌め込
まれ、パイプボディ105の内側へ流れるブレーキ液を
ろ過するようになっている。弁座部材109に形成され
た液室108は、パイプボディ105の下面に設けられ
た連通孔105aを通じて基体106に形成されたリザ
ーバ側への流路116に連通している。
【0005】常閉型電磁弁Vsは、増圧モード及び保持
圧モードの場合には、図6(b)に示すようにリターン
スプリング111により付勢された可動コア110によ
り先端部に設けられた弁体112が弁座部材109を閉
止している。減圧モードに移行すると、図示しないポン
プ作動モータが作動して、リザーバよりブレーキマスタ
シリンダへブレーキ液が戻される。このとき、コイルユ
ニット102に通電されて、図6(a)に示すように、
可動コア110がリターンスプリング111の付勢力に
抗して固定コア107側に吸引される(図の上方へ移動
する)ことにより弁体112が弁座部材109より離間
して開弁する。このとき、ホイールシリンダ側の流路1
13より連通孔114を介してパイプボディ105内へ
ブレーキ液が流れ込む。そして、弁座部材109内の液
室108を通じてリザーバ側の流路116へブレーキ液
が戻される。常閉型電磁弁Vsとしては、例えば実用新
案登録第2569208号公報に示すものが提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、常閉型
電磁弁Vsは、減圧モード以外は、リターンスプリング
111の付勢力のみで可動コア110の弁体112が弁
座部材109を閉弁しているため、リターンスプリング
111による荷重が大きなものが用いられる。このた
め、コイルユニット102への通電を停止して開弁状態
から閉弁動作に移行した際に、リターンスプリング11
1の弾性力により弁体112が勢い良く弁座部材109
の着座部109aに着座するため大きな打音が発生する
という課題があった。更には、閉弁時に可動コア110
の端面と弁座部材109の端面との間でブレーキ液が部
分的に急激に圧縮されることからブレーキ液が脈動し、
いわゆるウォータハンマリングによる液圧変化に基づく
油撃音も発生していた。これらの、常閉型電磁弁の特有
の騒音により商品品位が低下するという課題があった。
【0007】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、弁の開閉動作時の打音や油撃音等の騒音を低減さ
せて商品品位を向上させた常閉型電磁弁を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を備える。即ち、基体に装着され
て弁体を開閉する弁作動ユニットと、ボビンにコイル巻
線が巻き回されたコイルユニットとを備えた常閉型電磁
弁において、弁作動ユニットは、一端側が前記基体に嵌
め込まれたパイプボディの他端側に連結された固定コア
と、パイプボディ内に固定コアとの間にリターンスプリ
ングを介して挿入され、先端に弁体が設けられた可動コ
アと、パイプボディの一端側に固定され、前記可動コア
の先端に設けられた弁体がリターンスプリングによって
閉弁方向に付勢された弁座部材とを備え、コイルユニッ
トへの通電により可動コアが固定コア側へ吸引されて、
弁体が弁座部材より離間することにより開弁する該弁座
部材の着座部の周囲に弁体を囲繞する環状隆起部が設け
られていることを特徴とする。また、環状隆起部は、弁
体が弁座部材に着座した状態で可動コアの端面と弁座部
材の端面との間に形成される隙間を狭めた高さに形成さ
れていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について添付図面と共に詳述する。図1は常閉型電磁弁
の断面説明図、図2(a)(b)は弁体と弁座部材が開
弁状態及び閉弁状態の部分断面説明図、図3は常開型電
磁弁が組み込まれた基体(モジュレータボディ)の一部
破断説明図、図4は車両用アンチロックブレーキ装置の
液圧回路を模式的に示す説明図である。
【0010】先ず、図3及び図4を参照して車両用アン
チロックブレーキ装置の概略構成について説明する。図
4において、1は電子制御ユニット(ECU)であり、
アクチュエータ2を構成する液圧回路の動作を制御す
る。M/Cはブレーキマスタシリンダであり、アクチュ
エータ2の液圧回路に接続して図示しないブレーキペダ
ルの踏み込み量により各シリンダ室から制動液圧を出力
する。Fl,Rr,Rl,Frは、前方左車輪、後方右
車輪、後方左車輪、前方右車輪であり、各車輪には車輪
ブレーキB(Fl),B(Rr),B(Rl),B(F
r)が各々設けられている。各車輪ブレーキを作動させ
るホイールシリンダ(図示せず)は、アクチュエータ2
の液圧回路に接続している。
【0011】アクチュエータ2の構成について説明する
と、ブレーキマスタシリンダ(M/C)から車輪ブレー
キB(Fl),B(Rr)の各ホイールシリンダに接続
する常開型の入力ソレノイドバルブIV(Fl),IV
(Rr)と、車輪ブレーキB(Rl),B(Fr)の各
ホイールシリンダに接続する常開型の入力ソレノイドバ
ルブIV(Rl),IV(Fr)を備えている。これら
4つの各入力ソレノイドバルブに対して常閉型の出力ソ
レノイドバルブOV(Fl),OV(Rr),OV(R
l),OV(Fr)が各々並列に接続されている。出力
ソレノイドバルブOV(Fl),OV(Rr)は、ブレ
ーキ液を一時貯留するリザーバ3に、出力ソレノイドバ
ルブOV(Rl),OV(Fr)は、ブレーキ液を一時
貯留するリザーバ4に各々接続されている。
【0012】また、リザーバ3,4はプランジャポンプ
5,6の吸入口に接続されており、該プランジャポンプ
5,6はブレーキ液をリザーバ3,4よりブレーキマス
タシリンダM/Cに戻すように循環させる。また、7は
ポンプ作動用モータであり、該モータを回転駆動すると
ピストンを往復動させてプランジャポンプ5,6を作動
させる。プランジャポンプ5,6とブレーキマスタシリ
ンダM/Cとの間の液路には液圧の脈動を吸収するダン
パDが設けられている。
【0013】各入力ソレノイドバルブIVは、ソレノイ
ド駆動による常開型の電磁弁Voより開閉するようにな
っており、各電磁弁Voの開閉動作は電子制御ユニット
1により制御される。また、各出力ソレノイドバルブO
Vは、ソレノイド駆動による常閉型の電磁弁Vsにより
開閉するようになっており、各電磁弁Vsの開閉動作は
電子制御ユニット1により制御される。また、入力ソレ
ノイドバルブIV(Fl),IV(Rr),IV(R
l),IV(Fr)には、チェック弁8(Fl),8
(Rr),8(Rl),8(Fr)が各々並列に接続さ
れており、ブレーキマスタシリンダM/Cへの入力を解
除した後に、対応する車輪ブレーキB(Fl),B(R
r),B(Rl),B(Fr)から、該ブレーキマスタ
シリンダM/Cへブレーキ液を直接的に戻すために開弁
する。
【0014】電子制御ユニット1は、各車輪Fl,R
r,Rl,Frに設けられた車輪速度センサ(図示せ
ず)などから車両の走行状態が入力されるようになって
いる。電子制御ユニット1は、各車輪ブレーキB(F
l),B(Rr),B(Rl),B(Fr)毎に車両の
走行状態に応じてアクチュエータ2に対して、各々の入
力ソレノイドバルブIVを開弁し、各々の出力ソレノイ
ドバルブOVを閉弁してブレーキマスタシリンダM/C
からホイールシリンダ(図示せず)に加わる液圧を増大
させて制動トルクを増加させる増圧モード、各々の入力
ソレノイドバルブIVと各々の出力ソレノイドバルブO
Vを閉弁してブレーキマスタシリンダM/Cからホイー
ルシリンダ(図示せず)に液圧を伝わらないようにして
制動トルクを保持する保持モード、各々の入力ソレノイ
ドバルブIVを閉弁し、各々の出力ソレノイドバルブO
Vを開弁してホイールシリンダ(図示せず)からリザー
バ3,4にブレーキ液を一時貯留することで、車輪がロ
ック状態にならないように制動トルクを減少させる減圧
モードのいずれかの指令により制御している。これらの
うち、例えば減圧モードに移行した際に、電子制御ユニ
ット1はポンプ作動用モータ7を駆動させて、プランジ
ャポンプ5,6を作動させてリザーバ3,4に一時貯留
したブレーキ液をブレーキマスタシリンダM/C側に戻
すようになっている。
【0015】図3において、常開型電磁弁Vo及び常閉
型電磁弁Vsは金属製の基体(モジュレータボディ)9
に設けられたブレーキ液の流路に、各入力ソレノイドバ
ルブIV(Fl),IV(Rr),IV(Rl),IV
(Fr)及び各出力ソレノイドバルブOV(Fl),O
V(Rr),OV(Rl),OV(Fr)に応じて設け
られている。常開型電磁弁Vo及び常閉型電磁弁Vsは
ターミナル10、11を通じて電子制御ユニット1へ電
気的に接続されている。また、金属製の基体(モジュレ
ータボディ)9には、プランジャポンプ5,6を作動さ
せるポンプ作動用モータ7が一体に組み付けられてい
る。
【0016】出力ソレノイドバルブOV(Fl),OV
(Rr),OV(Rl),OV(Fr)を各々開閉する
常閉型電磁弁Vsの概略構成について図1を参照して説
明する。尚、常閉型電磁弁Vsは4個具備されているが
これらのうちの1について代表して説明するものとす
る。常閉型電磁弁Vsはバルブを開閉する弁作動ユニッ
ト12と、通電励磁により弁作動ユニット12を作動さ
せるコイルユニット13とにより構成されている。
【0017】弁作動ユニット12の構成について説明す
る。弁作動ユニット12は、ホイールシリンダ側からの
ブレーキ液の流路14及びリザーバ3、4側に連通する
流路27が各々形成された金属製の基体(モジュレータ
ボディ)9の嵌合孔15に嵌め込まれている。具体的に
は、パイプボディ16の一端が嵌合孔15に嵌め込ま
れ、パイプボディ16の外周に嵌め込まれたプラグ17
と嵌合孔内壁の凹溝との間に係合した止め輪18により
離脱しないようになっている。
【0018】また、パイプボディ16の外周には、長手
方向にシールリング19、20が嵌め込まれている。シ
ールリング19、20に軸方向に仕切られたエリアに相
当するパイプボディ16には、基体(モジュレータボデ
ィ)9のホイールシリンダ側の流路14に連通する連通
孔21が穿孔されている。この連通孔21を覆うように
フィルター装置22が嵌め込まれており、該フィルター
装置22はパイプボディ16の内側へ流れるブレーキ液
をろ過するようになっている。パイプボディ16内に設
けられた弁座部材26の着座部26aには弁孔26bが
形成されており、該弁孔26bは弁座部材26の軸方向
中心部に設けられた液室23に連通している。この液室
23は、パイプボディ16の下面に設けられた連通孔1
6aを通じて、基体(モジュレータボディ)9のリザー
バ側の流路27と連通している。上記流路14、液室2
3及び流路27は、主として減圧モードにおいて、弁作
動ユニット12が開弁した状態でホイールシリンダ側か
らリザーバ側へ流れるブレーキ液の流路として使用され
る。
【0019】上述したようにパイプボディ16の一端側
は基体(モジュレータボディ)9の嵌合孔15に嵌め込
まれ、他端側がコイルユニット13のボビン24に挿入
されている。パイプボディ16の他端側は固定コア25
と溶接されて一体に連結されている。固定コア25もボ
ビン24に挿入されて固定されている。
【0020】パイプボディ16の一端側には弁座部材2
6が圧入固定されている。パイプボディ16内には、可
動コア28が移動可能に挿入されている。この可動コア
28は、固定コア25との間にリターンスプリング29
を介して挿入されている。可動コア28の先端部には例
えば鋼球よりなる弁体30が設けられている。可動コア
28はリターンスプリング29によって閉弁方向に常時
付勢されており、先端部に設けられた弁体30が弁座部
材26に常時当接して液室23を遮断している。可動コ
ア28の固定コア25への突き当て端面(上端面)に
は、シャットプレート28aが設けられている。
【0021】可動コア28は、コイルユニット12への
通電により固定コア25側へ吸引されて、弁体30が弁
座部材26より離間することにより開弁する。弁座部材
26の着座部26aの周囲には可動コア28の先端に設
けられた弁体30を囲繞する環状隆起部31が設けられ
ている。この環状隆起部31は、弁体30が着座部26
aに着座した状態で、可動コア28の端面と弁座部材2
6の端面との間に形成される隙間を狭めた高さ(例えば
0.4mm程度)に形成されている。
【0022】また、コイルユニット13は、絶縁樹脂材
などからなるボビン24の片側には、導電性を有する接
続端子部32がボビン24に対して吊る方向に抜け止め
係止している。接続端子部32にはボビン24に巻き回
されたコイル巻線33が接続されている。ボビン24の
外周側には、筒状のヨーク34が嵌め込まれており、ボ
ビン24の内周側にはパイプボディ16の他端側及び固
定コア25が嵌め込まれている。ヨーク34の上部開口
には磁路板35が嵌め込まれておりヨーク34と共に磁
路を形成している。接続端子部32は、電子制御ユニッ
ト1に電気的に接続するターミナル10に溶接により接
続されている(図3参照)。
【0023】次に、常閉型の電磁弁Vsの開閉動作につ
いて図2(a)(b)を参照して説明する。マスタシリ
ンダ側からのブレーキ圧が増大する増圧モード及びブレ
ーキ圧が保持されたままの保持圧モードの場合には、コ
イルユニット13への通電は行なわれず、リターンスプ
リング29により可動コア28が付勢されて弁体30に
より弁座部材26を閉弁している。
【0024】ブレーキ圧を減じる減圧モードに移行する
と、コイルユニット13に通電されて、図2(a)に示
すように、可動コア28がリターンスプリング29の付
勢力に抗して固定コア25側に吸引され(図の上方へ移
動し)、弁体30が弁座部材26より離間して開弁す
る。このとき、ホイールシリンダ側の流路14より連通
孔21を介してパイプボディ16内へブレーキ液が流れ
込む。パイプボディ16内へ流れ込んだブレーキ液は、
弁孔26bを介して弁座部材26の軸方向中心部に設け
られた液室23に流れ込み、連通孔16aを通じてリザ
ーバ3、4側の流路27へブレーキ液が戻される。
【0025】また、減圧モードから保持圧若しくは増圧
モードに転じると、コイルユニット13への通電が停止
され、可動コア28はリターンスプリング29の付勢力
により図の下方へ移動して、弁体30が弁座部材26を
閉弁する。このとき、図2(b)に示すように、弁体3
0が着座部26aに到達する際に、可動コア28と弁座
部材26の端面間に残留しているブレーキ液は、環状隆
起部31により外周方向にスムーズに逃げられず、一時
的に可動コア28と弁座部材26の端面間に滞留して液
溜まり部32が形成される(可動コア28の端面と環状
隆起部31との間にオリフィス効果が形成される)。こ
の液溜まり部32がダンパーとして作用して、弁体30
の着座速度を和らげて、打音を低下させることができ
る。また、ウォータハンマリングによる油撃音も環状隆
起部31で囲繞された液溜まり部32のみでのブレーキ
液の脈動に抑えられるので、低下させることができた。
【0026】以上、本発明の好適な実施例について述べ
てきたが、本発明は上述した各実施例に限定されるのも
のではなく、弁座部材26の端面に形成する環状隆起部
31の形状や高さは任意に変更可能である等、発明の精
神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろ
んである。
【0027】
【発明の効果】請求項1に記載の常閉型電磁弁の構成に
よれば、コイルユニットへの通電により可動コアが固定
コア側へ吸引されて、弁体が弁座部材より離間すること
により開弁する該弁座部材の着座部の周囲に、弁体を囲
繞する環状隆起部が設けられているので、閉弁動作にお
いて可動コアと弁座部材の端面間に残留している流体
は、環状隆起部により外周方向にスムーズに逃げられ
ず、一時的に可動コアと弁座部材の端面間に滞留した液
溜まり部が形成される。この液溜まり部がダンパーとし
て作用して、弁体の着座速度を和らげると共に流体の脈
動を抑えて、打音や油撃音等の騒音を低下させることが
できる。したがって、常閉型電磁弁の商品品位を向上さ
せることができる。また、請求項2に記載の常閉型電磁
弁の構成によれば、弁体が弁座部材に着座した状態で可
動コアの端面と弁座部材の端面との間に形成される隙間
を狭めた高さに形成されているので、液溜まり部が形成
され易くダンパ効果が確実に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】常閉型電磁弁の断面説明図である。
【図2】弁体と弁座部材が開弁状態及び閉弁状態の部分
断面説明図である。
【図3】常開型電磁弁が組み込まれた基体(モジュレー
タボディ)の一部破断説明図である。
【図4】車両用アンチロックブレーキ装置の液圧回路を
模式的に示す説明図である。
【図5】従来の常閉型電磁弁の断面説明図である。
【図6】弁体と弁座部材が開弁状態及び閉弁状態の部分
断面説明図である。
【符号の説明】
1 電子制御ユニット 2 アクチュエータ 3、4 リザーバ 5、6 プランジャポンプ 7 ポンプ作動用モータ 8 チェック弁 9 基体 10、11 ターミナル 12 弁作動ユニット 13 コイルユニット 14、27 流路 15 嵌合孔 16 パイプボディ 17 プラグ 18 止め輪 19、20 シールリング 21 連通孔 22 フィルター装置 23 液室 24 ボビン 25 固定コア 26 弁座部材 28 可動コア 29 リターンスプリング 30 弁体 31 環状隆起部 32 液溜まり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB28 CC02 DD04 EE01 FF05 LL05 LL23 LL37 LL46 3H106 DA07 DA12 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DB37 DC04 DC17 DD03 EE19 EE20 GA15 GA21 GA23 GC11 KK03 KK22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体に装着されて弁体を開閉する可動コ
    アを備えた弁作動ユニットと、ボビンにコイル巻線が巻
    き回されたコイルユニットとを備えた常閉型電磁弁にお
    いて、 前記弁作動ユニットは、一端側が前記基体に嵌め込まれ
    たパイプボディの他端側に連結された固定コアと、 前記パイプボディ内に固定コアとの間にリターンスプリ
    ングを介して挿入され、先端に弁体が設けられた可動コ
    アと、 前記パイプボディの一端側に固定され、前記可動コアの
    先端に設けられた弁体がリターンスプリングによって閉
    弁方向に付勢された弁座部材とを備え、 前記コイルユニットへの通電により前記可動コアが固定
    コア側へ吸引されて、前記弁体が弁座部材より離間する
    ことにより開弁する該弁座部材の着座部の周囲に、前記
    弁体を囲繞する環状隆起部が設けられていることを特徴
    とする常閉型電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記環状隆起部は、前記弁体が弁座部材
    に着座した状態で可動コアの端面と弁座部材の端面との
    間に形成される隙間を狭めた高さに形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の常閉型電磁弁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008164068A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Nissin Kogyo Co Ltd 電磁弁
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